【艦これ】レ級「堀之内鎮守府に潜入捜査?」【R-15】 (107)


レ級 「堀之内鎮守府に潜入捜査?」

大和 「そうよ」

レ級 「オレが?」

大和 「ええ」

大和 「あなたが駆逐艦に偽装してね」

レ級 「」



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[注意]
※プロットがクズ。
※ニコニコ動画の「夕張日和」のレ級・大和コンビ リスペクト!
※15才以上推奨。
※ちょっとエッチなシーンが有ります。
※百合注意。
※適当にデッチ上げた独自設定、多数有り。
※ノリで楽しんで頂ければ幸いです。

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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1431268931


オレは戦艦レ級。

オレは人類の卑劣な罠にかかり、捕虜となった。

間宮のスイーツでハメられた。



エゲツネェことしやがる……。



体に爆弾を埋め込まれて、

人間の言うことをキカされているワケだ。



マッタクこいつぁ、ツイてねえ……。

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横須賀の鎮守府の地下最下層に、

厳重に警備されている独房がある。

そこにオレは住んでいる。



時々、オレは海軍から仕事を頼まれる。

今回は憲兵隊からの依頼だ。

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レ級 「堀の内鎮守府に潜入捜査?」

大和 「そうよ」

レ級 「オレが?」

大和 「ええ」

大和 「あなたが駆逐艦に偽装してね」

レ級 「」

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どうやら「堀の内鎮守府」では

駆逐艦達に「客」を取らせているらしい。



憲兵隊は内偵を進めており、

オレに潜入捜査を頼みたいそうだ。

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レ級 「イッチャ悪いが」

レ級 「ヨク有る話だろ?」

レ級 「なぜオレに頼むんダ?」

レ級 「普通に憲兵が乗り込めばイイだろ?」

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金に困った鎮守府が艦娘を悪用することは、

よくあることだった。

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大和 「この件は」

大和 「面倒なのです……」



大和 「『客』に」

大和 「海軍の『お偉方』がいるのです」



大和 「海軍と憲兵隊は」

大和 「秘密裏に対処したいのです」



大和 「少なくとも」

大和 「確実な証拠を掴むまでは……」

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レ級 「フーン……」

レ級 「しかしダ」

レ級 「それなら駆逐艦の潜入捜査艦を」

レ級 「送り込めばイイだろ?」



大和 「もう送りました」

大和 「全員、音信不通です」

レ級 「!?」

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イヤな予感がする。

オレは面倒なことがキライだ。



レ級 「オレは面倒なコトは」

レ級 「キライなんだ」

レ級 「他をあたってクレ……」



大和 「……」

大和 「間宮の春のスイーツフェア……」

レ級 「?!」 ピクッ



大和 「テーマは『いちご』、『桜』……」

レ級 「?!」 ピクッピクッ



大和 「そして『抹茶』……」

レ級 「?!」 ピクッピクッピクッ



大和 「あら!」

大和 「なぜか間宮の食券10万円分がココに!」

レ級 「……」 プルプルプル



オレは依頼を受けた。

人類は本当にエゲツネェ……。

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オレは大和とコンビを組むことになった。



独房の外の活動にあたり、

大和がオレの後見人となった。



オレの爆破ボタンを持った後見人だ。



レ級 (キシシシッ)

レ級 (おっかねえナ……)

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捜査中、オレは大和の家に住むことになった。



大和 「あなたの足……」

大和 「あれブーツだったの?」



レ級 「そうだヨ」

レ級 「カッコいいブーツだろ?」



実は、オレの足は人間の足とそっくりだった。



レ級 「ソレにしても……」

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大和の部屋は女の子らしくなかった。

物が無く生活感がなかった。



大和 「仕事から帰ったら……」

大和 「寝るだけよ……」

レ級 「キシシシシッ」

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大和 「歓迎するわ」

大和 「せっかくだから食べに行きましょう!」

レ級 「いいネ!」



大和 「その前に」

大和 「尻尾と艤装は格納してね」

大和 「そして」

大和 「パーカーの代わりに」

大和 「この服とか、どうかしら?」 キャッキャ

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オレは大和のシャツとGパンを着た。

シャツはブカブカ。

Gパンは裾を捲り上げた。



レ級 (大和の足、長いナ……)



大和 「髪の毛、多いわね……」

大和 「おでこ出したら、どうかしら」



大和は髪留めでオレの前髪を上げて、おでこを出した。



大和 「可愛い!」 ニッコリ

レ級 「キシシッ!」

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オレ達は近所のレストランに行った。

艦娘用のメニューがある店だった。



レ級 「カンパーイ!」

大和 「乾杯……」

大和 「……なのかしら?」

レ級 「キシシシッ!」



オレ達は散々酒を飲んだ。

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オレ達は大和の家に帰った。



大和 「ただいま~」

レ級 「キシシシッ!」



レ級 「大和」

レ級 「もう少し飲まないカ?」



オレはリュックから重油を出した。

「A重油 大精製 『素馬虎 来斗(スマトラ ライト)』」 バーーーン!



大和 「あんた!!!」

大和 「なんで、こんな凄い重油持ってんの???」 目キラキラ

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大和はオレから重油を引ったくった。



大和はコップを2個と

おつまみの「ボーキミックス」を持ってきて、

早速、飲み始めた。

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大和 「クセが無くて」

大和 「軽い口当たり……」

大和 「いくらでも飲めそう!」 グイグイ



レ級 「コンナのもアルんだゼ?」 ゴソゴソ

「A重油 大精製 『北海油田』」 バーーーン!



レ級 「そして……」 ゴソゴソ

「相良油田 生原油 『駿河』」 ドーーーーーン!

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前の仕事の時、悪徳提督の家にあった高級重油を、

こっそりオレは頂いてきた。

それを何本か持ってきたのだ。

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オレも大和も酔っ払った。

そして……。



レ級 「大和……」

レ級 「夜戦しようゼ?」



大和 「あんた……」

大和 「爆弾のスイッチを持っている後見人を」

大和 「口説くの?」



レ級 「オレは夜戦で」

レ級 「相手を失望させたコトはナイんだゼ……」



大和 「そ、それで口説いているつもりなの!?」



レ級 「ビビッてるノカ?」

レ級 「ホテルちゃん?」



大和 「ホテルですってぇ?」

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レ級 「……来いヨ大和」

レ級 「艤装なんか仕舞って、かかってコイ!」



大和 「艤装なんて必要ありません、ふふふふっ……」

大和 「誰がレ級なんか、レ級なんか怖くありません!」

大和 「……ド深海棲艦さん、ぶっ沈めて差し上げますわ!!!」

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夜戦は終わった。

オレは満足した。



真っ裸の大和が、真っ白なシーツにくるまって、

ベッドの上でグッタリしていた。



大和 「ハァ…… ハァ……」 顔真っ赤



レ級 (久々にイイ夜戦だっタ)

レ級 (サすが大和型……)

レ級 (ケツがデカくて)

レ級 (ソソる船体ダ……)



レ級 (重心が低くて)

レ級 (イイ設計ダナ……)

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朝になった。



レ級 「オハヨー!」

大和 「……」

大和 「おはよう」 ボソッ



大和はあからさまに

「やっちまった」

という顔をしていた。

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大和 「朝食は……」

大和 「ボーキフレークよ……」



ボーキサイトのフレークに牛乳をかけるだけ!

の、お手軽朝食だ。



大和 「……」

大和 「仕方ないから……」

大和 「あなたの分も作って差し上げます……」 ザラザラ ドボドボ



レ級 「アリガトー!」

レ級 「キシシシッ!」



オレはボーキフレークを作る大和を見ていた。

オレは素直に大和が可愛いと思った。



レ級 (オレは昨日の夜戦に勝っタと思っていたガ……)

レ級 (本当は負けていたのかもナ……)

レ級 (キシシシシッ!)



- 続く -

とりあえず、一旦、終了です。

続きが書けたら、また、投稿します。

スレ汚し、失礼しました。


【参考】
「石油は、産地によって含まれる成分がかなり異なるのですか。」
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1234328587


なんだろう、いい
期待

堀之内…もしや、駆逐艦のお風呂屋さん…けしからんな、期待してる

レ級と大和の今後に期待している

八王子かと思ったら違った

>>12
>>13
>>14
>>15
>>16

レス、ありがとう!

- 再開 -

早速、オレは堀之内鎮守府に潜入した。

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レ級 「白露型駆逐艦『時雨』です!」

レ級 「よろしくお願いいたします!」 ビシッ!



堀之内提督(以下、提督)「よろしく!」 ビシッ!

提督 「良く来てくれたね」 ニッコリ



提督 「この鎮守府は遠征が多くてね」

提督 「駆逐艦の君が来てくれて」

提督 「とても助かるよ」



提督 「疲れただろう」

提督 「自室で休むといい」 ニッコリ



レ級 「ありがとうございます!」 ビシッ!

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潜入後、オレは平穏に遠征をこなしていた。



ある日、オレは提督に呼び出された。

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レ級 「僕に特別任務ですか?」



提督 「そうだ!」

提督 「この鎮守府にとって」

提督 「重要人物がいてね」

提督 「君に接待してほしいんだ」 ニッコリ



提督 「接待の時は、彼の言うことに」

提督 「何でも黙って従って欲しい」 ニッコリ



提督 「従わなかったら」

提督 「お前を解体する」

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レ級 (キターーーーー!)

レ級 「え…… なぜ……」



提督はオレを殴った。



提督 「黙れ!」

提督 「黙って従え!」

提督 「解体するのは」

提督 「お前だけではない!」



提督 「お前の妹の涼風もだ!」

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提督 「金剛!」

提督 「時雨に化粧でもして」

提督 「見れるようにしておけ!」



金剛 「……」

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金剛はオレをドレッシングルームに連れてきた。

オレは金剛姉妹に化粧されて髪をセットされた。



榛名 「ごめんね……」 ポロポロ



金剛 「榛名」

金剛 「私達には謝る資格も……」

金剛 「泣く資格も無いのデース……」

金剛 「あのゲス提督……」

金剛 「この落とし前は必ずツケマース……」



レ級 (彼女タチも)

レ級 (姉妹ヲ人質に)

レ級 (脅されテル感じだナ……)

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オレは目隠しとイヤホンを付けられて、

車に乗せられた。



イヤホンからは、

ボイスチェンジャーで変換された

声が聞こえた。

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オレは車から降ろされて、

どこかの部屋に連れてこられた。


男 「ごゆっくり……」


ドアの閉まる音がした。

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オレは目隠しとイヤホンを付けたままだった。



レ級 「ここ…… どこ……」 オロオロ



オレは誰かにベッドに押し倒された。



レ級 「僕…… やめ……」 ジタバタ



そしてキスをされた。



レ級 「んん…… んむ……」



レ級 (キシシシシッ!)

レ級 (アグレッシブだネ!)

レ級 (キライじゃナイ!)



そのままオレ達は夜戦に突入した。

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レ級 (フーン……)

レ級 (大和と比べるト)

レ級 (かなりモノたりなイナ……)



レ級 (でもサービス! サービス!)

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夜戦の後、目隠しとイヤホンを付けたまま、

オレは客に体中ネットリと

シャワーで洗われた。



レ級 (そんなトコロまで洗うノカ……)

レ級 (キシシシシッ)

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そして車に乗せられ、

目隠しされたまま、

適当な場所で降ろされた。



降ろされてから数分後、

目隠しが自動的に外れた。



オレはトボトボ鎮守府に帰った。

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それから月に数回、オレは特別任務に就いた。

オレは夜戦のテクニックを尽くして、

顧客サービスに努めた。



それには、とある目論見があったのだが……。

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レ級 (とうとう人気上位の駆逐艦になっタナ……)

レ級 (ソロソロかナ……)

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ある日、オレは提督に呼び出された。



提督 「時雨」

提督 「最近、調子が良さそうだね」 ニッコリ

提督 「もっと上を目指そうか……」



提督 「私が夜戦の特訓をしてあげよう」 ニッコリ



レ級 「え…… 僕……」 ウルウル

レ級 (キターーーーーー!!!)

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オレの評判が良くなったら、

この提督は絶対に「つまみ食い」をするだろうと、

オレは思っていた。



レ級 (ココがオレの)

レ級 (ウデの見せドコロだゼ!!!)



オレは夜戦のテクニックを

「時雨」として不自然ではない程度に

存分に尽くした。

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夜戦の後、提督は言った。



提督 「お前……」

提督 「本当に」

提督 「けしからんな」

提督 「……」

提督 「明日から」

提督 「秘書艦にしてやる!」

提督 「毎日」

提督 「稽古を付けてやる!」



レ級 「ええ?! うう……」 ポロポロ

レ級 (ひっかかっタwwwwwwwwwwwwww)



オレは笑いをこらえるのに必死だった。

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提督 「クッハハハハ!!!」

提督 「泣くほど嬉しいのか?」



レ級 (泣くホド嬉しいデスwwwwwwwwwwwwww)



秘書艦になれば、

鎮守府をウロウロしても不審がられない。

司令室に出入り自由。

司令室に、盗聴器、盗撮カメラを仕掛け放題。

提督のPCにもキーロガーを仕掛け放題。



泣くな、というほうが無理な話だった。

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提督 「厳しくシゴいてやる」

提督 「覚悟しておけ!」



レ級 「はい……」 ポロポロ

レ級 (お前がナwwwwwwwwwwwwww)

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オレは提督の部屋を出た。

そして、誰かがオレを見ていることに気付いた。



- 続く -

とりあえず、一旦、終了です。

続きが書けたら、また、投稿します。

スレ汚し、失礼しました。

おつです

さすがレ級やで…

>>29
レス、サンクスです!


- 再開 -

オレは気付いていないフリをして歩き出した。



利根 「そこのお主」

レ級 「僕…… ですか?」

利根 「うむ。そうじゃ」



利根 「このような夜更けに呼び出されて」

利根 「大変じゃったのう……」



利根 「名はなんというのじゃ?」



レ級 「はい」

レ級 「僕、白露型駆逐艦『時雨』です」



利根 「白露型駆逐艦の……」

利根 「『時雨』とな……」 ジロジロ

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レ級 「僕……」

レ級 「『時雨』らしくない」

レ級 「って、良く言われるんです」



レ級 「昔、轟沈寸前の大怪我をして」

レ級 「その時、修理出来ないほど」

レ級 「キールや船体が歪んでしまって……」



レ級 「だから」

レ級 「同じ『時雨』より背が少し低かったり」

レ級 「声が少し違ったり」

レ級 「『時雨』としての記憶も曖昧だったり……」



レ級 「艤装の機構も歪んでしまって」

レ級 「展開も格納も出来ません……」

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利根 「ふむ」

利根 「それで遠征の時」

利根 「重い外付けの艤装を」

利根 「わざわざ背負っていたんじゃな」



利根 「……」

利根 「つらい事を思い出させてしまって」

利根 「すまなかったのう……」

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利根 「それで」

利根 「お主に声をかけたのはじゃな……」



利根 「我輩の部屋に」

利根 「茶菓子があるのじゃが」

利根 「食べに来ないか?」



レ級 「お菓子ですか!」 パァアア

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もちろんオレは利根の部屋に行った。



利根 「うん」

利根 「良い食べっぷりじゃ」 ニッコリ

利根 「見ているこちらの方が」

利根 「嬉しくなるのう」 ニッコリ



レ級 「利根さん」

レ級 「ありがとうございます!」

レ級 「とても美味しいです!」 パァアア



レ級 (ハジメてだナ……)

レ級 (このゲスい鎮守府に来てカラ……)

レ級 (ココロが安らぐノハ……)

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利根 「のう時雨……」

利根 「辛いことがあったら」

利根 「いつでも我輩の部屋に来るんじゃぞ」



利根 「もし今辛くてもな……」

利根 「いつかは必ず終わるのじゃ……」



レ級 「『雨は、いつか止む』」

レ級 「僕の好きな言葉です」



利根 「……」

利根 「そうじゃな……」

利根 「良い言葉を知っているのう」



利根はオレの頭をナデナデした。

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次の日から、オレは鎮守府をウロウロし始めた。



人質になっている艦娘達の監禁場所を探したのだが、

手がかりすら見つけられなかった。



レ級 (ちょっとユサブってミルか……)



堀之内鎮守府の近くに待機している大和に向けて、

オレは艦載機を飛ばした。

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堀之内鎮守府の全ての艦娘は、外界との通信を禁じられていた。

携帯、スマホ、PC等は、全て取り上げられていた。

秘書艦のPCでさえ、ネットに繋がっていなかった。



オレは外界との連絡に、艦載機を使っていた。



レ級 (空母って便利ダネ!)

レ級 (キシシシシ!)

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この鎮守府の防空網はガバガバだった。



深海棲艦が攻めてくる可能性も低いため、

予算、人材を、防空網に掛けていなかった。



その上、レーダーオペレーターの妖精さんは、

やる気が全く無かった。

鎮守府の妖精さん全員が、提督を心底嫌っていたからだ。



それで、オレは易々と艦載機で連絡が出来たわけだ。

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昼下がりの午後、

オレと提督は司令室で事務作業をしていた。



レ級 (そろそろカナ……)



提督が真っ青な顔をして、急に立ち上がった。



レ級 (キタかな……)

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オレは大和に、

一通のメールを提督に出すよう依頼した。



差出元不明で、

「お前の艦娘の人質は全て解放した」

という文面でだ。

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提督 「少し席を外す……」

提督 「さぼるなよ!」



レ級 「どちらに…… ですか……?」 オドオド



提督 「うるさい!」

提督 「黙れ!」



提督は出て行った。



レ級 (キシシシシシシッ!)



オレは艦載機を飛ばして、提督の後を付けさせた。

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オレは艦載機の報告を聞いた。



レ級 (キシシシシシシ!)



- 続く -

今日はここまで。

ではでは。

おつー

>>39
乙ありです!


- 再開 -

ぼちぼち証拠が集まり始めた。

そして、一つの疑問が生まれた。



レ級 (この鎮守府の帳簿を見ルと……)

レ級 (素人のオレから見てモ)

レ級 (多くの怪しい点があル……)



レ級 (これデ……)

レ級 (なぜ軍の会計監査が通るんダ???)



軍の上層の誰かが監査に介入しているとしか、

オレは思えなかった。



レ級 (お偉方の後ろ楯がいるナ……)

レ級 (キシシシシッ!!!)

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ある日、提督のPCのデータを漁っていると、

駆逐艦の「料金表」を見つけた。



レ級 (オッ!?)

レ級 (オレの値段はイクラかナ~♪)



オレの値段は、かなり高かった。



レ級 (……)

レ級 (オレ、こっちを本業にしようカナ?)

レ級 (キシシシシッ!)

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オレは後ろ盾を調査したが、

全く手がかりが掴めなかった。



レ級 (PCに手がかりがナイとするト……)



時々、提督は軍の独自回線の携帯電話で、

誰かと話していた。



レ級 (あの独自回線の携帯電話が怪しいガ……)



憲兵隊が通話記録を要求することは、

「その人を内偵していますよ」

と、言うことと同じだ。



内々に捜査を進めたい憲兵隊は、

通話記録の要求を認めないだろう。



レ級 (ウーーン……)



オレは手詰まりになった。

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突然、この鎮守府に元帥が視察に来ることになった。

この元帥は、かの鉄底海峡を攻略した国民的英雄だった。



鎮守府は大騒ぎになった。

提督はボロが出ないかビビっているようだった。



レ級 (コレダケ評判が悪けレば……)

レ級 (視察も来るヨナwww)

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視察当日、朝から提督の機嫌は最悪だった。



提督 「しっかり掃除しろ!」

提督 「茶菓子を用意しておけ!」

提督 「不細工な顔を何とかしろ!」



レ級 (理不尽すぎるダロwww)

レ級 (提督必死ダナwww)

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視察は終わり、

元帥と提督は、司令室で雑談をしていた。



オレは司令室の秘書艦席で、

事務作業をしていた。



視察では、特に不審な点は見つからなかったそうだ。



レ級 (残念ダナ……)

レ級 (不審な点が見つカッテ)

レ級 (逮捕されれば良かったノニwww)



レ級 (ソレにしても……)

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司令室の中の警備は、海軍の警備員ではなく、

民間軍事会社の兵士が行っていた。



ちょっと見は分からないようになっているが、

対艦娘用の装備だった。



正規の警備員より費用が安いという建前だが、

明らかに艦娘の暴動対策だった。



人数も多く、元帥とSPが入ると、

人で部屋が一杯になった。



レ級 (護衛オオスギwww)

レ級 (ビビリすぎダロwww)

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元帥 「ふむ……」

元帥 「提督」

提督 「は!」



元帥 「この警備員の装備は」

元帥 「対艦娘用かね?」

提督 「」



レ級 (オモシロイ流れ)

レ級 (キターーーーー!!!)

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突然、爆発音と悲鳴が上がった。



ドーーン!!!

ドーーーーン!!!

「キャーーーー!!!」



ドーーーーーーーーン!!!



爆発音は、どんどん近づいてきた。

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司令室の扉が開いた。



利根が飛び込んできた。



追っ手が入り込めないよう、

利根はドアを閉めて、鍵を掛けた。



利根は傷だらけで、

艤装を展開していた。

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利根 「元帥!!!」



利根 「緊急事態につき」

利根 「艤装展開のまま」

利根 「報告いたします!!!」



利根 「そこの堀之内提督は!」

利根 「艦娘を脅し!」

利根 「悪事を働いています!!!」



利根 「調査願います!!!」



そこまで言って、

利根はその場にへたり込んだ。



元帥 「なんだと!!!」

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元帥 「提督……」

元帥 「どういうことだ?」



提督 「」 オドオド



レ級 (ワクワク!) 目キラキラ



元帥 「司令室の警備は……」

元帥 「どうなっているんだ!!!」

提督 「」 ビクビク



レ級 (ン?)

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元帥 「艦娘1人に」

元帥 「簡単に乗り込まれて……」



元帥 「暴動が起きたら対応出来んのか!!!」



提督 「申し訳ございません!」 ビクビク



利根 「は?」

利根 「なん…… じゃと……?」

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提督 「利根……」

提督 「やってくれたな……」

提督 「元帥はお怒りだ……」

提督 「お前のせいでな……」



利根 「元…… 帥……?」



提督 「この艦娘は解体します!」



元帥 「私を失望させるな!」



提督 「は!」

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利根 「お主ら……」

利根 「グルじゃったのか……?」



提督 「私と元帥は」

提督 「この腐った軍を改革しようとしている」

提督 「同士なのだよ!」



提督 「私が資金を集め」

提督 「その資金で元帥が昇進し」

提督 「軍を改革するのだ!」



元帥 「そうだ……」

元帥 「そのためにも」

元帥 「提督」

元帥 「しっかり艦娘を管理しろ!」



元帥 「この警備員の対艦娘装備はなんだ!」

元帥 「こんな装備……」

元帥 「訓練された艦娘には効かんぞ!」

元帥 「気を引き締めろ!!!」

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利根 「かくなる上は……」

利根 「お主らを道連れに!!!」



突然、利根の艤装が格納された。



利根 「!?」



警備員、SPが利根を押さえつけた。



利根 「人間に艦娘は抑えられんぞ!」



利根は振り払おうとしたが、出来なかった。

いつもの力が出なかった。



利根 「!?」

利根 「なぜじゃ!?」

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提督はTVのリモコンのような物を持っていた。



提督 「くやしいか」 ニタァ

提督 「お前を解体する前に……」

提督 「筑摩を解体する」



提督 「お前の目の前で……」

提督 「散々、痛めつけた後でな」

提督 「生きたまま解体してやる……」 ニタァ



利根 「筑摩……」

利根 「すまぬ……」 ポロポロ

利根 「駄目な姉で……」 ポロポロ

利根 「すまぬ…… すまぬ……」  ポロポロ



利根 「筑摩-----!!!」

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提督 「無駄だ」

提督 「お前の味方はいない」 ニタリ



レ級 「いるよ ここにひとりね!!」



オレは机の上の文鎮を投げつけた。



ボコッ



文鎮は利根を押さえている警備兵の腹に当たった。

警備兵は崩れ落ちた。



オレは利根の近くに歩み寄った。

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提督 「時雨!!!」

提督 「お前も逆らうのか?」



提督 「ベッドで可愛く震えていた」

提督 「お前が?」 ニタァ



オレは提督を無視した。



レ級 「利根さん!」

レ級 「大丈夫ですか?」



利根 「時雨!」

利根 「逃げるのじゃ!」

利根 「我輩にかまうな!」

利根 「秘密を知ったお主を」

利根 「生かしておくはずがない!!!」



利根 「逃げるのじゃ!!!」

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提督 「時雨」

提督 「お前は私のものだ」

提督 「今なら助けてやる」



オレは提督を無視して、

利根を押さえている警備員、SPを跳ね飛ばした。



警備員、SPは、ベイ●レードのように、弾け飛んでいった。

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提督 「!?」



提督はTVのリモコンのような物を、

必死にガチャガチャ操作していた。



オレは警備員とSPを跳ね飛ばし続けた。



提督 「なぜ『艦娘緊急停止装置』が効かないんだ……」



レ級 (そんなモノがあるノカ……)

レ級 (それナラ)

レ級 (どんな腕利きの潜入捜査艦モ)

レ級 (イチコロだナ!)

レ級 (デモ)

レ級 (深海棲艦に効くワケ、ネーダロ!)

レ級 (キシシシシシシ!)

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後で知った話だが、元帥クラスの将官は

艦娘が暴走、反乱した場合にそなえ、

艦娘を無力化する『艦娘緊急停止装置』を持っているらしい。



普通の提督程度では持っていないそうで、

堀之内提督は元帥から借りたらしい。

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レ級 「先ほどの会話を録音しました」

レ級 「言い逃れ、出来ませんよ?」

レ級 「残念でしたね」



レ級 「利根チャン、お手柄だゼ!」



利根 「?!」



レ級 「オホン」

レ級 「利根さん」

レ級 「『雨は、いつか止む』んですよ」 ニッコリ

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提督 「……」

提督 「お前ら……」

提督 「人質がいる事を忘れるな!」



提督は携帯を取り出し、

電話をかけようとした。



レ級 「させないよ」



オレは携帯を叩き落とした。

提督の手首が、変な方向に曲がった。



提督 「ギャアアアアアーーーー」

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レ級 (チョッとチカラの加減を間違えたカ……)

レ級 (マァいいか)

レ級 (キシシシシシ!)



オレは携帯を拾い上げた。



レ級 (とはイウものの)

レ級 (どうしようカ……)



携帯は電話番号が入力済みで、

後は発信するだけだった。



レ級 (オレが電話しても、声でバレルな……)

レ級 (ならバ……)

-----------------------------------------------


こんなCメールをオレは送った。



「人質の監視は止めて」

「警備員は全員、直ちに、こちらの支援に来い」

「人質はそのままでいい」

「来ない者には厳罰だ!」



レ級 (こんなのデ、上手くいくのカナ……)

-----------------------------------------------

そして、オレは大和に電話した。



レ級 「憲兵さん」

レ級 「艦娘が乱暴されていて、現行犯を取り押さえました!」

レ級 「元帥と堀之内提督が犯人です!」

レ級 「堀之内鎮守府の指令室に来てもらえますか?」



レ級 「それと」



レ級 「鎮守府の近くに」

レ級 「不審な船が係留されてるんですけど」

レ級 「艦娘達が監禁されているみたいなんで」

レ級 「助けてあげてください」

-----------------------------------------------


艦娘の人質は、提督の私有船に監禁されていた。

船は鎮守府の近くに係留されていた。



レ級 (イザとなったら人質を盾にして)

レ級 (船で逃げるつもりダッタのかな……)

レ級 (キシシシシシ!)



大和から、折り返し電話があった。

憲兵は人質の保護に成功したそうだ。

-----------------------------------------------


折り返しの電話では、

海軍軍令部からの伝言も伝えられた。



オレは元帥の前に立った。



元帥 「ヒィイイイ!」

元帥 「よっ、寄るな!!!」

-----------------------------------------------

レ級 「元帥さん」 ニッコリ



元帥 「私は……」

元帥 「私は若い頃は……」

元帥 「理想に燃えた提督だった……」



レ級 「元帥さん……」

レ級 「もう、いいんですよ」 ニッコリ

元帥 「え……」



レ級 「僕、もう」

レ級 「『昔は善人だった』」

レ級 「みたいなのは」

レ級 「飽きたんです!」 ニッコリ

元帥 「」

-----------------------------------------------


レ級 「海軍軍令部から元帥に伝言です」

レ級 「『名誉が惜しければ』」

レ級 「『自らを処せ』」

レ級 「とのことです!」 ニッコリ



元帥の震えが止まった。

元帥は、すっくと立ち上がった。



レ級 (オッ?)

-----------------------------------------------


突然、扉が激しく叩かれた。



武蔵 「開けろ!!!」 ドン! ドン!



鎮守府の外で待機していた元帥直属の艦娘達が、

騒ぎを聞きつけて、司令室にやって来たのだ。



レ級 (キシシシシシシ!)



鎮守府の司令室の扉は、

イザとなったら立て篭もれるように

それなりの強度になっていた。



レ級 (憲兵隊が来るマデは)

レ級 (扉は持つだロウ)

-----------------------------------------------

武蔵 「46cm砲パンチ!!!」 



ドン!!!

メコッ!!!



ドン!!! ドン!!! ドン!!!

メコッ!!! メコッ!!! メコッ!!!



見る見るうちに、扉が変形しだした。



レ級 (……)

レ級 (マッタク、あきれタネ~)

レ級 (ナンテ馬鹿ヂカラだ……)



アッというまに、扉がブチ破られた。

-----------------------------------------------


元帥直属の艦娘達が、部屋に飛び込んできた。



レ級 「!?」



オレと元帥の間に、一瞬で武蔵が立ちはだかった。

全ての主砲は、オレに向けられていた。



レ級 (ナンテ速さダ……)



オレの側頭部に、音も無く鳥海が主砲を突きつけた。



レ級 (気付かなかっタ……)



部屋の前の廊下から、日向が退路を確保しつつ、

オレの背中を狙っていた。



レ級 (ヤルじゃナイカ……)

-----------------------------------------------

さすがのオレも、

側頭部に重巡の主砲を0距離で喰らったら

ただではスマない。



レ級 (負ける気はシナイけど……)

レ級 (相手はシタクナイな……)

レ級 (……)

レ級 (ア、ヤッパ負けるカモ……)

-----------------------------------------------


元帥 「止めろ!」



その一言で、元帥はその場を掌握してしまった。



レ級 「!?」

レ級 (サッキとは、まるで別人ダナ……)



元帥 「砲を降ろせ」



武蔵 「お言葉ですが」

武蔵 「この場は我々が優勢です」

武蔵 「元帥を鎮守府まで」

武蔵 「お連れ出来ます」



元帥 「鎮守府に戻ったところで」

元帥 「先は無い」

元帥 「投了だ」

-----------------------------------------------


元帥 「もう一度言う」

元帥 「砲を降ろせ」



元帥 「憲兵隊が来るまで」

元帥 「この部屋で待機しろ」



元帥 「憲兵隊が来たら」

元帥 「憲兵隊の指示に従え」

レ級 「!?」

-----------------------------------------------

元帥 「そして」

元帥 「今から私に何があっても」

元帥 「手を出すな……」



武蔵、日向、鳥海 「は!」



元帥 「次に」

元帥 「私の鎮守府の艦娘全員に指令だ」

元帥 「『殉死厳禁』だ!」



武蔵、日向、鳥海 「は!」

レ級 「!?」

-----------------------------------------------


元帥 「時雨!」

レ級 「は!」 ビシ!

レ級 (?!)

レ級 (思わず敬礼しちまっタ……)



元帥 「海軍軍令部に伝言だ」

元帥 「いくぞ」

元帥 「『軍令部に名誉を語る資格無し』」

元帥 「『我、元より名誉に興味無し』」

元帥 「『ただ自らを処す』」

元帥 「とな」



元帥 「わかったか」 ニヤリ

レ級 「は!」 ビシ!

レ級 (また、敬礼しちまっタ……)

-----------------------------------------------

元帥は、もう一度オレに伝言を言った。



そして、

拳銃を取り出し

銃口を口にくわえて

自らを処した。

-----------------------------------------------


憲兵隊が堀之内鎮守府に突入してきた。



事件は終盤だったが、

オレは何かを忘れている気がした。



レ級 (ナンか忘れているヨウナ……)

レ級 (ア、ソウダ!!!)

-----------------------------------------------

オレは大和に相談した。



レ級 「大和姉さん……」

レ級 「僕、お願いがあるんだ?」 上目遣い

大和 「」



大和 (見た目と声が可愛いけど……)

大和 (中身がレ級だと思うと……)

大和 (ちょっとキモいっていうか……)



オレは「部外者」抜きで、

堀之内鎮守府の提督と艦娘全員で

「取り調べ」をしたいと言った。



レ級 「事件がセクシャルだし」

レ級 「被害者保護ってことで」

レ級 「部外者抜きで、ね?」 上目遣い

大和 (ウッ……)



大和 「わかったわ……」

大和 「でも……」

大和 「解体しちゃだめよ」 ニタァ



レ級 「ナンノコトカナー? (棒)」

-----------------------------------------------

オレ達の取調べは終わった。

重症の提督は、救急車で病院に直行した。

-----------------------------------------------

憲兵隊はオレに提督の怪我のことを聞いた。

オレは答えた。



レ級 「取調べで提督が錯乱して」

レ級 「自分自身を傷つけたんです……」 ウルウル



レ級 「あれは……」

レ級 「取調べと実地検証を兼ねて」

レ級 「工廠に行った時でした」



レ級 「突然、提督が錯乱して」 ウルウル

レ級 「自分の頭を壁に打ち付けたり」

レ級 「ラチェットで自分の体を殴りつけたり」

レ級 「ペンチで自分の爪を剥いだり」

レ級 「自分の手のひらに釘を打ち付けたり」

レ級 「自分のXXXXを万力で挟んで潰したり」

-----------------------------------------------

レ級 「その上……」

レ級 「『入渠!!! 入渠!!!』と叫びながら」

レ級 「自分自身をクレーンに吊るしたり……」 ウルウル



レ級 「『高速建造!!! 高速建造!!!』と叫びながら」

レ級 「自分自身をバーナーで炙ったり……」 ウルウル



レ級 「『補給!!! 補給!!!』と叫びながら」

レ級 「12.7cm砲の砲弾を自分のXXXに捻じ込んだり……」 ウルウル



レ級 「僕たち」

レ級 「必死で止めようとしたんです!!!」

レ級 「でも、止められなくて……」



レ級 「最後は」

レ級 「大きなハンマーで自分自身の両足をヘシ折って」

レ級 「やっと終わったんです……」 ウルウル



レ級 「本当に怖かった……」 エグエグ

-----------------------------------------------


提督の怪我の件は、不問となった。

-----------------------------------------------

事件は終わった。



元帥は病死と発表された。



提督は、退院後、刑務所に入った。

そして刑務所内で事故で轟沈した。



レ級 (事故か……)

レ級 (ヨクあることダネ)

-----------------------------------------------


オレと大和は、

オレの独房への直通エレベータの前にいた。



レ級 「大和」

レ級 「オレと付き合わないか?」

大和 「な、な、な?」 顔真っ赤



レ級 「愛してる」

大和 「あ、あ、あ……」 顔真っ赤



大和 「アレは事故だったのよ……」 モジモジ

-----------------------------------------------

レ級 「ツレないこと言わないでクレ……」

レ級 「あの晩、オレは……」

レ級 「運命を感じたンダ……」

大和 「!?」 顔真っ赤



レ級 「大和のケツに」

大和 「」



レ級 「デカいケツに」

大和 「」



大和 「……」

大和 「さよなら」 ボソッ



大和はブスッとした顔で帰った。



レ級 (振られちまったナ……)

レ級 (キシシシシシッ!)



オレはエレベータの中、大和のケツのことだけ考えていた。



- 完 -

ED:
Still Love Her (失われた風景)
https://youtu.be/9Gagxx5MSBI

とりあえずココまでです。



実は、もう少し続きます。

ちょっと悲しい後日談があります。

それまで、私の別の作品でも如何でしょうか?

-------- 宣伝 --------

【艦これ】 艦娘の花道
【艦これ】 艦娘の花道 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430162173/)


せっかく切の良いとこまで書いたので……

メインタンクブロー!!!
スレッド急速浮上!!!

おつでした

あぁ、長門メガ盛りの人だったのかww

>>75

レス、サンクスです。
そうです。
あのメガ盛りですw


- 後日談 -

[注意]
※プロットがクズ。
※「るろうに剣心」の「方治」兄さんリスペクト
※適当にデッチ上げた独自設定、多数有り。
※ノリで楽しんで頂ければ幸いです。


私は元帥直属の戦艦武蔵だ。



私は今から解体される。

海軍軍令部の参謀長を解体したためだ。



艦娘が上官を解体するなど、前代未聞だった。

それも海軍最上層部の参謀長をだ。

-----------------------------------------------

基本、艦娘は上官の命令に従って行動する。

自発的に行動することは少ない。



そのため、上官の命令で解体したならば、

艦娘に責任能力無しとなり、情状酌量される。



しかし、「『自分の意思』で解体した」

と、私は証言した。



そのため「狂って矯正不可能な」艦娘と判断され、

解体処分となった。

-----------------------------------------------


私は解体炉の前に立った。



刑務艦 「武蔵さん」

刑務艦 「最後にもう1回」

刑務艦 「確認させて下さい」



刑務艦 「参謀長を解体したのは」

刑務艦 「元帥の指令ですよね?」

刑務艦 「……」

刑務艦 「嘘でも良いです」

刑務艦 「お願いです」

刑務艦 「はい、と言って下さい」

刑務艦 「そうすれば」

刑務艦 「解体は無期延期」

刑務艦 「裁判もやり直しです……」



武蔵 「元帥の指令ではない」

武蔵 「私の意志だよ」

-----------------------------------------------


刑務艦 「武蔵さん……」

刑務艦 「実は、私、」

刑務艦 「あの鉄底海峡攻略戦に参加していました」



刑務艦 「我が隊は敵に包囲され」

刑務艦 「全滅必死だったところ」

刑務艦 「武蔵さんの部隊の突撃によって」

刑務艦 「九死に一生を得ました……」



刑務艦 「武蔵さん……」 ポロポロ

刑務艦 「ありがとうございました……」 ポロポロ

刑務艦 「……」 ポロポロ

刑務艦 「それなのに……」 ポロポロ

刑務艦 「こんな時に力になれず……」 ポロポロ

刑務艦 「……」 ポロポロ



武蔵 「そうか」

武蔵 「あの地獄を生き延びたのか」

武蔵 「よし、もう泣くな」 ニッコリ



武蔵 「フッ」

武蔵 「これでは」

武蔵 「どちらが解体されるか、分からんな」 ニヤッ



武蔵 「一つお願いがある」

武蔵 「日向と鳥海に」

武蔵 「武蔵が『すまない』と言っていた」

武蔵 「と、伝えてくれないか」

-----------------------------------------------


私は解体炉に入った。

痛みは無かった。



私は幻を見た。

-----------------------------------------------


私は夜の荒野に立っていた。

荒野には道が一本通っていた。



武蔵 「星が落ちてきそうだな……」



満天の夜空だった。



私は道を歩きはじめた。

道を進むと、人影があった。



元帥だった。



元帥 「武蔵!」 ギョッ

-----------------------------------------------


元帥 「なぜここに居るんだ?」

元帥 「私は殉死厳禁と言ったはずだ」



元帥 「そして」



元帥 「なぜ地獄行きの私と」

元帥 「同じ道に居るんだ?」

元帥 「お前は天国に行くはずだ」

-----------------------------------------------

私は元帥の下で働いてきた。

元帥は鉄底海峡を攻略した国民的英雄だった。



しかし攻略戦では無謀ともいえる突撃を繰り返し、

被害も甚大だった。

それを非難する声も大きかった。

-----------------------------------------------


武蔵 「まず」

武蔵 「私は殉死していない」



武蔵 「同じ地獄行きの道に居るのは」

武蔵 「私が軍令部の参謀長を解体したからだ」



元帥 「!?」

元帥 「……」

元帥 「私のやり残した仕事を」

元帥 「やってくれたのか……」



武蔵 「参謀長は全て白状したぞ」

武蔵 「全て白状すれば解体しない」

武蔵 「と、言ったら、ペラペラ白状した」



武蔵 「フッ」

武蔵 「結局、解体したがな」 ニヤリ

-----------------------------------------------


徹頭徹尾、元帥は無謀な突撃作戦に反対だった。

しかし、軍令部は突撃作戦を命じた。



その作戦を命じたのは、元帥の能力に嫉妬した

参謀長だった。



その突撃のため、元帥の鎮守府の艦娘の

大半が轟沈することとなった。



結果、元帥の鎮守府の戦力は壊滅した。



元帥は英雄に祭り上げられたが、甚大な被害を咎められ、

内地の鎮守府の査察のみ行う閑職に左遷させられた。



その上、参謀長は軍の情報部を使い、無謀な突撃作戦は

元帥の主導だったという風評まで流した。

-----------------------------------------------

武蔵 「私は参謀長の自白を録音し」

武蔵 「鳥海に託した」



元帥 「軍がマスコミを封じて終りだ」



武蔵 「いいじゃないか」

武蔵 「今は無理でも」

武蔵 「100年後でも200年後でも」

武蔵 「濡れ衣が晴れれば」



元帥 「そうか……」

元帥 「ありがとう」

-----------------------------------------------


武蔵 「元帥」

武蔵 「良い夜空じゃないか」

武蔵 「少し話さないか」



私と元帥は道端に座った。

-----------------------------------------------


武蔵 「あの作戦の前の日を思い出すな」

元帥 「……」



鉄底海峡攻略戦の前夜、

私達は、全員生きて帰ろうと誓い合った。



その夜空も、

同じように星に満ちていた。

-----------------------------------------------


武蔵 「あの作戦の後」

武蔵 「元帥は変わってしまったな……」



武蔵 「もう自分を責めるのは」

武蔵 「止めないか……」



元帥 「……」



武蔵 「あの時、轟沈した艦娘達は」

武蔵 「誰一人として、元帥を恨んでいない」

武蔵 「皆、元帥の幸せを願っている」

武蔵 「そして」

武蔵 「愛している」



武蔵 「生きているうちは」

武蔵 「言えなかったが」

武蔵 「私も」

武蔵 「鎮守府に居る艦娘達もだ」



元帥 「分かっている……」

元帥 「だからこそ」

元帥 「自分が許せんのだ」

-----------------------------------------------


元帥 「それに」

元帥 「私は皆が愛するに値しない」

元帥 「ゴミクズだ」



元帥 「自分の欲望のために」

元帥 「多くの艦娘に汚い仕事をさせ」

元帥 「ひどく傷つけた」



元帥 「そのくせ」

元帥 「自分の艦娘には汚い仕事をさせず」

元帥 「守った」



元帥 「救いようの無いクズだな」

-----------------------------------------------

武蔵 「そうだな」

武蔵 「クズだな」



武蔵 「だが、私もクズだぞ」

元帥 「?!」



武蔵 「私は元帥が悪事を行っていることを」

武蔵 「薄々、気付いていた」

武蔵 「しかし、放置した」

武蔵 「間違いなくクズだな」



武蔵 「参謀長を解体しなくても」

武蔵 「地獄行きだったさ」

-----------------------------------------------


元帥 「いや!」

元帥 「それは違うぞ」

元帥 「お前は私の命令に従っただけだ」

元帥 「私の言外の意図を汲み取っただけだ」

元帥 「お前は無罪だ!」



武蔵 「いくらなんでも」

武蔵 「無理筋じゃないか?」 ニヤリ

-----------------------------------------------

元帥 「私は閻魔に上申する」

元帥 「武蔵は無罪で」

元帥 「天国行きだとな」



元帥 「武蔵」

元帥 「命令だ」

元帥 「天国へ行け」



武蔵 「断る」

武蔵 「私は元帥と一緒に居たい」

武蔵 「元帥の罪を半分」

武蔵 「私に渡せ」

武蔵 「刑期が半分になるんじゃないか?」 ニヤリ



元帥 「駄目だ!」

-----------------------------------------------


元帥 「……」

元帥 「私は……」

元帥 「鉄底海峡の悲劇を繰り返さないため」

元帥 「海軍の上層部に昇進するか」

元帥 「政治家になって」

元帥 「軍を変えよう……」

元帥 「と、思っていたが」

元帥 「今となっては」

元帥 「良く分からんな」



元帥 「私が本当に望んでいたのは」

元帥 「もう一度」

元帥 「沈んだ艦娘に会うことだ」

元帥 「会って詫びたかった」



元帥 「私は」

元帥 「皆を」

元帥 「幸せにしてやりたかった」



武蔵 「……」

-----------------------------------------------


武蔵 「もう」

武蔵 「幸せだったさ」



武蔵 「艦娘は」

武蔵 「戦うために生まれてきた」



武蔵 「たとえ沈んでも」

武蔵 「愛する人のために戦えれば」

武蔵 「艦娘にとっては」

武蔵 「最高に幸せなんだ」

武蔵 「本望なんだ」



元帥 「……」

-----------------------------------------------


元帥 「結局」

元帥 「あの作戦の後から」

元帥 「私は一歩も動けていなかったな」



武蔵 「いや」

武蔵 「見当違いの航海から」

武蔵 「やっと」

武蔵 「戻ってこれたんじゃないのか?」



元帥 「ものすごい」

元帥 「遠回りだったな……」



武蔵 「そうだな」

-----------------------------------------------


武蔵 「よく」

武蔵 「生きている限り」

武蔵 「何回でも、やり直せる」

武蔵 「というが」



武蔵 「死んだ後でも」

武蔵 「やり直せばいい」



武蔵 「地獄で罪を償ったら」

武蔵 「大手を振って」

武蔵 「天国の皆に」

武蔵 「会いに行けばいいんじゃないか?」



元帥 「そうだな……」

-----------------------------------------------


武蔵 「やり直すといえば……」

武蔵 「もう死んだから言うが……」



武蔵 「私は元帥の」

武蔵 「嫁になりたかった」



武蔵 「ウエディングドレスを着て……」

武蔵 「教会で式を挙げて……」



武蔵 「今からでも遅くない」

武蔵 「刑期を終えて、二人とも天国に行ったら」

武蔵 「嫁にしてくれないか?」 ニヤリ



元帥 「すまん……」

-----------------------------------------------

元帥には嫁と娘がいた。



深海棲艦の攻撃で、

二人とも落命していた

-----------------------------------------------


武蔵 「フッ」

武蔵 「気にするな」



武蔵 「奥様がいらっしゃるから」

武蔵 「無理と分かっていた」 ポロリ



武蔵 「では……」

武蔵 「ウエディングドレスの私と」

武蔵 「腕を組んでくれないか?」



元帥 「よ、嫁と娘が許せば……」



武蔵 「ありがたい!」

-----------------------------------------------


武蔵 「それと……」

元帥 (お願い、多いな……)



武蔵 「私を元帥の『二番艦』にして欲しい……」 モジモジ



元帥 「二番艦?」

元帥 「???」

元帥 「……」



元帥 「あ」

元帥 「二番艦じゃなくて」

元帥 「二号さん、だろ!!!」



元帥 「駄目!」

元帥 「絶対、駄目!」



武蔵 「くっ!」 ガビーーン

-----------------------------------------------


武蔵 「まだだ…… まだこの程度で」

武蔵 「この武蔵は…… 沈まんぞ!!!」 ヨロヨロ



武蔵 「気を取り直して」

元帥 (立ち直り、早いな……)



武蔵 「ならば……」

元帥 (お願い、多いな……)



武蔵 「私を元帥の『娘』にして欲しい……」 モジモジ

武蔵 「私も駆逐艦みたいに甘えてみたくてな……」 モジモジ

元帥 (可愛いな……)



元帥 「死ぬ前から」

元帥 「大切な娘だと思っている」 カァアア



武蔵 「そうか!」 パァアアア

-----------------------------------------------


武蔵 「では早速」



武蔵 「パパ……」

武蔵 「武蔵」

武蔵 「お願いがあるの……」 モジモジ



元帥 「なんだい?」

元帥 「パパに言ってごらん?」 キラーン



武蔵 「武蔵」

武蔵 「パパと一緒に……」 モジモジ

武蔵 「ジゴクーランドで……」 モジモジ

武蔵 「アトラクションに乗りたい!」 モジモジ

武蔵 「駄目……?」 上目遣い



元帥 「駄目です!」

元帥 「パパ、許しません!」

元帥 「可愛く言っても駄目!」

元帥 「地獄なんて」

元帥 「大人のパパに任せなさい!」

元帥 「武蔵は天国に行きなさい!」



武蔵 「なら娘はもういい」 フテクサレ

武蔵 「やっぱり二番艦にしてくれ」



元帥 「二番艦じゃなくて」

元帥 「二号さん、だから!」

元帥 「駄目!」



武蔵 「」

-----------------------------------------------


私は思った。



武蔵 (フッ)

武蔵 (こんな素敵な幻を最期に見せてくれるなんて)

武蔵 (船の神様も『粋』な計らいをするじゃないか……)



元帥 「では、そろそろ行くか」

武蔵 「ああ」



満天の星空の下、私と元帥は地獄への道を歩き始めた。



- 完 -

ED:
The Real Folk Blues
https://youtu.be/nftxDrStny8

これで終りです。

スレ汚し、失礼いたしました。

※本編の利根さんはSS速報VIPの「利根「ちくま(裏声)」インスパイアです。

せっかく最後まで書いたので……

メインタンクブロー!!!
スレッド急速浮上!!!

おつでした
まさかの武蔵さんロリ化w

>>104

レス、ありがとー!

武蔵も心の中では甘えたいんじゃないかな、

と思いまして……。

html化の依頼しました。

乙していただいた皆様、

レスしていただいた皆様、

本当にありがとうございました。


■あとがきのような独り言

レ級と大和のコンビで、

スペース・コブラや、シティ・ハンターを目指して

SSを書いてみましたがががが……。


プロットが破綻していたり、

都合の良い設定を盛り込んだり、

話が今一だったり、

etc...



レ級と大和のコンビは気に入っているので、

もしかしたら次があるかもしれません。

ではでは。

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