P「真!アルバム持って来たぞ!」 (22)


真「アルバム……ですか?」


P「あぁ、仕事机を掃除してたら出て来てさ……」


真「へぇ~、早速見せて下さいよ!」


P「あぁ……ほら、昔撮った写真が沢山あるぞ!」パラパラ


真「わぁ~、懐かしいですね!プロデューサーもこの時はまだ若いですね」


P「おいおい、今もまだ若いって……」


P「しかし、本当に懐かしいな……真の髪がまだ短い時のまで……」


真「あっ!これ!初めてプロデューサーと会った時の……」


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P「ん?……あ〜、そうそう、最初は社長からプロデュースする子を一人選ばされて……」


P「それで、真を最初に選んで、社長から紹介されてる時のやつだよな」


真「それで、何でボクを選んだのか理由を聞いたら、プロデューサーってば……」


真「『女の子だと少し緊張するけど、見た目が男の子みたいなら…』って……」


P「あー……そういえば、そうだったなぁ」


真「あの時は、本当酷いと思いましたよ!」プンプン


P「あの頃は、ほら……若かったからさ、ははは」アセアセ


P「ほ、ほら、この写真なんて、良い思い出だったろ?」スッ


真「えっと……あ〜、休日にプロデューサーとランニング練習した……」


P「あの時は本当、キツかった……冗談で42.195km走ると言ったと思ったのに、本気だったもんな…」


真「でもプロデューサー、2kmくらいでリタイアしたじゃないですか」


P「いくらなんでも、フルマラソンは無いだろ……」


真「じゃあ、次からは半分の距離を目指して、そこから徐々にハードルを上げましょう!」


P「半分の時点で、ハードルが棒高跳びレベルなんだが……」


真「………あっ、でも」


真「今のボクの体じゃ、ランニングなんて出来ませんね……」ボソッ…


P「あっ……」


P「……………」


真「……………」


P「その……ごめん……俺のせいで……」


真「い、いや、謝らなくても……」


真「ほ、ほら、この写真も懐かしいですよね!」ピッ


P「え……あ、真が事務所の皆から、化粧でメイクされてる写真……」


真「もっと女の子らしくなりたいって言ったのに、結果はどこかの民族みたいにされちゃって……」


P「ははは、皆一斉に化粧を塗ったりしたからな」


P「でも、もうそんな事しなくても、十分に真は……」ジー


真「そ、そんなに見られたら、恥ずかしいですよ……///」テレテレ


P「うん、十分女性らしさが身についたよ、特に今は…」


真「そ、そうかな……えへへへ///」テレテレ


P「髪の毛伸ばしたりしてさ……あ、この写真は」ペラッ


真「あっ、ここ!凄く広い野原で、青空が綺麗でしたよね!」


P「そうそう、仕事帰りにちょっと寄ってな……」


P「一緒に寝転んで、年甲斐もなくゴロゴロしちゃったんだよな」


真「そうそう……いやぁ〜、懐かしいなぁ〜///」


真「また、ここに行って、青空を見ながらゴロゴロしたいなぁ」


真「……でも、今のボクじゃ、こんな事出来ませんね……この病室で寝るだけで……」ボソッ…


P「………………」


真「………………」


P「……その、真」


P「本当、ごめん……あの時、俺が車で……」


真「あ……い、いや、ボクはそんなつもりで言ったんじゃ……」


P「……リンゴの皮、剥くな」ジョリジョリ


真「あ、ありがとうございます……」


P「………………」ジョリジョリ


真「………………」ペラペラ


真「……あ、ほら、プロデューサー……この写真」スッ


P「ん?……あぁ、初ライブの時の」ジョリジョリ


真「初めてなのに、大成功したんですよね!」


P「あぁ、新衣装で、しかも新曲も発表してさ……」


P「あの時過ごした時間は、今でも忘れないさ」


真「本当……あの時は楽しくって楽しくって……」


真「また、ステージ上に上がってみたいなぁ……」


P「………………」


真「あっ……またボクってば……す、すみません!」


P「いや……そうしたのは俺のせいだから……真は悪くないよ」


P「あの時、俺が車で……真を今の姿に……」


真「も、もっと楽しい事を話しましょうよ!えっと〜……」ペラペラ


真「あぁ、ほら!この写真、アイドルデビュー2周年記念のライブ!」


P「ん……?あ、あぁ、確かこのライブは……」


真「えへへ、この時からですよね〜///」ニヤニヤ


P「あぁ……俺達が付き合いだしたの」


真「へへへ、プロデューサー?覚えてます?」


P「ん?何が?」


真「プロデューサーがライブの後に言った、告白の台詞ですよ!」


P「え……あぁ、え〜とな……」


P「む、昔の事過ぎて忘れたな……ははは……」


真「えぇ〜!プロデューサー、言ったじゃないですかぁ!」


真「『俺は素敵な王子様じゃないが、どうか俺をお前だけの王子様に……」


P「わ、わあぁ!や、やめてくれ!思い出したら、恥ずかしいだろ!」アタフタ


真「あーっ、本当は覚えてたんですねー!」ニコニコ


P「ほ、ほら、それよりも他の写真の話しよう、な?」パラパラ…


真「あ、ちょっと!誤魔化さないで下さいよ〜!」


P「え〜っと……じゃあ、適当に選んだ写真の話しような」パラパラ


P「……よし、これだ!」ピッ



真「あっ、この写真は……」


P「……あっ」


P「……………」


P「………そう、この日だったな」スッ


真「……………」


真「いつ撮ったんだろう……合同ライブでの打ち上げの写真……」


P「この打ち上げの帰りに……俺は、真を先に駐車場で待つ様に言って……」


P「それで、真を車で……」


真「……………」


P「……真」


P「本当に、すまなかった……」スッ


真「プ、プロデューサー……もう、いいんですよ……本当」


P「いや、謝らないと俺の気が済まないんだ……」


P「……この打ち上げの後に、俺は……」


真「……………」


P「俺は、酔った勢いで真を……」
















P「真を車の中で……襲ってしまって……」


真「も、もういいんですって!ボクも合意した上でしたんですから!///」カアァァ…



P「そのせいで、段階を踏まずにいきなり結婚に……」


P「いわゆる、『できちゃった結婚』というやつになってしまって……」


P「お前を妊娠させて、大好きな運動も出来ないようなお腹の状態に……」


真「も、もー!だから、気にしてませんってば!///」


真「でも、まさかリアルにHoneyHeartbeatみたいな事になるとは思いませんでしたよ……へへへ///」


P「ちゃんとした形で結婚したかったのに、あの夜俺は酔った勢いで……」


P「本当にすまない!婚約もしてなかったのに、俺は……」


真「だ、だから、ボクも誘いに乗った訳ですし……」


真「それに、どんな形であれ、プロデューサーと結婚出来て嬉しいって思ってるんですよ……?ボク…///」テレテレ


P「だ、だけど、まだ二十歳になったばかりなのに……」


P「その歳だったら、まだやりたい事も沢山あるだろうに……」


真「確かに、このお腹じゃ運動も出来ないし、ゴロゴロなんて以ての外ですけど……」


真「でもそれは、出産した後に沢山出来るじゃないですか!」


P「……だが、アイドルは引退してしまって……」


真「まぁ、それはちょっと心残りがありますね……」


P「うぅ……」ズキッ……


真「でも、プロデューサーと結婚するなら、仕方のない事だってちゃんと割り切ってますよ!」


P「真……」


真「それに、事務所の皆とも連絡だってちゃんと取りあってるし、お見舞いにだって来てくれて……」


真「家族もその……と、父さんも時間が過ぎれば笑って許してくれますよ、ははは」


P「だといいが……次会った時は、もう一本背負いをしない欲しいな……」


真「とにかく、本当に気にしてません!ボク!」


真「ただプロデューサーとの結婚の時期が早まっただけですよ……えへへ///」ニコッ


P「真………うぅっ」ウルッ


P「真ぉーーーーーー!!」ギュゥゥッ!


真「わ、わぁ!ぷ、プロデューサー!!///」ドキッ


真「きゅ、急に抱きつかれたらビックリするじゃないですか……赤ちゃんもビックリして……///」ドキドキ


P「真……絶対に幸せにしてみせるからな!」


P「絶対に、結婚してよかったって思える様に、俺、頑張るからな!」


真「ぷ、プロデューサー……///」


真「も、もう十分にそう思ってますよ……えへへ///」











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