途中で放棄したSSを供養するスレ (43)

・書き溜めたけど飽きた

・書いてみたけど行き詰った

・元々最後まで書ききるつもりはなく書き始めてしまった

などなど、途中までしか書かれずお蔵入りしてしまったSSを晒して供養するスレです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1433082038

【絶望の勇者と至福の魔王】

強大な力が二つ、魔界に存在する唯一の王城の広間でぶつかり合っていた。
片や剣を振るい、片や杖を振るう。
巨大な剣圧と豪炎が衝突し、爆風となって広間を破壊してゆく。
玉座は吹き飛び、内壁は破られ、絢爛だった面影はもはやない。

「ふはは! 余の魔力により強化されている城壁を破壊するとは!」

「渾身の一撃だってのに! また無傷かよ……ッ!」

杖を振るうものは笑みを浮かべ、剣を振るう者は苦渋の表情を浮かべる。

「誇れ人間よ! 我が城を傷つけたのだからな!」

「俺が壊したいのは、貴様ただ一人だ、魔王ッ!」

人間界を表とするならば、裏の世界、魔界。
瘴気と闇が広がる世界に適合した生物――魔族が数多に存在している世界の、全種族の頂点に君臨する者は、たった一人の人間を賞賛していた。

「素晴らしいぞ、人間! 魔族でも我が城に傷をつけることなぞ簡単にできるものではない!
 いいや、人間と呼ぶことすら礼を失する! もはや人外! もはや化け物!」

「だ、ま、れぇ!!」

人ならざるものと称され激昂に任せたまま、地を蹴る。咆哮と同時に一気に間合いを詰めていく。
音さえも置き去りにする身の運びと銀閃を魔王は難なく杖で受けた。
剣と杖は交わり、大きな衝撃を生み出す。
剣を振るう者と杖を振るう者の立つ王城の石床は衝撃に耐えられず、クモの巣のように亀裂を走らせた。
両者が組み合うたびに大気は打ち震え、大地は鳴動する。

「ふふふ、さすが勇者と称されるだけはある。
 身の運びも剣速も眼で追うのが精いっぱいだ」

「簡単に受け止めやがって……!」

魔王の掌に魔力が集中する。
勇者と呼ばれた者は弾き飛ぶように間合いを取る。
瞬間、黒雷が勇者を目がけ襲い掛かった。
勇者は眼前へと向かってくる雷を横一文字に切り伏せると、そのまま剣を振りぬき背後上方に向けて弧を描いた。
鈍い音が響き、魔王が振り下ろした杖を今度は勇者が受け止める。

「ほう、気づいていたか」

「魔法の威力が俺を殺しにかかってなかったから……なっ!」

両者は再び間合いを取り、勇者は素早く剣を構えなおし、魔王はゆるりとした所作で舞い降りる。
肩で息をしながら剣を構える勇者と、埃を落とすように入念に着衣を正す様は両者の力量差を如実に物語っていた。
しかし勇者は激昂しながらも冷静に自身と魔王の間にある差を測る。
測り、かけ離れている実力を知っても絶望をしていなかった。

「(やつは実力の半分も出してない。それでも全力の俺よりも圧倒的に強い)」

勇者は魔法で肉体を強化し、人間が引き出せるの何倍もの膂力を有していた。
強化され、人間を超越した存在になっても、勇者の攻撃は魔王にとっては赤子がじゃれついてくる程度にしか思っていない。

(これが、魔王、か……っ)

魔王と対峙する際にも慢心はなかった。魔王の側近であろう王城の魔族たちを屠ってきた自信もあった。
魔王の側近の実力から魔王の力を予測し、さらに過剰気味に警戒し戦闘に臨んだ。
だが過度に誇張された幻想すらも、魔王はあっさりと超越していた。
勇者が人類という種を超越した突然変異とするならば、魔王も魔族という種を超越した突然変異なのだと再認識する。

勇者の繰り出す渾身の一撃でさえも、魔王にとっては命を脅かす攻撃には程遠い。
故に魔王はあえて勇者をすぐに仕留めることはしなかった。
勇者たちが紙一重のところで見極められるように、攻撃の強弱を調整しつつ人間という種族の限界を観察していた。
つまり魔王にとって勇者との戦闘は、遊びにすぎなかったのである。

だからこそ好機。力の半分も出していないのならば、守りも半分に満たしていない道理。
魔王に全力を出され、攻撃に回されれば即死。防御に回されれば、切り札をもってしてもかすり傷一つつかないだろう。
勇者はこの戦闘を児戯ととらえている今の慢心状態でなければ魔王を倒すことは不可能だと判断していた。

肩で息をしていることは紛れもなく自身の疲弊を表していたものの、企みを看破されない絶好の隠れ蓑になる。
積み上げていく今の状況こそが魔王を倒しうる唯一無二の機会なのだと、勇者は確信していた。

だが全力をもってしても致命打にならないどころか、防がれるに違いない。
聖剣を魔王の心の臓に突き立てることは、既に限界を振り絞り対抗している現段階では不可能であることは明白だった。
ならばどうするか。

(ここで、俺も最期だな)

瞬間的に力を増幅させ、魔王の予測を超える攻撃を繰り出す他ない。
一度きりとはいえ代償さえ支払えば急激に力を増幅させることは、聖剣に選ばれた勇者ならば不可能なことではなかった。
力を増幅させる代償が一瞬頭によぎる。しかし、決意を鈍らせることはなかった。
魔王に悟られぬよう、魔力を練り始める。
聖剣は魔力の波に呼応し、聖剣が持つ特性を勇者の身体に作用させはじめていく。

「どうした? 固まって。絶望したわけではあるまい?」

「当たり、前だッ!」

勇者は十全でないまま躍りかかる。
しかしまだ準備は整っていない。
されど全力。下手に手を抜けば企みを看破される可能性があり、なによりも全力をもって応じなければ命は簡単に刈り取られてしまう。

魔王は笑みを携えたまま雷撃と氷術を放つ。
勇者は雷撃を先ほどと同じように切り裂く。だが威力は数十倍にも及んでいた。
剣を持つ諸手が切り裂いた際の反動で痺れ、一瞬剣を振ることのできない間ができる。
その間を狙い澄ませたかのように巨大な氷柱が勇者の頭上から無数に降り注ぐ。

「おぉおおぉおぉッ!!」

勇者は魔力を暴発させ、魔王の放つ氷術に対抗する。
勇者の行った魔力爆発により魔王の放った氷塊は砕け、極小の氷粒となり魔王城の内壁に突き刺さる。
自身を中心に魔力爆発を起こすこの技は、本人すら爆発に巻き込まれる自爆技に等しい。
しかし魔法詠唱を必要とせず、防御と攻撃を同時に行える勇者の切り札の一つでもあった。
魔力爆発の爆心地にいるのだから、勇者自身も無傷ではいられない。だが氷柱が直撃するよりはダメージは少なく済むと即断した。
残滓程度の魔力すべてを放出することで、直撃すれば甚大なダメージを及ぼすであろう氷塊を吹き飛ばすことは叶った。

「おお、魔法に変換するわけでなく魔力そのものを爆発させるとは。
 勉強になるぞ、人間!」

魔王は間断なく魔法を展開し業火球と暴風を巻き起こす。
本来魔法に必要な詠唱を魔王は行わない。
よって詠唱で生じる隙も、詠唱からどの魔法が撃たれるかの予測を立てることもできない。
その攻撃の前に、旅の仲間はことごとくなぎ倒された。

「はぁっ、はぁっ、貫けぇえぇぇぇええぇぇぇぇええッ!!」

正面から襲いくる業火球に、勇者は突進しつつ渾身の突きを放つ。
火球は剣圧と鬩ぎあい、やがて押し負けるように消散する。
しかし間髪おかず暴風が勇者の身体を束縛し自由を奪っていく。

「うぐっ!」

「くくく」

「魔王ッ!?」

「ほうら、これでどうだ」

「ぐあああぁっ!!」

勇者の身体は魔王の振るう杖によって痛烈に石床に叩きつけられ、壁際まで転がっていく。
勇者が音を置き去りにできるように魔王もまた同じ、いや、それ以上の疾さをもつ。
つまり魔王がただ単に振るった杖でさえも、杖頭は音の壁を易々と破る暴威の一撃となっていた。

疾さも、膂力も、魔力も、戦闘に関する感性でさえも、すべてにおいて魔王は勇者を上回り、なおも底が見えない。
全てにおいて勝ることのできない勇者は、魔王のわずかな癖を頼りに魔法を見極め、対応していた。
魔法使いは雷撃で、戦士は炎術で、賢者は氷術で、魔王の前に散っていった。
刹那にも満たない放つ前のわずかな違い。
幾度となく放たれた魔法をその身に受けた仲間たちの遺産を元に、かろうじて見切ることに成功していた。

それでも、魔王の攻撃は勇者を着実に死へと向かわせていた。
気を抜けば断ち切れてしまいそうな意識を奮い立たせ、全身の骨が軋む感覚を覚えながらも、勇者はなお立ちあがる。

「まだ余興は終わらぬようだな」

「……いいや、こ、れで、俺の、魔、力も、体力、も、からっ、けつ、だ」

勇者の言に偽りはない。勇者が放てる魔力はもはや残っていない。回避に転じる体力もない。
息の荒さも一際ひどくなり、剣先は地についている。

「ふむ。そうか。久々に良い運動になった。
 だが、遊ぶことのできぬ人形は処分しなければならぬな」

落胆した様子もなく、勇者を倒すことの感慨もなさそうに言葉を紡ぐ。

「ああ、じゃあ、な、魔王」

「これで、終わりだ。人間」

魔王には勇者が観念したかのようにしか見えないだろう。
一歩一歩ゆっくりと間を詰めていく。
勇者は、魔王が今のままの状態でとどめを刺そうとしていることに勝利をみた。
聖剣が緩やかに極光を纏う。

「やっとか……起動準備完了。呪いの聖剣め、さっさと喰らいやがれ、俺の生命力」

「ぬう?」

聖剣が烈光を放ち、魔王城の広間を光が満たしていく。

「がああぁあぁあぁあぁぁぁあぁッ!!」

勇者の身体に激痛が走り肉体が焔のように揺らめく。
聖剣と肉体の境が消え一体化を始め、やがて完全に同化する。

聖剣の特性を使うための代償。発動させたものの命を喰らい尽くす。
喰らいつくし所持者の生命力を、力へと変える。
膂力や魔力の枠を超えたずっと純粋な力へと。

「こ、れ、は」

「前言通り、これで終わりだ! 魔王ッ!!」

魔王城が極光に包まれた。

ここまで書いてお蔵入り。
安らかに眠ってください。

台本形式でも小説形式でもどちらでも構いません
よろしくお願いします。

>>1
某所から供養・お焚き上げスレのテンプレ持ってきた

>※このスレはあくまで投げるためのスレです。
> 少しでも続きを書く気があるのならそのSSは投下しないであげてください。
>※職人さんへの投げるな、続き希望というレスは極力控えましょう。
> 読み手さんの続きを待ちたい気持ちも投げ捨ててください。


作品を供養するスレである以上、これに則って続き希望はNGだと思う。なぜなら
「ここまで書いたんだけどなー(チラッ」を助長させて、未完にまみれた馴れ合いの場になってしまうから
特に中高生が多めと思われるSS書きは虚栄心も自尊心も強いだろうから、こういうことは徹底した方がいい。と思う

>>9
基本的にそれでおk
続きを書くかどうかってのは正直拘束力がないからアレだけど
少なくともここで続きを投下することは禁止で

>>2

極光とか、烈光ってなんだよw
あと焔のように揺らめく肉体ってw
めちゃくちゃ頑張って比喩とか使ってけど、全くわけわからんわ。文才があるかないかってここだローな

>>11
そういうスレではないので批評スレへどうぞ

だからそういうスレじゃねぇって

何? みんなで投稿する系のスレ?
自分も書き込んでいい?

じゃあ、自分も

ジャン「望みを叶えると寿命が50年ほど延びることが判明した」


ジョゼ「…………ジャン」

ジャン「何だ、ジョゼ」

ジョゼ「もう一度頼む」

ジャン「…………義体の望みを叶えると寿命が50年ほど延びることが判明した」


ジョゼ「ジャン」

ジャン「何だ、ジョゼ」

ジョゼ「もう一度――」

――扉を勢いよくバーン!!


リコ「ジャンさん! ジャンさん!」

リコ「明日も海に行きませんか!」

ジャン「明日も、海か……」

リコ「だって、海ってすごいんですよ! 広くて、青くて、しょっぱくて! 何回行っても飽きませんよ!」

ジャン「そうか」

リコ「…………やっぱり、駄目ですか?」

ジャン「……そうだな」


リコ「……」

ジャン「…………明日の仕事はなしだ」

リコ「……?」

ジャン「朝から海釣りなんかを楽しむのも悪くない」

ジョゼ「!?」

――――――
――――
――

リコ「やったー! ヘンリエッタ、明日もジャンさんと海で遊べるんだ!」

ヘンリエッタ「よかったね、リコ」

リコ「うん!」

ジャン「…………」

ジョゼ「…………」


――――――
――――
――


ジョゼ「ジャン、さっきのはどういうことだ?」

ジャン「……三日前」

ジャン「義体の望みを叶えることで義体の寿命が50年ほど延びることがわかった」

ジョゼ「…………本当なのか?」

ジャン「ああ」

ジャン「さらに敵の弾は当らず義体の弾だけ当るほど義体の性能が向上する『ヤンマーニ現象』の存在も確認」

ジャン「これにより五共和国派との戦いが優位に進められると考えた上層部は一つの命令を俺たちに下した」

ジャン「担当官は義体の望むこと全てを叶える為に全力で奉仕すること」

ジョゼ「なっ!?」

ジャン「……既にマルコー、アレッサンドロ、ヒルシャー達は奉仕を開始している」

ジャン「俺も今日、リコと海へ行ってきた


ジャン「あとはジョゼ、お前だけだ」

ジョゼ「だが、それは……」

ジャン「義体は条件付けによって愛情めいた感情が芽生えていることがある」

ジャン「そうなると奉仕の内容も恋愛に絡むことになるだろうな……」

ジャン「例えば、アレッサンドロやヒルシャーがそうだ」

ジャン「そして、ジョゼ。ヘンリエッタもそうだろ?」

ジョゼ「……ああ、そうだ。だから――」

ジャン「――望みを叶える……それだけで犠牲が少なくなる」

ジャン「条件付けによる愛情でも愛情に違いは無い」

ジャン「それにこれは彼女達の望みだ。何を悩む必要がある?」

ジョゼ「…………」

ジャン「…………ジョゼ、この映像を見てみろ」

ジョゼ「映像?」

――――――
――――
――

~とある日のとある部屋の映像~


トリエラ(男装)「ヒルシャーさん、次はこの服を着てください」

ヒルシャー「……トリエラ」

トリエラ(男装)「?」

ヒルシャー「僕に……」

トリエラ(男装)「何ですか?」


ヒルシャー「……僕に」

ヒルシャー(女装)「女性モノの服を着せるのはやめないか?」

トリエラ(男装)「…………」

ヒルシャー(女装)「…………」

トリエラ(男装)「嫌です」キッパリ

ヒルシャー(女装)「トリエラ!?」


ヒルシャー(女装)「せ、せめて、理由を教えてくれないか!?」

トリエラ(男装)「理由……ですか?」

ヒルシャー(女装)「そうだ。何故、僕に女装をさせてるのか!?」


客観的に微妙だったから書くのをやめたガンスリSS

【嶺上の牌 -リンシャンのハイ-】
 20XX年――たった1人のツモによって世界は4100オールぐらいの炎に包まれた。

 海は枯れ、地は裂け、4100オールぐらいの炎は全ての文明を焼き鳥にした。

 あらゆる生命体は絶滅したかに見えた世界……。

 しかし、人類は死に絶えてはいなかった。

 そんな世界で謎のクロチャーは「壁におもちはないのだ!」と言った。

 その一言で気がついたら世界はおもちと麻雀が支配する時代になっていた……。

 なっていた……。

 …………。

 ……。


 なっていたから仕方がない……。

 崩壊した後で何を言っても仕方がない。

 文句を言ったからと言って元に戻るわけでもない……。

 仕方がない……仕方がないんだけど、意味わかんねぇーよ!! 何だよ、この世界!!

 全国大会で! 買い出しで疲れて! 自室で眠って! 目が覚めたら! 崩壊!? 

 ビル倒壊してるわ!? 秩序は意味不明に崩壊してるわ!?

 立派なおもちな美女達がモヒカンでヒャッハー!?

 俺の精神が崩壊するわ!! 須賀京太郎の精神だよ!! ちくしょー!!

 そもそも、美女のモヒカンとか誰得だよ!! 残念過ぎるわ!!

 そんな世界が残念で仕方ないわ!!


「――仕方ないわぁあああああっ!!」


 正面に広がるは荒廃した大地――

 頭上に広がるは灰色の空――

 荷物の入ったリヤカーを引っ張りながら、俺は大空に向かって大声で叫んでいた。

「あ、疲れてるのに叫んだから意識が……」

 視界が暗転する。

 そのまま意識が暗闇に落ちて……。

 …………。

 ……。

 ***

 そして、気がつけば一週間後……。
 照りつける太陽の下で俺は荒廃した大地を耕していた。
 何だかんだで、俺はこの世界に馴染んでいた……。
 荒れた土に鍬を入れる。
 ざっざっと土に鍬を入れる。


「きょーたろー!」


 ふと声が聞こえた。
 ざっと鍬を地面に突き立て、耕す手を止め振り返る。
 長い金髪の小柄な少女が手を振りながらこちらに向かって走ってくるのが見えた。
 金髪の少女は傍まで来ると俺の背中に飛びついた。


「っと……怪我したら危ないだろ、バブル」

「この程度でバブルちゃんは怪我しないって!」


 金髪の少女――バブルは俺の背中にくっつきながら言った。


「それよりも、きょーたろーが働き過ぎで倒れないか心配かな?」

「倒れねーよ」

「一回、荒野で倒れてた人間の言葉なんて信用できないよ?」


 一回、倒れてた。
 大声出して意識を失ってた時のことだろう。
 あの後、倒れた俺をバブルが助けてくれて、この村で介抱してくれたんだったな……。
 付きっきりで看病してくれたこともあり、バブルは少し俺に対して過保護な所があった。


「大丈夫だって! あの時は歩き疲れてたから倒れただけで、この程度で倒れるほどやわじゃねーよ」

「ほんとー?」

「ホントだ、ホント」

「うーん……まぁ、いいや! これから休憩だよね? 一緒にお昼食べよ!」

「ん? もう、そんな時間か……じゃあ、村に戻るか」

「うん!」


 俺の背中から降りると、バブルは俺の手を握り村の方へと引っ張る。


「きょーたろー、はやく!」

「おい、そんなに引っ張らくても行くって!」


 しかし、この子……何か白糸台の大星淡って子だった気がするんだけど気のせいか?
 テレビで少し見ただけだから、確証ないけど……。
 記憶喪失とかでバブル以外の名前を覚えてないとか言ったけど……。


「ん? どうしたの、きょーたろー?」

「うーん……あのさ、バブルって淡って名前だったりしない?」

「粟井? 粟井バブル? うーん……しっくりこない!」

「そ、そうか……なら、いいや、うん」

「そう? 変なきょーたろー!」

 バブルの手を握り返し、引っ張られるように村の方へと歩いて行った。

 ***

 村へ着くと自警団の人達が何やら話し合っていた。


「どうしました?」

「ん? あぁ、京太郎くんか……いや、実は水泥棒が出てな」

「とりあえず、捕まえて牢屋に入れたはいいけどさ……ほら、昼食時だろ?」

「えぇ、昼食時ですね」

「俺達、昼食食べたい訳よ」

「えっと、そうなんですか……」

「うん、そうなんだ」

「だけど、見張りもしないといけないだろ?」

「そうですね……逃げられても困りますし……」

「でも、俺達は昼食食べたい訳だよ」

「えっと……」

「俺達、昼食食べたい訳だよ」

「……」

「俺達――」

「――わ、わかりましたから! 代わりに俺が見張っとくんで食べに行ってください!」

「そうか! ありがとう、京太郎くん! じゃあ、俺達、食べてくるから見張りお願いね!」


 自警団の人達は俺に牢屋の鍵を渡すと走って立ち去った。


「昼食……牢に持ってくるね!」

「あぁ、頼むわ……」


 バブルにそう答えると俺は牢屋のある建物へと入る。
 中は牢屋が複数の牢屋が水平方向に連なっていた。
 そのまま奥へと進んでいくと、入口から一番奥にある牢屋にポニーテールの小柄な少女がいた
 少女はジャージの上からマントを羽織っている。
 体調が優れないのか、牢屋の床で寝転がっていた。


「……だい……」


 か細い声が聞こえた。


「……ずを……みず、ちょうだい……」

「みず? 水か……ちょっと待ってろ」


 ジャージ少女にそう伝えると水を汲むために急ぎ外へと向かった。

 ***

「もふ、もぐ、んぐっ、もぐもぐ」


 俺の分の昼食をジャージ少女は物凄い勢いで食べていた。
 そして、空になった皿を手に持ってジャージ少女は言った。


「おかわり!」

「ねーよ!」

「え、無いの?」

「ほら、あれだ……今、何故か世紀末になってるから……」

「あー、確かに……まさか、全国大会が原因でこんなになるなんてびっくりだよねー」

「マジで全国大会が原因なのかよ……」


 教えてくれた人が適当な妄想言ってるのかと思ったんだけどな……。
 一体、俺が寝てる間に何があったんだよ……本当に。
 学食の定食ぐらいの量を食べ終えたジャージ少女が言った。


「まぁいいや。そういえば、自己紹介がまだだったね! 私は高鴨穏乃! えっと……」

「あぁ、俺は須賀京太郎……で、こっちの子はバブル」

「バブルだよー!」

「バブル? 大星さんじゃなくて?」

「大星? 大星……大星……バブル……大星バブル……」


穏乃から「大星」という名前を聞いたバブルが繰り返し呟く。


「うん……何か、聞いたことあるような……無いような……」

「バブル……やっぱり、お前、大星淡じゃないのか?」

「大星粟井? 大星・粟井・バブル? ミドルネーム?」

「いや、普通に名前に――」


「――京太郎ッ!! た、大変だッ!! 大変なんだッ!!」


 大変なのはこの世界だろ。
 いろいろブッ壊れてるし……。
 そんなことを思考していると昼食に行っていた自警団の男が息を切らせてこちらにやってきた。


「た、大変なんだ、京太郎ッ! モヒカンがッ! モヒカン達がこの村にッ!」

「モヒカン!?」


 バブルが驚きの声をあげる。


「京太郎! お前も戦えッ!」

「あ、あぁ……え? あれ?」


 とりあえず、自警団の男と一緒に表へと向かった。

~ここまでの展開が思いつかなかったので書いてない~


「うぉおおおおおおおおおおおおっ!!」


 穏乃がどんどん雀力を高めていく……。
 やがて、身につけていた衣服が破れ始めた……。
 ビリビリと俺の服だけが……。


「――なんでだよ!?」


 半裸な俺を無視してバブルが答えた。


「きょーたろーは雀力が低いからねー。きょーたろーの服がはじけ飛ぶのは仕方がないよ!」

「何で、雀力で済ませてるの!? そもそも雀力って何だよ!? 何で、常識みたいにみんな普通に語ってるんだよぉおおおおっ!!」

「そして、闘牌見てたら、思・い・出・し・た・ぞー! なんと、記憶喪失の美少女バブルちゃんの正体は美少女雀士大星淡ちゃんでした

っ! ってことで、私も参戦するぞー!」


 淡が雀卓に向かって走り出し、そして――


「雑魚めっ! その席ゆずれー! ロンっ!」


 ただし、物理。
 淡に殴られ雑魚モヒカンはダブリーチ裏4、12000ぐらいの衝撃を受け吹き飛ぶ。
 そのまま地面へと激突し、二転、三転と転がってから止まり、雑魚モヒカンはそのまま動かなくなった。
 そして、雑魚モヒカンはダブリーチ裏4、12000ぐらいの勢いで爆発。
 塵すら残らず消し飛んだ……。
 淡は雑魚モヒカン奪った席に何事も無かったように座ると麻雀を打ち始める。


「高鴨穏乃! 私も打つ!」

「大星さん……うん! 一緒に打とう!」


 二人は頷くと互いに雀力を高めていく……。


「「うぉおおおおおおおおおおおっ!!」」

「馬鹿なっ!? なんだ、こいつら!? まだまだ、雀力を上げていくだと……!?」


 雀力をどんどん高める穏乃と淡。
 驚くボスモヒカン。
 弾ける俺の服。
 俺はほぼ全裸だった。

ここまで書いて書くのやめた
理由は使い古されたパロネタで書かれたSSを客観的に読んでてツマラナイと思ったから

女騎士「くっ、殺せ」 オーク「……」


女騎士「……」

オーク「……」

女騎士「……」

オーク「……」

女騎士「……」

オーク「……」

女騎士「……?」

オーク「……」

女騎士「あぁ、そうか…………くっ、殺せ!! 私を殺せっ!!」

オーク「……」

女騎士「……」

オーク「…………」

女騎士「……なっ!? まだ聞こえないのか!?」

オーク「いや、普通に聞こえてますけど……」

女騎士「なら、早くしろ」

オーク「いや、だからですね……」

女騎士「なんだ、何が言いたい!! せっかく、お前ら好みの展開になっているのだぞ!!」

オーク「いや、そのですね……ぶっちゃけ」

女騎士「ぶっちゃけ?」



オーク「ないわー」

女騎士「なっ!?」



女騎士「馬鹿なっ!? お前たちは異種姦大好きな変態共だろうがっ!!」

オーク「変態!?」

女騎士「……違うのか?」

オーク「違いますから!! 僕達は普通にノーマルですから!!」

女騎士「なん……だと……」


ここまで書いた段階で似たSSがあることを知って書くのをやめた

女(幼馴染,NTR,浮気)「幼馴染の風潮について物申す!!」ガラガラッ 男「」ビクッ

女(幼馴染,NTR,浮気)「……」

男「……」

ペット「……」

ペット「……にゃーお」


女(幼馴染,NTR,浮気)「そもそも、私は男一筋だし! この風評被害は……」

女(幼馴染,NTR,浮気)「迷惑!! あんまりだと思うの!!」

女(幼馴染,NTR,浮気)「……」

男「……」

ペット「……」

ペット「わぉーん」


女(幼馴染,NTR,浮気)「確かに現実には恋人を奪ったり、裏切るどうしようもない人達もいるよ!」

男(あ、何か語り始めた……)

女(幼馴染,NTR,浮気)「でもね、私の人生は」

女(幼馴染,NTR,浮気)「」

男「誰だよッ!!」

女(幼馴染,NTR,浮気)「幼馴染よ!!」

男「え……」

ペット「……」

男「あ、お前、まさか……あの幼馴染なのか?」

女(幼馴染,NTR,浮気)「そう、私が幼馴染……」

女(幼馴染,NTR,浮気)「ほら、よく見ると」

女(幼馴染,NTR,浮気)「なんか、風評被害が原因で不名誉な称号まで付いてるけど……」

男「確かに頭の上のほうに薄っすらと幼馴染とか、NTRとか、浮気とか、どう考えても地雷要素の文字が見えるような見えないような……」

男「いねーよッ!!」

ペット「くるっぽー」

つまらなかったから書くのやめた

ここまでお焚き上げ

男「うむ」ギュ 幼馴染(女)「......おい」


男「なんでしょう?」

幼馴染「なぜ私は今抱きつかれてる?」

男「自然の摂理です」

幼馴染「いや、意味がわからないから」

男「わかってください」

幼馴染「無理です」

男「......」

幼馴染「......」

男「ん」クンクン

幼馴染「おい」

男「ん?」

幼馴染「なに人の匂い嗅いでいるんだ」

男「そこに幼馴染がいるから」

幼馴染「お前は登山家かよ」

男「てか、いい匂いだな。お前」

幼馴染「............あ、そう」

男「あ。顔が赤い」

幼馴染「だまれ」ゴン

男「ああ。俺の脳細胞が」

幼馴染「お前の脳細胞なんてとっくの昔に無くなっただろ」

男「てかさ、幼馴染って照れると暴力を振るよね」

幼馴染「そんなことない」

男「そう?」

幼馴染「うん」

男「......」

幼馴染「......」

男「.........幼馴染、かわいいよ」ボソ

幼馴染「......」プルプル

男「(お。必死に殴るの我慢してる)」


書くのに飽きたので。

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