Fate/Maruko (124)

Fateとちびまる子ちゃんのコラボSSです

※登場サーヴァントの一部はオリジナルです
※Fate本編と設定が一部異なります
※過激描写あり(PG-12程度)
※性的描写はありません


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1433678026

お母さん「コラ!まる子!!早く宿題しなさい!!」

まる子「もぉ、煩いんだからさ~。読書感想文って面倒なんだよね~」




まる子「アレ?こんな本借りたっけ?・・・インドの神話?そんなもんワタシャ興味ないね。ん?本に何か挟まってるね。変な丸?・・・」

(突然、本に挟まっていた紙が光る!)

まる子「わぁ!何なのさ!!」


?「・・・・」

まる子「誰?」

?「サーヴァント、アーチャー・・・。共に戦いましょう。我がマスター」


まる子「さーばんと?あーちゃー?」




キートン「突然だが、第三次聖杯戦争の始まりである」

友蔵「まる子!!さっきの揺れは何じゃ!!」

まる子「おじいちゃん・・・」

さきこ「ちょっと、まる子!煩いわ・・・って」

友蔵「まる子、誰なんじゃ?そのハンサムさんは?!」

さきこ(素敵・・・。色黒だけど、ちょっと秀樹に似てる・・・)

まる子「と、突然、この紙から出てきてさ!」

アーチャー「私は彼女によって召喚されたサーヴァント、アーチャーと申します」

さきこ「アーチャー・・・さん?」

アーチャー「私はマスターと共に、願いを叶えるための戦い・・・聖杯戦争で戦う者です」

まる子「え?何でもお願いが叶うの?宿題を一生しなくていいとか、プリン食べ放題とかも?」

キートン「ちっぽけな願いである」

アーチャー「叶うはずです」

まる子「やったー!せいはいだか何だか知らないけど、ワタシャ頑張るよ!!」

さきこ「って、戦争って言ったでしょ?!!・・・アーチャーさん、色々と説明してくれませんか?」

アーチャー「勿論です」

~さくら家、全員集合~

お父さん「でよう、聖杯戦争ってのに勝てば何でも願いが叶うってのか?」

アーチャー「はい。聖杯戦争には7人のマスターとサーヴァントが参加します。その中で勝ち残った一組に聖杯によって願いが叶えられます」

こたけ「でもねぇ、戦争って事はまる子が戦うんだろ?危ないんじゃないのかね?」

お母さん「そうよ。戦争なんて危ないわ」

アーチャー「ご心配には及びません。我がマスター、まる子様は私が全力でお守りします。それに、マスターの生死は聖杯戦争の結果に関係ありませんから」

さきこ「どう言うことですか?」

アーチャー「聖杯戦争で敗者となるのは、サーヴァントを喪った者です」

さきこ「それって、アーチャーさんが負けた場合って事?」

アーチャー「はい。ですが、私は負けません。マスターと共にこの聖杯戦争を勝ち抜きます」

お母さん「でもねぇ」

友蔵「ワシは嫌だぞ!まる子を危険な目に遭わすのは反対じゃ!!」


まる子「やるよ!」


一同「え?!!!」


まる子「ワタシャ聖杯戦争頑張るよ!!」

アーチャー「では、共に頑張りましょう、マスター」

まる子「頑張るよ!!でも、これって何?」

さきこ「?まる子の手に変な絵がある」

アーチャー「それは令呪です」

まる子「令呪?」

アーチャー「令呪は3回だけ使えるサーヴァントへの絶対命令です」

まる子「どういうこと?」

アーチャー「つまり、令呪を発動した場合、私はマスターの如何なる命令に従うという事です」

まる子「へぇ~、そりゃ凄いね」

さきこ「つまらないことでアーチャーさんを困らせるんじゃないわよ」

まる子「解ってるさ」

キートン「翌日」


まる子「おはよう、たまちゃん」

たまえ「おはよう」

まる子「ん?どうしたの、その手?」

たまえ「手?あぁ、これ?・・・昨日お料理しててフライパンで火傷しちゃってさ」

まる子「そうなんだ」

たまえ「でも、まるちゃんも手に絆創膏貼ってるね」

まる子「これ?昨日ハサミで切っちゃってさ~。なんかお揃いだね」

たまえ「そうだね」



キートン「昨夜の事」


アーチャー「マスター、令呪は隠すようにして頂けますか?」

まる子「え?どうしてなのさ?」

アーチャー「令呪はマスターの証、それを普段から見せていると他のマスターやサーヴァントに我々の事が知られます」

まる子「そうだね。気を付けるよ」

アーチャー「それから」

まる子「?」

アーチャー「私は姿を消して常にマスターの側にいます。なので、敵のサーヴァントが来たときはお任せください。勿論、入浴や着替えの時は席を外すのでご安心を」

まる子「そりゃ心強いね」

アーチャー「後・・・」

まる子「今度は何だい?」

アーチャー「マスターは魔術師では無いのですか?」

まる子「まじゅつし?魔女みたいなの?ワタシャ魔法なんか使えないよ」

アーチャー「・・・そうですか。魔力の供給は無理か・・・」


お母さん「あの、アーチャーさん。良かったら一緒にご飯食べませんか?」

アーチャー「いいのですか?」

お母さん「ええ。何だか力が必要なんでしょ?まる子がお世話になるんだから、これくらいさせて下さい」

アーチャー「・・・有り難き幸せ」






まる子(アーチャーとの約束だから、手の令呪は見せられないよ)

キートン「この日の放課後」


まる子「あっ!」

たまえ「どうしたの?」

まる子「教室に宿題のノート忘れて来ちゃった。取ってくるから先に帰ってて」

たまえ「私も一緒に行く?」

まる子「良いよ良いよ。すぐだからさ!」






?「遠坂の坊っちゃんの言う通りだな。まずはあいつから仕留めるか」






まる子「有った有った。良かった~」

?「あれ?さくら、帰ったんじゃなかったのか?」

まる子「大野くん?ノート忘れちゃってさ」

大野「全く、お前らしいな」

まる子「余計なお世話だよ」


(ガシャーン!!!)


まる子「え?」

大野くん「何だ?」

アーチャー「危ない!!」

まる子「アーチャー!」

大野くん「・・・・槍?」




?「おっと、外したか。それにしても、まさかお前がこの聖杯戦争に参加してるとはな。クラスはやっぱりアーチャーか」

アーチャー「貴様・・・・!」

?「おっと!やる気?」

まる子「アーチャー、あの人って?」

アーチャー「敵のサーヴァントです。クラスは・・・・ランサー!!」

大野「おい、さくら!どういう事だよ!?」

アーチャー「マスターはその少年と逃げて下さい!ここは私が!!」

まる子「うん!逃げるよ、大野くん!!」

大野「って、おい!!」

ランサー「ほぉ、マスターを隔離するとは、お前らしいやり方だな」

アーチャー「・・・・・」

ランサー「ブラフマーストラ!!」

アーチャー「ガーンディーヴァ!!」





大野「おい!一体何がどうなってるのか説明しろよ!」

まる子「説明は後でするから、とにかく逃げるよ!」




ランサー「ほぉ、サーヴァントになっても腕は錆びてないようだな」

アーチャー「・・・・」

ランサー「でも、ここで終わらせてやるよ!ヴァサヴィ・シャクティ!!」

アーチャー「・・・・」


(ドカーン!)


ランサー「ふっ。ヴァサヴィ・し」

修正
ランサー「ふっ。ヴァサヴィ・シャクティは対神宝具。半神のお前にとって最悪の宝具だ」



ランサー「流石のお前もこれには・・・」

アーチャー「甘い!!」

ランサー「何?!」

アーチャー「パーシュパタ!!」

ランサー「おのれ!!」

アーチャー「詰めが甘いな!」

ランサー「・・・・。ヴァサヴィ・シャクティをもう一度放つには魔力が足りない・・・。ここは引くか」


アーチャー「逃げたか・・・・」





まる子「・・・・」

アーチャー「マスター!」

まる子「アーチャー!大丈夫?」

アーチャー「はい。ランサーは逃走しました」

まる子「そう。良かった~」

大野「って、だから説明しろよ!」

まる子「そうだった!実はさ・・・・」






大野「聖杯戦争?」

まる子「うん!勝てば何でも願いが叶うんだよ!!」

大野「お前は、そのアーチャーって人と聖杯戦争に参加してるのか?」

まる子「そうだけど」

大野「全く、命がいくつあっても足りないぜ」

アーチャー「少年、今日の事は・・・」

大野「大丈夫、誰にも言わないぜ」

アーチャー「・・・・助かる」

~大野くんの家~

大野「全く、今日は大変だったな」

(光)

大野「何だ?・・・父さんからの土産の置物が光ってる?」


?「問おう。貴方が私のマスターか」

大野「え?」

?「私は・・・サーヴァント、セイバー」

大野「セイバー・・・。聖杯戦争の!」

セイバー「聖杯戦争を知っている・・・。マスターか」

大野「・・・・・」


(ガシャーン!!)

セイバー「危ない!」



ランサー「おっと。目撃者の口封じに来たら、まさかセイバーのマスターだったとはな・・・」

セイバー「貴様は・・・ランサーのサーヴァントか!!」

大野「・・・・」

キートン「突然、聖杯戦争に巻き込まれて言葉を失っているらしい」


ランサー「とにかく、これは好都合だ。セイバー、マスターごと貫いてやる!!」

セイバー「マスターは隠れて下さい!!ハァァ!!!!」

アーチャーとランサー、真名隠す気ゼロだろ(笑)
大野くんが士郎ポジでまる子が凛ポジって

まる子「アーチャー」

アーチャー「はい」

まる子「夕方、槍を投げてきた人ってアーチャーの知り合い」

アーチャー「・・・・私が生きていた頃からの・・・敵です」

まる子「生きていたって?アーチャーって幽霊なの?」

アーチャー「いえ。霊とは違います。サーヴァントは英霊。英雄が死後、人々に祀り上げられマスターによって現世に召喚された存在です」


キートン「殆ど幽霊と変わらない」


まる子「じゃあ、アーチャーって昔は普通の人だったの?」

アーチャー「いえ、私は半神・・・つまり半分は人間、もう半分は神の存在です」

まる子「神様!そりゃ凄いね!!」

アーチャー「そして、私の真名・・・つまり、本当の名前は・・・」



お母さん「まる子ー!電話よ!!」

アーチャー「失礼。お電話の様ですよ。先に・・・」

まる子「わかったよ」



まる子「もしもし、さくらですけど?」

大野(さくらか?)

まる子「大野くん?どうしたのさ」

大野(・・・・これから公園に来れるか?あのアーチャーって人と一緒に)

まる子「え?」

大野(・・・頼む)




キートン「そして、公園」


大野「よう、さくら。突然悪いな」

まる子「私は良いけどさ・・・」

アーチャー「・・・・」

大野「・・・これを見てくれ」

まる子「それって!」

アーチャー「・・・・令呪」

?「そう。この方が私のマスターです」

まる子「誰?」

アーチャー「・・・・セイバーか」

セイバー「・・・・アーチャーのサーヴァント」

大野「俺も・・・・マスターってのになっちまったらしい」

アーチャー「我らと戦おうと?」

セイバー「いえ。それは違います」

大野「・・・・協力しないか?」

まる子「協力?」

大野「ああ!」

セイバー「私とマスターはランサーからの奇襲を受けました。聞けば、あなた方もランサーからの襲撃を受けたと」

まる子「え?!ランサーが来たの?!!」

大野「あぁ。でも、セイバーが追い払ってくれた」

アーチャー「成る程。共にランサーと戦おうと?」

セイバー「無理は承知です。ですが、ここは騎士王として・・・頼む」

アーチャー「断る理由はない・・・。マスター、貴女は?」

まる子「大野くんが味方になってくれるなら百人力だよ!」

大野「じゃあ!」
セイバー「では!」

アーチャー「あなた方との共闘を認めます。が・・・」

セイバー「?」

アーチャー「ランサー・・・カルナとの決着はこの私に!」

まる子「カルナ?」

アーチャー「ランサーの真名です。奴はこの私の生涯の敵。なので!」

大野「どうするセイバー?」


キートン「大野くんよ、適応力が高いだろう」


セイバー「分かりました。ランサーとの決着はアーチャー、貴方に任せます」



?「おやおや。セイバーとアーチャーのマスターが共闘ですか」

アーチャー「誰です!」


?「突然失礼。私はこの聖杯戦争の監督役を務める・・・言峰璃正と申します」


まる子&大野「?」

~清水の教会~

まる子「へぇ~。立派な教会だね~」

大野「・・・・」


璃正「この教会は清水が聖杯戦争の地に選ばれた事から急遽建てられた物です」

セイバー「単刀直入に聞くが、聖堂教会が何故聖杯戦争に介入を?」

璃正「前回の聖杯戦争・・・。その際は全てのマスターが全滅。決着がつきませんでした」

大野「全滅って!参加した奴が全員死んだのか!!」

璃正「ええ。なので、今回の聖杯戦争からは我々聖堂教会がサーヴァントを喪ったマスターの保護を目的に監督役を務める事となった次第です」

アーチャー「では、何故我らのマスターに接触を?」

璃正「あなた方のマスターは二人とも幼い。聖杯戦争についての説明が必要だと思ってのことです。最も、あなた方は最優のサーヴァント。既に聖杯戦争についての説明は終わっている事だろう」

大野「それじゃあどうして俺たちをここに?」

璃正「覚悟を問うためです。聖杯戦争は命を掛けた戦い。それにあなた達が立ち向かう勇気があるのかを問うために。さくらももこ、大野けんいち・・・君たち二人は聖杯戦争に臨む覚悟はあるのか!」


まる子「ワタシャ勿論、聖杯戦争に参加するよ」(一生勉強しなくても楽な暮らしがしたいからね)


キートン「やっぱりちっぽけな願いである」


大野「俺は特に願いは無いけど、聖杯戦争を終わらせたいから!」

璃正「成る程。では、覚悟を以て聖杯戦争に臨まれる事だな」


まる子「ん?あの子?」

璃正「息子の綺礼だ。君たちとは2つ下だが、私の仕事を手伝って貰っている」

綺礼「・・・・・」


キートン「こんな目の死んだ7歳が居てたまるか」


璃正「それでは失礼する」





大野「それじゃあさくら、色々と気を付けような」

まる子「うん。それじゃあね」



アーチャー「セイバー、宜しく頼みます」

セイバー「こちらこそ宜しく頼む、アーチャー」



キートン「二人揃って礼儀正しいサーヴァントである」

璃正「ふふ。聖杯にも困った物だ。数合わせとはいえ、3人も魔術の適性の低い子供を選ぶとは」

綺礼「・・・・・」





お母さん「コラまる子!!こんな遅くに何処に行ってたんだい!!」

まる子「ちょ、ちょっと教会に・・・・」

お母さん「何が教会だい!どれだけ心配したか判ってるのかい!」

アーチャー「大変申し訳ありません。私が一言告げていれば。マスターが教会に赴いたのは聖杯戦争について聖堂教会から説明を受けるためです」

お母さん「そう?アーチャーさんがそう言うなら・・・」


キートン「アーチャーの虜になっている女がまた一人」



友蔵「・・・・まる子よ」
ワシ置いて 黒の男と 二人だけ
友蔵、心の俳句


キートン「これまた老人の醜い嫉妬である」

キートン「同じ頃」


富士男「笑子、解ったか!聖杯は俺の願いを叶える為に使う!良いな!!」

野口さん「クックックッ・・・勝手にしなよ」

ライダー「・・・・・・」

富士男「それじゃあライダーに令呪で命令しろ!!これから俺が死ぬまで俺と柿絵の命令を聞けってな!それなら令呪無しでも俺の言うことを聞くだろ!」

野口さん「クックックッ。仕方ないね・・・。ライダー、令呪を以て命令するよ。兄貴が死ぬまで兄貴の言うことを聞くんだよ」

ライダー「承知しました・・・・」

富士男「良いかライダー!これからは俺がマスターだ!解ったか!」

ライダー「・・・・勿論です」

富士男「ふん!」

ライダー「マスター、本当に宜しいのですか?」

野口さん「別に良いさ。魔力は私から供給されるから問題無いでしょ?」

ライダー「確かに魔術師としての才能を持つ貴女がマスターで有る限り魔力の問題はありません。しかし、私はマスターに仕える者。あの様な下衆な男に従うなど!」


キートン「かなりの言いようだが、実際にそうだから仕方ない」


野口さん「クックックッ。大丈夫。兄貴は馬鹿だからね」

ライダー「成る程・・・」



富士男「柿絵!もうすぐ大きいダイヤモンドの指輪をプレゼントしてやるぞ!!」※電話中



ライダー「妹を蔑ろにするクズめ!・・・・既に女を棄てた私でさえ虫酸が走る!!」

乙です

富士男クズ杉ww

キートン「また翌日」


まる子「たまちゃんおはよう」

たまえ「おやようまるちゃん」

大野「・・・・さくら、ちょっといいか?」

まる子「あ、大野くんおはよう。何の用?」

大野「ちょっと話があるから来てくれないか?」

まる子「・・・・別に良いけど」



はまじ「大野の奴、もしかしてさくらに告るのか!」

ブー太郎「面白くなりそうだブー」


杉山「大野の奴・・・どうしたんだ?」




~屋上~
大野「昨日の夜から色々と考えたんだけどさ、俺たちでランサーの奴を誘き寄せないか?」

まる子「え!そんなの怖いよ」

大野「大丈夫。セイバーとアーチャーの二人が居るんだし。それに・・・・」

まる子「それに?」

大野「お前の事は・・・その・・・」

まる子「そう言えば!!」

大野「って!何だよいきなり!!」

まる子「セイバーは一緒に居ないの?アーチャーみたいに透明になってさ」

大野「え?あぁ、霊体化の事か」

まる子「霊体化?」

アーチャー「私が姿を消す行為です」

まる子「どういうこと?」

アーチャー「つまりこの様に実体化するのではなく、身体を霊魂にして他人から姿を見えなくしたり肉体的疲労を軽減する行為です」

大野「セイバーの奴、何でか霊体化出来ないからさ・・・今頃・・・」



~大野くんの家~
セイバー「けんいちのお母様、とても美味しいお食事です!!」

大野くんの母「ふふ。セイバーさん、いっぱい食べて下さいね」

セイバー「はい!」


キートン「王とは常に腹ペコなのである」

アーチャー「それでセイバーのマスターよ、どの様にカルナを誘き寄せるつもりだ?」

大野「大野で良いって。それはまだ考えてないけど、あいつが俺達を狙ってるならいくらでも方法はあるだろう?」

アーチャー「否、それはどうかと」

大野「え?」
まる子「どういうこと?」

アーチャー「ランサーの魔力量はかなりの物でした。食事で足りない魔力を補う私とセイバーとは異なり、強力な魔力を持つマスターがついている筈です。であれば、マスターが勝負を仕掛けない限り・・・」

大野「ランサーの奴からは来ないって訳か」

アーチャー「はい」

大野「にしても厄介だなぁ~。相手のマスターが判らないとこっちから仕掛けられないし、俺とさくらがマスターだってバレてるからなぁ」

まる子「そう言えば!家に攻めてこられるかも知れないよね!アーチャー、大丈夫なの?」

アーチャー「それについては大丈夫です。マスターの根城の周辺にはサーヴァントを寄せ付けない結界を張ってます。なので、サーヴァントからの奇襲は問題ありません。恐らく、セイバーも同じことをしているかと」

大野「そう言えば、7組も聖杯戦争に参加してるんだろ?俺とさくらとランサーで3組だから・・・」

まる子「あっ!他にも居るんだよね!!」

アーチャー「他のサーヴァントのクラスは、バーサーカー・キャスター・ライダー・アサシンです」

まる子「へぇ~。いっぱい居るんだね~」

大野「そいつらも居るんだから、色々と面倒だな」



アーチャー「!!!」



まる子「どうしたのアーチャー?」
大野「?」

アーチャー「マスター警戒を。この近くに強力な魔力を感じます」

大野「それって!」

アーチャー「サーヴァントとマスターがこの近くに!!」




富士男「へへ。他のマスターが笑子の学校に居るらしいからな。炙り出すぞ!ライダー!」

ライダー「・・・・承知」(チッ!)

柿絵「もぉ、富士男カッコいい!!」

富士男「だろぉ~、柿絵♪」


キートン「鬱陶しいバカ2人である」

ライダー「では、我は敵のサーヴァントの駆逐に当たります」

富士男「精々サーヴァントの数を減らせよ」

ライダー「・・・・・カーン!!」
カーン「ヒヒーン!」

ライダー「ハッ!」
パカラッ!パカラッ!パカラッ!


柿絵「ねぇ、富士男はどうするの?」

富士男「笑子に作らせた結界を作る石で学校の連中を動けなくして、令呪がある奴をこのナイフで殺す。頭いい方法だろ?」

柿絵「もぉ、富士男って本当にカッコいい!」

富士男「それじゃ、行くぞ!柿絵!!」

まる子「ねぇアーチャー、どうするのさ?」

アーチャー「私は敵のサーヴァントを引き付けます。大野殿、すまないがセイバーを!」

大野「あ、あぁ!」

アーチャー「・・・いざ!!」






ライダー「・・・・・サーヴァントは何処だ!!・・・ん?あの白い服の男・・・」

アーチャー「私を・・・・見たな!!ガーンディーヴァ!!」

ライダー「!カーン、かわせ!」
カーン「ヒヒーン!!」

ライダー「アーチャーか!」

アーチャー「馬に乗った女・・・・ライダー!」

まる子「・・・大野くん、あれ!」

大野「なんだ!こいつら!!」


キートン「二人が居る屋上に、石で出来た謎の怪物が現れたのだった」



怪物「ガッ!!」

大野「さくら!危ない!!」

まる子「わー!」

大野「!!」



まる子「ありがとう、大野くん」

大野「気にするなって」


キートン「男前である」


まる子「何だろ!あれ!あのピンクのカーテンみたいな!」

大野「これって、結界?!」

怪物「・・・・」

大野「このままじゃ二人揃って御陀仏だ。令呪を使って・・・・セイバー!来てくれ!!!」

怪物「グオーー!!」

まる子「!!」
大野「くっ!!」




セイバー「インビジブル・エア!!!」






まる子&大野「セイバー!」

セイバー「けんいち!ももこ!ご無事で!!」

大野「ああ!それよりこいつら・・・」

セイバー「恐らく、サーヴァントの魔術で作られたゴーレムです」

まる子「ゴーレム?」

セイバー「・・・・これ程のゴーレムを作れるサーヴァントは・・・・」

~3年4組の教室~
コロコロ~

山田「あれ~?何だろ~?この石っころ?」

パァン!! ♪

ブー太郎「突然眠くなってきたブ~」
はまじ「身体が動かない・・・」
笹山「く、苦しい・・・」


富士男「大成功だな!」

柿絵「やだ、ステキ!!」

富士男「柿絵!今から令呪がある奴をサクッと退治するからしっかり見とけよ!」

柿絵「頑張って!富士男!」

富士男「ふっ、頑張るぜ!(キラッ♪」


キートン「カッコつけてもカッコよくはない。寧ろブサイクである」

アーチャー「!!」

ライダー「とぉ!」

アーチャー「我が弓の一撃をかわす・・・流石は騎乗スキルA のライダーだ」

ライダー「光栄だな」

アーチャー「しかし!!」





セイバー「くっ!数が多すぎる!!」
スパッ!スパッ!

ゴーレム「グオーー!!」

セイバー「覚なる上は!・・・・・エクスッカリバーァァァ!!!」

ゴーレム「!!!」



大野「ありがとう、セイバー!」

まる子「誰なの?こんな奴ら出したのって!」

セイバー「これ程のゴーレムを作れるサーヴァント・・・それは・・・・」

まる子&大野「それは?」

セイバー「強力な魔力を持つサーヴァント・・・・キャスター!」

富士男「さてと、令呪がある奴はっと♪」



?「よくも皆を・・・・」

富士男「?誰だ?お前?」

?「許さない!キャスター、今すぐこいつらを殺して!!」

富士男「あん?」
柿絵「ちょっと、何よアンタ!!」



?2「かしこまりィィィ~!マスターァァァ!!!!」

富士男「何だ!お前は!!」

?2「サーヴァント、キャスター!これから面白くしてあげますよォォ!!!」


キートン「随分ハイテンションな奴である」

キャスター「マスターのご命令なので!醜い肉の塊には死んで頂きましょう!」

富士男「ふ、ふざけるな!!」
柿絵「そうよ!私たちは願いを叶える為に他のマスターを殺さないといけないんだから!それに、私達は世界一の美男美女よ!」


キートン「目が腐っている」


キャスター「おやおやァ!どうやら姿だけでなく心まで醜い様だ!死んで頂こう!!」
チョキ♪チョキ♪チョキ♪


富士男&柿絵「!!!」





富士男「や、やめてくれ・・・・」

?「キャスター!お願い!!」


キャスター「仰せの通りにィ!それでは最後の置き土産♪3、2、1・・・パァァァン!!世界は終わりィィィィ!!!イヤッッッッッッホ~!!!」


富士男&柿絵「ぐへぇ!!!」
ボロボロボロ、グチャ♪



?「ありがとう・・・・キャスター。家に戻ってて」

キャスター「マスターの仰せの通りにィィ!」



?「・・・・・もう戻れない。もう・・・・」

はまじ「!やっと身体が動いたぜ!って・・・・!!」

笹山「キャー!!!」

長山くん「これは・・・・!」

たまえ「・・・・・」



まる子&大野「皆!・・・・って・・・・」

セイバー「・・・これは・・・」

まる子「野口さんの・・・お兄さん・・」


キートン「皆の前にあったのは、ハサミでバラバラにされた富士男と柿絵の死体だった。ざまぁないのである」


たかしくん「・・・・・」

大野「大丈夫か、たかし?」

たかしくん「人が・・・・バラバラに・・・・」

大野「そりゃ、こんなもん見たら腰抜かすよな・・・」

たまえ&とし子「・・・・」

まる子「たまちゃん!」

たまえ「ご、ごめん。怖くってさ」

とし子「何でこんな事に・・・」

まる子「・・・・」

アーチャーが放った矢を剣で弾くライダー

ライダー「・・・・」

アーチャー「?」

ライダー「すまないがアーチャーよ、今日はこれくらいにしておこう。こちらの事情が変わった。この続きは次の機会だ!」


アーチャー「霊体化して逃げたか・・・・。マスターは!」





セイバー「キャスターの仕業か・・・!」

大野「セイバー!」

セイバー「けんいちはここに!私はキャスターを探します!!」




~屋上~
セイバー「!!」

アーチャー「セイバー・・・・?」

セイバー「アーチャー」

アーチャー「貴女も魔力を感じて」

セイバー「キャスターがここに・・・」

アーチャー「だが、どうにも逃げられたらしい」

セイバー「・・・・・」

遠くから双眼鏡で学校の方を見る野口さん

野口さん「クックックッ。馬鹿な兄貴だね」

ライダー「マスターの思惑通りですね。あのクズが消えて良かったです。・・・・しかし、キャスターまで現れたのは誤算だった・・・」

野口さん「大丈夫だよライダー。キャスターのマスターは判ったからね。でも、びっくりしたよ。まさかあの人がキャスターのマスターだったんだから。クックックッ」






6年男子「・・・・ランサーを出さなくて正解だったな。しかし、キャスターとライダーのマスターまでこの学校の生徒とは」


さきこ「遠坂くん?どうしたの?」



遠坂「3年の教室で事件があったみたいだね。今日は全校生徒早退かな~」

さきこ「・・・・・?」



遠坂「時臣兄さんじゃなくて、僕が選ばれたんだ。この僕がこの聖杯戦争に!」

これに出てくるキャスターって、Grand orderの奴じゃん
子安ボイスで脳内再生されるw

キートン「この日、3年4組の教室での事件を受けて全校生徒は直ちに下校させられたのだった」

たまえ「どうして野口さんのお兄さんがあんな事になったのかな?」

まる子「どうしてだろう・・・。野口さん、今日学校に来なかったし」(セイバーとアーチャーはキャスターの仕業って言ってたけど・・・)

たまえ「野口さんのお家には戸川先生と校長先生が行ってるんだって」

まる子「そうなんだ」




セイバー「・・・・」

杉山「なぁ大野、あの金髪の女・・・ずっと付いてきてないか?事件の時も教室に居たし」

大野「え?あぁ・・・あいつな。あいつは・・・父さんの知り合いなんだ!昨日から泊まりに来てて、事件があったから俺を心配して来てくれたんだ」


キートン「若干苦しい嘘である」

杉山「へぇ~!すげえな!お前の父ちゃん!外国人と知り合いなんて!」

大野「ま、まぁな・・・」(そう言えば、セイバーって外国人だよな・・・)

セイバー「・・・・・・」



まる子「バイバイ、たまちゃん!」

たまえ「また明日ね」



アーチャー「マスター!」

まる子「わっ!びっくりしたよ!」

アーチャー「失礼しました。今朝の事です」

まる子「そういえば、野口さんのお兄さんはどうしてキャスターに殺されたの?」

アーチャー「ライダーと戦っている時、あの部屋から強力な魔力を感じました。恐らくキャスターに殺された男が放った魔力かと」

まる子「どう言うこと?」

アーチャー「恐らく・・・あの男女は魔術師、又は魔術師の関係者かと」

まる子「って事は・・・・!早く帰って大野くんに電話しないと!」

アーチャー「?何か心当たりでも?」

まる子「野口さんが危ないかも!!」




大野「ただいま」

大野くんの母「けんいち!セイバーさん!大変だったね」

大野「俺は大丈夫だって!」

大野くんの母「でも・・・」

セイバー「ご心配には及びません。けんいちは私が守りますから」

大野くんの母「セイバーさん・・・。宜しくお願いします」


(電話)

大野「ん?誰からだ?・・・もしもし大野ですけど?」

まる子(もしもし!大野くん!!)

大野「さくらか?どうしたんだ?」

まる子(野口さんが!!)

大野「え?」





~神社~
まる子「大野くん!!」

大野「野口がキャスターに狙われてるかも知れないって本当か?!」

まる子「それは解らないけど・・・」

アーチャー「キャスターに殺されたのはその者の兄だ。そして、それは魔術師か魔術師の関係者」

セイバー「成る程。つまり・・・サーヴァントのマスターの可能性が高いと?」

アーチャー「キャスターが狙うとするならば」

大野「でも、どうしてサーヴァントがマスターを狙うんだ?サーヴァントに勝てば良いんだろ?」

アーチャー「サーヴァントはマスターからの魔力の供給を受けて現世しています」

大野「どう言うことだ?」

アーチャー「私とセイバーは食事から魔力を補給していますが、マスターが魔術師である場合はマスターに魔力が有る限りサーヴァントは活動出来ます。でも、魔力元であるマスターが死亡すれば・・・」

セイバー「・・・サーヴァントはいずれ消滅する」

大野「って事は、マスターを狙う奴も出てくるって事か!」

セイバー「少なくとも、キャスターは平気でマスターを狙うようです」

アーチャー「故に、その野口という少女に接触する必要がある」

大野「だったら!今すぐ野口の所に行かないと!!」

まる子「うん!」




~野口さんの家~
水晶玉からまる子達の様子を見る野口さん

野口さん「クックックッ。さくらさん達、勘違いしてるみたいだね。でも、都合が良いよ」

ライダー「ここに来る様ですが、アーチャーとセイバーの相手をしますか?」

野口さん「待ってライダー。これを見てごらん」

ライダー「こいつは・・・」

野口さん「さくらさん達の相手はこの陣営がしてくれそうだからね。聖堂教会の連中が馬鹿兄貴の件は処理してくれたみたいだし、全ては私の思惑通りだよ。クックックッ」

キートン「野口さんの家に急ぐまる子達」



セイバー&アーチャー「・・・・」
突然、二人は足を止める

まる子「どうしたの?アーチャー」
大野「セイバーまで」

セイバー「アーチャー・・・これは・・・」

アーチャー「あぁ・・・上手く気配遮断している様だが!!チャンドラダヌス!!」

(ドッカーン!!)

アーチャー「私の目は誤魔化せない!!」



?「ふふふ。見つかっちゃったね、アサシン」

まる子&大野「?」

?2「ならば仕方ない!」

まる子達の前に現れる影

キートン「まる子達の前に現れたのは、謎の少女と忍者だった」


まる子「・・・君は誰なの?」

アーチャー「・・・・」

?「ふふ。私はアリシアフィール・フォン・アインツベルン。歳は君達と同じだよ。この人は私のサーヴァント」

?2「我が名は猿飛佐助。アサシンのサーヴァントとして召喚されている」


大野「セイバー・・・・これって!」

セイバー「・・・・そなたが真名を明かすならば私も明かそう!我が名はアルトリア・ペンドラゴン!」

アーチャー「・・・私の真名はアルジュナ!」


まる子「アルジュナ・・・」
大野「アルトリア・・・それが、セイバーの本当の名前」


アリシア「ふふ。私がどうして来たのか判るよね?」

大野「俺たちと手を組む・・・ってのか?」

アリシア「ふふ。残念だけど・・・」

アサシン「ハッ!」
四人に手裏剣を投げる!

アリシア「ハズレ♪」


まる子&大野「!!」


セイバー「インビジブル・エア!」
アーチャー「!!!」

手裏剣を落とすセイバーとアーチャー


アリシア「貴方達の二人にはここで死んで貰うわ♪」


大野「平和的・・・には無理か」

まる子「そんなぁ・・・・」

セイバー&アーチャー「・・・・・!」





野口さん「クックックッ。面白くなってきたね」

野口さんから滲み出る強キャラ臭

アサシン「いざ!」
セイバーとアーチャーに飛びかかるアサシン

セイバー&アーチャー「!!」

アサシン「きぇぇい!!」
アサシンはクナイを投げる

アーチャー「パシューパタ!!」
アーチャーはクナイを宝具の矢「パシューパタ」で全て撃ち落とす

アサシン「ほぉ~。やりよるな。しかし!」
アサシンは分身してセイバーとアーチャーを取り囲む

アサシン「これにはどうするかな?」

アーチャー「私の弓は複数の相手には不向きだな・・・(でも余裕)」

セイバー「アーチャー、ここは私に。・・・ストライク・エア!!」
インビジブル・エアから放たれた突風がアサシンの分身を消し去る

アサシン「何と!!」

アーチャー「ガーンディーヴァ!」
姿を現したアサシン本体にガーンディーヴァを使ってパシューパタを放つアーチャー

アサシン「!!」
それを受けたアサシンは消滅する


大野「やった!!」


アーチャー「いや・・・」

まる子&大野「?」

アーチャー「手応えがない・・・本体は逃げたか」


まる子「あっ!あの女の子も居なくなってる」
アサシンだけでなくアリシアもこの場から姿を消していた


セイバー「アーチャー・・・これは」

アーチャー「あぁ、一杯食わされた様だ」

まる子「どう言うこと?」

アーチャー「アサシンとそのマスターの狙いは、私とセイバーの真名を知ることだった様です」

大野「?名前を知られたら駄目なのか?」

まる子「そう言えば、アーチャーの名前初めて知ったよ」

セイバー「我々サーヴァントは英雄の魂です。この時代では我々についての伝承が伝えられてます。故に真名を知られるとその伝承から弱点等が知られる危険があります」

大野「成る程な・・・。そういやアルトリアって・・・アーサー王の事だよな?」

まる子「私知ってる!確か、岩からスッゴイ剣を抜いて王様になった人だよね!」

セイバー「それは過去の私です。私はエクスカリバーを手にした事で、民を統べる王となった。故に、私が聖杯に託す願いは王国の再興!」


キートン「まる子と違って大した願いである」


大野「それがセイバーの願いなんだ」

まる子「でも、アルジュナって人の事は聞いたことないね」

大野「・・・・俺も」


キートン「本人の前でそれを言うか」


アーチャー「気にしないで下さい。・・・それより!」

セイバー「ええ。先を急ぎましょう!けんいち!ももこ!」

アリシア「ふふ。セイバーとアーチャーの真名を知る事が出来たわ。狙い通りね」

アサシン「私も恭悦に」

アリシア「ふふ。私が聖杯を手に入れさえすれば、私はアイリスフィールよりも上だと証明される!アハト翁も私を認める!!」




野口さん「クックックッ。セイバーとアーチャー、ついでにアサシンの真名を知ることが出来たのは収穫だったよ」

ライダー「ええ。しかし、奴等はここに」

野口さん「クックックッ。どうせマスターってバレてるんだよ。ここは味方になるフリをしようかね。相手はセイバーとアーチャー、戦って無傷でいられる相手じゃないしね」

ライダー「御意。・・・・!」

野口さん「・・・・?ここに強い魔力が近づいてくるね」

ライダー「これは・・・・まさか!」

野口さん「クックックッ。どうやらお出ましみたいだね。魔力の量からして相手はやる気。ライダー!」

ライダー「直ちに!」



?「うぉぉぉぉお!!」



電柱に立つキャスター
キャスター「おやおやおや!夜の散歩に出てみれば、ここでお目にかかるとは!今宵はマスターは不在・・・ここは様子見に徹するとしましょう(ペロッ♪)」
血がついたハサミを舐めるキャスター




アーチャー「!!」

まる子「どうしたのアーチャー?」

アーチャー「マスター、目的地の近くに別のサーヴァントが」

大野 「何だって!」

アーチャー「・・・・これは!」

家の外に出る野口さんとライダー
野口さん「クックックッ。まさかここに攻めてくるとはね」

ライダー「・・・・バーサーカー!」


バーサーカー「うぉぉぉぉお!!」
野口さんとライダーの前に、全身に白い鎧を纏ったバーサーカーが現れる!


ライダー「カーン!」
カーン「ヒヒーン!!」
愛馬であるカーンを召還し、剣を手にバーサーカーに進撃していくライダー

野口さん「クックックッ」

ライダー「はっ!」

バーサーカー「!!!!」

バーサーカーを剣で切り裂くライダー
しかし、バーサーカーには全く効いていない

ライダー「くっ!なんて硬い鎧だ・・・。しかし、花家の誇りに掛けて、お前は倒す!」
カーン「ヒヒーン!!」

バーサーカー「うぉぉぉぉお!!」
バーサーカーは巨大なダイヤの様な結晶を作り出すとそれをライダーに投げ付ける

ライダー「かわすのだ!カーン!!」


野口さん「クックックッ。流石はバーサーカー。単純な戦闘力は最強だね。でも!」


ライダー「花砲!」
ライダーは宝具である大砲「花砲」をバーサーカーに放つ

バーサーカー「!!」
しかし、バーサーカーはそれを素早く避ける

大野「あれは!」

セイバー「ライダーに・・・バーサーカー!!」




ライダー「我が砲の一撃を避けるとは。ならば・・・・木須!!」

バーサーカー「!!」
ライダーの真名解放と同時に、上空に現れた花で出来た龍「木須(ムーシュー)」が跳び跳ねたバーサーカーに食らい付く!


野口さん「クックックッ。勝負あったね!ライダー!」


ライダー「食らえ!」
ライダーは花砲の一撃をバーサーカーに放つ



バーサーカー「うぉぉぉぉお!!」

ライダー「何!」
野口さん「!!」


バーサーカーは咆哮と共に木須を消し去り、結晶で花砲の一撃を防いでしまう!


野口さん「!!木蘭!!!」
余裕を無くした様子の野口さんはライダーに叫ぶ!

バーサーカーはそのままライダーに接近し・・・・・


ライダー「なっ!!」

野口さん「!!」



まる子&大野「!!」



ライダー「・・・・こんな・・・と・・・ころ・・・で」
バーサーカーが作り出した結晶の剣は、ライダーの身体を貫いていた
ライダーは大量の血を流す

野口さん「そんな・・・・」


ライダー「マ・・・ス・・・タ・・・・。わ・・・たし・・・は・・・」
次の瞬間、ライダーの身体は消滅する


ライダー/花木蘭(ファ・ムーラン) 敗退
残る陣営:6

野口さん「・・・・・」
野口さんはその場に崩れ落ちる

バーサーカー「・・・・・!」


大野「野口が危ない!!セイバー!!」

まる子「アーチャーお願い!」

セイバー&アーチャー「!!」




?「バーサーカー!令呪でお願いするよ!野口さんを傷付けないで戻ってきて!!」




バーサーカー「・・・・・・!」
マスターからの令呪を受けたバーサーカーはセイバーとアーチャーを一目見るとその場から立ち去る



大野「あいつ・・・・強すぎだろ・・・」

まる子「・・・・野口さん!!」

野口さん「・・・・・さくらさん」

まる子「良かった・・・怪我はない?」

野口さん「クックックッ・・・・。さくらさんは優しいね」

まる子「野口さんは大切な友達だからね・・・」

野口さん「クックックッ・・・。そう言って貰えると有り難いよ。クックックッ」
野口さんはゆっくりと立ち上がる


セイバー&アーチャー「・・・・・」

大野「野口、お前・・・」

野口さん「クックックッ。私は聖杯戦争に負けたんだよ。二人とも、気を付けなよ。あのバーサーカー、かなり強いから」


まる子&大野「・・・・・」


野口さん「木蘭・・・。もっと一緒に居たかったよ」



キートン「野口さんはライダーと一緒にお笑い番組を見て一緒に笑った事を思い出すのだった」

キャスター「エクスタシィィィィー!!!最高だぁ!やはり血は美しいィィ!もっと!もっとたくさん!!」
ペロッ♪

キャスター「もっと殺さないと。世界を血で赤く染めるまでぇ!!イヤッッッホー!!!」


キートン「白塗りでそんな事を叫ぶとただの変質者以外の何者でもない」


そして、バーサーカーとライダーの戦いを見終えたキャスターは霊体化して姿を消すのだった




まる子「・・・・」

大野「さくら?」

まる子「あんなに怖いんだね・・・聖杯戦争って」

アーチャー「マスター・・・・」

まる子「ねぇ、アーチャーもライダーみたいになっちゃうの?!」

アーチャー「心配は無用です。私は敗れたりはしない。聖杯を手にするまでは!!」

セイバー「・・・・・・」

大野「それにしても・・・・あのバーサーカーって奴はかなり厄介だな・・・・」

まる子「そうだよ!野口さんが負けちゃったんだからさ!」

大野「それに、今のところアサシン以外のマスターは判ってないしな・・・」

まる子「・・・・・そうだね」




キートン「翌日」
?「・・・・」

キャスター「おはようごさいます!マスター!!」

?「キャスター・・・・」

キャスター「素敵な朝ですね♪」

?「ううん。全然良くないよ」

キャスター「どうしてですか?昨日は塵を二匹退治したじゃないですか~♪」

?「でも・・・・」

キャスター「マスターは何も心配する必要はありません。全てはこの私に!」

?「・・・・・」

キャスター(にやり)

朝、児童が集結する3年4組の教室

戸川先生「皆さん、昨日は大変でしたが色々とお疲れ様でした」


まる子「昨日、私全く眠れなかったよ」

たまえ「私も・・・」


戸川先生「こんな時ですが、悲しいお知らせがあります」

生徒たち(ざわざわざわざわ)
生徒たちが静かになってから口を開く戸川先生

戸川先生「昨夜から関口くんと笹山さんが行方不明になっています」

藤木「笹山さんが!」
はまじ「関口の奴もか!」
長山くん「・・・・」
たまえ「昨日の事件があった後で・・・」
まる子「怖いねぇ」
野口さん「・・・・」


戸川先生「他の学年でも行方不明になった生徒が大勢居ます。ですので皆さん、気を付けるようにして下さい。今日は全校集会の後、集団下校となります」

キートン「一方」


関口「・・・・ん?」
眼を開ける関口
関口の周りには、大勢の子供が眠らされていた
そして・・・・

関口「!!」

キャスター「おやおやおや!一匹目を覚ましましたか!!」

関口「ぴ!ピエロ!!」

キャスター「ピエロ?私を道化師と呼ぶとは~」
キャスターの手には、6年生の根岸くんの生首が・・・

関口「ひっ!」

キャスター「ここは私の工房。マスターにも秘密の場所なんですよ~」
チョキ♪チョキ♪

関口「来るな!!」

キャスター「その顔・・・エクスタシィィィィー!!!」

関口「・・・・!」

キャスター「先ずは、貴方から私が殺してあげましょう♪」
チョキ♪チョキ♪ヂョキ!




関口「うぁぁぁ!!!」

全校集会が終わった後、教師たちの付き添いの元、生徒たちは一斉に集団下校させられた。

まる子「立て続けにこんな事があると不安になるね」

たまえ「そうだね・・・」

アーチャー(霊体化中)「・・・・」



藤木「笹山さん、大丈夫かな・・・」

永沢「ふん!卑怯な君が人を心配するなんてね」

藤木「酷いよ!永沢くん!!」



大野「・・・・」

杉山「おい大野、お前・・・昨日から変だぞ?」

大野「そ、そうか?」

~大野くんの家~
セイバー「けんいち、お帰りなさい」

大野「あれ?母さんは?」

セイバー「先程、保護者会・・・があると言って出掛けられました」

大野「そっか。それなら都合が良いな」

セイバー「?」

大野「セイバー・・・・これからバーサーカーを探しに行くぞ!」



~さくら家~
友蔵「まる子!!お姉ちゃん!!」

まる子「お、おじいちゃん!いきなりどうしたの?!」

友蔵「無事でなりよりじゃ!!さっき学校から電話があっての~。行方不明事件があったと聞いてびっくりしたわい!」

さきこ「それでね・・・・」

アーチャー「ご心配には及びません」

友蔵「とな?」

アーチャー「マスターは勿論、マスターの家族の皆さんもこの私が守ります!」

セイバー「けんいち、何か心当たりでも?」

大野「いや、何も?・・・セイバーはアーチャーみたいに遠くに誰かが居るとか判らないの?」

セイバー「いえ。私にはアーチャークラスの様に千里眼はありませんから」

大野「そっか・・・」



アリシア「ふふ。騎士王ちゃんとハンサムくんが居たね。・・・殺しちゃってよ、アサシン」

アサシン「!!」



手裏剣が大野くんに投げられる
大野「!!」

セイバー「けんいち!!」
素早く鎧を纏うセイバー


セイバー「インビジブル・エア!!」
セイバーは大野くんに投げられた手裏剣を全て落とす

大野「助かったぜ!セイバー!!」

セイバー「いくらアサシンクラスとは言え、不意討ちでマスターを狙うとは卑怯な!騎士として許すわけにはいかない!」


アリシア「ふふ。貴女に許して貰わなくてもよくてよ」


セイバー「姿を現したらどうだ!」

大野「そうだ!来るなら正面から来い!」


アリシア「ふふ。だってさ、アサシン」

アサシン「ほぉ。しかし・・・・それは甘い考えだ!!」
セイバーに手裏剣とクナイを投げるアサシン


セイバー「そこか!」
セイバーはインビジブル・エアでそれらを落とすと、忍具が投げられた方向に斬りかかる!

そして、アサシンの姿を捉えると・・・

セイバー「はぁぁぁ!!」
そのままアサシンを一刀両断する!

(ポン♪)

セイバー「くっ!分身か!!」


アリシア「ふふ。貴女たちに私のアサシンは倒せないわ♪」


大野「ちくしょう!嘗めやがって!!」

セイバー「けんいち、ここは冷静に」(しかし・・・どう攻める!)
インビジブル・エアを握り締めるセイバー





アーチャー「!!」

まる子「どうしたの?アーチャー?」

アーチャー「マスター、ここから1km先でセイバーとアサシンが交戦中です」

まる子「え!!」



キートン「何とも便利なアーチャーの千里眼である」

セイバー「はぁ!!」
セイバーは大野くんを守りながらアサシンからの忍具攻撃を防いでいる。

セイバー「・・・・アサシンは何処にいる!」


アリシア「ふふ。マスターを守りながら戦ってるとアサシンに殺られちゃうよ♪」


大野「セイバー!」

セイバー「くっ・・!」




アーチャー「チャンドラダヌス!!」



アサシン「何!!」
無数の矢が降り注ぎ、アサシンに命中する!


大野「さくら!」
セイバー「アーチャー!」


アーチャー「セイバー、私達は同盟関係。ここは共闘するのが鉄則だろう」

セイバー「ふっ。確かに!」

アサシン「おのれ!アーチャー!!」

アーチャー「私の姿を見た限り・・・・生きては帰さん!!」

セイバー「!!」


まる子&大野「・・・・」



アサシン「きぇぇい!!」
セイバーとアーチャーに大量の忍具を投げるアサシン

セイバー「ストライク・エア!」
突風が忍具を全て落とす

アサシン「!!」

アーチャー「所詮はアサシンクラス。戦闘力は私達に劣る!!ガーンディーヴァ!!」
ガーンディーヴァから放たれた矢がアサシンを貫く!


アサシン「!!」

アーチャー「セイバー!!」


セイバー「エクスカリバーァァァ!!!」

エクスカリバーはそのままアサシンに・・・・
アサシン「!!!」

まる子&大野「やった!」
セイバー&アーチャー「・・・・」

エクスカリバーを受けたアサシンはアスファルトの上に倒れていた。
アサシン「この・・・・私が・・・・」
アサシンの身体は徐々に消滅していく


アサシン/猿飛佐助 敗退
残る陣営:5





アリシア「そんな・・・・嘘よ!!」
遠く離れた屋敷から戦闘を見ていたアリシアは絶叫する。

アリシア「よくも・・・よくも!!」

アリシア「・・・・・・・まだ終わらない」
アリシアは棚から一冊の本を取り出す

アリシア「新しいサーヴァントさえ居れば・・・私の聖杯戦争は終わらないの!!許さない・・・・この私から全てを奪う奴らは!!」





まる子「ホントに二人って強いんだねぇ~」

大野「あぁ、アサシンがあんな簡単にやられたんだからな」

アーチャー「いえ。あのアインツベルンがこれで終わるとは・・・」

まる子&大野&セイバー「?」

アーチャー「アインツベルンは聖杯を作った御三家の一つ。サーヴァントを喪っただけで終わるとは・・・」

まる子「嫌なコト言うねぇ・・・」

セイバー「(アーチャーの言う通り・・・アサシンのマスターは遠方から我々の戦闘を見ていた。まだ何か手が・・・)」

キートン「アーチャーの予感は当たっていた」


アリシア「ふふ・・・・。これが8人目のサーヴァント・・・。ふふふふ。私はまだ!!!」

?「我がクラスはアヴェンジャー・・・私を召喚したのは・・・娘、お前か」


アヴェンジャー 召喚
残る陣営:6




まる子「そう言えば、大野くんとセイバーは何をしてたの?」

大野「・・・・バーサーカーを探していた」

アーチャー「何?」

まる子「あんなに強くて怖い奴を探してたの?!」

大野「強いからさ。多分だけど、バーサーカーはセイバーとアーチャーの二人分の強さがあると思うんだ。だから俺達が力を合わせればアサシンみたいに!!」

アーチャー「ならば、私とマスターにも一言欲しかったな」

まる子「そうだよ!」

大野「ごめんごめん。ちょっと、焦ってたからさ・・・・」

セイバー「・・・・・」

まる子「ちょっと、聖杯戦争でいっぱいいっぱいなってるんじゃないの?!ワタシャ、学校の宿題とかも大変なんだからさ」


キートン「どうせ宿題なんかしないだろうに」


大野「そっかな?へへ。さくら何かに言われるなんてな」

まる子「何かって何さ!」

大野「悪かったって。あのさ・・・」

まる子「今度は何?」

大野「それじゃあさ・・・息抜きに・・・その・・・日曜に映画とか行かないか?」

まる子「突然何なのさ」

大野「聖杯戦争でいっぱいいっぱいになってるって言っただろ。だから・・・さ」

まる子「まぁ、ワタシャ良いけどさ」

大野「ホントか!」

まる子「お金出してくれるんならさ」

大野「金くらい出してやるって。じゃあ、日曜にな!」

まる子「分かったよ(タダで映画が見れるなんてラッキーだよ)」




~さくら家~
まる子「ただいま~」

お母さん「まる子!こんな時に何処にって・・・アーチャーさんが一緒なら大丈夫か」


キートン「アーチャーを信用しきっている母なのだ」


まる子「アーチャー凄いんだよ!アサシンってサーヴァントをやっつけたんだからさ!!」

お母さん「まぁ!アーチャーさんってお強いんですね。その上ハンサムだし」

アーチャー「世辞は良いですよ」

まる子「そうだ!今度の日曜に大野くんと映画観に行くからね」

お母さん「えっ?!大野くんって、あの運動が得意な子?」

まる子「そうだよ。誘われちゃってさ。それに、大野くんも聖杯戦争に参加してるしね」

お母さん「え?」

アーチャー「ご安心を。大野殿のサーヴァントであるセイバーとは同盟関係にあります」

お母さん「それなら良いけど。なら!お弁当作らないとね!」






セイバー「けんいち」

大野「どうしたんだ?」

セイバー「けんいちは、ももこをデートと言うものに誘ったんですか?」

大野「って!急に何言い出すんだよ!!そんな訳無いだろ!だったら、セイバーも一緒に来いよ!」

セイバー「わ、わかりました」

大野「全くよぉ(デート・・・な訳無いだろ。そんな・・・)」

~清水市内の屋敷~
ランサー「まだ動かなくていいのか?時久」

遠坂「うん。今は他の陣営が消耗するのを待つのが得策だからね。事実、早々にライダー陣営とアインツベルンのアサシン陣営が脱落したしね」

ランサー「私としては早くアルジュナとの決着を着けたいんだがな」

遠坂「悪いけどランサー、それは暫く待ってくれ。それより・・・」

ランサー「例の連続行方不明事件・・・・やはりあれはキャスターの仕業だな」

遠坂「あのマスターが指示した様には見えないから・・・」

ランサー「恐らく、キャスターが単独で行っているのだろう」

遠坂「じゃあ、暫く様子見だね」

~キャスターのマスター宅~
?「ねぇ、キャスター」

キャスター「どうしました~マスター♪」

?「聖杯って、死んだ人も生き返せるのかな?」

キャスター「どうしてそんなことを?」

?「だって・・・昨日、あの人達を・・・」

キャスター「それはマスターのお望みでしょ~に♪それに、あんなゴミ死んで当然じゃ~?」

?「でも・・・」

キャスター「ご心配なく~。そんなコト忘れるのが一番ですよ~♪。それに、昨日の事とは別にマスターにとって邪魔な存在が消えたんですよ。アレが消えてマスターも嬉しいのでは?」

?「だけど、笹山まで・・・他にも行方不明になってる人が居るみたいだし・・・。って!キャスター、何か知ってるの?!!」

キャスター「さぁ~?私は何も。しかしィ!マスターにとってあの小僧が消えたのは善いことでは?」

?「・・・・」

キャスター「マスターは何の心配も要りません。ここは、この私にお任せあれ!それに、忠実に仕えると云う点で私の右に出る者は居りません!何せ、私は生まれながらのサーヴァント!!」


キートン「見たところ、危ない奴にしか見えないだろう」


?「うん・・・・」

キャスター「(やはりこのマスターは使いやすいな。もうすぐ器は完成する!その時には・・・このマスターは棄てるとしよう)」

キートン「そして、日曜日」


~清水駅~
大野「遅いな、さくらの奴」

セイバー「・・・来たみたいですよ、けんいち」


二人の前に走ってくるまる子
まる子「ごめん、遅くなって」

大野「良いって。それ何だ?」

まる子「お弁当。お母さんが持ってけってさ」

セイバー「それは美味しい物なんですか!!」

大野「セイバー・・・・」



キートン「王とは常に腹ペコだから仕方ない」



大野「そう言えば、アーチャーは?」

まる子「アーチャーなら・・・」

~さくら家~
お母さん「アーチャーさん、そんな事しなくても良いんですよ」

食器を洗うアーチャー
アーチャー「いえ。いつも美味しいお食事を頂いておりますので、これくらいさせて下さい(ニコッ)」

お母さん「まぁ♪」

さきこ「アーチャーさんは働き者だね。それじゃあ、よし子さんの家で勉強しに行くから」

お母さん「行ってらっしゃい」

アーチャー「気をつけて行ってらっしゃいませ」

さきこ「はい!(やっぱりアーチャーさん・・・素敵!)」




まる子「アーチャーなら家で待ってるってさ。何かあったら前に大野くんがセイバーを呼んだみたいに令呪を使うからさ。まだ1回も使ってないしね」

大野「成る程な。それじゃあ、行こうか」

キートン「そして、静岡の映画館」


ポスターを見るまる子
まる子「え、映画ってこれ?」

セイバーはポップコーンをひたすら食べている

大野「そうだけど?」

まる子「ダーティハリーって、大人が観る映画だよね!」

大野「いいじゃねぇか。カッコいいんだぜ?」



キートン「ダーティハリーとは、小学生にしては渋すぎる」



大野「とにかく、もうすぐ始まるから行くぞ!」

まる子「もぉ、仕方ないね~」

キートン「そして、上映終了後」


大野「面白かったなぁ~!」

まる子「私には難しすぎるよ・・・」

大野「そんな事言うなよ。セイバーは面白かっただろ?」

セイバー「ポップコーンが美味しかったです」

大野「って、おい・・・」

まる子「私はドリフとかそう言うのがいいなぁ~」

大野「ちぇ。・・・せっかく静岡まで来たんだし、遊んで行くか」

まる子「そうだね」

静岡市内を散策するまる子達

まる子「わぁ、可愛いウサギちゃん!」
ぬいぐるみを手にするまる子

大野「全くよぉ、お前は子供だな」

まる子「良いじゃん、可愛いんだからさ。ね、セイバー」

大野「セイバー?」

セイバー「おぉ・・・」
セイバーはライオンのぬいぐるみを手にしている

大野「セイバーもぬいぐるみ好きなのか?」

セイバー「いえ。しかし、獅子とは素晴らしいものです!」


まる子「セイバーって戦う時はカッコイイけど、案外可愛いトコあるんだね」
大野「だな」




~公園~
まる子「じゃじゃ~ん!」
弁当を開けるまる子

セイバー「おぉ~!!」(瞳キラキラ)
大野「結構凄いな」

まる子「お母さん、朝から頑張ってたからさ。さ、食べてよ」

大野&セイバー「戴きます」

大野「お、この唐揚げ美味しいな!」
セイバー「・・・・(ひたすら無言で食べる)」

まる子「色々と大変だからってさ」

大野「大変か・・・」

まる子「そう言えば、大野くん聖杯戦争を終わらせたいって前に言ってたけど、何も願いはないの?」

大野「特に無し。でも、何と無く聖杯戦争って良いもんじゃないと思うんだ。だから・・・さ」

まる子「アンタ、難しい事考えるんだねぇ~」

大野「良いだろ?別にさ」

まる子「別に悪いなんて言ってないさ。でも・・・そんな事考えてる大野くんって凄いと思うよ」

大野「・・・・」

キートン「一方」



キャスター「殺した子供は70人!これで完成!!」


?「キャ、キャスター・・・・」

キャスター「ん~?マスター、何故ここに」

?「ず、ずっと様子が変だったから・・・」

キャスター「ほぉ~。それで私をつけて来るとはぁ!案外マスターってすごいんですねぇ」

?「説明してよ、キャスター!どうしてこんな事をしたの?!!」


キャスター「ん~。それはマスター・・・いや、たかしには関係ないことぉ!!」

たかしくん「え?」

キャスター「手の令呪をみたらぁ?」

たかしくん「え・・・・。!令呪がない!」


キャスター「元マスター、お前との契約は切れてるんですよぉ~!」

キャスター「ヒャッヒャッヒャッヒャッハ!!どうやら事態が飲み込めていない様子」

たかしくん「ど、どうして・・・」


チョキ♪
キャスター「私の宝具であるこのライアーシザースは契約等を嘘に出来るんですよぉ。このメフィストフェレスに相応しい宝具だと思いませんか?だから♪令呪で私を自害させる事は出来ない♪」

たかしくん「そん・・・な」

キャスター「さぁ~て!元マスターぁぁ!お前もこの器の生け贄にしてあげますよぉ!」
チョキ♪チョキ♪

たかしくん「・・・・!」

キャスター「さぁ~て!ご覧あれ!!」

たかしくん「!」
目を閉じるたかしくん



?「ブラフーマストラ!」

キャスター「おや?」


(ドカーン!!!)



たかしくん「だ、誰?」

?「様子を見ていれば、マスターを切り捨てるかキャスター!貴様は英霊の風上にもおけない!」

キャスター「おやぁ、誰かと思えばランサーですか」

たかしくん「ランサー・・・」

ランサー「小僧、ここは逃げたらどうだ?」

たかしくん「え・・・」

ランサー「安心しろ。キャスターはこの俺が倒す!」

キャスター「おやおや!敵対ですか?私平和主義なのですが?」

ランサー「黙れ!」
槍を構えてキャスターに進撃するランサー

キャスター「敵対するなら、容赦はしまえんよぉ!」


たかしくん「!!」
たかしくんはその場から退避する






まる子「大野くん、ありがと。今日は楽しかったよ」

大野「・・・俺も、楽しかったよ。今度・・・また行かないか?」

まる子「その時は面白い映画にしてよ」

大野「わかったよ」

まる子「ん?あれって・・・」

大野「たかし・・・か?」

まる子達の方に泣きながらたかしくんが走ってくる


セイバー「あの少年・・・」

まる子「たかしくん!どうしたの?!!」


たかしくん「さくら・・・・大野・・・・」

大野「一体何があったんだ?」

たかしくん「僕・・・・・・」

まる子&大野「?」

ランサー「はっ!!!」

キャスター「イヤッッホ~!」
キャスターはランサーの攻撃を華麗に回避し続ける

ランサー「くっ!どうして攻撃が当たらない!・・・まさか!」

キャスター「おやぁ?お気づきですか?ここが私の固有結界の中だと」

ランサー「・・・・ここでの戦闘は不利か」

キャスター「私も貴方との戦闘は望みません。ここは平和主義といきましょう」

ランサー「外道が・・・喋るな!!」

まる子「えっ!たかしくんがキャスターのマスターだったの?!」

たかしくん「う、うん・・・。あの二人が教室に来たとき、令呪でキャスターに二人を殺して貰ったのも僕なんだ・・・」

大野「たかし・・・・」

たかしくん「でも、僕凄く後悔して・・・。そんな時キャスターの様子が変だったから・・・」

セイバー「それでキャスターを問い詰めたら本性を現した訳か・・・」

たかしくん「うん・・・。だからキャスターを止めようとしたら・・・」

大野「令呪を奪われたって訳か。でも、サーヴァントはマスター無しだと消滅しちまうんだろ?どうしてキャスターはわざわざマスターを棄てたんだ?」

セイバー「キャスターは魔術戦に特化したサーヴァントです。恐らく、拐った子供の生命力を魔力に変換していたのでしょう」

大野「だったらキャスターは放っておけないな!セイバー!」

セイバー「はい!今すぐキャスターの工房へ向かいましょう!」

大野「さくらはアーチャーを呼んでから来てくれ!俺達は先に行く!」


そう言うと、大野くんとセイバーはキャスターの工房へ向けて走り出す

たかしくん「さくら・・・・」

まる子「大丈夫だよ。キャスターは私達で退治するからさ!たかしくんは・・・」

たかしくん「僕も行くよ!」

まる子「え?」

たかしくん「僕・・・関口くんが居なくなって良かったって思ったんだ。本当はキャスターが関口くんを拐ったって薄々勘づいていたんだ・・・。でも、関口くんが居なくなればもう虐められなくなるから良かったって・・・。そんな自分が許せないんだ!役には立たないかも知れないけど、責任は取りたいんだよ!」

まる子「たかしくん・・・・。だったら、一緒に行こうよ!一緒にキャスターをやっつけようよ!」

たかしくん「さくら・・・。ありがとう」


まる子「アーチャー、来て!」
まる子の令呪が発動する!

キャスターの工房に突入する大野くんとセイバー

大野「何だこれ!」

セイバー「これは・・・タナトスの器」

二人の目の前には子供の骨が大量に入った不気味な器があった

大野「タナトスの器?」

セイバー「これは魔力を溜めておく為の器です。そして、魔力が充たされた時・・・世界を滅ぼすと言われています」

大野「キャスターの奴、そんな物を・・・。って、あれ!」

セイバー「あれは!」



工房の中では、ランサーとキャスターの戦闘が行われていた。
しかし、ここはキャスターの固有結界の中・・・ランサーは苦戦を強いられていた


セイバー「!!」
セイバーはインビジブル・エアを手にキャスターに斬りかかる!

キャスター「おっとぉ!!」
セイバーに気づいたキャスターは攻撃を回避する


セイバー「くっ!」

ランサー「セイバー!」

セイバー「ランサー、ここは敵同士だが共闘する必要があるのではないか?」

ランサー「・・・・ふっ。そうだな!」


セイバーとランサーが並び立つ!


キャスター「ほぉ!二人掛かりとはぁ!面白い!(ペロッ♪)」
ライアーシザースを舐めるキャスター


セイバー「あの時は取り逃がしたが・・・決着をつけるぞ!キャスター!!」

セイバー「キャスター、覚悟!」
インビジブル・エアでキャスターに斬りかかるセイバーだが、キャスターは素早く回避する


セイバー「・・・何て素早さだ!」

ランサー「ここは奴の固有結界の中・・・恐らく、この結界事態が奴に魔力を供給しているのだろう」

セイバー「くっ!・・・ならば・・・」


キャスター「おやぁ?随分と苦労している様子でぇ」

ランサー「外道が・・・!」

セイバー「この固有結界を破壊しなければ・・・!」



キャスター「ヒャッヒャッハ!・・・・!」
突然、キャスターに無数の矢が降り注ぐ!

ランサー「これは・・・!」

セイバー「アーチャー!!」

まる子「大野くん!」

大野「さくら!たかし!」

まる子「何なの・・・これ」
タナトスの器を見て怯えるまる子

大野「キャスターの奴が作ったんだ・・・」

たかしくん「・・・・皆の骨で作ってると思う・・・」

まる子「・・・じゃあ・・・あれって・・・・」
まる子の脳裏に、行方不明になっている関口や笹山さんの顔が浮かぶ




アーチャー「カルナ・・・」
ランサーを睨み付けるアーチャー

セイバー「アーチャー!ここは!」

アーチャー「・・・判っているセイバー。カルナ、ここは呉越同舟だ」

ランサー「ふっ。判っているさ」


キャスター「ほぉ!サーヴァント三人掛かりとはぉ!」

セイバー「アーチャー、ここはキャスターの固有結界の中・・・まともに通用する相手ではないぞ」

アーチャー「奴の魔力量から判断して・・・恐らくはタナトスの器から魔力を供給している筈だ」

まる子「それじゃあ・・・・」

セイバー「タナトスの器を破壊すれば!」

まる子「でも!あれは・・・・」

アーチャー「マスター・・・・」


キャスター「おやぁ?さっきから何の相談でぇ?」
キャスターはハサミでまる子達を殺害しようと接近する。

セイバー&ランサー「はぁ!」
キャスターを抑えるセイバーとランサー



アーチャー「・・・マスター、ご判断を!」
ガーンディーヴァをタナトスの器に向けるアーチャー

まる子「でも・・・」

?「全く・・・イライラするなぁ」

まる子&大野&たかしくん「!!」

遠坂「初めまして。僕はランサーのマスターの遠坂時久。ランサーが勝手に動いたみたいだから様子を見てたら、まさかこんな混戦になってるとは」

大野「・・・・!」
遠坂を睨む大野くん

遠坂「おっと!別に今日は戦いに来たんじゃないさ。ここはキャスターを倒すのが先決。その為にはあの気持ち悪い器を壊すしかない」

まる子「でも・・・あれは皆の・・・」

遠坂「でも、ただの骨だろ?」

大野「お前!」
遠坂の胸ぐらを掴む

遠坂「空気を読めよ。アレを壊さないとキャスターは倒せない」

まる子「でも・・・」

まる子「・・・・アーチャー」

アーチャー「はい・・・」

まる子「アレを壊して!」

大野「さくら・・・」

まる子「キャスターをやっつけないとまた皆が・・・だから」

アーチャー「・・・・承知しました!」
ガーンディーヴァに矢を装填し、矢を放つアーチャー
その瞬間、タナトスの器が崩壊する



キャスター「!タナトスの器が!!」
タナトスの器が破壊された瞬間、キャスターの固有結界が崩壊する

セイバー「覚悟しろ!キャスター!!」

キャスター「!!」



ランサー「ヴァサヴィ・シャクティ!」
セイバー「エクスッカリバー!!!」

セイバーとランサー、二人の最強の宝具がキャスターに炸裂する!

キャスター「おのれぇぇぇぇ!!!」



キャスター/メフィストフェレス 敗退
残る陣営:5





大野「セイバー!」

遠坂「よくやったぞ、ランサー」



たかしくん「さくら、大野・・・ありがとう」

まる子「気にしないでよ」

大野「別にお前が悪い訳じゃないんだからさ」

たかしくん「でも・・・」

アーチャー「・・・・・」
アーチャーはランサーを睨み付ける

遠坂「アーチャーのマスター」

まる子「え?」

遠坂「お前のサーヴァントは俺のランサーとの決闘を望んでいる様だが、今日は魔力を消耗した。故に勝負はまた」

まる子「私は良いけど・・・・」


アーチャー「・・・・」

ランサー「・・・という訳だ。長きに渡るこの因縁の決着は必ず!」

アーチャー「勿論だ!」



遠坂「聖堂教会の言峰とか言う神父に後始末は任せる。行くぞ、ランサー!!」
そう告げると、遠坂はランサーと共にその場から去っていく。




大野「あいつ・・・気に入らないな!」

セイバー「・・・・」

まる子「キャスターをやっつけたから・・・」

大野「残りはバーサーカーとランサーだけだな」

まる子「バーサーカーかぁ・・・」

大野「今のところ、バーサーカーのマスターだけ判らないからなぁ・・・」

たかしくん「僕も手伝うよ」

まる子「たかしくん?」

たかしくん「キャスターの事でたくさん迷惑を掛けたから手伝わせて欲しいんだ」

大野「・・・・そうだなぁ」

まる子「私は助かるよ!味方は多い方が良いしさ!野口さんも協力はしてくれるって言ってるしさ!」

大野「それもそうだな・・・・」

たかしくん「ありがとう!」




?「うぉぉぉぉぉお!」


まる子&大野&たかしくん「!!」

アーチャー「まさか!」

大野「こんな時に来たのかよ!」

セイバー「・・・バーサーカー!」




バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!!」

突然、キャスターが工房に使っていた廃工場の天井が崩れてバーサーカーが現れる!

セイバー&アーチャー「!!」
身を翻すセイバーとアーチャー

たかしくん「あれが・・・バーサーカー」

バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!」


セイバー「くっ!こんな時に!!」

アーチャー「しかし・・・ここでお前を倒す!」
アーチャーはバーサーカーに矢を放つ


バーサーカー「!!」
バーサーカーはアーチャーの矢を掴み取り、それを結晶の剣に作り替えてしまう

アーチャー「何!」

まる子「アーチャーの武器が!」



バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!」
バーサーカーはアーチャーに斬りかかる

アーチャー「!!」
アーチャーはガーンディーヴァでバーサーカーの剣を受け止める。

アーチャー「はぁ!!!」
そして、アーチャーはガーンディーヴァでパシューパタを放つ

バーサーカー「!!」
それを至近距離で受けたバーサーカーは吹き飛ばされる
しかし、バーサーカーの鎧に傷はない


アーチャー「アグニより借り受けたこのガーンディーヴァの一撃を防ぐとは」

大野「あいつ・・・やっぱり強い!」


セイバー「!!」
セイバーはエクスカリバーでバーサーカーに斬りかかる

バーサーカー「!!」
バーサーカーは結晶の剣でエクスカリバーを受け止める
だが、バーサーカーの剣は粉砕される

まる子&大野&たかしくん「やった!」


バーサーカー「ぐぉぉお!」
バーサーカーは足元に転がっていた鉄パイプを手に取ると、それを結晶の剣にする

そして、それでセイバーに斬りかかる

セイバー「はぁ!!」
セイバーはエクスカリバーを振るう

バーサーカーの剣はまた破壊されるが、バーサーカーはまた新たに剣を精製してしまう


たかしくん「何本も宝具を作れるなんて・・・」

まる子「どうすればいいの!!」


アーチャー「!!」
アーチャーはセイバーを援護する為にパシューパタを放つ

パシューパタはバーサーカーに命中するが、バーサーカーにダメージを与えられていない

アーチャー「このまま矢を放っても魔力を消耗するだけか・・・!」



大野「・・・。?」
ふとバーサーカーが現れた天井を見る大野くん

まる子「どうしたの?」

大野くん「・・・屋根に誰か居るぞ!」

まる子「えっ!それって・・・」

大野「・・・俺が様子を見てくるから、さくらとたかしはここに居るんだ!」
そう言って、大野くんは階段の方に走っていく

まる子「大野くん!!」

たかしくん「さくら、僕たちも!!」

まる子「え?・・・そうだね!」

大野くんを追って、まる子とたかしくんも階段を登っていく


アーチャー「バーサーカーのマスターは我がマスターに任せるか。私は!!」
バーサーカーに何発も矢を放つアーチャー

アーチャー「バーサーカーを足止めする!」

自分以外にも足音がすることに気づき、足を止める大野くん

大野「お前ら・・・」

まる子「一人だと危ないから」

たかしくん「僕たちも・・・」

大野「仕方ないな・・・行くぞ!!」




階段を登りきって屋上に辿り着くまる子達
まる子「・・・・あれって・・・」

大野「やっと出てきたな!バーサーカーのマスター!!」


バーサーカーのマスター「・・・・」
バーサーカーのマスターはゆっくりと振り返る


まる子「え!!」
たかしくん「嘘だろ・・・」
大野「お前が!!」


バーサーカーのマスター「・・・・」

まる子「たま・・・ちゃん」



キートン「バーサーカーのマスター、それはたまえだったのだ」

たまえ「・・・・・」

たかしくん「穂波が・・・・」

まる子「たまちゃん・・・どうして」
たまえに歩み寄るまる子

たまえ「来ないで!!」

まる子「たまちゃん・・・」


たまえ「お願いだから、そこから動かないで!セイバーとアーチャーさえ居なくなれば後はランサーだけ!そうすれば・・・私が聖杯を手に入れられるの!!」





バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!」
セイバーと激しく鍔迫り合いを繰り広げるバーサーカー

セイバー「・・・・!!」

たまえ「まるちゃん達は傷付けないから・・・霊呪でセイバーとアーチャーを自害させて!」

大野「何だと!!」

まる子「そんな事出来ないよ!だって・・・アーチャーは・・・」

たまえ「お願い!聖杯を私に譲って!」


たかしくん「・・・どうしてそんなに聖杯が欲しいんだ?」

大野「そうだ!それにお前・・・」


たかしくん「キャスターが言ってた・・・バーサーカーは一番魔力の消耗が激しいから制御出来るマスターは・・・」



たまえ「・・・・私・・・。実は魔術師なんだ」
たまえの腕に魔術回路が浮かび上がっている

まる子「・・・・」

たまえ「解ってよ!私・・・・聖杯がどうしても!!」



(ドカーン!!)
突然、まる子達の元に黒い炎が何処かから放たれる

バーサーカー「!!」
バーサーカーはたまえの危機を察知するとセイバーから離れてたまえの元に向かう


屋上は黒い炎で崩れ、まる子とたまえはそこから落ちていく

たまえ「きゃー!!」
まる子「たまちゃん!!」


たかしくん「さくら!!穂波!!」
まる子の手を取るたかしくん
何とかまる子を助けたたかしくんだったが、たまえは・・・


まる子「たまちゃん!!」


バーサーカー「!!!」
その場に現れたバーサーカーがたまえを受け止める

たまえ「バーサーカー・・・・」
バーサーカー「・・・・」

まる子「良かった・・・」
たまえがバーサーカーに助けられて安堵するまる子

たかしくん「!!!」
まる子の手を引くたかしくん

大野「たかし!!」
大野くんはたかしくんと共にまる子を引き上げる



セイバー「あの黒い炎・・・・」

アーチャー「カルナでは無い・・・。あれは・・・!!」



?「ふふふ。残念♪あのまま落ちて死んでくれたら良かったのに」

大野「お前!!」

まる子「アリシアフィールちゃん・・・・」

アリシア「ふふふ。久しぶりね」
アリシアは屋上に降り立つ。
その傍らには、全身に黒い刺青が浮かぶ少年が・・・

大野「アサシンは退治した筈なのに!」

まる子「その男の子・・・」



アリシア「ふふふ。私の新しいサーヴァント、アヴェンジャーよ」
アヴェンジャー「・・・・・!」


セイバー「アヴェンジャー・・・」

アーチャー「復讐者・・・エクストラクラスか!」


バーサーカー「!!」
アヴェンジャーを睨み付けるバーサーカー



たかしくん「8番目のサーヴァント・・・」

大野「こいつ・・・」

まる子「・・・・」

アヴェンジャー「安心しな」

まる子&大野&たかしくん「?」

アヴェンジャー「俺は一番弱いサーヴァントだ。お前達のサーヴァントと戦っても勝ち目はない。・・・だけど!」
まる子達に黒い炎を放つアヴェンジャー


大野「何!!」


セイバー「けんいち!ももこ!たかし!」
アーチャー「マスター!!」


アリシア「ふふふ。皆死んじゃえ♪」


たまえ「まるちゃん!!バーサーカー、お願い!まるちゃん達を助けて!!」

バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!」
たまえの叫びと同時に、バーサーカーはまる子達の盾になって黒い炎を防ぐ


アリシア「ふふふ。お間抜けなサーヴァント」

バーサーカー「ぐぉぉお!!」
今までセイバーとアーチャーの攻撃を物ともしなかったバーサーカーだったが、アヴェンジャーの攻撃にダメージを受けている様子だった。


大野「バーサーカーが・・・どうして」

まる子「たまちゃん・・・」
たまえの方を見るまる子


たまえ「バーサーカー!アヴェンジャーをやっつけて!!」

バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!」
バーサーカーはアヴェンジャーの炎を振り払うと、剣を手にアヴェンジャーに突進していく

アヴェンジャー「おっと!」
アヴェンジャーはバーサーカーの攻撃を避けて炎を放つ

それを受けたバーサーカーは動きを止める

アーチャー「マスター!!」
バーサーカーとアヴェンジャーが戦っている隙に、アーチャーは屋上に飛び写ってまる子達を連れて工場の外へ出る

セイバーもアーチャーに続く



バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!」
バーサーカーの剣はアヴェンジャーの炎に溶かされる


アリシア「ふふふ。バーサーカー、あなたって生きてた時に悪いことしてたんだね。アヴェンジャーの炎はそんな人を焼きつくす!!」

アヴェンジャー「こんな弱い俺でもこんな良い勝負が出来るなんて、結構ツいてるな」


たまえ「バーサーカー!!」

バーサーカーはアヴェンジャーに手も足もでない


アリシア「ふふふ。アヴェンジャー、あのバーサーカーのマスター・・・焼き殺しちゃって!!」

アヴェンジャー「へっ!しょうがないな!」
アヴェンジャーはバーサーカーを焼きながらたまえに炎を放つ


たまえ「!!」
炎を避けることが出来ず、思わず目を閉じるたまえ


まる子「たまちゃん!!」



バーサーカー「うぉぉぉぉぉお!!!!!」




(ドカーン!!)
アヴェンジャーの炎が工場にあったオイルタンクに引火して爆発が起こる





たまえ「・・・・。私・・・・」
目を開くたまえ

バーサーカー「・・・・・」

たまえ「バーサーカー・・・・」
たまえの目の前には、ボロボロのバーサーカーが立っていた
バーサーカーの鎧はヒビが入り、バーサーカーの素顔が晒される

バーサーカーの素顔
それはブロンドの髪の美女だった

バーサーカー「・・・・タマ・・・エ」

たまえ「バーサーカー・・・・」

バーサーカー「イキ・・・テ・・・」
倒れるバーサーカー

たまえ「バーサーカー!!」
バーサーカーにすがり付くたまえ
その瞬間、バーサーカーの身体が消滅する




バーサーカー/マリー・アントワネット 敗退
残る陣営:4




アリシア「ふふふ。バーサーカー、バイバ~イ♪」



たまえ「許さない・・・・バーサーカーを!!」

アヴェンジャー「・・・・・・ほぉ」

アリシア「ふふふ。あなたは聖杯戦争に負けたの。負け犬は黙りなさい!」

セイバー「はぁぁぁあ!!!」

アヴェンジャー「!」

勝利に耽っていたアリシアは、アヴェンジャーに接近するセイバーに気づかなかった
セイバーのエクスカリバーは、アヴェンジャーの身体を貫く!


大野「セイバー!!」



まる子「たまちゃん!!」
セイバーがアヴェンジャーに攻撃を仕掛けた瞬間、まる子はたまえに近づく

たまえ「・・・・・」
バーサーカーの死に、たまえは大粒の涙を流していた。




アヴェンジャー「情けねぇな、俺・・・・」
セイバーに身体を貫かれたアヴェンジャーは自嘲するに様に言う

セイバー「子供を狙う外道。そんなお前をこの私は許さない!!」

アヴェンジャー「へへ。許さないか・・・。どうせ、俺・・・・何てね!」

セイバー「何!」
アヴェンジャーはセイバーのエクスカリバーを掴む。
そして、アヴェンジャーが触れた部分が黒く染まっていく

アヴェンジャー「お前とあの女、気に入ったぜ」

消滅するアヴェンジャー
そして、消滅したアヴェンジャーは黒い粒子になってエクスカリバーに吸収される

セイバー「ぐっ!!」

大野「セイバー!!!」


アーチャー「・・・この魔力の量は!!」


アリシア「何なの・・・・これ!」


セイバー「く!うぁぁぁあ!!!」
セイバーの身体は黒い光に包まれる


まる子「セイバー・・・・」

大野「!!・・・霊呪が!」
突然、大野くんの手の甲に浮かんでいた霊呪が消失する

そして・・・・

セイバー「・・・・・」

大野「セイバー・・・・お前・・・・」

セイバーはただ立っていた
しかし・・・その鎧は黒く染まり、全身から禍々しい殺気を放っている


たかしくん「セイバーが・・・」

アーチャー「これは・・・!」



アリシア「ふふふ。アヴェンジャーったら。セイバーを取り込んだんだ♪」
アリシアは黒いセイバーに近づく

セイバーオルタ「・・・・」
黒いセイバー・・・「セイバーオルタ」はアリシアを一目見ると・・・

アリシア「え・・・・」




大野「なっ!」

たかしくん「!!」



セイバーオルタがエクスカリバーを手にした瞬間、アリシアの首から上が消失していた。
そして、アリシアの首から大量の血が吹き出し、それはさながら赤い雨の様に降り注いだ

まる子「・・・・!」
突然のアリシアの死に、まる子は恐怖して動けない

アーチャー「・・・これは!」
アーチャーも驚きを隠せない


セイバーオルタが切断したアリシアの首は、その場に転がり落ちる

セイバーオルタ「・・・・」
セイバーオルタは表情を変えない。
そして、たまえの方を見る


たまえ「・・・・」

セイバーオルタ「・・・お前の負の力、気に入ったぞ」
たまえ「え・・・」

次の瞬間、たまえの手にセイバーの霊呪が浮かび上がる




セイバーオルタ 誕生
残る陣営:3



セイバーオルタ「残りのサーヴァントを駆逐して聖杯を獲るのも、この世界を壊すのもお前次第だ」

たまえ「世界を壊す・・・」
セイバーオルタの言葉を聞いた瞬間、たまえの表情が変わる

保守

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