妹「お宝発掘するよ!」 兄「なにそれメンドイ」(31)


3題話(即興)

お題:妹・学校・裏山

タイトルは今つけた

以下、即興短編ss書きます、よろしく

妹「見てみて!じゃーん!」

兄「……は?なにこれ」

妹「お宝の地図!」

兄「ごめん、ちょっと用事あるから……」

妹「ちょっと、逃げない!」

兄「はぁ?ガキじゃあるまいし、俺はやらんぞ」

妹「けちー」

兄「ケチじゃない、良識だ」

妹「いいもんいいもん、すっごいお宝が手に入ってもお兄ちゃんにはあげないから!」

兄「かまわん、一人でやれ」

妹「分かったよ!ふーんだ!」


一時間後

妹「えぇと……えぇと……」

兄「ん?まだ行ってなかったのか。無理だって分かったのか?」

妹「ち、違うよ!」

兄「じゃあなんだ?地図が読めないとかか?」

妹「ぅ……」

兄「……図星かよ」

妹「仕方ないじゃん!見てよコレ!こんなの分かるわけないもん!」

兄「あ?……なんじゃこりゃ」

妹「でしょ?」

兄「たしかにこれは分からん……つかこれ、どこだよ」

妹「地域的には、この近くだと思うけど……」


兄「……あ、ほんとだ。この『学校っぽい建物の絵』って、○×小学校かな」

妹「うん、たぶんだけど」

兄「懐かしいな。もう10年以上行ってないのか」

妹「そうだねー。卒業してはや8年!こんなに大きくなりました!」

兄「俺は12年だけどな」

妹「もうハタチだもんね」

兄「早いもんだな……」

妹「そだね……」

兄「………」

妹「………」

兄「……おい」

妹「ん?」

兄「地図」

妹「あ、そうだった。すっかり忘れてたよ」


妹「……えぇと、じゃあ」

兄「学校に手がかりがあるって事でいいんだろうな」

妹「じゃ、行ってみようか!」

兄「はぁ!?今から?」

妹「ウン」

兄「いやいや、休日だとは言え、流石に勝手に入ったらイカンでしょ」

妹「だーいじょうぶだって!……たぶん」

兄「えーなにそれ信用出来ない」

妹「ま、いいじゃん!物は試しだよ!」

兄「……はぁ、俺も押しに弱いモンだな」

妹「いよっし!」

兄「ちょっと見て、何も無かったらすぐに帰ってくるからな!」

妹「りょーかい!」


学校

兄「今更だが、なんだかんだで流されて手伝ってる自分に気付いた」

妹「ホントに今更だね!」

兄「押しに弱いってレベルじゃねぇぞ……」

妹「そこがお兄ちゃんのイイトコロだよ!」

兄「そして困ったトコロでもあるがな」

妹「あははは」

兄「ったく、気楽なこって……さて、ドコから探す?」

妹「うーんと、地図に書いてあるとおりなら、グラウンドの木の下っぽいけど」

兄「そうなのか?」

妹「ほら、地図のこの部分」

兄「……あ、これか。そうっぽいな」

妹「ぽいでしょ」

兄「ぽいな」


兄「……で、実に来たはいいものの」

妹「何本生えてるんよ……」

兄「だっる……」

妹「どうしようか……」

兄「んー……ん?」

妹「どったの?」

兄「ちょっと地図、見せて」

妹「ほい」

兄「……これ」

妹「?」

兄「この木の幹、何か模様が書いてある。これって……」

妹「おぉ!ほんとだ!なにか書いてある!」

兄「……え?」

妹「え?」

兄「あ、いや……なんでもない」


妹「あ、あったー!この木だ!」

兄「さて……掘るのか?」

妹「アッー!」

兄「ちゃう」

妹「え……私の?///」

兄「もっとちゃう」

妹「そんなあなたに……じゃじゃーん!」

兄「……シャベル、どこから持ってきた」

妹「そこに立てかけてあった」

兄「………」

兄「いや、深くはツッコまないようにしよう」

妹「え……///」

兄「なんでキミはさっきから下モードなのだい?」

妹「なんとなく」


数十分後

兄「ふぃー、だる」

妹「お疲れ、缶ジュース買ってきた」

兄「サンクス」カシュ

妹「で、成果はどうだい?」

兄「なんだよその口調。……ビンゴ。なんか出てきたよ」

妹「え!ホント!?」

兄「まぁ、最近掘った跡があったからさ、結構楽だったよ」

妹「ほぅほぅ。で、何が出てきた?」

兄「それ」クイ

妹「どれ?……え、これ?」

兄「それ」

妹「……地図だ」


兄「どっちかっつーと、その地図が入ってた箱を開けるのに手間取った」

妹「あ、そうなんだ……でさ、何が書いてあったの?」

兄「それぐらい、自分で見ろって」

妹「ちぇー」

妹「……で、またワケわかんない地図な訳ですが」

兄「わけぇモンが何を言うのじゃ」

妹「ごめん、意味が分からないよ」

兄「何故に意味と言った」

妹「いやマジで」

兄「それはスマン」

妹「いや、怒っちゃいないけどさ。……で、この地図さ」

兄「山っぽいのが書かれてるよな……これ、ここだろ?」

妹「あ、学校の絵だね」

兄「うん、だから次の目的地は……」

妹「学校の裏山……か」


妹「学校の裏に山があるなんてさ、なんか『drえもん』みたいだよねって、ずっと思ってたんだよね」

兄「まぁ、しゃーないわな。俺も例にゃ違わなかったから」

妹「だよねだよね」

兄「あぁ……っつか、いよいよダルいんだが」

妹「いっつも家に引きこもってるからでしょー」

兄「それはお前だ。俺はもっと別の運動が得意で。こういうのは苦手なの」

妹「へぇ、それはそれは……」

兄「ちょっとまて、お前今、何を考えてる」

妹「え?聞きたい?」

兄「……いや、いい」


妹「さて、着いた」

兄「ぜぇ……はぁ……」

妹「おーい、大丈夫ー?」

兄「なんで……物臭花子のお前がへっちゃらで……俺が死にそうなんだよ……」

妹「物臭花子って。いや、間違っちゃいないけどね」

兄「で……目的の、場所は……?」

妹「あ、うん。ここらへんのハズなんだけど……」

兄「ふぅ……あー、だる……地図にはなんて?」

妹「いや、さっきと同じ模様の木が書いてあるだけだよ」

兄「はぁ?こんだけ沢山の木があるのに、そっから見つけろって?」

妹「そういうことだろうね」

兄「面倒ってレベルじゃ……」

妹「それさっき言った」

兄「あらま」


………

兄「……で、30分近く彷徨い歩いた訳だが」

妹「迷ってはいないけどね」

兄「その注訳必要か?」

妹「ん、たぶん」

兄「そか」

妹「見付からないね」

兄「見付からないな」

妹「どうしよっか」

兄「ここまで来たんだ、探すだろ?」

妹「それはそうだけどね……そろそろ日も落ちてきたよ?」

兄「あー、マジだ。何か他にヒントは無いのか?」

妹「んー……」


妹「……あれ?」

兄「ん?」

妹「ちょっと地図見て」

兄「……あれ?」

妹「なんか、さっきと違う気がする」

兄「なんだこれ……ジャメヴっつーか、なんつーか」

兄「ちょっと貸して」

妹「あ、うん。はい」

兄「ありがと。……ん?」

妹「なに?」

兄「これ……」

妹「なにか見つけたの?」

兄「……いや、なんでもない」

妹「?」


兄「……妹、これ。この部分」

妹「え、なに?」

兄「かなりちっちゃいけど……何か文字が……」

妹「え?どこどこ?」ズイ

兄「………」

妹「んー……?」

兄「……あのさ」

妹「ん?」

兄「顔、近い」

妹「ん、ぇあ?……ぁ、ごめっ!」バッ

兄「あ、いや、いいけどさ……」

妹「え、いいの……?」

兄「……そういう事じゃねぇ」


妹「これ……なんて書いてあるの?」

兄「えぇと……なんだこれ、日本語じゃないぞ」

妹「日本語じゃない?」

兄「なんつーか、象形文字みたいな……」

妹「……なにか、思い出さない?」

兄「………」

兄「まったく分からん。どうしたものか」

妹「え、ちょ、ちょっと」

兄「ん?どうした?」

妹「あ、いや……えぇと」

兄「お前も一緒に考えてくれよ」

妹「あ、う、うん……」


兄「……だめだ、この文字について考えても無駄っぽいな」

妹「……そうだね」

兄「時間ももう無いし、適当に見て歩いて、今日はそれで引き上げようか」

妹「うん……」

兄「どうした?元気ないぞ?」

妹「そ、そんなことないよ……はは、疲れたのかな」

兄「ん、そか。なおさら早くしないとな」

妹「そだね……」


………

兄「あれ?あの木……」

妹「ん、世界樹とか、みんなで勝手に呼んでた木だね」

兄「あー、そだっけか」

妹「うん……」

兄「ちょっと見に行くか?」

妹「え……あ、ちょっと、置いてかないでよ!」


兄「おー、でっけぇなぁ」

妹「そうだね」


兄「……ん?」

妹「なに?」

兄「あれ……あの木」

妹「?」


妹「どの木?」

兄「ほら、俺が指差してる先の」

妹「え、あれ……」

兄「あのマーク、地図の奴だろ?」

妹「あ、うん……そうだね」

兄「やったじゃん。さて、何があるか、お楽しみだな」

妹「………」


印の付けられた木の下

兄「で、また掘るのかよ……」

妹「スコップ、持ってるよ……」

兄「おぉ!用意周到だな!……じゃ、さっそく」


妹「お……お兄ちゃん……!!」


兄「え……?」


妹「なんで……なんでよぉ……」ポロポロ


兄「ちょっ、なんでいきなり泣き出すんだよ!」

妹「だって……お兄ちゃんが……」


兄「……ったく、ごめんって」

兄「俺が悪ノリしすぎたよ、ごめん」


妹「な……なに、言って……」



兄「『世界樹の東の木、覚えてますか?』」


妹「……っ!」

兄「さっき、お前がすり替えた地図の言葉だ」

兄「いつから、覚えてないと錯覚していた?」

兄「まぁ、下らん演技してお前を泣かせたのは悪いと思ってるよ」

兄「ごめん」


妹「おにぃ、ちゃ……!」

兄「ほらほら、良い歳して泣くんじゃない」

妹「だってぇ……」

兄「マジで悪かったって」

妹「そうじゃないもん……ひっく……」


兄「いつまで泣いてるんだよ」ポン

妹「ひゃっ」ビク

兄「うぉ、なんで飛び上がる」

妹「な、だって、いきなり……」

兄「あ?わざわざ「頭なでるぞ」なんつってから撫でる奴あるかよ」

妹「それはそうだけどさぁ」

兄「……さて」ナデナデ

妹「ふわぁ……」

兄「………」

兄「………」ピタ

妹「ぁっ……」

兄「………」ナデナデ

妹「ほわぁ……」

兄「……おい」

妹「……ぇ?」


兄「……いや、なんでもない」ピタ

妹「あっ……」

兄「……撫でて欲しいなら、素直に言えって」

妹「な、なにを……」

兄「ホントにメンドイ奴だな……」

妹「う、うるさい……ばか」

兄「ばか?じゃあ、撫でなくていいんだな?」

妹「なっ!?なんでそうなるの!」

兄「冗談だ」ポムポム

妹「むー……」

兄「………」

妹「む………」

兄「…………」

妹「………ぁぅ」ボン

兄「なんでそうなるの返し」


妹「うー……」カァァ

兄「なんなんだお前は」

妹「なんなんだって、お兄ちゃんがそうやって見つめるのが悪いんで……」

兄「じー……」

妹「………///」

兄「……なんだろう、可愛い」

妹「かっ、かわっ……!」

兄「ひどい噛み様だ」

妹「ばか!」

兄「また言われた」


兄「で、問題がひとつ」

妹「……?」

兄「すり替える前の地図の端っこに書いてあった文字」

妹「あっ……」

兄「消し忘れかな?」

妹「あ、あ……」

兄「おにいちゃんだいs」

妹「な、何も書いてなかった!書いてなかった!」

兄「ふっふっふ」

妹「あぁぁぁ……」

兄「じゃあ、あの言葉は無かった事にすればいいのな?」

妹「……!」コクコク

兄「そか、それはそれで、お兄ちゃん悲しいなぁ」

妹「え、あ……!」


兄「ニヤニヤ」

妹「あーもー!分かったよ!」

妹「言うよ!言います!言えば良いんでしょ!」


妹「大好き!お兄ちゃんが大好き!」


妹「私はお兄ちゃんの事が大好んむっ……!」

兄「………」

妹「んっ……はぁ……な、にを……」

兄「俺の返事だ……って事じゃ、ダメか?」

妹「………」

妹「あぅ……」

妹「ほんとに、お兄ちゃんはずるい……」

兄「まぁ、細かい事は良いんだよ」

妹「まったくもう……」

癒される ④


兄「……さぁて、帰るか」

妹「え?」

兄「え? ってなんだよ。流石に俺だって、何も埋まってない所を汗水流して掘りたくはないぞ」

妹「ふふ……そこまで分かってるんだね」

兄「あぁ、だってどこにも掘った跡が無いからな」

妹「な、そんな理由?」

兄「実際、そうだったっぽいし、よかろ?」

妹「んー、まぁ……良いとしてあげましょう」

兄「へへーっ」

妹「……まったくさ、演技とかハッタリとか、お兄ちゃんはズルいよ」

兄「はぁ?演技してたのはおもっきしお前の方だろ?」

妹「へっへーん、私はいいの!」

兄「なんだよそれ、ずりぃなぁ」


………

兄「で、結局のとこ、宝探しなんてさせたのは何故だ」

妹「え、あー……それは……」

兄「まさかとは思うが、俺に「だいすきー」なんていう為じゃなかろうな」

妹「あ、あははー……」

兄「……はぁ」


妹「でもでも、嬉しかったでしょ?」

兄「まぁ、な……でもそれ、お前から聞く事じゃねーと思うが」

妹「男なら、細かいことは気にしないの!」

兄「わーったよ」


兄「……ありがとな」

妹「うん!」





・事情により、レス数をかなり減らした。

・事情により、セクロスシーン省略。

・即興の3題話なのに、睡眠を挟んじゃダメだと思うの。

以上。


さてセクロスシーンはいつ書いてくれるんだ?

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