【艦これ】リットリオの料理講座【短編】 (177)

※他のネタを書いてる途中に思いついただけの、特に意味のないお話です。
 二番煎じのさらっと風味。
 書き溜めです。

 でも、作中レシピでほんとに作れるよ!

 それでは、海の底までごあんなーい♪

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432295245

リットリオ「提督、リットリオをお呼びでしょうか?」

提督「お。呼んだ呼んだ。待ってた待ってた」

リットリオ「なにか、時津風ちゃんみたいな喋り方になっているような気がするのですけど……」

提督「む……最近ようやくうちに来たもんでな、構って遊んでいるうちにうつってしまったようだ……」

提督「以後気をつけよう」

リットリオ「えーと……まぁ、別に構わないんですけどね」

リットリオ「それで、ご用件は?」

提督「ああ……これだ」パサッ

リットリオ「……軍機と書いてありますが、わたしが見ても構わないんですか?」

提督「かまわんよ」


リットリオ「では、失礼します」


ペラッペラッ


リットリオ「……これ、本当にやらなければいけないのですか?」

提督「我が鎮守府のため……ひいては世界のためだと思って、引き受けてくれないだろうか?」

リットリオ「……」

提督「ローマがいれば、君だけに負担をかけることもなかったのだが……」

提督「私の力不足で、ローマを見つけることはできなかった」

リットリオ「提督……」


提督「すまない。この通りだ」

リットリオ「そんな……やめてください、提督」

提督「君にも抵抗があるだろうというのは、承知の上だ」

提督「拒否する権利は当然、ある。無理強いもできん」

提督「だからこそ私にできるのは、この通り頭をさげることくらいだ」

提督「この程度の安い頭であれば、いくらでも下げる」

提督「我々にはもう、君しかいないのだ」

リットリオ「……提督、どうか頭をお上げになってください」

リットリオ「少し抵抗があるのは確かですが……この任務、リットリオがお受けします」

提督「リットリオ……ありがとう」

リットリオ「いえ。それにローマがいたとしても絶対に受けないと思いますしね」ニッコリ



磯風「それで、だ。司令。どうして私はここに呼ばれたのだ?」

比叡「……私はなんとなく想像ができてしまいました……」

秋月「えーと……その御想像が正しいのでしたら秋月はなぜ、ということに……」

比叡「うーん」

磯風「だから、なんの話なのだ?」

提督「端的に言おう。お前たちは、食事を作ることに関して、いささか問題のある艦娘だからだ」

比叡「……あう、やっぱり……」

提督「磯風……お前の場合はもはや、私は語る言葉を持たん」

磯風「……くっ!」

提督「比叡……お前も時折、壊滅的な被害をこの鎮守府にもたらしているな?」


比叡「……なんというか、すいません」

提督「秋月……お前は上手い。しかしその種類がいろいろな意味で貧弱すぎる」

秋月「……それは、その……はい」

提督「よって、お前たち三人には簡単な料理を覚えてもらおうと、この機会を用意した」

提督「この先、お前たちの師となるのは、彼女だ」

リットリオ「よろしくお願いしますね」

磯風「大和撫子たるもの、外国の料理なぞ……」

提督「しかし、それを持て囃すのも、また大和撫子。間宮に入り浸るなど、その最たる例ではないかね?」

磯風「うぐっ!」

比叡「お召艦が外国料理でいいのかという疑問は?」


提督「敢えて言うならば、だ。お前は暴発を確実にいつかの機会に起こす砲なぞ使いたいと思うかね?」

比叡「返す言葉がないです、はい……」

秋月「しかし、外国の料理となると、食材の確保などに莫大な労力と費用が必要なのでは?」

提督「うむ。それはもっともな意見だ」

秋月「やった!」

提督「しかし、それはいつの時代の話だね?」

秋月「……え、いや……あの……」

提督「というのは少し意地悪にすぎるな。無論、その辺りは私もリットリオも考えているから、安心しろ」

秋月「……はい」

提督「それではリットリオ。頼む」

リットリオ「はい、提督」

Trenette al pesto ージェノベーゼー


リットリオ「それでは、初めてですから簡単なものでいきますね」

比叡「パスタ……ですかね?」

リットリオ「はい。まずはTrenette al pestoにしましょう」

磯風「と、とれねって……ぺすと?……伝染病ではないか!」

秋月「……いや、料理の話をしてる時に、それは飛躍がすぎるのではと思うんですけど……」

比叡「そもそも、それドイツ語ってツッコミも入れとく……」

リットリオ「pestoはソースとか……ペースト状のもの、といったところです」

リットリオ「ちなみにal pestoというと、母国では大抵の場合、これを使ったソースのことですね」ゴトッ


秋月「……調理場に……植木鉢……」

比叡「バジルですか……ということはジェノベーゼ?」

リットリオ「ええ」

比叡「おおっ!わたし大好きです!」

リットリオ「うふふ。それは良かったです」

リットリオ「バジルはお店でも買えますけど、こうやって栽培してしまえば、秋の中頃まで安く継続的に手に入ります」

リットリオ「ある程度生育した株で100円くらいですから、かなりお得だと思います。種から育てるならさらに」

秋月「お得ですけど……お世話が大変なのでは?」

リットリオ「土の表面が乾いたらお水をあげるだけです。乾燥には弱いので注意するのはそのくらいです」

比叡「へぇ……」


リットリオ「さて、まずはこの葉を片手いっぱいに……」プチプチ

リットリオ「ちなみに、花を咲かせないように花芽を摘むと、たくさんの葉ができますよ」

秋月「……」メモメモ

リットリオ「この葉が汚れているなら、軽く水で洗います。洗いすぎると香りがなくなってしまうので、さっとでいいです」

リットリオ「洗ったら、水気を切ってからペーパータオルでさらに水分を取ってしまいます」

磯風「……そのくらいは私がやろう。この先は手が出せんだろうからな」

比叡「うん、そうだね……」

磯風「その言い方、なぜか悪意を感じるのだが?」

比叡「き、気のせいだから、ね?」

リットリオ「(何、あの威圧感……駆逐艦ですよね?)で、では、バジルは磯風さんに任せて……他に必要なものを用意します」


リットリオ「オリーブオイル、塩、胡椒、ニンニク、それから……バタピーです」

比叡「……ば、バタピー、ですか?」

リットリオ「はい。本当は炒った松の実を使いますけど、ちょっとお値段が張る上に入手が容易ではないこともありますので、代用品です」

リットリオ「カシューナッツやアーモンド、クルミ、おつまみ用のミックスナッツでも構いません」

リットリオ「塩気がプラスされているナッツを使うときは、お塩の量を適宜調整してくださいね」

秋月「はい!」

リットリオ「では、これらの材料を……今回のバジルの量でしたら、ニンニク2かけ、オリーブオイルは30cc、バタピー20g、塩、胡椒は少々……かな」

リットリオ「以上をフードプロセッサに入れて、粉砕します」ギューン

リットリオ「フードプロセッサがない場合は力技になりますが、すり鉢でもできないことはないです」ギューン

比叡「どのくらいまで粉砕すれば?」


リットリオ「お好みですね。とりあえずあまり大きな粒がなければいいと思います」ギューン

リットリオ「さて、そこに先ほどのバジルを入れます……磯風さん」

磯風「うむ。全部入れていいのか?」

リットリオ「今回は行けます。量が多いときは数度に分けてくださいね」

磯風「了解した」ゴソッ

リットリオ「これをもう一度、粉砕します」ギューン

リットリオ「よく、一緒にチーズを入れて混ぜてしまう人がいますが、それは使う分だけにした方がいいです」ギューン

リットリオ「保存するときに痛みやすくなってしまいますから」ギューン

リットリオ「さて、こんな感じでバジルがペースト状になれば完成です」

秋月「……え?」


リットリオ「Genovese alla pesto.ジェノベーゼソースができましたよ」

比叡「10分かかってないよ」

磯風「これは驚くほど簡単だな……火を使うこともない」

リットリオ「あとは、これに粉チーズを少し混ぜて、茹でたパスタ……今回はTrenetteに絡めると」

リットリオ「はい。Trenette al pestoの完成です」ドンッ

比叡・秋月・磯風「おおおおおおお!」

リットリオ「こういったペースト状やクリーム系のソースは、TrenetteやLinguineのような平打ちのパスタの方がソースが絡んで美味しいです」

秋月「でも、トレネッテやリングイネってそんなに簡単に手に入りますか?」

リットリオ「輸入食材店が一番確実でお安いです。500gで200円程度。1食100gなら40円です」

リットリオ「Linguineは最近、スーパーなどでも売っていることが多いですね。少し割高ですけど」


秋月「わぁ」キラキラ

リットリオ「余ったソースは消毒した密閉ビンに入れて、表面を覆うようにオリーブオイルを入れておきます」

リットリオ「こうしておけば、変色を防げて、冷蔵庫で半月は持ちます」

リットリオ「ジップロックに入れて、板状にして冷凍保存もできますよ」

比叡「疲れて帰ってきたときでも、すぐに作って食べられるわけか」

秋月「急な来客にも対応可能ですね」

リットリオ「Ciabatta……パンにチーズと一緒に乗せて焼いてもいいんですよ」

磯風「隙がないな。まるで輪形陣のようだ……好かぬが」

秋月「……突撃バカ……」ボソッ

磯風「ん?何か言ったか?」

秋月「いえ、なんでも!」

※なんか、あまりにも短いのでリットリオさんにお願いして、もう一品作る!
 ちょっと時間をいただきまする。

※リットリオさんと協議の結果、誰にでもすぐに作れるDolceをいきます。
 ぜひお試しあれ!


Bianco mangiare ーブランマンジェー


リットリオ「さて。dolceも一品作りましょうか」

磯風「……どるちぇ、とはなんだ?」

比叡「磯風……あんたはもう少し世間に染まってもいいと思うよ?ようするにデザート。甘味だね」

磯風「か、甘味だと!」

秋月「い、いいんですか!?そんな贅沢をしても!?」

リットリオ「うふふ。とっても簡単でお得なのがあるんですよ」

リットリオ「使うのは、イチゴやブルーベリーのジャムと牛乳、砂糖。それとコーンスターチです」

秋月「コーンスターチ……ですか?」

リットリオ「とうもろこしから採ったデンプンです。200gで100円前後。スーパーで簡単に買えます」


秋月「スーパーって万能ですね……」

比叡「むしろ、秋月は普段どこで何を買ってるのか知りたい……」

磯風「この間、埠頭で魚釣りしてるのは見かけたぞ?」

比叡「なんというか……秋月の家庭菜園とかあったりしてね……あはは」

秋月「……え?寮の裏にありますけど」

磯風「知らなかったのか?」

比叡「……そっか……今度、お茶会には秋月も誘えってお姉様にお願いしとく……」

リットリオ「あはは……」

リットリオ「気を取り直して……まずはコーンスターチ大さじ4、砂糖大さじ3をお鍋に入れます」

リットリオ「これを弱火にかけて、牛乳200ccを少しづつ加えながら混ぜて溶かしていきます」


磯風「一気に入れてはダメなのか?」

リットリオ「それでも構いませんが、ダマになっていないか確認しやすいので、私はこうしています」

磯風「なるほど」

リットリオ「ただし沸騰させてはダメですし、火にかけている間は混ぜるのをやめてはいけません」

リットリオ「とろみがついたら火を止めてください」

秋月「とろみがつくと、すぐにわかりますか?」

リットリオ「火を通していると、あるタイミングで急激に固まり始めます。木べらが重くなって、やがて糊のような感じになります」

秋月「……あ、本当ですね」

リットリオ「それ以上火にかけると焦げてしまうだけなので、気をつけてくださいね」

リットリオ「もしバニラエッセンスを入れるのであれば、火を止めたこのタイミングで入れて混ぜてください」


比叡「香りが飛んじゃうもんね」

リットリオ「これをココットなどに分けて、粗熱をとります。綺麗なガラスの器もいいですが、その時は少し冷めてから移してくださいね」

リットリオ「さて、今度はソースを作ります」

リットリオ「といっても、ジャム大さじ1、水小さじ2を混ぜるだけです」

秋月「混ぜるだけですか?」

リットリオ「ええ。伸ばしているだけです。水の代わりにリキュールを使えばちょっと大人の感じですね」

秋月「ふえぇぇぇぇ……」ニヘラッ

比叡「……秋月が壊れてる……」

リットリオ「粗熱が取れたら、このフルーツソースを上にかけて、冷蔵庫で冷やします」

リットリオ「2時間ほど冷やしたのがこちら」


比叡「これは……」

リットリオ「もしあれば、ミントの葉をのせて……Bianco mangiare. ブランマンジェの完成です」ドンッ!

比叡「おおおおおおお!」

リットリオ「とは言うものの、それっぽいものというレベルですね……」

秋月「と、とんでもない!秋月は!秋月は!十分に幸せになれますっ!」タキナミダ

磯風「うむ……うむ!私もだ!」タキナミダ

リットリオ「……これで号泣されると、私としては申し訳ない気持ちになるんですけど……」

比叡「……お給金、出てるはずなんだけどなぁ……」

※おや、提督が何か作りたそうにこちらを見ている……。

 もう一品くらい、何か考えます。

※あ、リットリオさんから訂正が。
 出来上がりがしっかりとしたのがよければ、コーンスターチは大さじ4。
 ゆるい食感がよければ大さじ3くらいだそうです。

※スレを探すのに手間取ってしもうた。

 作ってもらえるだけマシなんだぜ。
 たまには作ってあげることも大事だけど。

 でも、男があんまり万能だと女はダメ人間になるっぽい。
 ソース:友人

 いや、これはどっちがどっちと限ったことじゃないか……

 などと続き書きながら息抜き。


おまけ


提督「では、私も一つ披露しようか」

比叡「え、提督がですか!」

リットリオ「いいと思います、楽しみです」

秋月「しかし……料理をされる姿を拝見したことがないのですが」

提督「磯風は知ってるな」

磯風「うむ。司令のチャーハンは美味だ」

比叡「……提督にご飯作らせるとか……」

秋月「……ありえませんよね……」

提督「いや。磯風が作ると、命に関わることもあるからな」ヒソヒソ

比叡「ああ。なるほど」ヒソヒソ

秋月「納得」ヒソヒソ


磯風「……いいだろう。この磯風が相手になってやる……誰が相手でも容赦はしないぞ?」

リットリオ「(怖いから……ほんと怖いから、この駆逐艦……)」

提督「ゴホン。あー、それでは料理を始めようか」

提督「必要なのは、玉ねぎ、プチトマト、砂糖、酢、クレイジーソルトだ」

秋月「あの。クレイジーソルトとはなんですか?」

提督「岩塩にニンニク、タイム、オレガノ、黒胡椒を混ぜ合わせた調味料だ。便利なので一つあるといい」

リットリオ「そうですね。少し値は張りますが、いろんな料理に使えます」

提督「シーフードのカップ麺に入れると、ちょっと感動するぞ」

提督「では、まず玉ねぎを1個スライスする。面倒ならばスライサーを使うといい」ダダダダダダダッ

比叡「ひえー!」


秋月「なんですか、あのスピード……」

リットリオ「……プロ顔負けですね」

磯風「底の見えぬ人よ……」

提督「トマトはヘタを取って、半分に。数は食べたい量をお好みで」

リットリオ「ヘタを取るのは私がやりましょう」

提督「たのむ」

提督「もし、冷蔵庫にハムやちくわがあれば、それも適当な大きさに切る」

提督「これらをタッパーに入れ、酢を入れる。全部が浸る必要はない」

提督「そこにオリーブオイル、砂糖を大さじ1とクレイジーソルトを適量」

提督「クレイジーソルトがなければ塩胡椒を少々でかまわない」


リットリオ「あ、marinataですか」

提督「うむ。その通り。酸味が苦手であればオリーブオイルを多めにするといい」

提督「これをよく混ぜて、冷蔵庫で一時間ほど寝かす」

提督「そして、寝かしたものがこれだ」

比叡「……完成ですか?」

提督「もちろん、これをレタスなどと一緒に盛り付けても完成と言える」

秋月「本格的……」

提督「が。そこからさらに一歩踏み込む」

磯風「うむ……それでこそ、我々の司令だ」

リットリオ「ここからは、私にも想像ができません」


提督「とはいっても、大したことはせんよ?用意するのは、豆腐だ」

秋月「え?」

提督「この豆腐を冷奴の要領で皿に乗せ……そこに先ほどのマリネを乗せる」

提督「さらに、オリーブオイルを少量かけ……バジルを一枚載せよう」

提督「イタリア風冷奴、マリネを添えて。完成だ」ドンッ

比叡「あの冷奴が、なんともお洒落な一品に……」

リットリオ「これは……見た目も鮮やかですね」

秋月「あの、司令?……普段からこういったものを?」

提督「暑い季節になるとな……いつもの冷奴ばかりだと飽きるだろう?」

秋月「……見た目によらずお洒落なんですね」


提督「……リットリオ。秋月は食べたくないそうだ」

秋月「司令は素敵です!格好いいです!お洒落です!」

比叡「餌付け……完了?」

磯風「うむ……情けないことだ」

提督「リットリオ。作るのは3人分でいいようだぞ。俺とお前と秋月で」

比叡・磯風「前言撤回します!」

リットリオ「あはは……」ハァ

※中の人、入渠してくるので一時中断。
 その間に次のネタ思いつかなかったらごめん。

 つーか、また食い物ネタなんだなと、書いてて思ってしまったわけで。

※これで2作目なのです。
 前回は赤城に漁師やってもらいました……

 ネタひとつ思いついたのですが、少々まとめに時間かかっております。
 このあとつなぎのネタを投下して、今日は寝ます。


おまけ2


金剛「Hey! テイトクー!」

提督「金剛か。どうした?」

金剛「どうしたもこうしたもないヨ!」

提督「何を怒っているんだ?」

金剛「テイトクが変なこと教えるから、比叡が毎日料理をしているネ!」

提督「その割には緊急事態も起きていないんだから、比叡の腕は上がったんだろう?」

提督「お前たちも楽ができていいじゃないか」

金剛「……毎日ジェノベーゼばっかりだと聞いても、同じことが言えますカ?!」

金剛「最近、私たちからバジルの匂いがするって言われたデース!」

提督「……あいつは加減ってものを知らないのか


金剛「比叡がそんなもの知ってるわけがないデス……」

金剛「知ってたら、そもそも比叡の料理で被害は出なかったネ」

提督「……そうだな」

金剛「それと、榛名がパスタばかりでバルジができたと言ってましたヨ」

提督「バジルだけにな……」

金剛「Woops……キクオウ並みなので、ザブトン全部持っていきますネ……」

提督「誘導したのお前だろ!」

提督「って!ちょ!金剛!それ、お布団だから!」


おまけ3


瑞鶴「ちょっと提督さん!」

提督「瑞鶴か。どうした?」

瑞鶴「どうしたもこうしたもないわよ!」

提督「何を怒っているんだ?」

瑞鶴「提督さんが変なこと教えるから、秋月が毎日料理してるのよ!」

提督「どっかで聞いた話だが……別に悪いことじゃないだろ?」

瑞鶴「……毎日作りすぎたからって、私と瑞鳳のところにジェノベーゼばっかり持ってくるのよ!?」

提督「うむ……」

瑞鶴「おかげでバジル臭いって言われるし!」

提督「……そうか」

瑞鶴「最近見た目まで緑色がかってきた気がするわ!」

提督「いや、だってそれ迷彩塗装じゃん」


おまけ4


浜風「提督!」

提督「浜風か。どうした?」

浜風「どうしたもこうしたもありません!」

提督「……もういい、みなまで言うな」

浜風「?」

提督「俺が変なことを教えたばっかりに、磯風が料理をしてるんだろ?」

浜風「え、ええ、まぁ……」

提督「で、毎日ジェノベーゼを食べさせられているんだろ?」

提督「体臭までバジル臭いと言われるくらいに」

浜風「え?確かに頻繁には食べてますけど……そんな匂いしますか、私……」


提督「あれ?違うの?」

浜風「は?」

提督「えっ?」

浜風「……」

提督「……」

浜風「……もう一度最初から出直してきていいですか?」

提督「それもどうだろうか……」

※と、ここで寝ます。

 おなかすいた……

※おはようございます。
 おなかすいたと思ったら、昨日は何も食べていないことが発覚しました。
 道理で食べ物ネタに走ったわけです……。

 イタ飯ではないけれど、去年あたり流行ったガパオライスなんてのも、シソで代用がいけますな。


提督「というわけで、いろいろ苦情があった」

提督「故に、再びこの機会を設けたわけだが」

磯風「十七駆逐隊(うち)はもめていないようだが……」

提督「……いずれもめる。比叡がいい例だ」

比叡「榛名がバルジ……何処についたのかなぁ?」

提督「……問題にする場所を間違えていることに気付け」

提督「そもそも、私がそれを知っていたら、それはそれで問題のような気もするが?」

比叡「……確かに」

秋月「瑞鶴さんと瑞鳳さんのは、私のせいではないですよね?ね?」

提督「色に関してはな」

秋月「……うぅ」

提督「さぁ、リットリオ。頼む」

リットリオ「はい、提督」


Penne all’arrabbiata ーペンネ・アラビアーター


リットリオ「みなさん。辛いものはお好きですか?」

磯風「もちろんだ」

比叡「私もです」

秋月「はい。秋月も平気です」

リットリオ「よかった。では、今日はPenne all’arrabbiataを作りましょう」

磯風「ぺんね……あらっ?あっららっら???」

リットリオ「日本語で言うと、怒りんぼ風ペンネでしょうか」

比叡「それはまた……すごい名前ですけど」

リットリオ「食べると辛くて、怒っている人みたいに赤くなってしまうからですね」

秋月「そんなに辛いんですか……」


リットリオ「うふふ。そこが自分で作る利点。調整可能ですから」

秋月「よかった……」

リットリオ「用意するのは、ニンニク、鷹の爪、オリーブオイル、バジル、トマトピューレです」

リットリオ「輸入食材店では、100円程度で400gほどのトマトピューレの缶詰が買えます」

リットリオ「ものによっては、バジルが入っていたり、玉ねぎのみじん切りが入っているものもあります」

秋月「すごい!便利ですね!」

リットリオ「ええ。バジルが入っているものでしたら、改めてバジルを入れる必要はないですよ」

リットリオ「それから、今回のパスタにはPenne rigateを使います」

比叡「ペンネ、リガーテ?」

リットリオ「筒状になったパスタですね」


秋月「マカロニのような?」

リットリオ「もう少し大きいものですね。日本ではショートパスタやマカロニの部類に入ってしまうようですが……」

リットリオ「Penneの名前の通り、付けペンの先のように両端が斜めに切り落とされているのが特徴です」

リットリオ「そしてrigateとは『溝の入った』という意味で、表面に溝が入っています」

リットリオ「このおかげで、ソースがよく絡むんです」

秋月「なるほど」メモメモ

リットリオ「これも輸入食材店で売られています。わたしが見た中では1キロで250円なんていう破格のものもありました」

リットリオ「もちろんスーパーなどでも、最近はよく見かけますね」

秋月「やっぱり、スーパーってすごい……」

比叡「いや、私達から見たら、秋月の方がすごいから」


秋月「?」

比叡「この子は、このまま大人になった方がいいのかも……」

リットリオ「同感です……」

リットリオ「では、ソース作りを始めましょう」

磯風「うむ。楽しみだ」

リットリオ「まずはニンニク1かけをスライスするかみじん切りにして、フライパンの中へ」

リットリオ「鷹の爪も種を除いてから、輪切りにして同じように。量はお好みで調整してください」

リットリオ「今日の鷹の爪は私が植木鉢で栽培したものですので、ちょっと市販のものより辛いです。少なめにしますね」

比叡「鷹の爪も栽培した方が安い?」

リットリオ「沢山採れますからね。育てるのもそれほど難しくないですし」

リットリオ「きちんと乾燥させれば、一年くらい使えます」

リットリオ「どうしても多いと感じた場合は、ミルで粉砕すると一味唐辛子になります」

リットリオ「それから、厳密には違うとも言いますが、粉末にするとカイエンペッパーとして使えます。手軽にカレーの辛さ調整ができますね」

比叡「……私もベランダ農園始めようかな……」

秋月「ぜひ。とっても楽しいですよ♪」ニコニコ

リットリオ「さて、フライパンにオリーブオイルを適量入れて、さっと強火で加熱します」

リットリオ「ニンニクの香りがたってきたら、中火にしてトマトピューレと、千切ったバジルを投入します」

リットリオ「あ、トマトがよく跳ねるので、お洋服を汚さないようにご注意を」

磯風「なんとも、これだけでも食欲をそそる香りだ……」

リットリオ「グツグツしてきたら火を弱めて煮込みます」


リットリオ「水分が半分くらいになったら、パスタの茹で汁を入れて少し伸ばしながら味を調えます」

リットリオ「なので、塩とかは特に入れなくてもいいんです」

リットリオ「あまり水分を飛ばしすぎると、パスタとの絡みが良くないので、そこは要注意ですね」

磯風「目安はあるのか?」

リットリオ「そうですね……混ぜたヨーグルトくらいのがオススメです」

磯風「……あぁ、なるほど」

リットリオ「あとは、茹で上がったペンネと絡めると……」

リットリオ「Penne all’arrabbiataの完成です」

リットリオ「ちょっと見た目が寂しいので、ちぎったバジルと粉チーズを少しかけて……この間のal pestoを周りに散らしてみましょうか」

秋月「すごい!すごい!すごい!」


比叡「一気に華やかになった!」

磯風「わずかな手間で、ここまで見違えるものなのだな……」キラキラ

リットリオ「ちなみに、これは母国での作り方なので、日本の方にはちょっと単調な味かもしれません」

リットリオ「なので、そういう時はチキンコンソメの粉末をトマトピューレと一緒に入れて煮込むといいですよ」

リットリオ「あとは、ツナ缶を入れてみるのもオススメだと、提督がおっしゃっていましたね」

リットリオ「ツナとトマトはとても相性がいいので、私もいいと思います」

秋月「アレンジも効くんですね!」

比叡「というか、提督はどこでそれを知ったのか……」

磯風「……謎だな」

リットリオ「Penneの代わりにSpaghettini……普通のパスタで作っても美味しいです」


リットリオ「ソースをパンに塗って、チーズとペパロニなどを乗せて焼くと、ピッツァ風ですね」

リットリオ「残念ながら、このソースはあまり日持ちがしないので、翌日には使い切ってしまうのがいいと思います」

比叡「……想像しただけでよだれが……」

磯風「比叡……情けない姿になっているぞ」

比叡「……鏡持ってこようか?」

※自分で縛り付けといてアレだけど、手軽で安くてってレシピ、意外とないもんだね。

※弱火でじっくりは香りも辛味も強烈に。
 中火で手早くはちょっと控えめになるようです。

 お好きな方で大丈夫かと。

>>31

>比叡「……提督にご飯作らせるとか……」

>秋月「……ありえませんよね……」

ビスマルク「そうよねーありえないわよねー(棒」
叢雲「わ、私は昼餉は作るし…」

※おう、ビス子。
 カリーヴルスト食わせろ。
 あぁ、アルトビアもだ。

 ……当鎮守府にはドイツ艦はおりませぬ。
 ので、提督が作っております……。

 というわけで、もう一本投下開始します。

※前言撤回。スンマセン。
 ちょっと外出してきます……。
 

乙でち
ピザ用チーズが余ってるからチーズ系で何かあると嬉しいでち

※帰宅。
 >73氏のリクエスト、ちょっと考えてみる。
 リットリオさんがやる気になっているので。

 ちょっとしたら、昼に作った分は投下していくよー。

※おゔ……
 あまりにも久々で安価ミスったぜ……


Spaghetti alle vongole bianco ーボンゴレ・ビアンコー


リットリオ「磯風さんが悔しさに打ち震えているようですが、次行きますね」

磯風「……自分の不甲斐なさが許せんだけだ」

比叡「認めてしまえば楽になれるのに……」

秋月「……それはそれで、問題大有りだと思いますが……」

リットリオ「……今回はちょっとお値段張ります」

秋月「ええっ!」

リットリオ「お手軽お得だけが、パスタではないです!」

比叡「なんか、変なスイッチ入れちゃった?」

秋月「……実際は、お得ネタが切れただけらしいです」

比叡「は?」


秋月「よくわかりませんが、秋月も大人の事情とだけ聞きました……」

磯風「便利な言葉だよ、本当に……」

リットリオ「用意するのはこちら」ドンッ

秋月「あ、あさり……ですね」

リットリオ「ええ。これを使ってVongole biancoにしようと思います」

リットリオ「ちなみに、今回のアサリは吹雪さん提供です」

リットリオ「ご家庭に吹雪さんがない場合は、鮮魚コーナーでお買い求めください」

比叡「……あっさりー、しっじみー、はっまぐりさーん……♪」

磯風「……なぜか歌詞の割に、悲哀を感じさせる歌だな……」

秋月「……ええ、それはもう寂しそうな背中でしたよ……」


提督「……俺、『改になれ』とは言ったが、『貝を掘れ』とは言わなかったからな?」

リットリオ「さて。塩水を作ってアサリを入れておきます。砂を吐いてもらう為です」

リットリオ「コツは少し頭が出るくらいの、海水より少し薄い塩水につけて冷暗所へ」

リットリオ「海水と同じ濃度だと、アサリに塩味がついてしまうことがあります」

比叡「リットリオがスルースキルを……」

秋月「鎮守府(ここ)で生きる為の必須技能を体得したようです……」

リットリオ「入れておく時間ですが、掘ってきたものならだいたい半日から一晩、購入したものでしたら2時間から半日くらいが目安です」

リットリオ「さて。砂出しが終わったら、貝を洗います。水の中で貝をこするようにして洗います」

リットリオ「もし、この時に殻が割れていたり、穴が空いているものがあったら取り除いてくださいね」

リットリオ「で、水を何度か替えながら、表面の滑りや水の汚れがなくなるまで洗ってください」


磯風「手もみ洗いで洗濯といった感じに見えるが」

リットリオ「あ、それはいい表現ですね。そんな感じです」

磯風「ふむ。では、あとは私が洗おう。それくらいなら出来る」

リットリオ「お願いします。ではその間に……フライパンへオリーブオイルとニンニク1かけをみじん切りにしたもの」

リットリオ「それから、ヘタを除いた鷹の爪を1、2本ちぎって入れます。種はとってくださいね?辛いのがお好みでしたら、少し残してもいいですけど」

秋月「多いとどうなるんです?」

比叡「口の中で46サンチ全門斉射。弾種三式弾」

秋月「ひえー!」

比叡「……」

秋月「……すいません……」


リットリオ「そしてこれを、火にかけて香りを立たせます」

リットリオ「そこへ……磯風さん、アサリをお願いします」

磯風「うむ」ジャラッ

リットリオ「さらに白ワイン80ccを入れて、蓋をします。火加減は中火にしてください」ジュワッ

比叡「酒蒸しですね」

リットリオ「ええ。白ワインを日本酒に置き換えて、このあと醤油で味を整え、小口ネギを散らすと和風になりますね」

磯風「なるほど……それも悪くないな」

リットリオ「2、3分でアサリが口を開くと思います。口を開いたら蓋を取って、香り付けに黒胡椒を少しふります」

リットリオ「そのまま煮汁が半量くらいになるまで煮込んでいきます」

リットリオ「その頃には煮汁が白っぽくなってくると思いますよ」


リットリオ「そこへ茹でたてのパスタと、その茹で汁をお玉で1、2杯くらい入れて絡めます」

秋月「今回のパスタは?」

リットリオ「Spaghettiniですね。普通によく見かけるものです」

リットリオ「もう少し細いもの……Fedeliniでもいいですし、ショートパスタでも合います」

秋月「たくさん種類があるんですね」

リットリオ「ええ。同じ名前なのに、メーカーによって太さが違ったりとかするのが困ったところなんですけどね」

リットリオ「さぁ、うまく絡みました。最後にイタリアンパセリを載せるか、ちぎったバジルをかけて……」

リットリオ「Spaghetti alle vongole biancoの完成です」ドンッ

秋月「ああっ!美味しそう……」

磯風「うむ。海に生きるものとして、やはり魚介は外せんな……」


比叡「そういえば『ボンゴレ・ロッソ』と言うのもありますよね?」

リットリオ「ええ。Rossoとは赤という意味で、そのまま赤色のvongoleですね」

リットリオ「トマトソースを使うのですが、先ほどのアラビアータソースをアサリが口を開いた後に加えて同じ手順を踏むといいです」

比叡「おおっ!なるほど!」

リットリオ「vongole verde……緑のボンゴレならば、同じタイミングで最初のal pestoを加えればできますよ」ニコッ

磯風「なんと合理的な……」

秋月「秋月、感動しました……」

比叡「……この子たち、本当に餌付けされそうで不安だわ……」

※さて、ちょっとお時間くださいませ。
 何を作るかは思いついたので。

乙乙
メシマズ云々抜きにして、米研ぎの時に洗剤を持ち出す阿呆が実際にいるらしいと聞いた時は目眩がしたもんだ。
磯風は普通に貝を洗ってくれたようで本当に良かったw

※小学生のキャンプの時、飯ごうから花の香りと
 泡が噴き出してきたのを思い出したよ。
 一瞬気が遠くなったな。
 ちなみに、米とぎ担当したのはクラス一の美少女だったんだ。
 100年の恋も冷めるとは、まさにあのこと。
 その後のフォローも大変というか、もう誰にも手は出させなかった……。

 と、思い出話をしていたら、
 >>73氏のリクエストに、リットリオさんが応えてくれたようです。

 投下開始。


リットリオ「うーん……primo piattoばかりで申し訳ないですね……」

磯風「一番重要だから良いのではないか?」

比叡「そうだね。コース料理を自炊で食べるなんてしないから」

秋月「あの……」

リットリオ「はい、秋月さん?」

秋月「無茶な要求かもしれないんですが、一つお願いがありまして」

リットリオ「何でしょう?」

秋月「瑞鶴さんから、微妙な量のとろけるチーズをもらってしまって、どうしようかと……」

秋月「なにかいい料理はないでしょうか?」

比叡「パンに載せて焼くとか?」


磯風「そのまま食べるのもありだろう……」

比叡「それは却下」

磯風「む。酒のつまみになるのではないか?」

比叡「……料理って言ってるの」

磯風「そうだった……」

リットリオ「……では、残り物を使った簡単なものを」

リットリオ「またprimo piattoで申し訳ないのですけど……」

秋月「おおっ!先生!お願いします!」


Risotto alla formaggio ーチーズリゾットー


リットリオ「では、用意するものですが……」

秋月「今回はとろけるチーズが絶対条件です」

リットリオ「はい。その他は、冷やご飯一膳分、玉ねぎ、ニンニク、コンソメの素、牛乳、粉チーズ」

リットリオ「ソーセージ、ウィンナー、ベーコン、ハムなどの加工肉食品とバター」

リットリオ「こんなところでしょうか。最後の二つはなくても構いませんが、あったら美味しいですね」

秋月「大抵、冷蔵庫に少しは残っていそうなものですね」

リットリオ「はい。あえてそれらを選んでみました」

リットリオ「まず、玉ねぎをスライスかみじん切りにします。4分の1個もあれば十分です」

リットリオ「ニンニク1かけも同じように。まぁ、これもなければなくてもいいですね」

秋月「あ、なくてもいいんですか?」


リットリオ「ええ。ハードルは低いほうが、残り物料理には向いてますから」

リットリオ「残りものを処分するために、新たな食材を買い物に行くなんて、おかしな話です」

比叡「あー、たまにやっちゃうけどね」

磯風「まぁ、鎮守府なら誰かに無心するという手もあるがな」

リットリオ「さ。フライパンにバターを入れて、ニンニクを炒めます。バターがなければオリーブオイルでも、サラダ油でもいいですよ」

リットリオ「香りが立ってきたら、玉ねぎを入れて炒めます」

リットリオ「この時、塩を少し振っておくと水分がすぐに出て時間短縮できます」

秋月「他にも使えそうな技ですね」

提督「キャベツメンチに使うキャベツの水分を絞る時とかな」

提督「塩を振って揉んでから、絞るといい」


秋月「ほうほう」メモメモ

リットリオ「さて。玉ねぎが飴色になってきたら、加工肉を細切りや薄切りにしたものを入れて、一緒に炒めます」

リットリオ「サッと火が通ったところで……ご飯とご飯がかぶる程度のお水、それからコンソメの素を入れます」

リットリオ「このまま数分、炒め煮をしながら水分が減ってきたところで、牛乳50ccと……」

リットリオ「とろけるチーズを入れます。細切りタイプではない場合は、小さくちぎって入れてください」

秋月「おおっ!ここで登場ですね」

リットリオ「あとは火を止めて、チーズが溶けるように混ぜてから……」

リットリオ「器に盛り付けて……あれば粉チーズとパセリをふりかけて……」

リットリオ「Risotto alla formaggio.チーズのリゾットの完成です」ドンッ

秋月「……残りものが、イタリアンに変わってしまいました……」


磯風「それもすごく簡単で、うまそうではないか……」

リットリオ「本当のリゾットとは作り方は違いますけどね」

比叡「米を炒めてから煮るんですよね、確か」

リットリオ「ええ、そうです。でも残ったご飯を使ったほうが早くできるので、私もたまにやってます」ニコッ

リットリオ「お好みで、玉ねぎを炒める時に、シメジなんかのキノコを入れたりしてもいいですよ」

秋月「うわっ!美味しそう!」

比叡「なんでも合いそうだね」

磯風「さすがに果物は難しそうだがな」

秋月「あはは。それはさすがに……」

リットリオ「……母国にはあります。例えばRisotto alla pere e formaggio.梨とチーズのリゾットですね」

比叡「……味の想像がつきません……」

磯風「……いや、きっとそのままだと思うが……」

秋月「……世界って広いんですね……」

リットリオ「え?え?おいしいんですよ?」

※さて、ネタが尽きてきたですよ。
 何か思いつけばいいんですが……

※Lasagneがなかなか入手困難な上に、
 結構値が張るでな……
 秋月が泣きそうで。

 なにかsecondo piattoを作りたいところではある……。

※スープに魚……
 秋月大活躍の予感(主に食材調達で)。

 それとショートパスタか……
 考えてみるけど、思いつかなかったらごめんよ。

 というわけで入渠タイム。

※提督が鎮守府に着任しました。

 そろそろ、本気でネタ考えるのが厳しい……。
 リクエストにも答えられるか怪しいので、期待しないでね。

 あと、中の人、牛肉単体がどうにも苦手なので、
 カツレツ作れ(ら)なかったりするのは内緒です。
 先月末に15年ぶりくらいで、仕方なく食べましたって言うレベルっす……

 では、投下開始


秋月「リットリオさん。言われたものをお持ちしましたが、これで大丈夫ですか?」

リットリオ「ええ!すばらしいです!ありがとうございます!」

秋月「いえ!私もお役に立てて嬉しいです!」

磯風「ん?何を持ってきたのだ?」

秋月「イワシです。埠頭で釣りました」

秋月「アジもありますよ♪」

比叡「……生活力あるんだか、ないんだか……」

リットリオ「では、このイワシを使って、素敵なSecondo piattoを作りましょう」

秋月「わぁ!」キラキラ

磯風「魚は大事だな、うん」


Sardine alle erbe ーいわしの香草パン粉焼きー


リットリオ「では、まずこのイワシをさばいてしまいましょうか」

比叡「う……魚をさばくのは苦手です……」

リットリオ「うふふ。イワシは包丁を使わなくてもいいんですよ」

磯風「本当か?」

リットリオ「ええ。まず、イワシを左手に持って、頭を右にします」

リットリオ「頭の付け根に右手の親指の爪を立てる様に入れて……ぽきっと折ります」

秋月「あ。簡単に折れますね」

リットリオ「そのまま頭を取ってしまいます。この時内臓がくっついてくるなら、できるだけ一緒に取ってしまいましょう」

リットリオ「今度は右手の人差し指をお腹の中に入れて皮を破いて……内臓を取り除きます」

磯風「お。簡単に腹が裂けるぞ」


リットリオ「イワシは身が柔らかいので、簡単なんですよ」

リットリオ「これをため水の中で洗います。表面とお腹の中をきれいにしましょう」

リットリオ「それが終わったら、キッチンペーパーできれいに拭きます。水分が残ると風味が落ちてしまいます」

比叡「では、その役目は私がやります」

リットリオ「お願いします」

リットリオ「では。ここからが本番。手で開いていきます」

秋月「難しそう……」

リットリオ「いえいえ。まずは開いたお腹側を自分に向けて、左手の親指を中へ……」

リットリオ「そのまま、イワシの中央辺りの中骨のすぐ上……身と骨の間に押し込んで、背中近くまでいきます」

リットリオ「そして、その指を尻尾の方へ。中骨に沿うように動かします」


磯風「お、お、お!」

リットリオ「次は右手の親指を入れて、同じように頭の方へ……」

秋月「すごい!開けました!」

リットリオ「でも、まだ骨が残っているので、まな板の上に置いて……頭の方から中骨を剥がすと……」

磯風「……くっ!身が付いてきてしまう」

リットリオ「そういう時は、軽く手で押さえながら、少しづつがんばりましょう」

リットリオ「尻尾まで行ったら、中骨をそこで折ります」

比叡「……なんか、あっさりと開きが出来ちゃった」

リットリオ「あとは腹骨を抜いてしまうか……簡単にやるなら包丁でこそぎ落としてしまいましょう」

リットリオ「そして、軽く塩と胡椒をして、下味を付けます……これで、下準備が完了です」


磯風「今回は下準備が少し大変だな」

比叡「まぁ、魚をさばくところからだしね」

秋月「でも、慣れるとすぐにできちゃいます」

比叡「どうしても苦手なら、魚屋さんでさばいてもらっちゃってもいいか」

リットリオ「では、続いてその他のものを用意します」

リットリオ「まずはパン粉。できるだけ目の細かいものがいいです。ザルなどで漉してしまうといいかもしれません」

リットリオ「それからドライバジル。今回は生バジルを半日陰干しして、燃えないようにレンジで少しづつ加熱したあと、手もみして砕いたものです」

リットリオ「それからガーリックパウダー。これは市販のものです」

リットリオ「ない場合はスライスしたニンニクを使いましょう」

秋月「はぁい」


リットリオ「これらをボウルに入れて混ぜます。パン粉はイワシに付けられる分が必要です」

秋月「これは秋月がやってみたいです!」

リットリオ「はい。お願いします。バジルは大さじ1程度を目安に、香りが強いのがお好みでしたら、多めに」

リットリオ「ガーリックパウダーは小さじ半分もあれば十分です」

秋月「♪」マゼマゼ

リットリオ「混ぜ終わったら、イワシの両面にこのパン粉を付けていきます。比叡さん、お願いしていいですか?」

比叡「はい!気合!入れて!付けます!」

リットリオ「あの……イワシを潰さないようにお願いします、ね……」

リットリオ「その間に、バターを適量、レンジで加熱して溶かしつつ、レモンを3ミリ幅くらいでスライスします」

リットリオ「レモンの代わりに、合成レモンで代用しても構いません」


比叡「パン粉付けました!」

リットリオ「ありがとうございます」

秋月「パン粉が少し残ってしまいましたね……」モッタイナイ

リットリオ「余ったパン粉は、グラタンなどの上に乗せて焼いてもいいですし……」

比叡「ハンバーグのつなぎに使えますかね……?」

リットリオ「あっ、それもいいですね!」

リットリオ「ではまず、イワシを一枚アルミホイルの上に……その上から溶かしたバターを少しかけて、レモンを載せます」

リットリオ「スライスしたニンニクを使う場合は、レモンの前に数枚を載せてください」

秋月「これは、溶かしたバターの方がいいですか?」

リットリオ「スライスしたバターでもいいですよ。その時は何箇所かに分けるといいです。バターがなければオリーブオイルで」


秋月「できるだけ広い範囲にバターが行き渡るようにってことですね」

リットリオ「はい。そして、少しずらした位置にイワシを載せて、バター、レモンです」

リットリオ「これを数回繰り返して……今回は5回ですね。最後にバターとレモンを載せます」

リットリオ「あとは、これを200度のオーブンで15分ほど焼きます。表面がきつね色になって、イワシに火が通れば大丈夫です」

秋月「オーブン……ですか」

リットリオ「えーっと……魚焼きグリルで焼いてもいいのですが、火力の調整には気をつけてくださいね」

秋月「焦げちゃいますよね、やっぱり……」グスン

リットリオ「んー、ある程度のところで、上にアルミホイルをかぶせるといいかもしれません」

秋月「……頑張りますっ!」

リットリオ「さて、出来上がったものがこちら……これをサーブして……」


リットリオ「彩りを添えたいので、ルッコラと、提督に作っていただいたマリネを……」

磯風「これはまた……レモンの黄色にルッコラの緑、マリネのトマトの赤で美しいぞ」

リットリオ「さぁ、Sardine alle erbe……イワシの香草パン粉焼きの完成です」ドンッ

秋月「わぁ……イワシって普通に焼くくらいしか思いつきませんでしたけど……」

比叡「これ……2、3尾は食べられそうです」

リットリオ「イワシに限らず、アジやサンマでも作れます。焼き魚に飽きたら思い出してくれると嬉しいですね」

磯風「これを食べてしまったら、焼き魚には戻れない気がするんだが……」

比叡「磯風、今、自分でハードル上げたけど……」

秋月「向上心です、きっと……」

※んでは、夕食作ってくるので、また後ほど。

 今夜はSpaghetti alla Bologneseと提督レシピのマリネです。

※見せること想定して作ってなかったんだ……。

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http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira077577.jpg

撮り方も盛り方も適当で許せ。
それから、マリネは大皿から取り分けたあとだ、すまぬ……。

※余計なものが写ったのでトリミングしてあるのも許して。

 もう一品投下。


リットリオ「うーん、せっかく持って来ていただいたのに、アジが余ってしまいましたね」

秋月「いえいえ。あとで干物にして食べるので大丈夫ですよ?」

リットリオ「秋月さんには頑張ってもらいましたから、少しお礼もしたいですし……アサリの件で吹雪さんにもですね」

秋月「そのお気持ちだけで……」ウウッ

リットリオ「そうだ!せっかくなので……」

リットリオ「お二人が採ってくれたものを使ってAcqua pazzaを作りましょう!ぜひ、お二人で食べてください」

秋月「リットリオさん……」キラキラ ウルウル


Suri e vongole all’acqua pazza ー鯵とアサリのアクアパッツアー


秋月「……アクアパッツァ……名前はよく聞きます!」

リットリオ「ふふ。では、まずはアジを下ごしらえしますね」

リットリオ「……秋月さんは干物を作れるくらいなので、説明は不要ですね……」

秋月「あはは……」

リットリオ「まぁ、ウロコとゼイゴを取って、ひれとエラと内臓を取るという、基本的な処理です。開く必要はないです」

秋月「なぜか、開きたくなってしまうんですよね、アジって……」

リットリオ「日本ではほとんど開いた姿で売られていますからね……」

秋月「つい、無意識に……」

リットリオ「さぁ、胴体に飾り包丁を入れます。3箇所くらいでいいと思いますよ」

リットリオ「これに軽く塩をふっておいて……フライパンにオリーブオイルを敷いて」


リットリオ「スライスしたニンニク少々と、鯵を投入」ジュワッ

リットリオ「スライスするのが面倒でしたら、包丁の腹で押しつぶした後、大雑把に切ってもいいです」

秋月「豪快ですね……」

リットリオ「もともと漁師さんが、船の上なんかで作っていた料理だそうですから」

秋月「日本の漁師飯も豪快なの多いですよ……」


リットリオ・秋月「「でも、美味しい!」」


リットリオ「うふふ。それでは鯵の片面に軽く焦げ目がついて、表面がカリッとしたところで……」

リットリオ「裏返して、アサリを周りに入れます。そして白ワイン50cc入れて蓋をします」ジュワッ

秋月「ああ、もうこれだけでも美味しそう……」

リットリオ「このまま3分程待つと、アサリが口を開き始めるので、このタイミングで水を250ccほど一気に入れます」ジュワッ


リットリオ「このボコボコ泡立ったところを見て、狂った水……Acqua pazzaと言うんだ、と言う説もありますね」

秋月「と言うことは、他にも説があるんですね?」

リットリオ「はい。ミニトマトのヘタを取って、半分にカットします。いくつかは軽くつぶしてもいいです」

リットリオ「これをオリーブオイル200ccほどと一緒に豪快に入れてかき混ぜます」

リットリオ「黒オリーブやケッパーがあれば、一緒に入れてください」

リットリオ「全体になじむようにお鍋を揺すりながら少し煮込みます。最後は塩胡椒で味をととのえて……パセリなんかをパラパラと」

リットリオ「Suri e vongole all’acqua pazza……アジとアサリのアクア・パッツァの完成です」

秋月「うわぁ……赤と緑でなんだか、すごくおしゃれなアジになりましたね!」

リットリオ「少しだけトマトの色がついた煮汁が質の悪い密造ワイン……acqua pazzaだ、って言う説もあるんですけどね」

秋月「本当のところは?」


リットリオ「誰にもわかりません」オテアゲ

秋月「あはは、よくある話ですね」

リットリオ「たぶん、わからなくなるほど昔から作られていたってことです」

秋月「なるほど!」

リットリオ「では、これは秋月さんと吹雪さんに、心ばかりのお礼です」

秋月「ありがとうございます!吹雪ちゃんもきっと喜んでくれます!」

比叡「……今度は楽しそうに貝掘りしてそうな気が……」

磯風「……こうして皆、餌付けされていくんだな……」

※忘れていたので、ここで注釈。
 香草パン粉焼きは中の人流の作り方なので、他にも作り方はありますです。
 パン粉に埋めて焼いちゃうとかね。
 もったいないので、中の人は気が引けてできません……。

 あとケッパーですが、ケッパーという花の蕾の酢漬け、塩漬けです。
 よほど好きな人じゃなきゃ買わない食材かと。
 当然うちにもありません。なくても美味しいのでいいんです……。


秋月農園にて。


リットリオ「うわぁ……本当にいろいろな野菜を育ててるんですね」

秋月「ええ。鳳翔さんや間宮さんにお願いされたものも少しありますけど、ほとんどは秋月の趣味のものですね」

比叡「……えっと……趣味でやってる規模には見えないんですけど……」

磯風「……まぁ、駆逐艦仲間が交代で手伝いに駆り出されたりもするがな……」

秋月「駆り出すとか人聞き悪いこと言わないでくださいよ……そのあと鳳翔さんから、サービスメニューが出てるはずですよ?」

磯風「まぁ、それは確かに……」

比叡「ここの艦娘、基本的に食べ物に弱いんだね……」

リットリオ「かぼちゃ、人参、玉ねぎ、じゃがいも……あ、パセリやバジルもありますね」

秋月「えへへ。イタリアンも作れたらいいかなって、栽培を始めてみました」

リットリオ「あ。みごとなズッキーニが……」

秋月「へ?ズッキーニ?」

リットリオ「これです」

秋月「あ……あはは……おっきなキュウリだと思って育ててました……」

リットリオ「……あはは……

Minestrone ーミネストローネー


リットリオ「さて。今回も秋月さんのご協力で、たくさんの野菜が手に入りました」

比叡「一部予定外の野菜もあったみたいだけどね」

秋月「お恥ずかしい限りです……」

リットリオ「まぁまぁ。おかげで美味しいminestroneが作れますよ」

磯風「みねすとろーね?」

リットリオ「まぁ、見た目のままの『具沢山スープ』と言ったところですね」

磯風「……胸が踊るぞ」

リットリオ「では、早速作っていきますね」

リットリオ「用意するものは……トマトピューレとニンニク、オリーブオイル、コンソメの素」

リットリオ「あとは、冷蔵庫に残っている野菜を好きなだけ、なんでも、です」


秋月「好きなだけ、なんでも、ですか?」

リットリオ「はい。あえて言うなら、玉ねぎはあったほうが美味しいですので、ぜひ」

リットリオ「今回は採れたての玉ねぎ、人参、じゃがいも、ズッキーニ、キャベツの葉が数枚とベーコンを使いますね」

比叡「ちょっと贅沢ですねー」

リットリオ「秋月さんのおかげです」

磯風「足を向けて寝られんな……」

秋月「いや、なんかそれはそれで申し訳ないんで……」

リットリオ「では、これらのお野菜を1cm角くらいに切ってしまいます。大きさは揃えたほうが見た目に美しいです」

リットリオ「自分で食べるだけなら、そこまでこだわらなくてもいいですよ」

比叡「じゃ、切っちゃいますねー」


リットリオ「お願いします。手分けして切ってしまいましょう」

リットリオ「……あ、磯風さん。人参の葉は捨てないでください」

磯風「ん?どうするのだ?」

リットリオ「もったいないので、さっと一度茹でてから刻んで入れてしまいます」

磯風「食べられるのか……知らなかったぞ」

秋月「人参の葉のきんぴらとか、美味しいですよ?」

比叡「……ほんとにこの子は……」

リットリオ「アクが強いものもあるので、炒め物とかのほうが向いてるのは確かですね」

リットリオ「栄養素も豊富なんですよ」

磯風「なるほど」


リットリオ「では、ニンニクをみじん切りにして、両手鍋へオリーブオイルと一緒に入れて、香りが立つまで加熱します」

リットリオ「焦がさないように……きつね色になってきたら、ベーコンを入れて軽く火を通します」

リットリオ「そしてお野菜を入れて、オイルとなじませるようにしながら火を通します」

リットリオ「火が通ったら、トマトピューレとコンソメの素、あればローリエを入れます」

リットリオ「もし野菜が浸らない場合は、水を追加して……15分から20分煮込んでいきます。アクはこまめにとりましょう」

リットリオ「あとは塩胡椒で味を整えて、お好みで粉チーズを……はいMinestroneの完成です」ドンッ

磯風「本当に具沢山なのだな……」

リットリオ「これにショートパスタを入れてしまってもいいんですよ」

リットリオ「蝶の形のfarfalleや、車輪の形のruote、折ったcappellini……」

リットリオ「珍しいものだと、小さな粒状のパスタを入れたりしますし、お米を入れたりもしますよ」

秋月「なんか、すごくお手軽な朝食って感じがします。私もよく……」

比叡「……秋月、その先は言っちゃダメ」

磯風「……あれだけの農園主なのに、なぜそういう食生活なのか……」

比叡「農場の運営経費に持って行かれてるんじゃない……?」

秋月「?」

※これで一通りコースはいけるはず。
 が、本当にネタが厳しくなってきたぞ……。

 次はお菓子を予定してるけど……
 作ってみる人は、試しに少量でやってみることをお勧めすると予告。
 どうしても口に合う、合わないってのはあるからね。

※SSの趣旨から外れるので書かなかったんだけど(材料費が高い)、
 細切りベーコンを炒めて、牛乳150ccと生クリーム50ccを入れて加熱。
 クリームチーズを100g入れて溶かして、塩胡椒で味を整える。
 そこに茹でたショートパスタを入れて絡める。
 あとはお好みでドライバジルやパセリをかけてどうぞ。
分量はだいたい二人分です。
 作中登場のペンネ・リガーテでもお勧め。

 クリーム系、トマト系のソースがよく合うので、その辺から攻めてみるといいかも。

※上記補足。
 一味足りないなと感じたら、コンソメの素入れるといいかもー。

 と、仕事あるので寝ます。

※お昼休憩中の中の人です。
もちろん、普通のパスタ…spaghettiniでも行けます。
が、こういった手合いのソースは、平打ちやショートパスタがソースの絡み的にベストというのは、基本として押さえておくと、ウケはよろしいです(不純な動機的に)

でも、何でも試してみるのが一番なのです。
オリジナルの旨さを見つけるかもしれないのです。

携帯からで失礼しました。

※中の人です。
 夕食作るときに出た野菜の切れっ端でミネストローネを作っておいて
 翌朝、米とかパスタを放り込んで朝食にすると無駄がないんだぜ。

 そんで、予定変更のお知らせ。
 お菓子であることは変わらないんですが、当初の予定はキャンセルです。
 レシピど忘れした上、再現に失敗したのでやめときます(美味しくなかった)。
 さらに、高カロリー警報も出しておきます。
 でも、美味しくて簡単だから是非チャレンジを!

 と、さらに告知。
 次の一本にエピローグを加えて、一旦終了させていただきます。
 うん、すまない。ネタ切れなんだ……。

 というわけで、帰宅後、投下します。

あーい、マカロニ買って>>150やってみようかな。でもコンロ一口しかないクソキッチンだしな

>>157
 マカロニを熱湯に入れて、1分ほど加熱したら、
 そのまま火を止めて所定の時間放置しても茹で上がるんだぜ。
 くっつかないように、こまめに混ぜてやらなきゃいけないが、ガス代節約にもなる。
 燃料とコンロが限られる山での調理に、中の人がよく使う手だったりする。


リットリオ「……うーん」

秋月「どうしました、リットリオさん?」

リットリオ「提督が、どうしてもdolceが食べたいと……」

磯風「また、無茶な注文をつける人だな」

比叡「磯風は相当苦労したらしいもんね」

磯風「うむ。努力した結果、逃げ出されるとは思わなかったが……」

秋月「……いや、まぁ……逃げますよね……」

比叡「……私も人のことは言えないけど、逃げたい気持ちはわかる……」

磯風「ほぅ……演習場に行こうか、二人とも」

秋月「私は遠慮しておこうと思います!」

比叡「私もいいかなー……あはは」


Crespelle di riso ーお米のドーナツー


リットリオ「冷蔵庫の中を見てきました」

秋月「なにか使えそうなものはありましたか?」

リットリオ「これを使おうと思います」

比叡「冷やご飯……だね」

リットリオ「ええ。これしかなかったので……」

リットリオ「でも、とても簡単で美味しいおやつを作りますね」

リットリオ「今回はシチリアの方のレシピのアレンジ版です」

秋月「楽しみです!」

リットリオ「用意するのは冷やご飯150gに牛乳100ccくらい、それから塩を少々、オレンジかレモンの皮。理想はオレンジです」

リットリオ「なければ合成レモンでもいいですし、どうしてもなければなくてもいいです」


リットリオ「それから砂糖、薄力粉、ハチミツ。以上です」

リットリオ「本来はお米を牛乳とお水、塩で炊いたものを使うのですが、今回は簡単アレンジで冷やご飯を使いますね」

比叡「なんだかリゾットを思い出す……」

リットリオ「うーん、煮込んだりはしませんよ?」

リットリオ「まずは、冷やご飯をレンジで温めて柔らかくして、牛乳、砂糖、塩少々を入れて全体に馴染むように混ぜます」

リットリオ「お鍋に牛乳と砂糖、塩、冷やご飯を入れて加熱してもいいですが、煮込まないでくださいね。粒が残ってる方がいいので」

リットリオ「ここに薄力粉150gとすりおろしたオレンジの皮を入れて、さらに混ぜます」

秋月「あ、なんか良い香りですね」

磯風「米とオレンジが合うのか不安だが……」

リットリオ「それは食べてみてのお楽しみです」


リットリオ「ここでベーキングパウダーを入れる人もいますが、私は入れないでおきますね」

リットリオ「ホットケーキミックスを使う場合も、ご飯と同じ量のミックスを使ってください」

リットリオ「あとはこれを棒状に成形していきます。緩いと成形しずらいので、その時は小麦粉やご飯を追加して調整してください」

リットリオ「サイズは男性の中指の長さ、親指の太さをイメージするといいかもしれません。面倒ならばスプーンですくって丸くしてもいいですよ」

比叡「ああ、なんか楽しい、こういうの……」

秋月「子供の粘土遊びみたいな感じなんですかね……」

磯風「……一応言うが、扱ってるのは食べ物だということは忘れん様にな……」

リットリオ「あとは、これをカリッと揚げて……完成です」

リットリオ「Crespelle di riso……お米のドーナツです。Zeppoleとも言います」

リットリオ「ハチミツをたっぷりかけて食べてくださいね。粉糖やシナモンシュガーもオススメです」

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira077689.jpg


比叡「……これ、表面はサクッとしてて、中はもっちりしてて……お米の食感もあって、不思議な感じだね……」

リットリオ「日本のお米ですからね。このもっちりとした食感が、イタリアのとはまた違った美味しさです」

秋月「わたしはこの素朴な感じ、大好きです。なのにこの、ふわっと香るオレンジがたまりません」

磯風「戦場の携帯食にも良さそうだな……」

比叡「ハチミツで手がべっとりしたまま戦うの?……というか、磯風はそこから少し離れようか……」

リットリオ「……あはは」

リットリオ「ちなみに、ナポリでZeppoleというと、ピザ生地に青海苔を練りこんで揚げたお料理なので、ややこしいです」

リットリオ「こちらのZeppoleですけど、もともとは3月19日に食べるお菓子なんですよ」

比叡「ん……と、時期的に……卒業式?」

リットリオ「いえいえ。サン・ジュゼッペ……イエスのお義父さんを祝福する日なんです。日本で言うところの父の日ですね」


リットリオ「その日には、父親に感謝とささやかな贈り物をして、みんなでこれを食べるんですよ」

秋月「日付は違っても、やることは日本と同じなんですね」

リットリオ「ええ。親に感謝するというのは大事なことですから」

リットリオ「普段はパン屋さんなんかで量り売りをしていたり、広場で露店を開いて売っていたり……食べながら歩いてる人もいますね」チラッ

磯風「?」ハチミツナメナメ

リットリオ「そうそう……Zeppole売りが来ると、街に子供が増えるんですよ?」

磯風「うむ。このお菓子ならば、子供が集まるのも理解出来るな」ユビシャブリ

リットリオ「ええ。大人もみんな、今の磯風さんのように、指に付いたハチミツを舐めますから」ニコニコ

比叡「あはは!なるほどね!」

磯風「……うぅ、恥ずかしいが、やめられん……」


リットリオ「うふふ……今とってもいい顔してますよ?」

リットリオ「地方によっては、もっと凝ったもの……シュー生地を揚げてクリームとチェリーを乗せたものとか、形も色々あります」

リットリオ「でも、だからこそ私はこのシンプルなのが一番好きなんです」

磯風「……しかし、何故これを父の日に食べるのだろうか?」

リットリオ「……」

磯風「ん?どうした?」

リットリオ「……それは……あの……説明したくないです……」

磯風「なにか問題でもあるのか?」

リットリオ「ええ、とっても……なんというか……その……下品なので……」

比叡「……うあ……なんとなく想像できちゃった、わたし……///」カアッ

リットリオ「……冗談ですけどね」テヘッ

比叡「ちょっ!リットリオ!?」ゴラァッ

リットリオ「わあっ!ごめんなさい!」ダッシュ

磯風・秋月「?」

※中の人、面倒なので丸で成形してしまいました。すまぬ。

 最後のやり取りは、マジでイタリア人に言われたという裏話。
 調べてみたら、似たようなことを言われた方もいるようで……。


Epilogo ー終章ー


リットリオ「お料理が上達する秘訣……ですか?」

磯風「うむ。簡単に上達することはないとは思うが……」

比叡「それでも、多少は楽になる方法というか、そういうものがあったらなぁ、と」

秋月「うーん、秋月もそれは知りたいです」

リットリオ「そうですね……まずは一度、きちんと作られたものを食べてみること、ですね」

リットリオ「そのお料理がどんな味で、どんな姿をしているのか、まずはそれを知らなければ作れないですよね?」

磯風「ふむ。道理だ」

リットリオ「それから、好奇心と冒険心」

リットリオ「未知の料理に挑む。というのもありますが……」

リットリオ「食材の代用とか、アレンジ。そういう部分は好奇心と冒険心がなければできません」


秋月「……比叡さんみたいに?」

磯風「……あれは行き過ぎだ……暴走と言うんだ」

比叡「あんたら……」

リットリオ「んー、でもそれは食材や調味料の特徴を知ればいいだけです」

秋月「それと、人に出す前に味見ですか?」

リットリオ「……ええ、まぁ。基本ですね……」

比叡「……うっ……はい……」

磯風「……なぜか耳が痛いぞ……」

リットリオ「あとは愛情、ですね」

比叡「なんかベタな……」


リットリオ「愛情は最高のスパイスってよく言いますけど、本当なんですよ?」

リットリオ「ただ、込めればすぐに味が変わる、というものではないんです」

リットリオ「……そんな便利なものだったら楽なんですけどね」

比叡「……うーん残念」

リットリオ「でも、相手を幸せな顔にしたいという、そういう気持ち……『愛情』が料理の腕を上達させる……」

リットリオ「味が良くなっていくってことだと思います」

リットリオ「皆さんにも、大切な人、いますよね?」

比叡「お姉さまと妹たちですかね……」

磯風「十七駆逐隊の皆だ」

秋月「うーん……秋月は艦隊の皆さんです」

リットリオ「その大切な人たちが、自分の料理を食べて幸せな顔をする……」

リットリオ「そんな光景を思い浮かべてください」

リットリオ「それが、一番の上達法ですよ」ニコッ

比叡・磯風・秋月「はい!先生!」






リットリオ「……あの。提督が後ろの方で泣いていますが……」

磯風「気遣い無用。捨て置け」

比叡「うん。ほっといてもすぐに立ち直るから」

秋月「……まぁ、名前出してもらえませんでしたからね、最後のとこ……」

比叡「……だって提督はねぇ……」

磯風「……普段の行いが、な……」

リットリオ「あぁ……地中海的なあれですか……」

秋月「……さすがに秋月もちょっと……」



提督「……」シクシク




艦!

※長々と駄文及び、連続飯テロ、すいませんでした。

 ここで一旦終了させていただき、ネタ元の方の執筆に戻りたいと思います。
 (もう一本別なのあるけど、真面目なのって需要あるのだろうか)

 HTML化依頼は日付が変わる頃に出しておきます。


 お目汚しになるかもしれませんが、過去作、貼っておきます。

 【艦これ】赤城の新戦術
 【艦これ】 赤城の新戦術 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431748336/)

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