デデデ「こいつが魔獣かゾイ!?」プピポー「プピポー!!」 (46)

星のカービィ(アニメ版)×プピポーのクロスSSです。一部オリジナル設定がありますが、それでもいい方はよろしくお願いします。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437177717

デデデ城

デデデ「zzz……」

エスガルゴン「zzz……」

ヒュ〜……

デデデ「……?」ムクッ

幽霊「……」

デデデ「!!」

幽霊「うらめしや〜……」

デデデ「ギャアアアアアアアア!」

デデデ「出たゾイ! お化けがまた出たゾイ!!」

幽霊「うらめしや〜……」

幽霊「よっ!」

幽霊「ねえ、僕の頭知らない?」

デデデ「ギャアアアアアアアア!」

ドゴオオン!!

エスガルゴン「あいてえっ!!!」

デデデ「エスガルゴン!! 起きるゾイ!!」

エスガルゴン「いてーなもう……なんでゲスか?」

デデデ「どうせまたお前の仕業ゾイ!! 白状するゾイ!!」

エスガルゴン「はぁ? なんのことでゲスか?」

デデデ「ここにいる幽霊達ゾイ! どうせカービィ達ゾイ!」

エスガルゴン「はぁ? 幽霊? どこにいるんでゲスか?」

デデデ「お前の目の前ゾイ!」

エスガルゴン「陛下、寝ぼけてるんでゲスか?」

デデデ「そうやって見えないフリをしてまたワシをはめてるゾイ!!」ガァン!!

エスガルゴン「二度もぶった!! 陛下の馬ピー!!」

幽霊「……」

デデデ「どうせまたカービィやブンが化けてるだけだゾイ」

幽霊「……」

デデデ「こんの……捕まえてやるゾイ!!」バッ

スカッ

デデデ「!!?」

幽霊「……」

デデデ「こ、これは……マジの幽霊かゾイ!?」

エスガルゴン「陛下、もしや魔獣のレンタル代を払ってないから陛下にしか見えない魔獣でも送りこんだんじゃないんでゲスか?」

デデデ「わ、分かったゾイ!! 払うゾイ!!」

ガチャッ

デデデ「ほら! 金庫を開けたゾイ!! さっさと持っていくゾイ!!」

幽霊「いらない……」

エスガルゴン「はぁ!?」

幽霊「遊びに来ただけだからな」

幽霊「俺達と遊ぼうぜ!」

デデデ「ぎゃあああああああ!! ワシは遊びたくないゾーーーーーーーイ!」

次の日

デデデ「……」ガクガクブルブル

エスガルゴン「……まだ見えてるんでゲスか?」

デデデ「見え見えだゾイ……」

幽霊「鬼ごっことかしない?」

幽霊「かくれんぼにしようぜ!」

フーム「どうしたのよデデデ、そんなに震えて」

ブン「身体に悪いもんでも食ったのか?」

エスガルゴン「昨日から陛下にだけ幽霊が見えるらしいんでゲス」

デデデ「ブン、お前の仕業かゾイ?」

ブン「俺じゃねえよ……日頃の行いが悪いから変な幻覚でも見るようになっちゃったんじゃねえの?」

フーム「あ、それは言えてるわね」

ブン「だろ?」

フーム・ブン「あははははは!」

デデデ「貴様ら全員極刑ゾーーーーーイ!!!」

エスガルゴン「落ち着くでゲス陛下!!」

幽霊「君の持ってるハンマー、重そうだね」

幽霊「俺にくれよ」

デデデ「あ、あげないゾイ!!」

エスガルゴン(どんな会話をしてるんでゲしょうか……)

病院

ヤブイ「うーん……見たところ身体に異常は……」

デデデ「ないわけがないゾイ!! だったらワシだけに見えるこの状況をどうやって説明するゾイ!?」

ヤブイ「といいましても……」

幽霊「早くどっか行こうぜ」

デデデ「い、一緒にいるだけで気味が悪いゾイ!!」











エスガルゴン「しかしこりゃ……末期でゲスな」

デデデ「……!! そうか、分かったゾイ」

エスガルゴン「陛下……?」

デデデ「今回はプププビレッジの住人みんなでワシをはめるという算段に違いないゾイ!! みんな見えないフリをしているだけだゾイ!」

エスガルゴン「いくら陛下が全国民に軽蔑されてもそこまではしないでゲスよ」

デデデ「うるさい!! お前も加担している以上、極刑ゾイ!!」

エスガルゴン「だから違うって言って……」

ヒュウウ……

エスガルゴン「!!!」

デデデ「……エスガルゴン?」

エスガルゴン「……グヘヘ」

デデデ「ゆ、幽霊が……エスガルゴンに乗り移ったゾイ!」

エスガルゴン「オラァーーーーーー!」

デデデ「ふん!」

ガァン!!

エスガルゴン「ぐほぉ!?」

デデデ「なんゾイ、操られているだけで弱いのに変わりはないゾイ」

エスガルゴン「あれ……私は何を……」

幽霊「なんだよ、こいつ弱えーじゃねーか」

幽霊「乗り移るのはやめよーぜ」

幽霊「おっさん、やっぱり俺達はあんたといるのが一番だ」

デデデ「ワシはいやゾイ!!」

エスガルゴン「……つまり私はその幽霊に身体を乗っ取られていたと」

デデデ「そうことだゾイ」

エスガルゴン「……陛下、だったら利用できるんじゃないでゲスか?」

デデデ「利用?」

エスガルゴン「こいつらがカービィに乗り移って悪事を働くんでゲスよ」

幽霊「別にやんねーよ」

幽霊「なんかめんどくさくなったし」

デデデ「……嫌だと言っているからやめるゾイ」

エスガルゴン「あれ、いつもの陛下なら無理矢理でもやらせようとするのに珍しいでゲスね」

デデデ「ワシはとにかく一刻もこいつらから離れたいんだゾイ。 こいつらと悪事を働くなんて嫌だゾイ」

エスガルゴン「……因みに今、何人ぐらいいるんでゲスか?」

デデデ「ひゃ、百人はいるゾイ……」

エスガルゴン「ひえーっ……」

デデデ「その他人事見たいな目はなんだゾイ」

エスガルゴン「えっ、だって他人事……」

デデデ「お前の悩みはお前、ワシの悩みもお前が解決するゾイ!!」

エスガルゴン「はぁ……」

デデデ「……そうだゾイ!!」

エスガルゴン「ん?」

デデデ城

ピッ

カスタマーサービス「これはこれは陛下」

デデデ「幽霊を消滅させる魔獣をよこすゾイ!!」

カスタマーサービス「しかしこれまでのレンタル料を……」

デデデ「いいから早くよこすゾイ!!」

カスタマーサービス「しかし……生憎うちにはそのような魔獣はいません」

デデデ「何ィ!?」

エスガルゴン「いなかったらいなかったらでいいでゲス」

デデデ「よくないゾイ!!」

カスタマーサービス「……ですがこの魔獣ならなんとかなるかもしれません」

デデデ「『この魔獣』?」

カスタマーサービス「ある日いきなりホーリーナイトメア社にやって来まして……我が社の魔獣を倒してしまっているんですよ」

エスガルゴン「そ、そんなに強いんでゲスか!?」

カスタマーサービス「中々言うことを聞かなくて……今からそちらに送りますがいいですか?」

デデデ「いいゾイ送るゾイ!!」

シュウウウウウウウウン……

エスガルゴン「へ、陛下!! 来たでゲスよ!!」

デデデ「!!!」











プピポー「……」

デデデ「こ、こいつが……」

プピポー「……」

デデデ「こいつが魔獣かゾイ!?」

プピポー「プピポー!!」

カスタマーサービス「左様でございます」

エスガルゴン「なんという名前てゲスか?」

プピポー「プピポー!!」

デデデ「なるほど、プピポーという名前かゾイ」

カスタマーサービス「それでは陛下に幸あれ」ピッ

デデデ「あっ! あいつから切ったゾイ!!」

エスガルゴン(よっぽどこいつを扱うのに関わりたくないんでゲスな……)

プピポー「ピポー!!」

エスガルゴン「しかし……こんな弱っちいやつが幽霊なんかを撃退できるんでゲしょうか?」

デデデ「こいつは色んな魔獣を倒したと言っていた、大丈夫なはずだゾイ」

エスガルゴン「幽霊と魔獣は別々のような気もするでゲスが……」

幽霊「お前みたいなやつに俺らが倒せる訳ねーだろ!」

幽霊「そーだそーだ!!」

デデデ「ギャアアアアアアアア! いきなりでてくるなゾイ!!」

エスガルゴン「うおおっ!?……いきなり大声を出すからびっくりしたでゲショーが!!」

プピポー「……」

幽霊「そもそも俺達には触れること自体できねーんだ」

幽霊「無理だ無理だ」

プピポー「ピポー!!」

ゴオオオオオオォ!!!

デデデ「!!!」

幽霊「うおおおおおおお!?」

幽霊「ギャアアアアアアアア!!」

エスガルゴン「へ、陛下!! 一体こいつは何をやっているでゲスか!?」

デデデ「ゆ、幽霊を……吸い込んでいるゾイ!!」

エスガルゴン「え、ええっ!?」

プピポー「ふぅ……」

デデデ「凄いゾイ! ここにいる幽霊の半分は消えたゾイ!!」

エスガルゴン「こ、この魔獣……本当に幽霊を倒せるんでゲスね」

プニッ

エスガルゴン「……」

デデデ「ど、どうしたゾイ、エスガルゴン」

エスガルゴン「……ギョエエエエエエエエエエエエ!!!」

デデデ「ま、まさかお前も……見えるようになったのかゾイ!?」

エスガルゴン「い、いっぱいいるううううううう!!! ……あれ?」

デデデ「今度はどうしたゾイ!? ……なんて一喜一憂の激しいやつだゾイ!!」

エスガルゴン「み、見えなくなったでゲス……」

デデデ「さてはまたワシを馬鹿にしてるゾイ!!」

エスガルゴン「ほ、本当でゲス!! こいつに触れた瞬間に幽霊が現れて……離したら見えなくなったでゲス」

デデデ「……もう一度触ってみるゾイ」

エスガルゴン「は、はい……」

プニッ

エスガルゴン「ギョエエエエエエエエエエエエ!!!」

デデデ「……こいつには幽霊を見えるようにする能力があることが分かったゾイ」

プピポー「お腹いっぱい〜」

デデデ「おお! ワシらが話をしている間に幽霊がいなくなったゾイ!! ポーちゃん、よくやったゾイ!!」

プピポー「うん!!」

エスガルゴン「ぽ、ポーちゃん?」

デデデ「こいつのあだ名ゾイ。 プピポーは言いにくいゾイ」

エスガルゴン「……あだ名をつけるほど愛着を持っていたら倒された時に泣くんじゃないでゲスか?」

デデデ「悪のカリスマはその程度では泣かんゾイ」

エスガルゴン「はいはいそーでゲスね」

デデデ「それに一瞬で幽霊を倒してくれた……そう簡単にやられるやつではないゾイ」

プピポー「やられなーい!!」

デデデ「本人もそう言ってるゾイ」

エスガルゴン(どうせ口だけでゲス)

デデデ「……ところでエスガルゴン」

エスガルゴン「な、なんでゲショうか?」

デデデ「どうもワシは……こいつをどこかで見たことがあるような気がするゾイ」

エスガルゴン「……奇遇でゲスね陛下、実は私もそう思っていたところでゲス」

プピポー「ピポ〜……」

デデデ「ピンク色で……」

プピポー「ピポ?」

エスガルゴン「小さくて真ん丸で……」

プピポー「スゥ〜……」ゴオオオオオオォ!!

デデデ「吸い込む……」

デデデ・エスガルゴン「……あっ!!!!」












『ぽーよ!!』











デデデ・エスガルゴン「カービィ!!!」

デデデ「ポーちゃん!!」

プピポー「何ィ〜?」

デデデ「お前はカービィの知り合いか何かゾイ!?」

プピポー「違うよ〜」

エスガルゴン「……速攻で否定されたでゲスな」

デデデ「いや……それにしてもこんなに似ているのはなかなかいないゾイ、なかなかゾイ」

エスガルゴン「そうでゲスなぁ……」

デデデ「似ている……ん? 待てよ……」

エスガルゴン「陛下……何を思いついたでゲスか?」

デデデ「デュハハハハハ……いいことを思いついたゾイ」

デデデ「ポーちゃんがカービィになりすまして悪事を働くゾイ!!」

エスガルゴン「つまりこいつが暴れまくって……カービィに罪をなすりつけるということでゲスか?」

デデデ「そういうことだゾイ!! カービィにそっくりなポーちゃんだからこそできることだゾイ!!」

エスガルゴン「しかし陛下……現に私達はこいつが現れた時にカービィと勘違いしなかったでゲス……騙せるかどうか……」

デデデ「あいつらの目は節穴ゾイ!! 騙されない訳がないゾイ!!」

デデデ「ポーちゃん! 早速外に出かけるゾイ!!」

プピポー「出かけるーー!」

エスガルゴン(……上手くいくんでゲしょうか……)

デデデ「ポーちゃん、外の空気はどうだゾイ?」

プピポー「おいしーーーー!」

デデデ「そうか! なら良かったゾイ!!」

エスガルゴン(陛下の笑顔が善人のようでゲス……気持ちわる)

ボルン「おや、陛下」

デデデ「ボルン! お勤めご苦労ゾイ!!」

ボルン「今日はカービィと一緒なんですな」

エスガルゴン「!?」

デデデ「そうだゾイ!! 仲良しこよしゾイ!!」

エスガルゴン(……本当に目が節穴でゲス)

デデデ「村長、メーデル、キュリオ、ガス……色んなやつに会ったが誰一人カービィじゃないと疑わなかったゾイ」

エスガルゴン「ということは……作戦を実行するでゲスか?」

デデデ「当たり前だゾイ!……ポーちゃん!!」

プピポー「何ィ〜?」

デデデ「まずはカワサキのレストランに行ってお金を払わずに料理を食べてくるゾイ!!」

プピポー「……」

デデデ「……どうしたゾイ?」

プピポー「ヤダ!」

デデデ・エスガルゴン「!?」

デデデ「ポーちゃん! 一体どうしたゾイ!?」

プピポー「悪いこと良くない! ダメ!」

エスガルゴン「魔獣が正義を語るでゲスか……」

プピポー「めっ!!」

エスガルゴン「……陛下、ここは一言ガツンと……」

デデデ「……分かったゾイ」

エスガルゴン「はぁ!?」

デデデ「ポーちゃんがそう言うなら仕方ないゾイ……」

エスガルゴン「ちょっ……陛下、頭でも打ったんでゲスか!?」

デデデ「ワシはいたって正常ゾイ!!」

エスガルゴン「いや、正常ならこんなこと言わねーでゲショーが!!」

デデデ「ワシはポーちゃんに助けてもらったんだゾイ!! それにポーちゃんを悲しませたくないゾイ!」

エスガルゴン「そんな……フームが何回言っても屈強に意思を曲げなかった陛下が……こんなポッと出の魔獣に洗脳されるなんて……」

デデデ「洗脳じゃないゾイ!!」ドゴォン!

エスガルゴン「いてっ!」

デデデ「エスガルゴン……ワシは全てを諦めた訳ではないゾイ」ボソボソ

エスガルゴン「……と言いますと?」ボソボソ

デデデ「……ポーちゃん!」

プピポー「何ィ〜?」

デデデ「ワシが悪かったゾイ……けど一つだけ言うことを聞いてもらえるかゾイ?」

プピポー「いいよーーー!」

デデデ「……カービィというポーちゃんのそっくりなやつと遊んでほしいゾイ」

プピポー「遊ぶーー!」

デデデ「因みにそのカービィは喧嘩をすることが大好きだゾイ。 だからあいつにとっては遊ぶことは喧嘩に等しいんだゾイ」

エスガルゴン(上手いのか下手くそなのかよく分からん嘘でゲスな……)

プピポー「喧嘩するー!」

エスガルゴン(無償で食べるのを否定するんだったら喧嘩も否定しろよ……)

デデデ「というわけで早速カービィと遊びに行くゾイ!」

プピポー「遊ぶー!」

カービィの家の前

ブン「聞いたかカービィ? デデデのやつ幽霊が見えるようになったらしいぜ」

カービィ「ぽよ?」

フーム「大丈夫よカービィ、あなたはいい子だから幽霊は見えないわ。 幽霊は悪い子にしか見えないの」

カービィ「ぽーよ!!」

ブロロロロ……

フーム「この音は……」

ブン「あっ! デデデだ!!」

キキーッ!

エスガルゴン「朝から元気でゲスなお前達」

デデデ「うむ、ちゃんとカービィもいるゾイ」

プピポー「遊ぼー!」

フーム・ブン「!?」

カービィ「ぽよ?」

フーム「ちょっとデデデ! その子は誰!?」

ブン「なんかカービィにそっくりだな……」

デデデ「ポーちゃんゾイ。 ワシの可愛いペットだゾイ」

エスガルゴン(いつペットになったんでゲスか……)

カービィ「ぽーよ!!」

デデデ「ポーちゃん、あれがカービィゾイ。 遊んであげるゾイ」

プピポー「遊ぶー!」

ブン「あ、遊ぶ?」

フーム「気をつけて、デデデのことだからきっと何かを企んでいるわ……」

プピポー「……ピポー!」ゴオオオオオオォ!

カービィ「ぽ、ぽよ!?」

ブン「うわあっ!? こいつ、カービィを吸いこもうとしているぞ!」

フーム「カービィの偽物ってわけね……!」

デデデ「デュハハハハハ! そのままカービィを吸いこむゾイ!」

プピポー「ピポー!」ゴオオオオオオォ!

フーム「カービィ! あなたも対抗するのよ!」

カービィ「ぽ、ぽよ!」ゴオオオオオオォ!

エスガルゴン「お互い吸い込みあっているでゲス!」

デデデ「ポーちゃん! 負けちゃダメだゾイ!」

カービィ「……」ゴオオオオオオォ!

プピポー「……」ゴオオオオオオォ!

エスガルゴン「……お互い全く動かないでゲスな」

デデデ「ポーちゃん! 吸いこみ以外の攻撃をするゾイ!」

プピポー「するー!」ダッ

フーム「……来るわカービィ!」

カービィ「ぽよ!」

プピポー「キスキス攻撃〜〜!!」チュッチュッチュッチュッ

カービィ「ぽ、ぽよ!?」

ブン「な、なんだよそれ!?」

エスガルゴン「……あれは効果があるんでゲショうか?」

デデデ「デュハハハハハ! 未確認生物の接吻ほど気色の悪いものはないゾイ!!」

エスガルゴン「自虐かよ」ボソッ

デデデ「何か言ったゾイ?」

エスガルゴン「何も言ってないでゲス」

カービィ「ぽーよぽーよ!」チュッチュッチュッチュッ

ブン「おい! カービィのやつもキスキス攻撃しだしたぞ!」

プピポー「ピポー!」チュッチュッチュッ

フーム「……なんなのこの光景」

デデデ「……ポーちゃん!! そんなんじゃダメゾイ! もっと派手な攻撃はないのかゾイ!?」

プピポー「分かったー!」

エスガルゴン「な、何をする気でゲショうか?」

ゴゴゴゴゴゴゴ……

プピポー「ピポ〜……」

カービィ「ぽよ?」

フーム「み、見て! 偽物のカービィが……」

ゴゴゴゴゴゴゴ……

ブン「どんどんでかくなってく!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ……

プピポー「ピポーーーーー!」

ブン「う、うわああああああああああ!?」

フーム「あ、足が……巨大な人の足になったわ!!」

エスガルゴン「……可愛さがなくなったでゲスな」

デデデ「……可愛いゾイ///」

エスガルゴン「はぁ!?」

デデデ「ポーちゃん! そのままカービィを踏みつぶすゾイ!」

プピポー「ピポーー!」

フーム「カービィ! これを吸い込んで!!」

カービィ「ぽよっ!」

ゴオオオオオオォ……ゴックン!

カービィ「……はぁっ!!」

ブン「ストーンカービィだ!!」

デデデ「石化しても関係ないゾイ! 踏みつぶすゾイ!」

プピポー「ピポーーーー!」

数時間後……

カービィ「ぽよ〜……」

プピポー「ピポ〜……」

フーム「……両者一歩も譲らないわね……」

エスガルゴン「……陛下、こうなったら私達も加勢に……」

デデデ「……ダメゾイ」

エスガルゴン「……はい?」

デデデ「あの二人の顔をよく見るゾイ……」

カービィ「ぽーよぽーよ!」

プピポー「ピポーー!」

ブン「笑ってる……」

デデデ「あの二人は戦いなどはしていない……遊んでいるだけなんだゾイ」

フーム「……そうみたいね」

デデデ「だから加勢ではなく……一緒に遊ぶのならいいゾイ!!」

エスガルゴン「陛下……」

デデデ「ポーちゃん! カービィ! ワシも遊ぶゾイ!」ダッ

ブン「……なぁエスガルゴン」

エスガルゴン「なんでゲスか?」

ブン「……デデデのやつ、頭でも打ったのか?」

エスガルゴン「……本人曰く正常だそうでゲス」

フーム「……それだけ彼の存在がデデデを大きく変えたってことね」

プピポー「ピポー!」

カービィ「ぽーよ!」

デデデ「デュハハハハハ!! ワシは幸せゾイ!」

エスガルゴン(プピポーが陛下の元に来てから数日が経ったでゲス……)

デデデ「ポーちゃんと一緒に食べる朝ごはんは美味いゾイ!」

プピポー「美味しいーー!」

幽霊「俺にも食わせろ」

デデデ「ギャアアアアアア!」

プピポー「ピポーー!」ゴオオオオオオォ!

幽霊「うわあああああ!?」

デデデ「……ポーちゃん、いつもご苦労だゾイ」

プピポー「ご苦労!」

エスガルゴン(悪の要素が何一つなくなったでゲス……)

別の日

デデデ「さーて……今日もポーちゃんと遊ぶゾイ」

幽霊「おっす」

デデデ「うおおおおおおお!?」












『危ない坊や!!』

キキーッ!!

『!!』

ガシャーン!!

『いやああああああ!!』















デデデ「い、今のは……今のはなんゾイ?」

幽霊「は?」

幽霊「どうしたんだよおっさん」

デデデ「今……お前の過去が見えたゾイ」

幽霊「は?」

デデデ「お前もしかして……車に轢かれて死んだのかゾイ?」

幽霊「!!? ど、どうしてそれを……」

デデデ「やっぱり……あれはお前ゾイ!!」

幽霊「おじいちゃん、何をそんなに驚いているの?」

幽霊「ほら、さっさと驚いてくれよ」

デデデ「うおおおおお!? ま、まだこんなにいっ……」











『殺人鬼が来たぞーーーーー!!!』













『どうせ生きてても……楽しいことなんてないしな』













デデデ「!!!」

幽霊二人「?」

デデデ「……お前は殺人鬼に殺されて……お前は自殺したゾイ」

幽霊二人「!!!」

エスガルゴン「……幽霊の過去が見えるようになった?」

デデデ「幽霊に触れようとするとそいつの過去が見えるんだゾイ……」

エスガルゴン「それまたなんで急に……」

デデデ「おかげで見たくもない映像を……オエッ!!」

エスガルゴン「うわっ、きたね!!……だったら触れなきゃいいでゲショうが……」

デデデ「それを知った幽霊達が無理矢理触れさせようとするゾイ」

エスガルゴン「……それでそんなにゲッソリしているんでゲスね」

プピポー「ふぅ〜……」

デデデ「ポーちゃんがいなかったらワシはどうなっていたか分からないゾイ……」

メタナイト「陛下、失礼します」

デデデ「どうしたゾイ、メタナイト」

メタナイト「陛下が最近、幽霊が見えるとお困りになっていたとお聞きしました」

デデデ「……心配はいらないゾイ、ポーちゃんがいるから大丈夫だゾイ」

プピポー「大丈夫〜!」

メタナイト「しかし……彼がいるにも関わらず顔がやつれ続けています」

デデデ「……」

エスガルゴン「……メタナイト、なんとかする方法があるんでゲスか?」

メタナイト「……はい、一つだけ」

デデデ「ほ、本当かゾイ!?」

メタナイト「はい……ですがその前に……陛下の体質について説明しなければいけません」

デデデ「ワシの体質……?」

メタナイト「陛下だけ幽霊が見えるようになってしまったのは……霊感体質になってしまったからだと思われます」

デデデ「レーカンタイシツ?」

メタナイト「はい、この体質だと本来は見えないはずの霊も見えてしまいます。霊感体質は生まれつきなっている人もいれば途中でなる人もいるそうです」

エスガルゴン「それで陛下は幽霊が……」

メタナイト「そして幽霊は……霊感体質を持っている人を好みます」

デデデ「ワシばかりにつきまとうのもそのせいかゾイ……」

メタナイト「そしてそれは悪化すると……」

デデデ「悪化すると……どうなるゾイ?」

メタナイト「……触れた幽霊の過去も見えるようになってしまいます」

エスガルゴン「!」

デデデ「い、今正にその状態だゾイ!」

メタナイト「それだけじゃありません……幽霊が常につきまとうことで陛下、及び陛下の周りの人に不幸が訪れます」

エスガルゴン「そ、それは本当でゲスか!?」

デデデ「それはおかしいゾイ! 現にワシはポーちゃんと一緒にいられるし幸せだゾイ!」

プピポー「幸せー!」

バタン!

ワドルドゥ「陛下! 報告があります!!」

デデデ「どうしたゾイ!」

ワドルドゥ「ワドルディ隊の半分程が……体調不良のためしばらく休むと……」

デデデ「何ぃ!?」

エスガルゴン「メタナイト、これはまさか……」

メタナイト「ええ、間違いありません……」

エスガルゴン「陛下! 早く治すでゲス!」

デデデ「わ、分かったゾイ治すゾイ!! このままだとポーちゃんにも不幸が訪れるゾイ!!

プピポー「ピポー!」

デデデ「メタナイト! どうすればいいんだゾイ!?」

メタナイト「……陛下の霊感体質を治すには……ある場所に行かなければいけません」

デデデ「それはどこだゾイ!? 早く教えるゾイ!」

メタナイト「輪廻転生の泉……別名、夢の泉です」

メタナイト「その泉に入ると……自身が願った身体になることができます」

エスガルゴン「つ、つまり……そこで陛下の霊感体質をなくすように願えば……」

メタナイト「そういうことです」

デデデ「……ちょっと待つゾイ」

エスガルゴン「陛下……?」

デデデ「それはどんな身体にも変化できるのかゾイ?」

メタナイト「いえ、自身を大きく変化するような身体を願った場合は泉に閉じ込められると言われています」

エスガルゴン「大きく変化とは?」

メタナイト「そうですね……私で例えるなら一頭身から二頭身になる……っといったところです」

エスガルゴン「気持ち悪いでゲス……」

デデデ「それじゃあワシの高身長のイケメンになるという願いは叶わないのかゾイ……」

メタナイト「はい、それに身体を変化できるのは一回きり……仮にその願いが叶ってしまったら霊感体質のままになってしまいます」

デデデ「そうか……」

エスガルゴン「それでメタナイト、その泉はどこにあるでゲスか?」

メタナイト「……」

デデデ「……メタナイト?」

メタナイト「……申し訳ありません、それが場所は未だに分かっておらず……」

デデデ「こんの役立たずがあああああああ!!!」

プピポー「こっちーー!」

エスガルゴン「!!」

デデデ「……ポーちゃん?」

メタナイト「……場所が分かるのか?」

プピポー「こっちーー!」ビューン

デデデ「追いかけるゾイ! ポーちゃんを信じるゾイ!」ダッ

エスガルゴン「ま、待つでゲス陛下! ……メタナイト、お前も早く来るでゲス!!」

メタナイト「承知いたしました」

数時間後……

デデデ「ゼェ……ゼェ……ポーちゃん……泉はまだかゾイ?」

プピポー「もう少しーー!」

エスガルゴン「……私達をからかっているんじゃないんでゲショうな?」

デデデ「ポーちゃんがそんなことするわけないゾイ!!」ドゴォン!

エスガルゴン「ギャフン!!」

メタナイト「!!……陛下!! あれはもしや……!」

デデデ「どうしたゾイ!? ……おおっ!」

キラキラキラキラ……

プピポー「着いたーー!」

エスガルゴン「い、泉でゲス!!」

メタナイト「これが……輪廻転生の泉!」

プピポー「ピポーー!」

デデデ「泉を見つけたゾイ! ポーちゃんよくやったゾイ!!」ガシッ















『ギャアアアアアアア! やめるゾイお前達!!』

『ワシの子どもを……ワシ達の子どもを返すゾイ!!』

『へへへ……』

『やめろおおおおおおおお!!!』










『プピポーー!』

『うわあっ!? なんですかこいつは!? 暴れないでください!!』

『パパーーーー!』
















デデデ「……」

エスガルゴン「どうしたでゲスか陛下、抱きついた途端、急に固まって」

デデデ「……ポーちゃんの過去が見えたゾイ」

エスガルゴン「はぁ!?」

メタナイト「なんと……この魔獣も……」

エスガルゴン「それでこいつにはどんな過去があったんでゲスか?」

デデデ「……ワシに子どもができたゾイ」

エスガルゴン「!!!!!?」

デデデ「……その子どもこそがポーちゃんだったゾイ」

エスガルゴン「!!!!!!!?」

デデデ「けどポーちゃんが胎児の時に幽霊がお腹から攫っていってしまったゾイ……」

エスガルゴン「『胎児』という言葉を知っているでゲスか!?」

デデデ「そしてポーちゃんは……この泉に辿り着き……時間軸を超えて……この身体になったゾイ」

デデデ「そしてあちこちを回ってたらホーリーナイトメア社に着てしまったんだゾイ……」

エスガルゴン(最後、大雑把過ぎでゲス……)

デデデ「そうか……ポーちゃんが……道理でワシのように可愛いと思ったゾイ」

プピポー「ピポー」

デデデ「よし! 早く泉に入って楽になるゾイ!!」

メタナイト「陛下……お別れの言葉はよろしいのですか?」

デデデ「お別れ? 何を言っているゾイ」

メタナイト「霊感体質だったからこそ辿るはずだった運命がなくなるわけですから……この姿で会うのも……」

デデデ「……あっ!!!」

プピポー「……」

デデデ「ポ、ポーちゃん……」

プピポー「……パパ」

デデデ「!!!」

プピポー「……バイバイ」

デデデ「ポ、ポ、ポ……」

















デデデ「ポーちゃああああああああん!!!」













フーム「そんなことが……」

ブン「じゃあもう……あいつには会えねえの?」

エスガルゴン「そうでゲス……」

カービィ「ぽよ……」

デデデ「……心配はいらんゾイ、これでワシに子どもが産まれるという運命が変わったわけではないゾイ」

ブン「……あれ、ちょっと待てよ」

フーム「どうしたのブン」

ブン「子どもが産まれるってことは……結婚するってことだよな?」

フーム「……そうね」

ブン「……デデデって誰と結婚するんだ?」

フーム・エスガルゴン「あっ!!!!」

カービィ「ぽよ?」

エスガルゴン「陛下と結婚する人だなんて地位を狙っている人に考えられないでゲス」

フーム「確かにそうね……」

デデデ「うるさいゾイ!」

フーム「デデデ……過去を見たんでしょう? だったら誰と結婚したかは知っているわよね?」

ブン「教えてくれよ!」

デデデ「うーん……」

フーム「どうしたの?」

デデデ「過去の映像を見た時……ちょうど奥さんの顔が見えなかったんだゾイ」

ブン「はぁ!? じゃあ分かんねえじゃん!」

デデデ「……いや、でもそいつは……」

フーム「そいつは……?」

デデデ「……背中に緑の殻を背負っていた気がするゾイ」

エスガルゴン「!!!!!!?」

フーム「ちょ、ちょっと待って!! てことは……」

ブン「エスガルゴン、お前……」

エスガルゴン「そ、そんなわけないでゲス! 陛下、見間違いでゲス!!」

デデデ「いや、見間違いじゃないゾイ。 確かに緑の殻だったゾイ」

エスガルゴン「ありえないでゲス!」

デデデ「そういえば……身体の色は紫色だった気がするゾイ」

エスガルゴン「はああああああああああ!?」

ブン「ねーちゃん、これってもう決まりじゃね」

フーム「そ、そうね……いやだけど」

エスガルゴン「おいお前達! 性別をちゃんと考えるでゲス!!」

ブン「でもデデデと相性がいい人なんて……」

フーム「そうよ、あなたぐらいしかいないわ」

エスガルゴン「いやああああああああああ!!!!」

デデデ「うーん……ワシの奥さんは一体誰なんだゾイ」

カービィ「ぽーよ!」

〜終わり〜

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