サウザー「渋谷凛奪還計画」 (58)

※注意
・この作品は「アイドルマスター シンデレラガールズ」
と「北斗の拳 イチゴ味」要素を含みます
・キャラ崩壊


●前回までのあらすじ↓
島村卯月と本田未央が入社したのはいいけど、渋谷凛ちゃんがいないから、
サウザーが代わりにニュージェネレーションに入っちゃうぞ、みたいな☆


前作↓
サウザー「シンデレラガールズ 7610プロ」
サウザー「シンデレラガールズ 7610プロ」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430637631/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430726692

昨日もう書かないとか言ってたけど、ネタが思い浮かんだから忘れないうちに書くぜ、
と思ったらパソコンが調子悪いから遅くなるぜ、すまんな

北斗の拳イチゴ味
http://i.imgur.com/eA1DZ1L.jpg
渋谷凛
http://i.imgur.com/ymbBp0V.jpg

(7610プロダクション 会議室)


シン「おい、わざわざ俺達を招集してまで一体何の用だ?」

サウザー「フン…暢気なものだな貴様」

サウザー「我が7610プロダクションのアイドル事業は早くも暗礁に乗り上げているのに、貴様はケンシロウの尻ばかり追いおって…」

シン「くっ…///」

ユダ「暗礁だと? 卯月と未央、そしてお前の3人ユニットを結成して事なきを得たのではなかったか?」

サウザー「いや、シュウ様とレイがほんっと神経質に反抗するから、とりあえず代替案を模索しようと思って…」

ユダ「その二人の姿が見えんが?」

サウザー「フン、見せしめとして十字稜の頂上に全裸で磔にしてやった」

サウザー「今頃あのロン毛をカラスにでも毟られている事だろう」

サウザー「この7610プロダクションを束ねるのはこの聖帝サウザーに他になし! 反逆は蟻でも許さぬ、意見しようものなら帝王の南斗鳳凰拳を持って塵にしてくれる!」バンバン!

サウザー「…ということで」フゥ

サウザー「第1回7610プロダクション、方針会議を開催しまーす!」パフパフ‐



※7610…「ナント」、つまり南斗と読む。決してナム豆と読んではいけない

サウザー「とりあえず今回の議題は、島村卯月と本田未央のユニットに関してだ」

シン「ふむ…確かに、あの二人だけじゃあ些か統合性が取れん気もするな」

サウザー「だよね。なんかあの二人だけじゃあ、折角のカレーなのにルーが全く無くて、福心漬はいっぱいある、みたいな感じじゃん?」

シン「い、言い過ぎだろ! どれだけあの二人を過小評価してるんだ!?」

ユダ「卯月は実にイイ子じゃないか! 未央だってあの明るさと直向さは心打たれるものがある!」

サウザー「うわ…ユダがフォローしてると逆に引くわ…」

シン「それは確かに…。なんか内心見下してそうだな」

ユダ「こ、コイツら…!!」

サウザー「つまり、あと一人、空いたパズルのピースのようにピタリとはまる人材が我がプロダクションに必要なわけだが…」

サウザー「まあ、それは俺の方で大体目星は付けてある。コイツだ」ピラッ

シン「…この娘は…」

ユダ「思い出した。以前スタバで見かけた黒髪の生娘だ。名を確か…」

サウザー「そうだ、渋谷凛という下郎だ」

ユダ「(う、美しい…!)」

シン「た、確かのこの娘なら、あの卯月と未央とのバランスを取れるかもしれん…!」

サウザー「それだけではない。この渋谷凛もまた、二人によって欠けている面を柔然に補えることが出来ると考えている…が…」

シン「…が?」

サウザー「レイの報告によると、実は既に346プロダクションに所属している」

ユダ「は?」

シン「なんだ、無駄骨ではないか。それならばこの娘に拘る必要など無い、他に似たような人材なら幾らでも居よう」

サウザー「…」

サウザー「俺が最初に才能を見出したのに、既にケンシロウにプロデュースされてるとか、ぶっちゃけ癪に障ったからだし!」

サウザー「絶対に許さん! 渋谷凛は我ら南斗聖拳が籠絡するッ!」

ユダ「詰まる所ただの私怨かっ! 下らんな、男の嫉妬ほど下卑て美しく無いものは無………い?」

シン「…」プルプル

ユダ「え……シン?」

シン「ケンシロウに…プロデュース…?」プルプル

ユダ「(うわ、何コイツ…何かヤバイんだけど…)」

シン「サウザー! 今の話、嘘偽りはないな!?」バァン!

サウザー「ああ、レイの報告と、新しい部下からの情報だ」

シン「け、ケンシロウが…俺以外の女と…一緒にいるだと…?」プルプル

シン「想像するだけでもハラワタが煮え繰り返る想いだ…!」

ユダ「ちょっと待て、新しい部下だと?」

サウザー「そうだ! この東京に居を構え早1ヶ月、優秀な部下を2人ほど獲得した! 紹介しよう!」

サウザー「7610プロダクション商品企画課兼、宣伝広報課兼、調理課兼、北斗の拳イチゴ味販売促進課所属、橘ありすだ!」ガチャッ

ありす「…部下というのは些か癪ですが、今回の企画をサポートさせて頂きます、橘ありすです。よろしくお願いします」ペコッ

サウザー「彼女はイチゴが大好きでな、一月に80ダースで契約をしたのだ! フハハハハ!」

シン「兼務しすぎだろ! 鬼上司か!」

ユダ「っていうか、80ダース!? 嫌がらせだろそれ!!」


橘ありす(商品企画課兼、宣伝広報課兼、調理課兼、北斗の拳イチゴ味販売促進課)
http://i.imgur.com/En1BRFH.jpg

サウザー「この娘は最新のタブレット端末により、情報収集及び、今回の『渋谷凛奪還計画』の立案まで担うという、目覚ましい働きを見せている!」

サウザー「どこぞの自称知略家とは偉い違いだなー、んー?」

ユダ「!!」ガタッ

ユダ「貴様…この俺を侮辱するか、サウザーよ!」

ユダ「俺ならば、こんな貧弱な玩具に頼らずとも、持ち前の頭脳でその渋谷凛とやらを…!」ガシッ

ありす「あっ…!」

ありす「き、汚い手で触らないでくださいっ!」バシッ

ユダ「!?」

ありす「…!」フンス

ユダ「あ…」

サウザー「おい、謝れよ、ウダ」

ありす「…!」フンスフンス

ユダ「ご…ごめん」

サウザー「兎に角、現在346プロダクションでは目的の渋谷凛をケンシロウがプロデュースしていることが判明した」

サウザー「今回、なんやかんや画策して、渋谷凛を北斗神拳の魔の手から奪還し、7610プロダクションのアイドルとしてお迎えする、という計画だ」

サウザー「題して『渋谷凛奪還計画』!」バァン!

シン「おい、肝の部分がなんやかんやでは伝わらんぞ、詳細を教えろ」イライラ

ありす「現在、346プロダクションでは北斗一派の方々がプロデューサーとして活動しています」

ユダ「…ということは、ラオウとトキも傍にいるということか。油断は出来んな」

ありす「その中でも、ケンシロウさんはまだ入社して5日しか経過していません」

シン「…! つまりケンシロウは、まだそれほど売女共に誑かされては無いというわけか…!」

シン「ケンシロウ…今俺が行くぞ…!」フルフル

ユダ「なあ、ほんとコイツやばいんだけど…」

サウザー「うん、ホモは置いておいて、計画の全容に入るぞ」

サウザー「渋谷凛もまた、この業界に足を踏み入れて間もないという」

シン「ほう…」

サウザー「お互い入社して間もない上、ケンシロウの素性は、ウドの大木のような鉄面皮で無口なクソ唐変朴だ。渋谷凛に対して順調に信頼を築いているとは到底思えん」

ユダ「まあ、それは概ね同意だな」

サウザー「そこで、我らがケンシロウと渋谷凛の間に介入し、二人の関係に壊滅的なダメージを与えるのだ!」

サウザー「人間同士の信頼関係とは、一番初めに崩せば最も再形成が難しい、つまり今が一番効果的!」

サウザー「そうして、ケンシロウ並びに346プロダクションに辟易した渋谷凛のもとに、颯爽と我ら美メンズがイチゴの如く甘い言葉で彼女をかどわかす!

サウザー「最終的に我が南斗聖拳の一員としてこのプロダクションにお越し頂く!」

ありす「それが計画の全容ですが…どうでしょうか、ユダ…先輩」

ユダ「…!」

ユダ「ふうん…悪くないのではないか…?」

サウザー「(チョロいな、コイツ)」

シン「しかし、どうやって両者の関係を悪化させるのだ?」

サウザー「フハハハハ!よくぞ聞いた、この聖帝サウザーに必勝の策あり!」

サウザー「その必勝の策は、名付けて『おねシン』!!」

シン「は?」

ユダ「…『お願い!シンデレラ』?」

サウザー「違う!」

サウザー「『お願い!シン様』だ!!」

シン「っ!?」

ユダ「!!?」

サウザー「シン! 貴様が渋谷凛に成り替わり、ケンシロウや346プロに最悪的な渋谷凛の印象を植えつけろ!」

サウザー「成り替わる時間は我らが稼ぐ! プロダクション内で渋谷凛の対外的なイメージが悪くなれば、その居心地の悪さに、渋谷凛本人も堪らず346プロダクションから自然と去るだろう!」

サウザー「我ながら惚れぼれする策士っぷりだ…! ひょっとして天才なんじゃないか、俺?」

ユダ「なんか妙にいやらしい替え玉作戦だな…」

シン「む、無理を言うな! 体格が違いすぎる!」

サウザー「はあ? お前そのサラサラロン毛、今が使い時じゃね?」

サウザー「髪は染めるのだ、これでカモフラージュ率は80%を超える!」

シン「しかし確実に気付かれる…!」

サウザー「ケンシロウはトキとアミバの区別が付かん男だぞ、大した差ではない」

シン「だ、だが…!」

サウザー「それに…」

サウザー「渋谷凛に成り替われば、上手く行けばケンシロウにプロデュースして貰えるかもよ??」

シン「……!!!!」

シン「…」

http://i.imgur.com/tT2oEcp.png

シン「…」

http://i.imgur.com/ymbBp0V.jpg

シン「……!」

http://i.imgur.com/TizPI8K.png

‐‐‐
ケンシロウ『リン…少し背が伸びたか?』

シン『ああ、最近成長期でな。自分でも驚いている』

ケンシロウ『…そうか、急激な成長は肉体に負荷がかかる』

ケンシロウ『痛みや違和感があれば声を掛けろ。筋肉の痛みや骨格の歪みを緩和する秘孔を知っている』

ケンシロウ『アイドルは体が資本だからな。気を配れ』

スルッ…

ケンシロウ『り、リン…何故、服を…!』

シン『背丈だけではなく、胸や臀部、色々な部分が発達してきてな…』

シン『なんなら…今ここで…突いてくれてもいいんだぞ? ケンシロウ』

ケンシロウ『り、リン…!』

シン『お前のその逞しい指で、私のアツい新血愁、打ち抜いて…?』
‐‐‐

シン「ぐふゥ…! くう…!」ボタボタ

シン「(い、いかんッ! 妄想で失血死してしまう…!)」

シン「いい、イイだろう! その大役、この殉星のシンが買って出よう…!」ボタボタ

ユダ「(おい、あいつホント異常だって…)」ヒソヒソ

サウザー「(計画が上手くいけばこの病人を永久にお払い箱に出来るかも知れんのだ、一石二鳥だろう)」ヒソヒソ

サウザー「よし、作戦開始だ、シュウ様とレイにも協力して貰おう!」

サウザー「フミフミー! シュウ様とレイを呼んできてくれ!」

シン「ん? フミフミー?」

文香「…」

ユダ「うわ! コイツ、まさかずっとそこにいたのか?」

文香「…」ペラッ

サウザー「フミフミーは大量の蔵書を紹介することを約束に契約した雑用兼司書だ!」

サウザー「フミフミーは読書している間は空気の如く気配を断つことが出来る、そして何より…!」

サウザー「例えば、これを見ろ」

シン「カレーとミニカーの玩具…?」

サウザー「なあ、フミフミー?」

文香「…」ペラッ

文香「…」

文香「…」チラッ

サウザー「ブーン、ブブーン♪」

サウザー「キキーッ、ボキャーン!!」ズゴッ

文香「…」

文香「…」スッ

サウザー「フハハハッ! こ奴はこの俺が眼前で何をしようと怒る事は無い!」

サウザー「仮に怒ったとしても、その長い髪で顔が隠れて、怒っているかはこちらには知る由もない!」

サウザー「大人は汚いし、大人は分かってくれない! そのうえ大人はすぐ嘘をつく!」

サウザー「しかしフミフミーは一切そういうことは無い!」

サウザー「フハハハハーッ!」

ユダ「(まさかコイツの遊びに付き合わされるためだけに連れてこられたのか…?)」

文香「…」ペラッ

鷺沢文香(雑用兼司書兼サウザーの暇つぶし相手)
http://i.imgur.com/4EOjybj.jpg

‐‐‐
(翌日 朝 346プロダクション近辺)

レイ「…うわぁ…」

シュウ「…ぷっ」

サウザー「なんか改めてコイツに女装されると、無性にぶっ飛ばしたくなるな」

シン「黙れ! 貴様が立案した作戦であろう!」

レイ「髪は染めて、スネ毛も全部剃ったのか? 化粧までして…お前のその気合の原動力は何なの?」

シン「勿論、島村卯月と本田未央の明るい未来のために決まっている!」

レイ「怪しいな…」

サウザー「まあでも、髪も染めて女装もしたし、案外イケるんじゃないか、なあシュウ様?」

シュウ「馬鹿な。傍から見たら果てしなく狂人だ。確実に失敗する」

サウザー「それならば初めの路線通り、『ニューサウザージェネレーション』を組むだけだから」

シュウ「ふざけるな、絶対にそれはさせん!」

サウザー「なら、協力するしかないな?」ニヤッ

シュウ「(くそ、ムカツク…!)」

サウザー「よし、作戦コード『おねシン』を確認する。小型無線も各自忘れるなよ」

サウザー「ユダと橘、フミフミーは留守番だ」

サウザー「現在、ターゲットの渋谷凛は346プロダクションへ向けて徒歩で移動中」

サウザー「今から二手に分かれる。片方は本物の渋谷凛の足止め、もう片方はプロダクション潜入だ」

サウザー「俺とレイとシュウ様は足止めだ。シンはここで待機し、いつでも潜入の態勢を整えておけ。無線で連絡するから、足止めが成功次第、即突入しろ」

シン「ああ、任せろ」

サウザー「ようし、行動開始だ! この聖帝に続け、シュウ様、レイ!」ダッ

レイ「…」ハァー…

シュウ「仕方ないレイ、これも前途ある彼女達のためだ」

レイ「アイリ…」

シュウ「え、そっち?」

‐‐‐
凛『ちょ、ちょっと、離してよ!』

シュレン『聞かぬ、我らが将が貴様をお招きなのだ!』グイッ

ヒューイ『大人しく南斗最後の将に従って貰おう! 従わねば、我が真空の拳が貴様の胴を断ち切るぞ!』

凛『い、痛い痛い! 誰か…!』
‐‐‐

(茂みの中)

ガサガサ

レイ「ん…?」ガサガサ

シュウ「ほう、彼女が渋谷凛か。なかなか顔立ちがしっかりした麗しい少女じゃあないか」ガサガサ

レイ「おい、何故あの赤いのと風の奴が既に居るのだ?」ガサガサ

サウザー「とりあえず小手調べに、先にあの雑魚共を渋谷凛に吹っかけてみたんだが…」ガサガサ

レイ「…想像以上に小物臭くて言葉も出ん」

サウザー「なんていうか、ここまで頭の悪そうな奴らとは俺も思わなかった」

シュウ「…」

サウザー「…なんかムカツクから取りあえず警察に通報するか」

シュウ「いや、警察はマズイ。プロダクションに連絡がいくかもしれん」

レイ「よし、俺が行こう。とりあえず腕くらい折っておくか」

シュウ「このまま騒ぎになっても計画が台無しだ。気絶程度にしておけ」

‐‐‐
凛「(さ、さっきの赤毛と青毛のヤンキー、一体何だったんだろう…)」スタスタ

凛「青い服のロン毛の人を見るや否や、風のように逃げて行ったけど…」スタスタ

凛「…」

凛「まあいいか、遅刻しちゃう」スタスタ

‐‐‐
(茂みの中)

ガサガサ

サウザー「よし、準備はいいな、シュウ様?」ガサガサ

シュウ『ターゲットは?』

サウザー「あと20秒で曲がり角に差し掛かる」ガサガサ

サウザー「時間稼ぎ用の買い物袋もあるな?」

シュウ『ああ、遠くまで転がり易い製品を買い集めた』

レイ「上手くやれよ、シュウ」ガサガサ

シュウ『うむ』ブチッ

凛「~♪」クルッ

ドカッ!!

凛「っ!」

シュウ「あ、あぅ…!」ドサッ ゴロゴロゴロ

凛「だ、大丈夫ですか! あ、荷物が…」ゴロゴロゴロ

‐‐‐
サウザー「ねえねえ聞いた? 『あぅ』だってww」

レイ「……」

サウザー「とりあえず、接触したな」

レイ「普通、あの体格差でぶつかったら転ぶのは確実に凛の方だと思うがな」

サウザー「案外演技派だな、シュウ様」

シュウ「す、すまない…」ヨロヨロ

凛「あ、いいえ、こちらこそ前方不注意で…」

凛「…!!」ゾクッ

凛「(こ、この人、りょ、両目が…!)」

凛「だ、大丈夫ですか、立てますか?」

シュウ「あ、ありがとう…済まないが…私は目が悪いんだ、荷物を集めるのを手伝ってくれないか?」

凛「勿論です、私が全部やりますから、おじいさんは待っていて下さい」

シュウ「あ、ああ…悪いね…」


‐‐‐
サウザー「ねえねえ聞いた? おじいさんだってwww」

レイ「ぐ…ぐむ…!」プルプル

サウザー「奴のガキが聞いたら泣くかもしれんな」

レイ「まあシュウも苦労人だしな…白髪だし」

シュウ「ああ…ありがとう…」ヨロヨロ

凛「いえ、こちらこそ本当にすみません」

凛「大丈夫ですか? 重そうな荷物ですけど、少し持ちましょうか?」

シュウ「大丈夫だよ…重い物を持つのは得意だからね…」

‐‐‐

サウザー「なんか重い物を持つのが得意とか言ってるぞ」

レイ「どういう意味だよ…」

サウザー「得意なら仕方ない、今度十字稜の石碑を奴の枕元に置いておくか」

‐‐‐

シュウ「あ、あれ…?」

凛「どうしました?」

シュウ「買った物が足りない…悪いけど、少し辺りを探してみてはくれないだろうか…

凛「(このままだと遅刻しちゃう…でも…)」

凛「(私のせいだし、この盲目のおじいさんを見捨てる事も出来ない…)」

凛「…はい、向こうを探してみますね」

シュウ「ああ、済まないね…本当に…済まない…」

‐‐‐
サウザー「よし、これで一時間は稼げる!」

レイ「一時間もか?」

サウザー「シュウ様の台本、次は『立ちくらみで貧血を起こし、近くの家まで送って行って貰う、極力微速で』になっているからな」

レイ「病弱設定か…あの体格で」

サウザー「その間に、346プロダクション所属の渋谷凛の存在価値を崩壊させる! シン、出番だぞ!」カチッ

シン『遅かったな』ザザッ

サウザー「さあ、思う存分暴れて来い、俺とレイもすぐそちらに向かう!」

‐‐‐
(346プロダクション)

シン「よし、ここまでは騒ぎも無く無事潜入出来た…」

シン「さて、ケンシロウは…」

シン「…!」

シン「(あの後ろ姿は、間違いなくケンシロウ!!)」

シン「今行くぞ……!」

ケンシロウ「…」

シン「け、ケン…!」

ケンシロウ「…」クルッ

ケンシロウ「!?」

シン「お、お待たせ、ケン…」

ケンシロウ「………」

‐‐‐
(346プロダクション 木の上)

サウザー「おいレイ、俺にも双眼鏡を貸せ!」

レイ「…まずいな」

レイ「あれ、もう確実にバレてるぞ」

サウザー「な、なにぃ!?」

‐‐‐
シン「ケン、どうしたの?」

ケンシロウ「……シン」

シン「!?」

ケンシロウ「何をしている」

シン「し、シンって!? 私は凛だよ! JKだよ?」

ケンシロウ「お前のようなJKがいるか」

シン「なっ…」

シン「何故…!?」

ラオウ「ケンシロウ、どうした…」

ラオウ「むう!?」

トキ「今日は早いなケン…」

トキ「ッ!?」

シン「(ま、まずい! ラオウとトキまで…!)」

ラオウ「シン貴様、道化に身を窶し、ここで何をしている!?」

トキ「シン、お前は女装などして、一体どうしたんだ!」

ケンシロウ「……」ボキボキボキッ

シン「(く、くそ…こんな計画では…!)」

シン「(このような事態になってはもう仕方がない…!)」

シン「南斗孤鷲拳奥義、南斗獄屠拳!!!」ザクッ

ケンシロウ「くっ!!」

シン「フハハハ、油断したなケンシロウ、貴様を殺す日を待ち詫びたぞッ!」

ケンシロウ「おのれシン…ここでやる気か…!」

ラオウ「奴め…不審な様相で目を引き、不意打ちを狙うとは…!」

トキ「ケン、ここで騒ぎを起こすのは非常に危険だ、加勢しよう」

ラオウ「アイドルにこんな不埒な男を目撃させるわけにはいかん。この俺も全力を尽くすことにしよう」



‐‐‐
サウザー「…」

レイ「…」

サウザー「…まずいな、トキとラオウまで加勢した」

サウザー「シンも暴れだした。あれはもうダメだ」

レイ「計画は失敗だ、帰るぞサウザー」

サウザー「そのようだな、奴は捨て置くか。シュウ様にも連絡しよう」

凛「すみません、本当に…私のせいで…」

シュウ「あ、ああ…構わないよ」

シュウ「(彼女、本当にショックを受けている…)」

シュウ「(サウザーの奴、なんでこんな精神を攻める足止めを考えたのだ…!)」

シュウ「(嗚呼、私はなんて罪深い事を…)」

サウザー『シュウ様、聞こえるか?』ザザー

シュウ「!」

サウザー『作戦は失敗だ、シンは天に還った。切りの良い所で退却しろ』

シュウ「…」

シュウ「凛君、もう大丈夫だ」

凛「えっ?」

シュウ「君も用事があるんだろう、こんな老い耄れに構って、遅刻してはいけない」

凛「で、でも…」

シュウ「私なら心配はいらない。後は1人で大丈夫だ。ありがとう」

凛「は、はい…」

シュウ「あ、あと」

凛「?」

シュウ「アイドル活動、頑張るんだぞ」

凛「…はい、ありがとうございます」

‐‐‐

凛「あれ?」

凛「なんであの人、私の名前と、アイドルって事知ってるんだろう…?」

凛「私、まだ全然活動してないのに…」

凛「…??」

‐‐‐
(翌日 7610プロダクション 会議室)

卯月「…」

未央「…」

サウザー「えー、本日皆さんに集まって貰ったのは他でもありません」

サウザー「我が社の活動に関して、嬉しいお知らせと、悲しいお知らせです」

サウザー「まずは悲しいお知らせから。昨日、我がプロダクションの事務員兼アイドルのシン君が、猥褻物陳列剤並びに、傷害罪、住居侵入罪のハットトリックで逮捕されました」

ユダ「…」

レイ「…」

シュウ「…」

サウザー「精神に異常があるとのことで釈放の見込みは立っていますので、もし復帰してきたら優しく迎えてあげて下さい」

サウザー「次は、嬉しいお知らせです」

サウザー「検討中の島村卯月さんと本田未央さんのユニットの追加メンバーの件ですが」

未央「(ま、まさか新しいメンバーが!?)」

卯月「(ひょっとして、ありすちゃんか文香さんが…!)」

サウザー「本日より『ニューサウザージェネレーション』として活動を始める事になります」

サウザー「我が社待望のユニットです。社員一同手厚くカバーしていきますので、粉骨砕身、日々精進、制圧前進の姿勢で頑張っていきましょう」

ユダ「…」

レイ「…」

シュウ「…」

卯月「」

未央「(だ、ダメだったー!)」

卯月「(両方悲しいお知らせでした)」




続かない。

どうもありがとう。
またネタが思い浮かんだらいつか書きたいと思います。
明日から休みだー!みなさん良いGWを!

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