少女勇者「エッチな事をしないとレベルがあがらない呪い…?」 (1000)



-主な登場人物

 勇者<ユッカ>
15歳。天真爛漫で正義感溢れる少女。
栗色の髪に元気な跳ねっ毛と明るい笑顔が特徴。
魔王の復活を阻止すべく仲間と共に旅に出る。
淫魔の呪いを受け、性的行為をしなければ経験値があがらない体質。
また朔の夜には淫魔の力が強まり、理性が崩壊し発情してしまう。
幼いころの記憶が一部欠落している。
主な装備:【太陽の兜】【兵士の剣】

 僧侶<ヒーラ>
16歳。大聖堂に務める大神官の一人娘。
輝くような金髪と豊満な身体をもつ、育ちのよい少女。
ユッカの幼馴染で彼女のことを心から愛している。
高貴な身分でありながらも親しみやすい性格。
聖魔法、防御魔法が得意。パーティの家事担当。
主な装備:【蒼珠の腕輪】【海鳴りの杖】

 魔女<マナ>
15歳。ユッカの昔馴染み。
透き通るような銀髪と色白の肌をした美しい少女。喜怒哀楽がやや希薄。
黒魔術と薬術が得意。
近くにいる相手の魔力を吸い取ってしまう生まれ持った体質に苛まれている。
人に忌避された過去があり人付き合いが苦手であるが、ユッカたちには心をひらいている。
魔力を持たないソルとの出会いに運命を感じ、仲を深めようと熱を上げる毎日。
主な装備:【闇珠の首飾り】【魔導の杖】

 傭兵<ソル>
25歳。勇者のガードを務める青年。元・王国騎士。
体には歴戦の勲章が多く残っている。
剣術体術といった武芸に秀でているが、ある事件をきっかけにユッカに全ての魔力を譲り今は自身で魔力を一切操る事ができない。
想い人の忘れ形見であるユッカの事を人一倍気にかけている。
長く戦いに身をおいてきたため、女性の扱いを心得ておらず、デリカシーを欠く事が多い。
時には少女たちに翻弄されながらも、今の暮らしを気に入っている。
主な装備:【騎士の剣】



-敵

 淫魔<サキュバス>
ユッカに呪いを与えた張本人。呪いを通して心を交信させることが出来る。
呪術・占星術・黒魔術の扱いに長けている。
つきまとう目的は不明。
朔の夜に淫魔としての力を増す。

 闇の魔剣士
三魔人の1人として魔王復活の野望を果たすべく暗躍する魔剣士。
仮面には大きな十字傷が刻まれており、決して外すことはない。ソルの仇敵。
生まれたてのマントルドラゴンを使役する。

 闇の呪術師<クロノ>
三魔人の1人として魔王復活の野望を果たすべく暗躍する魔法使い。
伝説の賢者の一族クロノ家の血を引く人間であったが、闇魔術にのめり込み邪道に堕ちる。
現代では禁忌とされる時魔術を扱う。
 
 狼魔人
ソルの因縁の相手である魔獣。
7年前に起きた聖地侵攻事件の際、太陽の村に現れてユッカの母親の命を奪った。
戦闘で右腕を失ってからは呪術師により竜の腕を移植されている。

 幼竜<マントルドラゴン>
本来は火山帯に生息し灼熱を操る翼竜種。
街の中で孵化し人々を恐怖に陥れるも、ユッカたちの手によって撃退された。
その際にユッカから分け与えられた魔力の味をいまでもはっきりと覚えている。

 館の少女<アリス>
薄暗い森で古びた宿屋を営むブロンドヘアーの美しい少女。
その正体は100年以上生きる魔法使いの老婆で、訪れた旅人の魔力を吸い殺し、魂を人形へと閉じ込めていた。
ユッカ達一行を襲撃するも、マナ1人に返り討ちにあい全ての力を奪われた。

 大蛸<クラーケン>
オクトピア近海に現れた大蛸の魔物。
闇の呪術師の邪悪な魔力を受けて、心を闇に染めて暴走してしまう。
超大な体躯で船を襲い、人々に甚大な被害を与えていた。
最後はヒーラの聖なる魔法陣で浄化され、心おだやかに棲家へと戻っていった。


-その他の人物①

 獣の商人<マオ>
商業の街バザで薬店を営む獣人の少女(猫)
業突く張りであるが、ゆえにいつも明るく楽しく生きている。
馬車の故障で立ち往生しているところをユッカたちに助けられる。
一行に宿泊する部屋を貸し与え、マナに薬術を伝授し笑顔で新しい旅立ちを見送った。

 妖狐<キュウ>
遥か遠い島国より湯治の旅に出た獣人の少女(狐)
子供のような容姿でありながらも、老獪で古めかしい喋り方。
その正体は魔力を得た狐であり、古の災厄の一つを身に宿すと自称する。
秘術の暴走により巨大な神獣へと変化したが、マナのドレイン能力によりその力を失った。
別れ際にユッカたち一人ひとりに虹の珠と呼ばれる希少な魔宝石を与え、旅の無事を祈った。
 
 宿屋の少女<ローレ>
港町オクトピアにて潰れかけの宿屋『ローレライ』を営む少女。
おっちょこちょいではあるが何事も一生懸命。
その正体は邪気の蔓延る魔物の世界から逃げ延びてきた美しい人魚。
魔物仲間のサキュバスとは古くからの知り合いで、一方的に友達だと思っている。
ユッカたちに宿を貸し与え、ヒーラのクラーケン対峙の際にも尽力した。

 蛸娘<スキュラ>
オクトピアで語り草となっていた下半身が蛸足の女型の魔物。
知能が低くあまり人間の言うことを理解していない様子。
繁殖相手にヒーラを選び、巣である入江の洞窟へとさらっていった。
ヒーラの活躍により、暴れていた友達の大蛸クラーケンが正気にもどり、
最後はヒーラとの友情を確かめ海のなかに姿を消した。


-その他の人物②

 母親<ユイ>
勇者ユッカの母親。故人。
優しくも気丈で芯の通った性格。
体格にはあまり恵まれていない上に幼い顔つきで、年齢より若くみられる。
太陽の村で普通の女としてうまれ育ち、成人してから王宮でメイドとして働いているところを第一王子と出会い、のちにユッカを授かる。
王子とは身分不相応ゆえ王宮を追放されたが、その後も女手ひとつで娘を育ててきた。
ある雪の日、森のなかで倒れている傭兵ソルを見つけ家に連れ帰り、幼いユッカのガードとして働くよう新しい人生を与えた。
その翌年起きた聖地侵攻事件で魔物の手にかかり死亡。
最期は恋仲であったソルにユッカの未来を託した。

 司祭
勇者ユッカの祖父。
太陽の村で司祭兼村長を務めている。
聖地侵攻事件で最愛の娘を失い深く悲しんだが、その後はユッカの親代わりとなり旅立ちを見届けている。

 魔導師
魔女マナの後見人で元・王宮付きの大魔導師。
マナの呪われた体質を不憫に思い、王宮を離れ人里離れた深い森へと共に身を隠した。
幼少期のユッカの魔法の師であり、忌まわしい過去の記憶を封印した張本人。

 大神官<ホーリィ>
僧侶ヒーラの父親。
誰にでも心優しく、聖職者の規範となる良き神官。
娘のこととなると立場を忘れて取り乱すことがある。
聖地侵攻事件の際、重症を負ったソルを手厚く看護した。

 王子<グレイス>
太陽の国の王子。
古の勇者の直系であるが、次代の勇者としての資質である魔覚には恵まれず、幼い頃より兄に対して劣等感を抱いていた。
スマートな痩身から繰り出される剣撃はすさまじく、武芸者として国内でも突出した力を持っている。
嫌味な性格からソルと激突するが引き分けに終わり、以降は彼の実力を認めている。
後に王位を継承し、ソルを直属の騎士として王宮に迎え入れている。

次回更新明日夜21時


-前回のあらすじ
勇者一行はたどり着いた歯車の街ピニオンで、魂流しと呼ばれる儀式に参加する事となった。
魂の強奪を目的とした魔物の襲撃に備え、勇者達は戦う決意を固める。
少年となった傭兵ソルは1人でひとけのない安全圏に配備されるが、そこに現れたのは因縁の相手とも呼べる魔獣だった。


第24話<時の歯車>つづき




ザッ ザッ

傭兵(だれだ…)

狼魔人「…ん? なんだこのチビは」

狼魔人「ハハハ! オレとしたことが、まさか奴とガキとを間違えるとは」

傭兵(ま、魔獣…)

狼魔人「聞きてえんだがオメェはよぉ、あんときの糞野郎の息子か? って聞いてもわかんねぇか」

傭兵「…」

狼魔人「…いや、違うな…この忌々しい臭いと魔力…何年経っても忘れるわけがねぇ」

傭兵「お前は誰だ…」

狼魔人「クク…なるほど、呪術師様に勝負の水を差されちまったか」

傭兵「お前、魔獣か…?」

狼魔人「ハッ、オレのことがわからねぇならしかたねぇか。この傷の礼をしてからサクッと殺すか」

傭兵「く、くるのか…っ」ジャキ


傭兵「…なぜおれをねらう」

狼魔人「オメェの炎で焼きつくされたこの右腕の礼をしたくてよ!」

傭兵「…?」

狼魔人「だがいまはこうして炎竜の腕を移植して、オレはさらなる力を得た」

狼魔人「ちと体への馴染みはわりぃが、攻撃力は段違いだ」

狼魔人「テメェの炎にも負けねぇ」バチバチ

傭兵「く…」

傭兵(こいつ…ただの魔物じゃない!?)

狼魔人「あの世で女と合わせてやる」

傭兵(何を言っているんだ…おれはなにかをしっているのか…?)

狼魔人「あばよ…」ギラリ

▼魔獣は鋭い爪を振り上げた。

傭兵「!!」


ザシュッ――――



【街中】


魔女「先制攻撃をしかける」

魔女「術式…アイスキャノン」

▼魔女は巨大の氷の弾丸を放った。


闇剣士「!」

幼竜「ぎゅううう!」

闇剣士「そこに潜んでいたか」

闇呪術師「反撃しますか」

闇剣士「いや、先に貴様を時計塔に送り届ける」

闇呪術師「ですが少しだけ妨害しておきましょう」

▼闇の呪術師は上空から炎をばら撒いた。

闇剣士「街を火の海にする気か」

闇呪術師「なくなっても、かまわないので」



勇者「! ま、まずいよ…街が焼けちゃう」

勇者「ヒーラ! 見えてたら」



【大時計塔・展望台】

僧侶「街が燃えてる…!」

時の魔術師「…ここまでやるとは。人の心を失ってしまったのですね」

僧侶「消火は私にまかせてください!」


闇呪術師「ほう、水流の魔法…! たいしたレベルだ」

闇呪術師「フフフ…やはりあなたが海神の力を得た聖女」

闇呪術師「魔剣士殿、私があの女を殺ります」

闇剣士「わかった」

闇呪術師「ではお先に。ここから飛び降りますので」

闇剣士「油断はするな」

闇呪術師「私が人間に敗北するとでも?」

闇剣士(貴様とて、元はたかが人間だろう)

闇剣士「いま貴様を失うわけにはいかない。私の計画には貴様が必要だ」

闇呪術師「大丈夫ですよ…フフフ、必ず戻ってきます」

幼竜「ぎゅるるる」

闇呪術師「では魔剣士殿もご健闘を。あの魔法使いの娘、厄介ですよ」

闇剣士「あぁ」



  ・  ・  ・


僧侶「飛び降りた! クロノ様、私行ってきます!」

時の魔術師「ヒーラさん…」

僧侶「持ち場を離れることをどうかお許しください。だけど、あの人は私が相手をしないとダメなんです!」

時の魔術師「わかりました…弟を…いいえ、人々に仇なす闇の呪術師を討ってください」




闇呪術師「いい女です。私が正しい道に進んでいたら、あなたのような人を妻に迎え入れたかった」

僧侶「誰が! お断りします!」

闇呪術師「気丈なのもすばらしい」

闇呪術師「私の闇で、あなたを私色に染め上げてみせましょう」

闇呪術師「ダークネスショット」

▼闇の呪術師は闇魔力の塊を射出した。

僧侶「けっ、結界!」バチィ

闇呪術師「この程度、やはり通じませんか」

闇呪術師「まだまだ行きますよ! ハァ!」

僧侶(時魔術師を使われる前に倒さなくっちゃ…!)



勇者「ヒーラ…もう戦ってる…」

魔女「ヒーラの心配をしている暇はない」

魔女「竜が来る」

勇者「!」

闇剣士「フハハ、舞い戻ってきたぞ勇者ァ!」

闇剣士「やつがいないのは少々心残りだが、ここで貴様を討ち、後顧の憂いを絶っておく!」

幼竜「ぎゅるるる!!」

勇者「マナ!」

魔女「いくよユッカ」


闇剣士「ハァ!」

ビュオ――

勇者「うっ…疾い!」

魔女「危ない避けて」

勇者「うあっ!」ゴロゴロ

勇者「あ…危…っ、ひぃ」

闇剣士「体術…剣術…すべてにおいて奴の劣化でしかないな」

闇剣士「勇者といえど、所詮はメスの子供ということ」

勇者(ソルはこんなやつとずっと戦ってたの…?)

勇者「む、無理だよ…」

魔女「諦めちゃだめ」

勇者「だってボクたち飛べないじゃん! あいつが襲ってくる瞬間しか攻撃出来ない」

魔女「それでも、私達しかいまここであいつを倒せる人間はいない」

魔女「アイスキャノン」

▼魔女は巨大の氷の弾丸を放った。


闇剣士「そんなもの! 我が剣の前では岩石にも劣る」スパッ


勇者「あいつめちゃくちゃだよ!! 岩も普通切れないし!」

魔女「……う」



【東門】


ザシュッ――――


傭兵「うぐっ」

狼魔人「ほほお間一髪でかわしたか。オレの姿を見て身がすくまないとはたいしたもんだガキ」

傭兵「はぁ…ハァ」

傭兵(なんだ…足が…思ったように動かない)

狼魔人「フフフ、ハハハハ!精神的にはそうでもないようだな」

狼魔人「どうやら、命の危機に体が勝手に反応したって感じか」

狼魔人「ハハハ、やっぱりオメェはオレと似てるぜ。ガキの頃から死線をくぐってきているようだな」

狼魔人「だけど次はかわせねぇぞ」ジャキン

狼魔人「圧倒的な身体能力の差はわかってんだろ」

狼魔人「こちとらガキをいたぶる趣味はねぇがな。さっさと合流しなきゃならないんでな」

傭兵「…ハァ、…う」

狼魔人「いいぞ! その怯える顔がみたかったんだ!!」

傭兵「う、うわああっ」


狼魔人「どうした! 命の危機にあの炎を出してみろ!」

傭兵「く、くそ……燃えつきろ!!」ボッ――

傭兵「……? 出ない…」

狼魔人「おいおい…未熟すぎて魔力がうまく引き出せてねぇぞ? ハハハハ!」

狼魔人「炎ってのはこうやるんだろうが!」

▼狼魔人は竜腕から熱線を放った。


傭兵「うあああああっ」

傭兵「あ゛ああっ!! 熱ッ…ああああ!!!」

狼魔人「ハハハハ! この地獄の業火でテメェを消し炭にしてやろうか」

狼魔人「それとも自慢の爪でズタズタのひき肉がお好みか。ハハ…ハハ…」

傭兵「あああっ、あああっ」

傭兵「や、やめてくれ…おれは…ただのこどもで…」

狼魔人「……」

傭兵「剣はすてる…みのがして…くれ」カチャン

傭兵「もう帰りたい…おれの戦場に…」

傭兵「こんなとこ…いやだ…っ」

狼魔人「……つまんねぇ」ジャキン


狼魔人「もういいか。人間なんて折れちまったらみんなこんなもんだ」

狼魔人「…」スタスタ

ザシュッ

▼狼魔人は傭兵の背を切りつけた。

傭兵「あ゛あああああああああっ!!!!」

狼魔人「汚ねぇ血がついちまった。ん」

傭兵「あ゛…あああ…が」

狼魔人「どうした。血をみるのははじめてか? 痛みでそれどころじゃねぇか」

狼魔人「テメェはもう死ぬんだよ。あんときオレに殺されなかった運を今使い果たした」

狼魔人「ちょうどいい。お空に道がかかってるぜ。さっさとあの世に逝って女と仲良くやりな」

狼魔人「テメェがまもれなかった、くだらねぇただのメスとな!」

傭兵「!」

傭兵(死ぬ…おれは…死ぬ…!?)

傭兵(なんで…こんなことに…)

狼魔人「オレの因縁も、つまらねぇ幕引きだった。あばよ」


傭兵「あ…あ…体が…もえる…あつい…ッ」

傭兵「あたまが…あああっ!」


 『ユッカ…を…まもっ…て』


傭兵「だ…れ…」


 『あのこは…わたし…たちの…希、望』


 


傭兵「ユッ…カ…希望…」

傭兵「なんだ…頭にながれこんでく…この…光景は…」

狼魔人「祈りはすんだか」

傭兵「おれは…しらない」

傭兵「しらない…のに」

傭兵「おれは…だれだ…あなたは…だれ」
 

  『おねがい…だよ…ソル…くん』


傭兵「あなたは…」


  『ソル君のこと好きだよ』

  『…大好き』


  『ユイさん…愛してます』


傭兵「これは…おれ…?」

傭兵「う、あああああっ!!!!!」


▼炎が傭兵の全身を包み込んだ。


 


狼魔人「ぐあっ…こ、この熱…この炎!!」

狼魔人「ハハ、ハハハ…やっぱりテメェはテメェだったか!」

狼魔人「ハハハハ!」


▼燃え盛る白い炎はやがて鎮まり、中から1人の男が現れた。

ザッ

傭兵「俺は…」

傭兵「ユッカの剣であり盾」

傭兵「目の前の障害は全て排除する」

狼魔人「…そうこなくちゃなあ!」ニヤリ


ユイさん。
あなたのおかげで、俺は…。



 ・  ・  ・



闇呪術師「む…この感じ…フフフ…!」

闇呪術師「まさか、自力で時空の牢獄を破る人間がこの世に存在するとは!」

闇呪術師「浄化の炎…。あらゆる邪悪や呪いを焼きつくすという伝説は本当のようですね」

闇呪術師「だとしたら、あの時の炎の繭は小娘ではなく…フフフ」

僧侶「よそ見厳禁ですよ!!」

闇呪術師「!」



  ・  ・  ・


勇者「!!」

魔女「どうしたの」

勇者「東門の方…いまの一瞬の感覚、なんだろう」

勇者(ソル…?)

勇者「ねぇマナは感じなかった? すごい量の魔力が、一瞬だけ爆発するみたいに立ちのぼった気がして…」

勇者「あの真っ赤で温かい魔力をボクは…知っているような」

勇者「う…あ…。頭が…いたい」

魔女「…ユッカさがって。ここは私に任せて」

勇者(どうして、わからないんだ…ボクはあれをしっているはずなのに)

闇剣士(いまの感覚…まさかな)

闇剣士「小娘たち! しばらく勝負は預けた」

魔女「あ、逃げた」


  ・  ・  ・


時の魔術師「時の歯車は正しく噛み合い、彼の時は再び動き始めた」

時の魔術師「もうこれで心配はないでしょう」

時の魔術師「やはりあなたは稀代の戦士」

時の魔術師「どうしようもなく、天の運命には抗えないのですね…」


  ・  ・  ・



狼魔人「服、ピチピチだな」

傭兵「…似合ってるだろ?」

狼魔人「へ、へへへ…それがいまからオレと殺し合いするやつのツラかよ」

狼魔人「にしても、微塵も魔力が感じられねぇ」

狼魔人「まさかいまので全部失くしちまったとかいわねぇよなぁ?」

傭兵「お前を仕留めるのに魔力は要らない」

狼魔人「ほざけ! オレに一度負けてるオメェがよぉ!!」

狼魔人「でかくなったとなりゃあ、もう手加減はしねぇぞ!」


魔獣はたたみかけるように、爪による斬撃と繰り出した。


傭兵(距離を開ければ右腕の熱線が待っている…行くか)

俺は振りかかる斬撃を全て剣で受け流し、一瞬の間に奴の懐に切り込んだ。

傭兵「…」

狼魔人「ぐっ!」

傭兵「一撃目は俺の勝ちだ」

狼魔人「は、疾い…! バカな、オレの攻撃をかいくぐっただと…人間風情が」

傭兵「あのころと同じと思うな」



狼魔人「ふざけた攻撃を」

狼魔人「だがなぁ、オレの再生力を忘れたわけじゃねぇよなぁ!」

狼魔人「こんな浅い傷は傷の内にも入んねぇんだよ!」


7年前、俺はコイツ幾度か交戦し、熱線による致命傷を与えたはずだった。
だが奴は生きていた。
何度もたちあがり、俺とユッカを殺しにかかった。


傭兵「忌まわしい記憶だ」

傭兵「だがそれも今日ここで断ち切る!」

傭兵「不思議と、お前に負ける気がしない」

狼魔人「ほう、言うねぇ」

傭兵(この湧き出てくる力を俺は知っている)

傭兵(満天の星空から見ていてくれユイさん)

傭兵(俺の成長を!)


狼魔人「! 何っ、みえなっ――」

一瞬の閃光の後、血しぶきがあがった。
歪な形をした真っ赤な腕が宙を舞う。
そしてゴトリと音をたてて地に落ちた。

傭兵「右腕、もらったぞ。接続が甘かったな」

傭兵「移植するならもっと腕のいい呪術師に頼んだほうがいい」

狼魔人「うぎゃあああああっ!」



狼魔人「お、オレの腕がアアア!!!」

傭兵「さすがに、切断したものは生えてこないようだな」

傭兵「お前を切り刻んで、終わらせる」

狼魔人「は、はは…ハハハハ! なんなんだお前は!!」

狼魔人「7年前だがいつだかと、まるで別人じゃねぇか…」

傭兵「これはいままで血塗れてきた代償だ!」


再び真っ直ぐ前方に跳躍。
奴はまるで目で追えていない。
あっという間に懐に飛び込んで、斬撃を一閃。

渾身のちからを込めたその一撃は、奴の自慢の爪を砕いた。


狼魔人「なっ…あああああああ!!!」

狼魔人「や、やめろォ! オレの…爪を…」

狼魔人「だったら噛み殺してやる!!」

狼魔人「オラァ!」


いまとなっては、奴の動きすべてが稚拙に思える。
ただ破壊と殺戮だけしか考えていない戦闘パターンは至って読み取りやすく、
動きにあわせて鋭いカウンターを食らわせることなど容易だった。



俺が元に戻って数十秒も経たないうちに、奴は満身創痍となった。

全身から血が噴き出している。
もう立っていることもままならないだろう。

それでも魔獣は目を真っ赤にギラつかせ、俺を見据えて低く唸っていた。


傭兵「終わりだな」

狼魔人「なんで…そんな゛…がっ、がはっ」

狼魔人「バカな…魔力を失った人間ごときになぜオレが遅れを取る…!」

狼魔人「近接戦で…魔獣種のオレが…」

狼魔人「こんなの夢だ…ありえないいいい…力のないオメェなどにいい!!」

傭兵「失ったんじゃない…手に入れたんだ」

傭兵「この7年間戦いに戦いぬいて! 俺なりにお前を倒せる力をな!」



そして俺は奴の首元に銀の刃をつきたて、真横に一閃振りぬいた。

狼魔人「…か―――」


目の前の魔獣はだらんと崩れ落ちる。
再生がはじまる様子はない。
足元には真っ黒な血だまりができていた。


傭兵(終わったよ。ユイさん)


傭兵(ユッカ…持ちこたえているだろうか。急がなくては)


魔獣の亡骸を後にし駆け出すと、遠くから風を切る羽音が聞こえた。

俺の方へと近づいてくる。

傭兵(あいつ…)


視界に捉えると、仮面の魔剣士が竜の上に立ち俺を見下ろしていた。


狼魔人「  」

闇剣士(魔獣種の貴様がこうもあっさりやられるとは情けない)

闇剣士(貴様の敗因…それはこの数年の間での…)

闇剣士(戦闘経験の差!)

闇剣士(格下のエサを狩る事しかしなかった貴様と、私と幾度と無く死闘を繰り広げた戦士との経験の差だ!!)


闇剣士「復活したか」

傭兵「…お前」

闇剣士「それでこそ我が好敵手」

傭兵「いまはお前の相手をしている時間はない」

闇剣士「…! その憎い面が見られただけでも良し」



傭兵「いずれ決着はつける」

闇剣士「私のセリフだ」

闇剣士「む。あちらも山場を迎えているようだな」

傭兵「…ユッカ! ま、待ちやがれ!」

闇剣士「奴とて私の同志なのでな、むざむざ殺られるところを見過ごせん! 戻るぞ!」

幼竜「ぎゅるるる!」



  ・   ・   ・


【大時計塔前】




闇呪術師「ハァ…なんて野蛮な女だ…あぐ」

僧侶「よそ見厳禁って言ったでしょう。私の杖、魔力をこめたらすっごく痛いんですからね!!」

闇呪術師「まさか…物理攻撃とは…私は肉体派ではないのですっ、がはっ」

闇呪術師「ああ頭がいたい…われるぅ…」ズルズル

僧侶「逃がしません。ホーリースマッシュ!」ガツンガツン

僧侶「ホーリースマッシュ! ホーリースマッシュ!!」ガツンガツン

▼僧侶は杖で何度も闇の呪術師をなぐりつけた。

僧侶「このっ、このっ!」

闇呪術師「うぐあああっ…この娘ぇええ!!」


闇剣士「無事か。ええい、厄介な女め」

闇呪術師「おお…魔剣士殿ぉ…この野蛮女を斬り殺してください…」

闇剣士「言われずとも、斬る――――」

▼闇の魔剣士は上空から勢い良く斬りかかった。

僧侶「きゃっ! 聖守護結界!」

▼僧侶は光の壁を創りだした。

バチバチッ

闇剣士「…ぬ、私の一撃すら防ぐか」

僧侶「あなたたちが邪であればあるほど、私の結界は強い効力を発揮します!」

僧侶「これが、ユッカ様を護るための力です!!」

僧侶「そして受けなさい! マナちゃんとの特訓の成果、アクアビュレット!」

▼僧侶は無数の水の弾丸を放った。

闇剣士「弾幕…! かわせんか!」

闇剣士「ぐおおっ」

幼竜「ぎゅるっ、ぎゅるっ!?」

闇剣士「クッ…やってくれる。水に聖魔力を込めていたか」

僧侶「き、効いてる! もっとうけなさーい!!」

闇呪術師「調子に乗るな小娘! ダークネスショット!」

▼闇の呪術師は闇魔力の塊を射出した。

僧侶「きゃああっ!」



闇呪術師「魔剣士殿、詠唱時間をかせいでください」

闇呪術師「こんな女、もう容赦はしません」

闇呪術師「私の最大闇魔術で…フフフ」

闇呪術師「永遠の暗黒に閉じ込めてあげましょう!」

僧侶「…!」

闇呪術師「――――」ブツブツ

僧侶「ちょっ…い、いや」

闇剣士「残念だが小娘、はしゃぎすぎだ!」

僧侶(ど、どうしましょう! ふたりいっぺんに相手なんて!)あわあわ


勇者「ヒーラぁ! いまいくよ!」

僧侶「はっ! ユッカ様来ちゃだめぇ! 巻き込まれちゃいます」

闇剣士「む。勇者…!」

勇者「マナ、あいつを抑えて!」

勇者「ボクが…ボクがヒーラをまもる!!」

魔女「了解。この距離ならあれが届く」

魔女「秘術:マリオネット」

▼魔女は光る魔法の糸を闇の呪術師の体に突き刺した。

シュルルッ

闇呪術師「!」


闇呪術師「な、なんですこれは…うまく魔力が練られない…!」

魔女「念のため奪っておいた術が役に立って良かった」

闇呪術師「こ、この糸ぉおお!!」

闇剣士「断ち切る! 邪魔はさせん!」

傭兵「てめぇの相手は俺だろ!」ガキィン!

闇剣士「剣士! 速かったな」

勇者「ソル!」

僧侶「ソル様!!」

勇者「やっぱりさっき感じたのは…。よかった、ちゃんと元に戻ったんだね!」

傭兵「話は後だ。ユッカ!!!」

傭兵「そいつにとどめを刺せ!」

勇者「!」

傭兵「いまここでやれ!」

勇者「で、でも…人間を刺すなんて」

傭兵「ユッカ! 使命を思い出せ! お前は何だ!」

勇者「ボクは…」

傭兵「お前のちからを今振るわないでどうする!! お前は人の世を護る勇者だろ!!」

勇者「!」


魔女「ユッカ…早く…こいつ、私の術をはねのけるだけの力をもっている……う゛!」

闇呪術師「子供だましのくだらない術をあああ!!!! …しかしこんなもの私にかかればすぐに解除くらい」ブツブツ

傭兵「ユッカ!! やれ!!」

魔女「…糸が…き、切れるっ」


勇者「う、うわああああっ」

闇呪術師「!!!」

ザシュ――

▼勇者は剣を闇の呪術師の胸に深く突き刺した。

闇呪術師「かっ…!!」

闇剣士「! クロノ!」

勇者「ごめんね。いたいよね…」

勇者「キミを…救いたかった。ごめんね…」

闇呪術師「あ゛…あ…」

闇呪術師(熱い…なんだ…コレは…)

闇呪術師(刺されただけじゃない…剣を伝って…私の中に…なにか熱いものが…流れ…)


時の魔術師(それは、勇者の一族だけが持ち得る真の力。浄化の炎)

時の魔術師(ありがとうユッカ。私の弟の邪な心は、これで祓われた…)

時の魔術師(優しい子よ。本当にありがとう…)


闇呪術師「……あぁ姉さん。星空がきれいだね…今年も…魂流しの―――」

闇呪術師「――」

勇者「……ごめんね」


▼勇者は0の経験値を手に入れた。



第24話<時の歯車>おわり

更新おわり
次回25話また明日




第25話<魂流し>




闇剣士「クロノ……」

幼竜「ぎゅる…」

闇呪術師「――」

闇剣士(力を測り違えたということか。もはやバザの頃とは別人…!)

闇剣士(短期間でここまでレベルをあげたとはな…)

闇剣士(あの2人が共に在ることが原因か)

闇剣士(闇の心を祓う炎…私の計画にとって最も厄介な存在だ)

闇剣士「退くぞ。もうここに用はない」

幼竜「ぎゅるるる…」

闇剣士(こうなった以上、一度魔族領に帰投して気が進まんが奴の力を借りるしかないか)

闇剣士「また会おう紅蓮の勇者達!」


勇者「あいつ! 逃げるな! ボクたちはまだ戦えるぞ!」

傭兵「やめとけ」

勇者「え…でも」

傭兵「無理はしなくていいんだよ。ユッカ」ポンッ

勇者「う、うん…」

魔女(…あの人、どうしてユッカばっかり狙って私には攻撃してこなかったの)

傭兵「これで戦闘終了だな」

傭兵(俺にもようやく1つの区切りがついた…)グ

傭兵(ユイさん、見ていてくれたか)

勇者「…ソル?」

傭兵「ユッカ…おつかれさま。大丈夫か?」

勇者「…うん。平気。でも、足に力が入らないや…」ヘタヘタ

僧侶「ユッカ様ぁ!」ぎゅっ

勇者「ひ、ヒーラ暑いよ」

僧侶「心配しましたよぉお」

僧侶「ソル様も元にもどってよかったぁ…良かったです…ぐすっ」

傭兵「みんな心配かけて悪かったな。この通り俺は無事だ」


コツコツ

時の魔術師「みなさん」

僧侶「クロノ様! お怪我はありませんか」

時の魔術師「ええおかげさまで。まずは街を護っていただいたことに心より感謝いたします」

時の魔術師「ありがとうございました」

勇者「…あ……でも」

勇者「ボクは…この手で…」

時の魔術師「何も気に病む必要はありませんよ…あなたは勇者としての使命を果たしました」

勇者「…」

時の魔術師「来ました。これを見てください」ボゥッ

火の玉「…」くるくる

時の魔術師「うふふ。くすぐったい、おやめなさい」

勇者「…これは、魂…?」

僧侶「わぁ…綺麗な色」

魔女「心の清い人の魂の輝き」

時の魔術師「あなたの心の炎で、弟を救ってくれてありがとうございました」

勇者「これが…あの闇の呪術師…? ボクが…?」

火の玉「…」くるくる


時の魔術師「これで迷うことなく、安らかに逝けるでしょう」

時の魔術師「あなたのおかげです。ユッカ」


クロノさんはそう微笑んで、真っ白な小さな気球を宙に浮かべた。

名残惜しそうにも、気球は星灯りで輝く空へと昇っていく。

ユッカは珍しく両手を合わせて、祈るようにそれを見送っていた。


時の魔術師(あなたの生まれた街です。空からゆっくり、ゆっくり眺めてお逝きなさい)

時の魔術師「…」


魔女「私達も浮かべる番」

勇者「そうだね。準備しなきゃ!」

時の魔術師「その前に、お風呂に入って着替えていらっしゃい」

僧侶「そうさせていただきます。もういろんな汗でべたべたで…」

勇者「そっか! うん、そうしよ!」

勇者「ソルいつまでも上半身裸じゃ笑われちゃうよね」

傭兵「子供用の服はさすがに恥ずかしくてな…サイズあわねーし…」




   ・   ・   ・




突然の魔物の襲撃により街は混乱の中にあったが、撃退後にクロノさんの発した声明により事態は無事終息した。

しばらくして魂流しの儀は再開され、人々は次から次へと時計塔を訪れて

展望台からそれぞれの想いのこもった小さな気球を、星降る夜空に浮かべていった。


勇者「いちにーさんし…ほんとに全部ある?」

魔女「うん。何度も数えた。1号から24号ちゃんまでみんな空に上がれる」

傭兵「なんだその番号…」

魔女「あなたはしらない? 私の中には24人の魂がある」

傭兵「いや…しってるけど」

勇者「ねぇねぇ、呪いで子供になってた頃のこと覚えてるの?」

傭兵「全部が全部じゃねーが…なんとなくな」

勇者「そ、そう…。そっかそっか」アセアセ

傭兵「どうした」

勇者「う、ううん…なんでもないよ!!!」


魔女「そう。なんでもない。忘れていたほうが好都合…」

勇者「そうだね」クスクス

傭兵「ふ、ふふ…お前ら、今日はさすがに勘弁しておいてやるけど明日から覚悟しろよ?」ポン

勇者「!」
魔女「!」

傭兵「俺に何をしたか忘れたとは言わせねーぞ?」

勇者「ひゃああごめんなさいごめんなさいっ! もうあんなことしませんっ」

魔女「すいません…すいません…」

僧侶(2人とも何したんでしょう…)

傭兵(カマかけただけなんだがな…やっぱりろくでもないことしてやがったか!!)

サキュバス「それにしても戻っちゃうなんて残念」

傭兵「うわっ! お前はいっつも突然現れるんじゃねぇ!」

僧侶「びっくりしました…」

勇者「サキュ何しに来たの」

サキュバス「何って、あなたたちを労いによ?」パチパチ

僧侶「それ絶対嘘ですよね」


勇者「ボクたちピンチだったんだよ! もうっ、どうして手を貸してくれなかったのさ!」

サキュバス「あたし魔物なんだけど…勇者に助太刀する義理ある?」

勇者「そ、そうだった! あっちいけ!」

サキュバス(本当に命の危機になれば、力を貸してあげてもよかったんだけど…)

サキュバス(まさかあのいや~な男を自力で倒しちゃうなんて…末恐ろしいわね)

サキュバス(でも、あたしの器なんだからそれくらいじゃなくっちゃ♪)

傭兵「本当に何しに来たんだ。返答によったら…」ジャキ

サキュバス「はぁ~、だからあんた嫌いなのよね~」

サキュバス「あたしも特等席でこれを見に来ただけよ」


淫魔は空を指さした。
ピニオンの空には色とりどりの手作り気球がただよっている。
そして天に続く光の道。

きっと一晩かけて魂たちはこの全天の光に浄化されながら昇っていくのだろう。
不思議なきぶんだった。


勇者「綺麗だね」

サキュバス「そうね」

僧侶「…あなたにもそういう感性はあったんですね」

サキュバス「あたしのことエッチにしか興味のない下品な女だって思ってた?」

僧侶「はい思ってます」

時の魔術師「あら…珍しいお客様」

サキュバス「はぁい、魔物だけどお邪魔するわね」

僧侶「なにをしれっと…クロノ様、退治はお任せください」

時の魔術師「故人を偲ぶ気持ちがあればどなたでもかまいませんよ」

サキュバス「だってさ」

僧侶「……なら、今日は見逃してあげます。むむむ」

サキュバス「うふふ。そうしてくれるとありがたいわね」

傭兵(やっぱり誰かを送りに来たのか…?)

傭兵「そうだ、早くしないと」

時の魔術師「夜が明けるまで光の道は続いていますから、急がなくても大丈夫ですよ」

傭兵「そうなのか」


この儀式は唯一無二のクロノさんの心の清さでしかできないことだ。
邪な人間が同じことをすれば、魂たちはたちまち穢れて地に堕ちてしまうだろう。
ヒーラちゃんが同じくらいの力を持てばできるだろうか?

そんなことを考えながらふと3人の楽しそうな声の方に目を配ると、彼女たちは早速気球を浮かべる準備をはじめていた。



魔女「みんな準備出来た」

傭兵「たくさんあるし、俺たちもそろそろ流していくか」

僧侶「そうしましょう!」

勇者「じゃあボクさっそく1つ浮かべてみる!」

魔女「じゃあまずこの子を。さようなら」

マナの中からふよふよと魂が飛び出して、気球のバスケットの中に置かれた珠に入っていく。

勇者「ほんとにたまたまに入るんだねぇ。偉いぞ」

勇者「いってらっしゃい!」ふわっ

ユッカはその気球を元気よく手放した。
バルーンには犬だか猫だかわからない動物の絵が描かれていた。

傭兵「お前たちが描いたのか?」

勇者「全部手作り! ソルも手伝ってくれたじゃん」

傭兵「したようなしてないような」

勇者「はい。マナもしよっ!」

魔女「うん」

魔女「いままでありがとう」

魔女「いってらっしゃい。さようなら」

僧侶「どうかその御魂、安らかに」


そうして俺たちは次々と別れを告げて空へと浮かべていった。


老人「じいさんや…さきに待っていてください」ふわっ

少女「パパ…ありがとう」ふわっ

青年「……」ふわっ


本当にたくさんの人々が代わる代わる展望台を訪れていた。
もとよりピニオンの街に住む人は、自宅の屋根の上に登って気球を飛ばしたりしていた。

みな星空をながめて熱心に祈りをささげている。
不思議と、泣き出す人はいなかった。

傭兵(こんなに空が明るんだ…祈りだけでもささげればあなたに届くだろうか…)

傭兵「…」


勇者「わーなんでボクを追いかけてくるのぉ!」

傭兵「…うるせぇな人が感傷的になってるところをお前はなぁ」

勇者「だってぇええ!!」

ユッカはたくさんある火の玉のうちの1つにつきまとわれ、パタパタと辺りを逃げまわっていた。

魔女「中には行きたくない子もいるみたい」

傭兵「ははは。そういうもんなのか」

時の魔術師「おかしいですね。ここにいる魂達の未練は拭ったはずですが…」

傭兵「はぁーせっかくプチ気球作ってやったのになぁ」


時の魔術師「未練のある魂は、まれに生者の体を乗っ取ろうとすることがあります」

傭兵「…え」

傭兵「おいそれ大丈夫なのか」

時の魔術師「しかし、器となる肉体があわなければそれは難しいことです」

時の魔術師「例えば血をわけた兄弟など…」

時の魔術師「ユッカが私の弟の魂を浄化していなければ、私の方が乗っ取られていたかもしれませんね…」

傭兵「そういうもんなのか」

魔女「…あの子、私とずっと一緒にいた子。1号ちゃんかもしれない」

傭兵「だからその名前やめようぜ…生前の名前あるだろうがよ」

魔女「だって魂に命令はできても話はできないから…知らない」

傭兵「で、その1号ちゃんはなんなんだ」

魔女「私たちが出会った森で、最初にあなたたちにけしかけた…もとい、案内させた子」

傭兵「……あー、あの火の玉ね。ヒーラちゃんに杖借りておもっきり弾き返した気がする」

僧侶「よく人の魂にそんなことできますよね…」

傭兵「あっ、あんときはほんとに火の玉のお化けだとおもってたし!」

僧侶「くすくす。そうでしたね、いまとなっては懐かしいです」

傭兵「マナ、はやく気球乗るように言ってやってくれないか。ユッカがうるさくて他の人に迷惑だ」

魔女「…」コク

勇者「うわーーん」パタパタ



しかし、やがて火の玉はユッカの体にかぶさるように見えなくなった。
その途端走り回っていたユッカはピタリと動きを止めて天を仰いだ。

勇者「……ぁ」

傭兵「…? おーいユッカ…おーい」

呼んでも何も反応せず、こちらを振り返ろうともしない。
様子がおかしいとおもった俺はヒーラちゃんと顔を見合わせた。
マナは訝しげな表情でじっとユッカを見つめている。

傭兵「ユッカ」

背後から近づいて肩に手を置こうとした瞬間、妙な違和感をおぼえた。
心なしか、いつもよりユッカの髪の色が黒く見える…気がする。

傭兵「あれ…」

その後ろ姿が、記憶のなかの誰かと重なった。
俺はおもわず目をこすって、もう一度ユッカの後ろ姿を確認した。

傭兵「え…?」

少女はゆっくりと振り向く。

勇者「…」

そして俺に…優しく微笑みかけた。

傭兵「どうして」

勇者「最期だから。どうしてもキミにお別れが言いたかったんだ」

勇者「ねぇ、私のこと…わかるかな…? 覚えてるかな…」

心臓がドクンと高鳴った。
ぞわりと全身をなにかが駆け抜け、あっという間に喉がカラカラになった。

少女はすこし気恥ずかしそうに笑っている。
その笑みは、俺のよく知っているもので、
俺の魂にまで焼きついた…彼女の…。

勇者「ひさしぶり。たくましくなったね」

勇者「約束、ずっとまもってくれてありがとう……ソル君」

傭兵「ユイ…さん…?」


第25話<魂流し>つづく

 

 
 
 

更新おわり
次回明日か明後日夜22時~

更新明日です

第25話<魂流し>つづき



傭兵「ユイさん…なのか…?」

勇者「…やっぱり信じられないよね」

傭兵「そ、そんなことはない…です。けどびっくりして」

傭兵「どうして…。そ、そうだ、俺…っ、伝えたいことも謝りたいことも沢山あって」


突然の再会に半ばパニックになってうろたえる俺のことをじっと見つめていたユイさんは、くすっと微笑んだあとそっと手を握ってきた。
ユッカのちいさな手だ。
だけど、間違いなくユイさんの優しい触り方だった。

傭兵「あ…」

目の前の彼女は瞳を閉じて小さく首を振る。


勇者「そうだね。たくさん…たくさんあるよね?」

勇者「でも、全部聞いてあげる時間は無いかも。ごめんね」

勇者「私、ソル君に最期の挨拶…しにきたんだ」

傭兵「!」

勇者「ふたりっきりで…少しだけでもお話できたらいいんだけど…」


周りは静かでこそあったが、いまだたくさんの参列客が代わる代わる訪れては気球を飛ばしていた。
俺はつながれた手を握り返し、そのまま優しく引いて階段を下り、借りている部屋へとユイさんを連れて行った。

 



僧侶「ユッカ様とソル様何を話してるんでしょうね」

僧侶「あれ、どこか行っちゃいました…」

僧侶「ユッカ様やっぱりさきの戦闘で体の具合が悪いのでしょうか」

僧侶「マナちゃん。私ちょっと治療にいってきます!」

魔女「まって」ギュ

僧侶「はい…?」

魔女「…今夜はふたりっきりに、してあげて」

魔女「ユッカのことなら大丈夫だから」

僧侶「そうですか…? わかりましたマナちゃんがそういうなら…?」

魔女(……1号ちゃん)

魔女(あなたはやっぱり…ユッカの)

僧侶「マナちゃんもすこし調子が悪そうですね」なでなで

魔女「別に」




<7年前・冬>

【ある森の中】


魔女「……」

魔女「あなた…しんだの?」

魔女「ふよふよして、さみしいの?」

魔女「てんにかえったほうがいい。わるいおばけになる」

魔女「かえられないの?どうして…?」

魔女「でも…ここは…さむいとこ」

魔女「わたしのなかもさむいけど…くる?」

魔女「おいで」

魂「――」スゥ

魔女「…ん。ん…へんなかんじ」

魔女「よろしくね。いこ」

ザクザク


魔女「……」

僧侶「どうしたんですか?」

魔女(また会えてよかったね)

僧侶「ねーマナちゃん」ゆさゆさ

魔女「なんでもない」



【大時計塔・借り部屋】


勇者「ここなら、誰もこなくていいよね」

傭兵「ベッドにでも座ってください」

勇者「うん」

傭兵「……」そわそわ

勇者「?」

傭兵「あ、あの…お茶とか飲みますか。淹れます」

勇者「…くすくす。ソル君ってば、緊張してるの?」

傭兵「い、いや…まだ気持ちが整理できてなくて」

勇者「ねぇ…ソル君も隣おいでよ」チョイチョイ

傭兵「…はい」



俺は手招きするユイさんの隣に恐る恐る腰掛けた。
2人分の重みでベッドがギシリと音を立てて沈む。

肩を寄せ合うような距離におもわずドキリとする。

傭兵(ユッカの体なのに…不思議だ…ユイさんにしか思えない)

体格は当時のユイさんにとても似ているし、顔つきだってかなり近い。
だけどユッカはユッカだと俺はおもっていた。
それがユイさんの魂が中に入ると、途端にユイさん本人にしか思えなくなる。
彼女の柔和な仕草や表情、声色がそうさせるのだろうか。

勇者「ねぇ…ソル君。なにから話せばいいかな」

勇者「いつかお話できたらなぁって思ってたんだけど、いざ叶ってみるとわかんないね…」

傭兵「…じゃあ俺からいいですか」

勇者「なぁに?」

傭兵「…ごめんなさい」


謝らないといけないことがあった。
それは、謝っても謝りきれないことだった。


俺はベッドから降りてユイさんの前に座り、もう一度頭をさげて謝った。


傭兵「もう…あれから7年以上になります」

勇者「そっかぁ…そんなに経ってるんだよね」

勇者「ユッカもおっきくなるはずだよ。えへへ」

傭兵「……」

死なせてしまったことを本人の魂に面と向かって謝ったことなど生まれて初めてだ。
そんな体験をしたことがある人間がこの世にいるのだろうか。

ユイさんは下げた俺の頭を、なにもいわずになでてくれた。

勇者「謝らないで。ソル君のことを恨んで化けて出たわけじゃないよ」

勇者「謝ってほしくなんてないんだ。キミにただ会いたかった…それだけ」

勇者「それに謝るなら私のほうも…ごめんね」

勇者「ソル君に…つらいおもいさせちゃったね…ずっと、こんなになるまで」

勇者「ごめんね…ずっと一緒に暮らそうっていったのに、ひとりぼっちにしちゃったね」


勇者「ほら立って」クイクイ

傭兵「…ユイさん」

勇者「ほんとにおっきくなったね」

勇者「えっと…7年だから…」

傭兵「25歳になりました」

勇者「そっかぁ…。歳、抜かされちゃったな…えへへ」

勇者「年下の旦那さんだったのになぁ」

ユイさんはいたずらっぽく笑った。
しかしその目の端にはうっすらと涙が溜まっているようにみえた。


勇者「なんだか…ソル君みてたら…ドキドキしちゃう」

勇者「へんだね…だめだよねユッカの体でこんなの」

傭兵「…」


そう、俺にはまだ謝らないといけないことがいくつかある。
ユッカの記憶を消してしまった。
ユッカをむざむざと悪魔の呪いにさらしてしまった。
これは子を想う母親としては決して許せることではないだろう。

俺はどんな罰でもうける覚悟をした。


勇者「お、おかしいな…ほんとにほんとに変だよ」

勇者「これが…ユッカのうけた呪いなの?」

傭兵「すいません。ユッカを護るって誓ったのに」

傭兵「そのような体にしてしまいました」

勇者「……んっ、どうしよう…むずむずしてる…おさえられない…」

傭兵「ユッカとチェンジはできないんですか」

勇者「う、うん…いまこの子の魂は寝てるの。私が入り込んでるせいかな」

勇者「だから、私長居はできないんだ。魂がこの体に定着しちゃう」

傭兵「…!」

勇者「ね、ねぇソル君…だからさ、その…時間ないから」

勇者「いつもユッカにしてるみたいに…」


ユイさんはその先を言葉にすることはなく、チラと俺の顔を伺った。
それだけで何を伝えたいかは十分に分かった。

勇者「だめ…だよねぇ」

傭兵「ユイさん」

俺はそんな彼女の肩をつかんで、そっと後ろに押し倒した。



勇者「きゃっ…」

勇者「…♥」

勇者「いいよ…。よ、よくはないんだろうけど…良いよね?」

傭兵「抱きたいです」

勇者「そんな風にストレートに言ってくれたことあったっけ…大胆だね」

傭兵「ユイさんを最期の瞬間まで感じていたいです」

勇者「私も…ソル君のこと感じたい」

どちらからともなく唇を重ねた
お互いの長い空白の時間を埋めるような、とてもとても長くて深い口づけだった。


勇者「んぅ…んっ♥ ん~…」

勇者「ちゅ…ちゅる…ちゅむ♥」

勇者「はぁっ…んっ、んぅ♥ ちゅう…ちゅ」

勇者「そるく…んぅ♥ ちゅむ、ちゅうっ、ちゅる…っ」

勇者「ちゅっ、ちゅう…ちゅ、ちゅる♥」

勇者「ん…はぁ♥ んっ…♥」

勇者「すき…だよぉ…んぅ、んっ♥」



丁寧に服を脱がせていく。
見慣れたユッカの裸だが、恥ずかしがるその姿が新鮮に思え、とてもいやらしく見えた。

勇者「いつもこんな風にぬがせてるの?」

傭兵「……」

勇者「だまっちゃうんだ。色々してることはしってるんだからね」

傭兵「ご、ごめんなさい…」

勇者「今日はもう謝らないで」

勇者「それに…ハジメテじゃないなら、遠慮しなくていい…ってことだし」

勇者「き、きて…♥」

傭兵「いいですか?」

勇者「うんっ、いいよ…ソル君とエッチしたい♥ ソル君のこといっぱい欲しい」


脱がした下着はすでにぐっしょりで、幼い恥部からは陰液が垂れておしりのほうへと伝っていた。

傭兵「びっくりでしょ。ユッカすごく濡れやすいんです」

勇者「うん…そうだね。お腹の奥がきゅんきゅんしちゃうよ」

勇者「こんなエッチな体にしたのはだぁれ?」

傭兵「…お、俺…かもしれないです」


勇者「ここに…」くちゅり


ユイさんは足を大きく広げて、アソコの中をみせてくれた。
薄いピンク色の陰唇の間で粘っこいドロッとした糸がひいて、テラテラと光っている。

理性の限界を迎えた俺は、ペニスを取り出し、そのいやらしい穴にそっとあてがった。

勇者「んっ…♥ そう、いいよ♥」

傭兵「いれたらたぶんすごい来ちゃうと思いますので、覚悟してくださいね」

勇者「うんっ」

勇者「その前に、もっかいだけキスして…」

傭兵「……はい」


そして唇を重ねたまま、俺とユイさんは7年の時を超えて再びつながった。
ぐじゅぐじゅになった狭い膣内を俺のペニスがこじあけていく。
ヒダのひとつひとつをかきわけ、ひたすら奥を目指して腰を突き入れた。


勇者「んっ…♥ ああああっ~~~♥♥!!」

勇者「あああっ、にゃにこれっ♥ あああっ♥」

勇者「ソルく・・♥ あああ、んっ、あああっ♥」


たったひと突き、奥までつながっただけでユイさんは達してしまった。


傭兵「すごい声でてますよ」

勇者「だ、だってぇ…♥ こんなの、がまんれきないよっ♥」


ユイさんは顔を紅潮させて、目元にはすでに涙をたっぷりと貯めていた。

傭兵「この程度まだまだですよ。動きますね」

勇者「ま、まっ…て、あ~~~っ♥♥」

 じゅぷ じゅぷ…
  じゅぷ  じゅぷ


勇者「あああっ、ああっ♥ すごっ、すごいなにこれぇ…♥」

傭兵「やっぱりあなたはエッチな人なんですね」

勇者「ち、ちがっ、ちがうよぉ」

勇者「ソル君とエッチがうれしすぎて、興奮しちゃってるんだもん」

傭兵「じゃあ俺も興奮してるんで、もっと激しくしていいですよね」

勇者「え……うん♥」

勇者「旦那様のおちんちんで、もっとじゅぽじゅぽされたいなぁ♥」



生前のユイさんとからだを重ねたことは何度かあった。
幼いユッカが寝たあとに、こっそりと2人で楽しんでいた。

しかしどんなことをどんな風にしたかは曖昧になっている。
当時の俺はまだまだ性に疎く、セックスに余裕などなくて、ただひたすらユイさんの体に夢中だった。

ユッカを起こさないようにユイさんがベッドの上で必死に声を殺していたことだけは覚えていた。


勇者「あんっ♥ あんっ♥ すごっ、いいっ♥」

勇者「あああ~~っ♥ イッてるっ、またイッちゃってる♥」

勇者「ソルくっ♥ まって、まってぇまたイクっ♥ んんんっ、あああ~~~!」


だからこうしてユイさんが本能のままに淫れている姿を見ることはあまりなかったかもしれない。

俺のペニスはさらに硬度を増して、彼女の膣内を激しく蹂躙した。

傭兵(お互いあのころとはもうちがいますけど、やっていることは一緒です)

傭兵「愛してます…ユイさん」

勇者「わっ、私もっ♥ 私も愛してるよぉ♥ あんっ、あああっ、あんっ♥」



 じゅぷんじゅぷんじゅぷんじゅぷん 
  じゅぷんじゅぷん じゅぷんじゅぷん


勇者「あああっ♥ おちんちんが…奥にごつごつって…♥」

勇者「ユッカのおまんこ壊れちゃうよぉ」

傭兵「うっ…大丈夫ですよ。ユッカの体、すっごく丈夫です」

傭兵「ほら、こんな風にしても…」

ほそい腰をがっちりとつかみ、律動をさらに速め、激しくユイさんを突いた。
肉のぶつかる音とお互いの淫液のまじりあう湿っぽい音が何度も部屋の中に響いた。

傭兵「ねっ」

 じゅぷんじゅぷんじゅぷんじゅぷん 
  じゅぷんじゅぷん じゅぷんじゅぷん


勇者「そんにゃっ♥ あんっ、あああっ、だめだってばぁ」

傭兵「こんなにエッチな汁をふりまいて何言ってるんですか」

傭兵「あなたがエッチだからそんなに感じちゃってるんですよ」

勇者「あんっ、あああっ♥ あああ~~♥ あっ」



勇者「胸も…さわってぇ」

傭兵「…はい。ユイさんの言うことなんでも聞きます」

言われるがままに小さな胸に手をかけて、乳首を転がした。
もしこのままユッカの体がユイさん似の成長をつづけるなら、乳房はもうあとすこしくらいしか育たないかもしれない。
そんなことを思いはじめてからは、セックスのたびに揉んでマッサージしているのだが、あまり目に見えた効果は現れていない。

そのぶん感度だけはあがってしまった。


傭兵「ほら、こうすると」

小さな乳首をくりくりと指でいじめながら、腰をうごかして膣内もいじめぬく。
やはり感じるポイントはユッカのままで、ユッカのことを知り尽くした俺を前にユイさんは為す術もなかった。
やがて全身を快感に飲まれてしまい、なんども潮を噴いてビクビクと痙攣を繰り返した。

もはやまったくろれつはまわっておらず、真っ赤な顔で俺のことをうっとりと見つめているだけだ。


傭兵(かわいい…こんな顔もするんだな)

勇者「そりゅく…ひどいよ…♥」

傭兵「俺まだしたいないですよ」

勇者「そんなぁ…えへへ…♥ えへへ…♥」



傭兵「俺のやつまだ中で硬いでしょ?」

勇者「うん…おまんこの奥、またごりごりする?」

勇者「ユッカのだよ?」

傭兵「いまはユイさんでしょ。ユイさんが妊娠しちゃうくらい濃いの出します」

勇者「じゃあ…がんばらなきゃ♥」

傭兵「いきますよ」



その後も俺はユイさんを愛しつづけた。
俺達は愛しあいつづけた。
射精した回数は1度や2度ではなく、溜まった分を何度も何度もユイさんの膣奥に吐き出した。


勇者「うあっ、あああぅ♥ はぁ♥♥はぁ♥」

傭兵「またイッたでしょ。ぎゅうって締め付けてますよ」

傭兵「まだ終わりませんよ、お尻向けて」

傭兵「次はこっちから…」


じゅぷ

勇者「んんんっ♥ ううう♥ へんたいだよぉ」

傭兵「ずっといろいろしたかったんです。だから受け止めてください」

勇者「うんっ♥ ソルくんの全部をちょうだいっ、私にちょうだいっ♥」



傭兵「ユイっ、また出る…イク」

勇者「ああぅ♥ きてっ、きてぇえ!」

傭兵「くっ…ああっ」

びゅくんびゅくん…どぷどぷ

勇者「ああああっ~~~♥♥」

傭兵「またエッチな声で鳴いてる。そんな声聞いたらあそこが収まらないです」

勇者「私も…私もだよぉ。ソルくんとこんなにエッチできて幸せ…おまんこずっとあついままなの」

勇者「好き…好き♥」

傭兵「俺もユイさんのこと、好きになってよかった」


そうして2人の短い夜はあっという間に過ぎていった。
お互いの淫液でどろどろになった素肌のまま、抱きあって眠った。


勇者「ソルくん…まだキスしたい」

傭兵「はい…」

俺は神に感謝した。こうしてまた出会うことができた喜びを噛み締めた。

しかし、俺たちはなにか大事なことを忘れている気がした…。




第25話<魂流し>つづく

更新おわり
次回明日22時頃

第25話<魂流し>つづき



<深夜>

【大時計塔・展望台】



時の魔術師「そろそろ参拝客も見えなくなりましたね」

僧侶「クロノ様。長い時間お疲れ様でした」

時の魔術師「あなたたちも戦闘後で疲れているでしょうに、長らくお付き合いありがとうございました」

時の魔術師「さすが未来の大神官ですね」

僧侶「そ、そんな…私にはクロノ様みたいなこんなにすごい術は使えないです」

時の魔術師「あなたならきっとできるようになりますよ」

魔女「…眠い。1号ちゃん帰ってこない」

僧侶「どこにいったんでしょうねぇ。気球最後のひとつになっちゃいましたよ」

魔女「さっきユッカの中に入ったかもしれない」

僧侶「それって大丈夫なんですか? なんだか様子がおかしかったですけど」

魔女「……」


時の魔術師「死者の魂が新鮮な肉体を求めて、生者の中に入り込むことはよくあります」

時の魔術師「しかしたいていのケースでは器の形が魂にあわないのです」

時の魔術師「魂には生前の肉体の記憶が深く刻まれているからです」

時の魔術師「ゆえに魂は体の中で共存し、まれに二重人格を発症することがあります」

僧侶「そういえば、様子のおかしい方も何人かいらっしゃいましたね」

時の魔術師「ものによっては居心地の悪さに勝手に出てゆきます」

時の魔術師「どうしても出てゆかない者にたいして、私が除霊を行っています」

僧侶「なるほど、ではユッカ様は大丈夫なのですか?」

時の魔術師「俗にいう体の乗っ取りはほとんどおこりえません」

時の魔術師「私が先代からこの職をひきついでから一度もみたことがありません」

僧侶「そうなんですか…良かった」

時の魔術師「ただし、入り込んだ先が生前の姿と酷似していればあるいは…」

魔女「…」

時の魔術師「大丈夫でしょう」

時の魔術師「みなさんもそろそろお休みください」

時の魔術師「間もなく儀式は終わり、天へ続く道は閉じてしまいます」

時の魔術師「時を越える再会と別れの聖夜は終わり、街は新しい朝をむかえるのです」



【大時計塔・借り部屋】



勇者「んっ…あんっ♥」

勇者「ソル君どうしたの。眠れないの?」

傭兵「ユイさん…なんだかいたずらしたくなっちゃって」

勇者「やだ、エッチ!」

勇者「はぁ、ソル君ってさ昔は真面目な子だったのに、どうしてこうなっちゃったの」

傭兵「……え、それは」

勇者「でも安心した」

勇者「笑って暮らせるようになったんだね。私それだけで満足」

勇者「キミが元気で良かった…」

傭兵「ゆ、ユイさん…」

 つぷ…

勇者「んっ♥ い、いつまでする気!」

勇者「そんなに何度も激しくされたらユッカの体壊れちゃうよぉ…♥」

勇者「はっ! ユッカの体!」

傭兵「あっ!」


勇者「しまったいま何時!」

傭兵「えっと…まずいもうすぐ明け方だ」

勇者「とりあえず服きなきゃっ!」

傭兵「すいませんユイさん。俺がしつこく迫ったせいで」

勇者「ち、ちがうよ。私もソル君と会えてうれしくなっちゃって舞い上がっちゃったから」

勇者「というか…我を忘れてエッチに没頭しちゃった…えへへ」

傭兵「ユッカの体、よく馴染むんですか?」

勇者「うん…さすが私の娘だね」

勇者「自分の体みたいに動かせる。だからこうしてキミを…感じることができた」

勇者「私似に育ったこの子に感謝しなきゃ…そしてマナちゃんにもね」

傭兵「あの…ユイさん…俺は」


俺はとっさに何を言おうとしたのだろうか。

しかしユイさんは俺の言葉を途中でさえぎって、静かに首をふった。


勇者「返さなきゃ。このまま居るなんてダメ」

勇者「だから、行こ?」

彼女は笑顔で手をさしのべる。
俺はその手をとることを迷ってしまった。
別れの時間は刻一刻と迫っていた。



展望台へ向かう足取りは重かった。

傭兵(俺は…俺はまたあなたを失ってしまうのか)

傭兵(だけど、それはわがままなんだろうな)

傭兵(魂が迷わせてしまったら、無事天にたどり着けなくなってしまう)


見晴らしのよい展望台に出ると、マナが気球を抱いて待っていた。
ヒーラちゃんやクロノさん、その他参列客の姿は見えなかった。


魔女「1号ちゃん…」

魔女「道が閉じる」

勇者「うん」


星明かりで満ちていた夜空はすでに薄く白んできている。
天へつづく光の道が消えてしまう前に、彼女を送らないといけない。

魔女「いそいで。この中に入って」

マナは小さな珠を取り出した。



傭兵「ユイさん」

勇者「ごめんね。私行くよ」

傭兵「…はい」

勇者「だから、さよなら」

勇者「先に待ってるね。でも、しばらく来ちゃダメだよ?」

傭兵「…ユイさん」

俺は握った手を離せずにいた。
そんなことをしたって魂をつなぎとめられるわけではないし、迷惑にしかならないのだが、
頭でわかっていても、心の中ではユイさんを離したくなかった。

勇者「もう、ダメだぞ。キミはもう私より大人なんだから」

傭兵「……」

勇者「ねぇひとつお願いを聞いてくれる?」

傭兵「…はい」

勇者「ユッカを幸せにして。護るだけじゃなくって、ソル君がユッカを幸せにして」

勇者「お願いだよ。ソル君…」

傭兵「…わかりました」


勇者「それとマナちゃん。ここまで連れてきてくれてありがとう」

魔女「私の方こそ、あなたに感謝してる。あなたがいなければ私はひとりぼっちだった」

魔女「あなたのおかげでユッカに出会えた」

勇者「うふふ。ユッカは素敵な仲間に恵まれてもう幸せものだね…」

勇者「これで…心置きなく、行ける」

勇者「さようなら」


ユイさんは背伸びをして俺の頬を両手で包み込んだ。
そして朝焼けのなか、最期の唇を重ねた。


勇者(ユッカ。ママいくね)

勇者(あなたは私のことを覚えていないけど、きっといつか思い出す日がくるから)

勇者(でも思い出すことを怖がらないで)

勇者(その時は、たくさんの仲間があなたの側にいるから)

勇者(あなたの大好きな人が隣にいてくれるから)

勇者(幸せになってね――――)



勇者「んっ、んぅ……?」

勇者「ぷはっ! あれ…ボク」

勇者「ってソル! ぎゃっ、な、なにしてるの!? ここどこ…」キョロキョロ

勇者「ソル…? 泣いてるの?」

傭兵「泣いてねぇよ……よぉし。最後の気球とばすぞー」

魔女「……」

僧侶「ふぁぁ…あ、やっぱりここにいたんですね」

勇者「ヒーラ、残り1個の気球とばすってさ! 来てきて!」

僧侶「あっ! ユッカ様、大丈夫ですか?」

勇者「大丈夫! あのね聞いて」

勇者「ボクいつのまにかねむちゃっててさ、おかしな夢を見たよ」

僧侶「おかしな?」

勇者「ママが笑顔でねボクの頭をなでてくれたの」

勇者「それで食卓にはおいしいスープがあってね…隣には…うーんと誰かいたような」

僧侶「ユッカ様…?」

勇者「へ、変だよね! ボクさ、ママの顔もみたことないのに」

勇者「でもあれは…ママだったよ。ボクはそう思うんだ」

傭兵「ユッカ…」

勇者「ごめんな変な話でさえぎっちゃって。さ、飛ばそう」



勇者「いっくぞー」

傭兵「俺ももっていいか」

勇者「いいよ! 一緒に離そ」

勇者「せーの! いってらっしゃーい!」

勇者「わぁ…うまく飛んだ! ばいばい!」


魔女「あの人はあなたにとって大切だった人?」

傭兵「…あぁ」

魔女「そう…幸せものだね」

魔女「あの子は穢れのない綺麗な魂だった」

魔女「さようなら1号ちゃん…安らかに」

傭兵(さようならユイさん。いつかそっちに会いにゆきます)

勇者「ねーなんかさ、ふよふよしてない? どこに行くかわからないのかなぁ」

傭兵「え?」

勇者「ほ、ほら見てよ! 風強いのかなぁ」

僧侶「あっ! 鳥!」

鳥「…」ツン

パァン!


傭兵「あ……」

僧侶「あら…」

勇者「あ゛~~~!! なにするんだ!!」

魔女「…落ちた」

傭兵(い、いつか…会いにゆきます…あれ…?)


時の魔術師「遅かったようですね」

勇者「あっ、クロノ様! ボクたちの気球が~~~」

時の魔術師「朝になる前にと念を押して言ったでしょう」

勇者「光の道が消えちゃったの!?」

時の魔術師「それもありますし、なにより朝になると…鳥にたかられるのです」

勇者「な、なんでぇ」

時の魔術師「エサをお供えにバスケットに入れる方が多いですからね、鳥達が狙っているのかもしれませんね」

時の魔術師「……だから暗いうちに行っているのです」

勇者「そんなぁ」

傭兵「と、とにかく拾いにいくぞ!!」

僧侶「あっちのほうに落ちましたよ!!」

傭兵「あああもうっ、俺のせいか!? 俺のせいなのか!」

魔女「あなたが悪い」

傭兵「ごめんなさいっ」



  ・   ・   ・



魔女「あった」ヒョイ

傭兵「珠こわれてないだろうな…?」

魔女「大丈夫。ちゃんと魂入ってる」

勇者「あーよかったぁ。なくなったらどうなってたことやら」

勇者「予備の気球あったかなぁ」


僧侶「私達食べ物なんていれてないのに鳥に襲われるなんてついてないですね…」

勇者「ご、ごめん…ボクがポッケに入ってたクッキー1枚お供えに入れた…」

僧侶「なにやってるんですか」

勇者「だって、お腹すくかなっておもって」

傭兵「どうしよ…」

勇者「ソル、真っ青だよ」

魔女「でてこい火の玉」ボッ

魔女「…はい。とりあえずコレに入って」

火の玉「……」ふよふよ

勇者「あああ絶対おこってるよぉ、ごめんなさいごめんなさい」

火の玉「……」ぐるぐる

勇者「ほらぁまたボクにまとわりついてっ! 絶対ボクなにかしたんだ…」

勇者「マナぁ、なんとかしてよ」

傭兵「……どうするマナ」

魔女「次に天の道が開くのはまた来年」

魔女「それまで私の中にいていいよ」

火の玉「……」ふよふよ

魔女「短い別れだったね」



かくして、ユイさんは行き遅れてしまった。

しかし俺は心の何処かでそのことを安堵していた。

またいつか、話せる時が来るかもしれない。

その時までマナに預かっていてもらうこととする。


勇者「はぁー…せっかく気球つくったのになぁ」

勇者「えっと、1号ちゃんだっけ?もツイてないね」

魔女「あなたが言う?」

僧侶「また来年ですね」

勇者「みんなでこれたらいいねー」

魔女「そうだね」

傭兵「みんなで、か…そうだな」

傭兵「その時までに旅の目的は果たさなきゃな」

勇者「うん!」

傭兵(それにしてもさっきのユッカ…記憶がいつ戻るかもわからない状態になってきているのか?)

傭兵(一度マナに相談したほうが良さそうだな)

傭兵(それと、クロノさんに呪いについても聞かないとな)



【魔族領・神殿】



闇剣士「帰投した」

闇武将「ほぅ。竜に乗ってりゃ早いもんだな」

闇武将「で手土産はどうした。勇者の首は取ったのか」

闇剣士「……」

闇武将「その様子だとまた失敗したみてぇだなぁ」

闇武将「てめぇそれでも三魔人か? 腕がいいのはみとめるがツメが甘ぇ」

闇剣士「奴らは我々の想像を越える速度で成長している」

闇剣士「そう簡単に倒せるものではない」

闇武将「ふんっ。魔法使いの小僧と俺の貸した部下はどうした」

闇剣士「…名誉の死を遂げた」

闇武将「おやまぁ。三魔人のひとりが墜ちるとは、そりゃ強いこった」

闇武将「ならあんときみてーに俺の軍団をけしかけて、一気にぶっ殺すか!」

闇剣士「! まて、器の少女も一緒だ」

闇武将「ははっ、やっぱりてめぇが気にしてるのはそこか」

闇武将「まぁうまくやってやるから俺に任せとけ」

闇武将「三魔人最後の1人、暴虐のオーグ様にな!!」

闇武将(器のガキなんてぶっ壊して、俺が魔王になってやるよ!)



第25話<魂流し>おわり

更新終わり
次回第26話明日よる(予定)




第26話<あなたと共にあるために>




【闇の神殿・王の間】



闇武将「よっと」ドサリ

闇剣士「玉座は貴様の席ではない」

闇武将「いいじゃねぇか。てめぇが遠征やら遊撃やらでちょろちょろしてる間、ここを統治してるのは俺なんだ」

闇武将「そりゃ実質この国の王ってことだろ?」

手下「その通りでございますな」

闇剣士「統治だと? 貴様達の数々の蛮行、聞き及んでいる」

闇剣士「気性の荒い魔族を数多く支配下に入れているようだな」

闇武将「あぁ。人間どもが攻め込んでくるってのに軍隊を結成して何が悪い」

闇剣士「貴様らの必要以上の邪気に当てられて、争いを好まない魔族が次々と亡命している」

闇武将「いらねーよそんなやつら。俺の作る世界は強者だけでいい」

闇剣士「つくるだと? 貴様…我ら三魔人は魔王様に忠誠を誓った身」

闇剣士「自らが玉座につこうなど言語道断」

闇武将「へいへい。わかったよ、のきゃいいんだろ」


闇武将「つっても三魔人なんて名前だけじゃねぇか。小僧は死んじまったしよ」

闇武将「てめぇがさっさと任務を遂行すりゃいいんじゃねぇか」

闇武将「っと、失敗つづきのてめぇには耳が痛い話か」

闇剣士「……」

闇武将「そう睨むなよ冗談だろ。てめぇが生きてるだけでも俺は嬉しいぜ」

闇武将(チッ、この無愛想な仮面男さえ始末できれば後はやりたい放題なんだがな)

闇武将(どうもこいつ、前世からの忠義心が強すぎて扱いづれえ)

闇武将(1000年も前の魔王を信仰して命を捧げるなんて馬鹿げてるってもんだぜ)

闇武将(楽しく今を生きりゃいいものを…死んだやつのために戦って何が楽しいのやら)

闇剣士「石の台座を見てくる」

闇武将「なんもしてねーから心配すんな」

闇武将「こう見えて俺は唯一てめぇのことだけは買ってんだ。てめぇを怒らせることなんてしねーよ」

闇剣士「貴様もついてこい」

闇武将「ったくよ」ドスドス



【封印の間】


闇武将「な? 誰も入った形跡はねぇだろ?」

闇剣士「貴様らとて、ここに踏み入るような愚か者ではないことはわかっている」

闇武将「そりゃあな…」

闇武将「どうだ、闇の石の様子は」

闇剣士「貴様も感じているだろう。多くの力があふれている」

闇武将「ええとなんだっけか、てめぇの話によると」

闇武将「石から力が漏れだすのは、適合する器が現世に存在するときなんだよな」

闇剣士「そうだ。私は1000年の時を渡り続け、観測を続けてきた」

闇剣士「いくつも優秀な器を手に入れ試してみたが、どれも適合はしなかった」

闇武将「へへ、この石っころ、力を求めてやがる」

闇剣士「触れるなよ」

闇武将「わかってるっての。ちょっと触っただけで3日は冷や汗がとまんねぇからな」

闇剣士「触ったのか!」

闇武将「ず、ずっと前の話だ怒んなって!」


闇武将「確かに、この力が復活すりゃとんでもねぇ世界になるぜ…」

闇剣士「それが我が野望だ」

闇武将「楽しみではあるな…へへへ」

闇武将(だがそれだと俺の天下にはならねぇんだよなぁ…)

闇武将(石は放っておくとして、こいつと勇者どもを同時に始末できるのが理想なんだが、さてどうするか)

闇剣士「出陣すると言っていたな」

闇剣士「どうやって奴らのもとに向かう」

闇剣士「飛行型の手下はもう数少ない」

闇剣士「特に貴様の図体をのせられるほどの魔物がいるとは思えんな」

闇武将「ならてめぇのあの竜を貸せよ」

闇剣士「ぎゅるは私以外の言うことを聞かん」

闇武将「ぎゅる?」

闇剣士「む…なんでもない。マントルドラゴンは貴様には扱えん」

闇剣士(いかんな。私としたことがあの小娘に感化されているのか)


闇武将「しゃーねぇ。山越えするのもめんどくせぇし、また手下を飛ばすか」

闇武将「よし、レヴァン。てめぇに部下達を貸してやる」

闇剣士「私にだと?」

闇武将「パーっと奇襲でもしかけてぶっころしてこいよ」

闇武将「たった4人組相手なら1小隊もありゃ十分だな」

闇武将「それくらいなら飛行型も用意できる」

闇剣士「侮るな。貴様の部下の狼を打倒するほどだ」

闇武将「例の剣士か。確かてめぇすら数年前に半殺しにされたんだったな」

闇武将「でもそりゃサシの話だろ」

闇武将「ガキ共を守りながら戦えるのかねぇそいつは…へへへ」

闇剣士「…」

闇武将「睨むなよ」

闇剣士「私の仮面の下の表情がわかるのか」

闇武将「あぁ。この下衆が!って顔してるぜ…あたりだろ」

闇武将「てめぇがメスだったらその目で蔑まれても快感だったかもしれねぇなぁ」


闇剣士「私を愚弄するのか」

闇武将「いいや。てめぇのような誇り高く強い魔族は尊敬してるぜぇ」

闇武将「ははは! 部下は数日で準備させる」

闇武将「あとは頼んだぜ。剣 士 様 ♪」


闇剣士「……オーグ」

闇剣士(1000年もの時がたち、魔界はすっかり腐ってしまった…)

闇剣士(あのような品性の欠片もないものが闊歩し、弱者を蹂躙するだけのくだらない世界だ)

闇剣士(あなたの力がいまこそ必要なのです)

ピトッ

闇の石「――」

闇剣士「魔王様…必ず、器を手に入れあなたをこの石から解き放ってみせます」

闇剣士「それまでどうか私に力を」

闇剣士(しかしこの石の魔力の高まりよう…臣下の私とて不吉を感じてしまうほどだ)


闇剣士(早く器を手に入れないと抑制しきれないな…)

闇剣士(ソル。もはや容赦はせぬ)

闇剣士(私の武人の誇りなど、大義の前ではちっぽけな物)

闇剣士「次こそはどんな手を使っても必ず…彼女を手に入れる」

闇剣士「…あなたはいま、どうしていますか」




【大時計塔】


魔女「ユッカ来て。プレゼントがある」

勇者「え?ボクに?」

魔女「そう。とっても良い物」

勇者「ホント? なんだろう」ワクワク

僧侶「楽しみですね! 見に行きましょう」

魔女「こっちの部屋」

勇者「うん」

ガチャ

傭兵「よ、ようユッカ…来ちまったか」

勇者「?」



勇者「なぁにみんなして」

傭兵「…」

勇者「なんで目そらすの?」

傭兵「そちらへどうぞ…」

勇者「???」トコトコ

勇者「わぁ、なんだろうこの布!」


呼ばれてついてきた部屋の中には、布をかぶったなにか大きな物が床においてあった。
ソルは気まずそうにボクを顔をちらちらと見てくる。

勇者「ん…これ取っていいの?」

魔女「そう。あなたのために作った」

勇者「ボクのために? えへへなにかわからないけどありがとー」

勇者「ケーキかな? あ、でも床に置いたりしないし布なんてかけないよね…じゃあなんだろう」


僧侶「ほら布取ってみてください」

勇者「うん!」

バサッ


勇者「…?」

布を勢い良くめくると、中からはよくわからない歯車だらけの機械のようなものが現れた。

勇者「なにこれ?」

ボクはその正体がさっぱりわからない。
大小さまざまな歯車で作られた四角いそれは、椅子の前に置かれていて、
どっしりとした足に見える棒で床に固定されていた。
そして胴体の横っちょからは、先端が枷にようになった紐がだらんと垂れ下がっていた。

勇者「ますますわからない…」


箱状の胴体から水平に伸びる金属の細い棒。
4本の足。
尻尾みたいに垂れる2本の枷。
たくさんの歯車。
なにかをはめこむような穴。

勇者「おもしろいね。動物の骨格みたいだね!」

勇者「で、なんなのこれ?」

魔女「ギア式自動レベル上げマシン」

勇者「は?」


魔女「これを作るのに苦労した。いろいろパーツを買う必要があった」

勇者「いま…なんて」

魔女「パーツをいろいろ」

勇者「じゃなくてその前…」

魔女「自動レベル上げマシン」

魔女「名づけて、ギアEXP」

勇者「いーえっくす…?ぴ?」

傭兵「お前の経験値を自動をあげてくれる素晴らしいマシン…だそうだ…」ポンッ

勇者「? えっそれってすごいじゃん!」

勇者「もしかしてエッチなことしなくても経験値を稼げるほうほうがわかったの!?」

勇者「わぁ。やったぁ! クロノ様に相談したの!?」

勇者「そっかぁ、うんうん。この一週間ときどきいなくなるとおもったら、ボクのためにこんな素晴らしい道具をつくってくれてたんだね!」

勇者「マナ…ありがとう」ぎゅっ

魔女「まだこれで完成じゃない」

勇者「そうなの?」

魔女「ヒーラ、例の物を」

僧侶「はい」


そういってヒーラがマナに差し出したものは、忘れもしない、ボクをイジメたあの木棒4号だった。


魔女「この金属棒の先に4号を装着して完成する」カチャ

勇者「……っ」

勇者「こ…これは…」

それがとりつけられたことによって、ボクはようやくこの機械に与えられた役目を理解した。

そう、呪いがどうにかなるわけではなかったんだ。


勇者「も、もしかして…」

勇者「ごめん…ボク急に用事思い出して」ソロー

傭兵「ないだろ」ガシッ

僧侶「用事はこれですよ♪」ガシッ

勇者「あ゛ーーっ、まってぇぇぇ」

魔女「ユッカをそこに座らせて、足を開かせて。ガバっと」

傭兵「悪いなユッカ。許せ」

勇者「何言ってるの! これっ、ボクにエッチなことする機械でしょ!!」

傭兵「あぁ。よくわかったな」

勇者「わかるよバカ! それ以外で4号なんて使い道ないでしょ!!」

僧侶「抵抗しないでくださいね~。大丈夫ですからね~」

勇者「やーだーー」



しかし2人に抑えられたボクは抵抗もむなしく、椅子にすわらされてしまった。

そしてみんなが見ている前でパンツを脱がされて大きく足を開かされた。

あそこがスースーする。
一瞬ソルの視線を感じてどんどん体が暑くなってきた。

尻尾のようなアームの枷がガチャンとボクの足に嵌めこまれ、ボクは椅子に固定されて身動きがとれなくなってしまう。

魔女「完了」

勇者「ううう…恥ずかしいよこんな格好」

傭兵「俺は賛成はしてないんだが…止められなかったすまん!」

勇者「絶対ウソだあ!」

傭兵「ほんとだって! だいたい俺はこの1週間ガキになってただろ!」

勇者「そ、そっか…」

傭兵「つーわけであとはよろしく」

僧侶「見ていかないんですか?」

傭兵「いいのか?」

魔女「見ていったほうがいい。それに最初はあなたがいたほうが、ユッカが濡れやすい」

傭兵(なんだかなぁ…)



傭兵「ほらユッカ、力ぬけよ」

勇者「こ、こわいよこれ…ボクになにするの!」


むき出しにされたアソコの直線では、機械に装着された木棒4号がギラリとボクを貫こうと構えている。


勇者(あれが…襲ってくるんだ!!)

恐怖でじわりと冷や汗がたれる。
だけどこれから起きることを考えると、体はますます熱を帯びてきた。
お腹の奥の赤ちゃんをつくるお部屋の辺りもうずうずとしてくる。


魔女「じゃあユッカのこと濡らしといて」

魔女「私はこれに魔力を込めるから」

傭兵「魔力がいるのか?」

魔女「そう、魔力を与えたらこのモーターが駆動して、ギアに動力が伝わる」

魔女「そしてとりつけられた金属棒が前後運動をはじめてユッカの膣をかき回す」

勇者「やだ!」

魔女「これでユッカは労せずして経験値を得られる!」

僧侶「頭いいです!」

勇者「悪いよ!!」ジタバタ



マナは首元から闇珠の首飾りを外した。
その魔宝石に魔力を込めて、かちりと機械の胴体にはめ込んだ。

…ずずず…ウィーン…がこんがこん


勇者「あう…あう…」ブルブル

音とともに機械が動き始めた。
4号は前後に動いてボクのおまんこにつんつんと触れる程度の距離で、何度もぶつかってくる。


傭兵「おおほんとに動いた! すげぇな、なるほどここの動力がこうなって…へぇ」


ソルはボクのことなんてほったらかしで感心した様子で機械を眺め回し興奮していた。
ヒーラはボクが暴れないようにぐっと肩を抑えこんでいる。

魔女「これ塗る」

マナはボクのあそこに遠慮なく指をつっこんで、ねばねばぬるぬるのお薬をたくさん塗った。

勇者「んっ…」

魔女「いい反応。じゃあそろそろ、入れてみよう」

勇者「うわああん!!」


そしてボクの中に4号は押し入ってきた。

ずちゅっ…ずぶぶっ


勇者「うっ…あああっ♥」



うぃん うぃん うぃん 


4号は一定の間隔で動き続けて、ボクのおまんこを責め立てた。

おまんこのひだひだをかきわけて、奥までもぐりこんで、すぐにまた出て行く。
とおもったらまた入ってきて、同じように奥を突く。
その快楽が延々とくりかえされる。

勇者「あっ♥ あああっ♥ だめぇええ!!」

うぃん うぃん うぃん うぃん
 じゅぶ じゅぶ  じゅぶ  じゅぶっ


傭兵「おお…すごい光景だ」

僧侶「ユッカ様エッチです…」

勇者「ちがっ、ちょっ止めて!! 止めてぇ♥」

魔女「魔法石に込めた魔力が尽きるまでとまらない」

魔女「…ということで、あとはがんばって」

魔女「ギアEXPは文句も言わずひたすらあなたのレベル上げに付き合ってくれる素晴らしい子」

魔女「私は出かけてくる」

傭兵「俺もそうしよ…」

勇者「そんなぁ! あっ♥ あっ♥ あああっだめぇ」

僧侶「大丈夫ですよー私が側で監視してますからねー」ニコニコ



2人は出て行ってしまった。
部屋には機械とボクとヒーラが残される。

よりにもよってヒーラ…。


僧侶「うふふ。可愛い…機械にこんなに犯されて、エッチな声でちゃうんですね」

勇者「ちが、これはぁ♥ あんっ、ああんっ、やだよぅ」

僧侶「ユッカ様がもっと強くなりたいって言うからマナちゃんが作ってくれたんですよ」

僧侶「ソル様もご自身の修行がありますので、いつまでもユッカ様のお相手をしていられませんからね」

僧侶「ま、私ならいつでも付き合ってあげるんですけど♪」さすさす


ヒーラは身動きひとつ取れないボクの胸を触ったり、クリトリスを指先で弾いたりしながら
耳元でずっと囁きつづけた。


僧侶「かわいい…機械に嫉妬しちゃいます」

僧侶「私におちんちん生えてたら、ユッカ様のこといーっぱいじゅぼじゅぼしてあげましたのに」

僧侶「くすくす。あらら、先にクリちゃんでイッちゃいますか。嬉しいです」

勇者「んっ、んぅ♥ あああ♥」

僧侶「あはっ、ぴゅっぴゅしちゃいましたね。ユッカ様のエッチなお汁が機械にかかっちゃいましたよ」

僧侶「心配しないでくださいね。私がなんでもお世話しますから…ふふふ」



 うぃん うぃん うぃん うぃん
   じゅぷ じゅぷ  じゅぷ じゅぷ


勇者「これっ、いつまでっ続くの!」

僧侶「んーっと…私が試した時は…1時間くらいでしたねぇ」

勇者「ヒーラも試したの!?」

僧侶「そ、そうですよ? いきなりこんな危なそうな機械をユッカ様につかうことなんてできませんから」

僧侶「私が開発段階で身を持って体験済みです」

僧侶「まぁ試作段階でしたからいまほど速くないんですけどね」

  うぃん うぃん うぃん うぃん


勇者「いぐっ、イグっ♥」

僧侶「あーあ…一回イッちゃったら歯止めが効かなくなりますよ?」

僧侶「ソル様とエッチするときとはちがって、イッちゃっても手加減してくれないんですから」


  うぃん うぃん うぃん うぃん

勇者「ああああっ♥ イッてるぅっイッてるのにいいい♥♥」

勇者「おっ、お゛おおっっ♥ しぬっ、しんじゃうよぉ♥」

僧侶「大丈夫ですよ側に私がついてますからね」なでなで

勇者「イグっイクイクっ♥ ああああまたイクっ~~~~♥」


傭兵「よかったのかなぁ…あれで」

魔女「テストもしてるし問題ない」

傭兵「経験値あげるためとはいえ…」

魔女「じゃああなたが毎晩たくさんユッカを抱けばいい」

魔女「昨夜のように!」

傭兵「う…昨夜ほどのを毎日は無理だ…」

魔女「甲斐性なし。根性なし。これはあなたの責任でもある」

魔女「あなたが底なしの性欲魔なら問題なかった」

傭兵「はい…おっしゃるとおりです」

傭兵「なぁマナ…ちょっと聞きたいんだけどな」

魔女「何」

傭兵「お前はもうわかってると思うが、ユイさんのことを」

魔女「無理」

傭兵「なっ、まだなんも言ってないだろ」

魔女「魂1号ちゃんを取り出してまたユッカに憑依させようにも、これ以上はユッカの体がもたない」

魔女「あなたも気づいてるでしょ?」

魔女「母親の魂と触れ合うことで、ユッカの記憶の枷が外れかけている」

傭兵「……あぁ」


魔女「ユッカの記憶の封印が解けてもいいの?」

傭兵「よくはないが、遅かれ早かれそうなるだろ」

魔女「うん。そうならないために私がいる」

魔女「おじいちゃんの術ならほとんど全て扱えるから、いざとなったら私がまたユッカの記憶を封印する」

魔女「そう教えられてきた」

傭兵「……あのさ。全てを思い出しても、いまのあいつならあの日のことを受け入れられると思うんだ」

魔女「……」

傭兵「もう幼かったころのあいつとは違う」

傭兵「ユッカの心の強さなら、きっと大丈夫だ。お前はそう思わないか?」

魔女「……でも1号ちゃんの憑依はさせないから」

傭兵「な、なんだよ。別にそんなことしてくれなんて言ってないだろ」

魔女「顔に書いてある」

傭兵「お前……人のそういうことわかるようになってきたんだな」

魔女「! べ、別に…あなたは単純なスケベだからそう思っただけ」


傭兵「妬いてるのか~このこの」

傭兵「お前もあんなものをつくるってことは、結構溜まってるんだろ?」

傭兵「そういや俺がガキになってるあいだにお前にされた仕返しをまだしてなかったなぁ」

傭兵「なにしてやろうかなぁ」

魔女「や、やめて。あなたにからかわれると不愉快」

傭兵「ふふふ。そう言うなって」ガシッ

魔女「!」

傭兵「お嬢ちゃん。これからお兄さんといいことしようか?」クイッ

魔女「……でてきて」ボッ

火の玉「……」ふよふよ

傭兵「すいませんでした!!」

火の玉「……」ぐるぐる

傭兵「おこってる!? これおこってる!?」

魔女「私にいままでしてきた行為を思い返しながら、自分の胸に聞いてみて」

傭兵「あああ~~~!!! 許してくださいっ」ペコペコ


勇者「あああ~~~♥♥♥ 許してよぉおおお♥♥」ピュッピュッ



第26話<あなたと共にあるために>つづく

  

更新終わり
次回日曜日夜予定

更新明日夜になります
勇者の扱いについては少し考えます

第26話<あなたと共にあるために>つづき




勇者「ああうっ…えう…えう…」

 ウィン…  ウィン…
    ウィン…   ウィン…


僧侶「だいぶ機械の動きが緩慢になってきましたね」

勇者「あ…う…」ヒクヒク

僧侶「もうすぐ終わりですよユッカ様!」

勇者「…え、えへ…えへ」

勇者「あっイグっ、あぐっまた来ちゃ…うっ♥ ああっ♥」

ぷしゅっ ぷしゅっ♥


僧侶「あぁ…こんなに情けないお顔して…お顔もアソコもぐしゃぐしゃですよ」

勇者「ずずっ…はぁ、ハァー♥ はぁ♥」

僧侶「それと床も。ユッカ様のエッチなお汁でべたべたです」

僧侶「お掃除しなくっちゃ。タオルタオル…」

僧侶「あら、すっかり外が薄暗くなってきましたね。結構時間経ってたんですね」

僧侶「ユッカ様のかわいいお姿に夢中でちっとも気づかなかったです♪」

勇者「う゛う…」


勇者「ぼ、ボク…がんばっ…ら…」

僧侶「はい。がんばりましたね。いっぱい経験値もらえちゃいますね」

勇者「え…えへ…へへ」


 ウィン…  ウィン…
    ウィン…   ウィ…――


僧侶(あれ、今なにかが光ってたような…気のせいでしょうか)

勇者「とまっ…た…」

勇者「はぁ…つかれた」

僧侶「お疲れ様でした」

勇者「ヒーラこそお疲れ…」

僧侶「さてどれくらい経験値もらえるでしょうね」

勇者「ボクの努力と忍耐が報われるこの瞬間が唯一の楽しみだよ…」グッタリ


▼勇者は667の経験値を手に入れた。


僧侶「…え!?」

勇者「…すくなっ!」ムクッ

勇者「サキュ! 1桁間違ってるよ!!」


サキュバス(別に間違ってないわよ)

サキュバス(心ない機械から与えられる快楽なんて、所詮この程度ってこと)

勇者「そ、そんなぁボクいっぱいイッたのに!」

サキュバス(時間だけは長かったらこれでもおまけしてあげたのよ!)

勇者「えー…」

僧侶「どうしたんですか、なんて言ってますか?」

勇者「ぐすっ…あんなにがんばったのに、この程度の経験値にしかならないって…」

僧侶「そうなんですか…ひどいです」

勇者「サキュ~~~っ!」

サキュバス(だめよ。ちゃんとおまんこの奥に精を注いでもらいなさい)

サキュバス(楽して経験値が稼げるなんて思わないことね!)

勇者「ぼっ、ボクが望んでしたわけじゃないのにぃ~~~!」

勇者「はぁ…あそこひりひりするよ。くすん」

僧侶「お薬塗りましょうか?」

勇者「自分でする…その前にこの拘束解いて」

僧侶「……」

勇者「解けないの?」

僧侶「…はい」




ガチャッ


傭兵「よぉ。帰ったぞ!」

傭兵「お、止まってるな」

魔女「時間通り」

僧侶「おかえりなさい。ちょうどいま機械が止まったところです」

魔女「うん。それくらいの魔力を込めて行ったから」

勇者「……」

傭兵「がんばったなユッカ。経験値いっぱいもらえたろ。いま外してやるからな」ガチャガチャ

勇者「……ソルその腕時計なに」ジトー

傭兵「これか? あぁ、さっき街で買ったんだ」キラリ

傭兵「いいだろ? さすが歯車の街だ。小さいけどすごい精巧なんだぜ」

魔女「一緒に選んだ。前に服を買ってもらったお返し」

勇者「……へぇ…ボクが機械にエッチなことされてるあいだに2人は呑気にデートしてたんだ…?」

傭兵「ん…? 取れたぞ」カチャリ

勇者「ふ、ふふ…」

傭兵「ユッカ…?」

勇者「勇者パンチ!!」ドゴォ

▼勇者は気合を込めた一撃を傭兵の腹部に叩き込んだ。



傭兵「あぐあ!」

傭兵「げほっ…な、なにしやがる。まず服を着ろ」

勇者「うるさいよ! 勇者キック!」ドゴォ

傭兵「ヒーラちゃん止めて!」

勇者「逃げるなぁ!」

魔女「…ふぅ。元気が有り余っているのはいいこと。羨ましい体力」

勇者「マナはあとでね」

魔女「!?」

勇者「まずはソルーー!」バシバシ

傭兵「やめろっ、すまんっ! もうしないっ!」

傭兵「ヒーラちゃんっ…助けて!」

僧侶「イッちゃった回数だけ殴られるそうです…甘んじて受けてください」

勇者「12ぃ! 13! コラよけないの!! 14ぃ!!」ボゴッ

傭兵「へぶっ」




  ・   ・   ・



傭兵「いいパンチを繰り出すようになったな…俺が鍛えた甲斐があるぜ…」

僧侶「ソル様大丈夫ですか」

傭兵「ふっ…こんなもの、ユッカの受けた苦しみに比べりゃなんともないぜ…」ボロッ

勇者「あ゛ん、ボクがなんだって?」

傭兵「…すいません」

傭兵(こ、こえー…これが勇者の気迫ってやつか)

勇者「反省した? ボクまだ気が済んでないんだけど」

傭兵「した」

魔女「…!」コクコク

勇者「はぁ、まったくもう。変なことばっかりするんだから」

魔女「私はあなたのためをおもって…経験値を得るために…」ブルブル

勇者「ま、そういうことにしておいてあげるよ」

勇者「はいこれ返すね。ペンダント、マナのでしょ」

魔女「…」コクコク

僧侶「あっ、すいませんちょっといいですか!」


僧侶「さっき、そのペンダントかな、光ってたような気がするんですよね」

魔女「当然光る。私の魔力が魔宝石に灯っているから」

僧侶「そのぼんやりとした光り方じゃなくてですね、もっと光の筋っぽいようなものが見えた気がするんです」

魔女「…? そんな光り方はしない」

僧侶「マナちゃん、もう一度魔力を込めてみてくれませんか?」

魔女「わかった」ズズズ


▼闇珠の首飾りから一本の紫色の光の筋が現れた。

魔女「!」

傭兵「なんだこの光」

勇者「さっきまでこんな光ってたっけ?」

僧侶「たぶん部屋の中が明るかったせいで気づかなかったんです」

傭兵「なんで外にむかって続いてるんだ?」

魔女「…」



<同刻>


【封印の間】



闇武将「まただ。光ってやがる」

闇武将「おいレヴァン。本当にこの光の筋の先に在るんだろうな」

闇剣士「あぁ。いつの世も、闇の魂と器は惹かれ合う」

闇武将「この石っころが新しい肉体を求めてやがるってことか…」

闇剣士「石っころではない。魔王様の御魂石だ」

闇武将「わぁってるっての」

闇武将「とにかく、この光の指し示す方向に」

闇武将「俺の部下達を差し向ければいいんだろう?」

闇武将「準備は進んでるぜ」

闇武将「ま、てめぇがついていくなら道に迷うことはねぇか」

闇武将(こりゃいいことを聞いちまったぜ)

闇武将(こいつに頼らなくても、俺は例の勇者どもをみつける方法が手に入ったわけだ)

闇武将(ククク…斥候でも送ってやるか)




  ・   ・   ・



勇者「変だよこのペンダント」

僧侶「変ですね」

勇者「ほら、ぐるぐる回してるのに、光の方向は一緒だ」

傭兵「…これは一体」

傭兵「なぁユッカの兜についてる石はどうなんだ?」

勇者「ボクの?」

傭兵「試してみてくれよ」

僧侶「私もやってみます」

勇者「……魔力込めればいいんだよね」ズズズ

僧侶「……」ズズズ


傭兵「なんにも起きないか」

僧侶「そうですね。いつもどおり代わり映えしませんね」

傭兵「そうか…」

勇者「わっ、まってボクのちょっとだけ光ってる…かも」


僧侶「似たような方向に光の筋がのびてますね」

魔女「…」

勇者「あっ、分かった!」

傭兵「わかったのか?」

勇者「キュウちゃんのいる方向を指してるんだよ」

傭兵「は?」

勇者「これキュウちゃんがくれたから、きっとあっちにいるよーって教えてくれてるんじゃないかな」

傭兵「あいつがいるとしたら真逆の方向だろ。なんでまだ行ったことのない方角にいるんだ」

勇者「あ、そっか」

僧侶「だとすれば、キュウさんのふるさととか?」

魔女「違う」

傭兵「どうして言い切れる」

魔女「みて、私の珠とユッカの珠では微妙に指し示す方向が違う」

傭兵「……ほんとだ」

僧侶「2つ並べてみたら確かにちょっとずれてますね」

勇者「なんなんだろう?」


傭兵「調べる必要がありそうだな」

勇者「この街でやることが決まったね」

傭兵「あぁ、明日クロノさんに会ったら呪いのことに加えて、いろいろ聞いてみよう」

勇者「クロノさんお疲れなのかな。今日は姿をみせなかったね」

僧侶「私たちも今晩はゆっくりしましょうね」

勇者「うん」

魔女「今日はもうお風呂に入ってご飯をたべて寝る」

勇者「待ってマナ」ガシッ

魔女「?」

勇者「逃げちゃだめだよ。マナは後でって言ったよね」

魔女「え…」

勇者「自分でも試してみようね。コレ」チラッ

ギアEXP「…」

魔女「…!」

勇者「すっごくきもちいいからさぁ…」ギリギリ

魔女「…」ガクガク


勇者「ソル。マナを拘束」

傭兵「…え、でもよ」

勇者「ふぅーん。じゃあソルに使ってみよっか」

僧侶「えっ、それってどうやるんですか」

勇者「んーっと…おしり」

僧侶「お、おしりですか!? ソル様の!?」ドキドキ

傭兵「…い゛っ!? マナ、来い抵抗するな」


ガチャン ガチャン

魔女「裏切り者」

傭兵「マナ、お前は開発者としてちゃんと責任を取らないと」

僧侶「ですねー」

勇者「だよねー」

魔女「わ、私につかっても経験値もらえない! 意味ない、いますぐ解放すべき」

勇者「あるよぉ。エッチのいい経験になるとおもうよっ」ニコリ

勇者「あ、こんなところにちょうど魔力の溜まったペンダントがある~」

魔女「あっ、それは…」

勇者「ここにハメると動力になるんだよね」カチッ


 ウィーン…ウィーン…


魔女「!!」


魔女「こんなはずでは…」ガクガク

勇者「マナ怖がらなくていいよ。痛くないからね~ちっとも痛くないよ~?」

僧侶「そうですよ。特別にマナちゃんは4号じゃなくて3号にしておいてあげますね」カチッ

魔女「う、うらまれてる!?」

勇者「それにそこまでいっぱい魔力こもってないから、ボクよりずっと時間は短いはずだよ」

傭兵(殴られるだけで良かった……)ホッ

勇者「挿入♪」

にゅぷ

魔女「んっ…♥」


 うぃんうぃん うぃんうぃん
   うぃんうぃん うぃん うぃん


魔女「はっ、あ…これは」

僧侶「わー、マナちゃんお似合いですよ。自作の機械ちゃんとラブラブですね」


勇者「じゃボクお風呂いってくるー。ソルも行こ」

傭兵「お、おう」

魔女「…待って…私を見捨たらどうなるかわかってる」

傭兵(すまんマナ。いまこの状況で助けることは出来ないっ!!)フルフル

魔女「…あっ、あっ…♥ うごいて…んっ」

魔女「はぁっ…ふ…♥」

傭兵「ほら、俺はあんまり見ないほうがいいだろ? じゃあな」

勇者「あ、ヒーラ念のため監視しといてね。急に故障したりすると危ないから」

僧侶「え…」

僧侶(また私ですか…)

僧侶「いってらっしゃいませー…」



【大時計塔・風呂】


 ゴシゴシ ゴシゴシ

勇者「ねぇソル。さっきのなんだったのかな」

傭兵「さぁなぁ。あいつあんな物まで作れるなんて、どうなってんだ」

勇者「それじゃなくって、光の方に決まってるでしょ」

傭兵「わからん。クロノさんが何かしってればいいな」

勇者「はい交代。背中むけて」

傭兵「おう」

勇者「よいしょ。あいかわらず傷跡だらけだね」

傭兵「消えないだろうなぁ」

勇者「ゆっくりするね」

傭兵「そんなに気つかわなくて大丈夫だぞ」

勇者「そう? わかった」

 ゴシゴシ ゴシゴシ


勇者「えへへ…」

傭兵「どうした」

勇者「なんかさー、懐かしい気分」

傭兵「!」


勇者「ソルとお風呂入るの好き」

傭兵「そ、そうか…俺は恥ずかしいぞ」

勇者「ボクも恥ずかしいけど…家族だもん」

勇者「家族…あれ? 恋人だよ恋人! ね、そうだよね?」

傭兵「ユッカ」

勇者「?」

傭兵「…なんでもない。続けてくれ」

勇者「うん」

 ゴシゴシ ゴシゴシ


勇者「えへへ、ここも洗っちゃお」

 こしこし ぷにゅ


傭兵「ひっ! お前…っ、どこさわってんだ」

勇者「お尻」

傭兵「洗わなくていい!」

勇者「ソルのお尻~♪ 恥ずかしがらなくていいよ~」

勇者「あとで前も洗ってあげるね♥」


勇者「ねぇ、おちんちんおっきくなってるね」

勇者「おしり触られてびっくりしちゃった?」

傭兵「ユッカ、からかってるのか」

勇者「まだ仕返しすんでないもん」

傭兵「めちゃくちゃ殴ったろ」

勇者「あんなのソルにはちっとも効いてないじゃん」

傭兵「まぁ…そうだが」

勇者「入れていい?」

傭兵「へ?」

勇者「いまぬるぬるだから入りそー……えい」


 にゅぷっ!


傭兵「ひゃん!?」

勇者「あ、変な声でたね。くすくす」

傭兵「な゛っ、なにして…!?」

勇者「おちんちん…かちかちだよ♥ ソルおしりさわられるの好きなんだぁ」

 にゅぷにゅぷ
  しゅっ しゅっ


傭兵「くっ…おま…え」

勇者「あ…楽し♥」

勇者「おしりとおちんちん一緒にいじめてあげるね」

勇者「へたっぴだけど許してね」

  にゅぷにゅぷ にゅぷにゅぷ
 
   しゅっ しゅっ しゅっ しゅっ


勇者「…あう、ソルのおちんちんシコシコしてたら…だんだんあそこうずうずしてきちゃった」

傭兵「きょ、今日はいっぱいイッたんじゃないのか。なんでまたっ」

勇者「それがね…」

  しゅっ しゅっ しゅっ

傭兵「こらー手をとめろ!」

勇者「サキュったら…いじわるだよ。あんだけ頑張ったのにちょびっとしかくれなかったの」


  にゅぷにゅぷ にゅぷにゅぷ
   しゅっ しゅっ しゅっ しゅっ!

傭兵「ユッカ!!」

勇者「エッチしたいなぁ…ねーいいでしょ? お風呂エッチしようよぉ」

勇者「だからこれ、出す時は、ボクの お ま ん こ ♥ だよ?くすくす」

傭兵「うっ…ユッカっ」ビュッ

勇者「……はぁ。これはお仕置きだね」



第26話<あなたと共にあるために>つづく


 

更新おわり
次回明日22時頃

帰り遅くなったので更新明日スマソ
次回分すこし書き溜めして寝ますおやすみ

第26話<あなたと共にあるために>つづき



勇者「あーあ。もう出しちゃったなんて」

傭兵「お前なぁ…ぬるぬるやめろ」

勇者「くふふ。ソルは泡でゴシゴシされるの好きなんだね」

勇者「それともボクのエッチな体ですっごく興奮しちゃった?」

傭兵「どこにエッチな体が…?」ジロジロ

勇者「う…なにさその目」

勇者「ほ、ほらおっぱいだってちょっとは…」ふにゅり

傭兵「やめなさい」

勇者「もっと硬くしなよ」

 しゅっ しゅっ

勇者「えへへ。ほらほら、ボクのおっぱい感じながら、もう一回エッチな気分になろ?」

 しゅっ しゅっ しゅっ

勇者「まだまだ出るでしょ~?」

傭兵(どうすっかなこいつ)


勇者「なかなかカチカチにならないなぁ」

傭兵「…」

勇者「ソルさぁ。我慢してるでしょ」

 しゅっ しゅっ しゅっ

傭兵「……」

勇者「いいじゃんかぁ2人っきりなんだから、ねーねーエッチしようよぉ、エッチ…」

傭兵(こうなってしまったのも俺の教育が間違っていたのだろうか…)

傭兵「…」

勇者「…む。そんなに抵抗するならお仕置き続行」


そう告げるとユッカは俺の膝元にペタンと座り込み、ペニスをまっすぐ正面に見据えて小さく息をついた。

勇者「あは…やっぱりこうやってみるとおっきい」

傭兵「やっぱりってなんだよ」

勇者「あー…うん。ソルがちっちゃくなってる間はさ、これくらいしかなかったからね」

勇者「ボクおっきいほうが好き♥」

ユッカはうっとりとした表情でペニスを凝視し続け、やがて断りもなく頬張った。
温かい口内でぬるぬるとした舌が絡みつき、俺の敏感な部分を這いまわった。

勇者「あむ…♪」



勇者「んむ…んむ…ちゅむ」


ユッカはときどき上目遣いにコチラの様子を伺いながら、あえていやらしく唾液の絡まる音を鳴らしながら
ひたすらペニスを舌で蹂躙し続けた。
射精してしまわないように、竿の根本をしっかりと手でぎゅっと抑えている。

傭兵「うっく…て、手慣れたもんだな」

勇者「んむ…んむ♪ じゅるっ…ちゅっ、えへへ」

勇者「ソルはここが大好きなんだよねぇー」

勇者「ここもモミモミしてあげるね」


そしてもう片方の手を睾丸の下から添えて、包み込むようにマッサージをはじめる。

勇者「男の人にとって大事なところだもんね。綺麗にしようね」

勇者「元気な赤ちゃんの素つくってね」

傭兵「バカ…」

勇者「あむっ、ちゅっ…じゅるっちゅるるっ」

勇者「いいんはほ。なひゃれらひて」

傭兵「何言ってるかわからん…くっ、う…上手いなお前…」


ユッカは丁寧に奉仕を続ける。
だんだんと俺の性感も高まってきて、大きく膨れ上がったペニスはいまにも爆発しそうだった。

ふと目の前で動く栗色の愛らしい頭を無理やりおさえつけて、ユッカの喉奥で陰茎を思い切り擦りたい衝動に駆られる。

傭兵(唾液がぐちょぐちょに絡みついてきもちいいんだろうな…)

傭兵(って…想像しただけで…っ)

傭兵「…ぅ」

勇者「んむ…ん?」

 ぎゅっ

勇者「ストーップ」

傭兵「!!」

勇者「ぷは。いま射精しそうだったでしょ。わかっちゃった」

傭兵「…く、お前…どうして」

勇者「うーんなんでだろ?」

傭兵(これも呪いのせいか? だとしたらやっぱり強まっている…)

勇者「今日はちゃんとエッチするんだもん。お口はおちんちんカチカチにするためだけだよ」

勇者「ということでそろそろ…いいよね? ボク我慢できなくなっちゃったな♥」



勇者「わーい」

ユッカが立ち上がって俺の膝の上に乗っかってきた。

小ぶりな胸を抱き止める。

勇者「やんっ、えっちぃ…♥」

勇者「ソルっておっぱい好きだよねぇ。もっと触りたいでしょ? いいよ

傭兵「触れば大きくなるってもんでもなさそうだけどな」


といいつつもユッカの胸を両手で包み込んで持ち上げるように揉みしだいた。
小さい割には弾力があって、まるで手に吸い付くようで、妙に触り心地がよかった。
はじめて触ったあの頃はまだ思春期の硬さが残っていたような気がするが、いまとなってはずいぶん昔の事のように思える。

勇者「ねーねー挿れて」

勇者「おちんちんほしいなぁ♥」

傭兵「そんな甘えた声だして。世界中の勇者を待ち望む人々が見たら泣くぞ」

勇者「ソル以外にこんなとこみせないもーん」

傭兵「…ほらちょっと力抜けよ」

勇者「うん…♥」

そして流れるようにユッカの秘裂を硬くなったペニスでかき分けた。


傭兵「あいかわらず…どろどろだな」

勇者「だってぇ…これはしかたないよ、今日はずっとエッチなことされたもん」

傭兵「ユッカの中あたたかいよ」

勇者「ボクもソルのおちんちんアツアツで好き♥」

傭兵「キスしていいか?」

勇者「ん…んっ♥ ちゅー…ちゅむ」

勇者「おまんこ入れられたままチューするの、ボク幸せ」

傭兵「そっか…俺もユッカが側にいてくれて幸せだぞ」

勇者「もうっ、これじゃお仕置きにならないじゃん」

傭兵「俺だってお前にお仕置きしなきゃならないんだぞ」

勇者「えっ、何を?」

傭兵「…俺が小さくなってる間、お前何した」

勇者「…え、えっとぉ…あはは」

傭兵「1週間よくもかわいがってくれたな」

勇者「そんなぁ。ボクもう今日のあれで許されたとおもったのに」


傭兵「そうだな。昼から夕方まで何時間くらい機械と遊んでただろうな」

勇者「うう…」

傭兵「さすがにあんだけ長くやったせいか…」

勇者「?」

傭兵「今日のお前、ちょっと緩いぞ」

勇者「………え? うそ」

傭兵「いやほんとに」

俺は口元に薄い笑みを浮かべて、青ざめるユッカを思い切り突き上げる。

勇者「んあっ♥♥」

亀頭はどろどろのヒダをかき分けて、膣奥まであっという間に到達し、子宮口の入り口を叩いた。

それを何度も何度も執拗に繰り返す。

勇者「えうっ、あうっ…♥ はぁ…んっ」

勇者「はうっ、やめへ…あああん♥」

傭兵「ほらな、いつもより若干楽だろ?」

勇者「んあうっ、らからって…こんなにはげひく♥」

ユッカは顔を蕩けさせて、涙声を出して俺にぎゅっとしがみついていた。
 


傭兵「いいぞ、そうされるとなおさらやりやすい」

ユッカの細い腰をつかんで揺さぶって上下させる。
ばちゅばちゅと激しく肉のぶつかる音が浴室の中に響いた。


勇者「あうっ、あうっ♥ はうっ♥」

傭兵「しっかり締めてみろ」

ペチペチ

ユッカの小ぶりな尻を、手のひらで数度はたく。


勇者「んあああっ♥」

傭兵「どうした。ぎゅーって膣をしめるんだ。俺を射精させるんじゃなかったのか」

勇者「ひゃううっ、し、したいけどぉ」

勇者「おちんぽっ、ずんずんあたって…へぅ…あうっ♥」

勇者「頭ぐちゃぐちゃでわかんないよぉ♥」

傭兵(出来上がるのは早過ぎる…)


ユッカはセックスの度に明らかに感度が上昇し達しやすくなっていた。

傭兵「ったく…エロ娘」

勇者「そんなぁあ♥♥」


傭兵「……よし、そんなエロい子にはご褒美をあげよう」

傭兵「お仕置きじゃないぞ?ご褒美だぞ?」

勇者「あうっ、あうっ」


ほんとに聞いてるのか聞いていないのか、ユッカは唾液を垂らしながら蕩けた顔で何度か小さく頷いた。


勇者「にゃに…するのぉ…あんっ、もうじゅぼじゅぼしちゃやだあ♥」

傭兵「じゃあとりあえずこれで一度止めるか」


俺はユッカの腰を強く引き寄せ、ぎゅっと膣の奥にペニスをすりつけた。


勇者「ふぁぁああ♥ あああっ♥」

勇者「~~~っ!! あああっ♥♥」

傭兵「お、ぎゅんぎゅんしてる。イッたか?」なでなで

勇者「はぁ…ハァ♥ イッら…イッらの」

傭兵「おう、でもこれからだぞ」

傭兵「お前へのご褒美は…」ペチペチ

勇者「…?」

傭兵「ここだよ」

俺は尻に伸ばした手を割れ目に滑り込ませ、その奥にあるすぼんだ穴にちょんと触れた。


勇者「えっ…そ、そこ」

傭兵「ここは? 何だ?」

勇者「お、おひり…」

傭兵「お前のここもヒクヒクしてるな」

勇者「だ、だめだよぉ」

傭兵「さっき俺のここに指いれただろ。お前にもくれてやる」

勇者「…っ」フルフル

傭兵「大丈夫、痛くないぞ。俺はそんなに痛くなかったからな」

傭兵「体のやわらかいお前ならなおさら大丈夫だろう」

勇者「で、でもソルの指太いじゃん…」

傭兵「なにいってやがる普段もっと太…いや、なんでもない」

傭兵「いいかユッカ、いまからすることはお前のためなんだ」

勇者「ボクのため…?」

傭兵「あぁ、お前の性感を開発することで、一度のエッチでたくさんの経験値をもらえるようにする」

傭兵「つまりお前を強くするためだ!!」

勇者「ボクを…強く…」



ユッカはぽーっとした目で顔を赤くさせながら俺の話を聞いていた。
イッた直後で頭の中はぐちゃぐちゃだろう。
本当にわかっているのかは知らないが、なんとか首を縦に振らせることに成功した。


傭兵「よし、いれるぞ…泡ぬってるからな」

勇者「ねー、おまんこは挿れたままなの…?」

傭兵「あたりまえだろ!」

勇者「う、うん…」ピトッ


膣に挿入したまま体を俺のほうへ傾けると、ユッカのお尻の穴は外気に触れた。

一応鏡で確認する。
ピンク色の穴がひくひくと動いて、開いたり閉じたりと呼吸を繰り返していた。


傭兵(ユッカのアナル…セックスのたびに気になってはいたけど、こうやってまじまじと見るのははじめてだな)


いつも膣がうずくと求めてくるユッカに対して俺は膣内の刺激ばかりを与えてきた。
しかし乳首や腹をさわるだけで経験値が入るところを見ると、きっと全身のどこであろうと同じはずだ。
もしくは、これが性交の助けになればいい。 

傭兵(ユッカのお尻…かわいいなこれ。アソコとはまた別物だな)


指先で穴の周りをさすりながら観察を続ける。

鏡に写ったユッカのアナルはとても綺麗なもので、まさに汚れをしらない純潔の乙女だった。
しかしその真下では、禍々しい肉の棒が柔い幼肉をかき分けて、深々と突き刺さっている。

自分でみてもややショッキングな光景だった。


傭兵(俺はこんな年端もいかない少女とセックスしているのか…)

勇者「ねぇ…おしりコチョコチョされるとくすぐったいよぉ。なんだか怖いなぁ」

傭兵「今日は指だけだから安心しろ」

傭兵「そんなすぐに俺のが入るとは思ってない」

勇者「えへへ…こっちはどれだけきもちいいのかな」

傭兵「またきゅんきゅんしてるぞ。すごく締まってる」

勇者「う、うん…またソルに乙女を捧げちゃうんだなぁっておもうと…」

勇者「アソコが熱くなってきて…うずうずが止まんなくて、ボク…エッチだ♥」

勇者「大好きなキミにまた捧げたいよぉ♥」

勇者「ボクのもう一つのハジメテもらって♥」

傭兵(ああユッカ…ほんとやらしい顔するようになったな)


ちゅぷ…


ユッカのお尻の中に指をゆっくりと潜り込ませた。
緊張しているのか出入口の締め付けは強く、ちっとも先へ進む気配がない。
はじめて膣に指をいれたとき以上の手強さを感じた。


傭兵(開発しがいがありそうだな)

勇者「あん…ぐりぐりされてる」

傭兵「力抜け」

勇者「ぬいてるけど…ぬいちゃうと…」

勇者「あうっ♥ おちんちんすごく奥に感じちゃって…あはは」

傭兵「いっぺん抜くか?」

勇者「やだっ、ソルが射精するまでずーっとこのままなの」

傭兵「じゃあ指入れような」


つぷ…つぷ…


勇者「うっ…!? あ…♥ ぞくぞくするよお」

傭兵「俺もだ。ユッカのおまんこがきゅんきゅんしてるのわかるぞ」

勇者「やだぁ、えっちぃ」



傭兵「そうそう、力ぬいて」

勇者「ふー、ふー♥ ふぅー♥」

勇者「あんっ…」

傭兵「ん、だんだん入っていってるな」

傭兵「ユッカの尻の中かぁ」

勇者「きたなくない?」

傭兵「泡つけてるし、洗ってやるよ」

勇者「やっ、動かしちゃだめだからねっ、すりすりしちゃやだよっ!」

傭兵「わかってる。とりあえず入れるだけな」


つぷ つぷ つぷん

勇者「んぅ!? あ…」

傭兵「いい子だ。ちゃんと入ったぞ」

勇者「あう…変な感じ」

傭兵「異物感?」

勇者「そう…う○ちしてるときみたい」

傭兵「こらっ、俺が必死に言わないようにしてた言葉をケロッとした顔で言うな」

勇者「ごめん…」


傭兵「じゃあここグリグリしながら再開するぞ」

勇者「えっ、えっ…ほんと?」

傭兵「お前の中で出すまで終わらないぞ」

勇者「う、うん…♥」

勇者「じゃあねえっと…ボクのおしりぐりぐりしながら、おまんこ犯してください♥」ニコ

傭兵「…っユッカ!」


  
  ・   ・   ・


 じゅぷんじゅぷん じゅぷん じゅぷん じゅぷん
 
  じゅぷん じゅぷん じゅぷん


勇者「あ゛っ♥ あっ♥ あっ!」

勇者「ああっ、おひりがっ、お゛おっ♥ お゛ぉぉっ♥」

勇者「らめっ、これしゅごっ…おまんこ奥きてるぅ♥ ソルのおちんちんっ」


 



勇者「おおおっ♥ お゛おおっ♥」

勇者「こわ゛れっ、こわれちゃうよぉ♥」

傭兵「ユッカ…ユッカ…ユッカ」


 じゅぷんじゅぷん じゅぷん じゅぷん じゅぷん
 
  じゅぷん じゅぷん じゅぷん


俺は何度もユッカの名前を呼びながら、彼女の膣内をかきまわして味わった。
途中からはもう尻をいじることすら忘れて、腰をがっしりと掴んで上下に叩きつけるように揺さぶった。
ユッカの熱くたぎったヒダヒダを一つ一つ感じながら、ストロークを繰り返す。

傭兵「エロい…お前の体っ、こんなに小さいのにエロいな」

勇者「あうっ、あああ゛うっ♥」

勇者「イッて♥ イッていいよっ、ボクの中に頂戴っ」

勇者「おまんこにちょうだいっ、おまんこにちょうだいっ、おまんこにほしいっ」

勇者「ソルの精子♥ あつあつの精子っ♥ びゅーってして」

勇者「おまんこにちょうだいっ、中をたぷたぷにっ、あああぅ♥」



勇者「きてぇえ♥」

傭兵「くっ、あっ…」

勇者「あああ~~~っ♥♥ イグっ、イクッ♥」

勇者「~~~~~っ♥♥」

 びゅく…びゅるるるっ

ユッカにぎゅっと抱きしめられたまま俺は絶頂を迎えた。
特濃の精液がほとばしり、ユッカの狭い膣内を真っ白に汚して、
膣道を全て埋め尽くしてもそれでも収まりきらず、結合部からどろりとあふれだす。

ユッカも同時に達しており、声にならない嬌声をあげて、涙をながしながら痙攣していた。


勇者「はぁー♥ はぁー♥」

勇者「今日の…さいこう…♥」

傭兵(すごいイッてる…なんだこれ)

勇者「がまんしてたもん…ソルにエッチしてもらうまで」

勇者「いちばんきもちくなるのはとっとこうって思ってたの」

傭兵(わからん)



勇者「あついの出たね」

勇者「ボクのおまんこで…また出した」

傭兵(大丈夫…妊娠しない…そう、大丈夫なんだ…)ガックリ

勇者「どしたの?」

傭兵「とりあえず、シャワーあびて戻るか」

勇者「えー、もうちょっとぎゅーってしてたいなぁ♥」

傭兵「お前甘えすぎだろ」

勇者「だってね、ボクずっとソルが大人に戻るの待ってたんだよ」

傭兵(ガキの俺をいじめながらな…)

勇者「そしたら、ソルったらボクが寝てる内に勝手にエッチしちゃうし…」

傭兵「…う」

傭兵(そうかあの時ユッカの魂は眠っていたんだったな…)

勇者「その次はマナの変な機械でエッチされるし」

傭兵「溜まってた?」

勇者「…」コク

勇者「でも、すっきりした♥ やっぱりこうやって抱き合うのがすきー」

傭兵(そうか…お前)

傭兵(ホントに俺のことが…)



勇者「? どうしたの、ボクの顔好き? えへへ」

傭兵「あぁ、好きだ」

勇者「! え、えへへ…そんな目で言われると照れちゃうな」

傭兵「なぁユッカ…あのさ」

勇者「…?」

傭兵「ユッカはこの旅が終わったら――――」


ガラガラッ


時の魔術師「あら。ご入浴中でしたか」

勇者「!!」

傭兵「!? く、クロノさん…なんで」

勇者「ご、ごめんなさいもう出ます!」

時の魔術師「いいのですよ。仲睦まじいことで羨ましいです」

勇者「クロノ様っタオルしてっ、あーんソルバカ見ちゃだめだよっ!」

傭兵「見てないっ、見てないぞ…」


時の魔術師「殿方とお風呂を共にするなんてはじめてです」

傭兵「いやもうあがりますっ、すいません!!」

時の魔術師「あらあら、お気になさらずに」

勇者(あわわわ、クロノ様にみられちゃったよぉ)

傭兵(やっちまったな…)


時の魔術師「ところでおふたりにお尋ねしますが」

勇者「はい……」

時の魔術師「裸で抱き合って、それはなにをなさっているのですか?」

傭兵「は…?」

時の魔術師「どうにも体の洗いっこには見えないのですが…」

時の魔術師「はて???」

傭兵「……出るか」にゅぷり…

勇者「…うん、お先に失礼します」トロリ…


▼勇者は1326の経験値を手に入れた。

▼勇者はレベル23にあがった。


勇者「あ、やった♥」

傭兵「やったじゃん。晩飯なんだろうなー」


時の魔術師「えっ、ちょっとまってください! 一緒にはいってくれないのですかー!」




第26話<あなたと共にあるために>つづく


 

甲子園終わ
り次回明日22時~

第26話<あなたと共にあるために>つづき



勇者「はーお腹すいた」

僧侶「もうすぐ出来上がりますからねー。まっててくださいね」

勇者「あれ、マナは?」

僧侶「お部屋にいますよ」

勇者「ふぅん。さすがにもうあれから解放されたよね?」

僧侶「え、ええ…ユッカ様、呼んできてあげてくれませんか」

勇者「うん!」



カチャ


勇者「マナー。ご飯だよー」

勇者(うわ…部屋からすごいマナのにおいする)

魔女「……」カチャカチャ

勇者「あ、それ…もう解体しちゃうの」

魔女「自分で試してみて分かった…これは失敗作」


勇者「きもちいいのは確かだけど…ちょっとねぇ…あははは…」

魔女「あなたにあやまっておかないといけない」

魔女「こんなものをつくってごめんなさい」

勇者「気にしないで! マナだって、ボクのためにがんばってつくってくれたんでしょ!」

勇者「マナは間違ってないよ」

勇者「ボクは勇者だ。どんな手段をつかってもいいから、一刻も早く強くならなきゃいけない立場なんだ」

勇者「で、でも…その機械はちょっとエッチすぎたかな」

勇者「そのわりには経験値もすくなかったし…やっぱり誰かとエッチな事しないとだめなんだね!」

魔女「…」

魔女「ならこの動力部分は残しておいて、次は自動でセックスできる機械を作る」

勇者「……え?」

魔女「男女が向かい合わせに座って、座面が自動で前後することで結合部を」

傭兵「飯だっていってんだろ」

魔女「!」

勇者「あ、ソル」

傭兵「行くぞ。解体作業は置いとけ」




   ・   ・   ・



時の魔術師「すいません私までご一緒させていただいて」

勇者「クロノ様、しっかり休息とれましたか?」

時の魔術師「はい。昨日一日休んで、魔力はもどりましたよ」

傭兵「毎年あれをやってるんだよな。大変だな、魔術師ってのも」

時の魔術師「えぇ。ですが人々にとって魂流しは必要なことですので」

時の魔術師「このような役目を与えられて光栄に思います」

傭兵「俺がそれだけの力をもってたら、うーん何に使うだろう」

勇者「お金かせぎでしょ?」

傭兵「かもなぁ」

魔女「私はもっと魔法をたくさん使えるようにしたい」

魔女「時魔術覚えたい。コツを教えて」

時の魔術師「こればっかりは、血筋ですので…」

魔女「そう。わかってた」



傭兵「人々のためか。若いのに出来た人だな」

僧侶「そうですね。憧れちゃいます」

時の魔術師「そんな…あなた方は世界のために旅を続けていらっしゃるじゃないですか」

傭兵「…そ、そうだったな」

勇者「え、何だと思ってたの?」

傭兵「いや…そうか。世界のためなんだよな」

傭兵「いまさらになってスケールの大きな話だと痛感した」

傭兵(最初は、お前を護ることさえできたらそれでいいと思っていたのに)

勇者「?」

僧侶「しかし、あとどれくらい続くのでしょうか」

時の魔術師「魔族領へ行かれるのでしょう?」

傭兵「魔族領…」

傭兵「奴らの総本山はやっぱりそこか」

時の魔術師「えぇ。しかし、この先は並大抵の道のりではありません」

時の魔術師「知りたいことがあれば、私に分かる範囲でよければお答えします」


勇者「はいはい! 魔族領ってなんですか!」

時の魔術師「魔物が暮らす領地のことです」

時の魔術師「魔界と呼ばれたりもします」

傭兵「簡単には行けないのか?」

時の魔術師「魔族領は遥か険しい山々に囲まれており、私たちの世界から隔絶されています」

時の魔術師「山脈には番人と呼ばれる、魔物がたくさん住み着いているそうです」

僧侶「山越えですか…嫌ですね」

傭兵「他にルートはないのだろうか」

魔女「海伝い」

傭兵「そうなのか?」

魔女「うん」

傭兵「そういえば、人魚のローレさんが俺たちの世界に逃げてきたということは海から逃げることもできたってことか」

勇者「海も山も好きだなー」

僧侶「ピクニックじゃないんですよ」


時の魔術師「しかしどれも口承で伝わったことで、真偽はわかりません」

時の魔術師「私の一族が最後に魔族領に足を踏み入れたのはもう数百年も前に遡るそうです」

勇者「そうなんだー」

傭兵(山か…)

傭兵(聖地侵攻の時、あいつらはみな飛行型の魔物に乗ってやってきた)

傭兵(だとすれば、やつらはいつでもこっちへ一方的に攻撃をしかけることができるのか?)

勇者「魔界って怖そうだよね」

僧侶「そうですね。怖い魔物がうようよしていたらどうしましょう」

魔女「悪い魔物は全部倒す」

勇者「はぁーあの剣士1人仕留められないのに、ほんとにボクらで勝てるのかな」

傭兵「確かに、現状じゃ相手の戦力を測りかねるな」

傭兵「俺はさ、たびに出る前はてっきり各地に魔王の手先達が配備されていると思っていたが」

傭兵「ここまでそれといった遭遇はしていないよな」

傭兵「それどころか現地調達って感じだ」


勇者「ぎゅるちゃんもあのでっかいタコも、元は悪い魔物じゃないんでしょ?」

勇者「ローレさんは逃げ出したし、サキュだって魔物のくせにボクたちを襲ってこないし」

勇者「意外と、魔物ってたいしたことなかったりして!」

傭兵「楽観的だな」

傭兵「強い奴は強いんだから気を抜いたらぱっくり食われるぞ」

勇者「うう…」

時の魔術師「魔王とよばれる存在が滅んで1000年近くたっていますからね」

時の魔術師「魔界は我々の想像以上に衰退しているのかもしれません」

僧侶「もし、魔王が復活してしまったらどうなるのでしょう…」

僧侶「私達の友達のローレという魔物の少女は、いま魔界が邪な魔力にあふれていると言っていました」

僧侶「目覚めの時は近いのでしょうか…」

時の魔術師「それは…私にも想像がつきません…」


時の魔術師「お力になれなくて申し訳ありません」

時の魔術師「本来、古の勇者とともあった賢者の血筋である私が、あなた方に同行すべきなのかもしれませんね」

傭兵「クロノさんがついてきてくれたら、これ以上心強いことはないが」

勇者「ダメだよ。クロノ様はここでやることがある。そうでしょ?」

傭兵「そうだな」

勇者「ボクたちにはできないことを、みんなのためにやっているんだ」

勇者「大丈夫だよ! ボクたちが必ず阻止してみせます!」

時の魔術師「勇者様…。はい、信じております」

勇者「じゃあ他に聞きたいことあるひとー」

魔女「…」スッ

勇者「はいマナー」

魔女「これ。珠」

時の魔術師「これは…?」

魔女「私が魔力を込めると、どこかを指す光が伸びる」

魔女「ユッカも同様。だけどそれぞれ方向はわずかに違っている」

勇者「これです!」スッ

時の魔術師「…」


時の魔術師「地図を持ってきましょう」



時の魔術師「御覧ください」

時の魔術師「北がこっちです」

勇者「じゃあ北西の方向に光が伸びてるんだね」

時の魔術師「ええ、そしてその方角は」

時の魔術師「これからあなた方が向かう、魔族領があるとされる方角です」

勇者「!」

傭兵「この珠はコンパス? どういうこった」

魔女「……」

時の魔術師「これは誰から?」


勇者「えっと、ちょっと長くなるけど――」


勇者「――ってことがあったんだ」

時の魔術師「なるほど、古の災厄を知る者と会ったのですか」

時の魔術師「まさか、遥か昔の言い伝えでしかなかった出来事が本当にあったとは…驚きました」


勇者「でもキュウちゃんは悪い魔物じゃないんだよ! ただの狐だもん」

傭兵「陰険な、を足しておけ」

僧侶「クロノ様。なにかこの珠についてご存知ですか?」

時の魔術師「いいえ。純度の高い魔宝石だということはわかりますが、なぜ光が伸びているのかまでは…」

魔女「呼ばれている」

時の魔術師「え?」

魔女「私とユッカが、何者かに呼ばれている」

傭兵「何言ってんだお前…」

勇者「こ、怖いこと言わないでよ…この光の先に誰かいるの?」

魔女「そうとしか思えない」

時の魔術師「なるほど…」

魔女(誰かが、私のことを呼んでいるの)

魔女(この感覚…背筋がとても寒い…)



【封印の間】


闇の石「……」ゴトゴト

闇剣士「また強い力を感知している」


闇武将「これほど日に日に力が増して溢れだすってことはよぉ」

闇武将「器ってやつが結構近くまで来てるってことだよな?」

闇剣士「あぁ。それもある」

闇剣士「もうまもなくです魔王様。あなたの器は順調に育っています」

闇剣士「私めがお迎えにあがります。しばしお待ちを」

闇武将(しゃべりもしねぇ石っころにたいした忠誠心だぜ)

闇武将(しかし、その器のガキをぶっ壊したら、このきな臭ぇ石っころも終わりってわけか)

闇武将(このまま永遠に眠っていてくれていいんだぜ)

闇武将(この地を統めるのは俺だからよ!)

闇武将「さぁ出兵の準備は出来たぜ。言われたとおり出来る限りの数は揃えた」

闇剣士「分かった。私も出る」

闇武将(まぁ、てめぇに黙ってすでに斥候部隊は派遣したがな…ククク)

闇剣士「……」


闇の石「…」ゴトゴト ゴトゴトッ



  ・   ・   ・



傭兵「じゃあそろそろ、本題に移るか」

勇者「本題? なんだっけ?」

傭兵「…」グリグリ

勇者「う?」

傭兵「お前の呪いだろうが。あとヒーラちゃんと…マナも、か」

勇者「あー。そうだったね」

時の魔術師「その件はすでに伺っております」

傭兵「そうなの?」

僧侶「ソル様がちっちゃくなってる間に先に少しだけ聞いて、調べてもらっていたんです」

時の魔術師「瞑想ばかりでなかなかお話する機会をつくれずに申し訳ありませんでした。」

時の魔術師「ではお三方の呪いについて、私的な見解を述べます」

時の魔術師「まずヒーラさん。程度の強い呪いではありません」

時の魔術師「解呪することは可能です」

僧侶「ホントですか!!?」



時の魔術師「しかし、見たところそこまで身体に悪影響をおよぼす呪いでもありませんので」

僧侶「そうでしょうか…」

僧侶(妊娠もしていないのに母乳が出るなんて恥ずかしいんですけど…)

時の魔術師「放っておいても年月とともに自然と解呪されます」

僧侶「え…そうなんですか」

僧侶「けど数年かかるのは困ります…」

時の魔術師「そうですか。では簡単な方法を」

時の魔術師「呪いの素となるものを体外へと排出すればすぐに治まりますよ」

傭兵「だってよ」

勇者「よかったねヒーラ!」

僧侶「えっと、クロノ様が解いてくれないんですか?」

時の魔術師「あまり無理はしてはいけません、魔法陣をつかった強制的な解呪にはリスクが伴います」

時の魔術師「ましてや女性にとって大切な部分。失敗したら胸がなくなってしまうことも…」

僧侶「…」ゾッ

勇者「うんうん! ヒーラ、わかったね?」

僧侶「…え゛。それはつまり」

時の魔術師「たくさん母乳をだしたら、大丈夫ですよ」ニコリ

僧侶「  」


バシャ

勇者「あーヒーラ! お茶こぼさないでよ」フキフキ

僧侶「す、すいません。なにかショッキングな言葉を聞いてしまった気がして」

僧侶「もう一度うかがってもよろしいですか?」

時の魔術師「たくさん母乳をだしたら―――」

僧侶「あああっ、やっぱり聞き間違えじゃなかったぁ…」ガク

傭兵「どんまいヒーラちゃん。けど、悪い呪いじゃなくてよかった」

傭兵「あの淫魔のただのイタズラってことだな」

僧侶「もーー! どうして私がこんな目に!!」

傭兵「ガキになった俺に散々飲ませたくせに」ボソッ

僧侶「…っ!? ご、ごご、ごめんなさいっ、お仕置きはしないでくださいねっ」

傭兵「ま、大丈夫大丈夫。ヒーラちゃんの体はこれで安心だ」ポンポン

僧侶「うう…ほんとヤなんですからね」

勇者「いいじゃんおっぱいでるなんて羨ましいよ。それにヒーラのおっきいし…」

魔女「私とユッカへのあてつけ」

傭兵「おいおい…と、とりあえず次ユッカの呪いことを頼む」

時の魔術師「はい勇者様ですね」

勇者「ボクの呪いはどうでした?」


時の魔術師「ええと、手持ちの文献を参照してみましたがおそらく」ペラッ ペラッ

時の魔術師「発情呪という種類の呪いですね」

傭兵「発情か。たしかにな、発情してばっかりだもんな」

勇者「っ! うるさーい」ボコボカ

傭兵「いたいっ、ほんとのことだろ」

勇者「真面目に聞こうよ!! 大事なことだから真面目に!!」

勇者「クロノ様! 続きを聞かせてください!」

時の魔術師「発情というのはですね、えっと…」ペラッ

時の魔術師「性的に、成熟した、動物が、セックス? がしたくなる現象……のことだそうです」

時の魔術師「あ、セックスというのは、噂によると男女が子を授かるために行う謎の行為らしいです」

勇者「知ってます」

傭兵(やってます…)

時の魔術師「えっと、それで…セックスのやり方というのは……はぁ」ぺらっっ

僧侶「?」

時の魔術師「…父から譲り受けたこの本。なぜかこの先のページは切り取られているんです」

魔女「じゃあ私の本みせてあげる」ペラッ

時の魔術師「ふむふむ…!!  え……なに…これは」

時の魔術師「…も、もしかしてあの時お風呂場のふたりはこれを!? ……はうっ」パタリ

勇者「あ…」

僧侶「クロノ様ぁ~~!!」

傭兵(解決しそうにねーな)



第26話<あなたと共にあるために>つづく


 

更新おわり 
次回明日22時頃~

第26話<あなたと共にあるために>つづく



時の魔術師「はっ、申し訳ありませんお見苦しい姿をお見せしました」

僧侶「大丈夫ですか?」

時の魔術師「はい。それにしても、あなた方は仲睦まじいパーティなのですね」

時の魔術師「まさか私のお風呂であんなこと…セックスをなさっているとは思いませんでした」

傭兵「あぁぁ…やめてくれ」

勇者「うう、なんで言い直したんですか」

僧侶「ソル様とユッカ様…ずるいです」ブツブツ

時の魔術師「ああやって子を授かり、次の世代に思いを受け継がせてゆくのですね」なでなで

勇者「クロノ様。なんでボクのお腹なでるの…赤ちゃんいないよ」

時の魔術師「そうなのですか?」

時の魔術師「えっと…」パラパラ

時の魔術師「セックスを行うと子を授かると書いてありますが?」

傭兵「ちょ、ちょっとワケありで…」ガク

魔女「…よしよし」

傭兵(まてよ。この人ならなんとか出来るんじゃないか?)



傭兵「なぁクロノさんあとで個人的な話いいか?」

時の魔術師「えぇかまいませんよ」

僧侶「むっ…」

勇者「ねぇねぇ! それでボクの呪いはどうなんですか?」

時の魔術師「そうでしたね」

時の魔術師「結論から言うと、私が解呪することは難しいです」

勇者「そ、そうですか…」

僧侶「クロノ様の魔術でもできないとなると、相当強い呪いってことですか?」

時の魔術師「……これを、言っていいのかどうか」

勇者「なんでもいいからわかること教えてください」

時の魔術師「分かりました。勇者様、あなたの呪いは、呪いであって呪いではありません」

勇者「?」

時の魔術師「契約によってもたらされた、『力』なのです」

勇者「けいやく…?」


時の魔術師「心あたりはありませんか?」

勇者「契約って…ボクそんなのしてない!」

勇者「なにかの間違いじゃないですか?」

時の魔術師「あくまで私個人の見解なので、正しいとは限りません」

時の魔術師「ですが、勇者様ほどの浄化の力をもった人間に、悪魔が呪いをかけることはとてもむずかしいのです」

勇者「え…でも」

僧侶「浄化の力とはなんでしょうか」

時の魔術師「聖魔力のひとつです。それはあらゆる災厄を祓い、清める力」

時の魔術師「あなたがもっている力と通じる部分もあります」

傭兵(そうだ…あの日俺はユッカに全ての力を託した)

傭兵(なぜ俺がこんな力を持っていたのかはわからないが、それでユッカに振りかかる災厄を跳ね除けられれば…と思っていた)

傭兵「契約か…。ほんとに心あたりはないのか?」

勇者「ないよ!! ボクが魔物と取引なんてするわけないじゃん」

時の魔術師「では私の勘違いかもしれませんね」

時の魔術師「だとすると、あなたに取り付いた悪魔は相当のちからをもっているということになります」


勇者「はぁ…やっぱりサキュをやっつけるしかないのかなぁ」

傭兵「このまま呪いが解けなかったら、ユッカは淫魔になってしまう」

僧侶「そんなの嫌です!」

時の魔術師「…お役に立てなくて申し訳ありません」

時の魔術師「私の祖父のような大賢者なら、なにかもっと具体的な対策方法をもっていたのかもしれません」

時の魔術師「祖父の生きていた時代には淫魔の国が現存していたようですから」

魔女「それ、私のおじいちゃんも言ってた」

時の魔術師「はるばる遠い所から訪ねてきてくださったのに」

傭兵「いや、いいんだ。どのみちここは立ち寄ることになっていたし」

傭兵「クロノさんに会えてよかった。いろいろ話を聞かせてくれてありがとう」

時の魔術師「まぁ…。うふふ。私の方こそ、あなたがたのおかげで助かりました」

時の魔術師「ありがとうございました」


傭兵「しかしこれでまた呪いを解くアテがなくなってしまったな」

勇者「うん…どうしよ」

時の魔術師「あの……私の伝手でよろしければ、紹介できる方がいます」

傭兵「本当か?」

時の魔術師「しかし…魔法の腕は一流なのですが、性格に問題がありまして」

傭兵「なんでもいい。教えてくれ」

時の魔術師「では、この手紙の住所をお尋ねください」ゴソゴソ


勇者「魔法大国グリモワ?」

僧侶「あれっ、これこの魔法国の王様からのお手紙じゃないですか?」

時の魔術師「は、はい…手紙のやりとりと言うのか、いつも一方的に手紙の山を送りつけてこられまして」

傭兵「なになに。ははーん、求婚を迫られてるんだな」

時の魔術師「はい…おそらくは私の魔力が目当てなのかと思います」

傭兵「だけとも思えないけどな」ジロジロ

時の魔術師「…?」

勇者「失礼な目線やめなよ!」ベシッ


時の魔術師「魔術の研究に関して貪欲な方で、私の時魔術のことも研究したいそうです」

傭兵「とみせかけて、ふふふ。クロノさんの無知につけこんでだな」

時の魔術師「?」

ゲシッ

傭兵「い゛っ! ったあああ…」

傭兵「今の誰だよ…」

勇者「しらないよ」

僧侶「しりませんっ」

傭兵「まぁそれくらいの美貌なんだから、自分のこと魔術だけなんて言っちゃだめだぜ」

時の魔術師「そ、そうですか…」

勇者「結婚かぁ…したくないの?」

時の魔術師「あまり面識のない殿方とそういうことは…」

時の魔術師「そ、それに…結婚するということは、先ほど勇者様方がなさっていたような」

時の魔術師「せ、セックスも…するんですよね」モジモジ

傭兵(なんか来るものがあるな…今の俺にはこういう反応が新鮮だ)


魔女「いつまでその話してるの」イライラ

傭兵「わ、悪いマナ。とりあえず次はこのグリモワって国を目指してみるか」

傭兵「ちょうど、珠の指してる光の方角とも一致するし、いいよな?」

勇者「うん!」

時の魔術師「では、グリモワ王宛ての書簡をしたためますので、明日お持ちください」

勇者「ありがとうございまーす」

魔女「魔法の国…楽しみ」

僧侶「おっきな魔法図書館あるといいですね。魔法のお勉強したいです」

勇者「ボクそれやだ…」

時の魔術師「このピニオンのような機械工芸品の街とはまた違った楽しさがあるとおもいますよ」

傭兵「呪いを解いてくれるといいけどな…」

傭兵(このクロノさん宛の手紙の山をみてると不安な人物であることは間違いない…)




   ・   ・   ・



時の魔術師「それで、2人きりでお話したいこととは何でしょうか」

傭兵「…実は俺」

時の魔術師「あっ、待ってください…困ります」

時の魔術師「まだ私達出会って一週間ですよ……いえ、あなたが大人の姿になってからと計算すると数日」

時の魔術師「こ、心の準備が…」

傭兵「いや違う違う違う」

時の魔術師「はい?」

傭兵「クロノさんのことを信用して話したいことがあるんだ」

傭兵「相談にのってくれないか」

時の魔術師「私に? えぇ、どうぞ、私でよければなんでもお伺いいたします」


俺はクロノさんに勧められた紅茶と菓子を味わいながら、事の顛末について全て話した。
今回の旅のことだけではない、俺のいままでの人生の全てを振り返り、夜が更けるまで時間をかけて聞いてもらった。




時の魔術師「なるほど…それは苦労なさりましたね」

時の魔術師「しかし、これであなたと勇者様のことがよくわかりました」

時の魔術師「あの子を護りたかったゆえの、選択だったのですね」

傭兵「いまでも魔力をユッカに授けたことが正しかったのかどうかわからないんだ」

傭兵「結局あいつは呪いにかかってしまったし、俺は力を失っただけとも言える」

時の魔術師「そんなことはありませんよ」

時の魔術師「あの子の中で、あなたの炎は燃え続けています」

時の魔術師「そして私は、それはいつか還るべき場所へ還るとおもうのです」

傭兵「…え」

時の魔術師「人の魂と同じですよ」

時の魔術師「あなたの炎は、きっと役目を果たした時にあなたの元に戻ってきます」

時の魔術師「失ったことを恐れる必要はありません」


傭兵「そう…か…」

傭兵「少し気が楽になった…ありがとう」

時の魔術師「いえ。私も、同じです」

傭兵「クロノさんでも何か気に病んでいることがあるのか?」

時の魔術師「ここ一週間、ずっとあなた方の旅に同行すべきかと考えていました」

傭兵「いや、それはしなくていい」

傭兵「こうして俺たちを助けてくれただけで十分だ!」

時の魔術師「…はい。あなた方のお役たてたことで、わずかながらでも一族の責務を果たせたかと、今は安心しています」

時の魔術師「こんな私を頼ってくれてありがとうございます」

傭兵「ほんとにいい人だな…」

傭兵「で、そんなクロノさんにこれを聞くのはすごく心が痛むんだが」

傭兵「ここからが本題だ!」

時の魔術師「え…?」

傭兵「魔力を失った弊害として、俺は異性を孕ますことができなくなった」

傭兵「なんとかならないか」

時の魔術師「……???」


時の魔術師「えっと…孕ますというのは」

傭兵「妊娠」

時の魔術師「!」

傭兵「あんな風にユッカとセックスしても、赤ちゃんができないってことだ」

時の魔術師「…っ!」

時の魔術師「そ、それは…なぜですか」

時の魔術師「素肌を重ねて愛を育めば赤ちゃんができるのではないのですか!」

傭兵「その前に受精の勉強をしましょう」

傭兵「とりあえず医学書のこのページに目を通してくれ」


時の魔術師「……射精…受精…着床…妊娠…」ゴクリ

時の魔術師「じ、人体の奇跡…」

時の魔術師「はうう…」くらくら

傭兵「おっと」

傭兵「マナが言うには、魔力をもたない俺の精子ではこの過程のうち受精が出来ないそうだ」

時の魔術師「そうなのですか…?」

傭兵「悲しいことだが、本当なんだ…」


傭兵「魔力のない俺でも女性を妊娠させることはできないだろうか」

時の魔術師「…え、えと」

時の魔術師「でしたら、パートナーが魔力を使い果たして疲弊している状態で行うとか」

傭兵「やっぱそれしかないか」

時の魔術師「ですが、そんな話きいたことがありません…」

時の魔術師「そもそも魔力をもたずして生き長らえることすら難しいのですよ」

時の魔術師「先ほどの話に加えて、あなたは不思議な方ですね」

傭兵「俺もそう思ってる」

時の魔術師「一応、しらべてみましょうか?」

傭兵「え…」

時の魔術師「せ、精子…が本当に弱々しいのかどうか」

傭兵「…どうやって」

時の魔術師「その…体外に排出できるのでしょう? みてみたいなって…」


傭兵(おいおいそんなつもりで言ったんじゃないんだが)

傭兵(なぜこんな事になる)

傭兵「クロノさん、なにもそこまでしてくれなくてもいい」

傭兵「ほんと、悪乗りがすぎた。ほんとはそこまで深刻に思っていないんだ」

傭兵「さっきあんたが言ったみたいに、いつか魔力が戻った時にセックスするさ」

時の魔術師「そ、そうですかっ…」

時の魔術師「でも一応、調べてみた方が…」

傭兵(見たいんだな)

時の魔術師「殿方のことを知る機会なんてありませんので」

時の魔術師「身勝手ながら、私の後学のために…あのっ」

時の魔術師「射精というものを、一度見てみたいのですけど…」ペラッ ペラッ

時の魔術師「ここに書かれているみたいに性的刺激で出るものなのですか!?」

傭兵「う…じゃあちょっと出してくるか」

傭兵「ビンか何かあるかな」

時の魔術師「え…ここでじゃなくて」

傭兵「ここでするわけないだろ」



傭兵「じゃあ5分くらいでもどるから、ここで待っててくれ」

時の魔術師「はい…」

時の魔術師「おかしなことをお頼みして申し訳ありません」


カチャ

傭兵「ん?」

魔女「…」ジー

傭兵「ぬわっ!! お前寝たんじゃなかったのか!」

魔女「トイレに起きたら、まだここの明かりがついてたから」

傭兵「聞いてた……?」

魔女「…途中から」コク

傭兵「ひぃっ」

魔女「性欲魔人」

傭兵「しー! しー! 絶対他言するなよ。とくにヒーラちゃんはダメだ。ユッカもだめだけどな!」

魔女「精子出しに行くの?」

傭兵「わかるだろ! 勉強家なクロノさんのためなんだよ!」

魔女「そう…ちょっとまって。いいものがあるから取ってくる」トコトコ



数分も経たないうちに、マナは小さな箱を持ってもどってきた。
そのまま部屋にずけずけと入ってきて、俺を椅子に座らせるように促してきた。


時の魔術師「あの…なにがはじまるのですか」

魔女「見てて」

魔女「この人が射精するところをみせてあげる」

傭兵「や、やめろっ、クロノさんの前はイヤ~~~!!」

時の魔術師「ずいぶんいやがってるご様子ですが」

魔女「無視していい。拘束開始」シュルシュル

傭兵「お前絶対あとで泣かす」

魔女「セックスで? 期待してる」

傭兵「くそっ…一体なにをしようってんだ」

魔女「今日はこの箱の中のものを試してみる」

傭兵「なにがはいってる…」


箱を恐る恐る覗き込むと、中にはぶよぶよとした透明の筒のような物体が入っていた。


傭兵「なんだこりゃ…気持ち悪い」

魔女「船の中でジェリーを見ながら考えた。あなたのためにつくった秘密の道具」

傭兵「って…なんだっけ。クラゲ?」

魔女「名づけてジェリーホール試作型」

魔女「これきっときもちいい…」ウットリ

傭兵(よくわからんが…ろくなもんじゃないんだろうな……)




第26話<あなたと共にあるために>つづく



 

更新おわり
次回日曜日予定

更新明日ですスマソ

それと、2スレ目の終わりのほうで言っていた設定画を亀ペースで進めているんだけど
絵は見たくないよ!って方に配慮したうp方法がわからないので誰か教えてください
自分の専ブラだと勝手にリンク先の画像読み込んじゃいます

-前回のあらすじ
クロノを呼び出し個人的な話をしていたソルは、話の流れで自らの精液を見せることになってしまう。
しかし採取するためにトイレへ向かう途中にマナに見つかりあっという間に拘束されて、
そしてマナが密かに新開発したジェリーホールの実験台となってしまった。



第26話<あなたと共にあるために>つづき



傭兵「そのぶにょぶにょは何に使う…」

魔女「わかるでしょ」

魔女「これであなたのペニスを包み込んで刺激する」

傭兵「き、気持ち悪いこと言うな…」

魔女「気持ち悪くない。きもちいい」

傭兵「クロノさん、こいつ止めてくれませんか…」

時の魔術師「……ごくり」

傭兵「クロノさん…?」

時の魔術師「あ、えっと……」チラ

魔女「人の好奇心は止められない」

魔女「観念して実験に付き合って」

時の魔術師「…すみません」

傭兵「嘘だろ…」

魔女「それにこれを使ったほうが効率よく搾精できる。任せて」

傭兵「ふざけんなっ!」


傭兵「マナ冗談だよな? そんな気持ち悪いものごめんだぞ」

魔女「何が気持ち悪いのかわからない。むしろジェリーに似て可愛い…」

マナは恍惚とした表情で透明の筒をいじくりまわしていた。

時の魔術師「一体何で出来ているのですか。不思議な手触りですね」

魔女「街で買ったスライム片に凝固剤やいろんな薬品」

傭兵「おいおい」

時の魔術師「この穴はどうやって開けたのですか?」

魔女「固めるときに、棒をさしておく」

魔女「早速使ってみる」

魔女「脱いで」

傭兵「脱ぐか!!」


魔女「脱がしてほしいの?」

魔女「わかった」

謎の魔法で身動きがとれなくなった俺は、抵抗することも敵わず、
マナに下半身を露出させられてしまった。


魔女「いやがってるわりにはもう大きい」

傭兵「あぁぁクロノさんにこんなところを見られて…俺もうお嫁に行けない…」

時の魔術師「あっ…で、では私が責任を取って…あれ?」

時の魔術師「お嫁って、ソルさんは男性じゃないですか」

傭兵「真面目だな」

魔女「この人のペニスを見た感想は」

傭兵「恥ずかしいこと聞かなくていい! これで酷評されたら俺生きていけない…」

時の魔術師「えっ…えっと…何でしょう」

時の魔術師「おいしそうなキノコみたいですね」

傭兵「…」

魔女「そう。味はないけど、歯ごたえはいい」

傭兵「怖いこと言うな」


魔女「~♪ ~♪」

マナはまるでパンケーキにかけるシロップかのように、とろみのある潤滑剤をいきりたった俺のペニスにかけていく。
寝ぼけた顔つきのわりにやけに機嫌がいい。

傭兵(よっぽどそれを試すのが楽しみだったのか…)

魔女「これで大丈夫」

魔女「まだ触ってもないのに、どうしてこんなに大きいの」

傭兵「そ、それは…」チラ

時の魔術師「? つ、続けてくださいマナさん」

魔女「見られて興奮しているの?」

魔女「でも、今日のあなたの相手は私じゃなくてこの子」ぶにぶに

魔女「搾精したらおしまい」

傭兵「もうさっさとしろ!」

魔女「入れる」

ぴと……じゅぷ…

傭兵「うっ…くあっ」

時の魔術師「……!」


時の魔術師「すごい…殿方がこんな声を出すなんて…」

傭兵「今の冷たくてびっくりしただけで…」

魔女「冷たいのはそのうちなんとかなる。きつくない?」

傭兵「いや…意外とすんなり入ったな」

魔女「穴を開けるときに5号を使った」

魔女「試作型だから、すこしくらい緩いほうがいいと思った」

そしてマナはゲル筒をぎゅっとつかんで上下に動かしはじめた。


 じゅぷ じゅぷ じゅぷ じゅぷ


傭兵「うおっ…」

魔女「変な音。どう?」

傭兵「つるつるしてて…きもちいいんだけど、やっぱ違うな」

魔女「女性器とは違う?」

傭兵「あ、あぁ…お前の中よりつるつるだ」

魔女「……」じゅぷじゅぷじゅぷ

傭兵「うわぁなんだっ、急に速くすんな!」


ヒダが一切ない筒の内側は、未発達のマナのアソコに出し入れするより遥かに刺激が弱く、
締め付けやぬくもりすらロクにないため射精に至るには時間がかかりそうだった。

傭兵(こいつもこいつでこんな無表情だしなぁ)

傭兵「射精しないと終わらないのか?」

魔女「…」コクン

 じゅぷじゅぷじゅぷじゅぷ
  じゅぷじゅぷ じゅぷじゅぷ

傭兵(せめてエロい声の一つでも出してくれたら興奮できるんだが…)

魔女「腕つかれてきた」

魔女「早くだして」
 
穴のあいた筒の先端からなんども亀頭が顔をのぞかせる。
マナは俺の顔をうかがいながら、速度をかえたり、握る強さを変えたりと工夫して性感を与えようとしてくるが、
あいにく俺にはあまり効いていなかった。

傭兵(そのうち疲れて自分からやめるっていいだすだろうな…)


魔女「…ハァ、はぁ…」 

 じゅぷじゅぷ じゅぷじゅぷ
  じゅぷじゅぷ じゅぷじゅぷ

魔女「おかしい…どうして射精しないの」

時の魔術師「あ、あの…これで一体どうなるのですか?」

時の魔術師「あんまり激しくするとソルさんの男性器が壊れてしまうのではないですか?」

魔女「ちょっとくらい乱暴にしても平気。どっちも丈夫に出来てる」

時の魔術師「そうなのですか…」

傭兵(諦めろマナ。お前のジェリーとやらの負けだ)

傭兵(それに今日はユッカとしたから、一度抜いているしな)

傭兵(そんな玩具で達しはしない!)

魔女「…ぐ」

時の魔術師「…」ハラハラ

魔女「そうだ…あなたもやってみる?」

傭兵「えっ」


時の魔術師「……よろしいのですか」

魔女「あなたの知的欲求をみたすためだから、あなたの手で行わないと意味が無い」

魔女「ハァ…ハァ…疲れた」

時の魔術師「で、では私やってみたいです」

傭兵「え゛っ…」

傭兵「ま、まじ…?」

時の魔術師「よろしいですか」

魔女「かまわない」

傭兵「お前が許可だすのか」

時の魔術師「では失礼します」

ぎゅっ

傭兵「うお…」

時の魔術師「あっ…痛かったでしょうか」

傭兵「いや…平気だ」

時の魔術師「では動かしてみますね」

 じゅぽ  じゅぽ じゅぽ…
   じゅぽ… じゅぽ…


クロノさんはぎこちなくゲル筒を動かし始めた。
しきりに俺やマナの顔色を伺いながら、自分が間違ったことをしていないか確認しているようだった。

時の魔術師「こ、これでいいんですよね?」

魔女「そう」


 じゅぽ じゅぽ
 じゅぽ…

傭兵「あっ…うお」

魔女「…」ジー

魔女「私のときは声をださなかったのに」

傭兵「ふ、ふふ…お前とクロノさんの違いがわかるか」

魔女「わからない」

傭兵「なら観察することだなぁあ! うっ、ふぅ…」

時の魔術師「あうう…こうかな…痛くないですか?」

時の魔術師「あっ、すごい…ジェリーさん越しに握っても、あなたの硬さがわかります」

時の魔術師「男性器ってすごいんですね…」

傭兵「うっ…ぐあっ…」


 じゅぽ じゅぽ じゅぽ
  じゅぽ じゅぽ じゅぽ
 

魔女「…」


傭兵「う、うお…やばい」

時の魔術師「どうしましょう…なんだかすごくいやらしい気持ちになってきました」

時の魔術師「ソルさんの、ペニスのさきっぽが、ひくひくって…うふふ」

時の魔術師「これが男性器…おちんちんなんですね」

 じゅぽじゅぽじゅぽじゅぽ
  じゅぽじゅぽじゅぽじゅぽ

傭兵「あおお…っ」

魔女「なんてまぬけな姿…」

魔女「……でもきもちよさそう」

魔女「ジェリーは失敗作じゃなかった」

魔女「けどどうして交代した途端に…」

魔女「…まさか、性感を得るためには単純な刺激だけじゃだめなの…?」

時の魔術師「気持ち良いのですか?」

時の魔術師「いやらしい音が響いてますね。私いまいやらしいことをあなたにしちゃっているのですね」

時の魔術師「ソルさんのお顔、素敵です…かわいらしい声が出るのですね」



傭兵「でるっ、ああっ」

傭兵「よけろクロノさんっ」

時の魔術師「えっ」

 びゅくっ、びゅるるるっ!

時の魔術師「きゃあっ」

クロノさんの甘ったるい声が性感を刺激し、俺は我慢しきれずに精液を吐き出した。
勢い良くほとばしった大量のそれは真正面できょとんとした顔をしているクロノさんやその隣に座るマナの顔や体を汚していった。


時の魔術師「これは…?」

魔女「出た。精液」

時の魔術師「こ、これが…」

傭兵「すまん…こんなはずじゃなかったんだ。もうちょっと耐えられると思った」

魔女「なにしてるの。こんなにかけたら後始末が大変」

時の魔術師「ベタベタ…性液ってベタベタなんですね」

時の魔術師「くんくん…なんだか、磯の匂いがします」

魔女「拭かないと固まる」ゴシゴシ

時の魔術師「小皿を取ってきます! すこし観察させてください」

傭兵「おいおい…」


時の魔術師「射精ってすごいのですね」

時の魔術師「あんなに勢い良く噴き出るものだとはおもいませんでした」

時の魔術師「おもしろいですね…」

 じゅぽ じゅぽじゅぽ

傭兵「あっあっ」

時の魔術師「もう一度見てみましょう」

魔女「…」コクリ

魔女「次は私が射精させる。あなたに負けた気分で悔しい」

傭兵「もう無理です許してください」

魔女「一つわかったことがある」

魔女「耳元で囁けば、あなたは射精しやすくなる。そういう法則を見い出した」

時の魔術師「そうなのですか?」

魔女「そう。ユッカやヒーラが時々やっているのを思い出したからこれは正しいはず」

傭兵「ほぉ…それに気づくとはな…お前も成長したもんだな」

魔女「射精して射精して射精して」ボソボソ

 じゅぽじゅぽじゅぽ 

  じゅぽ じゅぽ じゅぽ

魔女「射精して射精して射精して射精して射精射精」

傭兵「す、するかァ!!」 ビュクッ


その晩、俺はクラゲが嫌いになった。



<翌日>



時の魔術師「忘れ物はございませんか」

勇者「長らくお世話になりました」

僧侶「クロノ様、たくさんの有益な情報ありがとうございました」

時の魔術師「またいつでもいらしてくださいね。私でよければいつ何時であろうとあなた方の力になります」

勇者「はい!」

時の魔術師「それと、ソルさん」

傭兵「は、はい…何」

時の魔術師「…あの」モジモジ

勇者「?? またソル何かしたんでしょ」

傭兵「してない…むしろされた」

勇者「昨日夜からずっと何のお話してたの!」ギュー

傭兵「痛いっ、くっつくな」

時の魔術師「…うふふ。本当に仲がよろしいのですね」

時の魔術師「お元気で。いつかまた会いましょう」

傭兵「旅が終わったらまた会いに来るよ」

勇者「マナの中の魂もあと一つ残ってるしね。来年絶対にまたお祭りにこなくっちゃ!」

魔女「…」コク

魔女「さよなら。ありがとう」



時の魔術師「さようなら。私のほうこそ、ありがとうございました」

時の魔術師「険しき旅を成就をここで祈っております」

勇者「ばいばい! 絶対ボク達魔王の復活を阻止するからね!」




【馬車】


勇者「いろいろあったけど楽しい街だったね」

傭兵「俺結構長いこと子供になってたからな…あんまり覚えてねぇ」

勇者「えー?」

傭兵「お前たちにいじめられたことはよく覚えてるんだけどな…」

傭兵「時間さえあれば、あと数日見て回りたかったんだけどな」

僧侶「また次に訪れた時にしましょう」

傭兵「あぁ。俺たちにはもう残された時間は少ない」

魔女「…」


勇者「それで、グリモワだっけ? こっちの道であってるの?」

傭兵「あぁ」

勇者「どんな街かなー。魔法かぁ。楽しみだね!」

魔女「すごくたのしみ」コクコク

勇者「マナテンション高いね」

魔女「いろいろ珍しい魔法アイテムが手に入るはず。1号たちやジェリーを改良できる」

勇者「クラーゲンは海に逃がしたでしょ?」

魔女「違う。あのジェリーのことじゃない」

魔女「…これ」ゴソゴソ

僧侶「うわっ…なんですかそれ」

傭兵「ぎゃあ、ここで出すなぁ!」

勇者「な、なんか…臭いよそれ。くんくん…クラゲの死体とか言わないよね?」

魔女「違う。ちゃんと嗅いでみて、ユッカのよく知ってる臭い」

勇者「え…」クンクン

勇者「あれ…もしかしてこれ」

傭兵「…」

勇者「……ふぅーん」

勇者「昨日の晩、いないとおもったら…マナと何してたの」


傭兵「…いや、うーん」

僧侶「クロノ様とお話してたのではなかったのですか?」

勇者「まさか! クロノさんと!?」

傭兵「ち、ちがう! してないなにもしてない!」

僧侶「ソル様! ちゃんと私たちの目を見て答えてください」

勇者「うわーんボクたちだけじゃなくて、クロノさんにまで手をだすなんてぇ…浮気者ー」

傭兵「違うぞユッカ! 誤解だっ! マナ弁明しろ」

魔女「ジェリー…街についたらもっと強くしてあげる」ツンツン

魔女「♪」

傭兵(お、お前ふざけるなよ…っ! 誰のせいでこんなことに!)

勇者「ソルのバカー!!」

傭兵「バカはお前だ! 狭いのに暴れるな!」

勇者「浮気者のソルはどうせマオにゃんともキュウちゃんともエッチしたんでしょ!」

傭兵「なんであいつらの名前がでてくる! 誤解だユッカ、断じてそんなことはなかった」

勇者「しらない! エロ! エロ人間!」

勇者「今夜はソルが泣いても許さない、ずっとお仕置きレベル上げするからね!!」

傭兵「ひぇぇ…助けてヒーラちゃん」

僧侶「ユッカ様、私も手伝いましょうか」ニコリ

傭兵「あぁぁ…そんな。マナ、薬だしといて…」

魔女「…よかったね」



第26話<あなたと共にあるために>おわり


 

更新終わり
次回明日22時~(予定)

うpはimegurが長期いけるみたいなので使ってみます教えてくれてありがとう



第27話<奇襲>



【歯車の街ピニオン・上空】


???「奴らの姿がない?」 

???「もうこの街を旅だった後か…」

???「だとすると、向かう先はおそらく魔法国…」

???「早めに仕掛けたほうがいいな」

バサッ バサッ



時の魔術師「魔物の気配…」

時の魔術師「あれは…? あっ、あんなところに…」

時の魔術師「行ってしまった…」

時の魔術師「…敵は次々と刺客を送り込んでくるでしょう。勇者様、どうかお気をつけて」

時の魔術師「あなた方の旅に幸あらんことを」




【荷馬車・屋根上】



 ちゅぷちゅぷ ちゅぷちゅぷ
  ちゅぷちゅぷ ちゅぷちゅぷ


勇者「あおっ♥ ああっ♥ あ゛ああっ」

勇者「んひあ♥ らめっ、お゛おおっ♥」


その晩、お仕置きするからとほくそ笑むユッカとともに床に就いたが
結局いつもどおりユッカは体内を渦巻く淫気には逆らうことができず、
嬌声をあげながら俺にひたすら突かれていた。


勇者「うあう♥ そこっ、奥っ」

勇者「もっと! ずんずんって、ずんずんってしてっ♥」

勇者「あんっ、ああっ…あうん♥」

傭兵「どうしたーお仕置きになってないぞー」

勇者「らってぇ♥」

勇者「ソルのおちんぽきゅんきゅんするんだもんっ♥」

勇者「もっと激しくしていいよ! してぇ…」



傭兵「いくぞ、うっ…」

勇者「んぁぁぁあ~~♥」


これで2度目。
俺は狭いユッカの膣内に欲望を吐き出した。
隣ではヒーラちゃんが、頬を抑えて正座しながらじっと俺たちの様子を見つめている。


僧侶「ユッカ様…なんてえっちなお顔」

僧侶「ソル様にこんなに中で出されちゃいましたね…? 幸せそう…」

勇者「えう…えへ、えへぇ♥」

傭兵「ふぅー…よし、満足したか」

勇者「うん…♥ いっぱいしてくれてありがとー」

勇者「次はヒーラだね」

僧侶「えっ…でも、やっぱりその…ユッカ様の前でするのは…恥ずかしいですけど」

勇者「前もしたのに…。いまさら乙女ぶらなくってもいいよ」

傭兵「そういうなよ。で、どうする。俺まだいけるけど」

勇者「してもらいなよー。ヒーラも一緒にえっちするって約束したじゃん」

僧侶「あ、あれは悪乗りっていうか…ソル様にちょっとイジワル言ってみただけで」

僧侶「その…」モニョモニョ


傭兵(ああ、恥じらいがあるって素敵だ)

僧侶「い、いいですか!?」


途端、ヒーラちゃんはペロンと寝間着をめくった。
たぷんとした大きな胸が目の前にさらされる。
まだすこしビキニの日焼けあとが残っている。
ピンク色の先端からはわずかに白い汁が垂れかけていた。


勇者「うわぁ…ヒーラのおっぱいエッチ♥」

僧侶「うう…おふたりの行為を見てたら、こんなに張っちゃって…」

勇者「しぼってあげなきゃ、ほらソル~」

僧侶「お願いします…!」

傭兵「よ、よし…」

ふにゅ

僧侶「ん…♥」

勇者「ヒーラはね、乳首くりくりってされるとぴゅっぴゅしちゃうんだよ」

傭兵「知ってる」

勇者「じゃあボクこっちのおっぱいにしよ」

そう言ってユッカはヒーラちゃんの左胸に吸い付いた。


僧侶「ひゃうんっ…! ユッカ様ぁ!」

勇者「ちゅう…ちゅう…ちろちろ」

僧侶「も、もうっ、普段そんなことなさらないのに!」


俺の知る限り、ユッカは普段ヒーラちゃんに責められてばっかりで
こういった攻勢に出ることはないように思えた。


勇者「ソルがいるときくらいしか、安心してヒーラに仕返しできないからね」

勇者「ほら一緒に吸っちゃお。ちょっと甘くておいしいね」

傭兵「いい…?」

僧侶「うう…ダメなんて言えないじゃないですか」

傭兵「ちゅ…」

ヒーラちゃんのぷっくりとした乳輪をすこし指で挟んで、ツンと立った先端に甘咬みするように吸い付いた。
ぴゅっと口のなかに液体が飛んで、甘くてまろやかな風味が口内をみたしていく。

僧侶「んっ♥ 」

傭兵「売れるんじゃないかこれ」

勇者「だよねー。ちゅうちゅう」

僧侶「売れませんし売りません! あんっ♥」


勇者「こんひょ、おはひつくっへ」

僧侶「な、なに言ってるかわかりませんっ」

僧侶「んんぅっ、あっ、ダメッ…イッちゃいそうです」

傭兵(早いな…そんなにおっぱい出すの気持ちいいのか)

僧侶「だめぇ…ッ♥♥」


体がビクンとはねて、母乳が一段と強く噴き出た。
どうやら快楽は男の射精にも匹敵するようで、ヒーラちゃんはとろけた顔で荒く息をして俺たちの頭をゆっくりなでていた。

僧侶「まだ吸っちゃうんですか…」

勇者「ちゅーー♪」

勇者「おいひっ。今度、お菓子つくって! このおっぱいで!」

僧侶「つくるわけないじゃないですか!」

傭兵「いや名案だぞユッカ! 俺も食べてみたい」

勇者「ヒーラのおっぱいシュークリームとか、おっぱいケーキもいいなぁ」

傭兵「俺は酒のつまみのチーズ」

僧侶「つ、つくりませ…ひゃうううん♥ もう吸っちゃいやああ♥♥」



勇者「ねぇヒーラ。そろそろ…こっちでもしたいんじゃない?」

僧侶「え…うう」

勇者「ほら、ソルにおねだりしなよ」

僧侶「あ、あの…」

ヒーラちゃんは胸をかばったまま、俺に向き合っておずおず口を開いた。

僧侶「お、おまんこも…してもらっていいですか」

僧侶「はうう…ユッカ様の前でこんなことを言ってしまうなんて」

勇者「何いってるの。いつもボクにするときはしつこいくらい言ってるじゃん」

僧侶「しー! 私のイメージが壊れること言わないでください」

傭兵(昔の無垢で清楚なイメージはとっくに崩れてるよ…)


ヒーラちゃんはここ4年ほどでずいぶんと変わった。
思春期なのでエッチになるのは当たり前だが、
それ以上に性格が前向きで明るくなったように思える。

傭兵(本を読むのが好きなおとなしい子って感じだったんだけどな)

1人の女性として、とても魅力的になった。


傭兵「しようか。下着脱いでくれる?」

僧侶「はい…♥」



ヒーラちゃんは照れながら下着を脱ぎ始める。
ごそごそと衣擦れが音がして、俺の期待は高まっていった。

傭兵(ヒーラちゃんとエッチするの結構ひさしぶりだな…)

傭兵(どんな体位がいいだろうか)

傭兵「なぁ、今日は――」

尋ねようとした途端、
ふとヒーラちゃんを見守るユッカの顔つきが厳しくなった。

傭兵「!?」

勇者「……ッ! みんな服を着て」

傭兵「どうした?」

僧侶「ふぇ?」ゴソゴソ

勇者「早く! 上のほうから何かくる…魔物かもしれない」

傭兵「!! わかった。マナを起こす」

勇者「うん。ヒーラ、ぼけっとしてないで早く」

僧侶「はっ、はいっ!」

傭兵「ヒーラちゃん。お預けになっちゃったな、またあとで」

僧侶「はい……しかたないですよね」


はしごを下ろうとした時、視界の端で闇夜に何かが高速で飛来するのを捉えた。



勇者「来た…! このやなかんじ。魔物だ」

僧侶「…来るなら来なさい!」


俺たちは馬車を降り、臨戦態勢に入った。
マナは寝ぼけ眼をこすっていたが、魔物を気配を察するや否や、杖を強く握りしめて空の彼方を睨んでいる。


バサッ バサッ


勇者「羽音…鳥…?」

僧侶「ち、ちがいます…ひっ、あれ蟲ですよ!」

傭兵「羽虫の魔人か。面倒だな」

蟲魔人「ほお…聞いていたとおりすばらしい魔覚を持っているナ」

蟲魔人「はじめまシテ勇者御一行」

勇者「かかってこい!」

蟲魔人「戦闘の前に、先に感謝の意を表したいと思ウ」

蟲魔人「闇の呪術師を討ってくれたそうダナ」

傭兵「それがどうした」

蟲魔人「気に食わなかったノダ。人間の分際で三魔人などと…クク」


蟲魔人「聖地侵攻での功績で奴は三魔人とまでのぼりつめたガ」

蟲魔人「やはりただの人間。人間相手に非情になりきれなかったカ…」

蟲魔人「だが貴様たちのおかげで一つ席が空いたアリガトウ」

蟲魔人「クク、クク…」


僧侶「…うう」ブルブル

勇者「大丈夫ヒーラ」

僧侶「虫は…ちょっと怖いです」

傭兵「下がってていい」

僧侶「そんなわけにはいきません。私はみんなの盾なんですから!」

蟲魔人「情報収集…終了」

傭兵「…何」

僧侶「きゃあっ、ソル様、ちっちゃい虫がいっぱいまわり飛んでます!」

傭兵「外だし虫くらいいるだろ…」

傭兵「!! まさか」

蟲魔人「オレの…仲間たちダ」

蟲魔人「右から、勇者、能なし兵士、聖魔力、闇魔力。聞いていたとおりダナ」



蟲魔人「ならまずは一番邪魔なヤツから消しておくカ」

蟲魔人「ワームゲート、開放」


虫型の魔人は上空でなにかを唱え始めた。

直後、奴の手のひらに頭の大きさほどの魔法陣が現れる。


傭兵「なんだあれは…」

魔女「…! 移転魔法陣…きっとどこかとつながっている」

蟲魔人「クク、クク」

蟲魔人「いけ、魔界蟲達!」


ぞわりとした感覚、空中にぽっかりと開いた穴から、無数の羽虫が飛び出した。
どれもみたことがないカブトムシのようなカマキリのような、異様な姿をした蟲だった。


僧侶「きゃああっ」

勇者「うわっ、きも!」

蟲魔人「殺れ」



傭兵「くるか!」

魔女「大丈夫。虫なんかには負けない」

魔女「術式…フレイムキャノン」

▼魔女は巨大な炎の弾丸を放った。


マナの撃ちだした炎の塊が、虫の群れを飲み込んでいく。
穴から次々現れる虫達はあっというまに灰となって死んでいった。


魔女「…低俗な虫なんていくら召喚しても無駄」

魔女「こっちへたどり着く前に全部焼き払う」

勇者「ボクだって火の魔法つかえるんだから! 負けないよ!」

蟲魔人「クク…」

蟲魔人「ではこれならどうダ」ブゥン

蟲魔人「ワームゲート…」

魔女「え…」

ふいに、俺たちの真正面の空間が歪み、ぽっかりと真っ暗な穴が開いた。
そして、そこから再び魔界の虫達が勢い良くあふれだす。

勇者「うわっ!」

傭兵「まずいっ!」



僧侶「結界!」

▼僧侶は光の壁を創りだした。


ヒーラちゃんがとっさに唱えた結界に阻まれて、虫達ははじけ飛んでいく。


僧侶「あ、あぶ…あぶ」パクパク

勇者「びっくりしたぁ。急に目の前にくるんだもん」

勇者「良かったぁ、ヒーラありがと」

僧侶「いえ。しかしどうやって私達の目の前に魔法陣を展開したんでしょう」

僧侶「元から空中に描いてあったのでしょうか?」

魔女「そんなわけない。見て、周りに飛んでるちっちゃい虫たち」

魔女「これらを媒介にして陣を描かせている」

傭兵「ならどこにでも出せるってわけか」

魔女「そう。厄介」

傭兵「早急にやつを仕留めるしかない!」

勇者「マナ、あいつを撃って」


魔女「術式…フレイムキャノン」

▼魔女は巨大な炎の弾丸を放った。

勇者「ボクも続くよ! ファイアボール!」

▼勇者は炎の弾丸を放った。


蟲魔人「クク…貴様達は理解していない」

蟲魔人「ワームゲートの使い方は、呼び寄せるだけではないのだ」ブゥン


勇者「消えた!」

傭兵「どこだ?」

魔女「…」キョロキョロ

魔女「羽虫の動きを見てて」

傭兵「暗くてよくわからねぇぞ」

僧侶「ち、ちがいます! 下!!」

勇者「え…」


いつのまにか、足元に陣が描かれていた。
おそらく羽虫ではなく、地をはう昆虫でも同じことが可能なのだろう。

傭兵(食わされた!)



ザシュッ――


傭兵「うっ」

突如足元の陣から姿を現した蟲魔人は、その刃のような羽で迷うことなくヒーラちゃんを狙った。
俺はとっさに身を盾に彼女をかばう。

僧侶「きゃあっ」

蟲魔人「はずした……クク」

傭兵「だが、懐に飛び込んできたのが命取りだ!」

蟲魔人「おっと、貴様ではオレに勝てナイ」

傭兵「!」

ギィン…

俺はカウンターで斬りかかるも、奴の分厚い甲殻が刃を止めた。

傭兵「なに! 硬い!」

勇者「ソル!」

傭兵「お前は離れろ! 剣が効かない…!」

蟲魔人「貴様を切り刻んでやりたいところダガ、オレの任務は別に在ル!」

蟲魔人は半身を返し、再びヒーラちゃんを狙った。

僧侶「きゃああ! 来ないでください!」

蟲魔人「このメスを先に戦闘不能にしておくノダ!」

傭兵「なにっ!」

傭兵「結界を貼って逃げろ!!」


あわてて逃げるヒーラちゃんを蟲魔人は追行する。
ギラリと大きな鎌が彼女を狙いすました。

勇者「ヒーラ!! いま魔法で」

魔女「ダメ。この位置から援護射撃するとヒーラに当たる…」

傭兵「ヒーラちゃん! 集中して結界を貼るんだ!」

僧侶「は、はひっ!」

僧侶「せ、聖守護結界!」

▼僧侶は光の壁を創りだした。


傭兵「はぁ…これで…」

魔女「魔人も魔界蟲もヒーラに近づけない」

勇者「よかったぁ」


蟲魔人「クク、クク…本当にわれわれ魔族にとって厄介な魔力ダナ」

僧侶「き、気持ち悪いです…! それ以上近づいたらはじけ飛びますよ!」

蟲魔人「あぁ。だからこうするのサ」


▼蟲魔人は大きく羽ばたき、鱗粉をまき散らした。


僧侶「え……」

蟲魔人「とっておきの毒をくれてヤル」

蟲魔人「お前の結界は欠陥品ダ。魔物の侵入や敵の攻撃は防げても、空気に混じったオレの鱗粉を防げナイ」

僧侶「そん…な…」


ヒーラちゃんが膝から崩れ落ちるのが見えた。


第27話<奇襲>つづく

更新終わり
次回明後日予定

第27話<奇襲>つづき



僧侶「どう…し…て」

僧侶(体に力が…入らない)

蟲魔人「いまお前の吸った鱗粉は麻痺毒!」

蟲魔人「大型の哺乳類でさえひとたび吸えば、あっというまに身動き一つとれなくなる強力な物ダ!」

蟲魔人「さぁ、終わりダ!!」

僧侶「……ぁ」


蟲魔人は倒れこむヒーラちゃんの頭上で大鎌を振り上げた。
振り下ろされれば、いまやだだの少女でしかない彼女の命をあっというまに刈り取ってしまう。


傭兵「ここからじゃ間に合わない…ッ! マナ!」

魔女「私の攻撃だとヒーラも巻き込む…どうすれば」

勇者「逃げてヒーラ! うああああっ!」



僧侶(私…こんなところで…ユッカ様、ごめんなさい)

蟲魔人「厄介だったが、お前を失うことで勇者の一味も崩壊ダ」

勇者「やめろおお!!」

傭兵「ヒーラちゃん…!」

勇者「ファイアボール! 届けぇええ!」

▼勇者は手のひらから熱線を放った。

勇者「えっ…うわっ、なんだこれ!」

傭兵「それは…ッ」

魔女「!」

ユッカの放った輝く火柱。
その見覚えのある光は、間違いなくいままで何度も俺の危機を救ったあの炎による攻撃だった。

熱線は目もくらむような光を撒き散らしながら、闇夜を切り裂いて真っ直ぐ奴に向かって伸びていく。

そして、鎌を振り下ろすよりも前に蟲魔人の巨大な羽を一撃で貫いた。


蟲魔人「ぐあああアアア!?」


勇者「なんだかしらないけど、ヒーラから離れろおお!!」

ユッカは腕を振って、熱線で奴の身体をなぎ払う。
炎は羽を一瞬のうちに焼き焦がしながら、真一門に切り裂いた。


蟲魔人「ああああアア!!!」

蟲魔人「オレの…羽がああああアア!」

勇者「ハァ…ハァ…」

蟲魔人「熱い…ッ! なんだコレは!?」

蟲魔人「さきまでの小さな火球とまるで違ウ…ッ!」

勇者「ボク…何でこんな技を? いつの間に…」


傭兵「いまだ! ヒーラちゃん!」

傭兵「大丈夫か!」

僧侶「…ぁ…ぅ」

傭兵「息はある…が身体に力が入っていない…」

傭兵「とにかく離脱する」


魔女「とどめをさしておく。術式フレイムキャノン」

▼魔女は巨大な炎の弾丸を放った。


蟲魔人「マズイ! ぐうう!! ワームゲート! 蟲どもオレを護レェ!」

魔女「蟲で防いだ!?」

蟲魔人「運がよかったナ。ここは引いてヤル」バサッ


勇者「あいつ! あれでまだ飛べるの!?」

魔女「違う。虫達に牽引させてる」

魔女「逃しちゃダメ。ユッカもう一度いまの熱線を撃って」

勇者「で、でも…」

魔女「早く。あの速度だと火球は回避される」

勇者「わかった。ファイアボール!」

▼勇者は炎の弾丸を放った。

勇者「あ、あれ…!? なんで出来ないの、さっきと同じやり方なのに!」

魔女「……逃げられた」



【荷馬車】


勇者「ヒーラ!」

僧侶「……ぁ」

勇者「ヒーラ大丈夫!?」

僧侶「…ぅ…」

勇者「ヒーラどうしちゃったの? 攻撃くらってないのに急に倒れちゃってびっくりしたよ」

傭兵「体が動かないみたいだ。発熱もひどい」

魔女「蟲の毒を吸ったのかもしれない。解毒薬があるから飲ませる」

勇者「うう…苦しそう…ヒーラ…ごめんね」

傭兵「だがユッカのおかげで最悪の事態は免れた。よくやった」

勇者「うん…」


魔女「飲んで」

僧侶「…ぅ」

傭兵「だめだな。全く動けないみたいだ。貸せ」

傭兵「ほらヒーラちゃん。悪いが勝手に飲ませるぞ」トプ

僧侶「ぅ…」

僧侶「う……ぅ」コクン



傭兵「医者にかかったほうがいいな。グリモワまであと数日といったところか…」

傭兵「耐えてくれよヒーラちゃん」

僧侶「……ぁ…ぅ」

勇者「ボクヒーラの看病する」

魔女「私も」

傭兵「頼む。とりあえず俺は他の敵がいないか周囲を散策してくる」

傭兵「何事もなかったらここで夜を明かそう」

勇者「ごめんねヒーラ。はやくお医者さんにつれていきたいけど…」

傭兵「いま飲ませた薬でとりあえず今晩は様子をみよう」

傭兵「夜が明けたらすぐ出発する」

魔女「…」コクン



<翌朝>


勇者「熱下がった?」

魔女「まだ結構ある…けど昨日ほどじゃない」

魔女「解毒薬が多少は効いている?」

魔女「毒の成分がわかれば、もっと効くものをつくれるかもしれない」

魔女「けど馬車の設備じゃ無理」

勇者「やっぱり街にいくしかないよねぇ。ねぇソルもっと速度あげられないの?」

傭兵「そんなことしたらそっち揺れるぞ」

勇者「そっかぁ…ヒーラは安静にしなきゃだめだもんね…」なでなで

僧侶「…」

勇者「ヒーラぁ、ぐすっ」

魔女「問題は熱より体のしびれ。一晩たっても麻痺状態が治らないのはかなりの問題」

勇者「ぴくりともしないね」

魔女「かなり強力な麻痺毒を吸わされたと思う」


魔女「せめて、どんな種類の毒かわかれば…」

魔女「応急処置でももっとまともな解毒薬をつくれるかもしれないけど…」

勇者「はぁ…ボク毒の知識なんてないよ」

魔女「私もない。森でキノコの研究はしていたけど、虫は好きじゃなかった」

サキュバス「あーそれ、魔界蟲の毒ね」

勇者「うわあっ! 急に! びっくりしたぁ…」

魔女「魔界蟲って、敵が呼び寄せた虫達?」

サキュバス「そうよー、強力な神経毒をもってる奴が結構いてね」

サキュバス「魔界では一時期マニアがプレイにつかって流行ったりしたのよ」

勇者「ぷれい…?」

サキュバス「んー、こっちの話!」

勇者「ねぇサキュ! しってること全部おしえてよ!」

勇者「ヒーラを助けたいんだ!」

サキュバス「えー、あたし助けたくない。だってその子嫌いだし」


勇者「そ、そんなぁ」

サキュバス「あたし悪魔、その子聖職者」

サキュバス「おーけー? 水と油の存在で、敵対する同士」

勇者「…ぐすっ…」

サキュバス「う゛…」

勇者「うああああん、ヒーラあああ」ギュ

僧侶「……ぁ…ぁ」

魔女「…」

サキュバス「えっ! えっ! あたしが悪いみたいな空気やめてよ!」

サキュバス「冗談じゃないわよ! なんで、そんな子のこと…」

勇者「ヒーラああああ…うわああああん」

魔女「…」

サキュバス「…し、しかたないわねぇ」

サキュバス「あたしがその子を助けるのなんて今回っきりよ!!」

勇者「ほんとぉ…? ぐすっ」

 

サキュバス「そのかわりあたしの言うことをちゃんと聞くのよ」

勇者「うん! 早く教えて」

勇者「薬頂戴!」

サキュバス「薬なんて持ってないわ」

勇者「…え?」

サキュバス「とりあえず、その子脱がせなさい」

勇者「…?」



勇者「脱がせた」

僧侶「…ぁ、ぁ…ぅ」

サキュバス「相変わらず乳娘は生意気な乳してるわね」

サキュバス「さてと」むぎゅ

サキュバス「あいたっ! いたた…こいつこんな状態でも聖魔力が体覆ってるのね! むかつく!」

勇者「ねぇなにしようとしたの?」

サキュバス「毒を体からすこしずつ出すのよ」


勇者「出るの?」

サキュバス「出るわよ。体に溜まった毒素なんて、食べたりおしっこしたりしてるうちに自然と無くなるわ」

サキュバス「ま、普通ならすっごく時間かかるけどね」

サキュバス「けどぉ、この子にはあたしの仕込んだコレがあるから。出す場所が人より多いのよね」

サキュバス「あんたの手ちょっと貸して」

勇者「うん」

ぎゅむっ

僧侶「…ぅ…ん」ピュッ

勇者「…まさかこれ、ヒーラのおっぱいもめってこと?」

サキュバス「そうよ。飲んでおしっこするより早いんじゃない?」

サキュバス「麻痺なんてそのうち取れるでしょ」

勇者「そ、それでいいんだ…?」

勇者(なんだかなぁ)むにゅむにゅ

僧侶「…んぅ、ん」ピュッ

魔女「出た母乳は念のため廃棄する。かからないように気をつけて」


 
  ・  ・  ・


勇者「でね、ヒーラはあの時攻撃される前に結界を貼っていたようにみえたんだけど」むにゅむにゅ

僧侶「…ぅ」ピュッ

勇者「どうして敵の攻撃をくらっちゃったの?」

サキュバス「うーん。あれは正確には攻撃じゃないからだと思うわ」

勇者「攻撃だよ?」

サキュバス「毒の粉が悪意をもってその子を攻撃してるならともかく、意思なんてないでしょ」

勇者「でもさー、あいつから出た粉だよ?」

サキュバス「きっと魔界蟲の毒粉を羽の内側に蓄えていたのよ。それを周囲にまき散らしただけ」

サキュバス「結界はあくまで悪意のある攻撃を防ぐ防壁なのね」

サキュバス「ふふ。いいこと聞いちゃったわ」

サキュバス「その子の聖魔力は自然界に存在するものには弱い!」

サキュバス「今度食事に致死毒でも盛っちゃおうかしら♪」

勇者「マナ、サキュに火球ぶつけていいよ」

魔女「わかった」

サキュバス「ちょっと! 協力者よ!」



傭兵「ちょっと休憩だ…今夜はここでキャンプだ」

サキュバス「はぁい、おつかれ」

傭兵「お前たちの話はかすかに聞こえていた」

サキュバス「やん、パカパカゴトゴトうるさいはずなのに、ずいぶん地獄耳ね」

傭兵「…で、俺にできることはあるか」

サキュバス「ん」ピッ

勇者「これ」むにゅむにゅ

僧侶「…ぅ」ピュッ

傭兵「とても治療行為には見えないな…」

魔女「ヒーラのかわりに食事を用意して。私も手伝う」

サキュバス「出す分たくさん栄養も水分もとらせないとだめよ! あんまり出してばっかりじゃ逆に死んじゃうから」

サキュバス「母乳は血液からできているのよ!」

勇者「わわっ、ごめんヒーラ! 死なないで!」

サキュバス「ま、あたしの呪いはそんなの関係なく体の水分をうばってでもビュービュー出ちゃうけどね」



勇者「でもさー、あんまり出ないね」

勇者「ソルと3人でえっちしようとしたときは、結構勢い良く出てた気がするんだけどなぁ」

サキュバス「…んー」

サキュバス「あんた手とめてちょっとこっちきなさい」

傭兵「…」

サキュバス「もみなさいよ。ほらほら」

傭兵「ユッカにやらせておけばいいだろ」

サキュバス「そういわず。乳娘のコレ触るの好きなくせに。ぷくく」

傭兵「…ッ」

傭兵「ヒーラちゃんごめんな、ちょっと状態みるために触るぞ」

傭兵「…」

むにゅ むにゅむにゅ

僧侶「……んッ♥」

びゅーーっ びゅーーっ

勇者「うわっ! いっぱい噴いた!」

魔女「気をつけて。なるべく空き瓶に出すようにして」

傭兵「お、おう…」

サキュバス「ほらね。メスの本能を刺激してあげたらこの通り」


傭兵「…お前の呪い、最悪だな…」

サキュバス「はぁ? あたしの呪いのおかげで、助かる見込みがあるのに何いってんの?」

サキュバス「ほら、しっかりもみなさい! 握力つきるまで搾りに搾るのよ!」

傭兵「わ、わかったから近づくな」

サキュバス「あんた照れてる?」

サキュバス「あたしに魅入られてる場合じゃないわよ」

傭兵「馬鹿な事言うな」

サキュバス「興奮しちゃった、我慢しなくていいのよ。指一つ動かせないこの乳娘をガンガンに犯しちゃいなさい…♥」

サキュバス「汗をかかせるのも、おしっこさせるのもおっぱい搾るのも、今は全部治療行為なんだから。くすくす」

傭兵「す、するか!」

傭兵「俺はお前と違って真面目にヒーラちゃんを心配しているんだ」

勇者「そうだよ! ソルが動けないヒーラにそんなことするわけないじゃん!」

勇者「……しないよね!?」

傭兵「するか! どんだけ信用ないんだ俺は」


サキュバス「じゃ、うるさい男もきたし、あたしそろそろ帰ろっと」

傭兵「どこにいつも帰ってるんだ。って答えるわけないか」

サキュバス「え…? 上だけど」

傭兵「は?」

勇者「上って? 空?」

サキュバス「ここの屋根の上よ。魔隠しの陣描いてあるの気が付かなかった?」

勇者「え゛…」

傭兵「あれ元からの模様というか、デザインじゃなかったのか…」

サキュバス「あんたたちがいっつも屋根の上でギシギシしてるの間近でこっそり見てるんだから」

傭兵「うああああああああッ」

勇者「いやあああああああああッ」

サキュバス「何よ今更。ほら、手とまってるわけよ」

傭兵「お前…絶対殺す…」

勇者「ヒーラが元に戻ったら消してもらお……」

サキュバス「さぁ、いっぱい揉んで、いっぱいおしっこさせるのよ! アハハハ! グッナーイ!」

魔女「おやすみなさい」



第27話<奇襲>つづく

更新終わり
次回明日22時頃

めちゃ遅れちゃったスマソ
書き溜めて明日多めに更新します

第27話<奇襲>つづき



傭兵「ヒーラちゃん。タオルとるよ」


病床の私の元にはユッカ様やソル様がかわるがわるやってきてお世話をしてくれました。
体のしびれで一切動くことのできない私は、お布団の上に仰向けに寝かされて、上からはタオル一枚かけられているだけです。

なぜタオル一枚なのかというと…。

傭兵「また染みてるな。タオルとるよ」

僧侶「…ぅ、ぅ」

服を着ていても絶え間なく出る汗や母乳、そしておしっこでどうしても汚してしまうからです。
全身の力がぬけて弛緩した私は、何かを我慢することができなくなっていました。

ソル様は私の体にかかっているタオルをめくって、胸をさらけ出し、まじまじと観察します。

傭兵「汗けっこうかいてる。ふこうか」

そして丁寧に体の汗をつめたい布で拭いてくれました。


傭兵「恥ずかしいよな。ごめんな」

僧侶「…ぅ」

まだうまく声をだすことが出来ません。
毒を受けた直後にくらべて、だいぶ楽にはなったのですが、
もしこのまま一生動けるようにならなかったら、と不安に心が支配されました。

ソル様はそんな私の気持ちを察してか、大丈夫だよと頭をなでてくれます。

私はそれが心地よくて、目を閉じてまた一眠りすることにしました。

したのですが…。

傭兵「また胸張ってるな。少し出しとくか」

僧侶「…ぇぅ」


オクトピアのビーチコンテストの時、私は淫魔の呪いをこの身に受け、
妊娠も出産もしていないのに母乳が出る体質になってしまいました。

とても恥ずかしくて迷惑な呪いで、私はこの体質を忌み嫌っていたのですが、
しかしどうやら今はこれが功を奏して、私の体を治す助けとなっているようです。

だからソル様やユッカ様は私にたくさんすりおろした食べ物や水分を与え、事あるたびにおっぱいを搾りにきます。

体はぴくりともうごかないのに、胸に触れられた官能はしっかりと脳へと届き、
私はいつも恥ずかしさと快感で頭の中がぐちゃぐちゃでした。


僧侶「…ぅ♥ ぅ♥」

傭兵「だいぶコツ覚えてきた」

傭兵「こうやって、胸を下からほぐしながら」グッグッ

傭兵「あとは先端をつまめば」

ぴゅーーっ ぴゅーーっ

僧侶「…っ♥♥」

傭兵「よし出た、ふぅ」

ソル様は一仕事終えたような、満足気な表情で私の胸の先をぬぐいました。
手に持った瓶には1/3ほどの白い液体がつまっています。
それが今日の午前中だけで搾りとった分です。

傭兵「ほら、こんなに! ヒーラちゃんの毒素きっとかなり抜けてるよ!」ちゃぽちゃぽ

僧侶(見せないでください…)

傭兵「さてと、あとやっておくことは」

魔女「……そろそろあれの時間。行ってきて」

傭兵「あぁ、そうか。ユッカー、馬車とめてくれるか」

勇者「うん! 止まれー」パカッ パカッ

 
あれとはもちろんアレです。
人間が生理的に我慢できない現象です。
私のゆるみきったあそこでは、すぐに漏らしてしまいます。 

勇者「ボクがいこうかー?」

傭兵「いや、お前は休んでろ。手綱ひいて疲れてるだろ」

傭兵「俺が連れて行くよ」

勇者「わかったよろしくー」クタッ

ソル様は裸の私をいわゆるお姫様抱っこで抱きかかえて、荷馬車の後部から外に出ました。
もちろんパンツは履かせてもらっていませんし、おむつだって馬車のなかに備えてあるはずがありません。

私はこのように介護してもらわないと、おしっこ一つできないのです…。

傭兵「ここらでいいか」

見渡す限りの平原に私達以外の人影はありませんでした。
だれかに見られるという心配はないのですが、私は温泉でもない野外で裸でいることが恥ずかしくてたまりません。


傭兵「ヒーラちゃん。出そう?」

僧侶「…ぅ、ぁ…ぅ」

傭兵「まだ時間早かったかな。えっと、前回は何時間前だったっけな…」

僧侶(この格好恥ずかしくて死にそうです…)

私は脚をおおきく開いてもちあげられ、樹の根本にむかっておしっこのポーズをとらされていました。
最初のうちは馬車のなかで瓶に用を足していたのですが、瓶は母乳を搾る時に必要だとマナちゃんに言われて、
それ以降は母乳専用となってしまいました。

だからこうして催す時間を見計らって、漏らす前に定期的に外に連れ出されるのです。

傭兵「出ないかな」

僧侶(まだですよぉ…今おしっこしたくないです)

僧侶(声が出せたら…うう)

傭兵「…ヒーラちゃん我慢しないでねー、いまのうちに出しとこうなー」

僧侶(子供じゃないんですからぁ!)

しかしソル様の言うことはもっともで、馬車が動き出してから漏らしてしまっては面目が立ちません。
弛緩しきった体で我慢が効かないのは仕方のない事とはいえ、
私のおしっこでみんなの使うお布団を汚したくないのです。
洗濯の手間も増えて、負担を強いてしまいます。


傭兵「ちょっと触るね」

僧侶「…ぅ…ぅっ」

それも仕方のないことです。
ソル様は、私の恥部に触れ、おしっこの穴をくすぐったり、お腹の下を押したりして私の尿意を刺激しました。

傭兵「これで出てくれるといいんだが…」

くにゅ…くにゅ…

僧侶(あんっ、そこは…)


やがて温かいものがあそこから溢れてきます。
水音は勢いを増し、樹の根元を潤していきました。

僧侶(はぁ…またソル様の前で放尿…最悪な気分です…)

傭兵「お、結構勢い良くでるな」

僧侶(それは言わなくていいんです!)


せっかくのふたりっきりなのに、デートどころかただの介護でしかない現状に私はげんなりとしました。

僧侶(治ったらちゃんとデートしてくださいね…)

傭兵「ヒーラちゃん。よくがんばったな」

チュッ

ソル様は気持ちの沈みゆく私に、口づけひとつ落として、一緒に馬車へと戻りました。



<夜>



勇者「それにしても、ヒーラなしの生活がこんなに大変だとはおもわなかったよ」もぐもぐ

魔女「うん」

勇者「ヒーラのご飯たべたいなぁ」

魔女「私のじゃダメ?」

勇者「だめじゃないけど…なんだかヘルシーすぎて、お腹いっぱいにならないよ」

魔女「そう」もぐもぐ

傭兵「俺がつくるか」

勇者「ソルは栄養偏ってるからダメ」

傭兵「じゃあ一番文句言うお前がつくれ」

勇者「かぼちゃスープ以外無理」もぐもぐ

傭兵「はぁ、そうですか。…ヒーラちゃんは料理洗濯となんでもしてくれていたからなぁ」

傭兵「最近では水の魔法でお風呂いれてくれるしな…」

勇者「ヒーラ早く元気になるといいね」

傭兵「毒素は結構出てるはずなんだけどな、ちっとも動けるようになる気配がない」

魔女「体の麻痺がとれない。強力な麻痺」もぐもぐ


勇者「ねーヒーラぁ、声もでない?」

僧侶「ぅ…ぅ」

僧侶(すいません、なにもお役に立てません…)

傭兵「だけど、峠は越えたみたいでよかった」

勇者「最初の夜はすごくうなされてたもんねぇ」

そのせいで、私に付きっきりのユッカ様たちはまともに睡眠をとることすら叶いませんでした。
さらに夜営は元々私が結界を担当していたので、それがない今は交代交代で周囲の索敵を怠ることができません。

私がダウンしたことによりみんなに大きな迷惑をかけてしまいました。
私の顔をのぞきこむユッカ様の目元にはうっすらと隈ができているように見えました。


勇者「あと数日で街につくからね。きっといい薬師が見つかるよ」

傭兵「っと、そろそろおしっこさせる時間だな」

勇者「ボク洗い物してるからヒーラのことよろしくね」

傭兵「おう。慣れたもんだぜ」

勇者「…エッチ」

傭兵「…下心はないぞ」



傭兵「よいしょっと」


またタオルが取りのけられ、裸のまま私は連れだされます。
ひんやりとした夜風が汗ばんだ素肌をなでて、冷え始めた体がだんだんと尿意を催してきました。

魔女「待って」

傭兵「なんだ?」

魔女「そのまま抱きかかえて、おしっこしながら、馬車のまわりを一周して」

傭兵「え…何言ってるんだお前」

僧侶(そうですよ! そんな恥ずかしいことヤです!)

魔女「ヒーラの出したての尿は少しの時間なら魔除けになるかもしれない」

傭兵「なるかなぁ」

僧侶(なるのでしょうか…)

魔女「ヒーラの尿は聖魔力を含んでいるはず」

僧侶(尿尿言わないでください)

魔女「つまり聖水」

僧侶(たしかにそうかもしれませんけど…結局ただのおしっこですよおしっこ!!)


魔女「ユッカが一晩中魔覚を研ぎ澄ましている。あれは体によくない」

傭兵「あいつ…やすめっていってんのに、ずっと索敵してんのか」

僧侶(ユッカ様がそんなことを…私なにも聞いてません…)

魔女「続けばそのうち倒れてしまう」

傭兵「たしかにな…あいつ全然寝てないっぽいしな」

僧侶(…ごめんなさいユッカ様。私が結界を貼れないせいで…)

僧侶「……ぅ、ぁ」

魔女「だからヒーラを…あ、出てる。そのまま抱えて走って。途切れる前にちゃんと一周して」

傭兵「おわっ、行くぞヒーラちゃん」ダダッ

僧侶(でもこれは嫌です~~~~っ)


マヌケで恥ずかしい目にあいました。

結果、魔除けの効果は多少なりとあるということで、ユッカ様は眠たい目をこすって屋根の上へとあがっていきました。

僧侶(ちゃんとお休みになってくださいね…)




  ・  ・  ・



その晩、布団の傍らにはまたソル様がいてくださいました。
ときどき私の様子をみながら、本を朗読してくれます。

正直いうと、この寝たきりで指先すら動かせない生活は退屈でしたので、
そういった娯楽を与えてくれるのはとても嬉しかったです。

傭兵「へーこの本結構おもしろいんだな」

傭兵「下巻はどこにあるんだろう」ゴソゴソ

僧侶(私のカバンの内ポケットの中にありますよー)

僧侶(って声にだせたらいいんですけど…)

傭兵「っと、ヒーラちゃんそろそろ寝るか?」

僧侶(あうう…今日はここまでですか)

傭兵「寝る前に一度体ふいておこうか」

僧侶「…!」

そしてランプの灯りのもと、再びタオルがめくられて、私は素肌を晒します。
ソル様は私のこんな痴態を見てなんともおもわないのでしょうか。
なんともおもってくれないのでしょうか。



おっぱいを触るときだって、エッチな触り方をしてくれません。
ここ数日間ユッカ様とも何もなさっていないようですし、男の人にとって我慢は苦しいことなのではないでしょうか。

そんな私の疑問をよそに、ソル様は手慣れた手つきで私の体を濡れたタオルで拭っていきます。
首筋、鎖骨、脇のした、胸まわり…。

僧侶「…ん♥」

僧侶(冷たくてきもちいい…)

おへそや、腰、アソコも。

僧侶(ひゃんっ、そこは一言声かけてくださいよぉ)

ぐるんとひっくり返しておしりや背中側も拭いてくれました。

私の体にそうやっていっぱいあますことなく触れて、ソル様は本当にこれっぽっちもエッチな気分にならないでしょうか。

僧侶(もしも逆の立場なら…私は…)



僧侶(私は…好きな人に裸にされただけでこんなにドキドキしているのに)

冷たいタオルで体の表面を拭かれても、カラダの芯の火照りが取れることはありませんでした。
淫魔の呪いは私を焚きつけて、胸が自然と張ってきます。

いつのまにか乳首までぷっくりと勃っていて、ソル様に見つかってしまいました。

傭兵「ヒーラちゃん…」

サキュバス「あんたに触られてやらしい気分になってるわね」

傭兵「おわっ!? な、なにしに来やがった」ドタッ

サキュバス「毎回そのリアクションやめてくれる? 傷つくんだけど」

傭兵「ほら、出てけ。寝るとこだぞ」シッシッ

傭兵「それとも俺たちの寝首でも掻きにきたか」

サキュバス「んーん。暇だから見に来ただけよ♪」

サキュバス「それに屋根の上に潜んでるとさ、チビっ子が見えないはずのあたしのほうじーっと見つめててなんか怖いのよねぇ」

傭兵「お前なぁ。人ん家だぞ、馬車だけど。勝手に入んな」

サキュバス「それより、乳娘がくるしそうにしてるわよ」

傭兵「えっ」


僧侶「はぁ…ハァ」

傭兵「ヒーラちゃんどうした!?」

傭兵「熱があがってきたのか?」ピト

僧侶(違うんです)


目の前に淫魔がやってきてからというもの、私の体の熱はますます高まっていきました。
それはまさに発情と言っていいほどに、体の奥がじんと熱くなって、心臓が高鳴ります。

サキュバス「お熱よねぇ」

サキュバス「くすくす。ほら、しちゃいなよ」

傭兵「何言ってやがる…」

サキュバス「女の子がこんな無防備な姿であんたのこと誘ってるのよ」

傭兵「ヒーラちゃんはそんないやらしい子じゃない」

サキュバス「そうかしら? あんたそういうつつしっかり勃ってるみたいだけど」

傭兵「く…」

僧侶(ソル様…♥)



サキュバス「ほら、襲っちゃいなよ」

傭兵「病人にそんなことできるかッ」

サキュバス「病人っていっても、別に体がうごかないだけじゃない」

サキュバス「風邪引いてるわけでも、熱があるわけでもないし」

サキュバス「こんな風にすっぽんぽんにしておいて、説得力ないわよ? くすくす」

傭兵「うるせーな…」

傭兵「いくらヒーラちゃんがエッチな姿でも、そんなことしたらあとで殺される」

サキュバス「じゃああたしが喋れないこの子の代弁してあげる」

サキュバス「ああーんソルさまー、はやくヒーラを犯してぇ。おちんちんずぼずぼしてくださーい♥」

傭兵「言うか!」

僧侶(そこまでは言ってません!!!)

サキュバス(でも似たようなことは考えてるくせに)

僧侶(うう…!! そ、そうかもしれませんけどこれはあなたの呪いのせいです!)

サキュバス「はぁ…この乳はほんと素直じゃないんだから」



淫魔は薄く笑みを浮かべて、パチンと指を鳴らしました。
すると、私の胸のつっ張った感じがどんどんと増していきます。
そして…。

ぴゅーーっ ぴゅーーっ

僧侶(きゃああああっ!)

傭兵「うわっ、いきなりどうした!」

突然の噴乳。
絶頂に似た感覚が訪れて、私の頭は真っ白になりました。

サキュバス「あんたにおみまいしたことなかったわね」

サキュバス「あたしね、こうやって指ならしたら」パチン

僧侶(きゃあああああああっ!)

ぴゅーーっ ぴゅーーっ

傭兵「ヒーラちゃぁぁん! まずい、瓶、瓶…」

サキュバス「呪いの効力を強くできるのよ。くすくす」

サキュバス「素直になれない生意気な乳にはお似合いの姿ね♪」パチン パチン

僧侶(いぐっ、イっちゃいますっ! あああっ♥)

ぴゅーーーーーっ♥


傭兵「や、やめろっ!」

サキュバス「あらっ、残念はずれ♪」

傭兵「ヒーラちゃんになにしやがる」

サキュバス「なにって。いっぱい出したら治るの早くなるでしょ」

傭兵「そうか」

僧侶(なに納得してるんですかぁ!)

サキュバス「どう、この姿をみても、まだしたくならない」

サキュバス「ほら、顔なんてトロンってしちゃって…」

サキュバス「胸はえっちなミルクで真っ白。おまんこは…こんなに出来上がってるわね」くにゅり

僧侶(いや、触らないで…そんなとこ広げちゃ嫌です)

サキュバス「いたた…あんま触るとあたしが痛い目みるわね」

サキュバス「エッチしなさいよ。乳だって何日もこんな状態じゃ溜まってるわよ」

サキュバス「あんたもでしょ?」

傭兵「……」


サキュバス「それともあたしとする?」

僧侶「…!」

僧侶(だめですっ! 絶対だめ絶対だめです!! ソル様逃げて!)

サキュバス「はいはい。そんなおこらくても。何もしないってば」

サキュバス「でもお手伝いはしちゃおっかな」

傭兵「さ、さわんな」


淫魔はあろうことかソル様の大きくなったあそこに触れて、撫で回しはじめました。

傭兵「や、やめろ」

サキュバス「やだー。かたーい。くすくす」

サキュバス「あたしこれ欲しいなぁ♪ 食べちゃおっかなぁ」

僧侶(ソル様ちゃんと抵抗してくださいよぉ)

傭兵「く…お前が触っていいもんじゃない」

サキュバス「あらそう? あたし勇者越しにあんたのちんこをいつも感じてるんだけど」

サキュバス「直接さわられるのは嫌なもん?」

傭兵「当たり前だろ」

サキュバス「ま、今日はお手伝いだから。ほら脱ぎなさい」


やがて目の前にソル様のむき出しになったおちんちんがそびえ立ちました。

私のおっぱい以上におおきく腫れ上がっていて、ずいぶんと溜まっているのかひくひくと小刻みに跳ねています。


サキュバス「うわっ、ちょー元気」

傭兵「お前殺す…殺す…」

サキュバス「殺してみなさい♪ 乳がどうなっても良いならね♪」

傭兵「くそっ」

サキュバス「こんな状況のくせに、おっきくしてるあんたに発言権なんてないわよ」

僧侶(ほんとダメな人…)

僧侶(でも…私の体で、興奮してくれているんですね)

サキュバス(あたしの体の感触だったりして)

僧侶(そ、そんなぁ)

サキュバス(嘘よ嘘。ちゃんとあんたの乳に視線釘付けだからコイツ)

サキュバス「さて。入れちゃおっか。目の前の穴ぼこに♪」

傭兵「ヒーラちゃんごめん…」


サキュバス「レッツゴー♪

じゅぷ…じゅぷん

僧侶「ん!!」

僧侶(ああああっ♥)

傭兵「くあっ」

ソル様の怒張したおちんちんが、私のなかに入ってきました。
後ろから淫魔に腰をおさえられて、抜くことができないようです。

結局、淫魔の前で私たちは行為に及ぶこととなってしまいました。
聖職者として最大の恥辱です。屈辱です。


サキュバス「でも気持ちいくせに」

僧侶(ひどいですよぉ~~!)

サキュバス「じゃああとは、乳娘が満足するまでたっぷりしてあげるのよ」

サキュバス「搾りとったミルクと同じくらい、あんたのミルク子宮の奥にぶっかけてあげなさい」

傭兵「だ、だれが…ッ」


サキュバス「はいこれ置き土産」

淫魔はふぅーっとソル様に桃色の吐息を吹きかけました。
私はそれにおぼえがありました。
私がバザでソル様とはじめて淫行におよぶこととなった原因である、あの発情成分の入った吐息です。

ソル様はそれを間近で吸ってしまい、一度気を失ったようにかくんと頭を垂れた後、
次に顔を上げた時には目が据わっていて、
さきほどの及び腰はどこへやら、私にむかって勢い良く腰を振り始めました。


傭兵「はぁ、はぁ、はぁ、ヒーラちゃんっ、ヒーラちゃん!」

ソル様は私の名を呼びながら、何度も腰を打ち付けてきます。
硬いおちんちんがおまんこの中をかき分けて、ずんずんって、私の奥を突きました。


僧侶(ソル様ぁ~~♥ そこ、そこっ)

僧侶(ひさしぶりのエッチ♥ やっとできたッ♥)

傭兵「はっ、はっ、ヒーラちゃ…いい、いいよっ」

サキュバス「あははは! あんた達もこんな風になるのね」

サキュバス「がんばれ~♥」


そしていつの間にか淫魔は姿を消していました。



 ぱちゅん ぱちゅん ぱちゅん
  ぱちゅん ぱちゅん


エッチな水音が絶え間なく響き渡ります。
動けない私はただ寝そべって付かれているだけなのに、快感はいつも以上に感じました。

それはソル様がいつもより激しく腰をふっているせいでしょう。

ずっと私に夢中で、いまは私のことだけを考えて、
おちんちんが気持ちよくなるためだけに私のおまんこをえぐっています。

僧侶(こんなソル様がみれて嬉しい…かも)

僧侶(んっ、また奥激しっ♥ あんっ)

 ぱちゅん ぱちゅん ぱちゅん
  ぱちゅん ぱちゅん


いつもエッチのときには加減というか、私に対する妙な気遣いが感じられたのですが、
今日はそれが一切ありません。
理性がなくなったソル様は、私を物であるかのように突いて、私の中で脈打ち、遠慮なく膣内で射精しました。


傭兵「はぁっ、ヒーラちゃん…さいこっ、ああっ」

僧侶(ああああ~~~♥ 出されちゃってるぅ、ソル様のあついミルク♥)


それから何度も何度もおまんこの中で出されました。

おっぱいをたくさんしぼられ、私たちの周りはいろんな汁でべたべたです。


傭兵「あぁまたいくっ、貯めたのいっぱい出すぞ」

僧侶(…! くだしゃいっ、くだひゃいっ♥)

傭兵「うお…あああっ」

どぷどぷどぷ

僧侶「~~~~ッ♥♥」

僧侶「ふーっ♥ フーッ♥」

僧侶(すごい…まだこんなに出るんですね)

僧侶「ふーっ♥ フーッ♥」

僧侶(淫魔の力ってしゅごい…♥)

僧侶(頭、とけそー…♥)

傭兵「汗いっぱいかいてるな。水飲んで再開だ」

傭兵「俺も薬補充するからな、ヒーラちゃん覚悟しろよ。今夜は寝かさないぞ」


その晩、きっとユッカ様なら1レベルか2レベルくらいあがっちゃうんじゃないかと思うくらい
私はたくさんソル様に犯されました。
私から彼を求めることはできませんでしたが、私にとってこの上なく幸せな時間でした。


僧侶(もうらめっ♥ おまんこきもちいいっ…ソル様きもちいい…♥ あ゛っ♥;)


ぴゅーーーーっ♥



第27話<奇襲>おわり

 

更新終わり
次回第28話
明日予定



第28話<聖剣争奪杯>



僧侶「ご迷惑おかけしました…」ペコリ

勇者「ふぁ……。ヒーラ! 動けるようになったの!?」

僧侶「は、はい。まだ少しぎこちないですけど」ヨロッ

勇者「わわっ、大丈夫? まだ寝てていいよ」

勇者「でもよかったぁ。こうしてまたヒーラと喋れるなんて嬉しいよ」

僧侶「たくさん看病してくださって、ありがとうございました」

勇者「ううんいいの。ボクヒーラと一緒にいられて幸せ…」ギュ

僧侶「ユッカ様…」ギュ


傭兵「あー、ごほん。ヒーラちゃん回復祝いに、今日は保存していた肉を解禁しようと思う」

勇者「わーいお肉!」

魔女「…ところで、毒素出し尽くすまでどれくらいしたの」

傭兵「は…?」


魔女「昨日は、屋根が揺れてなかなか寝付けなかった」

傭兵「き、気のせいだろ…」

僧侶「そうですよっ! 私も暑さで寝苦しくて、いっぱい汗かいちゃったからきっと治ったんですね!」

魔女「そう」

サキュバス「なんだー、乳あんた元気になったんだぁ」

僧侶「あ、淫魔…さん」

サキュバス「なによその嫌そうな顔。それに、あたしのことはサキュって呼んでってば」

僧侶「…その節はどうも」

サキュバス「はぁ。お礼をするときはぁ、ちゃんと相手の顔みてしなさいって教わらなかったの?」

僧侶「う゛……あ、ありがとうございました」

サキュバス「ふふん」

勇者「サキュありがとねー。サキュの呪いのおかげだよ」

サキュバス「でしょでしょ!」

勇者「でももういらないから早く解いてね」

サキュバス「…」

傭兵「なぁ淫魔。お前のほんとの目的ってなんなんだ」


サキュバス「言わなきゃだめ?」

勇者「おしえなよー」

サキュバス「うーんと、世界征服かな」

傭兵「は?」

勇者「世界征服?」

僧侶「無理に決まってるじゃないですか」

勇者「ボクに呪いをかけるのと何に関係があるのさ!!」

サキュバス「はいもう答えたからおしまい! でさー、あたしの分もご飯ある!?」

傭兵「…」

僧侶「しかたないですね。今日だけはご一緒しましょう」

サキュバス「やった♪」

魔女「淫魔」グイグイ

サキュバス「なによおチビ。人の尻尾さわっちゃやぁよ」

魔女「淫魔の国は滅びた。あなたは行き場を失ったからこうしているの?」

サキュバス「……さぁ~~ね。勝手に想像してなさい」

サキュバス「大人のレディにはたくさん秘密があるのよ」

勇者「ふーん」



  ・  ・  ・


サキュバス「たまにはお肉たべて精をつけるのもいいわね」ガジガジ

勇者「うん」もぐもぐ

サキュバス「あんたは特にいっぱい食べなさいよ」

勇者「うん」もぐもぐ

サキュバス「おっきくなってもらわなきゃ困るんだから」

勇者「うん」もぐもぐもぐもぐ

サキュバス「食べるのに夢中で全然聞いてないわね…」


傭兵「…」イライラ

僧侶「ソル様、今日は私の顔に免じて同席を許してあげてください」

傭兵「わかったけど…側にいると気が気でない…」

僧侶「いままでもたくさん助けてくれましたし…」

傭兵「煮え湯を飲まされた回数も結構なもんだけどな…」

僧侶「でもサキュさん悪魔でもそこまで悪い人じゃないのかなって」

傭兵「だまされちゃだめだヒーラちゃん! 君のここを淫乱にした張本人はあいつだぞ!」むにゅ

僧侶「そうですね…」

僧侶「…って、きゃーー!」ガギンッ ボガッ

傭兵「ぐあ゛っ。あっ…ほんと元気になってよかった」

魔女「静かに食べられない大人ばっかり」



サキュバス「はぁこの先って魔法の国なのよね…あそこサイテー」

傭兵「明日にはつくぞ」

勇者「何か嫌なことがあるの?」

サキュバス「あそこさー、確か魔物よけに結界張ってんのよ」

僧侶「結界ですか」

サキュバス「そ。あんたが張るようなのをね、数十人数百人って規模で街を囲むようにぐるっとね」

傭兵「へぇ」

サキュバス「魔界では難攻不落の城って呼ばれてるわ」

サキュバス「いざ結界を突破できても、街の中には魔力の高い人間が沢山住んでるみたいだし…」

傭兵「頼もしいな」

サキュバス「あぁ~ん、中に入って吸ってみたいなぁ」

傭兵「ってことはお前入れないのか」

サキュバス「入れないことはないけどぉ、中でこの姿を見せたり、淫魔の気を漏らしちゃうと」

サキュバス「あっというまに捕まっちゃうわ。だからつまんない」

傭兵「よし、こいつを捕まえてもらおう」

傭兵「呪いを解いてもらうついでだ」

サキュバス「行くのやめない?」ニコッ

僧侶「行きます」ニコッ



<翌日・昼>


【魔法大国グリモワ・入り口】




勇者「ついたー」

僧侶「ピニオンから結構かかりましたね」

傭兵「あぁ」

勇者「ようやくベッドで寝れるー」


番兵「止まれ。入国審査を行う」

番兵「来訪の目的は、観光か、仕事か、それとも出場か」

傭兵「立ち寄るだけだから、観光みたいなもんか」

勇者「だね」

傭兵「で、出場ってなんだ。なんかやるのか」

番兵「うむ、近日行われる聖剣争奪杯の参加者を各国から募集している」

番兵「いまはエントリー期間だ」

番兵「貴様も見たところ剣士のようだが、大会への出場はしないのか」

傭兵「聖剣…」

勇者「なにそれすごそう! ほしい!」


勇者「聖剣だってソル! ねぇきっとボクたちの冒険の役に立つよ!」

傭兵「本物ならそうだが…」

番兵「参加するなら、この紙に必要事項を記入して闘技場受付に提出せよ」

傭兵「一応2枚もらっとく…」

勇者「ボク出る!」

傭兵「概要がわかってからな」ポンポン

番兵「では、入国を許可する」

番兵「ようこそ魔法大国グリモワへ。この通路を抜ければすぐだ」

ギィ…


勇者「!! うわっ、すごい魔力。全身ゾクゾクきちゃったよ!」

僧侶「ここが魔法大国…私でもわかるくらい魔力に満ちてますね」

魔女「…吸い放題」

傭兵「とにかくまずは城に向かうぞ」

傭兵「ここの王に挨拶からだ」

勇者「はぁーい。うわー、なんか飛んでるよー」

僧侶「なんでしょうねぇあれ。箒にまたがってるんでしょうか」


魔女「魔法具店…いっぱい」キョロキョロ

魔女「全部入りたい! あとで来たい」

僧侶「私もいろいろ買い揃えたいです」

僧侶「大きな図書館もあるってクロノ様に聞いてますよ! どこでしょうねぇ」キョロキョロ

勇者「あーいいなー。あれどうやって飛んでるんだろう。ボクも乗りたいなー」

傭兵「俺には死ぬほど縁のない国だ…」

勇者「ソルもここの魔力感じてみたい? チューしてあげよっか」

傭兵「いや、いい…」

勇者「くふ」ぎゅ

傭兵「いいっつってんだろ離れろ」

傭兵「お前ら浮かれてんなよ。遊びで来たんじゃないんだぞ」

勇者「観光って言ったじゃん」

傭兵「建前だ。まさか自分たちが勇者一行で王様に会いに来たなんていっても通れるわけないだろ」

勇者「全然信じてもらえないもんね…」

傭兵「だがクロノさんにもらった王宛の手紙がある。さすがに王は信じてくれるだろうよ」

傭兵(まともな奴ならいいがな…)




【王宮・謁見の間】



魔法国王「やぁ、またせてすまないね」

傭兵(こいつが…)

魔法国王「愛しのクロノさんからの手紙をもってきてくれたんだって!?」

魔法国王「さぁ見せてくれよ」

勇者「これです」

大臣「お預かりします」

魔法国王「なになに……ふぅーーん。なんだぁ、ぼくへの愛を綴った返事じゃないのかぁ」

僧侶(なんなんでしょうこの人)

魔法国王「君たちが勇者一行ねぇ…ま、見えなくもないか」

魔法国王「たいした魔力をもっているが、感じ取った所、妙な混じり気がある」

勇者「そうなんです! ぼくたち、旅の途中で呪いをかけられちゃって」

勇者「それを解く方法をさがしてここまで来ました」

魔法国王「なるほど、そりゃ遠路はるばるようこそ……」

魔法国王「ん? 勇者の血筋って言えばどこだっけ」

大臣「太陽の国ですな」


魔法国王「あーそうそうそれだ」

魔法国王「太陽の国といえば、グレイスとかいう美人で気の強い姫が戴冠して今は王様やってるんだっけ」

僧侶「え? グレイス様は王子様ですよ」

魔法国王「あぁ、そうだっけ? スラっとしてて目つきの鋭いちょっと怖い子だよね」

傭兵「グレイス王を知っているのか」

魔法国王「7~8年前に連合国首脳会議に出席したときにね、会って少し話をしただけさ」

傭兵「……」

魔法国王「ははは、聞いてくれよ。そこでね、将来ぼくの女にならないかいって聞いたら」

魔法国王「彼女…いや彼か…どう答えたと思う?」

僧侶「さ、さぁ…」

魔法国王「『あいにく私は男だ』と一蹴されてしまったよ。残念だねぇ」

僧侶(それ当たり前なのでは…)

傭兵(趣味わるいやつだな)

魔法国王「そんな傷心のぼくも新しい恋を見つけてね、いまはピニオンのクロノさんにアタックしているのさ!」

魔法国王「ずっと空振りだけどね」



魔法国王「クロノさん、元気だったかい?」

魔法国王「美人だったろ? あの器で古びた時計塔の管理人なんてポジションおさまっているのはもったいない」

魔法国王「ぼくの妃となり、ともに国の未来を築いていくべきではないと思わないかい?」

勇者「…うーん」

僧侶(私この人苦手です)

勇者「クロノさんはピニオンから出たくないって言ってたよ」

魔法国王「あんな時計塔くらいなら、この国にもあるし、もっと大きいのを建ててやるのに」

勇者「そういう話じゃなくて…」

魔法国王「ま、きみたちが来てくれたおかげでぼくの本願も叶ったよ」

勇者「え…」

魔法国王「ほらここに、勇者様の呪いを解いてくれたらあなたの願いをなんでも一つお伺いいたします」

魔法国王「って書いてあるじゃないか」

勇者「!! そ、そんな!」

魔法国王「これってさ、クロノさんがぼくを受け入れるってことでしょ」

魔法国王「この魔法国王グリモワの王である、ぼくの妃になるってことだよ。ね?」

大臣「左様ですな」

傭兵「……ッ」


魔法国王「よぉし、ぼくが直々に呪いをみてやろうじゃないか」

魔法国王「さぁ近くへおいで」

勇者「で、でも…」

勇者(クロノさん。どうしてそんな約束を…ダメだよ)

僧侶(クロノ様…私たちどうすれば)

魔法国王「ふ…ため息がでるね」

魔法国王「そこの怖い顔した兵士のきみ。羨ましいね」

魔法国王「こんなかわいい子をはべらして旅をつづけているのかい」

傭兵「そういうわけじゃない」

魔法国王「けどさぁ、釣り合いってものが取れてないよ」

魔法国王「まず手前の子」

魔法国王「クロノさんに負けず劣らず美しいね…魔力も澄んでいて…蒼く広大な海を想わせる…」

僧侶(この人…やっぱり魔覚はすごい)

魔法国王「ぼくの側室にならないか」

僧侶「お、お断りします。旅がありますので」


魔法国王「その隣のきみ」

勇者「ボク?」

魔法国王「そうそう。きみが太陽の血を受け継ぐ勇者だね」

魔法国王「あぁわかるよ。きみのなかで燃えたぎる紅蓮の炎。清い心の輝き…」

魔法国王「まぁきみも顔立ちはわるくないし、ぼくの側室には十分だね」

魔法国王「5年後が楽しみだよ」

勇者「え…嫌です」

傭兵(黙って聞いてりゃ、なんだこいつ…)


魔法国王「というわけで、ふたりともすばらしい魔力の持ち主だ」

勇者「ど、どうも…」

魔法国王「だけど、残念なことに美しい魔力の中にくだらないものが混じってしまっている」

勇者「ボクたちにかけられた悪魔の呪いなんです。それを解いてほしくて、やって来ました」

魔法国王「あぁ…だけどその前にさ…ひとついいかな」

勇者「はい?」

魔法国王「その後ろのきみだよきみ」

魔女「!」

魔法国王「ずいぶんと、おかしなのがいるじゃないか。ははっ」


魔法国王「大臣。いまは聖剣争奪杯にむけた大事な期間だよねぇ」

大臣「はい」

魔法国王「入国審査は厳重にっていったじゃないか」

魔法国王「だめだよぉ…この魔法大国に魔物の侵入を許すなんてさあ」

魔法国王「そうだろ銀髪のきみ? ぼくの魔覚をごまかせるとでもおもっているのかい」

魔女「!?」

傭兵「な、なに言ってやがる! マナは俺達の仲間だ!」

勇者「そうだよ! マナは魔物じゃない! 人間だよ!」

魔女「わたしが…まもの…?」

魔法国王「衛兵」

衛兵「…」ザッザッ

衛兵「…」ジャキン

傭兵「て、てめぇ」

魔法国王(どうやら、珍しいものが手に入りそうだ…)

魔法国王(勇者。君たちは知らないようだけど、ソレは野放しにしちゃいけないものなんだよ)

魔法国王「銀髪のソレをさっさと捕まえろ。ふふ、ふふ…」

魔法国王(こうすることが、一番世の中のためになるのさ…)



第28話<聖剣争奪杯>つづく

更新おわり
次回明日22時~

第28話<聖剣争奪杯>つづき


勇者「なにするの!」

僧侶「武器を向けるなんて、国交問題ですよ!」

魔法国王「無論、太陽の国の代表である君たち3人に危害を加える気はない」

魔法国王「だけどソレは違う。あまり魔物を庇い立てしないほうがいいよ」

魔法国王「さっさとその娘をひきわたすんだ」

勇者「ふざけないでよ!」

魔女「…」

魔法国王「勇者くん、魔物と人間が相容れることは決してないんだ」

魔法国王「それは人類の戦いに次ぐ戦いの長い歴史が証明している」

魔法国王「だから魔族領はぼくたちとは隔絶された世界にあるんだよ」

魔法国王「君だって、魔王を討った勇者の末裔ならわかるだろう」

魔法国王「本来ぼくと志を共にする者であるはずだ」

勇者「…! でもマナは魔物じゃない!」

魔法国王「…どうか抵抗しないでくれ」


勇者「マナを…どうする気なの」

魔法国王「ソレの生態にすこし興味があってね、調べさせてもらうよ」

魔法国王「おもしろい力をもっているようだからねぇ」

魔女(なに…この探るような視線…)

魔女(ユッカの魔覚とはまた違う…体の中に入り込んでくるような…ゾワゾワして嫌な魔力)

傭兵「調べるだと。そんなことさせるか」

傭兵「こいつは俺たちの仲間だ」

傭兵「例え人と違う不思議な力が備わっていたとしても、俺達とともに命をかけて世界を救うための旅をしているんだぞ」

魔法国王「ふぅ…わからないかなぁ。それは人型をしているけど、人間じゃない」

魔女「!!」

魔法国王「魔物なんだよ」

魔法国王「それに、君たちの旅なんて、ぼくからしたら知ったことではない」

勇者「えっ!? ど、どういうこと…」


魔法国王「歴代勇者の派兵なんて、太陽の国がしきたりとして勝手にやっていることだろう」

魔法国王「ここは魔法の大国、周囲を覆う鉄壁の結界があるかぎり、魔王が復活しようともぼくたちの平穏はもはや約束されているのさ」

僧侶「難攻不落の城…」

僧侶「あ、あなたたちだけが、この世界で平穏を手にするとでも!?」

僧侶「太陽の国は連合に加盟している国ですよ!」

魔法国王「そりゃあね、古くから王族同士の付き合いは少なからずあるが」

魔法国王「連合国っていっても、ぼくたちにとって太陽の国なんて、遥か海を隔てた田舎の国さ」

魔法国王「それとも、植民地にでもなるかい?」

僧侶「そんな…」

魔法国王「君たちが旅をするのを止める気はない、けどね、後押しする気もない」

魔法国王「勝手にやってくれ」

魔法国王「ただし、この国立ち寄った以上、この国のルールは守ってもらうよ」

魔法国王「魔物を差し出すんだ。さぁ」

勇者「…!」ゾク

衛兵「…」ジャキン


勇者「く、クロノさんがこのことをどう思うかわからないの」

魔法国王「ふふ…ぼくはね、欲しいものはなんでも手に入れることができるのさ」

魔法国王「ぼくの魔法があれば、彼女をぼくに心酔させることだって容易だよ」

魔法国王「だけどぼくとしては、彼女本来の力を手に入れたいからさ」

魔法国王「こうして古臭い手段で口説いているんだけど…」

勇者「クロノさんはお前の物じゃないぞ!」

魔法国王「やれやれ、きみにも嫌われちゃったな」

衛兵達「そこをどけ、魔物を庇い立てするな」

勇者「うっ」

傭兵「クソッ、逃げるぞユッカ」

勇者「マナ、こっち!」グイ

魔女「…!」

魔法国王「この国でぼくから逃げられると思っているのかい」


魔法国王「ぼくのこの魔覚がある限り、きみたちはどこへ逃げようとも…」ズズッ

魔法国王「おや…この感じ…ははは、なんだ青年」

魔法国王「きみはずいぶんと虚ろじゃないか…ふふ、ふふ」

魔法国王「…! そうか、そういうことか」


大臣「陛下、追跡しますか」

魔法国王「無論指名手配だ。国境の番兵に通達、聖剣争奪戦まで鼠一匹外にだすな」

大臣「承知しました」

魔法国王(どうやらおもしろい奴らが迷い込んできたみたいだねぇ)

魔法国王(少しは楽しめるかな)



【市街地】


勇者「うう…あいつが探ってる…あのねちっこい魔力がゾワゾワってするよ…う゛えっ」

僧侶「なるべき魔力をたてないように…」

魔女「…みんな」

勇者「大丈夫だよマナ! 絶対マナをあいつにわたしたりしない!」

魔女「でも…」

傭兵「あいつの言ったことは気にするな。お前はお前だ」

傭兵「俺たちが一番よくしっている」

魔女「…うん」

傭兵「それよりも、無我夢中で飛び出したが、この先どこへ逃げればいいんだ」

僧侶「きっと荷馬車は押収されてますよね…」

勇者「スレイプニル大丈夫かなぁ…」

僧侶「私たちの私物なので手を出されることはないでしょうけど…あの王様なら何をするかわかりませんね…」

勇者「なんだかとんでもない国に来ちゃったよ」

傭兵「国がかわれば価値観も道徳も違うか…」

僧侶「きっと魔族領が近いせいでしょうね。この巨大な結界は、迫る脅威に立ち向かうためのものなのでしょう」



衛兵「いたぞ! こっちだ!」

傭兵「くっ、もう追いついて来やがった」

傭兵「俺が足止めする、お前ら先にいけ」

勇者「そんなのダメだよぉ! ソルが捕まっちゃったら意味無いじゃん」

傭兵「俺がつかまるかよ」

勇者「でもだめ! 一緒にいて! だいたいどこに行けばいいの!」

傭兵「…ッ」

魔女「…私をひきわたしたほうが早い。そうしないとこの国であなたたちの身の安全はない」

傭兵「何言ってんだ!」

勇者「そうだよ! 弱気にならないでなにか解決方法を考えようよ!」


衛兵達「待てー!」

傭兵「しつけぇな…かといって蹴散らすわけにもいかねぇし…」

???「こっち!」グイッ

傭兵「うおっ!?」



女剣士「しー…っ」

勇者「…」

女剣士「行ったね」

勇者「あ、あの…ありがとう」

女剣士「あなたたち、勇者でしょ」

勇者「えっ、そ、そうだけど…どうしてわかったの」

女剣士「額のこれを見りゃわかるさ」コツン

勇者「兜?」

女剣士「とりあえず話は後だ、うちへおいで」

傭兵「俺たちはお尋ね者だぞ。それにあんたは誰だ」

女剣士「あなたたちの支援者さ。いいから早く」

僧侶「はい…」


突然現れた少女についていった先には、かなり老朽化がすすむ屋敷があった。


女剣士「入って」ギィ…

勇者「おじゃまします…」



【古びた屋敷】


女剣士「ま、お茶でもいれてくるよ。その辺座って待ってて」


僧侶「どなたなんでしょうか…支援者って言ってましたけど」

勇者「さぁ…わかんない」キョロキョロ

僧侶「これからどうしましょう。お尋ね者なんですよね」

魔女「…」

傭兵「なんとか馬車を奪い返してこの国を脱出するしかない」

勇者「はぁ…」

魔女「ごめんなさい私のせいで楽しい旅が」

勇者「ち、ちがうよぉー」ギュ

勇者「あのバカ王様ッ、なんてひどいんだ。マナのことあんな風にいうなんて…ぐすっ」


女剣士「あはは、バカ王様だって」

勇者「う、うわっ! 聞いてました…!?」

女剣士「全くその通りだよ」コトン

女剣士「飲んで。へんなもの入れてないから」


女剣士「あたしはサマンサ。この国で魔法剣士をやってる」

勇者「勇者のユッカだよ」

僧侶「ユッカ様の従者のヒーラともうします」

傭兵「同じくソルだ。かくまってもらってすまない」

魔女「……」

傭兵「あー、こいつはマナ。魔法使いだ」

女剣士「ユッカにヒーラにソルとマナね。オッケーよろしく」

女剣士「あなたたちもめんどくさいことに巻き込まれちゃったね」

傭兵「あの王はいつもああなのか?」

女剣士「まぁね。古の大魔導師の血をひいているらしくてさ」

勇者「あの人が…」

女剣士「たしかに人並み外れたすごい魔覚をもってるし、高等な魔術も扱えるんだけど」

女剣士「女癖は悪いし、気分屋ですぐおかしなことをはじめて国民を巻き込むし、で評判は地の底さ」

女剣士「気に入らない相手をすぐ魔法で洗脳しちまうんだ」

女剣士「だからあなたたちもなるべく早くこの国を出た方がいい」


傭兵「さっき、支援者って言ってたよな」

傭兵「俺たちのことを知っているのか」

女剣士「その子の額に太陽の国のシンボルがみえたもんでね」

女剣士「それが衛兵に追い回されてるときたもんだ。こりゃまたバカ陛下がなにかしたなと直感したんだよ」

勇者「この兜、見たことあるの?」カコン

女剣士「なんでかねぇ、うちにおんなじ紋章の物があるんだよね」

女剣士「たぶん、おじいちゃんの物なんだけど」

傭兵「たぶんって」

女剣士「もう亡くなってね…」

傭兵「そうか」


ガラガラッ

老人「さまんさ…めしはまだかのぉ…」ヨタヨタ

女剣士「う……おじいちゃ…あんだけ寝ててって言ったのに」

勇者「ゆ、幽霊!?」

僧侶「きゃあーー!!」

老人「めしは…はらへったのう」

女剣士「さっき食べたでしょ!」

傭兵「亡くなった…んだよな? あぁ、もう1人のじいさんか!?」

女剣士「……はぁ、嘘なんてつくもんじゃないね」

傭兵「……」



傭兵「じいさんぼけてるのか」

女剣士「そ。聞きたくても聞き出せなくてさ、ごめんね」

女剣士「すまない、ちょっとじいさん連れて行くの手伝ってくれない」

傭兵「こんな屋敷に2人ぐらしなのか?」

女剣士「まぁね。昔は腕の立つ魔法剣士でさ、メイドやらなにやらいっぱい仕えてたみたい」

女剣士「いくら剣豪でも、人間ボケちまえばこの有り様だよ…」

女剣士「おじいちゃん、ベッドもどろうよ」

老人「めし…」

傭兵「ほらじいさん。孫娘のいうことは聞くもんだぜ」ポン

老人「…んぐ」パチッ

老人「…! グレン! 貴様どこをほっつき歩いておった!!」

傭兵「ひっ、な、なんだ」

勇者「ぶーーっ。びっくりした…」

魔女「…飛ばさないで」フキフキ

女剣士「お、おじいちゃん…?」

老人「こい! 貴様にはまだ教えにゃならんことが山ほどあるぞ!!」

傭兵「はっ、ちょ…おいっ、どうなってんだお前のじいさん」


老人「貴様ときたら、連日修行をさぼって女遊びばかり」

老人「けしからん! 一度その性根を叩き直してやる!」ベキッ

傭兵「いでっ」

傭兵「誰かとまちがえてんぞ!」

女遊び「ご、ごめん! 本格的にボケてんなぁ…」

女剣士「おじいちゃん! あたしのことわかる!? 1+2は!?」

老人「……さまんさ…めしはまだかのぅ」

女剣士「…うーん」

傭兵「ったくなんなんだ…」

僧侶「グレン…? あれ、どこかで聞いたような…どこでしたっけ」

女剣士「あたしもあなたの赤毛…見たことあるような気がするんだ」

傭兵「…俺はここには来たこと無いぞ」

女剣士「…もしかして!」

女剣士「ちょ、ちょっと待ってな! あなたたちに見せたいものがあるんだ!」


老人「…グレン」

傭兵「…だからちげーっての。誰だよそいつ」

老人「…」


女剣士「この箱!」

女剣士「ほら、ユッカの兜おなじ紋章がかかれてるでしょ」

勇者「ホントだ。これ太陽の国の紋章だよ」

傭兵「中に何が入ってる」

女剣士「それがさ、魔力で封印されてるみたいでどうやっても開かないんだよ」

女剣士「あなたたちなら開け方しってるんじゃない?」

勇者「ヒーラしってる?」

僧侶「いえ」

傭兵「俺もしらないな」

魔女「おそらく、これは封印式じゃなくて、特定の魔力に反応してひらく罠式」

魔女「魔力を与えてためしてみたら」

傭兵「いや俺魔力もってないし」

僧侶「罠ですか…危険かもしれません。私やってみます、みんな下がってください」



僧侶「…えいっ」ズズッ

僧侶「……?」

勇者「開かないね」

僧侶「魔力込めましたよ?」

魔女「じゃあヒーラの魔力には反応しなかっただけ。ユッカやってみたら」

勇者「うん…けどボクも開かないんじゃないかなぁ」

傭兵「……気をつけろ」

勇者「えい」ズズッ


ユッカが魔力を注ぎ込むと、箱は軋んだ音をたてながらゆっくりと蓋を開いた。
中には小さな指輪が入っている。
ユッカはそれを不思議そうな顔で手にとった。

そして蓋の裏側に、俺達の国の文字が刻まれていた。

 『炎を受け継ぐ者、私の血を受け継ぐ者にこれを託す』
 『遥か彼方の故郷に想いを込めて』


傭兵「これは一体…?」

指輪に取り付けられた宝石が、燃えたぎるように赤く光った。



第28話<聖剣争奪杯>つづく

更新終わり
次回明日22時~

第28話<聖剣争奪杯>つづき



勇者「…これ、なんなんだろう。どういう意味」

僧侶「……うーん」

傭兵「ヒーラちゃんなにかわかるのか」

僧侶「歴代の選ばれし勇者様は、世の平和のために旅立っていますよね」

傭兵「あぁ…」

僧侶「もしかしたら、その方の残された物なのかもしれませんね」

勇者「ってことはボクのご先祖様の持ち物?」


女剣士「そんな昔のものではないとおもう」

女剣士「あたしが物心ついたころにはその箱はあったけど、当時はまだ綺麗だった」

女剣士「きっと、おじいちゃんがたまに思い出したかのように口にする、グレンって人の物さ」

傭兵「グレン…」

女剣士「その人が生きてるかどうかすらわからないけどね」

女剣士「おじいちゃんはあの通りボケちゃってるし…」


女剣士「あなたたち太陽の国の出身なんでしょ?」

傭兵「あぁ。だが名前に心当たりはないな」

僧侶「あの…私しってるかもしれません…」おずおず

女剣士「ホント?」

傭兵「本当か!」

僧侶「これはお父様から小さいころに聞いた話なので、真実かどうかもわからないですし、記憶も曖昧ですけど…」

勇者「教えてよ!」

僧侶「はい。えと、先代の国王様、つまり現国王グレイス様のお父上に当たる方です、にはご兄弟がいらっしゃったそうです」

勇者「へー」

僧侶「王位継承権でもめて、ある日家を飛び出したとか…」

僧侶「その際に王宮の宝を路銀代わりにたくさん持ちだしてしまったそうです」

傭兵「……」

僧侶「ほ、ほんとかどうかわかりませんよ!?」


傭兵「…いや、それなら俺も騎士時代に似たような話を聞いたことがある」

傭兵「どうも国はもみ消したがっていたようだがな」

傭兵(グレイス……お前は真実を知っているのか…?)

女剣士「なんにせよ、あなたたちの国の物であることは間違いなさそうだね」

女剣士「持って行きなよ。うちに置いててもしかたない」

女剣士「ちゃんと受け継ぐ人が現れてよかった」

勇者「うん!ありがとう!」

僧侶「よかったですねユッカ様」

勇者「いなくなった王子様…お宝を持って行っちゃうなんて、悪い人だったのかな?」

勇者「ねぇ、だからボク旅立つ時に兜くらいしかもらえなかったのかな?」

勇者「それでその王子様が長い旅をしてこの国に辿り着いた…?」

勇者「…あれ? 」

傭兵「ん?」

勇者「じゃあさ! 聖剣争奪杯の聖剣って! まさか!」


老人「グレン! 貴様、剣はどうした!!」

傭兵「は!? おいサマンサ、またじいさんがこっち来てるぞ」


女剣士「ちょっとおじいちゃん! 寝ててって言ってるでしょ!」

老人「なんじゃこのナマクラは」ガチャガチャ

傭兵「うわっ、勝手に触んな」

傭兵「じいさんいくらなんでもボケすぎだぞ」

傭兵「それにこれはナマクラじゃねぇ、騎士級しか持つことができない、かの刀匠トールが手がけたという名剣で―――」

老人「たわけ! あれとくらべりゃどんな剣もナマクラもいいとこだ! あれほど手放すなと言うたろうに!」

老人「まさかまた質に入れて遊ぶ金にしたんじゃなかろうな!! この大馬鹿もん!」

傭兵「…」ポリポリ

女剣士「ごめんソル。おじいちゃん急に昔の記憶が呼び起こされちゃったんだね」

女剣士「あなた、そのグレンって人に似てるのかもね…」

女剣士「さぁおじいちゃん! 戻るよ、手を焼かせないで」

老人「ふがふが…」

傭兵「…まぁいいけど。ボケ老人の相手も大変だな」

傭兵(だがじいさんのあの剣幕、名のある剣豪ってのは本当なんだな)


女剣士「グレンってやつ…相当ダメ王子だったっぽいね」

僧侶「ですね…」

女剣士「そんなのと間違えられるなんて、あなたからしたらいい迷惑だよね」

傭兵「ほんとだぜ…女遊びが激しくて、金にがめつくて、サボり魔って…」

僧侶(まるでソル様じゃないですか…)

魔女(だいたいあってる)

勇者「ソルじゃん」

傭兵「うるせー! 何見てんだ」グリッ グリッ

勇者「ぎゃっ」

魔女「いたい。見てない」

僧侶(私にはしてくれないんですか)

傭兵「だいたいなぁ…俺は王家なんぞとは無縁のただの傭へ…――」

傭兵「……あれ?」

勇者「?」


傭兵(俺は、どこで生まれた?)

記憶がない。当然だ、赤ん坊の頃の記憶なんてあるはずがない。
誰かに教えてもらわないと知る由もない。


なら俺は、誰だ?
ソルだ。誰が呼んだかはわからない。

いつのまにか自分がソルと呼ばれていることに気づいて、ずっとそう名乗っているだけ。
物心ついたころから戦いに明け暮れて、それしか脳のない男だ。



自分が何であるかなど、いままで考えたこともなかった。
いままで生きてきた経験が俺のすべてで、生まれなんてどうだって良いと思っていた。

ただ他人よりも力と魔力が優れていたから戦場で生き延びることが出来て、
そして流れ着くままにユッカやユイさんと出会って…。
いまの俺がある。

傭兵「……」

勇者「えへへー、似合う?」

僧侶「ぶかぶかですね。男性サイズでしょうか」

ユッカはもらった指輪をちゃっかり指にはめていた。
宝石の光は紅蓮のごとく燃え上がり、その炎に俺はしばらく魅入られた。


人には必ずルーツがある。
ユッカは太陽の国の故第一王子とユイさんの間に生まれた。
ヒーラちゃんもおそらく太陽の国で生まれているだろう。
マナは…どこで生まれたのだろう。
そして俺も。


グレンという男の話をきいてから、胸の中が妙にざわついて、気が気でなくなった。

傭兵「…ちょっと…散歩してくる」

勇者「えっ、何いってんの! だめだよ」

僧侶「外には衛兵さん達が徘徊しているじゃないですか」


女剣士「陛下の魔覚はしってるだろ? その気になれば外の人間全てを掌握できるくらいさ」

女剣士「表に出たらすぐに探られて居場所がばれるよ」

傭兵「俺は大丈夫だ。魔力をもってないから、魔覚で位置を知りようがない」

女剣士「え…あ、ほんとだ気付かなかった!」

女剣士「うわっ! そんな人っているんだ…! あたし生まれてはじめてみたよ、珍しいっ」

勇者「でもっ! 衛兵に見つかったら追い回されるよ」

傭兵「俺1人なら大丈夫だ。もし見つかってもきっちり撒いてくる」

傭兵「ま、ちょっとした偵察だ偵察ー。こそこそ隠れてるのは性に合わないんでな」

勇者「ソル……なんか変だよ」

傭兵「おみやげ買ってきてやるよ」ポンッ

勇者「うん……」


ガチャ


 



俺はあの日、ユッカに自分の持つ魔力の全てを与えた。
マナ曰く、魔力とは魂と似たようなもので、器が異なると簡単には定着しないらしい。
ユイさんの魂がユッカの体に正しく憑依できたのは、血のつながりのある親子であるからだろう。

ユッカもよく魔力の色や感じ方の差異を説明してくれる。
それくらい、魔力とは人それぞれ微妙に違っているものだ。

なら俺の魔力は?
なぜ俺の魔力はユッカの中に定着した?

ユッカは先日の蟲魔人との戦いで、間違いなく俺の熱線を放っていた。

答えの出そうで出ないもやもやとした気持ちをかかえたまま、俺は玄関のローブを借りて街に出た。



【酒場】


傭兵「結構混んでるな…」

傭兵「ガラの悪そうなやつばっかりだ。1人で来て良かった」

傭兵「マスター、エール」



店主「ういよ」

店主「なんか食うかい」

傭兵「じゃあ肉系のつまみでも」

店主「うい」

傭兵「忙しそうだな」

店主「聖剣争奪杯がはじまるからなぁ、あちこちから腕利きの剣士が集まってきてるぜ」

傭兵「聖剣か…」

傭兵(さっきユッカが言おうとしてたとおり、グレンってやつが持ちだしたものかもしれないな)

傭兵(手に入れておくに越したことはないが…いまの俺の立場じゃ出られない)

店主「あんたも出るのかい。いい腕周りじゃないか」

傭兵「そうか?」

店主「あんたのお隣さんも出場するらしいぜ」

傭兵「へぇ…」

ふと隣をみると、厚いローブをすっぽりと頭までかぶった人物が酒をちびちびと飲んでいた。
フードの隙間から、キラリと美しい銀髪が伸びる。
長い毛の先がいまにも机の料理にふれてしまいそうだった。


傭兵「……」

傭兵「ん?」

闇剣士「む…」


傭兵「!! てめぇ!」ガタッ

闇剣士「座れ」

傭兵「なっ…」

傭兵「てめぇがなんでここにいる。いや、聞くだけ無駄か」

闇剣士「……これだ」ピラッ

傭兵「聖剣争奪杯? てめぇも出るのか」

闇剣士「貴様らに聖剣を与えるわけにはいかんのでな。私としても、探していたものがまた1つ運良く見つかったというわけだ」

傭兵「……」

闇剣士「ここで殺気を放つのはやめておけ」


ガチャン!

衛兵「巡回である!! 現在指名手配中の女を探している」

衛兵「…」ギョロギョロ

衛兵「ムサイ大男ばかりだな…失礼」


バタンッ


闇剣士「この国は魔族禁制と聞いたが、私のことを奴らに告げ口できんわけがあるようだな」

傭兵「……チッ」


闇剣士「飲まないのか、炭酸が抜けるぞ」

傭兵「てめぇの隣でおちおち飲めるかっての」

闇剣士「私に首を跳ねられなかったことを感謝するのだな」

闇剣士「ここへ入ってきた時の貴様は、油断の塊だった」

傭兵「……」

傭兵「なぁ、てめぇは魔族なんだよな」

闇剣士「あぁ。貴様が一番よく知っているだろう」

傭兵「角はどうした」

闇剣士「魔力を抑えていれば、発現することはない」スッ

傭兵「仮面とらないのか。食いにくいだろそれ」

闇剣士「私の素顔がみたいか」

傭兵「…別に」

闇剣士「…ふ。今更、戦いづらくなるというわけでもないか」


そう言うと闇の魔剣士は仮面を外し机の上に置いた。
その素顔は端正な顔立ちの青年のように見えた。

歳はわからない。
俺と同じくらいだろうか。
真っ白な肌と、吸い込まれそうな深い真紅の瞳が、こいつが普通の人間とはかけ離れた存在であることを物語っていた。


だが、飯を食って酒を飲むその姿は、人間とかわりはしない。

一体俺たちは、何が違うのだろう。


闇剣士「どうした。女好きの貴様には悲報だろうが、私はこう見えても男でな」

傭兵「…しってる。興味ねぇよ。あと女好きじゃねぇから」

闇剣士「3人娘は元気か」

傭兵「…! お、お前がそんなこと聞いてくるなんてな」

闇剣士「先日のピニオンでの交戦で、彼女たちが着実に力をつけているのがわかった」

闇剣士「いずれ、私たちにとってあの力は脅威となる」

傭兵「ユッカたちに手出しはさせねぇ」

闇剣士「ふ…ここで貴様を葬ることは容易いが、私達には絶好の舞台が用意されている」

傭兵「聖剣争奪杯…」

闇剣士「エントリーするのだろ?」

傭兵「したくてもできねぇんだよ。ちょっと厄介事に巻き込まれててな」

闇剣士「ならば聖剣は私がいただいておこう」

傭兵「…」

闇剣士「何を迷っている」


闇剣士「貴様、弱くなったな…ほだされたか」

傭兵「…だな」

闇剣士「それでは困る」

闇剣士「私は武人として貴様のポテンシャルを全て引き出した状態で、決着をつけたいのだ」

傭兵「魔族ってのは、みんなそうなのか」

闇剣士「……いや」

闇剣士「残念なことに、姑息極まりない手を使う者も多数いる」

闇剣士「私のような考えは、いまや古臭いのかもしれん」

闇剣士「だが、私と主の理想とする世界は必ず実現させてみせる」

闇剣士「戦いに誇りをもつ、強者の世界だ」

傭兵「…みんながお前ほどわかりやすかったらいいんだけどな」

傭兵「なぁ、魔剣士」

闇剣士「レヴァンだ。覚えておけ」

傭兵「レヴァン…。マナは、魔族なのか…?」

闇剣士「そうだ」

傭兵「!!」


闇剣士「といったらどうする」

傭兵「…おい」

闇剣士「貴様の問いかけに答える義理はない」

傭兵「だよな」

闇剣士「魔族であったからなんだという」

闇剣士「所詮、魔族と人間の違いなど、些細なものだ」

闇剣士「住む世界や、魔力の強弱程度でしかない」

闇剣士「現にこうして私と貴様は言葉をかわし、同じ酒を飲んでいるではないか」

傭兵「…」

闇剣士「この国でなにがあったかは想像がつく」

闇剣士「外がやけに騒がしいからな」

闇剣士「あの少女の特異性をみれば、誰しもが心の底でそう疑うであろう」

闇剣士「だが、つきつきられた現実に貴様が迷う必要はない」

傭兵「…」

闇剣士「ソル。貴様は、勇者だけのガードなのか?」

傭兵「…!」


傭兵「…」グビ グビ…

闇剣士「…ふ。もはや貴様と言葉を交わすこともあるまい」

傭兵「…あぁ。ちっと癪だが、すっきりしたぜ」

傭兵「次は闘技場で、剣を交えよう」

闇剣士「そうでなくてはな」

闇剣士「だが次は本気で取りに行く」

闇剣士「それまでせいぜい、3人の娘と仲良くしていろ」

闇剣士「貴様達にとって、残された最後の時間だと思うがいい」

傭兵「…」

闇剣士「では、失礼」カツ カツ

闇剣士(貴様が迷っていては、器の少女に被害が及ぶ)

闇剣士(せいぜい守り通すがいい。今は、私に代わってな)


傭兵「はぁー…なんで俺あいつに悩み相談なんてしたんだろ」

傭兵「帰るか…マスター、会計」

店主「はいよ…って足りねぇぞ」

傭兵「は?」


店主「さっきのイケメンのあんちゃん、あんたの連れだろ!?」

店主「困るよぉ、ちゃんと2人分払ってくれなきゃ!」

傭兵「はぁぁ!? ちょ…あいつっ」

傭兵「くそったれ! いくらだ!」ジャリン


  ・   ・   ・


傭兵(今度はマジで殺してやる)イライラ

傭兵「そういや、おみやげ買ってやるって言ってたな…財布が心許ねぇ…」

傭兵「せめて荷馬車を回収できたらなぁ」

傭兵「つーかこの先の生活どうすんだ…はぁ、考えることが山積みだ」



【古びた屋敷】


勇者「おっかえりー! 無事だったんだねー心配したよ~~」

傭兵「よぉ」もぐもぐ

勇者「何食べてんの?」

傭兵「グミってのが売ってた。うまい」もぐもぐ

勇者「グミ?」



傭兵「口開けろ」

勇者「んあー」

ポイッ

勇者「むぐ…むぐむぐ。あー、おいし~あま~い♥」

魔女「!」ピョン

魔女「私も食べてみたい。あ」

傭兵「へい」ポイッ

魔女「…」もぐもぐ

魔女「変な食感。ぶにぶにしてるけど、ユッカこれ嫌いじゃないの」

勇者「甘いからいいの~~♥ んあー、もう一個」

傭兵「…」ポイッ

勇者「はむぅ♥ ヒーラもこっち来てもらいなよ~。んあー」パクパク

魔女「あーー」

僧侶「なんだか飼い主に餌もらってる犬みたい…くすくす」


傭兵「…ふ、ふふ」

勇者「…? 笑ってないでグミ頂戴よぉ」

魔女「いっそ袋を渡して。私達で平等にわける」

傭兵「だめ。虫歯になるぞ!」


そうだ。俺が何であろうと、マナが何であろうとも今はそんなこと関係ない。
こいつらがいつまでも笑って暮らせるように、ただ守り通すだけだ。



第28話<聖剣争奪杯>つづく


 

更新おわり
次回明日22時(予定)

第28話<聖剣争奪杯>つづき





勇者「聖剣争奪杯に出る?」

傭兵「あぁ。酒場でちっとイヤな奴にあってしまってな。そいつと戦う約束をした」

勇者「へー…ボクたちを放っておいて外でお酒のんでたんだ…」

傭兵「悪いか…」

勇者「くんくん」

勇者「うわっ…結構のんだねぇ」

傭兵「い、いいだろ別に。そういう気分だったの! 俺だって考え事くらいするんだよ」

僧侶「どなたに会ってきたんですか?」

傭兵「スカした仮面野郎だ。あいつ…よくも俺の金で好き勝手飲み食い」ブツブツ

勇者「え! あいつもこの街に来てるの!?」

傭兵「あぁ。殺気も魔力も隠して人にまぎれてやがった」

勇者「ねぇねぇ、でもぎゅるちゃん入れないよ!?」

女剣士「ぎゅるちゃん?」


勇者「ぎゅるちゃんはドラゴン!」

傭兵「……マントルドラゴンという火口付近にしか生息しない珍しい翼竜種だ」

勇者「子供だけどこーーんなにおっきいんだ! すごいよ!?」

傭兵「まだ生まれて数ヶ月だが、成長が早く徐々に成体に近づいている」

女剣士「へぇ。そんなのがいるんだ怖いなぁ」

勇者「魔物嫌いのあの王様がみたらびっくりして倒れちゃうんじゃないの!?」

女剣士「で、街の中にそんな大きいのがいるの?」

勇者「えっと」

傭兵「街の外に置いてきたんだろう」むにー

勇者「ひぐっ!? なんれ…ひっぱるの」

傭兵「いやなんとなく…」むにむに

傭兵「ほっぺた柔らかいなぁお前は…」ぐにぐに

勇者「やめへほー」

女剣士(いいな。私もやってみたい)

僧侶「私達を追ってきたのでしょうか…」

傭兵「いや、今回はどうも聖剣を狙っているらしい」

勇者「!? ぷはっ…ダメだよ絶対渡しちゃダメ!」

傭兵「まぁその聖剣自体がほんものかどうかはわからないけどな」


女剣士「本物だと思うよ」

傭兵「どうして言い切れる」

女剣士「陛下はいろんな珍しい物を集めて、毎年行われる闘技大会の賞品にしているんだ」

女剣士「いままで一度たりとも偽物だったことはない」

女剣士「国の主催する大会で、偽物を出しちゃったら国家の信用に関わるからね」

女剣士「だから今回出される聖剣も本物である可能性が高いよ」

勇者「グレンって王子がボクの国から聖剣を持ちだしてるなら、この街にあっても不思議じゃないもんね!」

傭兵「でもよ、珍品コレクターだってんなら、なんでわざわざ人の手に渡るような真似をする」

傭兵「俺なら絶対手放さない」

勇者「ソルは剣大好きだもんねー」

女剣士「この街は結界のおかげで平和だからさ、他人が本気で殺し合いをするのを上から眺めて楽しんでいるんだよ」

傭兵「…世界中から強いやつを集める餌にはもってこいってわけか」

傭兵「聖剣をそんなことに……趣味のわるい奴だぜ」


女剣士「けど、お尋ね者のあなたがどうやって出るの?」

傭兵「俺に名案がある」

女剣士「は?」

傭兵「サマンサ。頼みを聞いてくれないか」ガシッ

女剣士「な、なにっ!?」ドキッ

傭兵「…服を貸してくれないか」

女剣士「……」

  
  ・  ・  ・


【女剣士の部屋】


傭兵「くそっ、きついがなんとか入った」

女剣士「あ、あのさぁ…あんたのガタイで女の服装は無理があるとおもうよ」

女剣士(それに一番目立つ赤髪が隠せてないじゃん…)

傭兵「バカな!」

傭兵「あの仮面野郎の素顔をみて俺でも案外いけるんじゃないかとおもったんだがなぁ」ブツブツ

傭兵「やはり奴のようなサラサラロングヘアーじゃなきゃダメか…?」


コンコン

勇者「ねー、もう入っていい?」

傭兵「おう」

ガチャ

勇者「…」

傭兵「ど、どうだ。…どうかしら」

僧侶「……ソ、ソル様…お気を確かに」

傭兵「ソル様か…ふふ違うぜヒーラちゃん。いまは…そうだな、俺のことはソラって呼べ」

魔女「ぴちぴちで気持ち悪い」

傭兵「! なに!? ヒーラちゃんはどう思う!」

僧侶「……」

傭兵(なぜ目をそらすんだ…)

傭兵「なぁユッカは」

勇者「ぷくく。あははっ、なにその格好ー」

傭兵「ッ、人の努力を笑うな!!」

勇者「正直言うと…きもいよ…」ボソッ

ゴチンッ

勇者「痛いーーっ! ソルのバカ! 変態!!」


傭兵「ぐっ…名案だとおもったのに」

魔女「愚策」

傭兵(俺とあいつ何がちがうんだ…やはりサラサラロングヘアー…)イジイジ

僧侶「子供ソル様なら似合っててかわいかったかもしれませんね…」

傭兵「ううう…名案だとおもったのに」

僧侶「…苦悶の表情を浮かべてますね」

勇者「どうかしてる。きっとお酒のみすぎたんだよ」

魔女「ふあ…お風呂入って寝たい」

女剣士「そ、そうだね。変な奴はひとまずおいといて、順番にお風呂入りなよ」

勇者「うん。ありがとうサマンサさん」ニコッ

女剣士「!! や、やだなぁ、ありがとうなんて」なでなで

女剣士「叩かれたとこ痛くなかった?」なでなでなでなで

勇者「う、うん…?」

女剣士(妹が出来たらこんな感じなのかな。かわいー)


傭兵「似合ってるはずなのに…やっぱり化粧か!?」

魔女「……」

僧侶「あまり見ないほうがいいですよ」




【風呂場】


勇者「へー、サマンサさんは強いんだ」

女剣士「まぁね。去年も一昨年も闘技大会でベスト16に入ってるよ」

勇者「すごいなー」

女剣士「ユッカはどうなの? 剣士なんでしょ?」

勇者「ボクは…うーん」

僧侶「ユッカ様はお強いですよ。自信をもって!」

勇者「そうかなぁ」

魔女「だんだん魔法の腕もあがってきた」

勇者「ほんと? あ、そういえば前の戦いのときで、すごい技出ちゃった!」

勇者「見てた? 炎が勢い良くビューってねぇ」

勇者「あれもう一度だしたいんだけど出なくってさぁ」

魔女「ヒーラの危機に、あなたの中に眠った力が呼び起こされたのかもしれない」

魔女「人は想いの力で、計り知れない力を発揮することがある」

勇者「あれが制御できるようになったらなぁ…」

女剣士「でさ…ちょっと聞きたいんだけど」

勇者「?」

女剣士「あなたの仲間のソルって人、どういう男?」


勇者「どういう……」

勇者「変態」

魔女「変態」

僧侶「……そんな身も蓋もない。まぁ、頭を抱える事は多々ありますけど…」

女剣士「最初会った時真面目そうかなっておもったけど、案外はっちゃけてるよね」

勇者「うん。いつも明るいよ」

僧侶「そうですね。一緒にいると楽しいです」

魔女「でも変なことをするのはやめてほしい」

女剣士「いいなぁ。楽しく旅してきたんだってのが伝わるよ」

女剣士「みんなのこと、きっと妹や娘みたいに可愛がってんだろうね」

僧侶「え?」

女剣士「だってみんなまだ10代半ばなんでしょ?」

女剣士「あたしやあの人くらいの歳の人間からしたら、そりゃみんなかわいい妹だよ」なでなで

勇者「……はふ」

勇者(エッチなことしてるなんて言えない…)


女剣士「さてと、お風呂上がったらご飯の支度しよっかな」

僧侶「私手伝います」

女剣士「ありがと」

勇者「…もう夜かぁ…お腹すいたなーグミもうちょっと食べたらよかったなー」

僧侶「すぐご飯にしますから、なにも食べずにまっててくださいね」

勇者「うん」チャプ


キュンッ

勇者「!?」

勇者「あ、あれ……」

勇者(いまなんかお腹の奥キュンって来た)

魔女「どうしたのユッカ」

勇者「う、うんと…ねぇサマンサさん、今日って…月でてる?」

女剣士「月? あぁ今日は朔の日じゃないの」

勇者「げっ」

女剣士「なにか?」

勇者「あわわ…」



勇者(ダメだ…お願いだから夜にならないで…)

勇者(これで何回目だろ…なんだかどんどん我慢できなくなってるような)

勇者(うずうずする…♥)

チャプ チャプ…

女剣士「?」

魔女「……」


<夜>


女剣士「じゃ、みんなはこの部屋つかっていいからね。おやすみ」

僧侶「ありがとうございます」

女剣士「おやすみ。闘技大会のことはまた明日考えよう」

僧侶「ほんとうになにからなにまで…」ペコ

女剣士「あれ、ユッカは?」

僧侶「あれ? ユッカ様いないですね」


傭兵「は、はなせっ、どこ連れてく気だ」

勇者「いいからっ、こっち!」グイグイ

僧侶「あ、いましたね」


傭兵「お、サマンサ。おやすみ」

女剣士「なに、みんな集まってトランプ大会でもするの? あたしも混ぜて」

傭兵「い、いやー、違う…大事な旅の計画の会議だ会議!」

傭兵「な!? そうだよな?」

僧侶「!」コクコクッ

勇者「えへへへ…」トロン

傭兵(だめだ、早くこいつ隠さないと)

僧侶「それではサマンサさんまた明日!」

ピシャッ 

女剣士「?? …なんだ?」


ドタンッ

傭兵「あーー、もうなんでこうなる」

勇者「えへへへ…うずうずするんだよぉ、なんとかしてよぉ」

傭兵「くっそまずいな…薬、薬」

魔女「あるわけない」

傭兵「しまった! 馬車の中だったな…」

僧侶「きゃーユッカ様なに脱いじゃってるんですかぁ」

勇者「だってぇ…我慢できないんだもん」クニュ


傭兵「くそ…せめて別の部屋で」

傭兵「なんでここに連れてくるんだよ。ヒーラちゃんとマナがいるんだぞ」

勇者「そんなのいいじゃん。ねぇねぇはやく」

傭兵「すまないふたりとも、今夜は違う部屋で寝てくれないか…」

魔女「……」

僧侶「……」モゾモゾ

傭兵「あの…お前ら」

僧侶「ユッカ様だけなんてずるいですっ」

魔女「…がんばれ。きっとあなたならできる」

傭兵「は…」

勇者「くすくす。たまにはみんなでするのもいいよね♥」スリスリ

傭兵「ひっ…」

勇者「ね? ヒーラ、マナ?」

僧侶「…恥ずかしいですけど、ユッカ様がそうおっしゃるなら…」ピト

魔女「私はどっちでもいい。でもユッカだけはずるいと思うから参加」ガシ

勇者「はい、仰向けに寝て~♪」

傭兵「うわあああおおお!!」

勇者「今夜はボクたちみんなでかわいがってあげるよ。くすくす」



第28話<聖剣争奪杯>つづく


 

更新おわり
次回明日

第28話<聖剣争奪杯>つづく



傭兵(まずいことになった)

勇者「くすくす」


俺は今布団の上に押し倒され、例によって3人に取り囲まれている。
ユッカに至ってはすでに服をはだけていて、素肌が露出してしまっている。
小さな乳首がぷっくりと勃っているのが見えた。

ユッカは意地悪く笑いながら、顔を近づけてくる。

傭兵(お…犯される!)

勇者「大丈夫だよ~? ちゃんと気持ちよくするからね」

傭兵「ひ、ヒーラちゃん…」

僧侶「…♥ なんですかー? くすくす」

傭兵「う…マナ」

魔女「…」ギュ

助けを求めても無駄なようだ。
ヒーラちゃんとマナは左右から俺の腕を抱きまくらのようにがっちりと抱き、離そうとしない。
完全に逃げ場を失ってしまった。


傭兵(なんでこんなにノリ気なんだ)

傭兵(一度ガキになったあたりで威厳を失ってしまったのか!?)

僧侶「さぁ、どうしましょうか」

魔女「一度に全員でセックスはできない」

勇者「…ボクにいい考えがあるよ」

僧侶「なんですか?」

勇者「ボクたちだけの聖剣争奪杯をはじめようよ」

傭兵(何言ってるんだこいつ…)

勇者「ソル、腕時計ちょっとかしてね」

傭兵「お、おう…?」

勇者「持ち時間はひとり5分。順番にエッチな攻撃をして最初にソルのおちんちんをイカせた人の勝ち!」

勇者「優勝した人は、今夜ソルと2人きりでエッチする権利が手にはいりまーす」

傭兵「はぁ!?」

勇者「じゃあ3人共エッチする? ボクはそれでもいいんだけど…」

勇者「今日はお薬がないから、干からびちゃうんじゃないかなぁ」

傭兵「ひ…」



僧侶「なるほど…」

魔女「射精させたら勝ち?」

勇者「うん! あ、でも先走りのお汁は勝ちじゃないよ」

魔女「ちょっと漏れは」

勇者「だめ。びゅーっていっぱい射精させたら勝ちってことにしよ」

僧侶「わぁ、おもしろそう…」

勇者「でしょ。じゃあだれから攻撃するかジャンケンね」

傭兵(なんで勝手に話がすすんでるんだ怖い…)


勇者「ポン♪」パー

僧侶「あっ」グー

魔女「負けた…」グー

勇者「くふふ。ボクからだね。2人の番まわってこなかったらごめんねー」

僧侶「ソル様! 耐えてくださいね!」

傭兵(俺はいまから一体なにをされるんだ…)



勇者「脱がせるよ~」

そう言うやいなや、ユッカは俺の下着に手をかけて一気にずりおろした。

勇者「あふっ、ひっかかってる」

僧侶「まぁソル様ったらぁ」

勇者「ボクたちにぎゅーってくっつかれて勃起しちゃったんだね」

勇者「匂いいっぱい嗅いでもいいよ。くすくす」

勇者「さてと、おちんちんとご対面♪」


魔女「おっきい」

勇者「わぁ…もうはち切れそうだね」

勇者「じゃ、いまから5分ね。時計みててね」

僧侶「はい」

勇者「いくよー」


そしてユッカの攻めがはじまった。

勇者「ボクが、しこしこ♪してあげるね



ユッカは服を全てぬぎすて一糸纏わぬ姿となり、俺の上に乗った。

勇者「こうやって、手でつつみこむと」

くにゅ

傭兵「うっ」

勇者「あはっ、ちょっと摩擦たりないかなぁ」

そして自らの口のなかに指をつっこみ少しかき回したあと、でろりととろみのある唾液をペニスにむけてたらした。

勇者「れろ…♥」

傭兵「ひぃっ、生暖かいものが…」

勇者「これでぐちゅぐちゅしこしこしてあげる」

勇者「しこしこ。しこしこ」

 じゅく じゅく じゅく


傭兵「うお…っ」

勇者「ボクの手きもちいい? おちんちんカチカチだね。こんなに反り返ってる」

勇者「一度射精しようね。手の中でだしちゃおうね」

 じゅく じゅく じゅく 
  じゅくじゅくじゅくじゅく



ユッカは耳元で甘くささやきながら、手を動かし続けた。
だんだんと速度が増していき、奥からじわりと欲望がか登ってくる感覚が訪れる。


勇者「しこしこ…しこしこ」

傭兵「それ、耳元でいうのやめろ…」

勇者「えへへ恥ずかしい? しこしこ…しこしこっ♪」

勇者「ほらソル。しこしこされてるよ。ソルの勃起おちんちん、ボクの手のなかで熱くなってぴくぴくってしてる」

勇者「しこしこ。しこしこ」


僧侶「うわぁ…ユッカ様いつのまにそんなテクニックを…」

魔女「耐えて。ユッカに負けちゃダメ」

勇者「もうっ、2人は静かにしてなきゃフェアじゃないでしょ!」

勇者「周りの音は気にしなくっていいんだよー」

勇者「ボクの声だけ聞いていてね。しこしこ、しこしこ♪」

傭兵「うおっ…くっ」

勇者「かわいい…れろ…耳なめてあげる。じゅぷ…ちゅぱ」



勇者「ほらぁ。出そうよぉ」

勇者「ボクの手きもちいいでしょ? ソルがいっちばんきもちいとこ、ぐりぐりしこしこしてあげてるんだよ?」

勇者「裏筋も…いっぱい攻めちゃおうね。しこしこ。しこしこ」

勇者「しこしこ、しこしこ」

傭兵(やめろぉ~~~!)

ユッカの慣れた手つきはあまりにいやらしく、甘ったるい声は耳を突き抜けて脳にまで響いた。
理性の糸が切れそうになる。


傭兵(いったいどうしてこんなにいやらしい娘になったんだ)

勇者「射精していいんだよ。びゅーって。ほらぁ、びゅーって」

勇者「しこしこ。しぃこしぃこ…くすくす」

傭兵(だが…数ヶ月前までろくに性知識すらなかったユッカに負けてられるか…っ)

傭兵(ヒーラちゃんやマナが見ている前で、無様に散るわけにはいかないんだ!)

傭兵(すべての情報を遮断するんだ…心を無にしろ)


 じゅく じゅく じゅく
  じゅく じゅく じゅくじゅくじゅく


勇者「はぁ…もう、なんで我慢してるの」


僧侶「3…2…1っ! はい、5分たちました! タイムアップですよ!」

勇者「ちぇー…」

 じゅく じゅく じゅく

傭兵「手止めろっ!」

勇者「はぁ…結局我慢されちゃった」

僧侶「うふふ。ソル様の表情みてるの楽しかったです」

魔女「…見てるだけで背筋が寒くなる攻撃だった」

勇者「ねぇ、次ボクがまわってくるまで射精しないでね?」

傭兵「……え、これ周回するのか?」

勇者「あたりまえじゃん。ヒーラとマナがおわってまだ射精してなかったらまたボクの番だよ!」

勇者「だから早くイッたほうが楽なのに…ぶー」

傭兵「しらなかった…耐え切ったら終わりかとおもった」

勇者「じゃあヒーラとマナじゃんけんして」

僧侶「はい!」

僧侶(ユッカ様の後でイキそうになってるいまがチャンス!)


僧侶「というわけで、次は私です」チョキチョキ

魔女「……」パー

勇者「5分スタート」

僧侶「えっ、ま、まだ何も準備してないんですけどっ!」

勇者「時間たっちゃうよー」

僧侶「ずるいですっ!」

僧侶「え、えと、ソル様、どうかお手合わせよろしくお願いいたします」ペコリ

傭兵(俺は耐えるしかやることがないんだなぁ)

僧侶「では…どうやって攻めたらいいのでしょう」

勇者「5分もあったのに何も考えてなかったんだ?」

僧侶「う…」

僧侶(ユッカ様とソル様を見るのに夢中だったんですもん…)

僧侶「手でしても、ユッカ様にはかなわないですし…どうしようかな」

魔女「これでしたら」ツンッ

ぷにゅ

僧侶「きゃんっ…そ、そっか!」



僧侶「ソル様覚悟してください!


ヒーラちゃんは寝間着を脱いで、たゆんとした大きな胸を露出させた。

そしてイキかけでガチガチにそそり勃ったペニスを谷間で包みこむ。

傭兵「うお…」

勇者「あー。そんな技がっ」

僧侶「これでしてさしあげますね。うふふ」


 ぱちゅっ ぱちゅっ ぱちゅっ
  ぱちゅっ ぱちゅっ ぱちゅっ

ヒーラちゃんは大きく胸を上下に揺さぶりながら、肉の棒を谷間でこすり始めた。
ユッカの唾液や先走りの汁でどろどろになっているので、つるんと滑って絶妙な心地だった。


僧侶「こうするの、ひさしぶりですね♥」

傭兵「お、おう…」

勇者「えーー、前にもしてたの!? ずるい」

魔女「しー。ルールは守って」

勇者「ごめん…」



 ぱちゅっ ぱちゅっ ぱちゅっ
  ぱちゅっ ぱちゅっ


傭兵「うああっ…すげ…」

僧侶「ソル様のおちんちん、私の胸の中でかたーくなって脈打ってますね」

僧侶「真っ白に汚してくれてもいいんですよ。私も…ほら、出ちゃってますから」


胸を動かすたびにヒーラちゃんの乳首の先から白い液体が小さく噴いていた。

僧侶「あんっ、どうしましょう…これ、私もきもちいいです…」

僧侶「やんっ、おっぱい止まらない…んっ♥」

 ぱちゅっ ぱちゅっ ぱちゅっ
   ぱちゅっ ぱちゅっ

僧侶「ごめんなさい、いっぱい飛んじゃってますね」

僧侶「ソル様のおちんちんはさんでと、おっぱいきもちよくなっちゃうんですっ」

僧侶「はっ、はっ♥ …いっしょにきもちよくなりましょ♥」 


 ぱちゅっ ぱちゅっ ぱちゅっ
  ぱちゅっ ぱちゅっ


傭兵「うおおおっ…で、そうだ…」

僧侶「だしてっ! だしてください!」

傭兵「うおお…」

傭兵「しかしっ、耐える!」

僧侶「えっ、どうして…もうっソル様ぁ」

 ぱちゅぱちゅ ぱちゅぱちゅ
  ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ


傭兵(悪いなヒーラちゃん。せっかくのパイズリだけど)

傭兵(ここまで来たら、マナがどんなことを考えてるかも気になるんだ)

傭兵(うおお…なんて柔らかくてきもちいいんだ。前にしてもらったときよりレベルがあがってる)

傭兵(耐えろっ、耐えろっ)

僧侶「イッて! イッてください!! おねがいっ」


  ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ!

 
  


勇者「ピッピー。タイムアップだよー。惜しかったねー」

勇者「ソルの表情からして、あと30秒あったら絶対イッてたよ」

僧侶「はぅぅ…」

傭兵「ふー……極楽だった」

僧侶「イッてないじゃないですか」

傭兵「あぁ悪い…あとでまたしてくれ」なでなで

僧侶「! い、いいですけど…次まわってくるまで耐え切ってくださいね?」

傭兵「おう…できればな」

僧侶「ふふ。さぁ最後はマナちゃんですよ」

勇者「ソルのことイカしちゃえ!」

魔女「…」

傭兵「お前はどんなことをするんだ…」

魔女「…」

魔女「はむっ」

傭兵「んおっ」

勇者「わっ、大胆…♥」


魔女「はむ…ちゅっ、ちゅ、れろ」

傭兵「マナがそんなことしてくれるなんてな」

魔女「あむ、ちゅるっ、ちゅう」

魔女「わたしには、手でするテクニックはないし、ヒーラみたいな肉もないから」

僧侶(肉って……乳房です!!)

魔女「あむ…れろ、れろ」

魔女「ユッカとヒーラとあなたの味がする」

魔女「おいしい…♥ ちゅぅぅう」


マナは不慣れながらも、丁寧に俺に奉仕してくれた。
小さな舌で亀頭をやさしく舐め、唾液をからませながら刺激を与えた。

魔女「口、きらい?」

傭兵「いや…好きにしていいぞ」

魔女「うん……あなたも好きに出していい。ちゅぅぅ…ちゅう」

勇者「ああー。それボクが次しようとしてたのになぁ」

僧侶「マナちゃん意外とやり手ですね…ファイト!」

魔女「れろ、れろ…ちゅ、れろ、じゅるっ♥」


マナの口の中はまるで膣内に入れてるかのように狭く暖かく、刺激こそはすくないものの十分に満足できた。
ときどき様子を伺うような大きな瞳がチラとこちらを向く。
その仕草が妙にかわいらしくおもえ、思わずぴくんとペニスが反応してしまった。

魔女「なんか…暴れてる」

魔女「ちゅう…おとなしくさせてあげる」

魔女「れろ…ちゅ、ちゅう…」

魔女「じゅるるっ、ちゅるっじゅる」

傭兵「おお…」

魔女「ちゅるっれろ、れろれろ、ちゅる」

傭兵(こりゃしばらくやらせたらうまくなりそうだな)

勇者「ソルのおちんちんっておっきすぎて喉奥にいれるとうえってなるんだよね」

僧侶「…そんな感想いりません」

勇者「マナはよくむせるの我慢してなめつづけられるね」

僧侶「あの丁寧な舐め方…ソル様のことをとても慕っているのですね」

勇者「ボクだって負けてないよ!」

僧侶「私もです!」



魔女「んっ、んっ…」

魔女「じゅる…れろぉ、えほ」

魔女「じゅるるるっ、じゅる、ちゅむ…ちゅる♥」

魔女「はふっ」

傭兵「残念5分経ったぞ」

魔女「む……ダメだった」

傭兵「でもがんばったな」なでなで

魔女「次は5分以内であなたを気持ちよくできるようにがんばる」

傭兵「楽しみにしてるよ」

魔女「…」コク

傭兵「さて、寝るか…」

勇者「ソル~~? 2周目があるっていったでしょ」

勇者「優勝者が決まるまで終わってあげないからね!」

傭兵「…」

勇者「もしかしてさぁ。イキたくないの? こんなにおちんちんもたまたもガッチガチにして」ぎゅむ

傭兵「うぎゃあ」

勇者「イキたいよね? びゅーってしたいよね? でもどうして我慢しちゃうの」

勇者「それって、ソルのプライド?」

傭兵「ち、ちがう…」


勇者「じゃあ何?」

傭兵「俺は…お前たち3人に優劣をつけたくない」

傭兵「だからこんなことはやめるんだ…仲間うちで争う必要はない」

勇者「やだ」

傭兵「え゛っ! 俺いま言いこと言ったのに」

勇者「ソルは勘違いしてるよ。ボクたち、別に誰がエッチがうまいとか、誰がソルにふさわしいとか決めてるわけじゃないよ?」

僧侶「そうですよ。まさか気をつかってくださっていたとはおもいませんでした」

勇者「今夜は誰が一緒に寝るか決めてるだけじゃん」

傭兵「今日…は…?」

勇者「うん。これから毎日するよー! 今日は第1回、明日は第2回聖剣争奪杯!」

傭兵「は…? そんなことせずいつもどおりじゃんけんしろよ…」

勇者「だってボクじゃんけん弱いし」

勇者「それに、これならみんなで競いならエッチが上手になれるでしょ? レベルアップ!」

勇者「ソルよかったね。おちんちん喜んでるよ」ツンツン

勇者「ってことで、2周目はまたボクから!」

勇者「今度は…ここに入れちゃおっか。くすくす。5分もたないかなぁ?」

傭兵(助けて…結局枯れる運命じゃねーか)


女剣士「なんか2階が騒がしいな…あの子達まだ起きてるのか」ムクリ



第28話<聖剣争奪杯>つづく

更新おわり
次回あす22時くらい

少し帰宅遅れたので更新明日スマソ

第28話<聖剣争奪杯>つづき



勇者「2周目は……お ま ん こ ♥で御奉仕してあげるね

僧侶「あーユッカ様ずるーい」

僧侶「そこをつかったら、さすがのソル様もすぐイッちゃいますよぉ」

勇者「えー、使っちゃだめってルールはないよ? くふふ」

勇者「おっぱいやお口が有りで、おまんこがダメなんておかしいよね?」

僧侶「…どう思います?」

傭兵「俺に聞かれてもな。まずルールがあるのかよこれ…全部ユッカの思いつきだろ」

勇者「じゃあこうしよ。おまんこ使う場合は、3分間だけ!」

傭兵「ほお…つまり3分で俺をイかせる自信があるんだな」

勇者「えっ、じゃあ4分!」

僧侶「だめです3分にしましょ」

魔女「3分でいい」

勇者「よ、よし! じゃあ時計みててね。いただきまーす♥」くちゅり



ユッカは恥裂を指で左右に大きくひろげながら、ゆっくりと俺の上に腰をおろした。
ペニスの先端がぬるっとした膣口に触れる。

 くちゅり くちゅり…

そのままユッカは体重をかける。
湿った膣の内側のヒダを押し広げる水音をたてながら、俺のペニスはユッカの柔らかいピンク色の穴飲み込まれていった。


勇者「ううっ…あああっ♥」

勇者「はいっ…て…る」

勇者「すご…おちんち♥ ずっぽり入っちゃった」

カリはユッカの未成熟なつぶつぶのヒダをゴリゴリとかき分けて、あっというまに膣奥に到達した
ヒダのひとつひとつが俺の侵入に歓喜してふるえているようだった。


勇者「んあうっ♥ 奥にぃ…ふっ、ううっ、当たってるよぉ」

僧侶「うわぁ…エッチですユッカ様」

魔女「余ってる」

勇者「うん…ソルのおちんちん長いしおっきいから、全部入らないの」


勇者「ごめんねー、根本まできもちくしてあげたかったなぁ」

傭兵「…っ、そりゃどうも」

勇者「あ、そうだ。ボクが全部するから、ソルはきもちくても腰突き上げちゃダメだよ?」

勇者「んっ…んっ」

 ずちゅ ずちゅ…
   ずちゅ ずちゅ

ユッカは腰を振って緩やかに出し入れをはじめた。

勇者「はっ、うっ」

勇者「ふあああっ、ごりゅごりゅって♥ あああっ」

勇者「おまんこっ、おまんこの天井ゴリゴリってなってる…」

勇者「ボク…ソルのおちんちんでオナニーしてるみたい♥ すごいよぉ、カリがこんなにひっかいてくるなんて」


傭兵「う…しゃべってると時間ないぞ」

勇者「! あは、もっと速く動いてほしいんでしょ?」

勇者「ソルのえっち~。ボクの中でこんなに硬くしちゃって、くすくす」

勇者「じゃ、いっぱいどぴゅどぴゅしようね!」


そしてユッカは腰を叩きつけるように、激しく上下に動かし始めた。


  じゅぷじゅぷじゅぷ  じゅぷじゅぷじゅぷ
   じゅぷじゅぷじゅぷ  じゅぷじゅぷじゅぷ


みだらな水音が2人の結合部から響き渡る。
ユッカが淫れる様をヒーラちゃんとマナは固唾を呑んで見守っていた。


勇者「あんっ、あんっ、あっ♥」

勇者「ねぇきもちいい? きもちいよね!?」

勇者「ソルボクのおまんこ大好きだもんねっ! はぁ、ハァ…♥」

勇者「あぁぁ腰とまんないよぉおお♥」

勇者「あうっ、あうっ♥ あああっ、あうっ♥」


僧侶「ユッカ様のエッチ激しいですね…これは3分もたなさそうです」

魔女「あんなにしたら痛そうに見えるけど痛くないの?」

僧侶「どうなんでしょう…おふたりともことさらに頑丈ですからね」

勇者「あふっ、あんっ、あああっ、あんっ♥」

傭兵「あっ、ユッ…カッ! あっ」

勇者「き、きもひいよぉ、おまんこっ…ずぶずぶこじあけて、奥の部屋をこんこんって」

勇者「お゛おぉっ♥ しゅご、すごいよぉ…セックス最高だよぉ」


  じゅぷじゅぷじゅぷじゅぷじゅぷじゅぷ
   じゅぷじゅぷじゅぷじゅぷじゅぷじゅぷ♥


傭兵(あいかわらずすごい締め付けだ…こりゃもうもたないかも)

朔の日の効果もあってユッカはいつにも増して淫れていた。
膣内で分泌される汁の量はおおく、シーツがぐちゃぐちゃになるまで滴っている。


ユッカは小ぶりな胸を揺らしながら、蕩けきった顔で夢中で腰を振っていた。

その姿は普段の間の抜けた少女からは想像もつかないほどにいやらしかった。



女剣士「……」ソロー

女剣士(まだ灯りがついてる)

女剣士(なにやら甲高い声がするけど…)

女剣士(一体なにを騒いで…)カチャリ…

女剣士(!!)

女剣士(なっ!? どうしてみんな裸なんだ!?)


勇者「ああんっ、ソルぅ! おまんこ溶けちゃうよぉ♥」

傭兵「お前がっ、勝手に…あっ、くっ」


女剣士(え……ユッカがソルにまたがって…腰を)

女剣士(それにこの声と音…)

女剣士(あれじゃまるで…ふたりがセック…――)

女剣士「えっ!?」

女剣士(あれってもしかしなくてもセックスしてるの!?)ゴシゴシ

女剣士「そういう関係なんだ……っていうかあの子達いくつだっけ……」


女剣士(犯罪だよね!? ただの犯罪行為だよね!?)

女剣士(ユッカって多く見積もっても、15歳くらいだよね…)

女剣士(グリモワで性行為をしていいのは18歳以上なのに…)

女剣士(あなたそれ寝転がってるだけでも、セックスしちゃったら犯罪だよ!!)


女剣士「って飛び込みたい…」

女剣士「け、けど…」ゴクリ

女剣士「すご…あんな声出るんだ…」

女剣士「も、もうちょっとだけ…見てようかな…うん…」ソロー


勇者「あんっ、イクッ、イグッ!♥」

勇者「はぁぁぁっ、ああああ~~~~ッ♥♥」

傭兵「あっ、うあっ!! ユッカ!!」

勇者「!」

勇者「やったぁ、出てりゅっ♥ あひぃ、ソルのおちんちんからせーしでてるよぉ♥」


勇者「ボクの勝ちッ♥」

勇者「ねっ、そうでしょ!?」

傭兵「はぁ…はぁ…3分程度なのに疲れた」

僧侶「う…こんな攻めでイッちゃわない人なんていませんよぉ」

魔女「ほんとに射精した?」

勇者「えへへ~。ほら、証拠みせるよ」

ドロリ♥

勇者「あっ、垂れちゃった♪」

魔女「……根性なし」ベシベシ

傭兵「あんなの根性でなんとかなるかよ…」

勇者「今夜は優勝したボクの物~」ギュ

僧侶「待った! その優勝待ったです!」

勇者「え?」

僧侶「そんなの、先攻が有利すぎるじゃないですか! 結局ジャンケンできめた順番が勝敗に関わってしまいますよ!?」

勇者「う……そ、そうかな?」

傭兵「そりゃあな…一理ある」

勇者「じゃあどうしたらいいの?」


傭兵(やらなきゃいいんじゃないか?)

傭兵「…ヒーラちゃん、待ったをかけたんだから何か対案があるのか?」

僧侶「…そうですね」

僧侶「後攻の人にもチャンスを与えるべきだと思いませんか!」

傭兵「は?」

僧侶「次の人がまた3分以内に、ぴゅーさせることができたら、その人の勝ちにすべきです!」

傭兵「君が何を言ってるのかわからない…」

魔女「一度射精したこれは、次はすこし難易度があがる。3分という制限があるならなおさら」ぐにぐに

傭兵「いやんっ、さわらないでっ」

魔女「つまり、ヒーラがいまからセックスをしてあなたが射精したら」

魔女「ヒーラはユッカ以上のテクニックということになる」

僧侶「!」コクコク

勇者「むー、なんか納得いかないけど、機会は平等にしたほうがいいっていうのはわかったよ」

勇者「それに明日ボクがジャンケンで負けちゃっても挽回できるかもしれないってことだよね?」

僧侶「そうです!」

傭兵「そこに俺の意思はないよね?」

勇者「聖剣はだまってて。くすくす」


勇者「そのかわり、ソルのおちんちんおっきくさせるのも、挿れてエッチするのも全部あわせて3分だよ?」

僧侶「わかってます!」

魔女「私の番も回って来る?」

僧侶「順番が最後のマナちゃんが成功したら、私の結果はどうあれマナちゃんの優勝ですよ!」

魔女「…じゃあなるべく暴発寸前でタイムアップして。私がおいしいところだけもらうから」

僧侶「え、いやです」

僧侶「さぁソル様! お覚悟よろしいですか!?」

傭兵「……俺イッたばかりだから」

僧侶「だめですか?」ウルッ

傭兵「…どうぞ、お好きにしてください」

僧侶「やったぁ。じゃあ、まずおっきく…って、もう結構芯がありますね」


ヒーラちゃんは楽しそうに俺のどろどろになったペニスを指先でいじくった。


僧侶「ユッカ様のおしると、精液の匂い…すんすん」

僧侶「2ついっぺんだなんて…♥」


僧侶「早速挿れちゃいますね?」

傭兵「……」

僧侶「おちんちん、ぴくってしましたよ。良いお返事ですね」

傭兵(もういいんだ…可愛い子になら好きに遊ばれていい)

僧侶「お薬がないと、立て続けにはエッチな気分になりづらいですか?」

僧侶「うーん…そうだ。うふふ」

僧侶「ソル様、お口開けてくださいね」

傭兵「?」


大きな胸が眼前まで迫ってきた。
そして否応なく、乳首の先端をくわえさせられる。


傭兵「んぐ」

僧侶「どうぞ。いっぱい飲んでくださいね」

僧侶「飲むと…エッチな気分になれますよ♥ んっ、あんっ」

僧侶「そうですよ、ちゅうちゅうって赤ちゃんみたいに吸ってくださいね♥」


ヒーラちゃんのミルクを飲むと、頭がぼうっとして、顔が熱くなった。
股間も大きく怒張して腹にふれそうなくらいに勢い良くそりかえっている。

やはり彼女の体液にも淫魔の呪いである発情の成分が含まれているのか、
俺はもうヒーラちゃんとセックスをすることしか考えられなくなった。


 じゅぷ…


僧侶「どろどろおちんちん…♥ 入っちゃいます」

僧侶「ほら、ソル様見て。私達のくっつくとこ、よく見えますでしょう?」

僧侶「おちんちんが…おまんこのひだひだを少しずつ…」

 じゅぷ…
   じゅぷ…

僧侶「んっ♥」

僧侶「奥まで…ざわざわなでるみたいに…ゆっくり…♥」

  じゅぷ 

    じゅぷんっ

僧侶「あんっ、入り…ましたっ」

僧侶「全部入っちゃいましたね」


ユッカより奥行きの深いヒーラちゃんの膣内に俺のペニスは全身を包まれた。
やわらかくて温かいヒダが本当に生き物の如く、竿とカリを撫でているようだ。

僧侶「どうですか…ユッカ様とくらべて」

僧侶「ゆるい…ですか?」

傭兵「い、いや…ふわふわしてる」

僧侶「そうですか♥ では、ご奉仕いたしますね」

僧侶「んっ♥」


ヒーラちゃんはゆっくりと腰を動かし始める。

 じゅぷ…
  じゅぷ…じゅぷ…


僧侶「うひっ、ああんっ♥」

僧侶「思わず、変な声でちゃいました。あはは…」


勇者「ヒーラエッチだねー。ボクたちに見られてるのに、こんなことできるんだ」

魔女「聖職者って何」

勇者「ほんとだよ!」



 じゅぷん じゅぷんじゅぷん
  じゅぷんじゅぷんじゅぷんじゅぷん


僧侶「あんっ、うんっ、ソル様っ♥」

僧侶「どうですかっ、私のおまんこでイケそうですか!?」

僧侶「時間が少ないですから、もっと激しくしちゃわないとだめですね」

傭兵「う…う」


ヒーラちゃんが俺に跨って腰をふるたびに、目の前で豊かな胸が上下に何度も弾んだ。
弾むたびに、乳首から液体がさらさらとあふれ、俺達の体を白く染めていく。

興奮した瞳で快楽に酔いしれて、無我夢中で腰を振るその姿は、とても聖職者とは思えないほどに淫靡なものであった。


 じゅぷん じゅぷんじゅぷん
  じゅぷんじゅぷんじゅぷんじゅぷん



傭兵「あ…ぐ…ヒーラちゃ…」

僧侶「どうぞ♥ 私のここはソル様の精液をうけとめるためにあるんですよね」

僧侶「いっぱい射精して、きもちよくなってくださいね!♥」



そして抵抗する間もなく本日2度目の吐精。
とどまることなくあふれた精液は彼女のヒダに絡みながら膣内を埋め尽くした。


僧侶「ん…熱いのでてますよ」

僧侶「カラダが溶けそうです。ソル様の精液が…たっっぷり♥」

勇者「うそー。なんでイッちゃうの」

傭兵「無理だって」

勇者「うん…だね。ヒーラのおっぱいぷるんぷるんって、エッチだった」

勇者「はぁ。少なくともボクの優勝はなくなったわけかぁ」

僧侶「うふふ。ソル様の敏感なおちんちんなら、2度目でも達してくださいと信じてましたよ」

傭兵「俺はヒーラちゃん不信になりそうだ」

僧侶「えっ、そ、そんなぁ!」


【扉の外】


女剣士(…かわるがわる…あどけない少女たちになんてことを)

女剣士(ユッカだけでなくヒーラにまで…射精…してるよね!?)

女剣士(会話は聞き取れないけど…まさかみんなに命令してあんなことを…?)

女剣士(『はははっ、てめぇら俺の上で従順に腰振りやがれ雌豚共!』……とか!?)

女剣士(それとも、日頃から快楽漬けにして、身体を求めるように調教してる…とか!?)

女剣士(ああっ! ついに一番幼いマナにまで!)

女剣士(なんてゲスだ! 衛兵に突き出すしかない!)

女剣士「でも一応最後まで見ておこう…」ジーー



魔女「さすがに3回目は無理だとおもう」

僧侶「うふふ。ごめんなさいマナちゃん。寸止めはできませんでした」

魔女「…あなた、顔ニヤついてる」

僧侶「え? うふふ、そうですかー」

勇者「ソルをひとりじめできるのが嬉しいんだよね」


僧侶「だってぇ。ここのところ、あんまりご一緒した記憶がないんですから」

勇者「麻痺中ずっと一緒だったじゃん! エッチもしてたじゃん! うえーん」

僧侶「で、でもあれは…治療行為でしたし。私動けなかったので」あわあわ

傭兵「喧嘩するなら全部無しにするぞ」

勇者「はぁい。切り替えて明日がんばろっと」

傭兵「いや…明日はしないからっ!」

魔女「それで、私はどうすればいいの」

勇者「マナもソルの上に乗っちゃえ! もし射精できたらマナが優勝だよ!」

魔女「わかってるけど」ジーー

魔女「勃ってない」

傭兵「6分間で2回だしてるんだぞ」

魔女「勃てて」

傭兵「ふんっ、俺もうしーらね。お前がなんとかしてみれば」

魔女「……む」


魔女「3分…わかった」

魔女「とりあえず、勃起をさせないと」

勇者「うんうん」

僧侶「ユッカ様たのしそうですね」

勇者「こうなったらマナが何をするか見守るしか無いよ」

勇者「手をかしちゃおっかなー」

僧侶「えっ、だ、ダメですよ! ずるです!」

勇者「ウソウソ。第一回争奪戦はヒーラの優勝で揺ぎないよ~。悔しいなー」

僧侶「うふふ。ユッカ様に勝っちゃうなんてなんだか申し訳ない気分です」

勇者「全然そんなことおもってないでしょー」コチョコチョ

僧侶「きゃんっ、ユッカさまぁ」


魔女「…口開けて」

傭兵「お前も何か飲ませる気か。その手はくわんぞ」

傭兵「だいたい、薬だって荷馬車のなかだし、手ぶらのお前になにができる。ふふふ」

魔女「あなたの好きなものをあげる」

傭兵「は?」


マナは俺の顔をまたぐように立った。
腰を下ろすと幼い恥裂が目の前に迫る。

やがて眼前は肌色にうめとくされ、マナの割れ目がぴったりと唇に触れた。

傭兵「お、おい!?」

すごく嫌な予感がする。

魔女「野菜しか採ってないから、大丈夫なはず」

傭兵「なにをするんだ!」

魔女「口開くか、このまま顔にかけられるかどっちがいい」

魔女「ずれて鼻に入ると痛いかも」

傭兵「ひっ」

恐る恐る口を開く。

すると。

チョロッ…チョロロ…


魔女「ん……」


大量の温かい液体が注ぎこまれ、口内をあっというまに満たしていった。


魔女「おいしい?」

魔女「好きでしょあなた」

僧侶「なにしてるんですかマナちゃん」

魔女「おしっこ」

勇者「そ、ソル…死んじゃわない?」

魔女「大丈夫。こうやって、ぴったりとくっつければ飲めるらしいから」

勇者「そうなの…?」

魔女「以前もそうされた。おしっこを飲ませろと迫られて、私は恥ずかしい目にあった」

勇者「え゛っ!」

僧侶「ソル様……人してどうかとおもいます」

傭兵「んぐううう!!」

傭兵(あああああああっ、このツンとする匂い! ほのかに甘い味!)

傭兵(あああああああああああっ)


勇者「な、なんか…おちんちん、勃ってきてない?」

僧侶「うわぁ…」

僧侶「私のおしっこ介護のときといい、やっぱりおしっこ好きなんですね…まさか飲むほどとは思いませんでしたケド…」

勇者(今度やってみようかな…えへへ)



傭兵「ぷはぁ」

勇者「ぷはぁじゃないよ! 何飲んでるのさ!」

傭兵「ばかがっ、飲み干さなきゃ溺れるだろ」

勇者「そ、そうじゃなくてさぁ」

勇者「おいしい…の?」

傭兵「飲めないこともないって味だな」

魔女「…そ、そう」

勇者「マナよかったね。ソルおっきくなってるよ、いまが攻撃のチャンス!」

魔女「…! わかった」

魔女「挿入していっきにやっつける」

傭兵「で、お前はできるのか?」

魔女「え…」

傭兵「俺にほぐされずに、いれることができるのか?」

傭兵「お前のその、狭いアソコで…ククク」

魔女「…む、む」

勇者(なんで芝居がかっているんだろう)

僧侶(おしっこ飲むと頭が変になるんじゃないですか?)

魔女「…やってみるしかない」



マナは俺のペニスにまたがる。
あのぴっちり閉じた割れ目をこじあけないと、挿入はむずかしい。

いままでは薬や木棒となんでも使えるものを補助につかって性行為に及んできたが、
今回はなにもない。

俺は少し不安になった。
痛い思いをさせてまで、むきになってセックスをする必要はない。

ユッカにマナを助けるよう目配せすると、ユッカは任せてと笑顔で頷いた。


魔女「う…やっぱりこうして当ててみるとおおきい」

勇者「手伝ってあげようか?」

魔女「え…でも」

勇者「はぁいマナ。力をぬいて~、息すってー吐いてー」

魔女「すぅ…はぁ…」

勇者「じゃあここちょっと開くよ」

ひちゅり


マナの小さな膣穴が外気にさらされる。
ユッカやヒーラちゃんの行為を目の当たりにしてすでに興奮しているのだろう、わずかに膣液で湿っているように見えた。


勇者「マナのここ可愛いね…色がうすくってさ」

勇者「ほら、穴のまわりクリクリ♪」

魔女「ん…」

勇者「あは、エッチな声もっとだそうよぉ」

勇者「時間がないよ? マナのクリちゃんも触ってあげるね」

勇者「むきむき…あ、ちっちゃいねぇ」

勇者「ほらもっと濡らそうよぉ」

勇者「あ、そうだ」


ユッカは頬をぷくーっとふくらませて、ぐちゅぐちゅと音を鳴らしている。
そしてマナに優しくくちづけた。

魔女「ん!?」

勇者「んっ…ちゅうっ、じゅじゅっ」

勇者「飲んで♥ すっごくエッチな気分になるよ」

魔女「…う」

どうやらマナに淫気を含んだ唾液を飲ませたようだ。
マナはあっというまに頬を紅潮させて発情してしまった。
だんだんと恥部の分泌液の量が増してくる。


勇者「ほら、出来上がったね」

勇者「マナのちっちゃなおまんこ…ソルのおちんちんほしがってる」

勇者「入れちゃおうね」


ユッカはマナの肩に手をおいて、下方向に力をかけていく。

魔女「んっ…うう」

恥穴に触れたカリ先が、ちょっとずつマナの中を押し広げていった。


僧侶「…」どきどき

勇者「エッチなマナ。ソルのおちんちんのことで頭のなかいっぱいでしょ」

勇者「ほらぁ、入っていってるよぉ。奥までいれちゃおうねぇ」

勇者「マナのおまんこでおちんちん締め付けて、いっぱいびゅーってさせちゃえ」


 ずぶっ

魔女「うーっ!?♥」


ユッカは一気にマナを押しこんだ。
狭い膣内をぐりぐりかきわけて、ペニスは一瞬でマナの膣奥を叩く。
それだけでマナは呆けた顔をして達してしまった。




勇者「わぁ、マナがびくびくってなってる」

僧侶「ちょ…無理したんじゃないですか?」

勇者「大丈夫だよ。女の子はやわらかいから。マナのがぱっくり咥えちゃってるよ」

勇者「ボクのお手伝いおしまい! あとは時間だね」

勇者「あーもうあんまり残ってないや。がんばれマナ!」


魔女「う…う♥」

魔女「はぁ…ペニス…あつい…奥まで、きてるの、わかる」

傭兵「マナ…痛かったらやめていいぞ」

魔女「平気。きもちいい…♥ 私がなんとか射精させる」

魔女「で、でも…うごきかたがわからない」

傭兵「さっきユッカたちがしてたみたいにだ、ゆっくりでいいから上下に」

魔女「こ、こう…?」

マナはとてもぎこちなく、腰を動かす。
しかしそれは上下運動ではなく、前後でしかなく、膣と肉棒がこすれあうことはなかった。



ぐにぐに


魔女「……?」

ぐにぐに

魔女「んぅ…あれ…おかしい」

魔女「…???」

魔女「あんまり、刺激がこない…」


勇者「そろそろ時間切れかなー」

僧侶「…! ということは」


魔女「やり方間違ってる? 腰、うまくうごかしたいのに…」

ぐりぐり

魔女「んっ、ん…ぐすっ、どうして」

魔女「わからないっ。ペニスこすりたい」

魔女「私だけ…嫌っ」

ぐりぐり ぐりぐり


マナは半泣きになりながら腰を不自然に揺すっているだけだった。
そのぎこちなさと、初々しさがなんとも興奮をそそる。
すでに2度出した俺のイチモツはマナの中でさらにおおきくなった。


魔女「な、なに…? またおおきく…うっ♥」

傭兵(うお…きつっきつっ)

傭兵(マナっ、そんなエロい顔してはお前は…ッ!)

傭兵「やばい…マナ備えろ」

魔女「え…」

傭兵「おふっ」

びゅるるるっどぷどぷどぷ


勇者「タイムアーップ」

魔女「!!?」

勇者「いやぁ残念だったねマナ。また明日チャンスはあるよ」

魔女「出てる…気がする」

勇者「え?」

魔女「……お腹の中、熱い…」

僧侶「う、うそですよね!? 見せてください」

魔女「うん」


マナはやや名残惜しそうな視線を俺にむけて、ゆっくりと膣からペニスを引き抜いた。
たっぷりだした白い液体が、ひろがった膣穴からとろりと垂れた。

魔女「…♥」

魔女「本当にでてた!♥」



僧侶「はう……負けました」

勇者「おーー。マナってばテクニシャン!」

魔女「やり方わからなかったけど、やはり私は飲み込みの早い天才」

傭兵(最後まで変だったぞ)

傭兵(だがこれで、わだかまりはなさそうだな)

傭兵(3発か…よく出したもんだな)

勇者「ってことで第一回聖剣争奪杯の優勝者はマナでーす!」

勇者「こちら賞品のソルだよ。一晩自由にしていいからね」

魔女「!」

傭兵(女の多いパーティで野郎に人権などないのだ)

傭兵「じゃ行くかマナ」

勇者「違う部屋いくの?」

傭兵「ふたりっきりになっていいんだろ?」

勇者「うん。いいけどさぁ…」チラッ

僧侶「うふふふ。私のこの持て余した気持ち、ぶつけるお相手がいてよかった♪」

勇者(ボクを置いていかないで…)



傭兵「いくぞマナ」

魔女「うん。抱っこ」

傭兵「はいはい。よっと、軽いな」

魔女「おしっこ臭い」

傭兵「お前のだぞ…口ゆすいでいくか」

傭兵「じゃあお休みユッカ、ヒーラちゃん」

勇者「あああっ、ヒーラ早いよぉ、離してぇ」

僧侶「ユッカ様ユッカ様ユッカさまぁ! 今夜は私たちエロエロの日なんですよねぇ!?」

僧侶「私がばっちりきっちり鎮めて差し上げますからね! えへへへ」

僧侶「いっぱいレベルあげしましょーね♥♥」スリスリ

勇者「あ あ あ…」ブルブル


傭兵「いいや別に…ほっとこ」

ガチャ


女剣士「…っん…やぁん、んっ♥」クチュクチュ…スリスリ

傭兵「!?」

女剣士「…はう!?」

傭兵「さ、サマンサ……? なにしてんだ」

女剣士「…あ、あはは…」

女剣士「少女暴行の罪で衛兵に通報するーー!!!」ダダダダッ

傭兵「は!? ちょっと待て!!」

女剣士「くそーー、人ん家でなにやってるのさぁぁああ!! うわああん」

魔女「………ふ」




第28話<聖剣争奪杯>おわり

 

更新終わり
次回明日夜22時(予定)

ヒーラちゃんだけなんでちゃん付なのか未だに疑問

更新明日ですスマソ
お盆は14(金)・15日(土)は更新無 それ以外はなるべく進めたい…

>>643-644
昔の名残で特別な意味はないです




第29話<囚われの少女>




 ちゅぷっ ちゅぷっ


魔女「んっ…あっ♥」

魔女「おっき…ぃ」

傭兵「はぁ、はっ…マナ」

魔女「んっ♥ ああぅっ…あなた…どうしてそんなに元気なの」

傭兵「だ、だってよ。せっかく2人で寝るんだから、マナを満足させてやろうとおもって」

魔女「……そ、そう。 …んっ♥」


  ちゅぷっちゅぷっちゅぷっ 
   ちゅぷっちゅぷっちゅぷっ


魔女「そこ…きもちいい」

傭兵「マナの中、きゅうきゅう締め付けてくる。やっぱり慣れない騎乗位よりこっちのほうがいいな」

魔女「…う、うん。抱かれるほうが、好き…」



魔女「本当は今日はユッカと寝なきゃダメな日…」

傭兵「気にするな」なでなで

魔女「…」コク

傭兵「あと1回だけ出させてくれるか?」

魔女「いい。私はあなたの物だから、あなたは好きにしていい♥」

傭兵「マ、マナ…っ」


  ちゅぷっちゅぷっ ちゅぷっちゅぷっ
   ちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷ


その晩、俺は久しぶりにマナを相手に腰を振った。
すっかり俺のサイズを受け入れることのできるようになった彼女に対して、以前のような過剰な遠慮や慎重さは必要ない。
マナのきもちのいい場所を探りながら、何度も膣壁にこすりつけるように肉棒を打ち付けた。


魔女「うっ♥ あぅ♥ あっ」

傭兵「どうした。ここ好きか。顔がとろけてるぞ」

魔女「うんっ、あう♥ み、見ちゃ嫌…っ」

傭兵「マナのかわいい顔をみながらしたい。ほら、見せて」


紅潮した顔を隠そうとするマナの手を掴んで、身体を少し抱き起こす。
そのまま正面から抱き合うようにお互いの性器を重ねつづけた。

マナの小さな膣は何度も繰り返し収縮し、絶頂した。


傭兵「う…ぐ、出していいよな」

魔女「…っ」コクコク

傭兵「中で出すぞ。マナのおまんこの奥で出すぞ」

魔女「だしてっ、お嫁さんになる…から…」

魔女「私の奥に出してっ♥」

傭兵「マナっ、そんなエロい声…」


首筋を撫で、深く口付けしながらマナの膣内の吐精した。
2度目の射精となれば小さなマナの中におさまりきるはずもなく、結合部からぶくぶくと細かく泡立つように溢れてくる。

傭兵「すげ…搾り取られた」

魔女「…♥ あついの出た」

魔女「赤ちゃんできるかも」


傭兵「もし出来たら…産んでくれるのか?」

傭兵(出来る可能性はほとんどないだろうけどな…ハァ)

魔女「…」コク

傭兵「そ、そっか…」

魔女「その代わり、ちゃんと私をもらってほしい。大きなお城をたてて、お姫様として迎え入れて」

傭兵「いやぁ…俺王様でもないし、一般市民は城なんて持てないって言ってるだろ…」

魔女「冗談」

魔女「一緒にいられれば、どこでもいい。どんな場所でも幸せ」ギュ

傭兵「マナ…」

魔女「……また大きくなってる。元気」

傭兵「お前ってさ…こうして近くでみるとほんと美人だよな」

魔女「…?」

傭兵「肌真っ白でさ、髪もさらさらで…」

魔女「…そんなに見られるとはずかしい」

傭兵「よし…もう一回この顔を歪めよう」

魔女「!! まだするの…眠い」

傭兵「あと1回だけ! な?」

魔女「…」コク


そのあと1時間ほど抱き続けた。



<翌朝>



傭兵「レベルあがったのか」

勇者「……うん、一応ね。24になったよ」

魔女「おめでとう」

傭兵「ずいぶんげっそりしてるな」

勇者「うう…わかるでしょ。わかるでしょ…」

僧侶「ソル様おはようございます! うふふ、とっても良い朝ですね」

傭兵「対してヒーラちゃんはつやつやしてるな」

僧侶「ユッカ様のレベルアップに私が立ち会えるなんて…♥ 幸せです♥」

勇者「…はぁ」

傭兵(心中察する)

傭兵「そういやサマンサは」

勇者「まだ起きてこないんだよ。おじいさんのお世話どうしたらいいんだろう」

傭兵「起こしに行って来るか…」



コンコン


傭兵「入るぞ」

ガチャ


女剣士「……」ブツブツ

女剣士「……」ブツブツ

傭兵「うわっ…なんだそのクマ」

女剣士「あ…へ、へへ…なんでもないよ…眠れなかっただけ…はは」

傭兵「泣き腫らした跡みたいだな」

傭兵「ちょっと見せてみろ、目元の血行をよくすれば――――」

女剣士「さ、触るなっ」バシッ

女剣士「そうやって女をあちこちで手篭めにしてるんだろ」

女剣士「あたしはダマされないからな!」

傭兵「なんだよどうした」

女剣士「昨夜のこと、どう弁明するつもり。あんな小さい子たちと…ら、乱交なんて…っ!」

傭兵(乱交…なのか?)

女剣士「こっちはあなたのせいで眠れなかったんだからね!」

傭兵「…って言われてもなぁ。騒がしくしたのわるかった。すまない」

傭兵「けどサマンサ聞いてくれ。俺は不純な気持ちだけで、あいつらとああいう関係になったわけじゃない」



女剣士「じゃあなんだっていうの!」

傭兵「…説明して、納得してくれるかどうかはわからないが」


  ・   ・   ・


俺は旅の経緯をサマンサに語った。
サマンサはいぶかしそうな目で俺の話をきいていたが、最後はやや不機嫌ながらも納得してくれた。


女剣士「…もし今の話が嘘なら、本気で衛兵につきだすから!」

傭兵「あぁ。かまわない」

傭兵「俺は3人のことを本気で愛している。決して遊びじゃない」

傭兵「出来ることなら、旅が終わった後みんなを嫁に迎え入れようと思う」

女剣士「…あなたの国って多重婚できるの?」

傭兵「うぐ…それは…全てが終わってから考える」

女剣士「できないのに、3人に手を出したって!?」ゴゴゴ

傭兵「ひっ、すまん、通報しないで…」

女剣士「……はぁ、ぐすっ…」

傭兵「な、なんでお前が泣く」

女剣士「あんな小さな子たちでも想い人がいるってのに…」ガク


傭兵「お前にも必ず現れるさ。素敵な男が!」

女剣士「なにその適当な慰め」

女剣士「あたしこのままおじいちゃんと一緒にくらして…人知れずおばさんになっていくのかな」

女剣士「うえええん、なんで剣士になんてなっちゃったんだよぉおぉおおあたしのバカあああっ」


勇者「あー、ソルがサマンサさん泣かせてるー」

僧侶「ソル様! 一体何事ですか!」

魔女「きっとセクハラした」

僧侶「サイテーですよ! 戻ってくるのが遅いと思ったら、朝っぱらからこれですか!」

勇者「ほんと女の子好きなんだから」

傭兵「ち、違うっ! 朝飯にするぞ!」


女剣士「あなた、ちょっといまからあたしに付き合いなさい」

傭兵「な、なんだよっ! どこ連れてく」

女剣士「みんな、しばらくこの人借りるね」

女剣士「あ、おじいちゃんのことは放っておいていいから!」



勇者「…サマンサさんどうしたんだろう。ほんとにソルに何かされたのかな」

僧侶「…どこいくんでしょう」

魔女「………ふ」



【屋敷・外】


傭兵「で、なぜ俺はこの服装…」

女剣士「あれ、その女装自信あるんでしょ?」

傭兵「…」

女剣士「どのみちそれでバレないかどうか外歩いてみて試さなきゃいけないでしょ」

傭兵「そりゃそうだが…なぜお前と一緒に」

女剣士「いまから…ナンパしに行くよ!」

傭兵「は…?」

女剣士「…な、なによその哀れんだ目は! くぅ~~、むっかつく」

女剣士「あたしのコンプレックスを刺激したあなたのせいなんだからね!!」




  ・   ・   ・



傭兵「なるほど、つまりお前は生まれてこの方異性との付き合いがないと」

女剣士「うん」

傭兵「それが自分の体つきのせいだと?」

女剣士「うんうん。だってさ、ユッカやマナとくらべて、あたしってデカイでしょ?」

傭兵「デカイっていうか…まぁほどよく筋肉がついてて、背も高くていいんじゃないか」

傭兵「あいつらはチビすぎる」

女剣士「きっとこの筋肉のせいでモテないんだよ!  あぁぁ、なんで鍛えちゃったんだろう…あたしのバカ」

傭兵「で、俺と一緒にナンパに行く意味はなんなんだ?」

傭兵「他に女の子の友達いねーのか」

女剣士「だって、隣にデカくてゴツい女がいたら相対的にあたしがか弱い乙女に見えるでしょ?」

傭兵「…」

傭兵(モテないのはお前の性格のせいじゃないのか…?)

女剣士「とにかく行くよ!!」グイッ

傭兵「お、おう……」

女剣士「きっとこの時期、強くてイイ男がたくさん街にきてるはず!」



【繁華街】


女剣士「むーー…」

傭兵「男ならいっぱいいるだろ。どうして声かけない」

女剣士「だ、だって…あんま良くないもん」

傭兵「そうか? まぁ強そうなやつはそうそういないな」

傭兵「お前の好みってどういうタイプ」

傭兵(なぜ俺はこんなことをしているんだろう…)

女剣士「そうだなぁ。まずかっこいいことが大前提」

女剣士「で、あたしより強くて、背が高くて、地位もあるといいかも」

女剣士「腕周りがたくましいのも良いよね!」

傭兵(注文多いなぁ)

女剣士「でもね、あたし大会に出て探してみてもなかなかそんな人見つからないんだ」

傭兵「まぁ大会に出るようなゴリ…、あー女剣豪からするとなかなか難しい注文だな」

女剣士「良さげなのはすでにお手つきだし」ボソッ



傭兵「とりあえずよ、ぶらぶらしてても仕方ねぇし」

傭兵「声かけてみないか」

女剣士「う、うーん」

傭兵「ほらあそこの大男なんていいんじゃないか」

女剣士「えっ…」

傭兵「お前が緊張して無理なら、俺がひっかけてきてやる」

傭兵「まぁまかせろって」グッ

女剣士(なんなのさその異常な女装への自信は…)



傭兵「よぉ、その兄さん」

大男A「あん? なんでい…」

傭兵「…ふふふ」

傭兵(俺の美貌に目を奪われてやがる)

大男B「なんだこいつ…やべぇよ…イカれてやがる」

傭兵「ちっと面貸せよ。2対2で茶でもしねぇか」ギロ

大男A「……ひっ」

大男B「お、俺達用事があるから!!」ダダッ

傭兵「んだよ…そんな照れなくても」



  ・  ・  ・


<30分後>


傭兵「ただいま…」

女剣士「どうだった…って聞くまでもないよね」

傭兵「どいつもこいつも…俺の顔をみて顔を真赤にして逃げ出しやがる」

傭兵「ふふ…男って意外と初対面の女性に対してはシャイだよな」

女剣士「…いやいや」

傭兵「まぁしかし物事は何事も数撃ちゃ当たる。ナンパも一緒だ。くじけず行こうぜ」

女剣士「あっ、あー!! ちょっと喉乾いたなぁ!」

傭兵「ん? じゃあどっかで休むか」

女剣士(こいつどっかズレてるよ!)

女剣士「喫茶店にでも行こう!」

傭兵「そうだな。俺も慣れないことをして緊張で喉が渇いたぜ」

女剣士(このままじゃ違う理由で指名手配されるよ!!)




【喫茶店】


店員「すみません、テラス席でよろしいですか」

女剣士「ん、しかたないね」

女剣士(本当は奥まった席に座りたかったんだけど…)チラ

傭兵「しゃれた喫茶店だなぁ。俺たちの国にはこんなとこなかったぜ」

女剣士「一応グリモワは世界で有数の大きな街だからね」

女剣士「バカ陛下主催の闘技大会のこともあって各国から人がやってくるでしょ?」

女剣士「だからいろんな国の新しい文化が混じってるの」

傭兵「へぇ。ユッカたちにもみせてやりてぇな」

女剣士「明日は魔封じのローブでも着せて、連れだしてみる?」

傭兵「そうだな」


傭兵「よっと、さて注文は何にするか。女が食うといったら甘いもんだな」


<キャーー 
<カッコイー


傭兵「ん?」

女剣士「なんだかあっちの席騒がしいね」



闇剣士「……」

町女A「カッコイー、どちらからいらしたんですか」

町女B「あのっ、お席ご一緒していいですか!?」

闇剣士「……」ズズ

町女C「何読んでるんですかーー」

町女A「ねぇねぇー、私達とすこしお話しませんかー」

闇剣士(人里というのはいつの世も騒がしいものだな…)


<キャッキャッ



傭兵「……げッ」

女剣士「すご…っ! 見てみなよあの銀髪の人!」

傭兵「…おい、あんま視線送るな。気づかれるぞ」

女剣士「え? なにが?」

傭兵「あいつだ。例の魔剣士…」

女剣士「うそ!? あの色男が!?」



傭兵「チッ…なんでこんなとこで優雅に茶飲んでやがるあの糞野郎」

傭兵(まさか俺の行く先々で待ち伏せを…?)

傭兵(いや考え過ぎだな…行動が読まれてるならとっくに殺られてる)

女剣士「話を聞く限り、もっといかつい大男かとおもったよ」

女剣士「それがあんなかっこいい剣士なんてさ…」

傭兵「やめとけあんな趣味悪い奴」

女剣士「にしてもあの髪の毛! ほんと綺麗だよね」

傭兵「…なに浮かれてんだよ」

女剣士「あーえっと、マナもああいう色してるよね。あんな風に伸ばしたら、さらっさらになるのかな」

傭兵「え…」

女剣士「ここ数日で2人も銀髪がみれるなんて、珍しいこともあるもんだ! 眼福ー」

傭兵「……」

傭兵「あっ、おいほんとに視線送るな! やべぇって!」


闇剣士「……ッ!!」ガタッ


傭兵「!!」



闇剣士「すみません。すこし席を離れます」

町女A「えっ、はい…」


コツコツ


傭兵(ぎゃーこっち来るじゃねぇか! 馬鹿野郎!)

女剣士(ご、ごめん!)


闇剣士「失礼。どうにも人の敵意や視線には敏感なもので」

女剣士「あっ、す、すいません…ごめんなさい」

闇剣士「いえ。武具など持参して、目立つことは承知の上」

闇剣士「こちらこそ不躾に尋ねて申し訳ない」

闇剣士「ところで、そちらの方」

傭兵「…!」ギクッ

女剣士「あっ、あーこの子は私の友達でっ!」

闇剣士「顔をあげていただけませんか」

傭兵(いやーー助けて!!)

傭兵「…へ、へへ…」

闇剣士「…!」



傭兵(こうなりゃ、いきなり切りつけて、サマンサを抱えて一気に跳躍…)

傭兵(離脱まで3秒…いや2秒…だがこの服でこいつから逃げきれるか!?)

闇剣士「…美しい人だ」

女剣士「そ、そんなぁ……えへへ」クネクネ

女剣士「そんなこと言われたのはじめてです」

闇剣士「発達した筋肉、歴戦の勇士を思わせる鋭い眼光…」

女剣士「えへへ…そうですかね」

闇剣士「是非お名前を聞かせてくれませんか。私はレヴァンと名乗っています」

傭兵「ひっ!」

女剣士「あ…サマンサです…どうかよろしく―――」

闇剣士「いえ、そちらの赤い髪をした…」

傭兵「は…? おれ…私ぃ!?」

女剣士「……あ゛ん?」イラッ

闇剣士「どうかお名前だけでも」

傭兵「…ソ…ソラ。ソラ…でぇす」

闇剣士「ソラさん…心に染み渡る良い名だ」

傭兵(大丈夫かコイツ…)

女剣士(死にたい)




第29話<囚われの少女>つづく


 

更新終わり
次回明日

第29話<囚われの少女>つづき



闇剣士「…素敵な方だ」

傭兵(おいおい……こいつマジか…)

傭兵「…」ゴクリ

傭兵(俺ってもしかしてイケてる?)

闇剣士「よろしければすこしお話でもいかがですか」

傭兵「は? いや誰がお前と…」

女剣士「はいはい! 是非!」

傭兵「おい」

傭兵(いやまてよ…色々本音を聞き出すチャンスかもしれないな)

傭兵(こんなに油断してるコイツを見るのははじめてだ)

傭兵「分かった。少し席を移ろう」

女剣士「目立ちすぎちゃったね」


町女A「なにあのゴリラ女」

町女B「つかあれ男でしょ! まじきもい」

町女C「変質者じゃん。あたし近くの衛兵さん呼んでくるよ」



  ・   ・   ・



闇剣士「なるほど、ソラさんは大会に出場するためにこの街へ…」

女剣士「そうなんですー、いまは友達である私の家に泊めてあげてるんです!」

女剣士「うふふふ」ニコニコ

傭兵(なんでお前が同席してるんだ…)

女剣士(あなた1人じゃボロがでるからフォローしてあげてるの!)ギロッ

傭兵「……あーおちゃがおいしー♥」ズズッ

闇剣士「…」

闇剣士「…」ズズッ

闇剣士「珍しい味だ。私の故郷にはこのような茶は存在しない」

傭兵(こいつさっきからチラチラ見てきてすげぇ気分悪いな。その首叩き落とすぞ)

傭兵(っと…殺意を出したらさすがに気づかれる…抑えろ抑えろ)

女剣士「レヴァンさんも大会に出場なさるんですか?」



闇剣士「ええ。手に入れたい物があるので」

女剣士「今回の優勝賞品は聖剣なんですよね! わーあたしもほしいなぁ」

女剣士「でもぉ、レヴァンさんと当たったら負けちゃうかも…強そうだしぃ」

傭兵(お前キャラ違うぞ)

闇剣士「…大会はどのような形式で行われるかご存知ですか」

女剣士「はい。例年は予選が参加者入り乱れた生き残り戦で16人までしぼって」

女剣士「あとは16人でトーナメント戦です」

傭兵「一度でも倒れたら終わりか…ハードだな」

傭兵「日程もきついし、一度手傷をおったら回復の時間がない」

傭兵「サマンサはベスト16になったんだっけか」

女剣士「うん。トーナメントの一回戦負け」

女剣士「まぁあの時より強くなってるから、次はもっと上を目指すよ」

闇剣士「おふたりと同じブロックにならないことを祈っています」


闇剣士「とくに、あなたとは戦いたくない」

傭兵「お…私?」

闇剣士「私は力の加減が得意ではありませんので」

闇剣士「あなたに怪我を負わせたくない」

傭兵「…へぇ」

傭兵(ユッカ達にめちゃくちゃしかけてきてるくせによく言うぜ)

女剣士(私は!? ねぇ私はー!?)

女剣士「そ、それより!」

闇剣士「…なんでしょうか」

女剣士「レヴァンさんの…お友達を紹介してもらえませんか?」

傭兵「なーに言ってんだお前は」

闇剣士「……」

闇剣士「生まれてこの方、私に心を許せる友などいません」

闇剣士「私にあるのは、己の使命と、命を奪い合いを続けてきた好敵手のみ」

闇剣士「貴様はいまも、どこかで鍛錬に励んでいるのだろうな……」ボソリ

傭兵(目の前でケーキ食ってるよ)もぐもぐ



女剣士「なんだー…」

女剣士(チッ。だったらもうレヴァンさん一点狙いしかない!)

女剣士(魔物? 魔人? そんなの関係ないね)

女剣士(こんな眉目秀麗な色男をみすみす逃す手はない!)

闇剣士「…む」

傭兵「どうした」

闇剣士「厄介事が起きそうですので、お先に失礼します」

女剣士「えっ、もう行っちゃうんですか」

闇剣士「ソラさん。また会いましょう」

闇剣士「おふたりの分は私が支払っておきます」

傭兵「おう。じゃあな。最後にケーキもう一個たのんでいいか」もぐもぐ

女剣士(あなた調子のりすぎだよ!)

傭兵(うるせーな。酒場の食い逃げでえらい目にあった分取り返さなきゃならねぇんだよ)


町女A「衛兵さんこっちです! 不審者が!!」

バタバタ


闇剣士「…! やはり人里には紛れ込めんか」ビュッ


女剣士「…はぁ」

女剣士「全然手応えがなかったよー…レヴァンさぁん」グスッ

傭兵「やめとけやめとけ。いくらツラが良くても色々ちいせぇ奴だぞ」

女剣士「ほんとにあなたのライバルなの?」

傭兵「あ、あぁ…」

女剣士「友達じゃなくて?」

傭兵「ぶふっ。誰が友達だ! 気色悪い」

傭兵「あのな、俺はもう何年も前からあいつと殺し合い続けてきてんだ」

女剣士「そうなんだ…」

傭兵(騎士時代の仲間だって何人も殺されてる…)

傭兵(だから俺は…あいつを必ずこの手で…)グッ

女剣士「殺し合いの中で生まれる唯一無二の友情…素敵じゃない」

傭兵「お前…意外と乙女チックだよな」

女剣士「あ゛んっ?」


衛兵A「失礼。市民の通報を受けて来ました」

傭兵「あぁごくろうさん。変な奴ならあっち走ってったぞ」

ガチャン

傭兵「あ? なんだこの手錠は」

衛兵A「不審者確保ー!」

衛兵B「おとなしくしろ。いつまで呑気にケーキを食っている」

傭兵「は!? 不審者って俺かよ!? ふざけんな!」

衛兵A「ふざけてるのは貴様のほうだ」

町女A「そうよ! 気持ち悪い!」

町女B「変態! 変態!」

傭兵「おいおい…サマンサなんとかして」

女剣士「…」ジトー

衛兵A「こい! いまからみっちり取り調べだ!」

傭兵「まじかよ!」

女剣士「あたし今晩の買い物してるから、あとで身元引け受けにいってあげるよ…」



【近くの詰め所】



兵長「なぜそのような格好をしている」

傭兵「……」

兵長「答えられない理由でもあるのか」

傭兵(グ…俺は手配書はばらまかれてないとはいえ、お尋ね者の身)

傭兵(やべぇな…。蹴散らして逃げるのはわけないが)

傭兵(そんなことをしたらますます立場が悪くなる)

傭兵「えっと…だな」

傭兵「趣味…かな」

兵長「…」

傭兵「おいおい! この国は人様の趣味にまで干渉するの!?!」

兵長「…」

傭兵「いやーん、エッチな目でみないでよ変態!」

兵長「ぶち込むぞ」

傭兵「きゃーー変態。25年も大事にしてきたあたしのハジメテを奪う気!?」

兵長「牢屋に決まってるだろ!!」


兵長「あたまが痛くなってきた」

衛兵A「代わりましょうか」

兵長「一応危険物を所持していないか身体検査をしておけ」

衛兵A「自分がっスか…おいお前がやれ」

衛兵B「え? 自分も嫌ッスよ……」

傭兵「何いやがってんだよ。てめぇらどんだけ失礼なんだ」

傭兵「てっきり体中まさぐられて、エロい事されるかと思ったのに…」ドキドキ

兵長「いくらむさ苦しい男の仕事場とはいえ、貴様のようなゲテモノを食いたがる男などおらんよ」

兵長「しばらくしたら解放してやるから反省文を書いておとなしくしていろ」

傭兵「へいへい…」

傭兵(俺いったい何やってんだろ…早く帰りてぇ)



  ・   ・   ・


<夕方>


女剣士「迎えに来たよ」

傭兵「サマンサ!」

女剣士「こってりしぼられたんだね…ま、それで済んで良かった」



兵長「釈放だ」

傭兵「時間より早くねーか」

兵長「少し予定がかわったのでな、ここを空けねばならん。貴様の相手をしている暇はない」

傭兵「?」

兵長「広場で捕物があったそうだ。我々は現場の応援に駆けつける事となった」

傭兵「とりもの……」

傭兵「ま、まさか!」

傭兵「サマンサ、広場はどっちだ!」

女剣士「えっ、あっちだけど……ちょっと! は、速…」


無我夢中で人の波をかきわけて、街なかを突っ切った。

俺が現場に辿り着いた時、すでに広場を囲うようにたくさんの人だかりができていた。
その輪の内側では武装した衛兵達たちが剣や杖を構えている。
そして彼らの視線の先、大衆の中央には見慣れた姿。
ユッカとマナが戦闘態勢に入っていた。


傭兵「ユッカ! マナ!」

勇者「! ソル!」


傭兵「どけっ」


俺は野次馬を押しのけて、衛兵を飛び越え、ユッカの元へむかった。
四方八方から向けられる警戒と、おぞましいものをみるかのような恐怖の眼差し。
今俺たちはこの国の人々にとって、間違いなく敵だった。


傭兵「なぜだ…どうして外に出た」

勇者「だって…ソルの帰りが遅いから。心配になっちゃったんだ」

勇者「あの王様に捕まっちゃったんじゃないかって…」

傭兵「く…」

魔女「完全に囲まれたみたい」

傭兵「逃げるぞ」

勇者「でもどうやって…」


衛兵「隙間をつくるな。王宮から守備隊がくるまで時間を稼げ」


勇者「離脱しようにも、どこから…」

傭兵「最悪、蹴散らしてでも逃げるぞ」


勇者「う…っ」

傭兵「どうした」

勇者「…この感じ…あいつが来る」

魔女「…!」

傭兵「え…」


ふいに人垣が割れ、物々しい鎧で全身を覆った男達が現れた。


町人「王国騎士団だ!」

衛兵「おお、陛下のお姿まで…!」

魔法国王「根比べのつもりだったけど、意外と早く決着がついたね」

傭兵「グリモワ国王…! てめぇ…」


魔法国王「みなのもの下がれ。君たちでは相手にならない」

魔法国王「死にたくなければもう少しだけ下がるんだ」

魔法国王「勇者くん。こうなった以上、もう逃げられないよ」

魔法国王「今度こそ、ソレを渡してくれるかい?」

勇者「…!」

魔女「…」



第29話<囚われの少女>つづく

更新終わり
次回明日22時予定

第29話<囚われの少女>つづき




騎士A「抵抗は無駄である」

騎士B「投稿せよ」

傭兵(この国の騎士級が4人…大層なことだな)

勇者「ボクの仲間は渡さない!」

魔法国王「護るか…ふふ、おかしなことを言うね」

魔法国王「この間も言ったけど、魔物と人間が相容れることは決して無い」

魔法国王「魔物を庇い立てするのは、罪なんだよ」

勇者「マナは魔物じゃない!」

勇者「この子のどこが魔物に見えるんだ!」

魔法国王「きみほどの魔覚をもっていて、わからないというのか」

魔法国王「そこの青年――」

魔法国王「んーっと、きみは女性だったんだね。残念ながらぼくの好みではないが」

傭兵「…ちげぇよ」バサッ

魔法国王「虚ろなきみですら、薄々感じていたはずだ。彼女の特異性を目の当たりにしてきただろう」

魔法国王「ほら、いまもそうして勇者にしがみつき、魔力をすすっているじゃないか」

魔女「!」


勇者「こ、これは…違うんだ。違うのにっ」

勇者「マナ、ボクから離れないで。あいつの言うことを聞いちゃダメ」

勇者「ボクとソルが絶対守るから」

魔法国王「自分の正しさを信じているんだね」

魔法国王「意固地なのも悪くない。きみぐらいの歳の子なら、矯正のしがいがある」

魔法国王「教えてあげよう。ソレが魔物たるゆえんを」

魔法国王「魔力解放」

▼魔法国王は杖を振りかざした。


魔法国王「この広場は祭典の儀式でよくつかわれる場所でね」

魔法国王「一帯に特殊な術式を施してあるんだ」

勇者「なに…この感じ」

傭兵「どうした」

勇者「魔力が高まってくる……っ」

魔女「いや…イヤッ! あああっ」

勇者「マナ!?」


町人A「なんだ、苦しんでるのか?」

町人B「こええ…大丈夫か」


魔法国王「どうだい、自らの力が増していく様を感じるだろう」

魔法国王「まるで、月満ちる夜のように」

魔女「…ぅぅ、あああ」

傭兵「…マナ! よせ、やめてくれ!」

魔法国王「さぁ、見せるんだ」

魔女「怖い…助けて」

魔女「私が…壊れる…」

傭兵「…!」

震えるマナをかばうように両腕で強く抱きしめた。

傭兵「大丈夫だ。お前はお前だ、絶対に守ってやる」

魔女「はなして…」

傭兵「マナ」


そっと頭をなでた。
さらさらとした透き通る銀色の絹糸のような髪の毛が指の間を通って靡いた。
その時、チクリとちいさな硬い異物が手のひらに触れた。

傭兵「…!」



手の皮が微かに切れて、血がわずかに滴る。

傭兵「…これは」

魔女「…みちゃ…イヤ」

傭兵(角…?)


魔法国王「わかったかい」

魔法国王「その見目麗しい銀の髪は、魔族領出身者特有の物さ」

魔法国王「ぼくらの世界でそのような髪の毛の色の子は生まれない」

魔法国王「そしてその角。もう、わかったろ?」

勇者「そんな…」

魔女「う…あ…ぅ」

魔法国王「今更驚くことかい。きみたちは、薄々感じ取りながらも、自らを騙していただけさ」

魔法国王「仲間だの友達だの、都合の良い理由でソレを側においていただけ」

魔法国王「さっさと処分しておけばいいものを、愚かだね」

魔法国王「だからぼくが、引導を渡してあげよう」

勇者「やめっ――」



▼魔法国王は杖を振りあげた。


魔女「…! うっ」

傭兵「マナ! どこへ行く!」

魔女(あなたたちをこれ以上危険な目にあわせるわけにはいかない)

魔女(最初からこうするべきだった。私さえ、いなければ…)

魔法国王「1人で逃げる気かい。だがこの包囲網を抜けることは出来ない」

騎士A「…確保しますか。それとも」ジャキン

魔法国王「やるとしても、みなに被害を出さないようにね」

騎士B「はっ」


魔女「こないで。術式、アイスビュレット!」

傭兵「やめろマナ!」

▼魔女は無数の氷の弾丸を放った。

騎士A「ふんっ、小賢しい」

魔法国王「先に手をだすとは、救いようのない魔物だ」


魔法国王「魔術は得意なようだね」

魔法国王「だったら」


魔女「術式、フレイムキャノン!」

魔法国王「スペルブレイク」

▼魔女の魔法はかき消された。

魔女「! そんな」

魔法国王「きみが天才的に魔法が得意でも、ぼくの術式の速さと精度には遠く及ばない」

魔法国王「ぼくは古の大魔導師の末裔。きみとは格がちがうのさ」

魔女「術式…アイス――」

魔法国王「スペルブレイク」

▼魔女の魔法はかき消された。

魔女「…出せない」

騎士A「確保」ガシッ

魔女「いっ…ああっ」

傭兵「やめろ!」

騎士B「貴様らの相手は私達だ」

勇者「はなせー!! くそー!!」


魔法国王「そのまま抑えてなよ」

騎士A「はっ」

魔女「うっ…離してッ」

魔法国王「危険な魔物には、とっておきをくれてやろう」

魔法国王「…秘術、魔法堅牢【グリモワプリズン】」

▼魔女の周囲を分厚い魔法壁が取り囲んだ。


魔女「!」

勇者「マナ!!」

勇者「な、なにあれ!?」

魔法国王「それはあらゆる害意から身を守る盾であり鎧」

魔法国王「ぼくら人間にとってはね」

魔法国王「だけどひとたび魔物相手につかえば、脱出不能の堅牢な檻となる」

バチッ

魔女「痛っ…!」

魔法国王「魔力の解放された魔物のきみがうかつにさわるとはじけ飛ぶよ」

勇者「それってまるで…」

魔法国王「そう。このグリモワ全土を囲う巨大な魔法障壁もこの秘術の応用なのさ」


町人A「うおおお陛下!!」

町人B「さすがです陛下ぁぁ!!」

町人C「グリモワ王万歳!」


勇者「マ…ナ…」

魔法国王「許してくれ。これも人々を護るため」

魔法国王「勇者くん、きみにはつらい思いをさせた」

魔法国王「だがもう忘れるんだ。きみは魔物と共にいて良い存在じゃない」

騎士A「この者達の処分はどうしますか」

魔法国王「そうだねぇ」

魔法国王「仮にも国賓級の彼らだから、あまり手荒いことはしたくないけど」

魔法国王「それだとみなに示しがつかないか」


町人A「魔物を連れ込んだ悪魔を倒してください!」

町人B「あいつらは魔物の仲間よ!」

勇者「…そんな、ひどいよ」

傭兵(これが俺たちの旅の結末なのか…)



魔法国王「とはいえ、大魔導師の末裔が勇者の末裔を手に掛けるのはまずいだろう」

魔法国王「かといって、数々の罪状をぼくの一声で帳消しともいかない…うーん」

騎士A「魔物の誘致、反逆罪、逃亡罪。禁錮刑では足りぬ所業です」

騎士B「陛下。ご決断を」

魔法国王「…ならここは穏便に解決してみせようじゃないか。きみたちは手をだすなよ」

騎士A「はっ」


魔法国王「勇者くん。いい加減目が覚めたかい」

勇者「…!」

魔法国王「きみたちは人に化ける狡猾な悪魔にだまされていた、そうだろう?」

勇者「…え?」

魔法国王「きみたちは悪魔に心を支配され、人間だと思い込んでいた。術をかけられていたんだよ」

魔法国王「だから疑うこと無く、仲間としてこの街に連れ込んでしまったんだ」

魔法国王「そうだろう?」

勇者「なにを言ってるの…違う! マナはボクの」

魔法国王「……」


魔法国王(にこやかに頷くんだ。そうでなくては、ぼくは君たちを捕らえねばならない)

傭兵(こいつ、なんてことを考えやがる)

魔法国王「もう一度聞くよ。次が最後だ」

魔法国王「きみたちは、この悪魔マナによって洗脳されていた、被害者である」

魔法国王「そうなのだろう?」

勇者「だから…ちが―――」

魔女「そう。私がやったこと」

勇者「マナ!」

傭兵「…!」

魔女「私が勇者ユッカ、僧侶ヒーラ、傭兵ソル…に魔法をかけ、心を…操った」

魔女「そしてこの街に入るよう促した」

勇者「マナ何を言ってるの!! そんなの全然違う!」

魔女「ので…ふ、ふふ。頭の悪い勇者はまだ洗脳がとけていないみたい」

魔法国王「おーそうかい。それが真実だったんだねぇ」

魔法国王「いやぁ良かった。悪いのは勇者くんたちじゃなくて、悪魔の貴様一匹だったんだねぇ」

魔女「…そう。私が全ての元凶」

傭兵「マナ……お前…」

魔法国王「つれていけ。慎重にね」

魔女(さようなら)


勇者「マナを…どこに連れて行くの…」

勇者「やだよぉ…やめてよぉ」

魔法国王「かわいそうな勇者くん。仲間を失うのはつらいよねぇ」

魔法国王「けどそれは奴に植え付けられた偽りの感情なんだ」


町人A「あの女の子、勇者だって」

町人B「かわいそう…悪魔に利用されたのね」

町人C「くそ、魔物ってやつは小狡いことばっかり考えやがって」


勇者「ボクは…そんなんじゃない…マナはボクの仲間なんだ…っ」

勇者「友達なんだ! 返して!!」

魔法国王「…よしよし。あとでぼくが洗脳を解いてやろう」

魔法国王(ま、これはこれで、ある意味いい演技とも言えるか)

魔法国王「さぁ、捕物は終わりだ。みな、戸締まりをしっかりして寝るように」




  ・    ・    ・



傭兵「…」

魔法国王「よかったじゃないか。これできみたちは晴れて太陽の国からの来客となれた」

魔法国王「なぁに、この国の民はぼくの手腕を信用しきっている」

魔法国王「街を歩いて石を投げつけられるようなことは起きないさ」

魔法国王「ゆっくりしていくといい」

傭兵「てめぇはよ」ガシッ

魔法国王「…」

騎士A「貴様!! なんたる無礼を」

魔法国王「恨むのなら、自らの鈍さと、生まれを恨むことだ」

傭兵「なんだと!!」

魔法国王「闇は光を飲み込む存在。炎のような眩しさも、深い闇の前では無力だ」

傭兵「何が言いたい」

魔法国王「きみたちの道が奴と交わることはない」

魔法国王「ぼくはきみたちとこの世界の未来のために正しい選択をしたってことさ」

魔法国王「側にいたきみが一番よくわかっていたんじゃないのか?」

傭兵「…くっ」



何も言い返せなかった。
俺は、最後の最後でマナをかばうことができなかった。

彼女は、コイツの言うとおり、魔族であったから。

だけどそんなマナは俺たちのことを、自らを犠牲にして嘘をついてでも救ってくれた。

手の平から流れる血はとまっていた。
俺は拳を握りしめて、夜空に向かって吠えた。





闇剣士「……やはり人間は、私達とは違うか…」

闇剣士「そんな奴らに、そうやすやすと、彼女を渡すわけにはいかんな」

闇剣士(ソル、貴様とてそれは同じことだろう)

闇剣士(ここで折れるような貴様ではないはずだ)

闇剣士「だがあの国王、一筋縄では行かんようだな」

闇剣士「私ひとりでどこまでやれるか…」

闇剣士「騎士級が今回確認できただけでも4人」

闇剣士「…おもしろくなりそうだな」ジャキン


第29話<囚われの少女>つづく

更新終わり
次回明日22時

第29話<囚われの少女>つづき



失意のままにサマンサの屋敷へと一時帰還しようとした矢先に
俺たちの荷馬車が国王軍によって返却された。


勇者「スレイプニル…」

馬「ヒヒン…」

傭兵(結局、今日ここでこうなることは奴にとってお見通しだったということか…)

傭兵「くそ…」

女剣士「ソル…ユッカ」

女剣士「陛下はきっとマナのことを殺しはしないと思う」

女剣士「あいつ、とんでもない悪趣味だから。そんな簡単に手に入れたものを壊したりしないんだ」

女剣士「奪還のチャンスは必ずあるよ!」

女剣士「だ、だから…」

傭兵「ありがとうサマンサ。だがもうこれ以上俺たちのことにお前を巻き込むことはできない」

傭兵「ヒーラちゃんを回収したらあとは俺たちが勝手にやる。誰にも迷惑はかけない」

女剣士「そんなこと言わないで! あたしのせいでもあるんだから」

女剣士「最後まで協力させてよ…」



傭兵「だが」

女剣士「あたしはあなたたちの協力者になるって決めたんだ」

女剣士「信じて」

女剣士「それに、なにをするにもアジトがないと大変でしょ」

傭兵「…わかった。恩に着る。とにかくまずはヒーラちゃんと合流しよう」

勇者「マナ…怖い目にあってなきゃいいけど」



【古びた屋敷】


ガチャッ

僧侶「ユッカ様! ご無事ですか!?」

勇者「……」

僧侶「ど、どうしました。あ、ソル様もサマンサさんもお帰りなさい」

僧侶「あれ…荷馬車返してもらったんですか…? マナちゃんは…?」

勇者「……」

僧侶「そんな…! まさか…」



  ・   ・   ・



僧侶「広場でそんなことが…」

僧侶「ごめんなさいっ! 私がマナちゃんが外出するのを止められなかったせいです!」

傭兵「ヒーラちゃんに責任はない。むしろ俺のせいだ…もっと早く帰ってきていれば」

僧侶「う、ぐすっ…マナちゃん」

勇者「まだマナがどうかなったわけじゃないよ」

勇者「取り返そう」

勇者「マナをあの場で殺さずに、つかまえただけってことは、あの王様きっと何か企んでいるんだよ」

女剣士「あたしもそうおもう。あのとおり、腹に一物抱えたクソ野郎だからね」

女剣士「だけど猶予は少ないかもしれない。なるべく早く行動したほうがいい」

勇者「いまから城に乗り込もう」

傭兵「ダメだ。戦力が違いすぎるし、全員でいくとすぐバレる」

傭兵「それこそ、マナの身に危険が及ぶぞ」

勇者「じゃあ…どうすれば」

傭兵「俺が1人で行く」

勇者「え!?」


僧侶「何言ってるんですか!」

傭兵「俺ならやつの魔覚の網に引っかからないし、潜入工作だって慣れていて得意だ」

勇者「危険だよ!」

女剣士「そうだよ! あそこは魔境だよ。ひとりでどうにかなるってレベルじゃない…」

傭兵「俺にやらせてくれ…頼む」

勇者「ソル…」

僧侶「悔いていらっしゃるのですね」

傭兵「俺はマナをまもってやれなかった…ずっと護るって誓ったのに」

傭兵「たったあれだけのことで動揺して、バカだ…」

傭兵「マナはずっと1人で苦しんでいたのに…俺はどうしようもなく鈍い男だった」

僧侶「ソル様…」

傭兵「それにこれじゃマナのじいさんに顔向け出来ない」

傭兵「命に替えてもマナを取り戻す」

傭兵「俺に行かせてくれ」

女剣士「…わかった。ちょっと待ってて、城の見取り図があったはずだから」


女剣士「これだよ。だいぶ古いけど、昔あたしのおじいちゃんが城で働いてた時のものさ」

勇者「城のなかにマナがいるとしたら、どこだろう」

勇者「ボクらがこの前入らせてもらった謁見の間ではないよね」

僧侶「この地下じゃないですか? 牢獄っぽく描かれています」

傭兵「かもしれないな」

勇者「中は複雑だね。気をつけてそう」

傭兵「あぁ。だがこれ、潜入できそうな場所あるか」

女剣士「夜は全ての門扉を閉ざしてる。窓もダメだ」

傭兵「窓くらいなら、割るかこじ開けるかして」

女剣士「それが、ここの窓は特殊でね。魔法障壁が貼ってあるんだ」

女剣士「だから破壊することが出来ない」

傭兵「……く」


老人「こらグレン! また貴様は修行をサボって城へ忍び込みにいくのか!」

老人「そんなにあの女がええのか! 女にうつつを抜かしとる場合か!」

傭兵「……」


老人「性懲りもなくびしょ濡れになって帰ってきおって!」

老人「はよ庭で乾かしてこい! 濡れたまま家に入るなと言うておろうが!!」

傭兵「…」

女剣士「ご、ごめん。こんな真剣は話してるときに」

傭兵「まて、じいさんなら何か知ってるんじゃないか」

女剣士「おじいちゃん。お城のこと思い出せる?」

勇者「おじいさんお願いッ」

老人「ふがふが…」

傭兵「……ダメか」

老人「城は…全面が堅牢な魔法障壁で覆われた要塞での」

老人「扉や窓、壁を破壊することは難しい」

老人「一度門扉が閉じれば中へ入る手段はない」

傭兵「…くそ」

老人「仮に侵入できても、城内には王直属の騎士兵団が待ち構えておる」

老人「侵入者は鼠一匹とて、生きて帰ることはできん」

女剣士「無理なのかな…」


傭兵「だが、グレンというやつは度々侵入していたんだろ?」

傭兵「…びしょ濡れ、か。雨の日? いや…」

傭兵「…! サマンサ、城の外部に水路はあるか」

女剣士「! 待って、えっと…ここ!」

女剣士「うん! 中庭に通じる水路が一本通ってる」

傭兵「すくなくとも、人間1人通れる広さはあるはずだ」

勇者「やった! じゃあここからなら入れる?」

傭兵「あぁ。だが行くのは俺1人だ」

勇者「……」

傭兵「心配そうな顔をするな。俺にまかせろ」

傭兵「必ず…マナを取り戻す」

勇者「…うん。信じてる」

僧侶「危なくなったら逃げてくださいね」

女剣士「そうだよ。見つかったらどのみちみんな危ないんだ」

女剣士「あなたに任せたよ」

傭兵「あぁ!」


老人「なにやら、とんでもないことをしでかそうとしておるようじゃな」

女剣士「おじいちゃんはもう寝てて」

老人「来い。魔除けにこれをもっていくといい」

傭兵「これは…」

老人「魔封じの篭手じゃ。1度だけ、この篭手が魔法を身代わりに受けてくれる」

老人「がんばれよ。愛しい女が待っとるんじゃろ」

傭兵「…じいさん」

老人「それが済んだら、せがれの顔でもはようみせてくれんかのう…ふがふが」

傭兵「どこまでボケてんのかわかんねぇなこのじいさん」

女剣士「はは…ごめん」



【グリモワ城・1階】


コツコツ


闇剣士(侵入は容易か。誘い込まれているような気配すらある)

騎士A「そこのローブの男!」

闇剣士「やはり待ち構えていたか」


騎士A「その大剣。賊か」

騎士A「さしずめ、あの勇者の仲間といったところか」

闇剣士「仲間か……むしろ、最も遠い存在といったらどうする」

騎士A「何を言っている…侵入者は排除するのみ!」

闇剣士「来るか」


コツコツ

騎士B「ククク…」

騎士C「ひさびさの獲物だぜ。俺にも分けてくれよ」


闇剣士「騎士級3人…ふ、昔を思い出す」

闇剣士「相手にとって不足なし!」 


騎士A「フォーメーションαで行く」

騎士B「ククク…」

騎士C「グリモワの騎士をなめんじゃねぇぞこそ泥!」




  ・   ・   ・



騎士B「ク…クふ…」

騎士C「なんだぁ、こいつのポテンシャル、尋常じゃねぇ」

騎士A「三方向からの同時攻撃をことごとくいなされるだと」


闇剣士「ぬるい…もっと踏み込んでこい」

騎士A「うおおお!!」

闇剣士「!」

▼闇剣士のカウンター。

▼騎士Aの剣は砕け散った。


騎士A「ぐわっ、何!? 魔法剣が!」

闇剣士「……」

騎士C「このローブの男…なにもんだぜ。広場にいたあのオカマじゃねぇよな!?」

騎士B「クク…やりがいがある」


闇剣士「私のことを甘く見たな」

闇剣士「魔法障壁に囲まれたグリモワという温室で育った貴様達ごときが、騎士を名乗るなどおこがましいものと知れ!」

騎士A「なっ!」

騎士「……」

騎士C「にぃ!?」

闇剣士「私の知っている騎士という人間は、もっと誇り高く」

闇剣士「もっと手強いはずだ!!」



▼闇剣士は騎士Aの懐に飛び込み大剣を薙ぎ払った。

▼騎士Aの盾と鎧は砕け散った。


騎士A「ぐあああっ」

騎士B「クっ!? なんだこいつは!」

騎士C「俺たち騎士級3人を相手にこの戦いぶり! ええい陣形を立て直せよ!」


闇剣士「遅い!」

▼闇剣士の一撃。


▼騎士Cは血しぶきをあげて吹き飛び、壁へと激突した。

騎士C「かはっ…俺の…魔法装甲の盾と鎧がァ…ッ」


闇剣士「我が剣の前に、魔法障壁など無力」

騎士A「気をつけろ。さっき受けてみてわかったが、インパクトの瞬間にこちらの魔力を無効化されているような気がする」

騎士B「何!」

騎士A「なんなんだこいつは!」

闇剣士「私は彼女を護る剣であり盾」ズズッ

▼闇剣士は剣を正面に振りかざした。


騎士A「あの剣だ…無効化じゃない! 魔力を吸われている!?」

騎士B「くっ…ひぃぃぃ」

闇剣士「そこを通してもらう!」

闇剣士「一閃!!」



  ・   ・    ・



 



衛兵「ほ、報告!」

衛兵「南西水路より侵入者1名! 現在は庭園内で交戦中です!」

衛兵「待機中の騎士様方がすぐに応援を…」

衛兵「え…き、騎士様!」


騎士A「 」

騎士B「 」

騎士C「  か、ぁ…が」

衛兵「ひっ! な、なんだこれは――――」

ザシュッ

衛兵「げひゃうっ」

闇剣士「…」

闇剣士「ふ…やはり来たか」

闇剣士「そうでなくてはな。我が好敵手」



【グリモワ城・中庭】


傭兵「よっと…これで終いか」

騎士D「 」

騎士E「 」

騎士F「かはっ…き、きさま」

傭兵「殺しちゃいない。だが集団でかかって来られちゃ手加減もできなかった」

騎士F「何者だ…我々は、がはっ、グリモワ騎士団なるぞ」

傭兵「そうかよ。俺の国じゃせいぜい分隊長ってとこだな」

騎士F「きさまー! 俺は、前々回闘技大会の覇者だぞ!! ぶち殺してや―――」

ザシュッ

騎士F「…ッ」ドサッ


傭兵「程度が知れるぜ。どうもあの国王、てめぇらのことすら使い捨てのコマとしか思ってねぇようだな」

傭兵(闘技大会は人材をかき集めて餌付けするためか。たいした飼い主様だぜ)

傭兵「さて、地下室か…」


【グリモワ城・階段前広間】


コツコツ


闇剣士「来たか」

傭兵「やっぱてめぇの殺気だったか」

闇剣士「何人狩った」

傭兵「衛兵を5。騎士を3」

闇剣士「なら雑魚の差で私の勝ちだな」

傭兵「誰も勝負してねぇよ」

傭兵「で、なんでここにいやがる」

闇剣士「理由などわかっているだろう。貴様と同じだ」

傭兵「マナを…奪いに来たのか」

闇剣士「仲間が監禁されているのを見捨てるほど、私達魔族は薄情な生き物ではなくてな」

傭兵「仲間…」

闇剣士「あぁ。貴様が仲間だと信じていたマナという少女は、私と故郷を同じくする、魔族だ」

傭兵「……」

傭兵「関係ねぇよ。生まれも育ちも、関係ねぇ。俺にとってマナはマナだ」

闇剣士「! そうか」


闇剣士「貴様はいつ会っても迷い苦しんでいるように見えた」

闇剣士「だが、貴様はこうしていつでも答えを出してきた」

傭兵「……」

闇剣士「一度心に決めた以上は、直刃のように真っ直ぐに突き進んできた」

闇剣士「過ちを繰り返し、なおも挫けようとも」

闇剣士「貴様は恐れることなく立ち上がる」

闇剣士「それは、貴様の無鉄砲さや命知らずゆえではないことくらい私にも分かる」

傭兵「何が言いてぇ」

闇剣士「…忘れるな。傷つかぬものに覇道はない」

闇剣士「失敗や痛みすらも、己の糧となるのだ」

傭兵「あぁ。俺は、この先に待ち受けるどんな現実も受け入れる」

傭兵「なにがあろうとも…マナを護る」

闇剣士「ふ…無用なおせっかいだったか」

闇剣士「だが彼女を手に入れるのは私だ」

傭兵「てめぇ!」



闇剣士「いま戦う相手は私ではないはずだ」

傭兵「あぁ。すべてにおいてマナの奪還が最優先だ」

闇剣士「しかしどうやら、一筋縄ではいかんようだ」

傭兵「この階段を降りた先に…マナが…」




【地下牢】


魔法国王「はぁ。きみ、すこしは話せないの」

魔法国王「せっかく人型をしてるんだからさぁ」

魔法国王「ぼくとおしゃべりをしようよ」

魔女「…」

魔法国王「やれやれ、その幼い肢体に鞭でも打ってやったほうが素直になるのかな」

魔法国王「それとも、頭の中をいじくられるのが好みかい?」

魔女「あなたに話すことはない」



魔法国王「いいかい魔物の子。きみはぼくの良心で生かされているってことを忘れちゃいけないよ」

魔女「私の命なんていらない」

魔女(ユッカたちが自由なら…それでいい…)

魔法国王「そんな狭いとこでじっとしているのは辛いだろ? ぼくの問いに答えれば少しは広い部屋にうつしてあげるよ」

魔女「こんなの慣れっこだから」

魔法国王「そ。やっぱり忌み嫌れてきたんだねぇ」

魔法国王「監禁されたことは、一度や二度じゃないってことだよねぇ…ふふふ」

魔女「!」

魔法国王「ふふ、ははは。虚勢を張っても、過去をほじくられるのは嫌いとみた」

魔法国王「どれ、少しみせてみなよ。きみ」ズズッ

魔女「い、いや…」

魔法国王「…ん、なんだ。記憶がうまく読み取れないな。なにかが中で混在している?」

魔女(一号ちゃん…私をまもってくれるの?)


魔法国王「なんなんだ。くそぅ、わからないことだらけでイライラしてきたよ」

魔女(ありがとう…ありがとう…)

魔法国王「こうなったら、多少痛い目みさせてでも」ズズッ

魔女「…!」



コツコツ コツコツ

魔法国王「ちっ…いいとこで邪魔なのが来たよ」

魔法国王「やぁ。城内探検は楽しかったかい」

傭兵「あぁ…! 愉快なアトラクションがいっぱいだったぜ」

闇剣士「マナ…」

魔女「ソル!! ど、どうして…」

傭兵「お前と約束したからな…絶対に幸せにするって。子供産んでもらうって」

闇剣士「それはけしからん話だな」

魔法国王「なんだこっちの男……まぁいい」

魔法国王「…少々物足りなさそうなきみたちを、ぼくが直々にもてなしてあげようかな!!」

傭兵「くるか!」ジャキ

闇剣士「参る!」キィン




第29話<囚われの少女>つづく


 

更新おわり
次回はすこし飛んで日曜日ですスマソ
よい休暇を

第29話<囚われの少女>つづき



攻防がはじまって数分。
まさに石に針といったところだった。
俺と闇の魔剣士は連携して続けざまに波状攻撃を仕掛けるが、奴の強固な結界の前にあえなく弾かれた。

奴の杖先から放たれる結界を破ることができずにいた。


傭兵「ぐっ」

闇剣士「……」

傭兵「てめぇ、結界やぶれるんじゃねぇのかよ」

闇剣士「城壁のような無人の設置型ならな」

闇剣士「だが奴のように常に魔力を流し続けられると、私の剣でも吸いきれん」


魔法国王「ぼくを前に全ての攻撃は無駄だと気づいたかい」

魔法国王「剣士のきみたちの力じゃ、それを助けるどころか、近づくことすらできないのさ」

魔女「……ソル」

傭兵「魔力は底なしかよ…ッ」

傭兵「ヒーラちゃんの結界とは比にならねぇな」

魔法国王「伊達に魔法国王を治めちゃいないさ」



魔法国王「さて、そろそろ反撃してもいいかな」

傭兵「…ッ!」

魔法国王「貫け」

▼魔法国王は無数の光弾を放った。


闇剣士「疾い!」

傭兵「ぐあっ」


目もくらむような光の弾丸が、防ぐことも回避することすらもできない速度で
俺たちの身体に降り注いだ。

闇剣士「く…ダメージはたいしたことはないが」

傭兵「かわせるかよ」

魔法国王「生身にしては頑丈だねぇ。ま、こうやって結界を出しているから威力が弱まっているだけなんだけどね」

魔法国王「もっとうけてみなよ。ジャブでなぶり殺しっていうのも楽しいかもね」


▼魔法国王は無数の光弾を放った。


傭兵「…ッああ」

闇剣士「く…私でも見切れん」


  

   ・    ・    ・


為す術がなかった。
こちらの斬撃は全て弾かれる上に、相手の攻撃は不可避の速度。

光弾ひとつひとつの威力は並以下でもダメージは徐々に蓄積していく。


傭兵「…がはっ」

ついに俺は血を吐き出して、膝をついた。

魔女「!」

魔法国王「せめてガード役をつれてくるべきじゃなかったかい?」

魔法国王「そっちのローブのきみもタフだが、いい加減疲労の色が見える」

闇剣士「私は…貴様のような外道に屈することはない」

魔法国王「へぇ。なら折れるまで続けてあげよう」


▼魔法国王は無数の光弾を放った。

傭兵「うぐああああっ!」

魔女「…! も、もうやめて…私のことはいいから…」

魔女「お願い…逃げて」

傭兵「マ…ナ…がは、げほッ」



魔法国王「まだ諦めないのかい」

魔法国王「だったら…もう消し炭にしてあげよう」

魔法国王「どうせきみたちはここまで潜り込んだ以上、死罪は免れない」

魔法国王「判決を待たずしてぼくが直々に手を下してあげよう」ズズッ

闇剣士「結界が弱まっていく…今しかない」

傭兵「!」

魔法国王「消え失せろ」

▼魔法国王は巨大な光弾を放った。


闇剣士「この魔力量は!」

傭兵(でかい…うけきれない)

「聖守護結界!」

傭兵「!」

▼僧侶は光の壁を創りだした。

僧侶「ううう…くぅぅ…ッ! ソル様、ご無事ですか!」

傭兵「ヒーラちゃん!」


魔法国王「何!? ぼくの攻撃を防いだ」

勇者「マナを放せ!! はあああ」

魔法国王「勇者くん! きみがいつの間に」

勇者「やっ!」

傭兵「ユッカよせ! お前じゃそいつには勝てない」

勇者「勝てなくていい! ボクはマナを助けたいだけなんだ!!」

傭兵「お、おい!」

ユッカは剣でグリモワ王を退けたあと、背後の牢へと真っ直ぐに走っていった。


勇者「マナ!」

魔女「ユッカ…どうしてきたの」

勇者「来るにきまってるでしょ! いま出してあげる」

魔女「だめ。檻にはカウンター障壁が展開されている。触ると」

勇者「え…」

バチッ

勇者「ぎゃっ…痛ッ」

勇者「こ、こんなもの! ボクが剣でぶっ壊してやる!」

バチッ バチッ


バチッ バチッ


勇者「このっ! このぉ!」


魔法国王「無駄だよ。その牢屋は最高位の術でガードしてある」

魔法国王「きみごときの剣術じゃどうにもならないさ」

勇者「うるさい! はやく解け!」ガンガンッ

魔法国王「…ま、きみが疲れるだけだ。勝手にしなよ」

魔法国王「それにしても、ボクの攻撃を防ぐ子がいるなんてね」

僧侶「……マナちゃんを解放してください」

魔法国王「愚かだ。せっかくきみたち2人はぼくの妃になれる器だったのにね」

傭兵「どうして来てしまったんだ」

僧侶「ソル様1人が戦っている間、家でも待ってることなんてできません」

闇剣士「……」

僧侶「…って! きゃっ、こ、この人まで…!?」

闇剣士「今は貴様達に剣を向ける気はない」

傭兵「こいつもマナを手に入れにきたクチだ」

闇剣士「我が同胞が捕えられているとなれば、見捨てるわけにはいかんのでな」

僧侶「同胞…?」


魔法国王「やれやれ、とんだ飛び入りゲストだ」

魔法国王「賑やかなのはきらいじゃないけど、女子供をいたぶる趣味はないよ」

傭兵「マナを捕らえておいてどの口がいいやがる」

魔法国王「…あくまで人間のね」

魔女「……」

傭兵「貴様!」

勇者「マナは魔物なんかじゃないっていってるでしょ!」

勇者「マナを解放してよ! こんなのひどいよ!」

魔女「ユッカ。もういい…帰って」

勇者「そんな…やだよマナ…絶対助けるんだ!」

バチッ バチッ

勇者「あうっ」ドサッ

僧侶「ユッカ様!」

魔法国王「……どうやら、これはぼくの説明不足が招いた結果かもしれないね」

魔法国王「謁見の間できみたちに会った時、しっかりと説明しておくべきだった」

魔法国王「そいつは、決してこの世に解き放ってはいけない化け物の1人なんだよ」


傭兵「なぜそこまでマナに執着する」

傭兵「魔物ならそこら中にいる。なんなら俺の隣にだって」

闇剣士「……」

魔法国王「へぇ、その男は魔物なのか。ローブで魔力が薄まっているから気づかなかったよ」

魔法国王「というか、きみごとき半端な凡夫は魔物だろうが人間だろうがどうでもいい」

闇剣士「…!」

傭兵(半端…?)


魔法国王「きみたちが納得してそれを手放せるように、ぼくがそいつの脅威についておしえてあげよう」

魔法国王「まず、きみたちの質問に答えようか」

勇者「マナを放せ!」

魔法国王「それは質問じゃないよね」

勇者「どうしてマナが危険だっていうの! マナはいい子なのに!」

魔法国王「それは、そいつが古の災厄を秘めているからさ。おそらくね」

魔女「…」

僧侶「災厄…」


魔法国王「災厄については知っているかな?」

僧侶「はい…」

傭兵「魔王のことだろ」

魔法国王「魔王…ね。まぁ伝承に残っている情報なんてわずかなものだよね」

魔法国王「だがこのグリモワという国は違う。王家の意思は古の大戦より脈々と受け継がれ、すべての術書、調書がいまもなお現存している」

魔法国王「災厄ときいて、きみたちは具体的にどんな力を思い浮かべた?」

傭兵「……」

僧侶「えっと…天災のように、竜巻を起こしたり…雷をふらせたり…?」

魔法国王「あぁ、あたらずとも遠からず。世界のどこかにはそういう力をもった魔王もいたかもしれないね」

魔法国王「災厄とは、限りなく研ぎ澄まされた魔術」

魔法国王「ぼくらが俗に秘術と呼んだりする物の、更に高位なものさ」

僧侶「え…」

傭兵「秘術だと」

魔法国王「そう。それは、人類の研究と叡智の果て、なんだよ」


魔法国王「だけど何時の世も、行き過ぎた力は人を狂わせるんだね」

魔法国王「先代から受け継いできた秘術を更に研ぎ澄ますほどの尖りすぎた才能は」

魔法国王「やがて自らをコントロールできずに邪悪の化身となり」

魔法国王「この世に災厄をもたらした」

勇者「秘術って…?」

魔法国王「きみたちも経験したことがあるはずだ」

勇者「……?」

魔法国王「ピンとこないかな?」

魔法国王「なら勇者くんにとって身近な例をだそうか」

魔法国王「例えば、ピニオンのクロノさんには不出来な弟がいただろう」

勇者「闇の呪術師!?」

闇剣士「……」

魔法国王「残念ながら魔法使いのポテンシャルとしては姉のほうが上だったようだけど、弟は時魔術一点に関しては姉を遥かにしのぐ才能を見せた」

魔法国王「だが、ゆえに力に溺れたのさ」


魔法国王つまり、あれも放っておけばいずれ災厄になりうる一つのケースだった」

魔法国王「闇に堕ちた彼が時魔術を極めたとき、この世を変貌させるほどの力になっていただろうね」

魔法国王「あの秘術によってなにがもたらされるか、身をもって体験した人がいるんじゃないか?」

傭兵「…!」

魔法国王「いずれは街一つ、いや国一つの歴史を巻き戻す力になっていたかもしれない」

僧侶「そんな……そんな力ありえません」

傭兵「たかが人間1人がそんなことできるわけないだろ」

魔法国王「凡夫には永遠にわからないことさ。人間が心の持ちよう次第でどれほどの力を得ることか」

魔法国王「ま、辛くもそれは勇者くんたちによって無事阻止されたようだけどね」

勇者「…うう」

魔法国王「ぼくとしては惜しい才能を失ったよ」

魔法国王「ぼくに付き従えば、自信の才能を活かしたより良い道もあったはずなのにね」

傭兵「ならお前がクロノさんを狙っている理由は、時魔術を手に入れるためだけか!」

魔法国王「…そうかもしれないね」

魔法国王「弟はさきに魔物に取られちゃったしね」

傭兵「…貴様」


魔法国王「さて災厄がなんたるかはわかっただろう?」

魔法国王「そいつの危険性も」

魔女「……」

闇剣士「貴様が少女をさらった目的は、古の災厄…とやらを手に入れるためか」

魔法国王「白々しい口を聞くなよ」

魔法国王「いかにも、ぼくの目的はそいつの中の力を引き出して、手中に収めること」

魔法国王「それが出来なきゃ危険だから殺す」

魔法国王「さらに、そいつの場合、なんと2つだ」

闇剣士「2つだと」

魔法国王「ふ、ふふふ、はは…2つの災厄を身に宿しているなんて…」

魔法国王「ラッキーだね」

傭兵「いいかげんにしろ! マナはてめぇのコレクションじゃねぇ」

勇者「そうだよ!」

魔女「2つ……」

傭兵(キュウから奪った力か…あいつも自分が災厄だとか自称してたな)

傭兵(あの時…俺はどうしてマナを止められなかったんだ…クソッ!)


魔法国王「秘めた災厄が1つなら、まぁ少々放置しててもなんとかなるが、2つとなれば話は別」

魔法国王「どっちが先に覚醒するかわからない。ぼくも早急に手を打つ必要があった」

魔法国王「仮に2つの力が組み合わさったら、この世の地獄だよ」

勇者「2つ…なんのこと」

僧侶「どういうことですか…?」

魔法国王「えーっとねぇ。竜巻と地震がいっぺんに襲ってきたら大変じゃないか、って話さ」

傭兵(あっけらかんと言いやがって)

闇剣士(どこまでつき止めているのか。この男、私の想像以上の魔覚をもっているようだな…)


魔法国王「世を壊すほどの危険な力をもったやつらが野放しにされるのは危険だろ?」

魔法国王「だから未来永劫、ぼくが管理するのさ」

魔法国王「つまりぼくは、先祖代々続く魔術の管理者ってとこかな」


傭兵「だが、マナ自身の力なんてせいぜい人から魔力を吸い取る程度だ」

傭兵「お前が危惧するほど危険性があるとも思えない!」

魔女「……」



魔法国王「…ふふ、なぜか魔力をもたない鈍いきみにはわからないだろうけど」

魔法国王「魔力とは生物にとって命の源」

魔法国王「それが他者に奪われるというのは、即ち生命の危機なのさ」

魔女「…う」


傭兵「だが、死にいたらしめるほどではない」

傭兵「ユッカやヒーラちゃんはずっとマナと一緒にいても、大事には至っていない」

魔法国王「いまはね。だが力は使い続ける内に進化する」

魔法国王「それにその2人は飛び抜けた魔力量をもっているだろう。支障は少ないのも頷ける」

魔法国王「だけど、いずれは人の命なんて、息をするかのごとく吸いとってしまうかもしれないよ」

魔女「…!!」

傭兵「そんなばかな話が!!」

傭兵「仮にそうなったとしても、マナがそんなことをするわけない!」


魔法国王「こいつの場合自分で一切コントロールできないから厄介なんだよ」

魔法国王「災厄って位置づけられるくらいだから、そういうもんだろうけどさ」

魔法国王「ぼくだって、こうして、定期的に檻に魔力を新しく流さないと、吸われて破られてしまう」ズズッ

傭兵「…貴様」

勇者「なにするの!! やめてよぉ!!」

魔法国王「力の強まる満月の夜に、勇者くん達から離れたがることはなかったかい?」

勇者「ッ!!」

魔女「……ごめん…なさい」

勇者「ま、マナが悪いわけじゃない!」


魔法国王「教えてあげるよ」

魔法国王「そいつの災厄の名前は生命吸収【マナドレイン】」

魔法国王「生命の命を奪う、この世でもっとも忌むべき力だ」


勇者「マナドレイン…」

勇者「た、ただの体質にすぎないよ! こんなの……ぐすっ、どうってことないんだから!」

勇者「マナは…絶対違うもんっ」


魔法国王「魔力を吸って自分のものに変換する魔術くらいなら、しばしばその辺に転がってる」

魔法国王「そういった魔法具すらこの国では市販されるくらいだ」

勇者「じゃあ」

魔法国王「だけどそいつのは次元が違う!!」

勇者「!」

魔法国王「覚醒してしまえば、こうやって座ったまま手の平をかざしただけで、あらゆる地平の命を吸うことだってできるかもしれない」

傭兵「なんだと…」

魔法国王「……ま、きみみたいな稀有な人間にはてんで効かないが…ぼくら普通の人間にとってはたまったもんじゃない」

魔法国王「そんな危ない力……正しく利用するもなにも、ないだろう?」

魔法国王「以上がそいつが内に秘める一つ目の災厄」

闇剣士「…」

傭兵「冗談だろ……」


魔法国王「2つ目。これはまだこいつが口を割らないためはっきりとはしないが」

魔法国王「きみたち、旅の途中で災厄の継承者と出会ったんじゃないか?」

勇者「…え」

傭兵(キュウのことか…)

傭兵(確かにあの時のキュウの化けた姿、この世の終わりかに思えた)


魔法国王「心当たりがあるようだね」

魔法国王「きみたちが来てくれたおかげで、調査ははかどったよ」

魔法国王「どうにも、こいつは心を探りづらくてね」

魔女「…」

魔法国王「災厄が2つあるせいなのか、それ以外の別の要因なのかはわからないが…」

魔法国王「まぁなんにせよ、相当の能力をこいつは他者から奪っている」

魔法国王「それがぼくがマナドレインを危険視している最も大きな理由さ」

魔法国王「命を吸う傍らに、相手の魔術まで手に入れるなんて、狂った性能だ」


魔法国王「さて…どんな力だったのかな」ズズッ

勇者「うっ…やだっ、探るな。気持ち悪い!」

魔法国王「…大丈夫。ぼくの問いかけに素直に記憶を呼び起こせばすぐおわる」

魔法国王「あぁ…なるほど」

魔法国王「そうか…そんなことがあったのか」

勇者「やめろーー!!」

魔法国王「もう1つもすばらしい力だ。美しいほどの破壊の化身」

魔法国王「命を喰らい、蹂躙し、破壊のためだけに生きる獣」

勇者(キュウちゃんは…そんなんじゃないっ!)

魔法国王「神獣変化とでも名付けようか」

魔法国王「ぼくたちの世界では珍しいタイプの能力だね」

闇剣士「…災厄は遺伝によるものか」

魔法国王「ん? それが多いね、元をたどれば魔術だからね」

魔法国王「習得した魔術はその家系に代々遺伝する事が多い」

魔法国王「先代が極めた秘術となれば間違いなく、子孫は生まれた時から内に秘めている」

魔法国王「ぼくだってハイハイを始める前にゆりかごを結界で包めたくらいだ」


魔法国王「もっとも、それを引き出せるかどうかは、受け継いだ者の才覚次第なんだけどね」

魔法国王「勇者くん。きみはどうかな?」

勇者「え……」

魔法国王「きみだって勇者の末裔。秘術を操る資質はある」

勇者(もしかして…あの炎の柱のことかな?)


魔法国王「ぼくたちの先祖、つまり古の魔王と呼ばれた災厄を討伐したときの勇者一行は」

魔法国王「それぞれがみな、自ら編み出した秘術を持っていた」

魔法国王「ぼくの先祖、初代大魔導師の魔法堅牢」

魔法国王「クロノさんの先祖、初代賢者の時魔術」

魔法国王「そしてきみの先祖、初代勇者の浄化の炎」


勇者「浄化の炎…」

傭兵「…!」

傭兵(なんだ…こいつは何を言っている)

傭兵(俺は…一体…)

魔法国王「……ふっ、ふふ」

魔法国王(まとめて手に入れるのもおもしろいかもね)



第29話<囚われの少女>つづく


  

更新終わり
次回明日22時

第29話<囚われの少女>つづき



魔法国王「始祖たちは旅を終えたあと、道を違い、国を離れて暮らすことにした」

魔法国王「秘術を継承した血が交じり合うことを恐れたからだ」

魔法国王「個が力を持ちすぎると、やがて新たな災厄が生まれてしまう」


傭兵「それがお前やユッカのルーツか」

魔法国王「あぁ」

魔法国王「大魔導師は魔族領に近いこの地に魔法大国グリモワを建国し、魔物の残党から人類を護る防波堤となった」

魔法国王「賢者はそれを補佐できるよう、ピニオンへ移り住んだ。当時の国名はしらないけどね」

魔法国王「勇者は海をわたって生まれ故郷へ舞い戻った」

魔法国王「……さて、赤髪。きみの出自はどこだったかな?」

傭兵(俺は…)


傭兵(浄化の炎は始祖勇者の編み出した秘術だと……なら俺は…やはり)

傭兵(グレンという男と関係が)

傭兵(……いや、こいつの話がどこまで本当かわからない)

傭兵(真っ赤なウソの可能性もある)

傭兵(だがこんな話をわざわざ作ってまでするか?)


勇者「おかしいよ…だったらボクたちはいまいちど、力を集めるべきじゃないの…?」

勇者「魔王が復活の兆しをみせていることくらい、王様だってわかるでしょ!」

勇者「先代勇者達の血をひくボクたちが協力して、阻止しなきゃいけないよ…」

勇者「ボクたちの力と王様の防壁があればきっとなんだって倒せる!」

魔法国王「たしかに、ぼくらの先祖は、秘術によって無事魔王を打倒したよ」

魔法国王「だが、前もいったけど、グリモワは外の世界に干渉する気はない」

魔法国王「最悪魔王が復活したとしても、このグリモワの防壁をやぶることはできないからね」

勇者「……そんな」

傭兵「ユッカ。こいつに何を言っても無駄だ」


傭兵「先代がどう思うかわからねぇが、一度違えた道」

傭兵「マナを監禁するこいつと組むことはない」

魔法国王「それがいいよ。わかりやすい」

魔法国王「ぼくらは1000年の時を超えて、戦う星の元に生まれてきたのさ」

魔法国王「きみたちも、ほうっておくと厄介だね」

傭兵「ユッカの力が、災厄になり得るとでも言うのか」

勇者「!」

魔法国王「人がみな、正義に則って力を正しく行使できるとは限らない」

魔法国王「ま、ぼく自身は人間ができてるからそんな心配は欠片もしてないが」

闇剣士「すでに貴様は堕ちているとおもうが」

魔法国王「いいねそのツッコミ。あまりに心外だ」

魔法国王「ぼくは始祖の意思を継いでこの地を、ひいては人類を災厄から護ろうとしているんだよ」

魔法国王「邪悪に堕ちているわけがないじゃないか!! ははは!」

傭兵「てめぇの言う人類は!! グリモワの人間だけかよ!!」


魔法国王「このグリモワは! 人類にとってのシェルターなのさ!」

魔法国王「選ばれた人間だけが暮らし、恒久の平和と幸福を享受することができる!」

魔法国王「ぼくの一族が作った最後の楽園だ!! ははは!」

僧侶「なんて人…」

勇者「この人…どうしてこんな邪悪な気配を纏えるの」

傭兵「…わかったぜグリモワ王。人を試し、人の命を弄んでいるのは貴様だ!!」

魔法国王「…ふふ、ははは。あらかじめ危険の芽を摘んでいるといってくれないか」

傭兵「てめぇはほうっておくと、世界の秩序を乱す!」

闇剣士「どうやら、次なる災厄に一番近いのはこの男のようだ」

魔法国王「やれやれ…」

魔法国王「どれだけそれの危険性を説明しても、きみたちの瞳から闘士が失われることはない」


魔法国王「だめだねぇ」

魔法国王「どれだけ危険性を説いても、きみたちの瞳から闘士が失われることはない」

魔女「……」

魔法国王「事の次第は全てぼくに任せておけば丸くおさまるものを……」

魔法国王「つまりさぁ。世界が滅びるとしても、こいつを取り戻したいってことかな」


傭兵「あぁ。御託はいいからマナを返せ」ジャキン

僧侶「世界が滅ぶなんて、そんなことには私達がさせません」

勇者「マナは大丈夫。ボクの仲間なんだ。だからマナを返して」

魔女「みんな……」

傭兵「今助ける」


魔法国王「そっちの半端者のきみはどうする」

闇剣士「…例えばだ。災厄の力を少女から完全に抜き取って、貴様が手に入れるということはできるのか」

闇剣士「少女を無力化し、普通の子供にすることはできるか」

魔法国王「…無理だよ。ぼくはマナドレインを持っていないからね」

魔法国王「能力をポンと綺麗抜き出す方法があるなら、こんな周りくどいことをせずに、とっくにやってるさ」

魔法国王「ま、それができたらぼくはグリモワだけでなく史上最強の王として、この世界に君臨できるんだけどね」

魔法国王「魔法大国の王様だから、ぼくが魔王ってのはどうだい? ははは」

魔法国王「ははははは!」

傭兵「…!!」

勇者「…何、このビリビリくる感じ」

僧侶「さいっっていです!」

闇剣士「……それが貴様の返答か。ならば交渉は決裂だ」

魔法国王「あ゛ー、そう。……きみも苦労してそうだね」


闇剣士「ソル、いま一度を手を貸す。どうやら野放しにしてはいけないのはこの男のようだ」

傭兵「あぁ、ちょうど言おうとしてたとこだ」



魔法国王「4人同時でもいいよ」

勇者「ヒーラはひたすらボクたちの防御に」

僧侶「わかりました」

闇剣士「勇者。前衛はまかせてもらおう」バサッ

勇者「…! うん」


魔法国王「来なよ。そして己の才のなさに絶望しろ」


傭兵「…!」

俺と魔剣士は同時に踏み込んだ。
いまだ奴の強固な防壁を破る術はない。

傭兵(だがこちらの手札は2枚増えた!)

ユッカは魔法で遠距離攻撃を仕掛け、ヒーラちゃんの結界は光弾からの盾となる。

また奴は定期的にマナの檻に対して魔力を注ぎこまなくてはならない。
檻を囲む魔法障壁をマナは中から魔力を吸って破ることができるからだ。


傭兵(必ず隙は出てくる)



ギィン! バチッ バチッ


傭兵「ぐあっ」

僧侶「ソル様、一度下がって。聖守護結界!」

魔法国王「きみの防壁はたいしたものだよ」

僧侶「破邪の結界です。これに防がれるということは、あなたが私達と敵対する邪な存在であることのなによりの証明です!」

魔法国王「まいったね。ぼくはぼくにとって邪魔な奴を消したいだけなんだが」

勇者「やぁあ!」

▼勇者は激しく斬りかかった。

魔法国王「おっと」ガキン

勇者「杖で!?」

闇剣士「まずい」

魔法国王「体術でも負けないよ」

勇者「!」

傭兵「ユッカいますぐ下がれ!」

勇者「あ…壁がないってことは…!?」

魔法国王「そうだよ。この距離では防げまい」


▼魔法国王は巨大な光弾を放った。


魔法国王「消え植えろ」

傭兵「ユッカ!」

勇者「…!」

闇剣士「ぐぅぅ! 間に合え」

奴のカウンターに最初に気づいた魔剣士は、体剣を構えてユッカに前に立ちふさがり、
一身に攻撃を受け止めていた。

闇剣士「ぐあああっ」

魔法国王「いい反応だ。魔法を放つ前によく気づいたね」

闇剣士「がはっ」

勇者「…! 魔剣士」

闇剣士「勇者。これは貸しだ」

魔法国王「へぇ。耐えたねぇ。そうか、その剣で魔力を食らって威力を軽減したか」

闇剣士「…」

魔法国王「ポンコツのおもちゃにしては丈夫だね」

魔法国王「ま、きみ自信の才の無さを補うには十分ってところか」


傭兵「うおお!」

魔法国王「きみのような雑魚は、壁をやぶることすらできない」

傭兵「…いいんだ。サシで勝てない相手ならいままでもいた」

バチッ バチッ

傭兵「てめぇを少しでも削れれば、勝機はある!」

バチッ

魔法国王「へぇ。でもぼくは案外底なしだよ」

▼魔法国王は無数の光弾を放った。

傭兵「ぐおあああっ!!」


容赦なく振りかかる弾丸に俺は殴り飛ばされ、牢内の壁に突き刺さるように直撃した。


傭兵「かはっ」

魔法国王「一発一発は微々たる威力でも、間近でそれだけうけると痛いだろう」

僧侶「ソル様!!」

魔法国王「どうした。手札が減っていくねぇ」



魔女「……無理よ」

魔女「戦わないで」

魔女「あなたたちが傷ついていくのを…みたくない」


勇者「マナのうけた苦しみにくらべたら、こんなのどうってことない」

勇者「絶対助けるから…う、えほっ」

勇者「血が…」

僧侶「ユッカ様」

闇剣士(もはや満身創痍か。だが、切り札はまだある!)

闇剣士「勇者。私の言うことを聞け」

勇者「…え」

闇剣士「貴様がバザで見せたあの術を使え」

勇者「バザ…?」

闇剣士「魔力をソルにたくせ」

闇剣士「このままではジリ貧になる。貴様の力を分け与えるのだ」

勇者「…! そうか、あれがあった」


勇者「ソル!」


傭兵「ぐ…ユッカ」

勇者「大丈夫!?」

傭兵「あぁ、だが、折れてるなこりゃ」

勇者「…ちょっと、顔みせて」

傭兵「え」

勇者「ん……ちうっ、ちゅる」

傭兵「!?」

▼勇者は魔力貸与を使った。

傭兵(ユッカお前…)

勇者「ボクだと、うまく力を扱えないから」

勇者「ソルならきっと、ボクの魔力を使いこなしてくれるよね…」

勇者「まかせ…たよ…――」

ユッカの力が流れ込み、体が煮えたぎるように芯から熱くなる。
体は魔力につつまれ、やがて炎のように燃え上がった。
ユッカはゆっくりと目を閉じ、その場に倒れこんだ。

傭兵「…まかせろ」

傭兵「ヒーラちゃん、ユッカを頼む」

僧侶「はい!!」


闇剣士「その力…ふ、やはり貴様は」

傭兵(傷が治っていく…昔と、変わらないな…)

闇剣士「行け!」

傭兵「あぁ。時間はすくねぇ、一気に片を付けるぞ!」

魔法国王「………」

魔法国王「へぇ。それがきみの出自を裏付けているってわけだ」

魔法国王「どうやって自分の中に封じ込めていたのかは知らないが」

魔法国王「表に出てくるととんでもない力だねぇ」

魔法国王「欲しくなったよ…」

傭兵「奪えるものなら奪ってみろ!!」

▼傭兵は炎の剣で魔法障壁を切りつけた。

魔法国王「!」

魔法国王「なんて光量だ。目が痛いよ」

傭兵「砕けろ…ッ!!」


魔法国王「だが力押しじゃ敵わないよ」

魔法国王「根比べするにしても、魔力の量の差は圧倒的さ」

闇剣士「1対1ならな!」


バチッ

魔法国王「…ふふ、二人同時攻撃でも無駄…――」

魔法国王「…狙いはそっちか!?」



闇剣士「中から吸い続けてください。奴が時間をかせいでいるうちに私が外から、破ってみせる!!」

魔女「…!」


魔法国王「く…檻に魔力の補充を」

傭兵「行かせるかよ!!!」

魔法国王「うぐ…邪魔をおおお!!」


魔法国王(まずい、なんて粘りだ。さっきとは別人!)

魔法国王(守り続けなければ。斬られる!)

魔法国王(おかしい…ぼくの障壁はカウンター属性、剣先をふれているだけで自身にダメージが入るはずなのに)

傭兵「うおおお!!」

バチッ バチッ バチッ

魔法国王(瞬時に回復している…! ありえない)

魔法国王(これが浄化の炎!? いや…そんなはずは)

魔法国王(なにか他にトリックがあるはずだ)

魔法国王(まさかこいつも…2つ持っているのか!?)

魔法国王(これではジリ貧はぼくの方!)

傭兵「砕けろおおおおおお!」

闇剣士「砕けよ!!」


魔法国王「!!」


ピキッ…ピシッ―――


目の前の歪んだ空間にヒビが入り、またたく間に砕け散った。

俺の剣は奴の肩口に深くつきささり、炎を伝えていく。


魔法国王「ぐああっ!! あああ」

魔法国王「痛い…だろっ、ぼくは痛いことは嫌いなんだ」

魔法国王「だけどねぇ、きみたちの反撃はここまでだ」


奴は刀身を素手で握りしめる。指が裂け血が滴るのも気にもとめていないようだった。


魔法国王「さっき言っただろう。マナドレインほどとはいかなくても」

魔法国王「接触型のドレイン能力くらいなら習得できる!」

傭兵「!!」

ゾワリとした感覚。突如腕からどんどん力が抜けていく。
俺はやむなく剣を手放し離脱した。

傭兵「チッ、かなり吸われたか」

魔法国王「きみさえ無力化できれば…はははは!」



魔法国王「はぁぁあ痛い…肩がちぎれるようだ…」

魔法国王「回復ぅううう回復をおおお!!」

▼魔法国王は回復魔法を唱えた。

▼魔法国王の傷口がみるみる修復していく。

傭兵「バ、バケモンか…」

魔法国王「ひ…な、なぜだ…炎が消えないッ! 消えないんだぁ!」

魔法国王「熱いッ、やめろおお! 痛いぃぃいい」


闇剣士「ソル。こちらの作業はおわった」

魔女「…」

魔法国王「!!」

魔女「やっと窮屈な場所から出られた」コツコツ

傭兵「はぁ…ハァー、グリモワ王。マナに触れることすらできないっていったよな」

傭兵「鉄壁が破られて、どんな気分だ…?」

魔法国王「ぐ…ッ! ううう!!」



魔法国王「ありえない…ありえないこんなこと…」

傭兵「…」

闇剣士「…」

勇者「マナ…よかった…」

僧侶「マナちゃん…はやくこっちに」


魔法国王「ありえないんだあああ!! ぼくの、ぼくのグリモワプリズンが、こんな下等なやつらに…!!」

傭兵「終わりだ」

魔法国王「なんてね」パチン

魔女「…―――」ピタ

傭兵「!」

魔法国王「念には念をいれておいたぼくが、きみらごときに負けるはずないのさ」

傭兵「なにをいって…」

魔法国王「隣の男を吹きとばせ。最大火力でね♪」

魔女「……了解。術式、ダークブラスター」

▼魔女は闇の波動を放った。


闇剣士「…なっ――――」



闇の波動は真っ直ぐに城壁をつきやぶり、地上までの縦穴を空けた。
そこにあったはずの壁や土は跡形もなく綺麗に消失している。


傭兵「おい…レヴァン…?」

魔法国王「いいねぇ。火力だけならぼくの光弾以上だ」

傭兵「マナ…お前なにしてんだ」

魔女「……――マスター、命令を」

魔法国王「やー、ギリギリ間に合ったよ。そいつには予め暗示をかけておいてね」

魔法国王「ぼくが本当に命の危機にさらされたときにだけ発動する、絶対服従の暗示さ」

傭兵「服従だと…」

僧侶「そんな…」

魔法国王「だけど、服従の暗示は強力すぎてね、その分対価も大きい」

魔法国王「正しい発動には相当の条件をクリアしなきゃいけないんだ」

魔法国王「よかった…」

魔法国王「ぼくを追い詰めてくれてありがとう」

傭兵「…!」



傭兵「そんな…」

魔法国王「これで、こいつを思う存分支配下における! ははは!」

魔女「……――命令を」

傭兵(もう、抗えるだけの魔力は残ってない…)

勇者「マ…な…」

僧侶「ひどいです…こんなのってないですよ!!」

魔法国王「…ふふ、はは、ははは!」

魔法国王「けど、ひさびさに楽しかったよ」

魔法国王「とくに、勇者のきみらには褒美でもとらせたい気分だ」

魔法国王「なにがいい?」

魔女「……――命令を」

傭兵「マナを返せ」

魔法国王「それは無理だってば。しつこいなぁきみも」

魔法国王「ちょっといたぶってあげて」

魔女「了解」



    ・    ・    ・



▼魔女は無数の氷の弾丸を放った。

傭兵「ごほっ…げほっ」

▼魔女は無数の炎の弾丸を放った。

傭兵「がはっ…――」

勇者「ソル…!」

僧侶「もうやめてください!!」

魔女「……――命令を、め、めいれい…命令を」

魔法国王「まだだ。なぶりつづけろ、そいつの心が折れるまでね」

魔女「……」

魔法国王「聞こえないのか。チッ、やはり半端な練度じゃ秘術たりえないか」

魔法国王「魔法でそいつをなぶるんだよ。魔力ならたっぷり余ってるだろ」

魔女「…了解」

魔女「術式…ダークビュレット」

▼魔女は無数の闇の弾丸を放った。

傭兵「ぐああああ!!」

魔女「…ぁ、ぁ…なぶる。なぶる…」


魔法国王「…で、褒美は決まった?」

傭兵「返…せ……マナ…を…」ふらっ

魔法国王「……はぁ」



魔法国王「わかった。この先、何度もきみたちが挑んでくることを考えるとうんざりする」

魔法国王「それに、この肩の炎も消えないまま死なれてもこまるしね」

傭兵「……ぅ、ぁ」

魔法国王「炎を消してくれたら、取引してあげよう」

魔法国王「この魔物を取り戻すチャンスを、今一度きみに与える」

傭兵「本…当…か…」

魔法国王「あぁ。ぼくは秘密はつくっても嘘はつかない」

僧侶「チャンスとは、一体なんですか」

魔法国王「来週行われる聖剣争奪杯。その賞品にこれを加えてあげるよ」

傭兵「……!」

勇者「えっ!」

魔法国王「それでどうだい?」

魔法国王「きみたちが勝ち残ればいい。ぼくは約束を違えることはないよ」

傭兵「…マナ…」

魔女「命令を…命令を…」

傭兵(必ず…助ける―――から)

魔法国王「さぁ炎を消してくれ。痛みを遮断しても、鬱陶しくてかなわないよ」



【古びた屋敷】



老人「だいぶ傷ついておるの」

女剣士「…よく生きて戻った…ほんとよかった」

傭兵「……」

勇者「…zzz」

僧侶「王様は私達を見逃してくれました。命を奪うことなど容易だったはずでした…ぐすっ」

僧侶「マナちゃんがっ…!」

女剣士「でも、まだ終わったわけじゃない」

傭兵「あぁ……なんの情けかしらねぇが、俺達はいきてるし、チャンスはまだある」

傭兵「あいつに弄ばれようとも、マナを奪還する」

女剣士「優勝賞金…だっけ。趣味わるいね」

女剣士「最低な王様だよ。こんな国でごめん…」

傭兵「マナは必ず取り返す…」

女剣士「あ、まだおきちゃダメっ!」

傭兵「あいつが素直に渡すともおもえねぇ、叩きのめせる力が必要だ!」




傭兵「ヒーラちゃん、疲れがとれたら、なにか食事頼む」

傭兵「ユッカが起きたらおしえてくれ」

傭兵「来週までにこいつのレベルあげもたくさんしなくちゃならない」

勇者「うにゅ…マナ…zzz」

僧侶「はい…」

女剣士「あっ、料理なんてあたしにやらせて! あなたたちのこと、ちゃんと支援するって決めたんだから」

女剣士「…付いていけなくてごめんね…」

傭兵「半端な戦力だと死人が出ていた」

僧侶「あの人、大丈夫でしょうか…」

傭兵「奴なら死なないさ」



【とある森】


闇剣士「ぐ…う」

闇剣士「ずいぶん飛ばされたな…ぐあ、体のダメージは隠せんか」

サキュバス「大丈夫? まだ起きないほうがいいわよ」

闇剣士「貴様は…」

サキュバス「あはっ、なんでそんなボロボロなの? ってだいたいの事情はしってるけどね」

サキュバス「ねぇ、力が欲しいんでしょ?」

サキュバス「あたしと…特訓しない?」



第29話<囚われの少女>おわり


 

更新終わり
次回第30話明日夜予定

 


第30話<マナ>



【魔族領・神殿】


闇武将「何? グリモワ?」

蟲魔人「ハイ。奴ら、忌々しい魔法大国の障壁の中へ逃げ込んだ模様」

蟲魔人「許せぬ…オレの華麗な羽にこのような焼け穴を…」

蟲魔人「しかし、奴らの内の1人にとっておきの毒粉をあたえてやりましタ」

蟲魔人「これでパーティ壊滅的なダメージを負ったことデショウ!」

闇武将「……。後発部隊はどうした」

蟲魔人「現在、障壁の外で待機中デス」

闇武将「あれだけの部隊を送り込んでも壁が破れねぇことにはどうしようもねぇな。ハハハ。笑えるぜ」

蟲魔人「そして魔剣士様が状況打開に単身潜入中デス」

闇武将「…レヴァンが? そうか」


蟲魔人「どうなさいマスか」

闇武将「…いい、奴に任せる」

蟲魔人「三魔人の仲間としてあの男を信用なさっているのデスか?」

闇武将「信用…ねぇ…。そういう話じゃねぇわな」

闇武将「奴は魔族領随一の使い手だ。そこだけは認めている」

闇武将「なにがそこまで原動力になるのかしらねぇが、俺とタメを貼れるのはあいつくれぇしかいねぇ」

闇武将「だからよぉ、俺の顔に泥を塗らねぇくらいには働いてくれるさ」

蟲魔人「なるほど、利用価値は十分ですネ」

闇武将「そういうなや」

闇武将「面倒事を引き受けてくれる、イイ奴だぜぇ…ククク、ははは」

闇武将「酒でも開けるか。今回の作戦が終わったら、てめぇを新しい三魔人に推薦してやる」

蟲魔人「ありがたき幸セ…」


闇武将(グリモワ。あそこだけは唯一やべぇ場所だ)

闇武将(レヴァンのクソ野郎が最悪死体になってもどってこなくてもかまいやしねぇ)

闇武将「むしろ、そのほうが好都合かもな…」キュポ



【古びた屋敷】



勇者「今日から特訓だ! マナを取り返すために!」

傭兵「あぁ。寝る間も惜しんでお前を鍛えあげる」

勇者「おーー!」

女剣士「庭なら好きに使って。うち結構広いから、取っ組み合いでもなんでもやってよ」

傭兵「恩に着る」

傭兵「と、その前にスケジュール表だ」


5:00 起床 特訓
8:00 レベル上げ
10:00特訓
12:00休憩&昼食
13:00特訓
15:00レベル上げ
17:00休憩&夕飯
18:00特訓
20:00レベル上げ
22:00休憩
22:30レベル上げ
24:00就寝


勇者「…これソルが作ったの?」

傭兵「おう」


傭兵「特訓は争奪杯に向けて剣の稽古だ」

傭兵「俺とサマンサが付きっきりで指導する」

傭兵「そして新しい術の習得と、魔力量の底上げのために、レベル上げも交互に行う

勇者「……ふあ、すごいいっぱいある」

傭兵「できるな?」

勇者「……エッチ」ボソッ

傭兵「お、お前なっ!」

勇者「わかってるよぉ! ソルのほうこそ大丈夫なの? こんなにレベル上げするなんて大変だよ?」

僧侶「大丈夫です。荷物はもどってきましたし、マナちゃんの残してくれたお薬で」

僧侶「ソル様の性欲ドーピング可能です!」

傭兵「そうだぞ。お前とマナのためだ、ひと肌でもふた肌でも脱いでやる」

勇者「…」

僧侶「それに、私もレベル上げに協力いたしますからね」

勇者「う、うん……」

勇者(不安だなぁ…でもやるしかない!)

勇者(まっててねマナ!)




  ・   ・   ・


 ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ
  ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ

勇者「あうっ、えう♥ ああっ」

勇者「イッてる♥ イッてるってばぁ」

傭兵「うるさいっ、我慢しないでもっとイけ! どんどん経験値を増やさなきゃいけないんだよ!」

 ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ
  ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ♥

勇者「お゛ぉぉ!?♥ あああっ♥」

勇者(待っててねぇマナ~~~♥)

勇者「んぁああああ♥♥」



パタン…

僧侶「……」

僧侶(これがあと一週間…がんばってくださいユッカ様。このあとはまたお稽古ですよ)

女剣士「いやぁ、2人ともタフだねぇ。まさかあんなに激しいトレーニングを毎日続けるつもり?」

女剣士「どっちかが先にぶっ壊れちゃうよ」

僧侶「大丈夫です。無駄に頑丈ですので…」


女剣士「ヒーラはどうするの」

僧侶「ユッカ様のお手伝いと、あとお食事のお世話を」



ダッダッダ

傭兵「ヒーラちゃん! 精のつくものもっと作ってくれ!」

僧侶「きゃーーー! 部屋出るときは服きてください!」

傭兵「す、すまん…」

女剣士(人の屋敷でセックス三昧……必要なこととはいえ、頭が痛いよ…)

僧侶「夕飯の買い出しにいってきますね」

女剣士「ついていこうか」

僧侶「大丈夫です。私達の身の安全は確保されているみたいなので自由に出歩けます」

僧侶「それもマナちゃんのおかげ…なんとしても取り返さなくちゃいけませんね」

僧侶「行ってきます!」

傭兵「頼んだぜ。よし、ユッカ! あひあひ言ってないでもっと腰振れ!」

勇者「あ~ん……」

僧侶(……いいなぁ)




【街中】


僧侶「あ、お魚安い…これも買っておこう」

僧侶「んーっと…あと必要なものは…」

僧侶「ユッカ様の好きなハンバーグもつくろうかな」

僧侶「やっぱり大量買いするならサマンサさんについてきてもらったほうが良かったかも…」

僧侶「あれ、あそこのテラス席にいる人…」


闇剣士「傷を手当してもらったことは感謝する」

サキュバス「いいのよ。気にしないで」

闇剣士「しかし、なぜ貴様が私の肩を持つ」

闇剣士「勇者に与しているのではなかったのか」

サキュバス「いーえ滅相もない! うふふ、あの子たちとは利害一致みたいなもんかな」

サキュバス「それで、いまはあんたなの♪」

闇剣士「……」


闇剣士「施しをうけておいてこう言うのも憚れるが、私が貴様にしてやれることはない」

サキュバス「これからもらうからー」

闇剣士「金か。人間の貨幣なら少し」チャリ

サキュバス「んもー。あんんたさぁ、あたしが誰かわかってんの」

闇剣士「……む。まさか」

サキュバス「はぁ。この街さ、あたし乾いちゃうのよね」

闇剣士「どういうことだ。貴様の生態など知らん」

サキュバス「あたしって、街につくたびに今みたいな占い屋の格好をして男を連れ込んだりしてるのよ」

闇剣士「……」

サキュバス「でもこの街ほんと商売あがったり! みんな魔法に長けてるから、そこら中に有名な占い屋があるんだもん」

サキュバス「路傍で出店しても、客ひとりつかないわ!」

闇剣士「そうか」

サキュバス「うわー興味なさげ。あんたそういうとこそっくりね」


サキュバス「ってことで。分けて♪」

闇剣士「…」

サキュバス「あによー、玉の1つや2つついてんでしょーが」

闇剣士「…」

サキュバス(あちゃー…睨まれるとちょっと怖いかも)

闇剣士「あいにくだが、すでに心に決めた人がいる」

サキュバス「え?」

闇剣士「貴様のような淫売に操を捧げることはできん」

闇剣士(ソラさん。あなたはいまいずこに)

サキュバス(…お前は女かッ!!)

サキュバス「心に決めた人って何よ。あんたにも浮ついた話があるのね」

闇剣士「貴様に話すことではない」


サキュバス「あ、分かった! 勇者だ。勇者ね?」

サキュバス「剣を交える内に、憎しみはやがて愛へとかわり~~」

闇剣士「…奴とちがって重度の少女性愛者ではない」

サキュバス「…」

サキュバス「じゃあ乳だ! 乳のあいつ!」


僧侶(…くきぃ~~! なんですかその呼び方!!)

僧侶「危ない危ない…とっさに杖がでるとこでした」コソコソ

僧侶「それにしても…サキュさんとあの人って仲いいんですね意外と。魔族同士だから?」

店員「おまたせしましたー。季節のフルーツケーキセットでございます」

僧侶「はぁい♥ ありがとうございます」

僧侶(はっ! こんなことやってる場合じゃないのに!)

僧侶(でもあっちが気になってしかたないんです!!)


闇剣士「乳…とは。ミルク…」

サキュバス「は? いるでしょ、勇者の一味のむっかつくあいつよ!」

サキュバス「いつもたゆんたゆんムダ肉揺らしてる性職者!」


僧侶「……」モグモグ


闇剣士「……? すまないが、筋肉量の乏しい女に興味はない」

闇剣士「だが貴様が言わんとすることは分かる。おそらく結界を貼る少女のことだろう」

サキュバス「そうそう! あの乳ったらおもしろくってさぁ、あたしの呪いで…ぷぷぷ!」

闇剣士「あのような贅肉に包まれた醜悪な女と旅をする奴の気がしれん」


僧侶(なにそれ。ひどい言われようですね)モグモグ


サキュバス「じゃあ、残ったのは……まさか禁断の愛!?」

闇剣士「…」

サキュバス「うっそー当たり? やめときなって、ソルのことバカにできないよ」

サキュバス「あたし超反対!」

闇剣士「貴様はなにか勘違いしている。私が勇者一行とのあいだになにかあるはずがなかろう」


サキュバス「嘘よ! だってあんた他に女の子との接点ないじゃない!」

サキュバス「あ、もしかしてあたしだった? いやー照れる」

闇剣士「話にならんな。ここの支払いは私がすませておく」

闇剣士(淫魔ごときに素晴らしきソラさんの話をするなどありえん。ソラさんを穢してしまう)

闇剣士「ではな。作戦行動がある」ガタッ コツコツ

サキュバス「ちょいまちっ!!」ガシッ

闇剣士「……」

サキュバス「あんたを正しい道に戻してあげるから。一緒に行くわよ」

闇剣士「…」


僧侶「え……ど、どこいくんでしょう」

僧侶「う~~、気になります」

僧侶「つけちゃいましょうっ! うん、きっと敵の新情報がつかめるはず!」 




   ・   ・   ・



【歓楽街】


僧侶「へんな道に出ちゃいました…」

僧侶「あ、どこに入っていくんでしょう」ジー

僧侶「……HOTEL?」

僧侶「ちょ…あわわっ、やっぱりそういう関係なんですね…!?」

僧侶「サキュさんと魔剣士の人が…うわぁわわ」グルグル

僧侶「ってこれ以上追えないですね……」

僧侶「帰ろう…私ほんとなにやってるんでしょう」


ゴロツキA「よぉおねえちゃん。ひとりかー」

ゴロツキB「くっけけけ。ホテル眺めてどうした。そこラブホテルってやつだぜ」

ゴロツキC「もしかしてウリやってる? いくらよ? やすけりゃ買うぜ」

ゴロツキA「げへへへ。高かったら…無理やりげへへへ」


僧侶(ついて来なきゃよかった……)シクシク



第30話<マナ>つづく



 

更新終わり
次回明日22時
今週は金曜日更新無しです

第30話<マナ>つづき



ゴロツキA「俺たちはここらでもちっと有名な武芸者でよぉ。げへへへ」

ゴロツキA「昨年の武闘大会では予選を突破してるんだぜぇ」

ゴロツキB「なぁに、おとなしくしてりゃ、ちょっと痛いだけですむぜ」

ゴロツキC「げひゃひゃひゃ。こいつはすんげぇ下手くそだから痛ぇらしいぜ」

ゴロツキB「うるせぇ! ひとよりでけぇだけだっての!」

僧侶「……」

ゴロツキA「さぁ、こっちの路地裏にいこうぜおねえちゃん。俺たちでかわいがってやるぜ」

僧侶「…はぁ」



ボカッ バキッ メキョ…

<ぐぇぇああああああ


<5分後>


ゴロツキA「ほんとに失礼いたしやした!!」ペコペコ

ゴロツキB「おみそれしました!!」

ゴロツキC「  」ブクブク 

僧侶「そうですか。以降このようなことがないように!」

ゴロツキA「へ、へい! アネさんの言うことを守ります!」

ゴロツキB「アネさん! うおお!」

僧侶(アネさん…って)

僧侶(どこに行ってもこういう人たちっているんですね…)

僧侶「そうだ。みなさん」

ゴロツキB「え、なんですかぐへへ。アネさん美人だなぁ」

僧侶「……。えーっと、来週の武闘大会に出るんですよね?」

ゴロツキC「へい。俺たち全員出場します」

僧侶「なにか大会に関する情報をもっていませんか?」


ゴロツキA「情報ですか。次回は聖剣争奪杯ということで、剣使いしか出られないそうですぜ」

僧侶「…そうですか」

ゴロツキA「残念です。アネさんが出場できるなら優勝だって目じゃねぇのに」

ゴロツキB「杖で俺たちをギッタギタにするくらいなんだ。いまから剣士転向もありですよ!」

僧侶「いえ。私のとても頼りになる仲間が出場するので、問題ありません」

ゴロツキA「そういや、賞品の一部が変更されたそうです」

ゴロツキB「あぁ知ってるぜ、1位は無論聖剣のままだが、2位が魔物の所有権になったとか」

僧侶「…!」

ゴロツキA「先日広場で騒動があったの知ってますか」

ゴロツキA「なんでもその時捉えた魔物を賞品に出すって、陛下の考えはわかんねぇな」

僧侶「! そ、それ…ほんとにほんとにほんとなんですね!?」


ゴロツキA「えぇ。闘技場にいけば賞品はすでにガラスケースに陳列されているとおもうんで」

ゴロツキA「見に行ったらどうです? まぁ混んでるでしょうが、俺達人払いなら得意ですぜ。げへへへ」

僧侶「1人で行きます」

僧侶「いいですか。もう悪さしちゃだめですよ!」

ゴロツキA「へい!」

ゴロツキB「何か御用があればいつでもお力になります」

ゴロツキC「アネさんおつかれ様でした!」


僧侶「はぁ…まったくもう」

僧侶「男の人ってやっぱり苦手です」

僧侶「闘技場か…マナちゃんそこにいるのかな…」

僧侶(もし私ひとりで奪還できそうなら……!)



【闘技場】



魔法国王「やぁ。僧侶くん。きみ1人で観光かい」

僧侶(奪還…無理ですね)

魔法国王「あぁわかった。マナに会いに来たんだろう」

魔法国王「ほら、あっちの人だかりの方にいるよ」

僧侶「ほんとですか!」

魔法国王「僕は嘘はつかないと言ったろう? ちゃんとマナを準優勝の賞品として出す」

魔法国王「その所有権をね」

僧侶「所有権って…マナちゃんは物じゃありません!」

魔法国王「なら世にも珍しい魔物の里親になれる権利ってことにしようか? ククク、ぼくはなんでもいいんだけどね」

僧侶「この人…ほんと最低です」

魔法国王「そんな可愛い顔して、毒づくのは心のなかだけにしておきなよ」



衛兵A「ええいそれ以上近づいてはならん」

衛兵B「檻に触れないように。はいさがって」


町人A「すっげぇ。まじで魔物だってよ」

町人B「アレ好き放題できる権利ってマジ?」

町人C「魔物っていってもあれただの人間の子供にしか見えないんだけど」

町人A「銀髪ってはじめてみたぜ。綺麗だなー」

町人B「人間の言葉わかんのか? メイドにしてぇ…」


 ざわざわ ざわざわ


魔女「……」


僧侶「ひどい…あんな風に見世物にするなんて!」

僧侶「マナちゃん…絶対助け出しますから…もう少し我慢してくださいね」


武芸者「ほぉ。これが噂に聞く聖剣か」

大男「俺がいただくぜ」

大男「ま、まぁ準優勝であっちの小娘になっちまってもそれはそれでかまわないけどな」

武芸者「今年はやべぇのが出てくるって噂だ」

大男「腕がなるぜ」

僧侶「聖剣…」ひょこ

大男「うおっと。お嬢さんも参加するのかい? やめときな、予選で命を落とすのが関の山だぜもったいない」

大男「なんせ俺たちのような屈強な男でも予選を勝ち上がるのが精一杯だ」

大男「決勝トーナメントとなるとそれはもう、騎士級といわれる実力者達がひしめきあい、勝ち上がるごとに体のダメージは蓄積―――」

僧侶「これ不思議な魔力を感じますね…」ジー

大男「聞いてないのか??」

僧侶「長さ的にユッカ様よりソル様に似合いそう…」ジー


魔法国王「気に入ったかい」

大男「ひっ。陛下…」

僧侶「えぇ。こちらもいただきます」

魔法国王「へぇ。きみは戦わないのに強気だねぇ」

僧侶「ソル様とユッカ様なら必ず勝ち上がって2つとも手に入れます!!」

魔法国王「そうかい。それで彼らはいま何をしてる」

僧侶「えっ、そ、それは…ッ! 秘密の特訓ですよ!!」

魔法国王「ふぅーん。銀髪の彼も?」

僧侶「う…あの人は今頃…」

僧侶(サキュさんとどうなったんでしょう…)

魔法国王「今頃?」

僧侶「…し、しりませんったら!!」

魔法国王「やれやれ。嫌われたねぇ。ま、ぼくの物にならない子に用はない」

魔法国王「なんせ僕は未通の乙女が好きだー!!」

僧侶「……」


町人A(うわぁ、陛下きもぉ。またやってるよ)

町人B(アレがなきゃそこそこ良い王様なのに)



僧侶「帰ります。お買い物の途中だったので」

魔法国王「そうかい。きみたちの成長を期待しているよ」

魔法国王「ここまで賞品を出す以上、見世物はおもしろくなくっちゃならないからねぇ」

僧侶「…」プイッ


僧侶「マナちゃん。今日のところはさようなら」

魔女「……――――命令を」

僧侶「マナちゃん…」

僧侶「ごめんね。また戻ってきますからね!!」



【古びた屋敷】



僧侶「ただいま戻りました…」

勇者「ヒーラおそかったじゃんか!」

僧侶「ごめんなさい。どうしました?」

勇者「そ、ソルが倒れちゃってッ! 早く診てあげて!」

僧侶「え!?」



傭兵「    」ぶくぶく

僧侶「一体なにが起きたのかおしえてくれませんか」

勇者「あ、あのね…」

僧侶「はい」

勇者「ボクが本気になってエッチしすぎて…倒れちゃった」

僧侶「……」

勇者「途中でヒーラと交代だよって言ってたのに。ヒーラなかなかもどってこなかったから」

勇者「ソルが『なら俺が1人でヤってやるー!うおおおユッカー!』ってがんばりすぎちゃって…そ、それでっ」

僧侶「……はい」

勇者「先にソルがイっちゃった♥」

僧侶「水ぶっかけたら大丈夫ですよ」ペシペシ

傭兵「  マ…  な…」

女剣士「すごい心の強さだ…見習わないといけないな」

僧侶「そーですねーー」



【風呂場】


バシャッ

傭兵「…ぬあっ!?」

傭兵「冷た……ここは」

僧侶「目が冷めましたか?」

傭兵「うお! ヒーラちゃ…」

僧侶「遅くなっちゃってごめんなさい。でもソル様いくらなんでもがんばりすぎです」

傭兵「いやあれくらいしないと、ユッカにはまだ足りない」

傭兵「1週間やれることを限界までやりたいんだ。もう後悔したくない」

僧侶「…そんな厳密にスケジュールまもるひつようないじゃないですか」

僧侶「それに、息抜きしないとレベル上げの効率落ちちゃいますよ」ピトッ

傭兵「!」

僧侶「……ぎゅー」

傭兵「…なんかあった?」

僧侶「あう…わかりますか?」

傭兵「ヒーラちゃんのほうからなんて珍しいなと思って」


傭兵「…ごめんな。ユッカやマナのことばっかり考えてた」

僧侶「いいんです。今必要なことなんですよ…」

僧侶「私、マナちゃんに会ってきました」

傭兵「会えるのか?」

僧侶「はい。賞品として見世物にされていました。私、なんだかそれがとっても許せなくって…心が痛くて…ぐすっ」

僧侶「うぇぇえん…マナちゃん…」

傭兵「ひ、ヒーラちゃん…」

僧侶「うわああああああん、ああああん」

傭兵「ちょっ…よしよし、どうした」

僧侶「うあああん」

傭兵「参ったな…。マナは無事だったんだろ?」

僧侶「……すんっ、ぐす」コク

僧侶「ごめんなさい…すんっ。マナちゃんに危害は加えられていません」

傭兵「そうか…色々あったことを、ずっとユッカ達の前で我慢してたんだな」

傭兵「俺に余裕がなくてごめんな」

僧侶「いいんです…私はみんなを支えるためにいるんですから」


僧侶「少しだけ気持ちがすっきりしました」

傭兵「よし、一緒にお風呂浸かろう」

僧侶「はい」


チャプン…


傭兵(ヒーラちゃんもあんな風に泣くんだな。そりゃそうだよなユッカと歳1つしか変わらないんだから)

傭兵「いつもありがとう」ぎゅ

僧侶「ん…っ」

傭兵(しかしここは本当に1つ違いには思えん)ふにふに

僧侶「!? ちょっと…ソル様」

傭兵「あぁごめん。抱っこしてたらつい手がのびた」

僧侶「……」

傭兵「嫌だった?」

僧侶「い、いえ…」

傭兵「あっちのほうもすっきりしようか。ヒーラちゃんとエッチしたい」

僧侶「…♥ ユッカ様のぶんとっておかなきゃだめですよ♥」

傭兵「わかってる」


僧侶「ちゅ…んっ、んぅ…♥」

僧侶「あは…なんだかユッカ様の匂いがします」

傭兵「あいつに唾液飲まされたからな…悪い」

僧侶「大好物です」チュッ

僧侶(サキュさんまだしてるのかなー)



【歓楽街・HOTEL】


サキュバス「どーん!」

闇剣士「ぐっ…貴様、何を嗅がせた」

サキュバス「うふふ。エッチな気分になる吐息♪ やーっと嗅がせることに成功したわ」

サキュバス「さぁ、あたしの色香を前に股間の魔剣をおっ立てなさい」

闇剣士「や、やめないか…ぐお…なぜ体の自由が効かん! 私の修行不足ゆえか!!」


サキュバス「抵抗してばっかりなんだから」

サキュバス「かっこつけてないでオスはもっと性欲に従っていきるべきよ!」

サキュバス「はーい脱ぎ脱ぎしましょうね」

闇剣士「わ、私が貴様のような淫魔に組み伏せられるだと!」

サキュバス「あの子越しで感じる聖剣ちんぽと、生の魔剣ちんぽ…どっちが強いか比べてあげるー♥」

闇剣士「貴様ーー! ただではおかん!」

闇剣士(ソラさん!! ソラさん!! すまない…私は…ッ!! あああああああああ)



傭兵「っっへっくしょい!!」

僧侶「やだ…ちゃんと肩まで浸かってください…んっ♥ んうっ♥」

僧侶「あんっ♥ 深いトコ当たってます♥」

傭兵「ずぴっ…すまん。さっきからなんでだろうな、すさまじい悪寒が止まらないんだ」

僧侶「…? 私が温めてあげますよー♥ えへへへへ」




第30話<マナ>つづく

 

更新終わり
次回明日22時(予定)

第30話<マナ>つづき


サキュバス「いただきまーす」

闇剣士「ぐッ…」


私のむき出しの陰茎が湿った生暖かい何かに触れる。
目の前の淫魔は一糸纏わぬ姿で私にまたがり、怪しく瞳を光らせ口元を釣り上げた。

この行為がやつにとってただの食事にしか過ぎないことはわかっていても、
私にとっては由々しき事態だ。

サキュバス「オスは痛くないんだから変な声ださないの」

サキュバス「じゃあいくよー」

ぬるりとした感触に包まれる。

闇剣士「ぐあ…」


そしてついに私は操を失ってしまった。


サキュバス「うっわぁ…」


私は見知らぬ術式を施され、奴の怪しい瞳の前に抵抗ができない。
その上、体が無性に熱く火照り、醜くも奴の中で陰茎は硬くはちきれんばかりにふくれあがっていた。


サキュバス「脱がした時は思ったよりちっちゃいかなっておもったけど、案外いけるじゃん♪」

闇剣士「……」

サキュバス「怖い顔しないの。こんなかわいいおねーさんに童貞うばってもらえたんだから喜びなよ」

サキュバス「ほら、動くわよ」


淫魔は私の胸に手をつき、腰ゆっくりと動かしはじめた。
ずりゅりと、中でこすれ合う。
得体のしれぬ感覚。快感が私の脳裏を焼き焦がすように襲いかかった。

サキュバス「どう? あたしのここは、そこらの人間のメスとは比べ物にならないわよ」

サキュバス「って、あんたにゃわかんないか。あははは」


サキュバス「感じてみて。女の子のおまんこは、オスの射精をうけるためにあるのよ」

サキュバス「ほら、ひだひだがいっぱいからんで…ぐちゅぐちゅって」


あまりに低俗で卑猥な言葉を口にする淫魔を前に、私は意識を閉ざすことにした。
しかし、腰を動かすたびに抗えぬ快感が勢いを増す。

サキュバス「ちょっとぉ、せっかくなんだから楽しくしようよぉ」

サキュバス「ほら。ほら」


 じゅぷん じゅぷん♥

闇剣士「…ッ!」

サキュバス「オスを気持ちよくするためだけに発達したのよ。だから快感に逆らえなくて当然なの」

闇剣士「いつもこんなことをしているのか」

サキュバス「当たり前でしょ。あたし淫魔なんだから」


サキュバス「限界まで気持ちよくしたほうが、濃厚な精液が出るの」

サキュバス「魔力をい~~~っぱい吐き出すのよ」

闇剣士「貴様にくれてやる魔力など…! あふん」

サキュバス「うふふ…くすくす。あんたの冷徹な顔が崩れるのは楽しいわ」

サキュバス「きっとあたししか見たことないのよね」

サキュバス「なんか得した気分」

サキュバス「あたしの体もいっぱい見て触っていいんだよ」

サキュバス「おっぱいとかぁ…おしりとかぁ…」


淫魔はしきりに柔肉を見せつける。
しかし私はそのような軟弱の象徴に興味などなかった。
心にあるのはあの筋肉のみ。

闇剣士(申し訳ないソラさん。私にような穢れた者があなたに手を伸ばすことは許されないのでしょう)

闇剣士(だが、この想いだけはあなたに)

 じゅぷん! じゅぷん!

闇剣士「うぉん」

サキュバス「クスクス…射精したくなってきたでしょ」


闇剣士「私を侮るな」

サキュバス「いるのよねぇ。絶対まんこなんかに負けない!って高貴面した奴…」

サキュバス「そういうのを、あへあへに堕とす瞬間が最高に楽しいわ」

サキュバス「あんたもあと数分もしたら、あたしの腰つかんでガンガン腰ふっちゃうのよ」

サキュバス「ほら、部屋中に淫気が満ちてきたでしょ…」

サキュバス「呼吸をするたびに少しずつ、あたしの体に触れて更に、あたしのおまんこを味わってもっとも~っと♪」

サキュバス「あなたは…淫乱になるの」

闇剣士「……」


 じゅぷんじゅぷんじゅぷん!


気がつけば淫魔から目が離せなくなっていた。
いまいましいほど大きい贅肉の塊も、いまは魅力的に見えてくる。


サキュバス「ん? おっぱい触りたい? ねぇ触るぅ?」

サキュバス「いいよ。おっぱいもみもみしなさい。それでおちんぽもっとおっ勃てなさい」

誘われるがままに手を伸ばした。
淫魔の胸は弾力と重みがあり、手に吸い付くように柔らかかった。



闇剣士「これが…」

サキュバス「なぁに? 童貞どころか、女の子に触ったこともなかったの?」

闇剣士「……女体か」

サキュバス「いっぱい教えてあげるわ」

闇剣士「なぜ貴様は私にそこまでする」

サキュバス「それはぁ、最高の射精をしてもらいたいからよ」

サキュバス(魔力も精子もカラッカラにしてあげる。ぷぷぷ)

闇剣士「…なんとも、恥ずべき姿だな」

闇剣士「このような弱い私を、誰にも見せることはできん」

サキュバス「いいんじゃない? いまはあたしとのデート中なんだから」

闇剣士「デートだと」

サキュバス「でしょ? 一緒におでかけして、お茶して、ホテルでセックス」

サキュバス「デートじゃん♥」

 じゅぷん!

闇剣士「うぐ…あああっ」


サキュバス「いまだけ、あたしはあなたの恋人」

サキュバス「いっぱい気持ちよくなろうね」

サキュバス「あたしのおまんこの奥で、何年も溜め込んだ分をぜーんぶだしなさい」

闇剣士「…さ、サキュバス」

サキュバス「サキュって呼んでくれなきゃイヤ」

闇剣士「淫魔め」

サキュバス「素直じゃないんだから。ほらほら、我慢しちゃダメよ」

サキュバス(にしてもこいつ結構堪えるわね。まだイキ方や快感を知らないってことなのかしら)

サキュバス「本気だそっかなぁ♥」

  ぱちゅんぱちゅんぱちゅんぱちゅん
   ぱちゅんぱちゅんぱちゅんぱちゅん

淫魔は激しく腰を叩きつける。
中で私の陰茎は溶かされそうなほどの熱い肉の壁で摩擦され、得も知れぬ快感が洪水のように流れ込んだ。


闇剣士(これが…交尾か)

闇剣士(なんとも…人が堕落するに十分な魔性を秘めているな)


サキュバス「イッちゃえイッちゃえ♥」

闇剣士「ぐあっ…」


いよいよ限界が近づいてきた。
この先がどうなるかは無論しっている。

戦いの日々に身をおく私とて、いつか果たさねばならぬオスとしての責務があると痛感していた。
そのため最低限の教養は持ち合わせている。

魔王様がこの世をさっておよそ千年。
現在魔族は根絶の危機に瀕している。
私は本来、より多くの子を残さねばならぬ高位なる存在だ。
だがゆえに、その相手はよく選ばねばならない。
それほど魔族領での生存競争は厳しいものだ。


闇剣士「…ッ! くあっ」

サキュバス「…♥ 出たね♥」

思考でごまかすことすらできず、私はついに淫魔の中で果てた。


闇剣士「……く」

サキュバス「すっごぉ…あなたの魔力…おいし~~~~ッ♥♥♥」

サキュバス「あはぁ…♥♥ なによこれぇ」

サキュバス「最高…♥」ゾクゾク


闇剣士(なんとも不覚…)

闇剣士(だが、決して悪い心地ではない。これが淫魔の力か)

サキュバス「ねぇねぇ。どうだった。あ、その前に」

サキュバス「童貞卒業おめでと~っ」

闇剣士「……あぁ、私としては非情に悩ましい話であるが、貴様ならあるいは…」


私は目の前の女性を両腕で抱きしめる。


サキュバス「えっ!? うぇ!? な、なによ」

闇剣士「オスとして責任はとる…。サ、サキュ…」

闇剣士「なんとも気恥ずかしいものだな」

サキュバス「は??」


サキュバス「なに? この腕はなんなのよ!?」

サキュバス「つーかあんたなんで倒れないわけ? 普通あたしに精を吸われたら即失神よ?」

闇剣士「…わが妻を前にしてそのような醜態を晒すわけにいかん」

サキュバス「つ、妻って…え!?」

闇剣士「操を捧げたのだ。私は貴様を娶ることにする」

サキュバス「なにいってんのあんた……」

サキュバス「えっ、ちょっと本気!?」

闇剣士「……」

サキュバス(なんて迷いの無い目……うそでしょぉーー…)

闇剣士「私では不服か」

サキュバス「え、えっと…」アセアセ

サキュバス「……まじ?」


闇剣士「私にはいまだ愛という感情はわからんが」

闇剣士「貴様とならお互い分相応であると思う」

サキュバス「なによその打算的なお付き合い…」

サキュバス「う~~ん」

サキュバス(妻になったらこいつの精を毎晩吸える…けど…う~~~ん)

サキュバス(いやいやおかしい。目的を思い出すのよ!)

サキュバス(こいつはただの餌! 街でオス漁りができなかったからであって…)

闇剣士「サキュ」

サキュバス「は、はい!!」

闇剣士「私の子を産め。より強い子孫を残そう」

サキュバス「……う、う…ん」

サキュバス「考えてみる」


闇剣士「いや。考える余地はない」

サキュバス「は? あんた勝手すぎよ」

闇剣士「私には時間が残されていないからだ」

サキュバス「どういうこと?」

闇剣士「……まもなく、私の手により魔王様が復活する」

闇剣士「その時私は…」

サキュバス「ちょ、ちょっと何考えてるの!」

闇剣士「貴様に子を託し、いずれその子が魔王様の片腕となることを祈る」

サキュバス「……あんた、死ぬの?」

闇剣士「魔王様にこの身を捧げようとおもう」

闇剣士「そのために長年培った魔力。きっと喜んでいただける」

サキュバス「!!」


サキュバス「だめよ!! 何言ってるの!」

サキュバス「それって魔王に魔力を全部渡すってことでしょ」

サキュバス「あの子の力で!?」

サキュバス「だめだめ!」

闇剣士「あぁ。マナの体に闇の石を使い、魔王様の魂を憑依させる」

闇剣士「そしてあのマナドレインという力で、私のすべてを捧げる」

サキュバス「冗談じゃないわよ!」

サキュバス(あんたから延々と吸えないなら結婚なんてするかっての!!)

闇剣士「な、何を怒っている」

サキュバス「当たり前でしょ! 妻に迎え入れるとかいった直後でなによそれ」

サキュバス「絶対だめ。あんたはあたしの物なんだからね」

闇剣士「…サキュ。理解してくれとはいわん」

闇剣士「だがこれは私の一族に課せられた天命なのだ」

サキュバス「だったら、あんたが魔王になりなさいよ!!」

闇剣士「何…」


闇剣士「恐れ多いことを言う」

闇剣士「その器量。貴様はやはり、強いメスだ」

サキュバス「その強い女の夫になりたいんでしょ。死ぬなんて言わないでよ…」

サキュバス「別の方法があるでしょ。普通に魔王を復活させて側近を務めたらいいじゃない」

闇剣士(それがまかり通ればな)

サキュバス「死なないって約束しなさい。貴重な精を無駄遣いするなんて淫魔のあたしとしては許せないわ」

闇剣士「生の無駄遣いか……考えたことはなかったな」

闇剣士「死を恐れてはいない。奴と同じく、私は死地に生きるもの」

闇剣士「魔王様の復活は、この身に替えても成し遂げねばならん一族の悲願である」

サキュバス「…わかった」

サキュバス「けど極力死なない方法を考えて? まだ時間はあるでしょ?」

闇剣士「聖剣争奪杯まで一週間足らずだ」

闇剣士「一週間後、私はマナを取り戻し、魔王様を復活させる」


サキュバス「……」

闇剣士「だがもしものことがあれば、とも思っている」

サキュバス「あの王様よね。超強いわよあいつ」

闇剣士「…奴自身が新たな魔王となることもありうる以上、いずれまた決着をつけねばならん」

闇剣士「私の手で魔王様の障害となる者の息の根を止める」

闇剣士「そのために残された時間で貴様との間に子をこしらえておく必要がある」

サキュバス「…結局それかい」

闇剣士「サキュ、私についてこい」

サキュバス「…!」

闇剣士「私の子を産め」

サキュバス「……あーもー、わかったわよぉ」

サキュバス「けどね。淫魔を孕ますのって、超超超難しいのわかってる?」

闇剣士「…なに」


サキュバス「あたしの一族、それで滅びちゃったんだもん…」

闇剣士「…そうか、魔族領で一時期全盛を極めた淫魔の王国はもう無いのか」

サキュバス「数十年前にね…あたしは最後の生き残り」

サキュバス「どれもこれも、しょぼい魔物だらけなせいよ」

サキュバス「淫魔を孕ますことすらできない分際でなにが魔物よ! この世にはくだらないちんぽばっかり!」

闇剣士「…ゆえに貴様は勇者にとり憑いたのか」

サキュバス「そうよ。人間なら少なくとも、妊娠しづらいってことはないでしょ」

サキュバス「完全なあたしの血統ってわけにはいかないけど、淫魔の力を後に伝えるのはもうあれしかなかった」

サキュバス「あの子ならきっとあたしの呪いで淫魔になって、子供をじゃんじゃんつくってくれるわ」

闇剣士「それが戦闘タイプでない貴様が聖地侵攻についていった理由か」

サキュバス「うん……」


サキュバス「この世の誰も、もうあたしたちを妊娠させることはできない…」

サキュバス「人間に託すってのは…ちょっと癪だけどね」

サキュバス「あの子頭ポンコツだけど、すっごいエッチでいい子だから、別にいいや……うまくやってくれるでしょ」

闇剣士「…ならば、もはやその悩み! 解決したも同然だ」

サキュバス「どうしてよ…」

闇剣士「貴様がいまここで、私の子を宿すからだ」

闇剣士「淫魔の血が途絶えることはない」

サキュバス「…無理よ。さっきの盛大な射精でも、全部魔力吸いつくしちゃって、あんたの精子全滅」

サキュバス「分かる? 魔力につつまれたあたしの卵に、誰もたどりつけないの!!」

サキュバス「満月の夜ですらよ! どうしたら良いっていうの!」

闇剣士「……貴様の力尽き果てるまで、貫くのみ!」

サキュバス「え!?」


私はサキュを押し倒し、再び怒張した陰茎を彼女の秘部に突き立てた。

サキュバス「ちょ、ちょっと!! あんっ」


闇剣士「私を男にした責任を、貴様も取る必要がある」

サキュバス「レヴァン…っ」

闇剣士「もう一度いう。私の子を産め」

サキュバス「……うんっ、産みたい!」

サキュバス「あんたの血が欲しい…!」

闇剣士「よく言った。いくぞ!」


全身の魔力をかきたて、私は己の力を解放した。
頭角は肥大し、ミシミシと音立て体が強化されてゆく。


サキュバス「うあっ♥ ……こ、これ♥」

闇剣士「む」

彼女の中で陰茎の大きさも先ほどより更に度合いを増していた。
一度引き抜いてみると、明らかに巨大になっている。

サキュバス「ねぇ……やっぱ魔王になりなよ♥」

闇剣士「ふっ。それはできんな」


そしてしばらく私とサキュはまぐわいを続けた。


第30話<マナ>つづく


 

更新終わり
次回は土曜か日曜です

第30話<マナ>つづき



 ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ
  ぱちゅんぱちゅんぱちゅん♥


サキュバス「あっ、あ゛っ♥ …あんっ♥ ちょっとぉ♥」

サキュバス「れっ、レヴァンってばぁ♥」

闇剣士「? どうかしたか」

サキュバス「あんたっ…澄ました顔してがっつきですぎでしょ」

闇剣士「……む」

サキュバス「はぁ…ハァ♥ もう、トロトロよぉ…」

闇剣士(これが女体の神秘か。私の動きに呼応してここまでの官能を示すとはな)

サキュバス「あんた激しいの好き? さすがのあたしも疲れてきちゃった」

サキュバス「少しくらい休憩しない?」

闇剣士「だがまだ私の目的を果たしていない」

闇剣士「疾風怒濤の如く! 私は立ち止まることは許されん!!!」

 ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ
    ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ  ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ


サキュバス「~~~っ!?♥♥」

サキュバス(な、なんなのよこのタフさ…っ、さ、さいこう♥)


サキュバス「レヴァンっレヴァン♥ 孕ましてっ、妊娠させてぇ♥」

サキュバス「あんっ、ああっ、そこよ♥ 奥にグリグリ押し付けてっ♥」

サキュバス「あたしの淫乱おまんこグチャグチャにして種付けっ♥ た、種付けしてぇ♥♥」

闇剣士「あぁ、これで5度目だ。受け取れ!」

サキュバス「んぅっ~~~♥♥  あああ~~~っ♥♥」

サキュバス「しゅご…はっ、ハっ♥ …頭ぶっこわれちゃうわよぉ」

闇剣士「そうか」

サキュバス「あたしの中…どう…? 気持ちいい…?」

闇剣士「悪ければ射精などせん」

サキュバス「そっかぁ♥ よかった…あんたあんまり表情に出ないから、淫魔のプライドズタズタになるところだったわ」

闇剣士「それよりもどうだ。子を宿したか」

サキュバス「……うーん…おまんこの奥こんだけあんたのでチャポチャポしてるんだけど」

サキュバス「まだダメっぽい。魔力全部吸っちゃったかな」

闇剣士「……そう容易くはいかんか」


サキュバス「気長に行きましょ。あんたが一番見込みある」

闇剣士「そうだな」

闇剣士「私も大会に向けて備えがある。いつまでも貴様の相手をしている暇はない」

サキュバス「貴様じゃなくてサキュ。でしょ」

闇剣士「……サキュ。昼は私は己を高める修行を行う」

サキュバス「じゃあ夜はあたしの相手してくれる?♥」

闇剣士「なるべくな」

サキュバス「じゃあご飯用意して帰りをまってるわ」

闇剣士「なに?」

サキュバス「そのほうが新婚っぽくない?」

闇剣士「わからんが……ある物は頂いておく」

サキュバス「くすくす。じゃあ今日のところはもう寝ましょ」

闇剣士「あぁ」

サキュバス「おやすみ。いい夢見てね」

闇剣士(夢か…マナ…お前はいま)




   ・   ・   ・



夢を見ていた。
これは私の夢。幼い頃の記憶。

私はどこか遠い場所からここに連れて来られて、雪の積もる森の中を歩いている。


魔女「……」

青年「マナ。行け」

魔女「お兄様」

青年「お前が大きくなったら、必ず迎えにくる」

魔女「……」

青年「それまで私のことは忘れて過ごせ」

青年「…いかん。もう行かなくては。奴らに気配を察知される」

魔女「私は、捨てられるの?」

青年「すまない。私の力が及ばぬばかりに、お前を祖国で護ってやる術がない」

青年「お前は私にとってなにより大切な存在だ。だから、いまは耐えてくれ」

青年「忘れろ。人間に良い者がいるかどうかはわからないが、お前が幸せに過ごせることを願っている」ブォン

魔女「お兄…様……――」



魔女「……さむい」

魔女「わたしは…ここでなにを」キョロキョロ

魔女「…あっ。だれかいる」

魔女「ちがった…」

魔女「……」

魔女「あなた…しんだの?」

魔女「ふよふよして、さみしいの?」

魔女「てんにかえったほうがいい。わるいおばけになる」

魔女「かえられないの?どうして…?」

魔女「でも…ここは…さむいとこ」

魔女「わたしのなかもさむいけど…くる?」

魔女「おいで」

魂「――」スゥ

魔女「…ん。ん…へんなかんじ」

魔女「よろしくね。いこ」

ザクザク




   ・   ・   ・



魔導師「マナや。今日はお前に友達を紹介しよう」

魔女「…ともだち」

勇者「こんにちは! はじめまして!」

魔女「…」ペコ

魔導師「この子はユッカじゃ。お前と同じくらいの歳だぞ」

勇者「ユッカだよ! 8才!」

魔女「…マナ」

勇者「よろしくね! せんせーマナと遊んできていい?」

魔導師「あぁいいとも。だが稽古の時間には帰ってくるんじゃぞ」

勇者「うん! いこ、マナ!!」

魔女「う、うん…?」



勇者「へー、マナもパパとママがいないんだ」

魔女「ユッカも…いない?」

勇者「ボクもいないんだ…でもおしろの人たちやおじいちゃんたちがよくしてくれるからさびしくない!」

魔女「わたしも、おじいちゃん…いる」

勇者「せんせーのこと? きっとマナはいいまほうつかいになれるね!」

魔女「うん」

勇者「ねーねー、川行こうよ! おさかなとろ!」

魔女「さかな…」

勇者「いこっ」グイッ

勇者「うっ……!? うぅ…なにこれ」

魔女「…さわっちゃだめ」

勇者「マナ?」

魔女「わたしにさわっちゃだめ」




  ・   ・   ・



王「なるほどのぅ、孤児院でも浮いた存在というわけか」

魔導師「えぇ。おとなしくていい子なのですが。この力ゆえに、倒れてしまう子が出てしまいまして」

魔女「……」ジー

魔導師「あぁ大丈夫じゃよ。マナは悪くないぞ」

王「それでおぬしが養父になるというのか?」

魔導師「できれば、時々顔を見に行くだけじゃなくて、そばにいてやったほうがええと思ってな」

王「しかしのぅ…王家に関わりのない人間を」

王子「良いではないですか父上」

王「おぉグレイス。戻っておったのか」

王子「王宮で面倒をみる子供が1人増えるだけです。ユッカにも友達が出来て、いい影響を与えてくれるでしょう」

王「お前がそういうなら、しばらく様子を見てみるか」

魔導師「ありがとうございます」

魔女「?」

魔導師「王宮で暮らしていいことになった。わしやユッカと一緒じゃ」

魔女「…そう」



  ・   ・   ・



兵士「大変です! ユッカ様がお倒れになられました」

王「なんじゃと」

勇者「……う、う」

魔女「ユッカ…ユッカごめんなさい」

兵士「森へあそびに行かれたのですが、イノシシに遭遇しまして」

王「何!? 外傷はなさそうじゃが。貴様ら護衛はなにをやっておった!」

兵士「いえ、イノシシは撃退したのですが…」

兵士「ユッカ様がとっさにマナ様をかばった直後、突然具合が…」

王「……ぬ」

魔女「ユッカ…ユッカ…」

勇者「だいじょうぶだよ…マナ…ボクはへっちゃらさ」

魔女「ごめ…なさい」

王「……」



   ・   ・   ・


カシャン


【牢】


魔女「……」

魔女「…ユッカ」


王「年端もいかぬ子供にこんなことはしたくないが、お前はやはり得体が知れぬ」

王「大人はそのような存在が怖くてたまらんのじゃよ。すまないな」

王「食事や本など、生活の便宜ははかってやる」

王「だが、ユッカがああなった以上、2度と人世に出ることは出来ん」

王「マナよ。恨まないでおくれ」

魔女「…ユッカに会いたい」

王「ならぬ。ユッカは未来のため誰よりも心身ともに健やかに育たねばならんのだ」

王「お前のそのような哀れな姿を見せるわけにはいかぬ」

王「少女マナはこの国を去った。そう、もういないのだ…」 コツコツ

魔導師「……」




私はずっと寒くて暗い場所にいた。
来る日も来る日も、誰とも会うことは許されなかった。

もう二度と会えないと思っていた。

だけど、ユッカは来てくれた。
諦めずに何度も私に会いに…何度も来てくれた。

私のはじめての友達…。



  ・   ・   ・



ガシャン!!

バチバチッ


勇者「いだっ!」

傭兵「だから檻にさわるなっての」

勇者「マナ! 絶対に助けだすからね!! ボクたち強くなって…マナを助けるから」

魔女「……命令を――」

魔女「…命令…を」

魔女(ユッカ…私はあなたに会えてとてもうれしい)

魔女(それなのに、ごめんなさい。私は、やっぱり魔物だった)


傭兵「…マナ。あと数日の辛抱だ」

僧侶「そうです。ユッカ様とソル様が負けるはずがありません」

僧侶「なんの心配もしなくっていいんですからね! また私たち元通りです!」

傭兵「あぁ!」

魔女(みんな…)

魔法国王「……」


<夜>


サキュバス「ねーおチビ。あんたってどうなりたいわけ。唯一あんたの未来が見通せないの」

魔女「……命令を――」

サキュバス「むぅ……すっぱだかでそこでオナニーしなさい!」

魔女「……あるじ様、命令を」

サキュバス「…ちぇっ、支配権とやらを手に入れないとダメってことね」

闇剣士「なにをしている。行くぞ」

サキュバス「はーい。ね、ちょっとくらい話していかなくていいの?」

闇剣士「いまはなにも話すことはない」

サキュバス「……レヴァン」

闇剣士「必ず私が取り戻すからだ。我が愛する妹を、魔の手からな」

サキュバス「…!♥ そうこなくっちゃ!」



<数日後>

<聖剣争奪杯-開催日>


【闘技場内】


僧侶「えっと…左側上段Aの10~15列自由席ですから…」キョロキョロ

僧侶「うう…人おおすぎて座席わかんないですよ」

ゴロツキ「アネさん! こっちですぜ!」

僧侶「あっ…」

ゴロツキ「アネさんのためにこの辺り一体の自由席全部確保しておきました!」

僧侶(そこまでしなくていいのに…)

ゴロツキ「では俺はこのあと選手入場ありますんでここで! あとは部下共にアネさんの警護を任せます」

僧侶「ど、どうも…」ペコ

僧侶「ユッカ様たちまだ出てこないのかなー」



サイレンと共に闘技フィールドへの入場がはじまった。
隣に立つユッカは緊張することなく、静かに闘志を燃やしているのがわかる。

周りには参加者の屈強な男たち。
仮面野郎の姿もあった。

闇剣士「……ふ」

入場にあわせてスタンドからは割れんばかりの歓声。たくさんの客がつめかけている。
サマンサの話によるとこの巨大な闘技場は5万もの観客を一度に収容できるらしい。
この闘技大会は国民にとってもっとも盛り上がるイベントのようだ。
ヒーラちゃんもきっとどこかに座って俺たちのことを見つめているはずだ。


魔法国王「開会の言葉。ぼくから」

魔法国王「えー本日はお日柄もよく、絶好の殺し合い日和となりました」

魔法国王「ま、張り切っていこう。観客を賑わしてくれたらきみたちの生死なんてどうだっていい」

女剣士(ほんと毎年サイテーな開会宣言)


魔法国王「さて、諸君が目指すはこの一振りの剣」

魔法国王「かの伝説にある勇者の用いたとされる聖剣だ」

魔法国王「さらに上位入賞者には副賞として王宮兵団入りも認めよう」

参加者「うおおお!! やってやるぜぇ!!」

魔法国王「…そして今年はサプライズ賞品もある」

魔法国王「見事2位に輝いた人間には、この美しい魔族の娘を進呈しよう」

魔女「……命令を――」

勇者「…マナ」

魔法国王「魔物と言ってもぼくの魔法で制御できるため危険はない。煮るなり焼くなり、メイドにするなり好きにしていい」

参加者「うおおお!! 俺のもんだあああ!!」


魔法国王「さぁいまこの瞬間より、諸君の熱き戦いは始まる!」

女剣士「いま!?」

傭兵「なにッ」


正面と後方のゲートが同時に開かれた。
薄暗いゲートの中からぞろぞろと黒い影達が次々に現れる。


傭兵「こいつらは…」

参加者「石人形…? すげぇ数だ」

魔法国王「ぼくの術で泥と岩石を固めて創った、命無きゴーレムソルジャー達さ」

魔法国王「ぼくの命令に忠実に従い、目の前のあらゆる生命を排除する」

魔法国王「さぁ剣を抜け! 戦え! 逃げることは許されない!」

魔法国王「そして生き延びろ! 最後までここに立っていた8人を決勝トーナメント進出とする!!」

傭兵「!」

勇者「いきなりこんなことってありなの!?」

女剣士「あいつならなにをやってもおかしくない…畜生ッこちとら戦闘準備できてないよ」

魔法国王「聖剣争奪杯! 予選開始だ!!」

観客「うおおおおお!!!!」

僧侶「みなさん…」ハラハラ


岩石兵「…グォォォ」ズシン

傭兵「剣技は通じづらそうだな」

女剣士「あたしとユッカは魔法主体で行く」

勇者「うん!!」

傭兵「あぁ! わかりやすい乱戦なら、負ける要素がねぇ!」


マナを取り返すための戦いが始まった。



第30話<マナ>おわり


 
 

更新終わり
次回31話明日22時~
次スレたててきます

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