ニャル子「真尋さんが絶倫になりすぎてヤバイ」珠緒「え?」(20)

喫茶店

ニャル子「リアルガチでヤバいです」

珠緒「そんなに?」

ニャル子「本当にガチリアルでヤバイです」

珠緒「邪神って人間の体力をはるかに上回ってるんじゃないの?」

ニャル子「そのはずです」

珠緒「その上で」

ニャル子「真尋さんが絶倫になりすぎてヤバイんです」

珠緒「マジか」

ニャル子「そりゃ最初の頃は私の方が上回ってましたよ」

ニャル子「主導権もほぼ私でしたし、人間と邪神の体力では必然的にそうなります」

珠緒「そこまではあたしの予想通りね」

ニャル子「ですがいつのまにか息切れ1つしない真尋さんがおりまして」

ニャル子「真尋さんも男のプライドがありますからそれで耐えているふりでもしているのかと思いましたら……」

珠緒「どうしたの?」

ニャル子「いきなりひっくり返って」

ニャル子「主導権を握られました」

ニャル子「そりゃもう男らしくなってくれた真尋さんに最初はメロメロでしたよ」

ニャル子「無理してくれていると思ったらどうやら素でして」

珠緒「え?」

ニャル子「それから普通に主導権握られるようになりました」

ニャル子「私を超えたんですよ」

珠緒「は?」

ニャル子「そりゃもう激しく私が主導権握ってた頃とは比にならないほど」

珠緒「そんな八坂くんにいまでも」

ニャル子「メロメロです」

ニャル子「私が主導権を握っていた頃を仕返しするように徐々に激しくなりまして」

ニャル子「一度始まったら徹夜で続くのが当たり前になってしまい」

ニャル子「休日ともなると丸一日かかります」

珠緒「……男の子ってそういうものなの? 今は盛りの時期って聞くし」

ニャル子「だからと言って邪神を上回る事は絶対にありませんよ」

ニャル子「真尋さんを除いて」

珠緒「八坂くん変わっちゃったなぁ」

ニャル子「童貞や処女を捨てると人って変わりますし」

珠緒「人が変わったというより人間を超えたというか人間をやめたというか……」

ニャル子「とは言うものの学生の本文は勉強ですからそう毎日ヤれる訳ではありません」

珠緒「それで少し安心してる?」

ニャル子「バレましたか」

ニャル子「連休等でそれ以上多くなる事もありますがセックスは週2、3回」

ニャル子「後は私がつきっきりで勉強を教えてます」

珠緒「よく考えたらニャル子ちゃんって惑星保護機構の公務員だったね」

珠緒「じゃあ頭も良いし年上なんだ、人間年齢で言うと実際いくつなの?」

ニャル子「ピチピチの宇宙十代です」

珠緒「はい?」

ニャル子「イケメンやスイーツに本気になれるピチピチの宇宙十代です」

珠緒「うん、あたしが悪かった」

珠緒「でもニャル子ちゃん達って仕事の関係上事件解決させないといけないんだよね」

珠緒「結構な頻度で事件あるって聞いたよ」

珠緒「勉強やセックスしてる暇ない時だってあるはず」

ニャル子「それに関してはできる限り解決するように心がけてます」

ニャル子「それに主導権が逆転してから当たり前のように真尋さんも戦闘に参加するようになりまして」

珠緒「……人間がどうやって?」

ニャル子「以前からフォークの投擲術が異常なほど上手なんです」

ニャル子「そりゃ邪神の我々から見ても鳥肌が立つほど」

珠緒「フォークの投擲術が上手いだけで戦闘に参加できるの?」

ニャル子「以前は命中率や発射速度が異常なだけで威力は我々邪神でも激痛が走るほどでしたが致命傷にはなりませんでした」

珠緒「というか以前から投擲術の腕が異常だったんだ」

ニャル子「ですが主導権が逆転してから一本のフォークで5匹のザコが木っ端微塵に」

ニャル子「ボスクラスの敵でも致命傷を与え」

ニャル子「素手でも0フレームの蹴り技を披露するようになりました」

珠緒「念のため聞くけどそのザコって人間の格闘家が倒せるレベル?」

ニャル子「無理でしょうね、フル武装すればなんとかなりますがそれはタイマンの話です」

珠緒「というか八坂くん脚力もあったんだ」

ニャル子「それに関しては私も始め驚きました」

ニャル子「なんの前触れもなく0フレームで蹴りましたから」

ニャル子「どこにそれほどの脚力を隠し持っていたのでしょう」

ニャル子「とはいえ真尋さんは邪神ハンターのお母様の遺伝がありますし」

ニャル子「邪神に対して強くなるのは当然でしょう」

珠緒「そうなの?」

ニャル子「以前珠緒さんが攫われた時の犯人、ヒュプノスを倒したのはお義母様ですよ」

珠緒「そうだったの!? 親子そろって人外じみてたんだ」

ニャル子「それに以前から狩ってきた獲物を」

ニャル子「真尋さんに口にさせていたらしいですし」

ニャル子「私の宇宙産の料理を拒んでる場合じゃなかったんですよ、最近はそうでもありませんが」

珠緒「いろいろふっきれてるなぁ」

ニャル子「お義母様から聞いた話ですが、邪神ハンターの息子は童貞捨てると異常なほど絶倫になるそうで」

珠緒「へぇ」

ニャル子「詳しい理由は不明ですがおそらく今後の真尋さんの精力はさらに成長していく事でしょう」

ニャル子「宇宙が光速で広がるように成長しているように」

珠緒「うわぁ……」

ニャル子「なのでクー子も側室として頑張ってます」

珠緒「……え、側室? って事は愛人?」

ニャル子「私1人だけを愛してほしいのが本音なんですが」

ニャル子「真尋さんの愛を1人で受けきるのは無理がありまして」

珠緒「それを許せるニャル子ちゃんの雅量もすごいね」

ニャル子「なんだかんだあいつとは長い付き合いですし」

ニャル子「同年代ですから、年齢的に後がありませんしクー音の件もありますから、あっクー音の件は知らないんでしたっけ」

ニャル子「毎回私と真尋さんが夜の営みをする度に『でゅるわぁあああああぶるわっひゃあひゃひゃひゃひゃどぅるわっはあああああああああぎゃあああああうわああああああああ』と」

ニャル子「私の部屋まで響くほど叫んでましたのでつい同情してしまって」

珠緒「というかニャル子ちゃん達って年齢的に後がないの?」

ニャル子「……」

珠緒「ごめん」

ニャル子「珠緒さんも真尋さんの事が好きでしたよね」

珠緒(露骨に話変えたよ)

ニャル子「もしよければ」

珠緒「ニャル子ちゃん」

ニャル子「はい」

珠緒「友達に自殺を勧めるのはよくないよ、邪神の体力で受けきれないものをあたしがうけきれるわけないでしょ」

ニャル子「ごめんなさい」

ニャル子「こんな感じで夜と休日はすごいことになってまして」

ニャル子「音が同じメタフィールドで構成されるハスターくんの部屋にまで響いており」

ニャル子「ハスターくんは家を出て現在ルーヒーと同棲中です」

珠緒「ああ……でも結果的にはよかったんじゃない」

ニャル子「まぁ押しの弱いハスターくんと行き遅れのルーヒーにとっては」

ニャル子「おや、そろそろ見たいアニメがやるので帰らなければ」

珠緒「うん、じゃあね」

ニャル子「ばいばーい、お会計お願いします」

和泉「かしこまりー」

珠緒(知らない間に八坂くんが人間をやめてたとは……)

珠緒(あれ、一歩間違えればあたし死んでたんじゃない? 性交死で)

珠緒(イス香はこの事知ってるのかな、否、ニャル子ちゃんが知らなかったんだからイス香も知らないか)

珠緒(でも邪神ハンターの血を受け継ぐ男は全員そうなるって事よね)

珠緒(八坂くんはその事知らなかったようだし)

珠緒(自覚していないだけでこの世には何人かそういう人がいるのかな)

珠緒(……いたとしても八坂くん以外で会う事なんてないし気にする必要なんてないか)

理々「珠緒じゃない、丁度良かった」

珠緒「理々ちゃん」

理々「頼みたい事があんだけどいい?」

珠緒「え?」

理々「前から女装癖の幼馴染の相談してるじゃん」

珠緒「うん」

理々「それとは別にもう1人男の幼馴染がいんのよ」

珠緒「もしかしてその子も女装に走った?」

理々「違う違う、そいつはノーマル」

珠緒「流石に2人も女装癖の幼馴染抱えてらんないよね」

理々「そうよ、ところで今フリーよね、そいつと付き合ってくんないかなって」

珠緒「え?」

理々「付き合うって言ってもお見合い程度」

理々「気にいらなければすぐに別れていいし」

理々「気にいったら本格的に付き合ってOK」

理々「付き合わない場合は出来れば別の女用意してくれればうれしいわ」

珠緒「うぅん、お見合い程度に会うだけなら」

理々「よっしゃ」

珠緒「幼馴染想いだねっ」

理々「いや……最近心配になってきてさ」

珠緒「何がさ」

理々「ずっとそいつと一緒にころ太の女装癖を治そうと奮闘してきたけど」

理々「そいつ、高原耕平って言うんだけど、そいつはどうも積極的じゃないのよ」

理々「無理矢理やって治る事じゃないってのがそいつの言い分なんだけどどうもふに落ちなくて」

珠緒「なんでよ」

理々「それで気付いたのよ、耕平はホモになりかけてんじゃねえかって」

珠緒「え?」

理々「よくよく考えたら不自然なのよ、ころ太をよく撫でるし、まぁあたしにもするけど」

理々「それだけならまだしもころ太にだけ『あ~ん』するし」

理々「学校ではころ太と耕平にカップル疑惑が浮上してる」

理々「しかも耕平の部屋漁ってみたけどエロ本やエロデータがまったくない、これに関してはあたしの原因もあるけど」

理々「どちらかと言うところ太は耕平に懐いている」

理々「耕平に女っ毛がまったくない」

珠緒「それはいつも理々ちゃんと女装癖の子がついてるからでしょ」

珠緒「お互いその気がないとはいえ端から見たら耕平くんのハーレム状態に見えるからじゃない?」

理々「ころ太が男だって事はクラス内で、ヘタすりゃ全生徒が承知してるからそれはないわ」

理々「今はお互いそういう気持ちがなかったとしても」

理々「そういうのが無くてたまったとき、矛先がころ太がいきそうでさ」

珠緒「……」

理々「結果は出てないとはいえ耕平には今まで散々協力してもらった」

理々「あいつお兄ちゃんぶって自分の事ないがしろにしてるのよ」

理々「ころ太と間違いを起こさないうちに女の味を知ってもらわないとね」

珠緒「へぇ」

理々「耕平の母親からも頼まれてる、『早くしないと琥太郎君をうちに嫁がせちゃう』とかイカれた事まで言ってくるし」

珠緒「いろんな意味で心広いね、その人」

理々「という訳で今から会ってもらうわよ」

珠緒「今から!?」

理々「耕平の事は信用してるとはいえ今にもころ太と間違い起こりそうで心配なのよ! 善は急げ!」

珠緒「急すぎるよ!」

理々「最初は見合い程度だから!」

珠緒(……あわただしくなりそうだなぁ)

理々「気にいらなけりゃ出来る限り他の女紹介して」

珠緒(でもたまにはこんな日もいいか)

珠緒(いつまでもサポート役にまわってないで新しい恋が到来するチャンスかもしれない、お見合いくらいいいかな)

珠緒(『邪神ハンターの息子は童貞捨てると異常なほど絶倫になるらしい』……その耕平くんがもしそうだったらそうしよう、なんちゃって)

珠緒(そう滅多に遭遇するわけないか、そうだったとしても関係ないし、否、そんな少数の人に何度も遭う訳ないよね)

珠緒(これはきっと理々ちゃんなりの恩返しかも)

理々「ほら、もたもたしてんじゃねーわよ!」

珠緒「えー」


「這いよれ!ニャル子さん」と「深山さんちのベルテイン」は同世界観だから「深山さんちのベルテイン」のキャラが登場しても何の問題もないと空耳で聞こえた
ハス太きゅんハスハスしたいハスハス

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