ありす「一夜限りの人狼ゲーム…ワンナイト人狼?」 (55)



《事務所》



のあ「前にやった『人狼ゲーム』、覚えているかしら?」

ありす「はい。役職カードをばらまいて適当に引いて遊びましたね。」
※詳しくは《ありす「アナログゲーム?」》ありす「アナログゲーム?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433936955/)のおまけ参照


みく「みんな自由すぎてみくが理不尽被ったにゃ。」

モバP(以下P)「あれはあれで楽しかったろ。」

アーニャ「ダー。」



のあ「それの簡易版がワンナイト人浪。今回はそれをやろうと思うのだけれども…少しルールを変更するわ。」

みく「ルール変更?」

のあ「隣人を疑う事になるこのゲームはありすの教育によくないでしょ。」

P「まあ、確かに。」

アーニャ「大人びてもありすは小学生ですし。」

ありす「わ、私なら大丈夫です!!」





のあ「……ありす。疑ったり疑われるのに慣れるとみくみたいになるわよ。」

ありす「ルール変更の御心遣い、ありがとうございます。」ペコリ

アーニャ「これでひと安心です。」フゥ…

みく「なんでにゃ!!」

P「(あながち間違いじゃないから何とも言えん。)」




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1435935007




P「で、ルール変更ってのは?」

のあ「今、アイドルの子達にワンナイト人狼をプレイしてもらうため別の部屋に集まってもらってるわ。」

のあ「そのグループを隠しカメr………レンz………ビジョn………キャメラで見て、それぞれの役職を私達が当てる、そういうゲームよ。」

P「言葉を伏せようとして諦めんなよ。」

ありす「ゲームをする人達は私達が見ている事を知ってるのですか?」

のあ「プライバシーの問題もあるから伝えているわ。どこから見てるかは分からないようにだけど。」

P「お前プライバシーの意味知ってるか?」




P「…まあ、なかなか斬新なゲームだな。」

アーニャ「面白そうですね。」ワクワク

ありす「第三者が、誰がどの役職かを当てる…面白そうです!」

みく「…ちなみに会話とかも聞けるのかにゃ?」

のあ「聞かないと決めようがないでしょ。」

みく「いや、もうこのメンバーだと何があってもおかしくないと思ってにゃ…」




P「いいか、ありす。アレが疑い疑われ過ぎたアイドルの末路だ。」ヒソヒソ

ありす「私、怖いです…」ガクガクガク

アーニャ「大丈夫です、ありす。私達が側にいます……」ナデナデ

みく「そこ、小芝居するにゃ。」




のあ「P、ありす、アーニャ、ついでにみく。会議室に全て用意してあるから移動するわよ。」スタスタスタ…

P「おう。」スタスタスタ…

ありす「はい。」スタスタスタ…

アーニャ「ダー。」スタスタスタ

みく「まーたみくがおまけ扱いにゃー。」スタスタスタ…



《会議室》



P「…映写機にプロジェクターにスピーカー、か。随分派手に決めたな。」

のあ「社長にお土産渡して頼んだら全部用意してくれたわ。」

みく「お土産?」

アーニャ「みく、きっと前に言ってたアレです。」

ありす「?」



のあ「社長のパソコンに入ってた秘蔵フォルダ画像1テラバイトのUSBメモリーよ。」

アーニャ「やっぱり。」

みく「待ってそれ初耳。」

P「1テラバイトって何入れてたんだよ社長。」



のあ「…早速始めましょう。」ピッ!




ウィィィィィィン、ガシャン!


パンバカパンパンパーン!!



『ワンナイト人狼、役職当てゲームにようこそ~♪』


P「これ声ちひろさんじゃね?」

のあ「1文字100MCで仕事を頼んだら快く引き受けてくれたわ。別室からこの部屋とゲームが始まる部屋を監視しながらアナウンスをしてくれるわ。」

P「お前それ支払い大丈夫か?」

のあ「社長がクレジットカードで払う予定よ。」

みく「ここまで来ると社長が憐れにゃ……」ホロリ



『基本ルールは省略します!どうせみんな知ってるでしょうし。分からなかったらお手持ちの携帯かパソコンで検索けんさくぅ~♪』

P「おい待てちひろ。」


『役職は《村人》《人狼》《占い師》《怪盗》《吊り人》のカードを一枚引いてもらい、その役職で始めてもらいます。』



のあ「ありす、役職は全部分かるかしら?」

ありす「村人と人狼と占い師は知っていますが…怪盗と吊り人と言うのは何ですか?」

P「《怪盗》は他の人と役職を変える効果。交換した後に役職をチェック出来る。で、《吊り人》は処刑された場合に最優先で勝利になる役職だ。」

のあ「効果の発動順が《占い師》の次に《怪盗》が来るから、占い師で見た相手の役職が変わっている場合がある…そういう事よ。」

ありす「じゃあ、人狼の人と役職を変えてしまった場合は…」

みく「処刑されないよう頑張るにゃ。」





『それでは初めの挑戦者です!』


《ニュージェネレーション》

・島村卯月

・渋谷凛

・本田未央



P「ニュージェネレーションか…」

ありす「会社設立当初から所属する大先輩ですね。」



『ゲームは役職カードを引いてもらい、役職効果は使用された状態で始まります。』


P「5つの内のどれか…か。」

ありす「…あ、もし人狼のカードをみんなが引かなかった場合はどうなるんですか?」

のあ「周りの人と重ならないように…3人だったら三竦み、4人だったら四竦みになるよう指名をするのよ。人狼がいなければ全員の勝利になるわ。」

P「これを狙うのはかなり難しいけどな。」



『あと今回はただ遊ぶだけじゃ刺激が無いと思ったので、勝った人には《プロデューサーの住んでるアパートの合鍵》が送られます!』

P「事務員を探す旅に出るわ。」ガタッ



のあ「輝く星は幾多とある。だけどそれを見る自分は今そこにしかいない……そうでしょ、P。」フッ…



P「…分かったよ。お前がそこまで言うなら、俺も腰を落ち着かせるさ。」フッ…




ありす「二人とも、カッコいいです……何言ってるかは分かりませんが。」ホワァ…

みく「ありすチャンは雰囲気に流れやすいにゃね。」

アーニャ「それに関してはみくも人の事を言えた物では無いかと。」



『あともう1つ、プロデューサー達全員の予想を見事欺いた子には特別ボーナスとして《プロデューサーから御願いを1つ叶えてもらえる権利》を進呈します。』


P「ちょっとトイレに行くとするか。」ガタッ


『プロデューサーさんが1つ御願いを叶えると同時にスタドリエナドリ各100本ずつ無料で御届けします。私の自腹で!!』


P「いやー、会社の人事は素晴らしい事務員を雇ったな。」ストン

ありす「だったら合鍵の方も何かしら要求をするべきなのでは、と。」

みく「そもそもその資金って社長のカードから出た物じゃ……」





『それでは《ワンナイト人狼》、スタート!3分間話し合いターイム!!』



凛『…さ、まずは占い師はいる?そこからみんなの役職を考えたいな。』

卯月『わ、私は村人でした!』

未央『フッフッフー、残念!未央ちゃんは占い師だったのだー!だからしまむーの発言が嘘だと言うのも看破済み!参ったか!人狼しまむー!!』フンス!

卯月『ええ!そんな、私は本当に村人…』

凛『なるほど…それなら今回は決着は簡単に付きそうね。あと卯月、残念だけど私が村人だから。』フー…

卯月『うう…弁明の余地もありませんでした。』

未央『いやー、なんか討論終わっちゃったね。』

凛『でも、やるからには何か役職が欲しかったかな…』

未央『あっはっはっはっ!ま、これは見識眼のある占い師未央ちゃんのお陰ですな!』

卯月『うー…残念です。』ショボン

凛『卯月、後でケーキでも食べに行こっか。』

未央『プロデューサーの合鍵が貰えるんだからプロデューサーのアパートで食べない?』

卯月『あ!それいいですね!!』




『3分終了しました!では、それぞれの役職を当ててください!』

P「最後に不穏な会話が聞こえたのだが。」




P「…まあ、ゲームの初回と考えたら割と簡単に分かったな。」

ありす「はい。卯月さんが《人狼》、未央さんが《占い師》、凛さんが《村人》ですね。」

アーニャ「始めの会話から結論まで早かったです。」

みく「その後にケーキの話までしてたしにゃ。」

のあ「それじゃ、手元にあるタッチパネルで誰がどの職業か選択しましょう。」

P「(こんな物いつの間にあったんだ……)」




《…集計が完了しました!》


島村卯月

・人狼:ありす・P・みく・アーニャ

・怪盗:のあ


本田未央

・占い師:ありす・P・みく・アーニャ

・人狼:のあ


渋谷凛

・村人:全員




P「…ん?卯月が怪盗で未央が人狼に……?」

ありす「のあさん、なぜ……あ!!」ハッ!


のあ「そうよありす。あなたが気付いた通り…怪盗は役職を交換し、それを見る事が出来る。」

アーニャ「つまり、占い師と同じような行動が出来る…と。」

みく「し、しまったにゃ…その考え方もあったにゃ……」





《『ニュージェネレーション』の三人は凛ちゃんと未央ちゃんが卯月ちゃんを、卯月ちゃんが未央ちゃんに人狼に指名しました!》


卯月『うぅ…勝ちたかったです。』グスッ

未央『まあまあしまむー。これはゲームだし、恨みっこは無し無し。』ポンポン

凛『そうだよ卯月。後でケーキをおごってあげるから。』




《では、結果を発表します!人狼は……》ダララララララララ…


凛『……ねえ、未央。』

未央『ん?どうしたしぶりん。』





凛『恨みっこは、無しだよ。』ニヤッ




《人狼は渋谷凛ちゃんでした!》デーーン!!!



卯月『…え?』

未央『……はぇ?』





P「」

ありす「」

アーニャ「」

みく「」

のあ「………」





未央『…え、だって私、確かにしまむーが……』


『ちなみに卯月ちゃんが《怪盗》、未央ちゃんが《占い師》でした!』


未央『……あ!あ、あーー!!!』ガタッ!!

凛『フフッ、卯月から怪盗で人狼をいただいたからね。』

卯月『そ、そんなー!!』




《以上、渋谷凛ちゃんの一人勝ちでしたー!》




ありす「…なるほど、凛さんは自分の役職が知られてるか確認するために占い師の存在を確認したんですね。」

のあ「やられたわ…さすが4代目シンデレラガールね。」

P「どっかのシンデレラガール一歩手前だったネコミミアイドルとは大違いだな。」

アーニャ「シンデレラガールではない彼女の、型に嵌まったかのような騙され方は見事でした。」

みく「嵌ったのみくだけじゃないよね?」





『それでは次のメンバーです!』



《大人の戦い》


・高橋礼子

・木場真奈美

・東郷あい




P「やべえ、あの中に放り込まれたら勝てる気しねえ。」

みく「なに弱気になってるにゃ!みくぐらいになれば誰がどの役職かなんて簡単にわかるにゃ!!」

アーニャ「おおー、頼もしいです。」パチパチパチ

ありす「先ほど誰が人狼か分からなかった人とは思えない自信ですね。」

のあ「それを含めてみくの魅力よ、ありす。」





《では3分間、話し合いターイム!》



礼子『…………』

真奈美『…………』

あい『…………』




あい『………』チラッ



礼子『………』フッ


あい『………』フッ





あい『………』チラッ



真奈美『………』クスッ


あい『………』クスッ




礼子『………』フフッ


真奈美『………』フッ…


あい『………』クスッ




『はい、3分終了しました!では投票をお願いします!』

P「おいなんだ今の。」




P「…全く喋ってなかったな。」

のあ「目で会話してたわね。」

アーニャ「さすがみくです、先ほどの流れで誰が人狼か分かるとは……」

みく「分かるわけにゃいでしょうが!!」

ありす「あれが、大人……!!」キラキラキラ




《…集計が完了しました!》


高橋礼子

・人狼:みく

・村人:ありす・アーニャ

・吊り人:P・のあ



木場真奈美


・人狼:P・アーニャ

・村人:みく

・怪盗:ありす・のあ



東郷あい


・人狼:ありす・のあ

・怪盗:みく・P

・吊り人:アーニャ




P「…見事にバラけたな。」

ありす「あの状況なら占い師はいないと思うのですが…」

みく「もし占い師がいたら発言するだろうからいないに決まってるにゃ。」





『そして大人グループの三人は…なんと!礼子さんが真奈美さんを、真奈美さんがあいさんを、あいさんが礼子さんを指名しました!この中に人狼がいなければ全員勝利ですが、果たして……』ダララララララララ






『おめでとうございます!人狼のいない平和な村でした!!』ジャーーン!!

P「マジか。」



『ちなみに礼子さんが《怪盗》、真奈美さんが《占い師》、あいさんが《村人》でした!』


礼子『…ふふっ、面白いゲームだったわ。』

真奈美『こういう遊びも悪くはないな。』フフッ

あい『有意義な時間だったよ。』フッ






アーニャ「…スタイリッシュクール。」キラキラキラ

ありす「私もあんな風に…」キラキラキラ

のあ「『みきり』を覚えればレベル23歳でなれるわよ。」

P「前の話を持ち出すのはやめなさい。」

みく「と言うか、物の見事に全員外したにゃ。」





『それでは次のメンバーです!』



《世界の理》


・神崎蘭子

・二宮飛鳥

・ヘレン




P「…随分尖った人選だな。」

アーニャ「闇に、飲まれるのでしょうか…?」

のあ「ありす、今から起こる会話…理解出来なくても落ち込むことはないわ。」ポン

ありす「は、はい…!」

みく「理解出来ないのは決定にゃのね。」





《では3分間のお話タイム、スタート!》



蘭子『牙から逃れし宴、今宵の贄は逃れる術を模索せんとする。』

飛鳥『僕も同意件だね。』

ヘレン『だけど蘭子、飛鳥。人狼という存在があったとしても私達はそれを上回る力を持っている…そうでしょう?』

蘭子『が、外来の奇行種…!!』キラキラキラ

飛鳥『…確かに、僕達が何者であるかは僕達が決める。そうしてこその、存在意義……』

蘭子『ククク…我が華の咲き方を決めるのは我!紛う事なき真実よ!!』

ヘレン『フフッ…あなた達も1つ、世界へのレベルを上げたようね。』

蘭子『雑作も無き事よ。クックックッ…アーッハッハッハッハッハッ!!』

飛鳥『世界を覗くのも、悪くはない…ね。クックックックッ……』

ヘレン『フッ…』スタッ



バシッ!



ヘレン『ヘーーーイッ!!!』ババーン!!




《3分終了しました。投票してください。》

P「最後のアレは何だ。」





P「………話はしていたが人狼については何も言ってなかったな。」

みく「会話があっただけマシだと思うべきかにゃ…」

アーニャ「外来の奇行種…」フゥム…

ありす「あれが、クールな大人…」キラキラキラ

のあ「ちひろさんに言えば『やみのいし』、『めざめのいし』、『おうじゃのしるし』のどれかは貰えるわ。」

P「そこ、さっきから前の話を持ち出すのは止めなさい。」





《…集計が完了しました!》


神崎蘭子

・村人:のあ・P・ありす

・怪盗:みく

・占い師:アーニャ



二宮飛鳥


・村人:みく

・人狼:のあ・P

・怪盗:アーニャ

・吊り人:みく



ヘレン


・人狼:ありす・みく・アーニャ

・吊り人:のあ・P





P「まあ、バラけるわな。」

アーニャ「でもヘレンさんが人狼って意見が多いですね。」

みく「人狼が誰かを誤魔化したようにも見えたしにゃ。」

ありす「ですが、のあさんとPさんの言う吊り人という可能性も…」

のあ「私が世界レベルなら、この予想が正解よ。」キリッ!

P「何言ってんだお前。」





《蘭子ちゃんと飛鳥ちゃんがヘレンさんを、ヘレンさんは飛鳥ちゃんを人狼と指名しました!》

《では、人狼は……》ダラララララララ…




飛鳥「…あ、誰も人狼じゃないって可能性もあったね。」

蘭子「なんと!」

ヘレン「ダメよ飛鳥、私の嗅覚は誤魔化せない。」フッ…





《二宮飛鳥ちゃんでしたー!!》デーーン!!


蘭子「!!?」


飛鳥「……よく分かったね、ヘレンさん。」ククッ

ヘレン「私に賛同するのが一呼吸も遅れれば、アジアレベルでも気付くわ。」ファサ…

蘭子「左の大陸階級!?」ビクッ!

飛鳥「でも残念ながら、この勝負は僕の勝ちのようだ。」フッ…

ヘレン「……ちひろ、勝者の名前を上げなさい。」パチン!





《はい!このゲームの勝者は……ヘレンさんです!!》デーーーン!!!



飛鳥「な…ッ!?」ガタッ!

蘭子「なんと!説明せよ!」


《蘭子ちゃんの役職は『村人』でしたが…ヘレンさんの役職は『吊り人』でした!》


飛鳥「…まさか、それを読んだ上で……ッ!?」

ヘレン「これが…世界レベルの片鱗よ。」ババッ!

蘭子「異国の等級…」キラキラキラ





ありす「のあさん!世界…世界レベルです!!」キラキラキラ

みく「マジでなんで二人は分かったにゃ。」

P「ヘレンが燻ってた時期からずっと一緒にいたんだぞ、分からん方がおかしい。」フン

アーニャ「ヘレンさんに、そんな時期が…?」

のあ「ありす、世界を目指したければ『おうじゃのしるし』か『あやしいパッチ』をちひろさんから…」

P「だから前の話を持ってくるのは止やめーなさい。」




ありす「…ちなみに蘭子さんが言ってた『左の大陸』と言うのは?」

P「あー……アレね。」


P「…ありす、この世界地図から見て日本や中国はどっちにある。」バサッ

ありす「?西側ですけど。」

のあ「違うわ、ありす。『世界地図を見て』、左右のどちらかと聞いてるのよ。」

ありす「それなら左側……あ。」



P「ちなみに蘭子の中で北海道は右上らしい。」

アーニャ「!!?」





『それでは次のメンバーの登場です!』



《キュートな深愛組》

・五十嵐響子

・緒方智絵里

・水本ゆかり

・佐久間まゆ




P「な、なるほど……」ダラダラダラダラ

アーニャ「プロデューサー、凄い汗です。」

のあ「『ヤンデレ四天王』まで呼んでいたなんて…」

ありす「『ヤンデレ四天王』?」

のあ「過去の行動により付けられた事務所内の通名ユニット…ただそう呼ばれてるだけで真偽の方は定かではないわ。…みく、1人ずつ自己紹介フリップを出しなさい。」

みく「はいにゃ。」ストン

ありす「何でみくさんはそんな物を持ってるんですか。」




《ヤンデレ四天王の生態》



『五十嵐響子』

良妻になるために産まれてきたと言っても過言ではない15歳の女の子。

何故か初対面のはずのプロデューサーに声をかけられた際に、自分が家事全般出来る女性だとお見合いに来た時の自己紹介の様な発言をかます。

嫁探しではなくアイドルを探していると伝えて誤解は解けたが、もしあのまま「それでは僕のお嫁に…」と言ったらどうなっていたのか男心的には知りたかったプロデューサーであった。

世間では【地震・雷・火事・親父】を文字って【掃除・洗濯・家事・五十嵐】で通っているのはあまりにも有名。




P「……最後のは初耳なんだが。」

のあ「P、貴方はもっと世間を見るべきよ。」フゥー…

みく「(さっきのあにゃんがフリップボードに書き足してた事は言うべきなのだろうか……にゃ。)」




『緒方智絵里』

スカウト当初は芸能界に怯えていたためプロデューサーの側からひと時も離れなかった16歳の女の子。

時が経つにつれて四六時中プロデューサーの付き添いが無くても大丈夫になっていったが、1日1回以上のコミュニケーションが必須とされるウサギ並の寂しがりやは治っていない。だがそこがカワイイので治らなくて良い。

四葉のクローバーが好きであり、それを見つける過程で三葉のクローバーを手に取った時は花占いをするのが彼女の恒例行事。



P「クローバーで花占いは確定ガチャレベルの占いだけどな。」

みく「それはもう花占いとは言わないにゃ。」




『水本ゆかり』

水本家、15歳の御令嬢。《ヤンデレ力》における『執着部門』に関しては四天王随一を誇る。

ずっと支えてくれているプロデューサーに対して何でも言うことを聞ける…と、様々な触れ合いや過程によって『親愛』『友愛』から『愛情』に変化していった。

事務所のソファに昼寝をし、プロデューサーを誘い受けした経歴も持つ。

昨今では《ヤンデレ力》を抑えることに成功しているのか、さほど危険視するような事は起こっていない。

むしろ某キャプテンに対する呪力的な悪戯が微笑ましい程度になっているぐらいである。



P「…いや、ゆかりはヤンデレになりそうな要素はあったが、表立って言う程では無かったぞ。」

みく「正直、四天王の響きを出したいがために選ばれた感が否めないにゃ。」

のあ「キャプテンに施した呪いに関しては麗奈のイタズラがダンゴ虫レベルに見える物だったわね。」

P「お前それ麗奈に言うなよ。ガチでヘコむか限度超えたイタズラになるから。」




『佐久間まゆ』

目と目が逢う瞬間プロデューサーにゾッコンラブした16歳の元読者モデル。

その行動力は戦国や魔界、はたまた空の旅までするプロデューサーが感心するほど。

他の女の子を見てると『私以外の誰を見てるんですかぁ?』と底冷えた声で聞いてくる。

最近では『どんな女性を見てもやはり佐久間まゆと言う女の子が一番可愛いな…と思ってな。』等と歯が浮いて空まで飛んでいきそうな答えをする事によって恐怖から逃れているのはここだけの話。

それを聞くだけでまゆのハイテンションモードが1日続くのはここだけの話。



P「……ここだけの話を、公にしてはダメじゃないか。」

のあ「そうね、今度から気をつけるわ。」

みく「(絶対またいつかやらかすにゃ。)」




のあ「ありす、理解出来たかしら?」

ありす「大雑把には出来ました。」

P「よし、じゃあ始めてくれー。」

《分かりましたー!》

みく「あ、ちひろさんはこっちの声にも答えてくれるのにゃね。」




《では3分間のお話ターイム!》



智絵里『わ、私…あまり、こういう争い事は……』

ゆかり『…確かに、プロデューサーさんの褒美に誘われて来てしまいましたが……仲間内で争うのは少し…』

響子『じゃあネタばらししちゃいましょうか。私が人狼です。』フフッ

まゆ『…そうですね。ならまゆも役職を……』

ゆかり『まゆさんは村人ですよね?』

まゆ『あ!じゃあゆかりさんは…』

ゆかり『私は怪盗です。』フフッ

智絵里『わ、私は吊り人です…』

響子『それじゃあみんなの役職が分かった所で、この後のお茶会の話をしませんか?』

ゆかり『それは良いですね。ちょうど、贔屓にしてるお店の紅茶を実家から送ってもらったので一緒にどうですか?』

まゆ『まあ!それなら私も茶請けの御菓子を作りますよぉ♪』

智絵里『あ、わ…私も手伝います!』

響子『それなら、みんなで一緒に作りませんか?』

ゆかり『その方が楽しそうですね。』フフッ



キャッキャキャッキャ…



《はい、3分終了しました!それでは投票をお願いします!》

P「そもそもゲームをしていたかどうかも怪しいんだが。」




みく「響子チャンが人狼、まゆチャンが村人、ゆかりチャンが怪盗…そして智絵里チャンが吊り人でいいのかにゃ?」

のあ「違うわみく。ゆかりがまゆの役職を怪盗で知ったのだから、まゆが怪盗でゆかりが村人よ。」

ありす「あ、なるほど…」

P「俺は後半の茶会に全部持ってかれて全く覚えてなかった。」

アーニャ「ダー…私もです。」





《…集計が完了しました!》


五十嵐響子

・人狼:全員


水本ゆかり

・村人:全員


緒方智絵里

・吊り人:全員


佐久間まゆ

・怪盗:全員




P「全員一緒か。」

みく「四人はこのゲームには向かなかったってことにゃ。」

アーニャ「ダー。」

ありす「今回は簡単でしたね、のあさん。」

のあ「……………」

ありす「のあさん?」





《さて!キュートな親愛組の方はゆかりちゃん智絵里ちゃんまゆちゃんが響子ちゃんを、響子ちゃんはまゆちゃんを人狼と指名しました!!》

《では、正解はぁー……》ダララララララララ…




のあ「(…何かしら、この違和感。……そもそも彼女達が争いが嫌いだからといってゲームを完全に放棄するなんて…)」

のあ「……まさか!!?」ガタッ!

ありす「!」ビクッ!

P「ど、どうしたのあ…お前が声を大きくするなんて珍し……」






《人狼は緒方智絵里ちゃんでしたー!》デデーン!!



P「なっ…!?」

みく「え、な…なんで……」

アーニャ「これは……」

ありす「のあさん、これって……」

のあ「やられた、わね。」



《響子ちゃんは《吊り人》、ゆかりちゃんは《占い師》、まゆちゃんは《村人》でしたー!》



響子『………』ニヤッ

ゆかり『………』ニヤッ

智絵里『………』ニヤッ

まゆ『………』ニヤッ




P「これは、どういう……」

のあ「…彼女達が欲したのは合鍵では無かった、ということね。」

ありす「鍵ではな………あッ!?」

みく「ぜ、全員の予想が外れた場合、プロデューサーに願いを1つ叶えてもらえる……」

アーニャ「それをピンポイントで狙って…!?」




智絵里『プロデューサーさーん、みんなで先にお家に入って待ってますねー。』ニッコリ

響子『ちゃーんとプロデューサーの大好きなご飯を作っておきますね。』フフフ…

ゆかり『お願い…楽しみにしててくださいね。』フフッ

まゆ『ずーっと、待ってますからぁ……♪』ニッタリ





P「…のあ、これは隠しカメラのはずだよな?」

みく「みんなこっち見てたにゃ…」

のあ「…………………」

P「ちょっとのあ無言にならないで怖いから。」





【その後のワンナイト人狼ダイジェスト】




《お次は『ぴょん・ぴょん・びょん』のメンバー、安部菜々さん、関裕美ちゃん、十時愛梨ちゃん、矢口美羽ちゃん!!》

ありす「何故愛梨さんより年下の菜々さんだけ“さん”付けで…?」

のあ「その純粋さを忘れてはダメよ、ありす。」ポン

P「ありす…」ポン

みく「菜々さんがめっちゃこっち見てるにゃ。」

アーニャ「さん付けは呼びやすいから、でしょうか……?」



《次は!『戦え!大中小の戦乙女!!』のメンバー、大和亜希さん、中野有香ちゃん、小早川紗枝ちゃん!!》

P「……ああ見えて紗枝も戦える、のか?」

みく「ユニット名のために放り込まれただけな気がするにゃ。」

のあ「あら、京都の女は二つの扇で戦う物よ。奈良の私が言うんだから間違いないわ。」

ありす「ほ、本当ですか…!!」キラキラキラ

P「そこ、子供に変なこと吹き込まない。」



《お次、『真・くノ一あやめ忍法帖』でお馴染みのメンバー、浜口あやめちゃん×3!今度は機材の力を借りずに分身しています!!》

P「……ナルトの忍術なのか、はたまた忍空の技なのか。」

ありす「忍空?」




のあ「…PMFのさなか、わずか数十名の部隊で961プロを壊滅寸前まで追い詰めた集団があった。その名は忍空隊。辛うじてPMFに勝利した961プロは彼女達の力を恐れスカウトに乗り出した。…今、本当の忍空を知る者は少ない。」

P「微妙にアレンジするんじゃない。」

アーニャ「元忍空組、七番隊副隊長…午忍のアナスタシアです!」キリッ!

みく「猫忍が無いのが残念にゃー……この話は掘り下げると長くなりそうだからまたの機会にするにゃ。」



※参考動画
https://www.youtube.com/watch?v=S5HtA1jQqX4






《次!『三十路前の天使達』のメンバー、川島瑞樹さん、片桐早苗さん、マスタートレーナーさんです!!》

P「お前マジで殺されるぞ!!?」

のあ「…千川ちひろ、私は彼女を甘く見ていたわ。」クッ…

みく「あ、明日から三人に会うのが怖いにゃ…」ガクガクガクガクガク


アーニャ「…みくは明日、マスタートレーナーさんと個人レッスンでしたはずです。」



みく「」


ありす「…目を開いたまま気絶してます。」



《おぉつぎはッ!『海外からの来訪者』メンバー、クラリスさん、ヘレンさん、宮本フレデリカさん!》

P「まあ、フレデリカはフランス語サッパリらしいけどな。」

みく「そもそも産まれが日本だから来訪じゃないにゃ。」

ありす「のあさんは日本語以外も話せますか?」

のあ「アメリカ語くらいは話せるようにならなきゃダメよ、ありす。」ファサ…



P「…アメリカ語、ねぇ。」

みく「………アメリカ語、かぁ。」

アーニャ「みく、語尾が…」




カァー!カァー!

イシヤーキイモー…オイモーオイモダヨー……




P「そろそろ夕暮れか。」ガタッ

のあ「切り上げましょう。」スッ…

みく「お腹減ったにゃー。」

アーニャ「時間が経つのが早いです。」

ありす「皆さんご飯はどうするんですか?」

P「あー…無性に鍋食いたい。みんなで囲って食うか。」

のあ「ならPの家がいいわね。広いし鍋もあったはずよ。」

みく「なーんでのあにゃんがソレを知ってるにゃ。」

ありす「(Pさんの家…!)わ、私も鍋が食べたいです!!」

アーニャ「ダー…」キラキラキラ

P「よし、じゃあ一回俺の家に行ってから鍋の買い出しに行くか。」



キャッキャキャッキャ…











その後、鍋の具材を買い出ししながらアパートに向かったプロデューサー一行と、何故か鍋をやる事を知っていたワンナイト人狼参加アイドルがプロデューサーのアパートで御対面するのはまた…別の話。





おわり




【おまけ】




《Pアパート》



みく「参加者全員+みく達が入っても余裕があるアパートは初めてだにゃ。…て言うかこれ、家賃いくらにゃ。」

P「アパートって名前の一軒家みたいなもんだからな。会社から家賃が全額出てるもんで俺もよく分からん。」

みく「全額?そんなバカにゃ……」






《プロデューサーのアパートの外》



のあ「(アパートの外側には建築詳細が彫られた石碑…定礎板、だったかしら?それがあるはず…)」ザッザッザッ…

のあ「…!」





[建築会社:村上建築]

[出資者:櫻井コンツェルン・西園寺グループ]



のあ「……………」







《室内》



P「たまに桃華と琴歌が遊びに来るんだよなぁ。あと巴も。」

みく「へぇー…」




『カタン』



P「シンデレラ・カタン?」

のあ「ルールはカタンと同じにして、それを私達用に作り替えた画期的なカタンを考えているの。」

P「あー、ロックマンエグゼのカタンと同じ感じか。」

のあ「考案した物を晶葉に作ってもらう予定なのだけれども……私一人では限界があるとさっき悟ったわ。」ファサ…

P「ほぅ。…で、進行具合は?」


のあ「資材の『木材』、『羊』に対して『藍子』と『仁奈』。他の資材を誰に置き換えるか熟考中よ……」フゥー…

P「藍子がどっちの資材の役割になるかは知らんが、物によっては荒猛怒喰らうぞ。」


のあ「『開拓地』は『765プロダクション』、『都市』が『961プロダクション』。」

P「何があった765プロ………いやその前にシンデレラカタンならこっちのプロダクション名にしろよ。」


のあ「そして『盗賊』は毎度お馴染み」

のあ・P『ちひろさん。』



のあ「…分かってるじゃない、P。」ニヤッ


P「何年の付き合いになると思ってるんだよ、のあ。」ニヤッ



のあ「フフッ……」



P「フッ……」



ちひろ「………」ニコニコ







P「逃げるぞのあ!!」ババッ!

のあ「………」ヒュン!





ちひろ「……携帯取り出しポパピプペ、」ピピピッ

ちひろ「ほーかくしてくれま・す・か♪」ニコッ

『了解。』





【リアル鬼ごっこ 開催】





本当のおわり






こんにちは、紗枝ちゃんは名前しか出せませんでしたが紗枝Pです。

前回のssを書いた後にワンナイト人狼をリアルでやったので、それを彼女達にやってもらいました。

あれから色んなアナログゲームに手を出し、『カタン』の面白さで睡眠時間が危うい感じです。

シンデレラガールズのキャラで出来たアナログゲームがやりたい今日この頃。

人生ゲームやカタンのコマをアイドルに変えたりして遊びたいです。

でも出来るなら某恋姫麻雀の麻雀牌みたいにアイドル達の麻雀牌が欲しいです!あったら買いに行きます!!

その麻雀牌に紗枝ちゃんがいたら死牌であっても抱えて溺死します!!!




…3Dプリンター使えば出来そうな気がしてきました。







過去作品


のあ「そこに3つのネコミミがあるでしょ。」
のあ「そこに3つのネコミミがあるでしょ。」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428675320/)


愛海「御伽公演!桃(のような女体の一部分を揉む)太郎!!」
愛海「御伽公演!桃(のような女体の一部分を揉む)太郎!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429201654/)


紗南「アイドルが違うアイドルの特技を使えたら面白いと思わない?」
紗南「アイドルが違うアイドルの特技を使えたら面白いと思わない?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430319562/)


拓海「番長バトル!」
拓海「番長バトル!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431957119/)


ありす「アナログゲーム?」
ありす「アナログゲーム?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433936955/)







長い時間、お付き合いありがとうございました!





>>13
しぶりんは3代目シンデレラガールだよ

ちなみに4代目シンデレラガールはしゅーこ

>>52

申し訳ないです…素で間違えました。

凛ちゃんの「目指せ!シンデレラNo.1!」聞いて初心を取り戻してきます。

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