穂乃果「ラブノベルス?」 (138)

はじめましての方ははじめまして。
またお越しの方はお久しぶりです。

前作 ほのえり「イ゙レ゙ガヷッヂャッダノ゙?! 」の少し前の話となります

この前予告した通り、今回のはまだ穂乃果と絵里が付き合う前の話です。
いつものように地の文なしでゆったりと投下していきますので
でははじめます。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437132963


穂乃果(私、高坂穂乃果!音ノ木坂に通う高校二年生!)

穂乃果(スクールアイドル、μ'sの一員として、ラブライブ地域予選突破のために日々頑張ってます!)

穂乃果(先週には二回目の合宿もやって、メンバー同士の絆ももっと深くなった気がしたり)

穂乃果(そんな充実した日々の中、穂乃果にはちょっとした秘密がありまして)

穂乃果(その秘密とは、片思いの恋をしているということ)

穂乃果(そしてその相手は…)



絵里「ねぇ穂乃果?」

穂乃果「うん?どしたの、絵r…」ホッペツン

穂乃果(後ろから聞こえてきたあの人の声に反応すると、頬に何かが当たる感触が)

絵里「引っかかったわね!」フフッ

穂乃果「うわあっ!?」


穂乃果(それが絵里ちゃんの指だと気付き、穂乃果はあわてて身を引きます)


絵里「この前にこにこれやられてから、私も誰かにやってみようと思ったんだよね~」

穂乃果「も、もう!絵里ちゃんったら…」ドキドキ

穂乃果(穂乃果の左頬には絵里ちゃんの人差し指の感触が鮮明に残ってて、それだけで頬が熱くなってるのがわかります)

穂乃果(きっと真っ赤になってるよね…)

絵里「ん?穂乃果、顔がちょっと赤いけど、大丈夫なの?」

穂乃果「え、穂乃果はだ、大丈夫だよっ!」

絵里「じっとしてて…」スッ

穂乃果「!!?!」

穂乃果(今度は額にすこしだけひんやりした感触)

穂乃果(絵里ちゃんの掌だと気付いた瞬間、顔全体がさらに熱くなっていくことがわかります)

絵里「ちょっと熱っぽいわね。体には気を使わないと駄目よ?」

穂乃果「うん…でも多分風邪とかじゃないから大丈夫…かな?///」


穂乃果(ね、あなたはなんでそこまで無邪気なの…?)

穂乃果(実は穂乃果の気持ち、全部わかっててわざと意地悪してるのかな?)


絵里「じゃ、穂乃果。また放課後ね!」ダッ

穂乃果「…うん、またね」ボソッ


穂乃果(いつから絵里ちゃんを好きになったかって聞かれると、正直自分でもよくわかりません)

穂乃果(多分穂乃果は最初に会った時から、絵里ちゃんの事が気になってはいたかな…と思いますけど)

穂乃果(もちろん当時は自覚とか全然なかったのですが)

穂乃果(…ていうかむしろ絵里ちゃんと対立する事になってたんですよね)


穂乃果(絵里ちゃんに認めてもらいたくて、大好きなオトノキを救おうとしている絵里ちゃんと一緒に頑張りたくて)

穂乃果(きっとそう思ってたから、絵里ちゃんが穂乃果の手を握ってくれた時は嬉しくて嬉しくて)

穂乃果(その後からも、絵里ちゃんの新しい一面をいっぱい知る事がてきて)

穂乃果(彼女の事が、もっともっと好きになったのです)


穂乃果(だからといって、自分の気持ちを伝えようとはしていないのですが)


穂乃果(だって、穂乃果みたいな子が絵里ちゃんとつりあうわけがないから…)

~~2年生廊下!


モブ1「あの、高坂さん!」

穂乃果「うん?どうしたの?」


穂乃果(そんなことを考えながら廊下を歩いていると、いきなり誰かに声をかけられました)

穂乃果(穂乃果に声をかけたのは、隣のクラスの…えっと、名前なんて言うんだっけ…)


モブ1「あの…」

穂乃果(彼女が穂乃果に差し出したのは、一枚の可愛らしい封筒でした)

穂乃果「これ、どうしたの?」

モブ1「そ、それを絢瀬先輩に渡してください!」

穂乃果(彼女はそう言いながら、お願いします、と頭を下げました)


穂乃果「絵里ちゃん、に…?」ズキッ

モブ2「高坂さんって絢瀬先輩と仲いいでしょ?」

モブ2「この子、絢瀬先輩にラブレター送ったけど、返事をもらってないんだ」

モブ1「で、でも!どうしても返事が聞きたいの!だからお願いっ!」


穂乃果「…穂乃果に、返事させろって言いたいの?」

モブ2「させろだなんて…」

穂乃果「だってそういう事でしょ?」

穂乃果「絵里ちゃんはラブレターとかいっぱいもらってるから、全部返事するのは無理なんじゃないかな?」

穂乃果「もしあなたの手紙に返事してしまうと、他の人からのラブレターにも返事しなくちゃいけなくなるからさ」

穂乃果「だから穂乃果からは頼めないよ」


穂乃果(その後、彼女たちの返事を待たずに穂乃果は逃げてしまいました)

穂乃果(絵里ちゃんのことを思うと、胸の置くがぎゅっと締められて、苦しくなります)

穂乃果(絵里ちゃんのファンっていうことはμ'sのファンでもあるはずなのに、きつく当たりすぎちゃったかも…)


穂乃果(ごめんね、でも…穂乃果も絵里ちゃんのことが大好きだから、あなたの恋は応援できそうにないよ…)



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

~~放課後・部室!


絵里(私は、穂乃果のことが好き)

絵里(それも、likeじゃなくLove的な意味で)

絵里(始めて出会った時は、なんだか変わった子だなと思ってた)

絵里(理事長の娘であることりに、廃校に関して聞こうとした時だったっけ)


絵里(その後、穂乃果はスクールアイドルになってこの学校を救ってみせると言い出して)

絵里(私はアイ活なんて所詮遊びみたいなものだとか、穂乃果たちがアイ活で本当に人気を集めることは不可能だろなとか思ってた)

絵里(そしてその感想が一気に変わったのが、2年生3人で行ったμ's初ライブの時だった)

絵里(もしその日穂乃果たちのライブに行かなかったら、多分私はμ'sに、穂乃果に…興味を持つことはなかったんだろう)

絵里(たった一人きりの観客のために、そして自分たちのために…歌って踊る穂乃果の姿は私にとっては眩しすぎて)

絵里(踊りたいから踊る、そしていつか講堂を必ず満員にしてみせる、という言葉を聴いたその瞬間に、私は穂乃果に心を奪われていたのだろう)

絵里(ある意味その姿は、昔バレーをやってた頃の自分の理想みたいなものだったから…)


スパーン!


穂乃果「いっちばん~って、絵里ちゃんいたんだ!」

絵里「!ほ、穂乃果!?」

穂乃果「…なんでそんなに驚くのかな?」ジトー

絵里(だって、穂乃果のこと考えてるのに急に声かけるから…)


穂乃果「まあいいや!それより…絵里ちゃんってさ」

絵里「うん?何かしら」

穂乃果「ラブレターとか、たくさんもらってるんだよね」チラッ

絵里「!?い、いきなりどうしたの?」アセアセ


穂乃果(絵里ちゃんは明らかに動揺しています)

穂乃果(別に知ってて聞いてるんだからそんな警戒しなくてもいいのに)


穂乃果「いや?別に大した意味はないよ?ちょっと羨ましいなーって思っただけ!」

絵里「羨ましい…?」

穂乃果「穂乃果はラブレターとかもらった事ないからね」アハハ

穂乃果「時々思うんだ、こんなダメダメな穂乃果が本当にアイドルなんかやってていいのかって」


絵里「そ、そんな事ないわ!」

穂乃果(優しい優しい絵里ちゃんがどんなふうに言ってくれるかは、聞かなくても全部わかってしまいます)

絵里「穂乃果は誰よりも輝いてるの。それはもう私なんかよりもずっと」

穂乃果(絵里ちゃんはいつも、穂乃果のことを輝いてるって言ってくれます)


穂乃果「…ありがと絵里ちゃん。言葉だけでも嬉しいな」

絵里「言葉だけだなんて…」

穂乃果「流石に穂乃果でもわかるんだ。皆んなとアイカツしてるとさ」

穂乃果「不人気、っていうの?μ'sはすごい盛り上がってるのに、穂乃果だけ…」

穂乃果「これでも穂乃果、結構頑張ってきたつもりだったのにな…ははっ」


絵里「ーいい加減にして!」

穂乃果「?!」


絵里「穂乃果はμ'sの誰よりも輝いてるの」

絵里「それは私が保証するわ。…あまり頼りないかも知れないけど」

穂乃果「そ、そんなことないよ!」

穂乃果「穂乃果は絵里ちゃんの言葉なら何でも信じるよ!」

絵里「それはそれでどうなの…」アハハ


穂乃果「でもこれだけは…ね?穂乃果のファンなんて、多分いないんだよね…」

穂乃果「リーダーだって、穂乃果じゃなくて絵里ちゃんや海未ちゃんに代わってもらった方が絶対もっと盛り上がるよね…」ウルウル

絵里「何馬鹿な事言ってるの…」フフ

穂乃果「ふぇ?」ウルウル

絵里「あのね、知ってる?私は穂乃果の輝きに連れてμ'sに入ったのよ?」スッ

絵里「もし穂乃果がいなかったらμ'sは結成されず、この学校も…廃校になる運命だった」ナデナデ

絵里「私は、そしてきっとこの学校の皆も、貴女にはとても感謝しているの」ナデナデ


穂乃果(なんで)

穂乃果(なんで目の前のこの人は)

穂乃果(どうでもいいはずの穂乃果の事で、こんなにも真剣になってくれるのでしょう)


絵里「穂乃果、もっと自信を持ちなさい」

絵里「貴女は正真正銘、μ'sのリーダーなんだから」

絵里「ファンが一人もいないんですって?」

絵里「ここにいるじゃない。この私が、絢瀬絵里が貴女のファン1号なのよ」

穂乃果「そんなの、ずるいよ……絵里ちゃん」


穂乃果(穂乃果は馬鹿だからさ)

穂乃果(そんな事言われると、勘違い、してしまうんだよ…?)

~~屋上!


海未「ワン、ツー、スリー、フォー!」パンパン

海未「花陽、ちょっと遅れてますよ!」

花陽「あ、は、はいっ!」

海未「絵里、今の凄くよかったです!」

絵里「そう?ありがとう♪」


穂乃果(ふと気が付くと、穂乃果はまた…絵里ちゃんの事を目で追っていました)


海未「では、5分間休憩に入りましょう」


一同「は〜い!」

絵里「ふぅ〜」

穂乃果「絵里ちゃん、お疲れ様!はいタオル!」エヘヘ

絵里「穂乃果…?ありがと」フキフキ

穂乃果「…あ、あのね!」


希「えりち、ちょっといい?」

絵里「ごめんね穂乃果。また後で」

穂乃果「う、うん…」


穂乃果(ああ、なんと言う間の悪さでしょう)

穂乃果(せっかく絵里ちゃんと二人で話せるかなと思ったのにな…)


絵里「はーい、何かしら?」

希「実はここら辺の振り付けがちょっと難しくて…」トントン

絵里「うーん、確かここの希の振り付けは、こうして、こう、だったかしら」

希「そそそ!それやん!さっすがえりち!」

凛「ああっ!希ちゃんだけずるいにゃ!凛にも振り付けのコツ教えてにゃ~!」

絵里「はいはい。えっと、凛のパートはね…」


穂乃果「……」


穂乃果(いつでも、誰にでも優しい絵里ちゃん)

穂乃果(優しい絵里ちゃんは大好きだけど、たまにはその優しさを穂乃果にだけ向けて欲しいな、と思うようになります)

穂乃果(だからと言って自分の思いを告白する勇気もなくて)

穂乃果(なんだか最近の穂乃果は、穂乃果じゃないみたい)


海未「それでは練習を再開しましょう。絵里、後半は皆のチェックをお願いします。私も新曲の振り付けは一回抑えておきたいので…」

絵里「わかったわ」

穂乃果「!」


穂乃果(絵里ちゃんがチェックに入った!しっかりしていいとこ見せないと!)

穂乃果(穂乃果の取り柄なんて元気で頑張れるって事ぐらいしかないもんね!)


穂乃果「よーし!後半も頑張ろう!」

一同「おおー!」


絵里「ワン、ツー、スリー、フォー!」パンパン

絵里「希、もっと手先の動きを意識して!」

希「わわっ」

絵里「真姫は休憩が足りないの?手足震えてるわよ?」

真姫「ヴぇえ?!…そんなこと、ないわっ!」ブンブン

絵里「そしてことりも!半伯遅れてるわ!」

ことり「ちゅん!」チュンチュン!

穂乃果(穂乃果は今までミスなかったよね?)トントン


絵里「…」

絵里(全体的にフォームが落ちてるわね。まだ新しい振り付けを覚えたばかりだしそれにこの暑さだもの、仕方ないかも)

絵里(今入ったばかりの海未には悪いけど、今日はこの辺で…)

絵里「はい、ストップストップ!」パチパチ

一同「??」

絵里「新しい振り付けにも結構馴染んできたわね。ダンスはここまでにして、歌の練習に移りましょう」


希「いきなりやね」ハァハァ

海未「……」

真姫「はあはあ…わ、私のせい…?」

真姫「私なら大丈夫だから、続けて!」

海未「いいえ、私も絵里の指示は的確だったと思います」

真姫「海未まで…!」

絵里「皆地域予選が迫ってきて焦るのはわかるけど、コンディションを保つことだってとても重要なことなの」

絵里「わかって頂戴」


真姫「……」

絵里「……」


ことり「ど、どうしよう穂乃果ちゃん」アワワワ

穂乃果(さっきは絵里ちゃんが穂乃果を励ましてくれたんだよね)

穂乃果(今回は穂乃果がリーダーっぽいことしなくちゃ!!)


穂乃果「まだまだ!」

絵里「穂乃果?」

穂乃果「このままだと、真姫ちゃんも…他のみんなも納得出来ないと思うの」

絵里「…続けて」

穂乃果「だから、もう一度だけ、合わせてほしいの」

凛「凛ももっと踊りたいにゃ!」

花陽「でも…」チラッ

真姫「!!ほ、穂乃果の言う通りだわ」

にこ「そうよ!私たちには時間がないの!休むなんていつでも出来るじゃない」

絵里「…」

希「じゃあもし本当に駄目だと思ったら先みたいに中止させるっちゅうことで、どうかな」


絵里「ふう…皆がそこまで言うなら…わかったわ」ハァ

穂乃果「絵里ちゃん…!」

絵里「ただし、ちょっとでも危ないと思ったら即中止にするわよ」

一同「はい!」


絵里「それでは、もう一回だけ頑張りましょう…皆、準備はいい?」

真姫「ええ…!」

絵里「それじゃ…3、2、1、スタート!」


ユメノトビラー
ズットサガシツヅケタ
キミトボクトノツナガリヲサガシーテーター


真姫「!?」

真姫(い、いきなり目眩が…?!)

ユメノトビラーダレモガサガシテルヨ
デアイノイミヲミツケタイトネガッテルー

キミトボクトデー

真姫(ここで右のスペースに…!)フラッ


バタン!


絵里「ストップ!!!」

希「真姫ちゃん!」

真姫「痛っ!」

絵里「…足を挫いたみたいね」

絵里「ことり、真姫を保健室に連れてってあげて」

ことり「は、はい!」

絵里「今日の練習はここまでにします。皆、異論はないわね?」

一同「…はい」

~~保健室!


絵里「ごめんなさい真姫」

真姫「やめて、悪いのは意地を張った私なのに…なんで絵里が謝るのよ」

絵里「それは私が最後まで貴女たちの無茶振りを止めるべきだったからよ」

絵里「それが私の責任だったの」

真姫「それでも…!」

絵里「病院の娘である貴女ならわかるでしょ?」

真姫「…わかったわ。でもこれだけは言わせて」

真姫「私の方こそ、意地なんか張っててごめんなさい」

絵里「……お大事に。足が治るまで、練習は休んでもらいます。いいわね?」

真姫「わかったわ」


絵里(元はといえば私の言い方がよくなかったから反発したくなっただけだよね…)

絵里(ごめんなさい、私はこんなやり方しか知らないから…)

絵里(本当、うまく行かないものね…)

~~次の日・早朝、屋上!


穂乃果(昨日足を挫いた真姫ちゃんは、大事を取って今日は練習に参加せずに音楽室)

穂乃果(真姫ちゃんが怪我したのって穂乃果のせいなんだよね…)

穂乃果(絵里ちゃんにかっこいいところ見せたくて、無理やりダンスやろなんて言ったから…)

穂乃果(絵里ちゃんはああなることを知って止めようとしてくれたのに…)

穂乃果(やっぱり穂乃果って、リーダー失格なんだな…)


絵里「穂乃果。ちょっと話があるんだけど…」

穂乃果「……」

絵里「あの、穂乃果?」

穂乃果「…はっ!ど、どうしたの?」

絵里「……何でもないわ」クルッ

穂乃果「え、絵里ちゃん待って!」

穂乃果「行っちゃった…」

穂乃果(絵里ちゃん、やっぱり怒ってる…よね)


希「うん?あれはえりちと…穂乃果ちゃん?」


希(えりちは穂乃果ちゃんのことが好き)

希(正直とっくにくっついたのかと思ったんやけど、全然そんなことないっていうからびっくりやったな)

希(穂乃果ちゃんもまんざらでもなさそうやし告れば絶対うまくいくのに)

希(ここはポンコツな友人のために、ちょっとだけ声をかけてみよう)


希「じ〜〜っ」ヒョコ

穂乃果「うわああっ?!」

希「なあ穂乃果ちゃん」

穂乃果「どうしたの希ちゃん」

希「穂乃果ちゃんって、誰か好きな人いるん?」

穂乃果「またいきなりだね」

希「まあまあ!それで、どうなん?」

穂乃果「いないよ?だって男の子との接点とかないし」

希「ふん〜そうなんや」ニッシッシ


希(まず他に好きな人はいない…と)

希(後は女の子同士をどう思ってるのかだけやね)


希「いやな、オトノキって女子校やんな?」

希「教室に居座ってるだけでめっちゃ聞こえるんよ」

希「隣のクラスの誰かさんと2年の誰かさんが付き合ってるらしい、とか」チラッ

穂乃果「へ〜」

希「それでな、穂乃果ちゃんもすごいかわいいから彼女の一人や二人おるんじゃないかって噂を聞いたんよ」

希「例えば幼馴染でいつも一緒の海未ちゃんとか、最近明るくなったって評判の真姫ちゃんとか」


穂乃果「やだな希ちゃん、そんなわけないじゃん〜海未ちゃんはただの幼馴染なんだし、真姫ちゃんだって…そもそも女同士だなんて」

希「じゃ他には?気になる人って全くいないの?」

穂乃果「気になる人…?」


希「あの人かっこいいな~とか、あんな風になりたいな~ぐらいでも」

穂乃果「そういう人ならいる…かな?」///

希「それはうちの学生?」

穂乃果「そうだよ」

希「どんな人どんな人?!」

穂乃果「希ちゃん近いよ…」アハハ

希「あ、ごめん」

希「で、穂乃果ちゃんの気になる人ってどんな子なん?」

穂乃果「そ、それは…」カァァァッ

穂乃果「言わなきゃ…駄目?」ウルウル


希(か、可愛い!何この生き物!)


希「穂乃果ちゃんがどうしても嫌なら別にいいよ?」

穂乃果「嫌とかじゃないけど…じゃあちょっとだけだよ?」

穂乃果「あの人はね、穂乃果の憧れの人なの」

穂乃果「基本真面目で、とても優しいけどちょっと不器用な面もあって」

希(それってまさか)

穂乃果「そしてかっこよくてかわいくて頭もいいすごい人なんだ」

希(えりちのことやんか!)

希「それでそれで?」

穂乃果「ふぇ?」

希「そんなすごい人を、穂乃果ちゃんはどうしたいの?」

穂乃果「どうって…穂乃果は別に何も…///」

希「もっと仲良くなりたいとか、もっとお喋りしたいとか…しないの?」

穂乃果「そ、それは…そうしたい、けど」

希「へ~そうなんや!」キャッキャ-!

希「まあ、うちは穂乃果ちゃんのこと応援してるんやからね」

希「頑張ってな穂乃果ちゃん!それじゃ!」タタッ


穂乃果「え、の、希ちゃん…?じゃあね?」

穂乃果(なんだったんだろ…?)キョトン

今日はここまで…!
近いうちにまた更新しに来ます

読んでくださった方々ありがとうございました!

お疲れ様でした。
続きをお待ちしてます。


これより投下を再開します。

>>26-28
ありがとうございます!
駄作ですが少しでも期待に答えられたら嬉しいです

~~3年生教室!


絵里(いつも私の手を引っ張ってくれるあの子のことが好き)

絵里(太陽のごとく明るいあの子の笑顔が好き)

絵里(臆病者で、優柔不断な私と違って、自分の信じる道をまっすぐ歩むあの子の姿を眩しいと思った)

絵里(穂乃果は私にとっての…太陽みたいな存在)


絵里(けど、心なしか最近穂乃果の私への態度が変わった気がする)

絵里(合宿前まではまるで本当の妹かのように懐いてくれたのに…)


絵里「はぁ…」シュン

希「えりち、何か難しい顔してるんやね。悩み事?」

絵里「希…ちょっと聞いてくれるかしら」

希「うちでよければなんでも聞くよ?」


絵里「最近穂乃果に避けられてる気がするの」

希「ん?何かあったん?」

絵里「何か…っていうほどじゃないけど…あの子、私が声かけても返事をしなかったり、会話の途中に目を逸らしたりするのよ」

希「ほんまに?穂乃果ちゃんに限ってそんなことないんちゃう?」

絵里「そうよね!絶対変だわ!」

希「えりちがなんかやらかして怒ってるとか?」

絵里「それは私も思ったけど、心当たりが全くないのよ」

希「それでうちに相談?」

絵里「ええ」

希「そういうことならうちなんかよりことうみの二人に聞いた方が手っ取り早くない?」

絵里「それはそうだけど…あの二人にはちょっと、ね…?」


希(流石のえりちにもあの三人の噂ぐらいは耳に入っ入ってるんやね)

希(まあμ'sに入った後はえりちも本当に丸くなって、以前みたいに自分から人を避けることが減ってきたからな…)

希(生徒会も引退したことで今じゃすっかり人気者になっちゃって)


希「でもそんなん単なる噂に決まっとるやろ?」

絵里「噂って?」

希「ん?」

希「…いや、あの3人の関係が怪しいとかいう噂なんよ」

絵里「馬鹿馬鹿しいわね」

絵里「ずっと一緒にいるんだから、あの3人に限ってそんな事ありえないってぐらい希もわかるでしょ?」

希「まあそれはそうやけど、だったら何で2人に聞こうとしないの?」

絵里「そんなの当たり前じゃない。そもそも女の子同士ってアブノーマルなのよ?誰もが希みたいに理解してくれるとは限らない」

希「それは考えすぎなんやない?μ'sにそんな徹底してまで同性愛を認めないようなコはいないと思うけど」


絵里「みんないい子たちだからこそ、嫌われたくないのよ…」

絵里「そして誰よりも穂乃果本人に迷惑だろうからね」

絵里(そう。正直他の子たちに嫌われるのには慣れてるし…辛いだろうけど何とか耐えられると思う)

絵里(けど、穂乃果にだけは嫌われたくないの…)

絵里(もしも穂乃果に軽蔑されたらとしたら…もう想像するだけで冷汗が止まらなくなっちゃう)


希「そんなに気にしなくてもいいんじゃないかなー」

絵里「気にするに決まってるでしょ…」

希「なんだかんだ言っても最後に決定するのはえりちやで」

希「えりちが本当にやりたいようにすればいいんやないかなとうちは思うけどな…」

絵里「ありがとう希。そうさせてもらうわ」


絵里(でもことりや海未に穂乃果のことについて聞いてみるのはありかもしれないわね…)

絵里(丁度明日は練習休みなんだから、あの2人をちょっと誘ってみようかしら)

~~2年生教室!


穂乃果(それは昼休みの事でした)

穂乃果(穂乃果は気分転換でもしようと、久々に練習のない週末に海未ちゃんとことりちゃんと遊びに行こうと思ったのですが…)


穂乃果「ね!ことりちゃん、海未ちゃん!」

海味「はい?どうしたんです?」

穂乃果「今週の土曜にとこか遊びに行かない?久しぶりに練習休みだからさ!」

ことり「えっと、土曜はちょっと無理かな」

穂乃果「何かあるの?」

ことり「ごめんね?今週は土日とも家の用事があって…」

穂乃果「そっか!海未ちゃんは?」

海未「私も…土曜は先約があるので」

穂乃果「先約?」

海未「ええ…実は絵里とお出かけすることになったのですが」

がんばれ

失礼しました…
飲み会から帰って来てからの投下だったもので…
これが寝落ちってやつですね、恐ろしいー

>>35
ありがとうございます!


穂乃果「へ〜珍しい組み合わせじゃん!」

海未「自分でもそう思いますが、前から絵里とは一度ゆっくり話してみたかったので丁度良い機会かと」

穂乃果「確かにそうだね!海未ちゃんは作詞担当で、絵里ちゃんは振り付け担当なのに2人ってあんまり話しないな〜なんて思ってたし!」

ことり「ことりも絵里ちゃんには衣装作りでたまにアドバイスしてもらったりするんだー!この前なんか2人で原宿行って見回ったりしてたもん」

海未「そうでしたね。絵里とは色々と気が合いそうですし、日曜日が楽しみです」


穂乃果(絵里ちゃんと海未ちゃんが遊びに行く… 別に深い意味はないはずだよね…?)

穂乃果(それにしても羨ましいな…2人とも)

穂乃果(練習終わった後寄り道程度なら穂乃果もしたことあるけど、休日に2人で出かけたことなんて一度もないのに…)

~~放課後・屋上!


海未「ワン、ツウ、スリー、フォー!」

海未「花陽、半拍遅れてます!」

花陽「あ、はいっ!」トントン

絵里「にこはもっと周りを意識して!」

にこ「わかってるわよ!」ニコッ!


穂乃果(こうして見ると、海未ちゃんと絵里ちゃんって結構仲いいんだよね)

穂乃果(二人とも美人だし、スラっとしてるし、大人っぽい感じするし、デュオもトリオもある)

穂乃果(それにこの前海未ちゃん、絵里ちゃんの事すごく頼りになるって言ってた)

穂乃果(昨日だって海未ちゃんだけは絵里ちゃんの意見に賛同してたっけ…)


海未「穂乃果、手足が止まってますよ!」

穂乃果(い、いけない!今は練習に集中しなきゃ!)ブンブン

穂乃果「ご、ごめ〜ん!」


・・・


海未「はい、そこまで!」


穂乃果「つ、疲れた…!」

穂乃果「さてさて、ポカリポカリっと」カバンアケ


穂乃果(えっうそ)

穂乃果(穂乃果のポカリが、ないっ!)

穂乃果(絵里ちゃんのこと考えてて買うの忘れたよ…)


穂乃果「」ガーン


絵里「穂乃果?どうしたの?」

穂乃果「ぅ絵里ちゃん!?なんでもないよ?」

絵里「そう…」チラッ

絵里「それより喉乾いてない?声裏返ってるわよ?」

穂乃果「〜〜〜っ!」カァァァッ!

絵里「もし良ければこれでも飲む?」っポカリボトル

穂乃果「そんな、いいよ…絵里ちゃんの分なくなっちゃうし」

絵里「これぐらいで遠慮しないの!昨日のタオルのお礼なんだから」

穂乃果「じ、じゃあ貰うね?」モゾモゾ


穂乃果(あ、あれ?ボトルが、開いてる?)


穂乃果(あっこれ絵里ちゃんの飲みかけのボトルじゃん!)

穂乃果(ま、まさかのかか間接きききキス?!)

穂乃果(///)ゴクゴク


・・・


絵里「ねえ、穂乃果?」

穂乃果「ええええりちゃん!?」

穂乃果(さっきのああれが頭の中から離れなくて…)

穂乃果(絵里ちゃんの顔が見れないっ)///

絵里「どうしたのよ、そんなに驚いて」

穂乃果「ななんでもないよ!」/// メソラシ


絵里(穂乃果が目を合わせてくれない…)

絵里(いつもならちゃんと目を合わせて話してくれるのに、どうして?)


穂乃果「で、どうしたの?」

絵里「…たまには一緒に帰らない?パフェの美味しい店があるってクラスの子に聞いたんだけど」

穂乃果「そうなんだ。でもごめんね?穂乃果今日は早く帰らないといけないの」

穂乃果「また今度誘ってね!」ブンブン


穂乃果(びっくりした…)

穂乃果(せっかく絵里ちゃんが誘ってくれたのに断ったりして勿体無いことしたかな…?)

穂乃果(ううん、今絵里ちゃんと2人きりになったら穂乃果、絶対変なこと言ったりするだろうから)

穂乃果(これでよかったんだよね…?)


絵里「はあ…」

絵里(やっぱり…避けられてる)

絵里(本当に急いでいるかもしれないけど、それにしては動揺し過ぎだったよね)

絵里(希の言う通り私、本当に何かやっちゃったのかしら…)


絵里(ただ寄り道の誘いを断られただけで、胸がこんなにきゅんって締め付けられるだなんて…)

絵里(今でもこんなに辛いのに、もし告白して断られたら…?)

絵里(そんなの、耐えられるわけないじゃない…)


絵里(だったら卒業するまでこの気持ちは自分の中にしまっておいた方が…)

絵里(私だけが我慢すれば、何も変わることはないから)

絵里(片想いというのはある意味とても心地いいものだと、今ならわかる)

絵里(私って、こんなに臆病者だったかしら…)

短いですが今日(昨日分)はここまで…
ありがとうございました


応援ありがとうございます。

久しぶりに投下します!


絵里「――――」

海未「―――」


穂乃果(海未ちゃんと、絵里ちゃんだ…!)

穂乃果(えっ、何で私、隠れるんだろ)


海未「…///」スッ

絵里「!?」


穂乃果(!!)

穂乃果(海未ちゃんが絵里ちゃんの手を握った?!)

穂乃果(声がよく聞こえない…もうちょっと近付こ)


絵里「ねぇ、海未…」

海未「はい、なんでしょう」

絵里「な、なんでもないわ///」

海未「そうですか」


穂乃果(照れながらも、満更でもなさそうな絵里ちゃん…)

穂乃果(絵里ちゃんのあんな顔、はじめて…)


海未「あのっ、絵里!」

絵里「何かしら」

海未「…大事な話があります」

絵里「…聞くわ」

海未「実は私…園田海未は、貴女の事をずっと慕っておりました」

海未「もし絵里さえ宜しければ…その」

絵里「…」

海未「ちょっと絵里、聞いているのですか?」

絵里「聞いてるわ。それで…何?」


海未「その…わ、私と付き合ってください!」


絵里「よく言えたわね…」

絵里「私も海未のことが好きだったの」

絵里「だから、喜んで」

海未「…!本当、なのですか?」ウルウル

絵里「私が嘘をついてるように見える?」フフッ

海未「いいえ…!」

絵里「誓いの印で…キス、しましょ」

海未「は、はい…///」

絵里「さあ、目を閉じて…」


――――――――――――

―――――――

――――

――



穂乃果「ぅ絵里ちゃん駄目〜〜〜っ!!!」


穂乃果「はぁ…はぁ…」


穂乃果(あ、あれ?ここは…穂乃果の部屋?)

穂乃果(もしかして今のって…夢だっての?)


穂乃果「あはは…はは…」ズン


穂乃果(ここまで来ちゃったらもう重症…なんだよね…)



~~登校道!


ことり「でね、昨日花陽ちゃんが…」チュンチュン

穂乃果「……」ハァ


穂乃果(ど、どうしよ…海未ちゃんの顔がみれない…)

穂乃果(あれってただの夢…なんだよね)

穂乃果(分かっていても、やっぱり…辛いよ)


海未「…?どうかしましたか?」

穂乃果「!?な、なんでもないよ?」

海未「ではなんで距離を置くんですか」

穂乃果「なんでもないって言ってるでしょ!」パッ

海未「…ほ、穂乃果?」

穂乃果「ああ…っ」

穂乃果「っ!!」ダッ


海未「ちょっと、穂乃果!!」

~~朝・屋上

穂乃果「…」ハァ…


にこりんぱな「…」

ことうみ「…」

のぞまき「…」


絵里「??」


にこ「またあの2人なの?!」コソコソ

にこ「海未、ことり!あのアホの子から何か聞いてない?」コソコソ

海未「いいえ、穂乃果からは何も…」コソコソ

ことり「ことりも…」コソコソ

真姫「どうでもいいけど、放課後までは元に戻って欲しいわ。あれじゃ練習にならないじゃない」カミノケクルクル

にこ「ちょっと真姫!声が大きいわよ!」コソコソ

真姫「ゔぇぇ?!」


絵里「みんなどうかしたの?ちゃんとストレッチしなきゃ駄目よ?」

穂乃果「…」


希「ありゃ重症やね」コソコソ

凛「凛知ってるよ?ああいうの罪の深い女って言うんだよね!」コソコソ

海未「は、破廉恥です!!」コソコソ

にこ「ことり、海未!あんたら穂乃果に話を聞いて来なさい!」

ことり「ふえ?」

にこ「このままじゃ真姫ちゃんの言う通りに練習にならないからよ」

海未「それもそうですね…」


海未(さっきのことも聞きたいですし…)

海未(どうしたのです、穂乃果…)

~~HR前・2年生教室


穂乃果(そういえばあの二人って、デュエット曲も歌ったんだよね)

穂乃果(ストームインラバー)

穂乃果(最初にあの曲聴いた時は耳を疑ったよ…)

穂乃果(まさか海未ちゃんがあんな曲を、ね…)

穂乃果(もし海未ちゃんと絵里ちゃんが本当に付き合うことになったら、穂乃果はどうなっちゃうんだろう…?)


ことり「ねぇ穂乃果ちゃん!」

穂乃果「…どうしたのことりちゃん」

ことり「えっ、そ、そのぉ…」

ことり「あまり元気なさそうだけど、何かあったの?」

海未「…」チラッ

穂乃果「あー…」

穂乃果「穂乃果ちょっとお手洗い行ってくるね?」ダッ

海未「」ガーン

ことり「…海未ちゃん、どんまいだよ」アハハ…


――――――――――――

―――――――

――――

――


穂乃果(穂乃果が足を運んだのはトイレじゃなくて、屋上でした)

穂乃果(今の自分はなんだかモヤモヤした気分でいっぱいで)

穂乃果(胸がキュンって引き締められるような、大きな声で叫びたいような)

穂乃果(とにかく色々と耐えられなかったのです)


穂乃果「このまま授業サボっちゃおうかな…」


???「…?穂乃果?」クルッ

穂乃果「えっ」


穂乃果(だけど、屋上にはすでに先客がいて)

穂乃果(しかも今この時間には一番いなさそうな人だったから)

穂乃果(穂乃果は思わず声を出して驚いてしまいました)


真姫「何そんなに驚くのよ」

穂乃果「あ、えっと、いやーまさか誰かいるとは思わなかったから!」

真姫「ふん…別にいいけど」カミノケクルクル

穂乃果「真姫ちゃんは何でここに?」

真姫「私が屋上にいたらいけないわけ?」

穂乃果「そんなんじゃないけど、もうすぐ授業始めるよ?」

真姫「…そうね」

穂乃果「何かあったの?」

真姫「何にもないけど」

穂乃果「嘘だ〜」

真姫「ゔぇぇっ?!」

穂乃果「だって真姫ちゃん分かりやすいんだもん」

真姫「ほ、穂乃果に言われたくないけど!」


穂乃果「まあまあ、そう言わずにこの穂乃果姉ちゃんに言ってごらん?」

真姫「何それ、イミワカンナイ!」

穂乃果「もしかして、にこちゃんの事?」

真姫「なんでにこちゃんが出てくるのよ!」

穂乃果「だって…」チラッ

真姫「ち違うわよ!私はただ…」

穂乃果「ただ?」

真姫「っ!私の事はどうでもいいの!それより穂乃果!貴女こそ何してんのよ」

穂乃果「何って?」

真姫「はぁ…」

真姫「自分の中にくよくよ溜め込んでいても何の解決にもならないのよ?」

真姫「別に私に言えとは言わないけど、誰かに話すだけで楽になる事はあると思うの」


穂乃果「真姫ちゃん…!」ウルウル

真姫「何よ!」カミノケクルクル

穂乃果「だってあの真姫ちゃんが誰かに話すだけで楽になるって」

真姫「カラカワナイデ!」

穂乃果「だって嬉しかったもん。へへ」

真姫「まったく…」

穂乃果「うーむ、じゃあ、せっかく可愛い後輩がそこまで言ってくれたんだし、言っちゃおうかな…?」

穂乃果「でも良いの?さっきも言ったけど、もう授業始まっちゃうよ?」

真姫「今さら何言ってるの…さっさと言いなさいよ」


穂乃果「穂乃果ね、好きな人がいるの」

真姫「あっそう」

穂乃果「でもその人はね、男の子じゃなくて、女の子なの」

真姫「…」

穂乃果「変でしょ?穂乃果もそう思うんだよね…」

穂乃果「だって、いつの間にか好きになってたもん」

穂乃果「廊下でぶつかったとか、不良に絡まってるところを助けてくれたとか、そういうきっかけとかも全然なくて」

穂乃果「気づいたらあの人のことばかり思うようになったの」

真姫「よっぽど素敵な人なのね」

穂乃果「うーむ、どうだろう」

真姫「どういうこと?」

穂乃果「初めては穂乃果も格好いい人だなーと思ったけどね、仲良くなってから色んなことを知って、そんな事ないって分かっちゃったの」

穂乃果「チョコが大好きで、友達は少なくて、泣き虫で、暗いとこが駄目で…」

真姫「…」


穂乃果「それでも賢くて可愛くて、誰にでも優しい…とっても頼りになる人で」

穂乃果「穂乃果もあんなふうになりたいなーといつも思わせてくれる自慢の先輩なの」

穂乃果「えへへ、やっぱりちょっと照れちゃうなー」

真姫「なるほどね。それで、結局穂乃果はその人をどうしたい訳?」

穂乃果「へ?」

真姫「へ?じゃないわよ。ほら、色々あるでしょ?二人きりになりたいとか、デートしたいとか、つ、付き合いたい…とか」

穂乃果「」ボー

真姫「何ぼっとしてんのよ」ホッペツン

穂乃果「はっ!」

穂乃果「穂乃果が、絵里ちゃんと、つつつ付き合う!?」

真姫「やっぱり相手はエリーだったのね」

穂乃果「うわあっ!」


穂乃果「穂乃果は確かに絵里ちゃんの事が好きだけど…どうしたいとか、そんなのは考えた事ないや…」

真姫「そうなの?」

穂乃果「だって、穂乃果みたいな地味な子が、絵里ちゃんに釣り合う訳ないから…」

真姫「はあ?何それ、イミワカンナイ」

真姫「そんなくだらない事で悩んでたの?」

穂乃果「くだらない!?」

真姫「そうよ。だってあのエリーがそんな事考えると思う?」

穂乃果「…」フルフル

真姫「それに貴女も。やるったらやる!が高坂穂乃果なんでしょ?」

穂乃果「!」

穂乃果「で、でも!女同士っていうのはやっぱりおかしいし、きっと絵里ちゃんにも迷惑に…」

真姫「それでも貴女はエリーのことが好きなんでしょ?」

穂乃果「うん!」

真姫「だったら自分の思いをぶつけてみなさいよ!当たってくじけろ、それが高坂穂乃果なんでしょ?」



穂乃果「…」

真姫「何で急に黙るのよ」


穂乃果「…真姫ちゃんはさ、怖くないの?」

真姫「何がよ」

穂乃果「だって穂乃果、女の子が好きなんだって言ってるよ?」

穂乃果「ここで真姫ちゃんを襲うかもしれないんだよ?」

真姫「今日の貴女は本当馬鹿ね」

真姫「まあ、普段も馬鹿なんだから変わらないか」

穂乃果「ひどっ!」


真姫「貴女、エリー以外の女性を見てどきどきしたりする?」

穂乃果「…多分、ないかな…」

真姫「まあエリーはこの私から見てもたまにかっこよかったりするから」

穂乃果「え?まさか真姫ちゃんも絵里ちゃんのことが好きなの!?」

真姫「違うわよ!たまにって言ってるでしょたまにって!」

穂乃果「なんだ、びっくりさせないでよ~」


真姫「きっと、たまたま好きになった人がエリー…女性だったってだけなのよ」

穂乃果「真姫ちゃん…!」ダキッ!

真姫「もう…こんなんじゃどっちが先輩なんだか」ナデナデ

穂乃果「えへへ…私たちμ'sは先輩後輩なしだからね!」

真姫「はいはい」


穂乃果「何かすっきりした!真姫ちゃんのおかげだよ!」

真姫「恋愛相談なんて柄でもないけどね」

穂乃果「でも凄く楽になったよ!さっすが西木野病院の娘さんだね!」

真姫「家は関係ないでしょうが」

穂乃果「あはは、そうだね!」

穂乃果「じゃ、穂乃果頑張って自分の気持ちをぶつけてみるよ!」

真姫「そ、幸運を祈るわ」

穂乃果「うん!本当にありがとね!」


今日はここまで!

近日また投下しますのでもしよろしければまた読んでください。

乙です

>>66-67いつも応援ありがとうございます。

後2日あればほの誕ですね。
そろそろ誕生会の短編も用意しなくては…

そういうわけで、今日も少し更新します。


~~土曜の朝・駅前

海未「おはようございます…絵里」

絵里「ああ、来たのね。おはよう海未」

海未「待ちました?」

絵里「ううん、私も今来たところよ」

海未「そうですか」

絵里「じゃ出発しましょう?」

海未「はい!でも、今日はどこへ?」

絵里「そんな構ってなくても大丈夫よ?今日はただ、海未と話がしたかっただけだから」

海未「なるほど。分かりました」


絵里「ちなみに海未はどこか行きたい場所とかある?」

海未「そうですね…普段は穂乃果やことりに全部任せているので」

絵里「海未らしいわね」

海未「あまり褒められる態度ではないと思いますが…そういうものには詳くないもので」

絵里「それは私もよくわかるわ…」

絵里「じゃ、私達は私達なりに色々と見て回ろうかしら」

海未「はい!」


ことほの(グラサン)「…」コソコソ

穂乃果「二人は何をするんだろう」

ことり「あ、動き出したよ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果「よし、じゃついて行くよ!ことりちゃん!」

ことり「ま、待って!穂乃果ちゃん~!!」



――――――――――――

―――――――

――――

――


絵里「まずは…定番のウィンドウショッピングかしら」

海未「そうですね。実は手持ちがあまりないので、買いたくても買えないのですが」

絵里「全国女子高生の共通の悩みよね」ケラケラ

海未「ふふ、そうですね」

絵里「バイトしたいなと思ったことはあるけど、中々時間がなくて困るわ」

海未「私もそんな感じです」


海未(そういえば、来月は絵里の誕生日がありましたね…今日のうち何か欲しい物はあるかさりげなく聞いておくのもいいかもしれません)

海未(この前のことりの誕生日会でも色々と手伝ってもらったので、そのお礼も兼ねて…)


絵里「海未~!ちょっとこっち来て!この服海未にすごく似合いそうなの!」

海未「あ、はーい…!」


・・・


海未「結局色々と買ってしまいましたね」トホホ

絵里「何かごめんね?」アハハ

海未「いいえ、絵里が選んでくれた服はどれも素敵だったので、買わずにはいられなかっただけです」

絵里「気に入ってくれたのならいいけど」

海未「ことりも服を選ぶセンスはありますが、どちらかというと自分の趣味で着せたい服を勧めてくるのでたまに困る時があるんです」

絵里「なるほどね」

海未「腹式に関しては結構気が合うのかもしれませんね、私達」

絵里「そうかも。じゃ今度は海未に私の服を選んでもらってもいいかしら」

海未「私でよければ、喜んで」

うみえり「あははっ!」



穂乃果「…」

ことり「2人ともなんだかすごく楽しそうだね」

穂乃果「そう、だね」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「な、なあに?ことりちゃん」

ことり「…」

ことり「なんでもないよ」


絵里「ねぇ海未、私の趣味が何か、覚えてる?」テクテク

海未「絵里の趣味ですか?そうですね…」ウ-ム

絵里「…」

海未「あ、もしかして漫才とか?」

絵里「なんでやねん!」><

海未「冗談ですよ。ふふ…確かアクセサリー作りでしたよね?」

絵里「ハラショー!覚えてくれたんだね。嬉しいわ」

海未「私が持っていた絵里のイメージとは少し違っていて印象に残ってました」

絵里「それ、よく言われる」クスッ


海未「で、急にどうしたんですか?」

絵里「ああ、海未さえよければだけど、これからちょっとアクセサリーの材料を売ってる店に行ってみようかなって」

海未「そういうところは詳しくないのですが…絵里が色々教えてくれるなら」

絵里「任せて!」

海未「それではお願いします」

絵里「ええ!」


・・・


穂乃果「あっ、今ここに入ったよね…?」

ことり「私たちも入ろうか?」

穂乃果「う~ん、いや、やめとくよ」

ことり「え、入らないの?」

穂乃果「小さい店みたいだし私たちで入ったら絶対ばれちゃうと思う」

穂乃果「穂乃果はこういう店全然来ないしそもそも似合わないから」


ことり(そんな事ないと思うけど…でもことりもこういう店にはあまり来ないかな。ことりが通うのはどちらかというとビーズ系だから)


ことり「でもずっとここで待つのも怪しまれるよ?」

穂乃果「そうだね…じゃあ向こうのパン屋で見張ろう」

ことり「そうしよ!」


~~パン屋の中


ことり「わぁ~美味しそうなパンがこんなにあるなんてすごいね!」

穂乃果「…そうだね」

ことり「…」

ことり「あっ、チーズケーキもあるって!ことりはそれにしようかな!」チュンチュン!

ことり「穂乃果ちゃんは?」

穂乃果「…穂乃果はあんパンでいいかな」

ことり「えっ、でもせっかくこんなに色々あるのにそれでいいの?」

穂乃果「なんか食欲なくて、あはは」


ことり(やっぱり穂乃果ちゃんは絵里ちゃんのことが…)


~~1時間後…とあるカフェ


絵里(アクセサリー用品の店に行って、今度皆とアクセサリー作りをしようと話したりした後、

私は海未を連れて学校の近所にあるカフェに寄る事にした)

絵里(こういうことに多分私以上慣れてないだろう海未が少し疲れ気味だったし、

そろそろ今日の本題に入ろうと思ったから)


絵里「ここに誰かと来るのは、なんだかんだではじめてだわ」

海未「そうなのですか?」

絵里「ええ。希や亜里沙とも来た事ないからね。お土産にケーキを持ってきたことはあったけど」

海未「なんだか本格的って感じがします」

絵里「バリスタの旦那さんとパティシエールの奥さんで夫婦経営しているみたい」

海未「それは…素敵ですね」

絵里「でしょう?それにデザートは美味しいし、すごく落ち着いた雰囲気だから、気に入ってるの」


海未「それにしても学校の近くにこんな店があるなんて知りませんでした」

絵里「穴場というか、 高校生にはちょっとお洒落すぎて入りにくい感があるからかしら」

海未「確かに、絵里のような素敵な女性によく似合う店だと思います」

絵里「褒めても何も出ないわよ?」クスクス

海未「おや、それは残念ですね」フフ


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


絵里「海未は、さ」

海未「はい?」

絵里「私の事、どう思う?」

海未「はあ…どう思うかというと?」

絵里「えっとね、私って実は後輩たちに嫌われてるんじゃないかと思ってね」

絵里「嫌われてる…というより、怖がられてる…のほうかしら」

海未「…なぜ急にそのようなことを?」

絵里「最近穂乃果に避けられている気がするの」

絵里「それに花陽やことり、凛ともあまり話す機会がないからね」


絵里「真姫とは同じユニットだし、海未とも一緒に歌ったりしてたけど、他の子たちが私のことをどんな風に思っているのか全然わからなくて」

海未「なるほど。そういうことでしたか」

絵里「凛と花陽のことは真姫やにこに聞いてみれば分かると思うけど、2年生のことは同じ2年生の海未に聞いた方がいいかなと思ったの」

海未「絵里の気にしすぎだとは思いますが…」

絵里「だったらいいんだけど…」

海未「具体的に何かありましたか?」

絵里「それがね?聞いてよ海未―」


・・・


海未「それで穂乃果がですね…!」

海未「ーーー」

海未「本当に信じられません!!」



絵里(あれ?先まで私が話してたはずなのにいつの間にか海未の愚痴を聞くだけになってるわ)

絵里(まあ、私の知らない穂乃果のことが聞けるわけだし、別にいいけど)

絵里(ただ、そろそろ海未が穂乃果のことをどう思ってるのかだけは確認しないと)

絵里(元々それが今日の目的なんだし)


海未「私は穂乃果のことを思って…!」

絵里「海未、一ついいかしら」

海未「?どうぞ」

絵里「貴女は穂乃果のこと、どう思ってる?」

海未「はあ、今度は穂乃果ですか」

海未「穂乃果はかけがえのない『友人』です」

絵里(顔の色一つ変えずに断言してきたわこの子…)

絵里(海未は穂乃果のことを、恋の対象として見ていないと…考えてもいいのかしら)


絵里「また変なこと聞くけど」

海未「もう好きにしてください」

絵里「同姓間の愛って、ありえると思う…?」

海未「…」ジー


絵里(流石に連続でこれは直球過ぎだったかしら…?)


海未(今日の絵里は、少しおかしいですね…)

海未(けれどあの絵里のことです。きっと何か理由があるでしょう)

海未(それに…『本題』を話しやすくなりましたし、私としてはありがたい)


海未「私は…そうですね。愛の形は人それぞれだと思っています」

海未「しかし、それはあくまでも『他人』に対してだから言えるものでもあります」

海未「もし身近な人がそうだとしたら、考え直すか、せめて保留するよう…説得するでしょう」

海未「私たちのようにまだ精神的に未熟な学生ならばなおさらそうです」

海未「別に同性愛だからというわけではなく、異性愛の場合でも同じことになりますが」


絵里「…要するに破廉恥だってこと?」クスッ

海未「そういうことです」クスッ


絵里「ありがとう、参考になったわ」

絵里「海未はきっと素敵な母親になれると思う」

海未「母親とはいきなりなんですか!私たちにはまだ早いと言ったばかりじゃないですか!」

絵里「あはは、冗談よ冗談」

海未「もう、絵里ったら…」


海未「さて、今度は私から。実はここからが本題なのですが…」


・・・



絵里「いい話も聞いてもらったし、ここは絵里お姉ちゃんがおごるわね」

海未「そんな、悪いです!自分の分は自分で…!」

絵里「まあまあ、細かい事は気にしない!」



絵里(やっぱり、μ'sの皆はいい子ばかり…)

絵里(私一人の欲望で今の生活を崩したくない…)

絵里(卒業まであと半年も残ってないし、それで穂乃果とも距離を置くことができる…)

絵里(今のこの気持ちも、もう少しあれば冷めるはずで、

いつかはそんなこともあったなと笑って話し合える時も来るでしょう…)

絵里(互い素敵な相手と出会い、もしかしたら結婚をして、子連れの忘年会とかやって…)

絵里(旦那さんの愚痴を言ったり、子どもの自慢をしたりするかしら…)


絵里(きっとそれが、二人にとって一番いい結末に違いないわ)


絵里「今日は色々ありがとう、海未」

絵里「おかげですっきりしたわ」

海未「こちらこそ、今日はすごく楽しかったです」

絵里「たまにはまとこうして遊びましょう?」

海未「ええ、私でよければ喜んで」


海未「実はもっと一緒に遊びたかったですが、流石に一日丸ごとサボるわけには…」

絵里「稽古とか色々あるしね。それなのに時間作ってくれて嬉しかったわ」フフ

海未「それほどでも…では、お気をつけて」

絵里「ええ、また月曜日!」フリフリ



穂乃果「今日は二人とも、すごく楽しそうだったな…」


穂乃果(海未ちゃんも綺麗だから、よく似合ってたな…)

穂乃果(雰囲気もよくて、恋人同士みたかった…)

穂乃果(もし穂乃果が誘っても、絵里ちゃんは楽しんでくれたかな…?)


絵里「あら?そこにいるのは…穂乃果なの?」


穂乃果(気付かれた…!?)

穂乃果(でもここはうちの近くだから、偶然を装って…)


穂乃果「おーい!」フリフリ

絵里「やっぱり」

穂乃果「うん、穂乃果だよっ!」ピョン

穂乃果「こんなところで会うなんて珍しいね!」

絵里「え、ええ。そうね」

穂乃果「…この辺で何か用事でもあったの?」

絵里「ちょっと、ね」

穂乃果「…」

穂乃果「ふ~ん、そうなんだ。まあ、いいや!」


絵里(いつもの穂乃果…よね?)

絵里(やっぱり避けられてると思ったのは私の勘違いだったのかしら)


穂乃果「ねぇ絵里ちゃん、今暇だったりする?」

絵里「そうね…これから家に戻るつもりだったけど、どうかしたの?」

穂乃果「あのさ、もし絵里ちゃんがよければ…ほ、穂乃果と付き合ってくれない?」

絵里「つ、付き合う!?」

穂乃果「うん!ちょっと新しいお洋服買いに行こうと思ってたからさ!」

絵里「そういうことだったのね…びっくりさせないでよもう」


穂乃果(今すごい反応だったよね?これって脈ありってことかな!?)

穂乃果(雑誌にも付き合うで反応する人は

自分を恋愛相手として意識している可能性が高いって書いてたもん!)


穂乃果「えへへ、ごめんごめん。で、どうなの?」

絵里「ええ。私でよければ付き合うわ」ニコ

穂乃果「やった!」


ほのえり「…」テクテク


穂乃果(なんとか絵里ちゃんを誘ってみたけど、すごい気まずい…///)

穂乃果(二人きりだと意識すると余計に照れちゃうし…)

穂乃果(いつもは絵里ちゃんとどんなふうに話してたっけ…?)


絵里「そういえば」

穂乃果「は、はいっ!」

絵里「?」

穂乃果「な、なんでもないよ」アハハ…

絵里「穂乃果は普段どこで服買ってるかなってね」

穂乃果「あーなるほど、絵里ちゃんとは行った事ないもんね」

絵里「そうなの」

穂乃果「えっと、原宿とか?」


穂乃果(実はほとんどお母さんと近所の商店街でしか買わないけど…

流石にそれは女子高生として恥ずかしいよね…?)


絵里「原宿だと…確か大きい商店街があったわね」

穂乃果「そ、そう!」


絵里「でも今からだと流石にあそこまで行って買い物とか出来ないでしょう?もう6時過ぎてるわよ?」

穂乃果「あっ、もうこんな時間…」


穂乃果(どどどうしよ!時間とか全然考えてなかったよ!)

穂乃果(せっかく誘ったのにこのままじゃ…!)


絵里「それじゃお洋服は明日にしたらどう?」

穂乃果「嫌!」

絵里「ヴェエエ?」

穂乃果「今日じゃないと嫌なの!」

絵里「わがまま言わないで…」

穂乃果「…じゃあ明日絵里ちゃんも一緒に来てくれる…?」ウルウル

絵里(か、可愛い…!)

絵里「ん~明日はちょっと…」

穂乃果「そ、そんな…」ウルウル

絵里「う、嘘嘘!行けるから、明日暇だから!」

穂乃果「本当に…?」

絵里「本当に」


穂乃果「じゃ明日10時に駅前で集合だね!」

絵里「わかったわ」

穂乃果「えへへ~明日は絵里ちゃんとデートだ!」

絵里「はいはい」

絵里「夜更かしして寝坊しちゃ駄目よ?」

穂乃果「え~?そんなことしないよ~」

絵里「どうだか」ケラケラ



絵里「あ、私こっちだから」

穂乃果「…そうだね。じゃあ、また明日!」フリフリ

絵里「うん。また、明日…」フリフリ



今日はここまで!


ああ、ほのうみと2日連続でデートとは絵里もやりますなー

それでは、おそらく次更新出来るのはほの誕記念の短編書いた以降となりますが

また近日お伺いしたいと思います。

もちろんほの誕SSもほのえりになりますので、そっちの方も読んでいただいたら嬉しいです。


かなり微妙な時間帯ですが、これから更新いたします…

~~穂むら、穂乃果の部屋!

穂乃果「ついに、ついにこの日が来たよ!!」グッ


穂乃果(思えば、今まで何回も絵里ちゃんとお出かけしてるけど、二人っきりって今回がはじめてな気がする)

穂乃果(し、か、し!明日は違う!正真正銘、二人っきりのお出かけ!)


穂乃果「明日こそ絵里ちゃんの心を掴まえてみせるんだからっ!!」

-オネエチャンウルサイッ!

穂乃果「あはは…ごめんごめん!」


穂乃果「がんばらねーばねばねばぎぶあぷ♪ なーなななーななりたいな!」


穂乃果「鈍すぎるのよ 天才的だわ本当」

穂乃果「普通だったらとっくに気がついてるよ」


穂乃果(前は知らなかったけど、恋をすると本当にこういう歌が好きになっちゃうんだね)

穂乃果(歌詞ひとつひとつの意味が、痛いほど分かってきて…)

穂乃果(まるで自分のことみたいや、あははっ)


穂乃果「焦っちゃうでしょっ 泣いちゃうでしょっ」

穂乃果「私の恋は実られられ…られられられる?」

穂乃果「結論は…好きだよ好きになってみてよ」


穂乃果(そういえば、この前あったよね)

穂乃果(私たちの歌を聴いて、泣いてしまったという子が)

穂乃果(今ならその子の気持ちが、分かる気がする)


穂乃果「ならがんばってなりたいな」

穂乃果「彼女になりたい!」



――――――――――――――――

―――――――――

―――――


穂乃果「結局ぜんぜん寝れなかったよ」グエー

穂乃果「どうしよう、目の下にものすごいくまが…」アワワ

穂乃果「今から少しでも眠った方がいいかな…」

穂乃果「いや、今寝たりしたら絶対起きられないよね」

穂乃果「でもまだ4時間以上残ってるし…何かして時間潰そう」

穂乃果「あっそうだ!お弁当!絵里ちゃんと一緒に食べるお弁当を作ろう!」


・・・


絵里「まだ1時間も残ってるじゃない…」イライラ

絵里「流石にちょっと焦りすぎたかしら」

絵里「落ち着きなさい私。イライラしても仕方ないわ。今日のシミュレーションをしましょう」

絵里「せっかく穂乃果と二人っきりでお出かけなんだもの。このチャンスを逃すわけにはいかないわ」


絵里「そ、逃すわけにはいかないのよ…手遅れになる前に、ね」


・・・


穂乃果(ことりちゃんが選んでくれた、お気に入りの服)


穂乃果「気合い入れすぎたかな…?」

穂乃果「ううん、穂乃果はこれぐらいお洒落しないと、絵里ちゃんとなんて出歩けないから丁度いいかも」


穂乃果(あっ、絵里ちゃんだ)


ほのえり「」


穂乃果(綺麗…本物のモデルさんみたい)

絵里(か、可愛いすぎて一瞬言葉が出なかったわ)


絵里「は、ハラショー!とても可愛いわ、穂乃果」

穂乃果「!!ほ、本当に!?」


穂乃果(やだ、絵里ちゃんが、かかか、可愛いって)プシュ〜ッ


穂乃果「ぅ絵里ちゃんだってすごい綺麗!!モデルさんかと思ったよ!」

絵里「大袈裟よ…でもありがとう」ニコッ

絵里「じゃあ…んと、原宿だっけ?行きましょうか」

穂乃果「は~い」


絵里「ふぅ…やっと着いたわね」

穂乃果「あははっ、地下鉄すごい混んでたよね…」

絵里「もう疲れたわ、帰りましょう」

穂乃果「ええーー!」

絵里「ふふっ、冗談よ」

穂乃果「冗談きついよ絵里ちゃん…!」

絵里「可愛い穂乃果のお洋服選びについて来たんだから、色々と楽しんでもらわないと、ね?」ウインク

穂乃果「/// うん」


絵里「さて…それで、穂乃果はどんな服を買いに来たの?」

穂乃果「えっとね…もう秋だから、ちょっとだけ大人っぽいやつがいいな!」

絵里「秋と大人っぽいのって関係あるの?」

穂乃果「あるの!この秋、穂乃果は大人の女になるんです!」フンス

絵里「お、大人の女に?」

穂乃果「そう!都会の大人っぽい魅力を磨くの!」

絵里「…今のままでも十分可愛いと思うけど」

穂乃果「今のままじゃ駄目なの!」

絵里「はいはい、よくわからないけど、わかったわ。じゃ竹下通りでも回ろうかしら」

穂乃果「うん!」ダキッ!


絵里「!?」

穂乃果「えへへ〜」ウデクミ

絵里「ちょ、ちょっと穂乃果?」アセアセ

穂乃果「うん?」ウワメヅカイ

絵里「」

絵里「な、何でもないわ」

穂乃果「?変な絵里ちゃん!」

穂乃果「じゃ行こ?」テクテク

絵里「え、ええ…」テクテク


アラアラ~
マア!ナカノイイデスコト!
ネネ、アソコノフタリカワイクナイ?
ホントウ-ゲイノウジンカナ?


絵里「///」

絵里(ほ、穂乃果ったら、何を考えてるの…?)

穂乃果「〜♪」


絵里(…きっと何も考えてないんだろうね)ハァ

穂乃果(絵里ちゃんのおっぱいが当たってる…すごい柔らかい///)

穂乃果(ちょっと恥ずかしいけど、すごいデートっぽい感じ…♥)


穂乃果「どれどれ…えっと、この店入ろうよ!」グイグイ

絵里「分かった、分かったから引っ張らないで!」

絵里「もう、穂乃果ったら…」フフッ


絵里(でもこの店って)

絵里(穂乃果が普段こんな高い服着てたっけ…?)


穂乃果(おお、まさに穂乃果が求めていた大人っぽいお洋服!)

穂乃果(あれもこれもすごいお洒落で、生地からも隠しきれない高級感が!)

穂乃果(この茶色いやつとかすごくいい感じ!どれどれ…)

穂乃果(げっ、上着1枚なのに2万以上…?!)

穂乃果(ふぇぇ…お洋服ってこんなに高いの…?)


店員「いらっしゃいませ。何かお探しの品はございますか?」

穂乃果「え、えっと…」アハハ


穂乃果(ど、どうしよ…格好つけてお洒落な店に入ってみたけど値段が高すぎて買えませんとか格好悪すぎるよ…!)ウルウル

絵里(あの様子だとよく知らなくて入ったのかしら…?)

絵里(しょうがないわね…)


絵里「ねぇ穂乃果?」

穂乃果「!」ビクッ

絵里「私、今凄くお腹空いてて…決まらなさそうだったら何か食べてまた来ない?」

穂乃果「し、仕方ないな〜!絵里ちゃんたらそんなにお腹空いてたら先に言ってくれればいいのに」


穂乃果「すいませんでした!後でまた来ますね!」エヘヘ… ダッ

店員「可愛らしいお嬢さんですね」フフ

絵里「すいませんでした…」アハハ…

店員「…またのお越しをお待ちしております」ニコッ


穂乃果(助かったよ…)

穂乃果(やっぱり無駄に見え張るのはよくないよね…)トホホ…


絵里(さて…実は今日、朝ご飯食べたの9時過ぎだったから、全然お腹空いてないんだけど…)

絵里(でも気を使ったって気付かれるのもアレだし、何か食べようかしら)

絵里(おっ、丁度いいところにケバブの屋台があるわ!あそこで簡単に…!)


絵里「ごめんね穂乃果。いきなり無理を言って」

穂乃果「ううん、実は穂乃果もお腹空いてたんだ!」


絵里(え?)


穂乃果「絵里ちゃんとお出かけするのが楽しみでつい朝ご飯食べるの忘れちゃって」エヘヘ

絵里「」


穂乃果「それに、じゃ~ん!」

絵里「そういえばさっきから気になったんだけど、あの大きいのって…」

穂乃果「そう!二人で食べようと思ってお弁当作ってきたんだ!」

絵里「私は何にも用意してないけど…申し訳ないわね」

穂乃果「ううん、いいの!穂乃果が好きで作っただけだから!」

絵里「え、それって、穂乃果が作ったの?」

穂乃果「そうだよ~?」

絵里「意外だわ」

穂乃果「ちょっと絵里ちゃん?それどういう意味?!」ブー

絵里「あはは、冗談冗談!」

絵里「じゃあお言葉に甘えて私もいただこうかしら。公園にでも行きましょう?」

穂乃果「うん!」

~~公園!


絵里「おお、美味しそうなサンドイッチ!」

穂乃果「もちろん美味しいよ~?」

絵里「いただきます」

穂乃果「召し上がれ!」

絵里「ハラショー!本当に美味しいわね」モグモグ

穂乃果「へへ、よかった~」モグモグ

絵里「それに何だか色んな種類があるわ」

穂乃果「おっ、よく気付いたね絵里ちゃん!」

穂乃果「こっちが定番のハムエッグサンドでしょ?こっちはブルーベリーサンドで…あとこっちにあるのは…ポテトカレー!それとね…!」ウキウキ

絵里「流石パン好きの穂乃果!」パチパチ

穂乃果「えっへん!もっと褒めてくれていいんだよ?」ドヤッ!


絵里(穂乃果が作ってくれたもの…っていうのを抜きにしても)

絵里(十分美味しかったから思わず大食いしてしまったわ)


絵里「そうね…今度は私も穂乃果に何か作ってあげる」

穂乃果「!?」ビクン

絵里「こんな美味しいサンドイッチをご馳走してもらったしね」

穂乃果「やった!絵里ちゃんのお弁当、すごく楽しみ!」

絵里「そんなに?」

穂乃果「うん!」

絵里「ふふ、期待に添えるように頑張ってみるわ」


穂乃果「ねぇ絵里ちゃん」

絵里「うん?」

穂乃果「その、この前はごめんね」

絵里「何が?」

穂乃果「練習の時…真姫ちゃんが怪我しないようにやめさせたんでしょう?」

絵里「…ええ」

穂乃果「なのに穂乃果が馬鹿なこと言ったから…」

穂乃果「やっぱり穂乃果はリーダー失格だね」

絵里「それは違うわ」

穂乃果「へ?」

絵里「今回は私が悪いの…あんな強引な言い方をされると誰もついて来なくて当然だったわ」

穂乃果「だって海未ちゃんは絵里ちゃんの意見に賛同してたのに、穂乃果が無理矢理…!」

絵里「海未は日舞やら剣道やら稽古を沢山してるから、わかってくれただけなのよ…皆が納得できるようにうまく言えなかった自分が悪いの」

絵里「こんなんじゃ生徒会長だった頃の私と何も変わってないわね」フフ


穂乃果「そんなこと、ないよ…」

絵里「穂乃果?」

穂乃果「何で絵里ちゃんはいつも自分を責めるの…?」

穂乃果「絵里ちゃんは何も悪くないのに…」

絵里「えっと、ごめんね?」

穂乃果「ほら、また謝った…」ムズッ

絵里「あらら」

穂乃果「あらら、じゃありませーん!」


穂乃果「そうだな…絵里ちゃんは今日1日中、謝るの禁止にします!」

絵里「ええ~?」

穂乃果「穂乃果の作ったサンドイッチ食べたでしょ!」

絵里「はいはい、分かりました。この話はここでおしまい!気分転換にカラオケにでも行きましょう?」

穂乃果「うん、それいいね!カラオケ行こ!」

~~カラオケ!


穂乃果「よ~~し!今日はミューズの曲、沢山歌っちゃうよ!」

絵里「え、ミューズの曲歌うの?」

穂乃果「うん!だってそういう気分なんだもん!」

絵里「確かに練習も兼ねていいかもしれないわね。私もそうしようかしら」

穂乃果「そうこなくちゃ!」


穂乃果「穂乃果の第一曲目は、これ!」

画面「Baby Maybe 恋のボタン」

絵里「へぇ~懐かしい曲だわ。まだ一ヶ月ちょっとしかたってないのに、何だかすごく昔に歌った曲な気がする」

穂乃果「でしょう?実は穂乃果もそんな気がしてた!」

穂乃果「やさしい言葉だけじゃたりなくなってくる」

穂乃果「吐息ゆれる触れてみたいんだ近くで」

穂乃果「こんなに近づくのは 偶然じゃないのに」

穂乃果「知らないふりして笑ってみせるのは罪だね」チラッ


絵里(流石穂乃果、あの頃と比べても格段にうまくなってるわ)

絵里(元々素質もあったんだろうけど、真姫の作ってくれた特訓の成果かしらね)


穂乃果「並んで歩いてるときふと会話とぎれて」

穂乃果「恋へのボタンがほしい~はじめよう♪」

穂乃果「最初はもうちょっとよりそって出会ったシアワセかみしめて」

穂乃果「ずっとーずっとーときめきを忘れないよ♪」

穂乃果「だいじょうぶいつだって出会いは明日を招いてる」

穂乃果「つたわればいいな ふと立ちどまり見つめあった…♪」チラッ


絵里(それにしても、妙に視線を感じるし…ちょっと居心地悪いわね)

絵里(二人きりでカラオケに来たのはちょっと失敗だったかしら)


絵里「次は私の番ね」

絵里(ちょっとこの雰囲気を変えなくちゃ…!)


画面「友情 NO CHANGE」


穂乃果(なっ!!恋ボタンのあとすぐそれ?!)

穂乃果(でも、まだまだ!)


穂乃果「次は穂乃果だよ!」


画面「Mermaid Festa vol.2」


絵里「」


穂乃果「ねぇ…私のことを見てて♪」


穂乃果「果実なら取られるの待っちゃうの」


穂乃果「さぁ君が手を伸ばせば…Yes!!」ウインク


絵里「」ブワッ


画面「永遠フレンズ」

画面「告白日和、です!」

画面「孤独なHeaven」

画面「UNBALANCE LOVE」

画面「LOVE MARGINAL」


穂乃果「ぜぇ…ぜぇ…」

絵里「はあ、はあ…」

穂乃果「ねぇ絵里ちゃん…?」

絵里「何かしら」


穂乃果「絵里ちゃんってPRINTEMPSの歌…そんなに好きだっけ…?」ジー

絵里「え、ええ…!もももちろん大好きに決まってるじゃない!!!」アセアセ


穂乃果「だったら「ぶる~べり♥とれいん」とか」


穂乃果(あれはことぱなの二人しか歌ってないけどね)


絵里「」ギクッ

穂乃果「小夜啼鳥恋詩(ナイチンゲールラブソング)とか」

絵里「えっと…」タラタラ

穂乃果「もう、いいよ…」ハァ


絵里「わかったわ。最後にもう一曲入れてみる」

穂乃果「ぅ絵里ちゃん…?」


画面「ありふれた悲しみの果て」


穂乃果「もう!!!」ウガー

絵里「~♪」


穂乃果(その曲!穂乃果もすごい好きだけどさ!!!)

穂乃果(それに、今日に限ってやけにうまいのがさらにむかつくっ!!)

~~商店街!


絵里「ふぅ~すっきりしたわ!」

穂乃果「…」ムス-

絵里「あら、どうしたの穂乃果」

穂乃果「…なんでもないよ」フィー

絵里「そう」


男「あの、すみません。ほんの少しだけ、お時間いただいてもよろしいでしょうか」

ほのえり「?」


絵里「えっと、どうしたんです?」

男「わたくし、こういう者なのですが…」スッ

穂乃果「えっ、芸能プロダクションのプロデューサーさん?」

絵里「ファッション雑誌とかも作ってるところだよね…」

穂乃果「アイドルグループもいくつか活動してるはず…」

男「はい。ご存知の通りです」


絵里「それで、そんなところのプロデューサーさんが私たちに何かご用ですか?」

男「失礼ながら、ちょっと前から貴女方のことを見ていたのです」

男「お二人ともとても可愛らしく、自然と目を奪うような魅力を感じました」

男「実は当社のティーンズ向けのファッション雑誌で特集を組んでいまして、どうかそちらにご出演させていただけるのでしょうか」

穂乃果「えっ、穂乃果たちが雑誌に?」

男「もちろんきちんとギャランティーも払いますし、今回のみでなく当社のモデルとしてデビューしていただいたらと思いまして」

男「一回考えてみてお返事お願いします」

男「では、わたくしはここで」ペコ

~~カフェ!


穂乃果「うわ~緊張したよ!」

絵里「ふふっ、この前言ったでしょう?穂乃果は誰よりも輝いてるって」

絵里「わかる人にはわかる者なのよ」ドヤッ

穂乃果「まだ信じられないよ…」

絵里「まだそんなこと言うの?」ホッペツネ!

穂乃果「痛っ!何するの…?」

絵里「これで夢じゃないってわかったでしょう?」ニコッ

穂乃果「そんなのわかってるよ…」

穂乃果「でも今までこんな事一度もなかったからさ」

穂乃果「そうだ!やっぱり絵里ちゃんがいたからなんだよ!

絵里ちゃんにだけ声かけると断れるからついでに穂乃果にも言ってみただけ、きっとそうなんだよ」


絵里「それは違うと思うわ。むしろあの人、ずっと穂乃果の方見てたのよ?気付かなかった?」

絵里「それにね、私だって他の人と出かけた時はこんな事なかったし」

穂乃果「本当かな…」

絵里「ねぇ、この前から思ったんだけど…何で自分の事になるとそんなに後向きなの?」

穂乃果「実は…ネットで色々書き込み見てさ…」

穂乃果「穂乃果はμ'sにとって足手まといだとか、1人だけ何の個性もないとか書いていて、実際そうかもしれないって思ったの」

絵里「そうだったの…」

穂乃果「でもちょっとだけ自信がついたかな!ありがと、絵里ちゃん」エヘヘ

絵里「お礼を言われることはしてないわ。事実を言っただけなんだから」

穂乃果「それでも穂乃果は絵里ちゃんに励まされたことがとても嬉しかったよ!」


穂乃果「穂乃果のことを、ちゃんと見てくれてるんだなってね」ボソッ


絵里「ん?何か言った?」

穂乃果「ううん、何でも!」



絵里(そう言いながら微笑む穂乃果の笑顔はとても魅力的で、私は思わず見惚れてしまったわ)

絵里(諦めるって決めたばかりなのにこれじゃ駄目だよね…)



穂乃果(今のって、結構いい雰囲気じゃない?)

穂乃果(今なら、穂乃果の気持ちを…伝えてもいいかもしれない!)

穂乃果「ぅ絵里ちゃん!あのね、大事な話が…あるの」



――

――――

―――――――

――――――――――――


海未『さて、今度は私から。実はここからが本題なのですが…』

海未『絵里。貴女の方は、その、穂乃果のことを…どう思いますか?』

海未『その、私が思うに、穂乃果はおそらく…絵里のことが好きなんだと思います』

絵里『穂乃果が?』


海未『最近の穂乃果は、いつも絵里のことばかり口にします』

海未『貴女のことを語ってる時の彼女の姿は…そう。まるで恋する乙女そのものです』

絵里『そ、それは海未の考え過ぎなんじゃないかしら』


海未『こう見えても私は穂乃果とは生まれながらの腐れ縁です…見ていればそれぐらい分かります』

海未『そしてこれは、ことりとの共通の見解でもありますので多分間違いないかと』

絵里『そう…』


絵里(穂乃果は私のことが好き…)

絵里(待ちに待った言葉なはずなのに、どうしてだろう。素直に嬉しいと思えないのは…)


絵里『ねぇ海未、それで私はどうすればいいと思う?』

海未『それは絵里と穂乃果の問題なので、私が口を挟む筋合いはありません…』

海未『絵里は、どうしたいのです?穂乃果と…お付き合いしたいと思ってますか?』

絵里『わからないわ…確かに私は穂乃果のことが好き…この気持ちに偽りはない』

海未『だったら…』

絵里『だけど…好きだからこそ、穂乃果には幸せになって欲しいのよ!』

絵里『さっき海未は言ったよね。知り合いが、その、女同士で…しようとしたら、説得させるって』

海未『そうでしたね』


絵里『じゃあ…今私にそんな話をしたのも、つまりそういうこと…なんでしょう』

海未『っ…』

海未『それを決めるのも…絵里、貴女です』

海未『私に言えるのは、絵里の出した結論次第で、二人は幸せにでも、不幸にでもなれるってことだけ…』

海未『そして、どんな結論を出そうが、私は二人の親友のつもりである…ということ』



海未『どうか、よく考えて悔いの残らないようにしてください…お願いします』


――――――――――――

―――――――

――――

――


絵里(ここまで、のようね)


穂乃果「私、絵里ちゃんのことが…!」

絵里「忘れなさい」

穂乃果「え…?」

絵里「それはきっと…勘違いよ」

穂乃果「ど、どうして…?」


絵里(それは…『どうして自分の言おうとしたことがわかったの?』って意味?

それとも…『どうして断るの?』って意味かしら?)

絵里(どちらにせよ…答える理由はないけどね…)


絵里「私たちはただの部活仲間よ」

絵里「今の穂乃果は、ほんの少し錯覚してるだけだと思うわ」

穂乃果「そ、そんな…」

穂乃果「せめて最後まで言わせてよ!絵里ちゃん…!」

絵里「ごめんなさい」


絵里(だって、最後まで聞いてしまうと、きっと…断れなくなっちゃうから)


絵里「それじゃ、私は帰るわ…今日は楽しかった」

絵里「会計も私がやるから…それじゃ、さようなら」


穂乃果「絵里ちゃん…?!待ってよ、絵里ちゃん!!」

穂乃果「ねぇ、どうして、なの…?」


穂乃果「こんなのって、ないよ…ぅえり、ちゃん…」




絵里(次の日、穂乃果は…学校を休んだ)


いつも応援ありがとうございます。

今日はここまでになります。また近日投下しに来ますので。

携帯で失礼します。>>1です。
申し訳ございませんが今日は生存報告だけさせてください。
一時的ではありますがリアルが非常に忙しくなり、しばらく更新できなくてすいませんでした。今週末からは更新出来ると思いますので、もうしばらくお待ちください。
これからおそらく2,3回の更新で完結できると思いますので、付き合ってくださると嬉しいです。

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