数週間前
友奈「聞いて聞いて!」
東郷「どうしたの? 友奈ちゃん」
友奈「福引きで旅行券が当たったの!」
風「旅行たって……ねえ?」
樹「四国から出られない訳ですし……」
友奈「それがなんと!」
友奈「宇宙旅行なのです!!」
夏凜「は?」
友奈「ボンバー星っていうところに行けるんだって!」
友奈「私宇宙なんて初めてだよー」
東郷「樹海の中では宇宙にも行ったけどね」
園子「ゆーゆは運がいいんだね~」
東郷「くれぐれも気を付けてね、友奈ちゃん」
風「お土産待ってるわよー」
夏凜「友奈が居ないってことはしばらく平和な日常になるわね」
園子「にぼっしーは素直じゃないな~」
夏凜「うっさいわね!」
友奈「それでは行ってきまーす!」
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今
友奈「ただいまー」
東郷「おかえり、友奈ちゃん」
風「お勤めご苦労!」
夏凜「それで、どうだったのよボンバー星とやらは」
風「馬鹿者! 思い出話よりまずはお土産でしょうが!」
夏凜「バカはあんたよ」
友奈「はいっ、これ」ポン
風「なにこれ、爆弾?」
友奈「そうなんです!」
園子「何もないところから爆弾を出すなんて……すごい手品だね~」
東郷「私も鳩くらいなら出せるけど爆弾は流石に……」
夏凜「いやあんたら何呑気にしゃべってんのよ!」
夏凜「爆発したらどうすんのよ!」
友奈「大丈夫だよ夏凜ちゃん」
ボンッ
友奈「ボムの力はボムに有らず、心にありってね」
夏凜「訳がわからない……」
翌日
東郷「少し調べてみたのだけれど」
東郷「友奈ちゃんは所謂ボンバーマンになったのね」
樹「女性なのにマンなんですか?」
園子「女の子だってまんはあるからね~」
風「女子力の低いことを言うな!」
夏凜「それで、ボンバーマンってなんなのよ」
東郷「本来はボンバー星で産まれた人がなるようなんだけれど……」
東郷「ボンバー星を訪れたことで一時的にボンバーマンと同じ体質になってしまったと考えるべきかしら」
友奈「でも爆弾出せると便利なんだよ」
友奈「目覚まし時計の代わりになるし!」
東郷「今朝の爆発音は友奈ちゃんだったのね……」
友奈「爆弾のおかげで今朝は珍しく起きられたんだー」
東郷「そう……」
東郷(なんだか少し寂しいわね)
樹「部屋は無事なんですか?」
友奈「音だけを増大させたから被害はほとんどないんだよ」
園子「便利だね~」
風「……」
風「これは使えるわ!」
風「我ら勇者部の活動の幅が広がるわね!」
友奈「はっ! 確かに!」
東郷「費用もかからないし」
樹「用途も幅広いですし」
夏凜「威力も申し分なし」
園子「ズガーンだし~」
風「んじゃあ早速今朝入ってた依頼をこなしちゃいましょ」
樹「え」
樹「依頼って確か……」
風「そう! 新作うどんの開発よ」
夏凜「爆弾関係ないじゃない!」
風「うどんの依頼を断れるわけないでしょうが!」
東郷「なんという説得力……」
園子「流石は勇者部の部長だね~」
夏凜「伊達じゃない、ってことね」
かめや
風「新作ってことで」
風「いままでに無かったような」
風「食べた人に衝撃を与えるようなうどんを作るわよ!」
他部員『おー(~)!』
東郷(ぼた餅……)
風(どうせ夏凜はにぼしうどんでしょうね)
夏凜(にぼしうどん……と言いたいところだけど意外性は薄いわね……)
樹(胸が大きくなるような……)
園子(まず神樹様で出汁をとって~)
友奈(意外性……そうだ!)
風「準備はいーい?」
夏凜「無論よ!」
東郷「前後、不覚ありません!」
風「じゃあまず大体予想できる夏凜から!」
夏凜「フフ……」
夏凜「私がそう単純なことばかりすると思わないことね!」
夏凜「私は、これよ!」バーン
東郷「見た目は……普通?」
風「食べてみましょう」
ズルズル
ボリボリ
園子「この食感……」
樹「サプリ……ですよね」
風「文句なし不合格」
夏凜「はあ!? なんでよ!」
夏凜「こんなに栄養満天なのに!」
風「食欲をそそらなすぎるのよ」
風「確かに新食感ではあったけれども」
風「じゃあ次!」
樹「私は……これ!」
友奈「し、白い!?」
東郷「牛乳……?」
風「牛乳うどんとは……」
風「目新しいってほどでもないけれど確かに斬新ね」
夏凜「実食といきましょう」
ズルズル
風「むむっ!? これは……」
夏凜「牛乳の味しかしない……ですって!?」
樹「折角の牛乳に出汁とか入れたら勿体ないかなって……」
東郷「もしかしてこれって暖かい牛乳にうどんをいれただけ?」
樹「はい!」
園子「こんなの初めてだよ~」
風「これは流石に却下ね……」
風「んじゃ次!」
東郷「私ですね」
夏凜「どうせぼた餅でしょ?」
東郷「私がぼた餅に頼りすぎな節があるのは否めないけれど」
東郷「どうせというのはぼた餅への敬意が足りないわ」
夏凜「ぐぬぬ……」
東郷「ということで私はぼた餅うどんを作らせて頂きました」
夏凜「結局ぼた餅なのかい!」
風「見栄えは最悪……いやコロッケそばに似てるような……」
園子「美味しそうだね~」
東郷「お汁に馴染ませて麺と一緒にすすってくださいね」
ズルズル
友奈「これは……!」
風「全く予想を裏切らない味ね!」
樹「あんことうどんの味がします……」
東郷「うどんもぼた餅も今まで以上の傑作だと思いましたが」
風「是非別々に食べたかったわ……」
風「さて次はまとめて樹と園子よ!」
樹もう終わってたのか
>風「さて次はまとめて樹と園子よ!」
は
風「さて次は園子よ!」
に修正
園子「私はこれだよ~」
風「ずいぶん汁が透明ね……」
東郷「薄味なのでしょうか」
友奈「じゃあ早速! いただきまーす!」
ズルズル
風「味無っ!!」
樹「お汁ってただのお湯……ですか?」
東郷「でもどこか神々しいような……」
園子「お目が高いよわっし~」
園子「前に大赦の人に貰った神樹さまの枝で出汁をとったんだぁ~」
夏凜「それが出汁になるわけないでしょ」
風「むむ!」ズルズル
風「なんか……力が湧いてきた……」
友奈「私もです……」
樹「今ならバーテックスとも戦えそうです……」
夏凜「食べた人が勇者レベルになるとしたら……」
風「危険ね、これは無し」
園子「え~……」
友奈「はいはーい! 次は私!」
風「そろそろまとのなのがくると良いけど」
友奈「私はこれです!」
東郷「見た目は普通ね」
樹「食べてみましょう」
ズルズル
ボンッボンッ
風「!?」
夏凜「麺を噛むと謎の衝撃がくる!」
東郷「これは……爆弾ね!」
友奈「小さい爆弾を麺に練り込みました!」
友奈「このお菓子からアイデアを思い付いたんです」
樹「わたパチ……」
園子「これは確かに新食感~」ボンッボンッ
風「食べて美味しい、噛んで楽しい」ボンッ
東郷「!?」ボンッ
東郷「今の麺……少し味が違ったような」
夏凜「」ボンッ
夏凜「私も……」
友奈「実は味のついた爆弾も混ぜてあるんです」
風「なるほど……」
風「食感で飽きさせないだけでなく」
風「味にも変化を持たせるなんてね」
東郷「勝者は決定ですね」
夏凜「悔しいけどこれには負けるわ」
風「私も、これ以上は作れない」
園子「てことは~」
樹「友奈さんの案を採用ってことですね!」
友奈「やったー!」
東郷「流石友奈ちゃん」
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