[東方]たった一度の拒否(8)

紅魔館組の寿命ネタです。

「咲夜、調子はどうかしら。」

ベッドに横たわっている人物に声を掛けたのはこの館の主、レミリアだ。

「絶好調、とは言えませんが良いほうです。」

答えるのはレミリアの従者、咲夜だ。
咲夜は、紅霧異変から50年程経ち、つい先日体にガタが来てしまい寝たきりになってしまっていた。

「そう、それなら良かった。」
「ふふっ、心配してくださったんですか?」

咲夜は少し笑みを浮かべながら言った。

「心配、ね·····これは、心配なのかしらね···」

レミリアはそんな事を言いながら咲夜の事を見ていた。

「···じゃあね咲夜、また後で来るわ。」
「はい、お嬢様。」

レミリアが部屋を出るのと同時に、紅魔館の門番、紅美鈴が入ってきた。

「咲夜さん···」
「どうかしたの、美鈴。」
「何か···してほしい事はありませんか?」
「特に···無いわ」

咲夜は少し何かを考えたようだったが言葉にはしなかった。

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