夏樹「あたしの髪が伸びた頃」 (23)

このアイドルマスターシンデレラガールズの木村夏樹のSSです。

キャラ崩壊、および不自然な言葉は見逃してください。



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夏樹の部屋にて


多田李衣菜「ここに置いて……一列いただき」

藤本里奈「……げっ」


李衣菜「里奈さんの番ですよ~」

里奈「……まった」

李衣菜「待ったは無し」

里奈「こうなりゃ……覚悟!!」グシャグシャ

李衣菜「……ちょ!?」



里奈「……オセロやろって言ってたのは誰だっけ?」

李衣菜「……里奈さんだよ」


木村夏樹「オセロがここまで弱い奴、初めて見たな……」

里奈「……っていうかー。オフなのにー、女三人で部屋でグダグダとか、無いっしょ?」

夏樹「それ、人の部屋に来て言うセリフか?」

李衣菜「でも、何もしないのもちょっとって気はするかな」

里奈「うーん…………」チラリ

夏樹「……なんだよ?」



里奈「そーいえばさ。なつきちの髪って、いつもリーゼントだよねー」

李衣菜「言われてみれば、あんまり髪の毛下ろしてる時って見た事無いね」

夏樹「……別にいいだろ。これは、あたしのポリシーみたいなモンだよ」

里奈「髪型変えてみない? 思いっきり可愛い感じに?」


李衣菜(……なつきちの違う髪型。結構見てみたいかも……)




夏樹「やだよ。何であたしがやられなきゃいけないんだよ」

里奈「あたしが暇だからに決まってるぽよ☆」

夏樹「……断固として断る」

里奈「だったら……腕ずくでやらせて貰うっしょ♪」

夏樹「おい!! 馬鹿!! 止めろ!! 早まるな!!」


里奈「フッフッフ☆ 伊達に実家の土方で鍛えてないしー♪」

夏樹「だりー!! こいつを止めろ!! 止めてくれ!!」



李衣菜「……里奈さん。あなたの意志は受け取りました!!」

里奈「りーな、ナイス!!」

夏樹「だりー!! ナイスじゃねーよ!! 裏切りやがったな!!」

李衣菜「里奈さん。そのまま羽交い絞めでお願いします」

里奈「まっかせなさーい☆」

李衣菜「暴れるとセットが崩れちゃうから、大人しくしてよー」

夏樹「おい!! やめろー!! やめんかー!!」




そして……一時間後


夏樹「……ぅぅ////」

里奈(……髪を下ろして、カチューシャをセットして……)

李衣菜(……ソフトワックスで、下ろした髪をゆるふわにセットしただけで……)

夏樹「何だよ……この髪型は……」


里奈・李衣菜(こんな美少女になってしまった……)

夏樹「おい……もう良いだろ。離してくれよ……」


里奈「りーな……」

李衣菜「……ええ。解りました」




夏樹「……おい。何考えてるんだよ?」

李衣菜「ちょっと、可愛い衣装を探してきます!!」

夏樹「まだやるのか!?」


里奈「なつきち……ここまで来たらもう戻れないんだよ……」

夏樹(こいつら……)




そして、更に30分後……。

夏樹「うわ……我ながら引くレベルだわ、この格好……」

李衣菜「すごい可愛い……」

里奈(笑うつもりが、笑えないレベルの可愛さになってもーた……)

夏樹「フリフリは邪魔くさい割に、スカートはふわふわして短いし……」


夏樹「もー良いだろ? 気が済んだだろ?」

里奈「……」カシャ

夏樹「……おまえ!? 今、撮った!?」




李衣菜「……後で、画像送ってくれますよね?」

里奈「モチのロンロン☆」

夏樹(こ、こいつら~……)


李衣菜「なつきち……生まれ変わろう。新しい自分と向き合って!!」

里奈「そーそー。ロックなアイドルの意外な顔って感じ?」

夏樹(お前らが仕掛けてるんだろうが!!)

里奈「そういう訳で、たくみんと美世っつぁんの所へレッツゴー☆」

李衣菜「ゴー♪」

夏樹「嫌に決まってるだろ!!」

里奈「だったら、ラインに上げぽよ~♪」


夏樹(こんたら、何時もはこったんねえくせに……)

注)「こいつ等、何時もは頭たらねえ癖に……」の茨城弁




美世っつぁんのガレージ


拓海「……ついに念願のオーリンズを組み込んだ。これでまた、あたしのバリオスちゃんは一段とカッコよくなった……」

美世「最近、Pさんが拓海の事誉めてたんだけど……この為に頑張ってた訳だね?」

拓海「それ以外に何があるんだよ? でなきゃ、あんな露出狂みたいな恰好する訳ねーだろ」

美世「まー、それはあたしも似たりよったりだから、言えないけど……」

拓海「次のオフはツーリングだな」

美世「オーケー。久しぶりに、あたしもVTRで出撃だね」




里奈「ちょりーっす☆ やっとるかね、お二人さん」

李衣菜「こんにちわー」

夏樹「……おっす」

美世「あれ、里奈に李衣菜ちゃんに……夏樹?」

拓海「……何でまた、そんな格好してるんだよ?」

夏樹「頼む……マジマジと見ないでくれ。恥ずかしいから……///」




拓海「……美世。ちょっといいか?」

美世「……うん」


拓海「……どうなってんだあれ?」ヒソヒソ

美世「理由はわかんないけど……あれだけモジモジしてる夏樹は珍しいよね」ヒソヒソ

拓海「っていうか……可愛いな」ヒソヒソ

美世「うん……可愛すぎる」ヒソヒソ


李衣菜(二人とも振り返って、何か話してる……)




拓海「……いっそ、Pに見せるか?」ヒソヒソ

美世「それ、まずくない? 夏樹の仕事内容が変わりそうな気がするけど」ヒソヒソ

拓海「だからこそだよ……。Pの取ってくる、えげつない仕事の犠牲者を増やせば、あたし達の負担は減る……」ヒソヒソ

美世「エグいこと考えるね……」ヒソヒソ

拓海「でもよ……あの夏樹をPが見た時の反応。興味ねえか?」ヒソヒソ

美世「正直、見たいね……」ヒソヒソ

拓海「決まりだな……」

美世「オッケー……」


夏樹(何で、あの二人は笑いながらあたしを見るんだよ……)




美世「……夏樹、覚悟!!」

夏樹「お前もか!?」

拓海「……あ、もしもし。 P……夏樹が大変な事になってるんだ!! 今すぐ、ガレージに来てくれ!!」

夏樹「しかも、Pさんに電話してんじゃねーよ!! 大体その言い方はおかしいだろ!!」

李衣菜「拓海さんグッジョブ!!」

里奈「ん~……面白くなってきたしー☆」


夏樹「あたしは面白くもなんともない!!」




……30秒後。

P「た、拓海!! な、夏樹に何があったんだ!?」

全員「「「「「早っ!?」」」」」


拓海「……この通りだよ」

夏樹「……///」

P「……夏樹だよな?」

夏樹「Pさん……あんまり見ないでくれ。恥ずかしいんだ……」




P(……髪を下ろして、フリフリを着て……)

P「キュートだ……。キュート過ぎる」

夏樹「……だから、そういうのってあたしには似合わないって」

P「ちがうぞ……夏樹。一つ良い事を教えてやる」

夏樹「……?」

P「女という生き物は、魔性の生き物なんだ」

P「……ほんのちょっとした化粧一つで、違う魅力を生み出せる。たとえ自分では似合わないと思っていても、それは違う」

P「違う一面を引き出した。俺はそう思う」

P「今の夏樹は、間違いなく魅力的だ……」

夏樹「……」


李衣菜(……何か、良い話になってる?)




P「……って事で、ちょっとモデルの仕事取ってくるわ!!」


夏樹「あたしは良いとも悪いとも言って無い!!」

拓海「……覚悟しろって事だな」

美世「エアロ組んで、外装が変わったって感覚で良いんじゃない?」

夏樹「良く無い!!」

李衣菜「きっとPさんの事だから……うん。頑張ってとしか言えないかな」

里奈「ん~……一件落着って感じ?」

夏樹「どこがだ!! 納得いかない!!」




翌日。


夏樹(……昨日は散々なオフだったぜ)


夏樹「……何だ、あの人だかりは?」

凛「……あ、夏樹さんだ」

卯月「おはようございます、夏樹さん」


夏樹(あたしが事務所に着いた途端に、一斉に注目された……)

夏樹「……まさか!?」




ヤダーチョーカワイイ
ゼンゼンインショウカワルネー
ナツキサンザッシモデルモイケルンジャナイ?
イケソウダネー


夏樹(事務所の掲示板貼られたのは、昨日撮られたあたしの画像だった……)

夏樹(しかも、撮られた覚えの無い画像も沢山ある……)

夏樹(撮ったのは間違いなくあの二人だな……)


夏樹「あのごじゃらっぺ共!! つらめってごきくれてやるー!!」

注)「あのバカ共!! 捕まえてぶん殴ってやるー!!」の茨城弁

それから暫くの間、夏樹はこの画像でいじられる事になる。
ただ、アイドル達の間では、かなり評判が良かったとか。



以上になります。

自分は、関東の人間ではないので、茨城弁が正しいかは解りません。
グーグルで調べた程度です。

346プロの寮に住むアイドル達は、修学旅行の夜のテンションを、毎日しているんだと思います。

では。

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