歩「大先生を酔わせてみるか」(36)

歩「さて、合コンの件で大先生が炭酸に弱い事が分かったわけだが…」

歩「もしや、ぐでんぐでんにしてしまえばこちらのものではなかろうか」

歩「これは試さねばなるまい」

歩「洗濯も終わったし、風呂も沸かしたし」

歩「三人は夕方まで買い物に行ったし、またと無いチャンス」プルルル

歩「もしもし、大先生ですか?はい、相川です」

 ───。

大先生「お邪魔します~」

歩「どうぞどうぞ遠慮なく」

大先生「はい~。それで、相談とは一体なんでしょうかぁ?」

歩「まあ、そう焦らないでください。とりあえずジンジャーエールでも」ススッ

大先生「あらあら~?ごめんなさい、これ確か炭酸ですよね?」

歩「あ、あれ。すいません、ちょっと間違えちゃいました」イソイソ

歩(しまった…合コンの時に騙してジンジャー飲ましたんだっけ)

大先生「私炭酸はちょっとぉ…遠慮しておきますぅ」

歩(まずい…警戒されてる。どうにかして炭酸で酔わせなければ)

歩(ならば奥の手を使うか)

歩「いやあすいません。今お茶切らしてて…水で良いですかね?」コト

大先生「お構いなく~」

歩(奥義、ただの炭酸水!見た目だけなら炭酸には見えまい!)

大先生「ではいただきますぅ~…」ゴクゴク

歩(勝った)

大先生「んきゅ」

歩(相変わらず酔う時の声可愛いな)

大先生「あぁ~これ水なのにとっても美味しいですぅ~。どこ産ですかぁ?」グビグビ

歩「いやあ、ただのミネラルウォーターですよ」

大先生「またまたぁ。騙されませんよぉ~」ゴクゴク

歩「あ、おかわり持ってきますね」

大先生「あ、はい。ぜひ~」クピクピ

大先生「ん~美味ですねぇ」グイー

歩(炭酸水イッキする人初めて見たな)

大先生「そういえばぁ、何か忘れてるような~?」

歩「気のせいじゃないですか?」

大先生「そうですかぁ?…なんか暑くなってきちゃいましたぁ」ヌギヌギ

歩「ちょっ」

大先生「はー、スカートも暑いですぅ」カチャカチャ

歩「それはあかんでぇ!」

大先生「あらあらー?脱がせてくれるんですかぁ?有り難うございますぅ~」

歩「脱がしませんから脱がしませんから」

歩「まずい、予想以上に悪酔いしてしまったぞ」

大先生「あのぉ~。アユムさ~ん」

歩「は、はい。なんですか大先生」ドキッ

大先生「チューしましょー」ギュー

歩「またこのパターンかよっ」

大先生「この前の続きですぅ~」

歩「勘弁してください!もう暗黒空間は嫌ですんで!」グイグイ

大先生「アユムさんはスケベなのにぃ、照れ屋さんなんですねぇ」ギュー

歩「大先生、ちょっと待っぐおおぉ…どこにこんな力がっ?」

大先生「むだですよぉ。私に勝とうなんて百年早いですぅー」ギュー

歩(やばい、ツインテールから良い匂いが!)

大先生「ほらほらぁ、諦めてチューしちゃいましょー」ギュウウウ

歩(らめぇ!貞操奪われちゃうのぉ!)

歩「ストップストップ!お風呂入らせて下さい!」

大先生「はい~?」ピタッ

歩「いやですね、さっきまで汗かいてて!綺麗にしたいです!」

大先生「そうなんですかぁ?じゃあ、しょうがないですけどぉ…」パッ

歩「はは、ははは…!大先生はゆっくりしてて下さい!」ドタドタ

大先生「あらぁ~。逃げちゃいましたぁ…」

歩「ふう~」カポーン

歩(思わずホントにお風呂に入ってしまった)

歩「まあ、時間をおけば大先生の酔いも醒めるだろ」

歩(にしても良い匂いだったな…色っぽかったし)

歩「いかんいかん。これ以上変な事は考えないようにしないと」ザバー

大先生「変な事って何ですかぁ?」

歩「そりゃ大先生と…」

大先生「私と~…?」

歩「」

大先生「やっぱりアユムさんはスケベですねぇ」クスクス

歩「ななな何でここにっ?」

大先生「だってぇ、アユムさんがお風呂に入るっていいますからぁ」

歩「だからって何で大先生まで入ってくるんですか!?」

大先生「えぇ~…だって私お風呂大好きですしぃ…」

歩「俺が入ってるんですけど!」

大先生「一緒に入ればぁ…ほら解決ですねぇ」ポムッ

歩「大事な何かが解決してないっ?」

大先生「とりあえず私も体洗いますねぇ」シュコシュコ

歩「そ、その前にバスタオル巻いてくださいよ」

大先生「でもぉ、私のタオルないですよぉ」ゴシゴシ

歩「俺ので良いですから!」

大先生「あ、もう髪洗ってますぅ」ワシャワシャ

歩「魔装少女ってキライ!」

大先生「アユムさんも魔装少女じゃないですかぁ」ケラケラ

大先生「ふんふ~ん」

歩(一糸纏わぬ大先生が目の前に…)

歩「いかん、後で殺されるレベルだ」

大先生「?何か言いました?」バシャー

歩「何でもないです」

歩(ここは早期撤退がゾンビ的によろしいはず)

歩「じゃあ俺、そろそろ出ま…」

大先生「アユムさん、ちょっと寄ってさ~い」

歩「え」

大先生「よいしょっ…と」チャポン

歩(絶景)

大先生「狭いので上に座りますよぉ~?」ザバー

歩(えんだあああああ!)

大先生「?」

歩「大先生って柔らかいですね」

大先生「アユムさんちょっとスケベですよぉ」テレテレ

歩「プッツン」

歩「ほれほれここがええのんか?」スリスリ

大先生「脇はダメですぅ…ひゅわっ」ビクッ

歩「おっと、耳が弱点なんですか?」サワサワ

大先生「もう、アユムさんはいっつもハルナ達にこんな事を~?」

歩「とんでもないです。少ない時は週に7回ぐらいですよ」

大先生「それは毎日じゃないですかぁ~」

歩「いえいえ少ないですよ」

ユー『でも私には全然してくれない』

大先生「そうなんですかぁ?」

歩「そりゃそうですよ、ユーは大事な」

ユー「…」

歩「」

大先生「?」

歩「な、なんでユーがここに?」

ユー『歩は 今世紀最大の罪を犯した』=『お兄ちゃん…信じてたのに』

歩「ま、待ってくれユー、違うんだ!」

ユー『まずは 風呂を出てから』=『とりあえず服着てくれるかな?お兄ちゃん』

歩「え、ああ。すぐに出るよ」

大先生「えぇ~?もう出るんですかぁ?」

ユー「…」

歩「お願いだから駄々こねないでぇ!」

大先生「く~」

ユー「…」

歩(大先生は服を着てからすぐに寝付いてしまった…)

ユー『言い遺す事は』=『ユーね、辞世の句が聞きたいな~』

歩「すいません、違うんですホントにマジで」

ユー『理由次第では 情状酌量もありうる』

歩「さすが、可愛いし優しいしユーは女神だ」ナデナデ

ユー「…」テレ

ユー「…!」ハッ

ユー『甘い言葉で篭絡しようとしても無駄』

歩「そういうつもりじゃないんだが…」

歩「──というわけなんだ」

ユー『完全に歩の責任』=『真っ黒だねお兄ちゃん!』

歩「あんな事になるなんて思ってなかったんだ!」

ユー『予想は出来たはず』=『誰でもそうなるよね』

歩「じゃあ、ユーでも一緒に風呂に入っちまうって事か?」

ユー「え」

歩「え」



歩「…」カポーン

ユー「…」カポーン

歩「熱くないか?ユー」

ユー『適温』=『ユーね、とってもきもちいーよ!お兄ちゃん!』

歩「そ、そうか」

ユー「…」コクッ

歩(お互いタオルを巻いているとは言え…)

歩「っていうか、どうしてユーが家にいるんだ?」

ユー『買い物が早く終わったから 先に帰ってきた』=『ユー、お兄ちゃんに早く会いたくて、先に帰ってきたんだぁ』

歩「そうか…ってことは、ハルナとセラもそろそろ帰ってくるってことか?」

ユー『おそらく』

歩「じ、じゃあ早めに出て夕飯の支度しないとな!」ザバー

ユー「!」グイッ

歩「おっとっと…ユー?」

ユー『ゆっくりつからないと 疲れはとれない』=『もうちょっと一緒に入ってたいな~』

歩「んー…しょうがないなあ、ユーは」

セラ「ヘルサイズ殿?風呂に入っておられるのですか?」

歩「プランd、いわゆるピンチですね」

歩「どうする…こんなとこ見られたら下手をすると死ぬぞ…」

ユー『私に任せて』=『ユーにお任せだよっ!おにいちゃん!』

歩「名案があるのか、ユー」

ユー『私に任せれば この場を切り抜けられる』

ハルナ「おーい、根暗マンサー?」

歩「よし…その方法を教えてくれ、ユー」グッ

ハルナ「着替えがある。やっぱ入ってんじゃん!」

セラ「入浴中なら私もご一緒しま…」

歩「say!yo!」バァン

ハルナ・セラ「!?」ビクッ

歩「俺は入浴、君は貪欲、ついついトゥギャザーテイクアバス!」ズンズン

歩「途端にピンチ、断然ダンチ、ハートにパンチ!」ズンチャズンチャ

歩「say!yo!」ダッ!

ハルナ「逃がすかっ!」ガシッ

歩「ぐはっ!」ビターン

セラ「ヘルサイズ殿が入浴中のはずです…なぜ歩が、失礼。クソ虫が?」

歩「あってるから。言い直さなくていいから…」

ハルナ「質問に答えろよな!このラファエロ!」

歩「芸術家がさもエロいかのように言わないで!」

ユー『待って 歩は悪くない』=『お兄ちゃんをいじめないで!』

セラ「しかし…ヘルサイズ殿」

ハルナ「こいつの変態さ加減は天元突破しちゃってるしな」

歩「お前らはどんな目で俺を見てるんだよ」

セラ「言う必要が?」ジロ

歩「すいませんやっぱいいです」

ユー『元凶はあの人』=『あの人がお兄ちゃんを誘惑してたんだもん!』

ハルナ「大先生じゃん。なんで?」

セラ「よもやこの方まで巻き込んでいたとは…見下げ果てたものです」

歩「悪化しとるやん」

ユー『どんまい』=『てへっ。失敗しちゃった』

セラ「秘剣、燕返し!」ズシャ

歩「おぅふっ」

ハルナ「悪魔男爵キィック!」ドゴ

歩「えんぺらっ」

ユー『処罰』=『お仕置きだよ、お兄ちゃん!』ペシ

歩「ありがとうございますっ」

ハルナ「これで懲りただろ!もうすんなよな!」

歩「はい…もう好奇心で酔わせたりしません…」

セラ「反省していますか?」

歩「はい…反省してます」

大先生「じゃあ、私の罰も受けてくれますかぁ?」

歩「はい…受けます…大先生!?」

ハルナ「あ、起きた」

ユー『酔いも 醒めてる』

大先生「はい~。もうさっぱりですぅ。アユムさん?」

歩「は、はい何でしょうか?」

大先生「お風呂ありがとうございましたぁ。気持ち良かったですよぉ」

歩「そそそうですか。それはよかったです」

大先生「じゃあ、罰として土下座から逆立ちしてー、三回転宙返りして海老反ってぇ、『うこいさうゅにんひ』って叫んで下さい」

歩「」

大先生「さあ、どうぞ~?」

歩「くっ…」スッ

バッ!グイン!シュバッ!クルクルクル!トン!ドン!

歩「うこいさうゅにんひ!」

ハルナ「…」

セラ「…」

ユー「…」

歩「…」

歩「…」

ハルナ「楽しい?」

歩「う…」

セラ「あなたのおかげで絶対零度より冷たい何かが芽生えました」

歩「うおぉ…」

ユー『少し良かった』=『生きてればいい事あるよ、お兄ちゃん!』

歩「…こ、これで許してくれますよね!大先生!」

大先生「誰も許すなんて言ってませんよ~?」

歩「…」

大先生「では~…これで許してあげますね」

歩「ほ、ホントに!?」

大先生「ノモブヨ、ヲシ、ハシタワ、ドケダ、グンミーチャ、デー、リブラ!」

歩「それだけは堪忍してぇぇぇぇぇ!」

ハルナ「自業自得だな」

セラ「因果応報です」

ユー『めでたしめでたし?』

歩「食器洗い終わりっと…」キュッキュッ

大先生「お疲れ様です~アユムさん」トコトコ

歩「はは…大先生こそ、三人の相手をしてもらって」

大先生「私もたまには皆さんと遊びたいんですよぉ」

歩「宴会好きだから賑やかなのが良いんですね」

大先生「アユムさんの手料理も頂けましたしぃ、ご馳走様でしたぁ」ペコリ

歩「いやいや。あんなのでよかったら、いつでもどうぞ」

歩「そういえば、皆は?」

大先生「ふふ、彼女達なら居間で仲良く川の字ですよぉ」

歩「まったく、薄着だと風呂冷めしちまうぞ…っと」パサッ

大先生「…」ジー

歩「ん?なんかついてます?」

大先生「…いえ~。まるでお兄ちゃんみたいで」クスクス

歩「手のかかる妹達で困りますよ」

大先生「…羨ましいです」ポツリ

歩「おっと、もうこんな時間か…って、なんか言いました?」

大先生「…はい~。そろそろ私もヴィリエに帰ろうかと」

歩「今日はいろいろありましたからね。うん、いろいろ」

大先生「アユムさんのスケベっぷりには恐縮しますぅ」

歩「ほんの好奇心だったんです…」

大先生「でもぉ、一緒にお風呂まで入っちゃいましたしぃ」

歩「今日一日の記憶は消去しとくんで、はい」

大先生「…それはそれで嫌ですぅ」ボソッ

歩「え?」

大先生「何でもないでーす」

大先生「それにしても惜しいですねぇ」

歩「何がですか?」

大先生「だからぁ、アユムさんの事ですよぉ~」

歩「は、はぁ…?」

大先生「せめて、こう…紳士になったらどうですかぁ?」

歩「紳士だなんてとんでもない」テレ

大先生「褒めてませんよぉ」

歩「…」

大先生「…?どうしたんですか?そんな見つめられると照れますぅ」

歩「いや…やっぱ大先生は可愛いなあと」

大先生「…」

歩「な、なんで黙るんですか?」

大先生「アユムさんってぇ、周りの女の子皆にそういうこと言ってるんですかぁ?」

歩「そんなことは…ないはずですけど」

大先生「…もしかしてアユムさんは生粋の女の子キラーじゃないですか」

歩「とにかく、今日はすみませんでした」

大先生「もう気にしてませんよぉ~」

歩「それなら良かったです」

大先生「それじゃあ、そろそろお暇しますぅ」

歩「はい。おやすみなさい大先生」

大先生「はい~。あ、あとアユムさん」

歩「何でしょう?」


大先生「機会があればお風呂、また一緒に入りましょうね~?」


了。

これだけは言っておく。京子の可愛さは原作読めば分かる

次は京子ssでも書くだろうから見かけたらよろしく


京子ss待ってるわ



だがしかし俺はアニメ版の顔芸京子の方が好きだ!!

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