貴音「小町と云えども受付の」 (48)

響「貴音」

貴音「なに?」

響「あのさ」

貴音「えぇ」






響「なに?」

貴音「ふふっ」

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響「それはどうかと」

貴音「同感です」

響「ビックリしちゃった」

貴音「うわぁあ」






響「う、うわぁあ?」

貴音「んふふ」

響「うぎゃあ、じゃなくて?」

貴音「似たようなものです」

響「こだわってます」

貴音「えっ」

響「我那覇さん、こだわってます」

貴音「なんと」






響「じゃなくて」

貴音「ふふふ」

響「じゃなくてさ」

貴音「はい」

響「重要な話」

貴音「重要」

響「真、重要な」

貴音「ほぅ」






響「暇だぞ」

貴音「んふっ」

響「暇」

貴音「重要?」

響「暇なの」

貴音「否めませんが」

響「テレビでも」

貴音「観ましょう」






響「ほら、付けて」

貴音「なんと」

ピッ

『ワルキューレ、自伝出版』

響「ふーん」

貴音「良いですね」

響「そう?」

貴音「えぇ」

響「出してみたら?」






貴音「本を?」

響「うん」

貴音「そうですね」

響「タイトルが重要ですよ」

貴音「えぇと」

響「ずばり」






貴音「『悲しみを越えて』」

響「んふっ」

貴音「いかがで」

響「自伝?」

貴音「小説です」

響「えっ」






貴音「えすえふ小説」

響「なんと」

貴音「目指せ景清賞」

響「ぐぬぬ」

貴音「どうしましたか」

響「自分も出す」

貴音「たいとるは」






響「『見下ろした悲しみを』」

貴音「あっ」

響「三島賞間違いなし」

貴音「いけません」

響「オリジナルなの」

貴音「盗作ですよ、盗作」

響「人聞きの悪い」

貴音「ほぅ」






響「君は人聞きの悪いことを言う」

貴音「ふふふ」

響「やめてくれたまえ」

貴音「君とは」

響「ホントにやめて」

貴音「本だけに」

響「うん」

貴音「ほぉん」






響「はぁ」

貴音「」

『パック、食事制限に挑む』

響「食事制限だってさ」

貴音「ですね」

響「偉いね」

貴音「えぇ」

響「偉いと思う」






貴音「なにか」

響「いやいや」

貴音「いいえ」

響「なんでもありませんが」

貴音「言いたげな」

響「そんなことない」






貴音「真で」

響「うん」

貴音「ならよろしいのですが」

響「でもさ」

貴音「なにか」

響「自分だったらするよ?」

貴音「えっ」






響「自分が四条だったらするけどね」

貴音「響」

響「なんでもない」

貴音「なにをするのですか」

響「いやいや」

貴音「申せ」






響「えぇ、申しますと」

貴音「ふふっ」

響「わたくしめが四条貴音であったのならば」

貴音「『銀色の王女』であるわたくしであったのならば」

響「そのだらしがない食生活を改めます」

貴音「だらしのない食生活を」

響「はい」

貴音「なるほど」

響「その醜悪に獲物をむさぼり尽く」






貴音「はやああああ!!」ギュム

響「いひゃいいひゃい!!」ジタバタ

貴音「失礼な」

響「だって」

貴音「『みす・ふぃんがぁぼうる』に対して」

響「飲んじゃったんでしょ」

貴音「飲みませんよ」

響「ホントに?」

貴音「どこぞのごぉや娘じゃありませんし」






響「うるさい」

貴音「えっ」

響「君は騒がしい口を持つ」

貴音「待ちなさい」

響「その減らず口を毟ることが私の夢で」

貴音「響」

響「はい」

貴音「飲んでしまったのですか」






響「でも律子だって飲んだことあるって」

貴音「ふふふ」

響「『どこの名水かしら』」

貴音「や、やめなさい」フルフル

響「『ナンジャ産に決まってるんだから!!』」

貴音「響」フルフル

響「これだから素人は」

貴音「どの口でそれを」

響「困っちゃうね」

貴音「まったく」

響「ねぇ」






貴音「『だらしのない』とは!!」ギュム

響「いひゃひゃひゃ!!」ジタバタ

貴音「なんと失礼な」

響「そ、そっち?」

貴音「聞き捨てなりませんね」

響「でも事実だと」

貴音「そんなことありません」

響「じゃあ」

貴音「はい」






響「いくらご飯のおかわりを?」

貴音「えっ」

響「今日のお昼」

貴音「お、お昼ですか」

響「何回されましたか」

貴音「それは」

響「さあ」






貴音「一回」

響「んふっ」

貴音「一回です」

響「ホントに?」

貴音「はい」

響「どんぶりだったとか」

貴音「お茶碗でした」

響「なんと」






貴音「二杯目は少なめで」

響「んふふ」

貴音「残してしまうところでした」

響「なんと健康的な」

貴音「四条ですから」

響「流石じいや」

貴音「わたくしが自発的に」

響「ほぉん」

貴音「『摂生と共に』」






響「ベストセラーだ!!」

貴音「ふっ」

『タキ、初めてのパンに大満足』

響「この前ね」

貴音「はい」

響「ふと揚げパンが食べたくなって」

貴音「きなこ」

響「いや、砂糖の」






貴音「認めましょう」

響「ありがとうございます」

貴音「作ったのですね」

響「買いに行っちゃった」

貴音「すぅぱぁで」

響「パン屋さんで」

貴音「ほぅ」

響「美味しかった」

貴音「そうですか」






響「んふっ」

貴音「ふふふ」

響「なんでさ」

貴音「なにがです」

響「もっと食いついてよ」

貴音「ぱんだけに?」

響「違う」






貴音「ち、違う?」

響「んふふ」

貴音「違うのですか」

響「全然違う」

貴音「全然ですか」

響「はい」

貴音「失礼しました」

響「気を付けて」

貴音「えぇ」






響「じゃなくてさ」

貴音「ふふっ」

響「『ぱん!? わたくしの胃がうずきます!!』」

貴音「はい」

響「『今すぐ、今すぐにそのぱん屋に案内しなさい!!』」

貴音「ふむ」

響「『麦が!! 練られた麦がわたくしを呼んでいますゆえ!!』」

貴音「響」

響「うん」






貴音「わたくし、『一杯半の女』ですので」

響「はっ」

貴音「そのようなはしたない物言いはちょっと」

響「忘れてた」

貴音「はい」

響「自分すっかり忘れてた」

貴音「気にしないで下さい」






貴音「響ですし」

響「待って」

貴音「我那覇響ですもの」

響「ちょっと分からないかなーって」

貴音「それも響ですし」

響「」

貴音「出てしまうものです」

響「出ないぞ」






貴音「歳を重ねた聡明さは」

響「ぐぬぬ」

貴音「滲み出てしまうのですね」

響「もうやめる」

貴音「私の背丈を羨むことを?」

響「話の続きをすることを」

貴音「ちなみにどのような話で」






響「昨日あの揚げパンを自分でも挑戦してみた云々」

貴音「えっ」

貴音「揚げパン!? わたくしの胃がうずきます!!」

響「はい」

貴音「今すぐ、今すぐに響の家に案内しなさい!!」

響「ふむ」

貴音「麦が!! 揚げられた麦がわたくしを呼んでいますゆえ!!」

響「貴音」






響「『獲り逃がしたお魚は』」

貴音「そんな」

響「大きかったね」

貴音「悔やみます」

響「ホントのところはさ」

貴音「全部食べてしまったのでしょう」

響「上手く出来なかったんだよね」

貴音「そうですか」

響「うん」






貴音「騙しましたね」

響「んふっ」

『吉光、暇をもてあます』

響「貴音」

貴音「はい」

響「結局さ」

貴音「わたくし達」






響「暇」

貴音「ですね」

                    終

律子「うっ」ポロポロ

真「よしよし」

律子「だって」ポロポロ

真「しょうがないよ」

律子「出されたものは全部」ポロポロ

真「知らなかったんだから」

伊織「真」

真「あぁ、良いとこ」






伊織「うっ」ポロポロ

真「」

                    今度こそ終

ありがとう、namco
そしてごめんなさい、水瀬さん

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