八幡「平塚先生との間柄」 (98)

静「で、君は進路…というか将来は決まったのかね?」

八幡「あれ?何回か言ってませんでしたっけ?専業…」

ボキボキ

八幡「なんちゃらのつもりだったんですが…思案中です」

静「だろうな」

八幡(なに?もう言わせる気すらないの?完全否定?)

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静「はあ~、比企谷」シュボ

八幡「タバコ駄目なんじゃないすか?」

静「固いこと言うな、お前は女子か」

八幡「専業主夫希望ですから、ある意味そうですよね」

静「…」

八幡「あ、すいません」(なんか本気の目だ…)

静「比企谷、この1年で君も大分変ってきたかと思うのだが」

八幡「そんな簡単に変わりませんって」

静「もう少し、まじめさを表に出してもいいんじゃないか?」

八幡「はい?」

静「なんだかんだで、去年は文化祭などで裏方をこなしていただろう」

静「生徒会選挙のときもそうだし、今でも生徒会の手伝いをしてるだろ?」

八幡「あれは、一色のせいです……」

静「はは、確かに何回もこき使われてるのは見るしな」

八幡「笑いごとじゃないっすよ…」

静「その割には、一色にも懐かれて悪い気はしないんじゃないか?」

八幡「いや、あいつは懐いてるというか」

静「あ~~~嫉妬しちゃうな」

八幡「は?」

静「冗談だ」

静「つまり、何が言いたいかというとだな」

八幡「はあ…」

静「お前は、周りの連中と比較しても遜色ないくらいにはがんばってると思うよ」

八幡「それが、言いたいこっすか?」

静「ああ、お前は向上心が少し足りてないからな」

八幡「…」

静「ま、次も呼ぶからな」

八幡「うす」

部室

結衣「…」ポチポチ

雪乃「…」ペラ

八幡「……」ペラ

結衣「そういえば、ヒッキーさ」

八幡「ん?」

結衣「今日、進路指導室に呼ばれてたよね?」

八幡「見てたのかよ…」

結衣「うん」


雪乃「あなたのことだから、どうせ専業主夫になりたいの一点張りだったのでしょう?」

八幡「う…なんでわかんだよ」

雪乃「年収1000万円以上の女性求める。0%の確率に挑むのは尊敬するわ」

八幡「0%って言われちゃったよ…不可能宣言きちゃったよ…」

結衣「平塚先生も大変だね~あははは」

ガラ

静「比企谷、いるか?」

八幡「ん?先生…なんか用ですか?」

静「今は依頼とか来てないな」

雪乃「はい」

静「じゃあ、悪いが今日はこのくらいで引き揚げてくれ」

雪乃「…?どういうことですか?」

静「ちょっと、比企谷を借りていくからだ」



八幡「で…なんでラーメン屋で進路相談なんですか?」

静「私が食べたいからだ」

八幡「すげーわがままですよね…それ」

静「まあ、そういうなよ。奢ってやるんだから」

八幡「……じゃあ、御馳走になります」

静「ん、素直でよろしい」

ズルズルズル

静「どうだ?」

八幡「うまいっスね」

静「だろ?ここはおすすめなんだ、わざわざ遠出しただけのことはあるだろ?」

八幡「でもいくらなんでも、遠くないですか?チャリできついですって」

静「だからここを選んだんだ」

八幡「ああ…そういうことっすか」

静「そういうことだ、察しが早くて助かるよ」

八幡(ま、教師と生徒だしな…色々まずいかもな)

……

静「それでだな、比企谷…」

八幡「はあ…」

静「雪ノ下と由比ヶ浜、どっちが好みなんだ?」

八幡「はあ…て、なに言い出すんスか?あと、酒飲みながらとか、勘弁してください」

静「いいから、答えろ。まさか、まったく進展がないなんてことはないだろうな?」プハッ

八幡「進展って言われてもね…」(そりゃ、最初よりは仲良くなったか?)

八幡(でも、未だに部室の備品レベルだし…ヒッキーだし…)

八幡「いや~どっちも美人ですけど、俺は平塚先生狙いですからね」(こうやって切り抜けるか)

静「な、なに…?そ、そうか…なら、仕方ないか……うん…」グビグビ

八幡「……」(え?なに?この微妙な雰囲気…先生もっと突っ込みくださいよ!)

静「…でもな、比企谷…私達は10歳以上離れてる」

八幡「え、ええ…」(あれ?なんか変な方向に行ってないか?)

静「しかもお前は高校生で、私はその教師だ。どういうことかわかるな?」

静「だから、こんな離れたラーメン屋で進路相談してるんだ」

八幡(絶対、進路相談じゃないですけどね)

静「まあ、そのなんだ…お前の気持は嬉しいしな」

八幡「…」(平塚先生がかわいい…だと?酔ってるからか…!?)

八幡(いや、そりゃね?年齢とかもっと近かったら、本気で好きになってましたけど…!?)

静「そうだ、こういう話があるんだ」ヒック

八幡「先生、酔ってますよね…?」

静「学校から離れてるから問題ない」

八幡「いや、そういう問題じゃ…」

静「とにかく聞け。別の学校の話だが…教師同士で恋人同士になって、職場内恋愛で結婚したカップルがいてな」

八幡「はあ、別に普通じゃないすか?」

静「まあ、そうなんだが。その二人は祝福されてはいた」

八幡(なんか、先生真剣だな)

静「しかし、次の年の人事異動で片方は移動させられたんだ。まだ任期は残っててもな」

八幡「それって…」

静「仕事に影響を及ぼすとかそんな感じなんだろうな」

八幡「……」

静「社会に出ると、そんな理不尽なことが当たり前のように降ってくる」

静「異端の関係なんて、格好の的だな」シュボ フー

八幡「………」

静「これは教師という立場だからというのも大きいが…」

静「同じ職場で働く教師同士でそれだからな。ましてや私達では…」

八幡「…先生のクビが飛びますね…」

静「お前も停学では済まないかもな」

静「私が言いたいのはそれだけなんだが」

八幡(…なに?なんなのこの先生?惚れな直しちゃうよいいの?勘違いしちゃうよ?)

静「とりあえず、お前が卒業してからだな」

八幡「あ」

静「お前が大学に通えば、もう生徒と教師という関係じゃないし問題もなくなる」

八幡「そ、そうですね…」

静「ただ、専業主婦は認めんからな?私は安月給だからな、お前も働け」

八幡(なんか話がどんどん飛躍していってるんですけど~~~!?)

八幡(いや、でも先生こんな格好可愛かったっけ?大人の余裕って奴か!?)

静「お前、成績はいいんだから大学は余裕だろう」

静「あと体育祭とか文化祭などの行事進行のときの能力見てたが、企画とか向いてそうだな比企谷だけに」ププ

八幡(クソつまらん…)

静「苦笑いやめろ、気持ち悪いぞ」

八幡(泣こうかな…)

静「比企谷」

八幡「はい…?」

静「お前、私とそういう関係になる気持ちとか覚悟はあるのか?」

八幡「それは…」

静「それとも、さっきのは追及から逃れるための照れ隠しか?」

八幡(見透かされてるよ、てことはそれ承知でこんなこと言ったのか…)

八幡(あれ…てことは…平塚先生は…本気?え…?)

八幡「まあ、その…照れ隠しではあったんですけど…」

静「だろうな」

八幡「……でも、気持ちはありますよ」

静「……!」

八幡「先生は、俺の理想の人って認識もありましたし…」

静「そうか……まあ、そんなに話を早める必要はないな」

静「とにかく今日は解散だ。明日遅刻するなよ」

八幡「こんな遠くまで連れて来といて、そりゃないっす…」



八幡「あの、平塚先生…」

静「…なんだ…」

八幡「道、迷いましたよね…?」

静「………」

八幡(完全に迷ってるよこの人…)

八幡「しかもこの辺りって……」

静「ラブホ街だな……」

八幡「いやいや、さすがにここはまずいですって…!俺、制服ですし…」

静「わかってる……酔ってるからか思考能力が発揮できんのだ…確か君の家の方向は…」

八幡「ふら付いてますって…」

静「あっちだ、あっち!とにかく抜けるぞ」

八幡「じゃあ、後ろ乗ってください。さっさと行きますんで」

静「ん、すまない」



八幡の家

八幡「はあ、ただいま…」

小町「あ、おにーちゃん遅いよ!」

八幡「ああ、悪い…」

小町「ずいぶんお疲れだね、何かあった?」

八幡「ま、色々な…」(精神的に疲れた…)





次の日

いろは「先輩~せんぱ~い」

八幡「…」

いろは「聞いてます?先輩?」

八幡「なんだよ…」

いろは「今日の放課後、生徒会招集で忙しくなりそうなんですよね」

八幡「だから?」

いろは「だから、先輩をりよ…じゃなかった、協力して頂けないかなって」

八幡「言い直したよね?今、言い直したよね?」

とりあえずここまでにしときます。

いろは「そんなことはいいんです。協力してくれますよね?」

八幡「そんなことって言われちゃったよ……。しない、部活あるしな」

いろは「そんな~~、元々は私を生徒会長にしたのは先輩ですよ?」

八幡「く、いつまでそのネタで俺を脅迫するつもりだ…?」

いろは「人聞き悪いです~~」


静「ん?比企谷か…あと、一色もか」

八幡「あ……」

いろは「平塚先生、こんにちはです!」

静「ああ、元気がいいというのはそれだけで武器だな。比企谷、お前も見習うんだぞ」

八幡「はあ…」

いろは「ということですから、生徒会の仕事、放課後手伝ってくださいね、先輩!」

八幡「……はあ、わかったよ…」

いろは「やったー!ありがとうございます!」

静「……」

八幡「言っとくが最初だけだぞ?部活にあんま遅れると雪ノ下の罵声がひどいからな」

いろは「もうすっかり雪ノ下先輩の言いなりですね」

八幡「いや、お前が言うなよ…俺のこと顎で使ってるくせに」

静「……」

いろは「生徒会の仕事が終わったら、部室の方へ行ってあげますから!」

八幡「いや、来るなよ。なにこのハーレム?だけど、実際は俺ディスられるだけですからね?」

いろは「ちょっと何言ってるかわからないです…」

静「あーコホン、なんだ…仲良いのはいいんだが、周りが注目してるしな」

いろは「え~そうですか?」キョロキョロ

静「とりあえず、昼も終わるからその話はまたにしておけ」

いろは「は~い」

八幡「……?」

放課後 奉仕部部室


雪乃「比企谷君、今日は遅かったわね」

八幡「え、ま、まあな…」

雪乃「生徒会の仕事だったのでしょう」

八幡「…なんでわかんの?」

雪乃「あなたの行動範囲の狭さ故かしら?」

八幡「ぼっちだしな…どうせ」

雪乃「最近、一色さんに構い過ぎなのではなくて?」

結衣「そうだよ、私達無視し過ぎ!」

八幡「別にそんなことねぇだろ?」(その言い方、勘違いするからやめようね!)

雪乃「あなたのプライベートの時間でするのは構わないけど、部活に影響があっては困るわ」

八幡「……」

雪乃「今日は現に遅刻をしてきたでしょう?」

八幡「ああ…」

結衣「あ、えと…別にゆきのんは悪気があっていったわけじゃなくて…」

八幡「ああ、わかってるよ……」

結衣「そ、それでもし…ヒッキーが言いにくいんなら、私からいろはちゃんに…」

八幡「いいっての、自分でなんとかする」

結衣「そう…?」

雪乃「わかってもらえたなら良かったわ」

八幡「生徒会の仕事は部活に遅れないようにするわ、これでいいだろ」

雪乃「ええ」

雪乃「でも、あなたにこんなこと言う日が来るとは思わなかったわ」

雪乃「一年前の私では、ありえなかったわね」

八幡「はあ?でも、俺の扱いは備品ですしね」

雪乃「そうね」

八幡「即答ですよ!?」

雪乃「あなたと分かり合えるなんて思わないけど、その…少しは…」

八幡「…え?」(雪ノ下さん、なんか雰囲気違いませんか?)

雪乃「その…クリスマスやバレンタインなど色々あったわけだし……」

八幡「…っ…」

結衣「ヒッキー…ゆきのんの事、見つめ過ぎ…キモい…」

八幡「は?ば、ばか言っちゃいけねぇ!誰が見つめてるんですかね、由比ヶ浜さん…!」

結衣「キョドり過ぎ…あと敬語になってるし」

八幡「く……」

結衣「ゆきのんも駄目だよ…!ヒッキー、絶対親父みたいな目でゆきのんみてたもん!」

雪乃「それは怖いわね……気を付けるわ。ところで由比ヶ浜さんこの前、あなたの携帯電話見えてしまったのだけど」

結衣「え?なに?」

雪乃「待ち受け画面に比企谷君が……」

結衣「わーーーー!わーーーー!何言い出すの、ゆきのん!?」

雪乃「こういう攻め方もありなのね、覚えておくわ」クスクス

結衣「ゆきのん、性格悪いよ!?どうしたの?」

雪乃「さあ、どうしてかしら?」クスクス

結衣「もう~~ゆきのん~~~!」

ギャーギャー

八幡「置いてけぼりかよ……」



雪乃「さて、今日も依頼はなかったわね。解散しましょう」

結衣「だね~~」

八幡「おう」

結衣「そういえば、いろはちゃん来なかったね」

雪乃「そういえば…」

八幡「生徒会が忙しいらしくて、しばらくこれないかもっていってたな。それ普通なんだけどな…」

結衣「そうなんだ、がんばってるんだね」


雪乃「私たちも大学受験が迫ってるわね」

結衣「うう…嫌な事思い出しちゃった…」

八幡「…お前は、一番思い出しとけよ…」

結衣「あ~ヒッキーひどい!」

雪乃「大丈夫よ、早い段階から勉強を始めれば十分に間に合うわ」

結衣「うん、そうだよね!」


雪乃「それじゃあ、鍵を直してくるわね」

結衣「あ、あのさ…今日サイゼとかでごはん食べない?3人で」

八幡「え?俺もか?

結衣「いいじゃん、たまには、ね?」

八幡「まあ…いいけど」(ちょっとあざとく見えてしまった…八幡騙されないからね!)

雪乃「……」

結衣「ほんと!?意外だけどよかった~~!ゆきのんもいいでしょ?」

雪乃「え、ええ…構わないわ」

結衣「やった!」

雪乃「…どういう風の吹き回しかしら?」

八幡「別に…なんもねぇよ…」

雪乃「そう」

静「ん?終わったのか?」

雪乃「はい、終了しました」

静「ん、ごくろうさん。というか、3人同時で来るなんてめずらしいな」

八幡「まあ、たまたまっスよ」

静「そうか、そうだ比企谷。暇なら、この後ラーメン屋で進路相談でも…」

結衣「すみません、今日はみんなで久しぶりに遊ぼうかなって話がありまして…」

静「ほう、比企谷…。良い感じなんだな、先生は嬉しい」

八幡「え?ええ、まあ…」(なんかすっげー怖いんですけど…)

雪乃「このあと、食事をするという約束があるだけですが」

静「食事か…なるほど」

サイゼ


静「おー、ここのサイゼは久しぶりに入ったな」

八幡「いいんですか?学校から、近いサイゼに生徒と食事に来るとか」

静「今日は4人だからな、何の問題もない。私も仕事帰りだしな」

結衣「まさか、先生まで来ちゃうなんて…」

雪乃「先生がいてくださった方が、私達の身の安全は保証されるわ」

八幡「何気にひどいこと言ってんじゃねぇよ」

雪乃「あら?誰もあなたのことだとは言ってないわよ?」ニコ

八幡「……」

八幡「じゃあ、誰のことかはっきり言ってくれませんかね?わかりませんから。あ、雪女様にはそんな感情なかったですね」

雪乃「というよりなぜそんなことで突っかかるのかしら?これだから、意識高い人は…あ、自意識高い人だったわね」

八幡「いやいや、人のことさんざん備品呼ばわりしといて、それはないんじゃないですか…」


雪乃「…」フウ

雪乃「冗談に決まっているでしょう」


八幡「……な、そ、そうかよ…」

雪乃「ええ」


結衣「…あの、私たちもいるんだけど…な…あはは…」


雪乃「それはもちろんわかっているわ」


八幡「由比ヶ浜、それは俺がキモいって言いたいのか?そうなのか?」

雪乃「事実でしょう?」

結衣「あはは…全然わかってなさそう……はあ…前途多難だな~」

雪乃「でも由比ヶ浜さん、あなたの待ち受け…」

結衣「それ今関係ないから~~~!」


八幡「なんなんだよ…」

静「……」

静「比企谷」

八幡「はい?」

静「ちゃんと高校生してるじゃないか、私は安心したよ」

八幡「…これがちゃんと高校生してるっていうんですか…?」

静「君の中の高校生はどれだけ凄いんだ…全く」

八幡「…」

静「そういえば、去年奉仕部に入る前に書いた作文覚えてるか?」

八幡「リア充爆発しろって奴ですかね」

静「周りが今の君に伝えたい言葉だろうな」

八幡「いや、全然実感ないっスから…備品ですし、俺…」

静「まあ、本当に手に入った状態っていうのはそんなもんだ。実感できないものさ」

八幡「はあ…そういうもんですかね…」


静「まあ…その、なんだ。雪ノ下、由比ヶ浜」

雪乃「はい」

結衣「え…はい」

静「お前たちが3年になれば色々忙しくなるし、奉仕部も引退することになるが」

静「それまで、このバカ共々楽しくやっていてくれ」

結衣「それは…もちろんですよ。私は奉仕部に入ってよかったと思ってますし…」

雪乃「わかりました」

静「おまえもな…」

八幡「…う~す」

それからしばらくして…


八幡「で?お前が奉仕部に来なくなったのは、平塚先生の差し金ってことか?」

いろは「そうなんですよ~~、あれから生徒会の仕事押し付けられることが多くなって…先輩に会いに行けないんですよ…」

八幡「…生徒会の仕事すんの当たり前だからな…」

いろは「でも、平塚先生の私を見る目が違う気がします。あれはなんかあります」

八幡「………」

いろは「でも、私負けませんから!必ず、先輩に前みたいに会いにいけるように手配します!」タタタタ

八幡「頑張るところ違うだろ…まあ、一所懸命やってるみたいだが…」

静「比企谷、今大丈夫か?」

八幡「ええ、大丈夫ですよ…」

静「じゃあ、進路指導室まで来てくれ」


進路指導室

静「本来なら、進路指導について話すところだが…」

八幡「はあ」

静「今日は、この前のあれだ、あれ…ほら…」

八幡「ああ…はい、あれですね」(恥ずかしがってる姿がいいな…もらっちゃおうかな)

静「しばらくご無沙汰だったが…」

八幡「なんかエロいっすよ…」

静「だまれ」

静「あれは、まあ冗談なんだ、私なりの」

八幡「え?冗談…?」

静「はははは、驚いたか?」

八幡「い、いや…そりゃ…」

静「私程のいい女が、たかだか高校生に告白されたくらいでコロっといくとでも思ったのか?」

静「これだから、比企谷はからかいがいがあるんだ」

八幡「…先生…」

静「というわけで、全部リセットだ。そもそもリセットするようなことも何もしてないけどな」

静「あの時、ラーメン屋で話したことは忘れろ」


八幡「……」

静「………」


八幡「………」


静「それに…な…」


八幡「…」


静「お前には、奉仕部にいるじゃないか、大切に思ってくれる奴が」

八幡「…」


静「いくらお前が鈍感のアホでも気づいてるんだろ?」


八幡「……それは…」


静「私なんかについてくる程、お前の人生は安っぽくないよ」

八幡「……はあ、そりゃ高校生と教師じゃ無理ですよね」

静「ん?」

八幡「先生迫真の演技でそう伝えたいんですよね?」


静「なに言ってるんだ?」


八幡「俺が卒業したら、OK出してくれるってことでいいんですかね?」


静「……お前…」

八幡「

八幡「どうですかね?それで…」


静「はあ、お前って真正の馬鹿かもな…こんなアラサー女と…」


八幡「俺、平塚先生好みっすからね…」

静「はあ…ま、卒業した時に、気が変わってなければもう一度話し聞いてやるよ」


八幡「はい」



奉仕部 部室


八幡「…」ガラ


由比ヶ浜「あ、ヒッキー!やっはろー!」


八幡「おう…」

雪乃「今日は早かったわね」

八幡「一色に捕まらなかったしな」

結衣「でもいろはちゃん、来ないと少しさびしいよね」


八幡「あいつが来ないのは、平塚先生のせいらしいな」


結衣「そうなんだ」

雪乃「比企谷君を特に最近目にかけてるのね」


結衣「だよね、だよね。いろはちゃん、ヒッキーのこと好きなんじゃないかな~?うう~~」

八幡「はあ?なわけないだろ。あいつは俺を利用してんだよ」

結衣「そうかな~心配だよ」


雪乃「そっちの話ではなかったのだけれど…」

結衣「ね、ところでさ。今日ここに行ってみない?」

雪乃「カラオケボックス?」

結衣「ね、いいでしょ?」

雪乃「構わないわ」

八幡「いや、俺は……レパートリーとかないし…」

結衣「いいじゃん、そんなの関係ないって!」

八幡「最近、お前強引だな……はあ、わかったよ」

結衣「やった!

静「いいこと聞いたな、なら私も行くぞ」


結衣「わ!先生…いつのまに…」

静「仲良くなってるのはいいことだが、不純異性交遊はあまり奨励できないからな」

雪乃「いえ…カラオケに行くだけですが」

静「それでもだ。監督官として一応ついて行く」


八幡「……」

静「なんだ、比企谷?その顔は?」

八幡「いえ…別になんでもないっス」

静「…」



静「比企谷…」


八幡「はい…?」


静「リア充爆発しろ」


                                  おしまい

なんとか完結しました。見て頂いてありがとうございます。

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