上条「吹寄のおっぱいを揉む10の方法?」 (47)



青ピ「カミやん、ちょっとこれ見てみ」

上条「どれ?」

青ピ「ほら、ここに『肩もみホルダー君』ってのがあるやろ?」

青ピ「ボク、こう見えても実は肩こりひどいねん」

上条「そうなのか」

青ピ「気になんねんこれ。ここんトコ右肩あたりが妙に痛いし、自分で自分の肩グニグニしとると今度は左肩が痛くなってくるんや」

上条「大変だな」

青ピ「で、カミやんはどう思う? ボクは効果あると思うねん」

上条「う~ん。ちょっと高くねぇか」

青ピ「そうやねん。そこがネックやねん。結構な値段するし、ボクも買おうかどうか迷ってんねん」




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上条「もし効果がなかったら目も当てられないぜ」

青ピ「ボクもそう思って、お金のかからへん方法を探して見たんや」

青ピ「ネットで『肩こり解消 方法』で検索しみたら、こんな記事がヒットしてん」

上条「『巨乳を揉んで肩こり解消!? 科学が証明した衝撃の真実!』 ……なんだこれ?」

青ピ「どう思う?」

上条「ネタ記事としてはいい線いってんじゃないか?」

青ピ「そうやなくて、これならタダやし、効果あると思うねん」

上条「どこをどう見て効果あると思うんだよ」

青ピ「ほら、ここに『学園都市で行われた最新の研究では肩こりには女性の胸(特に大きい方が好ましい)を揉めば解消できることが証明された』、って書かれてるし」

上条「どんな研究か一切書かれていないけどな」

青ピ「ボク、この方法に賭けてみたいねん」

上条「ははあん。さてはお前、俺より遙かにバカだな?」




青ピ「まあ、でも一つ大きな問題があんねんけどな」

上条「一つじゃないと思うけどな」

青ピ「ボクには……おっぱいを揉んでええよ、って言ってくれる女の子がおらん」

上条「でっけぇ問題だな」

青ピ「ボクは考えたよ。昨日寝ずに考えた。なんかええ方法ないかなって。それでネットで検索かけてみたんや、『おっぱいを揉む方法』ってワードで」

上条「考えてねえじゃん」

青ピ「そしたら、こんなんが出てきてん」

上条「『おっぱいを揉む方法まとめver1.0』?」

青ピ「このままやったら、すぐに使えへんやつもあるから、ボクなりに改良したんがコレ」

上条「『吹寄のおっぱいを揉む10の方法?』」

青ピ「これで、すべてのピースが揃ったと思わへん?」

上条「どこがだよ!?」




青ピ「完璧な方法やと思うねんけどな~」

上条「完璧なら10個もいらないだろ」

青ピ「でも、ものは試しやん? やってみようや、カミやん」

上条「俺がやるのかよ!!」

青ピ「二人でやんねんって」

上条「二人でも嫌だよ!」

青ピ「もし、カミやんが成功したら、『青ピ、お前も来いよ』ってサイン送ってな」

青ピ「右はカミやん、左はボクって感じでいこか」

上条「できるか!!」

青ピ「おっぱいは2つあんねんから分け合おうや」

上条「そこじゃねぇよ!」





青ピ「じゃーんけーん、ポン」

上条「え? ポン」

青ピ「はい、カミやんの負け。参加決定な」

上条「なにぃ」

青ピ「ボクが言い出しっぺやから、最初にやるけど次カミやんやで」

上条「やるなんて一言も言ってねぇだろ」

青ピ「ほんじゃあ、行ってくるわ」

上条「お、おい。……マジかよ」



吹寄のおっぱいを揉む10の方法その1
『ダブル・バインド法』

男「右か左のおっぱい揉ませてよ」
女「右か左かあ……」
相手は右か左という選択に頭が回り、おっぱいを揉ませることを無意識に了承している

【教室】

青ピ「吹寄」

吹寄「ん、なに?」

青ピ「おっぱいの大きさって右と左で違うってホンマなん?」

吹寄「え? そういう子もいるわね」(なに、突然!?)

青ピ「ホンマやったんか……」

吹寄「…………」

青ピ「…………」

吹寄(なにこの間)

青ピ「じゃあ、両方とまでは言わへんから、右か左どっちか揉ませて」

吹寄「は!?」

青ピ「だから、右か左どっちか揉ませて!!」


上条(堂々と言った!)


ゴスッ!!

上条(おお、みぞおちに一撃……)

青ピ「かはッ、……息が、でき、へん」




【廊下】

上条「お~い、青ピ。大丈夫か?」

青ピ「大丈夫……やっと息ができるようになってきた」

上条「そりゃ、よかった」

青ピ「でも、なんで失敗したんやろ?」

上条「『右と左で違うってホンマなん?』→『右か左どっちか揉ませて』の流れが強引過ぎんだろ。俺もここで聞きながら、何言ってんだコイツ、って思ったぞ」

青ピ「やっぱ、ボクやと上手くいかへんかったわ」

上条「誰がやっても同じ結果だったと思うぞ」

青ピ「まだ、場が暖まってへんかったから……」

上条「お笑いのライブじゃねーんだから」

青ピ「でも、少しは暖めてきたで」

上条「怒りのボルテージだろ、それ!?」



吹寄のおっぱいを揉む10の方法その2
『アンダードッグ効果』

男「死にたい。でもおっぱいが揉めたら頑張れる気がする」
→おっぱいで救える命がある! 女の子の同情を誘え!


上条「こんなやり方で成功するわけないだろ!」

青ピ「カミやんならできるって」

上条「できるか!」

青ピ「カミやんなら、不可能を可能に変えることができる気がするねん」

上条「不可能なものは不可能だって」

青ピ「それでもカミやんなら……カミやんなら、きっとなんとかしてくれる」

上条「スラムダンクの名言風に言っても無理なものはむりだっつーの!」

青ピ「じゃあ、カミやんやらへんの?」

上条「無理だって言ってるだろ? まあ、やるけど」

青ピ「ボク、カミやんのそういうところ好きやで」

上条「じゃあ、行ってくる」



【教室】
上条「ハア……」
吹寄「なによ、人の顔を見るなりため息ついて」
上条「不幸だ……」
吹寄「上条。貴様は何かにつけて不幸だ、って嘆いてるわね。前にも言ったかもしれないけど、あたしは不幸にかこつけて人生に手を抜く輩が大嫌いなの」
上条「なんとでも言えよ。ハア……」
吹寄「そうやって無気力でいるから、さらに不幸を招いているんじゃない?」
上条「希望が一つでもあればな……」
吹寄「希望ねぇ……」
上条「具体的に言うと、おっぱいが揉めたら頑張れる気がする」
吹寄「はあ!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ。
上条(やべ、恐ろしくて吹寄の顔を見れねえ)
上条(こうなったら仕方ねえ……)
上条「一生のお願い! 揉ませて吹寄!」
ゴスッ!
上条「そげぶっ」

ああ、改行……。


【教室】

上条「ハア……」

吹寄「なによ、人の顔を見るなりため息ついて」

上条「不幸だ……」

吹寄「上条。貴様は何かにつけて不幸だ、って嘆いてるわね。前にも言ったかもしれないけど、あたしは不幸にかこつけて人生に手を抜く輩が大嫌いなの」

上条「なんとでも言えよ。ハア……」

吹寄「そうやって無気力でいるから、さらに不幸を招いているんじゃない?」

上条「希望が一つでもあればな……」

吹寄「希望ねぇ……」

上条「具体的に言うと、おっぱいが揉めたら頑張れる気がする」

吹寄「はあ!?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ。

上条(やべ、恐ろしくて吹寄の顔を見れねえ)

上条(こうなったら仕方ねえ……)

上条「一生のお願い! 揉ませて吹寄!」

ゴスッ!

上条「そげぶっ」



【廊下】

上条「な、言ったろ? 無理だって」

青ピ「最後、力業やったね」

上条「作戦として体をなしてなかったからな」

青ピ「でも、さすが吹寄やね。ボクとカミやんとでパンチの強さが同じやった」

上条「どこがさすがなんだよ」

青ピ「こんなアホみたいな方法でもカミやんがやれば揉めるっていう、そんな事態にならんで安心した」

上条「お前今、『こんなアホみたいな方法』って言ったな! やっぱりこれ、アホな方法だって自覚があんじゃねえか!」

青ピ「そこらから、ケッタイなオナゴが現れて、『わたしのおっぱいなら揉ませてあげる』って展開になりでもしたら、ボクは……」

上条「なるわけないだろ」

青ピ「血の涙を流すとこやったわ」




吹寄のおっぱいを揉む10の方法その3

『ガリギュラ効果』

男「おっぱい? そんなもの見たくない! 僕におっぱいを揉ませないでくれ」
女「そんなこと言わないでよ! ほらっ!」
禁止されるとやりたくなるアレ。


青ピ「ほな、次行こか」

上条「さっきので懲りてないのか!?」

青ピ「大丈夫、大丈夫。野球はツーアウトから、って言うし。次は上手くいくよ」

上条「ポジティブが過ぎるだろ……」

青ピ「もし、揉めたら『カミやんもおいで』ってサイン出すから見逃したらアカンで」

上条「お、おう……」


【教室】

青ピ「吹寄、実は相談があんねん」

吹寄「相談?」

青ピ「吹寄はなんか怖いものとかある?」

吹寄「怖いもの? う~ん……」

青ピ「ボクは二つあんねん」

青ピ「一つはまんじゅう。もちもちとしてて、食べたら中に餡! ――――めっちゃ恐ろしいわ」

吹寄「オチが分かっちゃったわ。もう一つは熱いお茶が怖いとでも言うんでしょ?」

青ピ「ううん。おっぱい」

吹寄「は?」

青ピ「おっぱい」

吹寄「……」


上条(青ピ、気づけ! 吹寄がゴキブリの交尾を見るような目でお前を見てるぞ)


青ピ「怖い! 怖いわ~。おっぱいが怖い」

吹寄「……」

青ピ「特に吹寄のおっぱいが怖い。でかすぎて怖い」

吹寄「ほぉ。だったら見えないようにしてあげましょうか」

ヌゴッ!

青ピ「目が、目がぁ~!」



【廊下】

青ピ「痛った~。思いっきり目潰しされたわ」

上条「だ、大丈夫か?」

青ピ「まあ、コメディパートやからもう治ってもたけど」

上条(不死身かよ!)

青ピ「なんでか上手くいかへんな~」

上条「何一つ不思議ところがねーよ」

青ピ「どこの選択肢で間違えたんやろぉ?」

上条「肩こり解消法としておっぱいを揉む、を選んだあたりじゃね?」


青ピ「でも、次こそはいけそうな気がすんねんな」

上条「なにを根拠に!?」



上条(っつか、このままいったら、俺五回もこんなことやんのかよ)

上条(絶対ヤだな)

上条(せめて、もう一人、生贄が必要だな)


上条「青ピ、いいアイデアが思いついた」

青ピ「なになに~?」

上条「吹寄みたいな委員長タイプの女は不良ぽい奴に弱いと思うんだよな」

青ピ「まあ、委員長はボクやけどね」

上条「えっ……」

青ピ「えっ、てカミやん(笑)」

上条「……」

青ピ「……」

上条「マジで?」

青ピ「マジで」

上条「……」

青ピ「……カミやんこそ、さっきのマジで言ってた?」

上条「……」

青ピ「……」

上条「吹寄みたいな真面目なタイプの女は不良ぽい奴に弱いと思うんだよな」

青ピ(さらっと言わんかったことにされた)



上条「奴を呼ぼう」

Pi。prrr、prrrr

上条「あ、土御門? 今、時間あるか?」

上条「お前、肩こってるだろ?」

上条「お前の義妹の話は置いといて。こってるよな?」

上条「どっちか、って言うと?」

上条「全くこってないか、こっているかで言うと?」

上条「そんなお前に朗報があるんだ」

上条「今すぐ、教室の前の廊下に来てくれ」


土御門「カミやん、どうしたぜよ」

上条「青ピ説明してくれ」

青ピ「ボク、こう見えても実は肩こりひどいねん」

土御門「ん?」

以下略。



吹寄のおっぱいを揉む10の方法その4

『ゲインロス効果』

男「なんだねそのおっぱいは! 私が今まで見てきた中で最低のおっぱいだ! でも、いい形してるね。どれ、揉ませてごらんなさい」
厳しくしてから優しくすると好意が上昇→好意から女の子がおっぱいを揉ませる。


上条「……この方法を土御門がやったら、変質者度がさらに上がるな」

土御門「さらに、って! もともとあるみたいぜよ」

土御門「青髪でピアスしてるアイツよりもか!? あっちの方がよっぽど変質者だにゃー」

青ピ「なんやとぉ! そもそもお前サングラス似合ってないねん」

土御門「お前のピアスよりマシだにゃー」

上条「まあまあ。落ち着けって」

青ピ「カミやんの頭だってツンツンやんけ」

上条「俺の髪形、バカにしてんじゃねーよ!」

土御門「カミやんのそれは、かっこいいと思ってやってんのかにゃー?」

上条「これは髪質だ! でも、かっこいいだろーが!」

土御門「はぁ~? ウニみたいだぜい」

上条「お前サングラスだけじゃなく、私服もダセぇんだよ!」

青ピ「腹筋か! 腹筋を見せればモテると思ってんのか!」



吹寄「廊下で騒ぐなーーー!!」

上条「今、取り込んでるんだ。後にしてくれ」

吹寄「だったら、表に出て騒ぎなさいよね」

土御門「ちょっとおっぱい大きいからって調子乗ってんじゃねえにゃー」

吹寄「はあ? なによ」

土御門「まったく、最低のおっぱいだにゃー。……でも、いい形してる。どれ、揉ませてごらんなさい」

上条(おお。自然な入りだ)

ゴスッ!

土御門「うごっ」

吹寄「とりあえず、全員黙れ」

上条「はいっ」

吹寄「今度うるさくしたら承知しないからね」

上条(土御門が既に承知されてないんだが)




上条「よし、次は青ピだな」

上条「サクサク行こう。手早くな」


吹寄のおっぱいを揉む10の方法その5

『ローボールテクニック』

男「おっぱいの感触って、他のものに例えると?」
女「コンビニのクリーム大福かな」
男「じゃあ、君ので確かめてみるね!」
女「うん……」
相手はおっぱいトークをぶったぎれない。多少不利な流れであっても。


上条「なに作ってんだ?」

青ピ「水風船」

青ピ「まあ、見てみ。さすがにボクは今回で3回目やし、今度こそ成功するよ。三度目の正直、って言葉もあるしね」

上条「仏の顔も三度まで、って言葉もあるけどな」

青ピ「できた! カミやん水風船、触ってみ。おっぱいみたいやない?」

上条「ん~~」モミモミ

上条「わからん」

青ピ「ボクもや。本物触ってみたことないしね」

青ピ「でも今回は面白いよ」

上条「もうお前、目的がおっぱいを揉むから面白いに変わってるじゃねーか!」

青ピ「ほな、行ってくる」



土御門「っつか、あんなに水入れたらすぐ割れちまわないかにゃー」



【教室】

青ピ「吹寄、水風船作ってん」

吹寄「あ、そう」

青ピ「これはただの水風船とちゃうんや。なんとおっぱいと同じ感触がする水風船なんや」

吹寄「……」

青ピ「あれ、興味なし? すごない?」

吹寄「や、だってどう見ても……」

青ピ「試しに触ってみたらええやん、あっ」

パンッ!(水風船の割れる音)


びちゃびちゃ……。

吹寄「…………」

青ピ「今のはわざとやなくて、事故やで」

吹寄「…………」

青ピ「ふ、吹寄? お怒りなのはもっともやねんけど、ちょっと待って」

青ピ「水風船からおっぱいの話へと移って、それからオチがあるから。殴るのはオチの後にしてくれへん? 頼むっ」

吹寄「そんなこと、あたしが知ったことかー!!」

ゴキィィ。

青ピ「ふごっふ」


【廊下】

青ピ「まだ、オチまでいってなかったのに、ひどいわ」

上条「いや、ひどいのはお前だろ」

土御門「ってか、吹寄のやつ、びしょ濡れにされて、機嫌悪くなってるぜい?」

青ピ「う~ん。でもさっきのは、ゲームやったらCG回収ポイントやし、このルートで正解やと思うよ」

上条「現実をギャルゲーのように言うのやめろ」



吹寄のおっぱいを揉む10の方法その6

『訳を言う』

例.「コピー機使わせて!コピー機使いたいから!」
実は、これだけで確率2倍。
「おっぱい揉ませて!おっぱい揉みたいから!」
そこから理詰めしていけばさらに効果大。


上条「ゼロが二倍になったところでゼロだけどな!」

青ピ「どないしたん? カミやん、急に大きな声出して」

上条「よし、行ってくる」

青ピ「カミやん、絶対テレビに向かってツッコミ入れているタイプの人やわ」




【教室】

上条「よう。吹寄」

吹寄「上条。貴様らさっきから――」

上条「うるせえ! 吹寄、これを見ろ」

吹寄「ん? 『巨乳を揉んで肩こり解消!? 科学が証明した衝撃の真実!』?」


上条「お前だってずっと肩こりに悩まされてたんだろ!? それで求めてたかじゃないのかよ! 肩こりに悩まされなくてもすむ……そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドってやつを。今まで待ち焦がれてたんだろ? こんな展開を……何のためにここまで歯を食いしばってきたんだ!? お前の胸はどうして二つもあるんだ!? なんのためにぶら下げてんだ!? 自分だけでいいなら、一つでいいはずだろ!? 二つついてるっことは、自分以外の誰かを、みんなを幸せにするためだろ!? なら、お前は主人公なれるじゃねえか!! 脇役なんかで満足してんじゃねえ! まだ全然終わってねぇ、始まってすらいねぇ……。ちょっとくらい長いプロローグで絶望してんじゃねぇよ! 手を伸ばせば届くんだ! いい加減に揉ませようぜ、吹寄!!」


吹寄「巨乳を揉めば肩こりでなくなるのなら、毎日揉んでるあたしが肩こりなのは矛盾してるじゃない」

上条「……ソダネ」

吹寄「あと、あたしの胸は誰かを幸せにするためについてる訳じゃないから」

上条「……ウン」




【廊下】

青ピ「カミやん、自主的に戻ってきたらアカンやん」

上条「すっげえ恥ずかしい」

上条「冷静に、正論で返されるってのが、恥ずかしい。すごく」

土御門「あんな長々と説教しといて、バッサリ切られたにゃー。『なんのためにぶら下げてんだ!? 自分だけでいいなら、一つでいいはずだろ!?』って(笑)」

上条「言うな!」

青ピ「でもカミやん、殴られないからオチてへんで」

土御門「そうだにゃー。やっぱオチがついてないと次へいけないにゃー」

上条「上条さんのHPはもうゼロですよ?」

青ピ「頑張って、カミやん」

土御門「ここで応援してるぜい」


【教室】

上条「吹寄。さっきの話で引っかかったんだけどな、お前毎日、自分の胸揉んでるの? このドスケベ」

吹寄「かーみーじょーう」

上条「ひぃぃ。あ、あと、自分で自分のこと巨乳って言うじゃ――ぎゃあああああ」



青ピ「うん。きれいにオチたね」

土御門「芸術的な殴られっぷりだったぜい」

上条「さっきの殴られ損じゃね? 意味あった?」

青ピ「さあ、次行こ、次」



吹寄のおっぱいを揉む10の方法その7

『Yes誘導法』

男「雪降ってるね」→女「うん」
男「寒いね」→女「うん」
男「冬って感じ」→女「うん」
男「おっぱい揉ませて」→「うん(…ってあれ?)」
何となく言った隙を突いて揉む。


上条「毎度ながら無理があるな」

青ピ「でも、土御門ならいけるよ(根拠無し)」

上条「土御門、GO」

土御門「行ってくるぜい」

上条「……TO HELL」



【教室】

土御門「吹寄。今日は暑いにゃー」

吹寄「そうね」

土御門「洗濯日和だぜい」

吹寄「そうね」

土御門「こんな暑い日はクーラーの効いた部屋で義妹と戯れたいにゃー」

吹寄「や、それは理解できないけど」

土御門(あれ~?)

吹寄「そもそも、あたしに義妹はいないし」


上条(きょとんとした顔でこっち見てんじゃねーよ)

青ピ(なんで義妹と戯れることがYesを引き出す話題やねん)


土御門「暑いときは逆にサウナに入りたくなるぜよ」

吹寄「わかる気がするわ。それに、サウナは美容や健康にいいらしいわよ」

土御門「サウナを出た後に水風呂に入るが気持ちいいんだにゃー」

吹寄「そうね」

土御門「気持ちいいと言えば、おっぱ――」

吹寄「ふん」

ゴォリィク!(殴音?)

土御門「さばげぶっ!」ガク



【廊下】

上条「『おっぱ』までしか言ってないのに殴られたな」

青ピ「横暴や! 『いっぱい』の『い』を『お』に置き換えた『おっぱお』かもしれへんのに」

上条「もはや、条件反射になってんな。俺達から『おっぱい』って単語を聞くだけで殴るみたいな」


青ピ「おーい。土御門、大丈夫か?」

上条「っつか、土御門が殴られたときに出たあの音はなに?」

青ピ「せめて、バキッとか、ゴキッとか、そういう音やないとボクらもリアクションの取りようがないよな」

上条「おっかねえ……」



姫神「なにしてるの?」

上条「姫神か。土御門は昼寝してるんだよ」

姫神「廊下で?」

上条「ああ。アイツは固定観念に縛られない、フリーダムなタイプだから」

姫神「……へ、へえ」

上条「意外と廊下って冷たくて気持ちいいらしいぞ?」

姫神「……そう」


青ピ「今ので土御門×姫神ルートは消えたね」

上条「そうだな」

青ピ「ということは、ボクの吹寄+姫神ルートのチャンスやね。行ってくるわ」

上条「少なくとも、お前の吹寄ルートは消滅してるだろ」

青ピ「カミやん、嫌いは好きに変換可能やねんで」

上条「ポジティブすぎて、なにかしらの病名が付きそうだな」


吹寄のおっぱいを揉む10の方法その8

『ドア・イン・ザ・フエイス法』

男「セックスさせてよ」
女「ええっ!」
男「冗談だよ。おっぱい揉ませて」
おっぱいくらいなら…と確率が上がる


【教室】

吹寄「つまり、世界平和はね」

姫神「うん」

青ピ「世界平和! ボクもちょうど世界平和について考えててん」

吹寄「……」


土御門「青ピの奴、吹寄からフナムシを見るような目で見られていても一切動揺してないぜよ」

上条「アイツのメンタルすげえな」



青ピ「つまり、世界平和はラブ&ピースに落ち着くと思うねん」

青ピ「ピース&ラブやったらあかん。ラブがあってその後にピースが浸透していくんや」

青ピ「だから、世界平和のためにはまず、ラブを作らなあかん」

姫神「うん」

吹寄「……」


土御門「事情を知らない姫神が10秒後におっぱい揉ませてくれ、って言う男の話を真面目に聞いてるぜよ」

上条「なんかちょっと不憫だな」


青ピ「ラブを作る……つまりメイク・ラブや! なんなら三人で……」

青ピ「待って、吹寄! タオルを巻いて、拳を痛めんように対策するのちょっと待って!」

青ピ「メイク・ラブは冗談やって。だから、おっぱい揉――」

吹寄「そんな手にのるかー!」

ゴロングッ!(殴音?)

青ピ「ぶわっふぁろぅ!」



青ピ「(ピクピク)」

上条「のびてるぞ」

土御門「青ピもアッパーがくるとは想定してなかったんだろうにゃー」





土御門「これ、どうする?」

上条「どうするって、さすがにこのまま置いておくのも駄目だろ」

土御門「通行の邪魔になるしにゃー」

上条「保健室まで運んでやるか」



ズルズルズルズル。

上条「俺ってちょっと優しすぎるかな?」

土御門「そこがカミやんのいいとこだにゃー」

上条「あと二つ残ってるけど、言い出しっぺがこの状態だし。もうやらなくていいだろ」

土御門「そうだにゃー」

上条「正直、俺も『不幸』と『説教』っていう持ちネタ使っちまったし。もうやることねーんだよな」

土御門(持ちネタだったのか……)


ズルズルズルズル。

上条「姫神がめちゃくちゃ引いてたな」

土御門「突然、青ピが下ネタを言い出して、吹寄がいきなりアッパーをかませば、引くなと言う方が無理ぜよ」

上条「青ピの奴、ためらいなく言ったよな」

土御門「大した男だぜい」

上条「っつか、なんなんだよ、今日の青ピのテンションは」

土御門「俺は昨日まで仕事で学校休んでいたし、カミやんも最近まで入院してたしな。もしかしたら、寂しかったんじゃないかにゃー」

上条「青ピ……お前……」

上条「なんだろ、全然萌えねえな」

土御門「まあ、そんな大男が相手だとにゃー」



【保健室】

青ピ「ん……ここは?」

上条「『右』」

土御門「これは?」

上条「『下』」

土御門「これは?」

上条「『ろ』?」

土御門「ブブーッ。『る』でしたー。はい、カミやんの負け」

上条「ちょっと待て。そんな小さい字の『る』と『ろ』なんて見分けが付くか!」

青ピ「なにやってんの?」

上条「青ピ、目が覚めたか」

青ピ「なんか、めっちゃ制服汚れてんねんけど」

上条「吹寄に殴られて床にダイブしてたからな」

青ピ「引きずられた跡みたいなのがあんねんけど」

上条「不思議だな」




土御門「いやー、しかし本当に肩こりが取れるとは思っても見なかったぜい」

上条「?」

土御門「粘ってみるもんだな、カミやん。まさか本当に揉ませてくれるとは思っても見なかったにゃー」

上条「え? あ、ああ。そうだな」

青ピ「えええ! ホンマに!?」

上条「俺も自覚症状がなかっただけで、結構、肩こってたんだな。今は肩が軽い、軽い」

土御門「もしかしたら、今ならまだいけるかもしれないぜよ」

青ピ「寝てる場合やない、ボク行ってくるわ!」

上条「おう、行ってこい」

タッタタタタタ……



上条「行ったな」

土御門「ああ、逝ったな」

上条「アイツ、詐欺とかに遭わないか心配になってきたよ」



吹寄「いい加減にしろー!」

青ピ「うごぉぉぉぉぉぉ」




上条「さ、そろそろ完全下校時刻だし、カバンのついでに青ピも回収して帰るか」

土御門「そうだにゃー」




完。

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