律子「頭文字P」 (70)


765プロ



P「ふぅ~、ひと段落ついたな!」

律子「コーヒー飲みますか?」

P「お!じゃあ貰おうかな!」

律子「じゃあ淹れてきますね」









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律子「あれ?あずささんから電話だわ」

あずさ『もしもし、律子さんですか?』

律子「どうしたんですか?」

あずさ『それが・・また迷ってしまって・・』




律子「それで今どこに?」

あずさ『えっと・・伊香保温泉という所です・・』

律子「群馬ですか!?」

あずさ『ごめんなさい~!気づかないうちに・・』


律子「近くに宿はありますか?」

あずさ『はい』

律子「とりあえずいい時間なので、今日はそこに泊まってください」

律子「今から迎えに行きますので!」

あずさ『お手数をお掛けします・・』


律子「明日は事務所も休みだし、いい機会なので温泉にも浸かりたいので!」

律子「気にしないで下さい!」

あずさ『そう言っていただけると・・』


律子「あ!宿からは一歩もでないで下さいね!」

あずさ『はい~!』

律子「それじゃあまた明日!」

あずさ『すみません、よろしくお願いします~!』


律子「さて!理由がどうあれ、久々の温泉だわ!」

P「温泉?」

律子「うわっ!脅かさないで下さいよ!」

P「いや、給湯室から中々戻ってこないから・・」


律子「えっと、あずささんが迷子で温泉街にいるらしいので」

律子「迎えに行くついでに浸かってこようかと思いまして!」

P「なるほど・・」

律子「プロデューサー殿もどうですか?」

律子(なんて・・来るはずないわよね・・)



P「よし!行くか!」

律子「え!?」

P「そんなに驚くことないだろ・・まぁ、確かにいい機会だしな!」

律子(プ、プロデューサー殿と温泉旅行!?)

P「どうした顔が赤いぞ?」


P「そうだ!折角だし車で行くか!」

P「車中で山道の景色を見るのもいいもんだぞ!」

律子(プ、プロデューサーとドライブデート!?)

律子(Honey Heartbeat!?酸欠な車内!?)

P「おーい?律子さーん?」


律子(はっ!)

律子「ま、まぁそこまで言うなら付いてきてもいいですけど!」

P「律子が誘ったんだろ・・」

律子「さて!善は急げです!」

律子「出発しましょう!」

P「お、おい!引っ張るなよ!」


律子「あっ!お疲れ様でした!」

P「お疲れ様でした!音無さん!」



小鳥「・・・」


P「よし、じゃあ行こうか」

律子「はい!」

P「それじゃ途中のナビは任せるよ」

律子「任せてください!」




律子「そういえばプロデューサーの助手席って初めてです」

P「ん?そういえばどっちも運転手だもんな」

律子「あのっ!ふ、普段は誰か助手席に乗ったりなんかしちゃったり!?」

P「ははっ、最近は仕事くらいでしか乗らないしなぁ」

P「残念ながらそういう人はいないなぁ」

律子「そ、そうですか」

律子(よかった・・)





P「そういえば律子の免許ってマニュアルなんだっけ?」

律子「そうですよ!まぁ、あまりMT車に乗る機会はないですけど」

P「確かにそうだよな」

律子「でもこの車はMT車なんですね」

P「ははっ、ただ古いだけだよ」


P「BGMかけていいか?」

律子「どうぞ」

P「んじゃ遠慮なく」

律子「あの子たちの曲なんですね」

P「もちろん律子のもあるぞ?」

律子「そ、それは飛ばしてください・・」



~♪

律子(こ、この曲は!!)

P「もうすぐ0時かぁ」

律子(シンデレラはベッドで寝る時間!?)

P「なぁ、律子・・そろそろ・・」

律子(ハニー、シート倒したらねえ、you see!?)

律子(待ってください!!こ、心の準備が!!)








P「お腹すかない?」



律子「え?」




パーキングエリア



P「どうした?車に酔ったのか?」

律子「なんでもありません!」

P「そう?まぁ、好きなの食べていいぞ!」

律子「はぁ・・」



小鳥?そんな奴アウト・オブ・眼中
頼まれたって温泉旅行なんて行かねえよ!!


P「律子」

律子「はい?」

P「せっかくだから後で夜景でも見に行くか?」

律子「夜景ですか?」

P「あずささんの宿から少し行ったところなんだけどさ」

P「そこから見る夜景が綺麗なんだよ!」

律子「そうなんですか?まぁ、お任せしますよ」





P「よし!決まりな!律子と夜景なんて楽しみだな~!」

律子(もう騙されないわよ!この人は誰にでも言うんだから!)

律子(でも・・二人きりで夜景なんて・・ふふふっ)

P「律子?先行くぞー?」

律子「あっ!待ってください!」


P「あ!すまん律子!ちょっとトイレ行くから先に戻っててくれ!」

律子「もう!早くしてくださいよ?」

P「わかってるって!これ車のキーな!」

律子「じゃあ先に戻ってますね!」


律子(もう・・デリカシーがないんだから・・)



男A「おっと?お姉さん一人?」

男B「うおっ!超激マブじゃん!」

律子「なんですかあなた達?」




男A「まぁまぁ!せっかくだからお茶でもどう?」

律子「結構です!」

男B「なになに~?彼氏と一緒なの~?」

律子「そ、そうです!」

男A「その車も彼氏の?」

男B「げ~!何十年前の化石だよコレ!」

男A「こんなダサいの乗ってる彼氏なんてほっといてさ!俺らと遊ぼうよ!」


律子「お断りします!」

男B「俺ら峠で走り屋やってて~!超速いんだよ!」

男A「そうそう!俺らの車凄いんだぜ!アクセラですよ!アクセラ!」

男B「俺の超絶テク見せてやるって!」

男A「という事で行こうぜ!可愛い子ちゃ~ん!」

律子「ちょっと!離してください!」




律子(プロデューサー・・助けて・・!)



P「こいつ俺のなんで、気安く声かけないで貰えますか?」

律子「プ、プロデューサー!!」


男A「ちっ」

男B「行こうぜ!」




P「すまん律子!大丈夫か!?」

律子「・・・」

『こいつ俺のなんで、気安く声かけないで貰えますか?』

律子「えへへ・・」

P「律子!?」



P「怪我が無くて本当に良かったよ」

律子「すみません・・お手数をおかけします・・」

P「いや、女の子を一人にした俺がバカだったよ」

律子「いえ!気にしないで下さい!」

P「おっ!そろそろ着くぞ!」


律子「わ~!綺麗っ!!」

P「だろ?」

律子「プロデューサー殿はこの辺詳しいんですか?」

P「うーん、少しな」

律子「?」




律子(二人っきりで夜景なんてロマンチックだわ・・)

律子(あれ?っていうかこれってチャンスなんじゃ!?)

律子(・・・)

律子「プ、プロデューサー!!」

P「ん?」


律子「あっ、あのですね!プロデューサーはですね!!」

律子「えっとその・・」

律子(言うのよ律子!!)

律子(私の事をどう思ってるのか!そして・・あなたの事が好きって!)




律子「う、運転上手ですね!!」





P「そう?」



律子(や、やってしまったー!!)

律子(この意気地なし!せっかくのチャンスだったのに!!)

律子(っていうか雰囲気で察しなさいよ!!この鈍感っ!!)


P「まぁ、実はこの辺で昔少し走っててさ!」

律子「そ、そうですね・・」ズーン

P「どうした?」

律子「いえ・・そろそろ向かいましょうか・・」

P「お、おう!」






P「後は下りだからすぐ着くぞ!」

律子「安全運転でお願いしますね」

P「ああ!任せてくれ!」





ゴォオオオオオオッ



P「ん?なんだ?」

律子「あ!あれはさっきの!」




ギャアアァアアア



P「強引な抜き方するなぁ・・」

律子「・・・ださい」

P「え?」

律子「追ってください!」

P「律子!?」


律子「プロデューサー殿はさっき走ってたって言ってましたよね!?」

P「お、おう」

律子「わざとこの車を煽ったり、さっきもこの車が化石だのって!」

P「まぁ、古いのは確かだけど・・」

P「今ので律子が怪我したかもしれないし、さっきも・・」

P「・・よし!しっかり掴まってろよ!」

律子「はいっ!」


男A「さっきの車、ざまぁないぜ!」

男B「当然!当然!もう視界に映ることもないぜ!」



ゴォオオオオオオッ



男A「お、おい!?」

男B「ん?」

男A「後ろ!!」


キンコン キンコン



律子「す、凄い!」

P「流石に直線だと距離が開くな・・」

律子「プロデューサー!なんか変な音が!」

P「あぁ、大丈夫!古い車だと鳴るんだよなぁ」カクンッ

律子「きゃあ!」






男A「おい!」

男B「上等じゃねーか!コーナー2コも抜けりゃ バックミラーから消して見せるぜ!」



P「なんだかんだアイツら結構やるなぁ・・」

P「仕掛ける先は・・この先の5連続ヘアピンカーブ!!」



ギュンッ


男A「バカなっ!このスピードじゃぶつかるぞ!!」

男B「ヒェッー!!」



ガゴアァアアアア



律子「プロデューサー!!」

P「大丈夫だ!俺を信じろ律子!!」

律子「はい!」



─────
───



P「ほら律子、コーヒー」

律子「ありがとうございます」

P「大丈夫か?無茶な運転してすまないな」

律子「いえ、信じてましたから!」




P「さて、あずささんの宿に行く前にひと眠りするか」

律子(ね、寝る!?私と!?)

P「ちょっと固いかもしれないけど、我慢してくれよ?」

律子(か、硬い!?熱い!?)



P「まぁ、女の子を車の椅子で寝させるのもどうかと思うけど・・」

P「まだ早朝だし、チェックインなんて出来ないしなぁ・・」

律子(ですよね・・ははっ)



───


レイクサイドホテル



あずさ「プロデューサーさん!わざわざ遠くまでありがとうございます~」

P「おはようございます!」

あずさ「あら?律子さんは?」

P「疲れちゃったみたいで・・まだ車で」

あずさ「あらあら~、なんか幸せそうな寝顔ね~!」


あずさ「朝食はもう食べました?」

P「いえ、まだですけど」

あずさ「ここのお豆腐が凄く美味しんですよ~!」

P「あそこの豆腐屋かな?」

あずさ「知ってるんですか?」

P「実は地元なんですよここ」

あずさ「あらあら~」


P「あ!豆腐屋といえば、俺が小さい頃の話なんですけど」

P「俺と同じ車に乗ってた伝説の走り屋がいて・・」



おわり



おまけ 温泉




律子「はぁ~!生き返るわ~!」

あずさ「わざわざ遠くまでありがとうございます~!」

律子「いえいえ!まぁ、色々貴重な体験も出来たので・・」

あずさ「あら~?なんか顔が赤いですよ?」

律子「え?の、のぼせちゃったかしら!あははっ!」

あずさ「それじゃあ背中でも流しながら、詳しく聞いちゃおうかしら~!」どたぷ~ん

律子「何度見ても凄まじい・・ってどこを触ってるんですか!!」




今度こそ終わり


次回予告



???「ウィ。とりあえずハイオク満タンいれてもらおうか・・」

黒いFC3Sを駆る謎の男とのバトル!!

次回の『頭文字P』もお楽しみに!!

>>30で腹筋やばかったです
豆腐屋の親子は地元の伝説ですね

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