戦士「火の魔法は便利でいいな」魔法使い「喉乾いた...」 (15)

戦士「俺が魔物討伐を生業にするようになって早4年」

戦士「...確か、魔物が出現するようになったのはちょうど10年前だっけな?」

戦士「いやー、時が経つのは早いなぁ」

ゴーレム「ゴチャゴチャトウルサイ」

戦士「あ、ごめんな」ズバッ

ゴーレム「」

戦士「最近の魔物は知性を身に着けたな、まさか喋れるようになるとは思ってなかった」

スライムA「ゴーレム様!」

スライムB「ニゲロ!私達モ、コロサレルゾ!」

戦士「逃げろ逃げろ、殺されたくなかったらな」

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ーーギルド受付ーー

受付「お疲れ様でした、戦士様。絶好調なんじゃないですか?」

戦士「俺はいつも絶好調です」

受付「ふふ、確かに」

戦士「剣は届いた?」

受付「届いてますよ。ちょっと倉庫から取ってきますね」

戦士「はーい」


武闘家「押忍、先輩!」

戦士「あ、武闘家ちゃん。おっすおっす」

武闘家「依頼の報告ですか?」

戦士「そうそう、赤土の村からの依頼でゴーレム討伐」

武闘家「ゴーレムですか、自分ではまだ敵わなそうな魔物ですね」

戦士「そんなことないでしょ、余裕余裕」

武闘家「いえ、レベルが5ほど足りませんので!」

戦士「レベルって何?何その概念?」


武闘家「いやーしかし、先輩はすごいですね!」

武闘家「ゴーレムを討伐できる人って言ったらこのギルドでも数えるほどしかいませんよ!」

戦士「褒めてもご飯奢らないよ?」

武闘家「謙遜しないでください!」

受付「戦士様、お待たせしました」

戦士「ありがとう」

受付「ではここに受取サインを」

武闘家「?」

戦士「はいはい、スイスイっと」

受付「確かにお渡ししました。これまで以上に依頼頑張ってくださいね」

戦士「この剣があれば今よりもちょっと難しい依頼に挑戦できるかもね」

武闘家「剣を新しくするんですか?今使ってるのはまだ使えそうですけど」

戦士「こいつは...なんかしっくりこなくてね。俺用の剣を鍛冶屋に注文してたんだ」

武闘家「鍛冶屋って、中央街の鍛冶屋さんのことですか?」

戦士「いやいや、王都の鍛冶屋」

武闘家「え!王都の...!」

戦士「受付さんありがと、今日はもう帰るよ」

受付「はい、さようなら」

武闘家「王都の...!鍛冶屋...!!」

眠たくなってきた、もう寝ます。全然書いてないけど

戦士「もう今日は帰ろうかな、また明日ね」

受付「はい、また明日」

武闘家「...」


ーー次の日・ギルド受付ーー

戦士「おはよう」

受付「おはようございます、戦士様。討伐系依頼がいくつか来ていますよ」

戦士「おっ、早速この剣を実戦投入できるのか。どんなの?」

受付「灰色火山のリザードマン討伐、赤色海のシードラゴン討伐、白色洞窟のゴーレム討伐。以上3つです」

戦士「リザードマン討伐、俺一人で」

受付「はい、畏まりました」

戦士「それにしても最近は中型~大型魔物の討伐依頼がこのギルドでも増えたね」

受付「報奨金が高いので大助かりですよ」

戦士「確かに一理ある。けど...数年したら人手が足りなくなってくるのかな」

受付「今の段階でカツカツですからね。大型魔物に関していえば依頼をこなせる人材も限られますし」

戦士「...これから忙しくなるんだろうなぁ...」

受付「頑張ってくださいね、稼いでもらわないと困りますから」

戦士「はいはい」




受付「そうだ。昨日戦士様が帰った後、武闘家様が『自分の装備も王都の鍛冶屋に注文したい!』って言ってましたよ」

戦士「へえ、武闘家ちゃんが。お金あるの?」

受付「注文に必要な金額を伝えたら爛々と輝いていた目がまんまるになりました」

戦士「あはは、そりゃそうだろうね」

受付「ゼロが2つほど違いますからね、王都と中央街の鍛冶屋では」

戦士「まあ、近い将来武闘家ちゃんも注文できるようになるでしょ。才能あるし」

受付「うち一番の有望株です。稼ぎ頭になるのも遠くないでしょう」

戦士「多分ゴーレムにも勝てると思うんだけどなあ、レベルって何のことだろ?」

受付「レベル?」

戦士「5ほど足りないんだってさ」

受付「?」




戦士「じゃあそろそろ、今日も張り切って行ってくるよ」

受付「いってらっしゃいませ戦士様」



ーー灰色火山への道中ーー

戦士「相変わらず遠いなあ、灰色火山は...」

戦士「初めて依頼で来たときは徒歩で行こうとしたっけ。今思えばバカだなあ」

戦士「確か丸1日かかったよな、それでこいつを購入することにしたっていう...」

馬「ヒヒーン」

戦士「今日も快速だなスピード号!褒美に昼飯は人参一本追加だ!」

馬「ヒヒーン!」

戦士「うお、速い速い。何?俺の言葉理解してんの?俺の言葉が伝わったの?なんだかんだ俺たち付き合い長いもんな」

馬「ヒヒーン!ヒヒーン!」

戦士「...手綱離しても問題ないかな?言葉で誘導できるんじゃね」

戦士「何言ってんだろ俺。お、火山まであとちょっとだ。頑張れよー」

馬「ヒヒーン」



ーー灰色火山入口ーー

戦士「ここで待っててくれよ」

馬「ヒヒーン」

戦士「本当お前はいい子だな。すぐ戻ってくるからな」







?「あれ、戦士様じゃん」



戦士「ん?あ、剣士君」

剣士「討伐依頼ですか?」

戦士「そうそう」

剣士「偶然ですねー、僕もここの討伐依頼受けたんです」

戦士「そうなんだ。何の討伐?俺はリザードマンなんだけど」

剣士「僕は火炎キツネ」

戦士「うわ、骨の折れる敵だな」

剣士「そうなんですか?火炎キツネ実際に見たことないから分かんないです...写真では見ましたけど」

戦士「主食が鉱石だから歯が鋭く発達してて、多分一噛みで殺される」

剣士「えぇー、すごい怖いじゃないですか!」

戦士「まあ、結構隙の大きい動作をする魔物だからヒット&アウェイで攻めればいいよ」

剣士「ヒット&アウェイ!それは得意分野です」

戦士「やばそうだったら声掛けて。手伝うから」

剣士「ありがとうございます」

戦士「じゃあ途中まで一緒に行こうか」

剣士「はい!」

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