千田光雄の神隠し(3)

千田光雄「タモって人に言われて来たんです!ここで働かせて下さい!ここで働かせて下さい!」

湯婆婆「あー、もう…うるさいねぇ!!」

千田光雄「ここで働かせて下さい!」

湯婆婆「わぁかったわかった!…わかったから少し静かにしておくれ…」

湯婆婆「アンタ…名前は?」

千田光雄「千田…光雄です…」ナハハ…

湯婆婆「千田光雄…長いねぇ…」

湯婆婆「よし!決めた…アンタは今から“千”だ!…いいね?千?」

千「…セン?」

湯婆婆「タモ!」パチンッ!

タモ「久し振り…髪切った?」ヴゥン…

湯婆婆「新入りの“千”だ…ここでの事を色々教えてやりな!」

タモ「いいとも~!」

千「タモさん…」

タモ「ここではタモ様と呼べ!」キラン…

千「タ…タモ様…」

湯婆婆「それじゃあアタシは出掛けるから後は頼んだよ」バサッ…バサッ…

タモ「いいとも~」

休憩所

タモ「角野卓造さんいる?」

春菜「卓造じゃねぇ~わ!」フンス!

千「…」ナハハ…

タモ「ハルナ…ちょうど手下が欲しいって言ってたよね?」

春菜「確かに言ってたけど…こいつ人間じゃん…面倒事はゴメンだよ」

タモ「じゃあ後はまかせてもいいかな?」

春菜「いいとも~!…なぁんて言うわけねえだろッ!……ってもういねぇし…」

千「卓造さん…?」

春菜「だから卓造じゃねぇ~って言ってんだろ!アタシはハ・ル・ナ!!」フンス!フンス!

春菜「…はぁ…アンタ…千とか言ったね?」

千「はい」

春菜「アタシについて来な…」

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