P「10th初日に行ってみようと思う」 (36)

P「ふっふっふ。ついにこの日が来たぞ…」

P「今日は待ちに待った10thの初日!やったね!!」

P「本来はプロデューサーとしてアイドル達と一緒にいなきゃいけないところだけど、今日は小鳥さんと社長もいるからね。そもそも俺の出番は明日らしいし」

P「折角だから今日の俺は一人のPとして、会場の様子をリサーチするぜ!!」


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P「えーっと、チケット持って、替えのTシャツ持って、タオル持って、制汗剤とか諸々……」

P「あっ、現地ではコンビニが混雑するから近くのコンビニで飲み物買っていかないと」

P「……あぁ!名刺忘れるところだった」

P「……」

P「まぁ、お金があればなんとかなるか」

ガタンゴトン

P(ということで俺は今電車に乗っている)

P(ウチから西武球場までは結構遠いからなぁ。乗り換えもあるし、往復で1000円ってトコか…割とかかるな)

P1「あの~…」

P「はい、どうかしました?」

P1「あ、いえ、Pさんですよね?」

P「あ、はい。そうですよ」

P(今日はプロデューサーではなく、あくまで皆さんと同じPですよ)

P1「今日は楽しみですね!どちらからいらしたんですか?」

P「私は都内に住んでるんですよー。そちらはどちらから?」

P1「私は青森から来たんですよ~」

P「えぇ!?青森からですか!?」

P1「はい!今回の10thはどうしても逃せませんからね」アハハ

P(なんと…青森からわざわざ来てくれたのか…)

P2「自分は沖縄から来ました。お互い大変ですね」

P1「えぇっ!?」

P「沖縄ですか!!」

P2「えぇ。響ちゃんの頑張る姿を生で見たかったので!」

P1「いつものことですけど、結構旅費かかっちゃいますよね。東京まででも、安くて往復1万円以上…」

P「!?」

P2「そうなんですよ~、ホテル代もありますしね。自分は交通手段が選べないので、毎回飛行機なんですよ」

P2「でも、10周年ですからね。是非とも生で見たくて!金銭面は二の次ですよ」

P1「そうですよね!旅費なんていつものことですし。愛ですよ愛」ハハハ

P2「いやぁ、東京にお住まいになっているPさんは羨ましいです」アハハ

P「あ、あはは…」

P(そっか…都内に住んでるってだけで、かなり条件がいいんだな…。贅沢言わないようにしよう…)

西武球場───

P1「では、また機会があれば!」

P2「今日は楽しみましょう!」

P「行ってしまった…。電車の中でも話が盛り上がったし、割とすぐ着いたな」

P(さっそく名刺交換もしたよ。一応P名刺刷っておいて良かった)

P「小雨が降ってるけど…ちょっと球場周りを見てみようかな」テクテク

P「おー、この辺が物販コーナーか?」

P「展示コーナーに一番くじ、救護室も完備か…暑いからな」

スタッフ「お早うございます!よかったらどうぞ」スッ

P「あっ、ありがとうございます」

P「なんだ…?」チラ

『CygamesはTHE IDOLM@STER M@STEERS OF IDOL WORLD!! 2015を応援しています!』

P「おお!?ウェットティッシュ!わざわざこんな物まで作ってくれるとは…」

P「汗かいちゃうし、非常にありがたい。これは助かる」フキフキ

P「おぉ、こっちにはものすごい数のフラスタが」

P「お、あのイラスト上手だなぁ」

P「おぉ!? ウェディングドレスを来て走るあずささんだ。あの時のか…」

P(イラストもそうだけどアイディアも色々だなぁ。アイドルに対するPの愛が感じられる)

ガヤガヤ

P「おお。物販列は相変わらずすごい列だ…」

P(今日の俺はPだからな。折角だし並んでみるか)

スタッフ「物販に並ばれる方は2番にお並びくださーい」

P「どれどれ。ここか」

P(うっわ、すごい人数。本当にこれだけの人数分グッズあるのかな…)

P3「聞きました?徹夜組はペナルティ食らったらしいですね」

P4「公式からも散々注意されてますからね。気持ちは分かりますけど、やはりルールを守らないと」

P「……」

P(そうだよな。物販に限りはあるけれど、遠方から来る人もいるワケだし…そこは公平にしないと)

P(それに、周りの迷惑にもなってしまうし。マナーを守って楽しく過ごして欲しいな…)

P「しかし暑いなぁ。ギラギラした暑さではないけれど、湿度が高くて蒸れる」フゥ

P(雨もちょっと強まった気がするし、これ大丈夫かな?倒れたりする人いなきゃいいけど…)

P5「あの、良かったらおひとついかがですか?」スッ

P「あ、塩飴……よろしいんですか?」

P5「はい。雨が降ってるとはいえ暑いですからね。塩分もしっかり摂らないと」

P「ありがとうございます!ありがたく頂きますね」

P5「いえいえ。あ、後ろの方にも回してあげて下さい。ゴミは回収しますよ」サッ

P(よく見ると、アイスとかガムとか…ボディーシートを配ってる人もいるなぁ。どんな状況でもお互いに気遣えるところが「紳士」に由来するのだろう)

スタッフ「もし近くに具合の悪そうな方がいたらスタッフにお声掛けくださーい!! 暑いのでお互い助け合いましょう!!」ゼーゼー

P(一番具合が悪そうなのはスタッフさんじゃないか!? スタッフさんもちゃんと休憩を取ってくれぇ!)

P「ふぅ。ようやくレジに辿りついたぞ。765ペンライトは…よし、まだ売ってるな。パンフはいっぱいあるだろうけど」

P(あらかじめ用紙にリストアップしておくのは便利だな。口頭で説明するより早いし楽だし)

P「これでお願いします」スッ

レジ1「はい、少々お待ちください…」タタタ

レジ1「…えっと…えっと…」ウロウロ

レジ1「……」ウロウロ

レジ2「次のお客様どうぞー!」

P6「じゃあ、これで」

レジ2「少々お待ちください…」タタタ

レジ2「お待たせしました!765プロペンライトセットが2つと、こちらのTシャツ、パンフレットでお間違いないでしょうか?」

P6「はい」

レジ2「では、お会計は……」

スタッフ「765プロペンライトセット売切れでーーす!!」

P「」

P「3時間並んで、結局パンフしか買えなかった…」ズーン

P(レジはバイトだっけ…? 流石にあの人数を捌くのは大変だろうけど、速やかにこなせるようにするのが課題かな)

P(CD列なんてテントもないからな。雨風凌げないのは相当辛いだろう…申し訳ない)ペコリ

P「…おや?」


P7「あっ、名刺どうぞ」スッ

P8「これはどうも、私の名刺です」スッ

P9「私もよろしいでしょうか?」

「私も…」

「すみません、よろしければ名刺交換を…」


P「おうおうおう、名刺交換の連鎖が起こってるぞ」

P(積極的に交換するP、SNSで相手と連絡して交換するP、誰でもいいから名刺交換している所にさり気無く混ざるP……)

P(雨の中、本当にお疲れ様です)

P「…何だかんだで俺も50枚程交換してしまったぜ」

P(名刺もオリジナリティに溢れてるなぁ。俺も次に作る名刺の参考にさせてもらおうっと)

スタッフ「アイドルへのプレゼントはこちらになりまーす!」

P「ほほう、アイドル宛のプレゼントBOXか。今回は会場の外にあるんだな」

P「昔のライブでは会場の中にプレゼントBOXがあったけど、こっちの方が混雑しないからいいかもな。まぁ今回は場所が場所っていう事もあるけれど」

P「この辺にもフラスタあるのね。特に今回はすごい量だなぁ」

P「どれ、そろそろ時間だし入場するか」

P「えーっと、アリーナ席はどこだ…?」

P「あ、トイレも済ませておかないと。先に行くか」

P「……」

P「列、長いな…」

P(約4万人も会場にいるわけだしな。そりゃあトイレも混むだろう)

P(しかし、個室の方はなかなか列が進まない…)

ワァァァァァァァァ!!!

P「!?」

ワァァァァァァァァァァァァァァァ!!!

P(一体何だったのか…。アナウンスか何か知らんけど、トイレにいる時に限ってこういうの流れるんだよな…)ショボン

P「あー、サッパリ。アリーナは…ここから入ればいいのか」

P「席はここか。トイレまでは遠いなぁ」

P10「どうも、今日はよろしくお願いしますね」

P「あ、いえいえ、こちらこそよろしくお願いします」

P10「あっ。よかったら…UO、たくさんどうぞ!」スッ

P「えぇ!? よろしいんですか…?」

P10「あはは。僕、たくさん持ってきているので全然構いませんよ!」

P「じゃ、じゃあ1本頂きますね」

P10「どうぞどうぞ! もし、足りなくなったらいつでも言ってくださいね。300本持ってきているので!」

P「300本!? もしかして、この大きなスーツケースに…?」

P10「はい! 他にも赤とか黄色とか…だいたいの色は入ってますので」

P(すげぇ…)

P10「ライブ、初めての人も多いですからね。こういうのは皆で楽しまないと!」

P10「あっ、よかったら…」

P(UO配布する人って本当にいるんだなぁ)

P(ライブに来て思ったけれど、『一人一人が楽しむ』っていうより、『みんなで楽しもう』って考えの人が多いんだな)

P(ウチのアイドルも、『私達だけではなく、スタッフさん、そしてプロデューサーの皆さんのおかげで一緒にここまでこれました!』って言ってた位だし。本当その通りだと思う)

P「…お、そろそろ始まる時間か。今日はPとして精一杯楽しむぞ!!」

P「そうだよなぁ!念願のドームだよなぁ!春香ぁ…!」グス

P「亜美と真美はタオル芸が気に入ったようだな!!いいぞぉ!!」グルグル

P「いぇぇぇぇぃ!!雪歩おぉぉお!!」

P「真ぉぉぉぉ!!俺も好きだぁぁあぁぁ!!」

P「いっぱいいっぱいいっぱいいっぱい!!貴音ぇぇぇ!!」

P「えっ!? 小鳥さんも社長と同じで日焼けしてたの!?」

────

P「さて、休憩だな。トイレに……」スッ

P10「よろしければ、荷物見てましょうか?」

P「助かります!すみませんがよろしくお願いします」

P10「了解です。お任せ下さい」

P「…」タタタタ

\プロデューサー ナノー ウッウー/

P「!? 今の声は律子に美希にやよい!? 今回は出られないんじゃ…? しかも、休憩中の20分間も曲を流すのか!?」

P(これ、休憩になるのかな…?)

バキッ ボキッ バキッ

P(ほらぁ! スマイル体操でみんなUO折ってる!!!)

P「……」

P(トイレに並んでてもコールが聴こえる…めっちゃ楽しそう…)

P「しかし一向に進まないなぁ」

P「……」

P「もう20分経つぞ…」

P「何ぃ!? 次の曲で休憩終わり!? 間に合うのか…」アセアセ

\ジユウナー イーロデー/

P「……」ドキドキ

P「ぐああああ!やっぱり間に合わなかった!もう始まってんじゃん!!これDREAMか!?」タタタタ

P「って、なんか列が詰まってる!?」

P「あの…これはどうしたんでしょうか?」

P11「アリーナ席の入り口が塞がれてしまったみたいですよ。今、歌っているからでしょうか?」

P「あっ、そうなんですか」

P(4万人もいれば当然トイレも混むし、休憩20分じゃ足りなかったかな? でも30分だと流石に長い気もするし…。うーむ、難しいところだ)

P11「人多いですし、控えめにサイリウム振りましょうか」スッ

P11「あっ、進みましたよ」

P「いやぁ、良かったです」

P11「それでは」ペコリ

P「えぇ、楽しみましょう」ペコリ

P10「お帰りなさい!心配しましたよ」

P「すみません、トイレがえらく混んでいて…」

P10「無事で何よりです。あっ、次はあずささんですよ!」

\シンジツノー アカー/

P「」バッ!!!!!!

P「伊織ぃ…ここで泣くなんて…お前らじぐないじゃないがぁ…」グスッ

P「千早…お前の歌は一体どこまで羽ばたくんだ……!!」

P「あずささん、今回は控え目だなぁ」

────

ワァァァァァァァァァァ!!!!!!

P「いやぁ…!!良かった…実に良かった…!!」

P10「お疲れ様でした!」

P「お疲れ様です!!UOありがとうございました!」

P10「いえいえ!僕、電車の関係でお先に失礼しますね。明日も楽しみましょう!」

P「はい!ではまた!」

P(行ってしまった…。家や宿泊先が遠い人は本当に大変だな)

P「どれ、俺も帰るとするか…」スッ

アナウンス『只今から規制退場を行いますので、御着席の上……』

P「」

────

P「アリーナ席だったんで、退場まで時間かかってしまったワケだが」

P(アナウンス、もうちょっと早めに……というか、予め開演前に一言伝えた方が良かったかもしれないなぁ)

プァーッ

P「おお、ようやく電車来たか」

P「……」ギュウギュウ

P「混雑しすぎだろ…!流石4万人のP…!!」

P12「『Destiny』の円形ウェーブ綺麗でしたねぇ。765プロのゲームの再現度が高すぎて」

P13「千早の細氷…サイリウムを振るのを忘れて、聴き入ってしまいましたよ!」

P14「くそぉ…何故俺は『またね』を予習していなかったんだ…!いおりん…いおりん…!」グスッ

P(車内は感想やら反省会でいっぱいだ)

P「さて、ただいま我が家」ガチャ

P「ふぅ…充実した1日だった…」

P(実際の会場の様子を間近で見て分かった。俺達のライブは本当に、多くのファンから愛されている)

P(10年間追い続けてくれたPさんも、最近入りたての新人Pさんも…同じ時、同じ場所で同じように楽しんでもらえるのは本当に嬉しいことだ)

P(デビューしてから10年間、様々なことがあった…。それは必ずしも良い事ばかりではなかったかもしれないけれど、全てが繋がって今のアイドルがいる)

P(アイドルはこれからもずっと成長し続ける。でも、それはアイドルだけじゃなくてスタッフさん、そして多くのPさんと一緒に歩んでいくのだろう…)

P「こんな光景を目の当たりに出来て、俺は…いや、俺達は本当に幸せだなぁ…!」グスッ

プルルルル ピッ

P「こんな夜中に誰だ? …はい、もしもし?」

P「おう、今日はライブお疲れ様。急にどうし……な、何!?」











P「『ご報告』だって!?!?!?」



終わり

前日物販、初日、2日目のエピソードを混ぜましたが、ほぼノンフィクションです。
ライブそのものではなく、ライブ中の出来事や出会ったPさんに焦点を当ててみました。

果たして今回は誰が結婚するのだろうか。参加出来なかったPさんも次回は是非。

P「おー、この辺が物販コーナーか?」

P「展示コーナーに一番くじ、救護室も完備か…暑いからな」

スタッフ「お早うございます!よかったらどうぞ」スッ

P「あっ、ありがとうございます」

P「なんだ…?」チラ

『CygamesはTHE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!! 2015を応援しています!』

P「おお!?ウェットティッシュ!わざわざこんな物まで作ってくれるとは…」

P「汗かいちゃうし、非常にありがたい。これは助かる」フキフキ

P「おぉ、こっちにはものすごい数のフラスタが」

P「お、あのイラスト上手だなぁ」

P「おぉ!? ウェディングドレスを着て走るあずささんだ。あの時のか…」

P(イラストもそうだけどアイディアも色々だなぁ。アイドルに対するPの愛が感じられる)

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