八幡「ワン娘を拾った」 結衣「えへへ、拾って貰った♪」 (31)



この物語はボッチな男の子とアホの子ワンのお話です。


八幡「……」


この、目が残念なことになってる男の子は比企谷 八幡くん、この物語の主人公です。


八幡「ん?……なんか聞こえるな」


くぅーん……くぅーん


八幡「あそこからか」


比企谷くんの目線の先には段ボールがあります。


八幡「なんか、書いてあるな……『ひろってください』か」

八幡「捨て犬か猫でも入ってるのか?」

八幡「中でがさがさ音がするし……って、うお!」


比企谷くんが段ボールを見ていると急にふたが開いて中から獣耳と尻尾の生えたお団子の女の子が出てきました。因みに大きさは手のひらサイズです。


結衣「うぅ、お腹減ったよぉ……」



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そいつは、突然現れた。

比企谷八幡と雪ノ下雪乃を足して2で割ったような顔つき。
下半身は人間のそれに近いが、肉付きを見るに左右で性別が違うように見える。
魚の鱗でコーティングされた胴体には、尻尾の千切れたワニがそのまま、右肩の間接部分に接続され、腕としての機能を備えている。
背中についた鷲の羽根をばっさばっささせながら、僅かに残された雪ノ下雪乃の要素である左腕は人差し指を差し、雲一つ無い青空に向けて力強く突き上げている。

由比ヶ浜結衣の中で“コレ”を的確に表現する言葉は『キメラ』以外に見つからなかった

由比ヶ浜「や、やっはろー・・・?」

ひきのん「・・・ギ」

結衣の声に反応したかのように、ひきのんの眼球が薄いカエルの粘膜のようなものでコーティングされ、青白く発光する。
水が吹き出るような音と共に、脇あたりの隙間から何か黄色い液体のようなものを何かに怒るようなうめき声を上げながら噴出した。

ひきのん「##ね###ギ####%#@#&&!!」

由比ヶ浜「!?」

次の瞬間、ひきのんは結衣に向かって飛びかかってきた。
それが由比ヶ浜結衣が見た、高校生活最後の夢だった。


八幡「な…なんだコイツ…?」


結衣「えっ!?……ってコイツって何だし!いきなり失礼だからっ!」


八幡「いやいや、そうじゃなくてなんなの?一寸法師か何かなの?」


結衣(10cm)「ほぇ?いっす…帽子?」


八幡「いや、何でもない。難しいこと言って悪かったな」


結衣「むぅ!なんか馬鹿にされた気がする!」


八幡「それよりしっぽも犬耳まであるし…人間じゃないよな」


結衣「どっからどうみても犬だし!目おかしいんじゃ…あれ?ホントにおかしいよ?」


八幡「人の身体的特徴をディスるな。傷つくからマジで」


結衣「ご、ごめんね…傷つけるつもりじゃ…」オロオロ


八幡(何コレ素直すぎ可愛い。はっ!俺には小町という天使が…)


ぐぅ~


結衣「あっ/////」

八幡「……おまえもしかして腹減ってるのか?」


結衣「う、うん。実はここ2、3日何も食べてなくて…」


八幡「2、3日って…お前の飼い主はどうしたんだよ?」


結衣「……捨てられちゃったんだ……。それでダンボールの中に居たの……」



八幡「…………そうか…それは大変だったな。それじゃ」



結衣「えっ?ちょっ、ちょっと待って!行っちゃうの!?」



八幡「あぁ、そういえば用事があったの思い出してな。そろそろ行こうかと」



結衣「今の空気だったら何か食べ物くれたりするんじゃないの!?」



八幡「馬鹿、俺くらい空気読める奴なんか他にいないからな。

   俺クラスのぼっちになると空気読みすぎて逆に空気みたいな存在になるから。

   主に英語の時間に隣の人と教科書読み合うとかになると、空気とフュージョンするから俺」

結衣「悲しいよ!聞いてるこっちがダメージ受けちゃうよ!」



八幡「あと人から物を貰えるなんて甘えたことを言ってんじゃねぇぞ。

   俺は将来専業主婦になる。養われることはあっても施しを与えることはない」



結衣「最低だ!凄いカジュアルに下衆なこと言ったよ今!?」



八幡「それを言うならナチュラルな。なんでいきなりファッションの話になってるんだよ。

   カジュアルなのはお前の頭の中だろ?」



結衣「ちょ、ちょっと言い間違えただけじゃん!馬鹿にしすぎだからぁ!」



八幡「おっと、そろそろ行かないと。それじゃあな」テクテク



結衣「あっ……本当に行っちゃった……」



結衣「でも用事あるって言ってたし……仕方ない…よね?」



結衣「うぅ…、あたしこれからどうなっちゃうんだろう…」



結衣「おなか…すいたなぁ…」グスッ



結衣「このまま……死んじゃうのかなぁ」ポロポロ



結衣「寂しいよぉ……独りはイヤだよぉ……」ポロポロ



結衣「うっ…ヒック……誰かぁ……」ポロポロ




結衣「…なんか泣いてたら疲れちゃったなぁ…少し寝よう…」グスッ




×    ×    ×


「ねぇ?この子にしましょう?すごく可愛いわ」

「ホントだ。でもちゃんと面倒見れるのか?」

「あら、あなたの面倒だって今まで見てきたのだから大丈夫よ?」

「結婚したっていうのに相変わらずきついな……。まぁ、二人で一緒に

 面倒見れば大丈夫だろ」

「決まりね。今日からあなたは家族の一員よ」ニコッ

「よし!そうと決まったら名前だな」

「そうね……それなら結衣…なんてどうかしら?」

「結衣か…いい名前だな。今日からよろしくな結衣!」


あぁ…またこの夢だ。あたしの大好きな……うぅん。大好きだったご主人様たち。

あたしが初めて二人を見たときに思ったのは優しい、そして幸せそうという印象だった。

二人は高校生の時に知り合って、付き合いだしたらしく

大学に進学して、卒業する時に結婚したそうだ。



結婚した二人はまだ子供を作るには早いと思ったらしく、犬を飼うことにした。

ちょうどそのときペットショップに入荷したばかりのあたしを、二人が気に入ったらしく

私は家族の一員になった。こんなにも幸せそうな人たちと家族になれる私はなんて幸せなんだろう。




二人は私に優しくしてくれた。

私に笑顔を向けてくれた。

一緒に散歩にも行ってくれた。







優しいご主人様たち。温かい家庭。笑いの絶えない会話。

いつまでもこんな幸せが続く……。





そう思ってた………。



でも、私がこの家に来て三年目。その幸せは、少しずつ歯車が

噛み合わなくなったようにおかしくなっていった。

最初は些細なことだったと思う。仕事の事で帰りが遅くなっていて

口論していたのだと思う。恐らくはそのせいなのだろうか。




今となっては分からないけど、

泊まりで仕事だと言って帰ってこなくなる日が増えていった。

二人が言い争っていることが増えていった。

そして私が独りで居る時間が増えていった。



そのことに比例したのだろうか。



あの優しかった笑顔が無くなっていった。

あの暖かかった空気が無くなっていった。

あの笑い合ってた会話が無くなっていった。




そして




あの幸せな日々が無くなっていった。




「おいどうすんだよこの犬!」


「知らないわよ!あなたが面倒見るって言ったんじゃない!」


「最初に飼おうって言ったのはお前の方だろ!いつもそうやって人のせいにしやがって!」


「あなたの方こそいつも調子のいいことばっかり言って、何にもしてくれないじゃない!!」






一体どこで二人は間違ってしまったのだろう…?


あの幸せな二人はどこに行ってしまったのだろう…?


私は何もできなかった……。悲しかった……。






狂ってしまった歯車が、元に戻ることはなかった…。





×    ×    ×




結衣「……はっ!」




結衣「また…あの夢……」



結衣「そう…だよね…。あたし……独りになっちゃたんだよね…」



結衣「独りぼっちは…嫌だなぁ……」グスッ








八幡「その程度でぼっちとか名乗るなよ。真のぼっちを極めた俺からすると
   
    マッ缶くらい甘すぎるな」




結衣「ひゃう!ってあれ?なんでいるの?さっき用事があるって…」



八幡「おぅ、その用事が終わったからな。ほれ」ポイッ



結衣「えっ?…これ、くれるの?で、でもさっきあげないって…」



八幡「あぁ、妹に頼まれてたんだが。つい買いすぎちまって困ってんだ。

   良かったら処分してくれ」



結衣「あり…がとう/////」パァァ




結衣「おいしい!おいしいよ!」モグモグ



八幡(何コレ可愛すぎるだろ。なんかドキドキしてきたんだけど不整脈?

   もしコイツが人間だったら速攻で告白して振られるところまで

   妄想しちゃったよ。って妄想の中でも振られちゃうのかよ俺! )



結衣「ごちそうさま!えーっと……」ジィー



八幡「ん?どうした?」



結衣「その…名前教えて欲しいんだけど…」モジモジ



八幡「あ、そういや言ってなかったな。今食べたのはクッキーて言うんだぞ。
  
   良かったな、一つ賢くなったぞ」



結衣「それくらい知ってるから!ホント馬鹿にしすぎだからぁ!!」




八幡「冗談だよ。比企谷八幡だ」



結衣「あたしは………結衣!よろしくねヒッキー」



八幡「おぅ、ってなんだそのヒッキーって。悪口か?悪口だよな?」




結衣「悪口じゃないし!普通に可愛いと思うんだけど?」




八幡「普通に可愛いって言ってる時点で可笑しいからな。あとなんで女子って

   すぐ可愛いアピールとかしちゃうんだよ。あれアホみたいだからやめとけ」



結衣「アホってなんだし!ヒッキーマジでキモい!」




八幡「蔑称で呼ばれた上に罵倒されるとかひどくね?

   俺じゃなかったら心折れてるぞ」


結衣「べっそう…?」



八幡「別荘じゃねぇよ。ホントにこのワン娘は…」ハァッ



結衣「何かすっごい残念そうにため息吐かれた!?」



八幡「さて、そろそろ暗くなってきたし帰るとするかな」



結衣「あ…帰っちゃうの?」



八幡「…あーそういや妹が最近ペット欲しいって言っててな」



結衣「えっ…?」



八幡「まぁ、その…なんだ…お前が良かったら…妹の遊び相手になってくれると助かる」プイッ



結衣「…!うん!なるよ!私でよかったらいくらでもなるよ!」



×     ×     ×



小町「お兄ちゃんおっそいなー。何してるんだろう?」




「ただいまー」




小町「あっ、やっと帰ってきた!」タッタッタ



小町「おかえりー遅かったね。どこで油買ってたの?」



八幡「それを言うなら売ってるだから。大丈夫かよ受験生…お兄ちゃん不安だよ」



小町「細かいことは気にしない…ってお兄ちゃん…その子…どうしたの?」







八幡「ワン娘を拾った」 結衣「えへへ、拾って貰った♪」





ココまで妄想したからあとは誰か書いてくれ

いちゃいちゃ見たいからはよ

あ、そうかココ乗っ取り禁止だったのか。

マジかよ…続きとか考えてなかったんだが(人任せ)

つかぶっちゃけると1じゃないという…

続き書く場合新しく立て直した方がいいの?

皆サンクス
少し書き溜めしてから新しく立てるわ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月28日 (木) 00:43:44   ID: ChLneszn

は?(威圧)

2 :  SS好きの774さん   2015年05月28日 (木) 21:15:33   ID: t1Q65qT0

最近この書き込みして荒らすやつおおいな・・・
※1のことではなく

3 :  SS好きの774さん   2016年10月23日 (日) 22:13:24   ID: HPbTB-g_

ウン娘に見えたなんて言えない…

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