穂乃果「にこちゃんが覚醒したら」 (43)


休日の昼

穂乃果「ふんふふ~ん♪」テクテク

穂乃果(美味しいパンのお店、楽しみだなぁ。ことりちゃんが教えてくれたお店は絶対ハズレがないし)ニコニコ

穂乃果(できればことりちゃんと一緒に行きたかったけど……用事なら仕方ないよね)

穂乃果「~~~~っ」ムズムズ

穂乃果(ああー!楽しみすぎてワクワクが止まらないよう!)

穂乃果「…………いやー、今日もパンが美味いっ!」

穂乃果「えへへ……ことりちゃんオススメのお店なら絶対美味しいだろうから食べる前に言っちゃった……なんてね」

??「穂乃果さん」

穂乃果「ほえ?」

??「こんにちは」ニコリ

穂乃果「……あー!!ツバサさ……もごご」

ツバサ「ふふっ。大声はダメよ?」

穂乃果「…………」コクコク

穂乃果「こんにちはツバサさん。こんなところで会うなんて奇遇ですね」

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ツバサ「………………」

穂乃果「どこかお出かけですか?」

ツバサ「………………」

穂乃果「…………ツバサさん?」

ツバサ「……実は、穂乃果さんに用事があって追いかけてきたの」

穂乃果「え?私に用ですか?」

ツバサ「ええ。とても大事なお話があるのよ」

穂乃果「…………」ゴクリ

穂乃果(大事な話……どんな話なんだろう)

ツバサ「……どこか落ち着けそうな喫茶店に入りましょう」

穂乃果「は、はい……」


【喫茶店】

ツバサ「………………」

穂乃果「………………」ゴクゴク..

穂乃果(ツバサさん……さっきからずっと真剣な顔してる。こんな美味しいコーヒーなのに飲んでも全然リアクションしないし)

穂乃果(つまりそれだけ大変だってことだよね……うぅ……なんだろう……)

ツバサ「…………私たちが初めて会った日のことを覚えてるかしら?」

穂乃果「それってUTX前で…」

ツバサ「そう。それでその後学院でお話をしたわよね」

穂乃果「はい」

ツバサ「その時、私はμ'sの皆さんの魅力を一人ずつ挙げたんだけど……これも覚えてる?」

穂乃果「もちろんです」

ツバサ「……その時、矢澤にこさんの魅力について、私は『小悪魔のような存在』と言ったのだけど……」

穂乃果「あ、はい。そうでした」

ツバサ「この表現。嘘ではないけれど、私の本心ではなかったの」

穂乃果「??」

ツバサ「でもあの時に真実を告げてしまったら、ラブライブ前にμ'sが内部分裂してしまう可能性があった」


穂乃果「ええっ!?」

穂乃果(そんな大変な問題だったの!?うぅ……どうしよう?私一人で抱えられる話じゃないかもしれない……ツバサさんには悪いけど、海未ちゃんとかことりちゃんがいる時に改めて話してもらおう)

ツバサ「それは私たちA-RISEが望むことではないわ。μ'sと正々堂々と戦うことが願いだったから…………だから私は矢澤にこさんの魅力に関しては割と曖昧な感じで誤魔化したのよ」

穂乃果「そうだったんですか……そんな大変な想いを抱えてたのに、ステージ貸してくれてありがとうございます。とっても助かりました!」ペコリ

ツバサ「いいえ」

穂乃果「じゃあ私はこれで。コーヒー代は私が払いますね」ニコリ

ツバサ「話はこれからよ」

穂乃果「は、はい……そうでした……」

穂乃果(誤魔化せなかった……さすがA-RISEのリーダー。感覚が鋭いよぉ)

ツバサ「……μ'sの内部分裂なんて言ったから、怖くなっちゃった?」

穂乃果「う…………はい」

穂乃果(心理まで読むなんて……すごい……)

ツバサ「でもね。大事な話だけど、今のμ'sなら大丈夫。だから安心して聞いて」

穂乃果「…………はい」


ツバサ「……じゃあ本題に入るわね」

穂乃果「お願いします」

ツバサ「……うちのメンバーで英玲奈って子がいるんだけど」

穂乃果「はい。統堂英玲奈さん」

ツバサ「彼女は百合……つまり女の子が好きなのね。だからこそわかったことがあって……」

穂乃果「ま、ま、待ってください!い、今……さらっとすごい情報が出たような……」

ツバサ「ええ。さらっと出したつもりよ?」

穂乃果「え」

穂乃果(合ってた……私も心理が読めた!やったよっ!……じゃなくて!)ブンブン!

穂乃果「そ、それ本当ですか?」

ツバサ「もちろん。このシーンで嘘はつかないわ」

穂乃果「…………話しちゃっていいんですか?すっごい秘密なんじゃ……」

ツバサ「ええ。もしバレたらA-RISEは壊滅的ダメージを負うかもしれないわね」

穂乃果「じゃ、じゃあどうして私に話しちゃったんですか?私、うっかりして言っちゃうかもしれないのに……」

ツバサ「……もし穂乃果さんが話しちゃったら、しょうがないわね。私とあんじゅで穂乃果さんに色々するわ」

穂乃果「…………?い、いろいろ?」


ツバサ「そう、いろいろ」ウフフ

穂乃果「…………」

穂乃果(ど、どういう意味の色々なんだろ……真夜中の港で……とかこわいやつ?それとも逆にサプライズパーティーを開いてくれるとか?)

ツバサ「ま、それは穂乃果さんを信頼するとして、そんな女の子好きの英玲奈が矢澤にこさんについてこう言ったのよ。『あの子が覚醒したら大変なことになる』ってね」

穂乃果「覚醒……?」

ツバサ「そ。それがいつなのかは英玲奈もわからないみたいだけどね」

穂乃果「…………た、大変なことってなんでしょうか?」

ツバサ「………………『女の子を魅了するフェロモンが大量分泌』するらしいわ」

穂乃果「『女の子を魅了するフェロモンが大量分泌』……ですか?」

ツバサ「ええ。『女の子を魅了するフェロモンが大量分泌』する」

穂乃果「そんな……『女の子を魅了するフェロモンが大量分泌』するなんて……」

穂乃果(…………どういう意味?)

ツバサ「それがどういうことかって言うと……」

穂乃果(!2回も心理を読んだ……さすがA-RISEのリーダー、ツバサさん)


ツバサ「周りにいる女の子……それも近しい子を強く惹きつけるようになるらしいわ。英玲奈曰く『メロメロメロになる』そうよ」

穂乃果「メロが1個多いということは……」

ツバサ「それだけ強いフェロモンということ」

穂乃果「…………フェロモンって言われてもピンときませんけど……」

ツバサ「私もよ。でもかなり大変らしいわ。近くに仲がいい子がいると矢澤さんの感度がものすごく増すみたい。理屈や原理は一切わからないけど、あの英玲奈が言うくらいだもの。間違いないわ」

穂乃果「あの英玲奈さんが……」

穂乃果(『あの』って言われても、どの英玲奈さんも知らないからなぁ。これもピンとこない)ウーン

ツバサ「……ラブライブ前のμ'sなら、そのフェロモンに負けて修羅場になってたかもしれない。でも今のあなたたちなら大丈夫」

穂乃果「え」

ツバサ「私が今日穂乃果さんに話したのは、あの英玲奈曰く『矢澤さんの覚醒が近い』からなの。後はちょっとしたきっかけで目覚めてしまうらしいわ。だから気を付けてね。それじゃあ今日はこの辺で。コーヒーは私がおごるわね。ではまたいつか会いましょう」スクッ..スタスタ

穂乃果「わ、わ!そんな足早に!」


ツバサ「♪~」(ウィンクして手を振る。そして去る)

穂乃果「…………」

穂乃果(最後かわいい……でも急にこんな話されて頭が混乱してるよ~)

穂乃果「………………」

穂乃果(にこちゃんの覚醒が近い……ちょっとしたきっかけで目覚めちゃう……)

穂乃果(……ということは、今すぐは目覚めないんだよね!)

穂乃果「よしっ!」

穂乃果「だったら今日は美味しいパンを食べることに専念するよっ!」

その後、穂乃果は美味しいパンを食べた。

そしてその幸福感により、この話をすっかり忘れていた。

それはツバサも同様で……

あんじゅ「……え?一番肝心な覚醒した後の対処法を伝え忘れたわけ?」

ツバサ「…………だって穂乃果さんが可愛くて……緊張しちゃったんだもの……//」


1週間後

【矢澤家】

虎太郎「ばっくだんさー」ポコ

にこ「あ、ちょっと。やるなら向こうでやりなさい?ほら、人形がテーブルの下に入っちゃったじゃない」

人形をとろうと四つん這いになり手を伸ばすにこ。

そのタイミングで虎太郎は再度もぐら叩きをした。

ピコッ。

そして人形が飛んだ。その着弾点は………四つん這いのにこの股間。

コツン。

にこ「あ……っ」

虎太郎「こかんげったー」

こころ「こら!お姉さまに謝るのが先です!」

にこ「もう、向こうでやりなさいと言っ…………あ……あ、あ……あ……」

こころ「?お姉さま?」

にこ「ぐおおおおおおおおおおおお!!!」

こころ「ひいい!?」

にこ「ぴるるるるるるるるるるるる!!!!」

ここあ「っ……」ガタガタ..

虎太郎「きんじょめいわー」

にこ、自宅にて覚醒―――


【音ノ木坂学院】

昼休み

にこ「…………」

にこ(昨日のアレはなんだったのかしら?痛かったわけでもないのに叫んじゃったわ。『ぴるるる』なんて今まで言ったこともないのに)

凛「にこちゃんだにゃー!」

にこ「あ、凛」

凛「?にこちゃん元気ないにゃー。何かあったのかにゃ?」

にこ「あんたが元気ありすぎるのよ。私はこれが普通なの」ハァ

凛「あ」ゾワ

にこ「……なによ?」

凛「な、なんでもないにゃー」

にこ「?変なの……って、あんたはいつも変だったわね」

凛「失礼しちゃうにゃー!」

にこ「ふふっ」

凛「っ……」ドキン


にこ「じゃあ放課後の練習でね」テクテク

凛「う、うん……」

凛「…………」

凛(な、なにこれ……胸がドキドキする……にこちゃんの笑顔を見てから……)

花陽「凛ちゃん、お待たせ……ってどうかした?ボーっとしてるけど」

真姫「授業中はいつもこうじゃない」

凛「真姫ちゃんも失礼だにゃー」

真姫「も?」

花陽「……それで、何かあったの?」

凛「あ、えと……にこちゃんなんだけど……」

真姫「……にこちゃん?にこちゃんがどうかしたの?」

凛「………………にこちゃんって最近可愛くなった…………とか……そんな……気が……して……」

花陽「え?うーん……元々可愛いとは思うけど……最近かぁ……」

真姫「はぁ?何言ってるの?そんなわけないじゃない」

凛「そ、そう、だよね……あはは」

凛(気のせい……だったのかな?)


花陽「……凛ちゃんはそう思うの?」

凛「え?ええと……」チラ

真姫「……私のことはともかく、凛がどう思うか言えばいいのよ」

凛「…………う、うん。なんか……可愛くなったような気がしたにゃー……」

花陽「真姫ちゃんはどう?」

真姫「普通よ。にこちゃんはにこちゃん。全然変わらないわ」

花陽「そっか。真姫ちゃんからすればにこちゃんは前からず~っと可愛いもんね」

真姫「そっ、そんなこと言ってないでしょ!デタラメ言わないで!」

花陽「デタラメだったら慌てなくていいのに」

真姫「べ、別に慌ててなんか……」

凛「……真姫ちゃんはホントわかりやすいにゃー」

真姫「イミソレ!ナニワカンナイ!」

花陽「……慌てるを通り越して混乱しちゃってる……」

凛「……………」

凛(凛の勘違いなのかにゃー……?)


数日後

【神社】

絵里「にこが休日に『練習をしよう』なんて珍しいわね」

にこ「……まだ完璧じゃないから。念のためよ。別に不安とかじゃないわ」

絵里「はいはい」

にこ「でも……その……練習に付き合ってくれて…………あ、ありがと」

絵里「…………」ドクン

絵里(な、なに?これ……胸が……締め付けられる……)

にこ「じゃあ柔軟しましょ」スッ

絵里「!!」ドキン!

絵里(!い、今……座ろうとした瞬間、シャツのたわみの恩恵で……さ、鎖骨が見えたわ!)

絵里(いえ、それだけなら別に普通……問題なのは、それを見た私が……)

ドクン..ドクン..

絵里(たまらなくにこに興奮していること……!一体なぜ……でも……だめ……)


にこ「……絵里?」

絵里「!!」

絵里(訝しげに眉を曲げたキュートな表情!そして上目遣い!これから柔軟をすることでどんなポーズでもとれるようになろうとする努力家のこの状況!ハラショーが出そう!!)

にこ「ちょっと、どうしたのよ」

絵里「…………な、なんでもないーわよ」

にこ「……どうして語尾がエリーチカっぽいイントネーションなのよ。まあいいわ。柔軟お願い」

絵里「え、ええ」

スッ..

にこ「っ!?」ビクン

絵里「えっ!」

にこ「はぁ……っ……んっ……///」

絵里(な、なにこの反応……)

にこ「……っ……ん……え、絵里……あんた……何かした……?」

絵里「ただ手を握っただけよ?だって柔軟……」

にこ「そう、よね……ごめん」


絵里「う、うん」

絵里(手を握っただけなのに……頬を赤らめて潤んだ瞳………どういう展開なのよ……)

にこ「…………」

にこ(おかしい……体が熱い……というか……変な気分になってるわ。どうしてこんな時に……)ハァァ..

絵里「……引っ張るわね?」

にこ「……う……うん……」

グイイ

にこ「はぁんっ!」ビクン!

絵里「…………」

絵里(この反応……昔こっそりパパの部屋に入った時、パパがヘッドホンをしながら私に気付かず見続けてたアダルトビデオの映像と似てるわ……ということは……)ゴクリ

にこ「ちょ……と待って……絵里……手、離して」

絵里「…………」モミュ

にこ「ひぅ?!」ビクン

絵里「…………」

にこ「え、り……離し……て//」

絵里「…………」グイイ

にこ「ぁんっ……!」ビクン

絵里「………………」

にこ「え……り……だめぇ……もう……///」

絵里「………………」

絵里(ハルァアショォオオ……私が手を動かす度に、にこが可愛い反応をするわ……)


にこ「はぁ……はぁ……」

にこ(だめ……触られるだけであの時の気持ちいい感覚になって動けない……)

絵里「…………」クイクイ

にこ「っ!」

にこ(まずい……このままじゃ私、絵里に手を握られただけで…………)

にこ「ちょ、手を離し……」

絵里「…………」グイイ!コネコネ!モミッ!モニューン!

にこ「あ…………」

ビクビクビックン!

にこ「……っ……か……は……」ブルッ..

絵里「………………」

絵里(あぁ……にこ……可愛い……もう、絶対離さないわ)


翌日

【音ノ木坂学院】

にこ「昨日は厄日よ。まさか絵里の前で…………もう!」

にこ(今までこんなことなかったのに……欲求不満とか?)

凛「あ、にこちゃん……」

にこ「凛……って、どうしたの?」

凛「え?な、なにが?」

にこ「……いや、明らかに元気ないじゃない」

凛「そ……そんなことないよにゃー?」

にこ「誰に聞いてんのよ……何かあったわけ?」

凛「…………」

凛(あの時からにこちゃんを見る度にドキドキする……なんて本人に言えないよ……)

にこ「…………私には言えないこと?」

凛「はにゃー!?」ビクゥン!

にこ「っ!?び、びっくりした……な、何よ急に飛び上がって!ホントあんた猫みたいね」

凛「だ、だって……」

凛(にこちゃんが心理を読むから……さすがにこにーだにゃー)


にこ「……ま、何かあったらにこを頼りなさいよ?」

凛「あ……」

キュン..

凛(にこちゃん……優しい……嬉しい……っ!)タタッ!

にこ「え?」

凛「にこちゃん!」ダキッ!

にこ「っ!?」

凛「…………あっ!」

凛(しまった……嬉しくてつい抱きしめちゃった……にこちゃん、怒ってるかな)チラ

にこ「は……っ……ん…………///」モジモジ

凛「………………」

凛(性的興奮得てるにゃー!)

にこ「ちょ……り、りぃん……やめ、なさい……こんなに強く抱きしめ……られたら…………壊れちゃう……///」

凛「―――――」

にこ「ぁん……ぁ……はぁ……///」

凛「にゃあああああ!!」スリスリスリスリ!

にこ「はあぁぁああんっ……!」ビクビクン!

凛(にこちゃんを満足させるにゃー!にこちゃんに綺麗な星空を見せるにゃー!)


翌日

にこ「の、希……?」

希「…………」ニジリ..

にこ「……あ、あの……わしわしはやめなさいよ?」

希「わかってる。今日はうちが風水で占ったる」

にこ「風水?」

希「そうや。まず……ふむ……」

にこ「………………」

希「金運を高めるために…………この方角に右手を置く」サワ..

にこ「ゃんっ!そ、こは……お尻……っ///」

希「……魔除けにはここ!」モミッ!

にこ「っ……!ぁ……っ//」ビクン!

希「運気の流れをよくするために……」スッ

にこ「あ……」


希「んっ……」チュ

にこ「っ……!!」

にこ(こんな………希とキス……してる……)

希「ちゅぱっ…………うん、これで開運やね」

にこ「はぁ……はぁ……///」

希「…………」ムラムラ..

希「……あかん。まだ足りひん。スピリチュアル体位でスピリチュアルを注入や」グイッ

にこ「ぁん!」

希(にこっち……いっぱい気持ち良うしたるからな?)


翌日

花陽「に、にこちゃん。おにぎりどうぞ」スッ

にこ「……あ、ありがと」

にこ(ここ最近、μ'sのメンバーに性的なアレをよくされる……花陽なら大丈夫だと思うけど……警戒しないと)

にこ「もぐもぐ……ん、美味しい」

にこ(さすが花陽。お米にこだわってるだけあるわね)

花陽「よかった……でも」

にこ「?」

花陽「……やっぱり……ご飯にはおかずが必要だよね?」

にこ「そうね。これはお米も美味しいけど、鮭がより一層美味しさを引き立ててるし……」

花陽「えい」ピト


にこ「へっ?」

にこ(……何今の?私のほっぺにご飯粒をつけて……一体……)

花陽「……にこむすび、いただきます」スッ

にこ「え?ちょっ…………んむぅっ!」

花陽「ちゅ……ちゅ……れろ……はむ……」

にこ「あ……っ……ん……///」

にこ(ダメ……もうこうなったら逃げられない……体が反応して……最後まで求めちゃう……///)

花陽「にこちゃん!かわいい……私だけのアイドル、にこちゃん……///」


翌日

にこ「こんな状況でも通学する私は偉いわね。さすがにこにー」テクテク

にこ(でも油断してると絵里たちと遭遇して襲われるわ。上手い具合に隠れないと……)コソコソ

真姫「あ」

にこ「あ」

真姫「にこちゃん……」

にこ「………………真姫ちゃん」

にこ(……見た感じ、絵里たちみたいな反応じゃないわね)ホッ

にこ(私に迫ってくる子たちはすぐにヤラシイ目になる……でも真姫ちゃんは変わらないわ。安心ね)

真姫「…………それじゃね」テクテク

にこ「え?あ、うん」

にこ(……というよりもいつも以上にクールというか……)


にこ(でもよかった。メンバーがみんなおかしくなったかと思ってたけど、全員じゃないのね!)

にこ(ううん、2年生組も普通だし、変なのは絵里たちと凛と花陽だけ。だったら触るのをやめるよう言えばなんとかなるかも!)

真姫「…………」テクテク

真姫「…………」テクテク

真姫「…………」クルッ

真姫(…………にこちゃんは行ったわね)

真姫「……………………」スッ(口に両手を当て、そのまま手が壁に触れるぐらいまで近付ける)

真姫「…………にこちゃんかわいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」

真姫「出会った瞬間かわいい!!ホッとしたにこちゃんかわいいいい!『あ、うん』かわいいいい!!!ヴェエエエエエエエエエ!!!!」

真姫「何よあのかわいさ!小っちゃい上級生!アイドルにこにー!相変わらず天使してるんじゃないわよ!私の理性をどうする気なのよーーーっ!!!」

真姫「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」

真姫「……すぅーー…………はぁ…………すぅーー…………はあぁ…………」


真姫「……………………」

真姫「べ、別に?にこちゃんと私は仲良いわけじゃないし?普通よ普通」

真姫「…………よし、いつもの私」フゥ

真姫(教室に戻ろう)テクテク

真姫「…………」

穂乃果「…………」コッソリ

穂乃果「………………いつもの真姫ちゃんじゃない……」

穂乃果(あんなに叫ぶなんて……いくら真姫ちゃんが声量あるって言ってもおかしいよ)

穂乃果(しかも叫ぶ内容が『にこちゃんかわいい』だもん……確かににこちゃんは可愛いと思うけど……あんな風に絶叫するなんて変だよ……)

穂乃果(でも……真姫ちゃんが変になる理由が思い付かないなぁ)

穂乃果「うーん……」

穂乃果「真姫ちゃんが叫ぶ理由……あ、なんかこれって、女の子を魅了するフェロモンが大量分泌…ダーーーーーッ!!!」

穂乃果(思い出した!ツバサさんから教えてもらってたんだ!すっかり忘れてたーー!!)

穂乃果(ことりちゃんから教えてもらった美味しいパン屋さん情報がツバサさんから教えてもらったにこちゃん情報に勝っちゃってたよー!うわわああ!!)

穂乃果「………………」

穂乃果(どうしよう…………!)ハッ

穂乃果「相談だ!」

穂乃果「困った時はいつの時代も相談だよっ!」


放課後

【穂乃果の部屋】

穂乃果「……というわけなんだ」

海未「…………」

ことり「ええと……」

穂乃果「な、なんでそんなに反応薄いの?」

海未「いえ、穂乃果の話は信憑性が薄いと言いますか……」

穂乃果「ツバサさんの情報だよ?」

海未「ええ、わかっています。ですが……今の話を聞いただけでは、真姫がストレスを溜めているというだけの気がします」

穂乃果「ええーっ!?こ、ことりちゃんは!?」

ことり「うーん……真姫ちゃん以外の子は普通なんだよね?」

穂乃果「うん。穂乃果が見る限りは真姫ちゃん以外は別ににこちゃんを変な目で見てないと思う」

ことり「そっかぁ……」

穂乃果「……ことりちゃんはどう?にこちゃんを見て、なんかムラムラーってする?」

ことり「私はしないかなぁ」


穂乃果「そっかぁ。海未ちゃんは?」

海未「するわけがありません。破廉恥な」

穂乃果「だよね」

ことり「……穂乃果ちゃんは?」

穂乃果「私?私も全然。にこちゃんは可愛いとは思うけど……うん」

海未「……まぁ、何もないとは思いますが今後は注意することにしましょう。では……勉強でもしますか」

穂乃果「ええーっ!な、なんで!?」

海未「いい機会です」

穂乃果「そ、そんな……ことりちゃん!」

ことり「穂乃果ちゃんのためになるよう、わかりやすく教えるねっ♪」

穂乃果「わぁ、ありがとー!…………じゃない!!雪穂、助…」

海未「さあ始めましょう」

穂乃果「うぅ……」


翌日

穂乃果「…………昨日の疲れが抜けない」トボトボ

穂乃果「勉強なんてこの世からなくなっちゃえばいいのに……」ハァ

穂乃果「あ……でもそうなったら文具メーカーの人が困るかぁ……うーん……」トボトボ

穂乃果「だったら勉強しない代をその人たちに支払うとか!ってだめだぁ……お金がない」

??「あ!」

穂乃果「え?」

ドシッ!

穂乃果「わ!」

??「痛っ……」ドスン

穂乃果「ご、ごめんなさい!私、文具メーカーのこと考えてて……って」

にこ「なんで廊下でそんなこと……考えてるのよ……///」

穂乃果「にこちゃん……」

穂乃果(床に尻餅ついて……でもちゃんとスカートを押さえてパンツは見えないようにしてる……)

穂乃果(それにちょっとぶつかっただけで転んじゃうのが……なんか……儚い感じで……)

にこ「……こっちは最近色々大変なんだから……ぶつかってこないでよ……もう……///」

穂乃果(しかも……真っ赤な顔で…………あ……なんだろうこれ……)スッ


にこ「……ほ、穂乃果?」

穂乃果「…………」トン

にこ「っ!?ちょ、どうして押すの……//」

穂乃果「私にもわからないよ」

にこ「はぁ?」

穂乃果「でも……無性に押し倒したいんだ」ハァハァ..

にこ「ま、まさか……あんたまで……」

穂乃果「……にこちゃん………肌、キレイ……白い……」サワ

にこ「ちょ……///」ブルッ

穂乃果「………あぁ……柔らかい……………大福みたい……食べたい……いや、食べよう。はむっ」

にこ「っ……!」ビクン!

穂乃果「あ……」

穂乃果(真姫ちゃんの気持ちがわかる気がする……なんか…………もう止まらない……)スッ

にこ「!」

穂乃果「ちゅ…………れろ………」

にこ「っ……ぁ……ん……////」

にこ(もうダメ……このパターンに入ったらもう逃げられない……ぁあ……ん!)ビックビックビー!

にこ(でも…………心のどこかで……この快楽を受け入れている自分がいるわ)

にこ(μ'sのみんなになら……こんな風にされてもいいかもしれないって……)


それから数週間後、μ'sはA-RISEと合同ライブをやることになった。

【控室】

ツバサ「ただいま」

穂乃果「あ、お疲れ様でした!」

あんじゅ「のど乾いた……」フゥ

花陽「ど、どうぞ。ジュースです」

あんじゅ「ありがとう…………ん?……っ……」カツッカツッ

英玲奈「どうした?」

あんじゅ「……開かないわ。完全にプルトップ」フゥ

花陽「ご、ごめんなさい!ペットボトル持ってきます」タタッ

あんじゅ「あ……なんかごめんね」

ツバサ「さて、次はμ'sの出番ね。お客さんの反応は最高よ。あなたたちも楽しんできてね」

穂乃果「はいっ!頑張ろうね、にこちゃん!」チュッ

にこ「っ……そ、そうね」

ことり「………………」

海未「…………………」


穂乃果「あぁあぁ……にこちゃんかわいい……もう一回……」チュ

にこ「っ……ほの、かぁ……///」

ことり「……穂乃果ちゃん。ステージですごくいいパフォーマンスできたら、私にもチューしてくれる?」

穂乃果「うーん……ごめんね?ことりちゃんのことも好きだけど、キスはにこちゃんだけって決めてるんだぁ」

ことり「そっか……」チラ

にこ「う……」

海未「にこ……」

にこ「ひぅ!」

海未「……いつまでその天下が続くか……見届けさせてもらいますね」

にこ「うぅ……」

希「……あの二人は相変わらずやね」

絵里「本当ね。にこの良さに気付けば最高の日々を送れるのに」

花陽「あぁぁ……今日はアイドルのにこちゃんをいっぱい堪能できる…………幸せぇ……」

凛「ダンス中にムラムラしちゃいそうにゃー。ね、真姫ちゃん?」

真姫「そんなわけないでしょ。私は別ににこちゃんを見ても何も感じないわ」


希・絵里・花陽・凛「………………」

真姫「な、なによ」

凛「素直になればにこちゃんといっぱい触れ合えるのに……」

花陽「ね」

絵里「……FXとか株もそうだけど、動きが遅いと損するわよ」

希「スピーディーやね」

真姫「うぅ……」

真姫(だって……一回でもそういうことしちゃったら自分を抑えられなくなるじゃない!にこちゃん無しで生きていけないくらい!)

ツバサ「………………」

あんじゅ「……………」

英玲奈「………………どうやら上手くやっているようだな」

ツバサ「さすがよね」ニコッ

あんじゅ「……そうかしら?あ、ねえ、あの後、にこさんの対処法について教えたの?」

ツバサ「ううん、教えてないわ。でも大丈夫みたい」

英玲奈「そうか。『女の子を魅了するフェロモンが大量分泌しなくなるツボ』を押す必要がないとはな……さすがμ'sということか」

ツバサ「ええ。今の彼女たちは前以上に輝いている」

ツバサ「リーダーの高坂穂乃果さん……そして今やメンバーのマザーとなった矢澤にこさん……」

ツバサ「彼女たちの物語はこれからも続いていくわ!」

あんじゅ「完全にね」

英玲奈「フッ」



【完】

以上です
読んでくれた人どうもありがとう

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