ハルヒ「キョンに殴られたわ…」 (18)

古泉「いきなり涼宮さを殴るなんて一体どういうつもりですか!」

キョン「あ……いや」

古泉「いや、じゃありません! あなたはこの世界を崩壊させるつもりですか!」


この会話で理解してくれたとは思うが、俺はついさっきハルヒを殴った。
いまでも右手にはハルヒを殴った感触が残っている。

ハルヒは泣きじゃくり部室を出て行った。
朝比奈さんと長門はハルヒを追い掛けて行き、古泉はこうして怒鳴っている、と言う訳だ。

ふむ、しかし……。



古泉「何をボケっとしているんですか!」

キョン「ああ、お前がこんなに感情を露わにしているのが珍しくてな」

古泉「……っ!」

ゴッという音が部室に響き、俺は床に倒れた。

はは、古泉に殴られるなんてな。朝の俺に教えてやりたいぜ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432956576



古泉「……すいません、大丈夫ですか」

キョン「あんな勢いで殴られて大丈夫な奴はなかなかいないな」

古泉「…………すいません」

俺を殴った事により古泉は冷静になったようだ。
むしろ、大変な事をしてしまったという感じでおろおろしている。

キョン「ああ、気にするな。殴られて当然の事をしたんだからな」

古泉「しかし……」

古泉は謝罪の言葉を繰り返す。
だが、俺はそれを聞き流し先ほどの事を思い出していた。



古泉「ふむ……」

古泉、どうやってもそれは詰みだ。諦めろ。
そんな事は口に出さず、俺は唸っている古泉から朝比奈さんへ視線を移す。
朝比奈さんは椅子に座りうとうとしている。勿論メイド服で。
ああ、癒されるねえ。

古泉「ううむ」

キョン「古泉」

古泉「はい」

キョン「諦めろ」

古泉「……そうします」

そう言って古泉が将棋を片付け始めた時だった。



ドゴォォォォォ!!!!!!という音をたてドアを開けてハルヒが部室に入ってきた。

みくる「ひっ!?」

ハルヒ「みんな集まってるわね! 感心感心!」

キョン「おい、ハルヒ……どうやったらドアを開けるだけでそんな音が出るんだよ」

ハルヒ「何よ、知らないわよそんなの。勝手に出るんだから仕方ないでしょ」

はあ、やれやれ。普段の俺ならそれで終わる筈だった。
だが、今回は何故か違った。

頭がぼうっとし、気付いたらハルヒが床に倒れていた。


みくる「す、涼宮さん?」

長門「………………」

おろおろしている朝比奈さん。
あの長門でさえ目を見開きこちらを見ている。

ハルヒ「…………っ!」

ハルヒは立ち上がると、涙も拭わず部室を出て行った。

みくる「あっ」

朝比奈さんと長門はハルヒを追いかけ走って行った。

古泉「あなたは!」

古泉に壁に叩きつけられる。

古泉「あなたは今何をしたか分かっているのですか!」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom