八幡「こんなの雪ノ下じゃない」雪乃「・・・・・・」 (53)


 奉仕部

八幡「……うす」ガラガラ

結衣「あーっ、ヒッキーのバカ!」

八幡「お、おう……(まさかこいつに馬鹿と呼ばれる日が来るとは……)」

結衣「一緒に奉仕部行こうって約束したじゃん!」

八幡「そ、そうだったか?」

結衣「昼休みに“今日奉仕部に行こうね”って言ったじゃん!」

八幡「そ、そうだったな……(分かる訳ねぇだろ……)」

雪乃「比企谷君……」スッ

八幡「えっ……?」ドキッ

結衣「ゆきのん?」

雪乃「………」スタスタ

八幡「ちょ、え、ゆきのんさん?」

八幡(何で無言で近づいてくるのこの人!? 怖さ倍増じゃないかしらん!?)

結衣「ちょ……ちょっと…」アセアセ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430637361



雪乃「襟が曲がってるのだけれど」スッスッ


八幡「」

結衣「」

雪乃「ネクタイも……」クイッ

八幡「お、おう……」

結衣(ど、どういう事……)ボウゼン

雪乃「………」スタスタスタ

八幡「戻っていった……」

結衣「ゆきのん……」


雪乃「ブレザーは襟を正している方がカッコ良く見えるのよ」ファサッ


八幡「」

結衣「」

廊下

結衣「た、耐えられなくなって廊下に出て来ちゃった」ハァハァ

八幡「……おい、逃げんなよ」ガラガラ

結衣「だ、だってひっきぃ……」グスッ

八幡「いやまぁ、俺も驚いたんだが……」

結衣「でしょ!? だって――」ムグッ

八幡「中に聞こえる。ジュース買いに行ってくると言ったから、離れるぞ」

結衣「……(ヒッキーの手が口に……)」コクコク///

中庭

結衣「絶対おかしいよ!! ヒッキー!」ゴクゴクプハーッ

八幡(お前の酒飲むような飲み方も変わってるが……袖で口を拭うな。親父か)ハァ…

結衣「だってゆきのんだよ!? ヒッキーの事を触るどころか視界に入れるのも嫌がるようなゆきのんだよ!?」

八幡「お、おう……、そこまでは思ってなかったけど、まぁいいけど」

結衣「しかも後の言葉って、あれヒッキーに言ってるのかな!?」

八幡「カッコ良く見えるってとこか? あれ一般論だろ、たぶん……」

結衣「絶対違うよ! だってあたし少女マンガで見たことあるもん!」

八幡「ソースは少女マンガかよ」

結衣「きっと熱が――「あなた達」


二人「「………」」ギギギ


雪乃「何故早く戻ってきてくれないのかしら。1人は寂しいのだけれど」

結衣「」

八幡「」

保健室

雪乃「熱なんてないわ」つ【35.7】

結衣「ほんとだ……」

八幡「いや、漫画じゃねぇんだから、熱で人格が変わる訳ねぇだろ」

雪乃「それじゃあ、奉仕部に戻りましょう。ここは落ちつかないわ」スッ

結衣「え、なんで? 保健室って居心地良くない?」

八幡「そうだな。リア充共の雑音が耳に入る事もないしな」ヘッ

結衣「ヒッキー発想が卑屈すぎ……」

雪乃「保健室の問題じゃないわ」ファサッ

結衣「え?」



雪乃「奉仕部で三人一緒にいる事が心地よすぎて問題なのよ」ニコッ



結衣「ゆきのん……///」キュン…

八幡「………///」

階段

雪乃「………」ピタッ

八幡「……?」

結衣「どうしたのゆきのん?」

雪乃「……比企谷君先に行ってもらって良いかしら」ジッ///

八幡「お、おう?」

結衣「何かあったのゆきのん!?」ガシッ

雪乃「い、痛いわ由比ヶ浜さん」

結衣「だって心配だよ! ゆきのん!」ユサユサ

八幡(心配してるなら揺さぶるなよ……)

雪乃「だって……」

二人「「……?」」



雪乃「男の人に階段を登る姿を後ろから見られるのは……少し恥ずかしいもの…///」モジモジ


結衣「ゆきのん可愛い……」キュン///

八幡(何があったんだこいつ……キャトルミューティレーションやられた奴ぐらい変だぞ!?)

雪乃「ダメかしら?」ジッ

八幡「い、いや、いくらでも昇るけどよ」タッタッタッ

雪乃「二段飛ばしで昇るなんて男らしい所あるのね」ニコッ

八幡「」

結衣「違う……絶対おかしいよ……」アワワ…

翌日 食堂

戸部「やべぇ、それナニタニ君だよー」アハハ

雪乃「戸部君」

戸部「ふぁっ!?」

戸部(ゆ、雪ノ下さんが俺に話しかけてきた!?)

戸部「い、今のは悪口じゃなくて」アワワワッ

戸部(修学旅行の件を話に言った時、ヒキタニ君をないがしろにしたらめっさ怒ってったっしょ!)


雪乃「そんな硬いカチューシャしてたら頭皮に傷がつくわ。今日は下ろして、もう少し柔らかいの買ったらどう?」スッ


戸部「」

葉山「ゆ、雪ノ下…さん?」

雪乃「あら隼人君、昔みたいに雪乃ちゃんと呼んでくれないかしら?」ジッ///

葉山「」



八幡(戸部と葉山が骨抜きにされてる……)

エントランス

戸部「ヒキタニ君おかしーっしょ!?」

葉山「一体君は何をしたんだ!!」ガンッ

八幡(こんな理不尽な壁ドンは嫌だ……)ドンッ

葉山「雪乃ちゃ……雪ノ下さんが俺にあんな事を言うなんて絶対に何かあったんだ!」

八幡「しらねぇよ、お前とあいつの過去なんて」

戸部「……でもまぁ、考えようによっちゃ、以前より可愛いし良いっしょ」

二人「「!!」」

戸部「俺なんか惚れそうだったし」ハハハ

葉山「……隼人君か…」ワルクナイ…

八幡(おいおい、人がそんな簡単に変わって良いと思ってんのかこいつら……)

放課後 エントランス

平塚「雪ノ下が変わった?」

八幡「はい、何か知ってるかと思って」

平塚「後頭部が伸びたか?」

八幡「戦闘力53万じゃねぇよ。それはどちらかと言ったらあんっ!?」ゴフッ

平塚「ナメック星ごと消し飛ばすぞ?」メリメリ

八幡「お、俺のドラゴンボールが消し飛びそう……」

平塚「まぁ変わるというのは、本当にそれくらいを持って変わるというんだ。若いうちは性格の一つや二つすぐに曲がるものさ」

八幡「曲がる……」

平塚「かくいう私だって本当の姿は可愛い猫ちゃんだしなっ」ハハハっ

八幡「ハハ「笑えよ」グイッ

八幡(この教師絶対にいつか訴える……)

廊下

八幡(人の性格が一つや二つすぐに曲がる?)テクテク

八幡(可愛いから良い?)テクテク

八幡(ふざけんな。あいつはそんな奴じゃねぇだろ……)テクテク

八幡(あいつはいつだって芯があって、誰よりも強くて、俺の……)

八幡「……あ…」ピタッ



八幡「そう……か…」



八幡(俺は……あいつが変わってしまったのを認めたくないんだ)

八幡(本当は分かっている。言動は変わったとしても――)


雪乃『襟が――』

雪乃『カチューシャが――』


八幡「あいつは今だって、正しい事の為に自身の力を使おうとしてるじゃねぇか……」

八幡(変わったのは俺だ……)

八幡(いつの間にか、“あの”雪ノ下以外は雪ノ下だと認めなくなってたんだ……)プルプル


雪乃「比企谷君?」


八幡「! ゆ、ゆきの……」

八幡(やべ、泣きそうな顔を見られ――)



雪乃「雪乃? あなたもそう呼んでくれるのかしら?」ニコッ


八幡「……っ!」カァ///

雪乃「どうしたの? 顔が赤いのだけれど」アセアセ

八幡「い、いや、何でもねーっての」アセアセ

雪乃「……もしかして照れたのかしら?」ツンツンッ


八幡(なんっ……だとっ…)///


雪乃「私も八幡と呼ぶなら、恥ずかしくないかしら?」クスクス

八幡(こ、この感じは……姉のんっ!!)ゾクッ

雪乃「さ、奉仕部に行きましょ」テクテク

八幡「おう……」テクテク

奉仕部

結衣「やっはろー」ガラッ

雪乃「はい、クッキーよ。口を開けなさい比企谷君」グイグイ

八幡「やめろって///」

結衣「」

雪乃「早くしないと零れちゃうわ」グイグイ

八幡「良いって」

結衣(ゆきのんがヒッキーの隣に座ってヒッキーにクッキーを突っ込もうとしてる)アゼン

雪乃「由比ヶ浜さん、遅かったのね」ニコッ

結衣「う、うん、ちょっと優美子と話してて……」

雪乃「そう、良かったらクッキー食べるかしら?」ニコッ

結衣「あ、ありがと……」パク

結衣(おいひぃ……)モグモグ

雪乃「比企谷君、この通り食べても大丈夫だから」グイグイ

八幡「そういう問題じゃ……ねぇ…」

結衣(もうなんか……どうでもいいや…)アハハ

翌日

八幡「……校門の前に人だかりが?」

雪乃(ポニーテール)「………」

<カワイー
<アイドルミタイ
<シャシントッテイイデスカ

八幡(ポニテの雪ノ下がアイドルみたいな扱い受けてる!?)

雪乃「あ、八幡君」

八幡「っ!?」

<ダレダ!?
<モシカシテカレシ!?
<ウソッアイツヒキタニジャンッ

雪乃「おはよう」ニコッ

八幡「お、おう……てか今、八幡って……」

雪乃「昨日は勇気出なかったけど、今日は言えたわ」フフッ

八幡(やばい鼻血でそう)///

雪乃「さ、途中まで一緒に行きましょう?」テクテク

八幡「途中って、すぐそこまでじゃねぇか……」

八幡「……はぁ」テクテク

教室

戸部「今日雪乃ちゃんにカチューシャ誉められっちったー♪」ヘヘッ

大岡「俺なんて野球頑張ってねって言われたぜ」

大和「俺は筋肉誉められた」

八幡「………」

葉山「……ヒキタニ君、ちょっと良いかな」

八幡「……ああ」


エントランス


葉山「雪乃ちゃんが皆の雪乃ちゃんになっていくのが辛いんだが」

八幡「」

葉山「昔みたいに、誰も受け付けず、孤高で、至高で、唯一無二の存在に戻って欲しいんだ」

八幡「お前の中でよほどだったみたいだな」

葉山「君はそう思わないのか!?」

八幡「……雪ノ下が選択したんだ。間違いじゃねぇだろ」

葉山「……君はそうやって…」プルプル

八幡「なんだよ……」

葉山「後悔しても……知らないからな」テクテク

八幡「……誰が…」



 葉山隼人の背中を見送りながら、窓ガラス越しに中庭を覗く。

 そこでは知らない笑顔を振りまく雪ノ下の姿があった。

 外の世界が冬なのか春なのか、ここからは分からなかった。



 奉仕部から逃げるように帰宅すると、リビングには小町がいた。

大志「あ、お兄さん」

 ……知らない奴もいた。

八幡「誰だお前」

大志「相変わらずひでーっすね。別に良いっすけど」

八幡「二人は何だ、その……あれか?」

小町「何そのお父さんみたいな反応、キモいんですけど」

八幡「……付き合ってるのか?」

大志「お兄さんって、ほんと……」ハァ…

小町「バカ兄を許してあげて」ジトーッ

八幡「ど、どういうことだ?」

小町「仮に付き合ってたとしたら無粋な質問だし、付き合ってなかったとしても無粋だよ」

八幡(そんなブスブス言うなって、お前は天使だよ……とか言えねぇ)


小町「あーもう、せっかく気分乗ってたのにやる気なくなっちゃったよぉ」

大志「まぁ仕方ないって」

八幡(あ、あれ……俺って家の中でもお邪魔虫? 俺のベストプレイスは?)アセアセ

小町「お兄ちゃん、一つだけ言っておくけど」ゴゴゴ

八幡(あ、これ不機嫌な小町さんだ……)



小町「小町がお嫁に行ったら、お兄ちゃん完全にボッチだからね?」



八幡「」

大志(目が死んでる……。あ、いつもの事だった……)

八幡の自室

八幡「……はは、この頃の小町も可愛いな…」ペラッ

八幡「………は、はは……」ペラッ

八幡「………」ペラッ

八幡(いや何で俺、自分の部屋で泣きながら小町とのアルバム見てるの!? 悲劇の主人公!?)


『小町がお嫁に行ったら、お兄ちゃん完全にボッチだからね?』


八幡「い、いや違う……俺には…」

八幡(俺には……何が…)


 prrrrrr!


八幡「ひぃ!?」ビクッ


【着信:由比ヶ浜結衣】

八幡「はい、比企谷ですけど」

<ザッしもしザザッタニクンザザッ

八幡(何だこれ? ゲームセンターか? 雑音すごいぞ)

戸部『あー、ヒキタニ君!? ごめんごめん、カラオケ来ててさぁ!』

八幡「えっと……誰?」

戸部『酷くない!? 戸部だよぉ!』

八幡「あ、ああ……そう」

戸部『今、結衣と雪乃ちゃんとカラオケ来てんだけどさぁ、ヒキタニ君もどうよ!?』

八幡「!!」

八幡(雪ノ下が……カラオケに…?)ドクンドクン

戸部『あ、雪乃ちゃん! ヒキタニ君! ちょっと雪乃ちゃんに代わ――』ブツッ


八幡「……はぁ、はぁ、はぁ……」


prrrrrr!


八幡「ひぃっ!?」ビクッ

翌日 校門前

八幡「………」

雪乃(ツインテール)「八幡君、おはよう」ニコッ

八幡「………」テクテクテク

雪乃「今日の髪形はどうかしら?」テクテク

八幡「………」テクテクテク

雪乃「はち…「おっはよー雪乃ちゃん!」

八幡「……っ」チラッ

雪乃「あら、翔君、おはよう。もう部活は終わったの?」

戸部「もちのろんっしょ! 今日も汗かきまくり!」ウェーイ

雪乃「そうかしら、一生懸命頑張った証拠しか残ってないけれど?」スンスン

戸部「っ///」カァ///

八幡「!!」テクテクテク

雪乃「あ……」

戸部「ヒキタニ君?」

男子トイレ 個室

八幡「はぁっ、はぁっ、はぁっ」ドクンドクンドクン

八幡(なんっ、だよ……あれっ)

『汗かきまくりうぇーい♪』
『そうかしら?』スンスン

八幡(雪ノ下が……戸部の服の臭いをかぐ? ありえねぇだろ!)クソッ

八幡(違う……雪ノ下だって、誰かと仲良くなる。それがたまたま戸部だっただけだ……)

<デサー
<ウソマジデ

八幡(誰かきた?)

男子「最近雪ノ下さん超可愛くね?」

男子「それなw めっちゃ優しいし、明るいし、ちょっとエッチだし、天使すぎるだろ」

八幡(ちょっとエッチ!?)グッ

男子「お前っ、雪乃ちゃんをそんな風に!?」グイッ

男子「お、お前だって雪乃ちゃんとか言っちゃってんじゃん!」

八幡「………」バタンッ!!

男子「!?」

八幡「………」テクテクテク

男子「……?」

エントランス


八幡「くそ……」ガンッ

八幡(なんなんだよ……これ…)ハァハァ

八幡「俺は……」


葉山「苦しいのかい?」


八幡「葉山……」

葉山「分かるよ。君の気持ち」

八幡「……分かってたまるか」

葉山「いいや、分かる」

八幡「……どうでもいいよ、クソが」

葉山「で、どうするんだい?」

八幡「どうする?」

葉山「“そのまま鬼のような形相で我慢するのか”どうかってことさ」

八幡「……俺は…」

葉山「まぁ俺としては君のそんな顔が見れて嬉しいよ」テクテク

八幡「……………くそっ」ガンッ

八幡(俺は一体……どうしたってんだ…)

放課後 教室

八幡「………」スクッ

結衣「あ、ヒッキー!」タタタッ

八幡「……何だよ」

結衣「……行くよね。奉仕部」

八幡「………」

結衣「行こう?」ジッ

八幡「………………分かった」コクリ

結衣「良かった!」ニコッ

八幡(そうだ。奉仕部へ行けば、いつものあの空気が――)



結衣「ゆきのんは別の組の男子達と遊びに行ったから今日来ないんだー」



八幡「っ!!?」キュゥッ


 心臓が締め付けられる音と言うのは、存外はっきりと聞こえるモノで。

 由比ヶ浜の声が耳に届く前に、俺はその場に倒れこんだ。

八幡「……ここは?」スッ

結衣「あ、ダメだよ。すぐに起きたら立ちくらみするから」グイッ

八幡(ひ、膝枕!?)カァ///

結衣「えへへ、ヒッキー倒れちゃったからびっくりしちゃった!」ナデナデ

八幡「俺が……倒れた?」

結衣「うん、本当なら救急車呼ばなきゃいけないんだろうけど、たまたま平塚先生が来てくれて、様子が変わらなければ寝てるだけで良いって」

八幡「そうか……悪かったな」

結衣「ううん、大丈夫だよ」エヘヘ

八幡「………」

結衣「……ゆきのんの事?」

八幡「……ああ」

結衣「ゆきのん変わったよね。何でだろ?」

八幡「違う。あいつは変わってない」

結衣「えっ?」

八幡「あいつは方法を変えただけだ。本質は変わらない」

結衣「よくわから……」



雪乃「八幡君!!」ガラッ



結衣「ゆきのん!!」

八幡(ああ、そうだ。やっぱりな)

雪乃「大丈夫!?」ギュッ

八幡「ちょっ///」

結衣「ちょっとゆきのん!?」カァ///

雪乃「心配……したんだからっ」ギューッ

八幡「……わりぃ」

雪乃「良いのよ。あなたが無事なら……」ニコッ

結衣「……ゆき………カ…」

二人「「え?」」


結衣「ゆきのんのバカ!」


八幡「由比ヶ浜……?」

雪乃「………」

結衣「何でこうなっちゃったか分かんないの!?」

雪乃「……それは…」

八幡「由比ヶ浜、俺は「ヒッキーは黙ってて!」

結衣「前に言ったじゃん! 奉仕部で三人いることが心地いいって!」

雪乃「ええ、言ったわ」

結衣「私達だって同じだよ! それなのにゆきのんだけ変わっちゃって、あたし嫌だよ!」

八幡「……由比ヶ浜…」

雪乃「………」

結衣「ゆきのんの方が頭良いし、色んな事経験してるのかもしんないけどさぁ!」



結衣「ちょっとは人の気持ち考えてよ!!」ポロポロ



八幡「……っ」

雪乃「………」

結衣「………」ハァハァ


雪乃「……ごめんなさい…」ギュッ

結衣「ゆきのん?」

八幡「?」

雪乃「……ごめん…なさ…いっ」ポロポロ


 雪ノ下は何も言えず、何も言わず、ただ泣き続けた。

 教室にいても仕方ないので、俺達は奉仕部へと移動する。

 窓を開け放った廊下では、少しだけ温かい風が、俺達の頬を乾かした。


奉仕部

雪乃「………」

結衣「………」

八幡「………」

結衣「うらや……」

八幡(……ましかった?)

雪乃「………」コクリ///

結衣「誰が?」

雪乃「あなたも、姉さんも……一色さんも」カァ///

八幡(え、どどど、どういうことだ!?)

結衣「ゆきのんは明るく振る舞いたかったって事?」

雪乃「………」フルフル///

結衣「友達が欲しかった?」

雪乃「………」フルフル///

結衣「……その三人…………あ」

八幡「?」




結衣「ヒッキーと……仲良く…?」




雪乃「……っ」カァ//////

八幡「こ、こんなの雪ノ下じゃ……ない…」カァ///

雪乃「……ばか///」プイッ



おわり。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom