セイバー「四次鯖と五次鯖の合同飲み会……ですか」士郎「ああ」 (111)

セイバー「何ですかそれは」

士郎「俺もよく分かんねえけど、何でも征服王って人からセイバーあてに招待が来てるぞ」

セイバー「征服王……覚えがある、確か第四次聖杯戦争の時に私と剣を交えたサーヴァントの1人です」

士郎「まあ気晴らしに参加していいんじゃないか?」

セイバー「何を言うのです士郎。マスターのあなたを差し置いて1人宴に興じるなど」

士郎「何々、会場はライダーの固有結界内で、食べ物と飲み物は王の財宝を使うから無制限飲み食べ放題」

セイバー「仕方ありませんね、王として誘いに応じないのも気が引けます。参加しましょう」キリッ

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セイバー「ここか、ライダーの指定した会場は」

セイバー「しかし以前奴の宝具を目にした時は一面が砂漠だったのに、いつのまにこんな建物が……」

セイバー「失礼しまーす」ガラガラ

???「いらっしゃいませ、セイバー様」

セイバー「あなたは」

???「ヘタイロイが1人、ミトリネスにございます。今日はオーダー係として、皆様のお食事のお世話を仕っております」

セイバー「そうですか、では早速生ビール1つとから揚げ、あと串焼きを適当に盛り合せたものを」

ミトリネス「ははっ、では生ビールは乾杯前に、お食事は乾杯後すぐにお持ちいたします(いきなりオーダーか)」

セイバー「よろしくお願いします」

???「会場へはこのプトレマイオスがご案内いたします。ささ、こちらのエレベーターへ」

セイバー「あ、すみません」

チーーン

プトレマイオス「ではごゆっくりセイバー様」

セイバー「ありがとうございます」

セイバー「襖で仕切った部屋ですか、和風の造りとは、ライダーも中々よい趣味をしていますね」

セイバー「失礼しまーす」ガラガラ

ランスロット「あ、どうもーッツ!?」

セイバー「こ、こんばんは。来ていたのはまだあなただけでしたか」

ランスロット「え、ええ、まあ」

セイバー「……」

ランスロット「……」

ランスロット「ま、まあ立ち話もなんです、どうぞ、おかけください」

セイバー「え、ええ、すみません」

スタスタ ドカッ

ランスロット「お、王よ……」

セイバー「? どうかしましたか」

ランスロット「い、いえ(その席は上座です、王よ)」

セイバー「それにしてもランスロット、あなた狂化はどうしたのです」

ランスロット「え、あ、ああ、それが飲み会する前から泥酔しているようなスキル持ちのお前に来られても迷惑と言われまして、今回は外してもらえました」

セイバー「なるほど、そういうことでしたか」

ランスロット「ハハ、今日だけですがね」

セイバー「アハハ……」

セイバー「……」

ランスロット「……」

セイバー(早く誰か来ないかな……)ランスロット

エミヤ「邪魔をする」ガラガラ

セイバー「し、士郎!?」

エミヤ「俺はエミヤだが」

セイバー「ハッ、すみません、つい」

エミヤ「いや、別に構わん」

スタスタ ドカッ

スッスッ

ランスロット(おお、私の次に下座となる席へ座り、すぐさま重ねてあった小皿を各席に人数分置いていくとは)

ランスロット(それに引き換え……)

セイバー「? どうかしましたか、ランスロット」枝豆ムシャムシャ

ランスロット(もう置いてある枝豆に手を……)

エミヤ「君も苦労人のようだな」

ランスロット「何も言わないでください……」

兄貴「じゃまするぜえ」ガラガラ

ディル「失礼します」ガラガラ

エミヤ「遅いぞ、ランサー」

兄貴「へへ、いやあすまねえ。こいつがウコンの力飲んでいくって言うもんでよ」

ディル「すみません、あまりこういう場には慣れないもので……ッツ!」

セイバー「あなたは」ハッ

ディル「セ、セイバー殿」ゲッ

ホワンホワンホワーン

ディル「いつか地獄の釜にくべられながら、このディルムッドの怒りを思い出せエエエエェェェ!!」

ホワンホワンホワーン

ディル「ご、ご無沙汰していますね」

セイバー「ええ、あなたこそ元気そうで何よりです。あの時は呪詛の言葉を吐きながら消滅などと、本当に申し訳ないことをした。胸の傷はもう良いのですか」

ディル「ゴフッ、ええ、まあ」

ランスロット(王よ、あまり触れて欲しくない話題なのでは)

兄貴「まあ、とりあえず座ろうや」ドカッ

ランスロット(おお、さりげなく移動し、皆と距離のある王の隣に)

ディル「では私はここへ」

エミヤ「ふん、貴様からは刺身醤油の場所が遠いではないか。置いておくぞ」

ディル「ありがとうございます」

メディア「入るわよ」ガラガラ

ライダー(五次)「失礼します」ガラガラ

兄貴「ほう、女性同士でおでましかい」

ライダー「初めに言っておきます、私のことは今回クラス名でお呼びください。本名はどうも落ち着きません」

メディア「理由は聞くんじゃないわよ、あなた達。乙女には乙女の事情があるの」

セイバー「乙女……、キャスター、あなたは乙女という齢ではn兄貴「すみませーん、オーダーお願いしまーす!」

セイバー「な、何ですランサー、急に大声で」

兄貴「いやいや、開始前に会場を爆破されたらたまったもんじゃねえからよ」

エミヤ「フン、どいつもこいつも騒がしい。おいそこの2人、この紙に飲みたいものを書いて席に着け。店員さんが来た時にスムーズに注文をしたい」

メディア「あ、じゃあ私カシスオレンジ」

ライダー「私はオレンジジュースで。今日はハンドルキーパーなので」

小次郎「失礼する」ガラガラ

アサ子「入ります」ガラガラ

ディル「今度はアサシン組ですね」

メディア「ちょっと待ちなさいアサシン、あなた山門はどうしたのよ。それに正式なクラスでもないでしょう」

小次郎「心配するな、ちゃんと店の入り口に置いてある」

アサ子「あと、真アサシンとかいう方は今回参加を遠慮しました。何でもキャラが被るとかで……」

セイバー「そうでしたか、それにしてもアサ子さん、あなたとはこの固有結界内で相対しましたね。ちゃんとお話したことがなかったので、楽しみです」

アサ子「ええ、あの時は確か王の軍勢に……すみません急用思い出したので帰ります」スウゥー

ランスロット「アサシンが消えた!」

エミヤ「この人でなしィ!!」

セイバー「な、何故!」

兄貴「相変わらずだなセイバー」

四次アサシン 脱落

ンヌゥー……ジャ……ヌゥー!!

エミヤ「ん? 何だこの叫び声は」

ジル「ジャンヌゥー!!」┣¨┣¨┣¨┣¨ド 

オヤメクダサイオキャクサマー!

エエイダマレハヤクセイショジョノトコロヘ

ドーン アギャアア

イスカンダル「待たせたな、者どもよ!」ガラガラ

ヘラクレス「失礼します」ガラガラ

セイバー「征服王! それにバーサーカーまで、先程の悲鳴と雷鳴は一体!」

イスカンダル「何気にするな、少々酔った客がいたものでな、お引き取り願ったのよ」

ヘラクレス「すみません、時間ぎりぎりになりました」

メディア「今更だけど狂化なしのバーサーカーって最早バーサーカーと呼んでいいのかしらね」

イスカ「ムッ、なんだあの金ぴかが来ておらんではないか」

エミヤ「奴のことだ、どうせ遅刻してくるだろうさ」

ランスロット「確かにそうですね」

エミヤ「店員さんを待たせるのも忍びない。料理の下ごしらえもしなければならないからな、先に乾杯をしてはどうだ」

イスカンダル「うむ、ではそうすrギル「俺を差し置きそのような愚行が許されるとでも……!?」

ディル「この声は!」

ランスロット「一体どこから!」

エミヤ「上だッツ」

ギル「とうっ!」

ドゴオオン

セイバー「なっ、屋根を突き破って登場とは!」

イスカンダル「ガハハ、相変わらずよな」

ギル「戯けが、大体なんだこの書状の文面は、我の財宝を有象無象の雑種共に配るだと!? 征服王貴様、よほど死に急いでいると見える」

イスカンダル「まああれは冗談のつもりよ、気にするでない」

ギル「フン、どうにも気に喰わんがな」

兄貴「まあまあ、とりあえず嬢ちゃんの前の席空いてるから座れや」

セイバー「なっ、誰がこのような者と!」

ギル「フッ、よいぞセイバー、王に対しても一歩も退かぬその姿勢、益々その甘美な泣き顔を見たくなるというもの」

ライダー「変態」

メディア「変態ね」

エミヤ「とにかくだ、英雄王、この紙に飲みたいものを書け」

ギル「痴れ者が、この我に安酒を飲めというか!」

ヘラクレス(相変わらず面倒くさい人だなあ)

エミヤ「ではお前は勝手に飲んでろ、全員注文は書いたな、では。」

エミヤ「すみませーん!!」

ミトリネス「はい」

エミヤ「この紙に書いたやつください」

ミトリネス「承知いたしました。ビールは瓶でよろしいですか」

エミヤ「皆、初めは瓶でいいか」

セイバー「あ、私はジョッキで」

ランスロット(王よ……)

イスカンダル「皆、酒は持ったか!」

小次郎「ム、待て。ビールのコップが一個足りん」

ディル「では、店員を呼びましょう」

エミヤ「待て、その程度、店員さんの手を煩わせることもなかろう」

エミヤ「トレース、オン!!」ズアアア

ランスロット「おお、コップが出てきた!」

メディア「すごいじゃない」

エミヤ「フッ。造作もない」

イスカンダル「ウム、では、今宵は敵も味方もない、過去のことは忘れ盛り上がろうではないか!」

カンパーイ

ギル「フッ」ゴクゴク

兄貴「おっ、何だ美味そうな酒があるじゃねえか」

ギル「おい、それは我の!」

兄貴「ゴクゴク……うんめええ! 何だこれ、本当に酒か!」

ヘラクレス「どれどれ……本当だ、おいしい!」

小次郎「これはまた美味よな」

ギル「フ、フン、どうだ、これぞ万物の王たる我の酒よ!」

イスカンダル「まあ、これ以上こんなに美味い酒はお前も持っていないだろうなァ、英雄王よ」

ギル「……何だと!?」

ギル「いいだろう、見せてやろう、貴様たち雑種には惜しいが、これが王の財力よ!!」ズアアアア

イスカンダル(ちょろいのお)

ミトリネス「射出された酒類はこちらで保管しておきますね」

イスカンダル「では初めに皆で自己紹介と洒落込もうか」

セイバー「良い考えです、征服王」

イスカンダル「1人ひとりだと時間かかるじゃろう、クラス毎に自己紹介といこうぞ。ではセイバー!」

セイバー「わ、私が最初ですか。ゴホン、では」

セイバー「第四次。五次とセイバーのクラスを務めました、アーサー・ペンドラゴンです。以上です」

ランスロット「お、終わりですか王よ!」

セイバー「ええ、あまり皆を待たせるのも忍びない」

イスカンダル「がはは、中々にお前らしい良い自己紹介であった。では次、ランサー!」

兄貴「っと、俺の出番かい。俺の名はクー・フーリン。んでこっちが」

ディル「ディルムッド・オディナです」

兄貴「まあ巷では自害コンビとか言われてるよな」

ディル「ちょ、ランサー殿!?」

一同 \ドッ/

兄貴「そんな訳でまあよろしくな」

イスカンダル「ではアーチャー組いっとこうか」

ギル「フン、我の名など、名乗るまでもない。原典にして頂点、我こそが英雄王よ!」

エミヤ「エミヤだ。よろしく」

セイバー「あなた達はもう少し周りの空気を読んだ方が良いのではないでしょうか。皆が反応に困っている」

ヘラクレス(あなたが言えたことなのだろうか)

イスカンダル「まあ良いではないかセイバー、では次、ライダー……っと、我々であったな」

イスカンダル「余の名はイスカンダル! この大地に一個の肉体として根を下ろし、全てを征服し尽くすことこそが余の願い! 故に! いずれはこの世界すべてを余のものとせんと考えておる!」\然り!/ \然り!/ \然り!/

ライダー「ライダーです……どうも」ペコリ

メディア「温度差がすごいわね」

イスカンダル「む、その他のクラスはちらほら欠席しとるのお、ではまとめていこうか」

メディア「メディアよ」

小次郎「名もなき武人……まあ一応は小次郎とでも言っておこう」

ヘラクレス「ヘラクレスです」

ランスロット「誉れ高き騎士王の部下、ランスロットと申します」

ランスロット「何か私達扱いが雑じゃないでsセイバー「すみませーん、から揚げおかわり!!」」

エミヤ「なっ、セイバー、貴様野菜もバランスよく食べろ!」

ギル「ランサー貴様、から揚げにレモンをかけたなァ!!」

ディル「す、すみません!」

兄貴「お、なんだアーチャー、食わねえならもらうぜ」

ギル「なっ、それは我の残しておいたレバー串だァ!!」

イスカンダル「ガハハハハ」

ランスロット「聞いちゃいねえ……」

~宴は進み~

イスカンダル「では、盛り上がってきたところで例のあれいっとくか」

セイバー「あれ……とは?」

ギル「よもやあの時の問答を再び行うなどとのたまうのではなかろうな、征服王」

イスカンダル「ふふ、そうではない。飲み会を盛り上げる恒例行事と余のマスターから聞いた、これだ!」

エミヤ「割りばし……? 何だそれは」

イスカンダル「フフフ、ただの割りばしではないぞ。これこそが」

イスカンダル「王様ゲームよ!!」

一同「王様げーむ?」

イスカンダル「おうとも、この割りばしの中から王と書かれたはしを引いたものが王になれるのよ」

ギル「フン、何を言い出すかと思えば、王など決めるまでもない。我こそが王よ」

セイバー「なっ、私も王です!」

エミヤ「張り合うなセイバー」

メディア「でも王を決めたところで何になるのよ」

イスカンダル「フフ、ここからが面白い所でな。その他の者のはしにも番号が書いてあるだろう」

兄貴「おお、確かに書いてあるな」

イスカンダル「このゲームで王になった者はなんと、別の番号の者に絶対服従の命令を下せるのだ!」

一同「!!!!」

小次郎「フッ、中々どうして面白いではないか」

ディル「普段王になれない我々でも、逆転のチャンスがあるという訳ですね」

イスカンダル「であろう! よし、そうと決まればいざ! 皆ここからはしを引けい!」

ギル「待て、我がそのような下らん児戯にt一同「せーの!」」

ギル「我より先に引くな雑種共おおお!」

兄貴「っしゃああ、俺が王だ!」

ギル「くっそおおおお!」

イスカンダル「ガハハ、余の幸運スキルを掻い潜るとはの。ではランサー、お前の願いはなんだ」

兄貴「そうさなあ……まあ手始めにこんなのはどうだ」

兄貴「3番が今日の自分のパンツの色を言うってのは」

セイバー「なっ、破廉恥ですランサー!」

ライダー「変態」

メディア「変態ね」

兄貴「カカ、まあいいじゃねえか、で誰だい3番は……」

ギル「」スッ

一同「!?!?」

兄貴「プッ、ククク……そ、それじゃあ……クク……発表してくれや」

ギル「……金だ」

セイバー「聞こえません英雄王、もっと大きな声でお願いします」

ギル「金だ! ええい、これでよいだろう!!」

ヘラクレス「wwwwwwwwwwww」

小次郎「クククッ、その、雅な柄よのう……」

ギル「ええい、次にいかぬかあああ!!!!」

ヘラクレス「wwwwwwwwwwww」

ライダー「……あ、私が王ですね」
  
イスカンダル「ほう、ライダーよ、お前は何を望む」

ライダー「そうですね……では4番と5番がハグするということでどうでしょうか」

エミヤ「フッ、見た目とは裏腹になかなか積極的なのだなお前も」

ディル「あ、私4番です」

小次郎「ほお、美丈夫が4番とは、して、5番は誰」ヘラクレス「私です」

ディル「」

ディル「つかぬことをお聞きしますが、ヘラクレス殿の筋力は」

ヘラクレス「A+です、ハハ、お恥ずかしい」

ライダー「何かすみません」

ディル「ゆ、許さんぞお前達、いつか地獄の(略」

バキバキバキバキ アギャアアアアアア

イスカンダル「ではランサーが手当てを受けている間続きといこうかのう」

ギル「早く渡さぬか!」ヒック

イスカンダル「お主ちと飲みすぎではないか」

スッスッ

小次郎「ほぉ、私が王とは」

ギル「おのれおのれぇ!」

小次郎「そうさなぁ、生まれてこの方王とは無縁の生活。では趣向を変えてこういうのはどうだ」

小次郎「4番が5番の良いと思うところを述べる」

イスカンダル「ほぉ、なかなかよい願いではないか」

エミヤ「4番は私だが」

セイバー「ご、5番です」

エミヤ「!!??」

兄貴「ひゅうひゅうー、何だか知らねぇが妬かせる展開じゃねぇか」

エミヤ「だ、黙れランサー! あぁ、くそっ」

メディア「それで、あなたがセイバーを好きな理由を早く言いなさい」ウフフ

ライダー「早く早く」

エミヤ「ゴホン……そ、そうだな」チラッ

エミヤ「まず始めに、何事にもひたむきにがんばる姿、だな。真面目すぎるところは確かにあるのかもしれんが、それでもセイバーの姿を見ているとほっとけないっていうか、力になりたいって気になる」

セイバー「士郎……//」

ランスロット(うんうん)

小次郎「見た目はどうなのだ?」

エミヤ「み、見た目っ!?」

エミヤ「まぁ、なんだ、その、まぁこんなこと言ったら怒るかもしれないけど、ごはんを食べる姿とか見てると、その、可愛い……って感じかな。ずっと見つめてると、ドキドキする」

セイバー「//」

ギル(ギリィ)

兄貴「カーッ、いいねいいね、若いっていいねぇ!!」

メディア「いやーん、私も宗一郎様に会いたくなっちゃったー」ヒック

小次郎「なかなかに良かったぞご両人。まさに恋い焦がれ合う仲ということか」

セイバー「//」

エミヤ「ええい、征服王とやら、早く次に行けっ//」

イスカンダル「グフフ、承知したぞ」

スッスッ

セイバー「あっ、私が王です!」

ギル「ほう……」

ランスロット「王よ、なんなりとご命令を」

ライダー「それはいつものことなのでは」

セイバー「そうですね……」

ギル「フッ、よいぞセイバー、そう恥じらわずともこう言えばよい、王と6番が熱い接吻を」セイバー「では、6番の方、この場をさらに盛り上げる面白い一発ギャグをお願いします」キリッ

一同「」

ランスロット(お、王よ、よりによって難題をさらに自らの手で高いハードルに……)

ヘラクレス(私の試練より険しいぞこれは)

兄貴「クククッ、やるねぇ嬢ちゃん。それじゃあ、ププッ、6番の英雄王さんに言ってもらおうかい、一発ギャグを」

ギル「」

イスカンダル「なぁに、存外簡単だぞ英雄王」

ギル「やかましい! えぇい、そうだな……」

ギル「こ、これならどうだ! き、き」

ギル「効いたよね、早めのバビロン♪」

バビロン……バビロン……バビロン……

一同「……」

セイバー「早めのバビロン? 何を言っているのだ英雄王。詳しく解説を求めたい」

ランスロット(お、王よぉぉ、やめたげてぇぇ)

ギル「カイセツ?」

セイバー「先程のあなたの言動、私には全く理解できなかった。そもそも1つの国であるバビロニアがなぜ早めの~となるのか、意味が分からない」

ギル「ゲフゥッ……」

セイバー「それに効いたよね、とはどういうことなのです、何やらリズムにのせて語っていましたが」

兄貴「もうやめろセイバー! このままだとこいつが自害しちまう!」

セイバー「は、放せランサー! 話はまだ!」

エミヤ「案ずるな英雄王、私はそのCMを知っていたぞ! 面白かった、実に面白かった!」

ライダー「そうでしょうか、私の魔眼の石化より皆さん固まってました」ヘラクレス「アッハッハッハァ、面白いなぁ!」

ギル「……」

イスカンダル「何をしておるか英雄王ぉ!」

ギル「はなせぇ、このゲイボルグで死ぬ、死んでやるぅ!!」

兄貴「おい止めろエミヤ、アーチャーが死ぬ!」

ワーワー ギャーギャー

ギル「ゼェゼェ」

兄貴「ハァハァ」

エミヤ「お、落ち着いたなようだな英雄王」

イスカンダル「終いにはエアでこの世界ごと自害しようとするとは肝を冷やしたわい」

メディア「男って馬鹿ね」

ライダー「同感です」

イスカンダル「これ以上やるとこちらの体がもたん、次で最後にしようぞ」

小次郎「ふむ、では先程傷心の英雄王から引かれよ」スッ

ギル「ハァ、もうよい、どうせまた変なことをさせられ……」スッ

秘剣、燕返し!(割りばしバージョン)

ズバババッ

ギル(! こ、これは、王のはし!!)

小次郎「フッ」

ギル(アサシン、そなたというやつは……!)

ギル(フフフ……では今のうちに)

ギル「ゲートオブバビロン!」小声

鏡スゥーッ

ギル(セイバーの頭上に鏡を覗かせ番号を見る、我ながらよい作戦よ)

セイバー「では私が引く番ですね」スッ

つ6チラッ

ギル「見えた、6番ッッ」

兄貴「さっきから何ぶつぶつ言ってんだお前」

イスカンダル「では、王は誰」ギル「クククク……クッハッハッハッハァ!!」

兄貴「うぉっ、なんだお前急に」

ギル「これを見よぉ!!」ドンッ

エミヤ「なっ!」

ヘラクレス「まさか!」

ギル「どうした雑種共、驚いて声も出ぬか、まぁ無理もない。やはり最後に笑うのはこの俺、万物の王たるギルガメッシュよ!!」

イスカンダル「いいから早く願いを言え、英雄王」

ギル「クク、よかろう。我の願いはただ1つ! これから指名する番号の者、我と接吻せよォ!!」

一同「!!」

セイバー「なっ、アーチャー何を言っている!」

メディア「ダメよ、私には宗一郎様という方が!」

ライダー「拒否します」

ギル「戯け、我の目的はただ1人、セイバーお前だ!」

セイバー「くっ……」

エミヤ「正気か英雄王、確率は限りなく低いぞ」

イスカンダル「無理にとは言わんが止めとけ英雄王」

ランスロット「貴様ァ、そのようなことが許されるとでも!? ご安心くださいアーサー王、いざという時はこの私めの己が栄光の為でなくと無窮の武練で奴と接吻を……!」

エミヤ「止めろ、例え宝具の力だとしてもそんな姿は見たくない!」

兄貴「でもよ、肝心の番号がわかんねぇなら意味ないぜ。何か秘策でもあんのかよ」

ギル「我を雑種共と同じにするでない、セイバーの番号は既に我が手の内よ」

セイバー「なっ……!!」

ギル「ふふ、ではいくぞセイバー……」

ギル「お前の」

ギル「番号は」

エミヤ(ゴクリ)

ランスロット(ゴクリ)

ギル「6番だぁぁぁ!!」ドドンッ

セイバー「な、なんだと!」

ギル「どうしたセイバー、喜びのあまり声も出ぬか、さァ見せてみよ、お前の番号を!」

セイバー「わ、私は」

エミヤ「セ、セイバー……」

セイバー「私の……番……号は……」

ランスロット「王よ!」

セイバー「9番ですが」

ギル「」

ヘラクレス「あ、私6番です」

ギル「」

兄貴「クッ、クハハハハハ!! 駄目だ腹が……腹がっ」

イスカンダル「グハハハハハ! やったではないか英雄王、貴様の格を下げん程の大英雄が相手だぞ!」

エミヤ「まぁ、今日はバーサーカーも正気だからな、ある意味セイバーと言えるだろう」ククク

ランスロット「いやぁ、今日は狂化されていなくてよかったですよ」プププ

メディア「さぁ、どうしたの英雄さん、キスしちゃいなさいよ」

ライダー「キース、キース」

ギル「」

小次郎「なんかすまんかった」

ヘラクレス「安心してください、優しくしますので」

ギル「ク、ククク、い、い、いいいであろう、わ、わわわ我の力を持ってすればこの程度のこと、簡単にににに成し遂げてみせよう」

兄貴「声震えてんぞ」

イスカンダル「男は度胸だ、ほれ、英雄王!」

ギル「な、放さぬか心の準備がまだ……」

アアアァァァァァーッッッ♂

ギル「……」

セイバー「え、英雄王」

イスカンダル「立ったまま気絶しているぞ」

ヘラクレス「最後に自らの試練を乗り越えおったか……呆れた男よ」

イスカンダル「ふぅ、色々ありはしたが王様ゲームというものは楽しかったのう」

セイバー「えぇ、単純に見えて意外と奥深いものですね」

ギル「フン、我は頼まれても2度とはやらんぞ!」

ミトリネス「皆様、お飲み物のおかわりでございます」

エミヤ「あ、ありがとうございます。貴様ら何をしている、店員さんの手が塞がっているだろう、早く取ってやれ!」

メディア「あ、私のピーチウーロン」

小次郎「私のは熱燗だな」

ディル「私はモスコミュールを」

兄貴「うぉ、てめぇいつからそこに!」

ライダー「ヘラクレスさんがアーチャーさんと接吻していたときからです」

ヘラクレス「は、恥ずかしいですよ」

ギル「それ以上言ってみろ、この会場ごと我が消し飛ばす」

イスカンダル「ガハハ、まぁ落ち着け。とりあえずしばらくは杯を酌み交わしつつ語らうとするぞ」

ガヤガヤ ワイワイ

イスカンダル「そういえばセイバー、お主のあの風を纏う宝具……なんていったかいのぅ」

セイバー「モゴ、モゴモゴゴゴ、モゴゴゴモゴ」 (あぁ、それは恐らく、風王結界ですね)

エミヤ「食べてから話せ、はしたない。ほら、お茶だ」

セイバー「モゴモゴ」グビグビ

セイバー「すみません、それで風王結界がどうしましたか?」

イスカンダル「いやぁ、前回戦った時にあの宝具のことが気になっていてのう。白兵戦においてあれほど素晴らしいものはなかろうて。ぜひワシの戦車に纏わせたいものよ」

エミヤ「不可視の乗り物に股がったお前など、端から見たら空飛ぶオッサンだな」

セイバー「駄目ですあれは私のものです!」

兄貴「いやいや例えばの話だ、セイバー」

セイバー「宝具といえば征服王、あなたの戦車に私も乗ってみたいものだ」

エミヤ「お前なら普通に似合いそうだな」

小次郎「中々興のある話をしているではないか」

セイバー「小次郎殿か」

小次郎「それなら私も、あの目隠しの女人の手繰る幻獣に股がりたいものよ」

エミヤ「……ただの白馬の王子だな」

ギル「何を話しているかと思えば、下らんことを」

エミヤ「またお前か、早めのバビロンの英雄王」

ギル「その話は止めよ!」

イスカンダル「何だ何だ、貴様も気になる宝具でもあるのか」

ギル「戯け、この世全ては我の物。故にそのような問い、根底から間違っておるわ」

セイバー「そうですか、あれほどの財を持つあなたの興味を惹くものがあるのか、少し興味があったのですが」

ギル「ま、まぁそなたがそう言うのならば教えてやらんこともないな……コホン、そうだな我n」セイバー「すみません、この串の盛り合わせをおかわりで」」

エミヤ「セイバー、少し食べすぎだ」

イスカンダル「相も変わらず見事だのうセイバー」

ギル「聞けえ!!」

兄貴「まあまあ、んでてめえの使ってみたい宝具はなんだ」

小次郎「もしかしてあの女狐の持つあれか、ルール……なんとかか?」

エミヤ「存在が歩くルールブレイカーのこいつにはいらんだろ」

ギル「黙らぬか! 我の目を惹いたもの、それは」

ギル「無限の剣製だアア!」

エミヤ「エッ」

セイバー「エッ」

エミヤ「なっ、お前に俺の世界はやらんぞ!」

兄貴「例え話だっての」

イスカンダル「無限の……何だそりゃあ」

セイバー「しろ……アーチャーの持つ宝具ですね」

兄貴「まあ簡単にいうと剣をたくさん作ってオラオラできる宝具だな」

イスカンダル「ほう……むむ、しかし英雄王貴様はそんなもん使わんでも自前の蔵があるであろう」

エミヤ「同感だ、それに複製品を生み出す私の宝具を貴様は毛嫌いしていただろうが」

ギル「フン、何も宝具の力を使いたい訳ではない」

エミヤ「へっ?」

ギル「詠唱だ……」

セイバー「えっ?」

ギル「あの詠唱を我もしたいのだ!」

小次郎「詠唱というとあれか、アイアムザボーンオブマイスゥオードか」

兄貴「アイアムスゥオード」

エミヤ「止めろ恥ずかしい! それとランサーのそれはもはや意味が分からん!」

セイバー「英雄王、それなら先程私に披露してくれたギャグを唱えればよいではないですか」

小次郎「効いたよね(ゲートオブ)……バビロン」ズババババ

兄貴「早めの(ゲートオブ)……バビロン」ズバババ

ギル「消し飛ばすぞ雑種共! ともかく、あの詠唱を聞くと我はこう、何かゾクゾクするのだ」

イスカンダル「ふむ、詠唱とは確かに格好いいのう」

セイバー「確かに我々は普段武器名を叫ぶくらいですからね」

小次郎「ふむ、では我々もアイアムなんとかと言えばよいのではないか?」

イスカンダル「なるほどのう、じゃあ儂は、アイアムイスカンダル……王の軍勢! という訳か」

セイバー「なら私は、アイアムアーサー……エクスッ、カリバアアアア! ですか」

兄貴「じゃあ俺は、アイアムクーフーリン……ゲイ、ボルグッッ!」

小次郎「おお、何か格好いいのう!」

ギル「じゃあ我は、アイアムギルガメッシュ……ゲートオブ……バビロンッ! ということになるな」

セイバー「長いですね」

イスカンダル「もう端的にアイアムギルでいいんじゃないか」

ギル「それはただの自己紹介だ戯け!」

エミヤ「いや、真名名乗って宝具放つとか死にたいのかお前達は」

一同「ハッ」

エミヤ「どうしてもというのなら、その体はきっと剣でできていたという言葉をもじってはどうだ……自分で何を言っているのだ私は」

セイバー「なるほど、それなら真名がばれる心配もない」

イスカンダル「上手い具合に決まりそうじゃのう」

小次郎「では私は日本の侍として、こうか」

“その体はきっと、お米でできていた”

ギル「プッ……クッハハハハ、ざ、雑種ながら中々笑わせてくれる」

小次郎「米を笑うな! 米は神の与えし偉大な食物だぞ!」

エミヤ「論点はそこではないだろう」

セイバー「私はこんな感じでしょうか」

“その体はきっと、ご飯でできていた”

エミヤ「さっき聞いたわ!」

セイバー「何故です士郎、あなたの作ってくれたご飯は何よりも力になる!」

エミヤ「気持ちは嬉しいがその思いは仕舞っていてくれ」

イスカンダル「うむ、では儂は」

“その体はきっと、筋肉で”エミヤ「もういいっ!」

ギル「なら我は金でできていただな」

兄貴「なら俺はタイツでできていたか?」

エミヤ「貴様らは言われずとも見れば分かる!」

ワー ギャー

メディア「何やら騒がしいわね」

ライダー「皆さん盛り上がっているようです」

ディル「まあ、こちらも盛り上がってますがね」

ヘラクレス「あ、あと出前取る時とか困りません? ■■■ーーッッとしか言えないから悪戯電話かと思われて切られるっていう……」

ランスロット「それ分かりますよー! 私もマスターにウィダーインゼリー買った時に店員さんから袋に入れるか聞かれて、■■■ーァア!(あ、マイバックあります)って言ってドン引きされて……」

ヘラクレス「ありますよねそれー!」

ランスロット「台詞も■■■しか書いてないから中の人も大変って言ってましたよホント」

メディア「狂化あるあるなんてどの層にニーズがあるのよ、まったく」

ディル「でも、皆さん何やら悲しい宿命を背負っているようですね」

ライダー「そういえば、ディルムッドさんはセイバーさんと戦ったって言ってましたが?」

ディル「へっ? いやいや、私は騎士としてただ純粋に戦いに興じることができて幸せでしたよ」

ランスロット「そうでしたか……私もその時の聖杯戦争に参加しましたが思えば戦闘機バラされたのが最後でしたね。ディルムッドさんの最期はどのようなものだったんですか?」

ディル「……我が主より自害を命じられて終わりました」ボソッ

一同「えっ」

ディル「いやいやいや別に後悔なんてないし? 自前の槍折ったりマスターが嫁から指逆ポキされたりしたけど本当幸せだったし?」

ライダー「血の涙出てますよ」

ディル「おおお、思い出すと涙が」ボロボロ

ヘラクレス「それは災難でしたね……」

メディア「主から自害を命じられるなんてにわかには信じがたいわ」

ライダー「メディアさんはマスターと信頼し合ってましたもんね」

メディア「いやんもう、夫婦みたいだなんてそんな」ポッ

ランスロット「そういえば私のマスターもどうなったのだろうか、狂化でうろ覚えだが、体調が戻っているといいなあ」フフ

ヘラクレス「でもメディアさんも能力はチート気味なのに気の毒ですよね」

メディア「本当よ全く。どいつもこいつも当たり前のように対魔翌力持ち。終いにはマスターまで前線に出て素手でセイバーとドンパチやるのよ? 見てるこっちがもうハラハラするのなんの」

ランスロット「我が王と素手で!? ハハハ、それはさすがに言いすぎでしょう」

ヘラクレス「いや、生身の状態でセイバーさんの剣白刃取りしてましたよ」

ランスロット「」

ライダー「ちなみに私は√によってはそのマスターに○されます」

ディル「何と言うことだ、サーヴァントを素手で倒す方とは……是非手合せ願いたい」

ランスロット「では、ライダーさんのマスターも私のアロンダイトを片手で受け止めるような御仁だったのですか!?」

ライダー「マスターというと、どちらを指すのか迷いますが……」

ヘラクレス「そういえばアインツベルンで私が戦っていた時近くにいましたね」

メディア「ああ、あの慎二とかいうガキのことね」

ライダー「あの方は片手で受け止めるどころか片手で吹き飛ばされてましたね」

ディル「もしやライダー殿のマスターも私のように、二重契約をしているのですか?」

ランスロット「では最終的にそのお方も嫁から指逆ポキをされることに……」

ライダー「桜が慎二の指を逆ポキ……ですか」

ヘラクレス「何か普通に場面が思い浮かぶのが怖いですね」

メディア「でもあなたもあんなへっぽこマスターだったから万全な状態で戦えなかった訳だし、ある意味不幸よね」

ランスロット「皆さん何かしらハンデを背負ってたわけですね」

ライダー「まあ聞いた中ではディルムッドさんが一番気の毒というか……」

ディル「できることなら、私のこの黒子を無くしてほしいですね……」

メディア「あら、せっかく可愛らしいのにもったいない」

ディル「いえいえ、この黒子のせいでどれだけ災難にあってきたか……」

ランスロット「まあ私についていても鎧で見えないから大丈夫ですね」

ヘラクレス「黒子かあ……私も付けてみたいですね」

メディア「プッ、アッハッハ、あなたに……ほ、黒子って」

ライダー「wwwwww」

ディル「試しに着けてみますか」スッ

ランスロット「ちょ、外せるのですか!?」

ディル「ええ、まあ酔ってますしね」

ヘラクレス「おお、ではさっそく」ピトッ

ヘラクレス「どうです?」

メディア「あ、アッハッハッハ」

ライダー「wwwwwwww」

ランスロット「ククク……その、似合ってますよ」

ディル「ふむ、しかし折角の精悍な顔立ちにそのボサボサ髪では」

ライダー「私の櫛で解かしてあげましょう」サッサッ

ヘラクレス「どうですか?」キューティクルー

メディア「……ッッ、ちょ、待って、おなかいたい……」

ランスロット「ふ、服もふんどしでは……ククク」

ディル「なるほど、では私の予備のタイツを纏ってください」

ヘラクレス「どうです?」ピッチリ

メディア「――――ッッ、お、おなかが、いたい」

ライダー「wwwwwwwwwwww」

ランスロット「しかし、これは怖い……」

ライダー「愛の黒子を付けたキューティクルタイツのバーサーカー……」

ヘラクレス「これはいいですね、お礼に私の十二の試練をディルムッドさんにあげますよ」

メディア「あら、これで12回までは自害しても平気ね」

ヘラクレス「いや、A以下の攻撃は全て効かないのでディルムッドさんの宝具では事実上自害できませんね」

ランスロット「それはそれで自害したときみんなポカーンとなりそうですね」

兄貴「おうおう、お前達何盛り上がって……な、どうしたバーサーカーその姿!」

ギル「く、クッハハハハ、な、何という道化っぷりよ……ゲッホ、オエッ」

エミヤ「止めてくれバーサーカー、ククク……」

セイバー「なんという紳士な出で立ち……それが本来のあなたの姿なのですね」

小次郎「いやいやいや、違うと思うのだが」

ディル「いやあ、皆さんで聖杯戦争を振り返っていたら盛り上がってしまって」

エミヤ「ほう、確かに興味深い」

イスカンダル「確かにそれぞれマスターの時代も異なるしのう」

小次郎「では、四次と五次でマスターを入れ替えたと仮定するとどうだ」

セイバー「それは興味深いですね」

エミヤ「いや、セイバーお前はどちらも同じだろう」

セイバー「ハッ、私としたことが」

イスカンダル「お前は確か親子に仕えたと言っておったのう、儂もあの小僧の子どもを見てみたいものよ」

ディル「ではアーチャー陣営のマスターの入れ替えをしたとなると……」

ギル「我はあの時臣の娘の凛とやらか、フム、父親以上には我を興じさせそうなものよ」

メディア「確かあの子一回の攻撃で家が建つレベルの金額の魔法使うわよね」

ギル「構わん。金など吐いて捨てるほどに湧いてくる」

ヘラクレス「しかもパラメーターも底上げされるんですか」

イスカンダル「もはや手が付けられんが、物語的には何か物足りんのう」

エミヤ「となると私は時臣氏か……」

ライダー「マスターではなくただの義理のお父さんですね」

セイバー「なっ、義理の父だと!? 士郎それは一体どういうことだ!」

エミヤ「い、いや違うんだセイバーこれはつまりその……」

セイバー「私というものがありながらまさか凛とも関係を!?」

ランスロット「何だとエミヤとやら貴様ア! それでも人の子か!」

ヘラクレス「何故かお前が言うなという声が聞こえてきそうですね」

ディル「しかし時臣氏は礼をよく弁えておられる。相性はいいのでは」

ギル「フン、そこが奴のつまらん所ではあるがな」

エミヤ「ん、となると私は時臣氏にペンダントを返すことになるのか」

ライダー「時臣√ENDですか」

セイバー「なっ、士郎あなたという人は凛だけでなくその時臣という方も毒牙にかけるというのか!」

兄貴「止めろセイバー、吐き気がする!」

メディア「あら、そういうのに需要のある層もあるのよ?」

ランスロット「いえ、そういう問題では……」

イスカンダル「いずれにせよ最後は身元がばれて自害させられかねんな」

ライダー「お前に娘はやらん、自害せよですか」

ディル「私より悲惨な最期ですねそれは……」

ギル「その心配はない、途中であの言峰に代わるからな」

エミヤ「げっ、あの神父か……」

小次郎「しかも最後は全裸であの神父を掘り起こしてドヤ顔していたぞ」

セイバー「そんな士郎見たくないですね……」

>メディア「主から自害を命じられるなんてにわかには信じがたいわ」

アトラム「」

ヘラクレス「ランサー陣営はどうなんですか」

兄貴「俺か? となると……あのケイネスエロメロイなんとかか」

ディル「エルメロイですよ」

兄貴「んー確かにいじり甲斐はありそうな奴だがなあ」

イスカンダル「何だかんだウマは合いそうじゃがのう」

ディル「あなたなら主も満足でしょう」

ランスロット「というか聖杯戦争そっちのけでケイネス殿を叱咤激励しそうですね」

エミヤ「恐妻に怯える主を激励する姿か……目に浮かぶな」

兄貴「カカカ、違いねェ。時には強引にいくことも大事だぜ、ほら、今ここでいきなり口づけしちまえ! ってな」

ヘラクレス「ズギュウウウンンですか」

エミヤ「初めての相手はディルではない、このケイネスだアァァということだな」

ライダー「もはや違うアニメになりますね」

兄貴「俺がケイネスってことは言峰がお前のマスターになった場合か、ランサー」

ディル「どんな主であれ、私は騎士の道を信じ貫き通し、主に仕えるのみです」

ランスロット「その言峰という方はどのような方なのですか」

エミヤ「腹黒い」

ライダー「腹黒い」

メディア「腹黒い」

小次郎「強い」

ヘラクレス「腹黒い」

ギル「愉悦」

セイバー「麻婆豆腐です」

ディル「」

イスカンダル「どの道ろくな未来が見えんのう」

セイバー「あなたはどうなのだ、ライダー」

イスカンダル「儂か? ふうむ」

ライダー「となると桜か慎二ですね」

イスカンダル「女子を戦場に連れ出すのはあまり気が進まんからのう、であればその慎二とかいう坊主か」

メディア「あんまり変わらない気がするわね」

エミヤ「何とかしろよライダーが口癖だったな」

ギル「ククク……中々に興味深い道化であったがな」

ヘラクレス「最終的に人間として一皮向けた慎二が成長していく物語になりそうですね」

ライダー「にわかには信じがたいです」

イスカンダル「ではウェイバーがお主のマスターか、ライダー」

ライダー「そのお方はどのような方ですか?」

イスカンダル「ふむう、こいつがまた臆病な奴でのう、背伸びして身の丈に合わんことに飛び込んでいく」

ライダー「その辺りは慎二に似ていますね」

イスカンダル「然り。じゃが、見込みは大いにある。何たって余の臣下に引き入れた人材ぞ」

メディア「あら、それなら真っ直ぐでいい子そうじゃない」

エミヤ「ライダーとの相性も良さそうだ」

小次郎「お前は良く主に尽くす故、良好な関係が築けそうだな」

イスカンダル「最期は余の後ろで共にアラララライと叫んでおったわ」

ヘラクレス「ということは

ディル「ライダー殿も雄たけびを?」

ライダー「それは構いませんが、私の宝具は時速300kmですよ」

小次郎「それでは叫ぶ間もなく敵に突っ込んでしまうぞ」

イスカンダル「それにあいつは初心じゃからのう、お主の体では目のやり場に困ろうて」

ランスロット「それはそれで微笑ましいですけどね」

ライダー「メディアさんはどうなんですか」

メディア「私には宗一郎様以外のマスターなんて無理よ。だから考える必要もないわね」

イスカンダル「まぁ儂らの時のキャスターはかなりアレじゃからのう」

ランスロット「召喚した瞬間に○しそうですよね」

エミヤ「お前は案外冷徹になりきれんきらいがあるからな」

メディア「あら、あなたには言われたくなくてよ?」

ディル「小次郎殿はどうなのです」

小次郎「拙者はそもそも正規の参加者ではないのだが……そうさなぁ」

ギル「またしても言峰と組むことになるのか」

兄貴「どんだけ出てくんだよあのインチキ神父は」

セイバー「小次郎殿と組まれるとなるとかなりの武闘派コンビになりそうですね」

ライダー「2人して刀を振り回してくる訳ですか」

イスカンダル「もはやマスターとサーヴァントではないな」

ランスロット「というか五次の皆さんのマスターも話を聞いていると大概ですが」

エミヤ「確かにどいつもこいつも恐ろしい力だったな」

ヘラクレス「最期は私達ですか」

ランスロット「いや、しかしヘラクレスさんを私のマスターが召喚したら……」

ディル「一瞬で魔翌力を食い潰されそうですね」

ギル「となると言峰も愉悦を感じることなく聖杯戦争を終えるではないか」

イスカンダル「そしてまっとうに生きる……ということになるのか」

エミヤ「ん、では皆幸せになるではないか」

ランスロット「いやいや、私のマスターが可哀想なのでやめたげてください」

兄貴「まああのクソ神父はそれがなくてもあんなになりそうだけどな」

セイバー「確かに、彼の歪みは尋常ではない」

ディル「恐ろしいお方ですね」

ヘラクレス「逆に私のマスターがランスロットさんを召喚したとすると……」

ランスロット「意外と相性はいいかもしれませんね。魔翌力も十分ですし」

イスカンダル「常時アロンダイトを振り回すお前も脅威じゃのう」

セイバー「あの状態のあなたとはあまり打ち合いたくないものだ」

『ライダァァァーーー!! お前また僕のお金で勝手に飲み会開いたんだってぇ!?』

イスカンダル「む、まずい見つかったか」

セイバー「もうこんな時間ですか、そろそろお開きにしないといけませんね」

エミヤ「ふっ、そういえば先程から小うるさいマスターからひっきりなしに連絡が来ているな」

ギル「フン、我は何者にも縛られん。故にそのようなこと関係……何だ時臣。何!? 貴様そのような下らん理由で我に退けと……クッおのれ令呪を2画も使うとは……ええい仕方ない」

ディル「我が主からも連絡が。私もこれまでのようです」

メディア「ふふ、私もそろそろ宗一郎様の所へ戻るとしようかしら」

小次郎「拙者も行くとしよう」

ライダー「では途中まで私が送りましょう」

兄貴「んじゃ俺も帰るとするかねえ、楽しかったぜおめぇら。機会があればまた飲みてえもんだ」

ヘラクレス「それでは最後に忘れ物がないかだけ確認しましょうか」

ランスロット「座布団の下も見ないとですね」

エミヤ「それと食べ残しや飲み残しはできるだけ少なくし、食器類は重ねておけ。串は串入れにいれることだ」

イスカンダル「うむ、では締めの挨拶をセイバー、頼む!」

セイバー「な、いきなり何を征服王!!」

イスカンダル「ほれ、早くせぬとお前のマスターも待ちくたびれておろうて」

セイバー「くっ、仕方ない。え、ええーでは、今宵は皆存分に自らの戦う理由と守るべき信念を語り合い、互いに乗り越えてきた様々な経験」兄貴「一本締めいくぜー! よォー!」

一同「パンッ!!」

セイバー「ら、ランサー貴様!!」

兄貴「や、止めろってセイバー、分かった悪かっ……あいでででで!!」

一同\ドッ/

イスカンダル「では今宵は大いに良い宴であった! 皆の者気を付けて帰るとせい!!」

一同「おつかれしたー!」

シュバッ シュン ┣¨┣¨┣¨┣¨ ヒヒーン



イスカンダル「ふう、それにしても存外盛り上がったのう。また第2回を開催するのも良いかもしれん」

ギャアギャア ワアワア 

イスカンダル「ム……まだ上の階は飲んどるのか」

イスカンダル「全く、お前の物は余の物だとかいう訳の分からん連中に貸したのはよいが、防音の結界を超えて音がするとは相当なもんじゃのう」

???「貴様、余の歌を愚弄するか!」

???「あのね、アイドルの私から言わせたらあなたの歌には美がないのよ、美が!」

???「いやあ、俺から言わせるとアンタらどっちもどっちだっての」

???「ハッキリ言って音痴だな貴様らは」

???「あらあなた、イケメンですわね!」

???「あん? あたいに惚れると火傷しちまうよ?」

???「我が王の方が可愛いしイケメンですよ!」

???「お主の武勇伝実に興味深いの」

???「フン、貴様の拳も中々やるではないか」

イスカンダル「おーい、そろそろらすとおーだーとかいう奴だぞー!」ガラガラ

という訳で終了となります。

ここまでお目通しいただきありがとうございました。

人称が違ったり口調が統一されてなかったりとかなり荒が目立ったと思いますが、楽しんでいただけたのなら幸いです。

機会があればまた別verの飲み会ネタ等書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

それではアニメもいよいよ佳境です、Fate楽しみましょう。

ノシ

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