女「シた相手の能力をコピーする能力ですか?」(82)

みたいなのをかいてください

そうだな電撃ビリビリとか

学園都市なの?オリジナルで良いの?

なんだか寝れんし勝手に書くわ




女「あの、冗談ですよね?」

男「冗談にしちゃ質が悪いと思うけど?」

女「なら、質の悪い冗談なんですよね?」

男「マジだよ」

女「そんな、何を根拠に…」

男「僕は『相手の能力が分かる能力』者だからね」

女「いやいや、この場でそれも嘘臭いですよ」

男「やっぱり、能力も無しに他人を納得させるのって難しいなあ」

女「世の中の大多数が『他人を納得させる能力』が無いですから、自力で納得させてますから」

男「能力が無いって言い方だと、無能集団みたいだね」

女「揚げ足をとらないで下さい」

男「じゃあまず、僕が本物の能力識別能力者って証明したら信じてくれる?」

女「仮に他人の能力が本当に分かったとしても、私自身がそんな卑猥な能力を持っていると言われて信じられません」

男「じゃあ僕が嘘を言わない状態で、且つ識別能力者だった場合は?」

男「第三者の、それも精神操作系の能力者にそういう暗示をかけてもらえばokでしょ?」

女「その人とグルの可能性は?私が催眠にかけられている可能性は?疑う余地は沢山あります」

男「むう…」

男「お姉さんってあれだね、物語のストーリーとか楽しめないタイプでしょ」

女「否定はしませんが、真っ向から言われると些か腹立たしいですね」

男「困ったなあ」

女「私も、いきなり見ず知らずの方に話しかけられて困っています、しかも内容がヒドい」

男「僕としては頑張って話してるつもりなんだけどね」

女「努力が足りませんね」

男「ちぇっ」

女「ところで、何故あなたが困るのですか?」

男「企んでたから」

女「やっぱり」

男「いや、別にお姉さんを騙して手込めにしようとは思ってないよ?」

男「ただほら、お姉さん処女でしょ」

女「!?」

男「だから納得させる手段に乏しいなあって困ってるの」

女「な、なぜ私に男性経験が無いと思うのですか…?」

男「だってシた事あるなら、コピーしたなんかしらの能力あるでしょ」

女「ああ、なるほど」

男「そこは認めちゃうんだ」

女「論破しても良いけれど、間違いじゃないので」

男「失礼を承知で聞くけど、まだ二十代だよね?」

女「四捨五入しなければ」

男「そっか」

女「ちなみにあなたは?」

男「こないだ成人した」

女「童顔……」

男「頑張れば中学生料金で映画見れるよ」

女「言ってて悲しくないですか?」

男「割と平気、まだ若いから」

女「喧嘩売ってる?」

男「あなたが高校生なら僕は小学生くらいでしょ、子供にムキにならないで」

女「既に成人したからアウト」

男「それでね、お姉さん」

女「今更呼び方を戻しても許しません」

男「お姉さんが敬語に戻ったから許して貰ったと解釈するよ」

女「むしろ距離が余計に開いたと解釈して下さい」

男「お姉さんがシた相手の能力をコピーする能力だってもう伝えたよね」

男「信じるか信じないかは自由だけど一応忠告するね」

女「それが終わったらどっか行ってくれますか?」

男「うん」

女「なら聞きましょう、ただしなるべく簡潔に限ります」

男「お姉さんは『コピー出来る能力』じゃなく『コピーする能力』だって事を忘れないでね」

女「……なるほど」

男「知的な人で嬉しいや」

男「オートセーブってたまに悲惨な結果になるからさ」

男「リセットもロードも出来ないって大変だよね」

女「そうですね」

男「でもまあ、お姉さんの場合は時間操作能力者とシたらセーフなのかな?」

女「知りません、そしてお話は終わりですよね」

男「うん、ありがとう、じゃあ縁があればまたいつか」

女「縁が無いので、いつかも無いです」

男「やだなあ、袖振り合うも多少の縁だよ」

女「だから――」

女「……行ったのですか」

女「あ、お昼休み終わっちゃう……」

女(シた相手の能力をコピーする能力、か…)

女(仮に念動力なら私も念動力が使えるようになる代わりに)

女(調整が効かない能力をコピーしたら大変な目に遭うんでしょうね)

女(いやそもそも、この能力自体が『調整が効かない能力』なんでしょうけど)

上司「ほらボーっとするな、手止まってるぞ」

女「あ、すいません」

女(そもそも冴えないolの私には、関係ない話だったわ)

女(そんな能力があるかどうかすら分からないんだし)

女(あの男の子の担がれただけでしょ、バカバカしい)

西暦xxxx年

この世界に特殊な能力者が発生して長い年月が過ぎていた

最初こそ魔女狩りの如く迫害され戦争や差別の温床であったものだが、能力者そのものが年々増え続けていく事は止まらなかった

その結果、建て前では1つの才能として当たり前のように認知され浸透している

能力者同士の子供が能力者となる訳ではなく、非能力者同士の子供が能力者となる場合もある

先天的に使える者、ある日突然目覚める者、成長と共に能力が消滅する者、それすらもあやふやである

人工的に作り出す事も出来ず人工的に消し去る事も出来ないこの現象は、人間の疑心暗鬼を増やす材料に過ぎなかった

女「それじゃ、お先に失礼します」

同僚「お疲れ様―」

女「お疲れ様でした」

女(やっと終わった、今日は溜めてたドラマ消費しないとなぁ)

女「hdd圧迫して仕方ないし、明日は休みだし」



男「あ、お仕事終わった?」

女「……なんでここに居るんですか?」

男「待ってた」

女「もう会わない約束では?」

男「どっか行くとは言った、でもその中に『戻ってこない』なんてニュアンスに含まれていないと思うな」

女「また揚げ足取りを…」

男「良かったら食事行かない?」

女「お断りします、警察呼びますよ」

男「ストーカー扱いか、まあ自覚あるけど」

女「なら良いですね、十秒以内に二度と現れないと誓いつつ目の前から消えないと警察を呼びます」

男「困ったな、じゃあ警察のご厄介になるよっと!」

女「――んんっ!?」

男「んっ……よし、完了」

パシンッ!

男「いつっ」

女「な、なにすんのよ!変態!」

男「能力のコピーを自覚して貰おうと思って」

女「はあ!?」

男「キス程度じゃ荒い劣化コピーも良いところだけど、無いよりマシでしょ」

女「だから何を言って――これは!」

女(『どんなノーリョクかワカるノーリョク』)

女「な、なに……?なにしたのよあんた…!」

男「無理やりキスをして僕の能力をコピーさせた」

男「お姉さんはセックスしないと完全なコピーは出来ない、逆に言えばそれに近い行為なら完全じゃなくてもコピー出来る」

女「ヒドい、考え方も行動もムチャクチャよ…!」

男「僕の目的は達成したから良いさ、警察に突き出しなよ」

女「なんなのよ、何が目的よ…」

男「僕はね、お姉さんがどうするかを知りたいんだ」

男「ただそれだけだよ」

女「意味分かんない……」

男「分かり易く言うと、そうだなあ……処女厨氏ね、僕の考えたカッコイい主人公、そんな感じ」

女「もしもし警察ですか?」

男「聞いちゃいねぇ」

女性警察官「災難でしたね」

女「いえ……」

女(この人は『ホノオをダすノーリョク』か)

女(どうやらあの男の子、本当に能力者を識別出来たみたい)

女(となると、まさか私も……?)

女(だとしたらイヤだなぁ……)

女性警察官(やっぱりそうとうショックを受けてるのね)

女性警察官「カウンセラーもいますので、警察病院にご案内しますよ」

女「え、あ、お構いなく…」

女性警察官「でも一応、検査等受けていただかないと書類が出来ないので」

女「……分かりました」

眠くなったから寝る

面白いな...ククッ

女医「はい、お疲れ様でした」

女「えっと……」

女医「至って正常でしたよ」

女「そうですか、ありがとうございます」

女医「なにか質問とかありますか?」

女「あの、何故ここは女性ばかりなんですか?」

女医「性犯罪の被害者などが来る病棟ですからね」

女医「なるべく患者さんと職員は同性にしているんですよ」

女「そうなんですか…」

女医「まあ同性からの性犯罪も無いわけでは無いので、難しいんですけどね」

女「なるほど…」

女(この先生は『シューチューリョクがジゾクするノーリョク』か、そりゃ医者にもなれるわよね)

女「ありがとうございました」

女性警察官「はい、お疲れ様でした」

女「はあ、やっと帰れる」

女(そう言えば…)

女(仮に同性間でも、シたら能力をコピー出来るのかしら)

女(どっかの漫画みたいに、乱交騒ぎに参加でもしたらすんなり分かるんだろうけど…)

女(そんな性病の巣窟になんか行きたく無いし)

女「はあ…こんな能力要らないわよ……」

占い師「もし、そこのあなた」

女「はい……?」

占い師「ええ、あなたですよ」

女「いえ、占いには興味は無いので」

占い師「まあそう言わずに……」

占い師「『ゆっくりしてイッてね』」

女「うっ……!」

女「ここは……」

占い師「目が覚めたか?」

女「さっきの占い師…!」

がくっ

女「!?」

女(縛られている…!)

女「ちょっと、まさか……」

女(この男の能力は…)

女(『キョゼツをさせなくデキるノーリョク』…!?)

女(逃げようとすると力が抜ける、つまり今私は、この男を拒絶出来ないわけね…)

占い師「お、その顔は『ひょっとして理解したかな?』」

女「『ええ、基本は理解したわよ』」

女(えっ、口が勝手に…?)

占い師「じゃあ応用はまだなわけか、なるほど」

女「どういう事よ、あんたなにをしたの!」

占い師「ところでお前は『心が読めるわけ?』」

女「『違うわ、相手の能力を知る能力があるのよ』」

女(また…!?)

占い師「なるほどね、だから分かったわけか」

女「分かるように説明してくれない……?」

占い師「俺は『相手の拒絶を否定出来る能力』だってのは分かるな?」

女「そうみたいね」

占い師「つまりだ、質問だろうがなんだろうが、俺の言葉にゃ肉体は逆らえないのさ」

女(なら、精神的な拒絶は出来るわけか)

占い師「にしてもまあ、ずいぶん大人しいじゃねえか」

女「どうせ『拒絶して暴れるのを否定』したんでしょ」

占い師「それはしたけどな、『パニクるな』とはしてないわけだ」

女「はぁ?」

占い師「ひょっとしてお前、期待してんの?」

女「ふざけんなクズ野郎」ペッ

占い師「『俺に嘘をつくな』」

女「『そうね、まあちょっとはシたいと思ってるわ』……っ!?」

女(嘘をつくな、という事は真実の発言を拒絶する反応を否定された?)

女(いや、嘘よそんなの!私こんな、見ず知らずの男となんか…!)

男「安心しろって、パイプカットしてるから孕みゃしねーよ」

女「い…いやあああああ!!」

ちょっと別スレの定時なんでそっち行ってくる
あとここは朝チュンってありだよね?ss深夜の暗黙ルールはこないだ来たばっかだからよく分からないんだ

占い師「『しっかり感じろ』」

女「~~~!!」

女「この卑怯者……」

占い師「なんとでも良いな、どうせ終われば覚えちゃいねーよ」

女(身体が、異常に感じる…)

女(事実上『あらゆる命令を下せる能力』だものね、嫌になるわ…)

占い師「『気分はどうだよ?』」

女「『あちこち弄られず即ハメされるんだから、そこが不幸中の幸いよ』」

占い師「ははは、そんな事言った奴は初めてだ!」

女(私の処女は…こんなゲスに奪われるのね…)

女(憎たらしいのに……涙も出ないわ、本当にムカつく能力……)

占い師「うっ、デる…!」

ドクンドクン

女「『腹の中が気持ち悪い、ナメクジが這い回ってるみたい』」

女「『くたばれクズ野郎、能力が無かったら感じもしないわよ』」

占い師「ったく、うるせえな」

占い師「せっかく良い気分だったのによ」

占い師「サッサと記憶消してダッチワイフにしてやるよ」

女「その前に、最後の一言良いかしら?」

占い師「あ?なんだよ?」

女「『お前が黙秘を拒絶する事を否定する、二度と喋るな』」

占い師「――!?―――!――――!!!!」

占い師「!?」

女「『お前が他人の意思で動くこと、それを拒絶する事を否定する。私の言うとおりに動け、私に逆らうな、私に命じられた事以外するな』」

占い師「――!!」

女「『金輪際、私に能力を使うな』『私に危害を与える一切のことをするな』『優秀な執事のように、盲信する教徒のように、忠実な兵士のように、私の為だけを思い行動しろ』」

占い師「――」

女「『私に嘘を述べてはならない』『私に隠し事をしてはならない』『私を敬い讃え崇めなければならない』」

占い師「――――」

女「すべてに納得したな?納得したなら頷け」

占い師「」コクリ

女「縄を解きなさい」

占い師「」スルスル

女「私にかけた能力を解きなさい」

占い師「」パンパン

女「なるほど、解除を念じながら二拍すると能力が解けるのね?」

占い師「」コクリ

女「……」

女「販売機から適当に飲み物を買ってきて、帰りは一時間ほどかけてゆっくり散歩しながら戻って来なさい」

占い師「」コクリ

占い師「」スタスタ

女「……」

女「行ったわね」

女「……」

女「うう…ぐすっ……ひっく……」

女「ううっ…ううぅ………」

女「なんでよ…」

女「私がなにをしたっていうのよ…」

女「なんでこんなことに……」

女「なにも悪いことしてないのに……」

女「うわあああああん!」

女「ううう…うわあああんああん!」

女「もうやだ…」

女「『こんな辛い気持ち…無くなっちゃえば良いのに……』」

ガチャッ

占い師「……」

女「……?」

女「! しまっ――」

占い師「『今抱えている辛い気持ちが無くなることを拒絶する事を否定します』」

女「バ……止めっ!!」

占い師「あなた様のお望みですので、話すな、という命令より此方を優先させていただきました」

女(ダメ…消えていく…)

女(レイブされた怒りが、憎しみが…)

女(セックスへの嫌悪が、処女だの命だのの倫理観が…)

女(このままじゃ、私……)

女「――――あはっ♪」

女「おいお前…話す事を許可するから、この能力を私自身にもかけられるようにしなさい」パンパン

占い師「承知しました」

占い師「あなた様は、『この能力を御自分へも使用出来ます』」

女「……」

女「『セックスへの抵抗よ、無くなれ』」

女「『どんなに気持ち良くっても頭が壊れなくなれ』」

女「『セックスするほど美しく気持ちよくなれ』」

女「……あはっ♪」

女「私のことは、ご主人様と呼びなさい」

占い師「はい」

女「私達の関係を他者には隠し通しなさい」

占い師「はい」

私「お前を今日から『グミ』と呼びます」

占い師「ありがとうございます」

私「『普段は私に関するあらゆる事を忘却しなさい』」

占い師「了解しました」

私「あとパイプカットは、本当の話?」

占い師「ご安心下さい、ご主人様がわたくしめの精液で妊娠なさる事は有り得ません」

私「『あなたの本心を聞かせなさい』」

占い師「既に身も心もあなた様に支配されております、この能力は脳細胞を作り替えるようなものですので、今までのような無礼な考えは一切ありません」

私「あっそ…」

>>35

私になっとるorz
私「」
をすべて
女「」
に頭で変えといて…こりゃひでぇや

女「あれ?そういや肉体的な暗示の能力じゃなかったの?」

占い師「肉体と精神は綿密に繋がっています、肉体を侵食すれば精神も痛み、精神を侵食すれば肉体も傷付きます」

女「プラシーボ効果とか?」

占い師「それに近いです」

女「なぜ最初にそれを言わなかったの?」

占い師「私は正直あまり賢くありませんので、理解していなかったものと思われます」

女(なるほど、私が望む存在になるべく、今は脳をフル稼働させてるわけだ…)

女「帰るわ、私から呼び出さない限り非常時以外は連絡を禁止します」

占い師「分かりました、これが私の連絡先です」

女「ん…じゃあねー」

バタン

占い師「……あれ……?」

占い師「俺、なにしてたんだっけ……?」

女「~~♪」

女「うふふ、うふふふふ♪」

女(ヤリたいなあ♪)

女(ヤリたいヤリたいヤリたいヤリたい♪)

女(それも能力者が良い♪)

女(粗チンでも気持ち悪くても何でも良いや♪)

女(シた相手の能力をコピー出来る私が、)

女(相手の能力を判別出来る能力と相手を好きに出来る能力を持ってる)

女(最強じゃん♪)

女(世界征服だろうが何だろうが、出来ない事は無いわ♪)

女「あはっ♪あははははっ♪♪」

女「さて、そろそろ一旦落ち着いて考えましょうかね」

女「幸い、辛うじて残ってた理性が『ヤリ過ぎてバカになる』って事を予防してくれた」

女「つまり、今まで通り小難しい事も考えられるっていうのは」

女「けっこう有り難いわね」

女「バカみたいにやりまくってたら、色んな能力が暴走して最後にゃ死んじゃうだろうし」

女「時々クールダウン出来るから、日常も壊れたりしないでしょ」

女「最大の問題は…私の能力の許容量と、私の能力がいつ消えるか、の二点よね」

女「下手したら、明日にでも死んじゃう訳だし、どうにかならないかしら…」

女「これをどうにかする為には、やっぱり……」

女「あそこに、行くしか無いか」



女性警察官「あら、女さんどうされました?」

女性警察官「忘れ物か何かですか?」

女「私が通報して捕まった男の人って、その……まだ搬送されてませんか?」

女性警察官「どうしてそんな事を聞くんです?」

女「『私に何でも教えて下さい、ただし私に話した事はなにも覚えていられないだろうけど』」

女性警察官「『分かりました』」

女「ほんと楽ね、この能力…処女卒も出来たし早めにコピー出来て良かった」

女性警察官「彼はまだこの警察署にいますよ」

女「なんとか会えませんか?」

女性警察官「難しいです」

女「なら私を、容疑者と偽って連れて行って下さい」

女性警察官「分かりました」

寝る、お休み

男「あれ、どうしたの?お姉さんがここに来るとは思えないんだけど?」

女性警察官「容疑者を留置場に入れるのは至極普通だろ?」

男「ふーん…?」

女「どうも、久しぶり」

女性警察官「静かにしていろよ」

ガシャン スタスタ

男「ムチャクチャするね、お姉さんってば」

女「なにが?」

男「僕に素早く出会う為に、容疑者として潜り込んだんでしょ?」

男「って事は、あれからシたんだね?」

男「それも洗脳とかが出来る、精神操作系能力だ」

女「根拠は?能力で知ったの?」

男「否定しないんだね」

女「クドい会話は嫌いなの」

男「じゃあ先に言うね」

男「能力で分かったんじゃないよ、ただの推理さ」

女「推理?」

男「あの女性警察官が言ってただろ?『容疑者を留置場に入れるのは当然』って」

女「それが?」

男「警察ってのは、容疑者=黒として見てるんだよ」

男「もし白でも、疑われるような事をするのが悪いと思ってる」

男「そんな奴らがあんなご丁寧な言い方はしない」

女「黙って入ってろ、みたいな?」

男「うん、僕もそう習ったしね」

女「習った?」

男「言わなかった?僕って元警察官だよ」
男「警察学校をすぐ辞めたからそこまで詳しくは無いけどね」

女「趣味悪いわね」

男「失礼だね、これでもメンタル弱いんだよ」

女「良いから続けて」

女「女性警察官の違和感だけで考えたわけじゃ無いんでしょ?」

男「うん、そもそも常識的に考えてさ」

男「男女を同じ留置場に入れるかい?」

女「ごもっともね」

男「というか、らしくないよお姉さん」

男「まるで力に溺れたバカみたいだ」

女「ウルサい」

女「というか、それだけだと能力で理解したわけじゃない。とはならないわよ」

男「変なところばっかり食いつくんだね」

男「まあ良いけどさ」

男「僕の能力は、ラベルを見るみたいなものなんだよ」

女「どういうこと?」

男「牛乳の名前が書かれた牛乳パックを見たら、普通は牛乳が入っているとしか思わないだろ?」

男「それと同じさ」

男「お姉さんのラベルは『シた相手の能力をコピーする能力』なわけだからさ」

男「コピーした内容までは分からないよ」

女「ミックスジュースを作っても、ラベルが純水なら純水にしか見えないわけね」

男「そういうこと、だから余所で手に入れたものは分からないけど」

男「お姉さんが元々持ち合わせてる能力に関しては完璧に分かるよ」

女「聞かせて貰える?」

男「いいよ」

男「お姉さんは『セックスをシた相手の能力をコピーする能力』」

男「無能力者とシた場合は普通のセックスに過ぎない」

男「膣内に挿入する必要は必ずしも無く、腸を使っての性行為や女性同士でも可」

男「なぜなら、セックスしたお互いが『シた』と共通の認識する事で意識を共有し、その際に能力をコピーするから」

女「ちょっと待って、じゃあキスとかでもいいわけ?」

男「本来ならば会話とかでも良いね、ただお姉さんの場合は意識を共有するほどの濃密な他人との接点をセックスで捉えていたって事さ」

女「まるで私がセックス依存症みたいじゃない」

男「むしろ普通の感性だよ」

男「キスで子供が出来るとか、本気で信じてる社会人が沢山いるなんて…怖いからね」

女「そっか…私の能力は、相手次第じゃシても意味無いんだ…」

男「そ、下手すりゃ劣化コピーも出来ない」

男「僕は大多数の側の人間だから、キスでも劣化コピー出来たのさ」

女「なるほどね」

男「ラベルの続き、読んでいい?」

女「どうぞ」

男「許容量は無限大、100億人とセックスしても問題はないよ」

男「能力過多で暴走とかは有り得ない」

男「コピーした能力の期限は死ぬまでで、コピー後は自分なりに成長もさせられる」

男「死なない限りいくらでもコピー出来るし、元来の能力もコピーした能力も決して劣化しない」

男「不死身になれる能力を手に入れれば永久機関だね」

男「おっ、しかもhivやヘルペスみたいな病気持ちの存在を識別出来るオマケ付きだ」

男「こりゃいよいよ、avとか風俗業界向いてるかもよ?」

男「この能力によるデメリットは二つ、コピーが強制であることとお姉さんの精神に左右される事だ」

男「洗脳されたりしたら絶望的さ」

男「ざっとこんなものかな」

女「あまりに、都合が良過ぎない?」

男「いやいや、こういう能力は基本的に都合良過ぎるように出来てんのさ」

男「都合よく生きたい、それが人間だろ?」

男「後天性の能力は持ち主の性質が反映して開花する事があるからね、ラッキーだと割り切りなよ」

女「じゃあ、最後に…」

女「私とシない?」

男(お姉さんの雰囲気が、変わったね…)

男「どこまで……?」

女「生で中だしまでバッチリさせたげる♪」

女「あんたで二人目だから、まだまだ新鮮な身体だよ?」

男「こんな童貞で良ければ」

説明ばっかりで話進まねえ
明日はキチンとエロを書きたい

女「あ、その前にちょっと待って」

男「なんだいお姉さん」

女「留置場でスるのはちょっとあれだし…場所を変えましょう」

男「また警察官達を洗脳するわけだ、ヒドいねお姉さん」

女「私にケチをつけたいの?私を見守りたいの?」

男「失礼、僕は後者だよ」

男「ただあまり武器を振りかざしたりしないべきさ」

男「弱く見えるし無駄に敵を作る、粋がった子供みたいだよ」

女「それくらい分かっています」

男(また敬語……チェッ)

占い師「御命令通り警察署の全人間を、こちら側に引き込んでおきました」

女「ありがとう」

男(うん?この男…)

女「どうかした?」

男「いや別に」

女「じゃあ行きましょうか」

男「ラブホ?」

女「ビジネスホテルよ」

男「なんでまた…」

女「なんか、ラブホテル行きづらいし…行ったことないし…」

男「いやまあ、別に良いけど…ラブホテルのが色々面倒にならないと思うな」

男「名前とか残るわけだし」

女「わ、分かったわよ…」

すまん、即興はどうも苦手だから落ちてもやむなしとプロットとか作ってた
一応最後まであらすじは出来たからまた書くわ

女「えっと、ここかしら」ドギマギ

男「うん、そうじゃないかな」

女「そ、それじゃ入るわよ」

男「そうだね、あまりこの辺りをウロウロするのも良くないだろうし」

女「まあホテル街だもんね」

女「周りの人間も全てそうだと考えると気も紛れ――」

女「えっ……」

なんとなしに女が振り向いた次の瞬間、男は前のめりに倒れた

いや、それだけではなく自分達の後方にいる人間も皆倒れている

そして彼女自身も、倒れた

女(サンソを、アヤツる……ノーリョクシャ……)

意識を失う直前に見たのは、霞んだラベルであった

女「ここは…」

兄「あ、お目覚めかい?」

女「お兄様…?」

兄「通り魔に遭ったんだって、平気だったかい?」

女「通り魔……ってまさか」

兄「何でも能力者らしいよ、毒ガスか何かと思ったんだが、そういうわけでも無いらしい」

兄「しかし良かった、女『は』生きていてくれて」

女「私……は?」

女「私『が』じゃなくて、ですか?」

兄「被害者はね、女とあと女性二名以外全員死んだんだ」

女「!!」

兄「一緒に運ばれてきた君の友人らしき人もね…死因は聞かないでくれ」

兄「チラリと見たが人としての原型が無かった」

女「う…そ………」

兄「女は賢いから分かっているだろうが、これから警察が事情聴取をしたいそうだ」

女「あ…あああ…私が…私が……」

女(私がホテルに誘ったから…私のせいで)

女(私が、悪……)

兄「気にする事は無いよ、女は悪くない」

兄「僕の能力だって、そう言っている」

女(お兄様のノーリョク…)

女(『カンサツシたタイショウをコウヘイにハンベツするノーリョク』)

女「そっか…お兄様は昔から…」

兄「うん、すまないね、現実主義というかなんというか」

兄「客観的にしか物事を見られないんだ」

女「気にしないでください、知ってますから…」

兄「じゃあこれで、失礼するよ」

兄「お大事にね」

刑事「すいませんね入れ替わりに」

女「いえ、だいたい分かりますよ」

女(この人は、能力者じゃないみたいね)

刑事「それで早速ですが」

女「相手の顔は見ていませんが、」

女「私を襲ったのは、『酸素を操る能力者』だと思います」

刑事「おやおや、それはまたどうして?」

女「私には、他人の所有する能力を文字として識別する能力があります」

女「倒れる間際、そう見えました」

刑事「なるほどね」

女「釈迦に説法でしょうけれど、ひょっとして私は酸欠で気絶したのでは?そして死亡した被害者たちは超高濃度の酸素で急速に酸化して死亡したのでは?」

刑事「すいませんね、我々の口から言うわけには…」

女「それは失礼しました」

刑事「で、どなただったんですか?」

女「さっきのですか?兄ですが…」

刑事「いえそうじゃなくて、事件当時一緒だった方ですよ」

女「……」

刑事「何せああいう場所でしたからね」

女「……」

女「行きずりで、関係を持とうとした方です」

刑事「へえ、そりゃまた何故?」

女「お答えしたくありません」

女「それに、一夜だけの関係は犯罪ではないと思いますが?」

刑事「そうですね、じゃあこれで失敬」

女(いやな人、やっぱり警察は嫌い…)

刑事が去った病室で、花瓶の花が緩やかに枯れて朽ちた

女「おはようございます」

女(つっても、荷物整理だけどね)

上司「ああ、おはよう…」

同僚「……」

女(よそよそしいわね、まあ当たり前か)

女(ホテル街の大量殺人事件の被害者なんて、私だって関わりたくない)

女「あの、明日から残ってる有給全部使いたいんですが…」

辞表を差し出しながら、なるべく気まずそうに話す

依願退職の処理がされ正式に会社を辞めるまでは、有給使って居なくなる。今日が事実上の退職日。

上司「そうか、分かった」

上司「あとで荷物をまとめたら、総務部に行きなさい」

上司「そこから詳しい説明を聞くと言い」

女(解雇じゃ世間体も悪いから、私も会社もこれがベスト)

女(私一人の退職金くらい、ケチったりはしないだろうし)

女「さーて、無職になったわけだが…」

女「仕事無い日中って暇ね」

女「この部屋も変えないとマズいかなあ」

ピンポーン

女「誰よ…」

女「はい、どちた様ですか?」

ガチャッ

男「初めて警察の者です」

女「!?」

女「あんた、死んだんじゃ…」

男「ええ、死にましたよ?」

女「何者よ…?」

男「おかしな事を言う、分かっているのでは?」

眼鏡「私は『他人になりすます能力者』ですよ」

男だった姿がグニャリと歪むと、オールバックの眼鏡が姿を表した
背は一回りは大きく、取り出した警察手帳の顔と一致する

眼鏡「他人の能力が分かるなるなら、これも分かるのでは?」

女「悪いけどなりすましたその男の能力しか読み取れないのよ」

眼鏡「ほう、なるほど」

眼鏡「つまり今なら」

女「読めるわよ」

女「『アイテのキオクのナカのニンゲンにバけられるノーリョク』者さん」

眼鏡の男は、ニヤリと笑った

女「それでご用件は?」

眼鏡「警察で働きませんか?」

女「おっしゃってる意味が理解しかねます」

眼鏡「能力を使った犯罪は未だ後を絶たず、我が国もほとほと困り果てているのはご存知でしょう?」

女「能力が発現する以前から、人間の歴史で犯罪が無くなった事は無いはずでは?」

眼鏡「確かに、ですが犯罪の形態変化に伴い警察組織も形態変化をさせているのも事実」

眼鏡「素手の時代には素手の警察が、剣の時代には剣の警察が、銃の時代には銃の警察がいました」

女「能力者の時代になったから、能力者の警察が必要だと?」

眼鏡「その通り」

女「私の識別能力をそれに生かせと」

眼鏡「理解が早くて助かります」

女「そういう態度を取るから、警察は嫌いなんです」

眼鏡「だからこそ警察なのですよ」

女「時間を下さい」

眼鏡「今すぐお答え下さい」

眼鏡「あなたを含め大量の被害者を出したテロリストをその手で捕まえるか、負け犬として何もかも忘れ無様に生きるか」

女「わざとらしい誘導ですね」

眼鏡「言い忘れましたが、拒否した場合はこちらの用意した保護施設に収容いたします」

女「次は脅迫ですか」

眼鏡「御冗談を」

眼鏡「3名しかいない生き残りを犯人が再び殺しに来る可能性もありますので」

女「警察で働く、しか無さそうですね」

眼鏡「では便宜上、途中採用となりますので」

眼鏡「ああ、厚生年金から共済年金に変わりますねそう言えば…」

女「無駄話は良いですから」ハァ…

女「まさか、退職してすぐに警察に再就職とは…」

眼鏡「良かったですね、今の時代なかなか大変ですよ」

女「嬉しくないです」

眼鏡「これでも、上司になるんですがね?」

女(まだ正規雇用では無いはずでは?)

女(などと、言うほど私は世渡り下手ではない)

女「それは失礼しました」

女「で、今から警察署に行くのですか?」

眼鏡「いえ、警察庁に行きます」

女「はい…?警視庁ではなくて?」

眼鏡「警察庁所属の方が立場を上げるのに良いんですよ」

眼鏡「警視庁を含む各都道府県の警察、いわゆる現場組は警部になるのすら稀でしてね」

眼鏡「でも我々のような特殊捜査班は一々現場組と衝突する暇はありません」

女「つまり手っ取り早く上司に仕立てて、『命令』で捜査権をぶんどると」

眼鏡「そういうことです」

眼鏡「着きましたよ」

女「これからここに毎日通うわけですね」

眼鏡「いえ、諸手続が済んだら辞令が出ますのでそちらの指示に従って下さい」

女「回りくどい…そして無駄な手順…」

眼鏡「日本の公務員とはそういうものですよ」

女「だから嫌われるんですね」

眼鏡「その嫌われ者に、あなたも組み込まれます」

女「組織に合う人間に、ですか」

女「硬直化した組織が果たして組織として正しく働いているとでも?」

眼鏡「日本が戦争に負けた理由などもはやどうでも良いのですよ、目先の利益の為に動くのが今の人間です」

女「そういう考え方は嫌いです、国民という土壌は既に涸れているのに」

眼鏡「土壌は自由に使う為にあるんだ、雑草になるかヤドリギになるかよく考えて行動することだな」

女(それがコイツの本音か)

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