キョロ「その日、恵ちゃんが死んだ」【GJ部SS】 (13)

書き溜め無し
キャラ死亡、設定改変有り

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1434887948

話は少しだけ遡る。

恵「紅茶が入りましたよー」

キョロ「ありがとう、恵ちゃん」

真央「おいキョロ、これの3巻ってお前持ってる?」

キョロ「あ、家にあるので明日持ってきますね」

真央「おう」

恵「そういえば今日クラスメートの人がですねー」

恵「『恵の部の男の子キリッとしてたら結構格好いいんじゃない?』って言ってたんですよー」

キョロ「へー」

紫音「確かにキョロ君の顔立ちは中性的だし、少し男らしくなっただけで大分印象が変わるかも知れないね」

真央「殿方は立ち入り禁止だぞ」

真央「てかそれってあれじゃん、オレマンじゃん」

恵「確かにオレマンの四ノ宮君格好いいですー」

キョロ「えー」

真央「最近やってなかったろ! 久々にやれよな」

綺羅々「キョロ。オレマン。なる?」

恵「見たいですー!」

キョロ「あれ、やってる時の記憶が無くなるんでなるたけやりたくないんですけど……」

真央「駄目だ! 部長命令だ!」

キョロ「しょうがないですねえ……」

キョロ「ハァッ!」

オレマンキョロ「よおお前ら、久しぶりだな」

恵「オレマンです! 格好いいです!」

紫音「オレマンをキョロ君の別人格と仮定すると、押さえ込んでおくのも可愛そうだからね。たまにはこうして交代させておいた方が良いと思うんだ」

真央「キョロのやつ本当にオレマンの時のこと覚えてねーもんな」

オレマンキョロ「それで何の用なんだ?」

恵「オレマンは格好いいって話なんです!」

オレマンキョロ「全くわからん」

オレマンキョロ「紫音、説明を」

紫音「恵君のクラスメートがキョロにのことを格好いいと言っていたそうだ」

オレマンキョロ「呼ばれた理由はわからないんだが……」

真央「もういいぞ、元に戻って」

オレマンキョロ「納得行かない……」

キョロ「ふう……」

キョロ「今回は短かったですね」

真央「何も思い付かなかったからな」

キョロ「あーなるほど……」

真央「なーキョロ」

キョロ「何ですか? 部長」

真央「お前って大切な物とか、あんの?」

キョロ「大切な物ですかー……」

キョロ「えー、なんでしょうねー」

キョロ「そういう部長はあるんですか?」

真央「お前質問に質問で返すなよな」

キョロ「すいません」

キョロ「じゃああれですかね」

キョロ「お布団とか大事ですね。あれがないと気持ちよく眠れないですし」

真央「小っちぇえ! お前小っちぇえ!」

キョロ「そんなこと言うなら部長の大切な物って何なんですか」

真央「そりゃあれだな、この何気ない日常こそが最大の宝物って奴だな」

キョロ「そういうのずるいですよー」

真央「ふふん」

紫音「果たして人は最も大事な物のために他の大事な物を捨てられるのだろうか」

紫音「私にとっての最も大事な物とは一体何だろうか……難題だね」

綺羅々「きらら。おにく。だいじ」

キョロ「綺羅々はそうですよね……」

綺羅々「ジル。もっと。大事」

キョロ「あー家族も大事ですよね」

キョロ「部長さっきの撤回します僕の大切な物は妹にします」

部長「お前の大切な物はそんな簡単に入れ替わっちまうのかよ」

恵「私はお姉ちゃんも聖羅も四ノ宮くんも紫音さんも綺羅々さんも大切ですよー」

真央「流石は天上界の生物だな。たぶん本心で言ってるぜこれ」

紫音「愛情の幅で恵くんの右に出るものは居ないね」

それから数日後、恵ちゃんが部室で殺害された。

その日 部室前

キョロ「あれ? やけに静かだけどまだ誰も来てないのかな」

キョロ「いつもなら誰かしら居る時間なんだけどなぁ」

キョロ「まあいっか」

ガチャ

キョロ「……」

部室の真ん中には横たわる恵ちゃんの姿があった。

キョロ「え……っと……」

キョロ「い、いたずらだよね?」

キョロ「部長、どこに隠れてるんですかー?」

キョロ「こんな冗談笑えませんよー」

返事どころか人の気配すら感じない。

キョロ「嘘……だよね……?」

キョロ「恵ちゃん……?」

キョロ「救急車……皆をよばなきゃ……」

ガチャ

紫音「今日はキョロくんが一番乗りかな?」

紫音「む?」

キョロ「紫音さん! 恵ちゃん、恵ちゃんが!」

紫音「一体何が……」

キョロ「僕が来たときには、もうこうなってて!」

紫音「……」

紫音「真央には見せるべきではないようだね」

紫音「真央達のことは私に任せてキョロくんは教師への伝達及び警察への連絡を」

キョロ「は、はい!」

凶器、犯人は不明。
ただ確かなのは恵ちゃんは誰かに殺されたと言うこと。
この事件の影響でGJ部は活動停止を言い渡された。

僕と紫音さん、綺羅々さんは駅前に集まっていた。

紫音「こんなことが起こってしまうとはね……」

綺羅々「……」

キョロ「部長はあれ以来一度も学校に来てないみたいです」

紫音「ああ、知っている」

紫音「おそらく真央の心を溶かせるのはキョロ君だけだろうね」

キョロ「え、僕……ですか?」

綺羅々「キョロ。安心の。におい」

綺羅々「真央。キョロ。待ってる」

紫音「綺羅々と私が言っているんだ。疑う余地はない」

キョロ「……」

キョロ「僕、部長の家に行ってきます!」

紫音「頼むよ。今真央を救えるのは君だけだ」

真央の家

森「お待ちしておりました、四ノ宮様」

キョロ「森さん……」

キョロ「部長の様子は……?」

森「あれ以来部屋から出てくることも無く、何かを口にすることもなく」

森「私の言葉は届いていないようです……」

キョロ「そう……ですか……」

森「ですが」

森「四ノ宮様ならあるいは……」

キョロ「僕になにができるんでしょう」

森「側に、隣に居て差し上げてください」

キョロ「……」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom