幼女「おふろの神さまなの~!」(344)

幼女「おふろにはあたしという神さまがすんでいるの」

男「え…」

幼女「なのに…どうしておにいちゃんはおふろを粗末にあつかうの!?」

男「うわぁ出たぁお風呂の神さま!」

幼女「だいたいね、自分の体をきれいにするところを汚いままにするなんてナンセンスなの」

男「はい」

幼女「ていうか前にもあたしおにいちゃんの前にあらわれたよね?」

男「はい、現れました」

幼女「あの時たしかあたしと、おふろはきれいにするってちかったよね」

男「はい、誓い合いました」

幼女「それなのにどうだ、このてーたらくは!」ぺちんっ

男「ああんっ」ドシュアッ

一ヶ月前

ザッパーン

男「あはあぁぁぁぁ…」

男「やっぱバイト後の風呂は最高だなぁ」

男「疲れが一気に吹っ飛ぶこの感覚が、まさに生き返るって感じだ…」

男「お風呂大好き!お風呂ばんざい!」

幼女「エヘヘ、そんなにほめられたらあたし照れちゃう」

男「」ブクブク

幼女「おかーおこーえ、ゆこーおよー♪」バシャバシャ

男「あの…あんたいったい何者ですか?」

幼女「え?あたし?あたしはおふろの神さまだよ」にっこり

男「神さま?」

幼女「そう、神さま」

男「神さま」

幼女「うん、おふろの神さま」

男「」

幼女「えっへん♪」

幼女「ほらほらぁ、おふろの神さまだぞ~♪」ばしゃばしゃ

男「…」

幼女「エライんだぞ~崇めてもいいんだぞ~♪」 ぺちぺち

男「………うん」

幼女「崇めてくれるの!?」

幼女「うれしい~あたしだれかに崇められるのはじめて~♪」

男「…そうですか」

男「…お風呂に神様なんかいるんだなぁ」

幼女「いるんだな♪」

男「てか今まで出てきたことないのに何で今頃でてくるんです神様」

幼女「そうだ、ほんらいのもくてきをわすれてた」

幼女「それはおにいちゃんがこの家のおふろをきれいにしないからだよ」 

男「?」

幼女「いつまでたってもきれいにしないからシビレをきらして出てきたの!」

男「はぁ、なるほど」

幼女「まったく神さまがいるところをきれいにそうじしないなんて。くいあらためなさいねっ」

男「すいません…」


-現在-

幼女「はぁ。数カ月間あけただけで、もうこんなちょうしなの?」

男「はい。本当に申し訳ありませんでした」orz

幼女「ぬ。ということは、入浴タイムに洗い方をちょくちょく教えてたのもぜんぶ聞き流してたのね」

男「…面目無い」

幼女「ふむ、これはおにいちゃんを再教育するひつようがあるみたいだね」くるっ

男「再教育?」

幼女「そう。さいきょういくだよ」

男「い、一体何をなさるおつもりですか」

幼女「ふふん、あたしといっしょにきょうどうせいかつをおくるんだよ!」

男「はぁァ?共同生活ぅ?」

幼女「そう。あたしたちが生活を共にすることによっておにいちゃんにしっかりしてもらうの」

男「その共同生活をすると俺は本当にしっかりするわけ?」

幼女「するよ!好き放題してるより誰かといた方がきそくただしくなるもん」

男「…」

幼女「だからおにいちゃん、あたしといっしょにせいかつしよう!」

男「いやだ」

幼女「なっ…なんでよ」

男「共同生活って事はお前の文の飯も作らなきゃいけないってことだろ?」

幼女「うん」

男「そんなの絶対に嫌だね。親のスネかじってひもじく生きてる俺にそんな余裕はない」

幼女「そっ、そんなぁ」

男「悪いな。けど幼女を養えるほど俺はできちゃいないんだよ…」

幼女「そ…そんなふうにかっこよく言ってもだめ。おにいちゃんはあたしといっしょに共同生活なの!」

男「だから無理だって」

幼女「むりじゃないもん、できるもん!」

男「とにかく無理何が何でも無理なんですね」

幼女「でーきーるー!」じだんだじだんだ

男「だからできないって言ってるだろ?」

幼女「できるの。神さまがゆってるんだからできるの!」

男「神さまってったってお前まだ子供じゃん」

幼女「こどもじゃなくて神さま!」

男「子供な神さま、だろう」

幼女「違うの違うのすっごいおふろの神さまなの!」

男「何がおふろの神さまだ、実はただの溶解だろお前!」

幼女「あーっ、いまあたしのこと溶解っていった!」

男「なんだよ。なんかもんくでもあるのかよ」

幼女「あるよ!神さまに対して溶解なんてゆったらすっごくだめなんだよ!?」

男「自分で言うな自分で!この垢舐め小娘が!」

幼女「じぶんでいうもなにもほんとにおふろの神さまなんだもんばかーっ!」

男「だぁーやかましいわボケェ!」

幼女「っ!?」びく

男「……」

男「…………」イライライラ

幼女「あ、あの…おにいちゃん…」

男「おいおまえ、ちょっとこっちにこいや」ガッ

幼女「ふぇっ?な、なにするの?」

男「お前みたいにピーチクパーチクうるさく姦しい小娘は浴槽に沈めてやるのだよ」

幼女「」ズルズル



洗面所

幼女「うわーんいやだいやだ、まだ帰りたくないよう!」じたばた

男「黙れ小娘!さっさと自分のすみかに帰りやがれ!」

幼女「やだやだっ、もっとおにいちゃんのアパートにいたいー」

男「ここの風呂も立派な俺の家だ。さぁ文句はないだろ帰れ!」

幼女「いやーーーっ!」

男「はぁ、はぁ、しぶとい奴め…」

幼女「…なにされたってぜったいにおうちなんかにかえらないんだから!」

男「そんなにここで過ごしたいのかよお前は」

幼女「そうだよ。たとえよごれてなくたって退屈だからおうちには帰らないもん」

男「結局汚れの有無に関係なくここに居たいってわけ?」

幼女「うんうん!やっとわかってくれた?」

男「………」

幼女「…」キラキラ

男「ああもう分かったよ分かりましたよ。ここにいてもいいですよ」

幼女「ほんとに?ほんとにこっちにいてもいいの!?」

男「うん、いい。好き勝手にしろよ」

幼女「いやったー!」

男「ただし条件付きだ」

幼女「ふぇ?」

男「ここはアパートだからな。それをよく踏まえたうえで生活すること。いい?」

幼女「うんうんっ、まかせて」

男「…本当に意味わかって言ってんのか?」

幼女「分かってる分かってる。回覧板とかはちゃんと配れってことでしょ?」

男「違うわ」

幼女「え、ちがうの?」

男「違う。お前さんにやって欲しいのは近所迷惑にならない生活」

幼女「ん~…それってつまり、どたどたはしったり、おおごえだすなってことだよね」

男「そうそうそういう事。できるか?」

幼女「うん、まかせて」

男「よし。じゃあ構わない」

幼女「いやったー」ぴょんぴょん

男「できるだけ大人しくしててくれ」

幼女「うんっ。あたしがんばっておとなしくする!」

男「おーそうかそうかー」

男(しばらくしたら飽きて自分の寝床に帰るはず。それまで待てばいいや)



リビング

ぐぅぅ

男「…腹減った」

幼女「おにいちゃん、おなかなってるね」

男「だれのせいですだれの」

幼女「え?だれのせい?」

男「お前だ!お前とどたばたしてたせいで夕飯が遅れたんだっ」

幼女「ふぇぇ」

男「はぁ…ちょっと遅くなったけど夕飯作ろう」

幼女「もしかして、いまからばんごはんつくるの?」

男「そう。お前も食べる?」

幼女「うん、たべる!」

男「即席系がないから一から作るから」

幼女「なら、あたし手伝うよ!」

男「危なっかしいからいい」

幼女「えーやだやるのー!」

男「あーあーはいはいどうぞご勝手にー」

幼女「やった…!」

男(料理をつくるのは実に一ヶ月ぶりだ)

男「えーと、確かこのへんにエプロンが」ゴソゴソ

幼女「ねーねーなにつくるの?なにつくるのー?」ゆさゆさ

男「粉ふきいも」

幼女「…ふつうだね」

男「粉ふきいもを侮ってはいけない。お菓子と三食すべてを補う汎用性に優れた万能なおかつ」

幼女「ところでおにいちゃん、あたしはなにをすればいい?」

男「とりあえずお湯を見てて。その間に芋の皮剥くから」

幼女「うんっ」

鍋「ぐつぐつ」

幼女「おにいちゃん、おゆがわいたよ」

男「よし」

幼女「つぎはどうする?」

男「お湯が沸いたので手頃な大きさに切った芋を投入します」ボトト

幼女「します!」

男「あとは程よいかたさになるまでほうっておくだけです」グツグツ

幼女「です!」

男「うん。です」

幼女「あら?もうやることないの?」

男「茹だるまでは特にない」

幼女「えーつまんなーい」

男「そんなこといわれてもなぁ。粉ふきいものいい所は手間いらずな所だからなー」

幼女「ぬぬ」

男「ま、大人しくそこで待ってろよ」

幼女「むっ。それだとつまんないから、キッチンのものを漁る」

がちゃがちゃ

男「おい、あんまりごった返すなよ?」

幼女「うん」

鍋「いい具合にゆだりましてよ男さん」グツグツ


男「おお、じゃあさっそく芋を一旦引き上げてーと」

ザバー

幼女「ねぇおにいちゃん!」

男「んー、なにー?」

幼女「ほらみて、あたしにぴったりサイズの包丁みつけたー!」ぶんぶんっ

男「果物ナイフを振り回すなー!」

@@@

男「それじゃあ、いただきまーす」

幼女「……」タンコブ

幼女「うー」

男「なんだよ。そんなに恨めしそうな顔してさ」

幼女「うぅ…おにいちゃんたら、べつに叩かなくてもいいじゃない…」

男「殺されると思ったの」

幼女「そんなことしないよ!…もう」ぷい

男「まぁまぁ神さま、これでも食べて機嫌直してくださいよ」ヒョイ

幼女「あーん」

ぱく

幼女「ぐっ、ぐおぉぉ、……おいひい…すごく」

男「説得力ないぜ…その表情」

男「ごちそうさまでした」カチャ

幼女「ご、ごちそうさま…」

男「…」

男「ま、あれだ。味はともかく飢え死ぬことはないから」

幼女「なななっ、それがこれから生活を共にするひとに対していう言葉?」

男「どのみち食べ物さえ与えていれば特にするべきこともなさそうだしな」

幼女「ゆっとくけどあたしはぺっとじゃないんだからねっ」

次の日

幼女「ねぇねぇおにいちゃん」

男「…」パソコンカタカタ

幼女「おにいちゃん、ねぇってば」

男「あ?なに?」

幼女「たいくつすぎてつまんない。いっしょにあそんでー」

男「いまいそがしいの。あとでな」

幼女「やだ」

男「やだってお前」

幼女「いやなものはいやだもん」

男「もうちょっと待ってろよ、今忙しいんだから」

幼女「やだ。そんなこといってぜんぜんいそがしくないのしってるもん」

男「忙しいよものすごく」

幼女「うそ!えっちな画像をあつめてるだけだって友達がゆってたもん!」

男(ぐっ)

男「おいおい幼女。おまえはとんだ誤解をしている」

幼女「む…?」

男「いいか?これはおれのれっきとした仕事なんだ」

幼女「…どんな?」むすっ

男「こういうエッチくてハァハァな画像をこのフォルダにいっぱい集めて売買するという仕事だ」

幼女「えっ…」

男「エロ画像収集歴ウン十年のこの俺が念入りにチェックした選びすぐりの画像を、」

男「依頼してきたオカズ貧困層に分け与える。そういう正義の仕事なんだぞ」

幼女「…」

幼女「う、うそうそ!そんなのぜったいにうそだよ!」

男「何故だ」

幼女「だ…だって」

男「だって?」

幼女「だって…おにいちゃんがはたらくはずないもん!」

男「」グサッ

幼女「あたしは以前からおにいちゃんのことずっと見てたから、そういうのしってるもん」

男「」

幼女「? おにいちゃん?」

男「俺は今、最高に冷静だ」

幼女「え?」

男「そして最高に頭が冴えている。今なら分かる。自分が最も情けない人種だということを」

幼女「じゃあ…それをはんせいしてあそんでくれる?」

男「だが断る遊ばない働かない」

幼女「じゃあいいや。おともだちよんじゃおー」

男「はい?お友達?」

幼女「うん」

男「だれだそれ。どこに居んだ」

幼女「おにいちゃんのパソコンにパソコンの神ちゃんて娘が宿ってるの」

男「…」


幼女(うそ!えっちな画像をあつめてるだけだって友達がゆってたもん!)


男「なんと」

幼女「よびたいなー。パソの神ちゃんともいっしょにせいかつしたいなー」

男「そ、それはちょっと」

幼女「大丈夫。あぱーとだということを忘れないからあんしんして」

幼女「それにパソの神ちゃんはおとなしい娘だからへいきだよ」

男「いや。だからちょっと待てって」 

幼女「おにいちゃんありがとう!じゃあさっそく呼ぶね」

男(人の話を聞け!)

男(いけない。これ以上増えたら間違いなく生活費増加で新作フィギュアが買えなくなっちゃうお!)

男(…それ以前にパソコンでの行動を全て把握している人物と顔を合わせるなんて恥ずかしくて死ぬ)


男「だ…駄目。お友達はまた今度にしよう」

幼女「おっけー、それじゃあさっそくパソコンに呼びかけるね!」

幼女「おーいパソの神ちゃーん、おにいちゃんのいえで生活しよー」

パソの神「……うん」


男「人の話を聞けえぇええぇええええっぇええええええええ!!」

それは幼女に出会った後のこと…

男「さてさて、アニメでも見るかな。パソコン起動」ポチ

幼女「おにいちゃん、おっきいのにあにめなんか見るの?」とてて

男「ま、まぁな。一応趣味だし数少ない」

幼女「ふ~ん、それじゃああたしも見よっと♪」ちょこ

男「こ、こらこら!」

幼女「わぁ!すごいすごい!この女の子かわいいね~!」

男「……はぁ。そうだなー」

男(この調子だと、当分は風呂に戻ってくれそうにない)

パソコン「……」沈黙

幼女「…あれ?」

男「ん、どした」

幼女「なんかね、見てたら、がめんがまっくらになっちゃったの」

男「あらら」

幼女「どうしよう…。あたしがこわしちゃったのかな」

男「大丈夫大丈夫、ちょっとするとまた元に戻るから。ほら」

幼女「あ、ほんとだ。よかったぁ」

男「直るからまだいいけど。これ結構困るんだよ」

男「いいシーンとかでこれが起きるとイライラするし」

幼女「へぇー」

パソコン「……」沈黙

男「ほら、また止まった。おーい動けーゴラァ」バシバシ

幼女「あっあっ、ぶったらだめだよおにいちゃん!」

男「平気だろ。いままでさんざん叩いてるし」

幼女「そうじゃなくて、ぱその神ちゃんがかわいそうだよ!」

パソ神「………………ひどい」

男「」

-そして現在-

パソ神「…こんにちは、おとこ」

男「や…やぁパソの神ちゃん。げんきしてたかな~?」

パソ神「……うん」

男「そ、そうかそうかぁ。それはよかったよー」

パソ神「…ありがとう」

男「あはっはははー…」



男(気まずい!)

パソ神「……あ、あの、おとこ」

男「な、なにかな?」

パソ神「え、えと…わたし、おとこにいいたいことがあるの」

男「…い、言いたいこと?」

パソ神「うん」

男「その言いたいこととはどんな…?」

パソ神「えっと…おとこのパソコンにある、……えっちなもののことなんだけど」

男「ごめんなさい」orz

パソ神「ううん。あのね…その、そういうのを集めるのはいいんだけど」

男「……はい」

パソ神「そ、その画像見て…あの、…パソコンの前で……」

パソ神「お、お…」

男「…オナニー?」

パソ神「……あぅ///」

男(そうかやっぱり見てたのかああ死にたいっ)

男(いや、死ぬのは後だ。今は誠意を持ってパソの神ちゃんに謝る時ッ)

男「ごめんなさい本当ごめんなさい二度としませんのでどうかこの通りです」ゴツンゴツン

パソ神「え、えっと、別に我慢はしなくていいの…!」

男「…へ?」

パソ神「ただ、あの…おとこのせいえきを、パソコンにかけるのは…///」

男「o rz」

パソ神「お…おなにーはいいけど、パソコンにせいえきをかけるのは、やめてほしい…かな」

男「すいませんもう二度と精液かけません。そして二度とパソの神ちゃんにこんな思いさせません許して下さい」

パソ神「…これからは、気をつけてね」

男「はい」

パソ神「あと、ティッシュは机に置きっぱなしにしないで、きちんとゴミ箱に捨ててね…?」

男「…(´;ω;`)」

パソ神「あと、もうひとつ言いたいことが」

男「あ、あい。どうぞ」

パソ神「…えっと、別のパソコンに買い換える時は、わたしにゆって」

男「え?…なんで?」

パソ神「わたしが、新しいパソコンに引越しするための準備をするから」

男「あっ、ああそうかなるほどね。わかった」

パソ神「うん。だから、その。末永くよろしくお願いするね…」

男「はい、了解しました」

男「ってずっと宿り続けるのかよ!」

幼女「それはそうだよー」

男「なんでだよ!」

幼女「だって、あたしたちはおにいちゃんがパートナーみたいなもんなんだもん」

パソ神「…」こくこく

男「パートナーって。何かの漫画じゃあるまいし」

幼女「ところがどっこい。今ここであたしたちとの共同生活という一つの物語が膜を開けたんだよ!」

パソ神「話は幼女ちゃんから聞いた。おとこを更正させる共同生活、わたしも参加する」

男「」クラッ

 波乱の共同生活

          開     幕     だ

        n:       ___      n:
        ||    / __ \    .|| 
        ||    | |(゚)  (゚)| |    ||
       f「| |^ト    ヽ  ̄ ̄ ̄ /   「| |^|`|
       |: ::  ! }      ̄□ ̄     | !  : ::}
       ヽ  ,イ  / ̄ ̄ハ ̄ ̄\  ヽ  ,イ  


男「どうしてこうなった」

幼女「どうしてこうなった♪どうしてこうなった♪」ひょいひょい

パソ神「どうしてこうなった、どうしてこうなった」ずんちゃか

男「騒ぐな!」

幼女「あうっ」

パソ神「ひあっ…」




ねる

次の日

テレビ『さぁ名無し選手に変わりまして、代打のvip選手が打席に立ちます』

男「フヒヒ」カタカタ

パソ神「ズズッ」

パソ神「…」

パソ神「お茶、おいしい」

幼女「…」

幼女「ねぇ、おにいちゃん」

男「あ?なんだよ」

幼女「えと…たいくつだから、あたしといっしょにあそんで?」

男「今いいところだから、また後でな」

幼女「えー!いまあそんでよー」

男「無理無理。忙しい」

幼女「…」

幼女「それじゃあパソの神ちゃん、あたしといっしょにあそぼ?」

パソ神「まって。いま、試合がいいところなの」

幼女「…」

幼女「うがー!」

パソ神「? どうしたの」

幼女「せっかくの共同生活なのに…みんなだんまりつまんない」

パソ神「それじゃあ、あそぶ?」

幼女「うん、あそぶ!」

パソ神「じゃあ、なにする?」

幼女「テレビでやってるやきゅう!」

パソ神「いいね」

男「おいおい。お前たちさわいだりしないだろうなー」

幼女「しない!サイレントなやきゅうをするよ」

パソ神「…」こくこく

男「それならいいけど」

。。。

幼女「ふふ、パソの神ちゃんにあたしのごうそっきゅーがうてるかなぁ?」ぶんぶん

パソ神「…打てる。どんな球であろうとも、わたしの敵では無いよ」

幼女「ゆったなー。いいもん、160きろごうそっきゅーなげちゃうもん」

パソ神「…どんとこい」

幼女「くっくっく、あとでゆだんしたことをこうかいするがいいよぉ…」

パソ神「……後悔はしない」

幼女「…ぬ」じりっ

幼女「それじゃあ…いくよ!」

パソ神「……来い」

幼女「ふっ…、」

幼女「でやあぁぁぁぁぁぁ!」ビシュッ

ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオ

パソ神「!!」

カキィィ

窓「バリイィィィィ」


男「そんな気がしてたよ!」ペチン

幼女パソ神「ああんっ」ドシュアッ

幼女「ふぇえ…ひどいよおにいちゃん、こんなのあんまりだよぉ…」

パソ神「……」こくこく

男「ひどいのはお前達だよ!移住早々窓ガラスを割るな!」

窓(そうですぞ)

幼女「あぅぅ…だって、だってぇ…」

パソ神「……おとこが、あそんでくれないんだもん」

男「幼女はともかく、パソの神ちゃんはいい具合におとなしかったじゃんか」

パソ神「…あれは、つまんないからテレビを見てただけなの」

男「なんだよもう…定期的に遊ばないと破壊衝動に駆られるのかよ」

幼女「そうだよー」

男「こらっ」

幼女「ふぇぇ」

パソ神「しかも、信頼度もどんどんさがっていくんだからね…っ」

男「そうかエロゲですかそうですか」

男「じゃあ、逆にその信頼度が上がっていったらどうなるんだいエロゲキャラクター達」

パソ神「…人間関係が、えんまんになるよ」

幼女「そして、かいてきなせいかつがおくれるようになるの!」

男「ほお」

パソ神「これこそまさに、おとこへの『生活矯正プログラム』の一番の…」

男「そう。お前たちは人間じゃないからいいや」

幼女「ぐぬぬ…」

パソ神「…おとこはそういうげーむが好きだから、このシステムを導入すれば遊んでくれると思ったのに」

男(やっぱりパソの神ちゃんはそういうの把握しているのか死にたい)

幼女「おにいちゃんのいけずー」

男「ああはいはい分かったよ。遊んであげるよー…」

幼女「ほんとに!?」

男「ほんと」

幼女「いやったー!」

男「ものこわされるよりはマシだしな^^」

幼女「…あぅ」

男「で、幼女たちはなにがしたいの」

幼女「うーん」

パソ神「…ううん」

男「なぜそこで悩む」

幼女「ぬぬぬ、いざなにがしたいかっていわれると」

パソ神「…なにもおもいつかない」

男「そう。じゃあおれは引き続き虹フォルダを充実させるとしま」

幼女「そうだ、あたしおにいちゃんといっしょにおふろはいりたい!」

男「ズゴー!」

パソ神「…それ、いい」

幼女「でしょでしょー?」

男「いくない全然いくない」

幼女「えぇーなんでー?」

男「なんでってお前ら幼い幼女じゃん」

幼女「あたしたち、人間じゃないからほうをむしできます」

パソ神「そして、十八歳未満じゃないのでどんなことでもかのうです」

男「…フヒッ」

男「じゃない!」

男「うちのおふろは狭くて三人一緒に入るのは無理だよ」

幼女「むむ…これもだめか」

パソ神「…おうちのお風呂がだめなら、銭湯でいいんじゃないかな」

幼女「そうか!あたしたちはおにいちゃんといっしょに男湯にはいればいいもんね」

パソ神「うんうん」

男「えーやだよそんなの」

幼女「どうして…?」

男「だって、お金かかるんだもん」

幼女「お……おかね…」がくっ

パソ神「…」

男「そもそもみんなで入る必要なんて無いし。各々でいいだろ」

幼女「えーやだやだ!みんなではいるの!」

男「るせえなー。みんなではいってどーすんだよ」

幼女「あったまるの」

男「知ってるわ!」

幼女「ぅー」

男「とにかくこの話はなしなし、却下却下」

幼女「んもう、おにいちゃんはあたしたちのことなんてどうでもいいのね!?」

男「いやいや、そもそも俺はお前らとの共同生活なんざはなから望んでいなくてだな」

パソ神「おとこ」

男「ああん?」

パソ神「銭湯つれてってくれないと、深層部に存在するnijiってふぉるだを完全削除するよ」

男「わかった連れてく」

ねます

近所の健康ランド

パソ神「幼女ちゃん。おふろ、きもちいね」

幼女「うん。まったりまったりだね」

パソ神「うん。まったりまったり…」

男「全く…。なんで俺がこんなところで全く」

幼女「zzz」

男「こ、こいつこんなところで寝やがった」

パソ神「ふふっ。幼女ちゃんにとって、おふろは布団みたいなものだから」

男「大丈夫かこれ。沈んでそのままお陀仏なんてことはないだろうな」

パソ神「たぶん、大丈夫だと思う」

幼女「zzz」ぐらぐら

男「そうか……?」

男(まあ、おふろの神さまだし平気か)

男「あの、パソの神ちゃん」

パソ神「…なぁに?」

男「俺のど乾いたから、ちょっと水飲んでくるわ」

パソ神「分かった」

男「その間に立ち風呂とか、そういう深い風呂には行くなよ」

パソ神「うん」



幼女「ふぁ」

パソ神「あ、幼女ちゃんおきた」

幼女「あわわ…気持よくてついつい寝ちゃった」

パソ神「ふふっ」

幼女「? そういえばおにいちゃんはどこ?」

パソ神「えっとね。のど乾いたからお水飲みにいくって、ゆってた」

幼女「おみず?」

パソ神「うん。その間に立ち風呂とか、そうゆう深いおふろには行くなともゆってたよ」

幼女「そっかぁ…」

ぬくぬく

幼女「ねぇねぇパソの神ちゃん、おにいちゃんいないあいだになにかしてあそぼうよ」

パソ神「あそぶ…?」

幼女「うん。ほら、おにいちゃんてあそぼうとするとお説教してくるでしょ?」

パソ神「うん、してくる」

幼女「だから、おにいちゃんがいない今のうちにふたりであそぶの。どお?」

パソ神「やる…!」

。。。

幼女「くらえ、すーぱーはいぱーうるとらうぉーたーすぷらっしゅ!」ぱしゃ

パソ神「きゃっ」

幼女「はっはー!どうだまいったかー!」

パソ神「ぬぬ…そっちがそうくるなら…」

パソ神「ひっさつ、湯けむりアタックっ」ばしゃばしゃ

幼女「ぶはっ…なんていりょく…!」

幼女「なら…これならどうだ!ばーにんぐがいざーですとらくしょん!」

ずっどおぉぉぉおおん ザババーーッ

パソ神「くっ…つよい。けど、まけない…!」グォォ

幼女「なに!?」

パソ神「湯浴連振衝柱波弾ー!」

幼女「あまい!あぶそりゅーとぷろてくてぃぶとらすとわーしぃうぉーる!!」ブゥゥン

どっがあああああああん ザザザーーッ

パソ神「受け止めた…!」

幼女「ふっふふふ…おふろの神さまを甘くみちゃダメだよ?」

パソ神「ま、まだまだなんだから…!」


清掃員さん「こらこら、お風呂で暴れちゃダメよー?」クスクス


幼女パソ神「ご、ごめんなさい…」

。。。

パソ神「ねぇねぇ幼女ちゃん。これを見て」

幼女「えーなになにー?」ざばざば

パソ神「…ほら」

ごぼぼぼぼぼぼ

幼女「わぁすごい!あわあわジェットだ!」

パソ神「? あわあわジェットって、なぁに…?」

幼女「これはね、おなかに高水圧なジェットを当てることによって腹筋を鍛えることができるんだよ」違います

パソ神「腹筋を…?すごい…!」

幼女「ふふっ。いっしょにためしてみる?」

パソ神「うんっ」

ごばばぼぼぼ

幼女「ふんぬっ」

パソ神「…ぬぬっ」

ごぼぼぼぼぼぼ

幼女「お、おもったよりきついね…これ」

パソ神「うん…。気を抜くと、押されちゃうね」

ずごぼぼぼぼぼぼーっ

パソ神「ふぁ…わたし、ふっきん疲れちゃった」

幼女「あ、あたしもー」

パソ神「幼女ちゃん、わたし少し休憩するね」

幼女「うん」

パソ神「ふう」

幼女「ぐぬぬ…」ごぼぼぼ

幼女(き、きつい。あたしもそろそろ休もう…)

幼女「よいしょっと」

⊕=====3 ω シュゴーッ

幼女「ひゃあぁぁっ…!?」ぞくぞくっ

パソ神「幼女ちゃん、どうしたの?」

幼女「え…?え…?なんだろこれぇ…」

パソ神「? なぁに?」

幼女「な…なんかおまたがきもちいいの…」とろーん

パソ神「おまたが?」

幼女「うん。さっきね、あわあわジェットがおまたにあたったの」

幼女「そしたらね、きゅうにおまたがぞくぞくってしたの」

パソ神「急に、おまたがぞくぞく…?どうして?」

幼女「わかんない。でも、なんだかとってもきもちいいの。パソの神ちゃんもやってみて?」

パソ神「う、うん」

パソ神「えっと…こう、かな」

⊕=====3 ω ごばばぼぼぼぼぼ

パソ神「やあぁぁぁっ…!?」

幼女「パソの神ちゃん、どう…?」

パソ神「なんだか、おまたにびびびって、電気が走ったみたい…」

幼女「やっぱり!」

パソ神「…」

ごぼぼぼっ

パソ神「はぁぁっ…!」

パソ神「どうしよう幼女ちゃん…。恥ずかしいのに、くせになっちゃいそうだよ」ドキドキ

幼女「あ…あたしも……あぁぁっ」

パソ神「これを続けてると、おむねがどきどきするね…」

幼女「うん。なんだか、きゅんってくるしくなる」

パソ神「…」

幼女「…」

________

ごぼごごごごご

幼女「…はあっ、いい…いいよぉ…!」はぁはぁ

パソ神「やぁっ、やぁぁんっ…!」ビクビクッ


男「ちょっと!人様の前でなんてことしてますの!?」

幼女「ふぇ……?」

パソ神「な…っに…?」はぁはぁ

男「お前ら今すぐそこから離れなさいっ」

パソ神「ど…どうしてっ…?」

幼女「やだぁ…やめたくない、もっとつづけたいよぉ…っ」ビクンビクン

男「いけません!今すぐすみやかにそこから離れなさい!」

幼女「はぁっはぁっ…きもちよかったぁ」

パソ神「……///」

男「まったく、どこでそんないやらしいことを覚えた。つーか公衆の面前でそんな破廉恥なことを平然と」くどくど

パソ神「???」

幼女「でも、ここのおふろ、だれもいないよ?」

パソ神「…」こくこく

男「そういう問題じゃない!」



男「だいぶ温まったな。そろそろ帰るぞ」

幼女「はーい!」

パソ神「…ねぇ男」

男「ん?」

パソ神「…おふろあがったら、ぎゅうにう買って」

幼女「あっ、あたしものみたい!」

男「仕方ないな。じゃあ服着た後にね」

幼女「やったー!」

脱衣場

幼女「ああぅ~…世界がくらいよぉ…」よろよろ

男「あーまったくもう、しっかりしろって」グイ

幼女「ぷはっ。ありがとおにいちゃん」

パソ神「…んしょ、…ん、しょ」

パソ神「…」

パソ神(とどかない)

男「ほい」スッ

パソ神「…え?」

男「服。届かなかったんだろ」

パソ神「あっ…うん。ありがとう」

幼女「おにいちゃんおにいちゃん、早くぎゅうにうかってー」ぐいぐい

男「わかった分かったからまずその無防備な下半身をどーにかしなさい」

幼女「あっ…あんまりじろじろみないでよっ」

男「はいはいワロスワロス」

パソ神「おとこ…すこしはまえ、隠そう?」

男「なーに恥じらってんのよ。お前らまだまだ子供だろ?別にいいじゃん」フルチンチン

パソ神「そっ、そういう問題じゃないのっ」

男「怯えることはない。コイツは初めから死んでいる」フニャフニャ

パソ神「ばっ…ばか…!」

幼女「ねぇねぇおにいちゃん!ぎゅうにう、ぎゅうにう!」

男「待って。おまえまだ神が濡れてる」

幼女「ふぇ?」

男「ちゃんと吹かないと風邪引く。ほらこっちに来い」

ごしごしごし

幼女「ひゃあぁぁ世界が揺れるぅぅうぅ」

男「背中しゃんとして。拭きにくい」

幼女「ぬおぉおぉおぉ」ごしごし

パソ神「…」じー

男「?」

パソ神「……」

男「パソの神ちゃんも拭く?」

パソ神「! うんっ」

男「じゃあ幼女の頭が吹き終わってからな」

パソ神「やった……!」

幼女「あぅあぁぁぁ」ゴシゴシ

男(この髪質…こいつシャンプーとボディソープを間違えたな)

幼女「おにいひゃんそろそろぎゅうにうぅぅうぅ」

男「はいはい。ロッカーに使った百円玉で買ってきていいぞ」

幼女「やった!」


パソ神「……」グイグイ

男「分かってる分かってる。今から拭くよ」

パソ神「…!」

男「じゃあ、さっそく拭きまーす」

パソ神「…えっと、…優しくしてね」モジモジ

男「うん」

ごしごしごし

パソ神「あぁうぅうぅ」

幼女「おにいちゃん手を上げろ!おまえはかんぜんにほそくされている!」つドライヤー

男「…」ゴシゴシ

パソ神「ふぁぁぁぁ」

幼女「はやくしないと撃っちゃうぞ!タマも入ってるぞほんとだぞっ!」

男「バキューン!!」

幼女「ぐはああっ!!!!!」どさ

幼女「」チーン

男「はい、拭き終わり」

パソ神「あ、ありがとう」

男「それとこれ、百円玉。そこに自販機があるから好きなのを買ってこいよ」

パソ神「…うんっ」

幼女「」チーン

男「こら幼女。いつまで横になってんだ起きなさい」

幼女「」

男「いっとくけどそこは幾千ものオッサンの足の裏がだな」

幼女「…だって撃たれたもん。ようじょ診断だもん」

男「ふつうに喋ってんじゃねーか」

一方その頃、男の家では


テレビ『ここ○○県は農作物の栽培が盛んで、古くから伝わる独自の農法を…』

?「…」

台所の女神「ちょっと。テレビつけっぱなしじゃないの」

ピッ

女神「全く。テレビはちゃんと消してから出かけなさいよね」

女神「…む、これは」

脱ぎ捨てられた幼女のぱんつ

女神「はっ、これも」

パソの神ちゃんのしわくちゃシャツ

女神「…」

女神「あいつらぁ…」ワナワナ

女神「あんのおばかども!」バキャ

女神「ここに住んでるズボラ男を更正させるって話じゃなかったのかしらね!」

幼女の靴下の片方

女神「はぁ…自分達がズボラ生活を送ろうとしてどーすんのよ」

カップ麺のふた「…」

空きグラス「」

丸められたティッシュ「……///」

女神「…それにしてもこの散らかった部屋、何とかならないかしら」イライラ

そんな事も知らず

幼女「おにいちゃん、あたしラーメンがたべたい」

男「はぁ?ラーメン?」

パソ神「わたしも、ここでなにかたべたいな」

男「晩飯はここに来る前に家で食べただろ」

幼女「足りぬ」

パソ神「…ぬ」

男「…仕方ない、そこの食広間で何か食べよう」

食堂

男「すみません、醤油ラーメンとフライドポテト3つずつください」

おばさん「はいはい3つずつね。ちょっと待っててねー」

幼女「おにいちゃーん」ばふ

男「うわ!」

パソ神「…おとこ」ひしっ

男「なんだよ急に」

幼女「待ち時間なしがたいくつだから、あたしとあそんで~」

パソ神「……あそんで」

男「や…やだよ、離れろ」

幼女「やだはなれない~」よじよじ

パソ神「……離れない」だきっ

男「あわわ」

男(だっこにおんぶをいっぺんにだと…)

男(そんなことされたらおれの息子がッ)

パソ神「…おとこ」

男「なに?」

パソ神「ぎゅってして」

男「こ、こうすか」ぎゅ

パソ神「…///」

幼女「おにいちゃんろぼっと、あっちに前進しなさーい!」

ヨロヨロ

男「ぜ、前進しました」

幼女「よしっ。こんどはあっちに前進だー!」

男「はぁぅ」

ヨタヨタ

パソ神「おとこ。もっと、ぎゅってして」

男「は、はい」

ぎゅっ

パソ神「ん…あったかい///」

おっさん「………」ジロジロ

じーさん「……??」ジロジロ

男「あの、ものすごく見られて恥ずかしいんですが」

パソ神「だめ。ぎゅってして」

男「や…やっぱ降りて下さい神様たち」

パソ神「やだ」

幼女「おにいちゃんの背中、居心地がいいからおりないもん♪」むぎゅ

男「もがが、こら、鼻を上に引っ張るなはぁ」

幼女「えへへ~」

パソ神「……おとこ。もっともっと、ぎゅってしなさい」

男「ふぁ…こ、こうでふか」

パソ神「う…うん///」

男のアパート

男「ただいまー…」

幼女「ただいまー!」

パソ神「…ただいま」

男「お前らなんであんなに大食いなんだよ」

幼女「えへへ、ひさしぶりの外食だから、いっぱいたべちゃった」

パソ神「…えっぷ」

男「はぁ、お陰で財布の中身が空っぽだ」


女神「随分と遅かったじゃないの、あんたたち」ズーン


男幼女「!!?」

パソ神「…あ、女神おねいちゃん」

男「女神おねいちゃん!?」

パソ神「う…うん」

女神「ふふん」

幼女「ど、どうしてお姉ちゃんがこっちに……」

女神「どうしてって、そりゃあんたらがだらしない生活してるからよ」

幼女「だらしない生活?」

女神「そうよ。だからあたしは活を入れにきたの」

男(殖えた)

女神「特に!そこのごぼう筋肉なズボラ男!」ビシィ

男「うおっ…!?」

女神「私はこいつらと一緒にあんたを見てきたけど、ろくな生活をしていなかったわね!」

男「こいつらって…女神さんも幼女たちと面識が…?」

女神「あっ…ごめんなさい」

男「へ?」

女神「わ、私ったら初対面の人に対してなんて態度を…」

女神「まずは自己紹介しなきゃ…」

女神「で…でも、なにをいえばいいのかしら。えっと…」ブツブツ

男「………」

女神「わ、私は女神。あんたの部屋の台所を司る由緒正しき神さまよ」

男「はぁ」

女神「…」

男「……」ポリポリ

女神「ちょっと…なにか言いなさいよ」

男「いや、その」

女神「なによ」

男「えっと…ちょっと女神さんに聴きたいことがあるんすけど」

女神「言いなさい」

男「あの、じゃあいいますよ」

女神「ええ」

男「どうして裸エプロンなんですか?」

女神「…」

女神「こ、これは台所之神の正式な正装であって…別にあんたを誘ってるとか、そういうんじゃないんだからねっ」

男「…はぁ」

幼女「でもさお姉ちゃん。お姉ちゃんは普段滅多に正装姿なんかにならないよね?」

女神「は…!?」

パソ神「…なのに、どうして今日だけ正装姿なの」

女神「……」チラ

男「あ?」

女神「…///」

パソ神(これは…)

パソ神「ちょっと…幼女ちゃん」

幼女「ふぁ?なあに?」



パソ神「おねいちゃん、たぶんおとこのこと、きになってる」

幼女「なんだってーーーー!!!」

男「!?」

女神「なにごと?」

幼女「なっ…なんでもな~い」

パソ神「…」こくこく



幼女「パソの神ちゃん、このままじゃおにいちゃんが取られちゃう。あたしたちおいろけぜろだもん…」

パソ神「…うん。だから、もっと積極的におとこをサポートしないと」

幼女「よ、よーし…あたしたちのおにいちゃんを死守するぞ~」

幼女「じゃなかった、おにいちゃんを更生させるぞ~…!」

パソ神「おー……!」

幼女「おい、女神おねいちゃん!」ビシィ

パソ神「…!」ビシィ

女神「な、なによ」

幼女「あたしたち、いまからおねいちゃんに宣戦布告します!」

パソ神「します…!」

女神「はぁ~?宣戦布告ぅ~?」

男「頼むから部屋であばれんなよそれだけでいいんだ」

パソ神「大丈夫、おへやで暴れたりは、しない」

男「おぉ…」

幼女「その代わり、あたしたちはおねいちゃんに徹底抗戦します!」

パソ神「!」ビシィ

女神「……話が見えてこないんだけど」

幼女「つまり!おねいちゃんのその裏山けしからんすがたで、おにいちゃんがたぶらかされないようにするというのです!」

女神「はァァ~?」

パソ神「……おとこは、わたしたちのもの」

幼女「だから、ぜったいにぜったいに、おねいちゃんにはゆずらないの!」



パソ神「たとえ物資が欠乏している状況でも」

幼女「最期まで戦い、桜の如く美しく、潔く散る」

パソ神「それが、わたしたちの『おっぱいぺったんこ戦陣訓』である…!」

幼女「おむねだけがすべてではないってことを、おにいちゃんの前で証明してやるのだー!」


幼女パソ神『ばんざーい!!』


女神「くっ…!」

女神「私だってこのズボラ男のこと、渡さないわよ!」

男「はい?」

幼女「ぬっ…おねいちゃんめ、我々に歯向かうというのかっ!」

女神「ええ歯向かうわ。ズボラ男がロリコンに堕落していく姿を、指をくわえて見てるわけにはいかないもの!」

幼女「ぐぬぬぬぬ~…!」

パソ神「敵は、予想以上におとこの事をを好いています大佐」

幼女「ええい、ならば我々はおにいちゃんにいいところみせるぞ!」

パソ神「と、申しますと」

幼女「まずはこの散らかったおへやを、おにいちゃんのために片すのだー!」

パソ神「いえっさー!」

カタヅケ カタヅケ オニイチャン!

女神「なっ…部屋掃除は私がズボラ男のためにしようと考えてたのよ!?」

幼女「ふっふっふ、早い者勝ちだよおねいちゃん」

パソ神「ほら見ておとこ。わたしたちはおとこのために、なんでもするんだよ?」

男「素晴らしい」

幼女「むふふ。おにいちゃんに、しゅばらしいって言ってもらったもんね」

パソ神「…どう、おねいちゃん」

女神「むぬぬぬ~…!なら私はズボラ男のために料理を作ってやるんだから!」

パソ神「!」

幼女「なにい!?」

女神「くふふww火を扱うことを許されていないあんたたちには到底出来ない行いよね?」ヒラヒラ

パソ神「(´;ω;`)」

幼女「おのれ~~」

女神「さあズボラ男?料理が出来るまでは、ここでおとなしくしてなさいね」グイ

男「あ、いや、今晩の食事は向こうで摂ってきたのでもう」

女神「そんな。『女神たんの料理楽しみだなぁ』だなんて…///」ポッ

男「んなこと言ってねえ!」

女神(ああんっ!男が…遠くからずっと眺めてきたあの男が、私に面と向かって言葉を発しているぅ…!)はぁはぁ

風呂の残り湯で洗濯とかしてあげたらどうでしょう

女神「ああう…、そんなぁ。だめ、私そんなの…///」イヤイヤ クネクネ



男「おい幼女。この女神さんとか言う裸エプロンおねいさんは、どうやったらお引き取りなさってくれるんだ」

幼女「えっと、多分帰らないと思う」

男「なにぃ!何故だ!」

幼女「だっておねいちゃん、一度決心したらテコでも動かないもん」

パソ神「…」こくこく

男「ということはあれか。このまま俺の更生計画に、裸エプロンのまま参加すると」

女神「そうよ!やっと認めたかこのズボラ男!」

男「はいはい認めました。勝手にして下さい」

女神「や…やった!」

男「その代わり」

女神「?」

男「自分の世話は自分でしてくださいよ?俺は幼女とパソの神ちゃんの世話でいっぱいいっぱいなんだから」

女神「う、うん!私、自分で自分を世話する!」



幼女「あ…あのおねいちゃんを、いとも簡単に…」

パソ神「そんな…ありえないわ」

>>162

そ  れ  、 い  た  だ  い  た

女神「で、早速だけど質問いいかしらズボラ男?」

男「はぁ。なんすか」

女神「あんたたち、夜はどこでどんなふうに寝てるわけ?」

男「…!」

それは昨日の夜のこと…

モゾモゾ


幼女 「えへへ~♪」

パソ神 「……ぎゅっ、///」

男「…」

男 (俺は今、神様にしがみつかれている…)

男 (っく!いくら幼女とはいえ、こうやって挟まれると柔らかい身体が!)


幼女 「んっ…。おにいちゃんのにおいがする…」スンスン

パソ神 「…おとこのおてて、、、」ニギニギ


男 「………」

男 (目覚めるかもしれない)

そして現在


男「!!!」

男は気付いたのである

自分は…憧れに憧れ、そして妬みに妬んだ、あのハーレム状態の最中に置かれていると

男「ハァハァ」

女神「……ちょっと。ねぇ。ねえってば!」

男「ハッ!?」

女神「あのさ、私あんたに質問してるんだけど」

男「な、なんでしたっけ」

女神「だから!夜はあんたたちどんなふうに寝てるのって質問!」

男「え、ええとその…夜はですね女神さん」

女神「うん」

男「え…あぁ、エフンエフンッ!夜はですね女神さん」

幼女「夜は布団を横に敷いて、みんなでねてるよ」

パソ神「…ねてる」

女神「な!みんなで寝てる!?」

幼女「うんっ」

女神「な、なんてこと。男は禁断の性域に、片足を……」チラ

男「ちっがいます!こいつらが勝手に入り込んでくるんです!!」

幼女「むふふ~おにいちゃーん」べったり

パソ神「…おとこ///」ギュ

男「お、おい…離れろよ」

幼女「やだぁ~はなれない~」

パソ神「…」こくこく



女神「……ぐぐぬ。(幼女達には既に手を回されていたか…!)」

女神「こ、こうなったら男を夜中に無理矢理にでも…!いやでもそんなことしたら…」

女神「じゃあいまここで!…いや、そんなことしたらきっと…」

女神「……あぅぅ」モンモン

パソ神「……」

パソ神「……おねいちゃんも、いっしょに寝る?」

女神「…へ?」

男「は!?」

幼女「おお、いいね!おねいちゃんもあたしたちといっしょに寝よう!」

パソ神「…よう」

女神「い……いいの?」

幼女「いいよ」

パソ神「……いい」

女神「でも、私あんた達の…」

男「おぉ。お前ら本土決戦に至るまで徹底抗戦するんじゃなかったのか」

幼女「せんそうは、つかれたので本日を以って終戦といたします!」

パソ神「…これからは、なかのいいお友達として、おとこをささえましょう」

女神「…あんた達ッ」ヒシッ

幼女「あぅ///」

パソ神「はぅ///」

男「ぐえええええ裸エプロンおねいさんがおれの布団の中でうわあああああああああああああああああ!!!」

幼女「ムフフ。それじゃあ早速おねんねしよー!」

パソ神「やー」

男「…」ガクガクハァハァガクガクガクガク

女神「さいっこうに挙動不審ねズボラ男。そんなに私と寝るのがドキドキするの?」

男「します!ああ、します!」

女神「ふ、ふーん」
















女神(私もしゅりゅうぅうぅううぅぅぅぅ!!!)ドキドキドキドキ

。。。



女神「ちょっと…、もっと向こう側に寄ってよパソちゃん」

パソ神「…むり。はみ出しちゃう」

女神「そこをなんとかするのよ」ムギュムギュ

パソ神「…」

パソ神「せまいのは、おねいちゃんのおむねのせいだと思うの」

女神「こらっ…!」


幼女「はぁぁ、おにいたんのにおい…」スンスン

男「くっくるなあぁ!」

次の日


女神「あーあーこんなに台所を粗末に扱って。フライパンの油はそのまま流しちゃだめなのに…」ゴシゴシ

男「……」ボケー

女神「ちょっとズボラン。聞いてるの?」

男「あぁ…はい聞いてます、すみません」

女神「ふん。以後気をつけるように」

男「はい…」






男(結局一睡も出来なかった)

男(仮眠を取ろう、そうしよう)


フラフラ

和室



幼女「割れた窓から朝のそよ風が吹くよ」

パソ神「…割った甲斐が、あったというもの」

男「………」ガラッ

幼女「うわっ、お、おにいちゃん!」

パソ神「あっ…!」

男「………おい、お前ら」

幼女「…」

パソ神「…」

パソ神「あ……あ、あの、割った甲斐は、ないです。ただの軽いジョークです…」

男「…」ジトー

パソ神「…」ドキドキ

パソ神「お、おとこ」

男「あ?」

パソ神「あの…その、窓ガラスの対価として、一緒にお昼寝しろっていうのなら、わたしは…」

男「…」

男「そうか。俺はいま猛烈に眠いんだよね」

パソ神「! それなら」

男「だから今から仮眠をとる。お前らが近くにいるとうるさいから和室から出ていけ」

パソ神「(´;ω;`)」

幼女「がーん!」

男「ほらほら行った行った」

幼女「ちょっ…ひどいよー!」

パソ神「…」こくこく

男「酷くない。強いて言うなら眠らせてくれないお前らが酷い」

幼女「ええっ?あたしたち、おにいちゃんの睡眠を妨害するようなことしてないよ?」

パソ神「…してない」

男「したんだよ。ああもう細かいこと説明するのが面倒だ、じゃあな」ピシャン

幼女「…」

パソ神「…」





幼女「…」

パソ神「…」

女神「あんたたち、なんでふすまの前で体育座りしてるのよ」

幼女「……おにいちゃんに、しめだされた」

パソ神「…だされた」

女神「締め出されたー?」

幼女「うん…」

女神「なんで和室から締め出されたのよ」

幼女「なんかね…おまえらのせいで眠れなかったから、これから仮眠取るんだって…」

女神「ええ?」

パソ神「…それで、わたしたちがそばにいるとうるさいから出てけって、追い出された」

女神(要するに自分の怠惰な生活を守るために幼女たちを追い払ったと)

女神「怠慢極まり無いその姿。生かしちゃおけまい」

女神「男が出てこないのなら無理矢理引きずりだせばいいの。手伝いなさい二人とも」

幼女「で、でも今回はいつものおにいちゃんじゃなくって…」

女神「?」

パソ神「…ものを言わさない。威圧的かつ制圧的」

女神「大丈夫大丈夫。あんなどこにでもいるような同級生顔に睨まれようが何されようがへっちゃらよ」

幼女「へいきじゃないよ!いあつてきだよぉ…」

パソ神「……」ウルウル

女神「ぐっ…」

女神(べ、別に威圧的な目で睨まれていいもん。その時は男の貴重な睨み顔をしっかりと目に焼き付けるもん)

女神(…じゃなかった)

女神「あいつが威嚇しようが関係なし。そもそも私達は男の怠惰な生活を立て直すためにここにいるんだから」

幼女「…」

パソ神「…」

女神「ちょっとやそっとの壁にぶち当たったからってへこたれないの。仮にも私達は神様よ?」

幼女「うぅぅ…」

パソ神「……でも、おこったおとこ、こわい」

女神「しっししししかたないわね。こっこっここここは私が男の睨み顔をおっおお拝んでやりますよ!」ハァハァ

パソ神「そんな…。おとこが怒ってるときの能力は、みちすうだよ」

女神「…」

幼女「もしかしたら、いきなりまくらをなげてきたりするかも…」

パソ神「あるいは、塵芥を見るような目付きで、「うるせー」って」

女神「…」

※イメージ


女神「お、起きなさいよズボラ男」

男「…」

モゾモゾ

女神「ねえちょっと。聞いてるの!」

男「うるせえな。キッチンハイターぶっかけるぞこの淫乱雌豚裸エプロン露出癖女が」

女神「…」














女神(はあぁああぁぁああん男のジト目えんでゅ罵りボイスいただきましゅたあぁああぁぁああぁぁあああああっっっ!!!)

女神「さいこうでしゅうぅぅ!」

パソ神「……?」

幼女「採光出酒?」

女神「エフッエフッ!ああーいやなんでもない。はい、この話はおしまい!」

。。。


女神「それにしても」

幼女「…」

パソ神「…」





幼女「何時間経っても、出てくる気配なしだね」

女神「これは本格的に働く気ないわね」

パソ神「…働くどころか、動こうともしてくれない」

幼女「うぅ」

幼女「どうしたらおにいちゃんは働いたり外出したりしてくれるんだろ…」

女神「…」

パソ神「正社員じゃなくてもいいから、どこかではたらいてほしい」

女神「…」

パソ神「…」

幼女「…」



どんより

女神「……………そもそもなんで神とあろう者が人間にここまで尽力してるのかしら」

幼女「! おねいちゃんそれは!」

パソ神「…ゆったら、おしまいの言葉」

女神「でもこうしてる間にもだんだんと本来の目的を忘れていっていない?」

幼女「そ…そういわれると」

パソ神「……否定は、できない」

女神「い、いかんいかん。どんどんあのズボラ男の生活に感化されていくわ」

幼女「自分がなんなのか、まじめに頑張るってことの本懐がわからなくなってくるよぉ…」

パソ神「…アイデンティティ・クライシスだね」

女神「アイデンテテークライシスって何よ」


パソ神「アイデンティティ・クライシス【identity crisis】 自己喪失」

パソ神「『自分は何者なのか』等という疑問によって自己同一性(自己統一的概念)が喪失すること。自己認識の危機」


幼女「うわーい♪」

女神「さ、流石パソコンの神様ねぇ」

パソ神「…でも、いつもウィキペディアとか、電子辞書とかってばかにされます」

女神「とにかく、もたもたしてるとこっちまで自己喪失する可能性があるってわけね」

幼女「どうしようお姉ちゃん。おにいちゃんを救う前に、あたしたちがくらいしすな状況になっちゃうよぉ…」

女神「そ…そんな事言われても」

幼女「でもでも、お姉ちゃんだっておにいちゃんを更生させたいでしょ?」

女神「確かにそうだけど。私は男に同調しつつあるあんた達に活を入れるのが目的だったから」

パソ神「…こうして更生計画を進めようとしてる今の状況下では、それは達成されたも同然だと」

女神「ええ、少しは」

幼女「そんなぁ」

女神「でも、あのズボラ男だけにはまだ活を入れられてない」

女神「だから私は、あんた達の更生計画の手伝いをするわ」

幼女「おねいちゃん大好き!」

女神「ちょっこら…こらいきなり抱きつかないのっ」



パソ神「…女神おねいちゃんはお手伝いさんだから、計画はわたしたちがしっかりと立てないと」

幼女「うんっ、立てる立てる!」

女神「ふふっ、わたし言われたことはなんでもするつもりよ」

。。。



幼女「では、第一回おにいちゃん更生計画会議をはじめたいとおもいます!」

パソ神「わー」

女神「で、どうするの」

幼女「おにいちゃんを更生するにはどうすればいいのかのぎろんをします」

女神「知ってます!」

パソ神「……………」挙手

幼女「はいぱその神ちゃん!」

パソ神「…あの、わたし、こんなものを作ってみました」

パサ

幼女「…おぉ?」

女神「これは…」




つ求人募集広告リスト

男「で、なんですかこれは」

幼女「おにいちゃんのためによういした、求人募集広告です!」

パソ神「…わたしが男のためを想って、頑張って集めました…!」

女神「どう?」

男「どうもこうもないですよ。いきなり起こされたと思ったらなんですかこれは。ボクに死ねってゆーんですか」

女神「私たちはあんたに働けってゆーのよこのズボラもやし」

男「あー…オレ働いたら負けかなと思ってるんでけっこうです」スッ

幼女「えー!」

パソ神「……そんな」

女神「ちょっと。意味分かんないわよ。なんで働いたら負けなのよ」

男「生キテ過労死ナル辱メヲ受ケズと俺のニート戦陣訓にあるんで」

女神「はぁぁ!?」

パソ神「…なるほど。わたしたちの、おっぱいぺったんこ戦陣訓みたいなものだね」

男「そうそう」

幼女「そっかぁ~。おにいちゃんもなにかに忠誠を誓って生きてるんだね~」

男「そうさ~」

女神「アホか!」

女神「あんたは例え働いたとしても過労死なんて立派な死に方はしないでしょうよ!」

男「ですよね~」

男「というわけで働きません」

女神(しまった…)

幼女(お姉ちゃん…)

パソ神「…おとこ」

男「なに?」

パソ神「ばいとしてくれないと、おとこが頑張って切り開いたハーレムルートへの道を完全封鎖するよ」

男「やめてデータッッ…ってかなんでそうなるのおぉおぉおっぉぉおおぉおぉおおおお!!!」






女神「で、結論は?」

男「頑張って………働いてみようと思います」

女神「ほんと?」

男「はい……」

女神「そう。よかったわ」

幼女「うんうん、よかったよかった!」

パソ神「ふふっ。おとこが頼みを聞いてくれた。うれしい…!」ムギュウゥ

男「あいだだだ」

女神「それじゃあ男。この中から自分がしてみたいと思うバイトを選びなさい」

幼女「さい!」

パソ神「…さい」

男「どんどん俺の行きたくない方向に流されていくんだけれども」

幼女「気のせいだよ」

パソ神「…うん」

女神「それに、ハロワに行ってやたらとどもって恥ずかしい思いするよりマシなのよきっと」

男「…」

女神「断ったらパソちゃんが言うそのハーレムルートというのが閉ざされるのでそのつもりでね」

男「……はい」ズキンズキン

パソ神「…ひどいことしてごめんなさい。でも、おとこには頑張って欲しいの」

幼女「それはあたしたち全員がおもってることなんだよ?」

女神「ふんっ」

男「みんな…」

幼女「でもね。おにいちゃんのだらしなさが、あたしのお風呂にまで影響を及ぼしていることをおわすれなくだよ」

女神「あたしの台所にだって男のだらしなさの象徴がこびりついてるんだからね。垢とか油汚れとか」

パソ神「…パソコンに、えっちなのがいっぱい」

男「シクシク…」

女神「ま、まあそれはいいや。で、どの仕事に就きたいの?」

男「うーん。どうしようかな…」

女神「これなんてどう?仕事場近いしいいんじゃない?」

男「いや、俺これ系統の仕事はちょっと」

女神「だめなの?もしかして苦手?」

男「ええ、力仕事はあまり…」

幼女「ちなみに、『仕事』というのは物理法則からして逃げることができません!」

パソ神「一を引けば、一足されるのです」

幼女「よって楽な仕事に就こうなどということは笑止千万であり、合間にサボろうなどは言語道断であり」

パソ神「力仕事にせよそうでないにせよ、仕事の原理というものは空間上におとこが存在する限り無限に存在し」

幼女「同時にそれらからおにいちゃんが解放されることはなく、また一般に言われる仕事と力学における仕事の」

男「ちょっと感動したらこれだよ!!嫌がらせなのか?それは俺に対する嫌がらせなのか!?」

女神(これは幼女たちが仕掛けてくる神の試練よ。耐えなさい)ヒソ

男(とてもそうとは思えないんですけど)



幼女「ざーんーこーくっな天使のてぇっぜ!」

パソ神「ふーろーばーかーらやがて飛び立っつ…!」

幼女「ほーとーばーしる熱い熱湯で!おーもーいーで壊されるなっら!」

パソ神「こーのーしーごーと就いてはーたらっく…!」

幼女パソ神「せーいーねーんーよ大人になーれっ!!」


男「…」

女神(耐えなさい)

男(そんな無茶な)

第一の試練である、『少女たちの精神攻撃』は続く…


幼女「画面っだっけお!」

パソ神「ただみーつーめてー…!」

幼女「ほほーえーんでーるぅ」

幼女パソ神「あーなたー!!」

男「…っ、…っ…!」ガクガクガクガク

女神「ほら!俯いて涙流してる暇があるならさっさと決めなさい!」

男「ぐうぅぅう…!」

女神「はやく!おとこ!!」

男「こっ…こっこの仕事にしますうぅうぅぅぅ!!」ビシィッ!

女神「えっと、どれどれ?なんとか書店レジ会計と本棚整理とかいろいろ……か」

男「うっ…ぐ、ひっぐ…」

女神「なるほど。本やら漫画やらが好きなあんたには向いてるかもね」

男「うう…、女神さん、どうでずがぁ…」グシュグシュ

女神「いいんじゃない?私は賛成よ」

男「………」

男「女神さん…」

女神「なあに?」

男「おれ、少しは自分で動けたかな…」

女神「ええ。もちろんよ」

男「うわぁぁっ!女神さぁん!」

女神「ちょ、こら…!いきなりしがみつかないのっ」

男「ふぇぇ…!女神さん、女神さぁん…!」

女神「もう…しかたがないんだから」ナデナデ



幼女「お姉ちゃん…」

パソ神「…………ずるい」

。。。




男「とまぁ、皆の前で情けない姿を見せてしまったわけだが」

幼女「おにいちゃん、泣いちゃったねー」

パソ神「…うん。泣いちゃった」

男「自分で仕事を選んだのが信じられなかったんだよ。悪いか」

幼女「ううん、悪くない。おにいちゃんは立派だよ!」

男「幼女…」

幼女「おにいちゃん…!」


ヒシッ


女神「これくらいではしゃいじゃって。まだまだこれからなんだからね、わかってる?」

男「大丈夫大丈夫、わかってますって」

幼女「わかってるわかってるの~♪」

女神「ほんとかしら」

女神「幼女、あなたもよ?今回はパソちゃんと私が男をどうにかしたけど肝心のあんたは特に何も」

幼女「そんなことはないもんね。だってあたしがていあんした共同生活によって、おにいちゃんはどんどん大きくなっていくんだから」

幼女「お姉ちゃんだって、共同生活たのしいっておもってるでしょ?」

女神「それは…まぁ」

幼女「ほら!やっぱりおにいちゃんにはあたしがついてないとだめなんだよね!」ベタッ

男「こら、離れなさい」

幼女「ムフフ。おにいちゃんは、あたしにそんなこといえる立場なのかなぁ~」

男「なんだよ。急に」

幼女「ふふふ、これを見なさいおにいちゃん!」

つ写真

女神「ちょっと!これさっきの…!」

パソ神「男が、おねいちゃんにナデナデされてた時の写真だね」

男「いつ撮った」

幼女「おにいちゃんが、お姉ちゃんのおむねに埋もれてるあたりから撮りました!」

パソ神「…おとこ、かわいい」ナデナデ

男「やめなさい」ペシッ

パソ神(………むむっ)

パソ神「いいもん。この写真をおうちでコピーして、日記に貼っちゃう」

男「おいやめなさい!」

幼女「あっあっ、あたしもおうちに貼るー!」

女神「あたしも台所とかに貼っちゃおーっと」

男「…」

男「お前たちもうふざけるのはやめろ。もうこんな時間だ飯にするぞ」スタスタ

幼女「ふぁ…ほんとだ」

男「メニューはどうしようか。……面倒くさいからカップ麺でいいや」

女神「あっ、ちょっと待ちなさい。料理はわたしがあんたに毎日作るって言ったでしょ!」

男「女神さんの料理はやたらとこだわって長くなるんで結構です。おれは三分の方を選びます」

女神「なんでよーばかぁー!」

バカジャナイッス,コレカラハタラキマスノデ バカヨバカバカ!


ワーギャー




幼女「あはは。おにいちゃんとお姉ちゃん、仲良しだね」

パソ神「…うん」

幼女「おにいちゃん、みんなと会ってからどんどん明るくなっていってる気がする」

パソ神「…そうだね」

幼女「やっぱり共同生活さくせんは成功だったみたい!あぁ、これからが楽しみだなぁ~」

パソ神「………」

パソ神「…幼女ちゃん」

幼女「ふぁ。なあに?」

パソ神「えと…わたし、幼女ちゃんに聞きたいことがあるの」

幼女「聞きたいこと?」

パソ神「うん…」

幼女「なになに?どんなこと?」

パソ神「えっと……わたしたちと、おとことの共同生活のことなんだけど」

幼女「おにいちゃんとの?」

パソ神「うん。話しても、いい…?」

幼女「うん、いいよ。なんでも言って」

パソ神「それじゃ、話すね」

幼女「うん」

パソ神「わたしたちは、おとこを導いてあげるために、こうして一緒に生活をしてるよね」

幼女「うん。してる」

パソ神「おとこがしっかりするまでは、おとこのことをサポートしてあげなきゃいけない」

幼女「え…?パソの神ちゃん、ひょっとして嫌なの…?」

パソ神「ううん、そんなことない。今の生活はとても楽しいし、幸せ」

パソ神「だけど、いずれおとこは毎日家を空けるようになっちゃうなって思って」

幼女「…どうして?」

パソ神「だって、おとこはもう大人だもの」

パソ神「これから勉強をはじめるかも知れない。将来のためを思って、いろんな場所に行くかも知れない」

パソ神「もしかしたら、恋愛だってするかも知れない。今の環境が変わっちゃうかも知れない」

パソ神「彼女さんだってできて、家庭を持つかも知れない」

幼女「…」

パソ神「おとこは、わたし達をおいてどんどん大人になっていっちゃう。そんな時、わたしたちはどうすればいいの…?」

幼女「えっと…それは、あたしたちが望むことだからいいんだとおもう」

パソ神「で、でも…それじゃあおとこと、どんどん離れていっちゃう」

幼女「それは人間と一緒にいる以上仕方のない事だよ」

幼女「ずっと一緒にいられることは出来ないだろうし。いつかはお別れしなきゃ」

パソ神「…でも、そんな…」

幼女「だいじょうぶ。おにいちゃんはすぐに物事は決められないと思うから」

幼女「だからそんなおにいちゃんをしっかりと支えて、最後まで応援しよう?」

パソ神「………」

幼女「ぱその神ちゃん、ね?」

パソ神「……うん」




幼女「よしよしっ。それじゃあ、あたしたちもおにいちゃんのところへ行こうか」

パソ神「うんっ」

トテトテ

次の日



チュンチュン…  チチチ…


男「zzz」

ガラッ

幼女「ふひひ」

パソ神「………くふふ」

男「んあ?なんだお前たち、朝からそんなとこ突っ立っ」

幼女「はっ!」

男「ぐっは!!」

パソ神「やっ、、」

男「愚母ぉ!!!」

幼女「おにいちゃん朝だよ。ほらほら、はやくおきないと顔に幼女ちゃんヒップアタックするよ~?」

男「ぐふっ」

パソ神「…ぱそちゃんひっぷあたっくも、お忘れなく」

男「も、もががっ」///

ガラッ

女神「なによ。朝から騒がしいわね」

幼女「あっ、お姉ちゃん!」

パソ神「…おはよう」

男「ムーッ!…………ムー…///」


ボッキ


女神「…………………………」

リビング




幼女「いただきまーす!」

パソ神「…ます」

男「い…ただ……」ボッコボコ


女神「……」ムスー

男「どうすんですか女神さん…」

女神「なにがよ」

男「なにがって、今日はバイト先の面接なんすよ」

女神「それがどうしたってのよ」

男「どうしたもこうしたも、こんなガーゼだらけの顔じゃあ印象悪くなっちゃうじゃないですか…」

女神「大丈夫よ。たぶんね」

男「…」

パソ神「…おとこ、かっこいい」

幼女「わーいおにいちゃん不良ー!」ガチャンガチャン

女神「確かに、喧嘩大好きさんみたいに見えるわね…」モグモグ

男「喧嘩っ早い人と勘違いされそうだ」

幼女「大丈夫だよおにいちゃん。おにいちゃんにはそこまで覇気が感じられないもん」

男「…」

女神「ふふっ。むしろ『お前ちょっとジャンプしてみろや』って言われたほうだと思われちゃうわね」

幼女「うんっ」

男「…」

男「くそっ。働く決心つけたから信頼度が上がって待遇が良くなるかもと期待してたのに…」

パソ神「現在の信頼度は、『その人の落し物を見つけたら落し物箱に入れず、直接渡しに行く』なレベルの信頼度です」

男「……それってどうなの。良いの悪いの?」

パソ神「…ちょっとだけ良い」

男「………ハァ」

男「なんで上がらないんだ。嫌々とは言え銭湯に連れて行ったりお菓子買ったりしてるっちゅうのに」

女神「そんな幼いものじゃ私が微妙なところよ?なんてねー」モグモグ

男「!」

男(そうか、女神さんだけこれといった満足感を得ていないからなかなか信頼度が上がらないんだ)

男(むしろ俺は幼女とパソの神ちゃんのお尻に顔をうずめていた変態だという印象を受けている)

男(しかし、幼女たちが入った風呂の残り湯で洗濯した服に、それなりの気持ちの昂りを感じ得ていることもまた事実)

女神「なにを神妙な顔して考えてんのよ」

男「いや、別に」

幼女「かんがえ事をするなら、めんせつのこともしっかりかんがえないとだめだよおにいちゃん」

男「そんなことより、今は女神さんルート開示の方法を考える方が先決だ」

幼女「?」

女神「はぁぁ?」

幼女「んもー!わけわかんないことより今日のことを考えなきゃだめだよー!」

男「大丈夫だろ。バイト先は隣町の古本屋さんだし。それほど威圧的な面接はないとみた」

女神「道理で落ち着いてると思ったら。呆れた」

幼女「まったく、あまあまだよおにいちゃんは!」

男「は?」

幼女「面接はね、常日頃からの思想や態度がよくでるきけんな時間なんだよ」

パソ神「…自分の性格や能力、育ちの善し悪しが分かってしまう恐ろしい時間」

男「なんでお前たちがそんな事知ってるのよさ」

幼女「神さまの世界で、何回かぱその神ちゃんとばいとしたことがあるから」

パソ神「…あるの」

男「ちっちゃいのにバイトなんて出来るのかよ」

女神「神様の世界は幼少期でもバイトが可能だから年齢は関係ないのよ」

男「そらすげぇや…」

男「ん、待て。お前ら年幾つだ?」

幼女「人間さんに話してもおじいさんおばあさんを連想するだろうから教えな~い」

パソ神「…まだまだ子供なのに。幼少なのに」グスン

男(と言うことは、70~90くらいかな)

女神「…」

男「…」


男(それじゃあ、成人のこの人は……)


女神「なによ。その気まずそうにものを見る目は」

男「あの…失礼ですけど、女神さんっていくつですか?」

女神「200」

男「ババアなんてレベルじゃねえ!」

女神「あんだと!?殺すぞコラ!!」

男「うわあ!!!」

ガシャーン

再び、バイト先の面接について


幼女「面接で重要なことは、素直な自分をさらけ出すことだよ」

パソ神「…本当の自分を採用してくれるのだから、その場所は自分にとって居心地が良くなり続けるはず」

男「へーすごいじゃん」ホジホジ

パソ神「(´;ω;`)」

女神「こんな無粋なの、素直なところを曝け出したら即終了よ。幼女達の言うやり方は日頃から誠意ある生活してる人じゃないと難しいと思うわよ」

幼女「あぅ」

パソ神「そんな…」

時計「カッポーカッポー」パタンパタン



男「お、そろそろ時間だな」

幼女「…えっ」

パソ神「何の…?」

男「何のって面接のだよ。ぼちぼち身支度しないと」スッ

幼女「う………」

パソ神「…うそ……」

男「嘘なんかじゃないよ。つうか嘘なんてついてどうする」

男「えーとネクタイネクタイ。どこにやったっけなぁ」スタスタ

幼女「あわわ…」

パソ神「…………どうしよう…」

幼女「まだおにいちゃんの面接対策が…」

女神「全く以てできていないわね」

男「大丈夫大丈夫。面接で重要なことは素直な自分をさらけ出すことなんだろ?遠慮無くさらけ出してやるわ」シュルシュル

幼女「や、やめて…ほんとやめて……」

パソ神「そんなことしたら…」

女神「あんたは間違いなくお払い箱よ?」

男「平気平気。だって俺にはありがたい神様が三体も味方についてるんだからなー」

幼女「そんなこといわれても…」

パソ神「…わたしたちは、家具の神さま。それ以上でも以下でもない」

女神「そうよ。幸福招来は専門外なの」

男「大丈夫ですって福なんかなくても何とかなりますよ。あー帰ったらエロゲをせんとや」ボリボリ

女神「…」

パソ神「…」

幼女「…」


三人(どこからそんな余裕な自信が湧いて出るのか)

洗面所


男「ネクタイよし。髪型よし顔色よし」

男「そして笑顔よし!」ニヤァ

幼女「対策だめー!」ぽかっぽかっ

男「おいおい、人がせっかく気合入れてるってのになんてことをする」

幼女「気合を入れるのはいいことだよ。でも気合で現実を貫けるほど世の中甘くないんだよ!」

男「お前は何をそんなに世の中に絶望しているんだ。諦めたら底で試合終了だぞ」

幼女「それはそうだけど、敵が来たら神風が吹いて勢力を追い払わん。なんてれべるの話じゃないんだからねっ」

男「吹くさ…」

幼女「吹かない!」

男「吹かせてみせる」

幼女「どうやって!」

男「気合でだ!!」

幼女「もーっ、おにいちゃんの初期のへたれっぷりはどこにいったのよー!!」じだんだ

女神「幼女、もういい。そいつを逝かせてやれ」ポン

幼女「お姉ちゃん…」

パソ神「おとこがそこまでいうのだから、わたしたちは止めないでいいと思う」

幼女「でも…このままじゃおにいちゃんは玉砕だよ!」

女神「行って儚く散り、今後の教訓の先駆けとなってもらう他ない」

パソ神「…」グスン

幼女「………」

幼女「わかった。あたしはもうおにいちゃんを止めない。黙って見送るよ…」

女神「それでいい…」

パソ神「……」合掌




男(んな不吉な)

>>265部分修正

パソ神「…わたしたちは、家具の神さま。それ以上でも以下でもない」

女神「そうよ。幸福招来は専門外なの」

男「大丈夫ですって福なんかなくても何とかなりますよ。あーエロゲをせんとやー生まれけむー」ボリボリ

女神「…」

パソ神「…」

幼女「…」

女神「ところであんた、時間は大丈夫なの?だいぶゆっくりしてるけど」

男「いかんいかん。大丈夫じゃないな」

女神「ならさっさと古本屋さんに行って来なさいよ」

男「えっ、女神さんはついてこないんですか?」

女神「私は掃除に洗濯、食材買い出しその他諸々やることがあんの」

幼女「だからおにいちゃんのお供は、あたしたち二人だよ」

パソ神「…うん」

男「なんと」

パソ神「安心して。わたしたち、きっとおとこの力になるから」

幼女「むやみに突っ込むおにいちゃんを、しっかりとサポートするよ!」

男「おおっ、そいつは心強い」

女神「車とかには気をつけるのよ。それと、無茶はしないように」

幼女パソ神「はーい」

男「それじゃあ、行ってきます」

女神「頑張ってね。男」

街の駅前




男「よし、駅に着いたぞ」

幼女「わぁ…、人がいっぱいいるねぇー」

パソ神「…混雑してる」


ワイワイ ガヤガヤ


男「幼女たちが迷子になりそうだな。お前たち、はぐれないようにしっかりと手をつないでるんだぞ」

幼女「はーい!」ギュ

パソ神「…にぎにぎ」

男「面接時間は11時だから…ちょっとはゆっくりできるかな」

男「まあでも早く着くに越したことはないから、さっさと電車に乗っちまおう。お前ら行くぞ」スタスタ

幼女「ムフフ。おにいちゃん、なんだかしっかりしはじめたね」トテテ

男「あ?そうか?」

幼女「うん。初めて会った時とはだいぶ印象が変わった」

男「うーん、そうかね?」

幼女「そうだよー」

パソ神「…こんなに幸せなことは、ありません」

幼女「おにいちゃん。あたしは今、ものすごく満たされているよ!」

男「オカンか」

幼女「でもおにいちゃん、なんで急に気が引き締まりしだしたの?」

男「えっ?ああ、なんでだろうな…」

パソ神「…おそらくだけど、男が今装備しているスーツとネクタイが、脅威の引き締めぱわーを引き出しているのかも」

男「ああなるほど。たしかにスーツ姿は気が引き締まる思いだぜ」キリリッ

幼女「へぇー。人間さんのそうびひんてすごいねー」

男「だな」

パソ神「…そうびをすべてはずしますか?」ピロリンッ

男「まちなかでそれをはずすなんてとんでもない。いいから早く電車に乗るぞ」

パソ神「うん」

幼女「でんしゃ!でんしゃ!」







例の古本屋さん





男「……ここか。求人広告に書いてあった古本屋ってのは…」


ヒュオォォォォ…


幼女「……」

パソ神「…意外とおっきいね」

幼女「おにいちゃん大丈夫…?こわくない?」

男「hahaha、何を抜かす。スーツ姿になった今の俺に怖いものなどないさ」ジュワキーン

パソ神「……!」キラキラ

幼女「でも、ここ結構なお店みたいだから面接大変かも知れない…」

男「きっとコンビニの裏の事務室みたいなところで面接が開かれるのさ。恐るるに足らずだ」

幼女「なっななな何を言ってるのおにいちゃん!そんなはず」

男「あるさ…」

幼女「ないよぉ!」

男「ここで四の五の言ってても始まらん。行くぞ」ザッ

パソ神「はい…!」

幼女「あっ、待ってぇ!」

待合室




ガングロ「えーまぢー?つーかそれないっしょーハラショーギャハハ?」

ビッチ「でもぉーあれほんとマジもんていうーかぁーこの世の真理?みたいなね?」

ガングロ「まぢー?つーかそれすげぇー的なものみたいな感じでもない的でもなくね?」

ビッチ「うん、ちょっとだけすげぇーみたいだけどじつは凄くなくてって感じでもない的な感じでもなさげだけど凄いみたいな」

ガングロ「ヒョー」


幼女「うぅ…とうとう何もせずにここまで来ちゃった……」

男「そう悲観するな。なんとかなる」

幼女「そんな事言ったって…あぅぅ」モンモン

幼女「ねえおにいちゃん…。今からでもおそくないから面接対策しよ…?」

男「いや、必要ない」

幼女「念には念を。だよ?」

男「そうだな。しかし、念は所詮念にすぎない」

幼女「でも、お兄ちゃんはその念でからだを動かしてるんだよ?絶対にボロが出ちゃう…」

男「俺は己の信念のもと動いている。そんじょそこらの念とは比べ物にならんほどの念によってな」

幼女「でもでも、それは緊張によってあっという間に崩壊してしまうかもしれないよ。だから事前に対策を…」

男「崩壊?そんなものが起こる前に終わらせてやるさ」

幼女「…」

パソ神「…」

幼女「もうっ、さっきからきいてればおにいちゃん!驕れるおにいちゃんは久しからずだね!」

男「ただ春の夜の夢の如しでは終わらせないのが男クオリティだ」

幼女「たけき者もついにはほろびぬっていうでしょ!」

男「偏に風の前の塵に同じになってたまるか!俺はニート生活から脱却せねばならんのだ!」

幼女「ならばおにいちゃんに問います!あなたは自分がどのような人物であると考えますか!」

男「幼女やパソの神ちゃんが必死に話していても鼻クソをほじって生返事するような人間だと思います」

幼女「はい退出ー!」

男「なんでだよ、ホントの事言ってるぜ俺ァ」

幼女「あのね、世の中は愚直さだけじゃ生きてやっていけないの。時には臨機応変しなきゃ」

男「ほう。それでは幼女、お前は場面ごとに嘘をついて生きて行けと?」

幼女「そうじゃなくて!うぅ…なんて表現すればいいのかな。器用に生きろ…?」

男「器用?ウソを付くことが器用だとでもいうのか」

幼女「ちがうのちがうの!えっと…その、うんと…」

幼女「あぅぅ……」

幼女「じぶんでゆっててじぶんでわかんなくなってきた…。ぱその神ちゃん、まとめてください…」

パソ神「…未だ変化の機会を得られていない男が変わるためには、世間という新しい環境でその機会を得なければならない」

パソ神「まずは世間への入り口をバイトという名の仕事と定め、そこへ入っておとこは多少なりとも洗礼を受けなければならない」

パソ神「今この時世間への入り口を見失ったら、おとこはずっと変化できない。おとこはなんとしても世間に飛び込こんで、
    変化の機会を得なくてはならないの」

男「つまり?」

パソ神「幼女ちゃんは、変化の機会を得るために何が何でも世に飛び込めと言っているんだよ」

幼女「そうそう、さすがぱその神ちゃんっ!おにいちゃんわかってくれた?」

男「ふーむ、いまいちよくわからんな。つまりどういうことか産業で」

パソ神「つまり…」

パソ神「なんとしてでも面接に受かり
    働くことで新たな世界を見出し
    ニート生活から脱却せよ」

幼女「ということなの!」

男「!!」

男の全身に電撃が走った

男「新たな世界を見出すことによって起きる、ニート戦陣訓の自然的破棄…」ワナワナ

男「それによって、今まで縛られていた停滞的な行動や発想。という名の束縛から己を開放し、ニート生活から脱却する決意を持つ…」






 
    『ニ   ー   ト   生   活   か   ら   の   開   放   と   脱   却』







男「ハッ…!」



男(偏に風の前の塵に同じになってたまるか!俺はニート生活から脱却せねばならんのだ!)

幼女(面接で重要なことは、素直な自分をさらけ出すことだよ)

パソ神(…本当の自分を採用してくれるのだから、その場所は自分にとって居心地が良くなり続けるはず)

女神(頑張ってね)


男「お前ら…最初から俺の決意を汲み取ってくれた上でサポートしようとしていてくれたのか!」

幼女「そう!そうだよおにいちゃん!!」

パソ神「…おとこには、大器晩成してほしい」

幼女「だからあたしやパソの神ちゃん、そしてお姉ちゃんはおにいちゃんにうるさくするの!」

幼女「おにいちゃんを救いたいから!!」

男「幼女!!」

幼女「おにいちゃん!!」

男「パソちゃん!!」

パソ神「おとこ…!!」

ヒシィィィッ!!!

バンッ!

鼻眼鏡爺さん「素ん晴らしい!!」

男パソ神「!!?」

幼女「あなたは…!?」

店長「この店の店長じゃ!私は君たちの友情に大変感動した!」

店長「君!男くんといったね!!」

男「はい!」

店長「男くん、明日からここで働きなさい!今の世には、君のような燃える男が必要だ!」

男「つまり…ッ、私めはここで働いても良いということでしょうかっ!?」

店長「その通りじゃ!合格ッッ!!!」

男「うおおおおおぉおぉぉおぉおおぉおぉぉおおおおおお!!!」

幼女パソ神「いやったーーっ!!!」


ビッチ「ちょっ、マジ熱いんですけど!」

ガングロ「パネェええぇええぇっぇえええええっっ!!!」

店長「それでは男くん!さっそく二日後の朝九時にここにきてくれたまへ!詳しくはそこで教えよう!」

男「ありがとうございます店長!!」

幼女「ありがとうおじいさん!」

パソ神「…感無量ですっ」

店長「うむ!キミたち、今日はお兄さんをうんと褒めてあげなさい!!」

幼女「はい!!!」

パソ神「分かりました!」

男「それでは店長、また二日後に!!」

店長「待っとるぞー!!!」

バタン


男「…」

幼女「…」

パソ神「…」



ピーヒョロロロ…   ミーンミンミンミンミーン  ジジジジジ…



男「…ふぅ、なんだか熱くなってしまったな」

幼女「うん。燃えたね」

パソ神「……喉痛い」

男「まあ正式に受かったからよかったよ。お前らありがとな」ナデナデ

幼女「えへへ~なでなで~♪」

パソ神「…///」



女神「で、勢いで面接に一発合格と」

幼女「そうなの!おにいちゃん、とっても頑張ったんだよ?」

パソ神「…一世一代の、なんとやら」

女神「へぇぇ。私も見てみたかったな、男の勇姿」

男「いやぁ、それほどでもないっすよー」

パソ神「…今日の日記は、長い文章になりそうです」

男「ん?向こうで熱くなったことを長々と綴るのか?」

パソ神「…うん」

男「やめろって…。恥ずかしい…」

女神「あはは。まあとりあえず上がんなさい。美味しい料理が待ってるわよ」

幼女「うわーいおいしいお姉ちゃんりょうりー!」ドタドタ

パソ神「…あっ、幼女ちゃん待って」トテトテ

女神「三人とも、手は洗いなさいよね」

男「はい。いつもありがとうございます女神さん」

女神「………」








女神(をとこからの感謝の言葉がでてきましゅたあああぁああぁぁあぁぁああぁぁあぁぁあああああああんん!!//////)ビクンビクンッ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

二日後の バイト初日



以前の男からは想像もできない姿がそこにあった。



店長「それでだね男くん、ここをこうするとレジのここがガチャーンとなるから」

男「はい」

店長「あと、お客さんへの接待は先程渡したプリントの通りだよ。分かったかな」

男「はい。ありがとうございました」

店長「ほっほっほ。そんなに丁寧にせんでも構わんよ」

男「いえ、でもけじめは付けないと」

店長「ふむ。いい心掛けだが、スーツ姿というのはちとやり過ぎではないかね」

男「こっちの方が気が引き締まるんです」

店長「そうかそうか。それでは、頼んだよ」

男「はい」

バタン


男「…ふぅ」

男「さて。お客は居ないし、ここは本の整理をしよう」

男「こっちのダンボールに入った本もジャンルごとに分けなければ」

男「よいしょ…っと」ドスン


ガチャ チリンチリン


男「いらっしゃいませー」

幼女「どうもー!」

パソ神「様子を見に来ました」

女神「頑張ってる?」

男「ブーーーーーーーーッ!!!」

幼女「わっ、ちょっとおにいちゃん!?」

パソ神「……おとこが、噴いた」

女神「やだ。汚い」

男「ゲホッゲホッ…!な、なんでここに…」

女神「だから様子を見にって言ったでしょ」

幼女「違うの。ほんとはね、おうちにいるのがつまんないから遊びに来たの」

女神「ちょ、ちょっと幼女」

パソ神「…暇だったら、あそんで」抱っこポーズ

男「しかたないなぁ」ヨイショ

男「って遊ぶか!」

パソ神「(´;ω;`)」

幼女「ええ~っ、そんなぁ~!」

男「そんなもこんなもあるか!俺は誠心誠意働かにゃならんのだ!」

女神「でも、今はお客さんいないじゃない」

男「その内来るんです」

女神「その内っていつよ」

男「その内です」

女神「ふーん…。あ、面白そうなレシピ本発見」パラパラ

男「ちゃんと元の場所に戻してくださいよ女神さん」

女神「当然」

パソ神「………」ヨミヨミ

男「……はぁ。なんでこんな所にまでついてくるのやら」ゴソゴソ

幼女「パートナーだからだよー」

男「パートナーねぇ。そう言えば、神様に魅入られるのも大いに苦労するとどっかのお婆さんが…」

幼女「だいじょうぶだいじょうぶ。お菓子は一日一個でゆるしてあげるから!」

男「当たり前だこの疫病神め!!」

幼女「ふぇぇ」

女神「お客さんは何人来たの?」

男「…ッ」

幼女「…」

パソ神「……」

女神「来てないのね」

男「…うるさい。その内来るんですよ」

女神(あっ…。ちょっと乱暴に言われた…///)

幼女「そっかー。ちょっと残念だね…」

男「ああ。でも、古本屋さんなんてそんなもんだろう」

パソ神「…そうだね。つまり遊んでもらえるチャンス」抱っこポーズ

男「だから遊ばないよ!?」

パソ神「………」プンスカ

女神「あら、せっかく服を着てわざわざ赴いたのに。なんてことかしら」

男「それが当たり前です」

女神「でも、エプロン一枚のほうが」

男「やめてください。とんでもない店と勘違いされますから」

幼女「とんでもない店ー?」

男「幼女は知らんでよい」

幼女「えーやだぁ!教えてー?」

男「幼女の大学進路が決まるくらいになったら教えてやろう」

幼女「お姉ちゃん、あたしを大学に連れてって!」

女神「ええ?あんたまだ子供でしょ?あと90年くらい待ちなさい」

幼女「やだ!」

女神「そんな事言われても無理。大きくなるまで待ちなさい。お金は私が頑張って貯めとくから」

幼女「お金はいいから、いまいきたいの。そしておにいちゃんに教えてもらうの」

女神「パソちゃん、後で幼女に大学について教えてあげてね」

パソ神「…うん。まかせて」

幼女「ねぇねぇーだいがくー、だいがくーぅ!」

男「いだだだだ!こら肩によじ登るな、お前はチンパンジーか!」

幼女「なにーっ!?」


パソ神「…店内では、お静かに」

参考にする。ありがとう

おひる




パソ神「…………」うつらうつら

幼女「……」フラフラ

女神「二人とも、眠いの?」

パソ神「……ハッ」

幼女「ね…ねむくないよ~」ゴシゴシ

女神「どこがよ。でもまぁ、お昼だし仕方がないか」

男「女神さんたち、お昼ごはんはどうするんですか」

女神「そうね。服着てるし、コンビニで済まそうかなー」

男「出来ればそうしていただきたい」

女神「なんで?」

男「女神さん達が店長に見つかったら面倒だからです」

幼女「だいじょうぶだよ。お姉ちゃんってことにすれば」

パソ神「……」こくこく

男「誰一人として顔が似てない姉弟姉妹があるか」

幼女「そこには、ふかい事情があるのでした」

男「なんて家庭だ!」


女神「それはまた後で考えるとして、まずはコンビニに行きましょ」

幼女「ならあたし、なんとかスイーツたべたいな~」

パソ神「…わたしも」

女神「はぁ?スイーツ?」

幼女「うん。コンビニでお手頃スイーツがなんとかって、テレビが言ってたの~」

パソ神「…安くてうまいと。ワンセグさんでキャッチ」

幼女「ねぇねぇお姉ちゃん買ってよ~」

女神「うん。スイーツだかなんだか知らないけど、お昼にはご飯を買うの。だからだめ」

幼女「そんな…」


パソ神「……けち」

女神「ケチで結構」

幼女「お姉ちゃんは、女の子なのにスイーツに興味ないの?」

女神「スイーツより、エプロンと包丁に興味がある」

幼女「うわぁ…」

パソ神「今時、希少なまでの変わり者おねいさんが、ここに一人」ツンツン

女神「うるさい」

男「スイーツでもエプロンでも何でもいいから、三人を店長に説明するの大変なんで早めに出てってくれ」

幼女「いやどす」


店長「んん?何かねこの子たちは」

男「!!!?」

幼女「あってんちょーさんだ!こんにちわ~」トテトテ

パソ神「………」ペコリ

店長「おやおや、よく見ればキミたちはこの前の。男くんの…妹さんだったかな」

パソ神「……」

幼女「ううん違う。あたしたちはおにいちゃんの使ってるものに宿ってる神さ」

男「妹です!!」

幼女「もがが!」


幼女「ぷはっ!…もうっ、いきなり何するのおにいちゃん!」

男「うるせえ!お前少しの間黙って」

店長「男くん。妹さんは分かったが、そちらのお嬢さんは」

男「え、えっとこの人は……、俺の従姉です」

女神「……」

店長「従姉さん?ほっほ、わざわざ親類の様子を見に来るとは」

女神「………」

男「あの、女神さん。挨拶を」

女神「え?あっ、ああ…そ、そそうね」

女神「あっああああああの、わわわ私男の従姉のめっ女神っていいまひぅ…」

男「…」


男(おいお前、これはどういうことだ)ヒソ

幼女(お姉ちゃんは、見ず知らずの人にはきょどらずにはいられないの…)

パソ神(…本当は、恥ずかしがり屋さん)

男(なんと)


女神「あのの!いろいろですけど私の情けないおっ愚かな従弟っをどどっどうか宜しくおねぎゃいします!!」

店長「ほっほっほっ、はいはい」


男「ところで店長。俺に用ってなんです?」

店長「おお、そうじゃったそうじゃった」ポンポン

店長「男くん、もうそろそろお昼にしなさい。初めての仕事で疲れたろう?」

男「あっ、ありがとうございます」

店長「今度からはこの位の時間になったら自主的に昼食をとってくれて構わないからね」

男「はい」

店長「昼食のゴミは、そこをまっすぐ行ったところの右手の部屋に大きなゴミ箱があるから、そこに捨ててね」

男「分かりました」


幼女「おにいちゃん、おひるごはんー?」

男「うん。幼女たちもどこかで食事取ってこいよ」

幼女「はーいっ」

女神「二人とも。あまり長居したらお店に迷惑だし、ご飯食べたらそのまま帰りましょうね」

パソ神「…はい」

幼女「えっ、もう帰っちゃうの?」

女神「だって、本も買わないのにいつまでもいたら邪魔でしょ」

パソ神「……冷やかし、だめ」

幼女「ううっ、でもあたし、おにいちゃんと一緒にいたい」

男「いや帰れよ」

幼女「!!!」


幼女「お…おにいちゃんのばか!もう知らないーー!!」ダッ


バタン


男「なんか叫んで出ていっちまった…」

女神「あんた態度が酷すぎるの。私だったらそれはご褒美以外の何物でもないけどね」

男「え?」

女神「なんでもなーい。じゃ、またね」

パソ神「…帰って来たら、一緒にお風呂。約束だよ」

男「お、おう…」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

店の裏



店長「私はカップ麺でお昼を凌ぐとしよう」

店長「男くんは、なにか食べるものを持ってきているかな」

男「はい。適当なコンビニ弁当を持ってきてます」

店長「そうかそうか。お昼について何も告げてなかったから心配したが、大丈夫そうだね」

男「はい」

店長「昼食はどこでとってもかまわないからね」

男「レジとかでもですか」

店長「うん。構わないよ」

男「なんか、気が引けますが…」

店長「大丈夫大丈夫、レトロな古本屋だし。私もよくレジで食べるから」

男「いや…でもあれなんで、そこの待合室で食べますよ」

店長「そうかね?そこには最近不良くんがいるんだが…」

男「………」

店長「………」

男「い、いきなり怖いこと言わないでくださいよ」

店長「いやいや幽霊とかじゃなくてね。最近入ったバイト君がよくそこで昼食をとってるんだよ」

男「えっ?俺以外にもう一人バイトがいるんですか」

店長「そうだよ。ちょっと入ってみてご覧なさい」

男「………」

男(し、失礼しまーす…)


キィ


不良「………」モグモグ



男「!!」


男「お、お前は………………不良!?」

不良「? 誰だてめぇ」

男「俺だよ俺、男だよ!」

不良「なんだ。おまえか」

男「なんだ。じゃねえよ!なんでお前がここにいるんだ」

不良「なんでもいいだろ。ふん」

店長「おお、君たちは知り合いかね」

男「はい」

不良「…知り合いっつか、幼稚園の頃からのダチっすね」

店長「ほぉお。ひどく稀だねぇ」

不良「…運がいいんだか悪いんだか」

男「で、何でお前が店の裏にいるわけ」

不良「従業員なんだよ。文句あっか」

男「え?お前もここで働いてるの?」

不良「そうだよ。バイトだ」

男「店長、どうして黙ってたんですこいつのこと」

店長「いやいや、昼食の後に紹介するつもりだったんだよ。でも、お互い知り合いみたいだしよかったよかった」

男「いや、よくないです…。こいつ喧嘩っ早いし、無愛想でそっけないし…」

不良「るせぇ。エビフライぶつけんぞ」

男「やめろ」

店長「ほっほっほ。なんだそうか。これなら店の仕事も上手くやってくれるかな」

男「…どうでしょうか」

不良「んだとコラ」

男「コラじゃない。バイトは分かったけどなんでお前がここにいるんだって」

不良「うるせえ。オレの勝手だろ」

男「お前の家、お金持ちだからママンがお小遣いくれるだろ」

不良「ふん。そんなんじゃ足りねえからここで働いてるんだよ」

男「ぜ、贅沢なやつ」

不良「お前こそ中学以来だが何だ。大学にでも行ってんのか」

男「行ってない。今はアパートでヒキニート生活」

不良「ヒキニート生活者がなんでバイトしてんだよ。古本屋でスーツ姿とかアホか」

男「いやぁ、とある神様方に補佐してもらってまして」

不良「神様だぁ?」

男「い、いや、なんでもない」

不良「意味がわからねえ。とりあえずそのスーツ脱げや。お前のその格好は不釣り合いでキモい」

男「冗談じゃない。これ脱いだらたちまちヒキニートに逆戻りするんだぞ!」

不良「お前は一生ティッシュとフィギュアに埋もれてろ」

男「貴ッ様……、幼馴染とて許せん!!」グワッ

不良「うおっ、っテメェやりやがんのかコラ!」

ボカスカ ボカスカ テメーコノヤロー アイヤー

店長「ほっほっほっ。これならば大丈夫そうだ」


いろいろあって夕方帰宅



男「た…だい……ま」

幼女「おかえ硫化ナトリウムすいようえき!」

パソ神「…おかえりなさい、おとこ。バイトのあとはお風呂?ごはん?それともマッサージ?」

男「マッサージで…」

パソ神「(`・ω・´)ゞ」


。。。


パソ神「…ここがええんか~」モミモミ

男「ああぁあぁぁぁ…んっ、もっとあしもんでぇっぇえんぱそちゃぁあ…っ」

パソ神「…ふふっ♪おとこ、おもしろいよ」

男「あっはぁあぁぁぁん…みせものらないのおぉおぉっ…!」ビクンビクンッ

幼女「で、どうなのおにいちゃん。女の子に足蹴にされながら、一日の疲れを取らされる気分ていうのは?」

男「オフッ…!いいぉ…っ、ようじょのあしが背中にキてきもてぃいいぉおぉおっ…!」アヘー

女神「………」












女神「ハァハァハァハァハァ」

・・

男「あ、ありがとう二人とも。もうマッサージはいいぞ」

パソ神「…もう、満足?」

男「ああ…いや、このままだと気持ちよくて失神しそうだから…ぁんっ」

幼女「ムフフ。そんなに『きもてぃ』よかったのおにいちゃん?」

男「や、やめろよ恥ずかしい」

幼女「だっておにいちゃん、マッサージ中に『きもてぃいいいいいいん!』って。なぁにきもてぃいいってぇ?」クスクス

男「仕事後のマッサージがこんなに気持ちいいとは思わ」

パソ神「………」モミモミ

男「っあはああああん!!」ドシュアッ

幼女「あはははっ」

パソ神「ふふっ」


女神「もうっ。家に帰ってスーツ脱いだらダメダメなのねっ」

男「くっ……そんな、馬鹿な…」

幼女「そんなおにいちゃんにあたしたちからプレゼントしよう」

男「あ?」

パソ神「…はい。どうぞ」

男「ん、なにこれ。カード?」

幼女「うんっ。おにいちゃんのために、お昼寝を我慢してまでつくったの!」

パソ神「…愛する気持ちが、こもってます」

男「………」



男(文字が油性クレヨンでグッチャグチャになってて一文字も読めん…)


女神「『きたくごのまっさーじ権』って書いてあるのよ」

男「まっさーじ権?」

幼女「その通り!」

パソ神「おとこがへとへとになったとき、それを誰かに提示すれば、マッサージイベントが発生だよ」

男「なんと…!」


男(小さい子からのプレゼントの定番、マッサージ券)

男(……しかし、これはただのマッサージ券ではない)

男(そう、マッサージ券ならぬまっさーじ権。秀逸。実に秀逸。幼女たちは間違いなく大物だ…)


男「これはありがたいな。ありがとうな二人とも」ナデナデ

幼女「えへへ~♪」

パソ神「…/////」


女神「ち、因みに、私にそれを出してもイベントとかいうのが発生するから。忘れないでよね」

男「はい。女神さんも、いつもありがとうございます」

女神「…」

女神「な、なによ。急に大人らしくなっちゃって。調子狂っちゃう」

幼女「お姉ちゃんだって、最初の頃と比べると急に丸くなってるよー」

パソ神「デレてきてますね」

女神「は!?」

男「な、なるほど。信頼度が上がると女神さんの現称号『台所之女神』から『聖母』にランクアップするという隠れた要素が」

女神「無い!」

幼女「うーん。今の三人との信頼度は『とてもいいかもしれない』くらいの信頼度だから…」

パソ神「それが、『アメリカ留学にも一緒についていくわ、たとえ火の中水の中でもね』レベルになると…」

幼女「お姉ちゃんは『聖母』になります!」

女神「なりません!!!」


女神「というか、男はいつまでゲーム感覚の信頼度とかで私のことを見てるのよ。現実を見てよ!」

男「女神さんならしっかりと見えてますが」

女神「…」

女神(くぅぅ、今日はなんだか調子が…!)


パソ神「…おとこ。わたしは、見えてる?」

男「見えてるぞ」

幼女「おにいちゃんにはあたしが見えてる?というか、あたしたちより信頼度が高い人っている?」

男「俺にとって?」

幼女「そう」

男「ふむ」


男「…」

男「信頼できるで思い出したんだけど、バイト先に俺の幼馴染がいた」

幼女女神「は?」

パソ神「…幼馴染?」

男「そう幼馴染。たまたま俺と同じバイトを選んでたみたいでな」

三人「………」






幼女(幼馴染…)

パソ神(おとこが、妹の次に好きなジャンル)

女神(………)

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