たまえ「（大野君、ありがとう……）」

まる子「今日の宿題多いなぁ！　一緒にやろうよ、後で家行っていい？」

たまえ「う、うん、いいけど」

まる子「かぁ～っ、やっぱたまちゃんは良い人だなぁ！」

たまえ「（まるちゃん……）」

まる子「たまちゃんのお母さんが出してくれたお菓子、美味しいね！」

たまえ「おばさんからの貰いものなんだ」

まる子「美味しいなぁ！　ねぇ！」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

たまえ「う、うん……あ、気に入ったなら私の分も食べていいよ」

まる子「良いの！？　ありがとう！」ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ

たまえ「……」

まる子「おはよう！　たまちゃん！」

とし子「たまちゃん、今日は休みだよ」

まる子「ええ～、そっかぁ！　とし子ちゃん、今日宿題見せてよ」

とし子「えっ？　う、うん」

まる子「やっぱとし子ちゃんは良い人だなぁ！」

まる子「たまちゃん、今日も休みィ！？」

関口「お、おれ謝ったほうがいいのかな」

まる子「なんであんたが謝るのさ（笑）」

とし子「まるちゃん、何にも知らないの？」

まる子「えっ？」

とし子「……」

まる子「えっ、ちょっと……」

まる子「今日も来なかったね」

とし子「……」

戸川「さくらさん、穂波さんの家にプリントを届けてください」

まる子「あ、はい。ふわぁあああ」

まる子「たまちゃん！　お～い」

たまえ「！　ま、まるちゃん……」

まる子「一体どうしたのさ！　玄関のドア開けてよ！　アンタが宿題見てくれないとあたしゃ困るんだけどね！」

たまえ「！」

まる子「あんたダメじゃん！　あたしだってズル休みしたいんだよ！」

たまえ「帰ってよ」

まる子「え……でもプリントが……」

たまえ「ポストにでも入れとけば良いでしょ！　とっとと帰ってよ」

まる子「あ、え……たまちゃん……」

たまえ「ううっ……」

ブー太郎「あの……穂波いるかブー？」

たまえ「だれ！？　何の用？」

ブー太郎「俺だブー。穂波、関口が謝りたいって言ってるんだブー」

関口「本当ごめん！　ふざけ過ぎた、ごめん！」

たまえ「……」ｶﾞﾁｬ

たまえ「別に関口はもう良いよ」

関口「え？」

たまえ「実は、さっきまるちゃんが来て、それで……」

まる子「おっはよー！　あ、たまちゃん！」

たまえ「……」

まる子「学校来たの！？　気合入れてくんないと困るよ！」

たまえ「……」

まる子「ねぇ、何か言ってよ！」

城ヶ崎「穂波さん、嫌がってるのにね」

まる子「え？」

笹山「自分が悪いとは一ミリも思ってないのよ」

大野「宿題を穂波に全部やらせてたらしいぜ」

まる子「え？　え？」

みぎわ「本当にクズよねぇ……」

戸川「え～学期の途中ですが席替えを行います」

まる子「えっ、な、なんで！？」

はまじ「(うわ～)」

大野「(さくらの野郎……)」

まる子「え？　え？」

笹山「(キモッ)」

藤木「(なんて卑怯なんだ)」

まる子「ただいま～」

さきこ「……」

まる子「あ、お姉ちゃん！　ただいま！」

さきこ「……」ｽﾀｽﾀｽﾀ

すみれ「さーて、夕食の買い出し行かないと！」

まる子「痛ぁっ！　おかあさん！　気を付けてよ！」

すみれ「……」

まる子「おかあ……さん……？」

すみれ「さて、夕食よ！」

まる子「ちょっと！　まる子の分を出し忘れてるよ！　しっかりしてよおかあさん！」

さきこ「いただきます！」

ヒロシ「サラダから食おうかな！」

すみれ「どんどん食べてね」

まる子「ちょ、ちょっと！」

一同「……」

まる子「おかあさん！　まる子の分は！」

まる子「おじいちゃん、助けて！」

友蔵「……」

まる子「くそぉお！　素手で食べてやる！」

すみれ「！　こら！」

まる子「ぐぎゃあああああ！」

ヒロシ「こら！　こいつ！」

まる子「あぎゃっ！　がはぁ！」

こたけ「こらこらこら！」

さきこ「……」

まる子「うがぎゃああああ！」

友蔵「……」

まる子「おじいちゃん！」

友蔵「とりゃあああああああああ！」

まる子「ああああああああああああああああああああ」

ヒロシ「おい、アレを外に出せ」

すみれ「はい」

まる子「そんな！　もう夜だよ！　うげっ！」

ヒロシ「早く出せ」

まる子「ぎゃあああああ、やだぁあああああ！」

まる子「はぁはぁ……入れてよぉおおおお！」

ヒロシ「……よし」

まる子「やった！　ぐげぇああああああああああ！？」

友蔵「このっ！　このっ！　このっ！」

ヒロシ「オラッ！　このっ！」

まる子「あぎゃっ、ごほっ、いぎぃいいい、あばぁ」

ヒロシ「母さん、アレを捨ててくる」

すみれ「はい」

まる子「あ、あたしゃまる子だよ！　ふ、ふ、二人が名付けたんでしょ！」

ヒロシ「……」

まる子「ひっ！」

ヒロシ「この空き地で良いだろう、おらっ！」

まる子「あぎゃぁあ！」

まる子「……もぶ、うごげな、あ」

まる子「あがが、あが……」

花輪「おらっ！」

はまじ「とぅ！」

まる子「もぶ、やべてよ……」

長山「人間の言葉をしゃべるな」

まる子「あぎゃっっ！」

関口「このっ！　このっ！」

ブー太郎「おらっ！」

花輪「おっと、そろそろ学校へ行かないと！」

はまじ「そうだな！」

「ははははは……」

たまえ「……」

まる子「あ……たばぢゃん……」

たまえ「……」ｽﾀｽﾀ

まる子「う……うっ……」

まる子「あぎゃあああああああああ、あ、あ」

関口「おらっ！　こんにゃろ！　うわっ！？」

はまじ「アレが関口に血をぶっかけやがった！　このっ！」

大野「このやろぉおおお！」

まる子「ごはぁあああ……」

長山「今日は休みだから、丸一日アレを処刑だ」

まる子「……」

長山「こいつは存在すること自体が罪、罪のカタマリだ」

まる子「あひゃ、あひゃひゃ……」

長山「こらっ！」

まる子「ぎゃ、ぎゃおおおおお」

さくら「ぎゃっ！　う……おぇええええ」

花輪「はぁ、カラスより始末が悪いな」

はまじ「カラスより頭も悪い！」

ブー太郎「はは、言えてるブー」

長山「みんな、それはカラスに失礼だよ」

「ははははは……」

さくら「うっ……うっ……」

たまえ「……」

まる子「罪……罪、罪、罪、罪、罪、罪、罪、罪」