睦月「みっちゃん、付き合ってもらえる?」美姫「え、ええっ!?///」 (26)

美姫「ま、ままままま待ってくださいむっくん!! いきなりそんなこと言われても心の準備が……///」

睦月「ごめん、いきなり過ぎたかな?」

美姫「あ、当たり前です!///」

睦月「そっか……もしかして明日、行けないかな?」

美姫「あ、明日?」

睦月「うん、買い物に付き合ってもらおうと思って……」

美姫「!!!……い、行きます! 行きますわ!!」

睦月「い、いいの? 無理してない?」

美姫「し、していませんわ!! 大丈夫ですわよ!!」

睦月「本当!? ありがとう!!」

美姫(わたくしとしたことが……早とちりを……)

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美姫「と、ところでむっくん……どこで何を買うんですか?」

睦月「うん、新しい野球道具を◯×デパートで買おうと思って……折角だしみっちゃんも行こうよ!」

美姫「もちろんですわ!///」

睦月「じゃあ明日の10時にデパート前に集合ね! じゃあね!!」

美姫「は、はいっ!」

睦月(……でも姉ちゃん、なんで『ミキミキを誘え』だなんて言ったんだろう?)

美姫(明日はむっくんと……むっくんと……)

美姫(ふ、二人きりでデート!! こんなこと、滅多にありませんわ!///)

美姫(……そうですわ、もしも万が一のことを想定して……)

美姫(……あーーーーーーー明日が楽しみですわ!!)

美姫(どんな服装で行けば……そうだ、手作りのお弁当を……)







次の日








美姫(……全く眠れませんでしたわ)

デパート前

美姫(……午前8時から来たけど……ちょっと早く来すぎたかもしれません)フラフラ

美姫(……い、いけませんわ! 折角むっくんと二人きりだというのにこんなフラフラしていたら……)

美姫(それに……弁当も作ったし、服装も決めたんだし……)

睦月「みっちゃーーーーーん!」

美姫「!! む、むっくん!!?」

睦月「おはようみっちゃん!!」

美姫「おはようございますむっ……」

慶「……」

美姫「!!!!?」

美姫「む、むむむむむっくん!」

睦月「な、何?」

美姫「な、なんでこの男がここに!?」

美姫(折角二人の時間を……追い出さなければ!!)

慶「……」

睦月「うん! 二人で行くよりもみんなで行った方が楽しいなって思って!!」

美姫(そ、そんな眩しい目で見られたら……)

美姫「そ、そうですわね……」

睦月「あ、でも大河君は用事があってこれないんだって」

美姫(来なくていいですわ!)

慶「……」

美姫(二人きりのデートが……)

美姫(けど……こんなこともあろうかと彼女を呼んで正解でしたわ!!)

美姫「む、むっくん……実はわたくしももう一人呼んでいて……」

睦月「そうなの?」

美姫「……」パチン!!

??(!! 指を鳴らしたということは……)

タッタッタッ……

若菜「お、おはようございます!」

睦月「あ! 若菜ちゃんだ! おはよーー!」

慶「……」

美姫「若菜」ボソッ

若菜「な、なんですか?」ボソッ

美姫「あなたはあの男を誘導させてわたくしとむっくんを二人きりにさせなさい」ボソボソ

若菜「わ、分かりました」ボソボソ

睦月「何の話してんのーー?」

美姫「な、なんでもありませんわ! 行きましょうむっくん!」

睦月「うん!」

慶「……」

若菜(な、なんとか二人きりにさせないと……)

若菜「さ、佐宗さん!!」

慶「……?」

若菜「い、一緒にタツマキナインのコーナーに行きませんか!?」

慶「??」

若菜「ちょ、ちょっと佐宗さんに見てもらいたいものがあって! ……いいですか!?」

慶「……」

若菜(あの顔……もしかして断るんじゃ……)

慶「……ちょっとだけなら」

若菜「は、はいっ!!」

睦月「あれ、二人とも違うコーナーに行くの?」

若菜「!! だ、だめですか……?」

睦月「そんなことないよ! みんなはオレに付き合ってもらってるんだから……じゃあ後で合流する?」

若菜「はっ、はいっ! 行きましょう佐宗さん!!」ガシッ!

慶「引っ張らないで……」ズルズル

美姫(若菜、上出来ですわ!)

睦月「じゃあオレ達も行こうみっちゃん!」

美姫「はい!」

睦月「スポーツ用品のコーナーは……ここだね」

美姫「そ、そうですわね……///」

美姫(せ、折角二人きりになったんだから……て、ててて、手を……)

美姫(でも付き合ってさえいないのに……あーーどうすればいいんでしょう……)

睦月「……ねえみっちゃん」

美姫「な、なんでしょう!?」

睦月「先にテニス道具のコーナーに行く?」

美姫「!」

睦月「みっちゃん、さっきからテニス道具ばっか見てたからさ……折角付き合ってもらってるし先にそっち買おう!」

美姫「む、むっくん……」

美姫(ああ……そのレディファーストの精神……謙虚な心……)

美姫(わたくしもう嬉しくて嬉しくて……)

美姫「うっ……ううっ……」

睦月「みっちゃんどうしたの!?」

美姫「な、なんでもありませんわ……ただちょっと欠伸をしただけで……」

睦月「そっか……なら良かった。 てっきり悲しませちゃったのかなって……」

美姫(その真逆ですわ!)

若菜「もう一度です佐宗さん!! このキャラの名前は?」

慶「……カケル」

若菜「だから違いますってば!! マサルですよマサル!!!」

慶「……野球コーナーに行きたい」

若菜「だったらタツマキナインのキャラ全員覚えてからにしてください!!」

慶「……」

若菜(なんとかここで時間をおもいっきり稼いで……お嬢様のために尽くさないと!!!)

数十分後

睦月「いっぱい買えたね! そろそろ帰ろっか」

美姫「そうですわね」

慶「……」ムスッ

若菜「ご、ごめんなさい佐宗さん……あたしつい……」

睦月「慶、じゃあまた今度行く?」

慶「!!」ウンウン

美姫「なっ……!!」

美姫(あの男……むっくんと二人きりになろうと……なんて打算的な男!!!)

「さあさあ! エントリー締め切りまであと10分だよーー!」

睦月「ん?」

若菜「何かの大会みたいですね……」

美姫「なっ……これは!!!」

『女装コンテスト』

睦月「へー、こんな大会あるんだー」

慶「……」

美姫(むっくんの女装姿……///)

若菜「お、お嬢様!! 顔が赤いです!」

睦月「みっちゃん、もしかして熱!?」

美姫「ち、違いますわ!!!」

「優勝商品は恋愛が成就されると言われるペンダントをプレゼント!!」

美姫(なんですって!?)

美姫(ほ、ほしい……ほしいですわ!!!)

美姫(けど……そんなことむっくん達には言えませんし……どうやってこの大会に……)

若菜「あっーーーーー!」

睦月「どうしたの若菜ちゃん」

若菜「あたし、これがほしいです!! タツマキナインのフィギュア!!」

睦月「タツマキナインのフィギュア……準優勝の人だけにもらえるんだね」

若菜「はいっ!!……佐宗さん!」

慶「?」

若菜「この大会に出てフィギュアもらってくれませんか!?」

慶「!!?」

美姫(!!! ……しめた!!)

美姫「む、むっくん!!」

睦月「何?」

美姫「若菜はわたくしの大切な友達なんです……どうかむっくんも出場して……若菜に協力してくれませんか?」

睦月「えーーーー……うーん……」

美姫(や、やっぱりワガママ過ぎたでしょうか……)

睦月「……いいよ! みっちゃん達はオレに付き合ってもらったから今度はオレの番だよね!」

美姫(むっくん……!!)パァ

美姫「ありがとうございます!」

睦月「慶もいいかな?」

慶「……」コクリ

若菜「佐宗さん! 一位じゃダメですよ! 二位ですからね!」

慶「……」コクリ

睦月「エントリーします!」

慶「……します」

男「はい、じゃあ更衣室で着替えてね! ちゃんと着替えは持ってる?」

睦月「自前なの!?」

男「もちろん」

美姫「心配いりませんわむっくん! ちゃんと服は用意してますわ!!」

睦月「いつのまに!? ありがとうみっちゃん!」

美姫(予備の服を持ってきて正解でしたわ……)

睦月「そうだ、慶の分は?」

美姫「……ごめんなさい、一着しか……」

慶「……」←もう出なくていいんだとホッとしている

若菜「あたしが持ってます!!」

慶「!!?」

若菜「タツマキナインのコスプレグッズです! 佐宗さんはこれを着てください!!」

睦月「良かったね慶!」

慶「……」

更衣室

慶「……」

睦月「慶、すごい嫌そうな顔してるね……」

慶「……」コクリ

恭平「……嫌そうな顔してるのはお前だけやないで」

睦月「恭平!? なんでここに!?」

恭平「……蝶子に無理矢理出場させられたんや」

睦月「??」

回想

蝶子『恭ちん! あれ出て!!』

恭平『……女装コンテストォ? なんでそんなもんに出場せなあかんねん』

蝶子『あっ! 恭ちん、この間試合に負けたから今日はあたしの言うこと2つだけ聞いてあげるって約束じゃん!』

恭平『うっ……』

蝶子『一つ目は今日、一緒に出かけること! そして二つ目が……』

恭平『……これに出るっちゅーことか?』

蝶子『正解!!』

恭平『……せやけどこれ、女もんの服は自前らしいで。 ないやろ』

蝶子『さっきデパートに行った時に買った服があるからそれ着て!!』

恭平(なんでデパートなんかに行ってしまったんや……)

恭平『……なぁ蝶子、出場するのはええけど、俺に女装させたい動機でもあるんか?』

蝶子『それは女装した恭ちんがかわ……』

恭平『『かわ』……なんや?』

蝶子『い、いいから早くエントリーしてきて!///』

恭平『は、はぁ!?』

恭平(何考えてるかさっぱり分からへん)

恭平「……というわけや」

睦月「確かに恭平の女装って似合わないよね」

恭平「アホ! 似合ってたまるか!!」

男「着替えの時間終了まであと1分!!」

恭平「!! はよ着替えなアカン!」せっせっ

睦月「う、うん!」せっせっ

慶「……」

男「さあ! 出場者全員の登場です!」

若菜「は、始まりますよ!」

美姫(むっくんの女装……むっくんの女装……)









蝶子(恭ちん、どんな風になるかなー……)











バサッ

美姫「カーテンが開きましたわ!!」






睦月「///」

慶「……」

恭平(はよ帰りたいわ……)






若菜「おーーーーー! 佐宗さん、ぴったりです!!」

美姫「……」

若菜「……お嬢様?」

美姫「」ブーーーー!!

若菜「お嬢様!?」











蝶子(似合ってないな恭ちん……)

男「順位は審査員の独断で決めてさせてもらいます!!」

美姫「なんですって!?」

男「……おっと! もう結果が出た模様です!!」

美姫「……若菜、エントリー番号の確認を」

若菜「ええと……高津さんが29番で……佐宗さんが30番です!」

男「それでは三位から発表します! ……三位は15番の方!!」

男「そして二位は……」

美姫(むっくんが一位に決まってますわ……)

若菜(佐宗さん……二位、お願いしますよ!)














男「……4番の方!!!」

若菜「」ガッシャーン!!

美姫「若菜!? 気を確かに!!!」

若菜「ウフフ……運命って残酷なんですねー……」

美姫(ブラック若菜ちゃんになりそうですわ……)

男「そして一位は!!」

美姫「はっ……!」

美姫(まだ可能性はありますわ……きっとむっくんが一位に……!!)













男「……30番の方!!!」

美姫「!!!!!!」

若菜「さ、佐宗さん!?」









睦月「すごいじゃん慶!」

慶「……」

睦月「若菜ちゃんごめん、オレ達二位になれなかった……」

若菜「いいんですよー……寧ろ一位ってすごいじゃないですかー……」

美姫「上出来ですわよあなた!!」ポンポン!

慶「……」

睦月「でもこのペンダント、どうしようっか……」

美姫「わ、わたくしがもらってもいいでしょうか?」

睦月「うん、別にオレはいらないし……慶は?」

慶「いらない……」

美姫「ありがとうございます!!」

美姫(これでいつかわたくしとむっくんは……うふふふ///)














恭平「時間の無駄やった気がするんやけど……」

蝶子「恭ちんに女装が似合わないってことが分かっただけでも十分!!」

睦月「ただいまー」

神無「おかえりむちゅー。 今日はどうだった?」

睦月「うん、みっちゃんと慶と若菜ちゃんと一緒に買い物したよ」

神無「!!? あ、あんた……ミキミキと二人きりじゃなかったの?」

睦月「違うよ?」

神無「……はっ!」

神無(そういえばあたし……『ミキミキを誘え』って言っただけで『ミキミキと二人きりで行け』とは言ってなかったわ……)

神無「……ごめんミキミキ」

睦月「??」

次の日

神無「それじゃ練習始めるわよー」

一同「はーい」





若菜「……」ボー

大河「な、なあ王禅寺」

若菜「な、なんですか?」

大河「お前確かタツマキナインのフィギュア好きだったよな……これやるよ」

若菜(!! こ、これは昨日の景品の……!!)

若菜「あ、ありがとうございます! ……でもなんで溝口さんが……?」

大河「し、知り合いがいらねーっていうからもらったんだ」

若菜「じゃ、じゃあその知り合いの方にありがとうって伝えてください!!」

大河「お、おう」

前日

大河『なんで俺が女装なんか……』

母『大河の女装、可愛いわ〜///』

大地『母さん……大河も試合が近いんだしこんなことさせなくても……』

大河(おふくろには逆らえねえ……)

〜終わり〜

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