イリヤ「アーチャー、おつかいに付き合って」 (36)

アーチャー「は?」

イリヤ「だから、おつかいに付き合ってって言ってるの」

アーチャー「急に家に来て、何をしに来たのかと思えば…」

アーチャー「リズとセラはどうした?」

イリヤ「いま家事やってる」

アーチャー「それでも言えばやってくれそうだが」

イリヤ「だからこっち来たのよ」

アーチャー「なるほど…、ならば小僧で良かろう。今なら夕飯を作る前の時間だろう?空いてるんじゃないのか?」

イリヤ「士郎なら、凛と桜とセイバーといっしょに買い物行ってるわ」

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アーチャー「凛め、朝からいないと思ったら…」

アーチャー「…バーサーカーはどうだ?」

イリヤ「ランサーが死んでもいいの?」

アーチャー「別にそれは構わんが、確かに破壊跡を片付けるのがめんどくさそうだな」

イリヤ「でしょ?だから行こ」

アーチャー「…他のサーヴァントかマスターに頼むという選択肢は無いのか」

イリヤ「んー…、ないわ。だってアーチャーなら引き受けてくれると思ったもの」

アーチャー「………フゥ」

アーチャー「…しょうがあるまい。小僧と出かけているということは、凛も今日は帰ってこないだろう。いくらでも付き合うさ」

イリヤ「やったー!」ピョンピョン

アーチャー「この姿で外をうろつくわけにもいくまい。着替えて来るから待っててくれ」

イリヤ「わかったわ」




アーチャー「待たせたな」

イリヤ「……」ポカーン

アーチャー「どうした?イリヤ」

イリヤ「う、うぅん!なんでもないわ!」ブンブン

アーチャー「?そうか」

イリヤ(黒のタンクトップにサングラス…
。筋肉質な高身長と黒肌が合間ってヤクザにしか見えない…)

アーチャー「では行こうか」

イリヤ「ん」スッ

アーチャー「ん?なんだ?イリヤは繋がなくては外も歩けないのか?」

イリヤ「ちーがーうー!淑女をエスコートするのは紳士の務めでしょー!」プンプン

アーチャー「ははっ、これは失礼した」ギュ






アーチャー「ここが目的のスーパーか?こんな所にスーパーがあるなんて知らなかったな…」

イリヤ「セラが穴場のスーパーって言ってた。後この時間帯は安いんだって」

アーチャー「ホゥ、それは良いことを聞いたな。今度からは食材はここで買うことにしよう」

イリヤ「でも、争いが必死だからご新規さんはあまり来ないみたい」

アーチャー「争い?」

イリヤ「えぇ、アーチャー。干将莫耶を装備しといた方がいいわ」

アーチャー「なぜ?」

イリヤ「アレって装備すると防御力が上がるんでしょ?鞘と一緒に投影して、腰にでもぶら下げといたら?」

アーチャー「まてまてイリヤ。何故スーパーで防御力を上げる必要がある?」

イリヤ「…じきに解るわ」

アーチャー「まて!君の口から説明したまえ!」

アナウンス「…え〜只今より卵のタイムセールです!一パック10円!早いもの勝ち!滾れ主婦共!」

アーチャー「なに!?卵が10円だと!?それは買うしか……」

主婦共「うぉおおおおおおおおおお!!」ドドドドドドドド

アーチャー「うおっ!?」ビクッ

ジャマダアアアアアアアア!ゴシャア!ドガッ ガスッ!ドガアアアアアアアア





アーチャー「……」ピクピクッ

イリヤ「ね?だから言ったでしょ?」

アーチャー「だから言ったではあるまい!なんだコレは!食材を買うだけで人を再起不能にさせる気か!ココは!」ガバッ

イリヤ「甘い!」

アーチャー「!?」

イリヤ「いい?アーチャー!これは聖杯という名の食材を求めて戦う戦争よ!そう、これは一種の聖杯戦争なのよ!」

アーチャー「ちょっと待てイリヤ、君を何を言っている」

イリヤ「それを三騎士の一人ともあろうものが、命をかけないで戦争に挑む!?笑わせるなーー!」ウガー

イリヤ「主婦にも勝てない筋力だからいつまで経ってもDなのよ!」

アーチャー「」ピキッ

アーチャー「ふ、ふふ……。言ってくれるなイリヤ。いいだろう、コレを戦争とみなし本気で行こうか」

イリヤ「ふん、貴方に聖杯がとれるのかしら?」

アーチャー「侮ってもらっては困るな。この身において、ただの一度も敗走は無い!!」






アナウンス「はいはい〜大根5円ー!」

弓&主婦共「うぉおおおおおおおおおお!」ドドドドドドドドド

アナウンス「白滝10円〜」

弓&主婦共「うあぁあああああああああ!」ドドドドドドドドド

アナウンス「餅巾着15円〜」

弓&主婦共「だらぁああああああああああ!」ドドドドドドドドド






アーチャー「どう、だ。イリヤ……」ハァハァ

イリヤ「うん、このくらいあれば形にはなるわね。後ははんぺんくらいかしら?」

アナウンス「はんぺん12円〜」

イリヤ「ッ!まずい、距離が遠い!」

アーチャー「いや、まだだ!あそこに群がる主婦共を私の宝具で蹴散らす!」ブォオオオン

アーチャー「偽・螺旋剣!!」ドヒュウウウウウ!

イリヤ「いっけぇええええ!」

SYUFU「合・体!!」

ドガアアアアアアアアアア!!

アーチャー「なっ…!?群がっている主婦全員の力を合わせて、私の宝具を防いだというのか!」

イリヤ「アレは【全て安き理想郷】!!正当な手段以外で奪いに来る攻撃を無効にする、最強の結界宝具だわ!」

アーチャー「くっ、ここまでか…」ドサッ

イリヤ「げ、元気出してアーチャー!ほ、ほら!いままで買った物でも充分おでんにはなるわ!」

アーチャー「無理だ…。はんぺんのないおでんなど、乖離剣が無い英雄王ではないか……」

イリヤ「あわわ…」アタフタ

キャスター「…あら?誰かと思えばアインツベルンの娘と」

アーチャー「………」

キャスター「ヤク……んんっ。アーチャーじゃない」

イリヤ「キャスター?なんでここに?」

キャスター「なんでって、私も買い物に来たからに決まってるじゃない。それはそうと貴方達、はんぺんが欲しいのならあげてもいいけど」

イリヤ「ほんと!?」パアアアアア

キャスター「その代わり、今日宗一郎さまが家にいないから、私も夕食お邪魔していいかしら?」

イリヤ「もっちろん!歓迎するわ!」

アーチャー「…キャスター助かった。礼を言おう」

キャスター「いいわよ、礼なんて。私もお邪魔するんだし」

アーチャー「まぁそういうな、コレを受け取ってくれ。投影、開始」

キャスター「こ、コレは…!」

アーチャー「フッ……」

キャスター「セイバーの昼寝姿やバッティングシーン等、激レア物ばかり!」

アーチャー「この前小僧の家に行った時にアルバムを見ててな」

キャスター「ありがとうアーチャー、家宝にするわ……!」

アーチャー「そこまで喜んでもらえてなによりだ」

イリヤ「用はすんだ?じゃあ帰ってご飯にするわよ!」

キャスター「えぇお邪魔します」

アーチャー「イリヤ、帰りは肩車をしてやろう。こっちに来い」

イリヤ「ん!」タッ

アーチャー「よっと」ヒョイ

イリヤ「うわぁ…!」

アーチャー「どうした?いつもはバーサーカーに乗っているんだ、このくらいはそんなに高くもないだろう」

イリヤ「んー、バーサーカーは高すぎて乗り物に乗ってる気分になるの。だから今すっごい懐かしい気分」

アーチャー「フッ、切嗣の固有時制御と私の敏捷。どっちが速いか試してみるか?」

イリヤ「うん!全速前進!!アーチャー号発進!」

アーチャー「任せるがいい…!」ダッ






イリヤ「ただーいま!」

セラ「心配しましたよ!どこに行っていたんですか!」

イリヤ「夜ご飯、今日はおでん食べたくて、買いに行ってきた!」

セラ「一人でですか!?」

アーチャー「そんなわけあるまい」ヌッ

セラ「ヒィ!?ヤク……って、アーチャーさんでしたか」

アーチャー「他に誰がいる」

キャスター「私もいるわよ」ヒョコ

セラ「……なんというか」

リズ「凄い組み合わせ」

セラ「はい…」





イリヤ「んー!出汁がよく出てて美味しい!」

アーチャー「フッ、当然だ」

セラ「ちょっリズ!?私の皿から卵を取らないでください!ていうか貴女いくつ卵を食べるつもりですか!」

リズ「5個目」モグモグ

セラ「半分食べてるじゃないですか!」

キャスター「…ねぇアーチャー、このおでんの作り方、後で教えてもらってもいいかしら?」

アーチャー「あぁ構わんよ」

イリヤ「アーチャーアーチャー」クイクイ

アーチャー「ん?なんだイリヤ」

イリヤ「なんか、すっごく楽しい!」ニパッ

アーチャー「まぁ、こういうのも、たまにはな…」フッ

イリヤ「ふふーん、また付き合ってね!」

終わりです!暇が有ればまた書き込むことにします!何分、弓とイリヤって動かしやすいから書きだめ無しで書ける!

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