ほむら「世界名作劇場」(1000)

~嘘つきなマミ~

昔、ある牧場に横柄なマミがおりました。

マミは牧場主である杏子の前ではとても良いマミでしたが、従業員のさやかとまどかに対しては好き放題やっておりました。

さやか「ちょっ、マミさん!小屋に戻りなって!」

マミ「ティロフィナ」バン

チュドーン

さやか「ぎゃあぁぁあ!小屋がぁああ!」

杏子「おらぁ、さやかぁ!今度は何やっt…うぉおおぉ!さやかぁああ!?」

さやか「私じゃない!私じゃない!」

杏子「嘘つけごらぁあ!マミがそんな事するわけねぇだろ!」ゴチン

さやか「うわーん」

マミ「むにゃむにゃ」ゴロゴロ

と、始終こんな調子でした。

ある日、杏子がまどかに仕事を与えました。

杏子「マミの飯の世話を頼むな」

まどか「うん。じゃあ、マミさん連れてくね」

まどかは心良く返事をしました。

杏子から貰った仕事です、まどかは張り切ってお気に入りのケーキバイキングに連れて行きました。

まどか「マミさん、美味しい?」

マミ「美味しいわ、とても美味しい」

まどか「満足出来たかな?」

マミ「たくさん食べたし、たくさん飲んだわ。もうチョコ一欠片も食べられないし、紅茶一杯飲めないわ」

まどかは安心して、牧場に戻りました。

まどかが帰って来ると、杏子はマミに聞きました、まどかがきちんと仕事をしたか気になったのです。

杏子「良いもん食えたかい?」

マミ「たくさん…はっ!」

マミは考えました、あまり正直に言って、大食いと思われるのは恥ずかしかったのです。

マミ「全然食べなかったし、飲んでないわ!ケーキは崩れて美味しくないし、茶葉も古くて飲めやしない!」

杏子はすぐさま、まどかを呼びつけます。

杏子「まどか!ちゃんとした所を紹介してやれよ!」ポカッ

まどか「うぅ…ひどいよマミさん…」

仕方なく、杏子はさやかに仕事を与えました。

杏子「マミの飯の世話を頼むな」

さやか「え~」

杏子「え~。じゃねぇ」

さやか「…ちぇっ、行くよマミさん」

さやかは渋々返事をしました。

杏子から怒られるのだけは避けたいさやかは、行き着けのフルーツパーラーに連れて行きました。

さやか「マミさん、どうです?」

マミ「美味しいわ、とても美味しい」

さやか「好きなだけ食べなよ?」

マミ「たくさん食べたし、たくさん飲んだわ。もう葡萄一粒も食べられないし、紅茶一杯飲めないわ」

さやかはドヤ顔で、牧場に戻りました。

さやかが帰って来ると、杏子はマミに聞きました、さやかがきちんと仕事をしたか気になったのです。

杏子「今度こそ良いもん食えたかい?」

マミ「だから全然食べなかったし、飲んでないわ!苺は潰れて酸っぱいし、茶葉も古くて飲めやしない!」

杏子はすぐさま、さやかを呼びつけます。

杏子「さやか!てめぇ、いつになったらちゃんと仕事すんだよ!」ガスッ

さやか「うわーん!…力加減が明らかに違う…うわーん!」

こいつらは駄目だ、とうとう杏子は自分で仕事をする事にしました。

杏子「マミ、私が旨い店連れてってやるよ!」

マミ「…」

杏子は、今まで不味い店ばかり紹介したお詫びにと取って置きのフレンチレストランに連れて行きました。

杏子「どうだ?旨いだろ?ジャンジャン頼むからドンドン食えよ?」

マミ「…美味しいわ」

杏子「全然食ってねぇじゃねえか!腹でも痛いのか?」

マミ「そう言う訳じゃないんだけど…」

マミは度重なる暴食で胃袋が限界でした。

マミ「なんだか、食が進まないから先に帰るわね…」

杏子「ちょっと待ちな…食いかけの飯が残ってるぞ」

杏子の口調は穏やかでしたが、目は笑っていませんでした。

マミ「…食べるわ」

マミはパンパンの胃袋に食事を詰め込みますが、料理は次から次に運ばれてきます。

笑わない杏子の監視の中、黙々と食べ物を流し込む作業が続きます。

薄れゆく意識の中でマミは、二度と嘘はつくまいと、心に誓いましたとさ…

~めでたしめでたし~

マミ「…」

ほむら「どう?」

マミ「何よこれ?」

ほむら「有名でしょ?嘘つきなマミ」

杏子「知らね」

マミ「だいたい、私の大食いやデブ設定は誰発信なのよ!」

まどか「そんな描写、アニメには無いですもんね…」

マミ「誰か解ったら、風穴開けてやるわ!」

さやか「何気に私の扱いが酷い」

杏子「ご飯残したマミが悪いな!」

クリスマスを明日に控えた、とても寒い夜、まどかはマッチを売っておりました。

まどか「マッチは如何ですか?どなたかマッチを買っていただけませんか?」

このご時世、マッチを買ってくれる人はまばらです。

ある通行人が言いました。

中沢「道の真ん中で立ち止まらないでもらえるかなぁ、邪魔なんだよ!」ドンッ

通行人がまどかを突き飛ばし、マッチは四方に落ちてしまいました。

まどか「ご、ごめんなさい」

まどかがマッチを拾おうとしたその時、まどかの目の前で通行人が消え去ったのです。

不思議な事に、ばら蒔いた筈のマッチも籠に戻っていました。

パンッ

まどかは神様に感謝し、マッチ売りを再開しました。

すると、また別の通行人が言いました。

ショウ「お前なら買ってやるぞ?1セントでなぁ、ハッハッh…

そこまで言うと、またまどかの目の前で通行人は消えたのです。

不思議な事に、マッチが幾つか無くなっており、籠に紙幣が挟んでありました。

パンッ

まどかは神様に深く感謝し、またマッチ売りを再開しました。

まどか「そうか、明日はクリスマス…神様が見守ってくださってるんだ」

それからも不思議な事は起こり続けます。

まどかが悴んだ手足を擦ると、マッチが少し無くなり、目の前に綺麗な靴と手袋が置いてありました。

仁美「キャー!私の足!足が!」

執事「お嬢様ぁぁぁ!?裸足で外に出ては凍傷になりますぞ!」

まどかのお腹が鳴ると、マッチが少し無くなり、目の前に豪華な食べ物が置いてあるのです。

マミ「qb、テーブルの上の食事をどうしたの…」プルプル

qb「僕じゃ無いよ!急に目の前で消えたんだ!本当だよ!」

たしかに暖を取ることは出来ましたが、売っている物が売っている物だったので、まどかは家に戻ることにしました。

まどか「ただいm…パパどうしたの!?」

まどかが家に戻ると、酷く怯えた父親が穴だらけの壁を眺めておりました。

それからと言うもの、父親は酒をピタリとやめ、必死に働き始めました。

まどかはクリスマス前日の奇跡に感謝し、父親と幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

ほむら「…」

さやか「どおよ?」フフン

ほむら「美樹さやか…あなた…」

ほむら「まどかにマッチ売りなんて辛い役をやらせるなんて…」

マミ「そっち!?」

杏子「やっぱり、神様は偉大だな」

まどか「本当だね、でも杏子ちゃんの家が燃えたのはやり過ぎだよね…」

杏子「きっと、真っ当な金で買った家じゃ無かったのさ…まどかが気にする事じゃ無いよ」

まどか「杏子ちゃん…」

さやか「君達?」

マミ「杏子?悪いけれど、このままでは冬は越せないわ…仕方無いから雌牛を出来るだけ高く売って来てくれないかしら?」

杏子「あの雌牛、売っちゃって良いのかい?そりゃ冬は越せるかも知れないけど…」

マミ「良いのよ…頼んだわね」

親子は唯一手元にある雌牛さえも手放す事になりました。

杏子が雌牛を連れ、町に向かう途中、一人の商人に会いました。

杏子「高く買ってくれないかい?…何なら、麦や種籾とかでもいいんだ」

ほむら「確かに、良い雌牛ね…これと交換でどうかしら?」

商人が示したのは、不思議な形をした種でした。

それは大変魅力的な種でしたが、杏子の頭に母の顔がよぎります。

杏子「いやいや、駄目だ!冬どころか、一月も持たねぇよ…」

ほむら「貴女は本当に愚かね佐倉杏子。この種は魔法の種よ?…一晩で天より高く育ち、鍋一杯の豆を作るわ」

杏子「マジか!?そりゃ良いや!」

杏子は雌牛と種を交換する事にしました、そして意気揚々と家に戻ったのです。

マミ「あらあらご機嫌ね?そんなに高く売れたの?」

杏子「マミ母さん!これを見ろ!」

マミ「種ね」

杏子「種だよ」

マミ「えっ?それ一粒と交換したの?」

杏子「魔法の種なんだ」ニコニコ

マミ「…」

杏子「一晩で天まで育つって」ニコニコ

マミ「そう…母さん仕事に戻るわね…」

そう言うと、母は黙って畑仕事に向かいました。

杏子は種を裏庭に植えてから、母の手伝いをしました。

ある程度登ると、低い位置に雲が引っ掛かっている事に気が付きました。

気になった杏子は雲に向かう事にしました。

雲に着くと、そこにはとても大きな屋敷が見えました。

雲の上の屋敷に興奮した杏子は不法侵入を試みたのです。

杏子「ひゃー!何もかもでかいな…ひゃー!」

それもそのはず、その屋敷には巨人が住んでいたのです。

巨人はテーブルの上に向かって叫びました。

中沢「おいqb、卵を産め!」

qb「キュププ、今日3度目じゃないか!そんなにポコポコ産めないよ!」

中沢「はーい、じゃあデコぴん行きまーす!」

qb「死んじゃう!死んじゃう!…わかったよ産めば良いんだろ産めば!」

グググ…コロン

何とqbが産んだ卵は金の卵だったのです、杏子は生唾を飲みました。

またも、巨人はテーブルの上に向かって叫びました。

中沢「やい、さやか!眠るから音楽を奏でろ!」

さやか「うぅ…わかりました…」

さやか「…」

さやか「きぃりの立ち込むぅもぉりの奥深くぅー…へぁっ!」

それは、とても美しい歌声でした。

杏子は巨人が眠った所を見計らって、この二つをかっぱらう事にしました。

さやか「…生ぃきたまま蝋にぃん形の如くぅーうー…へぁっ!へぁっ!」

しかし、巨人は一向に眠りません。それどころか明らかにテンションが上がり始めておりました。

杏子「ロッソ・ファンタズマ!」

眠り(?)こけた巨人を尻目に杏子はqbとさやかを連れて帰ります。

qb「ここより労働条件が悪くならないなら構わないよ!」

さやか「いやー助かったよー。いつかデコぴんされるんじゃないかって気が気じゃ無くってさー」

杏子達が屋敷を抜けた頃、幻術の有効範囲から外れた巨人は我に返りました。

中沢「無い?無い!mp3プレーヤーと四次元ア●ルが無くなってる!?」

巨人は凄い形相で追いかけてきました。

杏子達は既に蔦を降り始めていましたが、追い付かれるのは時間の問題です。

中腹まで差し掛かった頃に巨人は蔦を降り始めていました。

杏子は母にテレパシーを送りました。

杏子(マミ母さん!状況見えてる?)

マミ(見えてます、随分大きなお友だちね?)

杏子(あれ友達じゃ無いよ!敵!敵!)

マミ(敵?杏子!貴女が何か怒らせたんでしょ!?)

杏子(違うよ!)

マミ(まったく杏子は…私も一緒に謝ってあげるから…)

進展しない会話を続ける間にも巨人は近付いてきます。

杏子「こうなったら…」

杏子(だって…あいつがマミ母さんの事、デブなんて言うからカッとなって…)

マミ「ティロ・フィナーレ!」

ボシュ

巨人は蔦の上半分と共に欠き消えてしまいました。

蔦を降りた杏子は母に経緯を説明し、三人と一匹は幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

ほむら「…」パチパチパチパチ

まどか「てぃひひ、どうだったかな?」

ほむら「最高よ!100点だったわ」パチパチパチパチ

杏子「ちょっ!なんでまどかが私の…わ…技名知ってるんだよ!」///

ほむら「私が教えたのよ」パチパチパチパチ

杏子「ぬわーーっ!!」///

さやか「ぷくく…技に名前付けるなんて、マミさんへの憧れてですかなー?」

杏子「うるせぇ、ロッソ・ファンタズマぶつけんぞ」

ほむら「…」パチパチパチパチ

マミ「私はグラマー、デブ違う…私はグラマー、デブ違う…」ブツブツ

~キュププイ人形劇~

カラカラカラ…←幕開けの音

まどまど「ホムラチャン?」

キョロキョロ

まどまど「ホムラチャン…」

まどまど「ホムラチャン?ホムラチャン?」

シーン

まどまど「ホムラチャン…」

シーン

まどまど「ホ…ホム…チャ…」グスッ

ほむほむ「マドカ!」ヒョコ

まどまど「ホムラチャン!」

ほむほむ「マドカァー!」ダキッ



まどまど「ホムラチャン!」テッテッテ

ほむほむ「マドカ?」クル

まどまど「ホムラチャーン!」テッテッテ

テッテッテ

…ズベチャ

ほむほむ「マドカァーーーーーーーーーーー
ーーーー!」ダダダ

まどまど「ホムラチャン…」ジワァ

ダダダ…ズザァ

ほむほむ「マドカ!」ギュ

ナデナデ

まどまど「アワワ」///

ほむほむ「ホム」ナデナデ



あんあん「ウマウマ」ハグハグ

さやさや「…」ジー

あんあん「ウマウマ」モグモグ

さやさや「…」ジー

あんあん「…」ゴクン

さやさや「…」ジー

あんあん「…」グーキュルル

キョロキョロ

さやさや「…」ポイッ

パシッ

あんあん「サヤカ…」ペリペリ

あんあん「ウマウマ」サクサク

さやさや「…」ジー



さやさや「アンコ!」

あんあん「キョーコ!」ポカッ

さやさや「アンコ!アンコ!」

あんあん「キョーコ!」ポカポカ

さやさや「アンコ!アンコ!アンコ!」

あんあん「キョ…キョーコ」ブワッ

さやさや「…」ビクッ

あんあん「キョ…コ…」スンスン

さやさや「…」

さやさや「キョーコ」ナデナデ

あんあん「サヤカ…」

さやさや「…」ナデナデ

あんあん「…」///



マミマミ「ティロ~」グデー

ゴロゴロ

マミマミ「ティロ~」グダー

ゴロゴロ

マミマミ「ティロティロ」ノビー

qベー「マミ…」

マミマミ「ティロ?」グダー

qベー「…」トテトテ

qベー「…」ツンツン

プニプニ

qベー「キュププ」グニグニ

マミマミ「ティティ…ティロ!」///



マミマミ「サクラサン!」

あんあん「…」プイ

マミマミ「サクラサン?」

あんあん「…」フン

ゴソゴソ

あんあん「…」チラ

あんあん「!」

マミマミ「ティロ~」パクパク

あんあん「…」ジー

マミマミ「サクラサン?」モグモグ

あんあん「…」ハッ

あんあん「…」プ…プイ

マミマミ「ティロ~」ハグハグ

あんあん「…」ジー



ほむほむ「…」スヤスヤ

まどまど「ホムラチャン!」

まどまど「ホムラチャン?」

ほむほむ「…」スヤスヤ

まどまど「ホムr…」

ほむほむ「…」スピョスピョ

まどまど「ティヒヒ」ナデナデ

ほむほむ「…」

まどまど「…」ウトウト

ほむほむ「…」チラ

まどまど「…」スースー

ほむほむ「ホム」ナデナデ

カラカラカラ…←幕引きの音

~めでたしめでたし~

qb「どうだい?僕の人形さばきは?…本当は話の幕間に入れる予定で書き貯めたんだけど…すっかり忘れてたよ」

まどか「てぃひひ、上手かったよ」パチパチ

ほむら「これよ…」

マミ「これだわ…」

さやか「こう言う事よね…」

qb「何がだい?」

マミ「この人形劇に世間一般のイメージが集約されてるわ」

ほむら「とりあえず、まどか人形は貰うわね…」イソイソ

マミ「そう言う所よ!」

杏子「さやかは食べ物いっぱいくれるって事?」

さやか「あんた、純粋だね…」

それに目をつけたのは、流行らない服職人のほむらとまどかでした。

これで一攫千金を狙おうと考えたのです。

しかし、そこは流行らない服職人、斬新なアイデア等出るはずもありません。

そこで二人は一計を案じることにしました。

まどか「それ、上手く行くかな?」

ほむら「大丈夫よ、さやか様は思考力に致命的な欠陥がお有りだから」

まどか「うーん、大丈夫かな?怒られないかな?」

ほむら「バレればね…でも安心してまどか、バレないから」

そして、審査締め切りの最終日にほむらとまどかは何も持たずに王宮に出向きました。

さやか「何さー!最終日に来たからさぞや凄い物かと期待したのにさー!」

ほむら「え?さやか様のお眼鏡には叶いませんか?」

さやか「何?その着てるヤツ?」

ほむら「い、いえ…此方でございます。」ヒラヒラ

まどか「わわ、ほむらちゃん引っ張らないで!シワになっちゃうよ!」

勿論ほむらは何も持っておりません、手をヒラヒラさせただけです。

しかし、まどかのアドリブの甲斐もあって、さやかは直ぐに食い付き始めました。

ほむら「実は、この七色に輝く生地なのですが、一つ問題がありまして…」

さやかには何の事だか解りませんでしたが、ほむらは構わず続けます。

ほむら「さやか様には影響が無いと思われますが、酷い嘘つきには見えない生地なのです。」

さやか「!」

ここでさやかは、全てを理解しました。今、ここに服があるのだと、そしてそれはとても美しい仕立てなのだと。

言われて見れば、うっすらと服が見えているような気さえしたのです。

まどか「やっぱり、さやか様は気に入らないみたいだね…」

ほむら「こればかりは、仕方ないわまどか。かねてより欲しがっていた異国の女王に献上致しましょう…」

さやか「ちょっと待ったー!」ビシッ

ここで服が見えてないとなれば、さやかは嘘つきとして国中の笑い者になる。

さらには本当に美しい仕立ての服を他人に譲る事も許せなかったさやかは、見えている体で話を薦める事にしました。

さやか「見える!見えるぞよ!なんと美しい服じゃ!」

ほむら「ありがとうございます。寝ずに仕立てた甲斐がありました」フカブカ

さやか「そうであろう、そうであろう。決めた!それを買うぞよ!」

こうして、さやかは酸素と窒素と諸々の化合物に大金を払ったのでした。

さやかは、すぐに試着し王宮ので働く者に意見を求める事にしました、どんな服なのか知っておきたかったのです。

王宮の者が待つなか、万を辞して登場した
さやかは裸でした。

正確には裸にコルセットという、より刺激的な出で立ちだったのです。

突如、兵達から歓声が上がりました。

さやか「?」

さやか「とにかく、素晴らしい服って事か!くぅー、皆さやかちゃんにメロメロですなぁー!」

調子こいたさやかは、町で開かれるパレードにこの服で出る事にしました。

その噂を聞いたほむらとまどかは、その日の内に荷物をまとめました。

自分達の処罰の事もありましたが、この国は、もう長くないと感じたからです。

そして、パレード当日。

お触れに服の事が書かれていたため、誰も服の事には触れませんでした。

男は男で、割れんばかりの歓声をさやかに送りました。

さ・や・か!…さ・や・か!
オ・シ・リ!…オ・シ・リ!…
さ・や・か!…さ・や・か!

しかし、パレードも最高潮に達した時、無駄に声のでかい一人の男が空気も読まずに叫んだのでした。

中沢「うっほう!さやか様、すっぽんぽんじゃあ無いですかぃ!眼福眼福ぅ!」

人々は言葉を失いました。

その男は近所で有名な引き籠りでした…余りの街道の盛り上がりに久しぶりに外に出てきたのです。

人々が静まり返ってしまった事で、さやかもようやく状況を把握しました。

さやか「イヤーーーーーーーーッ!?」///

中沢「恥ずかしがる表情がまたそそr…痛っ…えっ?ちょっ…何?皆怖い顔しt…ギャッ…痛い痛い!それは人にぶつける物じゃ無いから…

…それからしばらくして。

さやかの命令で、ほむらとまどかに手配がかかりましたが捕まる事はありませんでした。

さやかの全裸パレードは写真や動画で暫くの間、闇市に出回りましたとさ…

あ、国も隣のシヅキ王国に吸収合併されましたとさ…

~めでたしめでたし~

仁美「如何でしたか?」

さやか「めでたくねぇーっ!!」

マミ「いや、そんな事より誰?いつ上がり込んで来たの?」

仁美「志筑仁美と申します」

マミ「これはこれは御丁寧に、巴マミと申します」

さやか「聞けーっ!!」

まどか「私達、あんなに酷い事しないよ?」

ほむら「ね~」

さやか「明日、とりあえず中沢を殴る…」シュッシュッ

杏子「中沢って誰だよ」

マミ「ちょいちょい出てくるわよね…」

すみません寝ます…
読んでくれてありがとうございました。
また明日、お付き合い下さい。

~三匹の子qb~

昔、昔ある所に巧みな連携で少女に契約を迫るqbの兄弟がおりました。

契約は凄まじい数でしたが、雑な説明で契約を迫るので恨みを買う事も多々ありました。

彼らはある日、ついにほむらと言う一人の少女を怒らせました。

彼らはほむらから逃げ惑い、それぞれの拠点に籠りました。

まず、初めに狙われたのは兄qbでした。

兄qb「キュププ…この高密度な藁で設計されたマイホームはそう簡単には突破されないよ!首筋に藁が触ってムズムズするがいい!」

杏子「おい、雨漏り補修したばっかなんだからあんま暴れんなよ」

ほむら「…」カチャカチャ

ほむらが準備をしたのは、対戦車ライフルでした。

ほむらの放った弾丸は、あっさりと壁もろともqbの眉間を貫きました。

杏子「頑張って補修したのに…」

キュップイ…パタリ

次に狙われたのは中qbでした。

中qb「キュププ…木造とはいえ、何層にも重ねた板壁はそうそう貫ける物では無いよ!日本伝統の長寿命工法に感銘を受けるがいい!」

中沢「ねぇ君誰?家に何の用?」

ほむら「…」カチャカチャ

最後に狙われたのは弟qbでした。

弟qb「キュププ…なぜ兄達はあれほど旧式の建造物に籠ったのだろうね?訳がわからないよ…」

弟qbが母星から取り寄せた拠点は、壁一面が何かよくわからないメッチャ硬い金属でした。

当然、弾丸も爆弾も通りません、ミサイルさえ通さなかったのです…弟qbは余裕綽々でした。

暫くしてほむらは少女を一人連れてきました。

ほむらに耳打ちされた少女はこう叫びました。

まどか「困った、困った。誰か願いを叶えてくれないかな?」

弟qb「どうしたんだい、まどか?困り事なら相談に…」

弟qb「…あ」

キュップイ…パタリ

こうして三匹の子qbは皆、召されてしまいました。

しかし、ほむらの戦いは終わりません…いずれ第4、第5のqbが現れて少女を絶望に陥れるのです。

ほむらは戦い続けるしか無いのです、全てのqbを葬るその時まで…

~めでたしめでたし~

ほむら「…」

ほむら「似たような話でホムホムと七匹の子qbというのがあるけど、聞く?」

qb「遠慮しておくよ…」

ほむら「ホムホムと七匹の子qbという似たような話があるけど、聞く?」

qb「いらないってば…」

ほむら「あ、そうだ!似た話を思い出したわ。たしか題名が、ホムホムと七匹の子q…何だったかしら?」

qb「ビィィィイィ!!…わかってるよ!まどかを勧誘するなって事だろ!」

ほむら「そうよ、誓いなさい…」

qb「はいはい誓いまーす、誓いますー。」

ほむら「…」イラッ

~ほむらと40人の盗賊~

ほむら「これだけの大所帯に女が一人も考えモノね…」

ほむら「ほら、皆順番に並びなさい…フフフ…焦らなくても私は逃げないから…」

ほむら「?…タイツは履いたまま?…私は構わないけど…」スルスル

※内容に問題があった為、削除致しました。

ある時、ほむらは緑の髪の人間と穏やかに過ごしました。

緑の髪の人間が心を開き始めた時、ほむらは人知れず繰り返しました。

緑の髪の人間はほむらの力になろうと誓ったのに、ほむらはもう居ないのです。

ほむらに未練など、ありませんでした。

ある時、ほむらは黄色い髪の人間と共に戦いました。

黄色い髪の人間が傷を負いましたが、一人戦ったほむらは一人繰り返しました。

黄色い髪の人間は最後まで共に戦おうとしましたが、ほむらはもう居ないのです。

ほむらに未練など、ありませんでした。

ある時、ほむらは白い毛の動物の命を奪いました。

白い毛の動物が心を持つ事でほむらに協力してくれましたが、礼も無く繰り返しました。

白い毛の動物は心が傷む事を知りましたが、ほむらはもう居ないのです。

ほむらに未練など、ありませんでした。

何度繰り返しても、ほむらは未練などありません…目的の達成だけが一番だったのです。

ある時、ほむらは桃色の髪の人間に感謝をされました。

ほむら「礼を言われる事等やっていない、貴方は忠告だけを聞いてなさい」

桃色の髪の人間はニコニコと笑っています、ほむらは笑い方など忘れていました。

ほむら「これは私の傷、貴女が痛い訳では無いでしょう?」

桃色の髪の人間はワンワンと泣いています、ほむらは泣き方など忘れていました。

そうして、その世界で、ついにほむらは目的を達成しました。

けれど、笑いません、泣きません。

桃色の髪の人間が何をやっても何を話しても、ほむらは小さく「そう」と返すだけです。

桃色の髪の人間が何をやっても何を話しても、ほむらは繰り返さない生き方を知らないのです。

でも、それでも…

ほむらは解らないなりに考えた事を、桃色の髪の人間に言いました。

ほむら「そばに居ても良いかしら?」

まどか「勿論だよ!」

その言葉で、その笑顔で、繰り返さない世界が色を帯び現実になりました。

マミ「…どうかしら?」チラッ

シーン

qb「僕に聞いてるのかい?」

マミ「他の皆は?」キョロキョロ

qb「買い出しに出掛けたよ?」

マミ「…」



まどか「抜けちゃって良かったのかな…」

ほむら「良いのよ。あの話は色々駄目な気がするから…」

まどか「?」

杏子「これも買って!買って!」ユサユサ

さやか「だーっ!もう…どれか一つだけだって!」

~金のマミ銀のマミ~

ある時、正直者の杏子は熱心に仕事をしていました。

しかし、うっかり大事な商売道具のマミを泉に落としてしまったのです。

杏子「ぎゃあぁぁ!マミー!」

するとどうでしょう、突如泉が光りだし女神が現れたのです。

まど神「杏子ちゃんが落としたのはこの物言わぬ清楚な金のマミですか?」

杏子「違うよ?結構喋るよ?」

そのマミは大変美しいマミでしたが、杏子は正直に答えます。

まど神「では杏子ちゃんが落としたのはこの聡明で冷静な銀のマミですか?」

杏子「違うよ?すぐテンパるよ?」

そのマミは大変凛々しいマミでしたが、杏子は正直に答えます。

まど神「では杏子ちゃんが落としたのは使い古されたボロボロの、このマミですか?」

杏子「それだ!それが私のマミだ!」

そのマミは複雑な表情でしたが、杏子は正直に答えます。

まど神「てぃひひ、杏子ちゃんは正直者だね!全部あげるよ!」

杏子は3つのマミを貰うと、嬉しそうに仕事に戻りました。

その話を聞いた同業者は、すぐさま泉に向かいました。

最初に来た中沢が乱暴にマミを投げ入れると、同じように女神が出てきました。

まど神「中沢君が落としたのはこの物言わぬ清楚な金のマミですか?」

中沢「あれ、意外とそうかも?それだったかも!?」

美しいマミを手に入れようと、中沢は白々しく答えます。

まど神「ぶぶー!中沢君、嘘はダメだよ!」

そう言うと女神は中沢をひっぱたき、何も渡さず消えて行きました。

次に来た仁美がマミを投げ入れると、また同じように女神が出てきました。

まど神「仁美ちゃんが落としたのはこの物言わぬ清楚な金のマミですか?」

仁美「違いますわ、けれどそれを売って頂こうと思い、マミを投げ入れましたの」

まど神「え゙?」

仁美「話によると銀のマミもあるとか…セットの提示額を教えて頂けます?」

仁美の真剣な態度に、まど神は苦笑いしました。

まど神「きちんと対価を支払う考え方は偉いけど、その為にマミを捨てるのは感心しないよ…」

そう言うと女神は使い古されたボロボロのマミを返して消えて行きました。

最後に来たほむらがマミを投げ入れると、また同じように女神が出てきました。

まど神「ほむらちゃんが落としたのはこの物言わぬ清楚な金のマミですか?」

ほむら「私と結婚して下さい!」

まど神「えっ?」

ほむら「私と結婚して下さい!」

まど神「えっ?えっ?」///

ほむら「駄目かしら?正直に答えたのだけど…」シュン

まど神「あわわ…そ、その為に首が取れて壊れてるとは言え、マミを捨てるのは感心しないよ?駄目だよ?」

ほむら「そうね…貴女の言う通りだわ…失礼するわね、ごめんなさい…」トボトボ

まど神「ほむらちゃん!」

ほむら「?」

まど神「その…友達から…なら…」///

ほむら「まど神様ーーーーーっ!」ダキッ

こうして、女神とほむらは幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

ほむら「まどかを女神に据えるなんて、さやかにしては上出来ね…」

マミ「…」

さやか「まさかほむらに誉められるとは…照れますなー」

マミ「…」

ほむら「ただ、私は常にこの方向性なのね…」

マミ「…」

まどか「私は少し恥ずかしかったよ…」

マミ「…」

qb「キュップイ、僕は出番無しかい?」

マミ「…」

娘さんがパンを踏んじゃうやつとか

>>115
パンを踏んだ娘ですね…なるほど…

~まどか姫と天邪鬼~

昔、昔ある所に心優しい老夫婦がおりました。

老夫婦の家の庭には古い瓜の木がありましたがある時、瓜の木に不思議な桃色の瓜が実りました。

和子「これは何かしらね?はい、お爺さん!」

中沢「えっ?えーと、不思議な瓜ですね…」

和子「その通りですね、では収穫してみましょう!」

ほむら「まどか姫はなんて綺麗な声で歌うのかしら…」

ほむら「いやまったく!それに機織りの姿まで美しいと来た!」

ほむら「家のむすm…息子に嫁いでくれたらどんなに良いか…」

ほむら「ほんに可愛らしい娘じゃ…可愛らしいのぅ、孫に欲しいのぅ」

そんなある日、この辺り一帯を納める上條家から輿入れの話がまどか姫に来ました。

上條家からの呼び状を受け、まずは老夫婦だけで行く事にしました。

老夫婦は内心喜びましたが、まどか姫の気持ちを一番に思い何も強制しませんでした。

まどか姫「輿入れをお受けすべきかな?」

中沢「まどか姫が決める事だから、儂らを気にする必要は無いよ?」

和子「そうよ、娘の将来にまで口を出す様な男に嫁いだ覚えはありませんから…まどか姫が幸せなら私達夫婦も幸せよ?」

まどか姫「母様…父様…」

翌日、老夫婦は上條家へ向かいました。数日家を空けるので、まどか姫に用心するよう伝えたのです。

中沢「知らない者が来たら、けして戸を開けてはいけないよ…」

和子「お爺さんの言う通りです。まどか姫に何かあれば私達は…」

まどか姫「大丈夫だよ、父様母様こそ気を付けていってきてね!」

そんなまどか会の連中をさらに遠くで見ていたものがおりました。

それは上條恭介です。

まどか会の連中が町に入ってからと言うもの、治安は悪化する一方、当の会長は部下の品性に目もくれない。

取り締まれない上條家の信用も、日に日に失墜していったのです。

そこでどうにかして、規制せねばと私兵500人態勢で監視を続けておりました。

恭介「あいつら、町の平和を乱そうもんなら…」ギリギリ

そんな背景をまるで知らない天邪鬼はアホみたいな顔でまどか姫の元へ向かいました…

それにあわせて、まどか会と上條兵も動きます。

ゾロゾロゾロ

天邪鬼はまどか姫の家につきました。

ドンドン

まどか姫「誰…かな?」

さやか「あ・け・ろ!あ・け・ろ!」

ドンドンドンドン

まどか姫「ひっ!…ごめんなさい、知らない者は入れるなって…」

さやか「私、天邪鬼!これで知ったな!…さあ、い・れ・ろ!い・れ・ろ!」

ドンドンドンドン

まどか姫「ひっ!」

さやか「指一本だけでも!…指一本入れてくれたら満足するかr…なんだお前ら!?ちょっ…卑怯だz…この!」

まどか姫「?」

ほむら「まどか姫、もう安心よ貴女に危害を加える者はって…誰よ貴方達!くっ…何なのこの数!?」

まどか姫「??」

ヤイノヤイノ

まどか姫「…」

まどか姫「うん」

ピシャ

それからと言うもの、まどか姫が家から出る事はなくなり、何処にも嫁ぐことはありませんでした。

晩年まで老夫婦と静かに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

中沢「皆さんいかがでしたか?私、中沢と申します」

マミ「丁寧な挨拶は感心するけど…」

マミ「男が突然上がり込むのは、流石に無いわ」グイグイ

中沢「あれ?こっち玄関じゃなくてベランダ…」

qb「そんなに高さは無いから安心だよ」

ドンッ

中沢「ギャワァァアアァァ…」ヒュー

ほむら「自分の欲望がにじみ出てたわね」

さやか「ちょっと中沢殴りに行ってきますね…」スタスタ

マミ「…殴るなら落とさなきゃ良かったかしら?」

妃は兵士に聞きました。

中沢「勿論でございます。個人的にも大好きです!」

妃は兵士の言葉だけでは満足せず、魔法の鏡に話しかけました。

マミ「鏡よ鏡。今日も私は美しい?」

中沢(裏声)「勿論でございます!この鏡、個人的にも大好きです!」

妃は続けて質問します。

マミ「鏡よ鏡。この世で一番美しいのはだぁーれ?」

中沢(裏声)「…妃様?一概に美しいと言われましても、土地や時代で美しさの基準と言うものは、変化します。なので妃様が一番と言ったとしても矛j…

マミ「だっしゃぁ!!」バキッ

中沢「直接!?」グハッ

マミはもう一度聞きました。

マミ「鏡よ鏡。この国の基準で一番美しいのはだぁーれ?」

中沢(裏声)「…それは南の森にすむ桃雪姫です…性格、容姿共に◎の断トツお嫁さん候補です。ちなみに妃様は<一晩を共に過ごしたい>部門<魅力ある乳>部門では一位に輝いておりm…

マミ「だっしゃぁ!!」メキッ

中沢「うぉるとっ!?」ゴキン

マミ「桃雪姫ぇ?源氏名みたいな名前の癖に良い度胸じゃない!目にもの見せてやるわ!」

妃は、桃雪姫を亡き者にしようと企みます。

桃雪姫を毒殺する事に決めた妃は、餌付けした小飼の魔女に始末を頼みました。

杏子「任しときな!この毒リンゴでお陀仏だ!」

そう言って魔女は森に向かい、桃雪姫の元へ向かったのです。

桃雪姫は森で七人の小人と楽しく暮らしていました。

杏子「いやー、道に迷っちゃってね…」

桃雪姫「てぃひひ、そうだったんだね…ここを真っ直ぐいけばお城が見えて来ますよ」

杏子「助かったよ!お礼と言っちゃなんだけど…食うかい?」

桃雪姫「ありがとう。じゃあ、一つ貰うね」

桃雪姫は毒リンゴを食べてしまいました。

シャリシャリ

しかも、あまりに美味しそうに食べるので魔女も一緒にリンゴを食べることにしました。

桃雪姫「ご飯は皆で食べた方が美味しいもんね?」シャリシャリ

杏子「だな!」シャリシャリ

qb(怒)「只でさえ狭いのに、何でまた連れて帰るんだよ!」

qb(困)「そんな事言われても…あー、でも今なら捨てても…でもこの娘も可愛いし…」

qb(泣)「食われないかな?…起きたら食われないかな?」

qb(食)「このリンゴうめぇ…まじうm…」シャリシャリ

パタリ

qb(怒)「只でさえ狭いのに、何でまた連れて帰るんだよ!」

qb(困)「そんな事言われても…あー、でも今なら捨てても…でもこの娘も可愛いし…」

qb(泣)「食われないかな?…起きたら食われないかな?」

qb(食)「このリンゴうめぇ…まじうm…」シャリシャリ

パタリ

小人達は原因が毒リンゴである事がわかり、残ったリンゴの解析を始めました。

qb(誠)「どうにか、解毒薬を作って飲ませたけどこれだけじゃ効果は無いよ」

qb(馬)「何が必要なのー?」シャリシャリ

qb(誠)「あとは人間の唾液だね…ただしただ唾液を流し込むだけじゃ駄目だ」

パタリ

qb(怒)「回りくどいんだよ!早く言えよ!」

qb(誠)「唾液に一定のホルモン分泌が必要なんだよ、すなわちこの二人に性的な興奮を覚える人じゃないと駄目だね」

qb(笑)「まぁ、こんだけ美人なら誰でも興奮出来るだろ?」キュップップ

qb(泣)「じゃ、じゃあ誰でも良いから近くの村で募ろう?」

qb(困)「とんでも無いのが集まりそうだけど…」

小人達がそんな会議をしていると、森に二人の若者が入ってきました。

それは妃の話をたまたま聞き、心配になって様子を見にきた王女様でした。

王子様は森の案内役として森に詳しい狩人を雇っていたのです。

ほむら「この先なの?急がないと、桃雪姫とかいう娘が大変な目にあってしまうわ!」

さやか「まぁ、一緒にいる小人達は当てにならないし、急いだ方が良いかもね」

ガサッ

qb(泣)「あ…狩人…」

さやか「あれ、泣き虫じゃん」

qb(泣)「あぁ、ついに殺されるのか…」

さやか「殺さないっての」ペシ

qb(泣)「キュプアァァ!狩人に殴られたー!殺されるー!」スタコラ

王女と狩人は逃げた小人を追って家に着きました。

そして小人に経緯を聞いて、眠る二人を見つけたのです。

ほむら「女神…」

さやか「え?何か言った?」

ほむら「キ…キスすれば目覚めるのかしら?」

qb(誠)「その通りだけど、おそらく君では無理d…」

ほむら「そう言うことなら仕方ないわね…死んでしまっては困るから仕方なく私がキスするわ!」

さやか「…」

ほむら「あ、そうだ…さやか」

さやか「何?」

ほむら「赤毛の方はあなたがやりなさい」

さやか「えーーっ!」///

私のファーストは、このタイミングじゃないと狩人はごねます。

ほむら「うちの、兵舎に裸で放り込まれたいの?」

王女が権力を振りかざすと、狩人は快く魔女にキスする事を決めました。

さやか「うー、なんか魔女の唇見てたら、どんどん恥ずかしくなって来たんだけd…」

ほむら「…」ブッチュー

さやか「…」

命を助ける為に躊躇わない王女を見て、狩人も覚悟を決めました。

さやか「…」チラ

杏子「…」スヤスヤ

さやか「…」///

さやか「…」スー…ハー…

さやか「…」チュ

さやか「…」///

ほむら「…」ブッチューーーー

桃雪姫「…んむ?」

するとどうでしょう桃雪姫と魔女が目を覚ましたのです。

qb(誠)「あれ?性的な興奮が無いと効果がないはずなのに…」

それは、二人の命を助けたいという純粋な想いが生んだ奇跡でした。

杏子「ん…あれ?ここは?」キョロキョロ

さやか「…」///

杏子「誰?…顔紅いけど大丈夫か?」

ほむら「…」ブッチューー

まどか「んむむ!むー!?」///

これがきっかけで、桃雪姫と魔女と狩人と王女は仲良くなり、四人は仲良く幸せに暮らしましたとさ…

ほむら「…」ブッチューーーーーー

まどか「んんっ…ふむっ」///

ほむら「…」レロ

まどか「!?!?」///

~めでたしめでたし~

仁美「…ふぅ」

qb「自分で喋って、自分で満足するんだね…訳がわからないよ」

まどか「…」///

ほむら「まどかが興奮しているわ…」

まどか「し、してないよ!」///

杏子「あ…あんなキスしたら、子供出来ちゃうだろ!」///

さやか「え!?」

杏子「ん?」

マミ「さすがに問題だわ…」ハァ

今日も読んでくれてありがとう。寝ます。
また、明日よろしくです。

人魚姫はいい話っぽいのなら書けそうですが需要ありますかね?

書きたいなら書けよ
需要とかいいから

>>159
そうですね。思い付いた端から書くことにします。

~人魚姫~

いつかの時代、どこかの国のお話。

その国の王子は人魚姫に命を助けられましたが、別の娘を恩人と勘違いし結ばれました。

人魚姫は人間になる魔法の代償として泡となり消えてしまいました。

ここまでが人魚姫のお話。

ここまでが「彼女」のお話。

ですが、とある神様が物語を大きく改変したようです。

~人魚姫~

いつかの時代、どこかの国のお話。

その国の王子はとても海が好きで、隙を見ては浜辺で遊んでおりました。

自分で泳げる年になると、家来の目を盗んで沖まで行くようになったのです。

家族も家来も、何故王子がそこまで海を好むのか不思議でした。

王子には一つだけ秘密がありました。

王子「大分、沖まで来ちゃったな…流れが速いから注意しないと…」

人魚姫「何ぃ?もしかして王子は怖いのかなぁー?ウリウリー!」グリグリ

王子「わっ!溺れちゃうよ!」

人魚姫「大丈夫だよ!何かあったら私が岸まで運ぶから!この人魚姫ちゃんにドーンと身を委ねなさい!」ケラケラ

王子「じゃあ、そうしようかな…」トプン

人魚姫「ちょっ!ちょっと!」ザブン

幼い頃に海で出会ってから、王子と人魚姫はこうして内緒で遊んでおりました。

人間が人魚を拐う事件があり、以降人間と人魚が会うこと禁じられていた為、二人は誰にも言えませんでした。

それでも人魚姫も王子も、この幸せな日々が続くと信じていました。

しかし…ある日を境に王子は現れなくなりました。

人魚姫がいくら待っても、王子が浜に来る事はありませんでした。

人魚姫「王子…何かあったのかな…それとも、もう私と遊ぶの飽きちゃった…かな…」

人魚姫は海の城に戻ります。

姉h「あら人魚姫?どうしたの泣きそうな顔して…」

人魚姫「何もないよ?私がそんな繊細に見える?」ハッハッハ

姉h「貴女ほど分かりやすい人も、中々居ないわよ…大方、あの人間と喧嘩でもしたのでしょう?」

人魚姫「な…なな、何で王子の事を!?」

姉h「貴女は本当に愚かね…私達の尾行にも気付かないなんて」

人魚姫「うぉい!ナチュラルに尾行すんじゃないよ!」

姉m「でも安心して!お父様は知らないわ!」ニョキ

人魚姫「わっ!姉さん、いきなり出てこないでよ!」

姉k「一応、私も居るからな…」

姉m「で?で?…あの男の子と何があったの?」ワクワク

人魚姫「実は…」

人魚姫は事の有り様を姉達に話しました、なんだかんだ真剣に聞いてくれたので、人魚姫の心は幾分楽になりました。

人魚姫「ま、やっぱり王子も人間同士遊ぶ方が楽しいだろうしね…これで良かったんだよ」ハッハッハ

姉m「…」

姉h「…まったく、そんなに気になるなら、魔法使いに聞いてみたら?…状況くらいはわかるんじゃない?」

姉k「確かに…人魚姫をほっとく位だからさぞや大事でもあるんだろうさ…」チッ

人魚姫と姉達は城お抱えの魔法使いのもとに向かいました。

しかし、魔法使いでも王子の近況を知る事は叶いません…が、落ち込む人魚姫を見て一つの提案をしたのです。

魔法使い「キュp…コホン、人魚姫が直接見に行くと言う手があるよ?」

人魚姫「どう言う事?」

魔法使い「人間になる魔法を使うのさ」

人魚姫「そんなのあるの?…だったら早く言ってよー!」

魔法使い「本来、用途が無い代物だしね…それに…」

魔法使いは魔法の制約と契約について話しました。

制約は魔法が使えるのは一度だけというもの、いつでも人魚に戻れる代わりに二度と人間にはなれない。

契約は想い人との繋がり、想いが相互関係にあるかぎり魔法が維持されるというもの。

そして最後に…

魔法使い「代償について、話さなきゃならない」

姉h「嫌な響きね…」

魔法使い「君が人間になると容姿はまったくの別物になる。さらに、人間で無い事がばれたら魔法は解けてしまうんだ。」

姉m「あぁ、良かった…死んだり、泡になったりでは無いのね…」

魔法使い「そうでも無いよ、陸で魔法が解けてしまったら人魚は生きていけないしね」

人魚姫「…」

魔法使い「因みに、愛が実れば魔法はより強いモノになるんだ!そしたら代償も軽減されるから、その後正体を明かせばいいよ!」

姉h「そこは人魚姫の手管ね…」

自分にそこまでの自信が持てない人魚姫は悩ますが、どうしても王子の様子が気になった為に魔法を掛けて貰う事に決めました。

魔法使い「じゃあ、魔法を掛けるよ?」

人魚姫「どんと来い!」

姉k「人間のまま口説きおとして一緒になっちゃいな!」

魔法使い「レナニトヒ、レナニトヒ、カヤサー!!」

すると人魚姫は見る見る人間になって行くのです。姉達は息を飲みます。

姉h「あれ?…ちょっと…」

そして人魚姫は人間に…

人魚姫「ゴバァァア!」ボゴボゴォ

魔法使い「あ、いっけね。ここ海底だったよ」

姉m「キャー!!」ガシッ

姉h「やっぱり!人魚姫?人魚姫!?」ガシッ

姉達が必死に陸に運び、どうにか一命をとりとめた人魚姫は王子の元へ向かいます。

人魚姫が王子の住む城に行くと、なにやら物々しい雰囲気で近付けませんでした。

仕方なく、町人に王子の事を聞くことにしたのです。

人魚姫は王子の様子を見にきた旨を伝えると、町人は悲しそうに言いました。

王子が事故にあい、両足が動かなくなったと言うのです、さらに、事故は人魚姫が王子を待っていたあの日に起きたと事を知りました。

それを聞いた人魚姫は、もう一度城へ向かいました。

今度は使用人であると嘘をつき、城へ入り込み王子を探します。

人魚姫「お…王子…」

王子「おや?…新しい給仕さんかな?」

人魚姫「あ、うぅ…ご…めな…さ…」ポロポロ

王子「ど…どうしたんだい?急に…」

足の動かない王子をみてただただ謝ろうとする人魚姫を王子はやさしく諭しました。

何故泣いてるのか王子は聞きますが、人魚姫は、本当の事を言えず誤魔化すしかありません。

コンコン

ノックと共に王子の部屋に美しい女性が入ってきました。エメラルドの髪と讃えられる貴族の娘でした。

聞けば、事故の時たまたま懐抱して以来、こうして懇意にしているとの事でした。

しばらく三人で話していると、貴族は人魚姫を外に連れ出します。

貴族「貴女に一つ、お聞きしたい事があります」

人魚姫「何…かな?」

貴族「そう構えずに…王子の友人についてです」

王子は貴族を話し相手に、友人の話をよくするそうでした。

貴族は友人との約束を守れなかったと後悔する王子を見て、力になりたいのだと人魚姫に言いました。

貴族「聞いても、友人の事は教えて頂けなくて…貴女は仲が良いみたいですし、何かご存じかと…」

人魚姫「ごめんなさい…私、ここに来て日が浅いので…」

貴族「そう…」

王子は私を忘れてはいなかった、私を恨んではいなかった。

少しでも王子を疑った罪悪感は消えませんでしたが、人魚姫は心の中で安心しました。

貴族「もう1つ、伺いたいのですが…」

人魚姫「?」

貴族「人魚を見たことはありますか?」

人魚姫は驚きました、自分の正体がばれたのかと思ったのです。

人魚姫「な、なんでそんな事聞くのさ?」

貴族「貴女も解っていると思いますが、王子の足はこのままでは一生動く事は無いでしょう…」

人魚姫「…」

貴族「ですが、魔力を湛えた人魚の血肉があれば王子の足を再生させる事が出来るかも知れません」

人魚姫「でも人魚との接触は禁じられていて…」

貴族「存じております、その魔力ゆえに人魚の乱獲を禁じる為のモノです」

人魚姫「だったら!」

貴族「私はそれでも王子に歩いて頂きたいのです…王子の心からの笑顔を見たいのです。…貴女は違いますか?」

人魚姫は再び王子の元に向かいました。

王子「内緒話は終わったかい?」

人魚姫「…うん」

王子「ハハ、君は何処と無く僕の友達に似てるよ…」

人魚姫「王子は…また歩きたい、よね?」

王子「そうだね、やり残した事が沢山あるから…だから、皆に何と言われても歩くのを諦めたりはしないよ」

人魚姫「王子は王子だもんね」

王子「立場じゃなく、個人としての責任がある」

人魚姫「そっか…」

人魚姫はその言葉を聞くと、王子の部屋から出て行きました。

フラフラと戻ってきた人魚姫をみて姉達は激怒しました。

姉k「なんで先に相談しねぇんだよ!」

姉h「相談すれば、反対するからでしょう?…でも、これは余りに愚かよ?」

姉m「と、とりあえず、傷を癒さないと!」

しばらくたっても、人魚姫の傷は完全には癒えませんでした。

長く泳ぐ事が出来なくなった人魚姫は、もうあの浜辺に行くことも無くなりました。

それどころか姉達がいくら言っても、城をでる事すらしません。

人魚姫「いいんだよ、あの貴族は本当に王子を慕ってるし…私はもう二度と人間にはなれない…」

姉達は言いました。

姉m「そんな事じゃ無いでしょう?…貴女は元気な王子を見たかったんじゃ無いの?」

人魚姫「でも、王子が浜辺にいるかもわからないし、自力で行く力ももう…」

姉k「そんなの私らが運んでやるよ!あんたの長所は深く考えない事だろうが!」

人魚姫「だって…王子が気付いたら?私の傷に…私説明できない…そんな事知ったら王子は…」ポロ

姉h「ねぇ人魚姫…確かに立場や世界が、人を隔てる事はあるわ。でもね、私が思うに貴女達はそれに当てはまらない。…あとは貴女の勇気だけだと思うの…」

人魚姫「勇気?」

姉h「そう、勇気。誰しも不確かな未来は恐ろしいものだわ…」

姉k「私の妹だろ!王子が来るまで待つ位の根性見せなよ!」

姉m「どうする?…人魚姫」



姉m「ここからは一人で、ね?」

人魚姫「うん、運んでくれてありがと…行ってくる」

人魚姫はゆっくりと浜辺に向かっていき、恐る恐る水面に顔を出しました。

砂浜には、一つ佇む影がありました。

人魚姫「…」

人魚姫「…久しぶり」

王子「うん」

人魚姫「何やってたのさ…」

王子「ごめん、本当にごめん。言い訳にしかならないけど少しバタバタしててね」

人魚姫「そっか…まだ泳げないの?」

王子「…ふふっ。うん、まだ万全じゃ無いからね」

人魚姫は少し安心しました、潜ることが無いなら傷を見られずに住みます。

静かな時間が過ぎました、二人は他愛のない会話をします。

そして日も沈み始めた頃、人魚姫はついに言ったのです。

人魚姫「私ね…」

王子「?」

人魚姫「私…」

王子「…」

人魚姫「王子が…好き…ずっと、ずっと好きだったよ」

王子「…」

人魚姫「私は、王子が好き…です」

王子「ごめん…」

人魚姫「…」

王子「その台詞は、本来僕から言うべき言葉なのに…」

人魚姫「え?…あの…」

王子「人魚姫に会えない日々の中で、僕は自分の心を知ったんだ…」

王子「人魚姫、一緒になろう」

人魚姫「あの…私…でも…人間じゃ…」ポロ

王子「人魚姫は、僕が人魚でも人間でもなかったら、嫌いになったかい?」

人魚姫「…ック。本当に…私…ヒック」ポロポロ

王子「また、一緒に泳ごう?僕は、人魚姫といる時が一番幸せだったから…」

人魚姫「エヘヘ…グス…王子らしくない台詞だね…」ポロポロ

王子「そうかな?…たとえ何があっても支え続けるから、この僕にドーンと身を委ねなさい!」

人魚姫「それ…私の台詞…でも嬉しいよ…」ポロポロ

王子「…」

人魚姫「じゃあ、そうしよう…かな…」

王子「うん、ありがとう」ギュ

二人が抱き合う様を、姉達は遠くで見ておりました。

姉h「長かったわ…でも姉さんは気付いてたのよね?」チラ

姉m「私が浜辺にいった時、緑の髪の娘に言われたのよ、傷が治ったら王子が来るって…」

姉k「あいつら、色んな人に世話かけてるな…」ニヤニヤ

二人の事は公にはなりませんでしたが、様々な人に祝福され人魚姫は生涯幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

まどか「てぃひひ」パタン

ほむら「どうしたの、まどか?嬉しそうに絵本なんて読んじゃって」

マミ「人魚姫ね、懐かしいわ。ちょっとご都合主義だけど…」

杏子「良いんじゃねぇ?お伽噺なんだから、何一つ救われないのは寂しいもんな…」

まどか「そうだよね!」

さやか「…なんか、既視感ある話だね、何がって訳じゃないけど」パラパラ

ほむら「…」

杏子は木の真下まで来て、葡萄の房めがけてジャンプします。

杏子「…届かない」

一生懸命、ジャンプしますが葡萄にありつく事が出来ません。

杏子「…腹減った」

彼女が狐か何かなら諦めたでしょうが、杏子は人間です、葡萄を諦めきれません。

道端に長い棒を見つけた杏子はそれで突く事にしました。

杏子「らぁぁああ!」ブン

バチュ

一番低い位置にあった葡萄は弾け飛びました。

杏子「…」

杏子「甘い甘い」ペロペロ

とりあえず、棒の先を舐めながら次の手を考えます。

考えていると、ちょうどタイミングよくさやかが通りかかりました。

さやか「何やってんの?」

杏子「あの葡萄が食べたい」

さやか「店で買えば?」

杏子「バカ!」ガスッ

さやか「何すんのさ!?」ジワァ

杏子「私はあの葡萄が食べたいんだ!買った葡萄に浪漫なんてあるか!」

さやか「うわーん!杏子がよくわかんない理屈でぶったー!」スタコラ

杏子はとりあえず、棒高跳びの要領でもぎ取ろうとしました。

杏子「らぁぁああ!」ザクッ

ベキッ

長い棒はへし折れました。

杏子「…」

杏子「宮本武蔵」ブンブン

とりあえず二刀流の真似事をして、次の手を考えます。

考えていると、今度はマミが通りかかりました。

マミ「何してるの佐倉さん?」

杏子「葡萄食べたい」

マミ「ごめんなさい、家に葡萄は無いのよね…」

杏子「そっか」

マミ「マスカットならあったはずだけど、食べに来る?」

杏子「食べたい」

杏子はこうしてマスカットにありつく事が出来ました。

一部始終を見ていたほむらが葡萄を食べなから呟きます。

ほむら「変身しなさいよ…」モグモグ

~めでたしめでたし~

まどか「終わりだよ!」

ほむら「まどかが可愛かったわ」パチパチ

まどか「出てないよ?」

杏子「葡萄食べたい」

マミ「無いわよ?」

杏子「…」

マミ「マスカットも無いわよ?」

杏子「騙された!」ガーン

~泣いた赤毛鬼~

昔、昔ある山に赤毛の杏子と青毛のさやかと言う、二匹の鬼がいました。

杏子の方はとてもやんちゃで、しょっちゅう人里に降りては悪戯をしてました。

鬼といっても人間の見た目に角が生えてる程度だったので畏れられてはいませんでしたが、度重なる悪戯で信用は地に落ちていました。

一方のさやかも明るい鬼でしたが、特に人里にでる事もなく、野山を駆けていました。

たまに山に入った人間に出会うくらいだったので、認知度も低かったのです。

ある日、杏子はさやかに相談します。

杏子「悪戯も飽きてきたから、人間と仲良くしたい!」

さやか「仲良くするのに飽きたら?」

杏子「悪戯する!」

さやか「自分で考えろ!」

そうは言っても、何だかんだで杏子思いなさやかはどうにか杏子が受け入れられないか考えてみる事にしました。

さやかは人間が杏子に持っているイメージを知っておこうと、聞き込みの為、フードで変装して人里に降りたのです。

村で顔に<學天則>と書かれた愉快なお姉さんを見つけました、聞いてみます。

マミ「赤毛鬼!あの娘ったら寝てる私の顔に草の汁で落書きしたのよ!3ヶ月は落ちないわ!」キィー!

學天則はとても怒っていました。

さやかは悲しくなりました。

次に髪が空にむかって伸びている不思議な美女を見つけました、聞いてみます。

ほむら「this way…follow me…」

よく見ると髪はかっちかちに固まっています、this wayに着いていくと、そこは彼女の家でした。

家の中はボンドが撒き散らされています、そして指差す先には赤い毛が落ちていました。

ゴゴゴゴ…

さやかはまた悲しくなりました。

さらに肥溜めから顔だけ出して笑っている陽気な若者を見つけました、聞いてみます。

中沢「落とし穴に落ちたとたんに、上からウンコが流れてきた…赤毛鬼が爆笑してた、ハハハ」

さやかは、少年の頭を鷲掴み、引っ張り上げました。

中沢「ハハハ…ハハハハハハ…赤毛鬼の奴ぅ…」

それから何人に聞いても、同じ様な反応でした。

さやかは、これはもう駄目だなと思いましたが、もし赤毛鬼が心から謝ったら許してくれるか聞いたのです。

マミ「顔に好きなだけ落書きさせてくれたら許してあげるわ…」

ほむら「first comes rock…rock、rock、rock…」

中沢「ハハハ…許す?…ハハハハハハ」

さやかはガッカリして帰ろうとしました。

しかし、突然村人に袖を掴まれ、フードを奪われてしまったのです。

マミ「やはり貴女も鬼だったのね…」

ほむら「…」ゴゴゴゴ…

中沢「ハハハ…肥溜めは意外に温かいんだよ?」

さやか「ひぃっ!」

さやかはみるみる血の気が引いていきます。

マミ「なんてね?」ニコ

さやか「へっ?」

マミ「貴女は貴女。彼女は彼女。わざわざそんな事を調べに降りてくるなんて、貴女は友達思いなのね…」

ほむら「貴女に免じて、誠心誠意謝るなら許してやらないでも無いわ」

中沢「許したい気持ちはあるけれど、心の中の鬼がどうするかだね」

さやかは村人に感謝し山へ戻り、事の次第を杏子に話します。

杏子「あぁー、こないだの話ね…」

さやか「そう!ちゃんと謝れば許してくれるってさ!」

杏子「それなんだけど…なんか、もう…いいや」

さやか「はい?」

杏子「悪戯してる方が、性に合うって言うかさ…だから、もういいや」

さやか「バカーーッ!怖かったのにーっ!」ウワーン

さやかは泣きながら山を降りてしまいました。

杏子はどうせしばらくしたら戻るだろうと、新しい悪戯を考える事にしました。

しかし、いくら待ってもさやかが戻ってくる事はありませんでした。

ウホウホ

心配になった杏子は悪戯ついでにさやかの様子を探ることにしたのです。

杏子「あいつ、馴染んでやがる…」

さやかは村人と仲良く過ごしておりました。

杏子「まぁ、酷い目にあってないなら良っか…」

中沢「なんだあれ?なんでバナn…うわぁぁあ!」ズボッ

杏子「あ、誰か掛かった」

ウホッ

中沢「イギャヤァアア!ゴリラが!穴にゴリラが!」

杏子「アハハハハ!」

悪戯も成功し杏子は山に戻りました。

ですが話を聞いてくれるさやかは居ません。

だんだん杏子は寂しくなってきました。

日も沈み、まだまださやかは帰ってきません。

杏子「あれ?もう村で暮らすのかな…」

杏子「うー…」ジタジタ

杏子「私達はたった二人の鬼なんだぞ!」

杏子「さやかの裏切り者ーっ!」ジタジタ

杏子「…」

杏子「寂しい…」グスン

さやか「あんた何泣いてんの?」

杏子「さやか!さやかーっ!」ガバッ

さやか「何々?何なのさ…村の人に夕飯よばれてたんだけど?」

杏子「うぅー…言ってけよ…」グスグス

もう寂しいのが嫌な杏子は、次の日さやかに連れられ村人に泣きながら謝りました。

村人達は杏子を許し優しく迎えてくれました…ゴリラ恐怖症の若者以外は。

杏子も悪戯をしなくなり、村人も鬼も仲良く幸せに暮らしましたとさ…

若者は一人静かに笑っておりましたとさ…

~めでたしめでたし~

マミ「おしまい」

杏子「私はそんなに寂しがりじゃねぇ!」

マミ「あら、そうだったかしら?」

ほむら「貴女結構寂しがりよね…」

さやか「へぇー、杏子ってばそうなんだー」

杏子「んなわけあるかー!」

まどか「てぃひひ、杏子ちゃん可愛い」ナデナデ

杏子「撫でんな!」

本日はこれにて。
結構、見てくれてるみたいで嬉しいです。

ありがとう!そして、おやすみなさい。

本日はこれにて。
結構、見てくれてるみたいで嬉しいです。

ありがとう!そして、おやすみなさい。

~ほむすびコロリン~

ある日、まどかはピクニックで近くの山へ向かいました。

頂上まで行くと、調度お昼時です。

さっそく、まどかはお昼を食べる事にしました。

早起きして作ったお握りを頬張ります。

まどか「てぃひひ、美味しいや」

とても愉快で綺麗な歌声にまどかは楽しくなり、持っていたお握りを全て穴に落としたのです。

まどかはこの穴がとても気に入り、次の日もお握りをを沢山持って行きました。

待ちに待ったお昼時。

まどかは次々お握りを投げ入れます。

ほむすびコロリン、スットントン♪

ほむすびコロリン、スットントン♪

昨日と同じく、綺麗な声で歌が始まりました。

お握りを全て投げ入れた後、どうしても中の様子が気になったまどかは自らも穴に飛び込みました。

コロコロコロリン…コロコロリン

まどかは驚きました、穴の先には沢山のほむらがいたのです。

ホムホム…ホムホムホムホム

数匹のほむらがまどかに近付いてきました。

ほむら「まどか!美味しいおむすびを落としてくれてありがとう!」

ほむら「今日は私達がごちそうするわ!」

そう言うと、ほむら達は歌いながら餅つきを始めたのです。

ほむほむペッタン、ペッタンコ♪

お餅をペッタン、ペッタンコ♪

まどかはとても楽しかったのですが、高度な自虐ネタの可能性もはらんでいたので、そこまではしゃぎませんでした。

ほむらの搗いたお餅はとても柔らかく、まどかは大満足です。

幸せそうなまどかを見てほむら達も大満足です。

その後も、ほむら達による寸劇や踊りなどまどかが飽きることはありません。

まどかが帰るとき、ほむら達は名残惜しそうに、お土産を渡しました。

望んだ物がなんでも出てくる葛籠だと言うのです。

さっそく、まどかは家に戻り、葛籠を使うことにしました。

葛籠から、歌が聞こえてきます。

ほむすびコロリン、スットントン♪

~めでたしめでたし~

マミ「あれ?」

杏子「どうした?」

マミ「原作とあまり変わらなかったわ…」

さやか「二人の配役が自然すぎんだよね」

まどか「ほむすびコロリン、スットントン♪」

ほむら「ほむすびコロリン、スットントン♪」

qb「ほむほむペッタン、ペッタンコ♪」

パンッ

~パンを踏んださやか~

昔、昔ある所に貧しい家に生まれたさやかと言う娘がおりました。

さやかはとても美人でしたが、貧しい暮らしの中で心まで貧しくなっていました。

さやかは、容姿と努力の甲斐あって貴族に奉公しておりました。

働き始めて一年、主人がさやかに暇を与えます。

仁美「さやかさんはよく働くし、外出の要求も無いですわ。そろそろ里帰りしてみてはいかがですか?」

さやか「はぁ、ありがとうございます」

さやかは貧しくみすぼらしい実家が大嫌いでしたが、見違えた自分の姿を見せつけるため帰る事にしたのです。

さやか「あのけちなワカメが服をくれるなんてね!真面目気取る甲斐があるってもんだわ!」

しかし、今度は実家までの道に泥濘が出来ていたのです。

新品の靴を汚したくないさやかは泥濘にパンをなげ、それを踏んで泥濘を越えようとしました。

さやか「ひゃっほぅ!ブレッドステーップ…な、なんぞ!?」

さやかがパンを踏むと、パンとさやかはズブズブと泥濘に飲まれてしまったのです。

中沢「見た見た!僕見た!パンを踏んだ罰当たりが泥濘に吸い込まれてったよ!ひゃー!」

一部始終を目撃した中沢は街中の人間に言いふらしました。

一方、さやかは堕ちた先でめっちゃ土下座をしていました。

目の前の人がやたら怖いのです。

杏子「で?」イライラ

さやか「パンを踏みました」

杏子「理由は?」イライラ

さやか「靴を…汚したくなかったので…」

杏子「で、結果は?」イライラ

さやか「全身汚れて裸足です」

杏子「何でだと思う?」イライラ

さやか「パンを踏んだからです」

こんな感じでかれこれ1週間は過ぎていました。

その頃になると、街中がさやかの悪評で溢れかえっていました。

そんな中、一人の少女まどかが言いました。

まどか「確かにその人は酷い事をしたけど、たった一度の過ちでそうも蔑み貶めるのは可哀想だよ…」

中沢「許せるわけ無いだろうが!お前は食うに困って無いからそんな事が言えるんだ!」

まどか「そうかもしれないけど…」

食うに困って無い中沢から怒鳴られ、まどかは、ならば自分だけでもとさやかに祈りを捧げる様になりました。

当のさやかはヘッドホンから流れる、地上でのさやかの評価を大音量で聞かされていました。

さやか「なにさーっ!」

とうとうさやかもぶちギレます。

さやか「パン踏んだくらいで何でこんな目に遭うのさ!理不尽だよ!」バシッ

杏子「なっ!そういう事言うからだろうが!刑期伸ばすからな!」ポカッ

さやか「うるさーい!知るかー!もーっ!」ポコッ

二人が殴りあいの喧嘩を始めたその時です。

ヘッドホンから、罵詈雑言以外の小さな声が聞こえました。

まどか「さやかちゃんが過ちを許されます様に」

さやか「バーカ!くたくたの槍なんか持ってダッセーの!」ポカポカ

杏子「なんだと!バカって言った奴がバカなんだぞ!」ポカポカ

二人は喧嘩に夢中で、まどかの台詞など耳に入っていませんが、タイミングはここしか無いと感じた神様は、気にせず現れました。

マミ「おぉ、何と心優しいムスm…」

さやか「バカバーカ!何度でも言ってやるバーカバーカ!」ポカポカ

杏子「くそ青毛が!平家蟹みてぇな顔しやがって」ポカポカ

マミ「とりあえず落ち着きなs…」

さやか「蟹は美味しいんだから馬鹿にすんな!」ポカポカ

杏子「だったらパンは不味いってのかよ!」ポカポカ

マミ「…」

マミ「二人とも鳥になれ」ティロヒナーレ

こうして鳥になった二人は、贖罪云々の前にまず静かに生きる事を矯正されたのでした。

杏子「私、何もしてないのに…」

さやか「何もしない事も罪なのよ」ポン

杏子「…」イラッ

~めでたしめでたし~

ほむら「何が言いたいか解る?」

杏子「パンはおいしい」

さやか「私の才能が羨ましい」

マミ「何この二人…」

ほむら「冷静に行動しないと痛い目を見るってことよ…」

仁美「とりあえず、暁美さんと美樹さんには私のニックネームについて聞きたい事がありますわ」

ほむら「…」

さやか「…」

ほむら「今日からは私の家族よ、仲良くやりましょう」

マミ「ご主人様…」

ですが、元々裕福でない家庭の末子です。

明日もわからぬ状況にほむらは内心困り果てておりました。

マミ「ご主人様?一つお願いがあるのだけれど?」

ほむら「なにかしら?」

マミ「ご主人様は二人の兄と違って、いつも優しくしてくれたわ…だから恩返しがしたいの!…何もいわず長靴と布袋を用意してくれないかしら?」

ほむら「…わかったわ、でもあまりむちゃしちゃ駄目よ…」

ほむらはマミの為に新品の長靴と丈夫な布袋を用意しました。

マミ「こちらは、ほむら公爵から大公様への贈り物です」

恭介「それはそれは、一度礼に赴かないとね。案内を頼めるかい?」

マミ「勿論、ほむら公爵もお喜びになります」

こうしてマミは大公を案内する事になりました。

粉引き小屋の近くまで来た所でマミは大公に休憩を促し、ほむらの元へ向かいました。

ほむら「マミ!なにやってたの!…てっきり巻き込まれたかと…森で大きな爆発があってこの辺りは大騒ぎよ?」

マミ「ご主人様!今は森の事はどうでもいいから、すぐに裸で川に溺れて!」

ほむら「はは裸で!?なんでなんで!?」

マミ「すぐに助けが来るから、そしたら…えーと…そう!森の怪物に襲われたと言ってね!」

そう言うとほむらをひんむき、川に投げました。

マミ「大公様!大変です!」

恭介「うん、何か森も凄いことになってるね…」

マミ「それもなのですが、ほむら公爵が川で溺れているのです!」

恭介「な、なんだってーっ!」

ほむらは助けられるまでに一時間程かかった為、意外と普通に溺れてました。

ハァー イイオユダッタ

ようやく助け出されると、ほむらは森の化け物に襲われた旨を説明しました。

マミ「住人から化け物の話を聞いて、ご主人様は退治しようと向かったのです。ご主人様の腕を考えれば、相手は手負いでしょうから私が様子を見てきます」

そう言うと、マミは馬車を出て行きました。

大公はほむらが裸だった為、一度城に戻る事にしたのです。

ほむらはよくわからないまま、公爵に相応しい服を貰い、手厚く懐抱されました。

一方のマミは広大な農場で働く者達に話しかけます。

マミ「ここの持ち主は誰かしら?」

杏子「あの城にいる魔法使いさ…私達は家族を人質に取られて、働かされてるんだよ…」

マミ「もう少ししたら、馬車がくるはずだから、この土地の事を聞かれたらほむら公爵の土地だと説明してちょうだい」

杏子「そんな事したら、私の家族が!」

マミ「安心して、かならず助けるし魔法使いも何とかするわ!」

そう言ってマミは魔法使いの城に向かいました。

qb「キュップイ!僕の城に来るなんて変わった奴だね…」

マミ「貴方が素晴らしい腕の魔法使いと噂に聞いて来たのよ」

qb「まぁ、魔法知識に関して僕に並ぶ者はいないだろうね」フフン

マミ「私を弟子にしてくれないかしら?」

qb「雑用してくれるなら構わないよ」

マミ「本当!?だったら一度貴方の魔法を見てみたいわ、誰もが震え上がるような化け物になれるかしら?」

qb「お安い御用さ!」

そう言うと魔法使いの体は見る見る大きくなり巨大な竜に変化しました。

qb「どんなもんだい!凄いものだr…その筒なに?」

マミ「ティロ・フィナーレ!」

ボシュ

マミが魔法使いを森に捨てた頃、馬車も近くまで来ておりました。

ほむら「あぁ!マミじゃない!本当に貴女何したのよ!?」ヒソヒソ

マミ「お似合いよ、ご主人様!」ヒソヒソ

恭介「化け物はどうなった?」

マミ「もうじき見えて参りますよ、大公様」

馬車が森を抜け、視界が開けると竜のまま絶命した魔法使いが見えてきました。

マミ「ご主人様の一撃が致命傷だったみたいで発見した時は既に…」

恭介「…」アングリ

恭介「…ほむら公爵、君は凄いね」

ほむら「へっ?えぇ…まぁ」

さらに行くと豊かな農場が見えてきました。

マミが様子を伺うと、家族の再会は済んでいたみたいです。

恭介「ここは随分豊かな土地だね…誰が領主なんだい?」

杏子「あぁ!あの城に住んでるほむら公爵様の土地だよ!」

指差す先には不自然な穴の空いた広大な城が見えます。

大公は関心しきりでした。

広大な土地と城に、武闘の心得まであるほむらをいたく気に入りました。

ほむらが城に入ると、魔法使いに働かされていた者たちが歓迎をします。

人望がある事もわかり安心した大公は、度々ほむらに目をかけてくれる様になったのです。

こうして、公爵となったほむらは人望厚く、感謝を忘れない立派な領主になりましたとさ…

~めでたしめでたし~

まどか「やっぱり、マミさんはかっこよくなくちゃ!」

マミ「鹿目さん!」ウルウル

さやか「大公の后は誰だったの?」

仁美「自信が無いから心配になるのですわ…」フフン

さやか「無駄な希望を抱かせないようにの配慮だけど?」ハハン

杏子「こいつら怖い」

ほむら「…」

ほむら「長靴は?」

qb「僕を見逃してくれるなら、君に何かあった時、必ず助けに行く!約束する!」

ストレスも貯まって無かったほむらは、qbを見逃してあげる事にしました。

qb「ありがとう!本当にありがとう!」

qbは深々と頭を下げ、いなくなりました。

しばらくしてほむらは、高笑いする化物と戦っておりました。

化物はとても強く、ほむらは追い詰められてしまったのです。

qb「お困りのようだね?」

ほむら「貴方はあの時の…」

qbの区別はつきませんでしたが、ほむらは空気を読んでくれました。

qb「その通りさ!助けにきたよ!」

そう言うと、化物に立ちはだかったのです。

ほむら「qb…あなた…」

qb「あ…と言っても、戦うのは彼女だけどね」

まどか「てぃひひ、契約したよ!」

ほむら「ノォォォオオオォォーーーーッ!!」

パンッ

動かないqbを見て、ほむらは思います。

qbなんて助けるもんじゃ無い。

~めでたしめでたし~

さやか「ジャジャーン!」キメッ

ほむら「…」

ほむら「笑えないわ」

qb「僕も笑えないね…」

まどか「ま、まぁお伽噺なんだし…私はほむらちゃんを悲しませる様な事はしないよ?」

ほむら「まどかぁーっ」ダキッ

qb「いやはや、まったく笑えない」

小さい中沢にとって、彼女はインパクトが凄かったからです。

中沢「あの娘はお乳が凄いことになっているなぁ…バレリーナとしては致命的だ。僕も兵隊らしい体格じゃないし、致命的な者同士で話もあうだろう」

そうして、バレリーナを眺め、野次を飛ばす日々が続いたのです。

そんなある日、家の子供が中沢を外に投げ飛ばしてしまいました。

中沢「イッヒャアアア!落ちる!落ちてる!」

コロン

中沢「うっふぅ、体が錫で助かった…ん?」

後ろを振り向くと猫がおりました。

ほむら「貴方、今4階から落ちてきたわね?」ゴロゴロ

中沢「はぁ」

ほむら「頑丈で何よりだわ、耳毛鼠に逃げられてむしゃくしゃしてた所だから殴らせニャさい」ゴッ

中沢「ガキ大将かy…」メコッ

中沢は吹き飛ばされ、排水溝に落ちてしまいました。

目についたものは何でも口にいれると評判の魚でした。

杏子「なんだありゃ!食い物か?」

中沢「おいおい、まさか狙ってないよね?狙われてないよね?」

杏子「いっただきー」バクッ

中沢「ぉぉおお!はい喰われました!今喰われましたよ!」

杏子「固い」

魚の腹に収まってからというもの、真っ暗で何が起きているのかもわかりません。

魚の尋常ならざる胃液がゆっくりと中沢を溶かしてゆくだけでした。

そこには、あのマミが置いてありました。

マミ「あら?貴方…」

中沢「ご存知でしたか!あの窓際に飾られていた兵隊です!」

マミ「やっぱり!毎日、私の胸を眺めて、詰ってた変態じゃない!」

強い口調と至近距離のマミのボリュームに興奮した中沢は苛烈なスキンシップを図ります。

中沢「お乳が…舐めたいです…」ブワッ

マミ「許可するわけ無いでしょう!自分の顎でも撫でてなさい!」

中沢「またまたぁ…見られたくなきゃ、その物騒なモノを隠してくださいよ!」

マミ「こういう風に作られたんだから仕方ないじゃない!」

中沢「さぞや、変態に作られたんでしょうなぁ…服を縫われる時は興奮しましたか?」ウヘヘ

マミ「…」ブチッ

マミは腰のリボンを巧みに操ると中沢を縛り上げそのまま暖炉に投げ飛ばしてしまいました。

中沢「うほっ…緊縛とはマニアックで…なつっ…ぁあっつっ!ヤバイヤバイ!マジでやばい!」

そのまま中沢は溶けてしまい、下劣な言葉を喋る事も無くなりました。

後日、家の主人が暖炉の煤払いをしたところ、割れたハートの形の錫が見つかりましたとさ…

~めでたしめでたし~

さやか「中沢を主人公にしてみたよ」

ほむら「中沢君はそう言う趣味なのね…」

さやか「じゃない?…知らないけど」

マミ「…私だって好きで大きくなったわけでは無いんだけど…」

ほむら「その台詞は特定の人を最も傷付けるから言わない方が良いわ…」

杏子「ほむらは何で泣きそうなんだ?…え?まどかも!?」

まどか「…」

ほむら「好きで…小さいわけじゃ…」

マミ「ごめんなさい」

~雪ほむら~

ある北国のお話。

一人孤独に暮らしていたまどかと言う少女がおりました。

引っ込み思案で友達らしい友達もいませんでした。

子供達が楽しく遊ぶ様を家の中で見ているばかりです。

子供達がいなくなった頃、まどかは寂しさをまぎらわす為、外で雪ダルマを作りました。

一生懸命に作った雪ダルマはとても出来が良く、嬉しくなったまどかは自分の服や手袋で飾り付けをしました。

まどか「名前は何にしようかな?」

ほむら「ほむらと申します」

まどか「わわ!雪ダルマが喋った!」

雪ダルマはそう名乗ると、見る見る内に体に色がつき美しい女の子になりました。

それを見たまどかは大喜びです。

まどか「ほむらちゃん…私の友達になってくれる?」

ほむら「勿論です。まどか」

まどか「うん!うん!…あ、でも友達だから敬語はやめてね?ほむらちゃん!」

ほむら「あ…はい。まどか」

その日から、まどかとほむらは毎日仲良く過ごしました。

二人がとても楽しそうに遊ぶので、まどかの周りにも次第に友達が増え始めました。

たくさんの友達と遊んだ後、家で二人は遅くまでお話をしました。

まどかは、ほむらといる毎日が夢の様に幸せだったのです。

ピチョン…ピチョン…

ほむら「まどか?これは何の音かしら?」

まどか「…屋根の雪が溶けているんだよ…完全な雪解けまではまだあるけど…」

ほむら「そう…」

まどか「春になったらね、とても綺麗な秘密の場所があるの!ほむらちゃんにだけ案内してあげるね!」

ほむら「ありがとう、とても…楽しみだわ」ニコ

まどか「うん!」

ピチョン…ピチョン…

少し溶け…

また雪が積もり…

また少し溶け…

繰り返し繰り返し日々は過ぎていきます。

そして春も近い、ある晩に、まどかはほむらに揺り起こされました。

まどか「ふぁ…どしたの?ほむらちゃん?」

ほむら「私…私ね…」

まどか「?」

ほむら「もう、お別れしなきゃいけないの…」

まどか「嘘…だよ…ね?」

ほむら「私は雪の精だから…雪解けが済めば消えてしまう…」

まどか「やだ…やだよ!そんなのやだ!」

ほむら「ごめん…ごめんなさい…まどかとの日々が楽しくて…どうしても言い出せなくて…」

まどか「だって…そしたら…ヒック…私また一人になっちゃう…」ポロポロ

ほむら「…たくさん友達も出来たじゃない…もう大丈夫…大丈夫だよね?」

まどか「でも、でも…」ポロポロ

まどかの涙は止まりません…まどかはとても後悔しました…いずれ消えてしまうほむらに未来の話を何度もしたのです。

それを笑って聞いてくれたほむらの気持ちを考えると涙が止まりませんでした。

まどか「ごめん…ごめんね…」

ほむら「まどかが謝る事なんて一つもないわ…貴女は私に心をくれた、想い出をくれた…冷たいだけの私の体に暖かさをくれたわ」ナデ

まどか「うん…うん…でも、ほむらちゃんはこれで良いの…?」

ほむら「辛い事を聞くのね…」

まどか「あ…ごめんなさい…」

ほむら「少しでも…長くいたいから…泣くのは我慢してたのに…」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむらはたった一粒、涙をこぼしました。

それは雪の結晶となって、キラキラと地面に落ちて行きます。

ほむら「出来る事なら…もっとたくさん…もっと…まどかと…もっと…」

朝日と共に光が溢れ、ほむらは溶けて消えました。

まどかはその日、一日泣き続けました。

次の日、まどかが外に出ると光る物が落ちています。

それは雪の結晶でした。

ほむらが流した涙の粒は、けして溶けない雪の結晶になっていました。

まどかは、それを拾い上げ…大切にしまいました。

その日から、またまどかは笑うようになりました。

結晶を肌身離さず持ち歩き、ほむらに話した未来の事を一つづつ、こなして行きました。

そして、とても天気のよい日…ほむらに話した秘密の場所に向かいます。

そこは、春になると一面が花に覆われる広場でした。

春の間だけの綺麗な場所。

まどか「ほむらちゃん…綺麗な場所でしょ?…ちゃんと案内したかったな…」

まどかがそう呟いて一粒涙を流すと、合わせる様に雪の結晶は溶けて地面に落ちてしまいました。

まどか「そっか、ほむらちゃんも気に入ってくれたんだね…」

そう言って、まどかは腰をおろします。

暖かな陽気も重なり、いつの間にかまどかは眠っていました。

そして不思議な夢を見たのです。

花が土が集まって、雪の結晶を形作る夢。

暖かな風が吹きます。

微睡みの中でまどかは確かな温もりを感じました。

ゆっくりと目を開きます…







ほむら「…ただいま」

~めでたしめでたし~

杏子「へへっ、どうだった?」

ほむら「…」

まどか「…」

マミ「…」

仁美「…」

さやか「…」

qb「人間には様々な葛藤があるみたいだね…」

杏子「どういう事?」

qb「まぁ、悪い印象は無いみたいだよ?」

杏子「そっか、なら良いや」

支援と保守ありがとー!

2日明けただけで三桁の位置にいた…ss恐るべし

~まどかと星の金貨~

ある所にまどかという女の子がおりました。

まどかは服と一切れのパンをもって、宛もなく歩いておりました。

道で出会った男が言いました。

中沢「あぁー、お腹空いたなー」チラッ

まどか「…」

中沢「このままだと死んじゃうなー」チラッチラッ

まどかは自分のもっていたパンを、男にあげました。

まどか「この人に神様のご加護がありますように…」

今度は幼い子供に出会いました。

たつや「まろかー、ほむー、まろかー!…へっくち!」

まどか「そんな格好じゃ風邪引くよ、ちょっと待ってて…」

まどかは自分の上着を、子供にあげました。

まどか「この子に神様のご加護がありますように…」

次に泣いている娘に出会いました。

さやか「うぅ、謎の女に身ぐるみ剥がされた…下が寒い」

まどか「…」

さやか「さやかちゃんが可愛いからかー!可愛いすぎるからかー!?」グスッ

まどかは自分のスカートを、娘にあげました。

まどか「この娘に神様のご加護がありますように…」

辺りもすっかり暗くなった頃、全裸で仁王立ちの女の子に出会いました。

ほむら「あら、ようやk…旅の人かしら?」

まどか「あの、どうして裸なのかな?」

ほむら「着るものを奪われたからよ」ファサッ

まどかは自分の下着を、女の子にあげました。

女の子は下着を着ずに大切そうに抱き締めたまま消えてしまいました。

するとどうでしょう、まどかの周りに沢山の星が降り注いだのです。

星をよく見てみると、それは沢山の金貨でした。

きっとあの女の子は神様の使いだったんだ。

まどかは感謝し、幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

仁美「以上ですわ」

杏子「…感謝と信仰を忘れんなって話だな」

ほむら「まどかが幸せならそれで良いわ」

まどか「てぃひひ」///

マミ「…」

マミ「…私が純粋じゃ無いだけかしら」

さやか「…わかります」

マミ「ねぇ」

さやか「えぇ」

~槍盾~

とある商人のお話。

商人が物珍しい武器を売るのです。

さやか「やぁやぁ、こちらは杏子の槍!いかな防御をも貫く強者の槍だよ!」

客はざわめきます。

さやか「やぁやぁ、こっちはほむらの盾!いかな攻撃をもすり抜ける強者の盾だよ!」

客の一人が言いました。

中沢「だったら、その槍で、その盾を攻撃したらどうなるんだい?」ニヤニヤ

商人は少し考えた後、無言で客を盾に吸い込みます。

さやか「さぁさぁ、収納にも便利だよ!」

客の一人が言いました。

qb「キュププ…結局、盾の方が高性能なんだね?」

商人が静かに槍を構えると、槍は長く伸び客の額を貫きます。

さやか「さぁさぁ、腕力に自信が無くても安心だよ!」

杏子「おい」

さやか「あ」

ほむら「愚かな美樹さやか…覚悟は出来てるわね」

さやか「ほんの出来心です…」

客はざわめきます。

杏子「おらぁ!」ガスッ

さやか「ピャー!」

ほむら「せっ!」メシッ

さやか「ピャー!」

槍も盾も大変怖いものでした。

マミ「何故マスケット銃はワゴンで投げ売りされてるのかしら…」ニコ

そして、それ以上に怖いものも知りましたとさ…

~めでたしめでたし~

まどか「てぃひひ」

さやか「…」

まどか「てぃひひ」

さやか「…まさか、ケーキの苺を食べただけでこんな話をされるとは…」

まどか「てぃひひ」

さやか「ごめんなさい、ほんの出来心です…」

ほむら「てい!」ポカッ

さやか「ピャー!」

~ほむ兎とさや亀~

昔々、仲の悪い兎と亀がおりました。

兎の馬鹿にした態度についに亀が怒りの声を上げました。

さやか「こら!ほむら!あんたの根性叩き直してやるわ!」

ほむら「あら根性なんて言葉、よく知ってたわね…偉い偉い」

さやか「キィーッ!かけっこだ!かけっこで勝負だ!」

ほむら「トロ臭い貴女の相手は疲れるのよ…それに勝っても何の利益も無いし」

さやか「ある。負けた方は何でも一つ命令を聞くのよ!」

ほむら「いらない」

さやか「ウオーーッ!」

仁美「他にもメリットはございますわ」

二人のやり取りに木菟が割って入りました。

ほむら「…何があるってのよ?」

仁美「賞品を差し上げますわ」

そう言って、紙袋を二つ見せました。

仁美「ほむらさんが勝ったら、脱ぎたてのまどかパンツを差し上げますわ」

まどか「わわっ!?」

まどか「…」ポフポフ

まどか「わーーっ!いいついついつ?!」///

ほむら「受けて立つわ、さやか!」キリッ

仁美「さやかさんが勝ったら、脱ぎたての恭介パンツを差し上げますわ」

恭介「…!」

恭介「あ、本当だ!スースー!スースーする!」

仁美「昨日、夜中にモゾモゾやってたまま変えてませんでしたわ」

恭介「ぎゃーーーっ!!」

さやか「…やる」

こうして、兎と亀の一世一代のかけっこ勝負が始める事にしたのです。

当日。

一目二人の勝負を見ようと、たくさんの動物があつまっています。

仁美「それではこれより兎vs亀かけっこ対決を開催いたします」

仁美「勝者にはこちら!」ババーン

まどか&恭介『ぎゃーー!!』///

仁美「それでは位置について…よーい、どん!」

開始の合図と共に、兎が消え、コースの中間地点に大穴が空き、叫び声が聞こえてました。

ほむら「汚いわ美樹さやか!落とし穴なんて!」ヨジヨジ

さやか「時間止めたやつに言われたく無いわ!」スタコラ

亀は落とし穴でもたつく兎を抜き去ります。

さやか「あっはっは、こりゃ余裕かな?」

ブロロロ…

さやか「へ?」

亀が後ろを向くと、猛スピードでタンクローリーが追いすがってきました。

ほむら「負けないわ」

さやか「どっちが卑怯だ!チキショー!」

兎はあっさりと亀を抜き去ります。

仁美「うふふ」

ほむら「貴女の話だと私が常に変態なのは何故?」

さやか「そんな事より、何故仁美の方が恭介に近い位置にいたのさ?」

仁美「あら、現状そうでしょう?」

さやか「うぬぬ」

ほむら「そんな事…だと…」

杏子「その男もさっさと、どっちかと付き合ったら良いのに…」

まどか「バイオリン屑だからね…」

ほむら「そこは馬鹿で良かったんじゃ…何より兎と亀関係ないし…」

眠ります。

読んでくれてありがとう!
いつも読んでくれてる人は更にありがとう!
また、次も宜しくです。

おやすみなさい。

お休み(^-^)ノ"

思いっきり人間でしたが、杏子は巣を動こうとはしませんでした。

アヒルや雛につつかれても微動だにしません。

杏子「…」

アヒルが雛に魚を捕ってくると、雛に紛れて平然と魚を焼いて食べていました。

もはや、アヒルも雛も怖くて突っ込めませんでした。

雛達が泳げる様になった頃も、杏子はビートバンで追随してきます。

杏子「水冷たい」バシャバシャ

この頃になると、アヒルも雛も麻痺してきたのか違和感すら感じていませんでした。

杏子は誰よりも上手に魚を捕まえて焼いて食べました。

因みに一切、他の雛に譲ることはしません。

しばらくたち、雛達が大人になり始めた頃の事です。

アヒルは喜び、他の雛を応援します。

そして、その日から雛達は一羽ずつアヒルの目を盗んで巣立って行きました。

そして最後に…

杏子「次を探すか…」

満足そうな顔で杏子が巣立ったのです。

無事雛達を育て終え、安心したアヒルは静かに飛び立って行きましたとさ…

~めでたしめでたし~

ほむら「実に微笑ましいエピソードだったでしょ?」

マミ「正直怖かったわ」

さやか「杏子ならやりかねない」

杏子「?…何が?」

まどか「大丈夫だよ!杏子ちゃんはそんなことしないよ!」

ほむら「まどか…全力でフォローするのも、どうかと思うわ」

杏子「えっ?えっ?」

いつの間にかホラー劇場に変わってた…

杏子…(;・ω・)

首かよwww

マミ「まだある?取れてない?」

ほむら「安心しなさい、繋がってるわ…」

マミ「ありがとう!この借りは必ず返すわ!」スタコラ

マミはそう言うと、リボンで縦横無尽に飛び回り夜の空に消えていきました。

ほむら「…と言う事があったのよ」

まどか「さすが!ほむらちゃんは優しいね!」

ほむら「えへへ」

そして、ある雪の晩の事です。

コンコン

夫婦の家の戸を叩く音が聞こえます。

まどか「こんな雪の日に誰だろ?」

まどかが戸を開けると、そこにはグラサンとマスクで顔を隠した女性がおりました。

まどか「どちら様かな…?」

ほむら「あら、マミじゃない」

マミ「…」

マミ「…違います」

まどか「あぁ、罠にかかってた?」

ほむら「そうそう、首は大丈夫なの?」

マミ「えぇ、お陰様d…違います!私はマミじゃありません!」

ほむら「じゃ誰なのよ…」

マミ「えーと、あー…お鶴!お鶴と申します!」

まどか「じゃあ、お鶴さん。今日はどうされたんですか?」

お鶴?「この雪で道に迷ってしまいました。数日置いていただけないでしょうか?」

まどか「構わないよね?ほむらちゃん?」

ほむら「えぇ、知らない仲じゃ無いんだし」

お鶴?「は、じ、め、ま、し、て!」

マミは夫婦の家でただお世話になるわけにはいかないと、家事全般をこなしてくれました。

しかしお風呂と料理中だけは、けして覗かない様にと夫婦にお願いしました。

その日からマミ特製の極旨料理が食卓に並びます。

マミ自ら、山で材料を捕って来るので食費も浮きました。

マミ「正体がばれたからには、もうここにはいられません」

マミは悲しそうに言いました。

ほむら「今さら?」

まどか「まぁまぁほむらちゃん…気を使わせまいと隠してくれてたんだし…」

マミ「…」

マミは悲しそうにだんまりを決め込みました。

ほむら「第一、それは何処ルールなの?」

マミ「え?」

まどか「確かに…ここに居ても御咎め無さそうだし…」

マミ「…」

マミ「そう言われてみるとそうね…」

ほむら「猟師が仕掛けたマミ用の罠もあるんだから、ここに居なさい…新型のehoーmakiはとても危険よ?」

まどか「そうだよ、捕まったら首切られて食べられちゃうよ?」

マミ「…」ガクガクブルブル

マミ「…やっぱり、お世話になります」

こうして、夫婦とマミは仲良く3人で暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

さやか「大作だった…」フゥ

マミ「私の謎の生物率、高すぎじゃないかしら?」

さやか「そうですか?」

マミ「でも良いわね…3人でルームシェア…夢だわぁ」

ほむら「…」ギクリ

杏子「…」ドキリ

マミ「でも、そんな話受け入れてくれる人は居ないものね…」チラッチラッ

ほむら「…」

杏子「…」

qb「この話は長くなるね…」

~金遣いの荒い若者とさやか~

その若者はとても金遣いの荒い若者でした。

消費する事でしか、ストレスを発散できなかったのです。

とうとう手持ちの品はブランケット一つになってしまいました。

ブランケットは春が来るまで手放す訳にはいきません、まだかまだかと若者は春を待ちました。

そんなある日、目の前をタンクトップのさやかが通りました。

若者は遂に春が来たと喜び、さっそく手持ちのブランケットを売り払ってしまいました。

しかし、次の日からまた寒くなったのです。

実は冬はまだまだ終わっておらず、ブランケットの無い若者は震えながら惨めに町を彷徨きます。

すると目の前に、タンクトップのさやかが元気に歩いておりました。

若者はようやく、さやかがアホの子である事に気づきましたとさ…

愚か者の意見を参考にする者はそれ以上の愚か者である、と言う事を説いたお話です。

~めでたしめでたし~

杏子「分かりやすかった」パチパチ

さやか「私、ほむらに恨まれるような事したっけ?」

ほむら「えぇ」

さやか「即答かい!」

まどか「何かしたなら謝った方が良いよ?」

さやか「え?」

マミ「そうよ、きちんと謝るのは大事な事だわ」

さやか「え?え?…?…えーと、ごめん」

ほむら「何に対しての謝り?」

さやか「うざっ」

~美女と魔獣~

昔々ある所に、美しい3姉妹がおりました。

中でも末妹のほむらは心優しく物静かな娘でした。

商人である父親は、次の仕入れに行くときにそれぞれのお土産を聞いたのです。

マミ「美味しい茶葉とお茶請けをお願いね」

さやか「お土産かー、悩みますなー!…じゃあ、美しいドレスを買って貰いたいですなー!」

上の姉はそれぞれ欲しい物を言いましたが、ほむらだけは特に無いと遠慮しました。

父親は、どうしても何か買ってあげたかったので、何か無いかほむらに尋ねます。

ほむら「じゃあ…綺麗なリボン…」

ほむらはおねだりをした事がなかったので、父親は嬉しくなり必ず買ってくると言って仕入れに向かいました。

魔獣「こらっ!リボン盗んだな!」

父親は色んな部分がモザイク処理された大男をみて、竦み上がりました。

魔獣「代償に子供を奉公にだせ!」プンスカ

魔獣はそう脅すと、父親を解放したのです。

家に戻った父親は3姉妹に事の顛末を話しました。

ほむら「私が我が儘を言ったせいだし…その屋敷には私が行くわ…」

そう言って、父親の制止も聞かず、屋敷に向かったのです。

ほむらが屋敷に付くと、魔獣が到着を待っていました。

ほむらは魔獣のあまりのモザイクに、これからの屋敷での生活を想い怯えました。

魔獣「部屋は右だよ」

ほむら「ほむ?…ありがとう…」

魔獣はそれだけ言うと広間に消えて行きました。

提供された部屋もとても綺麗にしてあり、監視カメラや仕掛けの類いも見つかりませんでした。

ほむら「見た目だけで誤解してたかしら…」

ほむらは壁を叩きながら、そう呟きました。

こうして、屋敷での生活が始まったのですが、魔獣から接触してくる事はほとんどありませんでした。

ほむら「ほむほむ…」カチャカチャ

魔獣「あ、ごめん」

ほむら「ゴクン…待って、食事は?」

魔獣「これから」

ほむら「だったら一緒に食べましょう?」

魔獣「良い?」

ほむら「良いわ」

魔獣は静かに食べました、醤油とかも取ってくれました。

ほむら「暇だわ…」

魔獣「暇」

ほむら「暇よね…歌でも歌う?」

魔獣「親父は無口なぁ、方が良んいぃ♪」

ほむら「知らないから歌えないわ…」

魔獣は演歌しか知らなかったので、ほむらは誰もが知ってる歌を教えました。

ほむら「見たい場所が見える鏡?」

魔獣「…」コクコク

ほむら「本当だわ!姉さん達が見える!」

魔獣「似てない」

ほむら「よく言われるわ…にしても凄いわねこれ…表示の更新も速いし」

魔獣「更新?」

ゆっくりとほむらと魔獣の距離は近くなって行きました。

ほむら「昼間のぉパパはぁいい汗かいて、るぅ~♪」

魔獣「くぁっこいいぃ!」

ほむら「すっかり覚えたわね」ホムホム

魔獣「演歌の方が」

ほむら「…」ジッ

魔獣「何でもない」

ある時、ほむらが鏡で実家を見ると父親が酷い病にかかっていました。

ほむら「必ず戻るから、父のお見舞いに行ってきて良いかしら?」

魔獣「戻るなら良いよ」

ほむら「ありがとう、様子を見てくるわね…」

父親はほむらが戻ると、少しずつ体調も良くなっていきました。

ほむら「心労に因るものね…」

マミ「それはそうよ、貴女を行かせてしまった事をずっと悔いてたから…」

さやか「まぁ、無事みたいだし父さんも良くなるでしょ?」

ほむら「じゃあ、そう言う事で…」

さやか「待ちなよ!」ガッ

マミ「全快するまで居てくれない?」ガッ

ほむら「ほむ…」

魔獣の屋敷に帰ろうとするも姉達に止められ、屋敷に戻れない日が続きました。

ほむら「怒ってないかしら?」

ほむらは鏡で魔獣の様子をみることにしました。

なんと、鏡には倒れている魔獣が映ったのです。

ほむら「病気だったの?…大変!モザイクが消えかかってる…」

モザイクが消えてしまえば、魔獣は社会的に死んでしまいます。

ほむらは急いで屋敷に戻りました。

ほむら「大丈夫!?」バンッ

魔獣「約束守ったね」

ほむら「あぁ…もうこんなにクッキリしてる…ごめんなさい、もっと早く戻っていれば…」

魔獣「もう道徳的に駄目」

ほむら「諦めては駄目よ!」

ほむらが魔獣の手を強く握った時、魔獣は輝き始めたのです。

そして、みるみる内にほむらと同じくらいの少女になりました。

まどか「てぃひひ、ほむらちゃん…心から私を想ってくれてありがとう!」

ほむら「ドキーン!?」///

魔獣は少女が呪いをかけられた姿でした。

心から想ってくれる者が現れない限り呪いは解けないモノだったのです。

ほむらは大興奮。

まどか「てぃへへ…布一枚は恥ずかしいね…服貸してくれる?」///

ほむら大興奮。ほむら大興奮です。

まどか「ほむらちゃん?」///

大興奮したほむらは大興奮させたまどかに服を貸せるとあって大興奮です。

そして大興奮のまま、まどかの下で奉公し続ける事を大興奮で誓いました。

こうして、ほむらとまどかは仲良く屋敷で暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

杏子「魔獣ってさ…」

ほむら「何?」

杏子「なんで袈裟着てんの?」

マミ「お坊さんぽいからじゃないかしら?」

杏子「あーそっかー…ハゲだしね、なるほどね」

さやか「そう言う事だったのかー!」

ほむら「納得できた意味が解らないけど…」

まどか「なむなむ?」

ほむら「?…ほ、ほむほむ?」

~歌う中沢~

ある時代の話。

マミという少女が村に住んでおりました。

マミは中沢というストーカーから嫌がらせを受けていましたが、ある日、中沢を意図せず殺してしまいました。

マミ「どどどうしよう…郵便受けにqbの死体を押し込んでたから、カッとなってやっちゃったけど…」

中沢は王の近衛兵隊でした。

いかな理由が有ろうと権力が違います、投獄されるのは目に見えてました。

幸いマミの放った銃撃で下半身は消しとんでいたので一人でも運べそうです。

マミ「こうなった以上、森に埋めるしか無いじゃない…」ズルズル

マミめっちゃ怖い、マミめっちゃ怖い♪

死体を送っただけなのに♪

自分が死体にされちゃった♪

服を奪っただけなのに♪

自分は未来を奪われた♪

歌の聞こえた方に向かうと、なんと中沢の骸骨が歌を歌っていたのです。

恭介「凄い!なんてメッセージ性のある歌なんだ…もっと聞かせてもらえるかい?」

中沢「マミめっちゃこw…

恭介「それはいいや、他ので」

中沢「…」

恭介「他ので」

マミのおっぱい世界一♪

部屋にカメラを設置して♪

観察したから間違いない♪

張りよし、艶よし、形よし♪

中沢はさっそく骸骨を連れて帰り、町でコーラスを歌ったのです。

中沢の歌と恭介の演奏は人々を惹き付け、マミのおっぱいは瞬く間に評判になりました。

さやか「ねぇ恭介…」

恭介「あ、さやかじゃ無いか」

さやか「マミって誰?」ニコ

恭介「骸骨が作った歌だからね…僕はよく知らないんだ…」

さやか「信用すると思う?」

恭介「どうして?僕はやましい事なんて…」

さやか「仁美」

恭介「メッサァッ!…ど、どうしてその名を…」ガクガク

中沢「…」

仁美「私も聞きたい事がありますわ」ニコ

恭介「キャパァ!…ひ、ひ仁美!」

二股がばれてしまった恭介は必死に言い訳しますが、弱点の腕を叩き折られたショックで死んでしまいました。

中沢「…」

さやか「まさか…まさかトルチョック程度で昇天するなんて…」

仁美「心も体も弱い方でしたわね」

さやか「どうしよっか?」

仁美「森に埋めましょう」

さやか「それだ!」

こうして、何故か中沢も再度森に連れていかれ、また土に埋まりました。

女めっちゃ怖い、女めっちゃ怖い♪

体液送ったはずなのに♪

自分は鉛を返された♪

二人を交互に抱いてたら♪

二人に交互に殴られた♪

ほむら「自業自得じゃない…」

ほむらが二つの骸骨を粉々に砕き、更に地中深く埋め直すと、二度と歌が聞こえる事は無くなりましたとさ…

~めでたしめでたし~

マミ「私って汗っかきじゃない?」

ほむら「知らないわよ」

さやか「ご存知のテンションで言われましても…」

マミ「…」

マミ「まぁ、それで体育の後なんかに男子がチラチラ見てくるのよね…」

ほむら「魔性の乳の自覚はあるのね」

さやか「私だって見ますよ、そんな状況なら」

qb「ただの脂肪と乳腺じゃないか」

マミ「qb、明日からご飯抜き…」

qb「重すぎる!」

~浦島ほむら~

昔々、ある所に浦島ほむらと言う、若者がおりました。

ほむらは村でも評判の、たいそう真面目な若者でした。

ある日、釣りの帰りに浜辺を歩いていると子供らが集団で亀を虐めておりました。

さやか「ウワーン!私が何したってのさー!」

中沢「おらぁ!卵産んでみろ!」ガス

中沢「目の前で焼いて食ってやるよ!」ゲシ

中沢「堅焼きもよし!」ポカポカ

中沢「半熟もよし!」ペチペチ

すぐに、ほむらは止めに入ります。

ほむら「やめなさい。母沢に言うわよ!」

中沢「卑怯だぞ!」

中沢「母沢は怒ると怖いんだよ?」

ほむら「だったらやめなさい。大体、卵なんて産めるわけ無いでしょ?」

さやか「た、助かった…」ボロッ

ほむら「相手が居ないと卵は出来ないのよ?…その亀が卵を産む事は一生無いわ」

さやか「…」

中沢「…」

中沢「何か…ごめんな」ポム

さやか「釈然としない…」

子供達が居なくなると亀はほむらにお礼を言いました。

さやか「ありがとー助かったよ!…お礼に竜宮城へお連れしますです!」

ほむら「竜宮…?…何それ?」

さやか「まぁ、いいから…来たら分かるよ!」

ほむらは何だか良く解らないまま、竜宮城に案内してもらう事になりました。

ほむら「どうやって行くの?」

さやか「私に乗ってよ!」

ほむら「無理でしょ…小さすぎるわ」

さやか「大丈夫!大丈夫だって!」

ほむら「…」

ほむらは片手で甲羅を鷲掴みにすると、言われたまま海に飛び込みました。

亀は海をぐんぐん潜って行きます。

ほむら「ブバッ…」

さやか「何?楽しみ?」

ほむら「ガバァ…ゴボゴボ…」

さやか「ふんふーん、もうすぐ見えてくるよ!」

ほむら「ゴボォ…アバババ…」ビタンビタン

さやか「もう少し、もう少しだから!着いたら空気はあるから!」

亀に連れられ到着した竜宮城は、海の底にある立派なお城でした。

ほむら「助けた亀に殺されて~♪…笑えない…」

さやか「水にも酸素は含まれてるって聞いてたのに」

ほむら「酸素だけを肺に取り込む術は無いわ…」

さやか「悪かったって!」

ほむら「まぁ良いわ…確かに凄い綺麗な場所だし…」

さやか「じゃあ、主のマミ姫様に会いに行こう!」

そう言って二人が広間に向かうと、とても美しい女性がたっておりました。

マミ姫「亀を助けてくれて、ありがとう」

ほむら「お気遣いなく」

マミ姫が手を叩くと何処からともかく魚達が出てきて、料理を運んで来ました。

マミ姫「お礼に宴を用意しております。ごゆっくり御滞在ください」

ほむら「結構です」

マミ姫「はい?」

ほむら「素晴らしい城も見れたし帰るわね」

マミ姫「え?ど…どうして」

ほむら「まどかが居ないから」ウズウズ

マミ姫「はぁ…」

ほむらは家で待っているまどかに会いたくて、仕方ありませんでした。

ほむら「帰るわよ、さやか」ワシッ

さやか「亀使いが荒いなぁ…」プラーン

マミ姫「ではせめて、こちらの玉手箱をお持ちください」

ほむら「中身はまどかが喜びそうな物かしら?」

マミ姫「さぁ?…本来開けてはならないものですので…」

ほむら「じゃあ、結構です」スタスタ

マミ姫「えぇぇ……」

こうして、ほむらが家に戻ると泣きじゃくるまどかにしこたま怒られました。

話を聞くと、ほむらは一週間ほど行方不明だったそうです。

ほむらはまどかを撫でながら、二度と竜宮城には行くまいと心に誓いましたとさ…

~めでたしめでたし~

杏子「おしまい」

ほむら「とうとう、杏子にまで私のイメージが…」

まどか「あれ?さやかちゃんは?」

マミ「私が街路樹に縛り付けた男の子を殴りに行ったわ」

まどか「あぁ、中沢君か…」

マミ「ベランダから侵入しようとしてた時は、ゾッとしたわよ」

まどか「ベランダからは怖いですよね、わかります」

ほむら「…」ギクリ

通りを歩いていた中沢を掴み、体を揺すり恫喝に近い質問をした。

中沢は人目をはばかり、僅か答えた。

中沢「王は人を殺します」

さやか「なんで?」

中沢「(頭が)悪い者を殺すと言ってるけど、そうそう絶望的に悪い人はいないんだ」

さやか「結構殺されたり?」

中沢「今日だけで6人が殺され、エネルギーにされた」

聞いて、さやかは激怒した。

さやかは単純であった。

目的も忘れ、のこのこ王城へ入って行った。

捕まった。

さやか「王に話があんの!放せ!」

qb「僕に何の様だい?」

さやか「悪い人を何故殺すのさ!」

qb「そういう質問は城門前の投書箱にって、御触れを出したはずだけど?」

さやか「投書箱?お弁当箱みたいな奴?」

qb「あぁ…君も結構アレだね。死んでエネルギーになってよ!」

さやか「えー…やだよ!」

qb「君に選択権など無いよ」

さやか「無理無理、やだもん」

qb「…君はまず状況を見る事から始めようか」

さやか「うぬぬ…せめて、3日待って!友人が結婚するから、晴れ姿を見ときたい」

qb「キュププ…そんな事言って、逃げるつもりだろ?」

さやか「逃げないっての!そんなに疑うなら杏子をここに置いてくよ!」

杏子とは誰だ?その辺の説明を省くからお前は愚かなのだと、王は嘲笑した。

さやかは口惜しく、地団駄踏んだ。

竹馬の友、杏子は深夜、王城に召された。

杏子「なんで私が身代わりなんだよ!」

さやか「絶対戻るから大丈夫だって!」

杏子「信用出来ねー」

さやか「大丈夫だって!」

杏子「なんか普通に忘れそうだし…」

さやか「忘れるかー!」

杏子「お前を?信用?するの?」

さやか「疑いすぎ!!」

杏子は頷き、さやかを抱き締めた。

抱き締めたと言うよりは羽交い締めであった。

友と友の間はそれで良かった。

その日の内にさやかは走って、村に向かった。

しかし、式は明日の夕暮れである事を思いだし、悠々歩いた。

途中、道草などした。

さやかが村へ到着したのは、翌る日の午後、式の目前であった。

さやか「ようよう、やっとるかね」

まどか「さやかちゃん、遅い!もう来ないかと思っちゃったよ!」

さやか「しかし、まどかが結婚か…幸せになりなよ!」

新郎「当たり前よ…幸せにしてみせる」ファサッ

式が始まり、それは美しいモノであった。

この頃には、杏子の事など忘れ、まどかの花嫁姿に酔いしれた。

さやかは一生このままここにいたいと、思った。

まどか「死が二人を分かつまで、ずっと一緒だよ」

新郎「ままままどかぁーーー!」

さやか「死が…死…?…あ!殺される!」

良かった、思い出した。

さやかは友の為、戻らねばならなかった。

狼狽するさやかに、まどかは違和感を感じ、質問を浴びせた。

さやかはあっさり答えた。

まどか「それって大事なんじゃ…」

さやか「やっぱり?今からだと走らないと間に合わないしね」

まどか「でも、たとえ間に合ってもさやかちゃんが…」

さやか「杏子を見捨てるよりずっと良いよ…しかし間に合うかな」

新郎「私が送れば、すむ話じゃない?」

まどか「あ!」

さやか「どういう事?」

そうして直ぐに、新郎の、言葉では言い表せない、ある助力によって、さやかはさしたる労苦なく町に着いた。

約束の時間より半日程、余裕があった。

当然、疲労困憊でもなく意気軒昂そのもので、王の心打つものではなかった。

しかし、仲間を思う気概だけは認めようとしていた。

qb「キャップイ!本当に戻って来るとはね…」

さやか「当たり前だ!疑ってすいませんって言え!」

qb「君が仲間を思う気持ちは、正直僕には理解出来ないものだ…しかs

さやか「謝れバーカ、バーカバーカ!」

qb「…しかし、君の様に多少アレでも生かす価値h

さやか「言ってごらん!ご、め、ん、な、さ、い!ほら!」

qb「…」

qb「…すまn

さやか「バーカ」

杏子は解放された。

さやかはエネルギーにされた。

~めでたしめでたし~

マミ「しかし、さやかは我等四天王の中で最弱…」

ほむら「その続きはいらないわ」

さやか「あれ?私死んだ?」

まどか「死んじゃったね…」

仁美「安らかにお眠りください」

マミ「美樹さんならバッドエンド感が無くていいかなって…」

ほむら「個人的な経験だとバッドエンド感しか無いけどね…さやかは」

さやか「…泣くぞー!泣いちゃうぞ!」

保守に支援…ありがてぇ、ありがてぇ…

~杏子の白い馬~

モンゴルの草原に杏子という少女がマミさんと暮らしておりました。

杏子は毎日、羊を追いかけまわす仕事をしていましたが、ある春の晩に不思議な生き物に出会いました。

杏子「何だお前?」

qb「キュップイ!umaだよ!」

杏子「私の知ってる馬と違う気がするけど、まぁ本人が言ってんだから間違いないよな!」

杏子は子馬を連れて帰る事にしました。

杏子「マミー、ウマー…」

マミ「また何か食べt…何それ?」

杏子「だから馬」

マミ「色々言いたいけど、まずそれは馬ではないわよ?」

qb「umaだよ!」

マミ「えぇー…馬どうこうより喋ったし…」

杏子「今日から、こいつも家族だからな!馬もちゃんとマミの言う事聞くんだぞ?」

qb「一つよろしく」

こうして子馬は杏子に可愛がられ大事にされました。

杏子と子馬はいつも一緒で、マミをして、二人は兄弟の様だと言わしめる程でした。

ある日、杏子達は一つの話を聞きました。

珍しい物好きの村長ほむらが、第一回ご自慢!家の珍獣コンテストを開催すると言うのです。

金一封も出るとあって、杏子達は参加する事にしました。

そして当日。

中沢「鳴き声が歌っている様に聞こえる犬です!」

犬「ワンワン!ワンワンワン!」

ほむら「…」

中沢「ほら!」

ほむら「…次」

まどか「エイミーって言うの!可愛い猫だよ!」

ほむら「優勝」

ブーブー…フツウスギルダロー…ブーブー

ほむら「ちっ…」

まどか「そうだよね…珍しくはないかな…」シュン

ほむら「気を落とさないで、すぐ三日後に可愛い動物コンテストをやるからその時エントリーしてくれない?…必ず優勝出来るはずだから…なんならまどか本人が(以下略)

まどか「ばいばーい」フリフリ

ほむら「ほむほーむ…次」

いよいよ杏子の番です。

杏子「はい、これ」

qb「やぁ!」

ほむら「…」

杏子「馬だよ!」

qb「間違いなくumaだよ!」

ほむら「見つけたわ…」ボソ

杏子「?」

全ての動物の紹介が終わり、とうとう優勝の発表です。

ほむら「優勝は…杏子の馬!」

杏子と子馬はとても喜びました。

村長は杏子に賞金を渡し、一つお願い事をしました。

ほむら「その馬を譲ってくれない?」

杏子「え?やだよ?」

ほむら「悪い事は言わないわ、そいつと居るとひどい目に会うかもしれないわよ?」

実は村長は以前、子馬に似た生物にひどい目に会わされた過去がありました。

その生物を探すため、こうしてコンテストを開いていたのです。

杏子「…」

杏子「やっぱり、やだ!」

ほむら「…そう」

話し合いは物別れにおわり、杏子達は家路につきました。

杏子「何だってんだよな!」

qb「きっと、別の個体だね…人間を喰いものにする奴が居るって聞いた事がある…」

杏子「そうなんだ…」

二人で話していたその時です。

突然、目の前で子馬が穴だらけになりました。

ピクリとも動きません。

状況を理解して、杏子はとても悲しみました。

そして、泣きながらマミの待つ家に亡骸を運んだのです。

マミ「遅かったじゃない!…馬だけ先に帰ってきたから心配したのよ!」

杏子「マミー、馬がー…あれ?」

qb「やあ!僕の死体を回収してくれたんだね!ありがとう!」

杏子「え?…え?何で?」

qb「僕らの体は替えがきくんだ!心配させてごめんよ!」

杏子「馬ー!」ヒシッ

こうして、二人と一匹はまた幸せに暮らし始めましたとさ…

杏子「…」スピョスピョ

マミ「…」スヤスヤ

qb「…ふぅ」

qb「…上手く穏健派の個体を始末できたもんだ…しかし、ほむらもしつこいね…今回ばかりは感謝するけどさ」

qb「さて、後はこの二人も契約させれば僕のノルマは達成だ…キュップイ!」

~めでたしめでたし~

qb「ふぅ」

エイミー「…」

qb「ベランダで猫に話して聞かせる…」

エイミー「ニャ?」

qb「なんて寂しいんだ…」

エイミー「…」ゴロゴロ

qb「しかし、このての話はほむらに殺されかねないしね…」

エイミー「ニャー」

qb「キュップイ!…僕にそんな気は更々無いよ…もうね」

~花咲かまどか~

昔々、まどかという心優しい者がおりました。

まどかが家で料理をしていると、隣に棲んでいる中沢が叫んでいました。

中沢「人ん家の畑に勝手に入ったな!鍋にして食ってやる!」

まどかが外に出て見ると、痩せて傷だらけの猫がフラフラ足元に来ておりました。

まどかは優しく抱き上げると、すぐに中沢がやってきます。

中沢「鹿目さん、そいつを渡すんだ!罰として主に食べなきゃならない!」

まどか「酷いことは駄目だよ!許してあげて!」

そう言って頭を下げ、作ったばかりの料理を中沢にあげました。

すると、なんと千両箱が出てきたのです。

家に戻り開けてみると、中にはぎっしりと小判が敷き詰められておりました。

まどかは、初めて見た小判に大はしゃぎです。

その様子を壁の隙間から見ている者がおりました。

中沢です。

中沢「目的とは違うものが見れたが、こいつはラッキーだな…」

次の日、中沢はまどかの留守を狙い、昼寝しているエイミーを頭陀袋に入れ、下着とともに奪って行きました。

そして、無理矢理エイミーに宝探しをさせたのです。

エイミー「…」

中沢「もう、許さん!僕の五臓六腑にお前の味を教えてやる!」

中沢は突進してきます。

エイミーが肉球に力を入れると、プニプ肉球が岩のように固くなりました。

エイミー「愚かなり…」

すぐさま、中沢のマウントを取ると、両手で顔面を殴り始めました。

ほむら「突然ですが実況のほむらです!」

ほむら「エイミー強い!エイミー強い!」

ほむら「中沢何も出来ない!」

ほむら「誰が予想出来ましたでしょうか!死合いは一方的な展開になってきたぁ!」

ほむら「おぉっと…あれは?…中沢タップだ!タップのようだぞ!」

ほむら「しかしエイミー、攻撃の手を緩めない!中沢の人生ごとkoするつもりかー!?」

ほむら「…」フゥ

ほむら「じゃ、後は私がやるから…」ファサッ

ほむらは中沢の懐から純白の布を取り出すと大切に仕舞い、坦々と土をかけ始めたのです。

エイミーはそのままスタスタとまどかの所に戻りました。

さやか「一回、ほむらに紹介してもらったけどエイミー可愛いよね!」

ほむら「エイミーがひどい目に会わなくて良かったわ…」ホッ

まどか「ほむらちゃん、凄く仲良いもんね」

マミ「今度、私にも紹介してね」

ほむら「もし、エイミーが死ぬような展開になってたら、私はさやかを…」

さやか「怖っ!最後まで言えよ!」

マミ「今度、私にも紹介してねってば!」

ほむら「半分冗談だから安心なさい」

さやか「もう半分は!?」

杏子は喜び、壺に手を突っ込んだ。

しかし、杏子は欲張りなので豆をたくさん握り混んだ。

杏子「あれ?抜けない?」グイグイ

どうやっても抜けない。

皆様はお気付きだろうが、豆を離さない為である。

杏子「ふぐぅ…」ジワッ

泣きそうになっていると、マミが通りかかった。

マミ「何してるの?」

杏子「抜けなくなったんだよ!」

マミ「何で?」

杏子「知るか!豆がいっぱいあったから食べようと思って手を突っ込んだら…」

すぐにマミは全てを理解した。

マミは近くに行って、杏子の脇腹をくすぐった。

杏子「ちょっ…イヒャヒャ、ヤブッ…バカッ…」///

スポンッ

杏子「あ…抜けた」

力の抜けた、杏子の手から豆が離れたからだ。

杏子はマミにとても感謝した。

マミ「こういうものは、少しずつ取れば良いでしょう?」スッ

キュ

マミ「あら?…え?嘘!?豆すら触ってないのに?」

杏子「あー…そりゃそうだよ。入口は私の手でもギリギリだったもん」

マミ「ちょっと!?それじゃ私の腕が佐倉さんより俄然太いみたいじゃない!?」

杏子「みたいって言うか…うーん」

マミ「ンググ…」プルプル

杏子は油を探しにいった。

戻って来た時には何故かほむらもついてきた。

ほむら「巴さん…」

マミ「こんな時だけ、さん付けで呼ばないでくれる!?」

杏子「ごめんマミ!油無かった!」

ほむら「ぺぺしか無かったけど良い?」

マミ「この際、何だって良いわよ!」

こうして、数時間にも及ぶプレイの末、マミの腕は無事抜けた。

口に入れても問題ないタイプなので、豆も無事だった。

マミは壺が嫌いになり、超音波振動の器具を腕につけるようになった。

~めでたしめでたし~

マミ「美樹さん、覚悟は良いわね?」

さやか「杏子が細いだけですって!」

杏子「てか、さすがの私でもここまで食い意地はってないっての」

ほむら「杏子、この花瓶に干し葡萄が入ってるわよ?」

杏子「いっただきー」ズボッ

まどか「…」

杏子「あれ?抜けない?」

マミ「…活けてあった花は?」

~ハメルンの弓笛鳴らし~

昔、ハメルンと言う町でほむらが大繁殖し人々を困らせていました。

不衛生なほむらから疫病が蔓延すれば大変です。

そこで、町の人達はお金を出し合い、駆除専門の人を雇うことにしたのです。

町に来たのはまどかと言う、女の子でした。

まどか「わかりました!ほむらちゃんは私が責任をもってここから離れさせます!」

中沢「まじで頼むよ?…高い金払うんだから」

その夜、まどかは弓笛を携えて現れました。

そして、空に向かって構えたのです。

朝になる頃には、町にほむらは一匹もいなくなりました。

しかし、一息付くまどかに町の人達は言いました。

中沢「見事な手際だったね」

まどか「ありがとうございます」

中沢「でも、凄いのは君じゃなくて、弓笛だろ?それさえあれば誰だってこなせる…だから君にお金は払わないよ」

まどか「えぇっ!そんな…」

中沢「第一、手際が良すぎる。いるんだよね…自分で問題を起こして金を稼ごうって輩がさ…」

まどか「…」

まどか「そうですか…では失礼します」

まどかは頭を下げます。

まどか「仕事を途中で投げ出すのは不本意ですが…」スタスタ

まどかは町を出ていきました。

中沢「…?…途中で?…途中ってどう言うこと?ねぇちょっと?…弓笛使いさぁーーん!?」

そうなのです、実はこの後重要な仕事が残っていたのです。

それは、ほむら達に会う必要があるということ。

生粋のマドカーであるほむら達にとって最も残酷な嘘なのです。

ダレがダマした?

ダレがカタった?

怒り狂うほむら達の矛先は…

~めでたしめでたし~

マミ「暁美さんにはホラーが似合うわ、怖くても行動する感じ」

ほむら「その割に、私自身が恐ろしさ全開だったけど…」

さやか「ホラーって言うか、サスペンスな感じ…犯人側の」

ほむら「あなたは、コメディだものね…失恋系の」

さやか「ムキィー!」

ほむら「杏子はヒューマンで、まどかはファンタジーかしら?」

マミ「私は?やっぱりヒーr…

一同『パニック』

~気狂いさやか~

ある日、さやかが狂いました。

ほむら「何て事かしら…正常な時でさえ手を焼くのに、あんな風になったら何をしでかすかわからないわ」

杏子「一週回って、大人しくなるなもよ?」

ちょっとだけ、ほむらは期待しました。

さやか「うっひょー!うひょはー!」ケタケタ

まぁ、どうにもなりませんでしたが…

~めでたしめでたし~

さやか「…」

さやか「なにこれ?」

ほむら「イソップでも、特に短い部類の話よ」

杏子「手がつけられない奴は、どう転んでも手がつけられないって話」

さやか「…」

~欲張りなマミ~

ある日、マミはケーキを食べていました。

もちろん、一人です。

ふと、前をみると鏡の中でもケーキを食べているマミがいます。

マミ「あら?貴女の苺の方が少し大きかったかしら」クスクス

そう言ってマミは鏡に手を当てました。

マミ「やっぱり入れない…か」

~めでたしめでたし~

ほむら「寂しい…寂しすぎる…」

マミ「やってないわよ!」///

まどか「だ、大丈夫ですよ!私も鏡に話し掛ける事ありますから!」///

マミ「…鹿目さん…そういう話では…」

まどか「え?…あっ!」

さやか「まどかが勝手に自分の恥ずかしい趣味を暴露した…」

まどか「しゅ、趣味じゃないよ!」///

ほむら「可愛いわ」ホムホム

~ほむらと鼠~

ある家にたくさんの鼠がおりました。

それを聞きつけた猫のほむらが、家にやって来たのです。

qb「キュップアー!…ほむらが来るぞー!」

ほむらは次から次へと鼠を食べてしまいました。

すると、当然鼠は隠れてしまいました。

ほむらは鼠を誘き寄せるため、病気の振りをして倒れました。

しかし、倒れているほむらに鼠は言いはなったのです。

qb「キュププ、騙されないよ…君が骨になったって信用するもんか!」

ほむらが悔しがった、その時です。

女の子が家に入ってきました。

まどか「わわ、猫さんが倒れてる!病気かな?…大丈夫?」ダキッ…ナデナデ

ほむらはどうでも良くなりましたとさ…

~めでたしめでたし~

ほむら「イソップは短いのが多すぎて、いじり辛いわ…」

qb「言う割にいじり倒してるけど…」

まどか「ほむらちゃんは本当にqbに容赦ないよね…」

杏子「でも、家に上げたりもしてるよな…」

マミ「最近はqbも暁美さんの側に居る事が多いし…」

さやか「あぁー!まさかツンデレ?…それだけのキャラを持ちながら更に属性を追加しようとは、ほむらは策士ですなー!」

ほむら「ちっ」

さやか「うん…友達にマジ舌打ちは、やめようか…」

~悪賢いほむら~

昔、ある土地は日でり続きで、食べ物があまり取れませんでした。

そこに住んでいたほむらも、食べ物が無い為、痩せてゆくばかりです。

そこでほむらは杏子が住む草原の城へ出かけました。

ほむら「杏子様…私は、水上の城のさやか様の使いで参りました。さやか様は、毎日魚ばかりで食事に飽きております」

杏子「まぁ、魚は旨いけど、毎日はなぁ…」

ほむら「ケーキが食べたいと抜かしましたが、麦がございません。そこで百籠程、麦を譲っていただけないでしょうか?…お礼に城で一番立派なマミを差し上げると申しております」

杏子「マミか…良いよ!引き受けた!」

杏子はすぐに百籠分の麦を用意させました。

ほむらは杏子の兵隊に言いました。

ほむら「後は私が引き受けます。どうか 帰って休んでください」

兵隊が行ってしまうと、ほむらは麦を全て盾へ入れてしまいました。

翌日、ほむらはさやかの住む水上の城へ行きました。

ほむら「私は、杏子様の使いで参りました。草原の城にはケーキを焼く麦はございますが、スープに入れる魚が一匹もありません」

さやか「確かに出汁は大事だかんねー」

ほむら「そこで百籠程、魚を譲っていただけないでしょうか?…お礼に城で一番立派なマミを差し上げると申しております」

さやか「マミさーん!よいぞよ!引き受けた!」

さやかはすぐに、百籠の魚を用意させました。

ほむらはさやかの兵隊に言いました。

ほむら「後は私が引き受けます。どうか 帰って休んでください」

兵隊が行ってしまうと、ほむらは魚を全て盾へ入れてしまいました。

ほむら「これだけあれば、困る事は無いわ」

満足したほむらは、盾から長い長いロープを取り出しました。

それから数日後、杏子がほむらを呼びました。

杏子「マミが一向に届かないけど?」

ほむらは長い長いロープの片方を杏子に握らせました。

ほむら「どうかご安心ください。お届けしようと思っていたところでございますがマミが色々ブーたれて、なかなかお連れする事が出来ません」

杏子「まじか…しょうがねぇなぁマミの奴」

ほむら「申し訳ありませんが、マミをこのロープの先に繋ぎますので、明日の正午に引っ張ってもらえませんでしょうか?」

草原の城を出たほむらは、そのままロープの片側を持って草原の城へ行きました。

ほむら「さやか様、マミの準備が出来ました。しかしマミはあまり動きたがらないので、なかなかお連れすることが出来ません」

さやか「マミさん…さすがマミさん」

ほむら「申し訳ありませんが、 マミをこのロープの先に繋ぎますので、明日の正午に引っ張ってもらえませんでしょうか?」

次の日。

マミ「暁美さん?これは何?」

ほむら「…」クルクル

マミ「説明してもらえると助かるのだけど…」

ほむら「…」ギュッ

マミ「無言で縛られると、怖いんだけど…」

ほむら「…」グイグイ

マミ「喋って!お願いだから!」ガクガク

ほむら「いいから…動かないで…」チッ

マミ「ほっ…私に固定している、このロープは何?」

ほむら「さぁ?さやかと杏子からのサプライズみたいだけど?」

サプライズと言う言葉が大好きなマミは大人しくギチギチに縛り上げられました。

ほむらは当初、首に回すように引っ掻けるつもりでしたが、悪のりが過ぎると思いやめました。

そして、正午。

杏子と兵隊が、ロープを引っ張り始めました。

同時にさやかと兵隊も、ロープを引っ張り始めました。

杏子「おおっ、マミの奴どんだけ動きたくねぇんだよ!」グググ

さやか「さすがマミさん!なんて力!」ギギギ

杏子とさやかが頑張るなか、マミは大変な事になっていました。

マミ「割れる!分離しちゃう!アタッカーとナッターになる!」

杏子「オーエス!オーエス!」

さやか「オーエス!オーエス!」

マミ「んぎぎぎギギギ…」ギリギリ

杏子「オーエス!オーエス!」

さやか「オーエス!オーエス!」

マミ「んごごごゴガガ…」ギリギリ

あまりのマミの力に杏子もさやかも一旦休憩しました。

マミ「はぁ…はぁ、そう…そうなのね…これが二人のサプライズと言うわけね…」

マミ「…ふふふ」

力の抜けたロープをマミは思いきり引っ張りました。

休んでいた杏子とさやかはロープを体にくくりつけたままだったので、あっさりマミの元へ手繰り寄せられました。

マミ「二人とも、サプライズが好きなのよね?」ニコ

さやか「何であんたん所のマミさん、メッチャ切れてんの!?」ヒソヒソ

杏子「お前のマミだろうが!私が知るかよ!」ヒソヒソ

マミ「あなたたちにもサプライズをくれてやるわ」

マミが巨大な銃を構えたかと思うと、閃光がはしり、両者の城はかき消えました。

技名すら言わない程のマミの怒りに二人は怯えました。

マミ「何故、私を引っ張ったのか納得の行く理由を説明してもらえる?」ニコ

杏子「だって、さやかがマミくれるって…」

さやか「はぁ?くれるのはあんたからでしょうが!」

杏子「?」

さやか「?」

マミ「?」



杏子「おらぁああ!何処だほむらぁぁああ!!」

さやか「ボコボコにしてやるボコボコにしてやるボコボコニシテヤルボコボコニシテヤル…」

マミ「この辺りを焼き払って、燻し出すのよ!!」

少し離れた場所でほむらは魚と麦を使った出汁茶漬けに舌鼓を打っておりました。

ほむら「あー面白かった」カチッ

ほむらは食事を終えると、世界をやり直しましたとさ…

~めでたしめでたし~

まどか「悪ほむらちゃんだったよ…」

ほむら「まどかにこんな真似した事無いわ!」

さやか「私らにはあるんかい!」

ほむら「この話は、皆生きてる分、可愛いものだわ…」

杏子「私らに何したんだよ…」

ほむら「聞きたい?」

さやか「聞きたくない…」

ほむら「さやかから?…あなたの時は、上條君に告はk…」

さやか「聞きたくない!聞きたくない!」

寝ます。

次は土日です。待っていただければ幸いです。

おやすみなさい、いつも読んでくれてありがとう。

~マミとキリギリス~

季節は実りの秋、あるところに働き蟻のマミがいました。

毎日、せっせと食べ物を巣穴に運んでいます。

ある日、マミは角砂糖を運ぶ帰りに恭介と言うキリギリスに会いました。

マミ「私が力あるからって…なんで巨大な角砂糖を一人で…」ズルズル

恭介「働き蟻は大変だね」~♪

マミ「綺麗な音色だけど…貴方は食べ物を蓄えなくていいの?」

恭介「蓄えるもなにも、見てごらんよ…食べ物は至るところにあるじゃないか?」

マミ「まぁ、貴方が良いなら良いのよ…」

マミは少し手を休め、音色を聞き、キリギリスと少し話してから別れました。

そうして、マミは懸命に食べ物を運び続け、恭介は夢中で音色を奏で続けました。

季節は冬。

たくさんの食べ物を蓄えたマミは巣穴で悠々暮らしていました。

外にも出れないので、tvを見ながらゴロゴロしています。

マミ「そういえば、あのキリギリスはどうしてるかしら…」

トントン

その時、巣穴の戸を叩く音が聞こえました。

こんな寒い日に誰だろう?マミは戸を開けました。

中沢「遊び呆けてたら、冬になってた…」ガクガク

さやか「同じく!」ブルブル

マミ「本当に誰よ!」

毎年来てる冬対策を怠ったのが悪い!と、マミは蚯蚓と蛞蝓を追い返しました。

さやか「びぇー!そんな殺生なー!」

中沢「恨むぞ…春に戸を開けたら僕の死体が転がってるからな!どんな噂が立っても知らないぞ!」

マミは少しの食べ物を投げつけて、戸を閉め施錠しました。

マミ「まったく、何だってのよ…」プンプン

マミ「あら?」

戻ってきたマミは、tvを見て驚きました。

そこにはあのキリギリスが映っていたのです。

ほむら「リアルそのままね」

さやか「なんだとー!」

ほむら「ある程度、努力しないとこうなるわよ」ファサッ

さやか「うっ…」

ほむら「とりあえず、追試も落としたら次の試験までマミのケーキは無しよ」

マミ「そうねぇ、その期間は佐倉さんに食べて貰うから」

さやか「そんなぁ…」

杏子「落、と、せ!落、と、せ!」

さやか「あんた…」

さやかがホムーラさんの家に着いた時、ホムーラさんが聞きました。

ホムーラ「あら?貴女はどうしてそんなに震えてるの?」

さやか「ひっ…だって、さっき…この家の納屋に、蠢く影を見たから…」

ホムーラ「あぁ、それはたまたま出会した炭焼きの中沢ね…自分で炭を焼くのは面倒だから、黒く染め上げて奴隷にしたの」

さやか「他にも、黄金に輝く人も見たんだけど…」ゾク

ホムーラ「それは、狩人のマミね。狐狩りに来ていたので、狐色に染め上げて奴隷にしたの」

さやか「あと一人…血みたいに赤い人が歩いてたけど…まさか…」ブルブル

ホムーラ「それは、獣を綯わす杏子という者よ…獣の血の匂いをさせてたから、赤く染め上げたのよ…質問は終わり?」

最後に怯えながらさやかは言いました。

さやか「実は…この家の窓からホムーラさんが見えたんだけど…」

ホムーラ「…そう」ピク

さやか「まどか、まどかと言いながら、リボン片手にブリッj…

ホムーラ「ッパァアアア!!!」

謎の奇声と共にホムーラさんは、さやかを薪に変えてしまいました。

ホムーラさんはさやかを掴み、乱暴に竈の火にくべました。

そして、小さくつぶやきました。

ホムーラ「湿気た薪…」

~めでたしめでたし~

マミ「おしまい」

ほむら「いいわね…あなた達が奴隷なんて」

杏子「こえぇよ…」

さやか「私は青に染め上げられると思ったのに…」

まどか「なんか青に染め上げるって、かっこいいね」

さやか「ふふーん」

ほむら「使い道が無いから薪にされたんでしょ?」

さやか「あんだってー!」

マミ「蒼に染め上げる…と」

~ホム頭巾~

ある小さな村に、まどかと言う女の子が住んでいました。

まどかはいつも頭にほむらがくっついていたので、皆からホム頭巾と呼ばれていました。

まどか「ほむらちゃん、ずっとしがみついてて疲れない?」

ほむら「心配は要らないわ!」クンクン

まどか「私、最近肩こりが酷いんだよね…」

ほむら「!…言ってくれればマッサージするのに!」モミモミ

まどか「ふぁ…気持ちいい…伝わってないけど、気持ちいい…」

ある日まどかは、お母さんにお使いを頼まれました。

森外れのマミの家にワインとパンを届けるのです。

まどか「ふひぃ…重たい…」

ほむら「私が持とうか?」

まどか「うん、それ意味無いよね…」

ほむら「?」

まどかは疲れてしまい、森の泉でひと休みする事にしました。

まどか「そうだ、マミさんのおみやげに綺麗な花を摘んでいこう!ほむらちゃん、頼める?」

ほむら「御安いご用よ!はい!」カチッカチッ

まどか「あれ?」

まどかの籠の中にはいつの間にか、たくさんの綺麗な花が並べられておりました。

まどか「そうなんだよね…ほむらちゃんは、物臭な訳じゃないからややこしいよね…」

ほむら「?」

杏子「…何だあれ?」

その様子を物影から見ていたのは、狼の杏子でした。

人の匂いに釣られて来てみたら、人が人に覆い被さった様な、謎の生物に出会ったのです。

仮に人間同士だとしても、あの状況を良しとしてるなら、人としてお終いです。

杏子「あれは手を出さない方が良いかな…」スタコラ

杏子は近くにマミの住む家がある事を思いだし、そっちを食べることにしました。

マミ「フフフ…この魔力の聖域に足を踏み入れようとする者よ、名乗りなさい」

まどかなら、おまけのほむらが突っ込むはずです。

しかし返事はありません。

マミ「違う人だったみたいね…危ない危ない」フゥ

杏子「こいつも駄目だ…昔はこんな森じゃなかったのに…」スタコラ

仮に本当に不思議な力があっても、魔力なのに聖域とか言い出したら、人としてお終いです。

食べると馬鹿になるかもしれません。

杏子は大人しく兎辺りを狙うことにしました。

杏子が居なくなると、入れ違いでまどかがやって来ました。

まどか「はぁ…ふぅ…やっと着いたよ」

ほむら「思ったより、掛かってしまったわね」

まどか「…」

まどか「マミさーん!パン持ってきたよー!」

ほむら「さっさと開けなさい、まどかは疲労困憊よ」

まどか「…」

マミはまどかの声を聞き、戸を開けました。

マミ「いらっしゃい。遅かったわね」

まどか「てぃひひ、ごめんなさい」

マミ「鹿目さん達、さっきノックした?」

ほむら「してないわよ?」

マミ「やっぱり、別の人だったのね…さすが私」ホッ

まどか「?」

まどかが一息ついていた頃、杏子も兎で腹を満たしておりました。

杏子「始めから、こっちにしときゃ良かったな!」ケプッ

腹がふくれ、ゴロゴロしていると、草をわけ何かが近づいてきます。

杏子の目の前に現れたのは猟師のさやかでした。

さやか「なんだ…狼か…」

さやかは毛皮などは剥がず、食糧専門の山師でした。

杏子「近づくな」グルル

さやか「なにもしないよ?…安心なさいな」

杏子「この森の人間は信用出来ねぇ」

さやか「ほら、怖くない」

杏子「怖がってる訳じゃ無いっての、引いてんだよ」グルル

さやか「ね、怖くない」

杏子「聞けよ」ガリッ

さやか「ぎゃー!ラ、ラ、ラステルさーん!」スタコラ

さやかは泣きながら逃げ出しました。

若干猟師にしては致命的な部分もありましたが、反応は意外とまともだったので、杏子はこっそり様子を見る事にしました。

しかし、さやかはよりにもよって、魔力の聖域に逃げ込んだのです。

さやか「開けてー!ゴマー!開けるゴマ!開くのだー!」ドンドン

まどか「何かな?」カチャ

さやか「うぶぉ!なにそれ?頭に…なにそれ?」

マミ「ちょっと!鹿目さん勝手に…」

まどか「わ…怪我してる、大丈夫ですか?」

さやか「痛いよ?ヒリヒリする…でもなんで私の疑問はスルーされたのかな?」

ほむら「…」

マミ「あれ?貴女この前の…」

こうして、さやかはマミの家で傷を直してもらい、なんだかんだ話が盛り上がり四人仲良く夕食を食べました。

杏子「打ち解けやがった…マジかあいつ…」

杏子はこの森にろくな人間が居ない事を確信し、縄張りを隣の森に移しましたとさ…

~めでたしめでたし~

仁美「お二人は仲がよろしくて、妬けてしまいますわ」

ほむら「少なくとも私の最高の親友は、まどかだわ」

まどか「…」///

さやか「すげぇ恥ずかしい事をサラッと言った」

マミ「いいじゃない!…一度言われてみたいわ」チラッ

杏子「うっ」ギクーン

杏子「…マ、マミは私の最高の仕事仲間だよ」

マミ「仕事仲間…そうよね…」グスッ

杏子「泣くほどの事かよ!?」

~マミの重さ~

随分と昔の話。

中国の都へ、遥か南の国からマミが贈られてきました。

皆、初めて見るマミに興味津々です。

ほむら「へぇ…随分とデb…大きな生物なのね…」

まどか「確かに、こんなに…」

まどか「…」

まどか「ふ、ふくよか!…ふくよかな生物は見たこと無いね!」

ほむら「上手いわよ」ナデナデ

まどか「てぃひひ」

マミ「…」

杏子「でも、これだけでかいと重さが気になるなぁ…」

qb「でも、こんな大きな生物を計る量りは無いね」

杏子「だよなぁ…いくら皇帝でも、こんな大きな生物を量りに掛けようとは考えないだろうし…」

qb「確かに、気にはなるけどね」

マミ「…」

その場にいた者が、何か良い方法は無いかと相談してみましたが、中々良い案は出ません。

皆が諦めようとしたその時、背後から阿呆みたいな声が聞こえてきました。

さやか「悩んでますなぁ? …フッフッフ、私が量り方を皆に教えてしんぜよう!」

ほむら「何だ、さやかか…これは小難しい話だから、髪を青く染める様な小娘には無理よ」

さやか「地毛だよ!…本当だって!本当なんだって!いかにマミの様な重い生物でも簡単に量れるんだって!」

マミ「…」

qb「めんどくさいなぁ…やれやれまったく…じゃあやって見せてよ」

さやか「まずは船に、マミを乗せるのだ!」

ほむら「沈んだ位置で、重量を知ろうとでも言うのでしょう?」

さやか「あれ?」

杏子「そんなのは、とっくに話しに出たんだよ」

皆はため息をつきました。

さやか「?…じゃあなんでやらないのさ?」

qb「問題はマミが乗船して無事な船があるのか?と言うことだよ…」

マミ「…」

さやか「でも、一トンくらいでも余裕で…」

皆はやれやれと再度ため息をつきました。

qb「簡単に説明するよ…タンカー系の輸送船でも、耐荷重量は想定設置面積に荷重が分散された形で計算しているんだ。マミを見てごらんよ…あのサイズにどれ程の重量を秘めていると思うんだい?…あの小さな軸足二本が、その圧倒的重量を支えているんだ。…おそらく、その集中荷重は船を甲板ごと貫く程に…」クドクド

さやかにはちんぷんかんぷんでしたが、ほむら達が深く頷いているので、合わせて頷く事にしました。

マミ「…」

まどか「万が一重すぎて、船を壊すわけにはいかないもんね…万が一にだけど…」

杏子「さっきから、まどかは保険はるなぁ」

ほむら「まどかは良いのよ、マミを怒らせて圧死させられたらどうするのよ!?」

皆が頭を悩ませるなか、とうとうマミが口を開いたのです。

マミ「…楽しい?」

マミ「楽しいか!?」

マミ「人を辱しめて楽しいか!?」

マミ「…だいたい、そんなに重いわけないでしょう!!」

切れたマミは船に飛び乗りました。

スタッ…バキッ…メキッ…バキッ…ズボッ…ボチャ…ブクブク

船はマミの重量に耐えきれず、マミは床を貫いて海に沈みました。

予想以上に重かったマミは二度と浮上する事はありませんでした。

~めでたしめでたし~

中沢「めでたしめでたし!!」

さやか「すごい…縛り付けてある植樹から大声で叫んでる…」

ほむら「よほど、縛ったマミと殴ったさやかを恨んでる見たいね」

マミ「じゃあ、口も縛ってくるわ…」スタコラ

さやか「目を突いてくるね」スタコラ



ムグー…



杏子「静かになったな…」

寝るのだよ。

私は初見で、中沢に期待していた。
きっとdr.マンハッタン並の超人パワーで魔女もろともqbを殲滅してくれるだろう…と。

きっと魔法少女を幸せにするのは奴だと…
なのに、あの体たらく。

なぁ、かぁぁ、ざあぁぁ、わあぁぁああ!!

あ、おやすみなさい。
また明日。ノシ



ホムーラさんの元ネタってなに?

で、結局中沢って誰

>>593
ほむら「中沢くん……」

杏子「中沢って……誰だよ?」

というシーンが思い浮かんだ。

>>592
グリムの「トゥルーデおばさん」です。

>>593
物語に関係無いのに名前を賜った、許されざるモブ。

~少女と靴屋~

どこかの町の隅の隅。

小さな靴屋がありました。

靴屋のマミは真面目に働いていましたが、あまり靴は売れず、とうとう一足分の靴の皮だけになってしまいました。

マミ「この皮を張ったら、もう靴を作ることも無いのかしら…」

マミは皮を靴の形に切っただけで、その日は寝むってしまいました。

次の日の朝、目を覚ましたマミは驚きました。

何と、いつの間にか靴が出来上がっていたのです。

マミ「え?なんで…?」キョロキョロ

その靴はとても素晴らしい出来で、高い値段で買ってもらう事が出来ました。

靴屋はお金が出来たので、二足分の皮を買い、そしてその皮を切ったところで、また寝むってしまいました。

マミ「また?…嘘でしょ?」

なんと翌朝にも、靴が二足出来上がっていたのです。

そして毎日、同じ事が続きました。

皮を仕入れる量もどんどん増えて行き、マミは、すっかりお金持ちになりました。

マミ「しかし、綺麗に出来てるわ…」

繁々と眺めます。

マミ「どう作られてるのか気になるわね…あぁー、でも幽霊とかだったらどうしよう…」

それでも、とうとう好奇心に勝てず、夜中に工房を覗いて見ました。

夜深く、工房に突然二人の少女が現れました。

ほむら「さ、今日もやるわよ」

杏子「マミの奴、私らに遠慮して皮の量減らしてるよな」ハリハリ

ほむら「それだけ、生活が安定し始めたのでしょ?喜ばしい事だわ…」トントン

二人の不思議な格好の少女は人とは思えない動きで、あっと言う間に靴を仕上げました。

杏子「気付いた訳じゃ無いよな?」ハリハリ

ほむら「それは、無いわ。マミの事だから、気付いたら露骨に数を減らすだろうし…」トントン

マミ「…」ドキドキ

杏子「はぁ、さやか達は良いよな…面と向かって礼が言えて…」ハリハリ

ほむら「貴女もそうすれば良いじゃない?」トントン

杏子「いやいやいや…そんな簡単じゃねぇのさ、ほむらだってそうだろ?」ハリハリ

ほむら「私の場合は、今のマミの記憶には無いから…お礼を言ってもキョトンとされるだけだわ」トントン

何か、これ以上聞くのは悪い気がしてマミは工房を離れました。

次の日、マミは自分が仕上げられる分だけ皮を買い、朝から靴を作りました。

マミ「ふふふ。あの娘達にお礼をしないとね…でも、ばれたと知ったら二人共ばつが悪いでしょうし…」ハリハリ

少し悩んで、マミは手紙を書いたのです。

杏子「そっかそっか、マミにもばれてないみたいだし、恩返しは上手く行ったかな!」

ほむら「何言ってるの?完全に見られたのよ…」ハァ

ほむらがケーキとお茶を指差します。

ケーキが二切れとカップが二個置いてあります。

杏子「あぅ」///

ほむら「はぁ、恥ずかしい…二度とマミには会えないわ…」

杏子「うぶふぅ…」///

ほむら「恥ずかしがりすぎよ…万が一会ったって、マミはきっと知らない体で接してくれるわよ」ポン

杏子「それがヤなんだよ!」///

まどか「終わり!」

マミ「今からは全部、鹿目さんに話して貰おうかしら…」

ほむら「かまわないわよ、一向に」

杏子「これは、恥ずかしい」///

さやか「杏子は良い娘ですなぁ」

杏子「なんで、まどかは私の事に詳しいんだ?話したっけ?」

ほむら「私がね」

まどか「てぃひひ」

杏子「…ほむらこのやろう」

~さやほむ合戦~

昔々、あるところにさや蟹とほむ猿がおりました。

ある日、さや蟹はモゲラとまど蟹とおにぎりを食べている所でした。

ほむ猿「あら、奇遇ね…まど蟹」

さや蟹「げっ、ほむ猿」

ほむ猿「げっ、とは何よ…それより美味しそうなおにぎりね、一つくれない?」

まど蟹「あっ、私のでよけr…

さや蟹「あげるわけ無いでしょ?バカ?」

ほむ猿「っ…阿呆みたいに炭水化物ばかり胃袋に入れてたら手遅れになるわよ…只でさえ服のサイズが上がったのに…」

さや蟹「はっ、スタイルばっか気にして、いかにも病み上がりですって感じだした、ガリガリの転校生よりゃマシでしょ?」

ほむ猿「確かにマシかも知れないわね。私がガリガリだと思ってしまう、貴女の狭い視野からしてみれば、ね?」

さや蟹「おぉ?」

ほむ猿「あぁ?」

仲の悪い二人はいつも喧嘩ばかりです。

一緒にいたまど蟹も呆れています。

まど蟹「ダメだこの二人は…この二人はダメだ…」

まど蟹「この二人は本当にダメだ…」

ほむ猿「さすがに、まど蟹に言われるのは傷つくわ…」

さや蟹「…そんな冷めた目でこっち見ないで?」

まど蟹「だったら仲良くしてよ!」

ほむ猿「貴女のせいでまど蟹に怒られたわ、砕け散りなさい」

さや蟹「怒られたショックで髪の毛ずる剥けになれば良いのに」

ほむ猿「坊主なら貴女の方が似合うわよ?そんな人工着色料全開の髪の毛より違和感無いわ」

さや蟹「…まな板が」

ほむ猿「おぉ?」

さや蟹「あぁ?」

まど蟹「…」

まど蟹「…なんだこいつら…」

さや蟹「やるっての?」

ほむ猿「そんな度胸が貴女にあるのかしら?」

さや蟹「きーっ!やったろうじゃん!」

こうして、互いに一線を越え二匹は決着をつける事になりました。

二匹共に、モゲラやまど蟹、杏子蜂なんかにそれぞれ協力を申し入れましたが、面倒な事になりそうだと断られました。

さや蟹「奴は、ザ・ワールドを使うからな…やるからには先手を取らないと…はっ!?」

悪寒が走ったさや蟹は岩の下に隠れました。

その瞬間、今までさや蟹がいた場所に大量の青柿が降り注いだのです。

ほむ猿「ちっ」

さや蟹「現れたな…」

そして戦いが始まりました。

さや蟹が馬糞をほむ猿に浴びせかけると、どこからともなく現れた臼がさや蟹を襲います。

手数は圧倒的にほむ猿でしたが、さや蟹も硬い甲羅と再生力で決定打を許しません。

さやか「くっ!顔面ホームベースが…むははは!お前で野球をしてやろうか!?」

ほむら「なるほど、合点がいったわ。だから相撲取りを目指しているのね…」

さやか「ぬがー!!」

まど蟹「…」

戦いの間、二匹の罵声も止むことはありませんでした。

ほむ猿「n、t、r!n、t、r!」ポカスカ

さや蟹「コ、ミュ、障!コ、ミュ、障!」ポカスカ

まど蟹「…」キュラキュラ

ほむ猿「だいたい、剣?使えもしない剣を武器に選択した神経がわからないわ…」ギリギリ

さや蟹「んな事、言い出したらあんた盾じゃん!素手で戦うつもりだったのかなー?」グググ

杏子蜂「おい、お前ら…」

ほむ猿「手出し無用よ!」

さや蟹「邪魔すんな!」

杏子蜂「いや、まど蟹が尋常じゃない顔でお前ら見てるけど?」

ほむ猿「へ?」

さや蟹「え?」

二匹の向いた方向にはまど蟹がいました。

笑いもせず、怒りもせず、無表情でランドモゲラーの上に立っておりました。

ランドモゲラーの左右のドリルがうねりをあげ、今にも襲い掛からんばかりです。

ほむら「待って!待ってまどか!落ち着くから!落ち着いたから!」

さやか「まー!すんません!なんかすんません!」

すぐに、二匹は戦いをやめました。

まど蟹「喧嘩は終ワり?」

ほむ猿「はい!」

まど蟹「仲良くスる?」

さや蟹「します!」

まど蟹「なンだ残念。私も参加シよウと思っタノに…てぃヒひ…てぃひヒ」

一向に表情の変化が無い、まど蟹に二匹は震え上がりました。

それからは、少なくともまど蟹の前では仲良くする二匹の姿が見られましたとさ…

ランドモゲラー「…」

~めでたしめでたし~

仁美「私、怒ると怖いのはまどかさんだと、思っておりますの」

ほむら「同意見だわ、まどかに怒られたら反省するもの」

杏子「誰に怒られても、それが正当なら反省しろよ…」

まどか「ほ、ほむらちゃんに怒ったりはしないよ…」ワタワタ

さやか「と、言いつつ家ではほむら人形をぼこぼこに…」

ほむら「!」ガーン

まどか「やらない!やらないよ!さやかちゃん!もぅ、嘘言わないでよ…大事にしてるよ!」

さやか「いや、信じんなよ」

杏子「いや、持ってんのかよ」

寝ますね。

読んでくれた方、ありがとう。

また明日お付き合いください。

では、おやすみなさい。

中沢「肥料を分けてあげるよ!」ブンッ

そう言って、自分の糞を投げつけ、特殊な快感を得ていました。

まどかは遂に、中沢に我慢出来なくな り、畑に罠をしかけ中沢を捕まえたのです。

中沢「小癪」ブラーン

そして中沢を家の天井に吊るし、反省を促しました。

まどか「さやかちゃん、中沢君には反省してもらわないといけないから、縄をほどいちゃ駄目だよ!」

さやか「まっかせーなさーい!」

どこまでも頼りない返事を聞くと、まどかは畑仕事に戻りました。

さやかだけになると、中沢は話しかけました。

中沢「外してくれないか?デートに遅れてしまう」

さやか「ただ、逃げたいだけでしょうが!まどかに頼まれた以上、聞く耳は持たないよ!」

中沢「…」

中沢「逃がしてくれたら、上條とのデートをセッティングしてやるよ?」

さやか「いやいやいや、駄目駄目駄目、まどかの信頼を裏切る訳には…」ホドキホドキ

中沢「…」

さやかが縄をとくと、中沢は茶釜でさやかを叩き殺してしまいました。

さやか「無念」バタッ

中沢「愚かな美樹さんめ…でも、このままじゃ目立つな…」

中沢が横に目をやると、出来立てのお吸い物がありました。

中沢「…」

暫くして帰ってきたまどかは、さやかも中沢もいないので不思議に思いました。

まどか「さやかちゃん?さやかちゃん?もう…囲炉裏の火も消さないでどこいったんだろ…」

そして火に掛けてあったお吸い物のお鍋を見て、違和感を感じたのです。

まどか「量、多っ!」

まどか「もう…さやかちゃん作りすぎだよ…」グルグル

まどか「よかった、底は焦げてないみた…い…」グル…

まどかはお吸い物と目が合いました。

まどか「わーーー!」

まどか「わっわわーーー!!」

叫び声を聞き、やって来たのは仲良しの杏子でした。

杏子「おい!まどかどうした!?」

まどか「…ん…あぁ!杏子ちゃん!…さ、さやかちゃんの出汁が!dhaが私を見て…お吸い物がさやかちゃんに!」

杏子「とりあえず、落ち着け!さやかがどうしたって?」

まどかに詳しい話を聞いた杏子は憤慨しました。

杏子「…とりあえず、中沢は私がどうにかするから安心しな」

杏子は一つの作戦を考えました。

そして翌日、杏子は中沢に会いました。

杏子「よぅ中沢。じきに冬だし、薪集めに行かないか?」

中沢「…いいね…付き合うよ」

暫く薪を広い集め、その帰り道、杏子は中沢に気付かれないよう合図を送りました。

ホムホム

中沢「ん?佐倉さん?今、ホムホムって聞こえなかった?」

杏子「あぁ、それは、ここがホムホム山だからだよ…」

中沢「なるほど、ホムホム聞こえるからホムホム山か…不思議な山だね」

ホムホムホムホム

中沢「さっきよりも、音が近くなってるな」

杏子「ホムホム山だからね」

中沢が歩みを戻そうとした、次の瞬間。

背負っていた薪が突然、炎上したのです。

中沢「ぎゃあああ!!しかも臭い!熱いし臭い!薪からガソリンが染み出てきた!」

中沢はホムホム山の自然現象により、背中に重度の火傷を負いました。

次の日、寝込んでいる中沢の所に、杏子が見舞いに来ました。

杏子「どうだい?加減は?」

中沢「ホムホム山怖い…ホムホム怖い」ガクガク

ホムホム

中沢「!」キョロキョロ

杏子「どうした?」

中沢「い、今またホムホムって…」ガタガタ

杏子「空耳じゃねぇの?」

杏子「あぁー、こりゃホムホム山の呪いだな」

中沢「あっつい!あっつあっつい!」

杏子「水神様に詫びをしないと、もっと大変な事になるね」

中沢「…あれ?何も感じないぞ?…背中の感覚が無いよ?…え?背中取れた?」

数日後、背中の火傷もまぁまぁ治ったので、中沢は水神様のお社がある湖にやって来ました。

杏子「こっからは舟で向かうのさ」

中沢「泥舟じゃ無いだろうね…」

杏子「んな訳あるか」

湖には、作りも同じ二艘の舟がありました。

杏子「とりあえず、行こうぜ」

中沢「そうだね、呪いさえ無くなれば…あとはいつだって鹿目さんに復讐を…」

ホムホム

中沢「またぁ?」

中沢は急いで解呪に向かおうと、舟に乗り込みました。

カチッ

中沢「カチッ?」

杏子「…って、ほむらぁ!危ねぇな!私まで巻き込まれるトコだったぞ!?」

ホム?

こうして、中沢だったモノは湖に沈み、魚の餌になりましたとさ…

~めでたしめでたし~

マミ「あれ?また美樹さんがいない…」

まどか「出番がなくなって、どっか行っちゃった…」

さやか「…ただいまー、マミさん中沢居なくなってたよ?」

マミ「え!?リボン解かれたの?…常人に抜けられるとは思えないんだけど…」

杏子「…」

まどか「まぁまぁ、もうベランダから侵入とかはしてこないだろうし…ね?」

杏子「私に聞くな」

ほむら「…」ナデナデ

杏子「撫でんな!」///

~病気になったマミ~

ある日、マミが風邪になりました。

マミ「うう…寂しい」

qb「マミ!マミ!カルカン開けてよ!お腹すいたよ!」ユサユサ

すぐに、風邪の話を聞き付けて杏子がお見舞いに来ました。

杏子「なんだよマミ、風邪だって?…情けねぇなぁ」

qb「カルカン開け要員来たー!」

杏子「油断すっからだよ」ペリペリ…ポイ

マミ「返す言葉も無いわ」

qb「ヒャッホー」ガッガッ

二人で話していると、さやかがやって来ました。

さやか「マミさーん!大丈夫ですか?」ユサユサ

マミ「揺すらないで…大丈夫じゃないから…出ちゃう、出ちゃうから」

さやか「あ、差し入れ買ってきたよ!qbにも、はい」ペリペリ…ポイ

qb「ぺディグリー!!」ガッガッ

さやかの差し入れは大量のチキンフィレオと駄菓子のビックカツで、病気のマミには食べ辛い物ばかりでした。

マミ「…遠慮せず食べてて、お茶煎れてくるわね」ヨロヨロ

杏子「動いて大丈夫なのか?」

マミ「これくらいわね」

特に大丈夫でもありませんでしたが、マックの匂いが充満した部屋から一秒でも離れたかったのです。

マミ「うぅ…本格的にマズいわ」ガタガタ

この日、お見舞いに来たのはまどかでした。

まどか「マミさん?マミさん大丈夫?…聞いてたより辛そう」

マミ「辛いわ…」

まどか「わ、布団が汗でずぶ濡れ…替えはありますか?」

マミが指差した場所から、まどかが布団を用意します。

濡れタオルでマミの体まで拭いてくれました。

まどか「じゃ、こっちのパジャマに着替えてくださいね、私洗濯してきます」

マミ「何から何まで悪いわね…」

まどか「食事も用意できれば良いんですけど…私、料理が…」ティヒヒ

ほむら「心配には及ばないわ」スタッ

いかなり現れたのは、スーパーの袋を持ったほむらでした。

ほむら「台所借りるわね?」

暫くすると、良い匂いが漂ってきます。

まどかが洗濯を終えた頃には料理も出来ており、三人でほむら特製ミルク粥を食べました。

二人が帰るとマミの部屋はすっかり片付き、洗濯物も綺麗に干されています。

テーブルに少し多目に作られたミルク粥と替えのパジャマが置いてある事にも気が付きました。

マミ「二人とも」ホロリ

見舞いに来る人って大事なんだな、マミは切にそう感じましたとさ…

qb「あれ?窓が閉まっている…むむ?入れないぞ?」カリカリ

~めでたしめでたし~

さやか「さすがにこれはない!」

杏子「マミが病気になるわけ無いもんな!」

ほむら「さやかが言いたいのはソコじゃないわ」

さやか「私は見舞いの達人ですよ!」

マミ「何その、愉快な響き…」

まどか「でもcd以外、買っていくの見たこと無いけど…」

さやか「それでも、チキンフィレオは買わないよ…たまに食べると旨いけど」

杏子「食いたくなってきた」

~身代わりにされた杏子~

昔々、ある所に悪戯好きの兎、さやかがおりました。

ある日、狐のマミが畑でピーナツを育てているのを知ったさやかは、しめた!と喜びました。

次の日、マミが収穫しようかと畑に行くと、何者かに根こそぎ奪われていたのです。

マミ「許せないわ…ピーナツバターのお菓子が食べたかったのに」プルプル

目を皿にして痕跡を探すと、垣根の下にを見つけました。

マミ「ふふふ、見てなさい」

更に次の日、またもさやかは現れました。

さやか「やっぱり、ピーナツは美味しいですなー」

さやかが穴に入ると、バチンと言う音と共に足にリボンが絡まり、さやかは吊し上げられたのです。

マミが昨晩、捕獲用トラップを張っていたのでした。

さやか「これはマズイ。マミさん怒ると怖いしな…」

さやかが慌てていると、熊の杏子が、ノシノシ歩いてきました。

さやか「しめた!おーい、杏子ー!」

杏子「さやか、あんた何やってんの?」

さやか「今?マミさんに頼まれた仕事をね」

杏子「それ仕事だったのか…しかし兎耳が似合わねぇな…」

さやか「やかましいっ!マミさんが似合いすぎてるんだよ!…っと、そんなことより私疲れちゃってさ、報酬は全部あげるから、替わってくれない?」

杏子「報酬?」

さやか「マミさんの畑のピーナツだよ。ここで烏を追い払うだけだからさ!ね?」

杏子「よし、乗った」

杏子はさやかに代わり、リボンと木に足をかけぶら下がりました。

自由になったさやかは、マミの元へすぐさま向かいます。

さやか「マミさーん!…ピーナツ畑の罠に昨日の犯人が!」

マミ「…」

マミ「あら、本当?案内してもらえる?」

さやか「え?自分で仕掛けたんだから、案内なんて…」

マミ「案内、してもらえる?」

さやか「…こっちです」

マミは明らかに痛そうな棍棒を持ち出すと、さやかと一緒に歩き始めました。

さやか「…」

マミ「美樹さん…私は、誰にも罠の事は言ってなかったの」パシッ…パシッ…

さやか「…」

マミ「昨日の泥棒の事もね…」パシッ…パシッ…

さやか「…」

その頃、杏子は言われた通り、烏を追い払っておりました。

杏子「そういやぁ、終わり時間、聞いてなかったな…」

マミ「あら、佐倉さんご苦労様」

杏子「マミ!終わりか?」

マミ「えぇ、約束通りピーナツと、あと朝ごはんもご馳走するわ」

杏子「やったー、儲け儲け」

杏子はマミ特製のピーナツバターケーキを食べ、報酬のピーナツもたくさん貰いました。

杏子「こんなに貰って、何か悪いな…」

マミ「良いのよ、なんならお昼も食べていく?」

杏子「良いのか!?」

マミ「食事は大勢の方が楽しいもの、因みにメニューは…」

マミ「兎のグリルよ」

~めでたしめでたし~

まどか「と、言うわけで狐マミさんだよ!」

仁美「提供は私ですわ」

マミ「み、耳より尻尾が恥ずかしいんだけど」///

杏子「おー、尻尾ふさふさだ」ニギッ

マミ「あひゃん!」///

ほむら「ちょっ…え?どう付いてるの?」

仁美「秘密ですわ」

さやか「だって、マミさんの反応g…

仁美「秘密ですわ」

~不思議なマスケット銃~

さやかという少女がため息をついてます。

長旅で路銀が尽き、喰うや喰わずで町にたどり着いたのです。

さやか「うー、お腹すいた…」

さやか「もう、雑草でもいいや…」ハムハム

旅人は空腹のあまり、雑草に手をつけ始めました。

パチンッ

するとなんと、どこからともなくマミが現れたのです。

マミ「あら、欲しい物は何かしら?」

さやか「欲しいものですか?」

マミ「えぇ、何でも良いのよ?」

さやか「だったら…お金…とか?」

さやかが答えると、マミはどこかへ飛んで行ってしまいました。

中沢「…え?何?」

中沢「…ちょっ…僕の財布!僕は城の兵隊だぞ!憲兵もすぐ呼べるぞ!」

中沢「…」

中沢「嘘です。差し上げます。」

暫くして、お金のたくさん入った財布を持ってきました。

マミ「また、用があれば呼んでね?いつでも呼んでね?…あの予定とか気にしなくて良いから、いつでm…

マミは煙のように消えてしまいました。

さやかは大喜びで、その日は御馳走を食べ、宿の最上階に泊まりました。

さやか「なんという幸運!…はぁー、長生きはするものですなぁ…ん?」

部屋の窓から景色を眺めていると、遠く向こうのお城にバイオリンを弾く王子が見えました。

さやか「なんて、素敵な演奏だろ…あんな人とお近づきになれればなぁ…そして、ゆくゆくは…ってなぁー///…あ、そうだ!」

さやかはマスケット銃を、撃ち鳴らしてみました。

パチンッ

するとまたマミが、窓をぶち破り、飛び込んできました。

マミ「欲しい物は何かしら?」

さやか「あの、お城の王子の演奏を近くで聴きたいんだよ、マミえもん」

マミ「誰がマミえもんですか!」

さやかの言葉を聞き、またマミはどこかへ飛んで行きました。

王子「誰だい?君は?」

王子「ここは、プライベートな場所だよ?衛兵を呼ばれたくなければ…」

王子「いぎゃあぁぁ!指が!足の指が!」

王子「だ、駄目だ!腕は…絶対に…」

王子「…わかったよ、行けばいいんだろ」

まもなく王子を伴ってマミは、戻ってきました。

王子「君か…ドリルをけしかけたのは…まぁ良いや、バイオリンを聴かせてあげるよ」

王子はバイオリンを奏でました。

王子の美しい音色にさやかは聞き惚れておりました。

夜のふけるのも忘れる程でした。

陽が上り始めた頃、マミは王子を正確に王子の部屋に投げ飛ばしました。

もちろん、さやかが眠っている隙にです。

放物線も描かず真っ直ぐに投げ飛ばされた王子は怪我を負いました。

この日から、王子の悪夢の様な日々が始まったのです。

マミのおかげでさやかは毎夜、王子の演奏を聴く事ができました。

ところがある夜、投げ飛ばされた王子は演奏に支障をきたす程の大怪我を負ったのです。

流石に王子は、毎夜の事を追及され王様に全て話すことにしたのです。

翌朝、城の兵隊達は宿屋に押し掛け、さやかを捕まえました。

城に引っ立てられたさやかは、王様に向かって言いました。

さやか「なんだー!私が何したっていうのさ!」

王様「キュップアー!おま…!よくもぬけぬけとそんな事言えるね!…息子をあんな状態にしておいて!この女は直ぐに処刑するんだ!」

兵隊達はさやかに向かって、鉄砲を構えました。

しかし、兵隊達が引き金を引こうとするよりも、一瞬早くさやかはマスケット銃を撃ちならしました。

ズドン

中沢「ぎゃー!」ブシュシュ←血

さやか「ぎゃー!」ブシュシュ←鼻水

…実弾が出ました。

中沢「ぉんぎゃぁぁああ!」ゴロゴロ

そして、兵隊の一人を貫いたのです。

それに反応して、周りの兵隊が一斉に引き金を引きます。

さやかはもう駄目だと、覚悟しました。

さやか「…っ!」ギュ

さやか「…?」

さやか「あれ?無事だぞぃ?」

さやかが目を開けると、兵隊達は一人残らず謎のリボンに拘束されていたのです。

マミ「おまたせ!」

城壁を破り現れたマミは、兵隊を相手に大暴れしました。

兵隊は圧倒的実力差に皆、逃げ出しました。

そして、マミは孤立した王様に向かって穏やかに言いました。

マミ「王様?この方はとても素晴らしい女性なの。だから…」

王様「だから…?」

マミ「…王位を譲りなさい」

王様が返答に躊躇すると、すかさず王様の冠に風穴が開きました。

王様「きゅぱはぁい!…譲りまっす!」

中沢ってアレか!
1話で早乙女先生に目玉焼きについて聞かれてた生徒か!

ほむら「そして、全裸パレードを繰り広げるのね…」

さやか「ぅおぉー!やめろーっ!」

まどか「繋がってたの?」

杏子「いや、そんな事はねぇけど…」

マミ「私にろくな役が来ない」

仁美「出てるだけマシですわ…」

qb「あ!」

qb「>>689に気付かれた!何かを気付かれたよ!」

~憐れな杏子~

昔の事、牛飼いのさやかが、牛を牧場へ連れて行きました。

そして牛が草を食べるのを眺め、神様にお祈りをしました。

さやか「この牛は我が家に残った最後の牛です。どうか健康に育ちますように…」

その様子を悪魔の杏子が、こっそり覗いていました。

杏子「ちぇっ…人は何でも神様にお願いかよ。…悪いことは全部悪魔のせいにするくせに…」

さやか「旨いか?旨いのんか?牛も神様に感謝するんだぞ」ナデナデ

杏子「むぅ…私みたいな悪い事しない悪魔だって居るってのにさ!」

数週間後、さやかの牛は沼にはまり、出られなくなってしまいました。

さやか「うわぁー!牛ー!くっそー悪魔だな?悪魔の悪戯だなー!?」

杏子「ほら!もー!また私達のせいにしてるじゃんかー!」

杏子「ん?でも、待てよ?ここで私が助けたら、お礼言われるんじゃ?」

杏子「そうだよ!良いことをするチャンスじゃん!」

杏子は茂みから出てくると、さやかの目の前で、はまって動けなくなった牛を引っ張りあげました。

さやか「みゃーっ!?ヌルンッて出てきたー!私の牛は化け物だーっ!!」

そう言って、逃げていきました。

杏子「…」

杏子「…良い事…したのに…」ブワッ

落ち込む杏子に優しく声をかけたのは牛でした。

牛「悪魔さん?」

杏子「ひっく…あんだよ…」ゴシゴシ

牛「沼の事もそうだけど…私、実は乳が出なくなってお肉として売られるところだったの…助けてくれてありがとう」

杏子「あ…」

杏子「…ぅん」///

そう言って、牛はどこかへ逃げていきました。

神様「てぃひひ…見てたよ!」

杏子「な!神様!」

実は神様も、その光景を見ていました。

優しい杏子を神様は空に招待し、御馳走を振る舞ったのです。

人には見えなかったけど、自分を理解してくれる者達に囲まれて、杏子はとても暖かい気持ちになりましたとさ…

~めでたしめでたし~

ほむら「的なね?」

まどか「うんうん!」

さやか「なぜだー!杏子は良い役ばっかじゃん?」

ほむら「貴女にこんな話したら、調子に乗るじゃない…」

さやか「それは、杏子だって…」チラ

杏子「…うぅー、何で私ばっかり」///

ゴロゴロ…ジタバタ…ビタンビタン

杏子「ぅー…」///

ほむら「杏子には、こういうのが一番くるのよ」

さやか「…なるほど」

娘達は、まどかと目が合うと一斉に躍り、唄い始めた。

♪ほむほむ、こばかま

♪よもふけて、そうろう

♪おしずまれ、ひめぎみどの

♪や、ほむほむ

一節終わると、一睨み。

一節終わると、一睨み。

小さな娘達はけして笑うたりせず、じっ、とまどかを見上げるばかりじゃった。

しかし、まどかは娘達が考えるよりも、大層、図太かったんじゃ。

まどか「可愛い!」ギュ

小さな娘a「ホムー」プラーン

まどか「すごい軽い…可愛い」ツンツン

小さな娘b「ホム!ハナシナサイ」ポカポカ

小さな娘c「オシズマレ!」ポカポカ

まどか「てぃひひ、全然痛くない…可愛い」ナデナデ

小さな娘b「ホムー」///

小さな娘d「ホムホム!コバカマー!」

まるで驚かないまどかに、小さな娘達は困り果てた。

そこで、まどかには一旦待ってもらい、急遽会議を開いたんじゃ。

小さな娘a「ホム…ダメダワ」ヒソヒソ

小さな娘b「ナデラレタワ」///

小さな娘c「イタミヲ、アタエテミル?」ヒソヒソ

小さな娘d「ヤ、ホムホムー!」

小さな娘e「イタイノハダメ…マドカニナカレタラ…」ウルウル

まどか「…」ウズウズ

そうして結論が出るまで、それほど時間はかからんかった。

もう、こうなったら正直に話そうと言うことじゃった。

小さな娘a「アナタハ、ツマヨウジヲ、タイセツニシテル?」

まどか「爪楊枝?なんでかな?」

小さな娘c「ワタシタチハ、ツマヨウジノユウレイ」

小さな娘e「ナニイッテルカワカラナイヨネ…キモチワルイヨネ…」グスン

そう、娘達はまどかが使い、そのまま処分もされんかった、畳の隙間に埋もれた爪楊枝の怨霊じゃった。

まどかは娘達を膝にのせた娘達を優しく抱き上げ、深々頭を下げた。

まどか「そうだったんだね…ごめんね?今度からきちんと処分するから…」ナデナデ

小さな娘a「ソウ、オネガイネ」

小さな娘b「マタナデラレテルワ」///

小さな娘c「マタヤッタラ、ナイゾウヲ、ズタズタニスルワヨ」

小さな娘d「オシズマレーヒメギミドノー!」

小さな娘e「シンジテ…クレタノ?」ホロホロ

当初の予定とは、多少違った娘達じゃったが、まどかは以前より爪楊枝を大切に扱うようになったそうな…

小さな娘b「マドカーナデテー」

まどか「あ、いらっしゃい」ナデナデ

小さな娘b「ホムホム」///

小さな娘a「ヨシ…ツマヨウジハ、タタミニサシテナイワネ」キョロキョロ

小さな娘d「ヨモフケテソーロー!」

小さな娘e「イイナァ…ナデナデ」

マミ「…」

杏子「…」

マミ「大丈夫かしら、床間から独り言が聞こえてくるけど…」

杏子「ちょっと覗いたら、俯いて笑ってたぞ…」

~めでたしめでたし~

さやか「どうかね?日本昔話風の語り口は…」ハッハッハ

まどか「ほむらちゃん、ほむほむって言ってみて?」

ほむら「え?…ほ、ほむほむ?」

まどか「やっぱり、少し違和感あるかな…」

さやか「そりゃね、普通に繰り返す言葉じゃ無いし」

ほむら「まぁ、ぎりぎりご飯を食べる時くらいなら、自然かしら…」

マミ「明美さん、はいお握り」

ほむら「…鮭ね」ホムホム

まどか「自然だ!」

寝ますね。

また明日、お付きあいください。

皆さん、よい夢を…おやすみなさい。

~北風と太陽神~

ある日の事、北風のほむらが太陽神まどかにこんな話をしました。

ほむら「私、意外と力には自信があるの。たとえ、まどかでも易々とは負けないわよ?」

まどか「てぃひひ…すごい自信だね。じゃあ…」キョロキョロ

太陽神が辺りを見回すと、一人の旅人が呑気に歩いております。

さやか「ぅあーぁー今まさにぃ♪我らが、新しき!主人の、産声がウブゴエガ!きぃこえぇるぅーぁ!♪」

まどか「あの旅人の服を脱がす勝負をしようよ!」

ほむら「おもしろそうね、じゃあ私から行くわ」

北風はそう言うと、旅人に激しく吹き付けました。

ビュウビュウ、ヒュルル

さやか「何よ急に…何なのさ!?…はっ?まさか閣下が近くに?…あわわ、私の美声が憎い…」

旅人はよくわからない事を言いながら、しっかり服を抑え、地面に突っ伏してしまいました。

ほむら「くっ、厄介な状態になったわね」

ビュウビュウ、ヒュルル

いくら吹き付けても、旅人の服を脱がすことは敵いませんでした。

まどか「じゃあ、次は私だね!」

太陽神は、燦々と旅人を照りつけます。

さやか「風が収まったとおもったら、今度は暑くなってきた…」

さやか「ぅおふ!?誰!?天から声が…」

まどか「全裸で、川に飛び込んだら良いじゃない!」

さやか「乙女が、そんなこと出来るかー!誰だチミはー!」

ほむら「ちょっと、まどか。話し掛けるのは反則よ」

さやか「二人いた!一人だと思ったら二人いた!」

まどか「脱がないと、大火傷を負うことになるよ?」

さやか「怖っ!…天の声に脅された!」

太陽神は出力を上げていきます。

季節は春、気温は40度を突破しました。

さやか「まだ…まだ…乙女の根性をなめるなよー!」ジリジリ

ほむら「まどか?少しやり過ぎじゃ…」

まどか「ヌググだよ…」

太陽神は聞いちゃあいません。

旅人も限界くさいので、北風は先程思い付いた事をダメ元でやってみました。

ほむら(声色)「ブハハハ…我輩の信者諸君!すぐに服を脱ぐがいいぃ…貴様らに悪魔の力が宿っているか我輩が直々に調べてやろう!」

さやか「そいやー!」スポーン

すぐに旅人は服を脱ぎました。

ほむら「…勝った」

まどか「…」

その後、瞬間的に50度を越えましたが、太陽神も冷静になり、ようやく気候は落ち着いたのです。

しかし、今のは北風の特性も有ったもんじゃないと、太陽神側から物言いがつきました。

ほむら「そんな事言い出したら、そもそも、まどかが話し掛けt…

まどか「ほむらちゃん…」ウルウル

協議の結果、今回は勝者無しという事で落ち着きましたとさ…

~めでたしめでたし~

仁美「どうされました?」

ほむら「いえ」

まどか「ほむらちゃんは閣下知らないから」

さやか「なんですとー?じゃあ、なに聞くのさ?」

ほむら「俺は橋を渡ったとか、宝くじは買わないとか…」

まどか(裏声)「津軽海峡冬景色とか男花吹雪とか?」

杏子(裏声)「when you with upon a starとかjoyful joyfulとか」

マミ(裏声)「紅とか小悪魔ヘヴンとか!」

さやか「…」

~くびながマミさん~

私に目をかけてくれる優しい評議員様。

でも私が知る、貴方の情報は限られています。

1.金持ち
2.愚か者が嫌い
3.夕陽で出来た影の首がやたら長かった
4.渦巻く螺旋が影にうつった

以上の事から「金人間」とか「優勢人種論者」とか考えましたが、流石に失礼かなと踏みとどまりました。

なので、私は「くびながマミさん」と呼ぶことにします。

それではくびながマミさん。

また次の手紙で…〆

△月□日郵送

聞いてください!くびながマミさん!

私のデザインした服がコンテストで最優秀を貰いました。

てぃひひ…笑顔のまま、戻らなくなりそう…

先生には、このまま真剣に服飾の道に進まないか話を頂きました。

あわわ…どうしよう。

どうしたら、良いと思いますか?

…〆

△月×日郵送

友人のさやかちゃんの髪が休み明けで青くなっていた。

何だあれは?

皆、影で「オージィ・スイーツ」とか「ベトナム・フィッシュ」とか呼んでます。

さやかちゃんに、正直な感想を伝えるべきでしょうか?

さやかちゃんは良い方向で髪の事に触れてほしくて、仕方ない見たいです。

上條君が引いてるよって言えば、きっと正気に戻るはずなのですが…〆

△月◇日郵送

仁美ちゃんにも好きな人が居るのですが、さやかちゃんと被りました。

最近、険悪です。

上條君もとっとと、どちらかに答えてあげれば良いのに…

寓話の世界のようには行きません。

そう言えば、最近友人が増えました。

赤い髪の美人で、アンコちゃんと言います。

「赤毛のアン」です。

本人に伝えると、怒りますが…〆

☆月☆日郵送

拝啓、くびながマミさん。

これが何度目の手紙になるでしょう?

100を超えた辺りから数えるのを止めてしまいました。

そして、これが最後の手紙です。

私は、貴方に告白しなければなりません。

私は、貴方自身も心臓に病を抱え、支えを必要としている事を知ってしまいました。

そして、病をおして私に会いに来てくれた事も…

だから…私は告白します。

私に、貴方を支えさせて欲しい。

貴方を愛することを許して欲しいのです。

私が貴方の…

ほむらちゃんにとっての「くびながマミさん」になろうとする事を許して欲しい。

この手紙が届く頃には、私もほむらちゃんの町に着いている筈です。

今度は私から、会いに行きます。

敬愛する、くびながマミさんへ…〆

マミ「結局、私は出てないのね…」

さやか「髪がドリリアンな自覚はあるんですか…?」

まどか「ドリリアン?」

杏子「フルーツの王様?」

さやか「そりゃバナナでしょうが!」ズビシッ

ほむら「王様はザーボンよ」ビシッ

仁美「それを言うならドドリアですわ」ビシシッ

まどか「それを言うならドリアンだよ」ビビシシッ

マミ「…」←出遅れた

眠る。

呼んでくれて、ありがとう!

また明日よろしく、おやすみなさい。

泉と山を行ったり来たり…水の雫を一滴ずつ運んでは火の上に落としていきます。

動物達がそれを見て言いました。

杏子「おい!そんなとこで、何やってんだ!…お前も逃げるんだよ!」

まどか「そうだよ!馬鹿な真似はやめてよ!」

さやかはこう答えました。

さやか「私は、私がやれる事をしてるだけだよ」

すぐさま動物達が言います。

杏子「知るか!…今すぐやめろっての!」

まどか「さやかちゃん…これは人間の工業用の投棄廃油が引火した火事だから水はngだよ…」

マミ「液体用の泡消火薬剤を使いたいから、離れてもらえないかしら?」

仁美「解ってますの?すぐ撒こうとしていたのに、さやかさんが居られるからと、まどかさんが皆を必死で止めたのですよ?」

杏子「わかったら、離れてろ!」

さやかはものっそい怒られて、スゴスゴと自分も山を下りました。

その日からさやかは、以前よりも思慮を持って行動する様になりましたとさ…

~めでたしめでたし~

ほむら「ちゃんちゃん」

まどか「それは怒られるね…」

さやか「何で?水掛けちゃ駄目なの?」

マミ「既に発火してるなら、火の廻りを早めるわね」

さやか「?」

仁美「油は水に浮きますでしょう?…水に流されて発火点を超えたままの油が急速に広がるのですわ」

さやか「??」

ほむら「工業廃油の場合、他にも問題はあるの…煙と共に舞い上がった成分が水蒸気と混じって拡散する被害も考えられるし」

さやか「???」

~ギャシュリークラムのqbっ子達~

accident!

qb「イレギュラーが執拗に僕を狙っている」

qb「何だい!?四方から銃弾が飛んできたよ!」

バスバスバス…

qb「きゅぷあぁぁ!」パタリ

black out!

qb「なんだこの煙は!何も!何も見えない!…はっ?誰だい?」

qb「あれだな!イレギュラーの人だな!?」

スタスタ…バンッ

qb「きゅぷぷぅぅ!」パタリ

cut!

qb「イレギュラー…いや、暁美ほむら…君の家の時計の振り子は変な形だね…」

qb「あぁなんだ…そこが刃先になってるんだね!」

ブンッ…スパーン…

qb「なるほどね…」ゴトリ

drill!

qb「その手に持っているものは何だい?」

qb「手術?僕はどこも悪くな…」

ギュルルル…ガガガガガガ…

qb「すんませんっした!…性格っす!性格が悪いっす!」ジタバタ

explosion!

qb「まったく!…暁美ほむらには懲り懲りだよ!」スタスタ…カチッ

qb「カチッ?」

チュドーン…パラパラ

qb「んもぅ!」ヒュー

frost!

qb「…暁美ほむら、この部屋にクーラーは無いのかい?暑くて敵わないよ…」

qb「アイスならある?…そういう事じゃ無いんだけどな…まぁ、せっかくだし頂くよ」ガチャ

アイスqb「」カチカチ

qb「はらからぁぁああ!!」

gum!

qb「今日は暁美ほむらにも会わないし…なんて穏やかな日だ…」ネチャ

qb「あぁ、ガムを踏んじゃったよ…くそっ…あっ!毛に付いちゃった!」

ネバネバ…ネチョネチョ…

qb「取れない…」ミョーン

hang!

qb「暁美ほむら…どうして部屋の真ん中に紐を吊るすんだい?僕はガムを洗いたいだけなんだけど?」

qb「何?…何々なにナニ?!暴れると絞まる?暴れなくても絞まるだろ!」

バタバタ…グググ…プラーン

qb「くふ…」グタリ

illusion!

qb「マミーただいまー!いやはやまったく暁美ほむらにも困ったものだよ…」

qb「マミ?どうしたんだい?胸がしぼんで…はっ?お前は偽物だな!?」

ベリベリッ…ホムーン

qb「マミをどーしたぁーっ!」キュビーン

jenga!

qb「マミが居なくなった…一人でジェンガは寂しいよ…」

qb「…くっ…あと一つ、あと一つで生前のマミの記録を越えられる…」

フラ…フラ…ガシャーン

qb「む、無念…」パタリ←寝た

korosu!

qb「oh…ジャパニーズ殺人予告…」

qb「予告日時は、あと10秒か…10秒!?」

…タァン…バスッ

qb「korosareta…」パタリ

lightning!

qb「暁美ほむら…なぜ、こんな雲行きの怪しい日に、僕を鉄塔に括り付けるんだい…」

qb「ほらぁ雨降りだした!濡れちゃう!濡れちゃうよ!」

ゴロゴロ…ピカッ…ビシャーン

qb「アバババ…」ビリビリ

melt!

qb「見るからにヤバそうな液体をもってるね…そんなに恐る恐る持つと余計危ないよ…」

qb「飲み物?…絶対嘘だろ!気泡も見てとれるし、酸の一種だろ!」

ガシッ…バシャ…

qb「ぎゅぶぶぅぃ…」ジュウウ

nakazawa!

中沢「何で?」

中沢「ねぇ何で?」

…パーン

中沢「何じゃこりゃあぁぁ!」ダクダク

oil massage!

qb「生け贄が居ないと息抜きも出来ないとは…おぉふ…気持ちよすぎて死にそう…」

qb「ぷぃぃ…あ、延長でお願いします。」

…ヌルヌル

qb「お、おおっ…え…えんとろぴぃーーっ!!」

poison!

qb「マッサージの後の牛乳は最高だね!」グビグビ

qb「あれ?これ、いつもマミが買っているパッケージじゃ無い…まさか!」

qb「…うぉぁあ!?」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

qb「あ、暁美ほむら…許すまじ」ビチビチ

quick!

パーン

qb「…」パタリ

roast!

qb「暁美ほむら…君が僕を縛る時は大抵ろくな事にならない…無抵抗で縛られる僕も僕だけど…」

qb「今日は荒縄なんだねチクチクするよ…なんだい?たくさんの藁?…わかったぞ!今回はチクチクストレスで殺すつもりだな!」

シュッ…ボッ…メラメラ

qb「違った…」メラメラ

sink!

qb「ほぶりゃ…がぼっ、がぼがぼ…やべっ…ごぼごぼ…」バシャバシャ

qb「あぺぇ…ぷはっ!…暁美ほむら!いきなr…がぼぼっ…ぶいぶぼぉ…」バシャバシャ

バシャバシャ…ブクブク…

qb「…」ゴポ…

throw!

qb「何だい?…急に鷲掴みにして…」

ブンッ

qb「あぁーーーーーーーーー…」ヒュー

qb「ぎゃっ!」ビターン

unlucky!

qb「何なんだよ、暁美ほむらは…柔らかい壁で助かったけど…」フニフニ

qb「なんだ、壁じゃなくてさやかか…?…胸がどうしたんだい?…あぁ!心配ないよ!さやかで欲情するような奇特な回路は持ち合わせてないからね!」

ザクッ…ザクザクザクザクザクッ

qb「魅力が無いならしようがないじゃないか…」パタリ

voodoo doll!

qb「暁美ほむら…君が持っているのは呪いの類いの品だね…」

qb「僕の体とその人形がリンクしてるとでも言うのかい?…意外と純粋だね!」キュププ

プスッ…グリグリ

qb「痛い痛い!…心臓グリグリしてるのに!右目に激痛が!!…一旦ストップ!一旦ストップ!おかしい!リンクしてるけどしてない!」ジタバタ

wild child!

qb「この子は誰だい?…いや、決まってるって言われても、まどかの弟なんて初めて見たし…」

qb「なにこの子…当たり前のようにじゃれてくる…やめてくれないか?…耳毛は食べ物じゃないよ?」

ハムハム…ガリッ…ブチブチ

qb「おんぎゃぁぁああ!!」

xーray!

qb「僕の右耳毛が…なんで右ばかり…いらないよ?君の治療にこれっぱかしも信頼が出来ないんだ…」

qb「むぐ…今、僕に呑ませた金属は何だい?…この部屋は何だい?…どうして君は出ていくんだい?」

ガチャ…バチン…キュウウウゥゥゥ

qb「キュプアァァ!…ナニこれ!?出せ!!キュプアァァアア!?」ゴロゴロ

yeller!

qb「うぅ、スペアもタダじゃ無いのに…何だい?…その歌は?…僕の歌?何でも良いけどボリューム落としてよ」

qb「…眠れないよ…違うよ、君が五月蝿いんだよ…だから、寝たいんだからボリュームを落としてよ!」

…♪!!!!!…♪!!!!!

qb「キュバァアア!うるせぇぇえ!!」

z?

qb「もう…無理だ…?…その歌は普通だね?…いや、たしかに可愛い歌だけど…」

qb「畳んでお終いゼーット♪」

ガシッ

qb「畳んでおしm!?…ぎゅぶぶぅ!!」ボキボキ

qb「」

…タタンデオシマイ…ゼット…

~めでたしめでたし~

qb「動物愛護団体が発狂しそうな内容だね…断固抗議するよ!」

ほむら「私は人間の意見しか受け付けないわ」

まどか「たっくんの噛み癖も、最近は落ち着いて来たよ!」

さやか「へぇー、良かったじゃん」

杏子「なぁ、可愛いのか?ねぇ、人見知りすんのかい?」

まどか「今度、家に招待するね」ティヒヒ

マミ「兄弟って良いわよね…憧れるわ」

qb「マミは人間関係に関して、節操なく憧れるよね…」

寝ます。

風が凄くない?…海岸近いから、何気に気になるんだけど…

今夜もありがとうございました。次はまた土日のどっちかで始めます。

それでは、おやすみなさい。

~雪の魔女~

ある時代、夜の隅で悪魔のqbが鏡を作りました。

この世の美しい物や心を覆い隠し、醜い物や心を鮮明に見せる鏡でした。

qb「キュップイ!我ながら良いものを作ったね!これでより効率良く少女達を絶望させられるよ!」

ほむら「随分と楽しそうね」

qb「ぎゃっ?…ほむら!」

悪魔の背後に現れたのは天使のほむらでした。

ほむら「また、良からぬ事を考えてるわね?その鏡は何かしら?」

qb「!」ギクリ

ほむら「寄越しなさい。…叩き割るわ」グイ

qb「キュップイ!駄目だよ!凄い苦労したのに!…きゅっ…バッ…だから引っ張…引っ張んな!落とす落とす!」グイグイ

ほむら「怪しいのよ!諦めなさい!」グググ

qb「ちくしょー!一度も使わずに壊されてたまるかー!」グググ

二人が余りに力を入れるので鏡は粉々に砕けちり、細かい欠片となって地上に降り注ぎました。

ほむら「ザマァ」

qb「とんでもない事をしてくれたね、天使ほむら…僕の5ヶ月の努力がパーだよ」

遥か下の人の世界、大きな町にとても仲の良い少女達がいました。

名前をまどかとさやかと言いました。

まどか「今年は薔薇の開花が遅いね…」

さやか「そのうち、咲くよ。毎年そうじゃん?」

まどか「てぃひひ…そうだね」

さやか「ん?何か空がキラキラしてる」

まどか「え?どこかな?」

さやか「ほら、真上に…まさか言い伝えの雪の魔女の仕業かな…」

ザクリ

さやか「うっぎゃーー!」

まどか「さやかちゃん?さやかちゃん!?」

さやか「ぎゃ?ぎゃ!ぎゃーー!?」

空を見上げていた、さやかの眼に鏡の欠片が突き刺さりました。

欠片の一部は、さやかの心にまで達したのです。

さやかの眼は世界中を醜く写し、さやかの心は氷の様に冷たくなってしまいました。

まどか「大丈夫?さやかちゃん?」

さやか「触んないで!…否、触れるな!」

まどか「さ、さやかちゃん?」

さやか「気安く呼ぶな!このへちゃむくれが!髪ボサボサ過ぎんだよ!」

さやかは人が変わった様に怒り、罵り、山も谷も森も泉も震わせながら何処かに行ってしまいました。

ほむら「あと数欠片、足りないのよね…あら?」

まどか「何か探し物ですか?」

ほむら「…」

まどか「?」

ほむら「…はっ!?…え、えぇ。キラキラした鏡の破片を探してるの…この辺りで見なかった?」

まどかは少しの間、少女と欠片を探す事にました。

少女はお礼にと、食事に誘いますがまどかは先を急ぐと断りました。

ほむら「大切な用事なのね…それなのに、手伝ってくれてありがとう」

まどか「てぃひひ…友達が居なくなっちゃって…凄く怒ってたから…私が何かしちゃったなら謝らないと…」

ほむら「貴女は優しい娘ね。そんな怒りん坊は放っておけば良いのに…」クス

まどか「それが、いつもはとても優しい娘なんだ…なのに、急に人が変わったように怒り出して…」

ほむら「…」

まどか「どうしたの?顔が真っ青だよ?」

ほむら「…最近?」

まどか「3日前だったかな…」

ほむら「…じ、じゃあ…お友達見つかると良いわね…ほむほむほむ」スタコラ

まどか「はい!」

さやかが人を避けて動いてると考えたまどかは南の森に向かいます。

森の中をさ迷い、手がかりを探していると、烏の歌声が森に響き渡ったのです。

知っている?知っている!
青い髪の女の子!不思議な髪の女の子!
森のお城の王様に!最近嫁いだ女の子!
知っている?知っている!

まどかは、青い髪の娘はさやかぐらいだと思い、森の城に向かいました。

まどか「てぃひひ…人違いでした」

青は青でも緑の方でした。

仁美「そんなに似てますのかしら?一度会ってみたいですわ」

恭介「きっと、凄い美人なんだろうね」

仁美「まぁ」///

恭介「はっはっは」

まどか「…」

王様夫婦はとても良い人で、滞在中は色々と世話をやいてくれましたが、若干二人のやり取りが甘酸っぱすぎて、まどかは早々に森を離れたのです。

>>802

×若干二人のやり取りが
○二人のやり取りが

一方、さやかは雪の魔女が統治する世界の果てにたどり着いておりました。

さやか「寒い…死ぬ…なんでノースリーブなのさ!私ってホント馬鹿…この馬鹿がー!」ガチガチ

マミ「あら!人が居るわ!迷子?迷子なの?」

そこで、出会ったのは雪の魔女、マミでした。

さやか「うるせー!モコモコに着込みやがって!脂肪が厚い分、衣類を私によこせよ!」

生意気なさやかでしたが、一人ぼっちで寂しかった魔女は大変喜んで、氷の城に連れていきました。

魔女がさやかにムギュっとすると、さやかは寒さを感じない体になったのです。

さやかは、城の中、氷で様々な物を形作る事に夢中になりました。

さやかは全てを忘れてしまう程熱中しましたが、「永遠」だけは形作る事が出来ません。

マミ「美樹さん?もし永遠を形作れたら、好きな願いを叶えてあげるわ」

さやか「言ったな?聞いたからな!」

そしてその頃、まどかはというと、ガッツリ山賊に襲われていました。

杏子「金をだせ!」

まどか「無いよ?」

杏子「無いの?」

まどか「無いんだよ」

杏子「無いのかー…」ションボリ

まどか「あっ!美味しいお菓子ならあるよ!」

まどかは森の王様に貰ったお菓子を分けてあげました。

杏子「うまぃうまぃ、お前良い奴だな!」モグモグ

まどか「ねぇ、山賊さん…」

杏子「杏子だよ」モグモグ

まどか「ねぇ、杏子ちゃん…この辺りで青い髪の娘を見なかった?」

杏子「…?…あ!ショートカットの奴なら見たよ!…大分前だけど」

まどか「それだ!」

杏子「確か、果てにある氷の世界に向かってたような…」

まどか「大変!…追いかけなきゃ!」

杏子「結構、距離あるぞ?」

ほむら「私に任せなさい!…ごめんなさい、任せなさい!」

突如現れたのは土下座姿の少女でした。

少女は自分が天使である事と今回の経緯を全て説明しました。

ほむら「本当にすみません、悪魔は逃げました…ごめんなさい」

まどか「良いんだよ、ほむらちゃんが完全に悪い訳じゃ無さそうだし…それより、すぐに到着出来るの?」

ほむら「勿論よまどか!天使の力でひとっ飛びよ!」

ゴォォォ…キーン

キャー…オイホムラ!アンゼンウンテン!アンゼンウンテン!

ほむら「第8の天使技、ボーイングよ!」

キイテネーヨ!アンゼンウンテンシロッテノ!コッチミンナ!

マミ「…」

マミ「鉄の塊が突っ込んでくる…」

氷の城の一部を巻き込みながら、まどか達はさやかの元にたどり着きました。

マミ「ちょっと!ちょっと!何なの!?」

まどか「さやかちゃん!」

さやか「んぁ?気安く呼ぶなって言ったはずだけど?」

まどか「うっ…ほむらちゃん!」

ほむら「えぇ!任せて!」ガシッ

さやか「何すんだ!てめぇこのやろー!野球用品みたいな顔しやがって!」ジタバタ

マミ「あの…」

杏子「本当だろうな?やるぞ?」

ほむら「えぇ、後頭部を殴れば、衝撃で目玉が…もとい、目玉から欠片が飛び出すわ!」

さやか「へ?」

まどか「さやかちゃんごめんね!すぐに終わるから!」

杏子「おらっ」ゴッ

さやか「凄い既視感が…ぴゃー!」

まどか「まだ出ない、えい!」メゴッ

さやか「ぴゃー!」

マミ「あの…」

ほむら「まだまだぁ!」

マミ「途中、既に正気だった気がするけど…」

まどか「うぅー、戻って良かったよー」オイオイ

さやか「心配かけちゃったね、まどか…ごめん!」

マミ「はぁ…寂しくなるけど約束したんだし…願いを叶えてあげるわ」

さやか「本当に?じゃあ…」

さやか「じゃあ、飛び出た目玉を治してください」

マミ「まぁ、そうよね」ティロー

その後、二人は氷の城を出て、家へ帰りました。

何故か魔女と山賊と天使も着いてきたので、そのまま仲良く暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

qb「意外に長めだったね」

ほむら「そうかしら?」

まどか「てぃひひ、総出演だね!」

さやか「あれ?そうだっけ?」

ほむら「そうよ」

杏子「…そうだっけ?」

まどか「そうだよ」

寝ます。

読んでくれてありがとう。

また明日!おやすみなさい!

~周の円王~

その昔、周国に円(まどか)と言う王がおりました。

ある時、隣国の小王が円王の逆鱗に触れてしまいます。

まどか「許さないよ!…矢の雨が降るからね!」プンプン

小王は詫びの印にと、娘の焔(ほむら)を差し出したのです。

まどか「そんな事で許すとでも思っ…!?」

ほむら「ほむらと申します」ペコリ

とりあえず、焔を残し小王を呼び出しました。

まどか「…あの娘?」

まどか「マジ?」

まどか「…じゃあ許す。許しちゃうよ!」

さやか「まどかー!私という妃がおりながら鼻の下を伸ばすとは何事かー!」

まどか「あ…さやかちゃんいたんだ…」

さやか「酷い!ずっと居たのに!」

焔はおとなしく聡明で、妃とは正反対の魅力で溢れておりました。

円王は焔に熱を上げ、遂には妃を排し、焔を新しい妃に迎えたのです。

ほむら「良いんでしょうか?」

まどか「勿論だよ、ほむらちゃん!」

ほむら「…ありがとうございます」ペコリ

円王を筆頭に城中の者が大慌てで動きます…そしてすっかり迎撃の準備も整った時、兵士の一人が言いました。

中沢「すんまっせーん。狼煙、間違えて焚いちゃいました」ヘヘヘ

まどか「中沢君?…中沢君?」

中沢「次からは、マジ気を付けるんで!…今回はお咎め無しって事で…駄目すか?」

まどか「うん、駄目に決まっt…」

ほむら「ふふっ…」

まどか「!?」

まどか「どどどうしたの?…ほむらちゃん!?」

ほむら「いえ、あんなに慌てていたのに…誤報だって知った皆さんの顔が…」クスクス

まどか「確かに…皆、呆けすぎだよ…てぃひひひ」

焔が余りに自然に笑ってくれたので、円王は兵士を不問にしました。

代わりに、内密の約束をさせたのです。

まどか「中沢君!」

中沢「ざっす!許してくれて、ざっす!」

まどか「ほむらちゃんの笑顔が見れたし、どうでも良いや…それより、頼みたいことがあるんだよ!」

中沢「なんすか?」

まどか「定期的に狼煙を上げてくれない?」

中沢「わざとっすか?…僕、処分されません?」

まどか「てぃひひ!王様パワーでどうとでもするよ!…それとも晩年まで石牢の生活が良いかな?」

中沢「…うっす」

それからというもの、狼煙が上がる度に兵士達は急いで準備をし、そして間違いだと聞かされる事になりました。

狼煙に備える兵士は一人、また一人と減っていったのです。

そうして、暫くの時が経ちました。

中沢「はい、今日も異常無s…」

中沢「…」ゴシゴシ

中沢「…」

中沢の眼に写ったのは、王城を取り囲む無数の篝火でした。

敵味方を問わず、降り注いだ雨は、王城を円王と焔だけにしてしまいました。

まどか「愛は勝つんだよ!…さてと」

まどか「進攻の手際が良すぎるよね!きっと何処かに…」

まどか「てぃひひ…イタヨ」

王城より2里程離れた場所に敵本営を見つけました。

そしてそこの、青い頭の人影を肉眼で捉えたのです。

まどか「さやかちゃん…やってくれたよね…まったく」プンプン

円王は弓を引き絞りました。

まどか「悪い子だぁれだ…」キリキリ

ほむら「あの、まどか?」

まどか「何かな?ほむらちゃん?」

ほむら「その…もう、皆逃げてるし…その許してあげたらどうかな…なんて…」

まどか「…ほむらちゃん…」キューン

まどか「んもぅ!可愛いなぁ!…ほむらちゃんが許すなら、私も許しちゃうよ!」

こうして、円王は広い心で元妃と敵軍を許し、ますます繁栄しましたとさ…

~めでたしめでたし~

マミ「これじゃ教訓にならないじゃない!」

杏子「愛は勝つ」

さやか「確かに…愛の成せるワザ…なのか?」

qb「まぁ、まどかが相手ならこうなるだろうね…さぁまどか!」

ほむら「…」ジャコン

qb「冗談だよ…」

マミ「暁美さん?やるなら外で頼めるかしら?」

qb「止めてすら、くれなくなった!」

ペチーン

マミ「あいた!?」

杏子「ゴゴゴ…じゃねえよ!家の屋根に大穴空けやがって、弁償しやがれ!」

マミ「わ、我は王に相応しき者のマミ」

杏子「う、る、せ、え!出、て、こ、い!」グググ

マミ「うぬぬ」グググ

しかし、マミはビクともしなかった。

杏子「全然抜けねぇ」ハァハァ

マミ「そなたの握りょk…素質は王の素質では無い。我は王に相応しき者のマミ」

杏子「今、握力っつったろ!やっぱ中で踏ん張ってやがったな!出てこい!」グググ

マミ「うぬぬ」グググ

仕方無く、僧侶はこのマミを引き抜ける者こそ次代の王であるとし、皆に告げた。

各地から高名な騎士達が訪れ、マミを抜こうと挑戦し、若干持ってかれそうになりながらも、マミは耐えきった。

マミ「…今日は…終わり…かしら?」ゼェゼェ

杏子「ご苦労さん、キャラやめたんだな…しかし、挑戦料を貰ってたから修繕費は余裕だったわ」ハッハッハ

マミ「良かったわね…あぁ!もう!おっさんの手汗で顔がベタベタじゃない!」

杏子「適当な奴で抜けりゃ良いじゃねぇか…」フキフキ

マミ「妥協は出来ないわ…」ンー

その頃、若干14歳の若者まどかは、騎士の修業中だった。

まどかに指導していた騎士ほむらと共に野試合をしていた。

試合の最中、ほむらのマミが折れ、まどかは代わりのマミを探した。

杏子「どうだいどうだい!神の教えだよー!王の素質を図るマミを引き抜いて見ないかー?」パンパン

まどか「?」

杏子「お!どうだい?一回たったの3シリング!挑戦しなきゃ損だよ!」

まどかは教会前の僧侶に促され、石に刺さったマミを見た。

まどか「じゃあやってみようかな…マミさん…痛かったら無理せず言ってくださいね?」

マミ「!…我を気遣ってくれるの?」ジーン

思い出作りに一度だけ挑戦したところ、王に相応しき者のマミはあっさりと引き抜かれたのだ。

僧侶は皆を呼び集め、次代の王が現れた事を告げた。

中沢「へっ、マミを抜いたくらいで王が決まるもんか!僕なんかマミを抜くどころか、マミで抜いてるんだぞ!」

qb「そもそも、仕掛けでもあったんじゃ無いのかい?」

疑う者に対し、まどかはマミをけしかけた。

すると疑う者はピクリとも動かなくなり、最終的にまどかは皆に王と認められる事となる。

若き王まどかはほむら率いる騎士団と共に伝説を築いて行くのであった…

~めでたしめでたし~

さやか「続く!」

マミ「私が出落ちに使われるなんて…」

ほむら「いつもの事じゃない」

杏子「そうだぞマミ!もう慣れろよ!」

マミ「シクシク…」

qb「…口で言いやがった」

さやか「あ…本当は続かないよ?」

まどか「わかってるよ?」

寝むい。

明日またお付き合いください。

おやすみなさい、良い夢を…

~ほむらちゃんの影送り~

影送りをほむらちゃんに教えたのは、仁美ちゃんでした。

ほむらちゃんと杏子ちゃんと仁美ちゃんとで出掛けた時の事です。

仁美「ほむらさんは影送りをご存知ありませんの?」

杏子「知らねぇだろ?私も仁美に聞くまで知らなかったし」

まどか「ほむらちゃんでも、知らない事あるんだね…」

ほむら「で?結局何なのかしら?」

仁美「地面の影を空に写す、遊びですわ」

ほむら「あぁ、目の残像を利用するのね…」

杏子「その言い方だと、急にロマンが無くなるな」

仁美「やってみましょうか?」

まどか「てぃひひ、楽しそうだね」

その帰り道、とても綺麗な青空だったので、試すことにしました。

仁美「10までゆっくり数えますので、瞬きせず影を見ていてくださいまし」

杏子「この年でやると、少し恥ずかしいな」

ほむら「ふふっ、確かにね」

そうして、皆で数を数えます。

仁美「いーち」

杏子「にーい!」

ほむら「さ、さーん」

まどか「ほむらちゃん、声小さいよ」ティヒヒ

いつの間にか皆、手を繋いでいました。

ほむら「目が…目の乾きが…はーち」

杏子「きゅーう!」

仁美「とお…ですわ」

ゆっくりと皆の目の動きに合わせて、白い影が、すっと空に上がりました。

杏子「へぇ、意外にくっきり見えるんだな」

仁美「雲もありませんし、日頃の行いですわね」

まどか「あれ?ほむらちゃん泣いてる?」

杏子「…なぁ、ほむr…え?…どうしたんだよ?欠伸か?」

ほむら「…綺麗に見えたからよ」

仁美「あらあら…教えた甲斐がありましたわ」

ほむら「えぇ…4つとも綺麗に見えてる」

仁美「4つ?」

杏子「おいおい、一つ増えてるぞ」

ほむら「そうね…そうかもね」

~めでたしめでたし~

ほむら「マミ…」

マミ「何かしら?」

ほむら「とんでもない空気にしてくれたわね…」

まどか「…」

qb「マミの空気認識能力は、極端に低いからね」

マミ「ちょっと!どういう意味よ!」

ほむら「脂肪が脳を圧迫してるのかしら?」

マミ「うくぅ…それ以上言うと、泣くわよ!」

勿体無いからと、侍女も雇わず、家事の殆どを杏子にやらせていました。

さやか「灰被り!暖炉の隅に灰が残ってるぞよ!」

杏子「あ゙!?」ギロッ

さやか「いや…あの…」

杏子「…」

さやか「…自分でやるぞよ」

休む間もなく働きましたが広い屋敷です。

仕事が絶える事もなく、杏子は常に汚れていたので(灰被り)と呼ばれていました。

ある日、父親が町に出かけることになり、皆に土産を聞きました。

父「杏子、お土産は何が良い?」

杏子「…いらねぇよ?」

父「さやかも仁美も欲しいものを言ったんだ…何でも良いんだよ?」

杏子「じゃあ…親父が最初に触れた枝を持って帰って来てよ」

杏子「あんたってさ…」

qb「?」

杏子「旨いのかな?」

qb「それは叶えられない」

杏子「…」

qb「それは叶えられない」

暫くして、王様が王子の花嫁にふさわしい人を見つける為に、国中の娘を集めて、舞踏会を開くと言いました。

姉達はもちろん、杏子も招待されています。

マミハハ「灰被り!」

杏子「…」ギロリ

マミハハ「杏子…さん?」

杏子「何さ」

マミハハ「舞踏会は行くのかしら?」

杏子「面倒くさいからいいや」

しかし招待はされていても、灰被りにはドレスも靴も無いのです…杏子はすっかり諦めておりました。

義母や姉達は杏子に出かける準備を手伝わせ、着飾って城へ向かいました。

一人残された杏子は、白い獣を呼ぶ事にしたのです。

杏子「悪いんだけど肩揉んでくれない?なんだかんだ私が家事やってるから、こっちゃうんだよね…」

qb「任せてよ!…本当だ、結構こってるね」フニフニ

すると白い獣は、杏子の為に金と銀に輝く美しいドレスと銀の絹糸で施された靴を運んでくれました。

杏子「あぁ…凄…あんたマッサージで食っていけるよ」

qb「嬉しい事言ってくれるね…ところで舞踏会には行かないのかい?」フニフニ

杏子「んー…ふぃぃ…だって面倒くさいじゃん」

qb「美味しい物が食べられるかもよ?」フニフニ

杏子は大急ぎでドレスに着替え、舞踏会に行ったのです。

お城では、誰もが杏子の美しさに目を奪われました。

義母や姉達も杏子とは気づきません。

杏子「うめぇうめぇ」ガツガツ

仁美「母様…あれって…」

マミハハ「良いから!…全力で他人のフリするわよ」

さやか「すげぇ注目されてる…」

そして杏子の姿は、王子の眼にも止まりました。

ほむら「随分、美味しそうに食べるわね」

杏子「あん?実際旨いしな!」ムグムグ

ほむら「ふふふ、ありがとう。シェフにも伝えておくわ」

杏子「あぁ!でも良いよなぁ…こんな旨い飯が毎日食えるなんてな!」

ほむら「そうね…デザートもあるわよ?」

王子は杏子を誘い、杏子も王子の誘いに応えます。

その夜、杏子と王子は甘い一時を過ごしました。

しかし日も落ち、杏子が家に戻らなければならない時が来たのです。

ほむら「大丈夫?眠そうだけど?送りましょうか?」

杏子「大丈夫、大丈夫。走って帰ればすぐだしね…この靴じゃ走りにくいかな…」

送らせて欲しいと王子は言いましたが、杏子は走り去って行ってしましました。

杏子「やっぱり走りにくいな…裸足でいっか!」ポーン

後から王子も追いかけましたが、杏子の姿は既にありませんでした。

ただ門の下に美しい銀糸の靴が忘れ去られていたのです。

ほむら「ほら、まったく…急いで帰るから…上等な靴みたいだし届けたほうが良いわよね」

翌朝、王子は靴を持って、靴にぴったりあう娘を捜す事にしました。

そして、杏子の家にもその靴がやってきたのです。

姉達もその靴を履いてみるのですが、1人は親指が、一人は踵が入りません。

さやか「あぁー、これ灰被りのだわ…あの娘足ちっちゃいもん」

ほむら「その娘は、どこに居るかしら?」

仁美「白い毛玉を鷲掴みにして、実母のお墓参りに向かったかと…」

二人の姉が靴を履けず、王子は杏子の元に向かいました。

そして遂に、杏子が靴を履くことになりました。

qb「誰だい?」

ほむら「貴方こそ誰よ…」

qb「白い獣だよ!害の無いタイプだよ!」

杏子「あれ?ほむらじゃん」

ほむら「ほら、靴の忘れ物よ」

杏子「おー、わざわざありがとうね!」

ほむら「それだけじゃ無いの…貴女の食べっぷりを料理長がとても気に入ってね、お城に来ない?」

杏子「やりぃ!良いのか!?」パァァ

ほむら「えぇ、勿論。私も…その…嬉しいし…」

もちろん、靴はぴったりと杏子の足に合い、王子と仲良くお城へ向かいましたとさ…

~めでたしめでたし~

シンデレラとはまた違った原作なのかな

まどか「台詞を飛ばすと、原作っぽく楽しめるよ!」

仁美「私達が出たので、王子は彼かと思いましたのに…」

さやか「だよねぇ」

まどか「確執が生まれるからだよ!」

さやか「もう生まれてるよ?」

仁美「ですわね」

まどか「空気も悪くなるからだよ!」

仁美「それはさやかさんが突っかかって来るからですわ」

さやか「仁美が立場を弁えないからじゃない?」

まどか「…」

寝るぞよ。

>>876
ディズニー仕様じゃ無いですが…一応、シンデレラで書きました。クオリティの話なら…すまん!

また明日書きますね。

明日もよろしくです、おやすみなさい。

中沢「あぁ、これは可哀想だ」ニヤ

qb「…すまないけど、薬を持ってないかい?」

中沢「薬は無いけど、治療してあげるよ」

中沢「まず、傷口を洗わないと…ね」

中沢は獣を海水に放り込むと、雑菌だらけの中沢ハンドで、ごしごし洗い始めた。

qb「きゅばぁぁああ!きゅぅぅうう!!」ゴシゴシ

中沢「良い声で鳴くなぁ」

獣が動かなくなると、飽きてしまったのか中沢は手を止めた。

中沢「おっと、こんな事してる場合じゃなかった!」スタコラ

獣を浜に放り投げると、そのまま残し、島に向かっていったのだ。

少しして中沢を追う者が浜に辿り着いた。

付き添いで中沢が呼んだ、末子のまどかである。

まどか「何だろ?生肉が落ちてる…!…違う!これ生き物だ!」

まどかは獣を抱き上げた。

qb「た…助けて…」

まどか「酷い…どうしてこんな目に…?」

まどかは真水で獣の傷と塩を洗い流した。

qb「ありがとう…少し楽になったよ…実は、あの島に渡ろうとしていてね…」

獣はため息をつく。

qb「回りこんで潮が引くのを待てばよかったんだけど…」

少し前の事、この場所で獣は回りこむべきか考えを巡らせていた。

ほむら「本当にあの島で見たの!?」

qb「うん、君は前から会いたがってたから、案内してあげようかと思ってね」

ほむら「ほ、ほほ本当に会えるのかしら…ちょっと…でも心の準備が…」ワタワタ

qb「会う気が無いなら構わないよ…じゃ、僕はこれで…」

ほむら「会わないとは言ってないわ…案内してもらえる?」ガブッ

qb「分かった…分かったから甘噛みをやめてくれるかい?」ジタバタ

そして、獣は鰐の背中に乗り、島に向かうことに成功した。

しかし、島に目と鼻の先まで近付いた時だ。

ほむら「私は鰐だから、脅えられたりしないかしら…」

qb「大丈夫さ、慈悲と慈愛に溢れる事で有名だからね…」

ほむら「そうよね…笑いかけてくれるわよね…」

qb「そうだね」

qb「あの島に居れば、の話だけどね」ボソッ

獣は本心をうっかり口に出してしまった。

獣がそれに気付いた時には、もう手遅れだった。

ほむら「…」

qb「…あれ?島が遠くなってくよ…おっかしーなー?」

ほむら「今の台詞をもう一度聴きたいわ…なんて言ったの?」

qb「きゅっ…きゅっぷーい、きゅっぷーい」ゴロゴロ

ほむら「嘘…なの?」

qb「そういう噂をね…聞いたりしたんだけれどもね…その…」

ほむら「嘘なのね…」

鰐の怒りは筆舌に尽くしがたいものだった。

全編モザイク処理でx指定にしても、倫理委員会が顔を曇らせるほどの行為が海上で繰り広げられたのだ。

ほむら「もう、いいわ…虚しいばかりだし…」

qb「そういう…考えは…もっt…前に至るべk…ゃない…かな?」ビクンビクン

取りあえずは白い毛並みも失われ、まともに動く事も儘ならない状態で、獣は元の浜に打ち捨てられた。

そんな絶望の中、中沢に助けを求めてしまったのだ。

qb「それがまさか、本物のまどかに助けられるなんてね…」

まどか「本物?」

qb「ほむらが信奉しているのは、まどか…君だよ」

まどか「!」

まどかは獣に自らの行為を深く反省させながらも、蒲の花粉を集めもって獣の傷を癒した。

qb「凄いね…本当に毛まで生え揃うなんて…」

まどか「もう、嘘ついちゃ駄目だよ」

qb「あ、そうだ…ここまでしてもらって何だけど一つお願いがあるんだ」

まどか「ん?」

qb「ほむらに会ってやってくれないかい?」

まどか「うん、そのつもりだよ!…qbも一緒にね!」

qb「僕も?」

まどか「ちゃんと謝って無いんでしょ?だから、ね?」

こうして、まどかは獣を伴い鰐の元に向かった。

鰐は凹みに凹んでいた。

ほむら「わにー…ほむー…」ゴロゴロ

まどか「あなたがほむらちゃん?」

ほむら「んあ?そうだけど…どちらさっ…どどっ…まぁーーーーーーっ!?」

qb「叫びすぎだよ」

まどか「?」

ほむら「まどか…まどかなの?…本物?生?…え?偶然?」

まどか「偶然じゃないよ?…私をほむらちゃんに会うよう言ったのはqbなんだよ?…ほら!」

qb「その…すまなかったね…騙して」

ほむら「…」

ほむら「良いのよ…こっちも少しやり過ぎたし…」

qb「少し?…いや、何でもないよ。許してくれてありがとう!」

まどか「じゃあ、私もあの島に向かわなきゃならないし、一緒に行こう?」

ほむら「乗せてくわ…ほら、毛玉も」

qb「君の背中はトラウマが半端ないんだけど…」

今度こそ、獣は鰐の背中に乗り、島に向かうことが出来た。

島に着いてすぐ、獣を呼ぶ声が聞こえてきた。

マミ(ちょっとqb?…来るって言うから待ってるのに来ないじゃない?…何かあったの?)

qb(ちょっと色々あってね…でももう島に着いた所だから…あと友達も一緒に良いかい?)

マミ(勿論よ!グッジョブ!グッジョブqb!…はぁ…でも、そう…安心したわ。なんか玄関に変な男神がウロウロしてて…何なのかしら、この人も友達?)

qb(!…そいつは屑だよ!名前を聞いてみて中沢って言ったら、マミを狙ってる輩だ!油断したら塩で揉まれるよ!)

マミ(そうだったの!?…私を狙うなんて良い度胸ね…)ブツッ

qb「切れちゃった…」

ほむら「何て?」

qb「家で待ってるって!」

まどか「てぃひひ、お呼ばれしちゃった」

三者が歩き向かっていると、目的の場所から閃光が走った。

一瞬、空に中沢が欠き消える様が見えたが誰も気にする事は無かったという…

~めでたしめでたし~

さやか「ふぅ、大作だった…」

ほむら「ただ元が長いってだけじゃない…」

杏子「皮を剥ぐって、やっぱ相当痛いのかな?」

さやか「そりゃそうでしょ、逆剥けをピーってやるだけであんだけ痛いんだから」

杏子「うわー!痛い!それは痛い!」

まどか「想像しちゃった…」ブルブル

~マドカァー旅行記~

私はミタキハラ領を船で抜けたが嵐に襲われ、リリパットと言う国に流れついた。

まず驚くべきは、リリパットの民の大きさだった。

マドカァー「ちっちゃい!指くらいしかない!」

サヤカ「あー?馬鹿にすんなー」チクチク

サヤカ「こいつぁー、でけぇーぜ!」

マドカァー「こら!爪楊枝を人に向けたら危ないんだよ!」

サヤカ「爪楊枝じゃない!剣だもんね!」チクチク

マドカァー「痛い痛い」

大きな私に驚異を感じたリリパットの民は私を縛り付けていた。

キングサヤカ「止めるのだ!」

サヤカ「キング!」

コングサヤカ「ウホッ」

サヤカ「コング!」

しかし、抵抗しない姿を見て、民長は私を開放してくれたのだ。

キングサヤカ「部下が失礼な真似をしt…

コングサヤカ「ウホッ…ウウホッウホウホッ」

サヤカ「さすがコング!」ワーワー

キングサヤカ「実は、巨人様にお願いしt…

コングサヤカ「ウホッウホッ…ウホウホッ、ウホッ!」

キングサヤカ「もー!うるさいのー!」ポカッ

コングサヤカ「…」ヒリヒリ

コングサヤカ「ウガッ!」バキッ

キングサヤカ「ぎゃふん」

サヤカ「さすがコング!」イケー

とても愛らしい種族であったが、考えや行動は正に人類と同じであった。

隣国プレフスクと戦争状態にあったのだ。

損傷した舟の修理を条件に兵士としての参加を頼まれた。

マドカァー「手伝って欲しいってこと?」

キングサヤカ「そう!だめ?」

マドカァー「ケンカは駄目だよ!」

キングサヤカ「うー…」

私は戦争を止めさせようとプレフスクの民長キョウコと会談を開くよう要求した。

クインキョウコ「で?なんの用だい?」

マドカァー「お話ししたかったんだよ!」

クインキョウコ「でかいなあんた!サヤカはどうしたんだよ?」

マドカァー「あれ?先に来てた筈だけど…」キョロキョロ

コングサヤカ「…」

クインキョウコ「何だ、そこにいたのか…」

コングサヤカ「…」

クインキョウコ「考えは変わったってのかい?」

コングサヤカ「…」

クインキョウコ「私を呼んでおいて無視とは良い度胸だな!?」

マドカァー「サヤカちゃん?」

コングサヤカ「ウホッ」

クインキョウコ「?」

マドカァー「あ、これコングの方だ」

クインキョウコ「なるほど…まともに取り合う気は無いわけだ…」

コングサヤカ「…」

クインキョウコ「何とか言ってみろ!」ポカッ

コングサヤカ「…」ヒラリ

コングサヤカ「ウガッ!」メシッ

クインキョウコ「ぎゃふん」

マドカァー「さすが…コング…」

私の必死の調停も空しく、互いの仲は一層険悪になってしまった。

一つ幸いな事は、互いの長が何故か満身創痍の状態であった為、総力戦には踏み切れずにいた事だ。

マドカァー「この隙に、兵器を破壊しちゃえば戦争なんて出来ないよね!」

サヤカ「あ、マドカァーだ」

サヤカ「何しに来たの?散歩?」

マドカァー「砲台を貰っていくね?」ヒョイヒョイ

サヤカ「わー、だめー!砲台は防衛のかなm…」

マドカァー「サーッ!」ポーイ

サヤカ「ぎゃー!」

目についた武器を片端から海に沈めていくと、リリパットの兵士は怒り始めた。

サヤカ「なんて事すんだ!」

マドカァー「大丈夫。大丈夫だから」

サヤカ「何が大丈夫なのさー!」

マドカァー「大丈夫なんだよ!本当大丈夫なんだから!」

サヤカ「ほ、本当に?」

マドカァー「うん!大丈夫!」ナデナデ

サヤカ「じゃあ、良いのか…な」

サヤカ「キングが怒ったら、ちゃんとフォローしてね?」

リリパットの兵士の怒りを鎮め、私はプレフスクに向かった。

そして同じ様に兵器を一つ残らず破壊したのだ。

マドカァー「サーッ!」ポーイ

キョウコ「あーっ!クイーンに怒られちまう!」

キョウコ「でも、もう戦争しなくて良いんだよな?」

マドカァー「そう!そこのキョウコちゃんは良い事言ったよ!」

キョウコ「そ、そうか?」///

マドカァー「1マドカァーポイントを差し上げます」ナデナデ

キョウコ「やった!何か貰った!」

互いの兵器の事を説明すると、民や兵士は誰も安心した様子だった。

しかし…やはりと言うべきか互いの民長だけは諍いを鎮めようとはしなかった。

私は、二人を掌に乗せ経緯を聞くことにした。

マドカァー「何があったのかな?」

クインキョウコ「許せねぇんだよ!サヤカは卵を割るときに先の細い方にヒビを入れて黄身を出すんだ!」

キングサヤカ「許せないよ!キョウコは卵の底の広い方にヒビを入れて黄身を出すんだよ!?マドカァーは許せるの?」

マドカァー「…許せるよ?」

キングサヤカ「お前もかー!お前もなのかー!」

マドカァー「え?…え?それだけ?」

クインキョウコ「それだけとは何だ!あんな小さな出口からじゃ、プルプルの黄身が破れて出てくるじゃないか!」

キングサヤカ「何いってんのさ!あんなに大きな出口にしたら卵の殻まで皿に落ちるじゃんよ!」

人により、価値観は千差万別と言うが、私はこれを聞いた時、心底あきれ果てた。

民を巻き込む闘争に発展させるべき、理由で無いと感じた為だ。

二人をそのまま、小さな無人の島に置くと、そこで反省するように言った。

リリパットに戻ってみると、長の不在にも関わらず、それほどの混乱が見られない。

マドカァー「皆、普段通りだね…?」

サヤカ「あ、マドカァーだ」

サヤカ「もうすぐ舟の修理終わるよ?」

マドカァー「え?修理してくれてるの?」

サヤカ「新たなるキング、コングの指示だよ」

マドカァー「コングサヤカちゃん…」

民の推薦もあり、キングとなったコングは恐るべき手腕で、あっという間にプレフスクとの和平を制定。

長の不在で混乱するプレフスクを援助し、両国の発展に尽力した。

キョウコ達の協力もあって、舟も直ぐに改修され、私がこの島を離れる時が来たのだ。

マドカァー「コングサヤカちゃん、本当にありがとう!」

キングコング「ウホッ…ウウホッ!」

サヤカ「はっはっは!キングはすぐ冗談言うんだから!」

マドカァー「?」

キングコング「ウホウホッ」

キョウコ「なるほどなー、コングの話は為になるよな!」

マドカァー「…」

こうして、両国の民に送られて、私はこの大陸を離れたのだ。

実を言えば次の航海も奇妙なものであったのだが、それはまた、別の手記にて綴る事にしたい…

マドカァー「あっ!あの二人置き去りだ!」

~めでたしめでたし~

ほむら「あんまりコングコング言ってたら、本来の意味が分からなくなってきたわ…」

まどか「小人がでる童話はどうしても、可愛くなっちゃうね」

仁美「でも、ドン引きするような悪い小人の話も中々ありませんものね…」

さやか「いや…そこはちょっと悪いくらいで良いんでない?」

杏子「じゃないと、中沢がとんでもない事になるからね」

マミ「私はこの手の話には出れないのかしら?」

~青バラと桃バラ~

昔々、ある森に仲の良い双子の姉妹がおりました。

二人は互いの事を思いやり、これから先も助け合って暮らそうと、いつも話していました。

ある冬の晩、二人が暖炉のそばでお喋りをしていると、扉を叩く音がしました。

青バラ「誰だろうね?」

桃バラ「こんな吹雪の夜なのに…」スタスタ

青バラ「怪物じゃない?…お前を食べちゃうぞー!」

桃バラ「もぅ、怖いこと言わないでよ…はーい」

ガチャ

熊「…」

桃バラ「…」

青バラ「…」

桃バラ「ちょっ…ちょっと待っててね」

熊「…」コクン

バタン

桃バラ「クマー!熊だよ!」ヒソヒソ

青バラ「リアルすぎる!リアル食べられちゃう!」ヒソヒソ

桃バラ「どどどどうしよう?」

熊「…」

熊「あの、お願いがあるのだけど…」

青+桃『喋ったーー!?』

とりあえず、話を聞いてみると、今晩は風が強いので、雪の無い場所で休ませて欲しいとの事でした。

二人は、あまりに理知的に話す熊に恐怖よりも不憫さを感じ、家に招き入れたのです。

桃バラは熊の為においしいスープと温めたミルクを振舞い、青バラは大きな大きなベッドを用意してあげました。

その晩から、熊は毎日二人の家にやってきては魚や蜜を届けたり、歌や森の話をして、二人と楽しく過ごしました。

しかし、春が来る少し前に熊は別れを言いにやってきました。

桃バラ「どこかに行っちゃうの?」

熊「森には居るわ…だけど、春になると小人が目覚めて、私の宝を盗みに来るの。ずっと見張ってないといけないから、もうここには居られないわ」

桃バラ「宝物も、ここに運んだら?」

熊「たくさんあるの…無理だわ」フルフル

青バラ「寂しくなっちゃうね…」

熊「私もよ…また次の冬に来ても良いかしら?」

桃バラ「勿論だよ!…待ってるからね!」

その日から二人の生活は元に戻り、時々二人で本を読んだり、歌ったりして静かに過ごしておりました。

ある日のこと、二人は森に薪を拾いに行きました。

薪を拾い集めていると、倒れた木の下から助けを呼ぶ声が漏れ聞こえてきます。

二人は急いで走っていくと、木と地面の間に耳毛が挟まったまま動けない小人を見つけました。

二人は木を退かそうとしましたが、びくともしません。

桃バラ「どうしよっか…何してるの!?」

青バラ「えいっ」チョキン

青バラは耳毛を持っていた鋏で切り落としました。

自由になった小人は大激怒です。

礼など言う気配もなく二人に怒鳴り散らしました。

弱冠、苛ついた青バラがぶん殴ると、散らばった金貨を大人しく拾い、何処かに行ってしまいました。

青バラ「何だありゃ?」

桃バラ「暴力は良くないよ…」

青バラ「でも、助けてもらっといてさー!」

季節は変わり夏のある日、二人は川遊びに出かけました。

川で遊んでいると、下流の方から悲鳴が聞こえて来ました。

青バラ「どっかで聞いた声だな…」

桃バラ「と、とにかく行ってみようよ!」

青バラ「この格好で?」

桃バラ「…」

乾いた服を着て、二人がそれなりに急いでいくと、あの時の小人が魚に耳毛を食われたまま、川に引きずり込まれていました。

小人を一生懸命引っ張っても魚は、びくともしません。

桃バラ「駄目だよ!どんどん引き込まれちゃう!……あ…」

青バラ「とうっ」チョキン

またも、青バラは耳毛を持っていた鋏で切り落としました。

案の定、小人は大激怒です。

二人に怒鳴り散らし、謝罪しろなどと言い始めました。

苛ついた青バラが膝を入れると、散らばった真珠を大人しく拾い、逃げるように何処かに行ってしまいました。

青バラ「ったく!」

桃バラ「暴力は…うーん、でも今回は…」

青バラ「でしょ?」

さらに季節は変わり秋のある日、二人は紅葉狩りに出かけました。

落ち葉を拾っていると、急に空に影が落ちました。

二人が見上げると、とても大きな鷲が飛んでいたのです。

大鷲の口元から叫び声が聞こえてきます。

青バラ「絶対あいつだよ…」

桃バラ「でも、助けないわけにはいかないよ!」

青バラ「そりゃそうだ」

二人は追いかけますが、大鷲はゆっくりと高度をとっていきます。

桃バラ「どんどん離れて行っちゃう!…え!?…どうするの?」

青バラ「耳毛スラーッシュ!」チョキン

青バラは持っていた鋏を投げて耳毛を切り落としました。

大鷲が咥えていたのは尻尾だったので、直接関係はありませんでしたが、鋏が飛んできた事に驚き、小人を放したのです。

当たり前ですが、小人は大激怒です。

二人に怒鳴り散らし、気の弱そうな桃バラにセクハラを試みました。

切れた青バラが根本から耳毛を引き千切ると、散らばった宝石を大人しく拾いだしました。

青バラ「こいつさ…」

桃バラ「うん…私もそう思う」

青バラ「あんた熊の言ってた泥棒でしょ?」

小人「!?」

宝石も拾い終えぬ内に小人が逃げようとしたその時、茂みからあの時の熊が走ってきたのです。

熊「ようやく見付けたわ…この腐れ毛玉!宝石を返しなさい!」

熊は小人を捕まえると体格差も考えず渾身のベアハッグを決めました。

グチュっと言う音と共に、赤い涙を流しながら小人は動かなくなりました。

青バラと桃バラが熊に近付こうとしたその時、不思議な霧が熊を包みこんだのです。

青バラと桃バラは霧で見えなくなった熊を心配してじっと霧が晴れるのを待つことにしました。

そしてすっかり霧が晴れると、何故かそこに熊は見当たらず、若い立派な若者が立っていたのです。

ほむら「ようやく、元に戻れたわ…」フゥ

桃バラ「熊さん?」

青バラ「まじ?」

二人は驚いて呆けたままでいると、茂みを掻き分ける馬の足音が聞こえました。

杏子「おぉ!ほむら!元に戻れたのか!」

馬に乗って現れたのは、ほむらと同じ格好をした若者でした。

この若者達も二人と同じく双子だったのです。

ほむらは桃バラの手を取り、恭しく頭を下げました。

ほむら「二人共、本当にありがとう。私はあの小人の呪いで熊にされていたの…桃バラが冬の日に家に迎えてくれなかったら私は死んでいたわ」

そして、馬から下りた杏子は青バラの手を取り、恭しく頭を下げました。

杏子「あの小人は魔力を耳毛に蓄えてたんだ…青バラのとっさの判断で、両の耳毛を落としていなかったら、ほむらの呪いは解けないままだった」

若者は其々に礼を言い、ニッコリと笑いました。

桃バラ「そんな…たまたまです!」///

青バラ「そうだよ!頭を下げられると困っちゃうよ!」///

若者は自らが隣の国の王族であることを明かし、二人を王宮に招待したのでした。

こうして、青バラと桃バラの二人は、ほむらと杏子の二人と共に、王宮で仲良く幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

マミ「おしまいよ」

杏子「なるほど、悪い小人だったな」ウトウト

さやか「私が大活躍でしたな!」ハッハッハ

仁美「確かに…さやかさんらしい活躍でしたわ」

ほむら「杏子も眠そうだし、そろそろお終いかしら?」

まどか「じゃあ次の話で最後だね!」

久々に徹夜した…

今晩、書いて終わります。たぶん桃太郎。

良ければ、お付き合いください。

桃好きのおばあさんは大喜び。

それならばと、今朝こしらえた吉備団子をほむ太郎に持たせました。

ほむ太郎は軽くお礼を言い、川下へすたすた歩いていきました。

ほむ太郎が人里につくと、人々からマミヶ島の話を聞かされました。

そこにすむ、マミはとても恐ろしく、少しでも優しくするとトモタチトモタチと叫びながら島に拉致られると言うのです。

さらには、縫いぐるみを持っている者に対しても、エホウマキコワイと襲いかかり(縫いぐるみの)首を落としてしまうそうでした。

最近は、どこぞの姫様を拐ってからだいぶ大人しいから、姫様が酷い事されてるんじゃ…と人々は心配しています。

ほむ太郎「随分ひどいわね…懲らしめないと」

ほむ太郎がマミヶ島に向かおうと、歩きだしたその時です。

さやか「ちょっと、待ったー!」ビシッ

ふわふわの柴犬が話しかけてきました。

ほむ太郎「…」スタスタ

さやか「ちょっ!ちょっと待って!」

ほむ太郎「何かしら?駄犬に用など無いわよ?」

さやか「ひどっ!…話は聞かせてもらったよ!マミヶ島に行くんだってね!」

ほむ太郎「盗み聞きとはまた最低ね…」

さやか「…すいません」

ほむ太郎「ほら、吉備団子あげるから…あっちで遊んでなさい」

さやか「わーい!…って、うぉい!」ビシッ

こうして、犬がお供についてくることになりました。

さらに、下流に歩いていくと、今度はもこもこの日本猿がやってきました。

杏子「喰いもんの匂いがする」

ほむ太郎「吉備団子の匂いかしら?」

杏子「食べたい」

さやか「ハッハーン、うちのほむ太郎の気難しさを知らないね?簡単に貰えるだなんt…

ほむ太郎「あげるわ」ヒョイ

杏子「ウッキキ、わーい」

さやか「!?」

犬がグイグイでしゃばるので、イラッとしたほむ太郎は素直に吉備団子をあげました。

こうして、猿も仲間になったのです。

さらにさらに、下流に歩いていくとツガイの雉に出会いました。

恭介「僕なんかと居て、楽しい?」

仁美「えぇ…とても」

恭介「そうなんだ…少し嬉しいかな…」

仁美「お慕いする方と同じ時を過ごすのは楽しいものですわ…」

さやか「…」

恭介「…」///

仁美「…」///

二羽のやり取りに何故か酷く興奮した犬が、つやつや羽根の雌の首を噛み、そのままズルズル連れて来ました。

仁美「ちょっと…なんですの?何処に連れて行くおつもりですか!」

犬はほむ太郎の腰から吉備団子を一つ拝借すると、雉の口にねじ込みました。

仁美「むぐーっ!モゴモゴ…」

こうして、雉も共に行く事になったのです。

そのまま一人と三匹は歩き続け、ついにマミヶ島を望む港に着きました。

ほむ太郎「舟を借りないとね」

仁美「そうですわね」

さやか「あんたも少しは歩きなよ!ずっとほむ太郎の肩にいてさ!」

仁美「…」プイ

さやか「グルル…」

ほむ太郎「ほら、喧嘩しないの」

杏子「腹減った」

港の漁師にマミヶ島に行く旨を話すと、たいそう勇敢だと驚き舟を貸してくれました。

ほむ太郎「今の漁師…名前が…」

仁美「中沢…と仰ってましたわね」

ほむ太郎「怪我とかしてた?」

杏子「元気だったな」

ほむ太郎「悪い顔もしてなかったわ…」

さやか「不幸な感じも無かったね…」

とてつもない違和感に感じましたが、ほむ太郎達は気にしないことにしました。

マミ「何しに来たの?…お茶すき?」

ほむ太郎「貴女を懲らしめに来たのよ…紅茶は好きよ、もっぱらコーヒーだけど…」

マミ「良かった!お茶受けにはケーキがあるの!」

さやか「わーい」

ほむ太郎「拉致してる人達を返しなさい!…あ、お構い無く…」カチャカチャ

杏子「旨い」モグモグ

仁美「甘さも控え目で良いですわ…」モグモグ

マミ「おかわりあるからね。あっ!…鹿目さーん!」

マミに呼ばれて出てきたのは、おどおどした少女、まどかでした。

ほむ太郎「流されないわよ!やぁやぁ我こそは、日本一のほむ太r…なんかスーパー可愛い娘がこっち見てる…」

まどか「あ…たくさん居る…」

マミ「たまには、外でお茶にしましょ?」

さやか「おいでおいで」

ほむ太郎「隣空いてるわよ」キリッ

まどか「う、うん…おじゃまします」///

ほむ太郎「貴女が拐われ囚われた人?」

まどか「えーと、いつでも帰れるには帰れるんですけど…」チラッ

マミ「~♪」

まどか「帰ろうとすると、ぷるぷる震えて捨てられた仔犬みたいな顔するんです…」ヒソヒソ

ほむ太郎「…あ、そぅ」ガクッ

まどか「さやかちゃん柔らかーい」フワフワ

さやか「ほむ太郎の枕にされてるから、少しは硬い毛になりたい」

マミ「スー…スー…」モコモコ

杏子「クコー…クカー…」フニフニ

仁美「抱き合って寝てますワー!」キャー

ほむ太郎「抱き心地良さそうだものね…どっちも」

まどか「私も眠くなって来ちゃった…」ウトウト

さやか「スヤスヤ」

まどか「あれ?…寝てる」フワフワ

ほむ太郎「長旅だったしね…仁美も肩で寝ちゃったし」

仁美「…」スヤスヤ

まどか「そうなんだ…んぅ…」ウトウト

ほむ太郎「寝ちゃって良いわよ、皆と一緒に起こしたげるから」ナデナデ

まどか「うん…ムニャ…」zz

こうして、すっかり打ち解け仲良くなった6人はマミヶ島で幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

マミ「さ、そろそろ寝ましょう?」

ほむら「布団まで用意してもらって悪いわね…」

マミ「良いのよ♪良いわよ♪」

さやか「楽しそうだ…」

仁美「私も、こんなにのんびりしたのは久しぶりですわ」

まどか「てぃひひ、仁美ちゃんがお泊まりは珍しいもんね…」

杏子「うにゅ」モゾモゾ

ほむら「すでに半分寝てるのもいるしね…」

qb「じゃあ皆、布団に入ったかい?灯りを消すよ?」

一同『おやすみなさーい』

パチッ

終わりです。

お付き合いいただき、ありがとうございました。

また、いずれ何か書きますね。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月13日 (月) 00:43:36   ID: zj_jCVRw

ほのぼのしてて好きなんだが、ここのまとめはいくつかレス抜けがあるのが残念

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