姫川友紀「1番 センター 前川」 (38)

P「いきなりどうした」

友紀「いやー、今度総選挙上位者のみんなのCDが出るじゃん?」

P「Absolute Nine だな」

友紀「そう、ナインだよ」

友紀「ナインって言われたら、打線組むしかないでしょ!」

P「相変わらずの野球脳だ」


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Absolute NIneな

友紀「というわけで、昨日ビール片手にテレビで試合観戦しながらオーダー考えました!」

P「試合中に考えたのか? 珍しいな、普段は観戦に集中してるのに」

友紀「……昨夜はちょーっと見てられない展開になっちゃったからねー」

P「あー、なんかボコボコにされてたな。3対10だっけ」

友紀「それでもちゃんと最後まで見守ったけどね」

P「キャッツファンの鑑だな」

>>2
すみません間違えました
Absolute Nine→Absolute NIneですね

友紀「というわけで、プロ野球もオールスター間近。CD発売ももうすぐということで、姫川友紀監督による『Absolute NIne』のオーダーを発表します」

1番 センター 前川みく
2番 ショート 城ヶ崎美嘉
3番 ライト  渋谷凛
4番 レフト  塩見周子
5番 キャッチャー 高垣楓
6番 ファースト 一ノ瀬志希
7番 ピッチャー 向井拓海
8番 セカンド 島村卯月
9番 サード  相葉夕美


P「順位の通りに並べたわけじゃないんだな」

友紀「当たり前じゃん。打線だよ、打線」

友紀「まず1番はみくちゃん。猫なんだしすばしっこく動いてほしいね」

友紀「センターにしたのも、グラウンドを駆け回って広い守備範囲を見せてくれそうだからだよ!」

P「別に猫キャラだからって俊足なわけじゃないけどな」

友紀「いーのいーの、細かいことは気にしない」

P「2番は美嘉か」

友紀「打撃ではチャンスを広げるつなぎ役。守備では内野の要、華のショート」

友紀「なんでもそつなくこなしてくれるお姉ちゃんだよ」

友紀「あたしも仕事で何度も助けられたなあ」

P「お前の方が美嘉より年上だけどな」

友紀「そして3番は凛ちゃん! クリーンナップの1番手!」

友紀「あたしのイメージでは、ホームラン量産というよりは走攻守そろった中距離型バッターって感じかな」

P「あー、まあわかるような気がする」

友紀「二つ名は蒼い韋駄天だね」

P「だから3番ライトなのか」

友紀「4番は周子ちゃんだよー」

P「やっぱりシンデレラガールだからか」

友紀「そうだね」

友紀「あと、周子ちゃんはどこに置いても仕事してくれそうな感じだし。だったら4番に置いて4番の仕事をしてもらおうかな、と」

P「凛もそうだけど、ホームラン打つタイプのバッターではないな」

友紀「ランナーを返す4番だよ。キャッツのカメイと同じだね」

P「あれは消去法4番では」

友紀「あーあーキコエナイー」

P「5番にキャッチャーで楓さんか」

友紀「キャッチャーはみんなのまとめ役だから、大人のオンナを配置しました」

P「たまに子供になるけど基本は大人だもんな」

友紀「ささやき戦術でバッターをかくらんするよ!」

友紀「お前は態度がでかいのに、ナニは小さいのうって」

P「アイドルにそんなこと言わせられません」

P「イバタはいいバッター、とかでいいだろ」

友紀「まあ、それはそれで楓さんらしいよねっ」

P「しかし、キャッチャーと言えば恋女房か」

友紀「? そうだけど」

P「……楓さんが女房。いいなあ、うん」

友紀「………」


友紀「やっぱり守備位置変更。楓さんファーストで志希ちゃんキャッチャー」

P「ええっ、なんで」

友紀「なんでもいいの! 時代はID野球だよ、ID野球! 志希ちゃんの頭脳で抜群のリードだよ!」

友紀「あとファーストは背が高い人の方がいいし。あとよくよく考えたら楓さん左利きだからキャッチャーは難しいし!」

P「確かに元モデルだけあって高身長だが……というか、それならショートの美嘉も左利きだと難しいんじゃ」

友紀「次! 次いくよ!」

友紀「はい次っ。6番は志希ちゃん」

友紀「クリーンナップが返しきれなかったランナーをお掃除する係だよ」

P「結構大事だよな、6番の打撃って」

友紀「6番が打てるかどうかで打線の厚みがかなり変わってくるからねー」

友紀「7番にピッチャーのたくみちゃんを置いたよ!」

P「すごく直球勝負が好きそうな投手だな」

友紀「敬遠はしたがらないだろうね。どんな相手にも真っ向勝負! そういうメンタルが投手にとっては大事なんだよ」

友紀「あと姉御肌だから、味方がエラーしても気にすんなって自然に言えるだろうし」

P「バッティングもフルスイングしそうだな」

友紀「だからこその7番なんだよ。気楽に振り回してくれて全然OK!」

P「8番セカンドに卯月か。渋いな」

友紀「普通のことを普通にこなすってなかなか大変なんだよ」

友紀「卯月ちゃんならちゃーんと仕事してくれるだろうしね」

P「下位打線とはいえ、果たす役目は大きいってことだな」

友紀「最近のセカンドは活きのいい選手が多いからねー」

友紀「そしてラストバッターは夕美ちゃん!」

P「サードも結構守備が重要になるポジションだよな」

友紀「9番は確かにラストバッターだけど、1番にいい形でつなぐっていう重要な役目があるんだよ」

友紀「高校野球やパリーグでは、あえて9番にいいバッターを置くこともあるしね。もちろん上位打線がしっかりしてること前提だけど」

P「懐かしの9番ボカチカとかな」

友紀「今年の西武は、交流戦で8番にピッチャー、9番にキャッチャー置いてたね」

友紀「とまあ、だいたいこんな感じかな」

P「少しツッコミどころもあったが、そこそこいい試合しそうなオーダーだな」

友紀「でしょ? というわけで対戦相手のオーダーも用意したんだ」

友紀「といっても、何回か前のLIVEロワイヤルであたしが組んだメンバーの流用なんだけど」

P「ああ、そういえばそんなもの組んでたな」(劇場267話)

友紀「あれだとあたしがひとり3役やることになっちゃってたから、今回はメンバーを追加招集しました」

1番 センター タテオカ
2番 セカンド 結城晴
3番 サード 杉坂海
4番 レフト カメイ
5番 ファースト 桐野アヤ
6番 ショート 早坂美玲
7番 ライト 椎名法子
8番 キャッチャー 財前時子さま
9番 ピッチャー 姫川友紀


P「レギュレーション違反してるぞ」

友紀「だって人数足りないんだもん」

P「せめてアイドル仲間から引っ張ってこい。なんでキャッツから助っ人呼んでるんだ」

友紀「実はパワプロで今の2チーム分の選手作ってるんだよね。能力はあたしの独断と偏見で決めたけど」

友紀「プロデューサー、そういうわけだから対戦しよ?」

P「わざわざ16人分の選手作ったのか」

友紀「前からちょくちょくやってたから」

友紀「付き合ってくれる?」

P「最近パワプロやってなかったしなあ。いいぞ、一緒にやってやろうじゃないか」

友紀「そうこなくっちゃ!」

夕方


友紀「うーん! 遊んだ遊んだ!」

P「再戦とかしてるうちに、うっかり時間使いすぎたな」

友紀「でも楽しかったよね?」

P「まあ、それは確かに」

友紀「ならOK!」

友紀「プロデューサー! 今度はゲームじゃなくて身体動かそうか。キャッチボールしようよ」

P「また今度な。今日はもう時間ないから」

友紀「わかってるって」

P「しかし、友紀とキャッチボールすると毎回コントロールのめちゃくちゃな変化球の捕球を求められるからなあ」

友紀「次はあたしがキャッチャーやるから、プロデューサーがピッチャーしていいよ」

P「いいのか? 珍しい」

友紀「うん、いいよ」



友紀「たまにはあたしが、プロデューサーの恋女房をやってあげないとねっ」


おしまい

プロ野球も今日で前半戦終わりということで書いてみました
セリーグは空前絶後レベルの大混戦で毎日見ていて楽しいです

お付き合いいただきありがとうございました

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