【とうらぶ】提督審神者が本丸に着任しました【刀剣乱舞】 (67)


陸奥守 「おんしゃは……」

陸奥守 「乱(みだれ)に惚れちゅうがか?」 ニヤリ

審神者 「」 顔真っ赤

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【注意】
※審神者は男
※独自設定しかない
※とうらぶファンのお姉さん方、本当にすみません

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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432669278


俺は審神者(さにわ)だ。

以前は提督だったが、とある事情で審神者になった。



事情を話す前に、提督について話そう。

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ここでいう「提督」とは、海軍で艦隊の指揮をする

提督ではなく、「艦娘」の指揮をする提督のことだ。



201X年、人類は突如として出現した謎の化け物

「深海棲艦」の攻撃により、壊滅的な被害を受けた。



人類は過去の軍艦の化身である「艦娘」を作り、

「深海棲艦」に対抗した。



提督の仕事は、過去の軍艦の魂を召喚し

「艦娘」をこの世に顕現させ、

指揮をすることだ。



もちろん普通の人は、そんなことは出来ない。

素質を持つ人は極めて少数だ。



たまたま俺には、その素質があるらしく、

軍に強制的に提督にさせられた。

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そんな俺が、なぜ審神者なったかというと……。

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ある日、俺は3ヶ月の新人研修の後、OJTの名の下に

提督として鎮守府に着任することになった。

鎮守府とは、提督と艦娘の根拠地のことだ。



俺は着任する鎮守府に向かっていたが、

道に迷ってしまった。



提督審神者(以下、審神者) (すっかり道に迷ってしまった)

審神者 (誰かに道を聞こうかな)



その時、軍服のような服装の可愛い女の子が目に入った。



審神者 (お! あの娘は多分艦娘に違いない)

審神者 (あの娘に道を聞こう)

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審神者 「すみません」



女の子は少し驚いたようだ。



女の子 「ぼく…… ですか?」

女の子 「ぼくが見えるの?」



審神者 「?」

審神者 「鎮守府に行きたいのですが」

審神者 「道を知っていますか?」



女の子は少しの間考えてから言った。



女の子 「こちらです」



俺は女の子について行った。

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彼女は港の近くの倉庫街に俺を連れてきた。



審神者 (おかしいぞ……)

審神者 (こんなところに鎮守府があるのか?)



そして路地に入った。



審神者 「!?」



そこには血まみれの初老の男性がうずくまっていた。

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女の子 「ぼくを見える人を連れてきたよ」



審神者 「!?」

審神者 (鎮守府に連れてきてくれたんじゃないのか?)

審神者 (この娘は艦娘じゃないのか?)

審神者 (この血まみれの人は誰だ?)

審神者 (とにかく助けを呼ばないと……)



男性の足元には、血が水溜りを作っていた。



審神者 (もう助からないかもな……)

審神者 「俺、救急車を呼びます」



男性 「呼ばなくていい……」

男性 「頼みがある……」



審神者 (もう助からないなら)

審神者 (頼みを聞いたほうが良いかもな)

審神者 (遺言だろうか……?)



俺は彼に近づいた。

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どこからともなく、

彼は腕時計のようなものを取り出し、

俺に差し出した。



審神者 (付けろということなのか?)



俺は腕時計のようなものを受け取って、

腕に着けた。



男性 「こんのすけ……」



腕時計のようなものから、ホログラムで

狐のようなキャラクタが表示された。



こんのすけ 「はい」



審神者 「!?」

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男性 「彼を臨時審神者に任命したい」

男性 「審神者適正をチェックしろ」



こんのすけ 「はい」

こんのすけ 「適正有りです」



男性 「次に……」

男性 「刀剣を彼に引継ぎたい」

男性 「……」

男性 「引継ぎ適正をチェックしろ」 



こんのすけ 「はい」

こんのすけ 「……」

こんのすけ 「適正有りです」

こんのすけ 「おめでとうございます」



苦痛に顔を歪めながら

彼は笑った。



男性 「そうか……」

男性 「これが縁というやつかもしれんな……」

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男性 「こんのすけ……」

男性 「審神者身分証の所有者を」

男性 「私から彼に変更しろ」



こんのすけ 「はい」

こんのすけ 「お疲れ様でした」



男性 「君に……」

男性 「臨時の審神者になって欲しい」

審神者 「???」



俺は状況が全く理解出来なかった。



男性 「分からないことがあったら」

男性 「その狐に聞いてくれ……」



男性 「私の子供達を……」

男性 「頼む……」



彼は息を引き取った。

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俺は腕時計の狐に聞いた。



審神者 「臨時の審神者って何だ?」

審神者 「というか」

審神者 「あなたたちは何者なんだ?」



狐は俺に説明し始めた。

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狐によると、彼と女の子は23世紀から来たそうな。



23世紀、歴史修正主義者なる者達がいて、

そいつらは過去にしてタイムとラベルして

歴史を変えようとしているらしい。



審神者は警察みたいなもので、

歴史修正主義者が歴史を変えることを

阻止しようとしているそうだ。



23世紀から戦国時代にタイムとラベル中に

歴史修正主義者に襲撃され、

急遽、この201X年に逃げたそうだ。



彼は襲撃の時に傷を負ったそうだ。

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女の子は、刀剣なんとか、というものらしい。

よく分からんが、俺は艦娘みたいなものと理解した。



刀剣なんとかには、実体モードと霊体モードがあるらしく、

霊体モードの場合、審神者に適正がある人間でないと、

見えないそうだ。



彼は、彼の後を継いで臨時の審神者になれる人を

さがしていたので、女の子に、女の子を見える人を

連れて来い、と、命令したそうな。



審神者になれる人は非常に少なく、

刀剣を引き継げるのは、もっと少ないそうだ。



俺がこの場に居合わせたのは、

宝くじの一等に当たるよりも、ありえないことだそうな。



もし引き継げなかった場合、

彼が持っていた刀剣なんとかは、全て刀解されていたそうだ。

その時、俺は刀解の意味が分からず、そんなもんか、

とだけ思った。

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腕時計のようなものは、審神者の身分証のようなものらしい。

これでタイムトラベルや、刀剣なんとかを召喚できるそうな。

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こんのすけ 「ついでに言いますと」

こんのすけ 「僕は、この時代でいうところの」

こんのすけ 「ピ●ポ君みたいなものなんです!」 ドヤァ



審神者 「なんでドヤ顔なんだよ!」

審神者 「誰得なんだよ、その情報!」

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泣きじゃくっていた女の子が

やっと泣き止んだ。



乱 「ぼく、乱(みだれ)藤四朗っていいます」

乱 「だましてごめんなさい……」



ふと俺は気付いた。



審神者 「やばい!」

審神者 「鎮守府に行かないと!」



こんのすけ 「それは無理ですね」

審神者 「なに?」



こんのすけ 「歴史修正主義者(以下、歴修)に囲まれました」

審神者 「」



- 続く -


刀剣乱舞、面白いよ!

艦これが面白いと思う人は、刀剣乱舞も楽しめると思うよ。

ではまた

※審神者を引き継ぐのは「レンズマン」にインスパイアされました。


俺達は刀を口にくわえた蛇の骸骨達に囲まれた。

蛇の骸骨は赤い光を帯びていた。



乱が短刀を抜いて構えた。



一匹の蛇が襲ってきた。



乱 「てやーーーーっ!」



乱が蛇を切り捨てた。



切られた蛇は、光の粒子となって消えた。

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乱 「ボクが囲みを破る!」

乱 「逃げるよ!」

乱 「ついてきて!」



乱 「てやーーーーっ!!!」



乱は蛇に切りかかった。



もう一匹蛇を倒し、

囲みを破ったと思った時……。



人間の身長程もある大太刀を持った

大男が現れた。

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大男には角が生えており、

体格はモリモリマッチョ、

体中に真っ赤な光を帯びていた。

後で知ったが、その大男は大太刀と呼ばれているそうだ。



審神者 (まるで赤鬼だな……)

審神者 (なんてデカイ太刀だ……)

審神者 (本当にヤバイな……)



大太刀 「逃ガさんド……」 ニタリ

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とっさに乱は、もう一匹の蛇に切りかかった。



乱 「逆方向に逃げる!」



俺達は大太刀と逆方向に逃げようとした。



逆方向から、ユラリと笠を被った侍が現れた。



乱 「!」

審神者 「!」



俺たちは挟まれてしまった。

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侍は破れた笠を被っており、上半身裸だった。

やはり赤い光を帯びていた。

後で知ったが、その侍は打刀と呼ばれているそうだ。



打刀 「……」



俺と乱が打刀に気を取られたスキをついて、

2匹の蛇が乱に襲い掛かった。



乱 「きゃああああ!!」



身をひねり、深手は避けたが、

所々、浅く傷を負い、

服がズタズタになった。



乱 「もう、酷いよ……」



大太刀 「グワッハッハッハッ!!!」

大太刀 「モウ諦めるがヨカ」



大太刀が、ズイッっと前に出た。

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乱 「ふんっ」

乱 「ボクさぁ……」

乱 「あなたみたいな人……」



乱 「大っ嫌いなんだよね!!!」 カッ



俺は乱が一瞬光ったように見えた。



乱は一瞬で2匹の蛇を切り伏せ、

大太刀に切りかかった。

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乱 「てやーーーー!!!」



信じられないことに、

素早い連撃で、大太刀を押し込んでいく。



大太刀 「グググッ」



大太刀の体勢が僅かに崩れた。



乱 「見つけた!!!」



乱は渾身の突きを放った。

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大太刀は僅かに身をひねって

乱の突きをかわし、

乱の横に位置を取った。

そして、

大男は乱を激しく蹴り飛ばした。



乱 「ガハッ」



審神者 「?!」

審神者 (大太刀は、わざと体勢を崩して)

審神者 (乱の突きを誘ったのか)



審神者 (それにしても)

審神者 (刀で仕留めることも出来たのに)

審神者 (蹴り飛ばすとは……)

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大太刀が前に出た。



乱は気丈にも立ち上がった。



審神者 (くそっ!)

審神者 (なんとかなんねーのか?)



審神者 「狐!」

審神者 「未来の武器とかないのか?」



こんのすけ 「タイムトラベルで未来の武器は」

こんのすけ 「持ってこれないのです……」

審神者 「」



審神者 「狐!」

審神者 「この腕時計でタイムトラベル出来るんだろ!」

審神者 「タイムトラベルで逃げろ!」



こんのすけ 「タイムトラベル出来るだけの」

こんのすけ 「電池残量がありません……」

審神者 「」

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審神者 「畜生----めぇ!!!」



俺は路地にあったゴミ箱を

大太刀に投げつけた。



大太刀は身をかわした。



状況は全く変わらなかった。

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大太刀 「オンシ……」

大太刀 「ヨカ太刀筋ジャ」

大太刀 「久しブリの立会いジャドン」

大太刀 「モチっと楽しませタモンセ」 ニタァ



陸奥守 「ごっつい面白そうなことしゆうね」

陸奥守 「わしも混ぜとおせ?」



大太刀の向うに、新たな侍が現れた。

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乱 「吉行!」 パァアア

乱 「遅いよ!」



陸奥守 「まっはっはっは!」

陸奥守 「まっこと、すまんぜよ」



陸奥守 「襲われた時に、はぐれてもうて」

陸奥守 「やっと皆を見つけたぜよ」



侍はチラッと俺たちを見た。

どうやら彼は味方らしい。

後で知ったが、彼は「陸奥守吉行」というそうだ。



陸奥守 「わしの仲間が……」

陸奥守 「まっこと世話になっちゅう……」

陸奥守 「お礼をせんといかんぜよ!!!」



陸奥守が大太刀に切りかかった。

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陸奥守 「乱!」

陸奥守 「打刀をやっとーせ!」



乱 「はーい!」



乱は打刀と対峙した。

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打刀は見境無く切りつけてきた。

大太刀とは違い、錯乱しているようだった。



地面や建物の壁に刀が当たっても、お構い無しに

がむしゃらに切りつけてきた。



乱は、やすやすと刃をかわし、

打刀に連撃を放っていった。

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乱 「長い刀身は……」

乱 「狭いところでは不利なんだよ……」

乱 「そんなことも分からなくなっているの……?」



乱は悲しげにつぶやいた。



それを聞いて打刀の様子がおかしくなった。



打刀 「グッグググッ」 フラフラ



突然、打刀はスッと姿勢を正し、

刀を構えなおした。



打刀 「我ヲ忘レテオッタ……」

打刀 「カタジケナイ……」

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打刀は冷静さを取り戻してしまった。

素人の俺から見ても強くなっていた。



審神者 (み、乱ちゃん)

審神者 (なんてことを、してくれちゃってるの???)

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乱 「ボクは」

乱 「粟田口吉光が作」

乱 「乱藤四郎」



打刀 「我に名を名乗ってくれるノカ……」

打刀 「我ハ名モ無キ刀匠ガ遺作……」

打刀 「銘ナキ打刀ナリ……」



打刀 「我ガ刀匠は……」

打刀 「腕良き刀匠なれど……」

打刀 「終生、世に認められなかった……」



打刀 「名刀のそなたを討ち」

打刀 「我が刀匠に捧げよう」



打刀 「存分に立ち会おうぞ」

打刀 「参れ!!!」

乱 「おう!!!」

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打刀は落ちついた顔になった。

全く隙のない感じだ。



審神者 (アカン!!!)

審神者 (なにげなく『参れ!』)

審神者 (とか自然に言っちゃってるし!)

審神者 (あれは自分の方が)

審神者 (格上と分かっているからだし!)



一方、乱は喜びで微笑んでいた。

強い刀剣と立ち会うことこそが

刀剣の矜持だからだ。

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乱と打刀は、お互い見合ったまま

微動だにしなかった。



審神者 (乱ちゃん)

審神者 (綺麗だな……)

審神者 (こういうのを)

審神者 (『姿勢が決まってる』っていうのかな)



審神者 (敵だけど、あの打刀も)

審神者 (自然体で)

審神者 (カッコいいな……)

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まだ二人とも見合ったままだ。

だが空気が徐々に張り詰めてきた。



審神者 (~~~~~~ッ!!!)

審神者 (俺の息が詰まりそうだ)



その時、乱が仕掛けた。

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乱は声も出さず、

一瞬で打刀に切りかかった。

目で追えない程、早い打ち込みだった。

しかし……。



審神者 (!?)



打刀も一瞬遅く切りかかった。

仕掛けられたにもかかわらず、

その速さは、乱を遥かに上回るものだった。



審神者 (!?!?!?)

審神者 (乱の『起こり』を見てから)

審神者 (打ち込んできた!!!)



審神者 (なんか昔に有ったな、こういうの……)

審神者 (『小足見てから昇龍余裕でした』)

審神者 (みたいな!!!)



爆発的な踏み込みの速さと、

大柄な体の体重を、

そのまま打ち込みに乗せて、

打刀は一気に刀を振り下ろしてきた。



審神者 (乱ちゃんが刀で受けても)

審神者 (押し切られる!!!)

審神者 (でも……)



乱は全身全霊で打ち込んだ。

そのため軌道修正は不可能であり

回避は無理だった。



審神者 (乱ちゃんが回避出来ないタイミングを)

審神者 (狙っていたのか?!)

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ガキッ!



乱 「……」

打刀 「……」


乱の短刀が打刀の胸に刺さっていた。

打刀の刀は真っ二つに折れていた。

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打刀 「我は…… 強かったか……?」



乱 「……」

乱 「はい…… とても……」

乱 「あなたが少しでも手入れされていたら……」

乱 「ボクが真っ二つでした……」



打刀 「そうか……」 ニヤリ



打刀は光の粒子となって、消えていった。



乱は、その場にへたりこんだ。

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一方、陸奥守は大男相手に防戦一方だった。



大男は大太刀を果物ナイフのように

軽々と振り回し、陸奥守を追い詰めていた。



大太刀は、まるで遊んでいるようだった。



大太刀 「その短筒ば使わんノカ?」 ニタニタ



陸奥守 「おんしゃのような雑魚には」

陸奥守 「弾がもったいのうてな!」 ニヤリ



大太刀 「その笑い、いつまで続クド?」 ニタニタ



陸奥守 「わしの笑顔は百万両じゃ!」

陸奥守 「地獄の土産に持っていけ!」 ニヤリ

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いきなり陸奥守が、大太刀の額めがけ拳銃を撃った。



ガキーン



大太刀は、その刀で拳銃の弾を切り落とした。



大太刀 「弾がもったいない、と言うとっタド?」 ニヤァ



陸奥守 「地獄への駄賃じゃ!」 ニヤリ

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陸奥守は大太刀の額めがけ拳銃を撃ち続けた。

大太刀は弾を切り落とし続けた。



大太刀 「終わりジャッド?」 ニタァ



陸奥守 「遊びは終わりじゃ!」



陸奥守 「わしは」

陸奥守 「陸奥守吉行が作」

陸奥守 「陸奥守吉行!」



大太刀 「名乗リカ!」

大太刀 「ウレシカ!」

大太刀 「わいは名もなき刀匠が作」

大太刀 「銘なき大太刀じゃ!」



審神者 (ま、また余計なことを!?)



大太刀 「じゃどん」

大太刀 「戦場(ゆっさば)じゃ」

大太刀 「荒くれ騎馬武者達が、わいを使って」

大太刀 「数多の首級を挙げとっど」



大太刀 「鞘袋と鞘に納まって」

大太刀 「奥座敷で震えとった」

大太刀 「名刀様に負ける気はせんのう」 ニパァアアア

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大太刀 「おんし」

大太刀 「わいの初太刀で死ぬなよ」

大太刀 「つまらんからのう」



大太刀は構えた。

さっきとは雰囲気がガラッと変わった。

静かに研ぎ澄まされた感じだ。

穏やか、とさえ言える程だ。



審神者 (死ぬな、とか言っておいて)

審神者 (どうみてもヤる気満々じゃないですかーーー!!!)

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しかし、陸奥守は大太刀との間合いを詰めていった。



審神者 (死ぬ気なのか???)



大太刀 「キェーーーーー!!!」



大太刀が巨体に相応しくない速さで

打ち込んできた。

ありえない踏み込みの速さだった。



審神者 (さっきの打刀と同じか、それ以上だ!!!)

審神者 (刀で受けても押し切られて)

審神者 (真っ二つだ)

審神者 (死んだな……)

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ガキッ!



陸奥守は刀と拳銃を交差させ、

大太刀の打ち込みを受けた。



審神者 「!?」



大太刀の刀がグニャリと曲がり、二つに折れた。



陸奥守は右手の刀を伸ばし、

そのまま大太刀の胸を貫いた。

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大太刀 「なぜじゃ……」



陸奥守 「わしは、おんしゃの刀の」

陸奥守 「同じ所を撃ち続けたんじゃ」

陸奥守 「その撃った所で」

陸奥守 「打ち込みを受けたんじゃ」



大太刀 「グワーーーハッハッハッ!!!」

大太刀 「よか立会いじゃった!」



大太刀は光の粒子となって消えていった。

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俺達は、先任の審神者を襲った歴史修正主義者を倒した。



その後、俺は審神者身分証を充電した。



審神者 (USB経由で充電出来るんだ……)



そして、刀剣なんとか達と、この審神者身分証を返すため、

23世紀にタイムトラベルした。



23世紀についた俺達は、審神者の本部に行った。

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審神者上司(以下、上司) 「事情は分かった」

上司 「歴史修正主義者を倒してくれて、ありがとう」

上司 「先任の審神者は残念だった」



上司 「ところで……」



上司 「実は審神者と」

上司 「タイムトラベル先の住民との接触は」

上司 「厳重に禁止されている」



上司 「君には二つの選択肢がある」

上司 「自分の処遇を選んでほしい」

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上司 「一つ」

上司 「君の記憶を消して、21世紀に戻す」



上司 「二つ」

上司 「審神者として仕事を続ける」



上司 「なお」

上司 「一を選んだ場合」

上司 「乱を含め、先任の審神者の刀剣は」

上司 「全て刀解される」



審神者 「刀解とはなんですか?」



陸奥守 「おおざっぱに言うとじゃな」

陸奥守 「わしと乱が消えて無くなるんじゃ」



審神者 「!?」

審神者 「なぜ刀解されるんですか?」

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なんでも、審神者と刀の分霊が契約して

刀剣なんとかになっているので、

審神者が死んだら契約も無くなって、

刀剣なんとかも、自動的に消えてしまうらしい。



先任の審神者と俺のように、

刀剣なんとかを引き継げるほうが珍しいらしい。



俺が審神者を止めても、契約が切れて、

やはり消えてしまうらしい。

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上司 「しかし」

上司 「審神者として仕事を続ければ」

上司 「刀解されないぞ」



俺は乱を見た。



乱 「?」

陸奥守 「……」 ニヤニヤ



上司 「審神者としての仕事が終われば」

上司 「あの日に返してやろう」

上司 「その後、提督にでもなんでも、なればいい」



上司 「仕事が終わるのが10年後でも20年後でも」

上司 「その時は23世紀の技術で若返らせてやるから」

上司 「心配するな」

上司 (仕事が終わるまで生きていればな……)

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審神者 「分かりました」

審神者 「審神者を続けます!」



陸奥守 「よう言うた!!!」 ニヤァ



陸奥守は声をひそめて言った。



陸奥守 「おんしゃは……」

陸奥守 「乱(みだれ)に惚れちゅうがか?」 ニヤリ

審神者 「」 顔真っ赤

乱 「!」 顔真っ赤



乱 「ボク、実は……」



陸奥守が乱の口をふさいだ。



陸奥守 「せっかくヤル気になっとるんじゃきに」

陸奥守 「余計なことは言わんとおせ」 ニンマリ

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陸奥守 「こことは別に『本丸』っちゅう」

陸奥守 「審神者と刀剣の拠点があるんじゃ」

陸奥守 「わしら以外にも」

陸奥守 「多くの刀剣がおるんじゃ」



陸奥守 「明日、案内するやき」

陸奥守 「楽しみにしとおせ!」

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その後、審神者本部の近くのホテルに部屋を借りてもらい、

今夜、俺はそこに泊まることになった。



俺はベッドに入って思った。



審神者 (しかし)

審神者 (審神者、刀剣なんとか、歴史修正主義者って)

審神者 (一体、なんなのだろうか……?)



審神者 (そして)

審神者 (乱ちゃんだが……)

審神者 (好きな食べ物とか有るんだろうか?)

審神者 (デートに誘ってもいいんだろうか?)



審神者 (でも)

審神者 (本丸に)

審神者 (他にも可愛い刀剣がいたら)

審神者 (どうしようかな)



そんなことを考えながら、俺は眠りについた。



- 完 -


スレ汚し、失礼いたしました。

続きはありません。



この作品は、とみ新蔵先生の「柳生連也武芸帖」「薩南示現流」に

インスパイアされています。



刀剣乱舞ブームで、とみ新蔵先生が評価される時が来た。

はっきりわかんだね。



それと、さだやす圭先生の「なんと孫六」にもインスパイアされてます。



なお、作者は剣術のド素人です。

土佐弁、薩摩弁も同様です。

それっぽいことを書いてますが、

まったくのフィクションです。

ご了承下さい。

>>55

乙、ありがとうございます!

以下、誤字、説明追加したレスです。

>>11
の修正版


狐によると、彼と女の子は23世紀から来たそうな。



23世紀、歴史修正主義者なる者達がいて、

そいつらは過去にタイムトラベルして

歴史を変えようとしているらしい。



審神者は警察みたいなもので、

歴史修正主義者の歴史改変を

阻止しようとしているそうだ。



彼と女の子が23世紀から戦国時代に

タイムトラベルしているところを、

歴史修正主義者に襲撃され、

急遽、この201X年に逃げたそうだ。



彼の傷は、襲撃の時に負ったそうだ。

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>>12
の修正版


女の子は、刀剣なんとか、というものらしい。

よく分からんが、俺は艦娘みたいなものと理解した。



刀剣なんとかには、実体モードと霊体モードがあるらしく、

霊体モードの場合、審神者に適正がある人間でないと、

見えないそうだ。



彼は、彼の後を継いで臨時の審神者になれる人を

さがしていたので、女の子を霊体モードにした上で、

女の子を見える人を連れて来い、

と、命令したそうな。



審神者になれる人は非常に少なく、

刀剣を引き継げるのは、もっと少ないそうだ。



俺がこの場に居合わせたのは、

宝くじの一等に当たるよりも、ありえないことだそうな。



もし引き継げなかった場合、

彼が持っていた刀剣なんとかは、全て刀解されていたそうだ。

その時、俺は刀解の意味が分からず、そんなもんか、

とだけ思った。

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レスの少なさでいかにここにお姉さんが少ないかが分かるな


>>23
の修正版



大太刀は僅かに身をひねって

乱の突きをかわし、

乱の横に位置を取った。

そして、

乱を激しく蹴り飛ばした。



乱 「ガハッ」



審神者 「?!」

審神者 (大太刀は、わざと体勢を崩して)

審神者 (乱の突きを誘ったのか)



審神者 (それにしても)

審神者 (刀で仕留めることも出来たのに)

審神者 (蹴り飛ばすとは……)

-----------------------------------------------


>>39
の修正版



一方、陸奥守は大太刀相手に防戦一方だった。



大太刀は人間の身長程もある刀を

まるで果物ナイフのように軽々と振り回し、

陸奥守を追い詰めていた。



大太刀は、まるで遊んでいるようだった。



大太刀 「その短筒ば使わんノカ?」 ニタニタ



陸奥守 「おんしゃのような雑魚には」

陸奥守 「弾がもったいのうてな!」 ニヤリ



大太刀 「その笑い、いつまで続クド?」 ニタニタ



陸奥守 「わしの笑顔は百万両じゃ!」

陸奥守 「地獄の土産に持っていけ!」 ニヤリ

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>>59
乙、サンクスです!

そうですね。

確かに、お姉さん方は少なそうですね。



正直、もう少しレスが欲しかったですが、

皆さんがレスしようと思うような

品質に届いていなかったです。



自分の技量不足ですね。



ただ、もし、まとめサイトに載れば、

ワンチャンあるかも……???

■あとがきのような、ひとりごと

「艦これ」を始めようと思ってDMMのサイトに行ったら、

新人提督を募集していなかったので、

「刀剣乱舞」をやり始めました。

そして思いのほかハマッってしまいました。



そういう意味で、この提督審神者は、

作者がモデルになってます。



もちろん初期艦?は「陸奥守吉行」です。

明るくて豪快なところが、気に入ってます。



どうやらSS速報VIPでは「刀剣乱舞」が

メインテーマのSSが無かったそうなので

一番槍を目指して、速攻で書き上げました。



品質はアレで、本当にごめんなさい。



自分独自の世界設定がガバガバなので、

話を続けるのが困難なのですが、

話が降りてきたら、

続きを書くかもしれません。

ではでは。

html化、申請済みです。

お知らせまで。

終わってしまったのか、残念

艦これモバマスとのクロスだけど既出なんだよなぁ…

面白くは……まあ、ないな

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年06月22日 (月) 05:17:04   ID: jhwDnIcv

進撃やダンガンロンパにいっぱいお姉さんたちがいるし
刀剣乱舞もSSが流行るかと思ってたけど違ったなあ
>>1は頑張って書いてくれ

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