穂乃果「すっごい!」にこ「当然よっ!」 (60)

ゲームセンター

ウィィィン

穂乃果「……!」ドキドキ

ウィィィン……パカッ

穂乃果「おおっ!また取った!?」

にこ「ふふん。昔からせがまれてクレーンゲームは結構やってたから得意なのよね」ドヤ

ウィィィン……パカッ

穂乃果「おおっ!?また……す、すごい……さっき穂乃果がやっても全然取れなかったのに……!」

にこ「いい?クレーンゲームってのは緻密な計算が必要なの
感性に頼りすぎてるアンタじゃ無理ね」

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穂乃果「へぇー。勉強の計算はできないのにクレーンだけは得意なんだね!」

にこ「そうそう、勉強は全然できないのにこういう計算だけは昔から―――って!」

穂乃果「うぷぷ……」ニヤニヤ

にこ「何言わす気よっ!」バチコーン

穂乃果「えへへ、ついね!」

にこ「何が『つい』よ……!」

穂乃果「うわわっ!にこちゃんが怒った!?」モギュー

にこ「ちょ!な、なんでそこで抱きつくのよ!?///」

穂乃果「えへへ、怒りを鎮めようとしてですね……」ギュギュ

にこ「う、うっさい!早く離しなさいよ!///」ジタバタ

穂乃果「あーん!にこちゃん小さいからお人形さんみたいな駄着心地……」モギュー

にこ「く、くぅぅ!///」ジバタバ

穂乃果「にこちゃーん……ん?」パッ

にこ「え?どうしたのよ」

穂乃果「あっちあっち!あっちになにかある!」スタスタ

にこ「はぁ?何よ急に……」スタスタスタ



穂乃果「見て見てこれ!」

にこ「!?」キュン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「は、はぁ?なによこれ……」

穂乃果「凄い凄い!穂乃果にそっくりだよ!」

にこ「そ、そっくりどころかまるっきりあんたじゃない!?」

穂乃果「えー?穂乃果こんなに目が丸くないよ!」

にこ「そういうことじゃないわよっ!ほら、名前だって……」

穂乃果「あれ、でもよく見るとルビが降ってあるよ」

にこ「ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果(ハノケ)……?」

穂乃果「へー。ハノケって言うんだねっ」

にこ「ハノケって……ノしか読みがあってないじゃない……」

穂乃果「最近の流行なんじゃないかな?海未ちゃんの詩もそんな感じだし」

にこ「で、でも見た目が完全に……」ジー

穂乃果「そんなに似てるかなぁ?」

にこ「瓜二つよ!ことり辺りが自作したんじゃないかって疑うレベルね……」

穂乃果「そっかぁ……じゃあにこちゃん次これとってよ!」

にこ「は、はあ!?」

穂乃果「そんなに似てるんなら取ってみんなに見せてあげようよ!」

にこ「……」

穂乃果「ほら、あと二個しかないみたいだしさ。お願いにこちゃん!」

にこ「……嫌よ」

穂乃果「ええっ!?なんで!?」

にこ「んー……だってねえ?アンタにそっくりすぎてなんかうるさそうなんだもん」

穂乃果「人形なのに!?喋らないよ!?」

にこ「顔がうるさそうなのよ。なんかふてぶてしいし」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドヤァ

穂乃果「ううん……確かにそういわれてみると……」

にこ「ってことで却下よ」

穂乃果「まあそれなら穂乃果が挑戦して……」

にこ「やめといたほうがいいわ、新商品みたいだし難し目の難易度にされてるから
いくらかかるかわからないわよ」

穂乃果「ええー……でも……」

にこ「……それよりあっちでダンスゲームでもしない?」

穂乃果「ダンスゲーム!?やろうやろうっ!」

にこ「もちろん次のセンターの座をかけて勝負よ!」

穂乃果「ついでにクレープも賭けようよっ!よし、勝負だよっ!」タッタッタ

にこ「……」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」



数時間後 ゲームセンター

??「……まだあるみたいね」コソコソ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

??「まったく、何しに来てるんだか」キョロキョロ

??「……クレーンゲーマーとして難易度の高そうなクレーンを見逃せないだけよ!」

??「そう、それだけ……よし」チャチン

ウィィィン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドスーン

??「なっ―――!?」

??「どんな設定よ!?きっと在庫が減ってきたから露骨にしたわね……」チャリンチャリン

ウィィィン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドスーン

??「くぅ……!穂乃果の癖にっ……!」チャリンチャリンチャリン

ウィィィン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドスーンドスーンドスーン

??「……いいじゃないやってやろうじゃない」

??「絶対手に入れてみせるわ!」チャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリン


子供「ねえ、ままあそこでうんこがゲームしてるよっ!」

ママ「しっ!見ちゃいけません!

~~~~~
数時間後 にこの部屋

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「はぁ……こんなのに一体いくらかけちゃったのよ……
何とか言いなさいよ穂乃果」

にこ「そういえばハノケって言うんだっけ?……まあいいわ、あんたは穂乃果よ!」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」

にこ「……しかし本当穂乃果にそっくり」ヒョイ

にこ「以外とよくできてるのね」ギュッ

にこ「……抱き心地もいいわね」ペラッ

にこ「色は白……って!人形相手に何やってるのよ私は……」ドヨーン

ガララッ

こたろう「にこにー……お腹すいた……」

にこ「んっ、もうそんな時間?ごめんね、今作るから」

こたろう「……」ジーッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

こたろう「ほのか……?」

にこ「……ふふっ、ええそうよ。じゃあリビング行くわよ」

こたろう「うん」

~~~~~
数日後 にこの部屋

ガララッ

にこ「ふぅ……今日も練習疲れたわね……。ただいま」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「今日は穂乃果にダンスゲーム負けてクレープ半分取られたわ
絶対裏で練習してるわね……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「アンタのせいで今月きついんだからね」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「まったく、本当憎たらしい顔してるわ
なんだかイラつくわね……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドヤァ

にこ「……そうだ!帽子でも被せたらマシになりそうね」ゴソゴソ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果(うんち帽子)「……」

にこ「んー。どうにも似合わないわね……」

にこ「やっぱりこのハイセンスな帽子はアンタじゃ無理みたいね!」ポンポン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果(うんち帽子)「……」

にこ「まあアンタが悪いわけじゃなくて私が凄すぎるだけだから落ち込まない方がいいわよっ!」ポンポン


ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」

~~~~~
さらに数日後

にこ「……ただいま」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「……良いわねあんたは元気そうで」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドヤア

にこ「……センターおめでとう頑張りなさいよ」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」

にこ「はぁ、なんで本人にこの一言が言えないのかしらね」ツンツン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」

にこ「……」

にこ「努力してるのは知ってるけど、悔しいじゃない……」ギュッ

にこ「私だって、私だって……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ズデーン

にこ「……何よ、頑張れとでもいいたそうな顔しちゃって」ジー

にこ「確かにあいつなら言いそうね」

にこ「……いいじゃないやってやろうじゃないの」

にこ「やっぱり№1アイドルになるためには壁も必要よね……」

にこ「そう!この壁を乗り越えてこそ一段と輝くのよ!」

にこ「となれば早速練習ね!負けてられるもんですか!」スタスタ

にこ「……」クルッ

にこ「……ありがとう」ちゅっ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」

~~~~~
またまた数日後 ゲームセンター

にこ「ふふっ!ダンス勝負は私の勝ちね!」

穂乃果「うぐぅ……この前は穂乃果の勝ちだったのにぃ……」

にこ「真のアイドルってのは日々成長するものなのよっ!さてと何奢ってもらおうかしら……」

穂乃果「くっそぉ……あっ!」

にこ「んっ?」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「!?」

穂乃果「うわー。この人形まだあるんだね。あれ、でも一個数が減ってる……」

にこ「そ、そそそそそうね!こここ、こいつまだあったのね!」タラタラ

穂乃果「急に物凄い汗だけどどうかしたの?」

にこ「な、何でもないわよ!」

穂乃果「ふーん。それにしてもこの子だけ売れ残っちゃったんだね……」

にこ「ち、違うわよ!この台設定がめちゃくちゃだからきっとそのせいで……」

穂乃果「あれ、にこちゃんこれやったことあるの?」

にこ「あ……、わ、私くらいになると配置とかで大体わかるのよ!」

穂乃果「へー。さすがにこちゃんだね!」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

穂乃果「でもなんだか何だか一人だけで可哀そう……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」

にこ「……」

穂乃果「よし!じゃあここは穂乃果が―――」

にこ「じゃあ次はカラオケでも行くわよ」

穂乃果「ええっ!?今からこれやろうとしたのに……」シュン

にこ「ダメよ。負けた罰なんだからカラオケおごってもらわなきゃね」

穂乃果「うぅ……、じゃ、じゃあカラオケでもう一回勝負しようっ!」

にこ「ふーん……このにこにー相手に歌で勝負とは……望むところよ!」

穂乃果「よし!カラオケでリベンジだよっ!」タッタッタ

にこ「……」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」



数時間

??「……」コソコソ

??「……」チャリーン

??「くううっ!やっぱりクソ台じゃない!」

??「でも……」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ポツーン

??「はぁ……しょうがないわね……」チャリーン


子供「ねえねえ、またうんちが―――」

ママ「シッ!早く行くわよ」グイグイ



??「うがぁぁっ!」チャリーンチャリーンチャリーンチャリーン


~~~~~
数時間後 にこの部屋

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果「……」ドテーン

にこ「……」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

にこ「はぁ……こんなの二体いてどうするのよ……」

にこ「二人の穂乃果でうるささも二倍ね……」ナデナデ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

~~~~
数日後 夜中

にこ「にこぉ……にこぉ……」

にこ「ううん……うーん……んっ」バサッ

にこ「くっ……暑い……暑すぎて寝れないわ……」

にこ「確かに暑い日が続いてるけど……やっぱり原因は……」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」バーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」バーン

にこ「……こいつらよね」

にこ「はぁ……単体でもデカくて暑いんだから挟まれたらそりゃ暑苦しいわよね……」

にこ「しょうがない、どっちか一個を棚に戻して……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」

にこ「うっ……選びにくいわね……ああもう!」ピッ

ゴオオオオッ

にこ「少し早いけど一日くらいエアコン使っていいわよね……」

にこ「ふぅ……。明日扇風機だそうかしら……」

にこ「まあいいわ。おやすみ……」zzz

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」

ゴオオオオッ

~~~~~
次の日

にこ「くしゅんっ……うぅ……」ズルズル

ぴぴぴっ

にこ「にこぉ……37.8度……完全に風邪ね……」

にこ「うう……くしゅん、くしゅんっ!」ズルズル

にこ「とりあえず学校に連絡して……っと」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

にこ「……誰のせいだと思ってるのよ……知らんこっちゃないみたいな顔して」ゴホッゴホッ

にこ「責任とって……ちゃんと傍に居なさいよね……」ギュッ

にこ「……」

にこ「あいつも、私のこと心配してくれるのかしら……」

にこ「……あはは、何言ってんだか。おやすみ」ポンポン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」



夕方

<オ――マシマス <――カ

<アッ!ヒサシ――

にこ「んんっ……今何時ぃ……?」

にこ「げっ!もう夕方じゃない!?」バサッ

にこ「何時間寝てたのか考えたくないわね……」

にこ「でもそのおかげで調子も良くなったし……んっ」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

にこ「私らのおかげだとでもいいたそうな顔してるわね……」

にこ「でも原因も穂乃果なの忘れるんじゃないわよ?」ナデナデ

にこ「まあでも……冬は重宝しそうね」ナデナデ

<ココイルー <カッテニハ…… <イツモイルー <エ?

にこ「そういえば誰かきてんのかし―――ガララッ

穂乃果「にっこちゃーん!お見舞いにきたよっ!」

にこ「ら……?」

穂乃果「んっ?」ジー

にこ「ほ、穂乃果……?」

穂乃果「お見舞いに……ってその枕元のって……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

にこ「え……あ……あ……」

穂乃果「ゲームセンターにあった穂乃果の人形……」

にこ「ぎゃあああああああああっ!?」

穂乃果「に、にこちゃん!?落ち着いて!風邪ひいてるんだよね!?」

にこ「うがああああああああっ///」



穂乃果「お、落ち着いた……?」

にこ「え、ええ……何とかね……大体あんた何しに来たのよ……」

穂乃果「えっと、一応お見舞いなんだけど……」

にこ「そう、よね……」

穂乃果「それで……その……」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドーン

にこ「う……/// あ、アンタ来るなら連絡くらい入れなさいよっ!」

穂乃果「い、いれたよ!何通もメールしたのににこちゃん返事くれないんだもん……」

にこ「本当ね……」ピッピッ

穂乃果「で、心配になって家に来たらこうたろう君が入っていいって……」

にこ「い、いつもならちゃんと確認取るはずなのに……」

穂乃果「なんでも穂乃果はいつもいるから別にいいとか……」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

にこ「うぎゃああっ!///」バンバンバン

穂乃果「ね、ねえやっぱりあのゲームセンターにあったやつだよね……?」

にこ「い、いいでしょ別に!それとも何、迷惑でも掛かってるの!?」

穂乃果「そ、そういう分けじゃないけど……ただ気になって……
ほら『うるさそう』とか『ふてぶてしい』とか『いらない』って言ってたし」

にこ「そ、その、た、たまたま……」

穂乃果「しかも二体……」

にこ「うごぉ……」

穂乃果「あ、わかった!ストレス解消目的とかかな?
それを穂乃果だと思って思いっきり殴りつけたりさ!」

にこ「そ、そう!それよっ!毎夜毎夜日頃のストレスをこいつらで……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」

にこ「……」

穂乃果「にこちゃん?」

にこ「違うわ……そんなんじゃない……」

穂乃果「にこちゃん?」

にこ(そんな都合のいいこと言えるわけないじゃない……!だって……私は……)

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A&B『ファイトだよ!』

にこ(……ありがと)

にこ「……アンタに似てるからよ」

穂乃果「え?」

にこ「穂乃果に似てるからこの子たちを取ったのよ!それ以上でもそれ以下でもないわっ!」

穂乃果「ね、ねえ……穂乃果バカだから間違ってるかもしれないけど、それってさ……」

にこ「っ……!そうよ……。思ってる通りよ!アンタのことが好きなのよっ!」

穂乃果「ほ、本当なの……?一体いつから……」

にこ「いつからなんてわからないわよっ!一緒に遊んだり、勝負してたら
いつの間にかそうなってたんだから!」

にこ「それで好きな人そっくりの人形まで取っちゃったのよ!しかも二体もね!
我ながらどうかしてるわよ本当……」

穂乃果「にこちゃん……」

にこ「軽蔑したならそれでもいいわ……。でも、嘘はつきたくなかったの」チラッ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

にこ(この子たちと過ごした日々を、なかったことになんてできないじゃない……)

穂乃果「ねえ、にこちゃん。穂乃果がにこちゃんのこと、軽蔑したと思う?」

にこ「……私ならするわよ。好きな子そっくりの人形を枕元に置いてるなんてね
……しかも2つも」

穂乃果「そうかなぁ?」

にこ「ええ、普通はそうよ。だからあんたも別に私に気なんて使わないで―――「でも」

穂乃果「穂乃果は多分にこちゃんのお人形を見つけた買っちゃうと思うな
……そしたら穂乃果のこと軽蔑しちゃう?」

にこ「は、は……?そ、それってどういう……」

ちゅっ

にこ「……え?」

穂乃果「えへへ、これが答え!」

にこ「~~~~~!?///」カァァァッ

にこ(いいいいい、今のって、ききき、……あ、あれよね、あれ!?)

にこ(私は穂乃果が好きで穂乃果人形を取って穂乃果にばれて穂乃果に告白して―――)

穂乃果「ちゃんと穂乃果にもかまってくれなきゃいやだよ?」

にこ(穂乃果に穂乃果で穂乃果がばれて穂乃果されて穂乃果?)グルグルグル

穂乃果「……あれ、にこちゃん?」

にこ「告白したのは穂乃果で私が穂乃果で穂乃果もほの……?」プスプス

ばたんっ

穂乃果「に、にこちゃん!?どうしたの急に……うわっ!すごい熱……」

にこ「にごぉ……」ピクピク

穂乃果「にこちゃん!しっかりしてにこちゃん!にこちゃーん!!!」



ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ニッコ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ニッコ

~~~~~
数週間後

にこ(あの日から、私と穂乃果の関係は変わったかもしれないし
変わってないのかもしれない)

にこ(要するにそれだけ普段通りの日常が流れている)

にこ(正直、あの日の出来事は全部、熱で魘された私の見た夢だったのかもね)

穂乃果「ねえねえにこちゃん!あれ見てあれ!」

にこ「ん、何よ?―――って!?『ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみにこ』!?」

穂乃果「違うよ!よく見ると濁点と『ぅ』がついてるよ!」

にこ「『ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみにごぅ』……?
な、何よこれ……二号みたいじゃない……」ブルブル

穂乃果「それにほら、紹介文も『銀河宇宙ナンバーワン』だって!
なんだかにこちゃんの上位互換みたいだね!」ウププ

にこ「くっ……穂乃果と言いどう考えても私たちがモチーフじゃない!
一体誰の許可で出してるのよ……!」

穂乃果「まあまあ、これのおかげで色々あったんだしいいよ!」

にこ「っ……///そ、そうね……」

穂乃果「早速穂乃果も取らなきゃ!……ってことでにこ先生!お願いしますっ!」

にこ「ダメよ」

穂乃果「ええええっ!?な、なんで!?」

にこ「こういうのは自分で取らなきゃありがたくないのよ!
私だって何千円も使ったんだからアンタもやりなさいっ!」

穂乃果「ええぇ……そんなぁ……んっ?」

にこ「何よ。私は絶対取ってあげないわよ」ジトー

穂乃果「今穂乃果を取るために何千円も使ったって言ったよね?
つまりそれだけ必死に穂乃果を取ろうと……」ニヤニヤ

にこ「っ……!///」

穂乃果「う―!にこちゃん大好きっ!」モギューッ

にこ「ああもう!うっさい!離れなさいっ!///」

穂乃果「もぎゅーっ!」



ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみにこ「……」



数時間後

??「ったく、なんで自分の人形を取らなきゃいけないのよ……」

??「まあしょうがないわよね……。予算的に1つが限度ね」

スカッ

??「ああもう!相変らずクソ設定ね!」バンバン


子供「ねえ、あそこにまた……」

ママ「もういいから!行くわよ!」



??「もう!私なんだから素直にこっちに落ちてきなさいよっ!」チャリンチャリンチャリン

~~~~~
数時間後 にこの部屋

にこ「よいしょっと……ほら、これであんた達も寂しくないでしょ」

にこ「一つしかないけど取り合っちゃだめよ?
この子だってあんた達のことが大好きなんだから」

ガララッ

こたろう「にこにー……お腹すいた……」

にこ「んっ、もうそんな時間?ごめんね、今作るから」

こたろう「……」ジーッ

こたろう「にこにー……?」

にこ「ええそうよ。間違っても二号じゃないからね
……じゃあリビング行くわよ」

こたろう「うん」

ばたんっ

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果A「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみ穂乃果B「……」ドテーン

ハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみにこ「……」ドテーン

おしまい

ほのにこURとハイパージャンボ記念に。
にこちゃんはドブったけど明日両方引けますように……

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