提督「大鯨の料理は世界一だな」 (119)

大鯨「そんなぁ。嬉しいですけど…大げさですよ」

提督「いやいや。お世辞で言ってるんじゃないぞ?本心だって。本心」

大鯨「うう…。恥ずかしいです。艦隊には大和さんや鳳翔さん、間宮さんだっているんですよ?褒め殺しに合ってる気分です」

提督「それは謙遜だよ。今名をあげた子達にだってお前の料理の腕は負けてないさ」

大鯨「提督…」

提督「少なくとも俺は大鯨の料理が一番好きだな。…こっちにおいで。大鯨」

大鯨「…もう」

提督「可愛いよ」チュッ

大鯨「あ…んっ…」

提督「今日の夕食も美味しかったよ。ありがとう。ふーっ」

大鯨「あっ…耳は…ダメっ……ですっ…」ビクッ

提督「デザートは…鯨のお肉が食べたいな?」チュッ

大鯨「もう…っ…!あふっ…!や…そ、そうだ!しょ、食器を下げなきゃ…!んっ!」

提督「な?いいだろ?」サワサワ

大鯨「今は…ダメです…っ!まだ執務が残って…ああっ!」

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注意入れ忘れました
R18(意味深)です

提督「そんなこと言って…お前だって期待してるんだろ?随分と濃い雌の臭いだ」クンクン

大鯨「や…あ…そんなところ…嗅がないで…」

提督「大鯨の料理は美味しすぎるんだ。食べ過ぎてしまう。栄養も豊富で精も付くし…体力を持て余してしまう」スー…ハー…

大鯨「くは…あ…ああ…」

提督「このままでは少し運動しないと太ってしまうな?そうしたら大鯨の責任だ。そうなる前に協力してくれないか?」チュッ

大鯨「あ♡…もう。仕方のない人…」ギュッ

提督「ん…大鯨に抱きしめられると安心するな…子供の頃に戻ったみたいだ」

大鯨「こんなに大きくしてそんなこと言っても説得力ありませんよ、いやらしい提督。…ちょっとだけですよ?」

提督「ああ。わかってるさ」

大鯨「それじゃあ…来てください……」

提督「ほら。やっぱり期待してたじゃないか。大鯨は変態だな」

大鯨「…もうっ。少しお料理、質素なものにしたほうがいいです?」プクッ

提督「それは困る。毎食楽しみにしてるんだ。お前まで鳳翔さんみたいな全体的に茶色い料理になったら悲しいよ」

大鯨「それは鳳翔さんに失礼です…」

提督「はっはっは」                                     パリン

提督「ん?」

提督「ん?なあ大鯨。今何か割れなかったか?」

大鯨「え?いえ。食器は割れないようどかしましたし…あの、提督。それより私、もう…」モジモジ

提督「あ…ああ、そうだったな。悪かった。それじゃいくぞ」

大鯨「はい…早く…沢山大鯨をお召し上がり下さい…♡」



パコパコパコ   <あっ♡あっ♡あっ♡
         


  執務室

――――――――――――――――――――――――――――――――
   扉
――――――――――――――――――――――――――――――――
 鳳翔「…」  ゞ ←割れた湯のみの残骸

  廊下



数時間後
居酒屋鳳翔

鳳翔「…」シャーコシャーコシャーコ

コンコン

鳳翔「…はい」

武蔵の声「失礼する。今日はやっていないのか?」

鳳翔「え…あ…!いけない、もうこんな時間!急いで開けなきゃ!」バタバタ

武蔵「なんだ忘れていたのか?鳳翔らしくないミステイクだな」

鳳翔「今店の扉開けますのでちょっとお待ちください!」タタタタ

ガチャッ

武蔵「やあ。今夜もよろしく頼むよ」

鳳翔「武蔵さん…ようこそ居酒屋鳳翔へ」

武蔵「って、暗いな!?店の中!」

鳳翔「あらやだ私ったら。電気も点けるの忘れてるなんて」

武蔵「すまないな。何か仕込みでもしてたのか?」

鳳翔「あ…いえ。そろそろ包丁の切れ味が悪くなってきていたので、研いでいたんです」

武蔵「…あの真っ暗な店の中で?」

鳳翔「ええ…ちょっと思うところがあって」

武蔵「素人の私が言うのも何だが…刃物を扱う時にそれはまずくないか?」

鳳翔「…」

武蔵「…まあいいさ。それよりも腹が減ってかなわん。今日のおすすめは何だ?」

鳳翔「そうですね…今日は鶏と大根の煮物とか上手く煮えてますよ」

武蔵「いいね。それを頼もう。それに冷を付けてくれ」

鳳翔「はい。ちょっと待って下さいね。これ、お通しのきんぴらごぼうです」スッ

武蔵「ありがとう」

鳳翔「…」カチャカチャ

武蔵「ん…ンマイな」ポリポリ

鳳翔「…お待たせしました」

武蔵「待ってました。ああ、すまない。ついでに古漬けも頼めるかな?」

鳳翔「…古漬けですね?」

武蔵「チビチビ」

鳳翔「…」ゴソゴソ

武蔵「…いいな。この煮物。大根に味噌の味がしっかり染みてて実に美味い。鶏肉もほろほろと口の中で崩れる」

鳳翔「ありがとうございます。…どうぞ、古漬けです」

武蔵「おお。いつ見てもきれいに漬かった実に見事な胡瓜の古漬けだ」

鳳翔「他にご注文は?」

武蔵「そうだな…少しがっつりいきたい気分になってきた。魚は何かないか?」

鳳翔「…ホッケの干物とか」

武蔵「いいな。それと、筑前煮。あと飯ものも欲しいな」

鳳翔「……茶飯があります」

武蔵「最高だな!それも頼む!」

鳳翔「…」

武蔵「ん?どうかしたか?」

鳳翔「あの、ちょっとご相談が」

武蔵「?」

武蔵「ああ、いいだろう。この武蔵で何か構わんならいくらでも相談に乗るが…」

鳳翔「ありがとうございます…では、その…」

武蔵「ああ」

鳳翔「あの…」

武蔵「なんだ?」

鳳翔「その…」

武蔵(どうでもいいが早くホッケ食べたいなぁ…)

鳳翔「私の料理って…その…そんなに茶色いでしょうか!?」

武蔵「…はあ?」

30分後

武蔵「ふむ…そういうことがあったのか」

鳳翔「ええ…私もう、なんていうか悲しくて悲しくて…」シクシク

武蔵「なるほどなぁ…」

鳳翔「大鯨さんがいい子なのは知ってますよ?でも提督ったら、彼女が来てからもうかれこれ4ヶ月ずぅっと彼女を秘書艦にしっぱなしじゃないですか!」

武蔵「あいつが来てからもうそんなになるか…」

鳳翔「それまではずっと秘書艦の役割はローテーションを組んで交代制だったのに…」ゴキュゴキュ

武蔵「あ、それ私の徳利…」

鳳翔「彼女が来てからの提督は…んっぐっぐ」ゴッゴッゴ

武蔵「…」

鳳翔「いけず過ぎます!!」プッハーーー

武蔵「…いい飲みっぷりだな。もう一本徳利貰えるか?」

鳳翔「それに最近は勤務時間内外問わず身体を重ねて…んーーーー!!!」ゴッゴッゴッ

武蔵(一升瓶直接かよ)

鳳翔「…」ピタッ

武蔵(止まった)

鳳翔「……はぁ。すみませんお見苦しいところをお見せしまして」

武蔵「いや…いいさ。そうだな。確かに最近のあいつらは少々常軌を逸しているかもしれん」

武蔵「このままでは艦隊の士気にも関わるかもしれんしな。この武蔵の方からも一言小言を交え釘を差しておこうじゃないか」

鳳翔「武蔵さん…申し訳ありません」

武蔵「いいさ。ところで、そろそろホッケ貰えるか?」

鳳翔「やだ…ごめんなさい。すぐに用意しますね」

武蔵「ああ。頼む」

鳳翔「えっと、あとは筑前煮と、茶飯と…」パタパタ

武蔵(やれやれ…提督にも困ったものだ)

武蔵(こんなにも素晴らしい女性に明らかに慕われていながら、にべもなかったというのに)

武蔵(大鯨相手には目に見えて依怙贔屓してあまつさえイチャつく始末)

武蔵(まったくあの男は…)




武蔵「あんな役立たずのどこがいいんだ?」


鳳翔「何かおっしゃいました?」

武蔵「あ…いやすまん。なんでもない。ただの独り言だ」

鳳翔「そうですか。はい、茶飯と筑前煮です。ホッケは今焼いていますので少々お待ちくださいね」

武蔵「ああ、ありがとう」

武蔵(いかんいかん)

武蔵(私は何を言っているんだ。大鯨はあれでも彼女なりに精一杯やっている)

武蔵(仮にも奴は仲間だぞ。それを役立たずだなどと…いくらなんでも失礼ではないか)

武蔵(そんな風に思ってしまうこと事態が和を乱す行為だ。恥知らずな。これではあいつらを叱れんだろう)

武蔵(鳳翔の泣き言に当てられたか?馬鹿な。彼女も自分の言ったことで仲間をそんな風に見られることなど望むことではないだろう)

武蔵(しっかりしろ武蔵。とりあえず…食事を終えたらまず一度執務室に立ち寄って…二人まとめて説教して……)

ガラッ

武蔵「む…?」

鳳翔「あらいらっしゃい」

武蔵「お前は…」

加賀「…」ムスッ

武蔵「加賀か…」

1時間後

ガヤガヤガヤ

赤城「すみません茶飯おかわりください」

武蔵「…」

蒼龍「えー!それじゃあ鳳翔さんも見ちゃったんですかー!?」

赤城「すみません筑前煮ください」

鳳翔「いや…私は見たというか、ドア越しに立ち聞きしちゃったというか…」

赤城「すみません焼き鳥串盛り合わせ3人前ください」

飛龍「うわぁ…失礼ですよね。私達が作戦から帰還して武器の整備とか、報告書作ってるような時間に!パコパコパコパコって!」

赤城「すみませんぬか漬けください」

蒼龍「飛龍お下劣…」

赤城「すみません生姜焼きください」

加賀「きっと私達が命懸けで戦っている時もあの役立たずのやることは同じだと思うわ。頭にきます」

赤城「すみません赤魚の煮付けください」

飛龍「あっはっは!役立たずなんて、加賀さんったら言い過ぎー!」

赤城「すみませんしめ鯖ください」

瑞鶴「でも加賀の言い分も一理あるって。あいつ役立たずもいいところでしょ?あいつ一人で敵の駆逐沈めれられんの?」

赤城「すみませんしぐれ煮ください」

翔鶴「瑞鶴ったらそういう言い方は駄目よ。大鯨さんはあれでも頑張ってるんですから。あれでも。ええ、あれでも」

赤城「すみません釜飯ください」

武蔵(大変な集団に巻き込まれてしまった…)

瑞鶴「翔鶴姉!でもさ!でもさ!あいつあんな弱っちいくせに、いくら強くするためだからって、主力艦隊の面子が何度も護衛で駆り出されるのおかしくない!?」

赤城「あれっ?鳳翔さん、昨日まであん肝なんてメニューにありましたっけ?」

翔鶴「そうね…演習でも最近は大鯨さんがずっと旗艦よね…」

赤城「いえ、なかったですよね!?絶対なかったですよね!?だってあったらこの私が見逃してるはずありませんもの!」

加賀「私なんか相手が旗艦だからって攻撃から庇わさせられました。納得いきません」

赤城「うわぁ嬉しいなぁ…私あん肝大好きなんです!」

蒼龍「いや…それは納得しましょうよ」

赤城「こういうメニューは大体、期間限定ですよね?私、あるうちにいっぱい注文しますから切らさないでくださいね?」

飛龍「加賀さん時々後ろから射殺しそうな顔してますよね。やめてくださいよ?いくらなんでも」

赤城「あれっ…?でも、期間限定メニューは普通、おしながきには加えないで今日のおすすめとかと一緒に黒板に記していませんでしたっけ?」

瑞鶴「やっちゃえやっちゃえ…って言いたいところだけど、今の提督さんのあいつへの入れ込みよう見たらそれしたら解体されちゃいそうよね」

赤城「そうですよね?だっておしながきは一度書いたら修正できませんし…鳳翔さんも今まですんなことしたこと一度もなくって…」

加賀「頭にきます」

赤城「え…待ってください?でも…あれ?ということは…嘘…まさか…」

翔鶴「酷いですよね。艦隊のエースはわた…加賀さんなのに。こんなに頑張っているのに実力で見てもらえないなんて」

赤城「!!まさか!!えっ?本当に!?」

加賀「…」イライラ

赤城「っていうことはもしかしてこれからは常時メニューに追加されてるってことですか!?本当に!?いいんですか!?」

武蔵「お前たち少し落ち着け」

赤城「やったーーーー!!やったぁ!やったやったやったーーーーーーー!私本当に嬉しいです!!!!」

武蔵「赤城は別の意味で落ち着け」

赤城「~~~♪」パクパクムシャムシャガツガツモグモグシャッキリポン

瑞鶴「あーあ。ほんっと、嫌になっちゃうなぁ。結局世の中顔?って感じ」

蒼龍「瑞鶴だって顔は負けてないよ。十分かわいいって」

瑞鶴「でもぉ…」

加賀「五航戦の貧しい方は貧しいのが原因ではなくて?」

瑞鶴「あん?どこ見て言った」

加賀「心当たりはあるようね」

瑞鶴「ムッカつくなぁ…あんたの場合はその性格よね。敗因」

加賀「…まだ負けてません。勝負はこれからです」

瑞鶴「どうだか。もう提督さんの目にあんたなんか眼中にないんじゃないの?」

加賀「そんな…!そんなはずはありません!」ガタッ

飛龍「わっ、わっ!加賀さん落ち着いて!ここ鳳翔さんの店!」

蒼龍「加賀さんがこんなに大きな声出すの初めて見た…」

加賀「…ごめんなさい」

翔鶴「瑞鶴?」

瑞鶴「…いや、私の方こそ悪かったわよ」

加賀「いえ…かまわないわ。そうよね…とっくに練度が最大値なのにケッコンカッコカリの指輪を渡して貰えないのは…そういうことよね…」

瑞鶴「あ…」

加賀「私は結局…提督にとっては女ではなくただの便利な兵器なんだわ」グスッ

瑞鶴「あーもー…」

飛龍「私なんかまだ改二にすらなってないのに…」ボソッ

蒼龍「私も。……すんごい頑張ってるのになぁ」

武蔵(まずいなこれは…)

武蔵(このままでは艦隊の士気にも関わるとか和が乱れるとか)

武蔵(「このままでは」どころかとっくに洒落にならない影響が出始めている…)

武蔵(ここはやはり私が早急になんとかしなくては…)

武蔵(よし)

武蔵「鳳翔。おあいそ」

鳳翔「もういいんですか?」

武蔵「ああ。もう腹いっぱいだ。また来るよ」

鳳翔「ええ。では金額はこちらで」

武蔵「ああ。ほらこれで…じゃあ今日はこれで」

鳳翔「ありがとうございました」

武蔵「…」ガラッ

ピシャン

空母s「「「「「「…」」」」」」

加賀「…行きましたか」

蒼龍「ですね」

鳳翔「?」

翔鶴「戦艦は随分長っ尻ですね」

瑞鶴「よく食べるからね。…あれが巨乳の秘訣なのだろうか」

飛龍「やめとけやめとけ。真似しても太るだけだって」

蒼龍「…こほん。さて。では…改まって鳳翔さん」

鳳翔「はい?」

翔鶴「…ふふっ」

飛龍「くすくす」

加賀「…」ニタリ

赤城「…」モグモグ

瑞鶴「ずいずいずい…」

鳳翔「…どうしたのかしら?皆さんそんな笑顔で…」

蒼龍「ちょっと折り入って、ご相談が」クスッ

同時刻
執務室

大鯨「はぁ…はぁ…はぁ…」

提督「ふふ…くったりした大鯨も色っぽいな。艦娘には珍しく非力で華奢なのもいい」

大鯨「て、ていとく…わたし…もう…」

提督「わかってるさ。もう限界なんだろう?俺もそろそろ限界だ。最後に中に出すぞ。ケツ向けろ」グイッ

大鯨「んぐっ…♡」

提督「はぁはぁはぁ…」パンパンパン

大鯨「あっ…!はぁっ…!ああああ…!」

コンコンコンコン

提督「ん?」ピタッ

大鯨「え…?」

提督「誰だ?こんな時間に」ポイッ

大鯨「あ…」ドサッ

武蔵の声「提督。まだいるんだろう?私だ。武蔵だ。ちょっといいか?」

提督「ああ。ちょっと待ってろ今開ける」

大鯨「あの…」

提督「大鯨。早く服を着て持ってきた食器を下げろ。武蔵がわざわざ来たということは何か緊急の用事かもしれんからな」ゴソゴソ

大鯨「あ、あの…」モジモジ

提督「なんだ?おい早くしろ。仕事の邪魔だ」

大鯨「…す、すみません」ゴソゴソ

武蔵の声「まだか?提督」

提督「ああ。すまない、今行く」

大鯨「…」

提督「どうした?何か用か?」ガチャッ

武蔵「…やはり大鯨もいたか。ご苦労なことだな?もう勤務時間はとっくに終わっているが」

提督「ああ。仕事が一息ついて珈琲を持ってきてくれていたんだ。大鯨はできる秘書だよ」

武蔵(…ふうん。随分とイカ臭いコーヒーもあるものだな)

大鯨「あの…すみません、今下がりますので」

武蔵「待て」

大鯨「ひっ…!」ビクッ

武蔵(…しまった。思わず低い声が出てしまった。怯えさせてしまったか?)

提督「大鯨。早く食器を下げに行け」

武蔵「いや、いいよ提督。大鯨にも用があるんだ。むしろここにいて欲しい」

大鯨「あ…そ、それじゃあ…その…」

提督「いいや。大鯨。早く行って来い」

大鯨「あ?あの…」

武蔵「提督?聞こえなかったのか。私は大鯨にも用があると言ったのだが?」

大鯨「えっと…」チラッ

提督「駄目だな。大鯨にはまだ仕事がある。大鯨。早く行け」

大鯨「あ、あの…えっと…えっ?」

武蔵「仕事?それはこの武蔵を袖にしてまでする必要のある要件なのか?おかしいな。先ほど仕事が一段落ついたと来た記憶があるのだが」

大鯨「あ、あの…」

提督「緊急の案件を思い出した。大鯨。食器を下げたら戻ってくる前に倉庫に行って新開発の兵器に関する提案書に関する資料を持ってこい」

大鯨「えっと…」チラッ

武蔵「…ちっ」

大鯨「……あ、あの、それはどういった…」

提督「どんな資料かはわかるよな?大鯨」

大鯨「あ…えっと…は、はい……し、失礼します……」

大鯨(また…だ…)

大鯨(提督は、優しい……)

大鯨(いつもニコニコしていて、私の料理をとても美味しそうに食べてくれるあの人のことが私はとても好き)

大鯨(お仕事の時は凛々しくて、キビキビしていて能力も人望もとても高い。艦娘の誰もが彼のことを慕って…あるいは恋心を抱いている)

大鯨(そんな彼が私のことを迎えた後、それからずっと私を秘書艦に据えて、ずっと寵愛してくれて、やがて身体を求めてきてくれて…)

大鯨(そんな彼のことを、私も好きになるのに、それほど時間はかからなかった)

大鯨(それからずっと、私は彼のことが愛おしい。その思いは日に日に強まるばかり)

大鯨(今ならきっと、この命を捧げるのも厭わないくらいに…)

大鯨(……けれど時々とても怖いことがある)

大鯨(さっきみたいに、身体を重ねた後…あの人は、急に冷めたような目つきになって私のことを見ることがある)

大鯨(そのたびに私は背筋が寒くなる。……捨てられるんじゃないかって)

大鯨(私は、弱いから)

大鯨(私は他の艦娘の皆さんみたいに戦いで役に立てないから…そんな役立たずの私の事を、ある日突然提督が見放すんじゃないかって)

大鯨(だから私は、いつしか精一杯演じるようになった。身体を…)

大鯨(本当は、無節操に、獣みたいに身体を重ねるのは、あまり好きじゃない)

大鯨(けれどあの人はそれが好きだから…彼は、私の身体を貪るのが好きだから)

大鯨(私は、あの人に見放されないように…卑しい雌犬を、精一杯に演じるんだ)

大鯨(……どうしてこうなっちゃったのかな)

倉庫

大鯨「…」キョロキョロ

大鯨(食器を下げたから一応来たけれど)

大鯨(新開発の兵器に関する提案書に関する資料…なんて)

大鯨(私は今までそんな話があったなんて一度も聞いたことがない)

大鯨(提督は明らかに私をあの場から追い出したがっていた)

大鯨(だから、きっとあれは口からでまかせなんだろうけれど)

大鯨(でも、そうだとしても黙ってお部屋に帰る訳にはいかないよね?)

大鯨(それにあの部屋は……)

大鯨「…」

大鯨(……いや。とにかく、ここで時間を潰していればきっと提督が迎えに来てくれるはず)

大鯨(それまで、せっかくだし倉庫の整理でもしていよう)

大鯨「うん…しょ…っと」

大鯨「…うわ。埃、すごい。まずは掃除しなきゃ」

大鯨「えっと、はたきはどこに……」

バターーーーン!!!

大鯨「ひっ!?」ビクッ

大鯨(な、なに!?なになに!?)

暁「あれー?大鯨さん?」

大鯨「あ、暁ちゃん?どうしたの?」

暁「ねえ大鯨さん。時津風見なかった?」

大鯨「時津風ちゃん?いいえ、見てないけど…」

雷「本当に?隠すとためにならないわよ!」

大鯨「た、ためにって…隠すも何も、ここにいるのは見ての通り掃除中の私だけだけど…」

電「……確かにいなさそうなのです」

響「当てが外れたみたいだね。次に行こうか」

雷「ちぇー」

暁「それじゃあ次行きましょう!他のみんなより私達が先に見つけるんだから!」

電「それでは失礼するのです」

大鯨「あ、う、うん…はい…」

雷「もー!どこ行ったのよ出てこい時津風ー!」

響「雷。大声出したら逃げられる。ここは作戦を練りなおして…」

バタン

大鯨「なんだったのかしら。……かくれんぼ?」

大鯨「」パタパタパタ

大鯨「ん…しょ…こ、このダンボール、お、重い…」ズズッ

大鯨「…ふう」ドスッ

大鯨(さっきの子らに手伝って貰えばよかったかな?)

大鯨(でも、悪いかな。せっかくみんなで遊んでるのに……)

大鯨(そうよね。あの子らは毎日遠征で沢山働いてる子たちですもの。たまの休憩時間くらい…)

大鯨(……しっかり役になってる子たちですもの。私と違って)

大鯨「…はぁ」

ガチャッ

大鯨(また誰か来た?さっきの口ぶりだと、駆逐艦の子らで大かくれんぼ大会でも開いるみたいだし、別の隊の子たちかな?)

「…」コツコツコツ

「…」スタスタ

大鯨(ゆっくり近づいてくる。さっきの子らと違ってもう少し慎重に探すタイプって感じね。足音からすると…2人?)

大鯨(でも残念。時津風ちゃんはこの部屋にはいないわよ。埃がたくさん舞ってるし、身体に悪いからそれを告げて出て行ってもらおうかし…)

バシャッ

大鯨「…えっ?」

大鯨(え…?なに?これは…)

大鯨「…」ビショッ

大鯨(水…?服が……濡れ……)

ガコンッ

大鯨「きゃっ!?」

大鯨(嘘!電気が消えた!?もしかして今の、ブレカーが落ちた音!?)

大鯨「えっ!?えっと…えっ!?」

??「クスクスクス」

??「ふふふふ…」

大鯨「だ、誰!?そこにいるのは…」

カッ!

大鯨「まぶしっ…!」

大鯨(な…今度は探照灯の光!?一体何が起こって…いたずら?それにしては危な…)

「早く!早く!」ヒソヒソ

「あははは!」ヒソヒソ

大鯨「ま、待ちなさ…」

バタンッ!!

大鯨「あ……」





大鯨「……まっくらだ」



今日はここまでにします!
艦娘のみんながいっぱい笑ってるssを書こうと思います!
大鯨かわいいよね!

翌日
艦娘用食堂

大鯨「…」

ザワザワ アハハハ ヤダー クスクス

大鯨(…昨日のあれはなんだったんだろう)

大鯨(私はあれから、犯人を見つけることはかなわなかった)

大鯨(当然よね。真っ暗な倉庫を携帯のライトを頼りに手探りで歩き、ブレーカーをようやくの思いで入れなおした時には15分も経過していた)

大鯨(それだけ時間がかかってはもうなんの形跡も見つかるはずがない。私は諦めて濡れた服を着替えに一度自室へと戻った)

大鯨(…手早く着替えを終え、再び倉庫に赴いて掃除を再開した私は、そこでいつの間にか携帯に着信が届いていたことに気づく)

大鯨(提督からのものだった。私が着替えに行っていた間に、倉庫に私を迎えに来ていたらしい)

大鯨(どこで油を売っていたんだとしこたま怒られた)

大鯨(…私が何をしたっていうの?)

大鯨「…」グスッ

大鯨(あのあと提督はずっと不機嫌そうにしていて針のむしろのような気分だったし…)

大鯨(エッチの続きする雰囲気にもならず、結局すぐにもう部屋に帰っていいって言われて…)

大鯨「…はぁ。忘れましょう。それより早くご飯食べちゃわないと」

大鯨「今日は何を食べようかな?えっと、サラダに、フルーツに…飲み物は…」

アハハハ!!!

大鯨「…」チラッ

摩耶「えー?それマジかよ?話盛ってんじゃねーだろーなー」

鈴谷「マジマジ!ほんとなんだってば!チョーウケるっしょ?」

木曾「ははは。その場にいたかったぜ。見てみたかった」

天龍「だよなー!でも俺がいたら一発ぶん殴ってやったのになぁ」

球磨「はっはっは。それが一番の笑いどころクマ」

天龍「あ?んだ?てめぇ」

摩耶「あははは!まあまあそうキレんな天龍!」

大鯨「…」

大鯨(何を話してるかはよくわからないけどあのグループはなんだか怖いなぁ…)

大鯨(いつもコーヒーサーバーの前の机に陣取ってるから絶対近く通らないといけないし…)コソコソ

大鯨(今のところ声をかけられたことはないけれど、一人じゃいつ絡まれるか…)ソロソロ

鈴谷「そんでさ、さっきの話の続きなんだけど」

木曾「お?なんだなんだ、続きあるのか?」

球磨「続き聞きたいクマ!」

摩耶「…」ジー

大鯨(はぁ…一緒にごはん食べれる同型艦とかいる人達が羨ましい…)

大鯨「…」スタスタスタ

摩耶「…」

天龍「ん?どうしたんッスか?摩耶さん」

摩耶「あ?いや…さっきまでそこに例の秘書艦様がいたからよ」

天龍「ああ」

球磨「ん?どうかしたクマ?」

天龍「大鯨がいたんだってよ」

球磨「ふ~ん…」

鈴谷「え?なになに?噂をすれば影ってやつ?」

天龍「そんな感じだな」

鈴谷「いやーそりゃウケるね。マジタイミング良すぎっしょ!」

摩耶「なんてったって秘書艦様だからな」

球磨「摩耶ったら、そのギャグわけわかんねークマ!あははは!」

木曾「ははは…そうだ、天龍ぶん殴りに行ってくるか?」

天龍「あはははは!いやーきついわ。提督に告げ口されたら俺解体されちまう」

木曾「ぷっ…!…くふふ…それもそうだな。ふふふ…なあ?摩耶姐…」

摩耶「笑えねーなその冗談」

木曾「…」

天龍「…すんません」

球磨「…ちっ」

大鯨「…」モソモソ

大鯨(はあ…一人で食べるごはん美味しくない…)

大鯨(早く食べ終えてすぐ執務室に行かなきゃ)

大鯨(それで、すぐ提督に朝ごはん作って、今日のスケジュールの確認して…)

金剛「…」スタスタ

大鯨(あ…金剛型のみなさん。いつ見ても華やかよね…)

金剛「!」

大鯨「…?」

金剛「shit…」ボソッ

大鯨「え?」

金剛「…」

大鯨(い、今なにか聞こえたような…)

比叡「待ってくださいお姉さま~!」

榛名「比叡お姉さま!プレート運ぶの、榛名もお手伝いします!」

霧島「比叡お姉さま?私の計算では朝からこの量のコーンフレークはちょっとカロリーオーバーな気が…」

比叡「っと、金剛お姉さま?席ちょうど4人分空いていますし、ここでいいですよね?」

金剛「…」

比叡「お姉さま?」

金剛「…はぁ」

大鯨「…?」

金剛「……あーあー。比叡?榛名?霧島?なーんか、ここ、臭くないデスか?」

大鯨「え?」

比叡「お姉さま?」

榛名「…」チラッ

大鯨「…」

榛名「…そうですね。お姉さま。ここはちょっと臭いです。榛名大丈夫じゃありません」

霧島「…あー。あー…」

大鯨「…?…?」キョロキョロ

比叡「そうでしょうか?お姉さま。比叡には特に変な匂いは感じられませんけど…」

金剛「クンクン…んー。それはいけないヨー比叡ー。お鼻が詰まってる可能性もありマース。一回病院行っとく?」

比叡「え?病院!?私が病院行かなきゃ行けないレベルって…今そんなに臭ってます!?どんな!?」

金剛「そうネー。例えて言うなら…」

大鯨「…?」クンクン

金剛「無能の癖して身体で地位を買っちゃうような卑しいBitchの臭いカナー」

大鯨「…」

大鯨「……!?」

榛名「榛名も感じます。殿方に擦り寄る雌犬の嫌らしい臭い…鼻がもげそうですお姉さま」

金剛「それはいけないネー榛名。こんなとこに一刻もいられないヨ。ほら、霧島と比叡も。あっち行こ?」

霧島「…そうですね。少なくとも誰もいい気分にはならないでしょうし。…行きましょ?比叡お姉さま」

比叡「え?あー……あっ…!……ひえー」

金剛「どうしたの?比叡」ニコッ

比叡「な、なんでもないです…そ、そうですね、あっち行きましょ…」スタコラ

霧島「あっ!待って比叡お姉さま!」スタコラ

榛名「…」

榛名「…榛名許しませんから」ボソッ

大鯨「…」

榛名「…」スタスタ

大鯨「…」

金剛「…ヘイ」

大鯨「…」

金剛「…ヘイ。こっち向きなヨ」

大鯨「…なんでしょうか」

金剛「んー…」

大鯨「…」

金剛「いや…ネ?特にそんな大事な用があるってわけじゃないんだケド…さ」

大鯨「…」ゴクリ

金剛「あんまり調子のってるとそのうち痛い目合うヨ…って。忠告」

大鯨「そんな。私は全然調子に乗ってなんか…」

金剛「黙レ」

大鯨「…」

金剛「ま、そういうわけデース。こんな世の中だもん、お互い敵と殺しあってない時は楽しくやりたいヨネー」

金剛「そう思わナイ?ん?」

大鯨「…」

金剛「ふふっ…まあそんな顔色青くしないデヨ。これじゃあ私がいじめっ子みたいデース」

金剛「私は仲良くやりたいって言ってるだけダヨ?そこんとこちゃんとわかってる?Do you understand?」

大鯨「あの…」

金剛「おっと。妹達を待たせてるんデシタ。それじゃあ私は今回のとこはこれで」

金剛「それじゃあ、またネ。バイバイ」スタスタスタ

大鯨「…」

大鯨(そう言って金剛姉妹が立ち去って行った後、その場に一人とり残された鈍い私はようやくそのことに気付いた)

大鯨(周りの視線が…昨日までと違う)

大鯨(遠巻きに私を見ていた彼女たちの目が、あるいは私など視界にも止めなかった彼女たちの目が)

大鯨(私の全てを無遠慮に値踏みするよう突き刺さるのを感じる)

大鯨(いいや…違う。これはもっと直接的なものだ)

大鯨(喉に突き刺さるような視線…私を獲物と見定めた狩人の視線)

大鯨(艦隊の中心人物の一人である金剛さんはとても目立つ存在)

大鯨(この鎮守府における古株の一人であり、戦力的な意味でもエースに近い)

大鯨(聞いた話では私が来る前にはあのあ号艦隊決戦で決定的な役割を果たしており、その発言力が絶大なことはここで暮らせば3日でわかる)

大鯨(提督がまだ大佐の地位だった頃には秘書艦をほぼ毎日一人で引き受け、公私ともに彼を支えていたとも聞く)

大鯨(そんな彼女が私のような実績のない新人に対し、明確な敵対勧告を放ったらどうなるか)

大鯨(それはお墨付きを与えるということと同義)

大鯨(私がこの鎮守府に着任し、秘書艦の任を受け、あの人に愛されて)

大鯨(身体を重ねる度に、共に時間を過ごす度に憎悪を増していったあの視線の持ち主たる艦娘達への…)

大鯨(私への私刑行為への、実質的なGoサインのようなものだ)

大鯨(そして事実この一件の後、私の鎮守府内での立場はすぐに最底辺へと成り果てることになる)

大鯨(そう、例えば…)

食堂
調理場

大鯨「よし…っと。これで今日の提督への朝ごはんは完成」

大鯨(お味噌汁と卵焼き、鮭の切り身。理想的な日本人の朝ごはん!)

大鯨(提督は私が来てから少しして、朝は私の手料理しか食べなくなった)

大鯨(だから、秘書艦としての私にとって一日の最初の任務は彼にご飯を作ること)

大鯨(最初はなんでも美味しい美味しいと食べてくれるあの人の好き嫌いがわかりにくかったけれど)

大鯨(食べている様子をじっくり観察しているとだんだんわかってくることがあった)

大鯨(お味噌汁の具はお豆腐よりお野菜が好き。お魚を綺麗に食べるのが得意)

大鯨(納豆は苦手。卵焼きは甘いものが好き。食後は和食でもコーヒー。砂糖は入れない。ミルクは気分次第)

大鯨(一度、毎朝早くに起こして作らせてすまないと謝れたことがある)

大鯨(でも私は全然苦じゃないですよ。だって、あなたの食べてる様子が好きだから)

大鯨(なんて、あの時は恥ずかしく言えなかったけれど…)

大鯨「…いつかは、伝えたいな…」

大鯨「…はぁ」

那智「なんだ?貴様まだこんなところにいたのか」

大鯨「きゃっ!?」

那智「何をしている?…ああ。例のあれか。呑気なものだな。艦娘が戦いの準備もせずに料理など…」

大鯨「す、すみません。もう終わりましたので、すぐに片付けます!」

那智「別にいいさ。それがお前の仕事なのだろう?ならしっかりやれ。まったく…そんなことを命じるあいつもあいつだな」

大鯨「あ、あう…」

那智「前はもっと真面目で分別のできる男に見えたものだがな。いつからとは言わんが随分と腑抜けになったものだ」

大鯨「あ、あの…」

那智「ま、それでも艦隊の指揮の腕は未だ衰えていないのだけは認めるがな。しかし飲みに誘っても生意気に断るようになったし面白くない」ブツブツ

大鯨「す、すみません…」

那智「何故貴様が謝る。なんだ?あいつの代理人にでもなったつもりか?」

大鯨「い、いえ…そういうつもりじゃ…」

那智「…はぁ。もういい。どのみち私にはこういったやり方はあまり向いていないな」

大鯨「え…?」

那智「なんでもない。こちらの話だ」

大鯨「は、はあ…」

那智「…一言言っておくぞ」

大鯨「…な、なんでしょうか」

那智「私は貴様が嫌いだ」

大鯨「…」

那智「だから貴様がこれからどうなろうが私にとっては知ったことではないし、興味もない。勿論助けるつもりもない」

大鯨「…」

那智「だが…まあ…多少の同情は禁じえんだろうな。哀れなやつだ」

大鯨「そ、それって…」

那智「それともう一言だけ」

大鯨「…はい」

那智「羽黒には近づくな。それがお互いのためだ」

大鯨「羽黒ちゃん…」

那智「ではな。忠告はしたぞ」

大鯨「え…な、那智さん!?それって…」

大鯨「…行っちゃった」

大鯨(羽黒ちゃんが…どうしたのかしら)

大鯨「って、わあ!もうこんな時間!」

大鯨「大変。提督をお待たせしちゃった。きっとお腹を空かせてるわ。急いでごはんを運ばないと…」

青葉「おやおやー?なにやら調理場から美味しそうな匂いがしますねー!」

大鯨「あ、青葉さん…」

青葉「おっ!大鯨さんじゃないですか!どーもどーも!青葉です!」

大鯨「ど、どうも…おはようございます」

青葉「それ、今日の司令官の朝ごはんですか?」

大鯨「は、はい…一応…」

青葉「ふーん…鮭の切り身と味噌汁と…卵焼き」ジロジロ

大鯨「…」

青葉「なんかパッとしないですねぇ」ニコッ

大鯨「…」

青葉「なんかおもしろいことあるかなーって期待して見たのに、これじゃ取材する価値もありませんね。残念」

青葉「なんていうか、なんの面白みもないがっかり料理ですね。司令官から前に大鯨さんはお料理上手だって伺ってたので期待はずれですよ」

大鯨「あ、あの…す、すみません」

青葉「いえいえお気になさらず。勝手に期待した青葉が悪いんですし」

青葉「それより自分の分は?」

大鯨「あ、あの…食堂で…」

青葉「ふーん。どうして?せっかく司令官の分作るんなら自分の分も作って一緒に食べればいいのでは?」

大鯨「それは…」

大鯨(本当はそうしたいけど…でもそれをしたら他の提督のことが好きな人に恨まれそうだから…)

青葉「あ、分かった!もしかして司令官なんかとごはんを一緒に食べたくないとか!」

大鯨「それは違います!!!」

青葉「わっ!びっくりした」

大鯨「あ、す、すみません…」

青葉「いえいえ~こちらこそなんだかすみませんね~」

大鯨「で、でも…本当に違うんです。それだけは…絶対に…」

青葉「へ~。ふ~ん。ほ~~~」

大鯨「と、とにかく、そういうことですので。すみません、今ちょっと急いでいて…」

青葉「あ、そうなんですか。それではあんまりお引き止めしても申し訳ないですね。ではではどうぞ行ってらしてください」

大鯨「はい。すみません失礼します…」ガチャッ

青葉「恨まれるのが怖かったなら秘書艦なんかさっさと辞退すればよかったのにね」ボソッ

大鯨「え?」

青葉「いってらっしゃ~い」ニコッ

パタン

大鯨「…」

大鯨(…今、上手く聞き取れなかったけれど最後に何か言われたような…)

大鯨(…提督をお待たせしてるんだった。急いでごはんを届けよう)

大鯨「…」ブルッ

大鯨(なんだろう。寒気が…)スタスタ

大鯨「…」スタスタ

クスクス

大鯨「…」スタスタ

ヒソヒソ

大鯨「…」

チッ

大鯨「…えほんっ!けほっ!」

…クスクス…エホンッ!ケホッ!…クスクスクス

大鯨(…駄目だ。執務室までの廊下にいる艦娘が全員私のことを見ているように感じる…)

「役立たず」

大鯨「っ!」ビクッ

大鯨(だ、誰!?)クルッ

シーン

大鯨「…」

大鯨「…」クルッ

大鯨「…」スタスタ

クフフフ…ククク…クスクス…

大鯨(なんなのよ…!)

大鯨(もう知らないわ!早く提督にごはんを届けましょう!早足で急いで…)スタスタ

クスクス…フフフ…ハハハハ…

大鯨(うううう~~~~~~!)グスッ

今日はここまでにします!
艦種別け隔てなく楽しそうにお話する艦娘がかけて僕まで幸せな気分です!
大鯨かわいいよね!

大鯨「…」スタスタ

???(CV:Steven Ogg)(以下???T)「・・・・・・よう、そこのお嬢様?」

大鯨「!?」

???T「ああ、声は出すなよ?出したらここの皆・・・BANGだ。変な真似はするなよ」

大鯨「・・・」コクコク

???T「よし・・・それじゃあ大将のところまで案内してくれ」

安価>>666
1.隙を突いて逃げる
2.???Tの指示に従う

>>97
あ、言い忘れてました
???Tが所持している武器はみんな大好きアサルトショットガンと男のロマンRPGを所持しています

???Tの他に???(CV:Shawn Fonteno)(以下???F)と???(CV:Ned Luke)(以下???M)が登場します

提督と艦娘の運命はこのSSを閲覧しているあなたたちにかかっています

皆様がんばってください。また来週お目にかかりましょう。ごきげんよう、さようなら

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月27日 (水) 06:28:50   ID: 0wpviB7Y

これは…
見てるこっちが発狂しそうになる…
大鯨にどんな恨みが?

2 :  SS好きの774さん   2015年05月27日 (水) 15:43:01   ID: NQrBlMZ0

ぽっと出の大鯨だけ寵愛してればこうなるか
これが、実力もあって戦果も上げてそうな加賀や武蔵達だったらまた違ったんだろうけど

女の嫉妬は本当に怖いね





3 :  SS好きの774さん   2015年06月09日 (火) 22:43:47   ID: Yfy4Oc0C

まだぁ?

4 :  SS好きの774さん   2015年08月18日 (火) 00:29:07   ID: Wl1YR_co

ファッ!?ウーン(気絶

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