テイルズオブラブライブ~みんなで叶えるRPG~ (289)

始めに

題名の通り、テイルズオブシリーズとラブライブを合体させたSSです
全15章です。結構長くなると思います
こういうのは初めてなので勝手が分からないのですが、見ていただけると嬉しいです
書き込む前のルールはもちろん読みましたが、それでも何か指摘ありましたらお願いします
テイルズの厨二病要素もありますので苦手な方もいるかもしれません
矛盾点もあるかと思いますが、そこは筆者の実力不足ということで・・・

ジャンル:みんなで叶えるRPG

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1434859097

【第1章】


~始まり、そして旅立ち~

始まりの村・オトノキ

十数年前から過疎化が進み、村の存続が危ぶまれている

村を治めているホノカの母もその状況に苦慮していた

その村に生まれたホノカ。明るく前向きな性格だが、無鉄砲

そのホノカを支えるウミ。冷静沈着でいつも共に行動している

ホマ「はあ・・・なかなか村を活気付ける方法が見つからないわねえ」

ホノ「そうだねえ・・・私も色々考えてみるよ!」

ホマ「あんたはいつも勝手に突っ走って失敗するんだからダメ」

ホノ「え~私だって頑張ってるのに!」

ウミ「お母様の言うとおりです。いつも後先考えずに・・・」

ホノ「ウミちゃんまでそう言うの!?もういいよ!」

ウミ「ちょっとホノカ!どこに行くんですか!」

外に出るホノカ。それと同時に空から降り注ぐ禍々しい光

村の外れの祠に落ちたようだった

ホノ「今の何だろう・・・行ってみよう!」

走り出すホノカ。その姿を見たウミも後を追いかける

ウミ「待って下さい!危ないですよ!」

正体の分からない光に恐怖を抱きながらもホノカが不安なウミ

祠の奥に一足早く着いたホノカが祭壇を見つける

そこには見たことの無い魔物が暴れていた

ウミ「ホノカ危ない!」

ホノ「え!?うわわっ!あ、ありがとうウミちゃん!」

ウミ「ホノカ!逃げますよ!」

ホノ「分かった!」

ウミ「急いで下さい!・・・きゃっ!?」

転倒したウミに魔物が襲い掛かる

ホノ「ダメーッ!」

その瞬間、ホノカの体中が光に包まれた

『私の声が聞こえますか・・・?』

いつの間にか手に剣を握り、体の中から力が沸いてくるような気がした

ホノ「これならいける!」

両手でしっかり剣を握り攻撃をしかけるホノカ

魔物は大きな体躯を後ろに投げ出した

ウミ「ホノカ・・・その光は一体・・・?」

ホノ「急に力が沸いてきたみたい。凄い不思議・・・」

しかし二人が安堵しているところに魔物の一撃が

ホノカの背中を直撃する。吹き飛ばされたホノカは気を失った

ウミ「ホノカっ!そんな・・・!」

怒りに震えるウミにもその「力」は宿った

放たれた弓は魔物の体を貫き、次こそ魔物は微動だにしなくなった

ウミ「ホノカ、ホノカ!大丈夫ですか?」

ホノ「・・・大丈夫だよ・・・」

そののち魔物は祭壇に吸い込まれていった

そこに現れる謎の紋章。そこには

『素質ある者に宿る力≪ミューズ≫それは災厄から世界を救う力』

その文字を確認したものの理解するにはあまりにも情報が少なかった

何よりホノカの容態が気がかりでそれどころではなかった

消え入りそうな声で喋るホノカを背負い、祠を後にする

村に戻り、病院へホノカを連れて行く

怪我はしているが重傷ではなく、気を失っているだけだった

数時間後、目を覚ましたホノカだったが、記憶は鮮明だった

ホノ「体中が光ったんだよ!本当だよ!」

ホマ「何を言っているのかさっぱりだわ・・・」

ウミ「本当なんです!今までに感じた事のない力が」

ホマ「ウミちゃんが言うなら信じるわ」

ホノ「もういいよ!お母さんの分からず屋!」

落ち着いたところで、今一度魔物についての疑問が湧き上がる

降り注いだ光は何だったのか

あの魔物は何だったのか

そして体から放たれる光・・・全てが謎であった

その「謎」がホノカの好奇心を駆り立てる

ホノ「他の町に行ってみよう!ウミちゃん!」

ウミ「確かに私も気になります・・・」

ホノ「じゃあ行ってみよう!」

ウミ「どこにですか?」

ホノ「とりあえず隣町のミナリンの町へ!」

こうして二人の旅が始まった・・・

ホノカ タイプ:剣士 武器:剣 属性:火
ウミ タイプ:アーチャー 武器:弓矢 属性:水

メール欄がsagaではなくsageになっているのは意図的ですか?
このままですとsage進行になりますし、特定の語句がこのサイトのフィルターにかかりますよ

>>10さん
指摘ありがとうございます。「sa」まで入力したところで候補が出てきたので、sagaを選択したつもりがsageになっていました。

【第2章】


~旧友との再会~

いつの日だっただろう?ホノカの頭の中にうっすらと浮かぶ記憶

昔は3人で遊んでいたという記憶

そんなおぼろげな思い出がふと脳裏をよぎる

ミナリンの町へ向かって歩く今、ふとそれが浮かんできた

ウミ「またその話ですか?」

ホノ「はっきりとは思い出せないんだけどね・・・」

そうこうしている内に町にたどり着く二人

衣類の流通が盛んと言われていたミナリンの町だったか

二人の目に映るその光景は、一瞬でその情報をひっくり返した

ボロボロの服を着る町人。正気すら奪われているようだった

ホノ「一体どうなっているの・・・?」

ウミ「こんなはずはありません・・・以前訪れた時はこんな風には・・・」

そんな戸惑う二人の前に現れたのは

コト「ホノカちゃん・・・?ホノカちゃん!」

ホノ「・・・コト、リちゃん?」

ウミ「・・・?知り合いですか?」

ホノ「ほら、いつも言ってた3人で遊んでた記憶が・・・」

コト「覚えててくれたの?うれしいっ!」

ホノ「ほんの少しだけなんだけどね・・・ごめんね」

ウミ「私はまったく覚えておりません。おかしいですね・・・」

コト「仕方ないよ。もう何年も前の事だし、引越しの事も何も言わずで・・・」

ホノ「ところで、一体どうなっているの?みんな服がボロボロで・・・」

コト「そうなの。綿や皮がまったく取れなくなっちゃって・・・」

ウミ「一体いつからです?」

コト「つい1週間前ぐらいだよ。空から光が降ってきてから。しかも皆が着ている服もいきなり傷みだしてきて・・・」

ホノ「私たちの村と同じだ!」

ウミ「やはりあの光には何か良くない兆候があるみたいですね・・・」

コト「オトノキでも何かあったの・・・?」

ホノ「オトノキにも光が降ってきたんだけど、すぐにホノカとウミちゃんで魔物を退治したから何も被害はなかったよ!」

コト「そうだったんだ・・・凄いねホノカちゃん!」

ウミ「まったく、ホノカの無鉄砲ぶりには呆れるばかりです」

コト「じゃあこの町に降ってきた光も何か影響が・・・?」

ホノ「光はどこに降ってきたの?」

コト「町の外れにある洞窟だと思う」

ホノ「じゃあ行ってみよう!」

ウミ「ちょっと待って下さい!危険です!」

ホノ「大丈夫だよ!私たちにはあの力があるじゃない!私はこの状況放っておけないよ!」

ウミ「それは確かにそうですが・・・」

コト「私も着いていくよ。町をこのままにして良いわけない!」

ウミ「危険です!ここで待っていて下さい!」

コト「嫌だよ!二人だけ危険な目にあわせるなんてそんな事出来ないよ」

ホノ「分かった。でも危険な時はすぐに身を隠してね」

コト「うん。絶対足手まといにならないようにする。洞窟はこっちだよ」

コトリに着いていく二人

コト「この洞窟だよ。そこまで深くはないはず」

うじゃうじゃいる魔物を退けながら、洞窟の奥へ進んでいく

そうして最深部へたどり着いた三人を待ち受けていたのは巨大な怪鳥だった

ホノ「あれが・・・魔物だよ!コトリちゃんは隠れてて!」

ウミ「私たちが相手です!」

しかし怪鳥は空を飛んでいて、なかなか攻撃しづらい

ウミ「弓なら何とか届きますが、なかなか分が悪い相手です・・・っ」

苦戦の中、ホノカの体が再び光りだす

ホノ「きたっ!体の奥から力が沸いてくるこの感覚!」

ホノカの剣先から放たれる斬撃が怪鳥に直撃する

しかしそれでも不利な状況が続き、二人はかなり疲弊していった

コト「このままじゃ・・・二人がやられちゃう・・・」

コト「町も二人も・・・守らなきゃ!」

ウミ「この光は・・・コトリも!?」

コト「ホノカちゃん、ウミちゃん、今助けるからね」

コトリが何やら言葉を唱えると、その剣先から雷が放たれる

コト「サンダーブレード!」

その言葉と共に怪鳥は雷に包まれ、墜落した

ホノ「凄い・・・一撃で」

そしてオトノキの魔物と同じように祭壇へ怪鳥が吸い込まれると

コトリが封印を施し、紋章が浮かび上がった

『封印は9つ。そして素質を持つ者はいつの時代も9人生まれる』

ホノ「いや~危なかったね!」

ウミ「まったく呑気な事を言って・・・」

コト「二人ともありがとう!おかげで町も活気が戻ったよ!」

町の人々の服が元に戻り、衣服の流通も戻っていた

何より町人の笑顔が三人の目に飛び込んできた

ホノ「本当に良かったね、コトリちゃん」

コト「うんっ!・・・二人はまだ旅を続けるの?」

ウミ「そうですね。きっと他の町も困っているのではないかと思います。私たちで何か出来る事があるのではないかと」

ホノ「放っておけないよ!次はここから近いマージナル村に行ってみようと思う」

コト「だったら私も着いていく!この力を私も困ってる人につかいたいの!」

ホノ「そう言うと思ったよコトリちゃん!」

ウミ「コトリがいれば力強いです。他の仲間も探しに行きましょう。しかし手がかりがありませんね」

ホノ「この辺で他に大きな町は・・・マージナル村かな?」

コト「うん!じゃあマージナル村へ行こうか!」

こうして二体の魔物の封印を成し遂げた三人

そして紋章に書かれていた、他の仲間を探すため

次なる情報を得る為、三人でミナリンの町を後にする

ウミ「(しかし何故私はコトリを覚えていないのでしょうか・・・?)」

コトリ タイプ:魔法剣士 武器:剣 属性:雷

【第3章】

~心優しき少女~

ホノ「もうあれから10年ぐらい経つんだね~」

コト「二人とも大人になったね~」

ウミ「なぜ私だけ忘れているのでしょうか。ホノカより私のほうが記憶力はあるのですが」

ホノ「それどういう意味?ひどいよウミちゃん!」

ミナリンの町を出て、川を越え、森を抜け

昔の話やこの先の話をしながら数日が経過し

三人はマージナル村に到着した

ホノ「村一面が畑ばかりだよ!すごい!」

コト「この村は農作が盛んだからね。・・・でも、あれ?」

ウミ「畑にまるで作物がなっていませんね・・・」

ホノ「ここでもやっぱりあの光が・・・?」

田畑は荒れ果て、見るも無残な姿になっていた

??「ううう・・・ダレカタスケテー」

三人の耳に助けを求める声らしきものが聞こえた

ホノ「向こうの小屋からだね。行ってみようか」

コンコンと、戸を叩くと今にも泣き出しそうな少女が出てきた

??「あなたたちは・・・?」

ホノ「私たちは困ってる人達を助けにきた正義のヒロイ・・・」

ウミ「一体に何があったのですか?話を聞かせて下さい」

??「はい・・・実は」

つい10日ほど前、村の外れにある小高い丘に大きな光が降り注いだこと

それから間もなくして畑が荒れ出し、米や野菜がまったく育たなくなったこと

話している内に、少女は我慢していた涙を堪えられなくなっていた

コト「私たちに任せて。きっとこの村を助けてあげるから」

??「本当ですか?」

ホノ「本当だよ!ところであなたのお名前は?」

ハナ「ハナヨって言います。お米とこの村が大好きです!だから助けて下さい!」

ウミ「それではその場所へ案内してもらっても良いですか?」

いくつかの畑を通り抜け、丘に到着した三人

コト「いざ間近で見ると結構高いね」

ハナ「皆さんごめんなさい・・・私は母の看病をしなくてはいけなくて・・・」

ホノ「大丈夫だよ。私達が何とかしてくるから!」

ウミ「ハナヨちゃんはお母様の傍にいてあげて下さい」

草木が生い茂る険しい道のりを経て、丘の頂上へたどり着いた三人

そこにはやはり祭壇があり、傍にいる魔物が暴れていた

そしてその魔物は三人に気づくと、すぐさま襲い掛かってきた

ホノ「さあ、やるよっ!」

ウミ「はい!」

コト「うん!」

三人は≪ミューズ≫を使い、魔物に挑む

しかし誕生してから時間が経った所為か、かなり強力になっていた

ウミ「鳶氷雨!・・・なかなかダメージが蓄積されません・・・っ」

コト「逆にこっちの体力がもたないよっ・・・」

魔物を崖まで追いやるも、決定打をかいている

そうしている内に、崖から岩が落ち、下にある畑をつぶしてしまった

ホノ「畑が・・・早く倒さないとこれ以上は・・・!」

ウミ「相手の動きも若干鈍っていますが・・・」

しかし戦いの衝撃で更に崩れていく崖

コト「これ以上戦ったら・・・畑と村が・・・」

ホノ「紅蓮剣!何とか崖から遠ざけないと!」

ハナ「ああっ!畑が・・・どうして・・・」

ふと崖を見上げると、大きな魔物が暴れている姿が見て取れた

ハナ「もうやめて・・・これ以上村を壊さないで・・・」

そんな無力な自分を責めていたハナヨの体から光が溢れる

『私の声に耳を傾けなさい。そして勇気を出しなさい』

頭の中に直接語りかける声。不思議と心地よい気分になった

ハナ「お母さん。私、行ってくるね」

薬で眠りに着く母に囁き、勇気を振り絞って丘へ向かった

ホノ「早く倒さないと!どうしよう!」

ウミ「落ち着いて下さい!・・・突破口はあるはずです!」

この膠着状態を劈く声がしたのはそんな時だった

ハナ「ロックブレイク!皆さん、大丈夫ですか!?」

崩れそうな崖の岩を浮かせ操るその姿に

コト「ハ、ハナヨちゃん!?」

ホノ「ハナヨちゃんも選ばれし人間だったんだね!」

そして敵がついに怯んだ

ウミ「今です!トドメを刺しましょう!」

ハナヨの強力な魔法により、魔物は祭壇へと消えていった

ウミ「それではハナヨ、封印を」

ハナ「は、はい・・・」

封印を施し、紋章が浮かび上がる

『力を得た者にしか聞こえない声がある。その声は必ず希望をもたらすだろう』

ホノ「確かに、あの時聞こえたような・・・」

ハナ「私ははっきりと聞こえました。だから勇気を出してここにきたんです」

ウミ「少しずつ新たな情報が増えてきましたね」

コト「そうだね。まずは村に戻ろうか」

ハナ「わあ・・・」

ハナヨの笑顔が村の状況を物語っていた

ホノ「畑も元に戻ってるし、村の人たちも元気になってる!」

ウミ「良かったですね。まずはハナヨのお母様のところへ行きましょうか」

ハナヨはハッとした表情をするとすぐに家へ向かっていった

そしてすぐに家から出てくると村の人たちと一緒に喜びあっていた

コト「良かったねえ。これでこの村も安心だね」

ホノ「4人目の仲間も見つかったしね!」

ウミ「そうですね。でもまずは次の目的地を決めないと・・・」

ハナ「村長さんに聞いたんですけど、村の北にある山を越えた先にある「星降る町リンガベー」

で何かあったって、行商人の人が言ってたそうです」

ウミ「リンガベーと言えば、リリホワ王国ですね。ついに国境を越えるんですか」

コト「だんだん凄い事になってきたね・・・」

ホノ「国なんて関係ないよ!まだ困ってる人達がきっといる!早く行こう!」

ハナ「あ、あの・・・私も、私にもきっと出来る事があると思うんです・・・だから一緒に行きたいです!」

ホノ「そう言ってくれると思ったよ!一緒に行こう!」

ウミ「お母様は大丈夫なのですか?」

ハナ「はい!もう体調が良くなって、ご飯を3杯食べたとか・・・」

ハナヨ タイプ:僧侶 武器:杖 属性:地

都合により今日はここまでにします
23日に再開します

【第4章】

~光の無い夜空~

星降る町リンガベーに向かう道すがら

コト「ところでハナヨちゃんはいくつなの?」

ハナ「えっと、15歳です」

ウミ「では私達と1歳しか変わらないのですね」

ホノ「ってか最初から言おうと思ってたんだけど、敬語じゃなくて大丈夫だよ?」

ハナ「あっ、じゃ、じゃあそうします・・・じゃなくて」

コト「ふふ、少しずつなれていこうね~」

少しにぎやかになったが、時間が経つにつれ凶暴になる魔物の存在に

各々が焦りを感じていた

その名の通り、星空が煌く綺麗な町と言われていたが

ハナ「あの雲みたいなのは何だろう・・・」

町に近づくと、この辺りだけまるで光が差していないのが分かった

ウミ「そ、そんな・・・町中が真っ暗で、前が見えません」

コト「花や草木が枯れちゃってる・・・」

ホノ「やっぱりここにもあの光が・・・?」

街灯もあるはずだが、どれにも明かりが灯っていない

ホノ「誰かいないか周りを探してみよう」

ハナ「あっ、あの家のベランダに誰かいるよ!」

ホノ「おーい!そこの人ー!」

??「・・・!」サッ

コト「あっ、部屋に入っちゃった」

ホノ「すいませーん!」ピンポーン

ウミ「ちょっとホノカ!落ち着いて下さい!」

??「一体何ですか?」

ハナ「あ・・・も、もしかして・・・リ、リンちゃん!?」

リン「え・・・?カ、カヨちん!?」

ホノ「え?なになに?知り合いなの?」

ハナ「リンちゃんはマージナル村出身で10歳の時までずっと仲良くしてたの」

リン「でもお父さんの仕事の都合で、引っ越す事になっちゃって・・・」

コト「私と似てるね・・・とても辛かったよね・・・」

ウミ「感動の再会を喜んでいるところ申し訳ないのですが、やはりここにも妙な光が?」

リン「うん。この前、海沿いにある灯台に変な光が降ってきたの」

ホノ「じゃあ話は早いね!早速灯台に行こう!」

ハナ「リンちゃん。私達がこの町に光を取り戻してあげるから」

リン「ホント?でも、どうやって?」

ハナヨは今までの話をリンに伝えた

リン「じゃあ灯台には魔物がいて、そいつをやっつければ町は元に戻るのかな?」

ウミ「まず間違いはないでしょう。焦りは禁物ですが、迅速に対処しましょう」

ホノ「よし、早速灯台に向かおう!」

リン「・・・私も行くよ。もしかしたらリンも力が目覚めるかもしれないし」

コト「私達が守ってあげるからね。傍を離れちゃダメだよ?」

町の外れにある橋を渡って、他の町にはないほど巨大な灯台を目指す5人

その道すがら目に入る枯れ果てた花に胸を痛める

頂上を目指したい5人だが、灯台の中にも魔物が増殖している為

なかなか苦しい状況が続く

それでも力を合わせながら、そして未知の力を信じ進む4人とリン

ホノ「や、やっと頂上に着いた・・・?」

ウミ「ええ。そして予想通り、敵のお出ましですよ」

ハナ「リンちゃんは後ろに下がってて。私達に任せてね」

リン「・・・カヨちん凄いなあ。昔と全然違うや・・・」

頼りにしながらも複雑な胸中のリン

コト「くっ・・・この魔物、体が鎧みたい!」

ホノ「どこを狙えばいいのか、きゃっ!」

ウミ「ホノカ!何とか急所に弓を叩き込めれば・・・」

ハナ「やっぱり村の魔物より凶暴になってるよ・・・っ」

リン「(私も一緒に戦いたい。カヨちんと一緒に・・・)」

ホノ「ハナヨちゃん危ないっ!」

その刹那、魔物が崩れ落ちる

リン「私も一緒に戦うよ!この拳で!」

ウミ「敵が怯みました!波状攻撃を仕掛けましょう!」

コト「さあ、今だよ!」

リン「町に光を取り戻すんだ!獅子戦吼!」

ハナ「やったあ!リンちゃん、魔物を封印して!」

ここでもまた祭壇に紋章が浮かび上がる

『力にはそれぞれ役割がある。仲間との協力が不可欠だ』

ウミ「確かにそうですね。我々だけでは勝てなかったかもしれません」

ハナ「リンちゃん凄いよ!昔と一緒で頼りになるね!」

リン「そんなことないにゃ~」

ホノ「にゃ?」

魔物を封印し、町に戻る5人

そこには、夜空一面に広がる星の煌きがあった

コト「綺麗・・・きっと朝が来れば太陽の光が降り注ぐよね?」

リン「うん!もうこの町も大丈夫!だからリンも皆と一緒に行くにゃ!」

ハナ「また一緒にいられるね!リンちゃん!」

ウミ「水を差すようで悪いのですが・・・語尾が変わっているような」

ハナ「リンちゃんは心を許した相手にはこうなるんだよ」

リン「そうにゃそうにゃ~」

ホノ「じゃあホノカも真似しちゃ、するにゃ~」

リン「お母さん、「行って来なさい」だって」

ウミ「きっとハナヨがいれば安心なんでしょう」

ハナ「まだまだあと4つも封印があるんだよね。私たちももっと強くならなきゃ」

ホノ「おお~ハナヨちゃん気合入ってるね~」

コト「皆大変!さっき町を訪ねてきた人が「ビビ帝国の帝都ダーリンが流行り病で混乱してる」って!」

ウミ「やはりこれも・・・」

ホノ「きっとそうだよ。早く行こう!」

ハナ「遂に3国全てに足を踏み入れる事になるんだね・・・」

リン「きっと皆困ってるよ!すぐに行くにゃ!」

コト「今フタハピ港は封鎖されてるから、ここから西にあるシラララの森を抜けないといけないんだって」

リン タイプ:格闘家 武器:ナックル 属性:風

【第5章】

~悩める高嶺の花~

リンガベーを後にした5人が目指すは帝都ダーリン

シラララの森を抜け、ボラララ大橋を渡りビビ帝国に足を踏み入れる

雪国のリリホワ王国とは180度変わって砂漠地帯が続く

過酷な道のりを経て、5人は帝都ダーリンへ到着した

正体の分からない「流行り病」に苦しんでいるという町を詮索するが

目を背けたくなる惨状がそこにはあった

ホノ「何・・・これ・・・」

病院は既に患者で溢れ、屋外に臨時でテントを張り、手当てを行っている

町の隅には名前が刻まれた墓石がいくつか置かれていた

ハナ「そんな・・・こんなひどい状況になっているなんて・・・」

リン「皆あわただしくしてて話なんて聞ける状況じゃないよ・・・」

コト「王様に会いに行ってみるのはどうかな?」

ウミ「流石に急に受け入れてくれるとは思いませんが・・・」

??「あなた達、どこから来たの?」

ホノ「私達はリンガベーから、帝都が大変だって聞きつけて来たんだけど・・・」

??「だったら早く立ち去った方が良いわ。あなた達も病気にかかるわよ」

ウミ「詳しく聞かせて下さい。この病気はどんなものなのですか?最近異変はありませんでしたか?」

??「つい一月ぐらい前かしら。協会に変な光が落ちたの。それからかしら、国民が病に苦しみだしたわ」

ハナ「やっぱり・・・私達、困ってる人達や町を助けにきたの。あなたは誰?」

マキ「私はビビ帝国王の娘、マキよ」

一同「王女様!?」

ホノ「それなら話は早いよ!」

マキに自分達が何者か、そして光の正体を伝える

マキ「・・・信じられないわ。その光が災厄をもたらしているというの?」

ウミ「そうなんです。信じてもらえなくても構いません。この町での出来事は一刻を争います」

マキは信じられないとは思いながらも、困惑した表情を浮かべ

マキ「分かったわ。パパに会わせてあげる」

こうして町にそびえる城に招待された5人

国王「君達の使命と今町で起こっている事の理由は分かった。それで、君達に解決できるのか?」

ホノ「してみせます。任せて下さい!」

国王「あいわかった。正直まだにわかには信じがたいが・・・これ以上犠牲者を増やす訳にもいかない」

マキ「私が協会まで案内するわ」

正体の分からない混乱が続いている中で、人々は神に頼りたいのだろう

案内された教会にはたくさんの人が詰め掛けていた

リン「でも協会に魔物なんているのかにゃ?」

マキ「この協会には昔からの名残で地下道があるらしいわ。用途は分からないけどね」

ハナ「王女様はここで待っていて下さいね」

マキ「分かったわ。わざわざ危険なところに行きたくはないし、頼んだわよ」

重い扉を開け、暗い地下道へ踏み出す5人

ウミ「やはりここも魔物が湧いていますね・・・」

リン「でもここでてこずってる暇はないよ!」

コト「仲間がたくさん増えると頼もしいね~」

だが、奥を目指し進んだものの行き止まりに到達してしまった

ホノ「・・・祭壇はあるのに、魔物はいないね・・・」

すると地上から何やら不穏な音が聞こえてくる

ハナ「地響きみたいなのが聞こえるよ!」

ウミ「まさか・・・魔物が地上に!?」

ホノ「すぐに戻ろう!」

急いで来た道を戻る5人

マキ「パパ!逃げて!・・・司祭様どうして・・・?」

協会の司祭が魔物の姿に変わり、国王を拘束していた

マキ「早く戻ってきてよ!・・・じゃないとパパが・・・」

その瞬間、マキの頭の中で声が響く

『いつまでもそうやって誰かに助けを求め続けるの?』

マキ「違う!・・・本当は、本当は私だって!」

その想いが共鳴した瞬間、マキにも力が宿る

マキ「(怖い・・・、でも、私がやらなきゃ・・・)」

震える足を必死で抑え、敵と対峙する

マキ「・・・パパ。私が助けるからね」

ウミ「蒼の四連!間に合いましたか!?」

ホノ「王女様大丈夫!?皆、加勢するよ!」

魔物は国王の体を放り投げ、6人の方へ目を向ける

リン「大丈夫、皆がいるから。一緒に戦おう!」

コト「国王様の手当ては私に任せて!」

皆それぞれの役割を心得て、魔物に相対する

魔物も強力になっているが、彼女たちもまた成長しているようだ

ハナ「エアプレッシャー!王女様、今ですっ!」

マキ「喰らいなさい!凍驟雨(フリーズレイン)!」

魔物はその姿を消し、地下道の奥へと吸い込まれていった

マキはすぐさま倒れている父親の元へ駆け寄る

マキ「パパ?パパ!大丈夫?」

コト「大丈夫だよ。今は気を失ってるだけだと思う。まずは病院に連れて行こう」

ウミ「それでは祭壇に行く組と病院へ行く組で分かれましょう」

リン「封印も国王様もどっちも大事だからね」

マキ「私はその祭壇ってやらに行くわ。私が封印しないといけないんでしょ?」

ハナ「えっ、でも・・・お父様が」

マキ「大丈夫。・・・あなた達を信用してるから・・・」

マキ「これでいいのかしら」

ウミ「ええ。禍々しい雰囲気も消え去りました」

『更なる力がほしいならば、己の力の属性を知れ』

ホノ「また紋章が浮かんできたね。属性、かあ・・・」

マキ「私は氷みたいね。ホノカは火じゃないかしら?」

ウミ「私は水ですね。これらの属性を意識して、敵によって陣形を変えていきましょう」

リン「え~リンはどんな敵でもガンガン行きたいにゃ!この拳で!」

マキ「その内、痛い目見るわよ?」

地下道を出て、病院に行った組と合流する

コト「どうやら、あの魔物が司祭に乗り移って病気の元を振りまいていたみたい」

ハナ「さらに教会に祈りに来た人たちにも感染させて・・・」

多くの犠牲者が出てしまった現状にやり場のない怒りと焦りを感じる一同

ホノ「それで、国王様は?」

コト「もう大丈夫。お城に戻ってるって。町の人たちの病気も良くなったって」

ウミ「本当に良かったですね。皆でお城に行きましょうか」

国王「この国の危機を救ってくれた事、大変感謝している。なんとお礼を言ったら良いのか・・・」

ホノ「それが私達の使命です。だからお礼なんて大丈夫です!」

マキ「皆本当にありがとう。これだけお世話になっていて、またお願いをするのもあれなんだけど・・・」

バツが悪そうに口をつぐむマキを制して

国王「私の旧友の住む町が一月ほど前から貧困に苦しんでいると言う。恥を忍んでの頼みごとだ」

国王「その町を救ってほしい。友の為ではない、この世界の為に」

ハナ「私達に出来る事なら何だってします。その町はどこにあるんでしょう?」

マキ「ダーリンを出て南に行くと「ダイプリ湿原」があるわ。そこを抜けて西に行くと「ニコプリ村」があるの」

ウミ「あそこは確か鉱山が盛んで栄えていたはずでは・・・」

リン「じゃあそこにも光が降ってきたんだね。すぐに行こう!」

国王「どうか頼む。何も出来ずに申し訳ないが、せめてマキを連れて行ってやってはくれないか」

マキ「パパ!?・・・でも私は・・・」

国王「行きたいんだろう?薄れゆく意識の中で、お前の勇姿を見ていたよ」

ホノ「王女様が来てくれたら心強いよ!あ、でも王女様が城を出たらダメかあ・・・」

マキ「・・・心配はいらないわ。すぐに戻ってくるもの。そうでしょ?それと・・・「マキ」で良いわよ・・・」

コト「やったぁ!マキちゃん、これからよろしくね!」

ウミ「これで6人ですね。いよいよ大所帯になってきました」

マキ「そうね。でも話してる時間も惜しいわ。行きましょう」

マキ タイプ:ナイフ使い 武器:短剣 属性:氷

次は25日に再開しようと思います。
初めてなのでよく分からないのですが、読んでくれてる人ってどれぐらいいるのかな?
引き続きよろしくお願い致します。

乙、楽しみにしてる。

読んでるよ
乙です
これのテイルズの元ネタなんてあるんですか?
ヴェスペリア以降やってないから分からないです…

読んでます!
本家テイルズらしく序盤はゆるやかな流れで中盤?にちょっと不穏な空気が(笑)
マキはグレイセスのシェリアがモデルかな?

>>60
ありがとうございます!

>>61
ありがとうございます!ストーリーに関してはオリジナルです。

>>62
ありがとうございます!本家の流れを汲んでますね(笑)
筆者はD、S、R、A、V、Gが特に好きなので、主にその辺からキャラのモデルや町の名前等を引用する予定です。
ご指摘の通り、マキのモデルはシェリアが一番近いですかね。

>>63
楽しみにしてるから頑張って下さい!

穂乃果はクレス、海未はチェスター、ことりはゼロス(クラトス)な気がする

花陽はわからん、凛はリーガルかファラ?

【第6章】


~孤独な少女~

6人となった一同はダイプリ湿原を抜け、ニコプリ村へと向かう

ホノ「国王様の昔の友達って言ってたっけ?」

マキ「そうよ。お医者さんでね。私と年の近い娘がいて、昔何度も遊んだの」

ウミ「その娘さんが今はニコプリ村に住んでいるのですか?」

マキ「そうよ。向こうは覚えているか分からないけど。それに・・・合わせる顔が無いわ」

リン「どうしてだにゃ?」

マキ「そのお父さん、流行り病の治療で村からダーリンに来てくれてたの。でも本人が病気にかかってしまって・・・」

コト「そんな事って・・・」

マキ「だから、時間がないのは分かっているけどまずはお墓参りをしたいの。それから本人に会いに行きたい」

ハナ「それがいいよ。まずは心を落ち着けてから行動しよう?」

ニコプリ村に到着した6人はすぐさま村中を詮索する

荒廃した景色が続き、人影もほとんどない

ふと目をやった先にはお墓があり、3人の子供がいた

??「また花がおいてありますね」

??「きっと誰かが持ってきてくれたんだよ!」

??「きれいなおはなー」

マキ「君達、このお墓は?」

??「・・・パパのお墓です。あなたは誰ですか?」

マキ「私は・・・この村を助けにきたの」

その子供達の家を訪ね、マキ・ハナヨ・コトリが詳しい話を聞きにいく

マキ「さっきのお墓がそうだったみたい。そして子供達は友達の姉弟だったわ」

ウミ「その肝心の本人はご在宅ではなかったのですか?」

ハナ「ここ数日日中は帰って来ていないんだって・・・村の鉱山に出かけたきり・・・」

コト「そしてやっぱり光はその鉱山に落ちたらしいの」

ホノ「一人で鉱山に向かっているの!?」

リン「じゃあこっちからその鉱山に向かってみるにゃ!」

急ぎ足で鉱山へ向かう一同

道中は暗く、道も複雑で一人で進むのには苦労しそうだ

ホノ「・・・!?奥から音が聞こえるよ・・・?」

マキ「まさか!一人で魔物と戦っているの?」

狭い道を潜り抜け、広い空間に出た6人の前には戦う一人の少女

??「あんたを村に入れる訳にはいかない!絶対に!」

鞭を駆使し、孤軍奮闘する一人の少女

その戦いぶりは6人よりもはるかに熟練されているように見える

??「私には大事な妹達がいるの・・・!絶対に守らなきゃいけないの!」

すると少女から強烈な光が迸り、何やら言葉をつぶやき始めた

??「宙(そら)に放浪せし無数の粉塵、驟雨となりて大地を礼賛す!メテオスウォーム!!」

無数の火を纏った岩が魔物に直撃する

しかし少女は力を使い果たしたのか、その場にへたり込んでしまった

魔物はかなりのダメージを負いながらもその少女に襲い掛かる

マキ「ニコちゃん危ない!・・・フリーズランサー!」

ホノ「皆!あの子を助けなきゃ!行くよ!」

ハナ「大丈夫ですか?今治療します」

ニコ「・・・助かったわ・・・」

ウミ「弱ってるとは言え強敵です!一気に畳み掛けましょう!」

ホノ「燃えろ!屠龍閃!」

リン「これでトドメにゃ!鷹爪蹴撃!」

ニコ「やった!倒したのね!」

マキ「ニk・・・あなた、大丈夫?」

コト「辛いと思うけど、魔物を封印なきゃいけないの。手伝うから頑張ろう?」

ニコ「全然大丈夫よ。・・・これで良いかしら」

『≪ミューズ≫の力を完全に掌握した時、その力は覚醒する』

ホノ「覚醒・・・?なんか凄そうだね!」

ハナ「覚醒が出来れば、もっと強くなれるのかな?」

ウミ「・・・と言うより、彼女は既にその力を得ているのでは?」

ニコ「は?あたし?・・・そりゃあこの力を得てからずっと一人で戦ってきたからね」

リン「すごいにゃー・・・」

コト「ひとまずここから出ようか?村に戻って落ち着いてから話そう?」

鉱山を後にする一同は、その帰り道

ニコ「・・・!鉱物が元に戻ってる・・・?」

ホノ「さっきの魔物が原因だよ。あいつを倒したからきっとこの村は大丈夫!」

ニコ「そう・・・それなら良かったわ。・・・ところであんたたちは一体誰なの?」

リン「リンたちは世界を災厄から救うヒロイ・・・」

マキ「まずはここを出るのが先決よ」

鉱山を出て、ニコはすぐさま自分の家へと向かった

ニコ「あんたたち!良い子にしてた?」

コロ「お姉さまお帰りなさい!」

コア「あ、怪我してるよ!」

コタ「ひとがたくさん~」

ほっとするニコに近づいてきた母はニコの頬を叩き

ニ母「一人でどこ行ってたのよ!そんな傷だらけで・・・」

そしてすぐさまその小さな体を抱き寄せる

ニ母「本当に・・・本当に無事で良かった・・・」

ニコ「ママ・・・ごめんなさい・・・」

と一言言った途端に涙が止まらなくなった

ニコ「あんたたち、助かったわ。本当にありがとう」

ウミ「とんでもありません。これが私達の使命ですから」

ハナ「・・・マキちゃん。言うことがあるんじゃないの?」

マキ「あっ・・・その、ニコ、ちゃん?私のこと覚えてる?」

ニコ「・・・覚えているけど、あんたの顔を見ると辛いの。仲間を探しているんでしょ?でも私は行けないわ」

コト「お父さんのことを思い出すから?」

マキ「・・・ごめんなさい。あなたのお父さんは最後まで立派に国の為に尽くしてくれたわ

こんなことで罪滅ぼしにならないのは分かっているけど」

そう言うと、マキはニコの父が眠る墓に「キルタンサスの花」を置いた

ニコ「あんた・・・何でパパがその花好きだって知ってるのよ・・・」

マキ「あなたのお父さんが聞かせてくれたの。昔、ダーリンで摘んだこの花を娘に渡すととても喜んだんだよって。

今では私も一番大好きな花なんだって。だから・・・」

そこでマキは涙で言葉を詰まらせた

ニコ「パパのお墓に花を供えてくれたのはあんただったの?」

マキ「私は町から出られないから、使いの者を送らせたの。本当は直接持って行きたかったけど・・・」

ホノ「ニコちゃん。とても辛いと思うけど・・・私達と一緒に世界を救ってほしいの」

リン「私達にはニコちゃんの力が必要なんだよ!」

ニコ「・・・ちょっと待ってて」

家に戻って数分後、すっきりとした表情でニコは戻ってきた

ニコ「ねえマキちゃん。パパは立派だった?誰かの助けになってた?」

マキ「もちろんよ。夜も寝ずに、自分の身を削って働いていたわ」

ニコ「そ。分かった。・・・じゃあ皆、行くわよ」

ホノ「へ?だ、大丈夫なの・・・?」

ニコ「もうママにもチビたちにも言ってきたわ。さて、次はどこへ行くの?」

目的地が決まらず一同は頭を悩ませていたが、ほどなくして

村民「た、大変だ!英知の町ハ・ラ・ショーで内紛が勃発したらしいぞ」

という知らせが飛び込んできた

ニコ「さて、決まったようね。次に行くべき場所が」

ニコ タイプ:鞭使い 武器:鞭 属性:色々

【第7章】

~賢者たちの苦悩~


一度通ったダイプリ湿原を引き返す一同

ホノ「ところで、内紛って何?大変そうなのは分かるけど」

ウミ「まったく・・・内紛とはそうですね・・・」

リン「仲間同士で争うことにゃ」

ハナ「流石リンちゃん、良く知ってるね~」

この会話を聞いていたマキとニコは頭を抱える

ニコ「あんたたち・・・良くこんなのでやってこれたわね・・・」

マキ「私もそう思うわ・・・」

コト「あはは・・・」

大きな塔が町の中央部に聳え立つ「英知の町ハ・ラ・ショー」

ウミ「しかし賢者が集うこの町で何故内紛など・・・」

ホノ「魔物の所為だとは思いますが・・・それでも内紛にまでなるなんて」

マキ「とにかく現状を把握しないことには何も始まらないわね」

ここでも手分けして手がかりを探す一同

ハナ「どうやら町の東に住む昔からの技術を尊重する人たちと西に住む最先端の技術を推進する人たちで

意見が対立してるみたい」

コト「大きな戦争みたいな感じにはなってないみたいだけど、緊張状態みたい」

ウミ「困りましたね・・・塔のふもとに世界中の本が集まっている図書館があるみたいです。そこにも行ってみましょう」

壁一面を埋め尽くす本の数々

ホノ「これ見てるだけで頭が痛くなってくるよ・・・」

リン「マンガはないのかにゃ~?」

ニコ「この二人はここで置いていきましょ。・・・あら?」

ニコの視線の先にいる金髪の女性がこちらを怪訝な顔で見ている

ハナ「あの・・・ここ最近、この町に変な光が落ちませんでしたか?」

??「落ちたわよ。それが原因で皆の意見が対立しているの。まあそれ以前にも色々あったけどね。

英知の塔の頂上に魔物が出現したの。それを封印したんだけど、破壊されて・・・それの繰り返し。

今までも色々対立してきたけど、これが決定打になったわ。魔物そっちのけで内紛が起こったの」

ウミ「ところで、あなたの名前を教えてもらってもよろしいでしょうか」

エリ「私はエリよ。この図書館の責任者であり、西地区の研究者でもあるわ」

コト「ということはあなたも東の人たちと対立しているの?」

エリ「まったく、と言っては嘘になるわ。でもこんな事誰も望んでない。皆が協力して町の発展を願うのが研究者よ」

ホノ「今までは目に見える形で魔物が悪影響を与えていたけど・・・これもそうなのかなあ・・・?」

マキ「でも実際にいがみ合ってるのは人間同士だし・・・」

リン「どっちにしろ魔物がいるんだからやっつければいいにゃ」

エリ「それはそうだけど、でもやっぱり原因をしっかり突き止めないといつか繰り返してしまうと思うの。

それと、魔物は今、東地区の人たちの方法で封印しているわ。でももう4日目。そろそろ破られ・・・」

ドカーンという大きな音と共に塔の頂上から崩れた壁が落下してくる

それは図書館を直撃し、多くの文献が瓦礫に埋もれてしまった

マキ「あ、危なかった・・・」

ハナ「エ、エリさん・・・大丈夫ですか?」

エリ「私は大丈夫よ・・・でも、でも本が・・・この町の歴史が・・・」

ニコ「封印は破られたけど、次は用意してるの?まあいたちごっこだと思うけど」

ホノ「・・・やっつけに行こう。魔物を」

エリ「私からもお願いしたいわ。今までは解決策がなかったけど、あなたたちなら魔物を倒せるのね?」

ホノ「出来るかどうかじゃないよ。やるんだよ。争いを止めなきゃ」

エリ「そうね。大切な物を奪われて黙っている訳にはいかないわ。私も同行して良いかしら」

ウミ「ええ。私達の後ろについてきて下さい。必ず守りますから」

コト「塔の頂上までの案内お願いします、エリさん」

マキ「にしても高いわね・・・何とか楽に行く方法はないのかしら・・・」

ニコ「無いに決まってるでしょ。うだうだ言ってないで行くわよ!」

エリ「さあ私も準備が出来たわ。行きましょう」

こうして塔内に入った一同。昔の技術で出来ているらしくさまざまなギミックが施されている

それと同時に至る所に劣化が見られる状況であった

エリ「この塔は昔の人たちが英知を結集して作ったものよ」

ホノ「高いし、見たことないものがいっぱいあるし、凄いね・・・」

ウミ「それだけに魔物が住み着いている今は非常にやっかいですね。どこから出てくるか・・・」

リン「いっそのこと、扉一枚ぐらい破壊して進みたいにゃ~」

ハナ「そ、それはダメだよ・・・さっきの話聞いてた?」

エリ「でも、今の私たちの愚行は先人たちには見せられないわね。早く終わらせないと」

湧き出る魔物を倒しながら階段を駆け上がり、頂上を目指す

ニコ「そ、そろそろ、頂上へ・・・着くんじゃ、ないの・・・?」

エリ「・・・だらしないわね。あと少しよ」

エリ「さあ、この階段を上れば頂上よ」

マキ「気をつけましょう。何が来るか分からないわ」

扉を開け、周囲を見回す一同。しかし魔物は見当たらない

おかしいと感じた瞬間。全員の体に大きな重力が加わる

ホノ「な、なに・・・これ・・・体が動かない・・・」

リン「上から・・・お、押しつぶされてるみたい・・・」

ウミ「これは・・・一体・・・?」

そして現れる魔物の姿。どうやら重力を操っているようだ

ハナ「押し、潰されちゃうよ・・・」

エリ「ウミ・・・確か、この部屋には侵入者対策用のギミックがあるわ・・・あそこの穴、狙えるかしら」

ウミ「・・・お安い御用です。手が動かせれば問題無用ですっ!」

ニコ「やった!当たったわね!・・・ん?」

突如床に穴が開き、魔物ともども全員下に落ちてしまった

ホノ「いたたたた・・・酷いよ急に穴開けるなんて!」

エリ「これしか無かったんだからしょうがないでしょう!?」

マキ「そんな話してるヒマあったら、さっさと倒した方が良いと思うけど?」

ホノ「体が動くよ!みんな、今のうちに!」

コト「行くよ!貫け!閃光墜刃牙!」

ホノ「吹っ飛べ!獅吼爆炎陣!」

リン「はあ・・・はあ・・・相手も大分弱ってきたね・・・」

ニコ「こっちだって、そろそろ限界よ・・・」

ハナ「あ、あと一押しだよ・・・あと・・・」

コト「回復しないと・・・ヒールウインド!・・・はあ、はあ・・・」

マキ「あまり効果が出てないわね・・・」

魔物も最後の力を振り絞ってか、再び重力を操ろうとしている

しかし先ほどの落とし穴の影響もあってか、塔の至る所が決壊していく

ホノ「まずいよ・・・これじゃあ本当に押しつぶされちゃう・・・」

ウミ「それどころか・・・塔が完全に倒壊してしまいます・・・」

エリ「これ以上・・・壊れたら、町が危険よ・・・!?」

エリ「(え、何これ・・・?いつの間にか体が軽い・・・?)」

ニコ「エ、エリ?危ないわよ・・・!」

魔物に近づいたエリは途端に光に包まれ

エリ「私もそろそろ我慢の限界よ?終わりにしましょうか」

エリ「孤月閃!飛燕崩蹴月!覚悟しなさい?封塵衝月華!」

魔物は一瞬のうちに倒れてしまった

コト「凄い・・・動きがほとんど見えなかった」

リン「た、助かったにゃ~・・・」

再び上階に戻り、祭壇にて封印を施した一同

『封印はその者の純粋な力のみで行え。決して他の物を入れてはならない』

ホノ「他の物・・・?別にそんなものないよね?」

ニコ「やましいこと考えてたら失敗するんじゃないの?ねえマキちゃん?」

マキ「やましいことなんてないわよ!イミワカンナイ!」

コト「・・・」

ウミ「コトリ?どうしましたか?」

コト「う、ううん?何でもないよっ」

ウミ「・・・?」

町に戻ってきた一同。塔が倒壊するのではないかと心配になり

ほとんどの町民が外にその様子を見に来ていたようだ

エリ「みんな聞いてくれるかしら。たった今、封印していた魔物を退治してきたわ

でも、結局片一方だけの知識や技術では魔物は封印出来なかった。また次このような事態に

陥った時、みんなはどうする?また自分たちだけが信じているものを主張するの?

この町はどうやって発展を続けてきたのかを考えて。今の私たちのこの姿を先人たちに見せられる?」

エリの話を聞いていた町民は、ある種の情けなさと、何よりボロボロになりながら戦ってくれた

見知らぬ少女たちの姿を見て、考えを改めたようだった

エリ「ふう・・・改めて御礼を言うわ。みんな、ありがとう」

ホノ「さて、早速だけどエリさん。一緒に行きませんか!」

エリ「さっきの力が、みんなと同じ≪ミューズ≫って力な訳ね。それで、その力は世界を災厄から守る、と」

ウミ「理解が早くて助かります。エリさんの力が我々には必要です。いかがですか?」

エリ「そうね。あなたたちへの恩返しもあるし、私で良かったら力になるわ。あ、それと敬語とかいらないわよ?」

ニコ「さっき聞いたけど、エリは私と同い年だからね?」

一同「ええーっ!?」

ニコ「何よそのリアクションは!?」

コト「そ、それより、次にどこに行くか決めないと・・・」

マキ「パパから伝言が届いたわ。・・・リリホワ王国の占いの町ワシワシティで少女が

自らを犠牲にして封印を施しているって。その封印も日に日に影響が出てきて町の人が困ってるって」

ホノ「決まったね。次が8個目の封印。そしてその少女がきっと9人目の仲間だよ」

エリ「それならダーリンの東にあるラブノベ港から船でフタハピ港へ行きましょう」

ハナ「それが最短で移動出来る手段だね。早くその少女を助けに行かないと!」

リン「ちょっと休みたいけどそんなこと言ってられないにゃ!」

ニコ「決まったようね。でもまずはしっかりと準備をしましょ。返り討ちにあわないようにね」

エリ タイプ:槍使い 武器:槍 属性:光

テイルズあまりやったことないから分からないけど面白い!
仲間が増えていく過程がいいね
最初から覚醒?してるニコちゃん流石やわ(笑)

>>64
ありがとうございます。期待にこたえられるようにしたいです!

>>65
一応モデルは複数います。技も色々なキャラから拝借していくつもりです。

>>93
そう言っていただけると嬉しいです!さすがニコね!って感じですね(笑)

【第8章】

~拘束の女神~

港を経由し、再びリリホワ王国の地を踏む一同

ホノ「懐かしい景色だね。まだあんまり時間は経ってないはずなのに」

ウミ「感傷に浸ってるヒマはありませんよ。早速ワシワシティへ行かないと」

エリ「まあまあ。急ぐのはもちろんだけど、焦ってしまっては足元をすくわれるわ」

そうこうしている内に占いの町ワシワシティへ到着

マキ「早速町の人に聞いてみましょう。少女の居場所を」

町を散策し、「ラブレスライズ神殿」の地下聖堂奥との情報を得る

更にその封印が日に日に弱まっている所為か、地震や川の氾濫等の天災が相次いでいるとのこと

ニコ「じゃあまずはその神殿に行くわよ」

ホノ「な、何・・・これ」

驚く一同の眼前には紫がかった光と禍々しい黒い渦が混ざり合った形容し難いものが神殿を覆っていた

ハナ「な、中に入れるのかな・・・?」

リン「迷っててもしょうがないよ!みんなが行かないなら先に行くにゃ!」

コト「ちょっとリンちゃん!危ないよ!」

リン「うっ・・・ちょっと呼吸が苦しいけど、何とか大丈夫だよ」

マキ「行くしかないわ。覚悟を決めないと」

ニコ「そうね。手を拱いているヒマがあったら体を動かしなさい」

こうして文字通り重い足取りで神殿の中に入っていく

中は荘厳な雰囲気の漂う神殿のままだった

ホノ「すっごーい・・・キラキラしたガラスに大きな像」

ウミ「どれも目を奪われる物ばかりです・・・」

エリ「ここが行き止まりのようね。あそこの扉かしら、入り口は」

コト「開けてみようか。それっ」

確かめるまでもなく、その先に魔物が封印されているだろうと思えるほどの圧迫感

ハナ「こ、この先に進まないと、いけないの・・・?」

ニコ「後には戻れないわよ。今一度覚悟しなさい!」

より一層息が詰まりそうな暗く長い階段を下っていく

中は予想以上に広大な作りになっているようだ

マキ「ねえ。本当にこっちであってるの?」

エリ「何となくではあるけど、より息苦しくなっている気はするけどね・・・」

ホノ「確かにそうだね。魔物の近くまで行けばきっともっと息苦しくなると思うよ」

リン「一回の戦闘がこんなにも辛いなんて・・・もう結構奥に来てるはず・・・あ」

ウミ「ありましたね。いかにもって扉が。さあ三度、覚悟を決めましょうか」

重く大きい扉を開けると、不思議な光の鎖で拘束されている少女がいた

ハナ「あ、あれがそうだよね・・・あの姿は・・・」

ホノ「やっぱり私たちと同じ、選ばれし人間だね。早速助けないと!」

マキ「待って!もしここで封印を解いたら、魔物の影響力がどうなるか・・・」

ホノ「で、でもそうしないと助けられないし、ちゃんとした封印も出来ないよ!?」

マキ「そんなこと分かってる!もっと慎重に事を進めましょう」

ニコ「とは言っても・・・この部屋には奥にある祭壇とこの拘束された子だけよ」

??「うう・・・っ」

エリ「意識があるのかしら?とても苦しそうよ」

ウミ「そろそろ限界なのではないでしょうか・・・やはり我々の手で解放するしか方法は・・・」

ホノ「やろう。4回目の覚悟だよ。・・・はあっ!」

少女の周りの鎖を切り裂くと拘束を解かれた少女はそのまま落下してしまった

コト「苦しみからは解放されたみたいだけど、まずは回復しないと・・・」

??「・・・あれ・・・?封印が解かれてる!?魔物は・・・?」

少女が目を覚ますと、既に魔物と戦っている8人の姿があった

ウミ「逝きなさい、アストラルレイザー!」

ニコ「解き放たれし不穏なる異界の力、目の前の邪悪に裁きを!ヴァイオレントペイン!」

??「ウチと同じ・・・?魔物を倒そうとしているの?私も戦わないと・・・」

ハナ「大地の咆哮、其は怒れる地竜の爪牙。グランドダッシャー!ここは私たちに任せて!」

ホノ「くっ・・・封印が解かれた直後は鈍かったのに、なんかだんだん動きが素早くなってない!?」

??「アカン!その魔物は魔法の力を吸い取って自分の力にしてしまうんや!」

リン「だったらリンの出番だよ!くらえ!衝波魔神拳」

マキ「なるべく魔法は使用しないでいきましょう!」

ニコ「それなら任せるニコ!ピコピコハンマー!」

コト「少しずつだけど効いてるよ!みんな、頑張ろう!」

とは言うものの、ここに来るまでの道のりでかなり体力を消耗している

エリ「はあ、はあ・・・呼吸が・・・一層苦しくなって・・・」

ウミ「くっ・・・い、意識が・・・遠のいて・・・」

ハナ「ウミちゃん!・・・キュア!・・・ダメです・・・力が・・・」

完全に動きが止まってしまう。魔物もダメージはあるが、まだ動けるようだ

ホノ「何とか・・・何とかしないと!」

??「みんな、ありがと。ウチはもう大丈夫」

??「一人じゃないってこんなに嬉しいんやね。もう苦しませないから」

??「無光なる最果ての渦。永遠の安息へと導け!ブラックホール!」

少女が空中へ投げたタロットカードが漆黒の塊となり、魔物に炸裂する

魔物は吸収しようとするも、それ以上のダメージを食らってしまい絶命した

そして聖堂内に蔓延していた忌わしき空気も一気に消滅した

エリ「凄い・・・一撃で倒したわ」

??「みんな、今助けるからね。フェアリーサークル!」

ニコ「ぷはーっ!た、助かった・・・」

リン「死ぬかと思ったにゃー・・・」

??「さて、やっとちゃんとした封印が出来るみたいやね。それっ」

『本当の力とは、その者の人としての強さである。≪ミューズ≫はそれを補助する為の能力。

決して自分を見失ってはならない』

マキ「私はいつでも冷静沈着だから関係ないわね」

ホノ「あの・・・大丈夫でしたか?」

ノゾ「うん。ホンマにありがとうな。あ、ノゾミでええよ」

エリ「ノゾミ。あなたはどうやってその力を得たの?そして何故一人であんなことを?」

ノゾ「ウチ結構有名な預言者(スコアラー)やってん。あの光を見た時、嫌な予感がしたんよ」

ニコ「それで一人で聖堂の奥まで行ったわけ?そんな危険なことを・・・」

ウミ「あなただって一人で戦ってたじゃないですか!」

ノゾ「さて、戻ろうか。町の様子も気になるしね」

ホノ「そうだね。今までと同じようにきっと元通りになってるはずだよ」

そして聖堂を後にした一同が見たものは-

ハナ「そ、そんな・・・どうして・・・?」

ホノ「地震で壊れた家も川が氾濫した跡もそのままだ・・・・」

ノゾ「ウチが中途半端な封印をしてしまった所為やろか・・・?」

ニコ「そんな訳ないでしょ。あんたがやらなかったら間違いなく町は無くなってたわよ」

コト「そうだよ・・・ノゾミちゃんの頑張りは間違ってない!きっと町も復興するよ」

エリ「恐らくそれだけ魔物の影響力が強くなってるってことじゃないかしら」

ノゾ「・・・みんなはこういう町を助けてきたんやな?≪ミューズ≫の力を使って」

ホノ「そうだよ。封印はあと1つ。最後の場所はもっと大変なことになってるかもしれない」

ウミ「急がないといけません。ノゾミが加われば9人。これで全員揃いました」

リン「見て見てカヨちん。占いに使う水晶があるよ!」

ノゾ「興味もて興味もて」

ハナ「最後はどこだろう?この世界で封印がありそうな大きな街はあと・・・」

ウミ「私の生まれ故郷、ラブアロです。ここから北にあります」

エリ「他に当てがないなら行きましょう。時間が惜しいわ」

コト「次が最後だよ。気を引き締めて行こう!」

ノゾミ タイプ:魔法使い 武器:タロットカード

今日はここまでです。読んでくれている方、ありがとうございます。
ここまでの疑問ですとか、質問とかあると嬉しいです!
最後に助けてリリホワのフレーズ入れました(笑)

乙です
知ってる技出てくるとなんかテンション上がるにゃ~
獅吼爆炎陣大好き

>>107

獅吼爆炎陣いいですよね~!スタンの技はカッコ良いですね。

各キャラがどんな技(前に書いてあったの含めて)を覚えるかは気になるな

あとは絵里以外の秘奥義とか

【第9章】

~ラブアロの真実と道しるべ~

ニコ「ところで、何故旅の途中でラブアロへは行かなかったの?」

ウミ「先に情報が入ってきたのでそちらを優先しました。ただ・・・」

マキ「ただ?」

ウミ「私の父親は濡れ衣を着せられ町を追放されたそうです。ですから出来れば行きたくないと思っていました」

ホノ「そうだったんだ・・・でもこうしてウミちゃんと出会えて、私は嬉しいよ!」

ウミ「ホノカ・・・ありがとうございます。追放と言っても私も小さい頃の話です。気にすることはありませんよ」

エリ「それなら良いんだけど・・・何かあったらすぐに言いなさい?」

ウミ「ありがとうございます。さあ行きましょうか」

ハナ「あ、町が見えてきたね」

ホノ「うーん・・・特に異変は見当たらないね」

ウミ「そうですね・・・と言っても大分昔の話ですから、町並みも覚えていませんね・・・」

ニコ「何か町の象徴みたいな建物や場所はないの?」

ウミ「剣道、柔道、弓道に日舞などの所作立ち振る舞いが重要とされる文化が盛んなので道場が多いですね」

リン「なんか難しそうだにゃ~」

エリ「手当たり次第に探すより、その辺にいる人に聞いた方がよさそうね」

町には特に異変はなさそうで、道を歩いている人に聞いても

「光が落ちたなんて聞いたことがない」「何かに襲われたとかはない」との返事ばかりだった

八方塞の状態で困っていたところ

??「君は・・・もしや・・・ウミちゃんかい?」

ウミ「はい・・・そうですが。どちら様でしょうか?」

キサ「君が幼い頃、ここの町長をしていたキサラじゃよ」

ウミ「・・・申し訳ありません。当時の記憶も曖昧で覚えておらず、ご無礼を・・・」

キサ「いや、無理もない。大分昔の話じゃ。・・・しかし君の父親の件、本当に申し訳なく思っておる」

ウミ「私は詳しいことは知らないのです。よろしければ詳しく教えていただけますか?」

キサ「簡単に言えば、政治的な闘争に巻き込まれた形じゃよ。誠実が故に権力に抗ってしまった。

しかしお父さんは間違っていないかった。しかし当時の私も無力だった・・・」

ウミ「そうですか。しかしあなたは悪くありませんよ。教えていただきありがとうございました」

ニコ「取り込み中悪いんですけど、ここ最近何か異変は無かった?町の人たちにも聞いてはいるんだけど・・・」

キサ「そうじゃな・・・ワシもそういったう噂は聞いておらんし見てもおらんな」

ホノ「やっぱり・・・どうしよう手がかりがまったくないよ」

キサ「一体何があったと言うんじゃ?」

一同は今まであったことをキサラ元村長に伝えた

キサ「ふむ・・・その封印やら光については何も知らないので言えないが、もしや・・・」

エリ「何か他の情報があるのかしら?」

キサ「実はこのラブアロという町は遥か昔はプランタン共和国にあったんじゃ。しかし水害やら地震やら

とにかく災害が多かった。だから隣国のリリホワに移住したんじゃよ。今覚えば災害が多かったのは封印が・・・」

ハナ「その跡地に封印があるのかも・・・?しかも封印がされていても影響が出るほど強力な」

コト「きっとそうだよ・・・すぐに行かなきゃ!」

キサ「一部の人間は美しい町並みを手放したくなくて、その後も町を縮小しながら細々と暮らしてたそうじゃ」

マキ「じゃあ今も人が暮らしている可能性があるってこと・・・?」

リン「だとしたらあの光の所為でさらに封印の影響が強くなってるかも!?」

ノゾ「ワシワシティでもあれほどだったのに、もしかしたら・・・」

ウミ「昔のラブアロはどこにあったのですか?」

キサ「オトノキの北西じゃな」

コト「ワンダラ山を越えなきゃいけないんだね・・・」

「パッと行きますか?」
はい ←
いいえ

いいえ

キャラ同士の話が見たいです

>>110
使った術技は後でまとめますよ~
あと今のところ秘奥義を使用しているのはニコのメテオスウォームだけです。
覚醒しているのはニコだけなので。一応秘奥義は皆2個ずつ用意する予定です。

>>116

いいえを選ばれるとは思わなかった・・・今書いてます。ちょっとだけですが

自分もDは好きですね
DとD2は技名前が違うのが多いですが
このSSだと花陽はロックブレイクとエアプレッシャーを覚えてるってやつですかね

【第9.5章】番外編

【第9.5章】番外編

ウミ「さて!それでは再びプランタン共和国を目指しましょう!」

リン「何か急にテンション上がってるにゃ~」

ハナ「いつものウミちゃんらしくないよ・・・」

ホノ「あ~いつもの悪癖が出ちゃったか・・・」

ノゾ「悪癖?なんやのそれ?」

ウミ「さあ見えてきましたよ!ワンダラ山です!」

エリ「高い山ね・・・骨が折れそうだわ・・・」

ニコ「え~別のルートないのぉ~?」

マキ「文句言わないの!・・・まあ確かにめんどくさいけど」

ウミ「聞き捨てなりません!目の前に山があるのですよ!?みんなで山頂アタックです!」

コト「あはは・・・なんか当初の目的を忘れているような・・・」

ホノ「いや~やっと頂上についたよ・・・」

ウミ「素晴らしい・・・何度登っても素晴らしい景色です!」

ニコ「何かすっごい興奮してるわね・・・」

ウミ「当たり前です!この景色!この空気!旅の疲れが一気に吹っ飛びました!」

リン「リンはもう疲れたにゃ~・・・」

ノゾ「休憩したいところだけど、次の目標があるし、あまりゆっくりはしてられへんよな~」

コト「そうだね~。もうちょっとしたら出発しないとだね」

ハナ「みんな~ご飯炊けたよ~!」

マキ「それどっから持ってきたのよ!?」

エリ「ハラショー!ここで腹ごしらえしてから下りましょう」

ハナ「やっぱり白米は最高です・・・この景色も相まってより美味しかった・・・」

ウミ「そうでしょう!そうでしょう!?だから山は素晴らしいのです!」

コト「二人とも楽しそうだね・・・あはは・・・」

ホノ「ふう~もうお腹いっぱいだよ~」

マキ「さあ、そろそろ山を下りましょう?」

リン「行くにゃ~!とりゃ~!」

ニコ「ちょっと!転ぶわよ!?」

ノゾ「あれは・・・落石?リンちゃん危ない!」

ウミ「はあっ!」

ホノ「さすがウミちゃん!弓で岩が粉々になった・・・」

ウミ「リン!山で無防備な行動はしてはいけません!もし私がいなかったら・・・」

リン「ウミちゃん・・・ごめんなさい・・・」

エリ「そうよ、リン。はぐれたり魔物に襲われる恐れもあるわ。みんなで一緒に行動しましょう」

コト「あ、頭から血が・・・今治してあげるね」

リン「コトリちゃん、ありがとう」

ハナ「リンちゃん、危ないから手をつないで下りよっか?」

ノゾ「うふふ。仲良しさんやね~」

ホノ「よーし!気を取り直して、次の町までガンドコ行こう!」

本当は町の移動のダンジョンとかも書こうと思ったんですが、時間と技量を天秤にかけた結果、
今回は断念しました。万が一需要があれば、全部書き終わったあとに追加するかも?

>>119
D2の術技は他のシリーズではあまり使用されませんよね
プリズムフラッシャとかストーンザッパーとか

【第10章】

~忘れられた村~


ワンダラ山を越え、再びプランタン共和国に足を踏み入れた一行

そして遂に昔ラブアロがあったと言われている地にたどり着いたのだが・・・

リン「なんかボロボロの家ばかりで・・・」

ハナ「人が住んでる気配はないね・・・」

ノゾ「ここ最近何かが起きたって荒れ方じゃないような気がするなあ」

ホノ「・・・住んでる人がいるか探してみよう」

道路も建物も、全てが荒れ放題で、ここに人が住んでいるとはとても考えられない状況だった

しかし、村の奥の方、海側へ進むと集落のようなものを見つけた

ホノ「あれは・・・もしかしたら誰かいるかも?」

ウミ「行ってみましょう!」

集落に近づくと、気配を感じたのか家の中から人が出てきた

??「あなたたちは?」

??「どこから来たのかしら」

エリ「私たちはこの辺にあると思われる封印を探しにきたの。最近光が降ってきたりしてないかしら?」

??「そういえば以前そんな事があったね。何も起きてないからすっかり忘れてたけど」

ホノ「あなたたちはずっとここに住んでるの?」

??「生まれた時からね。何もないけど、平和でのどかで、決して悪いところじゃないよ」

マキ「村の入り口はずいぶん荒廃していたのだけれど」

??「ここは昔から災害に悩まされていたらしくて、最近はほとんどないんだけどね」

??「あそこの建物に、昔の資料がたくさん残ってるから見たければどうぞ」

??「この村の歴史、500年前にこの世界・シルヴァランティスを襲った災厄、色々な書物があるわ」

ウミ「500年前の災厄・・・これは確認しないといけませんね」

ニコ「何か重要な手がかりがあるはずよ」

ハナ「あ、ところで・・・封印みたいなものはこの辺にありますか・・・?」

??「封印?祭壇は海沿いにある洞窟の中にあるわよ。そんなに深くはなかったはず」

ホノ「ありがとう!場所も分かったし、今は被害もないみたいだからまずは書物を見に行こうか?」

コト「そうだね。最後の封印だし先に情報を得ておくのが良いかも!」

リン「リンは本読むの苦手だからみんな頑張ってね!」

ヒデ「あ、忘れてたけど私はヒデコ、向こうの二人はフミコとミカって言うの」

ホノ「ヒデコちゃん、フミコちゃん、ミカちゃん、ありがとう!」

書物庫に入った一同は早速参考になりそうな本を読み漁る

「西暦1500年ごろ、突如9体の魔物が現れ、世界を襲った

その時立ち上がった9人の英雄。災厄に混乱する世界を救うために

魔物との死闘を繰り広げる。しかし強力な魔物を倒すのは容易ではなく

弱らせたところを封印するのが精一杯だった。それも自らの命と引き換えに

そして災厄から世界を救った9人の英雄は永遠の眠りについた

時は過ぎて、英雄らの事は忘れ去られ、この世界は再び繁栄を遂げる」

「それでも魔物の影響は凄まじく、ラブアロの村はその後100年ほどの間

災害に悩まれる事になる。絶えかねた住人たちは移住を決断する

そしてリリホワ王国に編入。しかし一部の人間は移住を拒否し留まる事を決意する

そして出来たのがこの村である。住人たちはこの村を「栄光」と言う意味の「モブ」と名づけた

その後も災害に悩まされながらも細々と暮らしてきた。いつしか災害の頻度は弱まり、今は

世界地図に載らない、忘れられた村となっている」

ホノ「ただの昔話かと思ってた・・・」

ウミ「そうですね。私も御伽噺の類かと思っていたのですが・・・まさか現実にあったとは」

ハナ「命と引き換えに世界を救ったのに忘れられるなんて・・・かわいそう・・・」

リン「でも私たちはなんとか倒せたよね?」

マキ「やっぱり封印から解放されて時間が経ってなかったからと思うわ」

ノゾ「時間が経つほど強くなってたんやろ?だからウチの町の魔物は強かった」

エリ「私たちが少しでも魔物を倒すのが遅れていたら、また命を賭して封印をしなければいけなかったのかしら・・・」

ニコ「・・・もう過ぎたことよ。魔物は残り1体。もう情報は十分入手したし、行きましょ」

ホノ「そうだね。みんな、心して行くよ!」

ヒデコたちの言ったとおり、洞窟の中は狭く、すぐに最深部にたどり着いた

そして既にそこには魔物が待ち構えていた

ホノ「さあ、これが最後だよ!みんな、頑張ろう!」

ノゾ「よし来た!魂をも凍らす魔狼の咆哮、響き渡れ!ブラッディハウリング!」

エリ「切り刻め、風の如く!風塵!封縛殺!!」

ホノ「炎よ集え!魔王炎撃波!!」

ウミ「完全に怯んでいます!この調子で行きましょう!」

リン「・・・ってかもう倒しちゃったけど・・・」

マキ「あっけなかったわね・・・」

ホノ「さあ、最後は私が封印をするよ」

ニコ「長かったけど、これで世界に平穏が訪れるのね・・・」

マキ「この旅が終わったら、ニコちゃんのパパのお墓参りに行くわ」

ノゾ「ウチは町の復興を手伝わんとね」

ホノ「・・・あれ?封印はしたはずなのにいつもの紋章が現れないね・・・」

全員が首をかしげていると、急に大きな地震が襲う

ウミ「みんな、姿勢を低く保って下さい!・・・一体、何が・・・?」

??「ふふふ・・・」

??「あははははは」

ウミ「・・・コ、コトリ?」

いいえ選んでしまってごめんなさい…
キャラ同士の絡みが見たかったんです…
申し訳ないです…
けど山登り海未ちゃん書いて下さって嬉しかったです

>>135

いえいえ!大丈夫です。カーソルは「はい」にしてたんで、想定外で驚いただけです(笑)
さて、どうするか・・・と悩んで、ワンダラ山を越えるなら「山頂アタック」しか無いな、と思って!
喜んでいただけたなら良かったです~^^

【第11章】

~悪夢の始まり~


ホノ「コ、コトリちゃん・・・?どうしたの・・・?」

コト「みんな、ご苦労様。おかげで魔王の復活が叶ったよ♪」

ハナ「え?え?どういうこと・・・?」

エリ「コトリ!?一体何だっていうの?」

コト「ほーんと、節穴だらけで笑えるね」

コト「ハ・ラ・ショーで封印した時に出た紋章の言葉、覚えてる?」

リン「『封印はその者の純粋な力のみで行え。決して他の物を入れてはならない』だったっけ?」

コト「リンちゃん良く出来ました。そう、私は今までずっと皆が封印する瞬間に魔力を注いでいたの

古の魔力「良きに計らえ(コトリノオヤツ)」をね♪」

コト「この魔力を注入するとね、魔物は一旦封印されるけど、魔物の力が増幅して

魔王復活の生贄に出来るんだ♪」

ニコ「あんたさっきから何言ってるのよ!コトリはどこに行ったの!?あんたは誰!?」

コト「怒らないでよニコちゃん♪私は正真正銘コトリだよ~。この世界を滅亡させる使命を

仰せつかった、破滅の使者なの」

ノゾ「この村に入る前、タロットの占いで出た不吉な予感はこれだったんやね」

ホノ「嘘、でしょ?コトリちゃん・・・誰かに操られてるの?」

コト「さあ、これで準備は整ったよ。後は邪魔者を排除するだけ♪」

ウミ「戦うしかありませんか・・・」

ホノ「そんな!コトリちゃんだよ!?ずっと一緒に旅をしてきた仲間だよ!?」

マキ「彼女はもうコトリじゃないわ。倒さないと世界が滅亡するのよ?」

ホノ「でもでも!戦うなんて、出来ないよ!どうしてっ!?」

コト「やっぱりホノカちゃんは優しいね♪そんなホノカちゃんが好きで好きで・・・大嫌いだったの♪」

ホノカに襲い掛かるコトリ

ホノ「きゃああっ!コ、コトリちゃん・・・何で・・・」

コト「そうそう。実はね、ホノカちゃんとウミちゃんの記憶は私が改変しちゃったの♪今戻してあげるね」

一瞬の頭痛と共に二人の脳内に記憶が蘇る

ホノ「あ・・・そうだ・・・いつもずっと一緒にいた・・・」

ウミ「今はっきりと思い出しました・・・いつも三人で遊んでいました・・・」

コト「いくら時間が経っても、あんなに仲良くしてたんだよ?普通忘れるわけないよね?

だから、コトリが力に目覚めた数年前にちょっと悪戯しちゃったの♪だって酷いじゃない?

二人はとても仲良しで、私はいつも仲間外れみたいで・・・だから二人の記憶から私の存在を消したの。

ホノカちゃんは少し残ってたみたいだけど」

ウミ「そんな事ありません!私もホノカもコトリの事は大切な友達でした!今までも、これからも!」

コト「オトノキの皆の所為でお母さんはおかしくなった。だから復讐を誓ったの」

コト「こんな世界、全部壊しちゃえって♪」

エリ「ホノカ!みんな、やるしかないわ!私たちの命も、世界も守らないと!」

コト「うふふ。そうこなくっちゃ♪流石に8人を同時に相手にするのはちょーっと

大変だから~・・・いきなり本気で戦ってあげる♪」

コト『博愛の名の下に、その力を示せ。我が名は≪暗黒の堕天使(ブラック・ルシフェル)≫』

コト「さあ、手加減なんてしないからね♪死んじゃったらごめんね~」

ニコ「相手がコトリだからと言って、躊躇してたらこっちがやられるわよ!」

ハナ「でも、でもぉ・・・!」

リン「本気で戦うなんて無理だよ・・・!」

コト「そんな事言ってたら~・・・ホントに死んじゃうよ?」

コト「黒雲招来、雷神咆哮!バニッシュヴォルト!」

一同「きゃあああああああ!!!」

ホノ「コトリちゃん・・・どうして・・・!」

マキ「ホノカ!いつまでそうしてるのよ!」

ニコ「気持ちは分かるけど、このままだとみんな死ぬわよ!」

ホノ「どうして・・・!?どうしてみんな戦えるの・・・?」

ノゾ「あの状態じゃ、ホノカちゃん抜きで戦うしかないやん!」

ウミ「せめて、せめて意識を奪うだけでも・・・!穿て!蒼穹の十二連!」

マキ「水蛇刀、清潤、無限刀!・・・そっちに行ったわよ!」

ノゾ「歪められし扉、今開かれん、ネガティブゲイト!」

コト「みんな、強くなったねえ♪でもそろそろ終わりにしようか?」

エリ「みんな気をつけて!強力な術が来るわ!」

ホノ「もう・・・もうやめてよ・・・みんな!」

コト「天光満つるところに我はあり、黄泉の門開くところに汝あり、出でよ神の雷」

コト「これで終ーわり♪インディグネイション!!!」

とてつもない雷撃が全員を襲う

コト「あ、ちょっと本気出しすぎちゃった♪ごめんねぇ~」

全員既に意識が遠のいているようだ

コト「さてと・・・トドメは順番に刺そうかな?」

ノゾ「ぐっ・・・アカン・・・体が動かない・・・」

ニコ「はは・・・一瞬走馬灯が見えたわ・・・」

コト「二人が一番元気そうだね~じゃあまずはニコちゃんから♪」

その瞬間、コトリが謎の頭痛に苦しみだす

コト「・・・ぐっ・・・頭が・・・どうして・・・?」

コト「・・・分かったわよ・・・一旦戻るわ・・・」

マキ「な、何が起きたの・・・?」

コト「と言うわけだから、ここは見逃してあげる♪続きはまた今度ね!」

ウミ「ま、待ちなさい・・・!どこに行く気ですか・・・っ!」

コト「私には帰る場所があるの♪さあ、扉を開きなさい!」

コトリがそう唱えると、9つの封印から強烈な黒い光が放たれ、世界の中心部に集まった

すると、とてつもない地響きと共に、海から巨大な島のようなものが現れた

ハナ「な、何・・・あれ・・・?」

コト「さあ、遂に長年の夢だった魔王復活への一歩だよ♪その名も「デリス・サンライズ」」

コト「そして、目覚める古の魔王、「アライズ」の居城」

リン「アラ・・・イズ?」

コト「名残惜しいけどお~、また会えるかな?君たちが無事にたどり着ければね♪」

するとコトリは背中に生えた大きな羽根を羽ばたかせ、飛び去って行ってしまった

ヒデ「何か凄い音がしたけど・・・どうしたの、ってみんな大丈夫!?」

フミ「早く手当てしないと!」

ミカ「人を呼んでくる!」

村の人たちが協力して、8人の手当てを行う

気を失った8人は半日ほど経って、やっと意識を取り戻したものの

それはまさに悪夢のような出来事だった

ウミ「ホノカ・・・大丈夫ですか・・・?」

ホノ「・・・大丈夫そうに見える?」

ホノ「みんな、ヒドいよ。コトリちゃんだよ?どうしてあんなこと・・・」

ニコ「あんたねえ、いい加減にしなさいよ!殺されるところだったのよ!

マキ「それどころか世界の危機よ。このままだと」

ホノ「・・・もう、そんなのどうだっていいよ。私疲れちゃったし別に世界がどうなろう」

そう言い終わる前に、ウミはホノカの頬を殴る

ウミ「あなたは・・・あなたは最低です!」

ハナ「ウ、ウミちゃん・・・落ち着いて・・・」

ウミ「気持ちは分かります。ですが、世界の危機です。みんなの家族や友人、そしてここにいる仲間。

全員失って良いのですか?辛いのはあなただけじゃないんです!私も胸が張り裂けそうなんです!」

ウミ「でも・・・でもっ!やらなければならないんです!このままでは・・・!」

ノゾ「ウミちゃんの言うとおりやん?それにもしかしたらただ操られてるだけかもしれないし」

リン「上手くいけば助けられるかも!まずはもう一度会って、真相を確かめないとだね。でも今の私たちじゃあ・・・」

マキ「まあ返り討ちに合うのが目に見えてるわね」

エリ「はっきり言うわね。でもその通りよ。さて、どうしたものかしら・・・」

ミカ「あの~・・・お取り込み中申し訳ないんだけど・・・」

ヒデ「さっきみんなを助けた時、祭壇に文字が映っていたんだけど」

ウミ「どんな文字でしたか?」

フミ「『どうしても乗り越えられない試練が訪れた時、世界に3つある我々が眠る封印を尋ねよ』だったかな?」

ハナ「3つの・・・封印?どこにあるんだろう・・・」

ミカ「その後ね、世界地図みたいなのも浮き上がったの。今と少し地形は変わってたけど

プランタン共和国にある「ブルベリ大森林」、リリホワ王国にある「ビネツカラ古仙洞」

あとはビビ帝国にある「オトメシキ石英林」だと思うよ」

ウミ「ありがとうございます。もしかしたらそこで何か解決策が見つかるかもしれません。行きましょう」

ニコ「まずはプランタン共和国にあるブルベリ大森林かしらね」

ホノ「・・・」

ノゾ「辛いかもしれんけど、今は動くしかないと思うんよ」

リン「よ、よし!みんな、が、頑張りますわよ!」

ハナ「リ、リンちゃん!落ち着いて・・・」

いよいよ物語も佳境を迎えてきました。
テイルズにありがちな裏切り要因はことりでした。
読んで下さっている人がいるみたいでとても嬉しいです。
引き続き質問や雑談、何でも受け付けてます!よろしくお願いします!
返信及び更新は本日夜になってしまいますが・・・

乙です

振り返って読むとちゃんと裏切りの伏線っぽいのがちゃんとあるね
しかしそう来たか...
良きに計らえは笑った

ことりが完全にゼロスポジだった...

さてここで問題なのは、このことりはクラトスルート仕様のゼロスか、ゼロスルート仕様のゼロスかだな...

>>149 ありがとうございます!

>>150
読んでいただきありがとうございます!
良きに計らえ(コトリノオヤツ)は自画自賛してます(笑)

>>151
ことりはゼロスポジですねー。あとは空飛ぶ的な意味ではカルセドニーとか

さて、それではまた夜に・・・

【第12章】

~試練を乗り越えて~


≪ブルベリ大森林≫
マキ「ったく、どうしてこうも魔物ばかりいるのよ」

エリ「魔王復活の影響があるのかしら。面倒ね」

ノゾ「(エリち。ホノカちゃん心ここにあらずだから、助けたってな)」

エリ「(分かってるわ。ノゾミも頼むわよ)」

ニコ「あ、向こうに大きな石碑があるわよ」

8人が近づくと、石碑からまばゆい光が放たれ、何者かが現れた

ハナ「あ、あなたたちは一体・・・?」

エミ「私たちは古の英雄。私は≪情熱のミューズ・エミツン≫」

ウチ「≪博愛のミューズ・ウッチー≫です」

シカ「そして私が≪誠実のミューズ・シカコ≫です」

ウミ「あなたたちが、私たちに力をくれた古の英雄の方々ですか?」

シカ「そうです。あなた達のような素質を持つ者が現れるのを500年待っていました」

エミ「私たちの力もそろそろ限界を迎えていました。そこに悪の魔力が襲いました」

ウチ「そして、今回の悲劇が起きました。それに打ち勝つのにはあなた達の力が必要です」

マキ「で、具体的にはどうしたらいいの?」

エミ「私たちが≪ミューズ≫の持つ真の力を解放します。ホノカ、私の前へ」

ホノ「・・・はい」

シカ「ハナヨはこちらでおいでなさい」

ハナ「ふえっ!?は、はい・・・」

エミ「ホノカ。あなたは恐らく人生で一番の苦悩を強いられているでしょう。今のままでは

力を解放してあげられません」

ホノ「どうしたら良いか分からないんです。世界も大事だけど、コトリちゃんも大事です。

どうにかしてコトリちゃんを元に戻す事は出来ませんか?」

エミ「その為には、力もそうですが、あなた自身の強い気持ちが必要です。今のままでは力を

授ける事は出来ません。今一度考えて下さい。あなたの本当に大切なものは何ですか?そして

コトリを取り戻す為に、覚悟を決めなさい。強い心を持って、彼女と対峙する覚悟を」

ウミ「ホノカ。私たちはいつだってあなたの味方です。だから安心して下さい」

リン「一緒にコトリちゃんを取り戻そう!リンたちもみんなで協力するから!」

ホノ「みんな・・・!ありがとう。私も・・・私が覚悟を決めないといけないんだよね」

エリ「あなただけじゃないわ。私たちは仲間なんだから。私たち「9人」は、ね?」

エミ「さあ、覚悟は決まりましたね?今一度こちらへ」

エミ「大切なものを守るため、大切なものを取り戻すため、あなたに力を授けます」

『情熱の名の下に、その力を示せ。我が名は≪太陽の笑顔(オレンジ・スマイル)≫』

ホノ「凄い・・・体の中から力と暖かい何かが湧き出てくるよう・・・!」

ノゾ「あれ?エミツン様がいなくなってしもたよ?」

ホノ「いるよ・・・私の中に。一緒に戦ってくれるって」

シカ「さて、次はハナヨですよ。あなたも覚悟は出来ましたか?もしかしたら命を落とすかもしれません。

それでも仲間の為に戦うと誓えますか?」

ハナ「本当は怖いけど、もうマージナル村みたいな思いをするのはいやだから・・・だから戦います!」

シカ「分かりました。それでは私も力を授けます」

『誠実の名の下に、その力を示せ。我が名は≪萌ゆる新緑(フレッシュ・ヴェルデュール)≫』

ハナ「あ、あれ?あまり変化がないような・・・」

シカ「どうやら・・・素質はあるものの、まだ自分自身への信頼がまだ足りていないのかもしれません。

ハナヨ、自信を持ちなさい。あなたならその内、力を発揮出来るでしょう」

ハナ「は、はい・・・頑張ります・・・」

ウチ「さて、私が力を授けるべきコトリは・・・私の力だけを奪っていってしまいました。

さらに自身の魔力でその力を捻じ曲げています。なので、ホノカ?」

ホノ「はい?」

ウチ「私もあなたの中にお邪魔します。コトリが正気を取り戻したときの為に、ね?」

ホノ「・・・はい!」

ニコ「三人ともいなくなっちゃったわね」

ウミ「でもこれでよかったのですよね?次はスイホリ港からトラバス港を経て、ビビ帝国にある

オトメシキ石英林を目指しましょう」

≪オトメシキ石英林≫
リン「何か、透明な石がいっぱいあって綺麗にゃ~」

ニコ「これ、凄いわね・・・少し採ってもばれないかしら・・・」

マキ「何言ってるのよ!もうすぐ最深部に着くはずよ」

エリ「急に狭くなったと思ったら、広いところに出たわね・・・あら?」

ホノ「うわー・・・凄い!一面キラキラ光る石だらけだ!」

ウミ「まるで心が洗われるようです・・・おや?あれは・・・」

ソラ「待っていました。現代に現れし新たな英雄よ。私は≪信念のミューズ・ソラマル≫

パイ「私は≪献身のミューズ・パイル≫です」

ナン「≪正義のミューズ・ナンジョルノ≫よ」

ソラ「さて、ニコ。こちらへ」

ニコ「あ、あたしから?き、緊張するわね・・・」

ソラ「あなたはとてつもない強い心を持っています。常に周りを鼓舞し、自分が犠牲になることを

厭わない。だからこそ私とあなたは遠い距離を越えて、その能力を開花させました。あえてもう一度

尋ねます。強い信念を持って、戦うと誓いますか?」

ニコ「もちろんよ。家族のために、世界のために、仲間のために、戦うわ」

『信念の名の下に、その力を示せ。我が名は≪撫子小悪魔(ピンキスト・インプ)≫』

パイ「次は私ですね。マキ、いらっしゃい」

マキ「は、はい!」

リン「まきちゃん珍しく緊張してるにゃ~」

パイ「昔の私と似てますね。素直に気持ちを表現出来ない。不器用な性格」

マキ「う、うるさいわね!」

パイ「力を授かるには、仲間を信頼する心が必要です。あなたは仲間を心から信頼していますか?

背中を預けられますか?素直な気持ちで答えて下さい」

マキ「私は・・・私は、みんなを信頼しているわ。国を救ってくれて、パパを救ってくれたみんなを・・・

そしてニコちゃんのパパの為にも、この世界を救いたい。だからその為に力を合わせて戦うわ」

パイ「分かりました。普段からそうやって素直になれれば良いのですが・・・」

『献身の名の下に、その力を示せ。我が名は≪紅緋の姫君(スカーレット・プリンセス)≫』

ホノ「マキちゃん、良かったね。マキちゃんの気持ちはみんな分かってるから」

マキ「う、うん。あ、ありが、とう・・・」

ニコ「やーん、マキちゃんかわいいー」

マキ「カ、カラカワナイデヨ!」

ナン「仲睦まじいようで安心しました。さて私は・・・エリ、あなたですよ」

エリ「私ね・・・もうとっくに覚悟は出来ているわよ」

ナン「ええ。まったく心配していないわ。あなたの強い気持ちは既に伝わっているから」

『正義の名の下に、その力を示せ。我が名は≪氷上を舞う白鳥(アイスブルー・ワルツ)≫』

ハナ「エリちゃん、どんな感じ?私はまだだから・・・」

エリ「ホノカも言ってた通り、何か胸の奥から勇気が沸いてくるみたいね」

エリ「さあ、時間が惜しいわ。早速次へ行きましょう」

ウミ「トラバス港に戻ってフタハピ港ですね。そこから東に行けばビネツカラ古仙洞があるはずです」

≪ビネツカラ古仙洞≫
ホノ「高いねえ・・・落ちたらひとたまりもないよ!」

ウミ「走り回って落ちないで下さいよ。リンも」

リン「そ、そんなことしないにゃ~」

マキ「今、走る構えしてたわよね・・・?」

ノゾ「ほら、魔物も出てきてるし、気をつけないとアカンよ?」

ハナ「だんだん海が近づいてきたね。結構下ってきたからね~」

ホノ「あ!あったよ!大きな石碑!」

ウミ「残るは私と、ノゾミ、リンですね・・・」

リン「ドキドキするにゃ~!」

ノゾ「楽しそうやん?」

ミモ「お待ちしておりました。≪精悍のミューズ・ミモリン≫と申します」

クス「≪慈愛のミューズ・クッスン≫だよ」

リピ「私は≪友情のミューズ・リッピー≫です」

ウミ「世界と仲間の危機です。私はいかなる試練もお受けします。力を授けて下さい」

ミモ「ここまで仲間を良く引っ張って来ました。賞賛に値します。しかし、焦らないで下さい。

あなたが焦るとみんなに伝染します。常に平常心で、凛とした態度でおりなさい」

ウミ「・・・分かりました。頭の痛い言葉ですね。そのように心がけます」

ミモ「殊勝な心構えです。その実直な気持ちをずっと持ち続けていて下さい」

『精悍の名の下に、その力を示せ。我が名は≪無垢なる蒼(ピュアレスト・ブルー)≫』

クス「次は私の番だね。ノゾミちゃんは私よりずっと大人だね。何も心配してないよ」

ノゾ「嬉しいなあ。照れるやん?」

クス「でも、どうか辛い時は辛いと仲間に言ってね。いつも気張っている必要はないんだよ?」

ノゾ「・・・そうやね。みんな信頼出来る人たちやから。カードもそう言ってる」

『慈愛の名の下に、その力を示せ。我が名は≪月下の紫苑(バイオレット・ムーン)≫』

ニコ「ずいぶんと嬉しそうね」

ノゾ「何だか妹が出来たみたいで。ウチずっと一人やったから、嬉しいんよ」

ホノ「でも、もう一人じゃないよ。みんないる」

エリ「そうよ。私たちはもう一蓮托生よ」

ノゾ「そうやね。何でやろ、これから戦いに挑むのに・・・凄く穏やかなんよ」

ウミ「これもミューズの力なのかもしれませんね」

リン「最後はリンだよね?」

リピ「そうです。こちらへ。あなたは仲間と友達を大切にする優しい心を持っていますね

どうかそれをこれからも忘れないで下さい。そしてその拳で未来を切り拓きなさい」

リン「任せてにゃ、じゃなくて・・・任せて下さい!」

『友情の名の下に、その力を示せ。我が名は≪福来の黄鈴(ハピネス・イエロー)≫』

ハナ「リンちゃん・・・ど、どう・・・?」

リン「なんか凄いにゃ!今なら空も飛べそうにゃ~!」

ハナ「すごいよリンちゃん!羨ましいな~・・・」

ホノ「これで準備万端だね?さあモブの村へ戻ろうか!」

≪モブの村≫
ヒデ「お帰りなさい。どうだった?」

ホノ「みんなのおかげで無事、パワーアップしてきたよ!」

フミ「それは良かったね!ホノカちゃんも元気を取り戻したみたいだし」

ホノ「ごめんね、心配かけて」

ミカ「気にしないで。これからどうするの?」

ウミ「この村の封印にもう一度向かいます。そこでデリス・サンライズへの道しるべを見つけます」

ヒデ「そっか。一度行ったら当分戻ってこれないよね。絶対帰ってくるんだよ!」

ホノ「もちろんだよ!全てを終わらせて、9人で笑顔で帰ってくるんだ!」

フミ「信じてるからね。もし良かったら今晩はここで英気を養っていったら?」

ウミ「そうですね・・・ここはお言葉に甘えましょう」

エリ「ハラショー!流石ウミね。そうこなくっちゃ!」

ミカ「じゃあこれから準備するね。いっぱい食べて、ゆっくり寝るんだよ?」

マキ「リンもハナヨもホノカも、食べ過ぎてお腹壊すんじゃないわよ?」

ノゾ「あはは・・・よーし、ウチもいっぱい食うでー!」

ハナ「白米・・・!白米はありますか・・・っ!!!」

リン「カヨちん落ち着くにゃー!」

ホノ「ふー。いっぱい食べたし、そろそろ眠くなってきたよ」

ウミ「・・・隣、良いですか?」

ホノ「あ、ウミちゃん。・・・どうぞ」

ウミ「私は謝らなければいけません。あなたを殴ってしまいました」

ホノ「しょうがないよ。私があんなんだから・・・でも今は感謝してるよ!」

ウミ「ホノカ・・・!明日はいよいよ出発です。最後の戦いです。必ずコトリを取り戻しましょう」

ホノ「もちろんだよ!私たちだけじゃない。英雄様たちもいるから、きっと大丈夫!」

ウミ「そうですね。さあそろそろ寝ないと、また寝坊しますよ?」

ホノ「し、しないよ!まったくもー!・・・ありがと、ウミちゃん」

ハナ「はあ・・・緊張するな・・・」

リン「大丈夫だよ、カヨちん!みんないるから!もしいざとなったらリンがカヨちんを守るから!」

ハナ「ありがとうリンちゃん。リンちゃんは強いね。私は・・・まだ皆より弱いから・・・いたっ!」

リン「カヨちん!いつまでも弱気になってると、怒るよ!」

ハナ「もう怒ってるよ~!」

リン「ご、ごめんごめん。でも、いつまでも弱気じゃダメだよ。カヨちんはリンのこと守ってくれないの?」

ハナ「そんなことない!・・・そうだよね。いつまでもクヨクヨしてたらダメなんだ・・・!」

リン「そうにゃそうにゃ!いっぱいご飯も食べたし、ぐっすり寝て明日頑張るにゃ!」

ハナ「ありがと、リンちゃん。凄く安心したよ。よーし、頑張る!」

リン「その調子にゃ!ふあ~あ・・・もう眠くなってきたにゃ」

ニコ「ちょっといい?」

マキ「う゛ぇえ!?び、ビックリさせないでよ・・・」

ニコ「パパのことなんだけど・・・あんたが気に病む必要はないのよ?」

マキ「そうかもしれないけど・・・なかなかそうも割り切れないわ」

ニコ「別に無理に考えるなとは言わないわ。でも、気にしすぎて目測を誤らないでよ?」

マキ「ふ、ふん!私を誰だと思ってるの?」

ニコ「そうよ、その意気よ。そうじゃないとやりにくいわ」

マキ「・・・ありがと。今なら素直に言えるわ」

ニコ「私ね、帰ってきたらパパと同じ医者になろうと思うの」

マキ「じゃあ・・・ウチのお城で雇ってあげるわ」

ニコ「破格の待遇じゃないと行かないわよ?」

エリ「みんなには言ってないけど・・・まさかあなたとまた会うとはね」

ノゾ「同じハ・ラ・ショー出身の研究者。でも私は非科学的な道へ進んだ・・・」

エリ「びっくりしたわ。それと同時にノゾミらしいとも思ったわ」

ノゾ「でも、どうしてすぐにみんなに言わなかったん?」

エリ「余計な気を使わせたくなかったから・・・それに・・・」

ノゾ「それに?」

エリ「二人だけの秘密ってのも悪くないでしょ?・・・別にみんなを信頼してない訳じゃないわよ?」

ノゾ「それは分かってるって。でも、この戦いが終わったら・・・ハ・ラ・ショーへ戻るわ」

エリ「・・・そう言うと思ってたわ。少しだけ」

ノゾ「エリちは何でもお見通しなんやな。ちっとも変わってへん」

エリ「当然じゃない。かしこいかわいいエリーチカの異名、忘れたとは言わせないわよ?

ホノ「さて、皆の衆!準備はいいかね?」

マキ「いきなりどうしたって言うのよ・・・」

ウミ「ふふふ・・・さて、封印の元へ来ましたね。後は英雄の皆さんに託しましょう」

ハナ「でもあんな遠くにどうやって行くんだ、ろ、う・・・」

リン「か、体が光にす、吸い込まれ、てい、くよ・・・」

一同「わあああああああああああああ!!!!!」

ミカ「いなくなっちゃった・・・」

今日は野球見に行ってたので、ここで終了です(笑)
だんだんテイルズらしい厨二設定が出てきました。そしてお馴染みの
最終決戦に向かう前のキャラの掛け合いも盛り込んでます。
それぞれのキャラの二つ名を考えるのがとても楽しかったです!
やっぱりイメージカラーは入れないといけませんからね~

続き乙。
急に中の人出てきてびっくりしたわ(笑)

ゲームだと間違いなく古の英雄×3と戦闘だな

...ことり以外中衛キャラがいなさそうだから複数ボスはかなりつらそうだな

乙です!
最終決戦前のキャラ同士の会話は盛り上がるよなぁ~
続き楽しみにしてます!

>>176
どうにかして中の人出したかったんですよ(笑)

>>177
それ考えたんですけど、冗長になってしまうと思ってやめました
ゲームなら間違いなく戦闘ですね!

>>178
ありがとうございます!
それぞれのキャラの決意表明というか、意気込みというか
必要不可欠なシーンですよね!

【第13章】

~ひとひらの希望~


≪デリス・サンライズ≫
ホノ「いたたたた・・・乱暴すぎるよー!」

ウミ「この距離を飛んできたのです・・・致し方ありません」

ハナ「そ、そんなことよりも・・・」

リン「すーーーーっごく・・・高い塔だにゃ~」

ノゾ「頂上が見えへんくらいやねえ」

マキ「ここを登るのね。骨が折れそうってレベルじゃないわね」

ホノ「・・・気を引き締めて行こう。どこで何があるか分からないよ」

ニコ「随分と頼りになるリーダーになってきたわね」

エリ「そりゃあ固い決意をしたんだもの。親友を取り戻して、世界も救うって」

ホノ「さあ、行くよ!」

塔の入り口である重い扉を開くと、一筋の光が差し込む空間に人影があった

ウミ「あ、あれは・・・」

ホノ「コ、コトリちゃん!」

ニコ「いきなり現れるとはね・・・!」

コト「うふふ♪思ったより早かったね~待ちきれなかったよ♪」

ホノ「コトリちゃん!私たちはもう迷わない!必ず本当のコトリちゃんを取り戻してあげるから!」

コト「・・・本当の私って何?私の何を知ってるの?何も知らないじゃない!!」

ホノ「確かに、私はコトリちゃんの本当の気持ちを知れなかったのかも知れない。仲良かったはずなのに

いつの間にかいなくなって、いつの間にか遠い記憶になっていって・・・大好きな友達だったのに・・・

ずっと一緒にいると思ってたのに、薄情だって言われても仕方ないよね」

ウミ「私たちは子供でした。会いに行こうと思っても限界がありますし、どこに行ったかも分からない

と両親から聞かされた時は、本当に悲しかった・・・でも、その気持ちもいつの間にか薄れていったのかも

知れません。私もコトリを責める資格はありません。でも!まだやり直せます。まだ私たちには未来が

あるんです!何かに操られているなら目を覚まして下さい!」

コト「さっきから好き勝手言ってくれるなあ・・・もう聞きたくなんだよね!オトノキの人間どもの所為で!

お前達の所為で!母と私は壊れたんだ!その恨みと憎しみの負の感情が私をこうした!」

コト「だから・・・ここで終わりにしよう?もう・・・戻れないんだよ♪」

エリ「来るわよ!」

ウミ「コトリ・・・少しだけ痛いと思いますが、我慢して下さい・・・」

ホノ「絶対に取り戻す!私たちの大切な親友を!」

コト「もう手加減なんてしないから♪裁きのとき来たれり、還れ!虚無の彼方!エクセキューション!」

ノゾ「くっ・・・相変わらずとんでもない力やね・・・」

コト「深淵の盟約を果たせ!リベールイグニッション!」

ニコ「きゃあっ!くっ・・・一瞬でも気を抜いたらやられるわよ!」

コト「そんなの当たり前でしょ?だって殺すことしか考えてないから♪」

コト「薙ぎ払え葬送の鎌!ブラックガイド!」

エリ「ハナヨ危ないっ!ぐうっ・・・!」

ハナ「エリちゃん!癒しの恵みよ・・・キュア!」

マキ「ったく・・・防戦一方じゃない!我慢ならないわ!」

『献身の名の下に、その力を示せ。我が名は≪紅緋の姫君(スカーレット・プリンセス)≫』

コト「その力は・・・!ちょっとは楽しめそうだね♪」

マキ「数多の刃よ、ここに集え…汝が見る夢、刹那と消える!奥義!百花繚乱!」

コト「ぐうっ・・・!やるじゃないか・・・」

エリ「余裕が無くなってるわよ?次は私ね!」

『正義の名の下に、その力を示せ。我が名は≪氷上を舞う白鳥(アイスブルー・ワルツ)≫』

エリ「貫け!荘厳なる神槍!インペリアル・スピア!」

コト「ぬううっ・・・!ちょこまかと・・・小賢しい!」

ウミ「目を覚まして下さい!あなたは本物のコトリじゃない!だから・・・だからっ!」

『精悍の名の下に、その力を示せ。我が名は≪無垢なる蒼(ピュアレスト・ブルー)≫』

ウミ「逃がしません!降り注げ星光、アストラル・レイン!」

コト「ぐああああ!!!・・・ふざけるな・・・お前たちなんかに負けてなるものか・・・!」

ウミ「ホノカ!今です!あなたの想いを、気持ちをコトリに伝えて下さい!」

ホノ「コトリちゃん・・・思い出して、楽しかった日々を。笑顔だった日々を!」

『情熱の名の下に、その力を示せ。我が名は≪太陽の笑顔(オレンジ・スマイル)≫』

ホノ「燃え上がれ、紅蓮の刃!緋凰絶炎衝!!」

コト「ぬおおおおお!!!・・・ぐふっ・・・貴様らあああああ!!!!」

ホノ「もう立ち上がらないで・・・出て行って!コトリちゃんの中から!」

コト「(・・・ホノカ・・・ちゃん・・・)」

コト「貴様・・・!まだ意思が残っているか!」

ホノ「コトリちゃん!・・・ど、どうしたら良いの!?」

ウチ『私がコトリの中に入ります!今ならきっと悪しき者を排除出来るはず!」

コト「・・・!?何だ貴様は!・・・出ていかんか!こしゃくなああああ!」

一瞬の静寂、そして―

コト「ホ、ノカ・・・ちゃん・・・?」

ホノ「コトリちゃん!大丈夫?私が分かる!?」

コト「・・・!分かるよ・・・!ホノカちゃん・・・ウミちゃん・・・」

ウミ「コトリ・・・!良かった、本当に良かった・・・!」

コト「みんな・・・ごめんね。私は・・・」

コトリは今までの顛末を話した

コトリたちが10歳の頃、今から約6年前。オトノキの村長だったコトリの母は、過疎化する

村の現状に頭を悩ませていた。色々な策を講じていたが、裏目に出ることばかりで、いつしか

周りの人間からの信用を失うような言動や行動が増えていった。そして村の人間がそのことについて

責め立てると、常に付き纏っていた重圧に耐えかねて自殺する為に、村の奥にある洞窟へと向かう

そこで負の感情に塗れた母は封印と干渉し合い、魔力に目覚めた

そして、コトリを連れて村を蒸発する。母は操られるように最も強力なモブの村にある封印に赴き

より強力な魔力を得る。それと同時に人としての感情を失ってしまった

(この時点でオトノキとモブの封印には魔力注入の仕掛けを施してあった)

いつしか母の願望は「世界の破滅」と「古の魔王の復活」に傾倒していった

その理想の為に、母は我が子を利用する

コトリが親友と離れ離れになったのは10歳。オトノキからミナリンの町へ移り住んだものの、引っ込み

思案な性格から、なかなか馴染めないでいた。それと同時に母の異変にもうっすらと気づいていた

それから数年にかけて母はコトリを少しずつ蝕んでいく。コトリにも≪ミューズ≫の素質は備わっていたが

魔力によって強引に歪められてしまった。そしていつしかコトリは自分の意思を完全に乗っ取られてしまう

そこで今回の計画が始まった。9つの封印の復活を成し遂げる為に、魔物を操り、コトリを送り込ませて

ホノカたちを利用した。そして成し遂げられた魔王の復活。ここまで全てがコトリの母の計画だった

しかし想定外の出来事は、ホノカたちの予想以上の成長と能力。そして遂にコトリを正気に戻されてしまう

ホノ「そんな・・・そんなの酷すぎるよ・・・」

コト「私は薄れゆく意識の中で、消えそうな最後の灯を必死に守ったの。何年も。だから、何とか自分自身

を消さずに済んだ。でも・・・ずっと眠ったままのようだった・・・ホノカちゃんたちと冒険している時も

何度も試みたの。乗っ取られた意識を取り戻そうって。でも・・・ダメだった。言葉一つ出せなかった・・・

ウミ「コトリ・・・今全てを話さなくても大丈夫です。戻ってからいくらでも・・・」

コト「ウミちゃんありがとう。でもね・・・私はやっぱりどこかで二人の仲を羨んでいたんだと思う。だから

こんなことになっちゃたんだよ。私、本当に馬鹿だね・・・」

ホノ「そんなことない!自分を責めないで・・・ホノカはウミちゃんもコトリちゃんも大好きだよ!

昔だってこれからだって変わらない!ずっとずっと変わらないよ!」

ウミ「当然です。でも当時何かそういう風に勘違いをさせてしまったのなら、私たちに責任があります」

コト「ううん・・・違うの。ただの私の思い違い。その思い違いを抱いたまま離れ離れになって、そして

その心の隙間につけ入れられちゃった。私の所為で多くの人が・・・」

ニコ「今更過去のことを言ってたってしょうがないわ。私たちに今出来ることは何よ」

マキ「魔王をやっつけることでしょ?そして、あなたのお母さんも助けましょう?」

コト「・・・ありがとう、みんな。私も行かなきゃ。迷惑をかけた分を取り戻し―」

その瞬間、何者かの力によってコトリの体は塔入口の扉の外へ放り投げられてしまう

コト「きゃあああああああっ!!!」

ホノ「コトリちゃんっ!」

ホノカは追いかけようとするものの、扉は完全に閉ざされてしまう

ウミ「い、一体何が・・・?」

『あのような役立たずはもういらないわ。この舞台からは退場してもらいましょう』

ハナ「誰っ!?」

リン「姿を見せるにゃ!」

『姿が見たければ塔を登ってくることね。魔王の力を見せ付けてあげるわ』

エリ「魔王・・・アライズね。コトリはもちろん気になるけど、ひとまず記憶を取り戻したわ。まずは

塔を登ることが先決だと思うの」

ウミ「そうですね。後ろ髪を引かれる思いではありますが、魔王を倒したあとでいくらでも会えますから」

ノゾ「扉が開かない以上どうしようもないけど・・・きっと大丈夫」

ホノ「・・・行こう。ここでうだうだしてるより、やるべきことがあるはずだから」

エリ「そうこなくっちゃ。さあ、上を目指しましょう」

今日はここまでです。
ニコに続き、マキエリウミホノカに秘奥義が出ました。
物語もいよいよ終盤です。皆さんの反応がとても嬉しく、励みになっています。
続きは明日の夜に書く予定です。
楽しみにしていただけたらと思います。

小学生の落書きみたいですが、ワールドマップ載せます(笑)

【第14章】

~魔王との対峙~


雑念を振り払い塔を駆け上がる一行。今やるべきことは何か、全員が理解していた

襲い掛かる魔物をなぎ払い、延々と続く階段を登り続ける

そしておおよそ中腹にたどり着いたところで、外の景色が見える部屋にたどり着いた

リン「うっひゃ~高いにゃ~。落ちたらひとたまりもないよ!」

ハナ「リ、リンちゃん危ないよ!壁も無いんだから本当に落ちちゃうよ!」

ウミ「・・・姿を現しなさい。そこにいるんでしょう」

??「うふふふふ。流石ね。待ちくたびれたわ」

ニコ「あんたが魔王とか言うやつなの?」

ツバ「私は古の魔王≪アライズ≫の一人、ツバサよ」

ノゾ「ま、魔王って一人やなかったん・・・?」

マキ「やっかいなことになってきたわね・・・」

ツバ「あなた達の中にあの憎き英雄とやらがいるのね?」

ホノ「そうだよ。私たちの中には英雄様がいるの。あなた達を倒すために」

ツバ「倒すため?一体どうやってかしら?」

ウミ「力ずくしかありませんでしょう・・・!」

ツバ「やれるもんなら・・・と思ったんだけど、流石に1対8じゃあ分が悪そうね・・・

アンジュ、エレナ、おいでなさい」

アン「・・・」

エレ「・・・」

ツバ「まだ復活してから時間が間もないから、完全体でないのが残念だけど・・・仕方ないわね

ここであの方の野望を終わらせる訳にはいかないの」

ホノ「来るよっ!」

ツバ「さあ、楽しませて頂戴!現世に生まれし新たな英雄達よ!」

アン「・・・あはは!あはははは!」

エレ「殲滅スル」

エリ「私とノゾミはアンジュと戦うわ!マキとニコはエレナの相手をして!」

マキ「分かったわ!行くわよ、ニコちゃん!」

ニコ「任せなさい!」

アン「あはははは!つぶす!つぶす!」

ノゾ「不気味な奴や・・・動きがまるで読めへん」

エリ「落ち着いて!私たちならやれるわ!切り刻め、風の如く!風塵封縛殺!!」

ノゾ「無光なる最果ての渦。永遠の安息へと導け!ブラックホール!」

アン「あはははは!・・・ぐふっ!きえろ!きえろ!」

アン「朽ち果てよ!私の世界に貴様らなどいらぬわ!シェイドムーン・レベリオン!」

エリ「くっ・・・!きゃああっ!?」

ノゾ「エリち!・・・ぐっ・・・!後先考えてられないか・・・!行くで!」

『慈愛の名の下に、その力を示せ。我が名は≪月下の紫苑(バイオレット・ムーン)≫』

ノゾ「一撃で決めるで!忌まわしき闇を飲み込む、忘却の終焉!サイレントエンド!」

アン「あはっ!?ぬううううおおおお!!!がはっ!」

エリ「やったかしら・・・!」

マキ「こいつ・・・気味悪いわね・・・」

ニコ「気を抜くんじゃないわよ!」

エレ「消エロ。コロス」

マキ「くっ・・・目を合わせると動きが鈍るわ、気をつけて!」

ニコ「そんなのあり!?やっかいな相手を振られたわね・・・!」

マキ「霜雪散らし奮え断命の剣!アゼリアブレード!」

ニコ「舞い踊る水魔! ディフュージョナルドライヴ!」

エレ「グアア!・・・滅スル・・・破壊スル!」

エレ「・・・吹キ飛ベ、スペクトルフィールド!」

マキ「きゃあああああっ!・・・いたっ・・・」

ニコ「あんた、いい加減にしなさいよっ!」

『信念の名の下に、その力を示せ。我が名は≪撫子小悪魔(ピンキスト・インプ)≫』

ニコ「宙(そら)に放浪せし無数の粉塵、驟雨となりて大地を礼賛す!メテオスウォーム!!」

エレ「ガハッ!・・・コ・・・ロス・・・殲滅・・・スル・・・」

マキ「・・・そのまま倒れてて、お願い!」

ニコ「はあ・・・はあ・・・」

マキ「みんなは大丈夫かしら・・・?」

ツバ「さあ、ライブの時間よ。愉しみましょう」

ホノ「楽しんでる暇なんてない!野望も企みも何もかも全て終わらせる!」

ウミ「あなた達の好きにはさせません!行きます!」

ツバ「疾風の爪にて引き裂かん、ガスティーネイル!」

ウミ「くっ・・・!動きが・・・早い!」

ハナ「開口、無窮に崩落する深淵!グラヴィティ!」

ツバ「ふっ!当たってないわよ!私に姿が見えないのかしら!?」

リン「臥龍空破!そこだっ!双撞掌底破!」

ツバ「おっと!ふふふ・・・やるじゃない!」

ホノ「灰燼(かいじん)の焔!魔王炎撃波!」

ツバ「思ったよりついて来てるわね!ちょっと火傷したわよ」

ウミ「3箇所での同時での戦いとなると、いくら広くても落下の危険性が・・・」

ハナ「落下の恐怖で動きが制限されちゃう・・・!どうしよう・・・」

リン「勢い余って・・・なんて想像するだけでも怖いよ~!」

ツバ「あらあら?動きが鈍ってきたわよ?」

リン「でも・・・!勇気を出さなきゃ!このままじゃ終わらないっ!」

『友情の名の下に、その力を示せ。我が名は≪福来の黄鈴(ハピネス・イエロー)≫』

リン「諦めない!天破!地砕!拳砕けても、開く!殺劇、舞荒拳!!」

ツバ「なにっ!?くっ・・・格段にスピードが上がったわね・・・」

ホノ「私たちには英雄様がいるから!だから・・・負けない!この世界を取り戻す!」

ウミ「英雄の方々の積年の思い、無駄には出来ません!」

ツバ「英雄英雄英雄英雄・・・馬鹿みたい。そんなもの、絶望に変えてア・ゲ・ル」

ツバ「楽に死ねるなんて思わないで!吹き荒れろ狂乱の嵐、シュタイフェ・ブリーゼ!」

目にも止まらぬ速度で放たれた衝撃波がハナヨを襲う

リン「カヨちん!危ないっっっ!!!」

ハナ「えっ・・・」

それを庇ったリンは容赦なく屋外へ吹き飛ばされる

ハナ「リ、ン・・・ちゃ・・・」

ハナ「いやあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

ウミ「リン!・・・そんな!」

ホノ「よくも・・・!よくもリンちゃんを!」

ツバ「英雄?笑わせないで。あなた達は無力よ。それを教えてあげ・・・!?」

ツバサを四方から巨大な岩石が襲う。

ツバ「何だこれは!?一体何が・・・!」

ニコ「何があったの!?」

エリ「・・・リンが・・・いない!?」

ノゾ「嘘や!そんなわけ・・・」

マキ「ハナヨの様子が・・・おかしいわ!」

ニコ「二人はもう動けないわ。全員でツバサを倒すわよ!」

ハナ「私が弱いから・・・私が悪いんだ・・・」

ツバ「詠唱無しで魔法を発動している、だと・・・!?」

ハナ「殺す。塵一つ残らず、この世から抹消してやる」

エミ『まずい・・・!あれは、力が暴走しています!』

ホノ「ど、どうしたらいいの!?」

ツバ「ひぃっ・・・!!!来るな!来るなああっっ!!!」

『誠実の名の下に、その力を示せ。我が名は≪萌ゆる新緑(フレッシュ・ヴェルデュール)≫』

ハナ「地神招来我が腕は雌黄(しおう)煌(かが)やくは瓦解の黄昏・・・死ね・・・アーステッパー!!」

ツバ「・・・っ・・・」

エリ「た、倒した・・・?」

ウミ「それよりも・・・ハナヨが!」

ハナ「あはははは・・・私が、私がリンちゃんを殺した!私が・・・弱いから!」

ニコ「まずいわ!力が暴走して、壁も床も破壊しかけてる!」

ホノ「ハナヨちゃん!落ち着いて!このままじゃみんな死んじゃう!」

ハナ「うるさいうるさいうるさいうるさい!私が・・・私が・・・!」

ツバ「このままでは、死んでしまう・・・。アンジュ、エレナ、力を・・・」

マキ「二人が・・・消えた!?」

ノゾ「仲間を吸収した・・・!?」

ツバ「・・・もう許さんぞ。この塔もろとも、全てをぶち壊してやる!エンド・オブ・フラグメント!!」

ハナ「死ね!アーステッパー!」

とてつもない衝撃がぶつかり合い、ついに塔の一部が破壊し始める

ウミ「床が・・・!もう立っているのも不可能です・・・!」

エリ「ハナヨを・・・ハナヨを止めないと!」

その瞬間、糸が切れたかのように倒れるハナヨ

ツバ「ふはははは!このまま全員殺してやろう!終焉の時だ!」

ホノ「・・・ダメっ!早く体制を整えないと・・・」

マキ「とにかく自分の身を守ることに徹しなさい!・・・きゃあっ!?」

ニコ「天井の瓦礫が・・・!」

ツバ「もう一度だ!次は直撃させてやろう!エンド・オブ・フラグ・・・」

『博愛の名の下に、その力を示せ。我が名は≪純白の小夜啼鳥(ホワイト・ナイチンゲール)≫』

コト「来たれ、生誕の雷!怒れ、創生の大地!リバース!クルセイダー!」

ツバ「ぐがあっ!貴様・・・!生きておったかぁ!」

ホノ「コト・・・リ、ちゃん・・・?」

ウミ「コトリ!」

コト「みんな、遅れてごめんね」

ノゾ「それに・・・リンちゃん!?」

真の≪ミューズ≫の力に目覚めたコトリは背中に羽根を携え、塔を登ってきた

コト「あの後、英雄様に助けてもらったの。私も・・・みんなと一緒に戦う!」

ニコ「首の皮一枚のところで助かったわね・・・」

コト「フォースフィールド!リンちゃんと一緒に、ハナヨちゃんもこの中へ!」

ホノ「分かった!」

ツバ「一人増えたところで何が変わる!お前も一緒に海の藻屑にしてやろう!」

コト「聖なる鎖に抗って見せよ!シャイニング・バインド!」

ツバ「ぐっ!な、何だこの鎖は!こしゃくなあ!」

コト「みんな、今だよ!これ以上戦ってたら、本当に私たちも死んじゃう!」

ホノ「足場は悪いけど、敵が動けない今なら行ける!」

ツバ「ぬおおおお!?やめろ!離さんかあああ!!!」

ホノ「これで・・・終わりだ!これは、未来へ託す永劫の剣(つるぎ)だ!斬空!天翔剣!!!」

ツバ「ぐおおおおおおおおおおお!!!!!」

ウミ「やりましたか!?」

ノゾ「・・・完全に動かなくなったやん!」

マキ「やった・・・やったわ!」

ニコ「リンは!?ハナヨは無事なの!?」

コト「リンちゃんは大丈夫。空から降ってきたところを私が受け止めたから。もちろんダメージは

あるけど。ハナヨちゃんは・・・分からない」

リン「う・・・ん。あれ、みんな・・・私、どうして?」

リン「はっ!カヨちんは!?ねえっ!」

ウミ「ハナヨは・・・あの後、力を暴走させてしまい・・・今は意識がありません」

コト「いくら回復魔法を使っても全然ダメなの・・・」

リン「そんな!カヨちん!私だよ・・・!リンもう大丈夫だから!だから戻ってきて!」

リンの涙がハナヨの頬にぽたりと落ちた瞬間

ハナ「う、ん・・・あれ?私・・・」

マキ「ハナヨ!意識が・・・!」

リン「カヨちん!分かる?リンだよ!コトリちゃんが助けてくれたんだよ!」

ハナ「・・・へ?リンちゃん・・・?助かった・・・の?良かったあ・・・」

ニコ「ちょ、ちょっと!次は安心して意識を失ったわよ!」

今日はここまでです。
次は遂に最終章です。都合により7/1の夜に更新予定です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。技で喜んでいただけたり、ストーリーで
楽しんでいただけたり・・・書いて良かったと思います。
残り僅かですが、最後までお付き合い下さい。
引き続き質問等受け付けてますよー!返信は7/1の昼になってしまいますが!

>>1乙 隠しダンジョンとか、闘技場のコラボ戦とかやりますか?


...個人的にはテイルズともラブライブとも関係がある某ケロロ小隊とか面白そうだと思いますが...

>>215
エクストラダンジョンや闘技場は全然考えてないですねー。何か案あれば考えてみます(笑)
ケロロ知らないんですが、テイルズともラブライブとも共通点あるキャラがいるんですか?

ことりの登場シーンクッソ熱いw
背中に羽と言ったらカルセドニーだよね。
リバースクルセイダーは第二秘奥義?シャイニングバインドが第一だよね?

花陽推しとしては、凛ちゃんやられて覚醒ってのは非常に面白い。まあありがちかもだけどw

>218
テイルズとケロロの関連は知ってます!ラブライブとケロロって何か共通点あるのかなーと思ったら
ケロロもサンライズだったんですね!でもケロロ全然知らないのでSS作るのは不可能ですね^^;

>>219
ありがとうございます!展開的にはベタですが(笑)
仰る通り、リバースクルセイダーが第二秘奥義になります

>>220
自分も花陽推しなんです(小声)
まずこのプロットを作った時に最初に考えたのが「ハナヨ覚醒」でした!

かよちん推しとは同士よ!!
かよちん覚醒は熱かったです!!

>>222
花陽推し多い!(歓喜)
あ、もちろん皆好きですし贔屓はしていませんので悪しからず

【最終章】

~それは僕たちの奇跡~


コト「落ち着いたところで、改めて話をするね。さっきも話したとおり、私のお母さんは既に魔の力に

よって昔の記憶を完全に失っているの。でも・・・私と違って負の感情に身を任せて、魔力に自分の意識を

完全に預けてしまっていると思うの。だから・・・お母さんはきっともう戻ってこないと思う」

ホノ「そんな!そんなのヒドすぎるよ・・・」

エリ「何か方法があるはずよ!みんなで考えましょう!?」

ノゾ「そうや!コトリちゃんだって大丈夫やったしきっと解決策はあるはず!」

コト「みんな、ありがとう。でももう大丈夫。私もお母さんも、みんなに迷惑をかけてしまった責任を・・・」

ホノ「そんなのおかしいよ!確かに色々な人に迷惑をかけてしまったかもしれないけど、それは悪い奴ら

の所為でしょ!?その責任をコトリちゃんとお母さんだけが背負うのなんておかしいよ!」

ウミ「そうです!お母様も助けて、そしてみんなで世界の人たちに謝りに行きましょう」

コト「ホノカちゃん、ウミちゃん・・・ありがとう。でもね、きっと命を懸けて戦うことになると思う・・・

私に気を使う必要はないから。それが世界を救うたった一つの方法なの」

ハナ「コトリちゃんは辛くないの・・・?」

コト「ずっと・・・ずっと考えてきたことだから。それに・・・もうお母さんを楽にしてあげたいの」

リン「でもやっぱり悲しいよ・・・」

コト「ここでいつまでも言っててもしょうがないから、そろそろ行こう。本当の最後の戦いだよ」

ホノ「分かった。でも最後まで諦めないこと。私たちも諦めないから」

ニコ「そうよ。死ぬことが責任を取ることになるなんておかしいんだから」

マキ「想いはみんな一緒よ?自分だけで背負い込まないで」

コト「分かった。さあ、全ての決着をつけに行こう!」

遂に揃った9人の選ばれし者

想いを一つに塔を駆け上がり、とうとう頂上にたどり着く

ホノ「この扉の向こうに・・・」

ウミ「いるんですね・・・」

コト「行こう!もう立ち止まってる時間はないよ!」

3人で重たい扉を開けると、玉座に座る女性の姿があった

??「ようこそ、我が城へ。まさかたどり着くとは思っていなかったよ」

ホノ「あなたが・・・コトリちゃんのお母さん・・・?」

リジ「我の名はリジチョー。誰かの母でもなければ人間でもない」

ノゾ「そんな・・・じゃああなたは誰なん?」

リジ「我は古の時代に生まれた守り神。漆黒の翼(スピカテリブル)と呼ばれていた。しかし

いつしか人間どもは争いを起こし、自然を壊し、そして我々守り神の領域を侵した。それに抵抗した

我々は反旗を翻した。愚かな人間を消滅させてしまおうと。そんな中現れた謎の力を持つ9人の人間。

我々はその英雄とやらの力に屈した。勝機が無くなり、苦し紛れに我々が守り神の時に封じていた

魔王を解放した。全てを破壊してしまおうと。しかし英雄どもはそれすらも打ち破った。最後は

自らの命を犠牲にして我々を封印したのだ。そして現代まで封印させられてきた。あれから500年・・・

永遠とも思われる時間を経て、遂にその封印を解く鍵が現れた。深い闇を抱える人間に共鳴し、我は

その人間に乗り移ったのだ。そして、また数年かけて全ての封印を解く為の好機をうかがってきた・・・

その為には娘を利用する必要があった。一度封印を解き、他の守り神を目覚めさせる。そして貴様たち

の手によって再び封印させる。その際に娘によって魔力を注ぐ。そしてその魔力を一斉に解放することに

よって9つの強力な魔力で海底に沈められたこの城と古の魔王を復活させた」

リジ「封印を解いた際に英雄も解放された。そうすれば英雄はその素養を持った人間に力を与え、

我々を再び封印しようと企てるだろう、そう考えたのだ。その目論見が見事に的中したよ。

娘を送り込み、その後は貴様らも良く分かっているだろう?」

ホノ「そんな・・・」

ウミ「確かに、昔は争いの絶えない世界だったと言われておりますが、そこまで酷いとは・・・」

マキ「でも、だからと言って今のこの世界を壊しても良いなんて道理にはならないわ」

ニコ「まったく同感だわ。何の権利があるって言うのよ?」

リジ「くくく・・・。最早理由など無い。全ては人間どもへの復讐。そして我々を封印した英雄ども

への復讐。今の世界がどうであろうと変わらん。我々が全てをゼロに戻し、理想郷を作るのだ」

エリ「ふざけないで!そんな事許されると思っているの!?」

ハナ「この素敵な世界を壊すなんてそんなの絶対ダメ!」

リジ「お前らに何か言われたところでやめると思うか・・・?」

コト「・・・話し合いは終わりだよ、みんな」

ホノ「コトリちゃん・・・」

コト「こいつは世界の敵であり人間の敵。だから、ここで終わりにしなくちゃ」

リジ「我は、貴様の母を土台とし、9体の漆黒の翼を内包している。長年の封印によってその力は

更に増している。その意味が分かるか・・・?」

リン「うう・・・凄い威圧感が・・・」

リジ「お前らを消し炭にすることなぞ造作もないと言うことだ!」

コト「来るよ!」

リジ「切り刻む!ヘルスライサー!」

ホノ「くっ!は、早い・・・!」

リジ「光と闇の狭間に消えろ!アンビバレンス!」

ノゾ「きゃあっ!少し触れただけで、こんなにダメージ食らってまうなんて・・・」

リジ「ふはははは!どうしたさっきまでの威勢は!?プラークマゴッツ!」

ニコ「これは長期戦を覚悟しないとね・・・フィールドバリアー!」

マキ「ニコちゃんありがとう!受けよ、無慈悲なる白銀の抱擁!アブソリュート!」

リジ「そんなもの効かぬわ!苦しんで死ね!デスブリンガー!」

ウミ「ぐうっ・・・!息が・・・苦しい!」

エリ「ウミ、今助けるわ!リザレクション!」

リジ「小さき者どもよ、我に歯向かう愚を知れ!永遠の真実と共に滅びよ!セベラティ・オーバーロード!」

ホノ「きゃああああ!!!」

エリ「ホノカ!きゃあっ!?」

ニコ「人の心配してる暇あったら自分の身を守りなさい!」

エリ「でも・・・!くっ・・・」

リジ「逃げ回ってばかり・・・滑稽だな」

コト「油断してたら危ないよ?想いの翼よ舞い上がれ…!遥翔天凰斬!」

リジ「ふん。やるじゃないか、我が娘よ」

コト「そんな言葉で揺さぶられる覚悟なんかじゃない!」

ハナ「もう守られるだけの私じゃないの!クウェイクトリガー!」

リジ「むう・・・そんな術じゃ傷一つもつかんわ!」

リン「カヨちん凄いにゃ!リンも行くよ!迫撃掌!飛連幻竜拳!」

リジ「速度が上がってきたな・・・!だがまだ追いついておらぬぞ!」

エリ「それはどうかしら?穿孔嵐陣射!」

リジ「ぐっ!いつの間に・・・」

ウミ「くらいなさい!蒼天の閃き!」

リジ「くっ!遅いわ!」

ホノ「ウミちゃんナイス!吹き飛べ!紅蓮襲撃!」

リジ「ぐはっ!・・・ちょこまかちょこまかと・・・!」

ニコ「私たちのコンビネーション舐めんじゃないわよ!」

リジ「・・・ふっ。なら、動けないようにするまでよ!受けよ、これが再生の輝き!ビッグバン!!」

全員「きゃああああああっ!?」

リジ「ふっふっふ。所詮この程度よ。大きな力の前では貴様ら人間は無力だ」

ハナ「そんな・・・そんな事ないっ!」

『誠実の名の下に、その力を示せ。我が名は≪萌ゆる新緑(フレッシュ・ヴェルデュール)≫』

ハナ「力を与えよ。命の奇跡を。貫け!セレスティアル・アース!」

『友情の名の下に、その力を示せ。我が名は≪福来の黄鈴(ハピネス・イエロー)≫』

リン「続けていくよ!震天裂空斬光旋風滅砕神罰割殺撃!」

リジ「ぐふあっ!くっ・・・どこにそんな力が・・・!?」

ニコ「まだ終わらないわよ!」

『信念の名の下に、その力を示せ。我が名は≪撫子小悪魔(ピンキスト・インプ)≫』

ニコ「星の狭間で己を恥じよ!ブライティスト・ゲート!」

マキ「凄い・・・英雄様と更に一つになっている気がする・・・」

『献身の名の下に、その力を示せ。我が名は≪紅緋の姫君(スカーレット・プリンセス)≫』

マキ「水精の后妃 彼の者に粛清の慈悲を!プリンセス・オブ・マーメイド!」

リジ「ぬうううう!!!ぐ・・・まさか、ここまでとは・・・」

ホノ「私たちは負けない!英雄様の想いも無駄にはしない!」

リジ「認めてやろう。予想以上の力を持っていると・・・」

ウミ「もう終わりにしましょう。これ以上は何も生みません。お母様の体を返しなさい!」

リジ「だが・・・負ける訳にはいかない。積年の恨みを晴らすまでは。その為ならば・・・!」

エリ「きゃっ!?な、何?」

リジ「ぬうううおおおおおお!!!!アライズよ、その力を私によこせえええええ!!!」

ノゾ「ま、まさか・・・魔王すらも取り込もうとしてるんやない!?」

コト「既に9体分の魔力を取り込んでいるのに、これ以上したら体が・・・!」

ホノ「うおおおっ!!くっ・・・!剣がはじかれる・・・」

『精悍の名の下に、その力を示せ。我が名は≪無垢なる蒼(ピュアレスト・ブルー)≫』

ウミ「流道の水よ!アクエリアス・スフィア!」

リジ「もう遅いわ。魔力が・・・溢れてくるようだ・・・これが魔王の力・・・!さて、軽く

その力を試してみようか。深淵なる闇よ、絶望へと誘え、ブラックアウト!」

リン「うわあっ!うう・・・息が、苦しい・・・」

リジ「くはははは!じわじわ嬲り殺してやるわ!」

ノゾ「エリち!ウチらのコンビネーションも行くで!」

『慈愛の名の下に、その力を示せ。我が名は≪月下の紫苑(バイオレット・ムーン)≫』

エリ「荒廃の風よ・・・プリズミック・スターズ!!」

『正義の名の下に、その力を示せ。我が名は≪氷上を舞う白鳥(アイスブルー・ワルツ)≫』

ノゾ「常世(とこよ)の闇よ・・・マクスウェル・ロアー!!」

リジ「ぐふふふっ、効かぬわ!どんなに傷がつこうと、痛みすら感じぬぞ!」

ウミ「これ以上・・・傷つけてしまうと・・・!」

コト「ウミちゃん!躊躇しないで!私たちが決めたこと・・・忘れちゃダメ!」

ホノ「でも、でもやっぱり・・・!」

リジ「話なぞしてる場合か?そろそろ終焉の時が来たようだ・・・」

ハナ「な、何か来るよ!みんな、気をつけて!」

コト「身構えて!フォースフィールド!」

リジ「くっくっく・・・そんなもので防げると思わないことだ・・・!」

リジ「古の力、見るがいい!さらばだ・・・!エンシェント・レクイエム!」

全員「きゃあああああああああああ!!!!」

リジ「ぎゃははははは!!!遂に、遂に復讐を果たしたぞ・・・!」

エミ(ホノカ・・・ホノカ。私の声が聞こえますか・・・)

ホノ(・・・うっ・・・エミツン様・・・?)

エミ(良かった・・・。しかし、恐らくみんなもう戦う力はほとんどありません)

ホノ(そんな・・・どうしたらいいの?このままじゃあ・・・)

エミ(我々の力を残り全てあなた達に託します。もう一度だけ頑張れますか?)

ホノ(・・・大丈夫。やれるよ。だから力を貸してください!)

エミ(全員で一斉に攻撃を仕掛けましょう。そうすれば、相手は最後の切り札を放ってきます)

ホノ(最後の切り札?)

エミ(そうです。それは「闇の極光術」相手は全てを投げ打ち、攻撃をしかけて来るでしょう)

ホノ(そ、それをどうすれば・・・?)

エミ(我々の力で受け止め、打消します。そして・・・最後は我々の「光の極光術」を発動します)

ホノ(光の・・・極光術?で、でもどうやったら・・・?)

エミ(私たちに身を委ねて下さい。あなたたちの強い心が必要です)

ホノ(分かった・・・覚悟は、出来ました)

エミ(9人とも同じ話を聞いているでしょう。さあこれが最後です。立ち上がりましょう)

ホノ(最後・・・!本当に最後なんだ。この世界を救う、そしてお母さんも・・・)

エミ(そう・・・最後です。本当に本当の・・・最後です)

ホノ(・・・?それってどういう)

エミ(行きますよ!はあっ!)

ホノ「ううっ・・・。終われない!最後までやり遂げるんだ!」

ウミ「そうです・・・。私たちはここで立ち止まってはいられないのです!」

コト「ここで断ち切らなきゃ・・・未来が無くなっちゃう!」

リジ「まだ・・・まだ立ち上がるか!何故そこまでする!?」

ハナ「この世界が好きだから!大切な人や村があるから・・・!」

リン「絶対に失いたくないものがたくさんあるんだよ、この世界には!」

リジ「だから何だ!お前たちも全て無にすれば失う悲しみも無くなる!」

マキ「何かを失うのはとても辛いことだわ。でもね」

ニコ「その苦しみも、痛みも・・・その全てが私たちの生きる意味なの!」

リジ「下らん!争いばかりを繰り返す愚かな人間どもは全て消してしまえばいいのだ!」

エリ「そうよ。私たちは愚かだわ。それでも・・・この世界で生きていくの」

ノゾ「時に間違い、時に助け合い、時に笑い合う・・・そんな世界を愛してるんよ」

リジ「愚かだ・・・!愚かすぎる!最早相容れん!」

ハナ「リンちゃん、行くよ!私たちの絆を見せつけよう!」

リン「うん!派手に行くにゃ!この拳に全てを込める!」

ハナ「追撃するよ!荒れ狂う大地!」

二人「「烈・震皇圧砕撃!」」

マキ「私たちも行くわよ!奏でる旋律!」

ニコ「任せなさい!終焉へのロンド!」

二人「「四象移ろいて始光を生ず!歌劇!ティーロ・スフォルツァンド!」」

エリ「続くわよ、ノゾミ!」

ノゾ「ほいきた!解放するで、闇の力!」

エリ「闇より出ずるは疾風の光!はあああああ!」

二人「「混沌の波動!ベンヴェヌート・エンフェルネ」」

リジ「ぐっ・・・ぐぬうう・・・!どこにそんな力を・・・!」

ホノ「想いの強さ、この世界を愛する心、だから・・・絶対に負けられない!」

ウミ「私たちが、未来を紡ぐ!この一撃で!」

コト「私たちの、意思は揺らがない!」

ホノ「私たちが・・・繋ぎ止めてみせる!ブルーアース!!」

リジ「こ、この力・・・これは、ぬうう・・・ぐわああああああ!!!」

ホノ「これで・・・どうだ!」

リジ「ぐふっ・・・許さん。もう許さんぞ!全てを無に返す・・・魔王の力を見よ!」

エミ(ホノカ、来ます!私たちに身を委ねて下さい!)

ホノ「分かった!みんな、踏ん張って!」

リジ「開け!虚空の扉!我が闇の洗礼を受けよ!エターナル・ファイナリティ!」

ホノ「くっ・・・!お、押しつぶされそう・・・!」

コト「諦めちゃダメっ!みんなで、みんなで帰るんだよ!」

ウミ「大切な人がたくさんいる、この世界を守りたいんです!」

リジ「消えろ・・・!消えて無くなれ!」

エミ(今です!)

ホノ「今だ!極光波(エターナル・インフィニティ)!」

ハナ「やった!打ち消した!」

リジ「何・・・だと!どこまでもコケにしおって・・・!」

リン「凄い!これが英雄様の最後の力・・・!?」

リジ「これで終わりと思うな!これが最後の、我が肉体全てを捧げる、深淵なる極限の闇!

神にたてつく愚か者めが!滅びよ!ファイナリティ・デッドエンド!」

ホノ「みんな、これが本当に最後だよ!心を一つにして全てを守る、真の極光!」

リジ「負けてなるものか・・・!消えてなるものか・・・!」

ホノ「くううっ!!!もう一押し!あとほんの少し・・・!」

コト「みんな、頑張って・・・!」

ウミ「ぐっ・・・あ、あれは・・・!?」

コ母「みんな、私が抑えます。その隙をついてトドメを刺してください」

コト「お、お母さん・・・!?」

リジ「貴様ぁ!まだ完全に意識が消えていなかったというのか!」

ホノ「でも・・・でもっ!」

コ母「もう、良いのです・・・。私は多くの罪を犯しました。せめてもの償い。さあ!」

マキ「そ、そんな・・・」

ニコ「ちょっと英雄様!何か方法はないの!?」

エミ(あります。トドメを刺す瞬間に私たち9人の力を合わせて、救出します)

ホノ「本当に!?でも・・・本当に大丈夫なの?」

エミ(成功する可能性は・・・低いです)

ホノ「それも大事だけど・・・英雄様自身はどうなるの!?」

エミ(消えてなくなります。しかしそれはこの極光術を使った時点で決まっていることです)

エリ「嘘よ・・・!そんな事言ってなかったじゃない!」

ノゾ「どうして・・・どうして言ってくれなかったん!?」

エミ(言ってどうなることではありません。それに・・・我々は長く生きすぎました)

ホノ「そんな・・・そんなの寂しすぎるよ・・・」

エミ(この世界の未来をあなたたちに託します。ホノカ)

エミ(さあ、これがあなたたちの最後の決意、そして覚悟です。もう一度心を一つに!)

全員『私たちはひとつの光になる!紡がれし光の波動!インフィニティ・スノーハレーション!』

リジ「何故だ・・・!何故勝てない!ぐうおおおおおあああああ!!!!!」

ホノ「お、終わった・・・?あ、力が・・・抜けて・・・」

コト「お母さん!」

コ母「・・・う・・・」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ウミ「な、何が・・・!?」

ホノ「塔が・・・崩れる!?」

塔が音をたてて崩れる中、9つの暖かい光がホノカたちを包み込む

ホノ「あ・・・。最後まで、ありがとう。分かるよ、英雄様だよね」

崩壊する塔の中から発射された光は9人を乗せ、モブの村へ到着する

ヒデ「あ、あの光は何?」

フミ「すごいスピードでこっちに来るよ!」

ミカ「え?あれって!」

三人「戻ってきたんだ!」

ホノ「うわーっ!・・・いてててて!」

ウミ「相変わらず・・・乱暴でしたね」

コト「お母さん!大丈夫!?私だよ?分かる?」

コ母「う・・・。コ、トリ・・・ごほっ」

ハナ「ち、血が・・・」

リン「早く手当てしないと!」

ヒデ「こっちに運んで、早く!」

フミ「お医者さんが、あと数日経って目覚めなかったら、ダメだって」

ニコ「大丈夫よ、きっと。そうじゃなきゃ、許さないんだから!」

マキ「落ち着いてニコちゃん!」

エリ「気持ちはみんな一緒よ」

ノゾ「大丈夫や。カードもそう言ってる。きっと大丈夫」

ホノカたちは激戦の疲れを癒すため、そしてコトリの母を見守る為、モブの村で数日を過ごした

ホノ「コトリちゃん・・・そろそろ寝ないと。もう何日続けて起きてるの?」

コト「心配してくれてありがとうホノカちゃん。でも、大丈夫だから」

ホノ「私、代わるよ?」

コト「じゃあ、ちょっとだけ一緒にいてくれる?」

コト「お母さんはずっと頑張ってたの。私はまだ小さかったけど、頑張ってたのがわかった。

だから、わがままも言わなかったの。いつしかお母さんから笑顔が消えていって・・・

あの日・・・帰ってきたお母さんの顔は、いつもと違った。でも・・・それでもたった一人の

お母さんだから・・・」

ホノ「コトリちゃん・・・。ごめんね、今までずっと力になれなくて・・・」

コト「ううん。ホノカちゃんは何も悪くない。今だってこうやって」

コ母「う・・・ん。コ、トリ・・・?」

コト「お母さん!?私が分かる?コトリだよ!」

コ母「声が、聞こえる・・・分かるわ。分かる・・・愛する我が子、私の宝・・・」

コト「お母さん!!!」

これで本編のストーリーは終了です。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
後ほど術技等の情報をまとめたものを投下します。
そして最後にエピローグをまとめて本当に終了となります。
疑問質問等も受け付けていますよー。ラブライブ好き、テイルズ好きの方とお話したいです!
これを元にRPGツクールでゲーム作ってみたいなー(笑)

>>1乙 やっぱり秘奥義や合体秘奥義含む全習得術技(の設定)が気になります、あとはステがどう延びるかとか

EXダンジョン...あったらボスは女性シンガーとかはどうです?

ふぁーーー極光術キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
エターニア大好きじゃーーー!!
思えばエターニアは今のテイルズの細かい要素の原型になったもんやったね
秘奥義とかGRADEシステムとか

乙です!
ラストバトルの秘奥義連発はやはり熱い

>>253
ステータスですね・・・あまり考えてなかったですが、一考してみます!
女性シンガーは○○の○○○という解釈でEXダンジョンに登場させるとかですか・・・面白そう!

>>254
ありがとうございます!
やっぱ最終決戦は極光術ですね。あれは本当に熱い!
エターニアは未だにファンの間では評価が高いですね。

ホノカ タイプ:剣士 武器:剣 属性:火 モデル:スタン、アスベル、リッド等
性質:情熱 二つ名:≪太陽の笑顔(オレンジ・スマイル)≫
HP:A TP:C 攻撃:S 防御:B 術攻:C 術防:C 集中:D
紅蓮剣 屠龍閃 獅吼爆炎陣 魔王炎撃波 紅蓮襲撃
緋凰絶炎衝 斬空天翔剣 ブルーアース(ウミ、コトリと共鳴)
極光波(エターナル・インフィニティ) 真の極光術(インフィニティ・スノーハレーション)

ウミ タイプ:アーチャー 武器:弓矢 属性:水 モデル:ナタリア、ミクリオ、レイヴン等
性質:精悍 二つ名:≪無垢なる蒼(ピュアレスト・ブルー)≫
HP:D TP:B 攻撃:C 防御:C 術攻:A 術防:B 集中:S
鳶氷雨 蒼の四連 アストラルレイザー 蒼穹の十二連 蒼天の閃き
アストラル・レイン アクエリアス・スフィア

コトリ タイプ:魔法剣士 武器:剣 属性:雷 モデル:ゼロス、クラトス、カルセドニー等
性質:博愛 二つ名:≪純白の小夜啼鳥(ホワイト・ナイチンゲール)≫
HP:C TP:B 攻撃:B 防御:C 術攻:B 術防:B 集中:C
サンダーブレード 閃光墜刃牙 ヒールウインド フォースフィールド 遥翔天凰斬
シャイニング・バインド リバースクルセイダー

ハナヨ タイプ:僧侶 武器:杖 属性:地 モデル:ハロルド、エドナ等
性質:誠実 二つ名:≪萌ゆる新緑(フレッシュ・ヴェルデュール)≫
HP:D TP:B 攻撃:D 防御:B 術攻:S 術防:B 集中:B
ロックブレイク エアプレッシャー グランドダッシャー キュア グラヴィティ クウェイクトリガー
アーステッパー セレスティアル・アース 烈・震皇圧砕撃(リンと共鳴)

リン タイプ:格闘家 武器:ナックル 属性:風 モデル:ファラ、ジュード、セネル等
性質:友情 二つ名:≪福来の黄鈴(ハピネス・イエロー)≫
HP:A TP:B 攻撃:A 防御:B 術攻:D 術防:C 集中:D
獅子戦吼 鷹爪蹴撃 臥龍空破 双撞掌底破 迫撃掌 飛連幻竜拳
殺劇舞荒拳 震天裂空斬光旋風滅砕神罰割殺撃

マキ タイプ:ナイフ使い 武器:短剣 属性:氷 モデル:シェリア、ローエン等
性質:献身 二つ名:≪紅緋の姫君(スカーレット・プリンセス)≫
HP:D TP:B 攻撃:C 防御:C 術攻:A 術防:C 集中:A
凍驟雨(フリーズレイン) フリーズランサー 水蛇刀 清潤 無限刀 アゼリアブレード アブソリュート
百花繚乱 プリンセス・オブ・マーメイド ティーロ・スフォルツァンド(ニコと共鳴)

ニコ タイプ:鞭使い 武器:鞭 属性:色々 モデル:リタ、コレット等 
性質:信念 二つ名:≪撫子小悪魔(ピンキスト・インプ)≫
HP:C TP:C 攻撃:C 防御:C 術攻:A 術防:A 集中:B
ヴァイオレントペイン ピコピコハンマー ディフュージョナルドライヴ フィールドバリアー
メテオスウォーム ブライティスト・ゲート

エリ タイプ:槍使い 武器:槍 属性:光 モデル:ジュディス、キュキュ等
性質:正義 二つ名:≪氷上を舞う白鳥(アイスブルー・ワルツ)≫
HP:B TP:B 攻撃:B 防御:B 術攻:C 術防:C 集中:B
孤月閃 飛燕崩蹴月 封塵衝月華 風塵封縛殺 リザレクション 穿孔嵐陣射
インペリアル・スピア プリズミック・スターズ ベンヴェヌート・エンフェルネ(ノゾミと共鳴)

ノゾミ タイプ:魔法使い 武器:タロットカード 属性:闇 モデル:コンウェイ、アニス等
性質:慈愛 二つ名:≪月下の紫苑(バイオレット・ムーン)≫
HP:B TP:A 攻撃:D 防御:B 術攻:S 術防:C 集中:C
ブラックホール フェアリーサークル ブラッディハウリング ネガティブゲイト
サイレントエンド マクスウェル・ロアー


闇コト タイプ:魔法剣士 武器:剣 属性:雷、闇 モデル:特になし 
性質:博愛 二つ名:≪暗黒の堕天使(ブラック・ルシフェル)≫ 
バニッシュヴォルト エクセキューション リベールイグニッション ブラックガイド

インディグネイション

リジチョー モデル:クリード、シゼル、ヴァン、ミクトラン、シゼル
ヘルスライサー アンビバレンス プラークマゴッツ デスブリンガー セベラティ・オーバーロード ブラックアウト
ビッグバン エンシェント・レクイエム 
エターナル・ファイナリティ ファイナリティ・デッドエンド

各キャラの術技とモデル等をまとめてみました
ステータスについて意見あったので、ちょっと載せてみました
後で小ネタ等のまとめも載せます
んで後日にエクストラダンジョンも追記しようと思います
良い設定が思いついたので

【エピローグ】

≪帝都ダーリン≫

マキ「パパ、ただいま」

国王「おお!帰ったか!無事で何よりだ、愛する娘よ」

マキ「私・・・今までずっと自分のことばかり考えてて、何もしようとしなかった。でも

今回の旅で分かったの。もっと自分に素直に生きようって」

国王「そうか。良い経験になったのだな。顔つきが変わっているよ」

マキ「・・・私、医者になろうと思うの。困っている人を助けたい。誰かの力になりたい」

国王「分かった。その為の準備やらは任せるがいい」

マキ「いらないわ。全部自分でやりたいの。お父さんの力を借りずに」

国王「・・・そうか。しかし、困った時は人を頼りなさい。誰しも一人では生きていけないのだから」

マキ「ありがとう、パパ」

国王「寂しくなるな・・・」

王妃「何言ってるんですか。愛する娘の成長を喜びましょう?」

≪ニコプリ村≫

コロ「お姉さま、お帰りなさいませ!」

ニ母「・・・お帰りなさい」

ニコ「お、お母さん・・・ただいま」

ニ母「あらあら。急に泣き出してどうしたの?」

ニコ「怖かった・・・寂しかったよお・・・」

ニ母「・・・頑張ったわね。さすが私の子ね。お父さんも喜んでいるわよ」

ニコ「うん・・・うん!・・・ママ、あのね。私・・・」

ニ母「医者になりたいんでしょ?」

ニコ「・・・!?うん。私もお父さんみたいになりたい」

ニ母「大変なこともいっぱいあるわよ?それでもやるの?」

ニコ「うん。だから・・・またこの村を離れることになる。でも私、頑張るから!」

コロ「お姉さま、またいなくなってしまうのですか?」

ニコ「大丈夫よ。いつだって戻ってこれるから。だから少しだけ待っててね」

≪ワシワシティ≫

ノゾ「お、だいぶ町も復旧してきてるやん!」

町人「お~ノゾミちゃん!帰ってきたんか!話は聞いとるよ」

ノゾ「そうなんよ~ウチ大活躍やってん!」

町人「そうかそうか。私たちも頑張らんとなあ!」

ノゾ「頼むで~。あ、ほんでな、ウチちょっと引っ越すねん」

町人「え?それまたどうして・・・?」

ノゾ「この世界をもっと発展させる為に、故郷に戻ろうと思って」

町人「そうか・・・そら寂しくなるなあ・・・」

ノゾ「別に今生の別れって訳じゃないんやし、時々戻ってくるよ」

町人「それなら良かった。この町は私らに任せて、行っておいで」

ノゾ「うん!ありがとうな」

町人「あ、その前に、この町の未来を占ってくれないか?」

ノゾ「何言ってるん。占うまでもないよ。光り輝く未来が待ってるで!」

≪英知の町ハ・ラ・ショー≫

エリ「みんな!帰ったわよ!研究の方は進んでる?」

町人「おお!お帰りなさい!エリちゃんがいない間もみんなで協力して頑張ってるよ」

エリ「それなら安心だわ。この町も、世界ももっと発展させないとね」

町人「その為にはまずはこの町がしっかりしないといけないからね」

エリ「その意気よ。さて、私も手伝うわ」

町人「いやいや!長旅で疲れただろう?我々に任せてまずはゆっくり休んでおいで」

エリ「あら、じゃあお言葉に甘えるわ」

町人「時間はいっぱいあるから。我々にも、この世界にも」

エリ「そうね。人々が手を取り合っていけばきっと素晴らしい未来が待っているわ」

町人「それを気づかせてくれたのは、エリちゃんだよ」

エリ「私だけじゃないわ。かけがえのない仲間がいたから・・・あら?あの人影は・・・」

≪星降る町リンガベー≫

リン「あ、カヨちーん!」

ハナ「お待たせー!うわあ・・・凄い綺麗・・・!」

リン「この町で一番星が綺麗に見える場所だもん!当然だよ~」

ハナ「良い町だね・・・」

リン「カヨちんたちがこの町を救ってくれたんだよ。もしあの時・・・」

ハナ「あれから随分時間が経ったような気がするね・・・」

リン「長いようで短い旅だったにゃ」

ハナ「でも・・・私たちは凄く成長したと思う。リンちゃん、本当にありがとう」

リン「照れるにゃ~!・・・カヨちんも、ありがとう」

ハナ「えへへ・・・」

リン「ところでカヨちんはこの後どうするの?」

ハナ「マージナル村のお米をもっと世界中に広めたい!色んな人に食べてほしいなあ・・・」

リン「そっかあ・・・村のお米、美味しいもんね!」

ハナ「リンちゃんはどうするの・・・?」

リン「うーん・・・まだ分かんないや・・・。あ、そうだ!リン、写真撮る!」

ハナ「へ?写真?」

リン「うん!写真。この綺麗な星空を色んな人に見てほしい。そして実際に見に来てほしい」

ハナ「じゃあ私と似てるね。色んな人に幸せを届けたい。そんな気持ち」

リン「この夜空の下で、結婚式とか絶対感動するにゃ!素敵な観光地にもするにゃ!」

ハナ「わぁ・・・!想像しただけで幸せになっちゃうね!」

リン「うん!ねえカヨちん。これからもずっと親友でいてくれる・・・?」

ハナ「うん!ずっと、ずっと親友だよ。またすぐに遊びにくるから・・・」

≪始まりの村オトノキ≫

ホノ「ふう・・・。これで全部の町を回れたね!」

コト「二人とも・・・本当にごめんね。最後まで迷惑かけて」

ウミ「コトリ?もうそういうのはやめようと言ったではありませんか。迷惑なんて思っていません」

コト「うん。でも・・・」

ホノ「謝られるより、ありがとうって言ってくれた方が嬉しいな!」

コト「ホノカちゃん・・・。そうだよね。ありがとう!」

コ母「あら、みんな。お帰りなさい」

コト「お母さん!体は大丈夫なの?」

コ母「ええ。もう歩くぐらいならなんともないわ」

ホノ「良かった~。ふい~そろそろお腹減ったよ!」

ホ母「そう言うと思って、ご飯用意しておいたわよ。もちろん三人分ね」

ウミ「ありがとうございます!食後はお饅頭も食べたいですねえ・・・」

コト「ウミちゃん、心の声が出てるよ?」

ホノ「いやー!食べた食べた!」

ウミ「ホノカ!下品ですよ!」

コ母「二人とも、わざわざ世界各地まで足を運ばせる形になってしまって申し訳ありません」

ホノ「いえ。これはコトリちゃんとお母さんだけの問題じゃないから、大丈夫です!」

ウミ「私たちにも、そしてオトノキの人たちにも原因はあります。人に任せっきりで、自分では何も

しないのに、文句だけは言う・・・それでは心を病んでしまっても仕方ありません」

コ母「それでも私は許されては良い人間ではありません。世界を滅亡の危機に追いやり、多くの

犠牲を出してしまった。自分の娘までも・・・」

ホ母「もう、いいじゃないですか。無事に全て終わったんですから。で、町の人たちの反応はどうだったの?」

ウミ「はい。話を始めた当初は顔を歪めて、中には怒り出す人もいました。ですが、話していく内に

理解を示してくれる人が殆どでした。とは言え、やはりきつくあたってくる人もいました」

ホノ「それは仕方ないよ。でも、いつか分かってくれる。今回の出来事を風化させない。未来を生きる

人たちに伝えていかなきゃ」

ホ母「ホノカ・・・成長したのね・・・お母さんは嬉しいわ」

ホ父(うんうん、と頷く)

ウミ「今回の出来事は私たちを成長させてくれました。決して無駄にしてはいけません」

コト「うん。オトノキに来て、これからはみんなと世界の人たちに恩返ししていかなきゃ!」

ウミ「コトリが引っ越してきて、これでまた一緒にいられますね」

ホノ「そういえばさ、村の外れにある大樹に三人の名前を刻んでたような記憶があるんだけど」

ウミ「・・・ありましたね」

コト「思い出した!」

ホノ「行ってみよう!」

ホノ「あ、あったあった。これだよ!」

ウミ「ホノカ、ウミ、コトリ・・・確かに書いてありますね」

コト「ホノカちゃんが、「友情の誓い」として刻もう、って言ってたんだよね」

ホノ「あ~・・・そうだった、ね?」

ウミ「絶対忘れていますね」

コト「あはは・・・。そういえばあと一言何か書いてたよね?」

『どんな事があっても三人はずっと一緒。辛いことも悲しいことも一緒に乗り越える』

ウミ「確かに、一度は離れ離れになってしまいましたが、これからまたこの続きを始めましょう」

コト「うん。時間は巻き戻らないけど、いくらでもやり直せるよね。私たちが望めば」

ホノ「そうだよ。間違って、躓いて、時にはぶつかって・・・それでも、三人は一緒」

三人『ずっと、ずっと一緒!』


ホノ「やり遂げたよ。最後まで」

エピローグもこれで終了ですー
このあと解説をちょこっと

・第3章でホノカが「あれから10年~」とありますが、これはコトリの記憶改変によるものです

本来は10歳ぐらいまで一緒にいたのですが、そうすると何故覚えてないのかという

疑問が強くなりすぎる為、コトリが少しだけいじったのです


・マキがニコ父の墓に供えた「キルタンサスの花」はヴェスペリアに出てきた花

レイヴンの想い人、キャナリの好きな花です

ヴェスペリア好きな人は「虚空の仮面」、ぜひ読んでみて下さい(ステマ)


・第8章に登場した「ラブレスライズ神殿」はデスティニーに登場した「ストレイライズ神殿」がモデルです


・舞台となる「シルヴァランティス」はシンフォニアの「シルヴァラント」から

「デリス・サンライズ」は同じくシンフォニアの「デリス・カーラーン」からとっています

・モブの町を「栄光」と呼ぶのは、アビスの「ホド」と同じです


・ブルベリ大森林→ケーブモック大森林、ビネツカラ古仙洞→レレウィーゼ古仙洞

オトメシキ石英林→エレアルーミン石英林、ソルゲ氷刃海→ゾフェル氷刃海

エムスタ孤島→ナム孤島(全てヴェスペリアより)


・アンジュのモデルはジルバ・マディガン、エレナのモデルはミリッツァ

ツバサのモデルはサレです(全てリバースの敵キャラ※四星)

ただし、二人を吸収したツバサが使う「エンド・オブ・フラグメント」はアビスのレプリカネビリムから

「英雄英雄英雄英雄・・・馬鹿みたい」はサレの「クレアクレア~以下略」と同じです


・第11章のタイトル「悪夢の始まり」はデスティニーより。海底洞窟でリオンと戦う場面があるチャプターです

・テイルズシリーズお約束の「漆黒の翼」今回は守り神(スピカテリブル)として登場させました


・最終章の

マキ「何かを失うのはとても辛いことだわ。でもね」

ニコ「その苦しみも、痛みも・・・その全てが私たちの生きる意味なの!」

この台詞はデスティニー2の「この胸の痛みも苦しみも、全部オレのものだ・・・神にだって癒せない

癒されて、たまるもんか!!」というカイルの台詞を参考にしました


・リンとハナヨの共鳴秘奥義「烈・震皇圧砕撃」はルドガー×レイア

ニコとマキの共鳴秘奥義「ティーロ・スフォルツァンド」はルドガー×ローエン

エリとノゾミの共鳴秘奥義「ベンヴェヌート・エンフェルネ」はルドガー×エリーゼ

ホノカ、ウミ、コトリの共鳴秘奥義「ブルーアース」はテイルズシリーズ恒例の秘奥義

発動時の三人の台詞はグレイセスより

ホノカ=アスベル、ウミ=ソフィ、コトリ=リチャード

・最終章のエミツンの台詞

「言ってどうなることではありません。それに・・・我々は長く生きすぎました」

「この世界の未来をあなたたちに託します。ホノカ」は

デスティニーのディムロスの台詞

「いいのだよスタン。我らは長く生きすぎた。」

「この世界の未来をお前に託す。我がマスター、スタン・エルロンよ」を参照


・エピローグの木に名前を彫った「友情の誓い」は

グレイセスの「友情の誓い」(アスベル、ソフィ、リチャード)を参照

その為、上記にあるブルーアース発動時の台詞はそれぞれ三人からとった・・・

というのは後付けでただの偶然(笑)

さて、これからエクストラダンジョン編を書きます
これを以って、全て終了となります
よろしくお願いします!

>>1乙 >>1のテイルズ愛がよ~く伝わりました!

乙です

乙です
テイルズは名台詞も多いから良いですね!
エンディング時のバッグのイラストも色々妄想が捗って楽しかったなぁ~
久しぶりに何かやりたくなった

>>276
ありがとうございます!テイフェスもここ3年連続行ってます!

>>277 読んでいただきありがとうございます!

>>278
ありがとうございます!
上記のディムロスの台詞とかマジで好きです
戦闘が面白いグレイセスなんかいかがでしょうか?

>>279
D2冒頭のディムロスとスタンのムービーいきなり流れてそのセリフ出た時は泣きそうになったなぁ~

>>280
いいですよね~小姑みたいだったディムロスがスタンに未来を託すシーン
何だかんだ言いながらお互いに信頼関係を築いていたんだなーと・・・

>>281
私は辞書ではないのだが…
とか言いながらしっかり説明してたディルロスかわいい

>>282
師弟であり、親子であり、兄弟でもあり・・・色んな形の信頼関係がありますよね

エクストラダンジョン編も書こうと思ったんですが、仕事やプライベートで
時間が設けられなさそうなので、これでお終いにしようと思います
期待してくれた方いましたら申し訳ありません!
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました

残念だけど>>1

ちなみにどんな感じにする予定でしたか?

残念です…
また機会があったら書いて下さい

>>286
ミトスと謎の女性シンガーの中の人が同じだったので
それを絡めた話を想定してました

>>287
そう言っていただけるととても嬉しいです!

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