カミーユ「このIS、動くぞ…!」(256)


カミーユ「僕は…正常だよ」


-教室-

山田「えー、では次。カミーユ・ビダン君」

カミーユ「…」ガタッ

キャーキャー

カミーユ「カミーユ・ビダンです」ムスッ

シーン…

山田「え、えっとぉ…以上、ですか?」

カミーユ「いけませんか?」

山田「い、いえいえいえ!」ブンブン

カミーユ「…」ガタッ


キャーキャー

生徒A「ね、ね、あの子でしょ?男でIS使えるのって」ヒソヒソ

生徒B「間違いないよ、ニュースとかで大騒ぎだったし」ヒソヒソ

カミーユ「(クソッ!なんだってこんな所に!)」

箒「…」チラッ

カミーユ「(だいたいあんな所にISなんか置いとくなよ!)」イライラ

カミーユ「(スイッチがあると押したくなるのが人間だろ!)」イライライラ

千冬「…私が担任の織斑千冬だ」

キャーキャー

カミーユ「(何だコイツ…目付きの悪い、ピンクのヘルメットかぶった女を思い出す)」


-寮-

スタスタスタスタ…

カミーユ「(俺の部屋は…ここだな)」ガチャ

カミーユ「(基本相部屋らしいけど…さすがに無いだろ)」

箒「良い湯だった…」

カミーユ「何だと!?」

箒「ん?ああ、これから宜しく…」

カミーユ「…」

箒「この覗き魔ぁ!」ブンッ

カミーユ「」ピキーン

スカッ スカッ

箒「(あ、当たらない!)」


カミーユ「やめろ!話を聞け!」

箒「くっ!この!」ブンブン

カミーユ「いい加減にしろ!」

バキィッ

箒「うきゃん!」

カミーユ「どうしてそうも簡単に木刀で人を殴ろうとするんだよ!」

箒「い、痛い…」ズキズキ

カミーユ「いいか?そもそも俺は…」

カクカクシカジカ

箒「す、すまなかった…」シュン

カミーユ「分かればいいんだ。分かれば」フン


-教室-

山田「えー、ここまでで何か分からない人いますかぁ?」

シーン…

千冬「本当か?…おいビダン」

カミーユ「何です?」

千冬「今から私が出す問題を解いてみろ。まずは…」

カクカクシカジカ

千冬「…うむ。全部合ってるな」

カミーユ「入学前に必読と言われた本くらい読んでますよ」

千冬「そうか」


カミーユ「(試されてるのか?バカにして…!)」

ヒソヒソ キャーキャー

箒「…」チラッ

カミーユ「(?…篠ノ之か)」

カミーユ「(アイツ…俺がぶん殴ったこと、チクってないだろうな?)」

箒「(この私が、手も足も出なかった)」

箒「(それに…覗き魔扱いをしてしまって…)」

箒「(カミーユ・ビダン、か…)」


-休み時間-

セシリア「ちょっとよろしいかしら?」

カミーユ「忙しいんだ。あとにしてくれ」

セシリア「まあ!」

カミーユ「…?」

セシリア「何ですの!?その態度は!?」

カミーユ「…」イラッ

セシリア「イギリスの代表候補生であり、名門オルコット家の…」

ナンタラカンタラ

カミーユ「…」ガタッ

スタスタ

セシリア「声をかけてもらえるだけでも光栄なことでしてよ?それを…あら?」

シーン…


セシリア「…」キョロキョロ

生徒C「どっか行っちゃったよ?」

セシリア「」

-男子トイレ-

カミーユ「(なんなんだ!あの縦ロールは!)」

カミーユ「(この学園にはまともな奴はいないのかよ!)」ジョオーー…

カミーユ「(オイッチニィ、オイッチニィ)」ピッピッ

カミーユ「(先が思いやられるな…)」


-教室-

千冬「では、クラス代表を決めるぞ」

千冬「自薦他薦は問わん。誰かいるか?」

生徒D「はい」スッ

千冬「ん」

生徒D「カミーユ・ビダン君を推薦します」

生徒E「私もビダン君がいいと思います」

カミーユ「何でだよ!」

千冬「他に誰かいるか?いないなら決まりだな」

セシリア「納得いきませんわ!」バン!

セシリア「クラス代表が男なんて冗談じゃありませんわ!」

カミーユ「先生、あの縦ロールがやりたいみたいなので、僕は遠慮しますよ」

セシリア「だいたい、ISを動かしただけでチヤホヤされて、いい気になってるだけの人なんかに任せられませんわ!」

ザワザワ


カミーユ「…」イラッ

セシリア「そもそもISが動いたのだって、単に名前に反応しただけじゃありませんこと?」ププッ

カミーユ「なん…だと…?」

セシリア「あーら失礼。気にしてたんですのね?」クスクス

カミーユ「…」ギリギリ…

セシリア「無理もありませんわね。女みたいな名前ですもの」クスクスクス

カミーユ「」ブチィッ

カミーユ「ナメるなッ!」ダッ

セシリア「へ?」

バキィッ

セシリア「おきゃん!」

カミーユ「カミーユが男の名前で何で悪いんだ!俺は男だよ!」ドカッ ドスッ

セシリア「ちょっ、やめ…うっ!」


千冬「ビダン、やめろ!」ガシッ

カミーユ「離せよ!言っていいことと、悪いことがある!」ジタバタ

千冬「やめろと言っている!」

ゴスッ

カミーユ「コイツ…!よくも!」

千冬「文句があるのか?」グリグリ

カミーユ「イタッ、やめるんだ!暴力はいけない!」


ザワザワ

セシリア「…やってくれましたわね」ヨロヨロ

セシリア「決闘ですわ!」ビシッ

カミーユ「…」ゴキッ ボキッ

セシリア「あ、ISで!ですわ!」

千冬「決まりだな。クラス代表はそれで決めろ」

カミーユ「クラス代表は遠慮すると言いましたよ」

セシリア「あらあら、怖くなったんですのね?」ププッ

カミーユ「…」ゴキッ ボキッ

セシリア「ヒィッ!」

千冬「…ここではやめろと言ったぞ?」ガシッ

カミーユ「…分かってますよ」

千冬「決闘はビダンの専用機が届いてからだ。それでいいな?」

セシリア「勿論ですわ」


-寮-

箒「な、なぁ」

カミーユ「何だよ?」

箒「ISの訓練、してやろうか?」

カミーユ「要らないよ」ゴロン

箒「そ、そうか…」シュン

-決闘日-

山田「ビダン君の専用機、届きましたよ」

カミーユ「…」

Zガンダム「」バーン


千冬「設計に関わったと聞いたが」

カミーユ「自分で設計しましたからね」

山田「」

千冬「ほう…」

カミーユ「じゃあ早速」

シュル カチッ ガチャッ

山田「えーと、名前は…Zガンダム…?」

千冬「ああ、乙ではないのか」

カミーユ「大人の言いそうなことですね。小賢しいですよ」

千冬「なに…?」

カミーユ「カミーユ、Zガンダム!出ます!」

シュイィィィ…


-アリーナ-

セシリア「最後のチャンスを差し上げますわ」フフン

カミーユ「…」ズキューン

ジュッ

セシリア「」

カミーユ「(調整完了)」

セシリア「…いい度胸ですわ…!」シパパパッ

カミーユ「(ファンネル?いや、動きが単調過ぎる)」ズガガガガ

ボン ボボン ボン

セシリア「」


カミーユ「(変形機構は…腕が肩から『だっちゅーの』で、胸が肋骨辺りで割れて上に…)」ミチミチミチ…

カミーユ「(出来るかよ!)」

セシリア「このっ!このっ!」ビシューン ビシューン

カミーユ「(各部バーニア、スラスタによる回避運動)」ビュンッ ギュンッ

カミーユ「(あと試してないのは…)」

セシリア「どうして当たらないんですのー!」ビシューン ビシューン

カミーユ「うるさいよ!」ズキューン ズキューン

セシリア「へ?」

ボーン ボーン

チュドーーン


箒「」ポカーン

山田「」ポカーン

千冬「ほう…」

カミーユ「貴様のようなのがいるから、戦いが終わらないんだ!」ヴンッ

山田「レーザー…?い、いえ、ビームを特殊な力場で収束?」

カミーユ「消えろぉー!!」

セシリア「(う、動けませんわ…!)」

千冬「そこまで!勝者、カミーユ・ビダン」

カミーユ「…チッ」

セシリア「(…強くて…迷いの無い人…)///」


-祝勝会-

生徒F「クラス代表おめでとー!」

パチパチパチ

カミーユ「遠慮すると言ったのに…」

セシリア「それは私が辞退したからですわ」

カミーユ「…」

セシリア「私の完敗ですわ。隣、よろしいですか?」

カミーユ「…どうぞ」

箒「じ、実に、その…み、見事だった」

カミーユ「…どうも」

シャシンイイ? キャーキャー


-寮-

箒「な、なぁ」

カミーユ「疲れてるんだ。明日にしてくれ」

箒「す、すまない…」シュン

カミーユ「(クソッ!設計通りに変形出来たら、僅か0.5秒で完了するのに!)」

カミーユ「アストナージのやつ、ぶっ殺してやる!」

箒「」ビクッ

箒「(コイツも色々とあるのだろう)」

箒「(いつもピリピリして…せめて部屋でくらいゆっくりしたかっただろう)」

箒「(初日の失敗は痛い…)」ズーン


-教室-

カミーユ「クラス代表同士で?」

生徒I「そうそう。でも専用機持ちは1組と4組だけだから楽勝っしょ」

鈴「その情報古いよ!2組も専用機持ちが入ったんだからね!」

生徒J「もしかして、あの子が転校してきた中国の代表候補生?」

鈴「あんたが1組代表のカミーユ・ビダンね?」

カミーユ「コイツ…馴れ馴れしくないか?」

鈴「えっ」

カミーユ「…」

鈴「え、あ、ごめんなさい…」シュン

鈴「…ハッ!」

鈴「と、とにかく!簡単に優勝出来ると思わないことね!」ビシッ

千冬「もうSHRの時間だ。2組に帰れ」ボスッ

鈴「はーい…」


-食堂-

ワイワイ ガヤガヤ

カミーユ「…」モグモグ

鈴「隣、いい?」

カミーユ「…どうぞ」

鈴「ありがと。ね、何で一人で食べてんの?」

カミーユ「友達がいないからさ」モグモグ

鈴「…」ズルズル

箒「隣、いいか?」

セシリア「…宜しいでしょうか?」

カミーユ「…どうぞ」モグモグ


鈴「ふーん…そっかそっか」ズーッ

鈴「ね、ISの操縦、まだ日が浅いんでしょ?私が見てあげよっか?」

カミーユ「要らないよ」ガタッ

箒「も、もう食べたのか?」

カミーユ「…」スタスタスタ

セシリア「相変わらず、つれない方ですわ…」ハァ…

鈴「なかなか面白そうな奴じゃん」

箒「…」

セシリア「…」


-クラス対抗戦-

カミーユ「」ピキーン

鈴「何で当たらないの!?」ドンドンッ

カミーユ「遊びでやってんじゃないんだよぉー!!」ズキューン

ボーン

鈴「くっ!何なのよー!もー!」

鈴「(強い…私の今までは遊びレベルだったの…?)」

カミーユ「(そうだ。試してないの、あったじゃないか)」

ガシャッ

生徒L「すごく…大きいです」

山田「な、何でしょう?あの大砲」

千冬「さてな」

チュドーーン

カミーユ「何だ…?」

ビー ビー ビー

山田「これは…所属不明ISです!」

千冬「試合中止!ビダン!凰!戻れ!」

鈴「カミーユ!試合は中止よ!」

カミーユ「丁度いい」

鈴「は?」

カミーユ「ここからいなくなれぇーーーッ!!」ドギューン

所属不明IS「」

チュドーーン

山田「しょ、所属不明IS、沈黙…」

千冬「…コーヒーでも淹れよう」


-寮-

山田「部屋の都合がつきました」

箒「は、はあ」チラッ

カミーユ「色々あったけど、有意義な点ももしかしたらあったような気がしないでもない。じゃ」

箒「…」トボトボ…

バタン

カミーユ「これからは、マッパでハイパーメガランチャーぶら下げながら過ごせるんだな」フッ

コンコン

カミーユ「はい」ガチャッ

箒「…」


カミーユ「忘れ物か?」

箒「ら、来月は学年別トーナメントだな」

カミーユ「ああ、何か面倒臭そうなあれかい?」

箒「そ、そうだ」

カミーユ「で?」

箒「…」

カミーユ「…」イラッ

箒「しょ、初日の、その…」

カミーユ「…」イライラ

箒「お詫びに、だな…」

カミーユ「…」イライライラ

箒「べ、弁当とか…つ、作ってやっても…」モジモジ

カミーユ「ッ!」壁ドーン!

箒「」


-教室-

山田「今日は皆さんに転校生を紹介しまぁす」

シャル「シャルル・デュノアです。皆さん、宜しくお願いします」

オオー オトコダー キャーキャー

千冬「ビダン」

カミーユ「何です?」

千冬「デュノアの面倒を見てやれ」

カミーユ「何で僕が…」

千冬「男同士だ。色々とやりやすいだろう」

カミーユ「…分かりましたよ」ガタッ

シャル「宜しくね、ビダン君」

カミーユ「女子が着替えを始める。俺達は移動だ」スタスタ

シャル「わわ、待ってよ!」


-控室-

カミーユ「…」ヌギヌギ

シャル「わわ!」クルッ

シャル「き、着替える間、向こう向いててね?」

シャル「お、男同士でも、やっぱり、ちょっと恥ずかしいから…ね?」

シーン…

シャル「…ビダン君?」

シャル「…」

シャル「…」クルッ

シャル「…居ないし」


-アリーナ-

千冬「まずは戦闘実演を行う。ビダン」

カミーユ「僕は見世物じゃありませんよ」ムスッ

千冬「まあそう言うな。相手は…」

ヒュウゥゥ…

山田「どーいーてーくーだーさーいー!!」キーン

カミーユ「…」サッ

ズドーン

山田「イタタタ…」ムクッ

千冬「山田先生は元代表候補生だ」

山田「昔のことです~。それに、候補生止まりでしたし」

千冬「ビダン、準備しろ」

カミーユ「…分かりましたよ」


ザワザワ…

千冬「では、始め!」

ギュンッ

山田「行きます!」

カミーユ「」ピキーン

カミーユ「そこぉ!」ズキューン ズキューン

山田「…はえ?」

ボーン ボーン

ズドーン


千冬「…ビダン、これでは授業にならん」

カミーユ「これ以上どうしろって言うんです」

千冬「…手加減とか」

カミーユ「スパロボじゃあるまいし、第一相手に失礼ですよ」

千冬「ハァ…」ガリガリ

千冬「では、基礎実習に入る。班毎に別れ…」

ナンタラカンタラ

カミーユ「…じゃあ、出席番号順に」

清香「はいはいはーい!出席番号一番!相川清香!趣味は…」

ナンタラカンタラ

カミーユ「(…帰りたい)」


-屋上-

カミーユ「…」モグモグ

鈴「ねぇカミーユ、あんた、酢豚食べる?」

カミーユ「要らないよ」

鈴「い、いやぁ~、作りすぎちゃったのよね。協力してよ」

カミーユ「…じゃあ、一口だけ」パクッ モグモグ

鈴「…どう?」

カミーユ「美味しい」

鈴「あ…///」パアァァ

箒「わ、私も、その…作りすぎてな」

カミーユ「フゥ…」パクッ モグモグ

箒「…」ドキドキ

カミーユ「これは…凄い。美味しいよ」

箒「あ…///」パアァァ


セシリア「じ、実は私もですわ!ささ!」

カミーユ「…」パクッ モグモグ

セシリア「…///」ドキドキ

カミーユ「!」ブーーッ!

セシリア「」

シャル「え、ええっと…」

カミーユ「貴様!貴様!貴様ぁ!!」

シャル「お、落ち着いてビダン君!」ガシッ

セシリア「何故ですのー!」

箒「(勝ったな…)」

鈴「(勝ったわ)」

-寮-

シャル「ねぇ、ビダン君」

カミーユ「…カミーユでいい」

シャル「あ、僕もシャルルでいいからね」

カミーユ「…」

シャル「カミーユは放課後、訓練や整備をしてるんでしょ?」

カミーユ「ああ」

シャル「僕も、一緒していいかな?」

カミーユ「…何でだ?」

シャル「僕も専用機あるし、お互いのためになると思うんだ」

シャル「ダメ、かな?」

カミーユ「(クソッ!どうこう言っても、俺の他に男はコイツだけだ)」

カミーユ「好きにしたらいいだろ」

シャル「あ…うん!」


-教室-

山田「え、えーと…今日も転校生を紹介します」

ザワザワ

山田「ラウラさん、自己紹介を」

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

ラウラ「…」ジロッ

カミーユ「(何だこのDQN感は…嫌いだな)」

スタスタ

ラウラ「ッ!」ブンッ

カミーユ「」ピキーン

スカッ

ラウラ「な…ッ!」


カミーユ「すぐにそうやって暴力を振るう!」ブンッ

バキィッ

ラウラ「あきゃん!」

カミーユ「ふざけるんじゃないよ!一方的に殴られる痛みと恐怖を教えてやる!」ドスッ ガスッ

ラウラ「そっ、ぅぐっ!がはっ!」

千冬「またか!」ダッ

ゴキィッ

カミーユ「大きな星が…ついたり消えたり…」フラフラ

千冬「ボーデヴィッヒ、大丈夫か?」

ラウラ「は、はい、教官…」


-アリーナ-

ズキューン ズキューン

シャル「カ、カミーユ!もう少し手加減してよ!」アタフタ

ズキューン ズキューン

カミーユ「ハハハハハ!ザマァないぜ!」ケラケラ

シャル「ひぃ~!」

カミーユ「どこに行こうというのかねー」ズキューン ズキューン

シャル「ひどいよぉ~!」

鈴「ね、ねぇあれって…」

箒「うぅむ…」

セシリア「カミーユさん、楽しそうですわ///」ウットリ


生徒M「ちょっと、あれってもしかして…」

生徒N「ドイツの第三世代の!」

生徒M「じゃあ、あの子が?」

ラウラ「フン…」

シャル「あ…」

カミーユ「シャルル!足を止めるんじゃない!」

シャル「え?」

ボーン ボーン

シャル「うわぁっ!」

チュドーン

カミーユ「クソッ!まだグレネードも試してないってのに!」


ラウラ「…」ジロッ

カミーユ「(アイツ…今朝の!)」

ラウラ「貴様も専用機持ちだったな」

カミーユ「だから何だって言うんだよ!」

ラウラ「丁度いい。私と戦え」

カミーユ「死ねよ暇人」

ラウラ「えっ」

カミーユ「…」シュイィィィ…

ラウラ「」ポツーン

シャル「カ、カミーユ…僕のこと、忘れてるね…?」

-寮-

ガチャッ

カミーユ「(クソッ!どうして俺が湿布や絆創膏を!)」

カミーユ「(仕方がないだろ!しょうがないだろ!俺だって好きでやってるんじゃないんだよ!)」

カミーユ「(アイツくらいはせめて…誰だって、ぼっちは出来れば回避したいだろ!)」

シャー…

カミーユ「シャルル…風呂か」チッ

カミーユ「おいシャルル」カラッ

シャル「フゥ…」カラッ

カミーユ「」

シャル「」


カミーユ「歯ぁ食い縛れ!そんなオナベ!修正してやるッ!」ダッ

シャル「ま、待ってよカミーユ!せめて服を着させて!///」

カミーユ「」ピタッ

シャル「///」ホッ

カミーユ「…お前くらいは、て…思ってたのに」クルッ

シャル「!」

ピシャッ

シャル「(ごめん…ん?)」

シャル「これは…湿布…あ、絆創膏も」

シャル「カミーユ…///」


カクカクシカジカ

シャル「はぁ…全部話したらスッキリしたよ」

カミーユ「…これからどうするんだ?」

シャル「本国に呼び戻されるだろうね。よくて牢屋行きかな」

カミーユ「お前はそれで満足なのかよ」

シャル「えっ」

カミーユ「自分だけが特別だと思うな!そんなんでお前のお袋さんは喜ぶのかよ!生き返るのかよ!」

シャル「!…で、でも、もうバレちゃったし」

カミーユ「無駄な説教を、またさせる…!俺が黙ってりゃいいんだろ!」

シャル「黙ってて、くれるの?」

カミーユ「…ああ」

シャル「カミーユ…!///」

カミーユ「良い的だしな」

シャル「」


-休み時間-

ドドドドド

生徒O「カミーユ君カミーユ君!」

カミーユ「なんなんだ!」

生徒P「これこれ!」

カミーユ「なになに、学年別トーナメント…タッグマッチ…」

カミーユ「(クソッ!『はーい、仲の良い人同士で組んでくださーい』か!)」

生徒Q「是非私と!」

生徒R「いやいや私と!」

カミーユ「(ぼっち対策には抽選か)」

カミーユ「抽選でいいよ」ムスッ

生徒O・P・Q・R「残念…」

カミーユ「(どいつもこいつも!男がISってだけで寄ってきやがって!)」


-屋上-

カミーユ「…」モグモグ

箒「な、なあカミーユ、私と組まないか?あ、もう1つどうだ?」スッ

カミーユ「いいな」

箒「なに!そうか!」

カミーユ「この唐揚げ」モグモグ

箒「」

鈴「ねぇカミーユ、私と組みなさいよ」

カミーユ「何で俺が鈴と組まなくちゃならないんだ」

鈴「あんたも私もどの距離でも戦えるでしょ?相性バッチリだって!」

カミーユ「中国人にはいい思い出が無いんだ」ムスッ

鈴「」

カミーユ「ハゲによれば、名前は中国系でもベトナム系らしいけどね」


セシリア「うふふ、やはり私と組むのが一番ですわよね」

カミーユ「…理由は?」

セシリア「この私の援護があれば、カミーユさんは自由に戦えますわ」

カミーユ「…」

セシリア「どうかしまして?」

カミーユ「メシのマズイ国の人は怖くって」

セシリア「」


シャル「じゃあ、僕と組まない?」

カミーユ「…」

シャル「あ…ダメ、かな?」

カミーユ「…組むか」

シャル「本当!?」パアァァ

箒「」ムスッ

鈴「」ムスッ

セシリア「」ムスッ

-学年別トーナメント-

ザワザワ キャー ワーワー

カミーユ「…すごい人の数だ」

シャル「3年生はスカウト、2年生は1年間の成果の確認があるからね」

カミーユ「暇人どもが」

シャル「」


-アリーナ-

ワーワー

ラウラ「初戦で当たるとはな。待つ手間が省けた」ガシャッ

箒「…」チャキッ

シャル「感情的にならないでね?カミーユ」

カミーユ「言われなくても分かってるよ」フン

シャル「さすがだね」

ビー ビー ビー

ポーン

カミーユ「ぶっ殺してやる!!」ギュンッ

シャル「」


ラウラ「まっすぐ来るか!」

箒「私を忘れてもらっては困る!」ズイッ

カミーユ「どけよ!」ブンッ

ズガーーッ

箒「なぁっ!?」

ビー ビー

箒「ここまで、か…」ガクッ

セシリア「1秒!1秒ですって!」ケラケラ

鈴「ここまで、か…」キリッ

セシリア「あなた何かしたんですの!」ケラケラ

箒「~~~ッ!!///」


カミーユ「ラウラ・ボーデヴィッヒ!お前は戦いの意思を生む源だ!修正してやる!」

ズキューン

ラウラ「くっ!だが!」

シャル「AIC…!」

ボーン

ラウラ「ッ!ビームか!」

カミーユ「見りゃ判んだろ!」ズキューン ズキューン

ボーン ボーン

ラウラ「おのれ…!ならば近付いて貴様自体を止めてやる!」

カミーユ「出来もしないことを口走る!」ズキューン ズキューン

ボーン ボーン

ラウラ「(か、回避先を完全に読まれている!?)」

ラウラ「うわああぁぁぁ!!」

ドカーン


ラウラ「私は、負けられんのだ!」バリバリバリ

シャル「えっ!まだ動けるの!?」

千冬「!あれは…まさか!」

ラウラ「うわああぁぁぁぁぁ!!」グニョグニョ

カミーユ「…チッ」ガシャン

ラウラ「ああああああぁぁぁぁぁぁ!!」グニョグニョ

カミーユ「うるさいよ!」ドギューン

ドカーン

チュドーン

千冬「…念のため、トーナメントは中止にして調べておくか」

山田「そうですね」

千冬「何だか慣れてきたよ」

山田「織斑先生もですか?」

千冬「ああ」


-医務室-

ラウラ「何が…起きたのですか?」

千冬「…一応、機密事項なのだがな。VTシステムは知っているか?」

ラウラ「…はい」

千冬「まあ心配するな。大事になる前に、ビダンが吹っ飛ばしたからな」

ラウラ「」

千冬「悪態をつきながら帰っていったよ」

ラウラ「…そうですか」

千冬「…ああ見えて、お前のことを気にかけていたのかもしれんな」

ラウラ「…?」

千冬「大砲、直撃はさせなかったからな」

ラウラ「!」

-その頃-

カミーユ「(長すぎる砲身のせいで狂いが出たんだ…クソッ!)」イライラ

-食堂-

カミーユ「中止?」ズルズル

シャル「うん。あ、でも、データはとりたいから、1回戦だけはやるみたい」

カミーユ「暇人どもが」ズーッ

シャル「あ、あはは…」

山田「あ!ビダン君!デュノア君!」

シャル「山田先生」

山田「朗報ですよ!」ニコニコ

カミーユ「何ですか?」

山田「男子大浴場が解禁になりました!」


-男子大浴場-

カミーユ「(あのメガネ、たまには気が利くじゃないか)」

カミーユ「ふぅ…」チャプチャプ

シャル「あ、あの…邪魔するね///」

カミーユ「何だと!?」

シャル「あ、あんまり見ないでよ?///」

カミーユ「自分から入って来ておいて…!」

シャル「カミーユのエッチ///」

カミーユ「」ブチィッ

カミーユ「ふざけるな!」バシャッ

シャル「わ!わわ!///」

カミーユ「何だ…?ハッ!」ボロン

カミーユ「き、貴様のようなのがいるから冤罪が無くならないんだ!出て行け!」バシャッ

シャル「ご、ごめんね!カミーユ!///」タタタッ


-寮-

シャル「カミーユ、その…さっきは…///」

カミーユ「…いいさ」ムスッ

シャル「あと、話があるんだけど」

カミーユ「話?」

シャル「うん。僕ね、ここに残ろうと思うんだ」

カミーユ「…」

シャル「カミーユがいるから、ここにいようって思うようになったんだよ?」

カミーユ「(何だと!?人のせいにしようっていうのかよ!?)」

シャル「それにね?決めたんだ。僕の在り方」

カミーユ「…在り方?」

シャル「僕のことは、シャルロット、て呼んで?二人だけの時でいいから」

カミーユ「何言ってるんだ。使い分けるとか面倒臭いだけだろ」

シャル「」


-教室-

シャル「シャルロット・デュノアです。皆さん、改めて宜しくお願いします」

エエー オンナダッタンダー

生徒S「ってカミーユ君、同室なんだから知らないってことは…」

生徒T「待って!昨日確か男子の大浴場使ってたよね!?」

ドカーン ガラガラ…

キャー

鈴「カミーユゥゥ!」

カミーユ「やめるんだ鈴!戦うならどこでだって戦える!なんだってこんな所で!」

鈴「問答無用!」ドンッ

カミーユ「何て女だ!」

カッ


ラウラ「…」シュウゥゥ…

シャル「(AIC…カミーユのせいで大したことないって思われがちだけど…やっぱりすごい)」

カミーユ「ラウラ…助けてくれたのか…?」

グイッ

チュウゥゥ

カミーユ「ッ!」

箒「」

セシリア「」

鈴「」

シャル「」

ラウラ「お、お前は私の嫁にする!決定事項だ!異論は認めん!///」

エエー!


カミーユ「嫁…だと…?」

ラウラ「そうだ!///」

カミーユ「俺の名前が、女みたいだからか…?」ギリギリ

ラウラ「い、いや、私の副官から聞い…」

カミーユ「ナメるなッ!」

バキィッ

カミーユ「ぐわっ!こ、拳が!」

ラウラ「生身でISを装着した者を殴る奴があるか!見せてみろ」

カミーユ「(クソッ!なんてザマだ!)」

ラウラ「…大丈夫だ。折れてはいない」

カミーユ「…」


カミーユ「それはそうとシャルロット!」

シャル「は、はいぃ!」ビクッ

カミーユ「つい昨夜『二人だけの時はシャルロットって呼んで』とか言っておきながら、皆に教えたら意味無いだろ!」

全員「」

シャル「て、てへ///」ペロ

カミーユ「」ブチィッ

カミーユ「遊ぶなぁーッ!!」

バキィッ

シャル「ピノコ!」バタン

鈴「やっちまえカミーユ!」

ワーワー


-モノレール-

カミーユ「…」ムスッ

シャル「臨海合宿かぁ。どんな水着が良いかな?」

カミーユ「店員にでも聞けばいいだろ」

シャル「…カミーユはさ、好みとかある?」

カミーユ「無いよ」

シャル「…(せっかく勇気出して誘ったのに)」

カミーユ「そうだ、シャルル」

シャル「シャルロット!二人だけの時はそう呼んでって言ったでしょ!」

カミーユ「面倒臭いって言っただろ!」

シャル「うぅ~…」


-街-

シャル「…はい!」スッ

カミーユ「?」

シャル「て、手を繋いでくれたら、許してあげる///」

カミーユ「…」スタスタ

シャル「」

マッテヨカミーユー!

-ショッピングモール-

シャル「…」ムスッ

カミーユ「…使い分けるのも面倒だし、『シャル』でいいなら呼ぶよ」

シャル「!///」

シャル「(シャル…シャルかぁ…特別、て感じ…)///」ウフウフ

カミーユ「(コイツ…薬でもヤってるんじゃないのか)」


-臨海学校-

セシリア「カミーユさん、サンオイルを塗って頂けませんか?///」

カミーユ「…何で俺がそんなことしなくちゃならないんだ」

セシリア「そ、それは…その…」

鈴「任せて」ニヤッ

アッダメデスワ!キャー!

カミーユ「…」スタスタ

のほほん「あ、かみゆーだ。かみゆー!」

カミーユ「のほほんか…」

のほほん「Zの調子どうかな~?」

カミーユ「良いよ。のほほんが手伝ってくれたからな」

のほほん「へへ~///」


-宿舎-

カミーユ「何で僕が織斑先生と同じ部屋なんです」

千冬「仕方がないだろう。周りは皆女子だ」プシッ

カミーユ「だからって…」

千冬「予算の都合もある。お前だけ一人で部屋を使わせるわけにもいかんさ」グビグビ

千冬「くぅーっ!」プハァ

カミーユ「…」

千冬「おい、ボケッとする暇があるならマッサージでもしろ」

カミーユ「(なんて教師だ!)」

千冬「優しくな?」ゴロン


-朝-

箒「…」ジー…

カミーユ「箒、何やってんだ。こんな所で」

箒「いや…ちょっとな」

カミーユ「(何だ?看板?)」

─引っぱってください─

カミーユ「…」

箒「…」

カミーユ「…抜かないのか?」

箒「…抜きたいのか?」

カミーユ「…」スタスタ

箒「…」スタスタ

?「…」シクシクシク…


-山-

千冬「よし、専用機持ちは全員揃ったな」

鈴「ちょっと待ってください。箒は専用機持ってないでしょう」

千冬「それはな…」

ヤァッホォォー! ドドドドド

ターン

束「ちーちゃーん!」

千冬「…」ガシッ

束「会いたかったよー!さーハグハグしよー!」ジタバタ

千冬「束、自己紹介くらいしろ」

束「面倒臭いなー」


束「私が天才の束さんだよー!ハロー!」

カミーユ「…」イラッ

束「久しぶりー箒ちゃーん!何年ぶりかなー!」

箒「…どうも」

カミーユ「…」イライラ

束「あー!朝箒ちゃんと二人で私を無視した人だー!」

カミーユ「…」イライライラ

束「君がカミーユ君だねー?可愛い名前だねー!」

セシリア「あ」

カミーユ「」ブチィッ

カミーユ「死んでしまえー!!」

バキィッ


カミーユ「殴りますよ」

束「殴ってから言ったー!ひどいー!」

束「(回避先に拳が飛んできた…たまたまかなー…?)」

箒「一発でいいのか?」

束「箒ちゃん!?」

セシリア「あ、あの!御高名はかねがね承っております!もしよろしければ…」

束「誰だよ君は。数年ぶりの感動の再会のまっ最中なんだよ。分かる?って言うか誰だよ君は」

セシリア「」

千冬「…それで?篠ノ之の専用機は?」ハァ…

束「空をご覧あれ!」

ヒュウゥゥ…

ズドーン

箒「これが…」

束「箒ちゃんの専用機、第四世代機の赤椿だよー!」


束「さ、箒ちゃん!フィッティングとパーソナライズを始めよっか!」

箒「…」シュル ガチャッ

束「箒ちゃんのデータはある程度先行して入れてあるからー」ピッピッ ピピッピッ

ラウラ「おお…」

セシリア「早いですわね…」

束「最新データに更新するだけだねー!」ピピッ

束「終ーわりー!早いねー、さっすが私!」

束「じゃー試運転も兼ねて色々やってみよー!」

箒「…はい」

ビューーン カタナハー? ドカーン

箒「やれる…この赤椿なら…」

山田「大変ですー!」タッタッタッ


-会議室-

千冬「シルバリオ・ゴスペル。通称、福音が外部からの不正アクセスにより暴走した」

全員「…」

千冬「教員は練習機で周辺の空域、及び海域を閉鎖、包囲する」

千冬「よって福音は、お前たち専用機持ちで対処してもらう」

山田「目標は高速で飛行を続けています。アプローチは1回、ですね」

千冬「…うむ」チラッ

全員「…」チラッ

カミーユ「…何ですか?」

束「ちょおっと待ったぁー!」バターン


束「もっと良い作戦が私の頭の中になうぷりんてぃんぐ~!」グイグイ

千冬「出て行け。ビダン、準備しろ」

束「ここは断然!赤椿の出番なんだよー!」

カミーユ「…その方が都合が良いんですか」

束「」

千冬「ビダン、お前…」

束「言いがかりー?ひどいよカミーユ君ー!」ガシッ グイグイ

カミーユ「離せよマッチポンプ野郎!」バッ

束「」

カミーユ「行けって言うなら、一人で行くよ!」


-海岸-

千冬「束がうるさいから篠ノ之をサポートに付けるが…」

カミーユ「浮かれていて、見ちゃいられませんよ」

千冬「…カバーしてやれ。そういった戦法もあるはずだ」

山田「オープンチャンネルに切り替えます」

千冬「作戦開始!」

箒「了解!」ギュンッ

カミーユ「あるワケないだろ!」ギュンッ


やべ。赤じゃない、紅だ…

どうでもいいか。モップだし。


-空-

カミーユ「(あれは…民間の船?)」

箒「居たぞ!私が奴の足を止める!」ビューン

カミーユ「待つんだ!」

箒「破ァーッ!」

福音「…」バララララ

ボボーン ガキーン

箒「よし!今だ!カミーユ!」

カミーユ「クソッ!」ギュンッ

箒「何をやって…!あれは…ッ!」

カミーユ「やらせるかっ!」ズガガガガ

ボン ボボーン


ピピッ

箒「密漁船だと…カミーユ!そいつらは犯罪者だ!放って置け!」

カミーユ「何だと!?貴様ッ!」

箒「守る必要など無い!」

カミーユ「命は…命は力なんだ!命は…この宇宙を支えているモノなんだ!」スパスパ

ボンボーン

カミーユ「それを!それをこうも簡単に失うのは、それは!それは酷いことなんだよ!」スパラパパン

ボボボーン

箒「!…わ、私は…」

カミーユ「貴様のような奴はクズだ!」

箒「」ガーン


箒「(私は…私は…力を手にした途端、舞い上がって…)」ポロポロ

福音「…」バララララ

カミーユ「どうしてそんなにムキになる!」ズガガガガ

ボボン ボーン

カミーユ「今だ!」ガシャッ

ドギューン

福音「」

チュドーン

カミーユ「…作戦完了。帰投します」

箒「…」グスッ

カミーユ「箒」

箒「!」ゴシゴシ

箒「な、何だ?」


カミーユ「メインスラスターが死んだみたいだ。積んで帰ってくれないか」

箒「私で…良いのか?」

カミーユ「ああ。頼むよ」

箒「!」パアァァ

箒「任せておけ!」

カミーユ「(これで面子も保てるだろ。面倒臭い女だ)」フン

-宿舎-

千冬「ご苦労だった」

山田「お疲れ様でした」

千冬「ビダン以外は解散しろ」

ハーイ! スタスタスタ…


千冬「…さて、ビダン」

カミーユ「何ですか」

千冬「お前の専用機を束が見てやると言って…」

カミーユ「結構です」

束「まーまーまー!」ヒョコッ

千冬「…」ハァ…

束「ちょっと調べるだけだからさー!良いでしょ?良いよねー!?」

カミーユ「」ペッ

ビチャ

束「…」タラー…

カミーユ「…」スタスタ

千冬「こらビダン!まだ話は…」

カミーユ「病欠です!」スタスタスタ


-カミーユ宅-

シャル「(…大丈夫、今日は家に居るって言ってたんだから)」

シャル「(インターホン…)」スッ

シャル「(押さないと…)」ドキドキ

カミーユ「(アストナージの奴、せっかく工場まで行ったのに…)」スタスタ

カミーユ「(女が出来たからって調子に…ん?誰か家の前に…ハッ!)」

カミーユ「お前がマルガリータか!」ダッ

シャル「へ?」

バキィッ

シャル「ゆき!」バタン

カミーユ「出てこなければ、やられなかったのに…!」

シャル「カ、カミーユ…?」

カミーユ「何だシャルか」

シャル「」


-お茶の間-

カミーユ「悪かったよ。今冷たい物出すから」カチャカチャ

シャル「あ、お構い無く(ここがカミーユの…)////」

カミーユ「そうかい」クルッ

シャル「」

カミーユ「で?何しに来たんだ?」

シャル「そ、その前に…マルガリータって、誰?」

カミーユ「愛人だよ」ムスッ

シャル「」


アーダコーダ ナンタラカンタラ

シャル「…そ、そうなんだ…お父さんの…」

カミーユ「愛人とか理解に苦しむよ」

シャル「」

カミーユ「挙げ句子供まで作ったりしたらと思うと吐き気がする」

シャル「」

カミーユ「そう思わないか…って、どうしたんだ?」

シャル「うぅ~…」

カミーユ「そうか。シャルは…」

カミーユ「気にしないでくれ。あくまでも家の場合だ」

シャル「(だからだよー…)」


チンポーン

カミーユ「勧誘か。性懲りもなく!」ガタッ

シャル「カ、カミーユ、穏便に…」

インターホン「こんにちは」

カミーユ「セシリア…?」

セシリア「ちょっと通りかかりまして。これ、お土産ですわ」

カミーユ「…」ガチャ

セシリア「お、お邪魔しますわ///」

シャル「…」スゥ…

セシリア「(な、何でシャルロットさんが!)」


アーダコーダ エエソウナンデスノ

ラウラ「む、先を越されたか」ヌッ

箒「邪魔するぞ」ヌッ

鈴「何で皆居るのよ」ヌッ

セシリア「考えることは、皆一緒ですのね…」

シャル「あ、あはは…」

カミーユ「(誰一人呼んでないってのに…)」

ラウラ「どうした嫁。元気が無いな」

カミーユ「…茶の間はこっちだ」スタスタ

ハーイ!


ワイワイ キャーキャー

TV「…12時をお知らせします」

カミーユ「昼か」

鈴「あ、私がなんか作ってあげる!」

カミーユ「もう好きにしてくれ」

箒「ならば、私も手伝おう」

シャル「僕も手伝うよ」

ラウラ「ふむ。嫁に尽くすのも夫の務めだ」

セシリア「仕方がありませんわね。では、私も…」

全員「アンタはいい!」

セシリア「」


チンポーン

カミーユ「千客万来だな」ムスッ

ガチャ

カミーユ「間に合ってます。要りません」

千冬「ほう?」

カミーユ「何故だッ!」

千冬「なに、ただの家庭訪問だ。茶でも出せ」

ワーワー セシリアー! ヘンデスワー!

千冬「…ほう。やるじゃないか色男」

カミーユ「やめてください。そんなんじゃありませんよ」


ラウラ「きょ、教官!」

ザワッ

千冬「ん?ああ、こちらは気にするな。すぐに帰る」

カミーユ「どうぞ」コトッ

千冬「ん」ゴクゴク

千冬「さてビダン、両親が長期不在だからといって…」

クドクド キイテイルノカ? キイテマスヨ…

千冬「ではな」

カミーユ「はい」

バタン

カミーユ「凸(゚皿゚メ)」

千冬「ああ、そうだ。忘れるところだった」ガチャ

カミーユ「凸(゚皿゚メ)!!」


カミーユ「…俺は…祖父母のところへ…行くのか…」ピクピク

ラウラ「嫁、お前のような奴のことを『勇者』と言うらしいな」

-1時間後-

イタダキマース!

鈴「どう?酢豚だけじゃないんだから」

箒「私は煮物も得意だ」

シャル「どうかな?」

ラウラ「おでんだ」

カミーユ「皆料理上手いんだな」

ワイワイ ガヤガヤ キャッキャッ

セシリア「…」グスン


織斑千冬の命を受け、カミーユ・ビダンは学園に戻った。
運命の悪戯は、カミーユとアストナージを再会させず、その間にも堪忍袋の時限爆弾が時を刻む。
次回、IS-Zガンダム-season2、第1話「ハーフムーン・デブ」君は、刻の涙を見る…


-寮-

カミーユ「…う」パチッ

ドカッ

カミーユ「何だ…?足?」

ベッド「」モゾモゾ

カミーユ「…」バサッ

ラウラ「むー…朝か…」

カミーユ「…」ガシッ ズルズル

ラウラ「ままま待て嫁!これを!これを見ろ!」ピラッ


カミーユ「…アミューズメントパーク?」カサッ

ラウラ「うむ」

カミーユ「要するにプールだろ」

ラウラ「う、うむ」

カミーユ「へぇ、浴衣のレンタルもやるのか」

ラウラ「浴衣を…着てみたいのだ…二人で///」モジモジ

カミーユ「暇人どもが」

ラウラ「」

カミーユ「さあ、夏休みの宿題終わらせなきゃな」

ラウラ「…」トボトボ

バタン

ナレーター「…こうして、記念すべき2期の第一話は2レスで終わった」


-休憩所-

カミーユ「ハイパーメガランチャーは燃費が悪いな…」ピッ

カミーユ「内臓ジェネレーターをもう少し大型に…」ピキーン

?「だーれだ

ズドォッ

?「うわらば!」

カミーユ「アストナージか、のほほんにでも相談するか…」ガタッ

スタスタスタ…

?「(な、なんて的確な肘…)」ビクン ビクン


-全校集会-

楯無「私の名前は更識楯無。君達生徒の長よ。以後、宜しくね」

カミーユ「(この感覚…あの女、どこかで…?)」

楯無「…」チラッ

カミーユ「(気のせいだ…疲れているんだ…)」

ナンタラカンタラ

楯無「…出し物は皆で決めるように」\締切間近/バサッ

カミーユ「(学園祭の出し物か。皆に任せよう)」

カミーユ「(どうせこの学園は、女が主導だもんな)」


-教室-

カミーユ「今まで出た案は…」チラッ

『カミーユ・ビダンのホストクラブ』

『カミーユ・ビダンとツイスター』

『カミーユ・ビダンとポッキー遊び』

『カミーユ・ビダンと王様ゲーム』

カミーユ「…山田先生、教師として言うことがあるでしょう」

山田「わ、私は…ポッキーなんか良いと思いますよ///」

カミーユ「貴様人間か!?」

山田「ひぃ!」

カミーユ「こんな出し物…嬉しいのかよ?満足なのかよ?誰が…誰が喜ぶんだよォー!!」

ワタシハウレシイナー ソーダソーダー! ワーワー

ラウラ「メイド喫茶はどうだ?」

ザワッ


-職員室-

カミーユ「失礼しました」

カミーユ「(クソッ!何で俺まで執事やらなきゃならないんだ!)」

ピピッ

カミーユ「(…もうこんな時間か。今日の的は誰だ?)」

楯無「やあ」

カミーユ「?…生徒会長、さん」

楯無「楯無でいいよ。朝は痛かったなー」チラッ

カミーユ「(朝?何のことだ?)」

カミーユ「何の用です」

楯無「…訓練に付き合ってあげようと思って」

カミーユ「間に合ってますよ」

楯無「まあまあ、悪いようにはしないから」


-道場-

楯無「朝、すっごい痛苦しかったんだから」

カミーユ「寝ぼけて頭でも打ったんですか?だいたい、生身で何をやるんです」

楯無「お姉さんのお腹は…」ピクピク

カミーユ「(…やられる!)」ピキーン

楯無「高いのよ!」ダッ

ガシッ ギュルッ

カミーユ「まだぁ!」

ズドォッ

楯無「うわらば!」バターン

カミーユ「…嫌いだな、この感覚。たしか今朝も…ハッ!」

楯無「」ビクン ビクン


-寮-

ラウラ「…なるほどな。それで訓練に来れなかったのか」

カミーユ「さすがに放って置けないだろ」モグモグ

鈴「あれ?でもさあ」

セシリア「どうかしまして?鈴さん」

鈴「生徒会長倒したら、生徒会長になれるんじゃなかった?」

セシリア「!」

箒「そう言えば…」チラッ

シャル「確かに…」チラッ

カミーユ「やりたい人がやればいい。俺はやる気は無いよ」モグモグ

鈴「アンタねぇ…」ハァ…


-カミーユの部屋前-

カミーユ「(今日は早めに休もう…ハッ!)」ピキーン

ドア「」キィィ…ン

カミーユ「(この面倒な感覚は…!)」

カミーユ「お前か!更識楯無!」ガチャッ

楯無「」ビクッ

楯無「(何で分かったの…?ISは使ってなかったし…)」

カミーユ「アナタは何やってんです!こんな所で!」

楯無「お礼よ、お礼。医務室に運んでくれたでしょ?」

カミーユ「だからって、勝手に部屋に入らないでくださいよ」

楯無「あら~?見られて困る物でもあるのかしら~?」ニヤニヤ

カミーユ「…」ゴキッ ボキッ

楯無「ありがとう!またねー!」ピュー


-学園祭-

カミーユ「こちらへどうぞ、お嬢様」

キャーキャー ビダンクンガアンナイー シャシンモオッケーダッテー

鈴(チャイナ服)「ちょっと、そこの執事」

カミーユ「なんて破廉恥な女だ」

鈴「2組は中華喫茶なのよ!///」

カミーユ「だから頭に中華マン付けてるのか」

鈴「シニョンキャップよ!///」

カミーユ「へぇ」

鈴「さあ、とっとと席に案内しなさいよ!」

カミーユ「…こちらへどうぞ、お嬢様」チッ


ワイワイ ガヤガヤ

カミーユ「(そろそろ休憩に入ってもいいだろ)」

?「カミーユ・ビダンさんですね?」

カミーユ「そうですけど…アナタは?」

巻紙「申し遅れました。私はIS装備開発企業『みつるぎ』の渉外担当、巻紙令子です」

キィィ…ン

カミーユ「(コイツ…関わっちゃダメな奴だ!)」

カミーユ「すみません。Zは自分で設計したので、他社の装備は合いません」

巻紙「まあそう言わずに」ガシッ

鷹月「お客様、申し訳ございません。次のお嬢様に呼ばれてまして」

カミーユ「じゃ」

巻紙「…クッ…!」


カミーユ「ありがとう。助かったよ鷹月」

鷹月「ビダン君も大変ねー。休憩入る?」

カミーユ「そうさせてもらうよ」

セシリア「では、参りましょう///」ガシッ

シャル「あー!セシリアズルいよ~!」

箒「待て!そういうことなら私も!」

ラウラ「行くぞ!カミーユ!」

鷹月「皆が抜けたら店が回らないでしょー!ジャンケンでもして!」

イクワヨー! ジャーンケーン…

カミーユ「…」スタスタ…


-休憩所-

カミーユ「そろそろ戻らないと…」ガタッ

楯無「ジャジャーン!」\神出鬼没/バサッ

カミーユ「…性懲りもなく」

楯無「突然だけど、観客参加型演劇に協力してもらうわ」

カミーユ「出し物の喫茶店に戻ります」

楯無「ダメよ。生徒の総意なんだから」

カミーユ「(…嘘は言っていない感じだ)」

楯無「さー行くわよー!」


-舞台-

ナレーター「シンデレラ…それは戦う乙女」

カミーユ(王子服+王冠)「(そんな話じゃなかった気がする)」

ナレーター「今宵もまた、血に飢えたシンデレラ達の戦いが始まる…」

カミーユ「」ピキーン

鈴「フンッ!」つ青竜刀 ズガーッ

カミーユ「貴様正気か!?」

鈴「その王冠、渡しなさ…え?」

バキィッ

カミーユ「人の痛みが分からないのか!?」ガスッ ガスッ

鈴「カミ…ッ!分かっ、ごめ…ッ!」

カミーユ「」ピキーン

ガゥーーン

カミーユ「!」ゴロゴロ


カミーユ「スナイパーライフル…縦ロールゥゥ!!」ブチィッ

セシリア「」ビクッ

カミーユ「XJapanになる前のXのメンバーみたいな頭にしてやる!」ダッ

セシリア「も、もうしませんわー!」タタタッ

ラウラ「待てカミーユ!」

カミーユ「ラウラ!」

ラウラ「嫁と言えど本気で行くぞ!」チャキッ

カミーユ「嫌いだな…寄って集って!」

ラウラ「」ガーン

ラウラ「嫁に嫌われた…嫁に嫌われた…嫁に…」orz ブツブツ


箒「待てカミーユ!」チャキッ

カミーユ「そこをどけーーッ!!」クワッ

箒「(これはマズイ…誰かつまらない事をしてキレさせたな!)」

箒「分かった」サッ

ダダダダダッ

シャル「カミーユ!こっち!こっちなら誰にも見付からないよ!」

カミーユ「コイツ!邪魔するんじゃないよ!」

シャル「あ、ごめん…」

ダダダダダッ

シャル「頑張れー…」


カミーユ「縦ロールゥゥ!!」ダダダダダッ

ズボッ

カミーユ「何だ!?」

ドサッ

カミーユ「(落とし穴…?いや、誰か…)」

巻紙「大丈夫ですか?」

カミーユ「アナタは…たしか巻紙さん」

巻紙「はい。早速ですが、アナタのISを頂きます」ニタァ

カミーユ「!」


カミーユ「嫌な感じのする人だと思ってたんだ」

巻紙「いいから…とっとと渡しやがれよぉ!」ブンッ

カミーユ「」ピキーン

スカッ

カミーユ「貴様!」

バキィッ

巻紙「なっ!?」ゴロゴロ

巻紙「やるじゃねぇか…ガキが」

カミーユ「…」ゴキッ ボキッ

巻紙「これ見てビビんな!ガキが!」カッ

カミーユ「IS…貴様、何者だ!?」


巻紙改めオータム「亡国企業のオータムって言やぁ分かるか?」

カミーユ「知らないよ!」カッ

-その頃-

シャル「カミーユ、どこ行ったんだろ?」

箒「誰かを探しているようだったが…」

ラウラ「かなりキレていたな」

鈴「そうなの?」

セシリア「(どうしましょう…どうしたらいいんですの!?)」ガタガタ

ビー ビー ビー


山田「ロッカールームに未確認IS出現!Zガンダムが交戦中!」

全員「!」

山田「専用機持ちは直ちにISを展開!臨戦態勢を!」

全員「了解!」カッ

千冬「オルコットと凰は哨戒につけ!」

セシリア・鈴「はい!」

千冬「デュノア、ボーデヴィッヒ、篠ノ之はロッカールームに向かえ!」

シャル「了解!行こう!」

ラウラ「うむ!」

箒「ああ!」


-ロッカールーム-

ズキューン ズキューン

ボンボーン

オータム「この…!ガキ…ッ!」フラッ

カミーユ「もらったッ!」ギュンッ

オータム「かかったな!ガキが!」シャーー

ビシッ グルグル

カミーユ「蜘蛛…!?何故だ!?これに捕まると悔しさを覚える!」ジタバタ

オータム「アラクネだよぉ。コイツの毒はキツイぜぇ」ヨロヨロ

カミーユ「…」ググッ

オータム「ここで終わりにするか!続けるか!?ってなぁ!ハハハハハ!」

カミーユ「そんな決定権がお前にあるのか!?」ズガガガガガガガガ

オータム「」ビシシシシシシシシッ

チュドーーン

その台詞はまずい!それは負けフラグだぞカミーユ!


楯無「カミーユ君!」

カミーユ「何ですか」ミノムシ

オータム「」ビクン ビクン

楯無「あー…、ほどいてあげよっか?」

カミーユ「どうも」

楯無「あ~ん、そんな頼み方じゃダァメ」

カミーユ「…」ググッ

楯無「もっと面白い反応してくれないとぉ」

カミーユ「…」ズガガ ガガッ ズガガ

楯無「お姉さんつまんなぁい」

カミーユ「ふぅ」パラリ

楯無「」


-空-

エム「…」ビューーン

セシリア「そんな…あれはBT2号機、サイレント・ゼフィルス!」

鈴「何やってんの!撃って!」ドンドンッ

セシリア「え、ええ!」ビシューン ビシューン

エム「…」シパパパパッ

ビシュン ビシュン ビシュン

セシリア「アレは…フレキシブル!」

鈴「セシリア避けてー!」

チュドーーン

エム「フン…」シュイィィ…


-ロッカールーム-

オータム「ぅぐっ!」ヨロヨロ

カミーユ「まだ動けるのか!」

楯無「カミーユ君、追って!」

カミーユ「逃がさない!」ギュンッ

カミーユ「上!?」ピキーン

ドカーン

エム「…」

カミーユ「お前もアイツの仲間か!」チャッ

エム「迎えに来たぞ。オータム」

オータム「私を呼び捨てにすんじゃねえ!」

エム「…」ギュンッ

カミーユ「待て!」ギュンッ


-空-

エム「…」シパパパパッ

カミーユ「(セシリアのBTと似た兵器か)」ズガガガガ

ボボボン

ビシュン

カミーユ「うっ!」つシールド バシッ

カミーユ「当たった…出来る人だ…!」ズキューン

ボン

エム「…ッ!」ジャキッ

カミーユ「そこッ!」ズキューン ズキューン

ボーン ボーン

エム「…チッ」シパパッ


カミーユ「まだ来る!」ギュンッ

ドカーン

カミーユ「何!?自爆まで出来るのか!」ズキューン

ボン

カミーユ「アイツは…?」

ピピッ

カミーユ「…クソッ!逃げられたか!」

千冬「ビダン」ピッ

カミーユ「織斑先生、蜘蛛…オータムは」

千冬「後詰めに向かわせたデュノア、ボーデヴィッヒ、篠ノ之が取り囲んだが…」

カミーユ「…」

千冬「コアだけ抜き取り、装甲を自爆させて逃走した」

カミーユ「…そうですか」


-寮-

楯無「…一応、護衛みたいなモノだったのよ」

カミーユ「へぇ…御苦労様です。大変助かりました」

楯無「ぅぐ…」

カミーユ「話は以上ですか?だったらもう寝たいんで」ムスッ

楯無「こ、これなーんだ」つ王冠

カミーユ「…もう寝たいんで(2回目)」イライラ

楯無「これを手にした人の特典、知ってる?」フフン

カミーユ「知らないよ!」ドカッ

楯無「」ゴロゴロゴロ

バタン ガチャリ

アア~ンカミーユクーン ドンドン


-おまけコーナー-

>>145-146

?「ほう、それに気が付くとは…やるな」

?「身動きはとれず、武装はバルカンを残すのみ。それでもカッコいいグラサンの彼は諦めなかった」

?「まさに『そのアルカナは示した…避けようのない窮状においてこそ、新たな道を探す好機であることを』というやつだな。ところで…」

?「シャア・アズナブルという人のことを、知っているかな?」つグラサン チャッ


-翌日-

セシリア「(カミーユさん…今日は私と訓練がしたい、だなんて…)///」

セシリア「(ツンデレだったんですのね)///」イヤン

シャル「(うぅ~、今日は僕の番だったのに~)」

カミーユ「…準備は?」

セシリア「いつでもOKですわ!///」

シャル「…はぁ。じゃあ…初め!」

ギュンッ


ズキューン ズキューン ズキューン ズキューン ズキューン ズキューン

セシリア「」

ボボボボボボーン

カミーユ「…」ズイッ カパッ

セシリア「グ、グレネ…」

ドンドンッ

セシリア「ちょっ!カミーユさん!待っ…」

ドカーン モクモク

カミーユ「止めろ!抵抗するんじゃない!(棒)」

シャル「(煙でよく見えないけど…セシリア粘ってるな~)」

セシリア「はへ…?」ボロッ

カミーユ「セシリア…可哀想だが…直撃させるッ!」ドギューン

セシリア「」

チュドーーン

カミーユ「ふぅ…」スッキリ


-寮-

カミーユ「…ここか」ピラッ

ドア「」キィィ…ン

カミーユ「(これは…罠だ!)」クルッ

千冬「大したものだな」スッ

カミーユ「織斑先生」

千冬「ついてこい」スタスタ

カミーユ「用があるなら普通に呼んでくださいよ」スタスタ

千冬「尤もな意見だ」スタスタ


-舞台-

山田「ようこそ!カミーユ・ビダンにサービス対決へ!」

カミーユ「帰っていいですか?」

千冬「ダメだ」

山田「まずはエントリーナンバー1番、篠ノ之箒さんの登場でーす」

箒(狐+巫女)「…」バーン

カミーユ「なんだってこんな事に…」

箒「も、もてなしてやろう!///」ビシッ


カミーユ「…」ズズッ

箒「…」

カミーユ「玄米茶か。香ばしくて好きだよ」

箒「そ、そうか!おかわりはどうだ?///」

カミーユ「もらうよ」スッ

箒「…///」コポコポ スッ

カミーユ「こうやって、縁側で茶でもすすりながら余生を送りたいよ」ズズッ

箒「い、いいな///」

ジャアァァァン!

山田「時間終了でーす」


セシリア(バニー)「次は私ですわね」

カミーユ「…」

セシリア「カミーユさんには、ビリヤードで遊んでいただきますわ」

パカッ

ナンタラカンタラ カーン ゴトッ

セシリア「さあ、カミーユさんの番ですわよ」

カミーユ「こうかい…?」

セシリア「もう少し肩の力を抜いて…腕を、こう…///」ピトッ サワサワ

箒「ふ、不埒だぞ!///」ガタッ

カーン ゴトッ

セシリア「お見事ですわ!」

カミーユ「やってみるもんだな」


シャル(フレンチプードル)「次は僕だね」

カミーユ「せめて柴犬とかにしろよ」

シャル「か、可愛く、ない…?」

カミーユ「あざとい」

シャル「ク、クッキー焼いてきたんだけど…」シュン

カミーユ「シャルは料理上手だからな。もらうよ」

シャル「!」パアァ

シャル「えへへ…///」

ウマウマ サクサク タクサンアルカラネー

セシリア(バニー)「何ですの!あの格好は!」ムスッ

箒(狐+巫女)「まったくだ!不埒な!」ムスッ


ラウラ(黒バニー)「私の番だな!」バーン

カミーユ「またバニーか」

ラウラ「ぅ、他のが…よかったか?」

カミーユ「いや、似合ってるよ」

ラウラ「!///」ポー…

箒・セシリア・シャル「」ブーブー!

ラウラ「ええい黙れ!さあ嫁、私とダーツで勝負だ」

カミーユ「ダーツか…」


ラウラ「当たればハズレ無しの豪華景品だぞ!」

カミーユ「黙っててくれないか。気が散る」

ラウラ「す、すまん」

カミーユ「見えた!」ヒュッ

タンッ

ラウラ「おお!真ん中だぞ!さあ、籤を引け!」

カミーユ「(ガチャガチャかよ)」

ガチャリ コロン

カミーユ「どれ」パカッ

カミーユ「…」つスクール水着(『らうら』)

カミーユ「」ブチィッ

オチツケビダン! ハナセー!ユルセナインダ! ヨメー!


楯無(ネコ)「こんばんは」

カミーユ「お疲れ様でした」ガタッ

楯無「なんでよ!」ガシッ

カミーユ「アナタは俺の何なんです!?」グイグイ

楯無「…お願い。真面目な話よ」

カミーユ「…」

楯無「一人、頼みたい子がいるの」マジッ

楯無「とっても可愛いくて良い子よ?だだ、ちょーっと暗いけど」フフ

楯無「ね?…お願い」ウルッ

カミーユ「嫌です」

楯無「」


鈴「あー!居たー!」ダッ

楯無「あら残念。いいトコだったのに」

鈴「私の衣装返しなさいよ!」ブンブン

楯無「ごめんねー」ヒョイヒョイ

楯無「これ、胸苦しいし、そろそろ脱ぎたかったのよね」

鈴「」

ワイワイ ギャーギャー

山田「えー、次で最後ですね。どうぞ!」

カミーユ「(まだあるのか…)」


千冬(メイド)「…」ババーン

カミーユ「」

千冬「…」ツカツカ

カミーユ「…彗星かな…?いや、違う。違うな…彗星はもっとバーって…」アハハハ

千冬「黙れ。口を開けろ」つパフェ

カミーユ「…」アーン

パクッ

千冬「美味いだろう」スッ

カミーユ「(何がしたいんだこの人は)」パクッ

カミーユ「(だいたい、何で俺にサービス対決なんだよ!)」


山田「さて、そろそろ種明かしですね」

カミーユ「種明かし…?」

全員「誕生日おめでとう!」

カミーユ「…」

千冬「どうした?」

楯無「感動のあまり、固まっちゃったとか?」

カミーユー キャッキャッ

カミーユ「俺の誕生日は11月だ」(※本当です)

全員「」


-帰り道-

カミーユ「(まあ、悪い気はしなかったよ)」

カミーユ「」ピキーン

カミーユ「…」クルッ

エム「…」

カミーユ「この感じ方…あの時の…!」

エム「私の名前はオリムラマドカ。お前の命を貰う」チャキッ

パーン

カミーユ「!」ヒョイ

エム「!?」

カミーユ「貴様ッ!」ダッ

バキィッ

エム「はうあ!」バタン


カミーユ「どいつもこいつも!」ガスッ ドカッ

エム「なん…!いや、おま…ッ!」

カミーユ「自分の勝手や思い込みだけで!殺人未遂紛いの事しやがって!」ドコッ ボスッ

エム「分かっ…!待っ…!」

千冬「ビダン!」ビュッ

メリィッ

カミーユ「こんな…事もあろうかと…鍛え…続…」バタン

千冬「お前という奴は…まあどうせまた、相手が先に…うん?」

シーン

千冬「(逃げただと…?またアイツらとだろうと思って止めたが…違ったか)」


-医務室-

カミーユ「わざわざ出てきて敵の援護ですか」

千冬「…すまない」

カミーユ「そう言えば、あのマッチポンプ野郎とも仲良いんでしたね」

千冬「…何が言いたい」

カミーユ「アナタも…グルなんですか?」

千冬「違う。と言えば信じるのか?」

カミーユ「…」

千冬「…」

カミーユ「…信じますよ」

千冬「…ほう?」

カミーユ「アナタは、態度や雰囲気こそアレですけど、悪い人じゃない」

千冬「…そうか」


-学園-

ラウラ「クラリッサか。私だ」

カミーユ「(ん?…ラウラか。クラリッサ?確か…頼れる副官とかいう…)」

カミーユ「(気になるな。何とか聴けないか…?)」

カミーユ「(出来るはずだ!俺!俺には出来るはずだ!)」キィィ…ン

ラウラ「パンチライベント?」

クラリッサ「そうです。意中の相手にいつ見られても良いよう、常日頃から…」クドクド

ラウラ「私は良い部下を持った」

クラリッサ「我ら黒兎隊は、常に隊長と共にあります。…では、ご武運を」

カミーユ「(…行こう。休み時間が終わる)」

カミーユ「それにしてもドイツは平和だ」スタスタ


シャル「…というワケで、IS装備の護送任務なんだけど…」

箒「すまない…家の手伝いがあるのだ」

セシリア「どうしても外せない会議がありますの…」

鈴「ごめん。私も他の依頼受けてて…」

ラウラ「うむ。そうだ…いや……分かった。他に…」つ携帯

シャル「…皆忙しいんだね。仕方ないか」

カミーユ「嫌われてるんじゃないのか?」

シャル「」


-港-

シャル「///」ニコニコ

カミーユ「ピクニックに来てるんじゃないんだぞ」

シャル「も、勿論、分かってるよ」

シャル「(何だかんだ言って手伝ってくれる。カミーユは優しいなぁ)///」

カミーユ「(…父さんとの食事に行かなくて済んだんだ。少しくらい大目に見てやるか)」ムスッ

ピピッ

カミーユ「何か来るぞ」

シャル「待って、アレ!」

トラック「」ゴアアァァァ

ドーーン


ウィィ… パカッ

IS-A「…」ザシャアッ

IS-B「…」ズンチャッ

シャル「ISまで…どうする?可哀想だけど、先手を…」

カミーユ「…」ピッ ピピッ

シャル「カミーユ?」

ドギューーン

IS-A「」

IS-B「」

チュドーーン

シャル「…容赦無いんだね~」

カミーユ「喋ってると疲れるぞ。任務はまだ終わってないんだ」

シャル「う、うん」


ナレーター「こうして、護送任務は何の問題も無く終了した」

ナレーター「試験装備の中には変な物もあったようだが、封が破られるような事も無く」

ナレーター「何だかよく解らない被害も発生しなかった」

ナレーター「無論、シャルのパンツも守られた」


-休み時間-

黛「やっほー、ビダン君、篠ノ之さん」

箒「黛さん」

黛「いや~、ちょっと二人に頼みがあって」

カミーユ「頼み?何です?」

黛「私の姉って出版社で働いてんだけど、専用機持ちとして二人に独占インタビューさせてくれないかな?」

カミーユ「嫌です」

黛「」

箒「私も…あまり、そういうのは…」

黛「そっかー…」


-教室-

山田「この度、全学年合同のタッグトーナメントを行う事になりました」

ザワザワ

千冬「各国で専用機の強奪事件が相次いでいる」

千冬「前の文化祭でも、専用機持ちが狙われたばかりだ。よって…」ナンタラカンタラ

カミーユ「(と言うかイベント毎に問題が起きすぎだろ)」

千冬「…以上だ」

カミーユ「(世界的に重要な施設なら、まともな警備くらいつけたらどうなんだ。馬鹿馬鹿しい)」


-カミーユの部屋前-

ドア「」キィィ…ン

カミーユ「(…また居るし)」ハァ…

ガチャ

カミーユ「いい加減学習してください」

楯無「あ、あはは…何で分かるのかな~」

カミーユ「用件は何です?」ムスッ

楯無「カミーユ君、その…」

カミーユ「…」イライラ

楯無「妹をお願いします!」パンッ

カミーユ「…どういう事です?」


楯無「この子なんだけど…」ピッ

カミーユ「…」

楯無「前にも言ったけど、ちょーっと暗い子なの」

楯無「あ、でもね、実力はあるのよ?」

カミーユ「…今度のタッグトーナメントで組めって言うんですか?」

楯無「そうなんだけど…あの子、機体が無いのよ」

楯無「あー…カミーユ君のせいで」

カミーユ「俺のせいで?」

楯無「腕利きのメカニックが、カミーユ君の機体に取られちゃったから」

カミーユ「(アストナージの奴…いよいよぶっ殺してやる)」

楯無「だから…お願い!」

カミーユ「…条件があります」


楯無「…出来ることなら何でもするわ」

カミーユ「何でもいいから理由を付けて、強制的に組むよう仕向けてください」

楯無「」

カミーユ「…?」

楯無「…そ、それだけ?」

カミーユ「組んだ以上はケツ蹴っ飛ばしてでも参加させますよ」ムスッ

楯無「ふっ…んふふ」

カミーユ「何ですか」

楯無「ううん、条件の方は任せて。簪ちゃんのこと、頼むわね」ペコッ

カミーユ「…ええ」


-教室-

ラウラ「待っていたぞ嫁!さあ!このタッグ申請書にサインしろ!」ピラッ

カミーユ「組む相手は決まってるんだ」

ラウラ「何…だと…」

千冬「騒がしいな。席に着け」

ラウラ「しかし教官!これは夫婦の問題です!」

カミーユ「誰が夫婦だ!」

千冬「私の言うことが聞けないのか。ならば帰れ」

ラウラ「」ガーン

ラウラ「教官に嫌われた…教官に嫌われた…教官に…」orz ブツブツ

千冬「ビダン、そいつを席まで運んでやれ」

カミーユ「…あの人は、嫌いな人間を態々叱ったりはしないだろ」

ラウラ「…ぁ」

千冬「…」フン


-教室-

生徒A「ねー聞いたー?今度のタッグトーナメントのビダン君のパートナー」

生徒B「4組の更識さんらしいね」

生徒C「でも何で?」

生徒A「更識さん、今機体無いんだって」

生徒B「トーナメントに間に合ったとしても、調整とか満足にできないだろうから…」

生徒A「ビダン君強いからー」

生徒C「なるほど。ビダン君と組ませてバランス取るんだ」

生徒B「そうそう」


-整備棟-

カミーユ「間に合いそうなのか」

簪「放っといて」

カミーユ「…」イラッ

カミーユ「トーナメントまで、もう何日も無い」

簪「…私には、アナタを殴る権利がある」

カミーユ「…」ビキビキ

簪「でも、疲れるから…しない」

カミーユ「」ブチィッ

バキィッ

カミーユ「やってみてから言えよ!」

簪「は、はい…」ガクブル


-寮-

カミーユ「…で?」

楯無「うん?」

カミーユ「今日は何の用ですか」

楯無「いやぁ、気になっちゃって…簪ちゃん、どうだった?」

カミーユ「とりあえず…」

楯無「うんうん」

カミーユ「シバいときました」

楯無「」

楯無「な、何で…?」

カミーユ「やりもしないで分かったような口を叩くので」

楯無「そっか…ちゃんと見てくれてるんだ」ウンウン


-アリーナ-

簪「おいで。打鉄二式」カッ

ビューーン

簪「もう少し、こう…」ピッピッ

カミーユ「(誰か使ってると思ったら簪か。アレが専用機か)」

簪「次、タイミングを…」ピピッ

パスンパスン

ビー ビー

簪「!」

カミーユ「(様子がおかしい)」

簪「ウソ…制御出来ない…!」ガクン

ヒュウゥゥ…

カミーユ「!」カッ


簪「嫌だ!お姉ちゃん…!」キーン

ガシィッ

カミーユ「間に合った…」ブオォォ

簪「あ…」

カミーユ「下に着くまで暴れないでくれ」

簪「う、うん、分かった」

キーン ザシャアッ

カミーユ「怪我は?」

簪「だ、大丈夫」

カミーユ「そうかい」

簪「あ、あの!」

簪「ありがとう…その、助けてくれて」

カミーユ「いいさ」

簪「(ヒーロー、みたいだった…)///」


-整備棟-

カミーユ「呼び立てて悪いな」

のほほん「いいよ~。やっほ~、カンちゃ~ん」

簪「ごめんね、本音」

のほほん「どうして謝るのさ~。今日は、カンちゃんのためにい~っぱい頑張るね~」

カミーユ「知り合いだったのか」

のほほん「実は~、カンちゃんのメイドなのだ~」

黛「じゃあ、早速始めよっか」

オー!

カミーユ「じゃあ、あとは任せます」

マカセテー! ワイワイ

簪「(ありがとう…ビダン君)」

カミーユ「(帰ってモンハンしよう)」スタスタ


-寮-

楯無「そっかそっか。ちゃんと機体データも渡してくれたんだ」

カミーユ「ええ」カチカチ

楯無「私は嫌われちゃってるし、一人で組み上げることしか頭になかったはずなのに…やるわね~」

カミーユ「どうも」カチカチ

楯無「…それ、楽しいの?」

カミーユ「そうですか」カチカチ

楯無「…」

カミーユ「…」カチカチ

楯無「お姉さんの下着は何色だと思う?」

カミーユ「ええ」カチカチ

楯無「…」


楯無「わっ!!」

カミーユ「」ビクッ ポロッ

ピャアウ!

カミーユ「うわああああぁぁぁ!アポリー中尉ぃぃ!!」(※ハンター名です)

楯無「」

カミーユ「どうしてそうも簡単にアポリー中尉を殺すんだよ…!」

楯無「ご、ごめんなさい…」

-部屋前-

簪「(言わないと…出来た…て。ビダン君のお陰って…え?)」

ガチャ

楯無「私の機体データ、役に立ったかな~」

カミーユ「立ったんじゃないですか」ムスッ

簪「」


-開会式-

楯無「今日は専用機持ちによるタッグマッチトーナメントでーす!」

ナンタラカンタラ

カミーユ「(ここにも居ない…どこ行ったんだ。メガネ2号)」

楯無「対戦表を発表しまーす!」

ピッ

オオー ザワザワ

-廊下-

簪「(私は…結局、お姉ちゃんに勝てない…)」

簪「(ダメな、妹…だから)」ジワッ

ビー ビー ビー


-開会式-

楯無「今日は専用機持ちによるタッグマッチトーナメントでーす!」

ナンタラカンタラ

カミーユ「(ここにも居ない…どこ行ったんだ。メガネ2号)」

楯無「対戦表を発表しまーす!」

ピッ

オオー ザワザワ

-廊下-

簪「(私は…結局、お姉ちゃんに勝てない…)」

簪「(ダメな、妹…だから)」ジワッ

ビー ビー ビー


-管制室-

山田「襲撃です!数は5、前の無人機の発展型のようです!」

千冬「…」ギリッ

山田「待機中だった専用機持ちの生徒が襲われています!」

千冬「避難を最優先!戦闘教員は突入準備!」

山田「はい!」

-アリーナ-

簪「何…?これ?どうなって…」

無人機A「…」ガシャン ガシャン

簪「ひっ…!」


簪「(た、助け…ビダ…)」

簪「カミーユゥゥ!」

カミーユ「呼び捨てだと!?」ドギューン

簪「」

無人機A「」

チュドーーン

カミーユ「ISを展開しろ。巻き込まれるぞ」

簪「…」プスプス


千冬「聞こえるか?」ピピッ

カミーユ「聞こえます」

千冬「…すまない。『また』なんだ」

カミーユ「…分かってますよ」

千冬「戦闘教員は突入準備に入っている。それまで…やれるな?」

カミーユ「展開して突っ込むだけに、何でそんなに時間がかかるんです?」

カミーユ「敵は待っちゃくれない。アラート、スクランブルって言葉くらい知ってるでしょう!」

千冬「…耳が痛いな」


無人機B「…」バシュン バシュン

カミーユ「見えた!」ギュンッ

簪「やー!」ブンッ

ガキーン

カミーユ「でかしたクソッタレ!」ズキューン ズキューン

ボーン ボーン

無人機B「…」ヨロヨロ

簪「わ、私も…一緒に戦う!」

カミーユ「…遅れるなよ」

簪「うん!」


ミストルテインノヤリー!

ドカーン

カミーユ「何だ?今の恥ずかしい叫び声は」

ピピッ

楯無「」グッタリ

簪「お姉ちゃん!」

カミーユ「戦場ではしゃぐから…はしゃいじゃうから…そういうふうに、なっちゃうんでしょ…」

カミーユ「お調子、者が…!」

簪「嫌ぁぁぁ!!」ギュンッ


無人機B「…」ブンッ

簪「ひッ!」

カミーユ「好きにさせるかッ!」つシールド ガキーン

簪「カ、カミーユ…」

カミーユ「ここはいい!早く行くんだ!」

簪「う、うん!」ギュンッ

無人機B「…」ギリギリ

カミーユ「これまでだ!」ガキィッ

無人機B「…」ヨタヨタ

カミーユ「雑魚は消えろぉー!」ブンッ

無人機B「」マップタツ

チュドーーン


カミーユ「…」ピッ ピッ

千冬「聞こえるか?無人機は全て沈黙した」

カミーユ「そうですか」

千冬「ああ。更識と篠ノ之、凰とオルコット、デュノアとボーデヴィッヒの各コンビが一機ずつ仕止めた」

カミーユ「…」

千冬「…どうした?」

カミーユ「戦闘教員の突入が楽しみで」

千冬「…もう勘弁してくれ」


-医務室前-

ゴメンナサイ イイノヨ ワタシ、ワタシ… ホラナカナイノ

カミーユ「…」クルッ

山田「(アレは…ビダン君。気を遣ったんですね)」クスッ

カミーユ「(どこだ…織斑千冬。聞きたいことが山ほどある)」スタスタ

-翌日-

カミーユ「…は?」

山田「ですから、身体測定です。新しいISスーツを合わせるために…」ナンタラカンタラ

カミーユ「それは聞きましたよ」

山田「はあ」

カミーユ「何で僕が測定係をやらなきゃなんないんですか」

山田「私もどうかと思ったんですけど…生徒会で決まったことなので」

カミーユ「(あのライオン髪…虎刈りにしてやる)」ビキビキ


-屋上-

カミーユ「…」モグモグ

セシリア「ショックですわ…ウエストが5ミリも…」ズーン

鈴「私も体重増えてたのよねー…」

鈴「胸囲は変わらないのに」ボソッ

箒「稽古時間を増やさねば!」

カミーユ「…」モグモグ

鈴「あれ?カミーユ、今日は何食べてんの?」

カミーユ「カロリーメイトだよ」

箒「…それだけでは腹がもたないだろう。唐揚げ、食べないか?」

カミーユ「箒の唐揚げは美味いからな。もらうよ」

箒「う、うむ///」


カミーユ「そう言えば、鈴の酢豚も美味かったな」

鈴「そ、そう?///」

カミーユ「シャルも料理上手だし、流石は女の子だな」

セシリア「あ、あの…私は…?」

カミーユ「まずは人が食える物を作ってくれ」

セシリア「」

シャル「カミーユー!お待たせー!簪ちゃんも連れて来たよー!」

簪「…///」ペコッ

ラウラ「待たせたな。嫁」

セシリア「…」グスン


-寮-

箒「料理を教わりたい?」

セシリア「はい。箒さんの唐揚げは、カミーユさんもお気に入りみたいですし」

箒「そ、そうか。そうまで言われては仕方がないな///」

セシリア「ありがとうございます!」

マズハ… ハイ ツギニ… ハイ

ジャリリリリン

箒「すまない、電話だ。あとは揚げるだけだからやっておいてくれ」

セシリア「はい!」

スタスタ

セシリア「彩りが…足りませんわね」


-翌日-

山田「篠ノ之さんは、体調不良でお休みです」

カミーユ「(元気なとこ意外、取り柄のない奴だと思ってたのに…)」

生徒S「珍しいねー。風邪かなー?」

セシリア「ええ、昨夜、料理を教わった直後に寝込んでしまわれまして」

カミーユ「…」


-昼休み-

カミーユ「セシリア、ちょっと付き合ってくれないか」

セシリア「(カ、カミーユさんからのお誘い…!)///」

セシリア「は、はい!///」

-寮-

セシリア「(カミーユさんたら…いきなり『部屋に来い』だなんて…)///」

カミーユ「お前には先ず、『さしすせそ』から覚えてもらう」

セシリア「………はい?」

カミーユ「『さ』は砂糖、『し』は塩、『す』は酢、『せ』は醤油、『そ』は味噌だ」

セシリア「は、はい…」

カミーユ「あと、壊滅的な料理を作る奴は『自称アレンジ』に手を出す奴だ」

セシリア「」

カミーユ「俺の言う通りに作るんだ。こう見えて一人暮らしは長い」

セシリア「は、はい…」


カミーユ「…」モグモグ

セシリア「ど、どうですか?」

カミーユ「やるじゃないか。食べてみろよ」スッ

セシリア「///」パクッ

セシリア「美味しいですわ!」

カミーユ「お前は手際は良いんだ。レシピ通りに作れば、普通に美味いものが出来るさ」

セシリア「はい…!はい!」ジワッ

カミーユ「…で、一つ頼みがあるんだ」

セシリア「何なりと!ですわ!」

カミーユ「今朝、新しいハイパーメガランチャーのデータが届いた」

セシリア「まあ!あの大砲ですわね?」

カミーユ「今日の的役は箒だったんだ」

セシリア「」


-修学旅行-

カミーユ「(クラス代表は、班とは別行動で撮影係か)」

カミーユ「(ここ最近、騒がしかったからな。一人でのんびりさせてもらおう…)」

-宿-

山田「では、今から班毎に自由行動になります」

千冬「夕方までには清水寺に集合するように。以上、解散」

ワイワイ ガヤガヤ

山田「あ、ビダン君」

カミーユ「何ですか」

山田「荷物が届いてますよ」

カミーユ「……荷物?」


トランクケース「」キィィ…ン

カミーユ「…」

山田「ビダン君?」

カミーユ「配送車はあれですか?」

山田「え、ええ」

トランクケース「!」ガタガタ バタン

楯無「ジャジャーン!楯無お姉さんでしたー!」バーン

カミーユ「…」チッ

山田「」

楯無「…何だか諦めてるわね」

カミーユ「…どうせまた襲われるでしょうし、戦力は多い方が良いでしょう」

楯無「…織斑先生、難しい顔してたわよ?何か言ったりした?」

カミーユ「当たり前の事しか言ってませんよ」

楯無「あ、あはは…」


のほほん「カミユー!写真撮って~!」

カミーユ「仕事だもんな。やるよ」

のほほん「皆入るようにね~」

キャーキャー

アリガトー マタアトデネー ビダンクーンコッチモー

カミーユ「(…意外と忙しいな)」パシャッ パシャッ

アリガトー

シャル「あれ、カミーユ」

カミーユ「…シャルか」

シャル「撮影係も大変そうだね」

カミーユ「ああ…そうだ、1枚撮ってやるよ」

シャル「本当!?///」ワーイ


-和菓子屋-

カミーユ「…何でこうなるんだ」

鈴「男が細かい事気にしないの」パクッ

簪「美味しい…」モグモグ

ラウラ「これは…何だ?」

シャル「美味しいから、食べてみるといいよ」

セシリア「箒さん、良いお店をご存知ですわね」

箒「あ、ああ(カミーユと二人で来ようと思って、調べた店だったのに…)」

カミーユ「(だいたい何で事ある毎に集合するんだよ…暇人どもが)」


-清水寺-

千冬「ビダン、私も1枚頼もうか」

カミーユ「舞台から飛び降りる姿を撮ればいいんですね?」

千冬「…お前が飛び降りながら撮るというのはどうだ?」

カミーユ「…普通が一番ですね」

千冬「だろう?」

パシャッ

生徒T「ビダン君、良いのたくさん撮れた?」

カミーユ「ああ」

生徒U「見せて見せて!」

生徒V「あ、ズルーい!私も見たいー!」

ワタシモワタシモー ワイワイ

カミーユ「落ち着けよ!危ないだろ…あ!」ポロッ

ヒュウゥゥ… ボスッ


カミーユ「仕方がないな。取ってくるよ」

ゴメンナサーイ

タッタッタッ…

カミーユ「この辺りのはずだが…」ガサガサ

カミーユ「」ピキーン

エム「…」

カミーユ「お前は…」

エム「前のようにはいかない。お前の命を貰う!」

カミーユ「…言うじゃないか」

エム「来い!黒騎士!」カッ

-集合場所-

セシリア「…」スタスタ

箒「セシリア、もうすぐ集合時間だ。どこへ行く?」

セシリア「実は…」


-モノレール-

山田「皆さーん、隣の席の方は居ますかー?」

鷹月「先生、ビダン君、篠ノ之さん、オルコットさんが居ません」

千冬「…」

ザワザワ

千冬「山田先生、先に宿に向かってください。私は三人を…」

乗降口「」ピシャッ

千冬「!」

ゴアアァァァ

千冬「直ちに学園に連絡!軍に救援要請を!」

山田「はい!」


-タワー頂上-

楯無「こんな所で見物かしら?セレブは考える事が違うわね」

スコール「…モスクワの深い霧、だったかしら?」

楯無「それは前の名前よ。今は…ミステリアス・レイディというの」

スコール「ちょっと遅かったわね。…もう始まったのよ!」ブワッ

ガシィッ

楯無「…ッ!」

-その頃-

チュドーン

セシリア「ッ!」

箒「!お前は…!」

オータム「オータム様だよぉ!忘れたかぁ!?」


エム「フンッ!」ブンッ

カミーユ「甘いッ!」ヒラリッ

エム「何故だ…こちらのやる事が分かるとでも言うのか…!」

カミーユ「死ねよデッドコピー!」ガシャン

ドギューン

エム「」

チュドーーン

カミーユ「…アストナージ、なかなか良い仕事するじゃないか」

シュイィィィ…


-モノレール-

千冬「メインシステムに侵入して、車両を止められないか?」

簪「システム全体が乗っ取られています」ピピッ

楯無「簪ちゃん!」ピッ

簪「お姉ちゃん!」

楯無「そのモノレールには爆弾が仕掛けられているわ!」

全員「!」

-タワー付近-

スコール「甘いわね」ギュンッ

ドギャアッ

楯無「」

ヒュウゥゥ…

ドボーーン


-空-

エム「ククッ…ハハハハハ!」ズオォォォ

軍用ヘリA~E「」

ボボボボボーン

-その頃-

箒「破ァーーッ!」ガキーン

オータム「もきゅ!」ビターン

箒「今だ!セシリア!」

セシリア「はい!」ビシューン

オータム「」

チュドーーン

箒「私達もモノレールに急ごう!」

セシリア「ええ!」


-モノレール-

山田「軍用機を撃ち堕としながら、高速で接近する機体があります!」

千冬「…ッ」ギリッ

ラウラ「出撃許可を!」

シャル「僕も!」

千冬「…待機だ。お前達には、やってもらう事がある」

-上空-

エム「フフフ…ハハハハハ!」ガシャ

ズドーン

カミーユ「させるかッ!」つシールド バシュウゥゥ

エム「チィッ…!」

カミーユ「まだ動けたのか」ジャキッ

エム「フフッ、アハハハハハ!」バララララ

カミーユ「何が可笑しい!!」


-モノレール-

ピピッ ピロリロリ

簪「繋がった!全ロック、解放します!」

千冬「凰、ボーデヴィッヒは車両を止めろ!デュノアは爆弾を探せ!」

リョーカイ!

-上空-

カミーユ「戦い慣れしているようだが、精神的プレッシャーは感じない…」

エム「フンッ!」ビュッ

カミーユ「カンも良くない」ブンッ

ズガーーッ

エム「」ビターン ゴロゴロ

カミーユ「これで終わりだ!」ガシャン


カミーユ「」ピキーン

カミーユ「何だッ!?」ギュンッ

スカッ

スコール「やるわねぇ」

カミーユ「…お前がコイツの頭か!」

スコール「亡国機業のスコールよ。覚えておいてね、カミーユ・ビ

ドギューン

スコール「ちょっ、ズル…!」

チュドーーン

カミーユ「これが戦争だろうが!」

ピピッ

千冬「…ビダン、車両の停止と爆弾の処理は完了した」

カミーユ「そうですか。……それで…」

千冬「…ああ。分かっているんだろう?」


-金閣寺-

束「ちーちゃん喜んでくれたかな~?」

クロエ「そうですね。無人機の時よりも、ずっと…」

束「うんうん、でもね?もっともーっと楽しくなるよ!」

ジャリリリリン…

束「おーっと!噂をすればちーちゃんからだー!」ピッ

束「もすもすひねもすー!束さんだよー!」

千冬「…余計な事はするな。私からは、それだけだ」

束「『私からは』?」

千冬「アイツは私よりも気が短いぞ。ではな」

プツッ

束「あ!ちーちゃん!……もー、何だよ~…」


キーーン

クロエ「束様!」

束「…そういう事か~」

カミーユ「篠ノ之束!目の前の現実も見えない女が!」キーーン

クロエ「ッ!」バァッ

カミーユ「邪魔するなら堕とす!」ズキューン

クロエ「」ジュッ

束「クーちゃん、下がってて」

クロエ「…はい」

束「私ってば細胞単位でオーバースペックなんだよ~?」


カミーユ「お前だ!いつもいつも、脇から見ているだけで!人を弄んで!」ヴンッ

束「勝てると思わないでよ、カミーユ君!」ダッ

カミーユ「許せないんだ!俺の命に代えても、身体に代えても、コイツだけは!」ギュオォォォ…

束「な…何?私の知らない武器…?」

カミーユ「分かるまい!他人の迷惑を顧みない束には!この俺の、身体を通して出る力が!」

束「身体を通して出る力…?そんなのじゃ束さんは倒せないよー!」

カミーユ「まだ、抵抗するのなら…!」

カミーユ「うおおおぉぉぉぉ!!」ギュンッ

束「避けられないなら、防げばいいんだよー!」つシールドビット

バシイィィン!


バチバチバチッ

カミーユ「おおおぉぉぉぉ!!」ズアァァァ

束「(サーベルの出力が上がり続けてるねー、これじゃあ…)」

カミーユ「ここからいなくなれぇーーッ!!」パリーン

チュドーーン

カミーユ「束…やったのか…?」

ピピッ

千冬「その辺で勘弁してやってくれ。良いお灸になっただろう」

カミーユ「…ええ」

クロエ「束様!束様ぁー!」

束「…ごめ…さい…はい…二度と…はい…」ピクピク


-学園-

千冬「…と言うワケでだな、特別顧問にでもして、監視下に置けばつまらない事も出来ないだろうし…」

束「へへ~」ニコニコ

千冬「仮につまらない事を始めても、即座にお前がシバけるだろう?」

カミーユ「…」ビキビキ

束「宜しくねー!カミーユくーん!」ダキッ

カミーユ「離れてくださいよ!」グイッ

千冬「ビダン、私も協力する。心配するな」

カミーユ「当たり前でしょう!」

千冬「ま、まあ、従って…何だ、今後は、私と接する機会も増えるワケだが」

束「春だね~」

カミーユ「まだ秋ですよ。春はアナタの頭でしょう」

束「箒ちゃん達も苦労するね~…」

千冬「…ああ」


お終い☆

-読んでくれた人へ-

カミーユ「こ、この暇人どもが!///」

ありがとねー!ノシ

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