男「友達になろう。」女「断る。」(56)

男「どうして?」

女「男君が好きだから。」

男「好きでも友達になれる。」

女「私が辛い。」

男「恋人が良い?」

女「うん。」

男「困った。」

女「どうして?」

男「僕も好きな人がいる。」

女「そう。」

男「恋人にはなれない。でも友達になりたい。」

女「それは無理。」

男「どうなれば友達になれる?」

女「うーん。」

女「①別の人を好きになるのを待つ。」

女「②諦める。」

男「ふむ。」

女「①を選ぶなら二度と私の前に姿を見せないでね。」

女「②を選ぶなら二度と私から離れられないようにしてあげるからね。えへへ。」

男「僕が諦めても女さんを好きになるとは限らない。」

女「好きにならないとも限らないんでしょ?」

男「正解。所詮片想いだ、振り向いてくれないなら揺らぐ。」

女「質問。」

男「どうぞ。」

女「逆にどうなれば私は恋人になれる?」

男「うーん。」

男「①君を好きになるのを待つ。」

男「②諦める。」

女「ふむむ。」

男「①を選ぶなら僕は僕の片想いを両想いに変えてみせる。」

男「②を選ぶなら僕は君と親友になってみせる。」

女「私が諦める日は登校拒否になる初日。」

男「それを正すのも親友の務め。」

女「それもそうね。」

男「おっと、昼休みは終了。」

女「そうだね。」

男「よし、教室に戻ろう。」

女「それじゃあ、6582回目の会議をこれで終わります。」

男「お疲れ様。次の授業なんだった?」

女「現代文。」

男「帰り道会議ー」

女「いえー」

男「現文の授業ってなんであんなに辛いのか。」

女「私は楽しいけど。」

男「相容れないな。」

女「相容れないね。」

男「次のお題は?」

女「数学の授業がどうしてあそこまで辛いのか。」

男「僕は楽しいけど。」

女「相容れないね。」

男「相容れないな。」

女「次のお題は?」

男「今日は僕よりも良い人が見つかったか。」

女「見つかりません。」

男「そう。」

女「そんな霊長類、永遠に現れないよ。」

男「お題は?」

女「今日はどれくらい私を好きになったか。」

男「定規で例えるなら1mm程度。」

女「昨日の0よりは良い。凄く良いよ。えへへ。」

女「お題頂戴。」

男「僕への気持ちは昨日と比べてどれだけ減ったか。」

女「それは答えられないよ。増加してるから。」

男「それは困った。どれくらい増加してる?」

女「体積で例えるなら2t並。」

男「昨日の10tよりは良い。非常に良いよ。」

男「今日はここまでか。」

女「この分かれ道はいつも鬱になる。」

男「じゃあ、また明日。」

女「うん。じゃあね、お疲れ。」

男「帰り道会議はこれで882回目。お疲れ様。」

女「あっ、そうだ。最後のお題。」

男「ん?」

女「男君が私を好きになる可能性はまだある?」

男「……ある。」

女「良かった。」

男「じゃあ、また明日な。」

女「うん。」

男「おはよう。」

女「おはよう。」

男「通学会議ー」

女「いえー」

男「お題は?」

女「今日の朝御飯。」

男「トーストに目玉焼き、レタス、チーズを乗せてチン。牛乳。」

女「ご飯に味噌汁、鮭に菜っ葉のお浸し。お茶。」

男「女さんの和食良いな。日本の料理好きだし。」

女「男君の洋食(?)の方が良いよ。日本食飽きたもん。」

男「しかし失敗した。」

女「何が?」

男「レタスも一緒にチンしたからパッサパサして。」

女「男君は和食が好きって言うけど、毎日アレンジトーストを作って食べてるよね。」

男「まぁ、ね。」

>>1友達になろう

>>25 断る。

女「お題頂戴。」

男「今日の1限目……」

女「現文。」

男「2限目。」

女「……数学。」

男「……相容れないな。」

女「……相容れないね。」

男「お題お題。」

女「昨日の映画について。」

男「ストーリー、アクション共に良かったけど濡れ場がいらなかった。」

女「主人公が男に似てて格好良かった。」

男「言うほど似てない。」

女「焼き餅焼かなくても大丈夫だよ。男は超格好良い、だから。」

男「焼いてない。」

女「次のお題は……」

男「友達になろう。」

女「断る。」

女「付き合って。」

男「断る。」

男「……」

女「……今日も昼休み会議。」

男「何か良い案、ない?」

女「ない。」

男「どうしたら僕と君の願いは叶うのか。」

女「早く告白して振られれば良い。」

男「断る。」

女「大丈夫。落ち込んだらぎゅってしてあげるから。」

男「それも断る。」

男「質問。」

女「どうぞ。」

男「こんな僕のどこが好きなの。」

女「全部。」

男「全部?」

女「全部。」

女「質問。」

男「どうぞ。」

女「どうして友達になりたいの。」

男「必要だと思ったから。」

女「私が?」

男「そう。君が僕に。」

女「そうなんだ。えへへ。」

女「質問。」

男「どうぞ。」

女「好きな体位は?」

男「こたつかがり。」

女「そう。」

女「私は時雨茶臼。」

男「いや、聞いてないよ。」

男「質問。」

女「どうぞ。」

男「今日は何人男子と話した?」

女「1。男だけ。」

男「一か月前からずっと僕だけじゃねーか。しかも一か月前はお父さんなんだろ?」

女「男以外は基本どうでもいいよ。」

男「そろそろ終わるな。」

女「お疲れ様。」

男「今日も帰り道会議する?」

女「今日は委員会の仕事があるから先に帰って良いよ。」

男「分かった。」

女「それで?」

男「ん?」

女「なんで待ってるの?」

男「友達になるために。」

女「逆効果だよ……」

男「帰り道会議ー」

女「いえー」

男「今日こそ僕への想いは減少したよね?」

女「ううん。32t増加した。」

男「えっ、ちょ、僕なんかした?」

女「待っててくれた。」

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