兄「兄妹会議を始めます」妹「おー」(40)

兄「本日の議題は『貧乏』です」

妹「えげつねえ」

兄「ご存知の通り私達は親からの仕送りを元にマンションで二人暮らしをしています」

妹「どっちかというと父親の単身赴任が両親赴任になった感じですねー」

兄「ということで家計簿担当の妹さん、今月の仕送りの内訳はどのようになっておりますか」

妹「さぼりました」

兄「晩飯抜き」

妹「いいぃぃぃやぁぁあああ!!!」

兄「うるせえ抜きっつったら抜きだどうせお前が使ったろ」

妹「おひょい」

兄「おひょいじゃねえしね」

兄「何に使ったんだ」

妹「カラオケとか……ボウリングとか?」

兄「それだけでウン万円飛ぶわけねえだろ」

妹「二十回は行った」

兄「最近の女子高生遊びすぎ」

妹「ひとりで」

兄「クwwwwソwwwwボwwwwッwwwwチwwwwwwww」

妹「しねぼっちじゃねえしねしねインキン真性包茎」

兄「はずるむけだわ」

妹「だとしてもキモイしね」

兄「俺バイトのシフト増やすからお前来月外出禁止な」

妹「……」

兄「な?」

妹「あのぅ」

兄「なに」

妹「たいへんいいづらいのですがぁ」

兄「早く言えブス」

妹「は激イケだわ。まあいいやお前仕送りの金の一部抜いてんだろジジイ」

兄「……は?」

妹「それで何買ってるかも知ってるかんな」

兄「ぉっすぅ……あーそ、あーそ……え、マジ?」

妹「」パカッ トントントン

兄「お前そのエロゲの中身どこ抜いた返答次第では発泡も辞さない考えをあばばば」

妹「この期に及んで義妹モノってどすかwwwwwえ、リアル妹不服すかwwwwww」

兄「わかった。親には黙ってくれ。外出は許可する」

妹「物分りのいい子だ」フンス

兄「だが家計簿は付けること、レシートは持って帰ること、5000円以上使うときは共に相談を厳守すること」

妹「異論なし」

兄「では他に議題は」

妹「特になし」

兄「なめてんのか」

妹「眠いんだって……明日朝練あるから寝ていい?」

兄「わかったわかった。んじゃ、これで解散とします。おやすみ」

妹「ん、おやすみー」

妹「……ねんむ」

妹友「おはよー妹っ」

妹「おはよ。今朝もいいプリケツしてんなー」

妹友「はいはいセクハラ。あれ随分眠そう?」

妹「ん、あーちょっと」

妹友「またお兄さんとお話? ふふ、ほんとに仲いいよねえ」

妹「いやまじ、実際そういうんじゃなくてね……」

妹友「お兄さんしっかりしてるもんねー。こう、大黒柱って感じ」

妹「柱の柱は皮かぶってるけどね」

妹友「あはは何の話?」

妹友「でもいいよねお兄ちゃんって。憧れるなあ」

妹「勝手に憧れてなさいな。ろくでなしでなかったらあたしも大歓迎なんだけど」

妹友「ツンデレめー」

妹「うっせえ」

兄「あいつ朝はええな……んしょ、いってきまーす」

兄友「ぐっもーにーん!」

兄「うるせえ」

兄友「んだよわざわざ寄り道して来たのによー」

兄「ご足労どうも」

兄友「いいってことよ。あ、妹さんは?」

兄「今朝から本入部したから朝練だってよ」

兄友「あらさびしいこと。何部だっけか」

兄「吹奏楽」

兄友「おー体育会系文化部だな」

兄「あいつも言ってたなそれ。どゆいみよ」

兄友「朝練あるとか筋トレするとか」

兄「なるほど」

兄友「まあこっちも恋人から聞いた話だけど」

兄「それ春から何人目だよ」

兄友「ごっ!」

兄「すけこまし」

兄友「そんな言葉使う高校生お前くらいだよなあ」

兄「新学期始まって1ヶ月で5人はすけこまし以外の何者でもねえよ」

兄友「褒めてる?」

兄「おもーく軽蔑してる」

兄友「どっちだよ!」

兄「ふはは、早く行かねえと遅れんぞー」

兄友「うおやっべ!走るぞ兄!」

兄「はいよ」

兄(ああすけこましは間違ってるか。まあいいやこいつバカだし)

妹「じじじっ……ぱかっ、がさごそ……」

妹友「妹って効果音口で言うの好きだよね」

妹「は?え、言ってた?」

妹友「言ってた。ぶりぶりしてた」

妹「してねええぇしっ!」

妹友「あははっ顔真っ赤」

妹「ほっとけしまじ!……あれ、弁当無い」

妹友「ほんと?」

妹「うわそうだ今まであいつ作ってたんだ……今日朝練あったしなあ」

妹友「お兄さん料理できるの?」

妹「あっ……ま、まあ」

妹友「すっごいねーなんでもできるんだねお兄さん!」

妹「まじそんな妹友ちゃんが思ってるような奴じゃないからね?はぁ、どうしよ」

兄友「おっす兄学食行こうぜー」

兄「俺弁当なんだけど」

兄友「ついてってくれよー頼むよー」

兄「恋人とでも行けば?」

兄友「おー嫉妬すか?嫉妬すか?wwww」

兄「きめえ。ふられたんだろどうせまた」

兄友「……おひょい」

兄「図星かよ……はあ行ってやる」

兄友「あ゛に゛ぎぃー!」

兄「ええいくっつくなくせえ!話は聞かねえからな!」

兄「あストップ」

兄友「あん?なに?」

兄「ちょっと用できた。俺も学食の飯食うから食券買っといて。俺ラーメン定食で」

兄友「ん、おう……弁当持ってどこ行く気よ?」

兄「バカ妹のクラス」


妹友「うーんあたしの分けたげよっか?」

妹「いやそれは悪いし購買でパン買ってく……はっ」

妹友「はっ?」

妹「金ねえんだったあんのくそ兄貴め……」

妹友「いやいやそれ自業自得だったやつでしょ」

  「なな、そこの坊主のおにいさんよー」

坊主「え、なんすか」

  「妹ちゃん呼んでくんない?」

坊主「妹さんすか?あ、もしかして」

妹「おい!」

兄「おおいたいた。ほい弁当」

妹「あ、ありがと……じゃねえハゲ!」

兄「落ち着け目立ってる目立ってるから」

妹「お前の顔クラスメイトに見せるのはずいからあたしのクラス来んなつったよな兄妹会議であとこれお前の弁当じゃねえかお前のくっせー唾液しみしみの箸で誰が食うんだよわかったら早く金よこせパン買ってくっから」

兄「ならさっさとお前が来いよお前が弁当も金もないのもわかってんだよなに今時の思春期の子は家族の箸使えないの?wいっちょまえに反抗期?wてか金ねえって昨日会議したろ興奮してブスに磨きかかってんぞドブス?」

妹「あぁん?!」

兄「あ゛ぁん!!?」

ザワザワ ザワザワ

妹「……用済んだら早く行って……」

兄「……なんか、すまん……」

妹友「仲いいねーほんとに」

妹「あほかよまじ……あーはずかしみんな見てるしもう……」

妹友「んで、お箸どうすんの?」

妹「えっ」

妹友「嫌なんでしょ?よければ貸そっか?」

妹「いやいや迷惑だからいいよあいつの箸でも我慢したら食えるし意識しなきゃねうん」

妹友「かわいいなあ妹ちゃん」

妹「まじうっせ!」


兄友「遅かったなーもう伸びてんじゃね?」

兄「わり……はあ」

兄友「んだよ愚痴聞いてもらおうと思ったのに。どしたし」

兄「いやちょっと、やらかした」

兄友「はあ?」

兄「緊急兄妹会議を始めます」

妹「しね」

兄「さっきからそれしか言いませんが続けますよ」

妹「しね」

兄「今日の一件についていろいろ思いはあると思いますがとりあえずお弁当をどうにかする方法を考えましょう」

妹「しね」

兄「まず妹さんが作るという案ですがどうでしょうか」

妹「めんどいしね」

兄「じゃあ前日からの作り置きを」

妹「メニュー限られるしね」

兄「オマエガシネ(裏声)」

妹「コロス(低音)」

兄「おいこら下手に出てりゃなんだ作れっつーくせにあれやだこれやだ」

妹「うるせえそれはどうでもいいどうしてくれんだこれからの学校生活」

兄「いやそもそもお前ヒトカラ行くようなぼっちでしょ(笑)」

妹「」

兄(効いてる効いてる(笑))

妹「ぐすっ」

兄(効き過ぎた)

妹「もうがっこういきたくないぃ……うあぁあ……」

兄「……」(やらかしましたー)

妹「もういかないもん……ぜったいいかなっ、うえぇぇ……」

兄「いやその、悪かったよ……俺も全然周り見てなかったし」

妹「こくん……」

兄「でもお前もあんなに大声出して言うこ」

妹「うえぇぇええっ!!」

兄「……」

勉強します

兄「いやそうだよな全面的に俺が悪いな」

妹「こくん……」

兄「いややっぱり妹のあれが」

妹「びぇぇええぇええ!」

兄「おちょくってんのか」

妹「あ、ばれてた?」

兄「そんな声上げて泣くような奴じゃなし。あとお前口でこくんとか言うのやめとけよ」

妹「う、またか」

兄「なに」

妹「友達にもそれ言われた」

兄「昔からぶりっ子だからなーお前」

妹「ちげー」

兄「まあそういうとこがかわいいから気にすんな」

妹「……」

兄「今度はなに」

妹「いやあまりにもときめかなくて驚いた」

兄「うっせえデレろ」

妹「今のは兄がデレただけじゃね」

兄「むかっ」

妹「はいいまむかっていいましたー兄もぶりっ子ですぅー」

兄「擬態語はぶりっこじゃない擬音語がぶりっこだ」

妹「ちょっとよくわかんない」

兄「真面目に現文やれし」

妹「うん、ふふ」

兄「機嫌直ったか」

妹「うん」

兄「ふう」

妹「こいつ手がかかるなぁみたいなため息ついたろいま」

兄「いーや安心したんだよばーか」

妹「頭撫でんな皮脂がつく」

兄「ひっで」

妹「でもまあうん、たまにはいいかな」

兄「デレた」

妹「うるさいやい。もっとなでろぅ」

兄「ぐへへいもたそのかみじゃぁ」

妹「うっわきんも」

兄「ふははは」

妹友「なにそれ」

妹「いやだから、昨日の話よ」

妹友「最後の方なに?彼氏いない私へのあてつけ?」

妹「え、どゆこと」

妹友「わかんないならいいやもう……とにかく仲直りしてよかったね!」

妹「なんでちょっと怒ってんの」

妹友「うるせえ先いくぞ」

妹「えぇ?待ってよあたしのオラオラ語移ってるよー」

妹友「ネーミングださいからもう二度と使わない」

妹「それはそれで複雑」

妹友「うわもうまたこんな時間」

妹「走れー青春は生き急ぐことと見つけたりー」

妹友「妹ちゃんのせいでしょーに!あーもう!」

兄友「あてつけだろ」

兄「ちげーし」

兄友「んで、どうしたいとな」

兄「……なんつーか、あんなんでいいのかと」

兄友「なにが」

兄「妹が」

兄友「お前が甘やかしたんだろ」

兄「いやでもあいつ、今の今まで彼氏いないの俺のせいだとしたら」

兄友「お前のせいだろ」

兄「……決めつける?」

兄友「決めつける。間違ってるとしてもよ」

兄「というのは」

兄友「このままお前が近親相姦男になったら嫌」

兄「ねーよ」

兄友「あるよ」

兄「……そんなマジに見つめられても」

兄友「どっちにしろ、良い影響じゃない」

兄「それはわかるよ。でも手段が思いつかない」

兄友「だから俺に相談したんだろ?」

兄「そう、なのかね」

兄友「聞いて欲しいだけだったら、お前は相手を間違えてるね」

兄「……それもそうだ」

兄友「まあ手っ取り早いのはお前が彼女を作ることだな」

兄「手軽に言うなよんな事」

兄友「嘗めんなよ俺の情報網!お前のこと好きな奴くらいぱっぱと」

兄「見つけて?どうすんの」

兄友「そりゃもう付き合っちゃって」

兄「俺がそんな目的で付き合ってる。ってその人が知ったらどうなる?」

兄友「えっ」

兄「そもそもそんな動機じゃその人のことしっかり見て知って好きになるなんて無茶だろ」

兄友「あっ」

兄「結局数週間で別れて妹も一安心、がオチだろうよ」

兄友「……泣かしたいの?」

兄「いやいや。ありがたいと思ってる」

兄友「嘘だろ」

兄「ただまあ、お前の豊富な経験則が活きるケースじゃないだろうよ。兄妹なんて」

兄友「そりゃまあそうだけどよ……客観的つか、ずいぶん冷めてるんだな」

兄「なんだかな。気乗りしないんだよ」

兄友「……好きなのか?」

兄「さあ……」

兄「……なあ」

妹「ん?」モグモグ

兄「ええと、急で悪いんだが」

妹「ふん?」ゴクン

兄「俺、ちょっと夜中のバイト増やすかもしんない」

妹「……」

兄「んでその、飯とかはな」

妹「会議」

兄「へ?」

妹「会議の時にして」パクッ

兄「……あ、そりゃそうか」

妹「早漏れ地蔵が」ムグムグ

兄「こら食事中」

妹「はいはい」

妹(……)

兄「それそんなうまい?」

妹「え?……あっ」

兄「お前なす嫌いじゃ」

妹「舐めんな大人の味だ乙なものだわ」パクパクパク

兄「無理すんなし」

妹「んぐ、ごくん……ふん、まっずい」

兄「ぷはは、んだよお前」

妹「うるはい……お刺身食べる」

兄「はいはい、皿ごともってけ」カチャカチャ

妹「お兄ちゃんは?」

兄「俺食ったし」

妹「ふーん……」

兄「兄妹会議を始めます」

妹「ぱふぱふー」

兄「で、バイト増やしていいか」

妹「んー」

兄「渋るのか」

妹「いや別に、浪費した私が悪いしさ。何も言えませんけど」

兄「それはもういいよ、言ってみ」

妹「……なんで私にバイトさせてくれないの?」

兄「あー、うーん、おー」

妹「渋るね」

兄「特にその、理由がなくて」

妹「なら」

兄「でも何か、嫌だ」

妹「無理してる訳でもないよ。あたし部活も入ってないし、純粋にしてみたいし」

兄「そういうことでもない」

妹「なんなの」

兄「悪い」

妹「過保護め」

兄「ごめん」

妹「わかった、それは飲む」

兄「ありがとう」

妹「でも、それをお前が言うなら……お兄ちゃんがバイト増やすのやだ」

兄「……なるほど」

妹「お願い。なんでもする。節約も頑張るし、あたし家事頑張るから」

妹「だから、そんなに背負わないで」

兄「……」

兄「……わかった、やめる」

妹「ありがと」

兄「いいよ、俺も助かるし」

妹「そもそもパパの稼ぎが足らないのが悪い!」

兄「それな」

妹「……ぷっ」

兄「くっふふ……」

兄妹「あはははははっ!!」

妹「っ、はーっ……あー、ねむい」

兄「んだよ急に」

妹「気が詰まってたんだよ察しろ」

兄「なら一緒に寝るか?」

妹「義妹エロゲの抱き枕と寝てろ」

兄「買ってねーし」

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