魔王「なんで倒されにゃならんのだ」 (16)

勇者「は?魔物が人間界に攻め込んで来たからですけど~wwwwwwww」

魔王「で、魔界で倒したわしの城の兵隊と人間界へ攻め込んだクズ、どっちが強かった?」

勇者「は?そりゃこっちのに決まってんじゃんwwwwwwww」

魔王「じゃろ?ワシがもし人間界に攻め込むなら城の戦力投入するわたわけ」

勇者「?wwwwwwwwイミフwwwwwwwwww」

魔王「そこらのごろつきが警備の目をかいくぐって人間界に出てっただけじゃろ」

勇者「ごろつき集団wwwwwwwwww言い訳乙wwwwwwwwwwww」

魔王「仮にそいつらも我が兵隊じゃったとして、人間界に攻め込むメリットが無いとおもうんじゃが」

勇者「は?」

魔王「そっちでいうレア素材も豊富で、基本力が支配する国家じゃからある意味安定した社会を成しておる」

勇者「人間奴隷とかwwwwwwwwあるやんwwwwwwww」

魔王「あんな貧弱で短命な種族奴隷にしても……長期的に働けないから教育のやり直しの手間がかかりすぎる」

勇者「人間見下してるwwwwwwwwww本性乙wwwwwwwwww」

魔王「いや、人間が猿を見下すようなもんじゃろ」

勇者「モンキー一匹にここまで突破されるガバガバ城wwwwwwwwww」

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魔王「そりゃ、お前魔族じゃもん」

勇者「イミフwwwwwwwwww人間から生まれた人間ですぅ~」

魔王「いや、ワシも人間生まれじゃぞ?」

勇者「えっ?!」

魔王「生まれつき尋常じゃない魔翌力とレベルアップ機能のついた人間が魔族の発端じゃもん」

勇者「えっ?えっ?!」

魔王「つまり、お前は数百年ぶりに生まれた人間出身魔族じゃよ?」

勇者「…………え?」

魔王「つまるところ、魔族は魔翌力のせいで異形化してたりするが人間なんじゃよ、魔法生物が野生化したものは魔物」

勇者「……」

魔王「魔族となった人間に恐れをなした人間王が数百年前に魔族を一斉に辺境の国に追いやったのが始まり」

魔王「魔族となってから、力も強かったワシらは未開の地を開拓して今の魔界を成立させたのじゃ」

魔王「王を決めるための決闘大会で優勝して魔王となったワシは、人間たちが無闇に魔界へ侵入しないように、空間を歪めて出入りを制限した」

勇者「……」

魔王「警告のためにケルベロスを配置したりして、極力魔界は魔界、人間界は人間界で分けたつもりじゃった」

魔王「まあ、それでもこそこそと抜け出したごろつきが人間界を攻めたのは詫びよう」

勇者「あっはい」

魔王「そりゃ、お前魔族じゃもん」

勇者「イミフwwwwwwwwww人間から生まれた人間ですぅ~」

魔王「いや、ワシも人間生まれじゃぞ?」

勇者「えっ?!」

魔王「生まれつき尋常じゃない魔翌力とレベルアップ機能のついた人間が魔族の発端じゃもん」

勇者「えっ?えっ?!」

魔王「つまり、お前は数百年ぶりに生まれた人間出身魔族じゃよ?」

勇者「…………え?」

魔王「つまるところ、魔族は魔翌力のせいで異形化してたりするが人間なんじゃよ、魔法生物が野生化したものは魔物」

勇者「……」

魔王「魔族となった人間に恐れをなした人間王が数百年前に魔族を一斉に辺境の国に追いやったのが始まり」

魔王「魔族となってから、力も強かったワシらは未開の地を開拓して今の魔界を成立させたのじゃ」

魔王「王を決めるための決闘大会で優勝して魔王となったワシは、人間たちが無闇に魔界へ侵入しないように、空間を歪めて出入りを制限した」

勇者「……」

魔王「警告のためにケルベロスを配置したりして、極力魔界は魔界、人間界は人間界で分けたつもりじゃった」

魔王「まあ、それでもこそこそと抜け出したごろつきが人間界を攻めたのは詫びよう」

勇者「あっはい」

連投しまったよ

魔王「人の命は戻らぬものだ、それは仕方ないことだ」

勇者「そっすね、はい」

魔王「魔界の門の警備を強化すると約束しよう。ついでに荷車3台分ののレア素材を提供しよう」

魔王「国に戻り魔界に関わるなと人間王に進言してきてくれぬか?無事この不毛な闘争が終わったなら貴様に魔界の爵位をやろう」

勇者「マジ?俺魔族めちゃくちゃ倒しちゃったよ?」

魔王「それは問題ない、お前も魔族なのじゃし、力こそ真実であるこの魔界において勝利したものには相応の地位が約束される」

魔王「無論、爵位があればワシへの挑戦が認められる。無事終わらせれば正当に魔界の魔王になるチャンスをやろう」

勇者「行ってきま~す!」タッタッタッタッ


魔王「…………ふふ、まだ負ける気は無いぞ?勇者よ」

魔王「しっかし、警備を抜けてごろつきが出ていたとは……側近!」

側近「ここに」

魔王「門にケルベロスを追加配置、勇者は通すようにいい含めておけ」

側近「御意」

魔王「それにしても、奴は強いぞ?側近、貴様の地位も危ないやもしれんな」

側近「ふふ、この側近強くこそなるものの、衰えは微塵もありませんぞ」

魔王「かかか!ワシもじゃ!」

側近「勇者は成功させるとお考えですか?」

魔王「勇者ならいざ知らず、鍛えた程度の人間に負ける道理はない」

側近「それもそうですな」

魔王「どちらにせよ、魔界は受けに回れば良い」

側近「では、そのように……」



勇者「……っつうことなんすよ」

王「知らんかった」

教団長「何を馬鹿な!ありえません!ありえませんぞぉ!!」

王「じゃが、勇者の話を聞く限り、魔界に対抗しうる戦力は勇者しかおらん」

教団長「ですから魔王を倒せば!」

王「魔王が倒れても、人の軍で魔界に攻め込むのは不可能じゃ、文字通りレベルが違う」

教団長「で、ですが……」

王「良いか教団長、魔界の方から不干渉を提案してくれているのだ、虚偽であれば勇者が魔王を倒してくれる筈だ」

王「和平の条件は理解した、魔王にこの書状を届けてくれ」

教団長「うがああああっ!」ブン、ズバアァ

王「なっ?!腕が……」

教団長「魔族と和平だぁ?!馬鹿言ってんじゃねぇ!!人間より強い存在が許されると思ってんのかクソハゲ!!」

王「教団長!貴様ァ!!」

勇者「『癒しよ』!」

教団長「!?」

勇者「教団長、王への反逆の罪で貴方を死罪とします」ゴゥッ

王「勇者……」

教団長「ば、馬鹿な?!これが本当にあの勇者か?!」

勇者「そりゃあ、Lvアップしたからな、アンタに言わせりゃ神の祝福だったか?」

勇者「その神に祝福された人々を異端として迫害した結果が魔界、結局は全部人間の自業自得じゃねーか!」

教団長「黙れ!魔族めが!!」

勇者「アンタ最高にクズだよ、魔族の方がよっぽどシンプルで高潔だね」

教団長「黙れ黙れ黙れ黙れぇ!!」

勇者「アンタ全部知ってたんだろ?知っててちょっとした事件をきっかけに王をそそのかして魔界を侵攻しようとしたんだ」

勇者「もういい、俺が貴様を倒す」

斬ッ!!

教団長「ぐ……え」

勇者「ふぅん、あんたも魔族だったんじゃねぇか」

教団長「ぐ……」

勇者「ごろつきそそのかしたのもアンタか、とことんクズだなてめぇ」斬ッ!!

斬ッ斬ッ斬ッ斬ッ!!

勇者「『ギガブレード』……」ズアッ!

教団長「あ……」ジュワッ

勇者「…………」

王「勇者……」

勇者「書状は……まだ無事ですね、では、行ってきます」

王「…………」

結局、勇者側近を打ち倒したものの、魔王に僅差で敗北したらしい
魔界で貴族となって人間界大使として魔族と人間の橋渡しをしている

教団長の裏切りと、次期教団長争いによって教団は内部崩壊してしまう

それから数十年後……



勇者「人間王は代替わりですって」

魔王「ふむ、勇者よ、2、3人使者を連れて祝福に行け」

勇者「御意」

魔王「側近!城下の様子はどうだ?」

側近「飲食店の食い逃げが店主によってぼっこぼこにされた程度です」

魔王「普段通りか」

勇者側近を→勇者は側近を

きっと、魔界はこれからも変わらないだろう
しかし、人間界は刻々と変わるだろう

おわり

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