幼馴染「なんのゲームしてるの?」男「アマガミ」(37)

幼馴染「あ、あまが、み?」

男「pspの恋愛ゲームなんだけど、この前男友達から借りた……と、いうより、無理やり押し付けられたんだ」

幼馴染「ああ、男友達君ってこういうゲームを集めるのが趣味だからねぇ。へぇ、男が恋愛ゲームか。……男は、こういう恋愛ゲームとか、やったことあるの?」

男「ないない。こう、なんていうか、二次元のキャラと戯れる、っていうのが、なんとも受け入れがたい、というか……」

幼馴染「男ってアニメもあまり見ないしね」

男「ロボットアニメなら見るけど……みんなスーパーロボット経緯で知ってる人ばかりだから、原作アニメの話題はどうもあまり通じないのが悩みの種だね」

幼馴染「かといって、女子の私に話すのもどうかと思うけど」

男「……話せる女子って言ったら、お前ぐらいしかいないんだよ」

幼馴染「男友達と話せばいいのに……って言いたいけど、まだ、気になるんでしょ? 中学の時のこと」

男「……」

幼馴染「中学の時、サッカー部の人達に色々いじめられてたせいで男の人と接するのが怖い。それはわかるけど……今、私達は高校二年生。大丈夫だよ。今の高校にサッカー部の人達はいないし、ね?」

男「……すまない、それは、少し無理な相談だ」

幼馴染「……」

男「さっ、こんな辛気臭い話はやめにしよう。……そうだ、幼馴染、一緒にこのゲーム、プレイするか?」

幼馴染「え? このゲームって、『アマガミ』ってやつ?」

男「幼馴染の言った通り、恋愛ゲームなんかやったこともないし、リアルでも彼女なんかいたこともない。だから、女の子の気持ちなんて分かんない。ここは、女性陣代表である幼馴染の協力プレイってことで」

幼馴染「うぅ。こういったゲームを女子と一緒にするのもどうかと思うけど……いいよ。私も少し興味があるし」

幼馴染(『ときめきメモリアルgs』を友達と一緒にやったことあるから、確かに慣れてると言っちゃ慣れてるんだけどね)

男「他にすることもないしな。丁度良かったかも。じゃあ……スタート」

幼馴染「opに出てくるこの子たちがヒロインなのかな?」

男「そうだね。説明書を読んでみたけど、このゲームのメインヒロインは5人いるらしい」

幼馴染「この毛先がカールしてる人、すっごく綺麗な人だね」

男「えーと、名前は『森島はるか』。三年生、つまり先輩だ」

幼馴染「主人公は高校二年生なんだ。私達と同じだね」

男「男友達曰く、こういった学生生活恋愛ゲームの主人公は大体高校二年生らしい」

幼馴染「なんで? 入学したての一年生でもいいと思うんだけど……」

男「えーと、確か……ああ、思い出した。ほら、二年生って言ったら、学校に慣れ始めて、一年生の時のように色々と慣れ始めるまでの過程をすっ飛ばせるし、三年生みたいに就職とか受験とかまだ余裕があって一番時間がある時期だし、同級生だけじゃなくて、先輩と後輩、どっちも攻略できる位置にあるから……らしいよ」

幼馴染「そっか、後輩もいるんだもんね。ってことは、後輩のヒロインもいるのかな?」

男「えーと、うん、二人いるみたいだ。一人は『七咲逢』。水泳部のクールな後輩だって」

幼馴染「水泳部かぁ……うーん、私泳げないからなぁ」

男「お前本当に金づちだもんなぁ。もう一人は『中多紗江』。純情少女らしい」

幼馴染「え? これ一年生なの? 胸、大きすぎない?」

男「男友達が好きそうなキャラだな」

幼馴染(いいなぁ……私もこれぐらいあれば……)

男「同級生のヒロインは三人。一人は『棚町薫』。中学から知り合った悪友。……悪友、ねぇ」

幼馴染「この髪って天然かな?」

男「それは分からないな。次に『絢辻詞』、クラスの委員長さんだ。……でも、この『仮面優等生』ってなんだろう?」

幼馴染「攻略していったらわかるんじゃないかな?」

男「そうだな。で、最後に『桜井梨穂子』。ぽっちゃり幼馴染。いわば俺から言うお前だな」

幼馴染「……ぽっちゃり?」

男「立ち絵をみる限り、そうは見えないんだが……まぁ、キャラはこんな感じになってる」

幼馴染「みんなすごく可愛いね」

男「俺も他のゲームはまったく知らないが、確かに全員可愛いってのはすごいな。……さて、どれを攻略していこう。さすがに複数攻略できるわけないし」

幼馴染「うーん……わ、私が興味あるのは、この梨穂子ちゃんかなー?(チラッ」

男「やっぱり、自分と同じ立場ってのは気になるポイントか?」

幼馴染「そうだねー。共感できるところとかって結構あるはずだし」

男「そっか。……うん、じゃあ最初のヒロインは桜井梨穂子だ」

男「ふむ、主人公はどうやら待ち合わせをしてるのかな?」

幼馴染「クリスマスにデートかぁ。ロマンチックだねぇ」

男「……来ない、だと?」

幼馴染「……もしかして……」

男「……待ちぼうけですっぽかしか。なるほど、紹介にあった『クリスマスへの苦手意識』ってこのことか」

幼馴染「これは、確かにトラウマになるよね……」

男「……」

幼馴染(……男。少し自分と重なるところがあるから、なんだか元気ないや)

男「これが中三の時だから、今から二年前か」

幼馴染「あっ、なんだか可愛い女の子が出てきた」

男「『橘美也』。主人公の妹だね。同じ高校に通っている高校一年生。……妹、かぁ」

幼馴染「私達一人っ子だからあまり分からない感覚だね」

男「この主人公は押し入れにひきこもる癖があるのか。でも、なんだかわかる気がするなぁ」

幼馴染「よく小さい時に、男とかくれんぼで一緒に隠れたっけ!」

男「一人ならともかく、あの狭い空間で二人ってのは暑苦しくてたまらなかったなぁ」

幼馴染「美也ちゃん、結構甘えん坊さんだね」

男「妹ってみんなこういうものなのか?」

幼馴染「しゅ、主人公、美也ちゃんに引っかかれた……」

男「確かに高校生にはあまり見えないなぁ。美也ちゃんには悪いけど」

幼馴染「ん? なんだか、男の子のキャラが出てきた」

男「『梅原正吉』。寿司屋の次男坊で、主人公の親友」

幼馴染「男でいう男友達君だね」

男「……まぁ、話せる男子がそいつしかいないだけだがな」

幼馴染「お宝本? なんかの暗号かな? 新しい雑誌とか?」

男「……いや、この言い分からするに……ほら、あれだ」

幼馴染「あれ? って……あぁ! エロh」

男「多くは語るな! ……別にいいだろ、健全な男子高校生なんて、みんなこうだ」

幼馴染「かといって、smモノはどうかと思うけどねぇ」ニヤニヤ

男「っ! み、見たな!」

幼馴染「別に~♪ 本棚の裏からはみ出た何かを見ただけだよぉ」

男「……もっと分かりにくいところに隠そう」

幼馴染「男でいう男友達君だね」

男「……まぁ、話せる男子がそいつしかいないだけだがな」

幼馴染「お宝本? なんかの暗号かな? 新しい雑誌とか?」

男「……いや、この言い分からするに……ほら、あれだ」

幼馴染「あれ? って……あぁ! エロh」

男「多くは語るな! ……別にいいだろ、健全な男子高校生なんて、みんなこうだ」

幼馴染「かといって、smモノはどうかと思うけどねぇ」ニヤニヤ

男「っ! み、見たな!」

幼馴染「別に~♪ 本棚の裏からはみ出た何かを見ただけだよぉ」

男「……もっと分かりにくいところに隠そう」

人がいるかわからんけど、少し空けます

おう支援

支援(^-^)

人がいてくれてよかった
再開

幼馴染「ふぇぇ、綺麗な先生だね。かなり若いだろうし」

男「『高橋麻耶』先生。クラスでも人気の先生らしい」

幼馴染「そりゃあ、うちにもこんな先生いたら人気に決まってるよ。……へぇ、クリスマスにお祭りをやるんだ」

男「名前からして公立だから……公立でこんなイベントをするのは結構珍しいな。しかしまぁ、クリスマスに祭りって……」

幼馴染「急に男女の仲が良くなってそうだね」

男「俺にはそんな経験ないからわからんが……」

幼馴染「……」

男「おや? ああ、このキャラか。委員長の絢辻詞」

幼馴染「綺麗な黒髪ロングだ。それに、なんだか優等生って感じがする」

男「綺麗で典型的な優等生委員長……様子を見るに、先生からも信頼が高そうだな」

男「あぁ、梅原に呼ばれたのは、チュートリアルイベントか」

幼馴染「梅原君、よっぽど主人公が決意したことが嬉しそうだったね。やっぱり、あんなことがあったから、かな?」

男「…………だろう、な」

幼馴染「あっ、マップが出てきた。ここからイベントが選択できるみたい」

男「マップが広いなぁ。結構なイベント数かも」

幼馴染「まぁまぁ、とにかく一人を攻略してみないと分からないよ。でも、どれが梨穂子ちゃんのイベントだろう?」

男「とにかく順にやっていこう。まずはヒロイン全員を見てみたいし、細かい性格とかはまだ分からないから」

男「うぉっ! い、いきなり耳を甘噛みされたぞ!?」

幼馴染「うっひゃあ、なんというか、大胆なことをする子だね」

男「中学からの悪友ってなると、主人公はこの棚町薫に振り回されてそうな感じだな」

幼馴染「この子が破天荒なことを起こして、主人公がそれを止めるストッパーって感じかな?」

男「たった一つのイベントでここまで分からせるほど、このイベントはインパクトがあったな……。中学の時のあいつを思い出したよ」

幼馴染「あいつって?」

男「ほら、三年間同じクラスだった美術部のメガネ女子」

幼馴染「あー!  いつも男の背中を飛び蹴りしてきたあの子!」

男「あいつの挨拶の言葉は蹴りだからな。あいつのキック技は効くぜ」

幼馴染「でも男以外だと普通に接するのにね」

男「何か恨みでもあったのだろうか」

ふむ

男「ほ、保健室に行ったんだが……」

幼馴染「み、美也ちゃん、もしかしてそっちの気があるのかな///」

男「いやいや! いや、でもいきなりあのたわわな胸を弄る展開に出くわすとは……あざといな、中多紗江ちゃん」

幼馴染「なるほど、美也ちゃんはあやかりたかったんだね」

男「いつも兄にお子様体型、だなんて言われてるからな……って、いやいや、弄ってもあやかれないから」

幼馴染「あっ、紗江ちゃん逃げちゃった……」

男「かなりの恥ずかしがり屋らしい。転校して気ばっかりってのもあると思うけど……うん、そんな感じがするな、なんというか……」

幼馴染「小動物って感じだね」

男「まさにそれだね」

男「あ、これは絢辻さんのイベントか」

幼馴染「気遣いも出来る優等生……絵に描いたようだね」

男「ほんと、いくらなんでもハイスペックすぎやしないか?」

幼馴染「だからこそ、親しくなっていくうちに、そんな人でも可愛い弱点があったりすることを知って、そこに萌える、ってことじゃない?」

男「そういうものかね?」

男(俺は別の方向で何か作為的なものを感じるが……気のせいか? この『仮面優等生』ってのが気になるなぁ)

男「これは……森島はるか先輩のイベントなんだが……」

幼馴染「たぶんこれ、主人公をラブレターを送った人と勘違いしてるよね?」

男「様子をみる限り、振ることに慣れてる様子だったから、やっぱり人気が高いんだろうね」

幼馴染「でも、なんとか誤解は解けたみたい。よかったぁ」

男「ちょっと抜けてるところもあるところが、人気のポイントの一つ、なのかなぁ? それにしてもこのゲーム、キャラが本当に可愛いなぁ」

幼馴染「この塚原ひびき先輩ってのも森島先輩に負けてないよね。攻略できないのかな?」

男「説明書を見る限り、攻略はできなさそうだね」

幼馴染「森島先輩を攻略したら、塚原先輩も攻略できたりして?」

男「さぁ。でも隠しキャラとかはいそうだよね」

人が来る時間帯まで仮眠をとるとしよう

ここの掲示板は基本過疎だから人が多いところが良いならvipしかないね

支援o(^▽^)

人ならいるぞ

寝すぎた
さいかーい

>>22
ヒント:規制

男「おぉっ!? み、見え……た?」

幼馴染「黒って主人公……主人公は見えたらしいね」

男「七咲逢って子も、あまりたじろいでないな……気にしてない、ってことか?」

幼馴染「なんて最悪な出会い方……ここから発展できるのかな?」

男「そこは主人公次第ってことじゃないか? それにしても、黒猫を追って黒の下着をみたって……」

男「ここまで5人のヒロインに会った、ということは……このシルエットが桜井梨穂子か」

幼馴染「比較対象が増えてよかったかもね」

男「うん。出会い方にしては、みんな少し飛び抜けたものが多かった気がするけど……って主人公、開始早々からお宝ビデオって」

幼馴染「学校の空き教室をお宝本の保管場所にしてたり……もしかしてこの主人公、色々と飛びぬけてる?」

男「ま、まぁ、ちょっと性欲が強い男子高校生ということで……おお、出てきたな、桜井梨穂子」

幼馴染「癒され系の声をしてるね。幼馴染だし、お互い気兼ねなく過ごせるって感じなのかな?」

男「ああ、その気持ちはわかるなぁ。人生の何分かの一は一緒に過ごしてるわけだし」

幼馴染「……男、は、さぁ。私に気兼ねなく、話せてる?」

男「……ああ。じゃなかったら、こうして一緒にゲームをプレイなんてしてないよ」

幼馴染「……うん、ありがと」

男「って、この主人公は幼馴染よりお宝本を優先するかっ!」

幼馴染「あ、ある意味潔いっていうか、執着心があるねー」

男「うぉ、ここで選択肢が出るかっ。えーと……梨穂子と一緒に帰るか、あくまでお宝ビデオを優先するか」

幼馴染「えーと……選択肢の意味って、あるのかなーって?」

男「うーん……一緒に帰る選択肢を選べばまぁ通常運行で帰るだろうけど……逆にお宝ビデオを優先したらどうなるのだろうか?」

幼馴染「せっかく梅原君が気を利かせたのに?」

男「もし間違った選択肢だったらやり直しができるのがゲームだよ。……まぁ、物は試しってことで。それに序盤のイベントでいきなりbad endってのもあまりない……と思いたい」

幼馴染「大丈夫かなー?」

男「じゃあ、主人公は梅原をお宝ビデオを追いかけるってことで。ぽちっと」

幼馴染「あっ、脱走した」

男「え、選んだ俺が言うのもなんだが、幼馴染からいきなり逃げるって、結構ひどいな……」

幼馴染「あっ、でも追いかけてきたよ」

男「まぁ、いきなり逃げだしたら不審に思うよなぁ」

幼馴染「……で、派手にずっこけた」

男「って、ここで絵が出るのかい! し、しかも……結構あざといぞ」

幼馴染「た、確かにこれは……ぎりぎり見えないところがなんとも」

男「結局主人公と帰ることになるのか」

幼馴染「梨穂子ちゃん、すごくうれしそうだね」

男「そこまでうれしそうか?」

幼馴染「同じ幼馴染だからわかるんですー!」

男「ふーん……主人公の話によると、結構ドジなところも多いみたいだ」

幼馴染「まったく違和感を持たないってのがなんというか……イメージ通り?」

男「主人公も結構な時間を一緒に過ごしてきたからわかるんだろうなぁ」

超支援o(^▽^)o

男「お、このアイコンは会話イベントだな」

幼馴染「会話? このイベントで好感度を上げるのかな?」

男「まぁ、とにかくやってみないことには……えーと、この色枠と一緒の色の話題を選ぶと、確実にヒットするらしいから……」

幼馴染「あ、ヒットしたね。で、このアタックってなんだろう?」

男「えーと……テンションがhiで、かつゲージが満タンの時の五回目の会話選択で選択できるようになる話題で、所謂『ご褒美イベント』らしい」

幼馴染「ってことは、最終的にはこのアタックを目指すのかな?」

男「たぶんそうだろうな。……にしても、食べ物の話題が多いような気がするのは……気のせいじゃないな」

幼馴染「デザートとか好きそうだもんね~」

男「女子ってみんな甘いもの好きなのか?」

幼馴染「断然! まぁ、それが大多数なだけだと思うけどねー」

男「イッツァとってもクリーミ~♪」

幼馴染「クラブとホワイトソースですぅ~♪」

男・幼馴染「カニカニカニカニカニクリ~ム~♪」

男・幼馴染「コロコロコロコロコロコロするぞ~♪」

男「……どういうことなの?」

幼馴染「なんというか……梨穂子ちゃんって、アイドル向きだよねっ!」

男「お、同じ悪戯を二回もした主人公もどうかと思うけど……」

幼馴染「それの仕返しに指を甘噛みするのもどうかと思うけどねー」

男「なんというか……自分が思う恋人のボーダーラインがどんどんずれてきたような気がするよ」

幼馴染「ただの幼馴染っていうか……なんというか」

男「男友達が言っていた『新感覚スルースキル検定ゲーム』の意味がわかったような気がする……」

幼馴染「適切だね。しかも、人がいる場所でこんなことするし」

男「この夕月先輩と飛羽先輩ってのも、いいキャラだよね」

幼馴染「一緒にいると退屈しなさそうだよね。こっちの茶道も楽しそうだなぁ」

男「そういえばお前も茶道部だもんな。こんな先輩とかいるのか?」

幼馴染「ううん。私が入部した時は三年生はいなかったんだ。だから私が部長。でも、こんなに濃いキャラの人ってそうそういないよぉ」

男「後輩とかはどうなんだ?」

幼馴染「みんな他の部と掛け持ちだから、そんなに親しくないんだ。だから現状は二年生たちの『駄弁り部』って感じ……あはは」

男「……まぁ、結構現実の茶道部も同じ感じってことだな」

あれー
つづきは

梨穂子は可愛いなぁ!

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