「うざい豆」(12)

空豆「ぶはー!」

男「豆が生きてる・・・!?」

豆「それよりも喋ってることに驚けー!」

豆「ハァーハァー・・・死ぬかと思った・・・」

豆「あの野郎、袋詰めにして圧縮までしやがった・・・」

男「」

豆「はっ!?こいつ人間か!」

男「人間以外の何に見えたんだよ・・・」

豆「僕等をどうするつもりだ?」

男「茹でるんだよ」

豆「つまりそれって、コr」

男「まあ、そうなるわな」

豆「なんで」

男「鍋で」

豆「ちょっと待て!おまえまさか、僕を食べるつもりか?」

男「この島には空豆以外の食料がないんだ」

豆「マジで?」

男「ああ、このあたりは海温が高くて魚は獲れない」

豆「殺すのですか?この島には木が一本も生えてません。空気が無くなると呼吸ができなくなりますよね?僕等のお陰であなたは生きているのですよ」

豆「その命の恩人を、殺すのですか?」

男 (うぜえ!)

慣れじゃね

男「まずはサヤを引っ剥がないとな」

豆「いやっ!そんな捻らないで!」

男「解放しました」

豆「荒々しい脱がせ方だな」

男「整列ー!」

豆「や、やめろ!ぐぁぁー動けない!」

男「豆は黙ってろ」

豆「結局全員捕まってしまった・・・」

豆「しかし何で動けないんだ」

男「自分が売られてる時点で気づけよ、枝から切り離されてるんだ」

豆「はっ!?これは・・・・・・」

男「既にお前らは、死に向かって歩き始めたんだ」

男「つまりお前らの未来は、死だ」

豆「何とかなりませんか?」

男「おい、人の話聞いてろよ!」

豆「なぜ僕らは、死ななければならないのですか」

豆「僕等が死んだら、人間も生きてはいられなくなるでしょう」

男「じゃあなぜ、今まで俺らは生き延びてきた?」

豆「」

男「大丈夫だ、他に代わりがいる」

男「それに__」

男「このまま生き続けても、冬には枯れてしまう」

男「そうなったら、島民は生きていけなくなるだろ?」

男「だが今ここで食糧となることで、お前らが人間の恩人だということが証明される」

男「そうありたいと言ったな?」

___

豆1「今僕等は、茹でられているのか?」

豆2「これで良かったのかな」

豆1「いや、これが___」





脱走豆「バカが」

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