安斎都「ダイイングメッセージ!」 (33)

難しいことは考えずシチュエーションコメディと思って読んでください

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P「死~ん」

ちひろ「きゃあああ! プロデューサーさんが何かで殴られて死んでる!?」

早苗「警察よ! 捜査するわよ! ん? これは……」

手元にはペンでメモに書かれた【リン】

早苗「ダイイングメッセージね!! 渋谷凛ちゃん! 貴女を逮捕するわ!」

凛「うん……私がハンマーで殴って殺した。罪を認め」

?「ちょっと待ったあああああ!!」


早苗「! 誰!?」

https://youtu.be/bnF51V-VkQc

ちひろ「この曲は!!」

?「そのダイイングメッセージ、本当に【リン】なんでしょうか!?」

ちひろ「貴女は! 探偵系アイドル安斎都ちゃん!!」

都「そう、私です!!!」


早苗「えっ? 誰?」

都「名探偵です! 以降お見知りおきを!!」

早苗「な、なんだかよく分からないけどすごい自信ね! これが名探偵のオーラ!?」

ちひろ「どちらかと言うと迷探偵、ですけど……」

都「この事件、犯人は凛さんではありません!」

凛「いや、私が殺したんだけど……」

都「いいえ! 凛さんは庇っているんです! 真犯人を!!」

凛「いや、だから私が真犯人……」

都「チンパンジー?」

凛「さっき真犯人って自分でも言っていたよね!?」


都「そもそもですよ? これは本当に【リン】と書かれているのでしょうか?」

早苗「どういうこと?」

都「まだ続きがあった、と私はそう思うんです。リンの続きを書こうとして、息絶えた」

都「その可能性があるのではないでしょうか?」

早苗「続きって……何が続くのよ」

都「リン……リン……」

ちひろ「あっ、思いついていませんね」

都「!! 閃いた!!」


都「私には見えましたよ……真実が!!」

凛「だから真実もなにも、私が殺したんだけど……」

都「プロデューサーさんはこう書こうとしたんです!!」

リン……リンランランソーセージ

都「と!!」

早苗「西城秀樹!?」






都「つまり……ランランも怪しいんですよ!! 神崎蘭子さん!! 彼女も容疑者の1人です!!」







早苗「な、なんですってええええええ!?」

都「この真実にたどり着いたときは私の灰色の脳もスパークリングしました。流石名探偵、自分が恐ろしいです!! さあ皆さんご一緒に! 真実は都のも」

ちひろ「あのっ、蘭子ちゃんは今ラブライカの2人と熊本でロケ中ですが……」

都「の! ……ってえ?」

ちひろ「なので、今日はここにはいません」

都「……いや、蘭子さんなら超魔導的な何かでワープしたり背中から羽が生えたりして熊本から移動できるはずです」

ちひろ「ありえませんね」

都「と、言うのはあくまで仮説であって! 真実とは違うかなー……あははは」


凛「だから言っているのに。私が犯人だって」

都「いや! 待ってください! リンリンランランの続きです!」

ソーセージ

早苗「ソーセージがどうしたのよ。お酒のつまみにするの?」

都「いるじゃないですか!! ソーセージと縁の深い人物が!」

ちひろ「!!」

都「そう、犯人は――」






都「ソーセージマルメターノ!! マルメターノおじさんです!!」






早苗「な、なんですってええええええ!?」

都「マルメターノおじさんが犯人だったなんて、私もビックリです。ですが彼ならばあるものを消すことができるんです。それは、凶器!!」

凛「だからこのハンマーで殴って……」

都「マルメターノおじさんはソーセージマルメターノを凍らせて鈍器にしたんです!! ソーセージも極限まで凍らせれば人を[ピーーー]ことだって可能です!」

都「そしておじさんはソーセージマルメターノを解凍し食べた!! 証拠隠滅です! 流石に胃の中に凶器があるなんて誰も思いつきませんからね」

早苗「! それは盲点ね!!」

ちひろ(割と見たことあるような……冷凍イカとか)

都「ですが私の推理力の前ではどんなトリックも氷のように解けるんですよ!! 私が予想するに、マルメターノおじさんは暗殺者でしょう!」

都「何かしらの機密事項を知ってしまったプロデューサーさんを消すために今回の殺人を起こしたんです!!」


早苗「な、なんですってええええええ!?」

都「マルメターノおじさんが犯人だったなんて、私もビックリです。ですが彼ならばあるものを消すことができるんです。それは、凶器!!」

凛「だからこのハンマーで殴って……」

都「マルメターノおじさんはソーセージマルメターノを凍らせて鈍器にしたんです!! ソーセージも極限まで凍らせれば人を殺すことだって可能です!」

都「そしておじさんはソーセージマルメターノを解凍し食べた!! 証拠隠滅です! 流石に胃の中に凶器があるなんて誰も思いつきませんからね」

ちひろ(割と見たことあるような……イカとか)

都「ですが私の推理力の前ではどんなトリックも氷のように解けるんですよ!! 私が予想するに、マルメターノおじさんは暗殺者でしょう!! 機密事項を知ってしまったプロデューサーさんを消すために今回の殺人を起こしたんです!!」


都「まさかこんな大きな事件になるなんて……ですが、どんな謎も犯罪も白日の下に晒してみせます! 真実は都のも」

ちひろ「マルメターノおじさんなんですけど、今イタリアでソーセージ丸めているみたいなんですけど……」

都「の……ってえっ? なんと言いましたか?」

ちひろ「おじさんならイタリアにいるみたいです。真尋ちゃんが国際電話で聞いてくれました」

凛「そんなに仲が良かったの?」

都「え、えーと……ソーセージで輪っかを作ってワープホールに」

ちひろ「なりませんね」

都「ですよねっ! 弘報も筆の誤りって言いますしね! 今のはちょっと自分でもモヤモヤした部分がありました、はい」


早苗「それじゃあもう行くわよ」

凛「うん」

都「!!! そ、そういうことでしたか!!」

凛「えっ、まだあるの?」

都「ソーセージ! この言葉を私たちはそのままの意味で捉えていました」

ちひろ「いや、そのままもなにもどこにもありませんけどね、ソーセージなんてワード」

都「ですが……こうとも読めるはずです!」

ソーセージ→双生児

都「そう……この事件の犯人は!!」






都「765プロ所属アイドル! 双海真美さんと亜美さんだったのです!!!」







早苗「な、なんですってえええええ!?」

都「双子であればアリバイを作るのも簡単です! 片方が殺人をしているとき、もう片方が別のところで姿を見られる! 完璧なアリバイです!」

ちひろ「都ちゃん。それって双子っていう情報がない場合の話じゃないでしょうか?」

都「ミステリーでは禁じ手の1つと言われていますが……だからこそ、気付きにくいものなんですよ!!」

都「例えどんな工作をしたとしても! 名探偵は全て暴いてみせる! 真実は都のも」

ちひろ「あのー。今二人共、生っすかに出演しているんですけど……」

都「の? ってあれ?」


ちひろ「入りはもっと早いですし、それはありえないかと。そもそも、動機がありませんし」

都「じ、実はプロデューサーさんが双海姉妹の秘密を握っていて、脅迫していて……」

ちひろ「私ならいざ知らず、毎回バカ正直にスタドリエナドリを買ってくれるプロデューサーさんがそんなことすると思いますか?」

都「しませんね!! それじゃあ一体、リンリンランランソーセージはどういう意味で……」

都「りんりん、らんらん、ソーセージ……ッ!! そうか!! そういうことでしたか!!」

早苗「! まだあるの!?」

都「ええ! 今まで私たちはリンリン、ランラン、ソーセージと別々にして考えていました。ですが……これらは全て一つの言葉なんですよ!!」

ちひろ「そういう歌詞ですからね。というよりも、最初のリン以降は都ちゃんのオリジナルですが」


都「リンリン・ランラン!! これは双子のデュオの名前です!!」

ちひろ「へっ?」

都「蓮実さんから聞いたことがあります。かつてスター誕生という番組でデビューしたデュオの名前を」

早苗「スター誕生とか私ですら生まれていない時代の話よ? それがどうしたっていうのよ」

都「彼女たちは……香港出身なんですよ!! つまりこのダイニングメッセージは!」






都「香港出身!! 楊菲菲さん!! 彼女が犯人です!!!」






早苗「な、なんですってええええええ!!!」

都「考えてみてください。今まで私たちはプロデューサーさんがなすすべもなくやられたと思っていました。ですがどうでしょうか? 大人の男性と私たち女性なら力の差は歴然です」

凛「ゴメン。寝てたところをぶん殴ったんだけど……」

都「いえ! プロデューサーさんのコーヒーには睡眠薬が入っていないはずです! ですよね!?」

早苗「鑑識が言うには睡眠薬の類は使われていないみたいね」

都「プロデューサーさんは起きていたんです。殺気に気付かない訳はありません。だいたい寝ているところを殴られたのなら、ダイイングメッセージが書けませんよ!」

凛「私2回殴ったから1回目で起きたんじゃないかな。って聞いてないよね」


都「私の推理はこうです! フェイフェイさんはチャーハンを袋に詰めて鈍器にして、勢いよく殴ったんでしょうね。証拠は食べるなり廃棄すれば隠滅できます。高度なテクニックですが……私には通用しませんでしたね!!」

ちひろ「さすがにチャーハンじゃ気絶しないと思いますけど……」

都「冷凍チャーハンなら立派な凶器になりますよ!! それでガツン! と行ったんです!」

都「しかしプロデューサーさんもフェイフェイさんの殺気に気付いたはずです。とっさに避けて戦闘に移ったはずです」

都「フェイフェイさんは香港生まれです! カンフーアクションもお手の物でしょう。激しい戦闘の中、プロデューサーさんの攻撃を躱してチャーハンヌンチャクで止めをさした!!」

早苗「その割には事務所の中綺麗なんだけど」

都「急いで片付けたのでしょう! ですがそっちに気を取られて、ダイイングメッセージには気づかなかったようですね」


都「これがこの事件の真相です!! 動機は……後で聞いてください!!」

凛「あっ、ぶん投げた」

都「二転三転する難事件でしたが……これで証明終了です! Q.E.D!! 真実はみや」

ちひろ「菲菲ちゃんなら今、香港から来られた家族の皆様と一緒に観光旅行に行っていますけど……」

都「この……えっ?」

ちひろ「さっき写メが届きました。今群馬にいるみたいですね。ご家族と一緒に写っていますよ?」

都「か、家族皆が共犯で隠蔽して……」

ちひろ「ありえませんね」

都「ですよね!!」


ちひろ(その後も都ちゃんはトンチンカンな推理を展開していきました)

都「そうです! 実はこのリンというのはスタート地点じゃなくて、終了地点なのではないでしょうか! 最初の文字を消したんです! 本当はカリンって書かれていた!!」

都「犯人は道明寺【歌鈴】さんです!! 巨大な熊手を持ってきたところ、足元につまずいてそのまま熊手がプロデューサーさんの頭に……!! これは殺人ではなくて、事故だったんです!!」

ちひろ「歌鈴ちゃんなら事件のとき、小梅ちゃん達とレッスン中でしたが……」

都「リンとカタカタで書いてあることがミソなんです!! リンとは理科の授業で習いました! 元素です! そしてリンの元素記号はP!!」

都「犯人はプロデューサーさんだったんです!! ってあれ?」

早苗「自殺だったの!?」

凛「他殺ですけど」


都「流石に自殺は考えられません! ちょっとウィキペディアで調べて……」

都「リンの電子配置は【Ne】3s2 3p3……【Ne3】?」

都「ねーさん!! 犯人はプロデューサーさんのお姉さんです!!」

ちひろ「プロデューサーさん、一人っ子ですね」

都「と見せかけて! 城ヶ崎莉嘉さんのお姉さん! 城ヶ崎美嘉さんです!!」

ちひろ「美嘉ちゃんは莉嘉ちゃんと一緒に撮影中ですね」

都「そ、それじゃあこの事務所で弟もしくは妹がいる人が容疑者です!!」

早苗「一気に範囲広くなったわね……」


都「これでもないというのなら……一体、この【リン】はどういう意味、なんでしょうか」

凛「だからそれは私のことだよ。アレコレ言われて自信なくなってきたけど」

都「うん? よく見るとこれ……【リ】が【ソ】に見えませんか?」

早苗「えっ? うーん、言われてみればそんな気がしなくもないってレベルじゃない?」

都「! そ、そういうことだったんですね!!」

ちひろ「今度はどうしたんでしょうか?」

凛「さぁ?」

都「今まで私たちは【リン】だと思って推理してきました。ですが……これが【ソン】だとしたら?」

早苗「!! ど、どうなるの!?」


都「犯人は……ソンさんです!!! ってソンさんなんかいましたっけ?」

ちひろ「うちの事務所にはソンさんはいないですね……」

都「つまりこれは……外部犯です!! プロデューサーさんは、ソンさんに殺されたんです!!」

早苗「な、なんですってえええええ!! ってだから誰よソンさんって!!」

都「それを調べるのが警察、ではないでしょうか?」

早苗「投げ出しちゃった!?」

都「ですが安心です。この事務所に、人を殺めるような人はいないんですね!!」

凛「もう何も言わない」


都「おまわりさん! 全国のソンさんを調べてください!! その中に、犯人がいるはずです!!」

早苗「なんか釈然としないけど名探偵がいうならそうなのね!! 今すぐ全国ローラー作戦よ!!」

凛「えっ、だから犯人は私……」

早苗「もう庇う必要なんてないのよ!」

都「そうですよ! 凛さんが罪をかぶる必要なんて……ありません!!」

P「そうだぞ凛。今日のことは水に流そう。な?」

凛「なぁに、これ」


ちひろ(プロデューサーさんですが、そう簡単に死ぬわけないですよね! やってて良かったスタドリ、エナドリ!!)

P「? なんだこれ、俺書いた記憶ないぞ?」

都「えっ?」

P「いや。凛に2回目殴られた後、直ぐに気絶したし……そもそも誰に殴られたか知らなかったんだぞ俺」

都「ちょっと待ってください! じゃ、じゃあこのダイイングメッセージは、誰が書いたんですか!?」

P「俺にもさっぱり」

都「この事件、まだ終わっていません!! 誰が書いたか分からないダイニングメッセージの正体……私が解き明かして見せます!!」

都「真実は……都のも」


??「それ……私が書いた……」

都「の……ってえっ?」

??「プロデューサーが、怖い映画のオススメを知りたいって言っていたから、メモに書こうとして……だけど途中でレッスンがあることを思い出して最後まで書けなかったの」

【リン……グ】

??「でも事件が起きて話が大きくなって……言い出せなかった……ごめんなさい」

P「あー、そういえばそんな話していたっけか。やっぱリングは定番なんだなぁ」

??「うん。怪我が治ったら一緒に見ようね」

都「えーと、つまりこれって……偶然書いたメモが【リン】で終わって、偶然凛さんがハンマーで殴った、ってことですか?」

都「……」


都「私の最初の推理通りですね!!!! 真実は都のもの!!」

End

33レスで終わればキリがよかったなと思ったり。読んでくださった方ありがとうございました

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