【ラブライブ】穂乃果「LDS?」【遊戯王】 (579)


・ラブライブ×遊戯王Arc-Vです。
・Arc-V以外の遊戯王キャラや他作品のキャラ
・現実とカードプールが少し異なります。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430495560



穂乃果「はっ!」

眼が覚めるとそこは見覚えのない教室だった。私の知ってるのよりすっごい綺麗で、それに広い。周りにいる人も知らない人ばっかりだし、制服も見たことないのだしで...一体どうしちゃったんだろう。もしかして、今、夢を見てるのかな?

海未「どうしたのですか?穂乃果。鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして」

海未ちゃんも同じ制服だ。当然と言えば当然?これで1人だけ違うなりだったら夢だって断言できるのに。

海未「お昼休み。春の陽気に浮かれるのは構いませんが始業には遅れないで下さい。もう、穂乃果の遅刻を報告するのはあんまりです」

穂乃果「ん...遅刻?次の授業ってなんだっけ?」

海未ちゃんはやれやれって顔してるけどホントに分からないんだもん。仕方がないよ。夢の中とはいえ、そんなに都合よくはいかないんだね。

海未「全く...次はエクシーズ講座ですよ。穂乃果の好きなデュエル学の時間です。それすらも忘れるとは、長い夢でも見ていたのですか?」

穂乃果「そうだ!夢だよ、夢!海未ちゃん。今から穂乃果を思いっきり引っ叩いて!きっと覚めるから!」

夢の中でも学校なんて考えられない。それにエクシーズ?ってどっからどう見ても遊馬君のアレだよね?昨日遅くまで遊戯王のアニメを見すぎたせいかも!速く覚めないと明日学校に遅刻しちゃう!

海未「分かりました。では、穂乃果、お覚悟を」

穂乃果「優しくコロシテェェ」

穂乃果「アイェェェ!ナンデ、ナンデ!?」

海未「その様子だとしっかり目が覚めたようですね。では生きましょう。あ、穂乃果。この前みたいにエクストラデッキを忘れないで下さいよ?誰もがノーデンを持っていると思わないことです」

い、いや覚めてないんだけど!海未ちゃん。ラブアローシュートぐらいの衝撃を、与えてくれないと!それにノーデンって何?昨日ことりちゃんが話してたけどナニソレイミワカンナイって感じだったし!

穂乃果「あ、海未ちゃん待っよ~!」

...もしかして、今まで穂乃果が見てきたものが夢だったのかな?
いやいやいやいや。

エクシーズ講座

穂乃果「痛い、痛いよぉぉ」

海未「全く...寝ぼけて柱という柱に頭をぶつけて回るとは。あなたは寝坊助です」

いいえ、多分異常者です...

穂乃果「そういえば、ことりちゃんは?」

海未「ことり、ですか?穂乃果、寝呆けるのもいい加減にしてください。先週、留学に発ったではありませんか」

留学...うわぁ夢の世界(仮)ではことりちゃん、ホントに行っちゃったんだ。

穂乃果「あ...ああ、そうだったね!」

海未「赤馬社長が特別推薦した短期留学ですね。ことりはやっぱり凄いです」

赤馬社長...そっか、見たことある制服だと思ったらLDSだったんだね。

穂乃果「そーだねー。ことりちゃんは凄いよ...」

「あ、穂乃果ちゃんだにゃー!」

この、聞き覚えのある特徴的な喋り方は

穂乃果「凛ちゃん!」

凛「はーい!いやー危ない危ない。あと少しで授業、寝過ごしちゃうところだったにゃー」

真姫「全く、花陽が起こさなかったらどうなっていたことか。あんなにガヤガヤしている長いでよく寝られるわね。アンタ」

凛「凛はどこでだって寝られるよ?希ちゃんに弟子入りしたんだもん!」

花陽「あはは...それは弟子入りしてまで習うことじゃないと思うな」

凛「かよちんはお昼寝ロードの険しさが分からないから言えるの!」

穂乃果「あれ?ところでかよちゃん達は1年だよね?」

花陽「今年から、デュエル講座は学年混合になったんだ。穂乃果ちゃん覚えてないの?」

海未「寝てましたので」

そもそも聞いてなかったので。

海未「しかし、1年生が加わるとなれば、この3人が一緒なら尚更寝て入られませんね、穂乃果?後輩にみっともない姿を晒すわけにはいかないでしょう?」

真姫「私達に先輩らしいところ見せてよね。...海未、ここの空いてる席、私達が座っていいかしら?」

海未「どうぞ。ここで一緒に監視しましょう」

凛「オッケー!穂乃果ちゃんに穴が開くぐらいじーっと見つめてやるにゃー!」

真姫「あんたも監視対象だってこと、忘れないでよ?」

花陽「凛ちゃん、もし眠っちゃいそうになったら花陽がペンでほっぺつんつんしてあげるね」

凛「かよちんのつんつんはぶすぶすだから嫌だよう」

私も刺されないよう気をつけないとね。いや、それで覚めるのならいいのかも?まだ、こっちが現実だなんて穂乃果、認められないわぁ!
それから少しの間、5人で特にお題のないどうでもいいような会話をして、始業のベルが鳴った。どんな先生なんだろう?気になってきたよ。

「ブックス!」

穂乃果「(カン☆コーン)」

真姫「いい目覚ましになったみたいね」

何で、何でこの人なのかなぁ!?しかも旅行者の姿で、いやバリアン形態でも困るけど、困るけど!

ドルベ「よし、居眠りしそうな者はこれで目が覚めたな。私の盾が白い内はユメノトビラを開くことなど断じて許さん!」

何言ってるんだろうこの人。真姫ちゃんや海未ちゃんも呆れ顔。

ドルベ「今日はエクシーズ召喚後のリカバリーについてだ」

凛「ドルベ先生ー!エクシーズって他の召喚方法より手札消費が少ないんでしょ?だったらどうしてわざわざリカバリーをとる必要があるの?」

ドルベ「いい質問だ。星空。確かにエクシーズモンスターはその召喚のしやすさから他の召喚方法より容易に行える。だが、エクシーズ版ライブラリアンは存在しない。消費が少ないとはいえ基本は手札2枚を要求されるし、墓地やデッキから特殊召喚するようなモンスターも1ターンに1度、と制限がついているものが多い。故に他の召喚方法にも言えることだが召喚の失敗、さらにレベル変更による妨害を受けた場合のことを考えなければならない」

凛「なるほど...確かにエクシーズ召喚はシンクロと比べてモンスターを一気に並べにくい印象がある。納得だにゃ」

ドルベ先生は最初の掴みがちょっと寒かったけど真面目に淡々と授業を進めていったよ?時々私が船を漕ぎそうになると海未ちゃんやかよちゃんがすかさずチョップやシャープペンで攻撃...もとい戻してくれたおかげでしっかり頭にも入ってきたしこの調子なら午後はパーフェクトで授業を受けられそう。

ドルベ「さて、余興の時間はもう終わりだ。これから楽しい楽しいデュ↑エルの時間だ!基本は隣の人とデュエル、だが今日、私、ドルベとデュエルできる幸運な戦士は...さあ、ブックス!その相手を私に教えたまえ!」

多分、タブレットの類なんだろうけどよくそんなもの持ってくるなー。鞄に入れてると尖った先っぽで穴を開けちゃいそうな、

ドルベ「...高坂穂乃果、お前だ!」

穂乃果「...はい!?」

花陽「穂乃果ちゃん、頑張って!」

凛「ドルベ先生のブックス!デッキは強力だにゃ」

真姫「あんたは単位を取れるかどうかがかかってくるから、大変ね」

まさか、いきなり先生とデュエルだなんて。てっきり真姫ちゃんか海未ちゃんになると思ってたのに。

海未「穂乃果」

穂乃果「海未ちゃん?」

海未「エクストラデッキは持ちましたか?」

穂乃果「うん!大丈夫!」

もう夢でも現実でも、今はやるしかない。ファイトだよ!

穂乃果「あ!エクストラデッキ忘れた!」

海未「馬鹿穂乃果!」

エクストラデッキの入ったケースごと投げてもらったよ。さすが海未ちゃん。穂乃果の手の中にバシッとストライク!

穂乃果「すいません、エクストラデッキを忘れてたみたいで」

ドルベ「高坂。お前のデュエル、エクシーズ講座第一回からどれだけ上達したか見せてもらうとしよう!」

穂乃果「は、はい!」

この言い方だと多分負けたんただろうな。バリアン戦士だからそう簡単には勝てないよね。

ドルベ「先攻、後攻はブックスジャンケンで決めるぞ!ブックス!がグー、ウィングス!がパー、ソード!がチョキだ!いくぞ、最初はブックス!ジャンケーン

え、えーっとブックス!がグーで...

「ブックス!」
「ウィングス!」

ドルベ「ふ、私の勝ちだ。後攻をとらせてもらうとしよう。それでは、ルールを守って、楽しく...

「「デュエル!」」

t1

穂乃果「穂乃果のターン、ドロー!」

えっと穂乃果のデッキは...最近強化されたあのテーマなのかな?でもまだカードが手札に揃ってないからここは...

穂乃果「カードカーDを通常召喚。スケール4のオッドアイズペンデュラムドラゴンをペンデュラムゾーンにセット、カードを1枚伏せてターンエンドです。エンドフェイズにカードカーDとオッドアイズペンデュラムドラゴンのペンデュラム効果が発動!」

ドルベ「オッドアイズ、だとぉ!?」

穂乃果「?先生?」

あ、もしかして穂乃果がオッドアイズ使ったら何かまずいことでもあったかな。

ドルベ「いや、問題ない。ただ新規導入されたばかりのペンデュラム召喚を、しかも未だブースターパックで登場していない限定販売カードを使っていたものだから少々驚いてしまってな」

向こうとパックの収録内容は違うんだね。

穂乃果「ふふん。私、運はいい方なんですよ?続けますね?オッドアイズペンデュラムドラゴンのペンデュラム効果でデッキから慧眼の魔術師を手札に加えカードカーDの効果で2枚ドロー。これで本当にターン終了です」
手札5(慧眼) 伏せ1

t2

ドルベ「私のターン、ドロー!(高坂のフィールドにカードは残らなかったか)私のフィールドにモンスターが存在しない時手札のフォトンスラッシャーは特殊召喚できる。そして光天使セプター・・を通常召喚、セプター・・は召喚、特殊召喚の成功時デッキから同名カード以外の光天使モンスターを手札に加える効果がある。私が加えるのは光天使スローネ・・レベル4のフォトンスラッシャーとセプター・・でオーバーレイ!x召喚!ランク4、ラヴァルバル・チェイン!」

出た、TUEEEEのランク4!

ドルベ「チェインの効果発動!ORUを1つ使い私は第二の効果を選択。デッキトップに光天使セプター・・を置く。バトルフェイズに入る。ラヴァルバル・チェイン、プレイヤーにダイレクトアタック!」

チェインA1800
穂乃果LP6200

ドルベ「大したことのないダメージだが先手は取ったぞ。カードを1枚伏せてターン終了だ」
手札4(スローネ・・) チェイン 伏せ1

T3

穂乃果「穂乃果のターン、ドロー!良し!スケール1の星読みの魔術師とスケール5の慧眼の魔術師をペンデュラムゾーンにセッティング!慧眼の魔術師のp効果発動!もう片方のペンデュラムカードが『EM』か『魔術師』の時、このカードを破壊してデッキから『魔術師』ペンデュラムモンスター...時読みの魔術師をペンデュラムゾーンに置く!」

ドルベ「オッドアイズ以外にもサーチ手段を用意していたとは。しかも慧眼の効果は、置く扱いだから時読みの発動制限もきにする必要のない。良いカードだ」

穂乃果「えへへ、頑張って集めたんです」

しっかりVジャンプを3冊買ったもんね。残りの2冊は亜里沙ちゃんと虎太郎君にプレゼントしたんだったかな。この世界じゃ間違っても漫画についてくることはないと思うけど頑張って集めたのは嘘じゃないよ。

穂乃果「では改めて、スケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル2〜8のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ、可能性のペンデュラム、未来を開け夢のアーク!ペンデュラム召喚!」

『泣きたい時は笑え...』

あれ?今どうしてお父さんのことが頭に浮かんだんだろ。それに...涙が、きっとまだ眠気が覚めてないんだね!

穂乃果「ミュージックスタート!オッドアイズペンデュラムドラゴン!慧眼の魔術師!聖刻龍トフェニドラゴン!光帝クライス!」

オッドアイズペンデュラムドラゴンA2500
慧眼の魔術師A1500
聖刻龍トフェニドラゴンA2100
光帝クライスA2300

穂乃果「クライスが召喚、特殊召喚に成功したことで効果が発動します!対象はクライス自身と慧眼の魔術師!」

ドルベ「(高坂。お前は一つ間違いを犯した!)トラップ発動!強制脱出装置!手札に戻すのはトフェニドラゴンだ。逆順処理でまず私の強制脱出装置の効果を処理し、高坂のクライスの効果となる」

穂乃果「2枚ドローします。クライスを戻してくれたらドロー枚数は減るけど次のターンも使えたのにー」

ドルベ「残念だったな。高坂。聖刻を使用する以上リリースから展開するのは目に見えている。先に自身の効果で特殊召喚していれば躊躇わせることもできたかもしれなかったがな。もっともドローされるのも困るが」

穂乃果「でも2枚引いたおかげで次のターンからも安定して回せそうです。バトル!オッドアイズペンデュラムドラゴンでラヴァルバルチェインを攻撃!開眼のストライクメロディ!」

オッドアイズペンデュラムドラゴンA2500
VS
ラヴァルバルチェインA1800

穂乃果「オッドアイズが相手モンスターとのバトルで与えるダメージは2倍になる!アンコールミュージック!」

ドルベLP6600

穂乃果「カードを1枚伏せてターン終了です」
手札3 オッP 伏せ1

t4 ドルベ

ドルベ「私のターン、ドロー!」

この前、海未ちゃんとデュエルした時はナイトショットに酷い目に合わされてきた。だから使える時に使う!

穂乃果「ドローフェイズ終了時トラップカード、ペンデュラムバックを発動!今、穂乃果がペンデュラム召喚できるのはレベル2〜9のモンスター、よって慧眼の魔術師と光帝クライスを手札に戻します!」

ドルベ「回収カードを引き当てていたか。しかも戻したカードはサーチとドローカード。しっかりアドバンテージを稼ぎにいってるな。だが...今は私のターン、私の独壇場だ!」

ドルベ「私がドローしたカードは光天使セプター・・だがこいつを出す前にこのカードを発動しておく。手札のヘカテリスを墓地へ捨て、神の居城ヴァルハラを手札に加える。そして発動!
神の居城、カードの効果にもあるように当然その使い魔たる天使にも恩恵が与えられる!世界に福音をもたらせ、わが希望の1つ!光天使スケール・・」

スケール・・A1500

ドルベ「スケール・・は特殊召喚に成功した時手札の光天使1体を特殊召喚できる!集え、さらなる希望、光天使セプター・・」

セプター・・A1800

ドルベ「スケール・・は特殊召喚効果の発動後墓地の光属性モンスター1体をデッキトップに戻すことができるが...特殊召喚成功後の処理なのでセプターの効果のタイミングを逃すため使わない。セプター・・の効果でデッキから同名以外の光天使1体を手札に加えるが、私が光天使を召喚、特殊召喚に成功した場合手札のスローネ・・の効果が発動する!自身を特殊召喚、カードを1枚ドローしそれが光天使なら特殊召喚できる素晴らしい玉座だ。私の最高の救世主と言ってもいい」

スローネ・・A800

何だかポンポン出てくるなあ。七皇で鳴らしてた頃に使えてたらきっとバリアンを統べるものになれたんじゃないかな?

ドルベ「ちなみに自身の特殊召喚とドローは同時に処理を行う。だが私は特殊召喚を行わない。さて、放置プレイをされていたセプター・・の効果で2枚目のスケール・・を手札に加えるぞ。私はセプター・・スケール・・スローネ・・でオーバーレイ・・3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、X召喚!ランク4!無慈悲な天使、ヴァイロン・ディシグマ!」

ディシグマA2500

ショックルーラーやデルタテロスの影に隠れがちだけど効果が強力なことには変わりないモンスター。しかもペンデュラムにとっては非常に厄介な効果。

ドルベ「セプター・・を素材とした3体素材エクシーズがX召喚に成功した時、フィールドのカード1枚...時読みの魔術師を対象として発動できる効果がある!そのカードを破壊し、1枚ドロー!」

あれ!?この人手札減ってない!

ドルベ「このターン、まだ私は通常召喚を行っていない!手札から光天使ウイングス・・を召喚!」

ウイングス・・A1200

ドルベ「ウイングス・・は召喚に成功した時手札の光天使1体を特殊召喚できる!私は2枚目のスケール・・を特殊召喚!素材となっているスケールの付与効果により1ターンに1度、手札からモンスターが召喚、特殊召喚される度に1枚ドローする!スケール・・効果で手札の光天使、永遠のマイバディブックス・・を特殊召喚しその後墓地のセプター・・をデッキトップに戻す!」

ブックス・・A1600

穂乃果「これで次のターンも光天使をサーチされる…」

ドルベ「いや、私は次のターンまで待てない男でな。魔法カード、成金ゴブリン!相手に1000ライフ与える代わりに1枚ドローするカードだ」

穂乃果LP7200

ドルベ「ブックス・・の効果発動!手札の魔法カード、サルガッソの灯台を墓地へ送りセプター・・を特殊召喚。デッキからスケール・・を手札に加えさせてもらう。ディシグマの効果発動!ORUを1つ使い攻撃表示のオッドアイズを装備させてもらう。バトルフェイズ!全てのモンスターでダイレクトアタック!」

ウイングス・・A1200
ブックス・・A1600
セプター・・A1800
ディシグマA2500

すいません。ビックリマークが文字化け?してしまいました

穂乃果「まだ終わるわけにはいきません!手札から速攻のかかしを捨てて効果発動!攻撃を無効にしその後バトルフェイズを終了します!」

ドルベ「む、持っていたか。ではメインフェイズ2。ペンデュラムモンスターはペンデュラムゾーンに置く時は魔法カードとして発動する、だったな。私はレベル4のセプター・・ウイングス・・ブックス・・の3体でオーバーレイ・・X召喚!無慈悲な法の番人No.16色の支配者ショックルーラー!」

ショックルーラーA2300

普通にナンバーズを使っているところを見ると一般販売されたのかな?この2体の天使達本当に無慈悲すぎるから困るんだよね。

ドルベ「セプター・・の付与効果により星読みの魔術師を破壊し1ドロー。ショックルーラーの効果発動!ORUを1つ使い魔法カードを宣言。次の相手ターン終了時までの発動を封印する!場は整えられた。カードを1枚伏せ、ターン終了だ」
手札2 ディシグマ(オッP装備)ショックルーラー(魔法封じ)ヴァルハラ 伏せ1

どうしよう。たった1ターンで穂乃果のフィールドが焼け野原になっちゃった。

T5 穂乃果

まずはショックルーラーをどうにかして次にオッドアイズを取り戻す!幸い穂乃果の手札には穂乃果のデッキの最初の使い手もまだ使っていないカードが来ている!一番怖いのはオネストだけど怖がってちゃ始まらないよね。

穂乃果「ドロー!手札に戻されたトフェニドラゴンを特殊召喚!」

ドルベ「スケールの付与効果でカードを1枚ドローする」

穂乃果「私は光属性のトフェニドラゴンをリリース、デッキからオッドアイズドラゴンを墓地に送る!双色の眼よ、光の鎧まとい、異なる可能性を世界に示せ!ミュージックスタート!オッドアイズセイバードラゴン!」

オッドアイズセイバードラゴンA2800

ドルベ「このカードは...見たことがないな。リリースを介する特殊召喚効果か。効果を確認しておくぞ」ピッ

セイバーはまだ限定でも出回ってないのかな?コストのオッドアイズドラゴンもすぐに書き換えられたしこれは多分穂乃果だけのカード?それとも遊矢君が使ってないだけ?

穂乃果「リリースされたトフェニドラゴンの効果でデッキからドラゴン族通常モンスター、ダイヤモンドドラゴンを攻守を0にして特殊召喚!バトルフェイズ!」

ドルベ「おっと。フェイズ終了時にトラップカード、ブレイクスルースキルを発動する。対象は当然オッドアイズセイバーだ。戦闘で破壊すれば対象を取らないモンスター除去。容易な召喚条件と合わせて非常に強力だからな」

あ、そうだ!いいこと思いついた!

穂乃果「改めてバトルフェイズ、オッドアイズセイバードラゴンでディシグマを攻撃!閃光のストライククロウ!」

オッドアイズセイバーA2800
vs
ディシグマA2500

ドルベLP6300

ドルベ「ディシグマを攻撃した?...はっ!」

穂乃果「メインフェイズ2、レベル7のオッドアイズセイバードラゴンとダイヤモンドドラゴンドラゴンでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、X召喚!ランク7魅惑の眼差し、No.11ビッグアイ!」

ビッグアイA2600

穂乃果「ビッグアイの効果発動!ORUを1つ使い、相手モンスター、ショックルーラーのコントロールを得る!フェミニンウインク!」

ドルベ「っ……姑息な手を...!」

穂乃果「ショックルーラーの効果発動、ORUを1つ使いモンスターカードを宣言します。1枚伏せてターンエンド」
手札4(クライス、慧眼)ビッグアイ ショックルーラー (モンスター)伏せ1

危ない危ない。召喚無効系のカードが奈落ならこのターンで両方とも取り戻せなかったよ。

T6 ドルベ

ドルベ「(持ち直すどころか1ターンで逆に私をピンチに追い込んだ...モンスター効果を宣言しておくべきだったか)1枚カードを伏せ、ターンエンド」
手札3 伏せ1

穂乃果「エンドフェイズにリビングデッドの呼び声。オッドアイズセイバードラゴンを復活させます」

T7 穂乃果


穂乃果「ドロー!速攻魔法、サイクロン、伏せカードを破壊します!」

ドルベ「チェーンしてトラップカード、威嚇する咆哮。このターンの攻撃は封じられたぞ」

このターンで倒せなくなったけどもう妨害はなくなった!

穂乃果「スケール5の慧眼の魔術師とスケール4のオッドアイズペンデュラムドラゴンをペンデュラムゾーンにセッティング、慧眼の魔術師を破壊してデッキから時読みの魔術師をペンデュラムゾーンに置きます。スケール4のオッドアイズとスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!ペンデュラム召喚!セカンドライブ、スタート!オッドアイズペンデュラムドラゴン!光帝クライス!クライスの効果で自分自身を破壊して1枚ドロー。ショックルーラーの効果でモンスターを宣言します」

ドルベ「待て!手札からエフェクトヴェーラーを墓地に捨てショックルーラーの効果を無効にする」

穂乃果「さすがに2ターン連続で封じさせてはくれませんか。エンドフェイズ時にオッドアイズのペンデュラム効果でデッキから2体目の慧眼の魔術師を手札に加えます」
手札4(慧眼) オッP ビッグアイ ショックルーラー
オッドアイズセイバー リビングデッド(セイバー)

T8 ドルベ

ドルベ「私のターン…ふっそろそろ来るか。高坂よ。デュエル理論で触れたと思うがデュエリストは特に思い入れの強いカードがデッキの何処にあるかを把握することができるものだ」

何それすごい便利な能力。

穂乃果「私はかつては好きなタイミングで特定のカードをドローできたからむしろ劣ってしまったというところだろうがな。見せてやろう。デュエリストの可能性をバリアンズカオスドロー!私がドローしたカードはRUM七皇の剣・・通常ドローで引いたこのカードを公開し続けることでメインフェイズ開始時にオーバーハンドレッドナンバーズをエクストラデッキか墓地から特殊召喚しカオスオーバーハンドレッドナンバーズにランクアップさせるカード!私が特殊召喚するのは当然!No.102光天使グローリアスヘイロー!そして1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!
堕ちてなお、光の名前は捨てず。命を賭して守る意思をここに示せ!カオスエクシーズチェンジ!ランク5CNo.102光堕天使ノーブルデーモン・・」

ノーブルデーモンA2900

ドルベ先生の真のエースモンスターの登場だ!耐性効果は使えないけど…

ドルベ「さらに魔法カード、貪欲な壺を発動をスローネ、セプター2体、スケール2体をデッキに戻しシャッフル、2枚ドローする!」

七皇の剣の位置が分かってたから前のターン使わなかったんだね。

ドルベ「ノーブルデーモンの効果発動!グローリアスヘイロー・・を素材としている時カオスORUを1つ使い相手モンスター1体、ビッグアイの効果を無効にし、攻撃力を0にする!シャイニングダークネス!さらに!ノーブルデーモンのカオスORUが全て取り除かれたことで相手に1500のダメージを与える。ライトニングフィナーレ!」

穂乃果LP5700

まだモンスターは2台残ってるしライフもある。でもバリアン最強のRUMを引いたってことは恐らく決めに来るよね。いや、来ないで!

ドルベ「魔法カード、死者蘇生!墓地に眠るラヴァルバルチェインを復活させる!」

穂乃果「何故チェインを?効果も使えないのに…はっ!」

ドルベ「読めたようだな。私が使うのはベクターの友情の証!RUMリミテッドバリアンズフォース!ランク4のエクシーズモンスターを1ランク上のCNo.にランクアップさせる!ラヴァルバルチェインでオーバーレイネットワークを再構築!さあナッシュ、共に行こう!」

ドルベ「カオスエクシーズチェンジ!深海の闇より希望を捜せ、CNo.101S.HDarkKnight!」

ダークナイトA2800

ドルベ「DarkKnightの効果発動!特殊召喚された相手モンスター1体をカオスORUとする!お前のエースモンスター、オッドアイズセイバーを選択!ダークソウルローパー!まだだ!DarkKnightのカオスORUを全て取り除き鬼神の連撃を発動!このターン、2度の攻撃を可能とする!」

ドルベ「バトルフェイズ、ノーブルデーモンで攻撃力が0となったビッグアイに攻撃!シャドウレイ!」

穂乃果LP2800

ドルベ「DarkKnightでショックルーラーを攻撃、パラダイスロスト!」

DarkKnight A2800vsショックルーラーA2300
穂乃果LP2300

ドルベ「決着の時が来たようだな、DarkKnightの攻撃、パラダイスロストセカンド!」

穂乃果LP0

ドルベwin!

放課後

穂乃果「うう...強すぎるよードルベ先生。何なのさあの七皇の剣がデッキの何処にあるか分かるって」

海未「デッキの声が聞こえる、ということですね。でも驚くことないじゃないですか。希なんて毎ターンデステニードローなんですよ?」

確かに希ちゃんの運命力には目をみはるものがあるよね。

海未「彼女は自分と運命を共にしたバディのデッキしか回せないと言っていますが他のデッキでも常人以上の引きを持っていますしカップオブエースが強欲な壺になるのですよ?と、今ここにいない人の話をしても意味がありませんね。今は穂乃果がオーバーハンドレッドナンバーズの共演で鮮やかに敗北したことについて語るのでしたね」

穂乃果「そういう海未ちゃんはどうなのさ!?隣は凛ちゃんだったよね!」

海未「ええ、勝ちましたよ。後攻1ターンキルです。おかげで穂乃果のデュエルをたっぷり見ることができました」

穂乃果「ヴェエエ何やったの海未ちゃん」

海未「凛の腹にビッグカノンをありったけぶち込んでやりました。今から部室に行って凛の怯える顔を見るのが楽しみです」

リアルソリッドビジョンを使ったデュエルじゃなくてよかった。心の底から。

部室

アイドルデュエリストチームμ's...?チームサティスファクションみたいなものかな?

凛「あ!……海未ちゃん怖い海未ちゃん怖い……」

希「海未ちゃん、凛ちゃんに何トラウマ植え付けとるんや。大事な時期に……。ほどほどにするんよ?」

海未「すみません。自重します」

穂乃果「大事な時期?ラブライブのこと?」

この世界でもラブライブは存在するのか調べてみよう。

花陽「穂乃果ちゃん。ラブライブは俗称だよ。正式名称は舞網チャンピオンシップ。参加するには昨日までに勝率6割をキープすることだけど私達は皆、無事条件を満たしたので今、にこちゃんと絵里ちゃんに代表で参加登録に行ってもらってるの」

穂乃果「へーそうなんだ」

真姫「そうなんだじゃないでしょ、穂乃果。アンタ昨日の夕方に下級生にゲリラみたいに挑んでやっと6割を越したんじゃない」

希「まあ喉元過ぎれば何とやらって言うやろ?今は真姫ちゃんも肩の荷を降ろしてリラックスしようや」

凛「海未ちゃん怖い海未ちゃん怖い......」

希「凛ちゃんもリラックスしよか?ほらレッドアイズヌードル 限定版・魔竜味がまだ残っとるから」

凛「海未ちゃん怖い……はっ!それは!今や3000円はするという幻のカップヌードル!希ちゃん大好きにゃー!」

花陽「凛ちゃん、ラーメンを食べるとすぐ立ち直れるよね」

真姫「お気楽なものね。穂乃果やにこちゃんと並べてμ'sの三ばk...コホンスマイルトリオはやっぱりよく似ているわ」

穂乃果「ちょっと真姫ちゃん失礼なこと言わなかった・・」

海未「真姫は真実を言ったまでです。」

希「せやなあ、嘘はついとらんし」

花陽「おバカ系ってちょっと前に流行ったよね。再びブームを巻き起こせるかもしれません!」

凛「さすが・魔竜味!このピリ辛加減は屋台のものと張り合える味だにゃ!」

穂乃果「えーい皆して穂乃果をいじめる!こうなったらやけ食いだー!凛ちゃーん!私にもちょうだーい!」

凛「さすがに穂乃果ちゃんでもこれは譲れないよ。でも代わりに閃光竜味をあげるにゃ。真っ白なスープが特徴で再生産されてから値段は落ち着いたけど・魔竜と双璧をなす目玉商品!あーはやく・魔竜味も再生産されないかなー!」

穂乃果「おお!よくわからないけどありがとう!」

凛「皆んなにもあげるにゃー。まだまだフレーバーはたくさん残ってるよー!」

海未「しかし中途半端な時間に高カロリーの食品は体に…」

希「だから、細かいことは言いっこなしやって、海未ちゃん。これホントに凄く美味しいんよ。食べなきゃ損するで?」

海未「そう言うなら…後日練習量増加で手を打ちましょう」

花陽「・・何か、嫌な予感がしたよ・・」

真姫「ところでこのカップの裏に何か書いてあるけど…」

絵里「ごめんなさい!遅くなったわ」

にこ「もう全員集合してるのね。感心感心……バァァァァ!ちょっとあんたら何やっちゃってんのぉぉ・・」

真姫「(もっとはやく気がつくべきだった)」

本日はここまでです!
できれば七皇は全員出したい

ARC-Vなのに七皇出すのか・・・これもドン・サウザンドの仕業か

瑠璃?なぜ瑠璃がアイドルに!?

えーっと…色々ツッコミ所がありますね……

>>6
召喚されたカードカーの効果を発動する→効果処理後のエンドフェイズにオッPのP効果発動。が正しい手順ですね。

>>7
ペンデュラム・バックで回収できるのは墓地に存在するP召喚できるスケールの範囲内のレベルのモンスター2体。フィールドで破壊されEXデッキに存在する慧眼は回収不可能。さらに、回収範囲が2~9になってますよ。

>>19

ご指摘ありがとうございます。
ペンデュラムバックの件はバックを伏せずに2枚目の慧眼と戦士の生還でクライス回収で置き換えられるかな...手札枚数が足りるか心配だ。
これからも拙いですがよろしくお願いします。

次元の壁を突き破り帰ってきました。ちょいちょい席を外しますが再開します。


>>18 (無言の腹パン)

練習って聞いてデュエルマッスルを鍛えるのだと思ってたら普通にダンスで助かった。アイドルの名前は飾りじゃなかったんだね。

真姫「そろそろ、新曲の練習に入りたいんだけど」

絵里「そうね。じゃあ休憩も兼ねてまず聞いてみましょうか」

真姫「歌は音楽室にいた花陽に協力して貰ったわ」

希「おおーって花陽ちゃん、今はそれどころやないみたいやけどな」

花陽「ぜひゅー、ぜひゅー」

海未ちゃんがいたらと思うと背筋が寒くなってきた。

穂乃果「はい、かよちゃんとりあえずお水飲もっか」

凛「汗はこのタオルで拭くにゃー」

花陽「あ、ありがとう…」

真姫「楽な姿勢で聞いてね。じゃ、流すわよ」

スマートフォンから流れたその曲は…

『♪私たちの思いが集まれば何とかなるかも

楽しみはまーだまだまだまだこれからっ♪』

真姫「まだ曲名は決まってないけどね。今から募集してみようかしら」

μ'sが初めてpvを撮った時の歌だ!ことりちゃんがいないけど希ちゃんや絵里ちゃんも一緒に歌ってくれるんだ、何か嬉しいな。

穂乃果「これからのsomeday…とか?」

凛「somedayっていつかって意味だよね?この歌の雰囲気にばっちり合ってる気がする!」

希「ええやん!ウチは賛成やで!」

花陽「(グッ)」b

絵里「私もその名前がいいと思うわ。作曲者の真姫としてはどうなのかしら?」

真姫「そうね……いいんじゃない?にこちゃんと海未にも聞かないといけないけど私は『これからのsomeday』に賛成よ」

穂乃果「ありがとう!……あれ?同じファイルにもう1曲入ってるね。これは曲名がもう決まってるんだ」

真姫「あ、これは…ちょっとあんた達にはフライングだったわね。……」

希「フライング?まだ未完成なん?」

真姫「ううん。確かにあんた達の振り付けはまだだけど、曲自体はできてるの。でもこの曲はことりが主人公なの。ことりの歌で入ってるわ。これも一応聞いてみて」

『Wonder Zone』、秋葉原で歌った曲。ことりちゃんが頑張って作詞した曲。

凛「ことりちゃんが主人公?」

真姫「そ。作詞者もことりだし、何よりことりが帰ってきて再び9人になったμ'sのファーストライブの曲にしようと思ってるの。でもまずはこの、これからのsomeday(仮)からね」

希「花陽ちゃん、もう踊れそう?」

花陽「うん。ちょっと楽になったよ」

絵里「さあ、練習に戻りましょう。花陽だけじゃなくて皆無理しちゃ駄目よ」

帰り道

穂乃果「じゃ、また明日ねー!」

海未「また明日」

他の皆と別れて海未ちゃんと2人の帰り道。いつもことりちゃんも加えて3人で帰ってたから新鮮でこれはこれでいいかも。

海未「すみません、穂乃果。練習に参加できないで」

穂乃果「ううん。海未ちゃんこそ体はもう大丈夫なの?」

海未「ええ、にこのおかげでもうすっかり元通りになりました。ところで穂乃果、これからのsomedayについてですが...」

穂乃果「穂乃果が考えた曲名、駄目なところあった?」

海未「いえ!素晴らしい曲名だと思っています。にこも絶賛していましたしね」

穂乃果「振り付けとかで分からないところとかあるの?穂乃果もまだしっかりできないんだけどね」

海未「いえ、今のところ分からない点はありません。質問ではなくて1つ提案をしたいのです」

穂乃果「提案?」

海未「いつもはことりが衣装を考えてくれました。ですが今、ことりはいない。そこで今回はここに残っている8人で知恵を出し合って作ってみては?と思って……」

そう言えば衣装はずっとことりちゃんに任せっぱなしだったね。それがもし穂乃果達で考えたらどうなるんだろう?違ったものになるのかな?

海未「駄目、でしたか?」

穂乃果「ううん!すっごくいいことだと思う!家に帰ったら早速みんなに連絡しようよ!」

海未「穂乃果…ありがとうございます!」

穂乃果「じゃあ海未ちゃん、また明日ね!」

海未「はい、また明日」

高坂家

雪穂「お姉ちゃんが珍しく机に向かってる!?」

穂乃果「残念ながら勉強じゃないよ。衣装のデザインを考えてて」

雪穂「衣装の?ああ、ことりさんが留学しちゃったからデザイン担当が不在なんだね」

穂乃果「そうなんだよねー。でもことりちゃんには失礼だけどお陰で自分以外の人の服をデザインしようってアイデアが浮かんだんだ!私は海未ちゃんのを作るの。海未ちゃんは逆に、私のを!」

雪穂「面白そうだね。普段他の人にどう見られてるかが分かるかも……ってお姉ちゃん、さすがにバニーは海未さん着てくれないんじゃないの?」

穂乃果「ちっちっち。雪穂さんや。今回μ'sが用意した曲はエンタメ精神に溢れた楽しい曲だからね!衣装も楽しくしないとっ!ほら、雪穂も聴いてみなよ」

雪穂「これからのsomeday、か。μ'sの明るさにピッタリなタイトルだね」

〜ユッキーが聞き終わるまでしばらくお待ちください〜

雪穂「なるほど…お姉ちゃんの言う通りだ。でも、やっぱり海未さんは恥ずかしがると思うんだけどなあ」

穂乃果「海未ちゃんって1度慣れたらどっぷりはまるタイプだから大丈夫!」

雪穂「そもそも最初はアイドル自体に反対してたからありえそうで怖い」

穂乃果「幼馴染みだもん。分かるんだなー。ただ分かったところでスリーサイズとか専門の知識がいる部分は難しいんだよね。やっぱりことりちゃんは凄いよ!1人で作っちゃうんだもん」

雪穂「μ'sはお姉ちゃん以外凄い人しかいないからね」

穂乃果「雪穂も酷い!」

雪穂「お姉ちゃんはいじり倒してなんぼだよ」

穂乃果「うう、みんなして穂乃果を虐めるんだあ!」

雪穂「……そういうところも含めてお姉ちゃんを尊敬してるんだけどね」ボソッ

穂乃果「なんか言った?」

雪穂「〜〜〜!!何でもないっほら、私と喋っている暇があったら手を動かしてとっとと完成させなよ。海未さんに迷惑かけないでね」

穂乃果「その為にもちょっと雪穂にもお手伝いを」

雪穂「(前言撤回しよう)」

雪穂の力も借りて海未ちゃんの衣装のデザインはほぼ完成したよ。
海未ちゃんのバニー衣装、細かいところは覚えてないけどまあこんな感じだったよね。

穂乃果「ありがとう、ユッキー…寝ちゃってるね。今日は穂乃果のベットで寝かせてあげよう」

穂乃果は床にシーツを敷いて、寝るかな。

……

何だか色々あった1日だったなあ。結局ここが夢なのかどうかも分からずじまいだったし、明日になったら何か進展があるかな?

翌日

穂乃果「ん、雪穂、おはよう」

雪穂が穂乃果のベットで寝てたから昨日と同じ世界にいるようだね。

雪穂「おねーちゃん、床で寝てたの?風邪ひくよ?」

穂乃果「お布団敷いて寝たから大丈夫!さ、朝ごはん食べるよ!」

雪穂「オッケー……はっ!!お姉ちゃんが、早起きしてる、だと?」

穂乃果「そのリアクションはタイミングを逃してるよ!」

教科書よし、デッキ、エクストラデッキ、よし。イラストよし、練習着、よし。うん!忘れ物はないね。

穂乃果「行ってきまーす!」

雪穂は同じ時間に起きたはずなのに5分も早くに出て行った。相変わらず出来る妹だね!

穂乃果「おはよう!海未ちゃん!」

海未「!!?今日は早いですね、穂乃果」

穂乃果「親しき中にも礼儀ありって言葉知ってる?」

海未「穂乃果ではありませんので。さ、行きましょう」

LDS

??「おい、彼奴らが噂のデュエリストチーム、μ'sか?」

??「よく分からないけど多分そうっすね。沢渡さん、ファンなんですか?」

沢渡「いや、俺はデュエリストアイドルになんざ興味がない。俺の目的は榊遊矢以外のペンデュラムの使い手、高坂穂乃果だ!」

教室

穂乃果「??」

海未「どうしました?穂乃果」

穂乃果「いや、さっき誰かがじーっと見てた気がして」

海未「穂乃果は目立ちますものね」

それどういう意味でかな。

穂乃果「見られて悪い気はしないから構わないんだけどね。もし穂乃果に用があったなら悪いことしちゃったかなー」

担任『よーし、座れー。ホームルーム始めるぞー』

昼休み

穂乃果「やらかした!」

海未「穂乃果、急に大声を上げないでください」

穂乃果「大変だよ、海未ちゃん!体育着忘れちゃった!練習着で代用できるかな?」

海未「できるわけがないでしょう。借りて来なさい」

穂乃果「分かった!じゃあ行ってくる!」


海未「MA☆TTE下さい、穂乃果!」

穂乃果「どうしたの?海未ちゃん。穂乃果、パンのゴミ置きっぱだった?」

海未「いえ...」

海未「私も忘れてしまったのです」ドンッ☆

穂乃果「ナ、ナンダッテー!」

今日の体育……何かが起こるね。

【廊下】

海未「私だって忘れ物を全くしないわけではありません」

穂乃果「だよねー。それに海未ちゃんって普段忘れ物をしない分1度忘れただけで取り乱しちゃうからね。穂乃果みたいに平常心で行かないと」

海未「穂乃果だって叫んでいたじゃないですか」

穂乃果「今日はちゃんとチェックしたから大丈夫って思ってたからね。ビックリしたんだよ。でも大事なのはその後のリカバリー」

海未「ドヤ顔で言っていますが悪いことですからね。慣れること自体が間違っているんですよ」

確か今日体育がある学年は

穂乃果「1年生に借りに行こう!」

海未「ですが1年のエリアはここから距離があります」

穂乃果「今日体育がある学年は2年と1年なんだよ」

海未「よく他学年の時間割を把握してますね」

穂乃果「体育は簡単だよ?でも穂乃果程になると実技科目や主要5科目の教科まで分かってしまうのだ!」

海未「涙ぐましい努力ですね。どこかで忘れ物をなくす努力に切り替えよう、とは考えられなかったものでしょうか」

穂乃果「生命保険とかと同じ考えだよ、海未ちゃん」

海未「何が言いたい」

うん、穂乃果も途中からよく分からなくなったよ。
さて、真姫ちゃん達1年のエリアにあと1、2分の内に着けるかな?

【1年生の教室】

真姫「なるほど。珍しく海未も体操服を忘れたのね。いいわよ。さっきの時間使ったばっかりで汗臭くても構わないのなら」

海未「贅沢は言って入られませんので(むしろそちらの方が私としては好ましいのですが)」

海未ちゃんの眼、邪な色をしている気がする。ちゃんと洗濯に出すのを忘れないよう言っておこう。

凛「凛の体操服はサイズがちっちゃすぎるから、真姫ちゃんか、かよちんから借りればいいと思うよ」

真姫「じゃあ私が海未に貸して、花陽が穂乃果ね。体型的に一番近いわ」

穂乃果「うん!ありがとう!」

海未「このご恩、忘れません」

真姫「そうだ。折角ここに来たんだし一緒に音楽室にいかない?ここの近くにある第3音楽室が人があまり来ないから穴場なの。準備室なら更衣をしても大丈夫よ」

凛「凛達はそこでよく歌の練習をするんだ!」

花陽「良かったら、どうかな?」

1年生と歌の練習か…よく考えてみたら穂乃果、1年生とあまり関わりがなかったから丁度いい機会だね。

穂乃果「うん!行こう!海未ちゃんもいいよね?」

海未「そうですね。ご一緒しましょう」

凛「わーい!穂乃果ちゃんと海未ちゃんと一緒に歌の練習ができるにゃー!」



【?】

沢渡「ちくしょう、この俺に掃除を押し付けやがって...いや、ポイントを上げる、という点では悪いことばかりではないな。高坂穂乃果の調査も急を要することじゃないしここはとことん綺麗にしてやるぜ!」

【音楽室】

凛「サームデイいーつーのー日かー」

穂乃果「かーなーうーよーねーがいがー」

花陽「サームデイいーつーのー日かー」

海未「とーどーくーとしーんじよおー」


5人「まーだまだこれからっ!!」

やっぱりみんなで歌うと気持ちいい!真姫ちゃんの歌声は相変わらず凄いし、凛ちゃんも花陽ちゃんも綺麗な声!

穂乃果「みんな凄いや!」

真姫「私が特訓してるんだから当然よ。穂乃果達もこれから来る?」

海未「これは是非ご教授願いたいですね。」

花陽「嬉しいなっ仲良し増えてく!」

凛「今まさにに2番の歌詞の状態だね!」

アハハハ!



沢渡「(どどどどうしてこうなった)」


穂乃果「よしっ着替え完了!じゃあ海未ちゃん、行こっか!真姫ちゃん、鍵閉め引き受けてくれてありがとう!」

海未「では、失礼します。穂乃果、脱いだ服は忘れてませんね?教室にちゃんと置いてから体育館に行くのですよ?」

穂乃果「うん!今回は大丈夫だよ!」ガラッ


凛「真姫ちゃん。すごく楽しそうな顔してたにゃー!」

真姫「別にっ?いつも通りだしつ?↑」

花陽「ふふっ絵里ちゃん達3年生も来てくれたら真姫ちゃんもっと嬉しい顔してくれるかな?」

真姫「ああーもう!あんた達は先に帰ってなさい!私、もうちょっとピアノ弾いてくから!」

りんぱな「「はーい」」ガラッ


真姫「さて…?さっきから準備室の掃除用具入れに隠れてる人?出てきなさい?」

沢渡「(カン☆コーン!!)」

では一旦入浴フェイズと夕食フェイズに入ります

真姫「第3音楽室と第4音楽室を結ぶ準備室にある掃除用具入れには何も入っていない。それなのに物音がするとはどういうことかしら?」ガチャ

沢渡自身、細心すぎる注意を払っていた。実際彼の立てた物音は聞こえたとしても空耳を疑わないほどのものだった。それなのに。
些細な音も聞き逃さない。地獄耳かと沢渡は真姫の聴覚を疑った。
少しずつ近づいてくる足音、それに応じて近づく声。沢渡を掃除用具入れの囚人にすのは容易すぎることだった。

真姫「自分から出てくるのが怖いのかしら?じゃあ私から出迎えてアゲル……」

沢渡「ひ、ひぃぃぃぃ!!」

転がり出てくる沢渡。しかし逃げる為ではない。あまりの恐怖に自らの姿勢を維持することすらままならなくなったのだ。

真姫「私も気付くのが遅すぎたわ……アンタ、見たの?」

沢渡「みっみてなっ俺はっただっ掃っそうっ」

真姫「ちゃんと意味のある文章を喋りなさい。ほら、私に合わせて呼吸して」スーハー

沢渡「すーは げふっげふっげふ!」

落ち着いて呼吸できるはずがなかった。だが、気休め程度には沢渡の会話能力は回復した。

真姫「少しは落ち着いたようね?では話してもらおうかしら」

沢渡「おっ俺は掃除で、学院の掃除活動でっ第3音楽室に来たんだっそしたらっお前らが入ってきて俺、慌てて掃除用具入れの中に、出ようと思っていたが足が動かなくて……」

真姫「ふーん」

真姫「ナニソレ。イミワカンナイ」

〜沢渡さん言い訳フェイズ中しばらくお待ちください〜

......

真姫「掃除で第3音楽室に入った。そこまではまあ分かるわ」

沢渡「……」

真姫「でもそこからの掃除用具入れに隠れる行為、穂乃果達が着替えている間も隠れ続ける行為。それは理解に苦しむわね」

沢渡「……」

真姫「今ここであなたを裁けば私自身はすかっとするわ。だけどあなたには責任を取ってもらう」

沢渡「……」ガタガタ

真姫「あなた、名前は?」

沢渡「さっ沢渡、シンゴ……」

いつもの相手をバカにしたような、よく言えばエンターティメント性に富んだ自己紹介など欠片も見当たらない。あるのはただ、恐怖。

沢渡「(やるなら教師に突き出すなり何なりしろっはやく、はやく終わらせてくれぇ!)」

沢渡の心の叫びむなしく、真姫は無言で冷たい視線を沢渡に浴びせる。

真姫「(沢渡……沢渡シンゴ。なるほど、彼が)ねえアナタ。榊遊矢とデュエルしてペンデュラム召喚を『使用』したあの沢渡シンゴよね?」

沢渡「そっそうだよ……それがどうしたってんだ」

真姫「ふーん、気が変わったわ。あなたにチャンスをあげる」つデュエルディスク

沢渡「はっ……?」

真姫「榊遊矢とのデュエルで得た新しい感覚……私にも教えてくれるかしら。もちろん、デュエリスト同士の会話といえば、もう分かるでしょう?結果次第では、見逃してあげる」

意味が分からなかった。何故、今、このタイミングでデュエル?いや、これは逆に千載一遇のチャンスだ。
生き残れる。ただそれだけで沢渡のデュエリストとしての本能が彼を突き動かした。

沢渡「こ、後悔するなよ……?」

真姫「それは私の台詞よ。じゃルールを守って、『楽しく』」

2人「「デュエル!!」」

真姫LP8000
沢渡LP8000

真姫「(沢渡シンゴ。穂乃果と同じくペンデュラム召喚を『先に』身につけたデュエリスト、だったかしら?)」

真姫「(私にはそこまで大物に見えないけど。折角獲物の方から来てくれたんだもの。確かめない手はないわよね?)」

〜デュエルディスクの自動判定により先攻は沢渡に決定されました〜

T1 沢渡

沢渡「俺のターン!(おい、どうしてあいつがこの事を知っている。俺がペンデュラムカードを持っているのは俺と取り巻き、榊遊矢、零児、榊遊矢の連れしか知らないはず。それに誰も口を割っていないはずだ。零児にくちどめされて……)」

沢渡「モンスターを裏側守備表示でセット。ターン終了だ」手札4 裏側守備

T2 真姫

真姫「随分大人しい1ターン目ね。ドロー。手札から『伝説の黒石』を召喚するわ。このカードは自らをリリースすることでデッキからレベル7以下『レッドアイズ』モンスター1体を特殊召喚出来るカード」

真姫「現れよ、可能性の竜の次なる姿!『真紅眼の黒炎竜』!」

黒炎竜A2400

沢渡「レッドアイズのデュアルモンスター……速めに墓地に送っておこうということか?」

真姫「どうかしらね?私は手札の『黒鋼竜』を『黒炎竜』に装備するわ。装備モンスターの攻撃力を600ポイントアップさせる」

黒炎竜A3000

真姫「手札のレベル7『レッドアイズ』モンスター、『真紅眼の黒竜』をコストに『紅玉の宝札』を発動するわ。カードを2枚ドローしその後デッキからレベル7『レッドアイズ』モンスター1体を墓地に送ることができる。2枚目の『黒炎竜』を墓地に送る」

真姫「続いて装備魔法、『スーペルヴィス』を『黒炎竜』に装備。再度召喚された状態にするわ」

沢渡「だがいくら攻撃力を上げようと与えられるダメージは元々の攻撃力分だけだ!」

真姫「それで十分。バトル、『黒炎竜』でセットモンスターに攻撃。黒炎撃!」

沢渡「セットモンスターは『魔装戦士ドラゴティウス』だ!このカードが相手の攻撃、もしくは効果で破壊された場合このターンのエンドフェイズにデッキから同名カード以外の攻撃力2000以下の戦士族か魔法使い族を手札に加えることができる!」

真姫「早速ペンデュラムモンスターのお出ましね。『黒炎竜』が戦闘を行ったバトルフェイズ終了時デュアル効果が発動するわ。このカードの元々の攻撃力分のダメージを受けなさい。黒炎連弾!」

沢渡LP5600

真姫「カードを1枚伏せてターンエンドよ」
手札2 黒炎竜(鋼竜、スーペル装備) 鋼竜 スーペル 伏せ1

沢渡「『ドラゴティウス』の効果でデッキから『マジカル・アブダクター』を手札に加える」

真姫「(デッキは魔法使い族のペンデュラムデッキかしら?アブダクターの効果は…魔力カウンターに関係する効果ね)」

T3 沢渡

沢渡「俺のターン!スケール3の『マジカル・アブダクター』をペンデュラムゾーンにセット。そしてフィールド魔法『召魔装着』を発動!」

真姫「フィールド魔法らしからぬ名前と効果ね。自分のモンスターだけが強化されるなんて」

沢渡「馬鹿にするなよ?『マジカル・アブダクター』のペンデュラム効果で自分または相手が魔法カードを発動した時このカードに魔力カウンターを1つ置く」

アブダクター(1)

沢渡「『召魔装着』の効果発動!手札1枚、『閃光の騎士』を捨てることでデッキから『魔装戦士』モンスター1体を特殊召喚する!現れろ、『魔装戦士ヴァンドラ』!」

沢渡「スケール7の『魔装戦士ドラゴノックス』をペンデュラムゾーンにセット。『アブダクター』にさらにカウンターを置く」

アブダクター(2)

沢渡「手札から『音響戦士ピアーノ』を通常召喚。レベル5の『ヴァンドラ』にレベル3の『ピアーノ』をチューニング!シンクロ召喚!『スクラップ・ドラゴン』!」

スクラップドラゴンA2800

真姫「あら、シンクロ召喚も使うのね」

沢渡「全くもって興味がなかったが榊遊矢とか言う雑魚に負けてからは選り好みすることもできなくなったのさ。まずはフィールドから墓地に送られた『ヴァンドラ』の効果発動!」

沢渡「墓地からドラゴン、戦士、魔法使い族の通常モンスター、『閃光の騎士』を手札に加える」

真姫「手札コストを回収。抜け目ないわね」

沢渡「おっと、それだけじゃないぜ?『スクラップドラゴン』のモンスター効果だ。『ドラゴノックス』とお前の伏せカードを選択して破壊する。スクラップハリケーン!」

真姫「でも残念。私の伏せカードは『真紅眼の凱旋』。このカードが相手の効果によって破壊され、墓地へ送られた場合、墓地に眠る『レッドアイズ』モンスターを復活させることができるわ。2体目の『黒炎竜』、復活!!」

沢渡「だがこれで俺のペンデュラムゾーンは空いた!さっき回収した『閃光の騎士』をペンデュラムゾーンにセット!アブダクターにカウンターが乗る!」

アブダクター(3)

沢渡「『アブダクター』は1ターンに1度自身に乗った魔力カウンターを3つ取り除きでっきからペンデュラムモンスターをサーチする効果を持っている。俺が加えるのは『魔装邪龍イーサルウェポン」!」

真姫「今度は新しいイーサルウェポン……あんたの独り言小耳に挟んだんだけど魔装戦士はクズカード、なんじゃなかった?」

沢渡「……」

真姫「強力なカードが出てきたから掌返しをしたってクチかしら?」

沢渡「魔装戦士は俺がかつて使っていたカードだ。確かにその控えめな効果に俺はそんなことを言ったかもしれない」

沢渡「だがそんな俺にも魔装戦士は答えた。榊遊矢がストロング石島のデュエルで起こした奇跡を俺にももたらした」

沢渡「それに言っただろう。もう俺は選り好みしない、と!」

真姫「(状況が違ってたら格好良かったのにね)」

沢渡「俺はスケール3の『マジカル・アブダクター』とスケール7の『閃光の騎士』でペンデュラムスケールをセッティング!来い来ーい!『魔装戦士ドラゴティウス』、『魔装戦士ドラゴノックス』『魔装邪龍イーサルウェポン』『魔装聖龍イーサルウェポン』!

ドラゴノックスA1500
ドラゴティウスA1500
イーサルウェポン(聖)A2300
イーサルウェポン(邪)A2300

沢渡「『邪龍イーサルウェポン』の効果、続いて『聖龍イーサルウェポン』の効果発動!まずは『聖龍』の効果で『黒鋼竜』を手札に戻す!セイントシグナル!」

真姫「サーチ効果を使わせない為ね、やるじゃない」

沢渡「そして『邪龍』の効果!2体目の『黒炎竜』には除外されてもらう!イービルシグナル!」

沢渡「永続魔法『補給部隊』を発動」

アブダクター(1)

沢渡「俺のフィールドのモンスターは全て『召魔装着』の効果を受けられる種族だ。バトルフェイズ、『邪龍』で『黒炎竜』に攻撃、イービルスラッシュ!」

イーサルウェポン(邪)A2600
vs
黒炎竜A2400

真姫LP7800

真姫「『スーペルヴィス』が墓地に送られた時の強制効果で墓地に眠る通常モンスターの『黒炎竜』を特殊召喚するわ、守備表示ね」

沢渡「『聖龍』で攻撃!セイントスラッシュ!」

真姫「破壊されるわ」

沢渡「2体の『魔装戦士』、『スクラップドラゴン』でダイレクトアタック!」

真姫LP1100

沢渡「俺はこれでターンエンド!ははっフィールドを一掃してやったぜ!」
手札0 スクドラ イーサルウェポン(聖)(邪) 補給部隊
P アブダクター(1) 閃光の騎士

すいません。フィールドに2体の魔装戦士を書き忘れてました

真姫「私のターン(このドローを含めて手札は4枚。逆転できないこともないけど...)ドロー。どうやら私にも運が向いてきたみたいね」

沢渡「何だと!?」

真姫「モンスターをセット。魔法カード『精神操作』そうね、スクラップドラゴンのコントロールをもらおうかしら」

アブダクター(2)

沢渡「くそっコントロール奪取か!だが1体奪ったところで何になる!」

真姫「まあ見てなさい。あなたから貰った『スクラップドラゴン』の効果発動。対象はセットモンスターと『マジカル・アブダクター』ね」

沢渡「く、こんなにも速く除去されるとはぁやってくれるじゃないか」

真姫「しかも除去したのはあなたのモンスターって言うね。もちろんこれで終わらないわ。セットしたのは『黒鋼竜』フィールドから墓地に送られたのでサーチ効果が使えるわ。手札に加えるのは『真紅眼融合』」

真姫「ついでに『サイクロン』で『閃光の騎士』も破壊しておくわ」

真姫「さっき加えた『真紅眼融合』を発動するわ。この効果を発動するターン、私は『召喚、特殊召喚』は行えないけどセット自体は可能」

真姫「よって問題なく発動できるわ。私はデッキの『真紅眼の黒竜』と『デーモンの召喚』を墓地に送る」

真姫「可能性の龍よ、高貴なる悪魔よ!今こそ時を越え友情の奇跡を再び起こせ!融合召喚!永遠の友情『悪魔竜ブラックデーモンズドラゴン!』」

悪魔竜ブラックデーモンズドラゴンA3200

真姫「これが私のエースモンスターよ。バトルフェイズ、『悪魔竜』で『ドラゴノックス』に攻撃!ブラックフレアドライブ!」

悪魔竜A3200vsドラゴノックスA1800

沢渡LP6600

沢渡「『補給部隊』の効果で1枚ドローする!」

真姫「バトルフェイズ終了時『悪魔竜』の効果発動。墓地の『レッドアイズ』通常モンスター、『真紅眼の黒竜』をデッキに戻しその元々の攻撃力分のダメージを与えるわ。黒炎煉獄!」

沢渡「ぐうっ!」

沢渡LP4200

真姫「メインフェイズ2。墓地の『伝説の黒石』の効果発動。『真紅眼の黒竜』をデッキに戻しこのカードを手札に戻すわ」

真姫「1枚カードを伏せてターンエンド。エンドフェイズにあんたの『スクラップドラゴン』のコントロールが戻る。よかったじゃない」
手札1(黒石)悪魔竜 伏せ1

T5 沢渡

沢渡「(召魔装着も残り俺のモンスターで除去されたのは1体のみ。ペンデュラムは全て失ったが状況はまだ俺が有利!)」

沢渡「俺のターン!召魔装着の効果で手札の『H・Cサウザンドブレード』を捨てデッキから『魔装戦士ドラゴティウス』を特殊召喚!」

沢渡「『ドラゴティウス』2体でオーバーレイネットワークをこうち

真姫「待ちなさい。1人で進めるのはマナー違反よ。トラップ発動『グリザイユの牢獄』」

沢渡「何だ、そのカードはっっ!!」

真姫「シンクロに興味はないんだっけ?でももう少し勉強すべきだったわね。メタカードについて」

真姫「私のフィールドに儀式、融合、アドバンス召喚のいずれかの方法で召喚されたモンスターがいる時」

真姫「次の相手ターン終了時までお互いにシンクロ、エクシーズモンスターの召喚と攻撃を封じ、効果を無効にする。あと一歩だったのにね?しかも『ドラゴティウス』は攻撃表示。迂闊じゃなかったかしら?」

沢渡「っく…残りのモンスターを全て守備表示に変更。ターンエンド……」
手札1 ドラゴティウス(攻撃表示) ドラゴティウス イーサルウェポン(聖)(邪) スクドラ
補給部隊 召魔装着

T6 真姫

真姫「私のターンドロー。魔法発動、『闇の誘惑』2枚ドローしてその後手札の闇属性、『真紅眼の凶雷皇エビルデーモン』を除外」

真姫「『黒石』を召喚。リリースして最後の『黒炎竜』を特殊召喚して『スーペルヴィス』を装備するわ。バトルフェイズ『黒炎竜』で『スクラップドラゴン』を攻撃!黒炎撃!」

真姫「『悪魔竜』で攻撃表示の『ドラゴティウス』に攻撃。ブラックフレアドライブ!」

沢渡LP2800

沢渡「…………俺はなんてことを!しまったぁぁ!」

真姫「今更気付いても遅いわ。バトルフェイズ終了時、『悪魔竜』と『黒炎竜』の効果が発動するわ。2400ダメージを2回、ね」

真姫「中々やるじゃない。沢渡君。でも、詰めが甘かったわね?止めよ、ダークメガフレアフィナーレ!」

沢渡「ぐわぁぁぁぁ!!」

沢渡LP0

真姫 win!

沢渡「くそっ!」

真姫「(とりあえず外れではないみたいね。でも無自覚。そうそう上手くはいかないか)」

地面に這いつくばる沢渡。それを上から見下ろす真姫。だが彼女の眼はデュエル前と対照的に暖かかった。沢渡を認めた証拠である。

真姫「そんなこと言ったら私の方が未熟よ。ドローに頼っていた部分が大きいしフィールドは明らかにあなたに制圧されていた。ほとんど苦し紛れだったわね」

沢渡「でも最終的には勝利した。苦境に立たされている時間の方が長いがいつの間にか逆転し、勝利をもぎ取る。榊遊矢と同じだ。くっ、俺に足りないのは何だってんだっっ」

真姫「だから言ったでしょ?もうちょっと謙虚に勉強して舞い上がりすぎないようにする。それだけであなたは段違いに強くなれるわ」

沢渡「本当か!?やっぱり俺は才能の塊

真姫「ほら、舞い上がり過ぎない」

沢渡「うぐ……。あんたには敵わないな。ところであんた、名前は?」

真姫「へえ、知らないんだ。私は、西木野真姫。まだまだμ'sも知名度が高くないのね」

沢渡「μ'sだって!?榊遊矢と同じオッドアイズ使いの高坂穂乃果の知り合いか!?」

真姫「そうよ。奇遇ね。あなたも穂乃果を追っていたの」

沢渡「あなた『も』ってことは、じゃあ……!」

真姫「私がμ'sに入ったのも半分穂乃果のペンデュラムの秘密を追って、みたいな感じだったしね」

沢渡「秘密だって?なあどんな秘密を掴んでるんだ!?」

真姫「それは、あなたがデュエルに勝ったら教えてあげる」

沢渡「くそ!弱肉強食か!まあいいさ。いずれこのネオ☆ニュー☆沢渡がお前を倒し秘密を暴いてやる!」

真姫「ふふっやれるものならやってみなさい」

沢渡「やってやるさ!明日にもな!」



真姫「ところで」

沢渡「!!?」

ところがどっこい。世の中そんなに甘くない。今までで一番冷たい、凍傷どころかくっ付いて離れなくしてしまう程の冷気を帯びた声で

真姫「何いい話っぽく締めて逃げようとしてるのよ?甘いよ甘い。逃げられるわけないじゃない」

沢渡「ばれたかっっ!!」

その後ネオ☆ニュー☆沢渡さんは残りの5人とついでに3年生にもたっぷりごめんなさいした後、μ'sの小間使いとして使い倒されることになったそう。
良かったじゃないか沢渡さん!スクールアイドルと交流を持てて!

本日はここまで。
何か書いている内に真姫ちゃん×沢渡さんとかいう電波をキャッチしました。何だ、このビジョンは!!
沢渡さんのデッキは「魔装戦士軸ペンデュラム」
ほっほら、アニメで使ってるのは「魔界劇団」「魔」が共通しているではありませんか!

>>17ドンサウザンド「まるで我が諸悪の根源みたいではないか。人聞きが悪いぞ」

ではまた次回のLDSで会いましょう

沢渡さんマジ情けなさすぎっすよ…
曲の小ネタ挟むの好き おつ

デニス「前回のArc−V!」

デニス「トラブルメーカー沢渡、今回はちょっおした行動の選択の間違いで覗きの犯人にされてしまった」

デニス「何やかんやあって西木野さんとデュエルすることになった沢渡」

デニス「魔装戦士って名前もかっこいいし性能も強すぎなくていいよね。でも真紅眼の強烈な効果ダメージの前に散ってしまった」

デニス「デメリットはきついけどデッキから融合はやっぱり強力だと思うんだよね」

デニス「その時のデュエルの決め手になったカード『グリザイユの牢獄』もシンクロ使いやエクシーズ使いには致命的なカードだ」

デニス「ユーリが好んで使っているよ」

デニス「おっとごめん。話が逸れたね」

デニス「最後に、ついにブロードウェイにも『サウザンドブレード』が上陸したね!巷で噂の『クラウンブレード』を僕も早く試してみたいな」

デニス「じゃあ僕はこの辺で。
みんな、楽しんでいってね!」

>>41沢渡さんデッキはかっこいいから……
曲の小ネタはことりの存在を消さないためのネタを探してたら思いつきました。

【μ's部室】

『♪天使の魔法ピュアリ スマイリー♪』

にこ「なるほど……やっぱみんな考えることは一緒っていうことね。しかしぱっと見だけで同じと判断するのは素人。細部の違いを見抜いてこそ…」

沢渡「おーい、この荷物そこに置いてていいか?」

にこ「んー、その辺に置いといて。あ、二段目の整理もお願いね」

沢渡「うわっ...もうちょいまともに片付けろよ、アイドルなら!」

にこ「市議会のぼんぼん坊ちゃんに言われたくないわよー」

沢渡「整理は得意な方だっ!」

実際、沢渡が来てからμ'sの部室は見違えるほど過ごしやすくなった。ぱっと見は普通だが少し奥を覗いてみると…なパンドラの箱だった部室が、だ。

にこ「まあμ'sの中では上位に入るレベルね」

沢渡「それって喜んでいいのか?……っておいおい、いくら色々置きっぱにしてるからって金はないだろ?いくら学校だからと言ってガードが甘すん

にこ「ああ、それ?それで適当に昼ご飯買ってきなさい?」

沢渡「だろーと思った。カップ麺…はダメなんだったよな。じゃ惣菜でも」

にこ「何言ってんの?あんたのご飯よ。やりくりしたらお友達の3人の分も用意できるんじゃないの?」

沢渡「は?」

沢渡からはにこの表情が見えないのでなんとも言えないがにこは沢渡の労をねぎらっているのだ。

にこ「いくら沢渡とは言えご飯代くらいは出してあげるわよ。でも毎日なんて考えないでよね?ありがたーく使いなさいよ?」

沢渡「……じゃ、何か買って食ってくるわ」ガチャ


にこ「なんだかんだ言って馬鹿正直な奴じゃないの」

もちろん会話の最中もアイドルのpvへの集中は片時も乱さずに。

穂乃果「いやー今日もパンが美味い!」

海未「確かに今日のパンは絶品ですね。ミッチープロデュース、でしたっけ?有名な料理人さんの」

穂乃果「そうなんだよー!良かった!穂乃果も海未ちゃんも買えて。人気商品だから売り切れちゃってるかもって心配してたから」

海未「もし一つしか買えなかったとしたら私は穂乃果に譲ります」

穂乃果「海未ちゃん……今日の海未ちゃんは優しい!」

海未「可愛い衣装を考えてくれたので、ちょっと気分が良いんです」

バニーは思ったより海未ちゃん受けが良くて逆に穂乃果がびっくりしちゃうくらいだった。もっとびっくりしたのは海未ちゃんのデザインした衣装も、ううん。みんなの衣装が穂乃果が『見た』のと同じだったってことだけどね。

穂乃果「まさか海未ちゃんがすぐにオッケー出してくれるなんてねー」

海未「それはどういう意味ですかっ」

穂乃果「海未ちゃんならまず破廉恥ですって言うと思ってたのに。だからちょっと露出が少ないバージョンも考えてきたのに無駄だったな。いい意味で、だけどね!」

海未「いい意味の無駄って…穂乃果こそ私の考えた衣装で良かったですか?もし不満があればいつでも……」

穂乃果「ううん!海未ちゃんの描いてきてくれたのが1番だよ!これしかないって思ったんだ!」

海未「穂乃果……ありがとうございます。あら?これは、当たり?何の当たりでしょう」

穂乃果「凄いよ海未ちゃん!それはラッキーチャンス!くじって言って舞網市内で販売されるパンとか惣菜にすっっごくたまに当たりくじがついてくるの!」

海未「当たるとどうなるのですか?」

穂乃果「伝説のドローパンと引き換えできるの!」

希ちゃんですら的中率10%を切るレア物で実物を見た人はほとんどいない。正に『伝説』の一品。それを海未ちゃんが引き当てるなんて。やっぱり海未ちゃんは凄いや!

海未「伝説とは?」

穂乃果「うん!極光のアウロラ鶏って言う希少種がたまーーーーーーに産むことのある卵で作った卵パンなの!噂だけど一個んー十万するとか!」

海未「それは凄いですね……そんな高級品を私のような一般女子高生が食べてもいいのでしょうか?」

穂乃果「『幸運』は誰にでも掴めるほど優しいものじゃないよ?誇っていいって!」

海未「なるほど……では早速引き換えに行ってきましょう。穂乃果、一緒に」

穂乃果「悪いけど、それは出来ないの」

海未「何故です?」

穂乃果「言ったでしょ?アウロラ鶏の卵は超高級品。いつ何があってもいいように万全の管理体制を敷いているから当たった本人のみが引き換え会場に行けるの。そして……そろそろ来るはずだよ?」

海未「誰が来るのですか?」

中島「ラッキーチャンスくじ、当たり当選者、園田海未、あなたを引き換え会場まで送迎します」

海未「……」

中島「引き換え会場に向かう途中、強盗にあうかもしれません。なので私が責任を持って案内します」

海未「パン以外にも色々なところにお金がかかっているのでしょうね……」

穂乃果「行ってらっしゃい、海未ちゃん。感想聞かせてね?」

正直穂乃果もこのくじについてはわけわかんないと思ってるよ……。

〜海未ちゃんと穂乃果ちゃんがパンを買ったちょっと後の時間に遡ります〜

沢渡「昼飯って言ったってなあ。今日はあいつらみんな弁当だそうだしここはいっちょ高いもんでも買ってやるか?」

いくら市議会議員のご子息とはいえ、常に最高級のご飯にありつけるわけないのだ。

【食堂】

沢渡「うわー混んでる混んでる。美味いって評判だがいつもこんなに人いないだろ」

遊矢「あ、沢渡」

沢渡「……何で部外者がここにいるんだ」

遊矢「昼ご飯を食べに来たんだ。食堂とか自由に使える施設はあるだろ?」

沢渡「まあそうだが、遊勝塾から距離は相当あるはずだぞ?」

遊矢「たまたま買い物があって近くを通りかかったんだ」

沢渡「別にLDSまで来て食べる程じゃないだろう」

遊矢「何だよ?俺が来て悪いことでもあったか?」

1度は遊矢のカードを無断で持ち出したものの遊矢自身沢渡とのデュエルは中々熱いものであった為、当初ほど、沢渡に対して悪い印象は持っていない。

沢渡「悪いに決まってるだろう。つい最近負かされたばかりの相手と鉢合わせるんだぞ?目障りだ」

遊矢「そっか。じゃ俺はそろそろ自分の目的に戻るさ。速くしないとミッチーのプロデュースしたサンドイッチが売り切れちまうからさ」

〜遊矢とミッチーは既にデュエルしています。〜

沢渡「ミッチープロデュース……?くそっ!今日だったか!」

遊矢「正式販売は明日からだけどLDSとか先行販売される場所があるんだ。だから今日はラッキーディだったな……って危ないじゃないか!沢渡、急に足払いをかけて…」

沢渡「俺としたことが……事前情報のチェックを怠っていただなんて、こうなったらどんな手段を使ってでも入手してやる!」ダッ

完全に不意打ちになる一撃であったが少し遊矢の身体能力を過小評価していたようだ。
沢渡も深追いはせず人混みの濃い方向に向かって走り出す。因みに沢渡は足は速い方である。

遊矢「俺も急がないとな」

対する遊矢は短距離走は真ん中と言ったところ。だが有り余るフットワークで人混みを障害物のように潜り抜け目当てのパンを手中に収めるまで、そう時間はかからなかった。

遊矢「……?」

加えて動体視力も常人の頭一つ飛びぬけている。デュエリスト必須能力の1つとして何処のデュエル塾でも重視される能力である。
遊矢の目に飛び込んできたのは

『お一人様 ひとつまで』

遊矢「(こんなに人気だから買い占め対策だよな?)」

『伝説のドローパン大量排出の為』

遊矢「(は?)」

信じられない文面に一瞬体勢を崩しかけたが問題なくレジへと辿り着けた。

【引き換え場所】

海未「どういうことです!?引き換えに来たのに在庫が無いとは!」

HMK「誠に申し訳ないことですがアウロラ鶏の卵が急に品不足になってしまいました。見苦しい言い訳だとは重々承知しています、」

HMK「後日必ず然るべき処置をとります。ですが食堂の広告にもあったようにドローパンが大量排出されるという異常事態が……」

海未「そうなんですか?見てませんでした。ですが、納得いきません!」

??「そうだ!納得いかねーーぜ!!」

サイド 海未

HMK「あなたは……刀堂刃。あなたも引き当てていたのですね」

刀堂刃。シンクロコース首席の『双璧をなす』ものの1人。そう、『双璧をなす』

刃「ああ。誰がとったか当てたか知らねーがとにかく真っ当な手段じゃねー。俺が納得いかないのは当てたのにすぐ有り付けないこともあるがドローパン欲しさのあまり間違った行動を起こす奴だ!」

HMK「まだ断定はできません。しかし何かしら配列に関する情報が漏れているのだとしたらシステムの改訂を行います。事態の真相については我々が調査を」

海未「いえ、私も強力させて下さい」

刃「そういうことなら、俺も!」

HMK「しかし……」

中島「赤馬理事長ー!アウロラ鶏が一個卵を産みました!」

HMK「何ですって!?それはつまり」

中島「はい。『1つだけ』なら作れます!」

この世の真理。そう、生を受けたものである以上『略奪する者』と『略奪される者』の2種類に否応無しに分けられる、ということ。
私のハートはじんじん熱く燃えて火柱を立て始めたようです。

刃「へぇ殺る目してるじゃねえか」

海未「当たり前です。掴んだチャンスを場所違いの情けで手放すのは愚の骨頂です」

HMK「では……これよりデュエルを執り行います。先攻、後攻はこのコイントスにより厳正に行われます。では、表か裏か宣言して下さい」

刃「あんたからで構わねえぜ」

海未「表です」

ピンッ
HMK「裏、ですね。選択権は刀堂刃に与えられます」

おっと。今日は少しついていないようです。

刃「じゃあ後攻を選択だ!ドローできるしな」

海未「丁度いいハンデです。……覚悟はできましたか?」

刃「お互いにな。ルールを守って」

海未「楽しく」

2人「「デュエル!!」」

海未LP8000
刃LP8000

一旦席を外します

T1 海未

海未「私のターン。カードを1枚伏せターン終了」
手札4 伏せ1

T2 刃

刃「今はまだ動く時ではないってか。俺のターン。俺もモンスターを裏守備でセット。2枚カードを伏せてターンエンドだぜ」
手札3 裏守備 伏せ2

T3 海未

最初のターンで目立った動きはなし。ですがいつまでも隠すことはできませんし、動いてみましょう。

海未「ドロー。フィールド魔法『転回操車』を発動します」

刃「俗に言う列車デッキってやつの要だな。速めに除去しておかねえと」

海未「そう簡単にはいきませんよ。永続魔法『フィールドバリア』を発動します」

海未「フィールド魔法を発動できなくなり、私のフィールド魔法を破壊から守るカード」

刃「なるほどな、ちょっと古いカードだが守るには申し分ねぇ性能だ(ヒュンレイやセイバースラッシュで破壊できなくなっちまったか)」

海未「『深夜急行騎士ナイトエクスプレスナイト』を召喚。このカードは攻守を0にすることでリリース無しで召喚出来るのです。この瞬間『転回操車』の効果が発動します」

海未「私のフィールドに機械族、地属性、レベル10のモンスターが召喚、特殊召喚された場合デッキよりレベル4、機械族、地属性の攻撃力1800以上のモンスターを特殊召喚します」

海未「レベルを10にして、ですけどね。仕事ですよ。『無頼特急パトレイン』!」

刃「(俺の伏せカードじゃ召喚自体は防げねえ)」

海未「準備は整いました…レベル10の『ナイトエクスプレスナイト』と『パトレイン』でオーバーレイ。2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!」

海未「無限の大空は我が庭園、小さな地上は我が領土、我が住まうは空の城!エクシーズ召喚!出でよ、ランク10『超弩級空中宮殿ガンガリディア』!」

ガンガリディアA3400

刃「出やがったか、でっかいの!」

海未「『転回操車』の特殊召喚効果を発動したターン。あなたが受ける戦闘ダメージは0となります。しかし効果なら別。『ガンガリディア』の効果発動!」

海未「ORUを1つ使いこのターンこのカードは攻撃できなくなりますが相手フィールドのカード1枚、そのセットモンスターを破壊し1000ポイントのダメージを与えます。ずっきゅん☆フォーリンダウン!」

刃「おっと好きにはさせっかよ。トラップ発動『ブレイクスルースキル』!ガンガリディアの効果は無効になるぜ」

海未「……『デリックレーン』がORUとして墓地へ送られたので相手フィールドのカード1枚を選択して破壊します。残りの伏せカードを選択。ラブプレス!」

刃「ははっ!あんたどうやら運がねえみたいだな!その伏せカードは『トゥルースリィンフォース』だ!デッキからレベル2以下の戦士族『xセイバーパシウル』を特殊召喚する!」

海未「してやられましたね。バトルフェイズ不可のデメリットも私のターン中なので関係なし、と。ターン終了です」
手札2 ガンガリディア 伏せ1 転回操車 フィールドバリア

T4刃

刃「俺のターン!セットしてあった『ライトロードハンターライコウ』を反転召喚。破壊対象はその伏せカードだ!そしてデッキから3枚墓地に送る」

xxセイバーフラムナイト
サイクロン
ハーピィの羽根箒

海未「『奈落の落とし穴』破壊されます」

刃「そんなもん気にしねえよ!手札から『xxセイバーボガーナイト』を召喚!その効果で手札の『xxセイバーダークソウル』を特殊召喚!」

刃「俺のフィールドに『xセイバー』が2体以上並んだ。よって手札の『xxセイバーフォルトロール』を特殊召喚する!」

海未「来ましたね。xセイバーの潤滑油。好きに動かす訳がないじゃないですか。『エフェクトヴェーラー』対象は『フォルトロール』」

刃「チューナーのくせにいつもシンクロの邪魔ばっかしやがって!レベル3の『ダークソウル』とレベル2の『ライコウ』にレベル2の『パシウル』をチューニング!シンクロ召喚!『月華竜ブラックローズ』!」

月華竜A2400

海未「あなたの言い回しを使うなら小兵のくせにいつも私の列車の運行を止めやがって、と返すところですね」

刃「こいつが特殊召喚された時相手の特殊召喚されたモンスターを手札に戻す。『ガンガリディア』は起動停止してもらうぜ!」

刃「バトルフェイズ。『月華竜』と『フォルトロール』の2体でダイレクトアタック!」

海未LP3600

刃「1枚伏せてエンドフェイズ。『ダークソウル』の効果でデッキから『xxセイバーレイジグラ』を手札に加えるぜ」
手札1(レイジグラ)月華竜 フォルトロール 伏せ1

海未「エンドフェイズに『パトレイン』の効果でデッキから『ナイトエクスプレスナイト』を手札に加えます。」

刃「運行の邪魔とか言う割にはすり抜けてぽんぽん飛んでくる癖にな」

T5

海未「デュエルとは相手の妨害あってこそのものですから。それくらいでないと張り合いがありません。私のターン、ドロー」

海未「エクストラデッキの『サイバーエンドドラゴン』を除外しこのカードを特殊召喚します。罪の意識に囚われし強者『sinサイバーエンドドラゴン』!」

sinサイバーエンドドラゴンA4000

刃「おい……何でテメエがそんなカード持ってやがるんだ!」

海未「?」

刃「まあ手に入れることは不可能じゃねえけどな。長く見てなかったせいかこいつの存在を忘れてたぜ」

海未「月華竜のバウンスは強制効果ですからね。手札に戻ります。ではもう1枚『サイバーエンドドラゴン』を除外し『sinサイバーエンドドラゴン』を特殊召喚」

海未「バトルフェイズ。sinサイバーエンドドラゴンで『フォルトロール』に攻撃、sinラブアロローバースト!」

sinサイエンA4000vsフォルトロールA2400

刃LP6400

海未「『ナイトエクスプレスナイト』を妥協召喚。『転回操車』の効果でデッキから2体目の『パトレイン』を特殊召喚します」

刃「『転回操車』のダメージ0は発動後だったな……メイン2に使うことでデメリットを回避しやがったか」

海未「レベル10の『ナイトエクスプレスナイト』と『パトレイン』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

海未「『献身的』な愛は大切な人のため。熱いハートがあれば不可能も可能になる!ランク10『No.81超弩級砲塔列車スペリオルドーラ!』」

スペリオルドーラD4000

刃「今度は守りがかってぇのが出てきたか」

海未「攻めた後は守る。その満ち引きが大事です。ターンエンド」
手札1 ドーラ(守備)転回操車 フィールドバリア 伏せ1

T6 刃

刃「ドロー。伏せカードオープン、『強化蘇生』『ダークソウル』のレベルを1つ、攻守を100上げて復活させる」

ダークソウル ☆4

海未「あなたも中々途切れませんね。さすがは首席、といったところでしょうか」

刃「悪りぃが俺はそういう肩書きには興味ないんでね。沢渡あたりに言ってやったら喜ぶんじゃないか?手札から『xxセイバーレイジグラ』を召喚。効果で墓地の『フォルトロール』を回収させてもらうぜ」

刃「さて、俺の場に『xセイバー』が再び2体以上となった。『xxセイバーフォルトロール』を特殊召喚!」

刃「バトルだ!」

運行「!?」

刃「『ダークソウル』で『スペリオルドーラ』に攻撃!」

ダークソウルA200vsスペリオルドーラD4000

刃LP2600

刃「かはっ!今のは効いたぜ!」

海未「自らダメージを、まさか!」

刃「そのまさかさ!肉を切らせて骨を断つってなあ!速攻魔法『セイバーリフレクト』!」

刃「俺の場に『xセイバー』がいて俺がダメージを受けた時、俺はその数値分回復し相手に同じだけダメージを与えるカード!さあ、受けてもらうぜ!3800のダメージを!」

海未LP600

海未「くっ……これはっ」

刃「堅い守りを逆に利用させてもらったぜ?さらに豪華特典としてデッキから『ガトムズの緊急指令』を手札に加えさせてもらう」

海未「では一応その効果にチェーンして『スペリオルドーラ』の効果を発動します。対象はこのカード自身」

刃「『フォルトロール』の効果で『フラムナイト』を特殊召喚。レベル4の『ダークソウル』とレベル1の『レイジグラ』にレベル3の『フラムナイト』をチューニング!シンクロ召喚!レベル8、『閃光竜スターダスト』!」

〜漢字変換の都合で名前を書き換えます〜

スターダストD2000

海未「あなたも随分希少な決闘竜のカードを持っているではありませんか」

刃「レプリカだがな、勝ちたいって思いの強さだ。今回は特にな。2体のモンスターを守備表示にして1枚伏せてエンドフェイズ。デッキから『レイジグラ』を手札に加えるぜ」
手札1(レイジグラ)月華竜 閃光竜 フォルトロール 強化蘇生(使用済み) 伏せ1(緊急指令)

海未「私は『パトレイン』の効果で『デリックレーン』を……チェーンブロック的に私のが先に処理されます」

T7 海未

私のライフは風前の灯火。刀堂さんは肩書きを気にしない、といいましたが私はどうしても意識してしまいます。
否応なしに足が少し震え緊張してしまう。穂乃果やことりから見たら『小さな』緊張ですが私にとっては……

刃「おい」

海未「はい?」

刃「年齢的に大口叩くのは失礼かもしれねえがデュエル始まったばっかりの貫くような視線はどうした」

そしてこの人は私の『小さな』乱れに気が付いた。……年齢など関係ないのです。

刃「ライフと一緒にメンタルまで持ってかれるんじゃ今までの威勢は虚仮威しだぜ?俺にはアンタがその程度のデュエリストにゃ到底見えない」

刃「さて、次はどんな弩級のコンボで吹き飛ばしてくれるんだ?」

海未「ふふっ」

海未「敵に塩を送る……どんな結果を招いても知りませんよ?」

彼は穂乃果やことりとは違う、太陽なのではないでしょうか

海未「私のターン、ドロー!」

海未「魔法カード、『臨時ダイヤ』で墓地から『ナイトエクスプレスナイト』を守備表示で特殊召喚します」

刃「強制効果で手札に戻す……」


海未「魔法カード『貪欲な壺』を発動!墓地の『ガンガリディア』、『ナイトエクスプレスナイト』2体、『パトレイン』2体をデッキに戻しシャッフル、2枚ドローします」

キタッ!

海未「手札の『ナイトエクスプレスナイト』を通常召喚。レベル10の『ナイトエクスプレスナイト』と『sinサイバーエンドドラゴン』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

海未「みんなのハートを撃ち抜くぞ〜!ばーん!」

海未「ランク10!『超弩級砲塔列車グスタフマックス』!」

グスタフマックスA3000

刃「グスタフマックス……列車の永遠のエースか!」

海未「『デリックレーン』を自身の効果で特殊召喚、そして速攻魔法『地獄の暴走召喚』を発動!」

海未「自身の効果で特殊召喚された『デリックレーン』は残念ながら元々の攻守が半減してしまう。しかしそのおかげでこのカードの発動を満たすことができる!」

海未「緊急発進!2体の『デリックレーン』!」

デリックレーンA2800

刃「しかも残りの奴らは元通りのステータス。そして俺の場にはモンスターこそいるが暴走召喚できねえ」

海未「『グスタフマックス』の効果発動!ORUを1つ使い相手に2000ダメージを与える!ラブアローシュート!」

刃LP4400

海未「『スペリオルドーラ』を攻撃表示に変更!」

海未「バトルフェイズ、1体目の『デリックレーン』で『閃光竜』を攻撃!ラブリフト!」

刃「じゃあ俺はここで『ガトムズの緊急指令』を発動するぜ。対象は『ダークソウル』と『パシウル』だ」

海未「巻き戻しです。再び『閃光竜』を攻撃!」

刃「『閃光竜』の効果で守るのは『パシウル』だ」

海未「2体目の『デリックレーン』で『月華竜』を攻撃!」

刃「破壊されるぜ」

海未「『スペリオルドーラ』で『フォルトロール』を攻撃!ラブブラスター!」

海未「レベル10の守備表示の『デリックレーン』と攻撃表示の『デリックレーン』1体で再び『スペリオルドーラ』をエクシーズ召喚しターンエンドです」
手札1 デリックレーン ドーラ(守備) ドーラ(攻撃) グスタフマックス 転回操車 フィールドバリア

刃「(おいおいちょっと持ち直すだけでこんなにでかいのが揃うのかよ。ソリッドビジョンがヤベェことになってるぞ!)」

T8 刃

刃「(こりゃ真剣にはヤベェかもな。北斗とデュエルしてプレアデスが3体並んだ時くらいヤベェ)」

刃「(が、最近身内以外で満足あるデュエルができてなかったし、こりゃついてるぜ。ついでに勝てば伝説のドローパンを今食うことができる)」

刃「俺のターン、ドロー!俺のフィールドにxセイバーは2体以上よって『xxセイバーフォルトロール』を特殊召喚する!」

海未「2枚目を引き当てたのですか!?」

刃「ドローパンを引き当てるくらいの運は持ち合わせてるぜ。1体目の『xxセイバーフォルトロール』の効果で墓地から『フラムナイト』を特殊召喚」

刃「レベル6、効果を使った方の『フォルトロール』にレベル3の『フラムナイト』をチューニング!」

刃「白銀の鎧輝かせ、歯向かうものの希望を砕け!シンクロ召喚!出でよ、レベル9、『xxセイバーガトムズ』!」

ガトムズA3100

海未「『ガトムズ』の召喚成功時に守備表示の『スペリオルドーラ』の効果を発動します。対象は攻撃表示の『スペリオルドーラ』」

海未「そしてエクシーズモンスターの効果発動のためのORUとして取り除かれた『デリックレーン』の効果で『ガトムズ』には破壊されてもらいます!」

刃「(ビヨンドザホープとかを警戒してやがるな。抜け目がないってか)」

刃「『レイジグラ』を通常召喚。効果で墓地から『フォルトロール』を手札に戻す」

刃「『フォルトロール』を特殊召喚だ」

海未「ここです!手札の『エフェクトヴェーラー』を墓地に捨てこのターン『フォルトロール』の効果を無効にします!」

刃「ま た そ い つ か!!!」

海未「無限ループの可能性は未然に防いでおかないといけません。そして忘れないでください。私にも『運』はある、ということを」

希対策にエフェクトヴェーラーを3枚積んだのが功を奏したようですね。

海未「さらに言うならばこの場面での『トリシューラ』も直接私を倒すことはできませんね。『転回操車』を退けることはできますが」

刃「そうすると『フィールドバリア』の効果でアンタは『転回操車』を発動できなくなる。悪くない手ではある」

海未「『ミストウォーム』は『トリシューラ』と比べフィールドのカードを排除する性能は上ですがそれでも私を倒しきることはできませんね」

刃「ああ、この弩級艦隊相手にこれ以上の長期戦は望ましくねえ」

刃「だが俺の禁じ手が無限ループや無限ハンデス『だけ』だと思ってるならそいつは大きな間違いだぜ」

海未「!?」

刃「レベル6の『フォルトロール』とレベル1の『レイジグラ』にレベル2の『パシウル』をチューニング!」

刃「そっちが空中宮殿ならこっちは動く城だ!シンクロ召喚!レベル9『浮鵺城』!」


刃「『浮鵺城』はシンクロ召喚に成功した時墓地のレベル9モンスターを復活させる!甦れ、『ガトムズ』!」

刃「これで俺の場にレベル9のモンスターが2体揃った!」

海未「ですが、『エンタープラスニル』では」

刃「いいや、いるんだよ!この状況で俺が勝利できる最強モンスターがな!レベル9の『ガトムズ』と『浮鵺城』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

刃「空をも覆う星となれ!ランク9『No.9天蓋星ダイソンスフィア』!」

ダイソンスフィアA2800

海未「そんなカードまでデッキに入れていたとは!」

刃「常に相手の予想の先に行くのがデュエリストだぜ!『ダイソンスフィア』の効果発動!こいつより攻撃力が高いモンスターがいる時発動できる効果!」

刃「ORUを1つ使いこのカードのダイレクトアタックを可能にする!」

刃「バトル!『ダイソンスフィア』でダイレクトアタック!宇宙からの攻撃を食らいやがれ!」

海未LP0

刃 win

刃「よっしゃ!俺の勝ちだ!」

まさか強固な守りを打ち砕くのではなくすり抜けて突破するとは。柔よく剛を制するとはこのことでしょう。モンスター自体はガチガチの剛ですが

海未「お強いのですね。手札が少ない状況下でも手を緩めずにデッキを動かすことができる」

刃「別に俺なんかより強いやつはごろごろいる。ついこの前も俺と『引き分けた』野郎がいたしな。」

海未「刀堂さんと引き分け……」

刃「だからそいつとは必ず決着をつける。そういう意味ではこのデュエルは久々に完全燃焼できたデュエルだったぜ」

海未「私も。最近少し気分が下がり気味だったので清々しい決闘ができて良かったです。そのお礼として」スッ

海未「握手をして貰えますか?」

刃「(ヤベェ。握手とか女子では真澄以外としたことねえよ!いや落ち着け勝ったのは俺だ。堂々としてりゃあいい)」

刃「ああ。アンタともまた手合わせしたいぜ。」がしっ

刃「ところでアンタの名前をまだ聞いてなかったな」

海未「園田海未と申します。今日はありがとうございました」

刃「園田か……その名前、覚えておくぜ!」

HMK「では勝者の刀堂刃に伝説のドローパンを贈呈します」

良いデュエルだったとはいえ、ドローパンを逃したのは辛いです。未だに納得いきません。食べられることは確定していますが穂乃果の話だと今度は一体いつ産むのやら。

中島「理事長!大変です!」

HMK「どうしたの?」

中島「アウロラ鶏が……
も う ひ と つ 卵 を う み ま し た!今すぐ調理に取り掛からせます!」

HMK「……良かったですね。園田さん」

そう、デュエルの内容がどんなに良くてもそれはそれだけの話。今、私の中で止められない何かぎふつふつと湧き上がってきます。
気付いてと言わなくても分かるでしょう。

海未「今、何と言った?」

刃「おい待て!相手は理事長だぞ!それは自重し

厳重注意となりましたがドローパン自体にはありつけました。

【後日 昼休み】 穂乃果 サイド


海未「今日もパンが美味です!」

穂乃果「やった!海未ちゃんをパン勢に引き込んだよ!」

ドローパンを食べて陥落しない人はいないよね。あー穂乃果も食べたかったなあ。

真姫「デッショー?パンは至高なんだから」

にこ「パッと食べれるのもパンの利点よ!」

花陽「うぐぅ……でも絵里ちゃんはまだ未知の勢力、『ペリメニ』だし希ちゃんは鉄の意志を持った花陽の仲間だし、凛ちゃんは親友だから裏切るわけがないし!」

最後の言葉がすごく威圧的に聞こえたのは気のせいだよね。うん!

絵里「ならば私はここからペリメニ勢力を拡張するわ。手始めに凛を陥落させたのだけど」

花陽「」

凛「ごめんね。かよちん。凛、ペリメニに恋しちゃったんだ」

ペリメニの部分を人に置き換えてみて?この状況の深刻さがすぐに分かるよ!

花陽「凛ちゃん」ボソッ

花陽「こんの、裏切りもんがぁぁぁぁぁ!!」

ガチャ

希「うん?入ってきた途端に取っ組み合いになっとるけどどうしたん?」

にこ「ご飯勢力として花陽が信じてやまなかった凛がノーマークの第3勢力、ペリメニに取り込まれたのよ。このままじゃ花陽が修羅と化すわ」

希「あらあら……大変なことになっとるなあ」

花陽「凛ちゃん、あなたの笑顔を想像しただけで吐き気が……はっ希ちゃん!来てくれたんだね!信じてたよ!」

希「よしよし、花陽ちゃん。辛かったやろ?」

花陽「うん、うん!希ちゃん。例え2人になろうともご飯勢力は不滅……」

希「あのな、花陽ちゃん」

花陽「?」

何故か希ちゃんは遠い目をして

希「世の中、たった一つのきっかけてがらっと生き方が変わってまうこともあるんよ」

花陽「?希ちゃん。何を言ってるの?」

希「あんなに美味しいもんをあれだけ食べたらなあ……そりゃパンに惚れてまうわあ」

花陽「」ゴゴゴゴゴ

海未「なるほど、あなたが全ての元凶だったのですね」ヒュオオオオ

希「ちょっと?どうして海未ちゃんまで怖いオーラしょっとるん?」

海未「的中率10%を切る、ですか……聞いて呆れます。希、世の中ちょっと幸運な人間がどれだけ多くの他人に理不尽な不幸をばら撒くか、知っていますか?」

うん。大体わかってた。でもまさか、そこまでのものとは思ってなかったんだよ。

【デュエル後 刃】

北斗「凄いじゃないか刃!ドローパンを勝ち取るなんて!」

刃「ああ。特に今回は熱い戦いの末に得たものだからできることなら一生をかけて味わいたかったんだけどな」

北斗「熱い戦い?くじのサーチは絶対に不可能だぞ?」

刃「いや、ちょっと急に品不足が起こってな。俺の他にもう1人幸運なやつもいてそいつとの激しいデュエルの末に勝ち取ったのさ。こいつのお陰でな」つダイソンスフィア

北斗「ダイソンスフィア……そんな重いカードまだ入れてるのか。僕のプレアデス、トレミスに散々バウンスされたのに」

刃「意外と効くやつは多いんだよなあ。例えば真澄とか。ダイヤやジルコニアは頻繁に出てくるもんな?」

真澄「あれホントやんなっちゃうわ。ま、毎回出せるようなものじゃないから特別専用の対策を練る必要もないのよね。このカードであなたの本来のテーマごと瞬殺」つグリザイユの牢獄

刃 北斗「「やめてください死んでしまいます」」

真澄「ところで品不足、とか言ってたわよね」

真澄「私、見ちゃったのよ」

北斗「見たって何を?」

刃「やっぱり不正か!それとも恫喝?賄賂?」

真澄「だから北斗の言うようにサーチとかの不正行為は不可能になっているわ」

真澄「私が見たのは、そう。ある朝」

真澄「5連続で当たりを引いたとてつもなく運の良い女」

刃「5連続だと!?」

北斗「あれって何万分の一……いやそれ以上に途方も無い確率なはずだぞ!?」

真澄「運だけでなく出るところがとことん出ている憎悪すべき存在。少し食べられろ」

北斗「いやそれ聞いてない」

刃「そっちは私怨じゃねえか」

真澄「スピリチュアル……それを口癖とする彼女の名は……!


刃「悪りぃな。もう1人倒す相手ができちまった」

北斗「待ってくれ刃!俺はのんた……東條希のファンなんだ!」

真澄「北斗……あなたの目、くすんでいるわ。知ってたけど」

北斗「」

ここだけの話。遊矢も同じ、希のファンなので実は北斗と仲良くなれたりするのだが、
遊勝塾vsLDS以来2人は合っていないのだ。

【後日】

希「『死なばもろとも』の効果でお互いに手札をリセットして5枚ドロー」

希「戻した枚数はうちも刃君も5枚。よって3000のライフをうちは失う」

希「1000ライフ払い『活路への希望』を発動。もう1枚チェーンして発動。今、うちと刃君のライフ差は7000よって3枚ドローの2回分」

希「『カップオブエース』、全て正位置。うちは6枚ドロー」

希「手札を2枚捨てて『魔法石の採掘』うちは墓地から『カップオブエース』を回収し発動。逆位置。刃君が2枚ドロー」

刃「えっ俺が引いていいのか?」

希「ええよ。じゃあカウンターが乗った『王立魔法図書館』の効果を使って1ドローな」

希「もういっちょ『魔法石の採掘』で『カップオブエース』。また逆位置やな」

刃「……は?」

希「飛ばしてくで?うちは『無の煉獄』で...」

希「『リチュアの儀水鏡』、『ヴィジョンリチュア』をリリース、『イビリチュアマインドオーガス』を儀式召喚。効果でうちの墓地の……」

刃「どういうこった……?どんどんデッキと墓地が行ったり来たりして……!」

希「最後に『手札抹殺』やけど残念やなぁ?うちはてふだを入れ替えられるのに刃君は捨てた分のカードがない」

刃「そん、な……」

刃 デッキデス

希「おっと?実はうちの手札にエグゾディアも揃ったんよ」

北斗「もう、運関係なくね?」

刃「」真っ白

希「ごめんな、刃君。でも楽しかったで!」

真澄「何なのこの人……」

スピリチュアルやね!

今回はここまで...毎回短くて申し訳ない。構想が思いつかない非力な>>1を許してくれ...

聞いてくれよユーリ。今度は刃×海未の電波をキャッチしたよ。ただ、真姫と沢渡にも
言えるのですがカレカノとはちょっと違うんだよね。刃と海未はお互い尊敬し合うちょっと古風なライバルとか。

>>1はxセイバー大好きです。秘めたポテンシャルは大きいはず。
アニメでは当分出番の無さそうな刃君ですが活躍させてあげたいな...

乙です

>>52
何?X素材として取り除いたのはバトレインではないのか!?(サーチしてないのかできないのか……)

>>65
エグゾディアじゃねぇ!エクゾディアだ!

リチュアと図書館エクゾの混合だと?
どういう事だ!まるで意味がわからんぞ?!

>>67 >>68 レスありがとうございます。
レスが無いと見てもらってるか不安で仕方ないんだ..

>>52で海未ちゃんはデリックレーンを取り除いています。海未ちゃん的に除去を
優先したのが裏目に出ました。

>>65細かいミスばっかで申し訳ない...

>>68海外で地雷と化した【Gishiki FTK】なるものが図書館使って引きまくるギミックがなので突っ込んでみました。事故率?そんなののんたんにはあってないようなものさ。ただし妨害を受けた場合はご察しください

デュエルにおける希の強さ
不審者さんも出るんですかねぇ

乙乙凄い面白い
でももうちょい改行してくれると見やすいかも

カイト「遅い時間に申し訳ない。なぜそうなったかは知らん。俺の管轄外だ。さて...」

カイト(美声)「前回のラブライブ!」

カイト(美声)「伝説のドローパン引換券を
ゲットした海未ちゃん、しかし!」

カイト(美声)「謎の在庫切れでできたのは1個。
同じく当たりを引いた刀堂刃とデュエルすることになった」

カイト(美声)「戦士の結束が巨大機械を 打ち倒す!まさにヒーローものの展開だな」

カイト(美声)「ただしトドメを刺したのは巨大兵器っていう」

カイト(美声「デュエルには負けたが奇跡が起き2人ともドローパンを無事食べることができた!」

カイト(美声)「ちなみに在庫切れの犯人は...

ハルト「こんな声を出す兄さんは嫌いだ...」

カイト「待て!考え直すんだ!別に男が高い声を出したって、ハルトォォォォォォ!!」

海未ちゃんが伝説のドローパンを引いてからピタリと当たりが出なくなりました。
原因はどこからどう見ても希ちゃんで希ちゃんだけしばらく出禁を食らい、さらに『1度当たりを引いたらその後1ヶ月は同じ人が当たりを引いても無効になる』と公式で仕様の変更が発表されたよ。

【昼休み】希 サイド

希「ちーす。おろ?にこっちだけ?」

にこ「さっきまで穂乃果がいたけど提出物があるとか言って出て行ったわ。こんな時間に珍しいわね」

希「ふーん。なーんか久しぶりやなあ」

にこ「何が?」

希「にこっちと2人っきりになるの」

生徒会の仕事のおかげて絵里ちと2人、なら良くあるけど、にこっちとは思いの外機会がないんよ。いつもそばに誰かがおるから。特に真姫ちゃんとか。

にこ「そう?にこはそうは思わないわよ」

希「つまり今ならにこっちをわしわしし放題やゆうことやんな」

にこ「ちょっとあんた何がつまりなのよ!話が繋がってないじゃない!」

希「まあそれは冗談や」

にこ「あんたの冗談は信じらんないのよ」

希「ウチは嘘はつかんよ?それも信じられないの?」

にこ「急に上目遣いで見るんじゃないの。ったく、希って2人になると面倒くさいわよね」

希「むー?にこっち、それはどうゆうことなん?」

にこ「言葉通りよ。普段は母性溢れる頼れるキャラなのに箍が外れると…特に2人になると途端にはっちゃけだすんだから。ギャップ萌えって点では高得点だけどね」

希「ほおー。にこっちにはそうゆう風に映っとったんや」

からかいが過ぎる、とたまに絵里ちや海未ちゃんに注意されたりはするかな。

希「そーいや、ウチとにこっちが初めて会った時もそうだったなあ」

にこ「は?そうだったかしら?」

希「そーそ。実技の時やっけ?そん時もにこっち、ウチの第一印象は『面倒くさい』やったもんなあ」

にこ「そんなこと言った?にこあんまり覚えるの得意じゃないからあ」

希「ウチは忘れへんよー」

キーンコーンカーンコーン

希「おろ?もう予鈴?」

にこ「そうよ。気づかなかったの?」

希「うん、全く」

にこ「希も希で抜けてるところあるわよねえ。ところで何の授業か覚えてる?」

希「………………」

にこ「おい。英語よ。教室に戻るわよ」

希「ふふっはーい」

にこっちは覚えてなくてもウチは忘れない。にこっちはウチを引っ張ってくれたんやから。
なーんて、今はセンチメンタルなことを言ってられないな。
今、思い出したけど、予習やっとらんかったわ。

にこ「希っ英語のノート写させて!」

ううん。にこっちの気持ちは申し訳ないんやけど

希「ごめん。ウチもノート取ってないんよ」

にこ「何でよ!起きてたじゃない!」

希「いやあなんか考えことしとったら」

にこ「あんたの頭はお花畑かーい!」

希「お花畑やないで?『ザ・スピリチュアル・ロード』や」

にこ「実は寝てたりする?」

希「ちゃんと起きてたわ!」

にこ「仕方ないわね……希が無理となれば」

にこ「んぎぎぎぎぎぃ!」

絵里「ねえにこ。真面目にやってる?」

にこ「いいや。まだ本気なんて全く出してないわ。ま、にこにーが全力を出せばぁぁ!」だんっ

希「絵里ちの勝ちやな」

にこっちvs絵里ちの決闘(腕相撲)は現在にこっちの3戦3敗。いやあ、見れば見るほど……

希「力無いなあ、にこっち」

にこ「うっさいわね!でもコツは掴んだわ。さあ絵里。次こそあんたの辞書に敗北の文字を刻んでやるときが来るわ!」

絵里「それまでに3つ、にこのノートに敗北と記されたことを忘れないようにね」

希「それじゃ、第4戦、いくで?レディー、ファイッッ!」

さて、にこっちの掴んだコツとやらを見せてもらおk

にこ「」ビタンッ

絵里「ごめんなさい。もうこれ以上不毛な争いは続けられないわ」

にこ「希ぃぃこいつ化けもんよぉぉ」

ウチも1回も勝てたことないけど……

凛「ちわーっ何々?腕相撲?」

希「ああ凛ちゃん。せやで、今にこっちと絵里ちが腕相撲しとってん。結果は

にこ「凛、にこと決闘(腕相撲)しなさい!」

凛「にゃ?凛と?」

にこ「そうよ。つべこべ言わずにやればいいのよ」

大方にこっちの考えとることって……

にこ「(鍛え上げられた肉体の海未や何だかよく分からないけど力の強い花陽。さらに訳わからない化け物レベルその2の穂乃果に挑むのは愚策)」

にこ「(真姫ちゃん相手じゃ話にならない。ことりも雑魚だけど今はいない。希はまあ……あれだ。おっぱい補正がかかる)」

にこ「(だが凛は、凛はそこまで力が強いわけじゃないでしょ。足は速いけど)」

凛「いいよいいよ!審判は希ちゃんお願いね」

希「オッケーやで」

にこ「殺られる準備はできた?せめて美味しいおかずになりなさいよ?」

凛「凛はそこまで美味しくないにゃー」

希「それではレディ……」

あれ?ウチ何か大切なことを忘れとるような.,

にこ「ハングヴァ!!」ビタンッ

凛「凛の勝ち〜!にこちゃんちょっと弱すぎだにゃー!」

そうや。凛ちゃんは穂乃果ちゃんをも倒す『殿堂入り』だった、ということを。

にこ「その体のどこにこんだけの力が隠れてるのよ」

凛「能ある猫は爪を隠すって言うにゃー!」

絵里「それって、猫じゃなくて鷹じゃない?」

希「脱いでみると意外と腹筋がうっすら割れとったりするかもしれへんで?」

凛「さすがにそこまでマッチョじゃないよー。あ、でも海未ちゃんなら割れてそう!」


穂乃果「遅れてごめーん!掃除が長引いちゃって」

海未「遅れてすいません……。ところで私の腹筋がどうとか聞こえましたが」

あ。

海未「確かに私の腹筋は割れています。ボディビルダーのようなものを期待していたのならお門違いですが、ほら」

そこには並みの男子高校生を軽く凌駕した海未ちゃんの鋼の肉体があった。

凛「す、凄すぎるにゃー」

穂乃果「海未ちゃん、前見た時より筋肉ついてない?」

海未「常に精進あるのみですから」

絵里「ハラショー。でも弓道にそこまでの筋肉、必要なのかしら?」

希「ウチも思った。レスリングならともかく」

海未「皆さん、一度持ってみると分かりますが弓とはかなり重いものです。より安定させるためにある程度の筋肉は必要になります」

にこ「ある程度って腹筋割れてるのをある程度っていうの?」

海未「はい。逆に私の方が疑問に思っているのですが」

穂乃果「??」

海未「皆さん。どうして腹筋が割れてないのですか?」

5人『はぁぁぁぁ!?』

【LDSトレーニングルーム】

真姫「ちょっと!何でこんなところに集合しなきゃいけないのよ!」

花陽「何で屋内なのに滝とか崖とかアルノォ?」

きっとリアルソリッドビジョンの技術を使ったんやろと思うけど、これ絶対あかんやつやん。

アリト「全員揃ったみたいだな!さぁ、考えるだけよりみんなで走るぞ!」ダッダッダッダッ

絵里「えっと……誰、この人」

海未「体育教師のアリト先生です。よく、私の身体作りについて相談に乗ってもらっているんですよ?」

穂乃果「うわ、あの人の授業見たことあるけど……」

希「どしたん?穂乃果ちゃん」

穂乃果「生きて帰れるかなぁ?」

ウチらの運命が、見えへん。

真姫「嘘だと言ってよ、穂乃果!!」

花陽「ダレカタスケテェ」

アリト「おっみんな元気そうだな!デュエルでもそうだがまずは元気でいることだからな!」

凛「凛も元気に頑張るにゃー!」

アリト「星空凛だっけか?お前は飛び抜けて元気があるな。いいぜ、こういうの。滾ってきたぜ!」

凛ちゃん。もっと激しくしてどうすんねん。

アリト「さすがアイドルってやっぱ体力ついてんだなぁ。よく走りきった!」

海未「これくらい、当然です」

凛「と、当然だにゃあ」

絵里「そ、そう。よ、余裕よ」

何で絵里ちまで張り合っとるんや。

穂乃果「余裕も余裕。余裕のよっちゃ……」

希「穂乃果ちゃん、やせ我慢はよくないで?」

にこ「余裕って言うのが後になればなるほど体力が残っていないのが分かるわね。
……そっちの2人は生きてるのかしら?」

真姫「そうね……次の曲はフラメンコ調がいいんじゃないかしら……」

花陽「えっ?オススメのふりかけ?そんなこと考える前にまずは白いご飯を……」

焦点の定まらない目で何か呟いとる。揺さぶったら帰ってくるやろか?

アリト「スゲェな。もうこれが終わった後のことを考えてるなんて」

凄いのはあんたの頭や。

アリト「ま。走ったし一旦休憩にするぞ。そうだな。あそこの川ででも遊んできたらどうだ?」

川「」ゴォォォォォ

にこ「ここで、遊べと?」

海未「さあ、せっかくの休憩です。思いっきりはっちゃけましょう!」

凛「やるにゃー!」

絵里「やややるわよ!」

穂乃果「穂乃果は森林浴でもしとこっかな……」

海未「何を言ってるのです!穂乃果。そーれっ」

海未ちゃんが穂乃果ちゃんの手を引いて……

穂乃果「がばっごぼがばっっ」

穂乃果「ぷはっうーみーちゃーん?沈めてやるー!」

海未「やれるものならやってみなさい?」

絵里「希も来なさいよ?」

希「そ、そうやね。ものは試しって言うし」ぽちゃ

川「」シュゴォォォォォ!

あかん。あかんでこれ

希「ウチはにこっちと向こう側に行ってしまった2人の面倒でもみとこうかな」

絵里「つれないわね……ま、いいわ。休憩時間だもの。各々好きなように過ごせばいいわ」

あ、また穂乃果ちゃん流された。
海未ちゃんはあんなとこでよく楽しく遊べるなあ。

アリト「安全性は心配しなくていいぜ。一応俺がライフセーバーとしてここで見とくけどな」

アリト「矢澤はあそんでこなくていいのか?」

絵里「」
穂乃果「」
凛「」

海未「これで、満足したぜ……」

休憩時間に何息上げとるんや。

アリト「さて。休憩もできたろうし次、行くぞ!」

鬼か、アンタは。

真姫「よいしょっと。やるのね」

花陽「頑張るよ。あれ?穂乃果ちゃん達疲れちゃってるの?」

真姫「だらしないわね」

にこ「それちょっと前までのあんたらだってこと忘れないようにね」

ところでにこっちはウチらがお散歩に行っとる間、何を話しとったんやろ。気になるけど……
聞かんとこ。

【アリト教官の熱血特訓中 。ギラクとアリトの山中特訓をイメージして下さい】
アリト「よっし!今日はこの辺で良かったか?園田」

海未「私としてはまだ燃え尽きていないのですが明日以降のことを考えるとこのくらいが妥当かと」

ちょ、明日もやるん?

凛「明日もここで特訓するの?凛、今度は熊を伏せる特訓したいにゃー!」

絵里「断崖絶壁で精神統一もしてみたいわね」

穂乃果「何でもいいからバンジージャンプしない?」

真姫「こいつら、頭のネジ外れてるわよ」

アリト「はっは!やる気あるじゃねえか!だが生憎毎日使うわけにはいかねぇんだ。いいとこ週一ぐらいだろうな」

花陽「週に1回だけならまだなんとか……」

希「まあ、ソリッドビジョンとはいえ山ん中で練習できる機会はないしええかもな」

にこ「じゃ、最後にいつものやるわよ」

穂乃果「いつもの?」

にこ「ほら、いつも最後に踊ってるじゃない」

真姫「ヴエェェここで踊るの?」

絵里「ハラショー。アウトドアステージね」

凛「アリト先生は特別席で堪能できるから幸運にゃー!」

アリト「おおっ!そいつぁいいや。俺、μ'sのことは知らねえがこの特訓に付いてくるってことたぁ相当のやり手だろうからな。楽しみだぜ!」

海未「知らなかったのですか。なら尚更良い機会です。やりましょう。曲は……」

穂乃果「ねえねえ!折角だから新曲、やってみない?」

真姫「でも……」

希「ええんとちゃう?いい感じに完成してきたしたった1人とはいえお客さんもいるし」

花陽「さあ、そうと決まればポジションにつこう!衣装はジャージだけど……」

絵里「衣装は無理だけどステージはソリッドビジョンを変えれば何とかなるわ」

穂乃果「ええ?折角だし山のステージでやってみようよ!」

海未「ですが……

アリト「仲がいいんだな。μ's」

にこ「それだけは自信を持って言えるわ」

アリト「へぇ。懐かしいな。俺も昔を思い出すぜ」

【しばらくお待ちください】
結果、ソリッドビジョンはそのまま山のステージやることになったんや。恐らく後にも先にもこんな自然のステージでやることはないんやろなあ。

穂乃果「じゃ、行くよ!聞いて下さい」

8人『これからのsomeday!!』

『まーだまだまだまだこれからっ!』ジャーン!

アリト「おお…こりゃ凄えな。こんなびっくりしたのは久しぶりだ」

海未「褒めていただき、光栄です。ですがまだこの歌は未完成」

アリト「そうなのか?」

絵里「私達スクールアイドルに完成系はありませんから」

絵里ち、かっこいい!

アリト「へえ、なんかデュエルみたいだな!」

絵里「??」

アリト「いや、デュエルに限ったことじゃねえけどみんな完璧を求めて強くなる。でも鍛えていけばいくほど完璧でない部分が見えてきてそれを埋めるために……そうしてく内にどんどん強くなってくんだよな!」

花陽「さすがアリト先生。熱いです」

真姫「海未が男になったらこんな感じなんでしょうね」

アリト「そうだ。さっきのステージでも十分伝わってきたが俺の特訓では最後、集大成としてあることをするんだ」

穂乃果「あること?」

大体何かは見えとるけど。

アリト「デュエルしようぜ?それが1番集大成として手っ取り早い!そうだな…矢澤!俺とデュエルしな」

にこ「え。にこぉ!?」

にこ「何でにこなのよ。海未とか絵里とかいるじゃない!」

アリト「俺は今回の特訓、お前が1番良い目をしてたと思ってんだ。何ていうかな。『本気』を見たんだ!」

にこ「本気なら尚更海未の方が」

アリト「つべこべ言わずにとっととやろうぜ。お前の『本気』を見せてくれ。それともあれか?実はただのチキンだったってやつか?」

分かっとるなあ。にこっちって煽るとめちゃくちゃのせやすいんや。

にこ「言ってくれるじゃない。にこがどれだけ本気か、見せてやろうじゃないの。何でデュエルで見せるかは分からないけどね」

せやな。ウチも分からん。でもそれは

穂乃果「にこちゃん。考えるものじゃないよ。感じるものなんだよ!」

アリト「いいこと言うじゃねえか。人間、心がぶつかり合って初めて分かることも多いんだ。さ、やるぞ!」シャキン(デュエルディスクセット)

にこ「なるほど。流されてみるのもたまにはいいわね」シャキン(デュエルディスクセット)

アリト「それじゃルールを守って」

にこ「楽しく!」

2人「「デュエル!!」」

にこLP8000
アリトLP8000

凛「アリト先生のデュエルディスクかっこいいにゃー!」

アリト「だろ?昔鳴らしてた頃からの愛用品だ。先攻、後攻はコイントスで決めるぞ。星空、コイントスお願いな」

凛「はーい!」

アリト「俺は表だ」

にこ「じゃ裏ってことになるわね」

凛「コイントス!表にゃー」

アリト「よっしゃ!じゃあ後攻をとるぜ。改めてデュエルスタートだな」

にこ サイド

T1 にこ

にこ「にこのターン。エンド」手札5

T2 アリト

アリト「ノーガードでターンエンドか。度胸あるな。俺のターン!ドロー!『BKヘッドギア』を召喚!」

ヘッドギアA1000

アリト「『ヘッドギア』は召喚に成功した時デッキから『BK』1体を墓地へ送ることができる!『BKグラスジョー』を墓地へ送る!」

アリト「バトルだ、『ヘッドギア』でダイレクトアタック!」

にこLP7000

アリト「カードを3枚伏せてターンエンド!」
手札2 ヘッドギア 伏せ3

T3

にこ「3枚も伏せて準備はばっちりってところかしら?ドロー。にこのフィールドにモンスターが存在しないので『聖刻竜トフェニドラゴン』を特殊召喚するわ」

穂乃果「あ!穂乃果も使ってるカードだ!」

にこ「でも穂乃果のとはちょっと違うわ。にこは『トフェニドラゴン』をリリース、『氷帝メビウス』をアドバンス召喚!」

アリト「聖刻帝か。渋いデッキを使うじゃねえか」

にこ「『トフェニ』がリリースされた時の効果、続いてメビウスがアドバンス召喚に成功した時の効果ね。」

にこ「メビウスの効果で両端の伏せカードを破壊」

アリト「おっと伏せカードオープンだ。『激流葬』!フィールドのすべてのモンスターを破壊するぜ!」

にこ「悪いけど消えるのはあんたのモンスターだけよ!速攻魔法『禁じられた聖槍』。『メビウス』の攻撃力を800下げ、このターンこのカード以外の魔法、罠を受けなくさせるわ!」

アリト「なら俺はそれにチェーンして『強欲な瓶』だ」

にこ「……もう発動するカードは無いわ。」

メビウスが破壊したカードは1枚は強欲な瓶。もう1枚がセットされてたスキルプリズナー。フリーチェーンだったけど、伏せカードを全部剥がせたって考えれば上出来ね。

にこ「デッキからバニラドラゴン族モンスター、『ラブラドライトドラゴン』を特殊召喚するわ。攻守は0になるけどね」

にこ「レベル6の『メビウス』と『ラブラドライドラゴン』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!」

にこ「エクシーズ召喚!魔を薙ぎ払う守護兵ランク6『セイクリッドトレミスM7』!」

トレミスA2800

にこ「『トレミス』の効果発動。ORUを1つ使い墓地の『トフェニ』を回収するわ」

BKにはベイルとか言う面倒くさいのがいるけどその程度で攻撃の手を緩めてちゃ甘すぎるわ。

にこ「『トレミス』でダイレクトアタック!セイクリッドシャワー!」

アリトLP5200

アリト「だがおれが戦闘ダメージを受けた時手札の『BKベイル』を特殊召喚し、受けた数値分ライフを回復するぜ!」

ベイルD1800
アリトLP8000

にこ「やっぱり持ってたわね。使わせただけでも良かったかしら?」

アリト「打たれ強さには自信があるからな。俺のライフに傷付けるのはそう簡単じゃねえぜ!」

にこ「そうでなくっちゃね。ターンエンド」
手札4(トフェニ)トレミス

T4 アリト

アリト「俺のターン!手札から『BKスイッチヒッター』を召喚!」

スッチヒッターA1500

アリト「『スイッチヒッター』の効果発動!墓地から『グラスジョー』を」

にこ「……手札から『エフェクトヴェーラー』を捨てて効果発動対象は『スイッチヒッター』」

アリト「墓地の『スキルプリズナー』を除外しこのターン『スイッチヒッター』を対象にするモンスター効果を無効にする!」

にこ「そうね。展開の要であるこのカードを無効にされたら痛いもの」

リードブローとかを守る前にスキルプリズナーを使わせることができたわ。

アリト「その感じだと、俺に『スキルプリズナー』を使わせたって感じだな。お互い出し惜しみは出来ねーな」

アリト「レベル4の『ベイル』と『スイッチヒッター』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

アリト「熱き闘士の魂を受け継ぐ新たな勇者の勇姿を見よ!ランク4『BK新星のカイザー』!」

カイザーA2300

アリト「『BKシャドー』は俺のフィールドの『BK』エクシーズからORUを1つ取り除き特殊召喚できる!来い!」

シャドーA1700

アリト「『シャドー』と『グラスジョー』で2体目の『カイザー』をエクシーズ召喚!」

にこ「ガタイのいい男が2体。何だか暑苦しいわね」

アリト「それがいいのさ。魔法カード『エクシーズギフト』!2体目の『カイザー』からORUを2つ取り除きカードを2枚ドロー!ちなみにこいつはコストじゃない」

アリト「つまり『グラスジョー』の回収効果は発動できる!墓地から『ベイル』を回収させてもらうぜ!」

アリト「『カイザー』は1ターンに1度俺の手札か墓地の『BK』1体をこのカードのORUにできる!墓地の『グラスジョー』を1体目の、『ヘッドギア』を2体目のORUにする!『カイザー』は自分のORUの数×100攻撃力がアップする!」

カイザーA2400
カイザーA2400

にこ「色々やってるけど結局『トレミス』の攻撃力は越えられてないじゃない」

アリト「自ら殴りにいくだけが戦いじゃないぜ?2枚伏せてターンエンドだ」
手札1(ベイル)カイザー2体 伏せ2

T5 にこ

妙ね。前のターンのアリトの展開。そして回収したカード。カイザーの攻撃力は帝モンスターと同じ。
攻撃もそれ以外の除去もどんと来いってつもりかしら?そんな風にされるとにこ、燃えてくるのよねえ!

にこ「ドロー!まずは『トレミス』の効果でORUが多い方の『カイザー』を手札に戻してもらうわ!」

アリト「やっぱそうくるよなぁ!永続トラップ『エクシーズヴェール』!こいつの効果でORUを持ったエクシーズは相手の効果の対象にならない!」

にこ「やっぱりその手のカードを伏せてたわね。ならば『トレミス』をリリース!」

にこ「現れよ、帝の長、『邪帝ガイウス』!」

ガイウスA2400

アリト「帝のエースモンスターか!それで『エクシーズヴェール』を割る気か!」

にこ「誰が『エクシーズヴェール』を、折角にこにも旨味があるカードなのに。にこはその伏せカードを除外するわ!」

アリト「確かにそいつは相手にも働くカードだ。伏せカードは『ミラフォ』。破壊されるぜ」

にこ「おっと。それだけじゃないわ。『ガイウス』の効果にチェーンして手札の『イリュージョンスナッチ』の効果も発動!」

アリト「もうチェーンはないぜ」

にこ「じゃあ処理に入るわね。『イリュージョンスナッチ』を特殊召喚し属性、種族、レベル、をアドバンス召喚したモンスターと同じにする!」

スナッチ☆6 闇 悪魔

アリト「除去された上にまた同じレベルのモンスターが揃いやがった!」

にこ「にこにーの流れをそう簡単にぶった切られると思わないことね!レベル6の『イリュージョンスナッチ』と『ガイウス』の2体でオーバーレイ!2体目の『トレミス』をエクシーズ召喚!」

トレミスA2800

にこ「『トレミス』の効果でORUを1つ使い墓地の『ガイウス』を手札に戻す。ターンエンドよ」
手札3(トフェニ ガイウス)トレミス

とはいえカイザーに手を出しにくいのも事実。ここはちまちまバックを割りながら少しずつ攻めていくしかないわね。

T6 アリト

アリト「俺のターン!俺は1体目の『カイザー』の効果を使い墓地の『シャドー』をORUにする。そして『紅炎の騎士』を通常召喚」

紅炎の騎士

にこ「効果といいステータスといいあんたのデッキと相性ピッタリね。でもそれだけじゃにこの『トレミス』は突破できないわ」

アリト「ああ。無論、それだけでは無理だな。バトルフェイズ、ORUを補充した方の『カイザー』で『トレミス』を攻撃!ニュージェネレーションナックル!」

カイザーA2500vsトレミスA2800

アリトLP7700

アリト「まず強制効果である『紅炎の騎士』、チェーン2で『カイザー』の効果。さらに手札の『BKベイル』の効果も発動だ」

アリト「『ベイル』を特殊召喚しダメージを回復」

アリト「『カイザー』は相手によって破壊された時そのORUの数だけ墓地から『BK』を復活させる!今、俺の墓地の『BK』は2体!」

アリト「『グラスジョー』と『スイッチヒッター』を復活させる!ジェネレーションバトン!」

アリト「そして『紅炎の騎士』の効果でデッキから炎属性モンスター1体を墓地に送る。俺が墓地に送るのは『グラスジョー』」

アリト「この効果はチェーン1。よって『グラスジョー』の効果は問題なく発動できる!墓地から『シャドー』を回収」

穂乃果「なーんか今日やたらチェーンが組まれるねえ。ドルベ先生といいアリト先生といいそういうの好きなのかな?」

海未「教師ですから」

意外ッ!教師はどS!いや、意外でもないか

にこ「『スイッチヒッター』の効果を使わずたくさんモンスターを展開したけど意味があるのかしら?あんたが張ってくれたトラップのおかげで『トレミス』も耐性を持ってるんだけど?」

アリト「ああ。ありがたく使ってくれよ?が、そいつだけでこの状況を突破できるか?レベル4の『グラスジョー』、『ベイル』『スイッチヒッター』、『紅炎の騎士』でオーバーレイ!」

にこ「4体のモンスターでエクシーズですって!?」

アリト「ゴーシュ!テメエの魂は不滅だぜ!集いし戦士たちの魂が最強無比の伝説戦士を呼び起こす!エクシーズ召喚!」

アリト「ランク4『No.86HーCロンゴミアント』!」

ロンゴミアントA1500

おい、セスタス使えよ

凛「ロンゴミアント怖い怖い怖い怖い」

あんたのが怖いわよ。

アリト「ORUが4つあるこいつは戦闘では破壊されず、攻守を1500上げ、このカード以外の効果を受けず、そして『相手はモンスターを召喚、特殊召喚できない』!」

ロンゴミアントA3000

穂乃果「何その怖い効果」

希「ロンゴミアント怖い怖い怖い」

アリト「『カイザー』で墓地の『カイザー』をORUにする。これでターンエンドだぜ!」
手札1(シャドー) カイザー(ORU 2) ロンゴミアント(ORU 4) エクシーズヴェール

T7 にこ

ここに来て最悪のやつが出てきたわね……1ターン遅らせられるのがどれだけ響いてくるか。

にこ「ドロー。」

とりあえず手札だけでも整えておくか

にこ「『トレミス』の効果で墓地から『イリュージョンスナッチ』を回収。守備表示に変更してターンエンドよ」
手札5(トフェニ ガイウス イリュージョンスナッチ)トレミス

アリト「『ロンゴミアント』は相手のターンが終わるごとにORUを1つ取り除く。俺は『ベイル』を取り除く」

T8

アリト「俺のターン!魔法カード『増援』!デッキから『スイッチヒッター』を手札に加え、召喚!効果で墓地から『ベイル』を特殊召喚」

アリト「レベル4の『ベイル』と『スイッチヒッター』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

アリト「魂に秘めた炎を拳に宿せ!ランク4
『BK拘束蛮兵リードブロー』!」

リードブローA2200

アリト「バトル!まずは『リードブロー』で守備表示の『トレミス』を攻撃!ライトニングファースト!」

リードブローA2200vsトレミスD2000

アリト「『ロンゴミアント』!プレイヤーにダイレクトアタック!ヒロイックレジェンダリーサンダー!!」

にこLP4000

アリト「ターンエンド!」
手札1(シャドー) ロンゴミアント(ORU 3)リードブロー(ORU 2) エクシーズヴェール

アリト「『エクシーズヴェール』は確かに矢澤にも恩恵が働く」

アリト「が、だからと言って破壊しなかったのはまずかったな!」

海未「先生の場にはあらゆるカードに対する耐性を持った『ロンゴミアント』、戦闘、効果に強く対象耐性を得た『リードブロー』」

希「除去のほとんどを対象をとるものに頼っているにこっちには硬すぎる壁やね」

アリト「今こそお前の本気が試される時だな!さあ、どうする!」

獅子は我が子を谷に突き落とすって言うっけ。
にこ的には危なすぎると思うけど。
考え方を変えると『自分が目立つステージを整えて貰ってる』てことになるのよね!

T9

にこ「本気、冗談言わないでよ」

にこ「こんなの……」

にこ「踊りながらでも勝てるわ!にこのターン!」

アリト「はっ!まだまだ余裕そうじゃねえか!だがそれもどこまで通じるか!!」

にこ「海未。さっきあんたは『ロンゴミアント』はあらゆるカードに対する耐性を持ってると言ったわね」

にこ「ORUが4つの『ロンゴミアント』ならそれは正しい……」

にこ「でも3つだったら!?どうなるのかしらね!」

にこ「このカードはあんたの場のモンスター1体をリリースして特殊召喚できる!」

にこ「あんたに最高のプレゼントをあげるわ!『ロンゴミアント』をリリースして『サタンクロース』を守備表示で特殊召喚!」

サタンクロースD2500

アリト「」顔芸

にこ「にこのフィールドにモンスターがいないことで手札から『トフェニ』を特殊召喚。リリースしてそうね。面白いもんを見せてあげる」

にこ「こいつの名前を知ってるかしら?『闇帝ディルグ』!」

にこ「こいつは任意効果。なので『トフェニ』、『ディルグ』とチェーンを組むわね。その次に『イリュージョンスナッチ』」

にこ「『スナッチ』を特殊召喚、『ディルグ』の効果で相手の墓地のカードを2枚まで除外し相手のデッキトップからカードをその分だけ墓地に送る」

にこ「さて、あんたのミスは『グラスジョー』をORUとして逃さなかったこと。『グラスジョー』2体を除外してもらうわ」

墓地に送られたカード

七皇の剣
ソウルチャージ

希「あちゃー」

アリト「ナンテコッタ……」涙目

にこ「デッキから『ラブラドライドラゴン』を特殊召喚」

にこ「手札の『ガイウス』を除外して『闇の誘惑』。カードを2枚ドロー」

にこ「『所有者の刻印』で『サタンクロース』は返してもらうわね」

にこ「『サタンクロース』と『イリュージョンスナッチ』でオーバーレイ!」

にこ「エクシーズ召喚!ブチ抜け!『ガントレットシューター』!」

ガントレットシューターA2400

にこ「『ガントレットシューター』はORUを1つ使い相手モンスター1体を洗濯し破壊できる」

にこ「この効果にターン1制限はついていない。さあ、吹っ飛べ!リードブロー!オラオラオラオラァ!」

アリト「遊馬!遊馬なのか!」

リードブローA1600

にこ「昔を思い出したかしら?『ラブラドライドラゴン』と『ディルグ』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

にこ「遥か彼方の希望へと諦めずに手を伸ばせ!『No.39希望皇ビヨンドザホープ』!」

ビヨンドザホープA3000


にこ「『ビヨンドザホープ』がエクシーズ召喚した時相手モンスター全ての攻撃力を0にする!ホープワールド!」

リードブローA0

にこ「墓地の光属性、『エフェクトヴェーラー』と闇属性『ラブラドライドラゴン』を除外し『カオスソルジャー開闢の使者』を特殊召喚!」

にこ「バトル!『開闢の使者』で『リードブロー』を攻撃にこにー開闢剣!」

アリト「もうリードブローにORUは残ってねえ。破壊される……」

アリトLP5000

にこ「『開闢』はバトルで相手モンスターを破壊した時続けて攻撃ができる!開闢にこにー剣、第2波!」

アリトLP2000

アリト「なるほど。お前の本気、伝わったぜ。だがこれはちっとばかりやりす

にこ「『ガントレットシューター』でダイレクトアタック!『フィンガーミサイル』!」


アリト「手を緩めねえところがナッシュそっくりだぜ……」

アリトLP0

にこ win!

真姫「何というか、これは……」

絵里「ハラショー、としか言いようがないわね」

海未「サタンクロースとは……にこもいかしたカードをデッキに入れますね」

にこ「どう?にこがちょっと本気を出せばこれくらいどうってことないんだから!」

アリト「なるほどな、俺の目に狂いはなかった」

アリト「(道理でピンポイントで七皇の剣を落としロンゴミアントを攻略するわけだ)」

アリト「お前のお前達μ'sの強さが分かった。ははっ!負けたのに清々しい気分だぜ!」

凛「(きっとトラウマになって感覚がショートしたんだにゃ)」

アリト「今回の特訓はここまで!各自今日はしっかり休めよ、じゃ、解散!」

8人『お疲れ様でした!』

アリト「矢澤……」すっ

にこ「何?」

アリト「いや、何でもねえ。別に急を要することじゃないしな」

にこ「そう。なら話さないでよ。あんた、教師の割にもしかして頭悪い?」

アリト「……否定はできねーな!でもっ」

アリト「お前らだって人のこと言えないだろ?それにそーゆーやつらの集まりだからこそ、μ'sは今の形になったんじゃないのか?」

アリト「今日初めてμ'sを見て……全員集合ってわけじゃねえけど分かった」

アリトのやつ、そこまでわかって……海未と面識があるから知っててもおかしくないのかしら?

アリト「お前がそこまで心配する程μ'sはやわじゃない。俺が責任を持って保証する」

アリト「だからお前はお前のやりたいようにやれ。時間は待ってはくれないんだ。やりたいことやっさりきったもん勝ちだぞ!俺とのデュエルみたいにな!」

にこ「……そうね。あんたがそう言うんならきっとそうよ」

凛「にこちゃーん!帰りに川で遊んでくにゃー!」

海未「休めと言われたでしょう!せめて遊ぶならプールにしなさい」

絵里「遊ぶこと自体は否定しないのね……」

凛「じゃあプール行こうよ!」

穂乃果「うん!行こうよ!」

まきぱな「「いこうよ!(道連れが欲しい)」」

たまにはこの馬鹿達の馬鹿騒ぎにのってあげるのも……悪くないわね。

にこ「いいわ。にこが特別に行ってあげる!」

にこ「……希、あんたも一緒に行きましょ!」

希「ふふっにこっちがそう言うなら」

希「(逆ににこっちは凄く真っ直ぐで真面目なんよ。だからウチが面倒くさくても仲良くしてくれた)」

希「(大好きやで、にこっち)」

【翌日 μ's部室】

にこ「駄目。何もやる気がしない」

希「」チーン

絵里「にこが一番はしゃいでいたものね。プールって全身の筋肉を使うしお陰で今日になっても全く疲れがとれないわ」

海未「」チーン

凛「凛、初めて体育に行きたくないって思ったよ」

花陽「」チーン

真姫「昨日は……まあ1度くらいハメを外すことがあってもいいんじゃない?」

穂乃果「」チーン

穂乃果「スタープラチナ!」

にこ「うっさい!」

穂乃果「ピカァァ!?」

全く……乗ったにこが馬鹿だったわ。これじゃ三馬鹿に入れられても文句言えないわね。

絵里「ちょっとおトイレで席外すわね」ガチャ

……

真姫「ねえ、にこちゃん」

真姫「アリト先生と。何話してたの?」

にこ「……」

にこ「あれあれ?真姫ちゃんもしかして私とあいつがいい雰囲気になったとでも勘違いしてるぅ?」

真姫「別に……いやって言うかあんな真面目な顔で話してたら普通誰だってそう見えるもの……」

にこ「真姫ちゃんてば教師と生徒のイケナイ恋愛とかイメージしちゃうの?きゃ〜おっとめ〜!」

真姫「ばっ別にそこまで言わなくても……わわっ」バタンッ

にこ「それに?にこはまだ男を探す年齢じゃないし?」

真姫「……だよねえ」

にこ「ねえいい加減離れてくんない?」

穂乃果「(とんでもないものを見てしまった。真姫ちゃんがにこちゃんを押し倒してる)」

その後にこまきならぬまきにこというカップリングがLDS女子内で話題になり薄いブックス!が大量に作られたとか何だとか……

本日はここまで!
聞いてくれよジャン。>>1はゴールデンウイークが4日しかなかったんだ。

>>70
希は妨害されない限り最強クラスですね。
もちろんリチュア1キルはメインウェポンではありません。
不審者は結構メインキャラとして出すんですけどデッキが被るんだよなあ

>>71
ありがとうございます。今回は少し意識してみました。

刃君もそうだったけど中々どうして持ち主のテーマのエースが活躍しない。
にこちゃんのデッキは主が思いついた聖刻サタンクロースなるわけわからんアイデアをいじったものです。

では遅い時間に見ていただいた方々。誠にありがとうございます。ノシ

やはりテンポよく投稿されると読みやすいな
今後もこれくらいのペースで出来たらたのんます

唐突にあらすじを話す兄さんは嫌いだ・・・

カードを洗濯して破壊したら本当に破壊されそう

すまないナッシュ。>>80の直後の話が抜けてたんだ...
>>80の直後
にこ「にこに流されて来いと?」

アリト「流されるのも楽しいもんだぜ。それにお前行きたそうな顔してただろ」

にこ「どうでもいいでしょ?」

アリト先生は観察力あるなあ。ウチでも中々気づかなかったのに

アリト「そうなんだけどさ。別に東條が見てるからわざわざ矢澤まで残る必要があんのか?って思ってさ」

にこ「あるわよ」

アリト「あるんだ」

にこ「あんたがライフセーバーするって言ってたけど別ににこもここで伸びてるやつの面倒を見るだけじゃないわ」

にこ「誰かが見てないと危なっかしいのよ。あいつらは。希も含めて」

危なっかしい?そうやろな。ウチも同じこと思ってたわ。

真姫「うん……はっ!私は何を」

花陽「ううん。すっきりした!」

希「2人とも、帰ってきたんやな!そうや、お散歩せえへん?にこっちも……」

にこ「それは今日だけじゃない。いつもよ。ここにいるあいつらがこれからどんな方向に転がっていくか…一番怖いのは誰も気づかないうちに間違った道に進んでるってこと」

真姫「真面目な話をしてるみたいね。にこちゃんにしては珍しいけど。水を差すのも悪いし3人で行きましょ?」

花陽「そうだね。でも凄いなあ。これソリッドビジョンなはずなのに全然それっぽさを感じない」

希「技術も進化したなあ。地面の質感まで再現しとる」

真姫「雰囲気崩れるわよ?……そうだ。今度みんなで山にでも行かない?」

希「ええなあ。今回はそれの予習と言ったとこか」

花陽「穂乃果ちゃん達は川遊びの花陽達は山遊びの予習だね!川はここまで激流だとは思わないけど……」

川「」ゴォォォォォ

絵里「凛、今度こそ葬り去ってやるわ」

凛「海未ちゃんバリアー!」

海未「からの園田ドロップ!凛、あなたが壁になりなさい!」

穂乃果「ばががっごばうぁっ!園田ァァァ!」

真姫「楽しそう……ね?」

乙乙
にこにーのデッキ面白いね

【LDS高等部 生徒会室】絵里 サイド

絵里「ふぅ。今日の仕事はここまでね。皆、お疲れ様」

……

希「今日は大変やったなー」

絵里「そうね。文化祭が近くなったて本格的に動き始めたからね」

私達が文化祭で披露するつもりでいるこれからのsomedayはもうほぼ完成していて、あとは細かいミスをなくすだけになった。
早い内から練習していて正解だったわ。

絵里「さて。明日はちゃんとμ'sの方にも顔を出したいところだけど」

希「うーん。ちょっと厳しいかもなー」

絵里「穂乃果達には悪いけどまた6人で練習してもらうことになるかしら」

もちろん家に帰ってから自分で振り付けを忘れないように復習はするわ。でもやっぱりこの段階まできたら全員で合わせないとあまり効果のない気がするから。

絵里「あ、そうだ。この仕事、今日の内に終わらせてしまってはどうかしら?」

書類に目を通し判子を押すだけの作業だ。ちょっと量が多いだけで難しいことじゃない。

希「だーめ。絵里ち。またそうやって無理しようとする」

絵里「でもぉ」

希「それで体調崩したら元も子もないやろ?健康が第一や。それに、ウチも手伝うから。今日は帰ろ?」

絵里「そうね。希の言う通りだわ。今日はこの辺で帰りましょ。鍵は私が閉めとくわ」

そう言う希も色んな仕事掛け持ちしてて無理してるじゃない、とは言えなかった。

【翌日 昼休み】

海未「沢渡。いつものようにメトロノーム役をお願いします」

沢渡「相変わらず扱い酷いな……はいはいやればいいんでしょ」

文句を言いながらもちゃんと従ってくれる沢渡君。見習わせたい人はいっぱいいるわね。

沢渡「5、6、7、8……」

沢渡「やっぱ、星空と高坂が少し速いぞ。素人目から見ても分かるくらいだからはやく直しとくべきだと思うぜ」

沢渡君にメトロノーム役を任せたのはそれこそただの雑用じゃなく、彼の相当良いリズム感を買って出たからなの。
選んだのは穂乃果で穂乃果自身そこまで意識してるのかどうか分からないけど、真姫や海未はある程度気づいていたのでしょうね。

沢渡「ん。直ってきた。問題は明日になるとまた元通りにならないことだな。いらないところで形状記憶するなよ?」

凛「沢渡に言われなくてもばっちり覚えこむにゃー!」

穂乃果「う、うん。ダイジョウブダヨ」

穂乃果はちょっと不安そうだけどまあなんとかなるわね。

希「そろそろ予鈴やなあ。この辺でお開きにしよか」

真姫「そうね。次の授業に遅れたくないし」

海未「……希、絵里。今日の放課後も」

絵里「ごめんなさいね。生徒会の仕事が忙しくて」

希「にこっちも。μ'sの事務を任せっきりですまんなぁ」

にこ「あんたらにはあんたらの仕事があるでしょ?当たり前のことよ」

絵里「今日、明日の内に急ぎの仕事は終わらせるからそれ以降は放課後も参加できるようになるわ」

穂乃果「そっか……お仕事頑張ってね!」

花陽「あまり急ぎすぎて無理しちゃダメだよ」

絵里「ありがとう。じゃ、今日の放課後も頑張ってね」

花陽や希の言う通り、無理はいけない。かといって体調ばかりに気を配っては仕事が終わるのが遅くなって放課後の練習に合流できなくなってしまう。難しいところね。

沢渡「……」

【LDS 中等部 ラウンジ】

刃「ふー。何処もかしこも文化祭の準備だっつって慌ただしいぜ。まるで落ち着けやしねぇ」

北斗「ここが唯一の憩いの場所だね。僕達だけ休憩するのも虫が悪いんだけど」

刃は緑茶を、北斗はアイスコーヒーを片手に語り合う。飲み物にはその人の嗜好が出るものだ。

刃「そーいや。最近真澄の顔を見ねえな。いつもこの時間にはここにいるはずなんだが」

北斗「知らないのかい?彼女、中等部の生徒会長だから今が一番忙しい時期なんだよ」

刃「へー。あいつ生徒会長なんかしてたのか。確かに、向いてそうだなあ」

沢渡「む。休憩に来たら憎たらしい顔が2人も並んでやがる」

北斗「これはこれは。僕らに一向に勝てない沢渡シンゴ君じゃあないか」

沢渡「憎まれ口は相変わらずだな。お互い榊遊矢に負けた身だろ?席空いてるなら座るぞ」

北斗「悪いね。今からここにカバンを置こうと」

沢渡「どうせそこまで高いものじゃないんだ。気にするな。」よいしょっと

刃「憎まれ口は北斗も沢渡もお互い様だけどな。沢渡も文化祭前だってのに暇な口か?」

沢渡「生憎、俺は忙しい人間でね。今日はたまだ時間が余ったからここに来ただけさ」

刃「お前も真澄同様最近ここに顔出してなかったな。生徒会か実行委員でも入ったか?」

沢渡「まさか。俺がそんなことする人間に見えるか?」

北斗「見えない」

この間。わずか0.1秒。断言の中の断言である。

沢渡「って光津真澄もいないのかよ……」

北斗「真澄に何か用かい?」

刃「オメェの用なんか真澄は相手にしねぇと思うが?」

沢渡「俺の用じゃねえよ」

北斗「沢渡ともあろうものが他人のために行動?明日は大雨かもね」

沢渡「尤も俺の自己満かもしれないけどな……そして北斗、いっぺん殴らせろ」

とか言いながら実際には殴れないあたりがやはり沢渡である。ここがラウンジでなければ胸ぐらを掴むくらいはするだろうが。

刃「俺らから真澄に伝える、じゃダメなのか?」

沢渡「いや、お前らじゃダメだな。遅過ぎるかもしれない。せめて光津真澄が何処にいるか分かりゃいいんだがな」

北斗「うーん、そうだね。確信は持てないけどとりあえず生徒会室でも当たってみなよ。そういうのとは縁のない沢渡君は場所がわからなかったかな?」

この男。どこまでも煽ってくる。

沢渡「(かっちーん)それくらい知ってらあ。じゃ用は終わった。お前らも少しは文化祭のために身を削ったらどうだ?」ガラッ

北斗「何だったんだい?あいつ。いつものちゃらけ顏がないから気持ち悪かったぞ」

刃「風の噂だがあいつLDSのアイドルデュエリストチームの小間使いに抜擢されたらしい」

北斗「ふーん。あの沢渡がねぇ。ま、小間使いってあいつに取ってはいい社会体験になるんじゃないかな?でもアイドルデュエリストチームなんて贅沢だねぇ」

刃「どこかまでは知らねえがな。あいつ意外と手先が器用なところがあるし使いっぱにするには適任だろうからな」

北斗「何だか忙しそうにしてる沢渡を見てると僕らが遅れをとってしまってるように見えるなあ」

刃「かといって俺らに手伝えることはねぇしな」

文化祭。それはあまりにも多忙でありながら全員に均等に仕事を回さず、偏ってしまうある意味では欠陥行事である。

絵里 サイド

絵里「ふぅ。このエリアの展示品のチェックは終了ね。美術部員の皆、手伝ってくれてありがとう」ガチャ

絵里「さて。やっと生徒会長に戻れるわね」

希「今日はやたらと動き回る仕事が多いなあ」

絵里「この前のプールの筋肉痛もまだ回復しきっていないのにね。重い荷物を運ぶのが少ないのが救いかしら?」

会長に負担をかけるわけにはいかない、と率先してやってくれる子が多くて助かるのだけどちょっと悪い気もするわね。
希はよく人の厚意には甘えない方が失礼、というけど。

【高等部生徒会室前】

絵里「あら?誰かいるのかしら?」がちゃ

希「鍵かけるの忘れとったからなぁ」


真澄「あ……」

絵里「中等部生徒会長の、光津真澄さん、ね」

真澄「勝手に入ってしまいすいません。書類を高等部の生徒会長まで持ってくるように言われて、それで鍵が開いていたので……」

絵里「ありがとう。鍵を閉めなかったのはこっちの失態だから気にしなくていいわ。遠慮しなくていいのよ。座って?」

真澄「ありがとうございます。……私が持ってくる前からたくさん書類があるんですね」

絵里「ああ。散らかっててごめんなさいね。これ全部文化祭の未処理の案件なの」

真澄「こんなにたくさん……」

希「ははは。よくあることやで?光津さんとこも大変やろ?」

真澄「はい。ですが絢瀬会長ほどではないです」

真澄「なので、私にも手伝わせてもらえないですか?」

絵里「光津さん……」

希「絵里ち?」

絵里「ありがとう。一緒にやってもらえるかしら?」

真澄「勝手に入ってしまいすいません。書類を高等部の生徒会長まで持ってくるように言われて、それで鍵が開いていたので……」

絵里「ありがとう。鍵を閉めなかったのはこっちの失態だから気にしなくていいわ。遠慮しなくていいのよ。座って?」

真澄「ありがとうございます。……私が持ってくる前からたくさん書類があるんですね」

絵里「ああ。散らかっててごめんなさいね。これ全部文化祭の未処理の案件なの」

真澄「こんなにたくさん……」

希「ははは。よくあることやで?光津さんとこも大変やろ?」

真澄「はい。ですが絢瀬会長ほどではないです」

真澄「なので、私にも手伝わせてもらえないですか?」

絵里「光津さん……」

希「絵里ち?」

絵里「ありがとう。一緒にやってもらえるかしら?」

絵里「友達になりたい。ね……」

真澄「そうなんです。でもなんて言って、どんな顔して会いに行けばいいのか分からなくて……っ」

希「確かに出会いとしては良くない感じやなぁ誰かさんみたいに」

絵里「うぐ、今はどうでもいいでしょう。そうね……あなたに足りないもの、それは」

絵里「その人……柊柚子さんを知らなさ過ぎるということ。他デュエル塾の生徒なら尚更ね」

絵里「ならば導き出される方法はただ一つ!」

【2日後 放課後 屋上】

真姫「沢渡君。今日は珍しく遅かったわね」

にこ「ま、さ、か、μ'sより優先する用事がある、なんてことはないでしょうね?」

花陽「まあまあ2人とも。沢渡君。毎日毎日、ありがとう」

沢渡「小泉と高坂ぐらいだぜ……素直に感謝してくれるのはよ……」

凛「凛も沢渡にとーっても感謝してるにゃー!」

沢渡「お前はわざとかそうじゃないか時々物凄い毒舌が飛んでくるから嫌なんだよ!」

凛「狙って言ってるよ?」

沢渡「」(無言のエアゴーグル)

海未「すいません。遅れました。弓道部に顔を出していたので」

海未「……やはり今日も絵里と希は来ていませんか」

穂乃果「お仕事忙しいんだって。もうそろそろ終わるって言ってたけど」

海未「そうですか……」(チラッ)

沢渡「(?今、明らか俺の方見たよな。後で用でもあるってのか?)」

海未「では今日来れる分は揃いましたので6人でポジションのチェックをしましょう。沢渡」

沢渡「はいはい。じゃ、比較的詰まりやすい2番の始まりのところからだな」

…………

穂乃果「よしっ!今日の練習はおしまい!」

真姫「6人で、だけど1番しっくり来る出来だったわ」

花陽「練習の成果だね!」

にこ「じゃ、あんたら汗しっかり拭いてあんまり寄り道せずに帰るのよ?」

5人『はーい!』

海未「沢渡、ちょっといいですか?」

沢渡「何だ?親友の高坂に頼むと面倒くさいことになるのか?」

海未「そうですね。あまり波風は立てたくないので」

海未「この頃絵里と希、特に絵里の行動がおかしいんです」

沢渡「(おいおいこれって)」

海未の話の内容はこうだ。

最近絵里が中等部生徒会長の『光津真澄』を連れ出して何やらストーキング紛いのことをしている。ということ。しかも相手は他デュエル塾の塾生だそうだ。

沢渡「(普通に聞いたらスキャンダルもんだろ、これ)」

絢瀬絵里も光津真澄も、今沢渡が『自己満足かもしれない自分のためじゃない用事』の鍵となる人間だ。それが……

沢渡「(何で2人してストーカーしてんだか……)」

これが穂乃果や他のμ'sメンバーに知れ渡るとちょっと厄介なことになる。
海未がどこからその情報を得たかは敢えて聞かないでおいた。

絵里 サイド

絵里「さて、一昨日は柊さんの放課後の行動範囲を、昨日は柊さんの行きつけの喫茶店をチェックしたわ」

絵里「今日、知るのは柊さんの食べ物以外の好みよ」

真澄「えっと……絢瀬会長」

絵里「何かしら?」

真澄「やはり何か間違っているのでは?」

【一昨日】

絵里「ストーキングよ!!」

真澄「す」

希「ストーキング!!?」

希「んなあほな絵里ち。正気か?」

絵里「正気よ。あの子の事が知りたい。でも直接話しかけるのは何だかなーって感じだから仕方ないじゃない!」

絵里「そんな時、最も有効なのはその人を尾行し、秘密裏に情報収集を行うことよ」

真澄「ですが、それは……」

絵里「大丈夫。この賢い、可愛いエリーチカに任せなさい。何かあったら全て私が責任をとるわ」

希「あんな真澄ちゃん。絵里ちの言うこと鵜呑みにしたらあかんで?」

真澄「……いえ、やってみます」

真澄「可能性を感じたから!」

【昨日】

希「なあ絵里ち。威勢良く言ったはええけど」

希「はたから見れば違法行為やで?」

希「その子……柊さんがもし傷ついたら、光津さんも傷つくことになってまう」

希「友達どころの話じゃなくなるで?」

絵里「大丈夫よ、希」

絵里「何があってもいいように最終手段は用意してあるのだから」

【今日】

絵里「昨日も言ったでしょう?心配いらないわ」

真澄「!来ました」

絵里「なるほど。ファンシーショップ『予想GUY』ね。良いチョイスよ。あの店品揃えがいいのだけど意外と知られてなくて……」

真澄「入りましたよ」

絵里「おっと。さ、私達も入るわよ」

【ファンシーショップ 予想GUY】

柚子「バニラコーナーは……あった」

柚子「(ここのお店。アユちゃんが言ってた通りバニラモンスターの品揃えに関しては右に出るものがないわね)」

柚子「(あまりサイズが大きすぎるのも困るわよね。キーホルダーサイズの……)」

柚子「(あっ!丁度いいのがあったわ)」

絵里「なるほど」

真澄「(通常モンスターのマスコットが好きなのね。光属性天使族のバニラと言えば……)」

絵里「なるほど……ふーん」

これはプラン変更かしら?速めに『最終手段』を使わせてもらおうかしら。

絵里「出ましょう。店の影で隠れて次の動向を伺うわ」

真澄「……はい」

絵里「……オッケーよ。次はこの角を」

絵里「ここを曲がって……」

絵里「ストップ」

…………

柚子「?」ピクッ

柚子「誰か…いるの?」

柚子「このカードは」つジェムナイトフュージョン

柚子「まさか……光津真澄!!」

真澄「!!!(絢瀬さんがいないっっっ?何でっ!??)」

柚子「視線を感じると思ったらまさかあなただったとはね」

柚子「私の周りを嗅ぎまわって何のつもりかしら?」

柚子「融合コースのトップともあろうお方が」

真澄「ち、違う……私はただっ」

柚子「どう違うのか、教えて?」


絵里「そうね。違うわ」

柚子「あなたは……」

絵里「LDS高等部生徒会長……」

絵里「絢瀬絵里よっ!」ドンッ

絵里「彼女には私から強く『お願い』してあなたの身辺調査をしてもらったの」

柚子「何で、何でそんなこと!」

絵里「そうね。舞網チャンピオンシップの前にLDS文化祭でちょっとしたデュエルの公式試合をやることはご存知かしら?」

絵里「そこで完璧な勝利を彼女に与えるためよ」

柚子「」ビクッ

絵里「聞くところによるとあなたは最近目覚ましい成長を遂げている」

絵里「この前こそ光津さんは勝ったかもしれない。でも次は?そうとは限らないわ」

絵里「こんな小さな塾にウチのトップが負けたとなればウチの名前に傷がつく」

絵里「そうなっては困るもの」

柚子「あなた……何てことを!」

絵里「この世のなか。勝利したものが正しいの」

絵里「何か言いたいことがあるのなら私を倒してからにするのね?」シャキン

柚子「上等よ!」シャキン

柚子「ルールを守って」

絵里「『楽しく』」

2人「「デュエル!!」」

絵里LP8000
柚子LP8000

T1 絵里

絵里「先攻は私が貰うわ」

うわっ何この手札……

絵里「『成金ゴブリン』発動。1枚ドローしあなたに1000ライフを与えるわ」

柚子LP9000

絵里「永続魔法『補給部隊』を発動。裏側でモンスターをセットしてターンエンド」
手札3 裏守備 補給部隊

T2 柚子

柚子「私のターン!手札から『幻奏の音女アリア』を召喚!」

アリアA1600

柚子「さらに『アリア』を墓地に送り魔法カード『トランスターン』を発動!」

柚子「『アリア』と種族、属性が同じでレベルが1つ高いモンスターを特殊召喚する!」

柚子「今こそ舞台へ、『幻奏の音女エレジー』!」

エレジーA2000

柚子「『エレジー』には2つ効果があるわ。1つは特殊召喚された『幻奏』モンスターを効果の破壊から守る効果」

柚子「もう1つは特殊召喚されたこのカードが表側で存在する限り私の天使族の攻撃力を300ポイントアップさせる効果よ」

絵里「『エレジー』は『トランスターン』によって特殊召喚された。2つとも効果を受けられるわね」

エレジーA2300

柚子「カードを4枚伏せてターンエンド!」
手札0エレジー 伏せ4

T3 絵里

絵里「あら?攻撃してこないのね」

柚子「熱くなるだけじゃデュエルに勝てないわ」

絵里「いきりたって攻めてくれれば良かったものを、私のターン!」

恐らく確実にアリアエレジーをしてくるでしょうからもうなりふりかまってられないわね。

柚子「永続トラップ『強化蘇生』!墓地の『アリア』をレベルを1つ、攻守を100あげて特殊召喚!」

アリア☆5 A1700

絵里「メインフェイズ、『電池メン ボタン型』を反転召喚するわ」

柚子「なるほど。もし攻撃していたら2ドロー+リクルートされてましたね。抜け目ない」

絵里「お褒めに預かり光栄ね。『ボタン型』のリバース効果。デッキから同名以外のレベル4以下『電池メン』を1体特殊召喚する」

絵里「現れなさい、『電池メン 角型』!」

角型A1000

絵里「『角型』は召喚、特殊召喚、反転召喚に成功した時、デッキから『電池メン』1体を手札に加えることができる」

絵里「私が手札に加えるのは『充電池メン』よ」

柚子「待って下さい!『角型』の特殊召喚成功時にトラップ発動、『激流葬』!」

柚子「フィールドのモンスターを全て破壊します!」

げ。この状況だと私のモンスターだけ一方的に破壊されるのね。

絵里「でも『補給部隊』の効果でカードを1枚引くわ」

絵里「カードを2枚伏せてターンエンドよ」
手札4(充電池メン) 補給部隊 伏せ2

T4 柚子

柚子「あなたこそそれだけ手札があって結局フィールドにモンスターを残せなかった」

柚子「あなたの実力が見透かされますね」

柚子「自らが出るのではなく他人を利用する」

絵里「言ったでしょ。最終的に勝てばいいのよ。あなたはまだ私に勝利していない。説教をする権利なんて無いわ」

柚子「……ドロー。バトルフェイズ、『アリア』でプレイヤーにダイレクトアタック!」

絵里「こっちも『強化蘇生』を発動させてもらうわ。対象は当然『角型』」

絵里「『角型』の効果でデッキから……」

柚子「速攻魔法『禁じられた聖杯』!『角型』の効果を無効にします!」

絵里「……やってくれるじゃないの」

柚子「バトルを続行。『アリア』で『角型』を攻撃!」

絵里「『補給部隊』の効果でカードを引かせてもらうわ」

柚子「『エレジー』でダイレクトアタック!」

エレジーA2300
絵里LP5700

絵里「私がダメージを受けた時、手札を1枚捨てて『ダメージコンデンサー』を発動するわ」

絵里「私が受けたダメージは2300。その数値以下の攻撃力のモンスター、『燃料電池メン』を特殊召喚するわ」

燃料電池メンA2100

柚子「ターンエンド!」
手札0 アリア エレジー 伏せ2 強化蘇生

T5 絵里

絵里「私のターン。ライフを500払って手札から魔法カード、『充電器』を発動」

絵里LP5200

絵里「墓地から『電池メン』1体を特殊召喚する。私が復活させるのは『電池メン角型』」

絵里「その効果にチェーンして『急速充電器』を発動。対象は『単4型』と『ボタン型』」

柚子「トラップ発動!『アーティファクトの神智』!」

絵里「『アーティファクト』も混ぜてるのね……幻奏で戦うデュエリストじゃなかったかしら?」

柚子「……勝つためです。デッキポリシーには反していません。」

絵里「……チェーンはないわ」

これ、デスサイズを出されたら致命傷ね

柚子「私はさらにチェーンして『積み上げる幸福』を発動」

あれっまだあるの?

柚子「ではカードを2枚ドロー。デッキから『アーティファクトデスサイズ』を特殊召喚し」

デスサイズA2200→2500

絵里「やはり、ね。『急速充電器』で『単4型』と『ボタン型』を回収、『充電器』の効果で『角型』を特殊召喚」

コンデンサーのコストで捨てていたのよ

絵里「『角型』のサーチ効果でデッキから『燃料電池メン』を手札に加えるわ」

絵里「『デスサイズ』を特殊召喚するとは姑息な手を使ってくるのね」

柚子「エクシーズやシンクロモンスターの中にはアリアとエレジーを突破できるモンスターがいることくらい知っています」

絵里「ふぅん。ある程度はできる子じゃない。モンスターをセット」

絵里「1枚伏せてターンエンドよ。ターンの終わりに『角型』は破壊されるわ。『補給部隊』の効果で1ドローね」
手札5燃料電池メン 裏守備(燃料電池メン 充電池メン 角型 ) 補給部隊 伏せ1

真澄「(柚子……絢瀬会長を徐々に追い詰めている)」

真澄「(会長の言う通り柚子は進化している)」

真澄「(それなのに、私は……)」

T6 柚子

柚子「私のターン!ライフを1000支払い『簡易融合』を発動!」

柚子LP8000

柚子「エクストラデッキよりレベル5以下の融合モンスター『重装機甲パンツァードラゴン』を特殊召喚!」

絵里「融合も使うのね」

柚子「同じことを言わせないでください。勝つためです。レベル5の『パンツァードラゴン』と『アーティファクトデスサイズ』でオーバーレイ!」

柚子「2体の光属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!ランク5、『セイクリッドプレアデス』!」

プレアデスA2500→2800

あ、やばい。

柚子「『プレアデス』の効果発動!ORUを1つ使いセットモンスターを手札に戻してもらうわ」

柚子「バトルフェイズ、『エレジー』で『燃料電池メン』を攻撃!」

絵里LP5000

柚子「『アリア』と『プレアデス』でダイレクトアタック!」

絵里LP300

絵里「『補給部隊』の効果で1ドロー。残念だったわね?あと少しで勝てたというのに」

柚子「今、追い詰められているのは誰だか、考えた方がいいですよ。カードを1枚伏せてターンエンド」
手札1 プレアデス アリア エレジー 伏せ1 強化蘇生

危ない危ない。オネストを引いていたら死んでたわ。
しかもちゃっかり取り除いたオーバーレイユニットは『デスサイズ』だし……ホント、光津さんに負けた時とは段違いね。
いくら手札が多いからっていい加減余裕かましたハッタリも通用しなくなるところ。でも
光津さんの言葉を借りると、彼女の目はまだくすんでいるわ。

柚子 サイド

『あなたの目、くすんでるわよ』

突然、真澄の言葉が頭に飛び込んできた。
そう、私は彼女に負けてから強くなる道を模索し続けた。
融合はまだ練習中だから次に目をつけたのはアーティファクトを使ったエクシーズ召喚だ。
でも……自信がなかった。

ううん、何考えてるの。今はこの下衆野郎のLDS高等部生徒会長、絢瀬絵里を倒せばいいだけ。フィールドは私の圧倒的有利にあるわ。
なのに……何なの?あの人の落ち着いた態度は。

まさか……伏せカードが蘇生カードではないことも見抜かれている?
いや、もしそうだとしてもプレアデスで……
いや、あれだけ相手の手札があれば……!

絵里「光津さんの言葉、見事に今も当てはまるわね」

絵里「『あなたの目、くすんでるわ』」

絵里「別にアーティファクトを使うことを否定するわけじゃないわ」

絵里「強くなるために色んなカードを混ぜてみるのは当然のこと」

絵里「おっと、続きは私が勝利してからにしましょう?ドロー、手札から魔法カード『ポルターガイスト』を発動」

絵里「このカードの発動と効果は無効にされない。あなたのフィールドの魔法、罠1枚を手札に戻してもらうわ」

柚子「ここでアーティファクトのメタカードを……!」

絵里「たまたまよ。安全に『虚無空間』とか厄介なカードを戻したいと思ったから入れただけ」

柚子「……何でこんなに躊躇いもなく発動できるんですか」

絵里「?」

柚子「もし私が『リビングデッド』を伏せていたら?それは無駄打ちに終わってしまう。」

絵里「そうね。でもそれも『勝つ為』なのよ。そして『勝つ為』に取った手段なら堂々としていなさい」

絵里「『ポルターガイスト』で伏せカードを手札に戻すわ。チェーンはあるの?」

柚子「……ありません」

絵里「なら、それにチェーンして速攻魔法『禁じられた聖杯』、もうチェーンしないのなら『サモンチェーン』も発動させてもらうわ」

絵里「このターン、3度の通常召喚ができるようになり『プレアデス』の効果はこのターン無効になる」

柚子「『デスサイズ』を出したとしても問題なかった、ということですね。でもアリアエレジーは突破できない!」

絵里「まずは伏せてあった『携帯型バッテリー』を発動。墓地の『角型』と『燃料電池メン』を特殊召喚」

絵里「『角型』の効果でデッキから『単4型』を手札に加える。私のフィールドに『電池メン』が2体以上存在するので『燃料電池メン』を特殊召喚」

どんなにやってもこの布陣は突破できないはず……いや、できてしまう!デスサイズの時は結果的に防げたからでも今は……!
また、また負けるの?しかもこんな人に!!

絵里「『角型』をリリースして『充電池メン』をアドバンス召喚。このカードが召喚に成功した時同名以外の『電池メン』」

絵里「最後の『燃料電池メン』を特殊召喚するわ」

柚子「これで、ビヨンドザホープを出されたら……」

絵里「そうね。勝てる。でもそれだけじゃ物足りないわ。徹底的に潰さないと。あなたのような人はね(あと、にこと被っちゃうじゃない)」

絵里「私はレベル6の『燃料電池メン』3体でオーバーレイ!3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」

絵里「森を守る戦士、『妖精騎士イングナル』!」

絵里「『イングナル』の効果発動!ORUを2つ取り除きこのカード以外の全てのカードを手札に戻す」

絵里「ちなみにこの効果の発動に相手はカードの効果を発動できないんだけどね」

絵里「さあ、あなたの自慢の鉄壁の布陣を丸裸にしてやるわ!フェアリースパイラル!」

駄目。もう私に手は、残されていない。

絵里「どうかしら?なす術なくすべてを失った感想は。これがあなたが必死になって得た力なのかしら?」

何も、言い返せない。こんな、ど外道相手なのに。

絵里「2度目の通常召喚。『単4型』を召喚。このカードが召喚に成功した時手札か、墓地の同名モンスター1体を特殊召喚できる」

絵里「最後の通常召喚『単4型』をリリースし手札に戻った『充電池メン』をアドバンス召喚。デッキから『角型』を特殊召喚するわ」

絵里「皮肉なものね。希望の名を持つ者があなたの希望を断つなんて。レベル4の『単4型』と『角型』でオーバーレイ」

絵里「エクシーズ召喚、『No.39希望皇ホープ』。カオスエクシーズチェンジ『CNo.39希望皇ホープレイ』」

本当に皮肉ね。遊矢にも……真澄にも合わせる顔がない。折角、

絵里「カオスORUを1つ使うごとに攻撃力を500上げ、相手モンスターの攻撃力を1000下げる効果があるのだけど実はこれ『相手モンスターがいなくても』発動できるのよね」

嘘……!

絵里「全部使って1500攻撃力アップ」

ホープレイA4000

絵里「ジャストキルとはキリがいいわね。『充電池メン』、『イングナル』、『ホープレイ』の順にダイレクトアタック」

柚子LP0

折角、仲良くなろうと思ったのにこんなに酷くて弱い子じゃ、だめよね。

絵里 サイド

柚子「……私は負けた。負けたものに説教をらする権利はないんでしょう」

柚子「でも言わせてよ!何でそんなに強いのに何でそんなことしかできないの!?」

柚子「そんなことしなくても勝てるじゃない、完璧な勝利って何?そこまでして何を求めるっていうの?」

柚子「ねぇ、教えてよぉ」


絵里「……私も弱いからよ」

実際あんなに手札があったのにアリアエレジーを突破する手段がなかったのだからね。

柚子「嘘っ!」

絵里「弱いからこそより完璧を求める……それ以外に理由なんてないわ」

真澄「絢瀬さん……さすがにそろそろもういいのでは」

柚子「はっ?」

真澄「ごめんなさい。今までの絢瀬さんは全て演技なの。本当は悪い人じゃない」

柚子「えん、ぎ?」

真澄「跡をつけたのも私があなたのことを知りたいと思ったから」

真澄「絢瀬さんはストーキングの罪を全て被ろうとして、それで……」

真澄「本当にごめんなさい。必要もないのに2人を傷つけてしまった」

うーん。最後の方は楽しんでたからちょっと何とも言えないけどこの方法は最適解ではなかったかな。

柚子「何で……」

真澄「だからあなたのことを知ろうと……」

柚子「そう、何で知りたいと思ったの?」

真澄「っ仲良くなりたいと思ったからよ!!」

柚子「え……?」

真澄「今回のデュエルを見て、あなたは本当に強くなってるって分かった」

真澄「それに対し、自らの強さに自惚れて研磨することを怠った弱い人間だけど!」

真澄「あの時のデュエルであんなこと言ってしまったけど!」

真澄「あなたと、仲良くなりたいと、友達になりたいと思ったからよ……!」

柚子「私も、同じよ。真澄」

柚子「絢瀬さんが言うように『勝つ為』に新しい戦術を導入した。それなのに勝てず、威勢を張ったのにみっともない姿を見せてしまった」

柚子「こんなに弱い私だけど仲良くしてくれる?」

柚子「もし仲良くなってくれるなら」

柚子「これ、受け取ってほしいな……」

やっぱり、それは『ジェムナイトガネットキーホルダー』。柊さんの方からもアプローチをかけようとしていたのね。

真澄「これは……!」

柚子「あなたのデッキのマスコットよ。不満だった?」

真澄「不満、なわけないじゃない!ありがとう、ありがとう、柚子」

柚子「こちらこそ、ありがとう。そしてよろしくね、真澄」

柚子「文化祭でも舞網チャンピオンシップでも負けないんだから!」

うん。いい友情ね。

希「えーりーち?」

沢渡「なーるほどなぁ?お前も高坂に負けず劣らず1人でどうにかする面倒くさい人間のようだなぁ」

絵里「チカァ!?」

希「ちょっとこの件について、『お話』しよか?」

沢渡「人の迷惑って言葉、教えてやるよ」

こんなのってないわ!あんまりよ!
ダレカタスケテェ

真澄「柚子、もう1人、お礼を言う人がいるわ」

柚子「そうね。お互い、弱さを自覚できてそれでも仲良くなれるんだって教えてくれた人」

2人「「絢瀬さん……あれ?」」

真澄「いない……」

柚子「不思議な人ね」

【後日 LDS】

真澄「いつから気づいていたのですか?」

絵里「デュエルの方?友情の方?」

真澄「両方です」

絵里「そうね。後者は簡単よ。お店で物を買う時、必ず2つセットで買っていた」

絵里「榊君へのものかもしれないけれど私独自の柊さんリサーチの結果、それはないと分かったわ」

真澄「え?独自の?」

おっと、口を滑らせわ

絵里「決定的なのは昨日のファンシーショップね」

絵里「前者は、デュエル中に確信に至ったのよ。デュエリストのカンってやつかしら?」

真澄「カン、ですか?」

絵里「デュエル前から何か不安に思っているところがあるな、とは思っていた」

絵里「光津さんの弁明と柊さんの不安の払拭を同時に行おうと思ったらこんな下衆な人間を演じることになってしまったわ」

真澄「ふふっ」

絵里「そうね。随分滑稽だったでしょうね」

真澄「実は絢瀬さんも不器用なんですね」

絵里「チカッ!?」

真澄「ストーキングって方法を取った時から気づいていました。ああきっとあなたも私と同じなんだなって」

真澄「だからこそ、あなたに頼りたいって思ったんです」

真澄「結果、頼って正解だった」

真澄「それと、厚かましいですがあと1つお願いしていいですか?」

絵里「!?いいわよ。できる範囲で、だけど」

真澄「私と……友達になってくれませんか?」

真澄「絵里さん」

その質問は予想外だった。頼り、頼られるその関係で終わると思っていた。

絵里「……喜んで!!」

きっと不思議な夢が始まる。ううん、夢で終わらせないわ。



にこ「(よかったじゃないの、絵里)」

にこ「(ここのアンタは周りから頼られることしかなかったそれ以上は踏み込めなかった人間)」

にこ「(でも、μ's以外にも見つけたようね。それ以上の関係になれる人をーっとお!)」

絵里「?誰かいるのかしら?」

真澄「いえ、誰も?」

絵里「そうね」

【後日 放課後 屋上】穂乃果 サイド

穂乃果「絵里ちゃんすごい!今まで放課後の練習に出てなかったのが嘘みたいだよ!」

絵里「ふふっ賢い可愛いエリーチカを甘く見ていたようね?」

真姫「やっぱりさすがエリーね。飲み込みが早い。誰かさん達とは違って」

穂乃果「うぐっ」

凛「滅相も無いにゃ...」

絵里「さあみんな、最後にもう一回合わせるわよ!」

花陽「絵里ちゃん。何かいいことでもあったのかな?凄く楽しそうにしてるけど」

希「せやなぁ。あったで?いいこと。絵里ちに聞いても恥ずかしがって答えてくれへんやろけどな」

絵里ちゃんも希ちゃんも問題なく踊りを完成させて、あとは文化祭を待つだけになりました!ことりちゃんが留学して初めてのμ'sとしてのライブ、絶対に成功させるぞ!

沢渡「結局俺は骨折り損だったんじゃないか!」

海未「まあまあ沢渡、誰にでも間違いはあるものです」

沢渡「目を逸らしながら言うんじゃないっ!ったく……」

沢渡「メンバー間での隠し事とか探り合いとかそういうのは金輪際無しにしろよ?」

海未「……そうですね。今回は結果は良かったとはいえ次この様な事が起こるとメンバーの不信に繋がるかもしれない」

海未「沢渡に疑われるような役を任せてしまったことも含めて謝ります」

沢渡「嫌に素直だな……」

海未「悪いですか?真姫やにこではないのです」

沢渡「ま、面倒くさい役割はもう慣れたからさ」

沢渡「別に気にすんな。ずっとそうされると気持ち悪いわ」

海未「沢渡……」

海未「歯を食いしばりなさい」

沢渡「何故だっ」


穂乃果「あれ?沢渡君と海未ちゃん何してるんだろ?」

絵里「仲が良いのよ、きっと。お互いに持っていないものを持っているから案外馬が合うのかもよ?」

穂乃果「うん!沢渡君もちゃーんとμ'sの仲間になってるね!」

絵里「ふふっ仲間、か……」

本日はここまで!
アリアエレジーってエアフォース、トリシューラ、烈旋くらいしか電池メンに手軽に入れられる突破方が思いつかない……
絵里ちも言ってましたがビヨンドでサンドバッグとか相手リリースだとにこにーと被ってしまうので出したら強烈な、イングナルさんの出番になりました。


実はホープレイサンドバッグもできたのは密に、密に。

>>95 基本そこまでこったストーリーではないのでぱっとプロットは思いつきます。
ただデュエルシーンがね。前回ならORU、今回はサーチ、サルベージしたカードの管理が大変だった。

>>96 きっとハルトもツンデレなんだ!(錯乱

>>97俺は装備魔法、『ラミネート加工』を発動!

>>99 にこ先輩のデッキは(エクストラ以外)安いカードで構築されてる…はず。
聖刻コンビと帝のランク6で攻めながら面倒くさい相手にサタンクロースを押し付けエクサビートルでも出して吸収。スティーラーも突っ込めばヴァルカンで再利用もできます。

聞いてくれよ、トーマス。バトルロイヤル編が近づくごとにちょっとずつ安価やコンマを入れようと思うんだ。
本編でもどう転ぶか分からないカオスな状況だったバトルロイヤル編の緊張感を再現してみたくなってね。
試験としてバトルロイヤル編で発動する特別イベントの安価をとります

【永遠フレンズ】 真澄、素良 ことりメインのイベント
【トラブルバスターズ】不審者、ユーゴー、凛メイン
【ふたりハピネス】遊矢、セレナ、穂乃果メイン

何を選ぶかで今後の展開が大きく変わります。見たいイベントをコメント欄に記入して下さい。
↓直下

ではまた。ステップジョニーはクールに去るぜ

ハピネス

ハピネス
ゅぅゃ見たい

花陽のデュエル飯はまだかあああぁぁぁー!!

トラブルも見たかったけどね

充電池→急速充電→レベルスティーラー→プレアデスとか?

眠くてボケてた
急速→燃料電池

>>127
>>125(特別イベント決定)のコンマでゾロ目が出たので今回かよちんをストーリーの根幹に関わる特別イベントに招待します。

花陽 サイド

??「お前もLDSか」

沢渡「ああそうだ!だが俺は今生憎忙しくてな。こんなところで足止めをくらっている暇なはいんだ」

??「ならばデュエルだ!!」

沢渡「おい!お前人の話を聞いていたのか!?」


お買い物の帰りにとんでもない現場に遭遇しちゃった……。
あわわわわ……どうしたらいいんだろう。

【何日か前 放課後 屋上】

海未「はい、今日はここまでです」

凛「珍しく沢渡が2日連続でいないにゃー」

希「怪我をしたみたいやね」

真姫「怪我?まあ沢渡君なら馬鹿なことして骨折ぐらいしそうだけど」

穂乃果「大変だねぇ」

花陽「えっと、そのことなんですけど!」

絵里「?何か沢渡君から聞いた事でもあるの?」

花陽「はい」

花陽「最近、不審者が舞網市内に出るそうなんです。この前風紀委員会で注意を呼びかけるよう言われて……」

穂乃果「あれ?かよちゃん風紀委員だったんだ」

凛「ジャンケンに負けちゃったんだにゃ……」

凛ちゃん、思い出させないでよお。

花陽「昨日病院にお見舞いに行ったんだけど多分沢渡君はその不審者に襲われたんだと思う……」

真姫「うちには来てないから多分赤馬中央病院の方ね。LDSの近くで襲われたんじゃないかしら?」

にこ「物騒な世の中になったものね……でも何で花陽が知ってるのよ」

花陽「沢渡君に聞いたんだよ?」

にこ「じゃなくて沢渡君が入院しているってことよ。何でにこ達は知らなくて花陽は知ってるの?」

花陽「たまたま先生が話してるのを聞いてそれで心配になって……昨日は頭がいっぱいになってたの。ごめんなさい。沢渡君もあまりに急なことで報告する余裕がなかったみたいで」

真姫「気にしなくていいわ。大切な仲間の1人が大怪我を負った、となれば」

絵里「今日みんなでお見舞いに行きましょう。沢渡君も喜ぶわ」

希「(多分嫌がるやろけどなあ。ツンデレさんらし)」

穂乃果「そうだね!お土産のメロンでも買って行こうよ!みんなでお金を出し合って!」

海未「割り勘前提ですか……たくさん持っていっても迷惑になるかもしれませんし少し癪ですがいい案かもしれません」

にこ「むしろお金持ちの坊ちゃんのお知り合いのお見舞い品を持って帰るくらいの勢いでいかないとね!」

希「にこっち?いくら何でもやっていいこととあかんことの区別くらいできるよね?」ワキワキ

にこ「うぐっ分かってるわよ、でも考えてみなさい?高級新米があるかもしれないのよ?」

希「………………あかんで?」

絵里「何で迷ってるのよ」

花陽「き、昨日は無かったけど、或いは!」ガタッ

海未「では、放課後は全員で赤馬中央病院に沢渡のお見舞いに行く、でいいですね?周辺に果物屋を知っています。美味しさについては折り紙付きのところですのでメロンはそこで買いましょう」

全員『はーい!』

ごめんなさいは知らせなかったことじゃなくて。
嘘をついちゃったことだけど。
花陽は今、μ'sのみんなとここにいるのが一番の幸せなんです。

【果物屋】

花陽「マスクメロンってやっぱり高いんですね……」

絵里「ううむ。アルバイトをしていない高校生1人には厳しいものがあるわね」

いつも花陽がお家で食べるメロンはアンデスメロンっていう安い品種だったんだね。

真姫「そう?これくらいふつ

にこ「(無言のにこにー)」

凛「沢渡だしアンデスメロン買って持っていってもバレないにゃー!」

穂乃果「凛ちゃんって沢渡君と仲良いけど時々酷いこと言うよね?」

海未「気持ちがこもっているかどうか、が大事ですが……凛、お金も気持ちの一種の基準にはならないでしょうか?」

凛「うん、分かったよ!それに半分冗談でいったから!」

希「せやねえ。じゃこの1番大きくて冷えてるこの子にしようかな?」

【赤馬中央病院 受付】

柚子「?絵里さん!お久しぶりです」

花陽「あ、遊矢君」

遊矢「小泉さん!ご無沙汰しています」

穂乃果「2人とも、知り合いなの?」

絵里「ええそうよ」

花陽「私は、入学式の日に忘れ物を拾ってもらったのがきっかけで仲良くなったの。2人も誰かのお見舞いに来たの?」

柚子「はい。遊矢の友達……?のお見舞いについていったんです」

にこ「ああ、沢渡君ね」

遊矢「知ってるのか?沢渡のことを」

柚子「こら、遊矢。相手は年上よ?」

遊矢「…………」

にこ「ねぇ?遊矢君、にこにーと握手してみない?」

にこちゃん、それだけで手に画鋲を仕込むなんて……ちょっと大人気ないよ。

遊矢「(やってしまった……)沢渡のことを知ってるんですか?じゃああなた達が沢渡の言ってた……」

にこ「そ、伝説のデュエリストアイドルチーム、μ'sよ!」

伝説って……いつもにこちゃんは大きく出るなぁ。

海未「まだ伝説には至っていませんが、あなたのご友人にはいろいろお世話になっています」

遊矢「あ、ああ。友達って言っていいのかな?沢渡の方は断固拒否してるみたいで」

穂乃果「嫌い嫌いも好きのうちだよ!」

遊矢「そうだといいんだけど…、それにしても不審者が俺そっくりのやつだったなんて」

真姫「榊君そっくりの人?」

遊矢「そう。だから沢渡に疑われちゃって。デュエルディスクとか色々見せてやっと俺じゃないって信じてもらえたんですけど」

にこ「遊矢君にそっくりな人ねぇ……大変ね、風評被害は」

柚子「(そう、あれは遊矢じゃない……)」

絵里「柚子さん?どうしたの?」

柚子「いえ、不思議なこともあるもんだなって。さ、遊矢。そろそろ私達は戻りましょ」

遊矢「そうだな。皆さん、ではまた今度」

穂乃果「ばいばーい」

凛「そっくりさんかー世の中には3人のそっくりさんがいるっていうからその1人かもしれないにゃー」

そっか。でもあの人が榊君に似ていたのはシルエットだけで多分見た目『だけ』だと冷静な判断ができたら間違わないと思う。
でも、あの人をどうしても遊矢君と見間違えてしまう。そんな何かがあったんだ。
【回想】
??「……」

花陽「榊……遊矢君?」

??「俺は榊遊矢ではない」

【病室】

凛「沢渡ー!お見舞いに来たにゃー!」

沢渡「おい、病院では少し静かにしたらどうだ?いくら個室が取れたとはいえ」

にこ「くそ、この金持ちが!」

こんなに広い個室を取れるあたりやっぱり市議会議員の人って凄く給料をもらってるんだなぁってちょっと憧れちゃう。

希「手と足を怪我しとるようやね?」

沢渡「骨折はしてないけどな。でもそれ以外にも色々やばいらしいから入院しろって」

真姫「自分の容態を把握してないのね」ハーッ

沢渡「仕方ないだろ?医者が言ってること難しすぎんだよ」

穂乃果「分かる分かる!フランス語だっけ?で書いてあるよね」

海未「ドイツ語、です」

沢渡「(英語だと思った)」

絵里「でも良かったわ、元気そうで」

沢渡「いや、実際そうでもないんだよな。何しろ意味の分からんままに襲われて怪我したんだからな。かなり戸惑ってる」

花陽「でも……大事にならなくてよかった」

沢渡「ああ。あいつもあいつで俺を倒したら変なこと言って消えやがったからな」

海未「榊遊矢のそっくりさん……ですか?」

沢渡「ああ。信じられないかもしれんがあの日何が起こったか。お前らにも話してやる」

絵里「何で上から目線……」

それが沢渡君だから仕方ないよね。でもありがとう。黙っておいてくれて

沢渡「(さて隠し事はなしだとか言っちまった割に隠してるんだよな、俺。何故か赤馬零児に口止めされてるのもあるけど)」

沢渡「(っていうか榊遊矢のそっくりな奴については話していいとか、どういう基準だ?)」

沢渡「その日俺はまあ買い物をしていたわけだ」

凛「前振りはどうでもいいにゃ」もきゅもきゅ

沢渡「おい!それは高◯屋の1本600円近くするバナナだぞ!」

穂乃果「すっごい美味しい!何々?100種類以上のバナナの特徴を取り入れたって……」

沢渡「お前らぁぁぁ」

海未「こら、話が進まないじゃないですか。沢渡、あの2人には後で厳しく言っておきますので続けてください」

沢渡「そいつの言ってることがさっぱり分からん。俺を見るなり、いや、LDSの制服らしきものを見るなり『お前もLDSか』って」

にこ「花陽が風紀委員会で聞いたっていう不審者、考えてた以上に危ない奴じゃない」

沢渡「そっから『奪われた仲間は、必ず奪り返す』とか言ってデュエルを挑まれて……てっきり人違いか何かだと思ったわ」

絵里「でも真実ならLDSにその不審者の仲間が囚われてるのよね。既に手を打っている、ということかしら?」

沢渡「それで俺がデュエルに負けたら急に消えるしさ。……その辺りは俺の意識も途切れ途切れだったが」

希「奇妙なこともあるもんやなぁ」

沢渡「話はそんだけだ。……で?お前たちは何を持ってきてくれたんだ?」

にこ「(ぷちっ)」

希「にこっち落ち着いて。ツインテールが別の生き物になっとるで」

穂乃果「メロンを買ってきたんだよ!マスクメロン!………………半分食べちゃったんだけどね」

凛「めちゃくちゃ美味しかったにゃー!もう安売りのメロンは食べられない!」

海未「あなた達?少しは人の話を聞いたらどうでしょうか?」

沢渡「なるべく穏便にな。重ね重ね言うがここは病室だぞ」

絵里「マスクメロン…ハラショー」

海未「沢渡……看護師さんに怒られたら全ての責任を絵里に着せてもいいですよ」

あはは、おトイレ行ってこようかなぁ。

真姫「全く、騒がなかったとはいえ大人気なさ過ぎるんだから」シャリシャリ

沢渡「園田も食べたけりゃ最初からそう言えばよかったじゃないか」モグモグ

海未「別に、私が食べたいのではありません。元々沢渡の見舞い品として持ってきたものを私達が食べてしまうのさえ失礼なのにあまつさえそれを3人で半分も食べてしまうとは」モグモグ

絵里「mne zhal…ごめんなさい」

凛「さらっとロシアキャラのアピールも忘れない絵里ちゃんはさすがだにゃ」

希「おっと?凛ちゃんはもう食べちゃあかんで?」

にこ「手グセの悪さはにこ並ね」アムアム

沢渡「それ褒め言葉か?……っていうかこれ美味いな。見舞い品にメロンが無かったからってのもあるが何もかもが非の打ち所がないぞ」

舌は肥えているだろう沢渡君にそこまで言わせるぐらいだから、凄くいいのを選べたみたい。やった。

【全員がメロンを完食するまでお待ち下さい】

沢渡「じゃ、今度は南国辺りのフルーツでも買って持ってきてくれよ?」

にこ「ドリアンをたっぷり送りつけてやるわ」

穂乃果「病室が大変なことになりそうだね…」

花陽「じゃあね。沢渡君。……えっと、お大事に」

【外】

??「ここでもない、か。大病院である故人1人くらい監禁されててもおかしくないと思ったが……」

希「(?何か視線を感じるやん?……気のせいか)」

【帰宅中】

凛「じゃあ、かよちん。くれぐれも気をつけて帰ってね」

花陽「うん。お家はもうすぐそばだけど油断はしないよ」

真姫ちゃんが帰る前にみんなに配ってくれた『最強の防犯ブザー』があるから少しは安心できそうだけど

凛「何かあったら凛がすぐに飛んでいくにゃー」

花陽「ありがとう。じゃあもし凛ちゃんに何かあったら花陽が助けに行くね。約束」

凛「うん、約束。じゃあまた明日」

花陽「また明日」


…………

??「!!!」

花陽「ピャァァ!!」

??「その物騒なもの(防犯ブザー)を降ろすんだ、いくらLDSとはいえ女を傷つけるのはいい気分がしないそれに……」

花陽「は、離れてください!もう、これを起動させますよ?」

ユート「君にそんな顔をして欲しくないんだ」

マスクとサングラスをとったその顔は……あの人でした。

ユート「やはり君は、花陽なんだな」

花陽「だからどうして名前を知っているんですか?」

ユート「……君に覚えはないのか」

哀しそうな顔をしてるけど全く覚えてないんだもん……そろそろ本当にブザーを鳴らして……

ユート「じゃあ、『ことり』は知っているな」

花陽「!!??」ガチャンッ

あっ、ブザーがっ拾わないと、でも、今この人ことりってことりちゃんの名前を!

花陽「ことりちゃんを知ってるんですか……?」

ユート「ああ」

花陽「ことりちゃんに何をしたんですか?」

不安と一緒に怒りがこみ上げてきた。何でだろう、自分でもびっくりするくらいに

ユート「??いや、ことりは俺たちの大切な仲間……」

花陽「やっぱり……」

『大切な仲間が囚われた』心境。それだけなら共有することができるね。

花陽「あなたは許せません!」(シャキン!)

ユート「くそっやはりLDSか!」(シャキン!)

ユート'sデュエルディスク『ARヴィジョン、リンク完了』

2人「デュエル!」

T1 花陽

花陽「先攻はもらいます!手札から『召喚僧サモンプリースト』を召喚!」

花陽「このカードは召喚に成功した時守備表示になります」

サモンプリーストD1600

花陽「『サモンプリースト』の効果を発動!手札の魔法カード、『ヒステリックサイン』を捨てデッキからレベル4モンスター、」

花陽「『ハーピィダンサー』を特殊召喚します!」

ダンサーA1200

ユート「(やはり、デッキはことりの言うように変わっていないのか)」

花陽「『ハーピィダンサー』は自分メインフェイズに私の風属性モンスターを手札に戻すことで手札の風属性モンスター1体を召喚できます」

花陽「『ダンサー』を手札に戻してチューナーモンスター『霞の谷の祈祷師』を召喚!」

ユート「(チューナーモンスターだと!?融合次元の犬のカードを、何故!?)」

花陽「レベル4の『サモンプリースト』にレベル3の『霞の谷の祈祷師』をチューニング!」

花陽「精霊の祈り、大地に届いて下さい!シンクロ召喚!レベル7『エンシェントフェアリードラゴン』!」

エンシェントフェアリーD3000

ユート「そのカードを出したということはフィールド魔法を使ってくるか!?」

花陽「もちろん。フィールド魔法『チキンレース』を発動します」

面白い効果を備えた新しいカードだけど基本的に私のデッキでの使い方はひとつ。

花陽「1000ライフを支払い、カードを1枚ドローする効果を選択します」

花陽LP7000

ユート「『エンシェントフェアリー』の効果でサーチを行えば実質1ドローか」

花陽「『エンシェントフェアリードラゴン』の効果発動!フィールド魔法を破壊し1000ライフを回復、その後デッキからフィールド魔法『霞の谷の神風』を手札に加えます」

花陽LP8000

花陽「2枚カードを伏せてターンエンド」

花陽「エンドフェイズ時、『ヒステリックサイン』の効果でデッキから『ハーピィチャネラー』、『ハーピィハーピスト』、『ハーピィの羽根箒』を手札に加えます」
手札5(ダンサー 神風 チャネラー ハーピスト 羽根箒)エンシェントフェアリー(守備)伏せ2

ユート「(1ターンでキーカードを手札に揃えてきたか……流石に花陽だ)」

T2 ユート

ユート「俺のターン。カードを5枚場に伏せる」

羽箒が手札にあるのを知っていながら全伏せ……?何を狙って……まさかアーティファクト!?

ユート「ターンエンドだ」
手札1 伏せ5

T3 花陽

でも……神風が1枚しかデッキに入れられない以上、最も警戒すべきサイクロンの可能性がある伏せカードは何としてでも除去しないといけない。
打たざるを得ない状況を作られてるっ

花陽「ドロー。手札から『ハーピィの羽箒』を発動!」

ユート「やはりそうくるか、チェーンしてトラップ発動」

やっぱり『アーティファクトの神智』!?

ユート「『ゴブリンのやりくり上手』だ」

え……?

ユート「チェーンがないのなら残り2枚の『ゴブリンのやりくり上手』、最後に『非常食』を発動させてもらうぞ」

やりくりターボっまさか初手に揃えていただなんて!

ユート「『非常食』でやりくり上手と俺の伏せカード全てを墓地に送り4000ライフ回復する」

ユートLP12000

ユート「そして『やりくり上手』3枚分の効果だ。今、墓地に『やりくり上手』は3枚ある」

ユート「3+1、4枚ドローし手札を1枚デッキボトムに戻す、を3回分」

花陽「運命力は、流石ですね」

ユート「俺の友人にテーマの同名キーカードを3枚初手にキープできる奴がいてね」

ユート「……今は君のターンだったな」

相手ターンなら手札制限もないし、次のターン手札11枚でスタートなんて……

花陽「フィールド魔法、『霞の谷の神風』を発動します」

花陽「『ハーピィチャネラー』を通常召喚」

チャネラーA1400

花陽「『チャネラー』の効果で手札の『ハーピスト』を捨て、デッキから『ハーピィダンサー』を特殊召喚」

花陽「『ハーピィダンサー』の効果で自分自身を戻して召喚」

花陽「この瞬間、『神風』の効果が発動します!デッキからレベル4以下の風属性『ジェネクスブラスト』を特殊召喚!」

花陽「『神風』に導かれし魔術師よ!私に勝利の風をもたらせ!」

ジェネクスブラストA1600

花陽「『ジェネクスブラスト』は特殊召喚に成功した時、デッキから闇属性『ジェネクス』を手札に加えることができます。『Aジェネクスバードマン』を手札に」

花陽「『チャネラー』を手札に戻して『Aジェネクスバードマン』を特殊召喚。効果で風属性を戻したため、攻撃力が500アップします」

バードマンA1900

花陽「レベル4の『ジェネクスブラスト』にレベル3の『バードマン』をチューニング!」

花陽「笑われてもいい、まっすぐな思いで正義を貫いて!シンクロ召喚!レベル7『パワーツールドラゴン』!」

パワーツールA2300

ユート「(パワーツールもデッキに入れてるのか……なるほど。ハーピィにはうってつけのカードがあったな)」

花陽「『パワーツールドラゴン』の効果発動!選ぶ3枚のカードは『DDR』、『継承の印』、『守護神の矛』!」

【裏向きになった3枚のカードがユートの前に表示されています】

ユート「真ん中だ」

花陽「……手札の『BF精鋭のゼピュロス』を捨て、装備魔法『DDR』!除外された『バードマン』を特殊召喚!」

花陽「『神風』を手札に戻すことで墓地の『ゼピュロス』を特殊召喚。400のダメージを受けます」

花陽LP7600

花陽「レベル4の『ゼピュロス』にレベル3の『バードマン』をチューニング!

花陽「シンクロ召喚!不屈の漆黒、『邪竜星ガイザー』!」

ガイザーA2600

ユート「(連続シンクロ……しかも対象耐性持ちか。『ダークリベリオン』とは相性最悪だな)」

ユート「(花陽は俺のことを覚えていない。だから恐らく無意識のうちだろうが……)」

ユート「(……分からん、な)」



花陽「伏せていた『リビングデッドの呼び声』を発動!対象は『ジェネクスブラスト』、特殊召喚時効果で『ジェネクスコントローラー』を手札に加えます」

花陽「『エンシェントフェアリー』を攻撃表示に変更」

花陽「ここでバトルフェイズ、全てのモンスターでダイレクトアタック!」

ユート「通すわけにはいかないな。手札の『バトルフェーダー』、そして墓地の『幻想騎士団シャドーベイル』の効果を発動する」

ユート「『シャドーベイル』をトラップとして扱わないモンスターとして特殊召喚、『バトルフェーダー』を特殊召喚しバトルフェイズを終了させる」

12000もライフがある上に防御カードまで……

花陽「メインフェイズ2、『ジェネクスブラスト』と『ハーピィダンサー』の2体でオーバーレイ!」

花陽「恵みの力、ランク4『ダイガスタエメラル』!」

花陽「レベル7の『パワーツールドラゴン』と『エンシェントフェアリードラゴン』でオーバーレイ!」

花陽「全機発進!ランク7『幻獣機トラゴサック』!」

花陽「『トラゴサック』の効果発動!ORUを1つ使い『幻獣機トークン』2体を展開します!」

花陽「『ダイガスタエメラル』の効果発動!ORUを1つ使い墓地の『ジェネクスブラスト』、『バードマン』、『エンシェントフェアリードラゴン』の3体をデッキに戻し1枚ドロー」

花陽「ターンエンド、エンドフェイズ時に墓地に送られた『ハーピィハーピスト』の効果でデッキから攻撃力1500以下、鳥獣族、レベル4モンスター」

花陽「『ハーピィチャネラー』を手札に加えます」
手札5(神風 チャネラー×2ダンサー ジェネコン)
サック(守備) エメラル(守備) ガイザー トークン×2(守備)リビデ(使用済み)伏せ1

とりあえずこれだけ展開しておけば次のターンも回ってくるはず。

【高坂家】

穂乃果「(!防犯ブザーが反応した!これは……かよちゃん!)」

prprpr!

穂乃果「もしもし海未ちゃん!?」

海未『はい。私のも反応しました。花陽に何かあったようです。……この信号は一定時間持ち主のそばを離れると鳴るタイプですね』

穂乃果「大変だよ!今すぐ向かおう!」

海未『(警察に任せるのがここは妥当。しかし今、状況は待ったが効くものではない)分かりました。他のみんなや警察に連絡を入れながら急いで向かいましょう』

穂乃果「(GPSが示す場所は……よしっ!)」

「」

穂乃果「(??今は急がないと!)」

T4 ユート

ユート「俺のターン。(エクシーズ次元の伝説の力。果たして俺の身に余るかどうか……)1枚カードを伏せ、魔法カード『手札抹殺』。互いのプレイヤーは手札を全て捨て、その枚数だけドローする」

花陽「そんなっ手札の神風が……」

ユートの捨てられたカード
紋章獣ツインヘッドイーグル
紋章獣レオ
紋章獣ベルナーズファルコン
紋章獣ユニコーン
ブレイクスルースキル
暗黒竜ゴラプサーペント
フォトンスラッシャー
スキルプリズナー

ユート「墓地に送られた『紋章獣レオ』の効果でデッキから『紋章獣アンフィスバエナ』を手札に加える」

ユート「伏せた魔法カード『高等紋章術』を発動!墓地より『紋章獣』を特殊召喚し、そのカードのみでエクシーズ召喚を行う」

魔法カードでエクシーズ召喚!?

ユート「墓地より『ベルナーズファルコン』と『ユニコーン』を特殊召喚し、オーバーレイネットワークを構築!

ユート「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4『ダークリベリオンエクシーズドラゴン!』」

ダークリベリオンA2500

穂乃果「見つけたっ!かよちゃん!」

海未「花陽!これは一体……」

凛「かよちん!無事!?」

花陽「みんな……!」

後ろの方から他のみんなも駆けつけてくるのが見える。良かった……間に合ってくれて……?

ユート「くそ、遅かったか!……?どうした、ダークリベリオン!」

ダークリベリオン「」

穂乃果「あれれ?穂乃果のデッキも光ってる!オッドアイズ……セイバー?」

オッドアイズセイバー「」

ユート「何だ、何が起こっている!……っく、光がますます強く……!」

穂乃果「わわっ!」バチンッ!

穂乃果ちゃんのデッキからセイバードラゴンが飛び出して

ユート「ダークリベリオンと反発を起こしている...?」

ユート「(俺の故郷を襲った融合の犬のドラゴンと似た反応だ。関係があるのか?)」

穂乃果「……眩しっっ!!」

そのまま強烈な光を発して……消えた。
気がついたらあの人……ユートさんも、ダークリベリオンもどこにも見当たらなかった。
そこにいるのはただ、呆然として立っている私達と

遊矢「何かあったんですか!?沢渡が急いで向かえって連絡してきたから……!」

柚子「絵里さん!これは一体……!」

絵里「分からないわ。でも、2体……いえ、3体のドラゴンとあなたのブレスレットが光ったことくらいしか」

花陽「遊矢君のドラゴンも?」

遊矢「はい。近づくにつれて光が強く……柚子のブレスレットの方はここについてから1回光って……」

希「花陽ちゃん。今デュエルしてた人って噂になってた不審者の」

花陽「うん……もうちょっとデュエルが続いてたら多分負けるところだったから、みんなが来てくれて良かった」

真姫「ところで花陽。何か隠し事、してない?」

花陽「ひゃう!?」

花陽「え、えーっと……はい、してました」

真姫「やっぱり。防犯ブザーを持たせておいて正解だったわ」

凛「凛ね。かよちんが嘘ついてるってなんとなく分かってたんだ。でも言い出せなくて」

海未「……とりあえず落ち着ける場所に行きましょう。事情聴取はその後にしてもらいます」

真姫「ここからだと私の家が近いわ」

【西木野邸】

真姫「つまり……?」

遊矢「やっぱり俺とソックリだったんだな……そしてあのドラゴンの名前が」

穂乃果「『ダークリベリオンエクシーズドラゴン』……」

遊矢「そして、高坂さんは『オッドアイズセイバードラゴン』を……俺の知らないオッドアイズを持っている」

遊矢「俺と同じ『オッドアイズペンデュラムドラゴン』、そして『オッドアイズドラゴン』もデッキに残っている……」

にこ「謎が謎を呼ぶばっかりね……」

真姫「そうね。でも今は分からないことが多すぎる。多分ここでジタバタしたところで何も起こらないわ」

絵里「どうにもできないってところね……不審者のカードだけが光ったのなら逃げるための策と見てとれるけど穂乃果や榊君のカード、柚子さんのブレスレットまで光りだしたとなると」

凛「多分、不審者さんも予想外のことだったんだにゃ」

花陽「凄く、驚いた顔をしてました……」

そして、悲しそうな顔を。ちらっとだけ花陽の方を見て、それで……
笑ってた。とっても綺麗に。

真姫「分かってる限りの情報だととりあえず不審者の脅威は去った、と考えていいのかしら?もちろん油断はできないけど、とりあえずはいつも通りの生活に戻る、と」

全員『……』

穂乃果「そうだね!真姫ちゃんの言う通りだよ!知らない人に気をつける、は普段からしてるでしよ?暗い顔しないで!」

希「穂乃果ちゃん……」

海未「やはり穂乃果は穂乃果ですね。こういう時あなたの天真爛漫さは大切です」

穂乃果「えへへーどやっ!」

絵里「もう、調子いいんだから」

【帰り道】

穂乃果「ねぇ、一つ約束しよう?」

穂乃果「μ'sの皆、沢渡君、遊矢君、柚子ちゃん……」

穂乃果「穂乃果達『仲間』はどんなことがあってもずっと『仲間』だっ、て」

穂乃果「それだけ!しんみりした話になってごめんね」

凛「凛はこっちの穂乃果ちゃんも好きにゃー!」

海未「当たり前やで?それ。穂乃果ちゃんが言うまでもなく、な。ことりちゃんが留学に行く日も言ったやんか」

穂乃果「穂乃果忘れっぽいからさー同じこと言っちゃってたらごめんね」

絵里「でもそれが穂乃果らしいわ。仲間のことを第一に考える……私達も見習わなきゃね」

そう、仲間。

ユート『ことりは俺たちの大切な仲間だ』

ユートさんの言ってることはさっぱり分からなかった。でもきっと穂乃果ちゃんと同じ仲間を一番に思ってる。

ユート『それは花陽……君もだ』

でも違うもん。花陽は凛ちゃんと幼馴染でμ'sのメンバーで……そうだよね?
ごめんなさい。花陽、隠し事をしちゃっています……

凛「かよちん?どうしたの?」

花陽「ー!ごめん。凛ちゃんが、みんなが来てくれたのが本当に嬉しくて」

凛「凛は当然のことをしたまでにゃー!でもかよちん凄いよ!あんな恐ろしそうな不審者相手に全然怯まずデュエルするんだもん」

花陽「ありがとう……でも、その不審者さんは本当にそんなに怖い人なのかな?」

凛「?」

花陽「も、もちろん沢渡君を襲ったのは悪いことだよ、絶対許せない。でも『奪われた仲間は必ず奪り返す』って仲間のことを大切にしてて」

花陽「花陽とのデュエルの時も言ってた……」

花陽「どうしようもなく悪い人だとはまだ決められないと思うの」

凛「そっかーあ!いいこと思いついた!」

凛「今日かよちんのお家にお泊りしていい?」

花陽「ナンデソウナルノォ?」

凛「だって今日かよちんがあんな目に……怪我はしてないけどあったのは凛がずっとそばにいれなかったからだし」

凛「だから今日はずっとかよちんの隣にいたいんだにゃー!」

凛ちゃん……意識してないと思うけどいつも大胆なことを言うから

花陽「恥ずかしいよぉ」

凛「かよちんは昔っから恥ずかしがり屋さんだから珍しいことじゃないにゃ」

花陽「そうじゃなくてぇ……」

花陽「でも、ありがとう」


凛「あれれ?何だか凛の方が恥ずかしくなってきたにゃ!おかしいにゃ!」

あはは。凛ちゃんも花陽と一緒だったんだね。


夜、ちょっとだけ不安に思ったりもしたけど
朝になったらいつも通り、また文化祭の準備に忙しい日々に帰ってきました。
私達のステージも、もうすぐです。

本日はここまで!
投稿の日にちが空いた上に短かったり無効試合だったり……滅相もございません。

安価に強力して頂いた方はありがとうございました。

>>129 >>130
考えてくださりありがとうございます。ただ、アリアエレジーで対象耐性が付いているのでプレアデスでは無理かと……間違っていたらすいません

>>128

【トラブルバスターズ】を選んだ場合凛と黒咲の仲が悪くなり、バトルロイヤルでユーゴが乱入し何故かこの3にんでシンクロ次元突入フラグを立てるものでした。

ちなみに【永遠フレンズ】には真澄のランサーズ参加フラグとか素良君の笑顔を取り戻す再チャンスがあったんですけどね……

今回の話が初めてですが各話終了時に最初にレス頂いた方のコンマで低確率ですが特別なイベントが発生する仕様にしてみました。

次回からは舞網チャンピオンシップ、バトルロイヤル編で発生するイベントのフラグの蓄積に使っていこうと思います。ゾロ目で特別イベント確定は多分今回だけです。

ハーピィデッキって時々バカみたいな勢いで手札を増やしていくから怖いですよね……
BF、ドラグニティやRRと仲良くできる彼女達はいい子ばっかりです。神風緩和してくれ。

ところで聞いてくれよ、リシド。
>>1ってば11連4回目にしてついに初URを引いたんだ。

では、また。次回はもうちょい長い話になります。

凛!会いたかったぜ凛!される凛を

>>144で海未ちゃんに希が乗り移ってるで!

>>147
(無言の腹パン)

アブソがエースのオッドアイズ使い現れそうな予感

ジャック「これまでのラブライブ!」

ジャック「何て奴らだ。職務放棄して俺に押し付けるなんて」

ジャック「まあ、あれだ。部活の一環で(ソリッドビジョンの)山を駆け巡ったり」

ジャック「悩める乙女のためにストーキング行為を行ったかと思えば、ガチの不審者に絡まれたりしたな」

ジャック「何!?デュエルの話をしろ、だと!?」

ジャック「それは実際に見てみることだな!職務放棄した奴が悪い!」

ジャック「さあ、行くぞ!キングは1人、この俺だ!」

【高坂家】

遂に、遂に遂に遂に!

穂乃果「文化祭来たぁぁ!」

雪穂「お姉ちゃんうっさい!」ドゥクシッ

穂乃果「手刀はやめてよぉ」

しかも髪の毛に分け目を狙ってくるなんて妹のする事じゃないよ!

雪穂「もう。そのテンションはここじゃなくて文化祭のステージで発揮してよ」

穂乃果「はーい!」

穂乃果「サームディいーつのー日かー」

これからのsomedayの練習もバッチリだし今日は喉も快調だし!

それに、なんと言っても今日は寝坊してない!
高坂穂乃果、いっきまーす!

さすが文化祭。LDSがこの辺で1番大きい学校であることも手伝って朝から人がいっぱい!

穂乃果「これじゃあ教室にも入れないよ……おっと!すいませんって真姫ちゃん!」

真姫「何だ、穂乃果じゃない。昨日の連絡、見た?朝にみんなで合わせるってやつ」

穂乃果「連絡って?」

真姫「あんたと海未は昨日、クラスの準備で来れなかったから夜に携帯で連絡したんだけど?」

昨日はお風呂はいってご飯食べてすぐ寝ちゃったからなぁ。朝も携帯見なかったし。

真姫「ならせっかくこんな人混みの中で出会えたんだもの。直接第3音楽室に行きましょ。鞄もそこに置いておくといいわ」

クラスや部活の厳しい場所取り競争に勝ち抜いて音楽室をゲットした真姫ちゃんは凄いと思う。音楽系の設備がある部屋は特に競争率が高いって希ちゃんが言ってたしね。

真姫「色々忙しくて余裕が無いのは分かるけど今度からはちゃんと見なさいよ?」

穂乃果「はーい」

もし、真姫ちゃんとここで出会ってなければみんなに迷惑かけちゃってたな。

何だろう?よく思い出せないけど、頑張り過ぎて凄く迷惑をかけた。そんな悲しいことがあったような気がして

真姫「って言ってるそばからはぐれるんじゃないの。あんた、一旦見失うと探すの大変なんだから!」

【第3音楽室】

穂乃果「穂乃果と真姫ちゃんが1番乗りなんだね」

真姫「相当早く来たからね。でもエリーと希は生徒会で、花陽は風紀委員でもう学校に来てるとは思うけど」

みんな忙しいんだねぇ

穂乃果「じゃあ2人で何しよっか?」

真姫「何って、歌うに決まってるでしょ?そこそこ広いし大きな鏡もあるから振り付けの確認もできるわ」

なるほど、さすが真姫ちゃん!

穂乃果「そう言えば2人っきりで歌うのって初めてだね」

真姫「……?まあ、そうね。凛や花陽とはしたことあるけどそれもたまにだし。2人だけっていう状況がそもそも珍しいのかも」

真姫「あ……」

穂乃果「どうしたの?」

真姫「音源を忘れてきたわ」

穂乃果「そりゃ大変だ!取りに帰らないと!」

真姫「いや。エリーやにこちゃんや海未に持たせているし大丈夫よ」

穂乃果「そんなにたくさんコピーしてるんだ」

真姫「誰に持たせても忘れてくるリスクがあるからね。比較的安全そうな人全員に渡しておいたの」

なるほど、真姫ちゃん賢い!

真姫「じゃあ仕方ないからピアノ伴奏でやるけどいい?」

穂乃果「うん!でも楽譜はあるの?」

真姫「私が作った曲よ?暗譜してないわけないじゃない。」

真姫「穂乃果はサビの手前が怪しいからそこを重点的にやりましょ」

真姫「ちょっと穂乃果?少し遅れてたわよ。集中してる?」

穂乃果「あ、ううん、違うの。真姫ちゃんのピアノがすっごく綺麗だったから魅入っちゃって……」

真姫「やっぱり集中してないんじゃない。それにいつも通り弾いているだけよ」

穂乃果「いつも通りが凄いんだよ!真姫ちゃんはもっと誇るべきだと思う!」

真姫「褒めても何も出ないわよ?」

にこちゃんだったらお金って答えたりしそう。

真姫「じゃ、もっかいやるから今度は集中しなさいよ?」

穂乃果「うん!しっかりやります!」

【練習中】

穂乃果「どやっ!」

真姫「流石穂乃果ね。『勉強以外の』飲み込みははやいわね」

穂乃果「一言余計だよ?」

真姫「それにしても……そろそろ誰か来てもいい頃だとは思うんだけどね」

穂乃果「?そうだね。結構練習してるのにね。みんな寝坊してるんじゃない?」

真姫「あんたと同じにするんじゃないわよ。凛なら寝坊するかもしれないけどあんたほどじゃないわ」

穂乃果「じゃあなんでだろうね?」

真姫「さあ……?あの人だかり、妙ね」

ほら、と真姫ちゃんが窓の外を指差す。

真姫「みんな一つの方向……ステージを向いてる。ライブのリハーサルにここまで人が集まるとは思えないし、何かしら?」

ステージの中央に立っている人が何か喋っている。よく聴こえないけど後ろのおっきなポスターに何か書いてあるね。何だろ?

穂乃果「えーっと……」

穂乃果「絶対、双刃カップ?」

真姫「何それ、剣道?」

刃なら何でも剣道だと言うのは海未ちゃんに失礼だと思うよ。

真姫「カップっていうくらいだから大会かしら?ちょっと気になってきたわね……」

穂乃果「マイクで何か言ってるみたいだけどうるさくて聴こえないや」

人の声って合わさるとかなりの大きさになるんだよね。

真姫「じゃ、これの出番ね。穂乃果、鏡の上に付いてるルーターのスイッチ、入れてくれるかしら」

穂乃果「ルーター?Wi-Fiを飛ばす建物についてるやつだよね?……あったえーっと」

端っこの方に出っ張りがあったような。

穂乃果「えいっこれかな?」

真姫「そうそう。それよ。後はスピーカーをいじって……」

取り出したスマートフォンをスピーカーに向けてリモコンみたいに操作し始めた。少し経って

『ピーガガガ、静粛に、これより今回のLDS文化祭における舞網チャンピオンシッププレイベント、アブソリュートデュオカップについて説明を始めます』

穂乃果「屋外のマイク放送が音楽室に!?何で?」

真姫「細かいことを考えるのは後。……音量の調節が一発で上手くいくとわね」

『アブソリュートデュオカップ。普段中々実戦経験ができないタッグデュエルのイベントです』

穂乃果「タッグデュエルかー!楽しみだなー」

『今回は何と!成績優秀者には赤馬社長が先行で製作したペンデュラムカードをプレゼント!』

穂乃果「ペンデュラムカード!?凄いよ真姫ちゃん、出よう!」

真姫「あんたはたくさん持ってるからいいでしょ。ま、興味ないと言うわけではないわ(むしろこの時期にペンデュラムを広めようとするあたりかなり気になる、というのが本音かしら)」

真姫「それにまだあんたと組むと決めたわけじゃないんだから。海未あたりと組みなさいよ。他の人と組みだしたら海未泣くわよ」

穂乃果「えー、海未ちゃんとじゃスタイル違いすぎるんだもん」

『なお、今回は赤馬理事長の提案でほぼ自動的にパートナーを決定するシステムを導入することにしました』

真姫「嫌な予感がするんですけど?」

『今、この時間!あなたの隣にいる人!たとえLDS生であろうとなかろうとその人がこの文化祭の2日間を共に戦う絆双刃(デュオ)となります!』

つまり……

穂乃果「真姫ちゃんが穂乃果のパートナー、ってこと?」

真姫「……そうなるわね。デュエルディスクから特殊な信号が発信されて別の特殊な信号を受信したのを確認したわ。これでパートナーを登録したのね」

またスマートフォンを見ていくつかの操作をしてから言った。今回は思うように操作できなかったみたい。

穂乃果「ねえ、さっきの放送を音楽室に流したのといい今のといい真姫ちゃん、スマートフォンで何してるの?」

真姫「ああ。簡単なことよ。この学校って何でも無線で済ませるからちょっと工夫したら割り込めるのよ」

真姫「デュエルディスクの信号は外部からの介入を受けない強固なプロテクトが付いてたけど放送の受信くらいならにこちゃんでもできるわ」

真姫「って今はそんな話してる場合じゃないわ」

穂乃果「いやいや真姫ちゃん、傍受って立派な犯罪だからね見過ごすことはできないよ」

真姫「あんたとタッグを組むってことよ。不安しかないわ」

穂乃果「何でっ!?穂乃果そこまで頼りない?」

真姫「いや……確かにシングルじゃそこそこ強いだろうけどタッグでちゃんと噛み合ってくれるかどうか心配なの。にこちゃんよりマシでしょうけどね」

さっきからよく基準ににこちゃんが出てきてるけどそれって通知表の評価的にはどの辺に位置してるのかな?

穂乃果「大丈夫だよ!多分デッキの相性はいいし!」

真姫「(そういう問題じゃないんだけどね……)そうね。じゃ、少しは期待しとくわ」

穂乃果「もっとしてよー!じゃあ穂乃果今からダイヤモンドドラゴンをレッドアイズといれか

真姫「よし。みんなが遅い理由も大体把握したし歌の練習に戻りましょ」

穂乃果「こらー!流すなー!」

真姫「さて、全員揃ったわね」

凛「真姫ちゃんと穂乃果ちゃんはずっと音楽室にいたの?」

穂乃果「うん!早く着いたから先に穂乃果が苦手なところを直してたの」

海未「ではアブソリュートデュオカップについての放送は聞いていないのですか?ずっと一緒にいたということはパートナーは……」

海未ちゃんの声が聞こえだんだん不安の色に染まっていくのが分かったよ。

穂乃果「うん、パートナーは真姫ちゃんだしちゃんと大会の話は聞いたよ」

真姫ちゃんの傍受行為によってね。

海未「噫無情……恐れていたことが現実になってしまったなんて」

希「何言っとるん?うちと海未ちゃんは運命の赤い糸で結ばれとるんやで?」

にこ「身内で組めただけ幸運だと思いなさいよ……」

にこちゃん……

凛「にこちゃんは恥ずかしがり屋さんだからね。でも凛もμ'sじゃない人とペアだから安心するにゃー!」

あれだけ人がいたらμ'sでペアが結成できなくてもまあ、仕方ないよね。

真姫「タッグ相手の疲労はいざ大会が始まってからにしましょう。それより歌よ」

絵里「そうね。いくら2日目とは言え、油断はできないわ。加えて春先から温めてきたデュオ、トリオのお披露目もあるから実際忙しくなるわよ」

そうだった……穂乃果は凛ちゃんとのデュオ曲もあるんだよね。

凛「でも皆はまだ楽だにゃ。凛なんて3曲もあるんだから」

花陽「凛ちゃん……」

絵里「そうなっちゃったものは仕方がないわ。全員心は一つだけど目指すベ形はそれぞれ。お互いベストを尽くしましょう」

『おー!!』

にこ「ねえ今の掛け声必要だった?」

真姫「さ、最初から通すわよ」

にこ「話を聞かんかいっ」

花陽「にこちゃんはもうちょっと空気を読める子だと思ってたのに」

【練習後 2年生教室】

海未「」

穂乃果「海未ちゃん歌ってる間とそうじゃない時のテンションの差が激しすぎない?」

海未「何を言うのです。不動の精神ですよ、穂乃果」

それ、所謂燃え尽きたぜ、真っ白にな……状態だよ!

海未「別に私は幼馴染である穂乃果と組めなかったことを悔やんでいるのではありません」

海未「希と、あのカップオブエースが強欲な壺になりギャンブルで手札5枚補充する希と組んだことに不満があるのではありません」

海未「置かれた場所で輝きなさい。母が好きな言葉でした」

海未「ただ……」

海未「ワンチャンぐらいあってもいいじゃないですかっ……!!」

うわっ未練タラタラじゃん

海未「こうなっては希には悪いですが1日目はLily whiteのユニット曲の練習に費やしてもらうことにしましょう」

穂乃果「それ失礼だよ!せっかくの文化祭なのに!」

海未「絵里は言いました。あまり余裕はないと」

穂乃果「海未ちゃん。悲しいのは分かるよ。でもね、運っていうのはそこまで都合のいい代物じゃないんだ」

希ちゃん?知らないね。

穂乃果「置かれた場所で咲く、お母さんが好きな言葉なんでしょ?」

穂乃果「それにこんな落ち込んでる海未ちゃんはらしくないよ」

海未「穂乃果……そうですよねっそうですよねっ!園田海未、やってやります!」

ふう、やっと持ち直してくれた。こんなんだったら今朝もいつも通り海未ちゃんと一緒に行くべきだったかな。

『B地区、屋台の特賞を全て占拠されました。オーダー』

『なるほど……相当以上のやり手、ということか……。なら話は速いわ』

『奴 を デ ュ エ ル で 拘 束 せ よ ! !』

『はっ……?今、何と……』

『ほら、復唱!!』

『っはい!分かりました!ターゲットの動きをデュエルにて足止めします。復唱完了!』

『ザザッ……コマンドBより報告!特賞荒らしに続き、B地区で副賞荒らしも起こっている模様!オーダー』

『飛んだハリケーン野郎ね……情報を』

『はっ。元々は特賞を狙っていたようですが総ナメされた為、狙いを切り替えたと状態が入っております。オーダー』

『そう……なら絶対双刃カップ運営委員に揺さぶりをかけて』

『そうそう。行動こそ起こしていないものの不安分子がいくつか確認されているからそいつらも纏めて共食いさせる方向で行くわ。復唱』

『不安分子同士を絶対双刃カップの試合と装いデュエルで共倒れさせる作戦を決行します。復唱完了!』

『ふふ……私には3手先が読める』

『腰の重い風紀委員が本気を出すまでの間尻拭いに徹してやるわ』

【本校舎 廊下】 凛サイド

むー、あの店も早速出てしまったにゃ。次!

凛「……」

『?やっていかないのですか?うちの射的DEストーカーを』

凛「この屋台……もう特賞は出てるかにゃ?」

『特賞ですか?ああニュージェネレーションズのPVセットですね。先程当たりましたよ』

凛「む……じゃあ遠慮しとく」

『特賞なんてそうざらに出るものじゃないんですけどね。運だけじゃどうにもならない仕様にしてありますので』

ドローパンの一件以来、クジ引きとか以外……いやクジ引きでも希ちゃんのピンポイントメタが張られるようになった。
それはスーパーラッキーガールの希ちゃんだけでなく当たりなど狙えるはずもない非力な一般人や達人一歩手前の凛のような人間にまで、深刻な爪痕を残した。

凛「それを掻い潜ってこうもたくさん特賞を取り続けられるかにゃ……?相当の人外だよ、かよちん」

花陽「この牛丼、敢えてつゆを控えめにする辺り、白いご飯でも勝負する気があって花陽的に高ポイントです」

凛「あ……よかったねー」

花陽「惜しいなぁ。真姫ちゃんがお店のシフトじゃなかったらお勧めできたのに」

花陽「花陽としては学生の文化祭なのにこのクオリティの食品を供給できることに今凄い畏怖の念を覚えているところなんだ」

花陽「凛ちゃんも一緒に食べよ?」

凛「凛はかよちんも人外だと思うにゃー」

実際、かよちんの言葉以上に美味しいんだよね。
きっと言葉じゃ伝えきれないものがあるってかよちんは伝えたいんだと思う。

……牛丼ひとつでこんなに考えさせられるなんてやっぱりかよちんは凄いにゃー

凛「よーし、次はキャリアーヨーヨー釣り、いっくぞー!」

花陽「おー!」モッキュモッキュ

花陽「あ、食べ終わってからでいい?」


凛「……いいよ」

凛はこっちのかよちんにはちょっとついていけないにゃー……

凛「かよちんっ!Dブロックのボール投げ、まだ特賞が出ていないって!」

花陽「もぐ……ん?そうなの?やったね!凛ちゃん!」

凛「苦節24件目にしてとうとう見つけたにゃ。さあかよちん、飯食ってる場合じゃないよ!」

花陽「待ってよー!凛ちゃぁぁん!」

凛「ん?あれは権ちゃんだにゃ」

花陽「権ちゃん?」

遊矢君の友達で海未ちゃんみたいに真面目な男の子。

凛「やっほー!権ちゃん!」

権現坂「ああ、凛殿。丁度良かった。この男、権現坂、早速ペアの凛殿とのデュエルの時間が来たので探していたのだ」

花陽「ペアってことは、もしかしなくても凛ちゃんんのタッグ相手ってことだよね」

凛「そう!でも……にゃ?デュエルの時間っていってもまだデュエルタイムは始まってないよ?」

権現坂「開幕戦のみ特設リングで行われるらしく、それに俺たちのペアが選ばれたようだ」

権現坂「俺も今さっき運営委員テントの前を通りかかったら声をかけられたもので。多分、もうそろそろアナウンスが流れるのではないだろうか」

『ピンポンパンポーン』

『これよりアブソリュートデュオカップ、記念すべき開幕戦を開始するっっ!開幕戦は特別に特設リングにて執り行われる。よって星空凛、権現坂昇ぺあと園田海未、東條希ペアは特設リングに集合せよっ!』

やたらとハイテンションなアナウンスだにゃ

凛「早速相手は希ちゃんかー」

権現坂「噂によるととてつもない強運の持ち主だそうだ。デュエルタクティクスもさることながら」

権現坂「あの刄殿と互角以上のデュエルを見せた園田殿も強敵と踏んでいる」

権現坂「相手にとって不足はないな」

凛「よし、そうと決まれば向かうにゃ!かよちんもすぐ傍で凛と権ちゃんのデュエル、見て!」

花陽「うん!」

【特設リング】

海未「何故です。私は後少しでアトランタルジェンガの特賞、皇帝ペンギンセットを入手するところだったのに」

海未「……まあいいでしょう。希、こうなってしまった以上デュエルで勝利することでその鬱憤は晴らします」

希「おー、海未ちゃん。心はホットでと頭はクールに、やで?」

海未ちゃんから静かな怒りを感じる……
きっとこの気持ちは凛と一緒だにゃ。

凛「権ちゃん」

権現坂「皇帝ペンギンセット……」

権現坂「この男、権現坂、後スペースペンギンのみでコンプリートだったというのにっ……」

権現坂「なるほど。園田殿も俺と気持ちを同じくしていた、ということか」

……お前もかーい!

権現坂「ならば言葉を交わす必要もなかろう。デュエルでぶつけあおうではないか」

『お互い投資に満ち満ちた挨拶ありがとうございますっ!さあ、細かい前置きはもう要らないっデュエリストならカードで語り合え!』

『ルールを守って!楽しく!』

4人『デュエル!』

凛&権現坂LP8000
希&海未LP8000

【タッグフォースルールを採用します】

『先攻は赤コーナーの星空、権現坂ペアです!』

凛「権ちゃん。凛から行くにゃ」

困った困った。タッグデュエル用にデッキを調整したけどこのデッキは圧倒的に後攻が有利なデッキなんだよね。

T1 凛

凛「凛のターン!手札から『ブリキンギョ』を召喚するにゃ!」

凛「『ブリキンギョ』は召喚に成功した時、手札からレベル4モンスターを特殊召喚できる!チューナーモンスター『ハイパーシンクロン』を特殊召喚!」

希「ハイパーシンクロン?珍しいカードを使うんやね」

凛「レベル4のチューナーって大切だにゃ。でも今のこの子の使いどころは、こう!」

凛「レベル4の『ブリキンギョ』と『ハイパーシンクロン』でオーバーレイ!2体の機械族モンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

凛「戦闘準備オッケー!『ギアギガントX』!」

ギアギガントX A2300

凛「『ギアギガントX』の効果発動!ORUを1つ使いデッキまたは墓地からレベル4以下の機械族、『工作列車シグナルレッド』を手札に加える!ギアギアチャージ!」

凛「凛はこれでターンエンド!」
手札4(シグナルレッド)ギアギガントX

希「海未ちゃん。ウチからやっていい?」

海未「ええ、構いませんが」

T2 希

希「ほな、サンキュな。ウチのターン。手札の『レベルスティーラー』を捨て、『ワンフォーワン』を発動や」

海未「ちょっ希!?そのデッキは」

希「すまんなあ。リチュアは置いてきてもうてんよ。大丈夫や。ちゃんと海未ちゃんにも合うよう合わせてきたから」

何だか揉めてるみたいだにゃ。

希「『Dモバホン』を特殊召喚するで」

希ちゃんが使うと最強のデッキが出てきたにゃ!

海未「……思いっきりギャンブルデッキじゃないですか!」

希「こっちはまだ運で生死が決まったりするもんやないけどなあ。魔法カード『機械複製術』攻撃力500以下の機械族、『モバホン』を3体に増殖させるで」

希「『モバホン』の効果発動や。ダイスロール!」

サイコロ 1

いくら希ちゃんとはいえ出目が毎回6なはずないにゃ

希「あっちゃー。『モバホン』は出た目の数だけデッキをめくりそん中にある『ディフォーマー』1体を特殊召喚できるカードや」

めくったカード
スマホン

希「ラッキー!ちなみに『モバホン』のこの効果は召喚条件を無視できるんよ。『スマホン』を攻撃表示!」

希「ちょっと長くなるけど堪忍な。『スマホン』は『モバホン』同様ダイスロールを行う効果を持っとるんやけどそのサーチバージョンやな」

希「しかもこれ、『ディフォーマー』ならモンスターじゃなくてもいいんよ。新世代の力ってやつやな。さ、ダイスロール!」

サイコロ 1

また1?もしかして希ちゃん。サイコロ運はない?

希「めくったんは『Dステープラン』。いいカードやね」

希「続いて2体目の『モバホン』の効果やね」

サイコロ 1

希「めくったんは『スコープン』やね。守備表示で出しとこっかな?」

希「レベル1の『モバホン』にレベル4となった『スコープン』をチューニング!『スコープン』は守備表示のときレベル4になるんよ」

希「シンクロ召喚!レベル5、スピリチュアルとインテリジェンスの融合!『TGハイパーライブラリアン』!」

ライブラリアンA2400

シンクロなのに融合とはこはいかに。……まだ使うタイミングじゃないにゃ。

希「レベル1の『モバホン』にレベル1の『スマホン』をチューニング!シンクロ召喚!ウチに勝利を運んでな、レベル2『フォーミュラシンクロン』!」

希「まず『ライブラリアン』の強制効果、続いて『フォーミュラシンクロン』の効果が発動するよ」

凛「じゃあ『ライブラリアン』の効果が発動した時手札の『幽鬼うさぎ』ちゃんを捨てて効果発動するにゃ!」

凛「『ライブラリアン』を破壊!」

希「むー『ライブラリアン』は効果が解決する時フィールドにおらんとドローできないんや……よってウチが引けるのは『フォーミュラ』の1枚分のみ……」

希「でもまだ3体目の『モバホン』の効果は残っとるんよ!ダイスロール!」

サイコロ 1

希「お、ラッキーやね。2体目の『スコープン』や、守備表示。今度はこっちやね。レベル1の『モバホン』にレベル4の『スコープン』をチューニング!」

希「シンクロ召喚!スピードの彼方に連れ去って?レベル5『アクセルシンクロン』!」

希「ここで『アクセルシンクロン』のレベルを1つ下げて『レベルスティーラー』を特殊召喚。続いて『アクセルシンクロン』の効果を発動するで?」

希「デッキから『シンクロン』モンスター、『ジェットシンクロン』を墓地に送りそのレベル分だけレベルダウンする効果を選択」

アクセルシンクロン☆5→4→3

希「そろそろ終わりやね。手札から『ジャンクBOX』を発動!墓地の『スコープン』を攻撃表示で特殊召喚するで」

希「何でこのカード『ディフォーマー』の名前を持っとらんのやろなぁ?」

持ってたらノーコスト蘇生カードをサーチできるおかしなテーマになるからダメだにゃ

希「攻撃表示のスコープンは手札からレベル4『ディフォーマー』を特殊召喚できるんよ。『ステープラン』を特殊召喚!」

希「こっちが本家の使い方やね。レベル4の『ステープラン』にレベル3の『スコープン』をチューニング!世界の平和を守る為、勇気と力をドッキング!シンクロ召喚!」

希「愛とスピリチュアルの使者、レベル7『パワーツールドラゴン』!」

パワーツールA2300

ねえ、幽鬼うさぎしたはずだよね?

希「『パワーツールドラゴン』の効果や!見せるのは2枚の『リペアユニット』と1枚の『自律行動ユニット』。さあ凛ちゃん。その中から1枚を選ぶんや。それが凛ちゃんの運命を

凛「一番右!」

希「……その使ったORU、間違いやったなぁ?ライフを1500払い『自律行動ユニット』を発動するで?」

希&海未LP6500

希「凛ちゃんの墓地の『ハイパーシンクロン』、使わせてもらうな?レベル1の『レベルスティーラー』にレベル4の『ハイパーシンクロン』をチューニング。レベル5『AOJカタストル』!」

凛「ライブラが残ってたらとんでもないことになってたにゃ……」

希「レベル5の『カタストル』にレベル2の『フォーミュラ』をチューニング!歴戦を駆け抜けた機械仕掛けの英雄!シンクロ召喚!レベル7『カラクリ将軍無零』!」

無零A2600

希「『無零』のシンクロ召喚時効果でデッキから『カラクリ参謀弐四八』を特殊召喚するで?一応強制効果で自身を攻撃表示にしとく」

希「レベル7の『パワーツールドラゴン』にレベル3の『アクセルシンクロン』をチューニング!」

希「集いし願いはここに繋がり、新たな希望が未来を生み出す!アクセルシンクロォォ!飛翔せよ!レベル10『スターダストウォリアー』!」

スターダストウォリアーA3000

権現坂「シンクロモンスターを素材とするシンクロモンスター!?噂でしか聞いたことがなかったが……」

凛「アクセルシンクロモンスター……希ちゃんは凄いにゃぁ」

希「まだ行くで?レベル7の『無零』にレベル3の『弐四八』をチューニング!シンクロ召喚!森を守るスピリチュアルな獣、『神樹の守護獣牙王』!」

牙王A3100

希「お待ちかねのバトルフェイズ!『スターダストウォリアー』で『ギアギガントX』を攻撃!響け!シューティングコメット!」

スターダストウォリアーA3100
vs
ギアギガントX A2300

凛&権現坂LP7200

希「『牙王』でダイレクトアタック!スターファング!」

凛「おっと!それは通せないにゃ!手札から『工作列車シグナルレッド』の効果を発動!」

凛「相手の攻撃宣言時、手札のこのカードを特殊召喚し、攻撃を誘導する!さらにその戦闘では破壊されないにゃ!」

希「チェーンブロックを作る特殊召喚は無効にでけへん……」

??「何ぃ!?スターダストウォリアーは特殊召喚を無効にできるのではないのか!?」

希「『スタウォ』のレベルを1下げて『スティーラー』を守備表示で特殊召喚。1枚伏せてターンエンドや」
手札2 牙王 スタウォ スティーラー(守備)伏せ1

海未「さすが希。グスタフの素材を出してくれるとは」

希「それは贅沢すぎる素材やあらへん?」

T3 権現坂

権現坂「俺のターン、ドロー!手札から『超重武者カゲボウ−C』を召喚!」

権現坂「『カゲボウ−C』の効果発動!このカードをリリースすることで手札の『超重武者』1体を特殊召喚できる!これは発動する効果だ!」

権現坂「いざ、戦場へ!レベル8『超重武者ビッグベンーK』を守備表示で特殊召喚!」

ビッグベンーK D3500

権現坂「『ビッグベンーK』がいる限り、俺たちの『超重武者』は守備表示で戦闘を行える!バトル、『ビッグベンーK』で『スターダストウォリアー』を攻撃!」

権現坂「そして守備力を攻撃力として扱いバトルを行う!」

ビッグベンーK D3500vsスタウォA3000

希&海未LP6000

希「でも『スターダストウォリアー』が戦闘か相手の効果でフィールドを離れた場合、その輝きを新たな『ウォリアー』が引き継ぐんや!」

希「輝きの道を駆け抜けろ!レベル8『ロードウォリアー』!ちなみにこれはシンクロ召喚扱いになるから蘇生条件も満たしているで!」

権現坂「ただでは倒れぬ、ということか。ターンエンドだ!」
手札4 ビッグベンーK シグナルレッド(守備)

T4 海未

海未「さっきからホイホイ発動できない方法で展開されたりあっさり破壊されたりいいところがないじゃないですか」

希「でも海未ちゃん。後続は残したで?」

海未「ですがそのモンスターの効果は」

希「安心し?海未ちゃんのデッキにはウチからの贈り物が入っとるから」

海未「あなた、いつの間に私のデッキに何を……!」

権現坂「前途多難、といったところか。やはり仲が良いからこその……」

凛「ううん、そこまで真面目になることないにゃ。すぐ直るから」

海未「むぅ……ドロー」

海未「(確かに『ロードウォリアー』の効果は発動可能になっている。対応している私のデッキにもまあ入れられるカードと言えば)」

海未「『ロードウォリアー』の効果発動!デッキよりレベル2以下の機械族か戦士族モンスターを私達のフィールドに特殊召喚する!」

海未「希からの贈り物『ジェットシンクロン』を特殊召喚!ラブロード!」

海未「(なるほど、エクストラも少しいじってあるようですね。って本当にいつの間に私のデッキに触れたんですか)」

海未「伏せていた『リビングデッドの呼び声』により墓地から『ライブラリアン』を特殊召喚」

海未「レベル1の『レベルスティーラー』に『ジェットシンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!愛の逃避行『フォーミュラシンクロン』!」

凛「海未ちゃんもフォーミュラシンクロンを!?」

海未「(大方希のデッキに回収して3枚体制を作るのが狙いでしょう)」

海未「『ライブラリアン』と『フォーミュラシンクロン』の効果で合計2ドロー……」

権現坂「無駄だ、『ライブラリアン』の効果発動時に手札の『幽鬼うさぎ』を捨てて効果を発動する!」

希「あらら」

海未「あららじゃありません!相手に幸運をもたらしてどうするんですか!」

希「ウチ、妨害札まではどうにもならないんよ」

海未「まぁいいです。置かれた場所で咲くのです。1枚ドローでき、場を開けられたと考えれば」

海未「それに良いカードを引きました。フィールド魔法『転回操車』を発動します」

凛「早速キーカードを手札に引き込んでるにゃ」

海未「ポンポン『幽鬼うさぎ』を使ったことを後悔させてあげましょう。『転回操車』の効果発動。手札の『無頼特急パトレイン』をコストにします」

海未「デッキからレベル10、地属性、機械族の『深夜急行騎士ナイトエクスプレスナイト』を手札に加えます」

海未「いつもの流れです。手札の『ナイトエクスプレスナイト』を召喚!手札の『デリックレーン』も自身の効果で特殊召喚します」

海未「レベル10の『ナイトエクスプレスナイト』、『デリックレーン』の2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

海未「無限の大空は我が庭園、小さな地上は我が領土、我が住まうは空の城!ランク10!『超弩級空中宮殿ガンガリディア』!」

ガンガリディアA3400

権現坂「だが、俺の墓地には『カゲボウ−C』がいる!」

海未「確かにそれで『ガンガリディア』の効果は防げます。ですがこれは守りきれるでしょうか?『RUMアージェントカオスフォース』!」

権現坂「次はRUMか!LDSのデュエルはやはり進んでいる!」

海未「このカードは人類の英知を結集して作られたカード。ランク5以上の『ガンガリディア』を1ランク上の『CNo.』または『CX』にランクアップさせます!」

海未「地を這う物など虫けらの如し、我が砲撃から逃げられるものは無し!カオスエクシーズチェンジ!吹き飛ばせ、ランク11『CX超巨大空中要塞バビロン』!」

バビロンA3800

海未「『アージェントカオスフォース』は私達のランク5以上のエクシーズを特殊召喚された時手札に戻すことができます」

海未「バトル!『バビロン』で『シグナルレッド』に攻撃!ラブデスレイン!」

可愛いのか物騒なのか分からない名前だにゃー!

海未「『バビロン』がバトルで相手モンスターを破壊し、墓地へ送った時そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを与えます。ラブエアロパニッシャー!!」

凛&権現坂LP6700

海未「さらに『バビロン』をORUとしている場合バトルで相手モンスターを破壊した場合カオスORUを1つ使い再攻撃を可能にします!」

海未「そして取り除かれたカオスORUは『デリックレーン』。『ビッグベンーK』には破壊されてもらいます!」

権現坂「ふ、かかったな!手札から『超重武者装留ファイアーアーマー』を捨て効果発動!」

権現坂「『ビッグベンーK』の守備力を800下げることでこのターン戦闘、効果の破壊から守る!」

ビッグベンーK D2700

マジックやトラップを使わずとも守れるのが超重武者の強み!

海未「ほう。守りだけは硬いようで。『牙王』のレベルを1下げて『スティーラー』復活。カードを1枚伏せターン終了です」
手札3(アージェント)バビロン 牙王(☆9)スティーラー ロード 伏せ1
転回操車

海未「エンドフェイズ、墓地に送られた『パトレイン』の効果でデッキから『ナイトエクスプレスナイト』を手札に加えます」

勝鬨に昇天の黒角笛渡したくなるな

T5 凛

やっと一周したにゃ。でもあんなどでかいモンスターばっかりなフィールドをどうやって突破しよう?

凛「ドロー!」

権ちゃんに合わせたフルモンスターの構築はできなかったけど殴り倒せれば問題ないにゃ

凛「『ブンボーグ003』を召喚!」

凛「『003』は召喚に成功した時デッキから同名以外の『ブンボーグ』1体を特殊召喚できる!『001』を呼び出すにゃ!」


ブンボーグ001A500
ブンボーグ003A500

ごめんにゃ権ちゃん。

凛「希ちゃんも使った魔法を使わせてもらうにゃ!魔法発動、『機械複製術』!『ブンボーグ001』を後2体デッキから呼び覚ますにゃ!」



【回想】

権現坂「俺のデッキはフルモンスターだ。だかがその構築はタッグ相手に多大な負担をかける」

凛「大丈夫だにゃ!凛がちょっとデッキをアレンジすれば……」

権現坂「確かにそれも解決策にはなるだろう。だが凛殿。この男、権現坂は今、武者修行の身。それ故様々な戦い方に触れてみたいと思ったところだ」

権現坂「ただ……」

【回想終わり】

凛「『001』の攻撃力は凛達の機械族1体につき500アップ!」

001×3 A3000


凛「『003』の効果を発動!『001』を凛達の『ブンボーグ』の数×500アップさせる!ブンボーグパワーアップモード!」

001A5000

凛「バトルにゃ!一番攻撃が高い『001』で『バビロン』に攻撃するにゃ!ステーショナリーブレイド!」

001A5000vsバビロンA3800
希&海未LP4800

凛「『ビッグベンーK』で『牙王』を攻撃!」

ベンーK D3500vs牙王A3100
希&海未LP4400

凛「『003』で『スティーラー』を攻撃!」

凛「『001』で『ロードウォリアー』と相打ち!」

凛「最後の『001』で『フォーミュラシンクロン』を攻撃!」

海未「こんの……脳筋がぁぁ!」

海未「ですがこの私をそう簡単に丸裸にできると思わないことです!トラップ発動!『リビングデッドの呼び声』!墓地から『ナイトエクスプレスナイト』を復活させます!」

凛「むう、まだ残ったか……凛はこれでターンエンド」
手札1 001×2 003 ビッグベンーK

T6 希

希「やっぱ『ブンボーグ』の脳筋っぷりは怖いなぁ。ウチと海未ちゃんの築いたお城を1ターンで壊しよった」

希「ありがとな、海未ちゃん。『ハッスルラッセル』がなければボロボロやったわ」

希「あなたと組めてよかった」

海未「希……。急に何を言いだすのです。恥ずかしい。もう少し言葉を選んで下さい」

希「本心なんやから仕方ないやろ?ドロー」

希「今のうちなら何だってできる気がすんねん。まずは『貪欲な壺』。墓地の、『アクセルシンクロン』、『フォーミュラシンクロン』2体、『パワーツールドラゴン』、『牙王』をデッキに戻し2枚ドローするで?」

希「手札の『リモコン』をコストに装備魔法『Dリペアユニット』や。『モバホン』を復活させるで」

また出てきた!しんみりした展開でも酷いことしかしないソリティアケータイ!

希「そんな嫌な顔せんといてや。墓地の『モバホン』を除外して『Dスマホン』を守備表示で特殊召喚」

権現坂「守備表示……?サーチ効果ではないのか?」

希「ふっふっふ。『死者蘇生』で墓地から『ライブラリアン』を復活。守備表示の『スマホン』はダイスの出目だけデッキを確認しそのカードを『上か下かに好きな順番で戻す』ことができるんよ」

凛「でも、希ちゃんのダイス運はよくないにゃ!」

希「さあ、やってみないと分からへんで?ダイスロール!」

出た目は……6ぅ!?

希「スーパークリティカルやんね。ほうほう、なるほど……じゃ入れ替え作業を行うね」

半分を上に残しもう半分を下にした。

希「『ナイトエクスプレスナイト』のレベルを1下げて『レベルスティーラー』を特殊召喚。『スティーラー』と『スマホン』で『フォーミュラシンクロン』をシンクロ召喚するで?」

ナイトエクスプレスナイト☆9

希「さて。もうこれ以上止められたらつらいとこやけど、合計2ドローやな」

権現坂「凛殿……!」

凛「ごめん、もう止める手立てがないよ」

希「やっと満足できるわぁ魔法カード『シンクロキャンセル』。『フォーミュラシンクロン』を解体して元の素材に戻すね」

希「『スマホン』の守備表示効果や」

今度もサイコロは6。さっきまでの1は何だったの?結局当たってたけどさ!

希「ふふふ……これは何倍にもして返せそうやな。もう1度『フォーミュラシンクロン』を出して2枚引かせてもらうで」

希「『ナイトエクスプレスナイト』のレベルを1下げて『レベルスティーラー』、墓地の『スマホン』を除外して『スマホン』を守備表示。サイコロを振るで?」

当たり前のように6を出しデッキのトップ6枚を運命操作する。もう運が良いのか悪いのか……

希「『フォーミュラシンクロン』にシンクロして2枚ドロー。『ナイトエクスプレスナイト』のレベルを1下げ、『スティーラー』レベル1の『スティーラー』に『フォーミュラシンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!レベル3、シンクロチューナー『たつのこ』!」

凛「またシンクロチューナーが出たにゃ……」

希「さて、ウチはこっから……

【希さんはその後スティーラーとシンクロチューナーの流れでフォノンドラゴン→アクセルシンクロンと繋ぎさらにシンクロキャンセルでフォーミュラシンクロンを解体。スマホン守備表示効果→『フォーミュラシンクロン』でさらに2ドローしました】

希「今のうちの場はこうや」

ライブラ(☆4) ナイトエクスプレスナイト(☆6)
アクセルシンクロン(☆5)フォーミュラ(☆2)
手札8

希「そろそろウチのエースさんにご入場願おうかな。まずは『アクセルシンクロン』の効果で『ジェットシンクロン』を墓地に送りレベルを1つ上げる」

希「レベル6の『ナイトエクスプレスナイト』にレベル2の『フォーミュラシンクロン』をチューニング!」

希「王者の鼓動、今ここに列を成す。天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚!我が魂、『レッドデーモンズドラゴン』!1ドロー!」

希「『アイアンコール』で墓地から『フォーミュラシンクロン』を特殊召喚するで?そしてレベル8『レッドデーモンズドラゴン』にレベル2の『フォーミュラシンクロン』2体をダブルチューニング!」

希「王者と悪魔今ここに交わりて、荒ぶる魂よ天地創造の叫びを上げよ!シンクロ召喚!」

希「バーニングソウル!レベル12『スカーレッドノヴァドラゴン』!」

スカーレッドノヴァドラゴンA3500

凛「スカーレッドノヴァドラゴン……」

権現坂「噂でしか聞いたことないカードだ……」

希「でも、そこにある事実やからなあ?『スカーレッドノヴァドラゴン』はウチらの墓地のチューナーの数×500攻撃力を上げる」

希「今は10体やから4500アップやね」

スカノヴァA8500

誤字脱字が多いですよー

>>168も「ファイヤー・アーマー」だし

希「『Dステープラン』を通常召喚」

凛「ここでやっと通常召喚……」

希「レベル4の『ステープラン』にレベル6の『アクセルシンクロン』をチューニング!」

希「巡る転輪に乗せ、天地神明を統べよ!シンクロ召喚!レベル10『天穹覇龍ドラゴアセンション』!」

ドラゴアセンションA?

希「『アセンション』『ライブラリアン』共に強制効果やけど当然ウチは『アセンション』からチェーンを組むで?」

希「1ドロー、そしてうちの手札の枚数×800ポイント攻撃力を上げる。よって今この子の攻撃力は……」

アセンションA7200

希「さらにチューナーの数も増えたから『スカノヴァ』の攻撃力もアップや」

スカノヴァA9000

権現坂「超弩級の攻撃力のモンスターが2体……」

凛「そんな……たった1ターンで……」

希「1発で終わらせるよ?バトルフェイズ、『スカーレッドノヴァドラゴン』で『ブンボーグ003』を攻撃!バーニングソウル!」

スカノヴァA9000vsブンボーグ003A500

凛「ごめん、権ちゃん。何度も言うけど凛にはもう防ぐ手がないよ」

凛「ほんとにごめん。とりあえず『003』の効果を自分自身に打つね」

003A2500

凛&権現坂LP0

凛「あっさり負けちゃって。頼りないよね」

【デュエル後】

希「まさか本当に1発で終わるなんてな」

凛「……」

希「でも2人とも攻めも守りもいい味だしとったやん。そこまでへこむこと、ないと思うで?」

凛「そう……だよね。そうだよね!うん!楽しいお祭りのデュエルなのに凛だけナーバスになってたら恥ずかしいにゃ」

凛「ありがとう!希ちゃん!この借りはデュエルタイムで返してやるからね!」

希「いつでも待ってるでー」


……

海未「全く……希も急にしんみりしたことを言って私を恥ずかしい気持ちにさせたかと思ったら凛も凛で急にしゅんとしだして……」

海未「訳が分かりません。ですが凛は恐らく初めて本当に負けることを自覚したのではないでしょうか」

海未「デュエルといい心理戦といいいつも希にいいところを持っていかれてしまいます」

海未「私もまだまだですね」

海未「次からは希に展開される前に焼ききらなくては」

希「おい何でそっちに行くねん」

海未「冗談です。もし私だったら希のように仲間が繋いだバトンをしっかり勝利に繋げられないだろう、と思って……」

海未「ただのお祭りの企画の一環、ストレスのはけ口だと思っていましたがやはりタッグデュエルは奥が深いものです」

希「信じられへん……海未ちゃんがよもやボケ役に回る日が来るとは」

海未「さっ希。次の特賞はバニシングバニラシェイクです。シェイクが特賞とは珍しいお店ですが実際プロの方の手作りだそうで……」

希「えっまだやるん!?」

海未「もちろんです。まさか希。自慢の運に頼ることが難しくなって弱腰になっているのですか?確かに特賞荒らしをしている時のあなたは捨てられた飼い犬の様な目をしていました」

希「妨害には勝てへんかったんよ……」

海未「去年までの希はもっと輝いていました!さあ行きますよ!」

希「(くだらないことでもちょっとした感動を覚えてしまう。だからμ'sといるとおもろいんや)」

希「(それにしても惜しかったなぁ『後2枚』やったのに。そろそろ無茶は辞めるべきかな?)」

のんたんも充分にボケキャラです!

凛 サイド

権現坂「凛殿。少しは持ち直したか」

凛「うん、ごめんね?急に落ち込んじゃって」

権ちゃんが凛に塩ラーメンを奢ってくれた。かよちんは風紀委員の仕事とかでデュエルが終わったらすぐ持ち場にいっちゃったけど凛を励ましてくれた。

権現坂「どんな勝負でも負けが見えてきた途端己の心に影が生じる。それは当然のこと」

権現坂「実際俺も凛殿に貢献できずこのデュエル中ずっと歯痒くて仕方がなかったのだ」

権現坂「もし凛殿が俺と同じ気持ちなのだとしたら……」

権現坂「俺たちは最高のタッグ……デュオだったか?になれるかもしれん」

凛「権ちゃん……」

【回想】

権現坂「ただもし凛殿も同じく自らの変化を求めている身だとしたら」

権現坂「一緒にその答えを見つけ出そう」

凛「さすが権ちゃん!よく分かってるにゃ!」

凛「じゃあ手始めに凛がなるべく権ちゃんのデッキに合わせられるようやってみる!」

権現坂「では俺は凛殿がしっかり動けるように……」

【回想終わり】

凛「やっぱり権ちゃんは凛の最高のデュオさんだにゃー!」

権現坂「のわっ!いきなり抱きつくとは……こらっ周りの視線が……」

凛「えへへ。凛、μ'sのみんなの他にこんなにも心が通じ合えるって思える人に会えてすっごく嬉しいんだにゃ!」

権現坂「(凛殿……無自覚であろうがその発言は解釈次第で大変な事態を招くぞ……!)」

凛「さっ!次はバニシングバニラシェイク、いっくにゃー!」

権現坂「ぬ?まだ行くのか?まあ、いいだろう。スペースペンギンはまたの機会だ。この男、権現坂。執着などしない」

権現坂「(凛殿……お陰で決心がつきそうだ)」

権現坂「(俺は……シンクロを覚える!!)」

『大変です!バニシングバニラシェイク始めE地区の特賞及び副賞も全て制覇されました!オーダー!』

『ぬわぁんですってぇぇ!?くそ、彼奴ら燃え尽きるかと思ったら再燃してるじゃない!』

『いかがいたしましょう。オーダー』

『……もうこうなったら出禁を使うしかないかしら……』

『しかし、それではっ!』

『コマンドEより連絡!今すぐマスターコマンドに繋げてください』

『何?』

『赤羽社長から緊急の連絡が入っております!』

『は?』

『(何でこの文化祭の時にコンタクトしてくるかね……全く、空気読めっつの)』

『大変です!バニシングバニラシェイク始めE地区の特賞及び副賞も全て制覇されました!オーダー!』

『ぬわぁんですってぇぇ!?くそ、彼奴ら燃え尽きるかと思ったら再燃してるじゃない!』

『いかがいたしましょう。オーダー』

『……もうこうなったら出禁を使うしかないかしら……』

『しかし、それではっ!』

『コマンドEより連絡!今すぐマスターコマンドに繋げてください』

『何?』

『赤羽社長から緊急の連絡が入っております!』

『は?』

『(何でこの文化祭の時にコンタクトしてくるかね……全く、空気読めっつの)』

穂乃果サイド

穂乃果「夏のパーッショネーじーんじんあーつくもーえるー」

??「ねえねえお姉ちゃんってもしかしてμ'sの高坂穂乃果?」

穂乃果「うん!嬉しいなぁ覚えててくれて」

??「その歌は?」

穂乃果「今度発表するデュオ曲なんだー誰と歌うかはお楽しみに!」

??「それって星空凛ちゃん?」

穂乃果「チガウヨー」

??「顔に出てるよっ当たりだね!」

穂乃果「むー、君、ちっちゃいのにただ者じゃないな。名前は?」

??「僕?僕の名前は」

「紫雲院素良!」


融合フラグに「素良」が登場した!

前回コンマ ??(μ's)フラグが蓄積された!

本日はここまで!

何でエクストラって15枚しか入らないんだろうね。のんたんエクストラ全部使いきったよ。
あんなにシンクロチューナーがいるのは『奴』を引き込む為でもあります。
今回、海未ちゃんの場のモンスターが全滅したのはのんたんは海未ちゃんのエクストラまでは弄ってない、ということで。
実は書いてる間フォーミュラシンクロンの存在をすっかり忘れて進めてたためその名残です。

>>147
そして困惑する凛ちゃんですね分かります。トラブルバスターズが選ばれなかったとはいえシンクロ次元のイベントはなくなったわけではないのでご安心を

>>148
ナイス腹パン
何と!希はアストラル世界の住人だった!
海未「私と」希「ウチで」2人『オーバーレイ!』

>>149
遊矢以外のデュエリストが使うのは確かです。
それと同じで笑顔竜やルーンアイズ、ビーストアイズを穂乃果は使わないってことになりますね。何もなければ。

>>169
混乱必至

>>173
毎度毎度すいません……特に今回はデュエルが長めなため色々見落としてしまっています……善処します。

ではまた次回、お会いしましょう。

ところで聞いてくれよクリス。前売り券第3弾がCDつきってどういうことだい。もちろん3枚セットのを申し込んだがなっ

乙です

そらきゅんきたか

素良「おねーちゃんはアブソリュートデュオカップに参加してるの?」

穂乃果「うん!でもまだデュエルタイムが始まってないからデュオの人とは別行動してるんだけどね」

素良「ふーん、僕と同じだね」

素良「素良君も出るの?」

素良「うん!でもお姉ちゃんと同じでパートナーの人とは別行動」

素良「やっぱり目新しいペンデュラム召喚に興味があるみたいでデュエルタイムになったら真っ先に来いって釘を刺されたんだ」

凛ちゃん達の開幕戦が終わった後でデュエルタイムに関する詳しいルールが発表された。
お昼休み、体育館を中心とした決められたエリア一帯がデュエルエリアとなってそこにはデュオの人と一緒じゃないと入れず、デュエルできるのはそのエリアだけ。
まあ、何処もかしこもデュエル、ってなったら混乱しちゃうだろうから丁度いいルールだね。

素良「お姉ちゃん、遊矢や柚子とお友達でしょ?」

穂乃果「うん、そうだよ!でも、凛ちゃんと歌うのはまだ話してなかったはずなんだけどなぁ?」

穂乃果「素良君のそれ、どこ情報?」

素良「うーん……勘だよ!勘!」

穂乃果「そっかー、鋭いねー」

素良「僕は賢いからね」

穂乃果「賢くて、可愛らしい。絵里ちゃんみたい」

素良「絵里ちゃんって絢瀬絵里?」

素良「なるほど、柚子が言ってた追い回してたお姉ちゃんか」

素良「あれからどうやって信頼を勝ち得たんだろう?」

それは穂乃果もすごく気になるよ。

穂乃果「まあ絵里ちゃんは賢いからね。ところで素良君はこれから何処か行く予定はあるの?」

素良「うーん、ない!遊矢達と一緒に来たけど別に1人でも帰れるし」

素良「折角だからお姉ちゃんと文化祭を回りたいな」

穂乃果「穂乃果と?いいよ!丁度暇だったし!」

海未ちゃん達はリリホワの練習があるし、絵里ちゃんと希ちゃんは生徒会、かよちゃんは風紀委員でにこちゃんは何か忙しい、真姫ちゃんは音楽室に篭ったまま出てこないんだよね。
最後はともかくみんな都合が合わないものだなあ

素良「決まりだねっ僕が見つけた美味しいスイーツのお店に早速行こうよ!」

穂乃果「スイーツ?わーい!」

【スイーツ店】

にこ「にっこにっこにー!いらっしゃいませー!って何だ、穂乃果じゃない」

穂乃果「にこちゃーん、何だとは何だ?」

にこ「(今日は厄日かっつの)バイト先に知り合いが来ると恥ずかしいでしょ?」

穂乃果「そうかな?」

にこ「そういうもんよ……で?そこのガキンチョは迷子か何か?」

素良「違うよっお互い1人で暇してたから一緒にお祭りを回ることにしたの。ねっお姉ちゃん?」

にこ「おね……ははーんなるほど、穂乃果『そういう』趣味もあったのね?」

素良「何々?どんな趣味?」

穂乃果「素良君。折角仲良くなったんだしお姉ちゃん、じゃなくて普通に呼び捨てでいいよ」

勘違いされると困るし。

素良「うん……?そうだね。穂乃果っ」

にこ「茶番はその辺にしてとっとと席に座りなさい。回転が悪くなるわ」

穂乃果「じゃあ窓側の席に座ろっか」

素良「うん!」

にこ「(あのガキ絶対猫被ってるわ……)」

素良「さすがにこにー。口の悪さも可愛さに変えてしまうなんて」

穂乃果「にこちゃんは本気でアイドルしてるからね。あ、穂乃果達ももちろん本気だよ?」

穂乃果「でもにこちゃんは本気のレベルがちょっと違うんだ」

素良「なるほど……本気も本気ってことだね。あ、僕はクリームソーダにするよ」

穂乃果「穂乃果はデラックスパフェにしよっかなー」

コストパフォーマンスが凄く気になる一品だね。多分最初はにこちゃん、反対してたんじゃないかな。

素良「おっでっかく出るね〜。たくさん動く分カロリーもいっぱいいるんだよね?」

穂乃果「ま、まあそうだね!それにこういう時だからこそ、いっぱい食べられるんだ」

素良「そうだね〜。厳しいお目付役もいないことだし」

1人の時に食べ物のお店制覇しようって思ってたからね。

にこ「お待たせしましたぁご注文をどうぞ!……またあんた達なの?」

素良「ギャップ萌えってやつだね!僕はクリームソーダ」

穂乃果「デラックスパフェで!」

にこ「はいはーい。じゃ5分から10分待っときなさい」

にこ「(後で海未に密告してやろ)」

にこちゃん、メイド服すっごく似合ってたなあ

【厨房】

にこ「ねえ。普通知り合いに当てないものじゃない?」

厨房担当「そうは言われてもね〜こっちの判断でどうこうできるものじゃないし」

にこ「組織ぐるみの犯行かっ!」

厨房担当「それに文化祭ってこういうのも楽しみの一つでしょ?お友達にごほーしできる機会そうそうないわよ?それに給料アップ」

にこ「しっかたないわね!やってやるわよ!」

【ホール】

にこ「お待たせしましたぁクリームソーダとデラックスパフェでーす」

素良「あれ?クリームが乗ってないよ?」

穂乃果「こっちも!」

にこ「あぁこのお店ではぁ美味しくなる魔法を込めてクリームをかけるんです!」

にこちゃん吹っ切れた?

素良「魔法?気になるなあ〜」

にこ「ほら、楽しくなーれっにこっ!」

穂乃果「さすがにこちゃん!」

にこ「どうってことないわ?さっぬるくならない内に、でもゆっくり味わいなさい?」

にこ「(穂乃果ぁ覚えておきなさいよ)」キッ

今にこちゃん帰り際に睨んだよね?
……何も起こらないことを祈ろう。

素良「(強さと優しさと可愛さを兼ね備えた。μ'sを立ち上げたってだけあるね)」

【にんじゃもんじゃ】

素良「うひー、混んでるね」

穂乃果「お昼時なのかな?……でもまだ11時半くらいだよ?」

素良「きっとデュエルタイムに参加する人達なんじゃないの?時間中はお昼ご飯を食べる暇ないだろうし」

素良「やっぱり目新しいペンデュラムカードにみんな、興味津々だと思うんだよね」

ペンデュラムカード、か……
穂乃果のデッキには入っていた。入っていることが当たり前だったカード達。
まだまだ分からないことだらけだな……

素良「そういう意味ではペンデュラムカードをもう持っている穂乃果は純粋に楽しむために大会に出るの?」

穂乃果「そう、だね。でもやるからには真剣にやって勝たなきゃ!デュオの子はペンデュラムカードにすごく興味がある様子だったから尚更!」

素良「穂乃果は優しいね」

穂乃果「からかい無しに褒められたの、いつぶりかなぁ?」

やっぱり小さい子供はpureでいいね!

??「あら紫雲院じゃない。運がいいわ。相席させてもらおうかしら」

素良「あ!紹介するよ、穂乃果!僕のパートナーの融合コース主席、光津真澄さんです!」

すいません。こっちが先でした

【廊下】

穂乃果「美味しかったねぇ」

素良「まだ1軒目なのにこの満足度。LDSの文化祭はハイレベルだね」

穂乃果「ハシゴするつもりだったの?」

素良「え?穂乃果はハシゴするつもりじゃなかったの?」

穂乃果「いやぁ同じこと考えてたよ?でも素良君射的とかもしたいかな?って思って」

素良「子供の遊びと見せかけて半端な気持ちで入ったら搾り取られる世界にみすみす飛び込んで行かないよ」

素良「それに噂だけど、出禁候補の特賞、副賞荒らしが大体のお店は総ナメしてるからそこまでモチベーションも上がらないんだよねー」

穂乃果「へぇそんな人達がいるんだ。きっと命かけてるんだろうなあ」

素良「勿体無い努力だと思うけどね。次はどこ行こっか?」

穂乃果「そだねぇ次はお好み焼き屋さんなんてどうかな?」

素良「それ絶対順番逆だよね?」

穂乃果「気にしない、気にしない!」

ちょっと失礼だけどお腹の中に入ったら全部一緒だよ!
流石にお鍋にチーズケーキを入れる、なんて暴挙はしないけどね。

穂乃果「次はお好み焼き屋、『にんじゃもんじゃ』だー!」

広島風お好み焼きがウリのお店なんだって!
食べたことないから楽しみ!

【デュエルエリア入り口】

真姫「早速獲物を連れてきてくれたのは有難いわ。融合コース主席の光津さんも相手にとって不足はなし、でもね」

真姫「こんなちびっ子に相手がつとまるのかしら?」

素良「人を見た目で判断するのは良くないよ!」

真澄「実際私も紫雲院のデュエルの腕には些か不安を覚えています」

2人とも素良君に対して辛口だね……

真姫「まあいいわ。穂乃果?何度も言うけど連絡はちゃんと見なさいよ?」

穂乃果「はーい。これ以降着信をバイブレーションにするのはやめまーす」

真姫「そう言って授業中に鳴らさないようにね」

真澄「沢渡と同じになってしまいますよ」

沢渡君やらかしちゃったのか〜。でもあの子ならむしろ笑いが取れてプラスになりそうな気もするけど

真姫「市議会のご子息も皮を剥いでみたらゆるゆるなものね」

真澄「生まれるところを間違えたんでしょう」


素良「ねぇ穂乃果」ボソッ

素良「さっきからあの人達毒舌過ぎない?よく穂乃果はハートが折れないね」

穂乃果「はは……良い意味でも悪い意味でも遠慮がないからね……」

実際何度もハートブレイクされそうになったよ。

素良「ま、それくらいじゃないと拍子抜けしちゃうけどね」

穂乃果「?」

素良「実は僕、結構強いんだよ?」

ごめん。ちょっとだけ疑っちゃった

真姫「ん……そろそろかしらね」

穂乃果「人が増えてきたねー真姫ちゃんの言う通り早めに来て良かったよ」

真姫「デッショー」

真澄「足だけは引っ張らないでよ?」

素良「引っ張る?押し込むの間違いじゃなくて?」

デュエルタイム開始までまでもう秒単位になった。ここにいるみんな、素良君も例に漏れずピリピリしたでもちょっとだけ心地いい熱気に包まれている。
こういう時って秒針が進むのが遅く感じるんだよね

『デュエルが開始されます。デュエルが開始されます。エリア内の一般人は直ちに退避して下さい。デュエルが開始されます。デュエルが開始されます……』

台無しになったよ。

『デュエル開始ぃィィィ!!!』

真姫「ほら穂乃果、行くわよ!」

穂乃果「う、うん!」

真澄「悪いですね。勝ち星、一番乗りさせてもらいます」

素良「楽しいデュエルにしようね」

4人『ルールを守って、楽しくデュエル!!』

真姫「(ま、楽しむどころじゃ済まないでしょうけどね)」

穂乃果&真姫LP8000
素良&真澄LP8000

真姫「私達から先攻なのね。じゃあ私からいっていいかしら?」

穂乃果「うん!」

T1 真姫

真姫「私のターン。そうね。早速新しい私の仲間を見せてあげようかしら。儀式魔法『黒竜降臨』、発動!」

穂乃果「レッドアイズに儀式!?」

真姫「それがあるのよ。手札の『真紅眼の飛竜』をリリースし、降臨せよ!」

真姫「可能性の騎士『黒竜の聖騎士』!」

聖騎士A1900

真姫「『黒竜の聖騎士』は自分自身をリリースすることでデッキから『レッドアイズ』モンスター1体を特殊召喚できるわ!」

真姫「現れよ、『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』!」

レッドアイズダークネスメタルドラゴンA2700

儀式モンスターだからかもしれないけど書いてることは結構おかしいよね。

真姫「手札の『真紅眼の黒竜』をコストに『紅玉の宝札』を発動!カードを2枚ドローしデッキから『真紅眼の黒炎竜』を墓地に送るわ」

真姫「『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』の効果発動!手札または墓地からドラゴン族1体を特殊召喚する」

真姫「『黒炎竜』、復活!」

真姫「これで私はターンエンド。エンドフェイズに通常召喚を行っていないため墓地の『飛竜』を除外することで『黒竜』を特殊召喚するわ」
手札2 レダメ 黒炎竜 黒竜

フィールドがレッドアイズ祭りになったよ!

T2 素良

素良「じゃっ僕から行くね!ドロー!」

真澄「調子いいんだから……」

素良「(とりあえずプレッシャーをかけときたいよね)」

素良「手札から『ファーニマルドック』を召喚!」

ドックA1700

穂乃果「素良君はファーニマルデッキかー可愛いよね」

真姫「でもこの後えげつなくなるわよ」

素良「真姫の言う通り!まずは『ファーニマルドック』の効果を発動するよ。手札から召喚、特殊召喚に成功した時デッキから」

素良「『ファーニマルシープ』を手札に加えるね」

素良「そして手札から『融合』はっつどぉー!」

素良「手札の『エッジインプシザー』、『ファーニマルラビット』、『ファーニマルキャット』を融合!」

穂乃果「手札で3体融合!?」

真姫「……」

素良「悪魔の爪よ!鋭い牙よ!神秘の渦で1つとなりて新たな力と姿を見せよ!融合召喚!」

素良「現れ出ちゃえ!すべてを引き裂く密林の魔獣、『デストーイ・シザー・タイガー』!」

シザータイガーA1900

素良「『ファーニマルラビット』、『キャット』、『デストーイ・シザー・タイガー』の順でチェーンを組むよ」

素良「まずは『タイガー』の効果発動!融合素材の数までフィールドのカードを破壊できる!さあ、レッドアイズ達には消えてもらうよ!」

タイガー『キーヒヒヒヒヒヒ』ジャキン!

穂乃果「ほんとだ……えげつないね」

素良「でもこれだけじゃ手札の大損、だからこその『キャット』、『ラビット』の効果だよ?墓地から『融合』と『ファーニマルキャット』を手札に戻す!」

素良「ここでとっても可愛い羊さんモンスターを呼び出すよ?僕のフィールドに『ファーニマル』モンスターがいる時、手札の『ファーニマルシープ』は特殊召喚できる!」

素良「『ファーニマルシープ』の効果発動!自身以外の『ファーニマル』、『ドック』を手札に戻して」

素良「墓地の『エッジインプシザー』を特殊召喚する!」

素良「手札から『融合』発動!フィールドの『シザー』『シープ』、手札の『ドック』を融合!」

素良「悪魔の爪よ!黒き執念よ!神秘の渦で1つとなりて新たな姿と力を見せよ!融合召喚!」

素良「終わらないハンティング、『デストーイ・シザー・ウルフ』!」

ウルフA2000

素良「『タイガー』がいる限り僕の『デストーイ』、『ファーニマル』1体につき300ポイント『デストーイ』モンスターの攻撃を上げる!ハンティングソウル!」

ウルフA2600
タイガーA2500

素良「さあ狩りを始めようか」

素良「『シザーウルフ』は素材にしたモンスターの数だけ攻撃できる!」

素良「でもまずは『シザータイガー』でダイレクトアタック!キリングスラッシュ!」

真姫「っつ……目に悪い攻撃ね手札の『バトルフェーダー』の効果発動!特殊召喚し、バトルフェイズを終了させるわ!」

素良「やっぱり持ってたかー。あと少しで後攻1ターンキルできたのにぃ。1枚伏せてターンエンド!」
手札2(キャット、融合)タイガー ウルフ(3体融合)伏せ1

真澄「上出来な1ターン目だけど私の出番を奪っては困るわね」

T3 穂乃果

穂乃果「真姫ちゃんっナイスフェーダーだよ!」

真姫「当然よ……でもあのちびっ子もここまでのやり手だったとわね。1ターンたりとも気が抜けないわ」

穂乃果「そうだね……ドロー!むっ……手札の『オッドアイズドラゴン』を除外して『七星の宝刀』を発動。2枚ドローするよ」

エースの1体をあまりコストにはしたくないけど、仕方ないよね。
うう、手札がよくない……

穂乃果「『闇の誘惑』を発動。2枚ドローして……『真紅眼の黒竜』を除外」

素良「へー、パートナーのキーカードも無理なく取り込める構築なんだね」

穂乃果「うん!タッグデュエルだもんね。モンスターをセット。2枚カードを伏せて『オッドアイズペンデュラムドラゴン』をセッティング。ターンエンド」

穂乃果「エンドフェイズ、『オッドアイズペンデュラムドラゴン』のペンデュラム効果で自身を破壊してデッキから『慧眼の魔術師』を手札に加えるよ」
手札3 (慧眼) 裏守備 伏せ2

守るのは得意じゃないけど真姫ちゃんのターンが回ってくるまでの時間稼ぎならできる!

T4 真澄

真澄「(さて、どうしようか)」

真澄「(高坂さんのデッキはペンデュラムモンスターの特性を活かした攻撃型デッキ)」

真澄「(そこまで守りのカードを割くデッキスペースは無いはずだけど、問題は激流葬か。あれは一方的にこちらだけを壊滅させることもできる)」

真澄「ドロー(紫雲院の伏せカードは……なるほど。囮は多い方がいいわ)」

真澄「カードを3枚伏せてターン終了」
手札3 タイガー ウルフ(3体融合)
伏せ4

素良「へー、攻撃しないんだ。用心深いね」

真澄「デュエルはまだ始まったばかりよ。焦ることはないわ」

んー、攻撃してこなかったのは助かったかな。用心深い性格がこっちのプラスに働いたかも。

T5 真姫

真姫「ドロー。さて、早速だけど穂乃果の伏せカード、使わせてもらうわね?永続罠、『闇次元の解放』。除外された『真紅眼の黒竜』を特殊召喚するわ」

オッドアイズドラゴンとどちらを帰還させるか迷ったけど。あいつ、タッグデュエルになると意外と私のことを気遣ってくれるのね。

真姫「セットしてあった『ガガガマジシャン』を反転召喚」

素良「ガガガかー事故ってたの?」

真姫「『ガガガマジシャン』の効果で自身のレベルを7とするわ。レベル7の『真紅眼の黒竜』と『ガガガマジシャン』でオーバーレイ!」

真姫「エクシーズ召喚!黒鉄の鎧を纏い再び戦場に舞い戻れ!ランク7『真紅眼の鋼炎竜』!」

鋼炎竜A2800

素良「ゲ、エクシーズ……」

真姫「確かにこいつの効果は相手にとっては相当厄介ね。特にあなたのような融合デッキには」

素良「まぁそうだけど?僕はエクシーズ自体虫が好かないからね。とっとと殲滅させてもらうよ」

殲滅って……物騒だなぁ

真姫「あなたにできるかしら?『鋼炎竜』の効果発動。ORUを1つ使い墓地の通常モンスター、『レッドアイズ』、『真紅眼の黒炎竜』1体を特殊召喚リターンオブレッド!」

真澄「紫雲院、今のターンプレーヤーは私よ。永続トラップ『デモンズチェーン』。『鋼炎竜』の効果は無効になる」

真姫「でも『鋼炎竜』の効果は相手が魔法、罠効果モンスターの効果を発動する『度』に発動する効果。500ダメージを受けなさい!」

素良&真澄LP7500

真姫「ん……1枚伏せてターンエンドね」
手札1 鋼炎竜(デモンズチェーン) 伏せ2 闇次元の解放

T6 素良

素良「僕の伏せカードじゃないけど宣言した通りまずはそのエクシーズを縛らせてもらったよ」

素良「次はどうしてやろっかなードロー。お、いいカードだ。速攻魔法『エクシーズオーバーディレイ』!」

真姫「何ってメタカードを……」

素良「このカードの発動に対し、魔法、トラップ、効果モンスターの効果は発動できないよ?そしてその効果は!」

素良「君のエクシーズモンスター『鋼炎竜』の素材を全て取り除いてデッキに戻す。そして取り除いた素材のモンスターのレベルを1つ下げ君のフィールドに守備表示で特殊召喚する」

素良「残念だねぇ。新しい可能性のエクシーズも効果を発揮できなくて」

素良「バトルフェイズ、『シザータイガー』で守備表示の『ガガガマジシャン』を攻撃!キリングスラッシュ!」

素良「『シザータイガー』2回目の攻撃!デストラクトスラッシュ!」

真姫「2枚目の伏せカード!『レッドアイズスピリッツ』!墓地の『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』を特殊召喚!」

素良「く、とりあえず『バトルフェーダー』を攻撃してターンエンド!」
手札2(キャット、融合)ウルフ タイガー
伏せ2 デモンズチェーン(使用済み)

T7 穂乃果

穂乃果「ドロー!」

中々ダメージが入らない戦いだな……オッドアイズでエキセントリックデーモンをサーチした方が良かったかな?

穂乃果「速攻魔法『サイクロン』!破壊対象は……『ウルフ』の後ろの伏せカード!」

素良「ふふっ……穂乃果、どうやら君は運が悪いようだね」

!?フリーチェーン?

素良「君が選んだのは『スキルプリズナー』!対象は『タイガー』!」

素良「(エクシーズのやつらはカステルだのアークナイトだの馬鹿げたカードを使うからね。ま、どれも貧弱な攻撃力だけど)」

真澄「私が伏せたのだけどね」

素良「厄介な対象効果もこれで封じてやったよ」

くっ……いま穂乃果の手札にセイバーはいない。でも攻撃力2700のレダメがいる!

穂乃果「スケール5の『慧眼の魔術師』とスケール1の『星読みの魔術師』をセット!」

穂乃果「『慧眼の魔術師』のP効果!自分自身を破壊して『時読みの魔術師』を置く!」

真姫「(置く、だからデメリットも無視できるのね)」

穂乃果「これでレベル2〜7のモンスターが同時に召喚可能!夢を開け!ペンデュラム召喚!」

穂乃果「『慧眼の魔術師』!『オッドアイズペンデュラムドラゴン』!」

穂乃果「『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』で墓地の『黒炎竜』を特殊召喚

素良「真澄、君は最高のカードを伏せてくれるね!トラップカード『ブレイクスルースキル』!蘇生はさせないよ!」

穂乃果「粘るねえ、バトル!『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』で『シザータイガー』を攻撃!フルダークネスバースト!」

素良「残念だけど通さないよっトラップカード『マジカルシルクハット』!」

素良「僕のデッキから『トイポット』2枚を選択。僕らのモンスターと一緒にシャッフルして裏側表示で場に置くよ」

素良「さあ、3回の攻撃で全て破壊しきれるかな?」

穂乃果「『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』で穂乃果から見て1番右のカードに攻撃!」

素良「残念、それは『トイポット』だよ!墓地へ送られた場合デッキから……『エッジインプシザー』を手札に加えるよ」

穂乃果「『オッドアイズペンデュラムドラゴン』で真ん中のモンスターに攻撃!開眼のストライクメロディー!」

素良「お、当たりだ。『デストーイシザーウルフ』!ま、裏側になっちゃうと1回しか攻撃できないからもうあまり重要じゃないんだけどね」

残る裏守備は2体……2つに1つ。ここは!

穂乃果「『慧眼の魔術師』で真ん中のセットモンスターに攻撃!」

素良「穂乃果……君は確か運がいいんだよね」

穂乃果「?そうだけど?」

素良「さっすが穂乃果!神様に愛されてるね。攻撃されたのは『シザータイガー』だよ」

素良「『マジカルシルクハット』の効果でセットしたカードはバトルフェイズ終了と共に破壊される」

素良「『トイポット』が墓地に行ったからデッキから『ファーニマルラビット』を手札に加えるよ」

穂乃果「よしっ!ターンエンド!」
手札0 慧眼 レダメ オッP
P 星 時

さっきから素良君、色んなところで鋭いなーちょっとびっくりしちゃうよ。

T8 真澄

真澄「私のターン……さて、やっと動き出すことができるみたいです。永続魔法、『ブリリアントフュージョン』発動!」

穂乃果「永続魔法の融合カード!?」

嫌な思い出しか浮かんでこないよ。

真澄「このカードは私の本気。お互い本気の攻めあいをしているのだから私ももう守ってはいられない」

真澄「(柚子……あなたが鉄壁の布陣を目指すのなら私は)」

真澄「このカードは1ターンに1度、『デッキから』『ジェムナイト』融合素材を墓地に送り融合召喚を行えるカード!」

素良「(『デッキから』かぁ。まさか究極の融合方法の一つをスタンダートの人間が使うなんてね。それに1巡目は徹底した守りを展開しそこから攻めに転じる。いい動きだよ)」

素良「(これはLDSの評価を改める必要がありそうだ)」

真澄「ただしこの効果で出した融合モンスターの攻守は0になる!だが私はその前に『ジェムナイトフュージョン』を発動!」

真澄「手札の『ラピス』、『ルマリン』で融合!」

真澄「神秘の力秘めし碧き秘石よ。今光となりて現れよ!融合召喚!レベル5『ジェムナイトレディ・ラピスラズリ』!」

ラピスラズリA2400

真澄「ここで『ブリリアントフュージョン』の効果発動!デッキから『ラズリー』2体、『ラピス』1体を墓地に送り融合召喚!」

真澄「優しき瑠璃色の輝きよ、碧き秘石よ、光渦巻きて新たな輝きとともに一つにならん!融合召喚!現れよ、輝きの淑女、『ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ』!」

ブリリアント・ダイヤA0

伏せカードは……でもまだ我慢!

真澄「墓地に送られた『ラズリー』2体の効果発動!墓地の『ラピス』、『ルマリン』を手札に戻す!」

真澄「『ブリリアント・ダイヤ』の効果発動!フィールドの『ジェムナイト』1体をリリースし新たな融合『ジェムナイト』1体を特殊召喚する!」

穂乃果「いいよ」

真澄「この効果は召喚条件を無視することができます。私は『ブリリアント・ダイヤ』をリリース!『ジェムナイトマスター・ダイヤ』を特殊召喚する!グラインドフュージョン!」

真澄「『ダイヤ』の攻撃力は私の墓地の『ジェム』1体につき100アップします。私の墓地には今、4体、よって400アップ!」

ダイヤA3300

真姫「(『ブリリアント・ダイヤ』の発動時点で伏せカードを使わなかった……相手の狙いが読めてるのかしら)」

穂乃果「ここだぁ!召喚成功時、トラップ発動!『破壊輪』!」

真澄ちゃんが2枚目の『ダイヤ』を入れていたらまずいけど、ここしかない!

穂乃果「対象は『ラピルラズリ』!」

真澄「っ……!『ダイヤ』じゃなくそっちを!」

素良「(最後の伏せカード、使う気配がないと思ったら。これはちょっとまずいかもね)」

穂乃果「『ラピルラズリ』を破壊しまず穂乃果達はその攻撃力、2400分のダメージを受ける」

穂乃果&真姫LP5600

穂乃果「そして真澄ちゃん達にも同じ分のダメージを受けてもらうよ!」

素良&真澄LP5100

穂乃果「どうせダメージを受けるなら」

穂乃果「お互いに味わった方がいいよね!」ドンッ

素良「(穂乃果って実はSの気でもあるの?天然ドSってやつ?)」

真澄「墓地の『ブリリアント・ダイヤ』を除外し『ジェムナイトフュージョン』を手札に加える……」

真澄「(このターンで決め切ることができなくなった以上、無理に削り取ることは逆に次の一手を取りにくくしてしまう。私が次に取るべき行動は)」

真澄「『ジェムナイトフュージョン』発動!手札の『ラピス』と『ルマリン』を融合!」

真澄「碧き秘石よ、雷帯びし秘石よ!光の使者の力を纏い今ここに一つとならん!融合召喚!『ジェムナイト・プリズムオーラ』!」

プリズムオーラA2450

真姫「(狙いはペンデュラムカードかしらね)」

真澄「『マスター・ダイヤ』の効果発動!墓地の『ラピスラズリ』を除外しその効果と名前をエンドフェイズまで得る!」

真澄「コピーした『ラピスラズリ』の効果発動!エクストラデッキから最後の『ラズリー』を墓地へ送り今度こそ2500のダメージです!」

穂乃果&真姫LP3100

真澄「『ラズリー』の効果で『ラピス』を手札に戻します。『ラズリー』を除外し『ジェムナイトフュージョン』を回収」

真澄「『プリズムオーラ』の効果発動!手札の『ジェムナイトフュージョン』を墓地に送りフィールドの表側カード1枚を選択して破壊する!」

真澄「『時読みの魔術師』を選択!クリティカットジェット!」

穂乃果「うっ……すぐに破壊されちゃったか」

真澄「2体目の『ラズリー』を除外し『ジェムナイトフュージョン』を回収。そして発動!融合素材はフィールドの『プリズムオーラ』と手札の『ラピス』!」

真澄「融合召喚!現れよ、幻惑の輝き『ジェムナイト・ジルコニア』!」

ジルコニアA2900

真澄「今、墓地に『ジェム』モンスターは6体」

マスター・ダイヤA3500

真澄「バトルフェイズ!『ジルコニア』で『慧眼の魔術師』を攻撃!ヘヴィクリスタル!」

ジルコニアA2900vs慧眼の魔術師A1500

穂乃果&真姫LP1700

真澄「『マスター・ダイヤ』で『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』を攻撃!ジェムナイトレインボーソード!」

マスター・ダイヤA3500vsレダメA2700

穂乃果&真姫LP900

真澄「ギリギリ削りきれませんでしたね。私はこれでターンエンド」
手札0 ダイヤ(A3500)ジルコニア ブリリアントフュージョン

T9 真姫

真姫「(あのちびっ子が連続攻撃とかしてきたからてっきり短期決戦で終わると思ってたけど)」

真姫「(タッグで3回回ってくるなんてね)」

真姫「(とはいえ状況は良くない。高打点モンスター2体にマスターダイヤの弾を彼の分残してある)」

真姫「(ま、こういう時のために最初のターンの動きが生きてくるのだけどね)」

真姫「(この真姫ちゃん相手にここまで追い込むとは大した融合使いじゃない)」

真姫「ドロー。ここで墓地の『黒竜降臨』を除外して効果を発動するわ」

素良「儀式召喚以外にも効果が!?」

真姫「そ。デッキから『レッドアイズ』魔法、罠カードを手札に加える効果があるわ。デッキから『真紅眼融合』を手札に」

真姫「真澄ちゃんも見せてくれたことだし私もやってみようかしら」

真姫「デッキ融合」

素良「!!(来るか……もうエクシーズでごまかしようがないもんね!)」

真姫「真澄ちゃん程爆発力はないけど即戦力になるわ『真紅眼融合』、発動!デッキから『真紅眼の黒竜』と『デーモンの召喚』の2体を墓地に送る!」

真姫「可能性の龍よ、高貴なる悪魔よ!今こそ時を越え友情の奇跡を再び起こせ!融合召喚!永遠の友情『悪魔竜ブラックデーモンズドラゴン』!」

悪魔竜A3200

真姫「攻撃力は『ダイヤ』に劣るのだけどね。バトルフェイズ、『悪魔竜』で『ジルコニア』に攻撃、『ブラックフレアドライブ』!」

悪魔竜A3200vsジルコニアA2900

素良&真澄LP4800

真姫「バトルフェイズを終了。ここで『悪魔竜』の効果が発動するわ。墓地の『黒竜』をデッキに戻しその元々の攻撃力分、2400のダメージを受けてもらう。黒煙煉獄!」

素良&真澄LP2400

真姫「カードを2枚伏せてターン終了よ」
手札0 悪魔竜 伏せ2 P星読み

真澄「紫雲院。笑いすぎると過呼吸になるわよ」

素良「いや、ははっデュオの真澄もペンデュラムの穂乃果も含めて流石LDS、流石西木野真姫!やっぱり僕なんかが手に負える相手じゃなかった!」

あれ?今度は……キラキラした目だ。憧れのものを目にしたみたいな。

素良「ごめん、真澄。僕にはもう打つ手がない。自慢のハサミも通用しなくなっちゃったからね。もう一手融合できれば勝ててたのにぃ。ターンエンド!」

T11 穂乃果

穂乃果「穂乃果のターン!素良君!真澄ちゃん!楽しいデュエルだったよ!『悪魔竜』でダイレクトアタック、ブラックフレアドライブ!」

素良&真澄LP0

引いたカードは『死者蘇生』かー。かっこよく穂乃果のエースが逆転勝利!ってやりたかったのになぁ
でも!

穂乃果「真姫ちゃん!やったね!」

真姫「ええ。初陣としては完璧ね!」

真澄「ふう、強いのですね」

真姫「お互いにね。凄くハラハラするデュエルだったわ。……そうだ」

真澄「?」

素良「何々?何をするの?」

真姫「この機会だもの。真澄。私達の前でも敬語は無しにしましょうか」

真澄「そんな、それは……」

真姫「そっちの方がお互いにやりやすいでしょ?このちびっ子も敬語なんてお構い無し、だし。折角だからそうしましょうよ」

穂乃果「うんうん!」

真澄「よ、よろしく……穂乃果、真姫」

恥ずかしがってる顔とか、喋り方とか真澄ちゃんってなんとなく真姫ちゃんと似てて可愛いよね!

素良「じゃあじゃあ僕のことも素良って呼んでよ!」

真澄「えー……それは無理」

素良「ガーン!!」

真澄「一応あなたへの評価は改めておくわ。中々やるじゃない」

真澄「……これからも、デュオとして一緒にやってくれる?」

素良「へへっそこまで言ってくれるなら。今回のデュエルで分かったけど結構馬が合いそうだしね!」

素良君は凛ちゃんみたいにすぐお友達を作れるタイプなんだろうな。

真姫「そう言えば素良はどこのデュエル塾なの?榊君や柚子と知り合いだって言うけど」

素良「遊矢達と同じ遊勝塾だよ!あそこはすっごく面白いからね!」

真姫「へぇ。どうりでここまで目立ったデュエルをするのにLDS内で噂されないわけね」

素良「これからガンガン有名になってやるけどね!じゃあね、穂乃果。スイーツともんじゃ焼きとっても美味しかったよ!」

穂乃果「うん!またデュエルしようね!」

真姫「さて、『オッドアイズドラゴン』と『メテオブラックドラゴン』でダイレクトアタック!」

真姫「……ふぅ。これで何勝目かしらね」

びっくりすることに穂乃果達はまだ負けていない!

穂乃果「イェーイ!」パァンッ

真姫「やっぱり滑り出しがよかったわね。穂乃果もほとんどの戦いでペンデュラムが活躍しているしコンビネーションも噛み合ってるわ」

『現在、高坂穂乃果、西木野真姫デュオが連勝中!頭一つ飛びぬけているぞぉぉ!』

真姫「勝って兜の緒を締めろ、というけど少し息抜きがしたいわね。穂乃果、素良と一緒に行ったっていうお店に案内してくれるかしら」

穂乃果「うん!にこちゃんとこのお店なんだ!」

真姫「へぇにこちゃんの。尚更行きたくなってきたわ」

仕事に支障が出ない程度に弄っていこっかな。

【スイーツ店】

真姫「にこちゃんは今シフト外なのね」

ちょっと不機嫌そうな真姫ちゃん。にこちゃんに会いたかったんだね。

穂乃果「うん。デュエルエリアに行ってるって。合わなかったけどなあ」

『お待たせしました。デラックスパフェです』

穂乃果「はーい」

真姫「うわっ……こんな大きいのよく食べられるわね」

穂乃果「熱いデュエルの後だからお腹空いちゃうんだよー。いやー、パフェが美味いっ!」

真姫「熱いデュエルの後っていうか、いつも空かしてるじゃない」

真姫「(後で海未に密告しよう)」

穂乃果「じゃあ真姫ちゃんは逆にアイスコーヒーだけでお腹空かないの?」

真姫「こんな盛り上がっているとお腹が減るのを忘れちゃうの。気が張っちゃうっていうか……」

穂乃果「真姫ちゃーん。リラックス、リラックスだよ!」

真姫「ふふっ何その顔。あー、やっぱ穂乃果といると退屈しないわね」

穂乃果「ふふっ穂乃果も真姫ちゃんといると楽しいよ!」

真姫「(楽しい、か……)」

【デュエルフィールド】

素良「真澄ぃさっきから嬉しそうだね。二、三回負けてるけど」

真澄「成績はいい方だし私が記憶してる限りではあんたが連続攻撃で突っ込んで負けたのよ」

素良「えー、責任転嫁ぁ?」

真澄「……負けるのも悪くはないわね」ボソッ

素良「?」

真澄「あなたとは今日初めて知り合った仲だけど1人でいる時と違って負けても清々しい気分になれる」

真澄「何故かしらね?私は悔しさを分け合えることだと思う」

真澄「こういうのを『友情』って言うんだなって」

素良「エクシーズの人とかシンクロの人とかとはそういう関係じゃないの?」

真澄「今までは……意識したことがなかったわ。でもこれからは……」

素良「でも負けても心地いいってのは僕には分からないかなー」

素良「(『友情』ね……ま。そこまで大したもんじゃないけど)」

素良「(過小に評価しすぎると足をすくわれるかもね)」

素良「だからさっこっからは連勝でいこっか。僕がヘマした分も取り戻すからさ」

真澄「取り戻すだけじゃプラマイゼロになだただけよ」

素良「(そうそう。今日の僕はマイナスすぎるよ。最初のデュエルも順番さえ間違わなければ勝ててたし)」

素良「(それに次のターンのドローは……)」

つ影依融合

素良「(今使ったら使ったで大騒ぎだから手札に来ない方がよかったかもしれないけどね)」

『あなたへのハーッビート、あつーくー あつーくー』♪

『とめーられないーあつーいねヘヴーン』♪

花陽「あ、ありがとうございます!」

『わー!わー!』

【ステージ裏】

絵里「お疲れ様!良いステージだったわ」

希「デュエルタイムと被っとるのが信じられへんほどお客さんの入りがいいなぁ。やっぱり花陽ちゃんの歌声は最高やん」

花陽「そんなことないよ……でも、初めて1人でステージに立ってそれがこんなにも大成功を収められて、嬉しい!」

絵里「でも意外だわ。花陽に切ない曲がこんなにもマッチするなんて。歌詞を書いた海未に感謝しなければならないわね」

花陽「(ちょっと悲しい気持ちになる歌。でも……私はこの気持ちを忘れちゃだめだ)」

花陽「(何でだろう……)」

花陽「次は絵里ちゃんのステージだね」

絵里「ええ。花陽の盛り上がり以上にハラショーはステージにして見せるわ!」

希「(ハラショーって万能な言葉やったんやなぁ)」

『ここで!サプライズです!』

絵里「チカッ!?聞いてないわぁ!」

希「聞いてないからサプライズなんやん」

『LDSブロードウェイ校より通信が入っています!!!』

フラグは蓄積されなかった...

本日はここまで!
>>182
そらきゅんもゲ素良も書いてて面白いし適度な強キャラは扱いやすいですからね。出番は多いです。

聞いてくれよアムナエル。何で『レッドアイズ降臨』や『ジェムナイトブリリアントフュージョン』、『DジャンクBOX』って名前じゃないんだ。

ではまた。いよいよ彼女が戦います

乙です


真紅眼いいなやっぱ

おつおつ

すまぬ...デュエルの決着部分を入れ忘れていた。
さあ、真姫ちゃんの華麗なるタクティクスを見るがいい!
...本当、すいません。

素良「やるじゃん!すごく面白いよ、みんな!」

穂乃果「でしょ?みんなバンバン攻撃してドンドンライフを削って『決闘』ってだけあるね!」

素良「ウンウン!だからさ……」

素良「僕もちょっとだけ本気出しちゃおうかな?」

??
分からなかった。素良君は今まで本気じゃなかったの?冗談かな?って思ったけど何かそう思えない何かがあった。
だってその時だけ素良君の目は……

真姫「ふーん?楽しみにしてるわ」

素良「ドロー!」つ魔玩具融合

素良「(ふふっナイス引きじゃん?)」

素良「(このターンで決めさせてもらおっかな)」

素良「僕は手札から魔法カード『魔玩具融合』を発動!このカードは『デストーイ』融合モンスターを僕の墓地かフィールドから除外して融合召喚を行うカード」

真姫「へぇ、デッキからじゃないのね」

素良「でもこのカードは強烈だぞ?墓地から『ファーニマルシープ』、『ファーニマルラビット』、『エッジインプシザー』を除外!」

素良「融合召喚!現れ出ちゃえそして止めを!『デストーイ・シザー・タイガー』!」

素良「『シザー・タイガー』の効果発動!素材は3体!伏せカードと悪魔族2体を選択!さあ、ぶった切られちゃえ!ファイナルカット!」

真姫「じゃあ、『激流葬』」

素良「へぇ、いいじゃん。最後の最後まで足掻いてくるんだね」

真姫「何かチェーンはあるかしら?」

素良「……ないよ。」

真姫「では『激流葬』にチェーンして『禁じられた聖衣』を『悪魔竜』を対象に発動するわ」

素良「!!!!」

真姫「攻撃力が600ポイント下がりこのターン、効果破壊と対象耐性を与える」

悪魔竜A2600

真姫「1回分は防いでもあなたの手札じゃもう1度『タイガー』を融合でき、場を開けてからダイレクトアタックができるし、真澄さんの残した『ダイヤ』とその弾でもデュエルエンドに持っていける」

真姫「でも悪かったわね。私のデッキのモンスター達はちょっとばかり頑丈なの」

真姫「倒したければハサミじゃなくてサーベルか何か、もっと鋭い得物を用意することね」

おお!真姫ちゃんがかっこいい!

素良「………………」

素良「くく、あははあははははははははは!」


花陽サイド

希「サプライズ通信かぁお祭りにはピッタリのイベントやな」

ステージのスピーカーから聞こえてくる声が続ける

『現在、LDS舞網校からブロードウェイ校に留学中の南ことりさんからの通信です!ことりさーん!』

ことり『はーい!』

ブロードウェイ校って言葉を聞いただけで心の中に小さな期待が生まれた。それがどんどん大きくなってその声を聴いた時私の脚は勝手に動いていた。

花陽「ことりちゃん!」

ことり『その声は……かよちゃん!届いてるんだね!』

花陽「うん!……ことりちゃん、久し振り!元気にしてた?」

ことり『最初は……今も疲れることは多いけど向こうの人達は凄く親切だし楽しいよ?それにしてもかよちゃん、さっきの歌、とっても綺麗でかっこよかったね!』

いつもなら嬉しいなぁ、で済むんだけどこんなたくさんの人の前で、しかもこんなに大きな声で褒められると恥ずかしさも足されて何だか……

花陽「……えへへへへ。聴いてたんだ」

ことり『うん!絵里ちゃん、希ちゃんのソロとデュオも聴いてたよ?歌う人の特徴が出ててことり感動しちゃった!』

ことり『2人はステージの後ろにいるのかな?このイベントが終わったらまたお話ししようね!』

『素晴らしき友情をありがとうございます!さて、舞網(あちら)でタダで聴かせてもらうのも申し訳ない程の曲を聴かせてもらったので次はことりさんの番ですね!』

ことり『はい!次はことりが新曲を披露しちゃいます!』

観客席が再び熱狂する。喉が潰れないかな?って心配するぬらいでそれだけことりちゃんがみんなの心を掴んでいる人なんだなってすぐ分かった。

絵里「(ことりには『ぶる〜べりぃ・・とれいん』しかソロが無かったから新しいソロを向こうで作ったのかしら?)」

ことり『これは舞網で待っている私のお友達の1人とここで新しく出来た私の大切なお友達、2人の力があってできた曲です』

ことり『かよちゃんが「孤独なheaven」で新しいかよちゃんを見せてくれたように私も新しいことりをこの曲でお披露目しようと思います』


ことり『聴いて下さい。……「Anemone heart」』

その曲は……あれ?いや、気のせいだね。


ことり『つまれたーいの』


【スイーツ店】

穂乃果「ことりちゃんの歌声?」

真姫「そうね。音源は特設リングのあった場所かしら。繋ぐわね」

穂乃果「(分かってる人が見たら大変な騒ぎだよねこれ。)」

『優しさに、憧れ』

『優しさに、傷ついて』

穂乃果「(珍しいなぁことりちゃんがちょっとシリアスな歌詞だなぁ……?)」

真姫「(意外ね。ことりの脳味噌を溶かしてくる勢いの歌声からこんな曲が出るなんて。参考になるわ)」

【第3音楽室】

『もてあますこの気持ち、知りたくなかった』

凛「(ことりちゃんの歌声、しっとりしてるにゃー。向こうで何か新しいことでもあったのかな?)」

凛「海未ちゃん?」

【??】
『あなたの心が遠いから泣きたくなる』


『マスターコマンド!あれは南ことりの歌だと思われます!!』

『ふーん?サプライズってやつ?』

【第3音楽室】

『それでも、待つと決めました』

海未「………………」

海未「ことり……」

『初めての恋』

【??】

「どうした。ユート」

「いや、特に変わったことはない。恐らく、これが終わった後も。だが」

【ステージ】

『いつか触れ合う愛の鼓動』

『つまれたいの』

さっきまでの盛り上がりはどこへやら。
いいえ、みんな今日が冷めてしまったんじゃありません。言葉にすることができない。
分かるのは、目の前の……正確には画面の向こうの少女に今までないくらい惹かれていることだけ。

ことり『ちょっとギャップが強すぎたかな?聴いてくれて、ありがとうございます』

思い出したかのように爆発する歓声。私もその中に混じって思いつく限りの賛辞の言葉を発していた。

ことり『実はこの曲、ことり1人では完成し得ないんです』

『!??』

ことり『この曲はデュオ曲……つまりあと1人、この曲をことりと一緒に歌う仲間が必要です』

ことり『だからことりが帰って来た時、ことりの初めてのステージでこの曲の完成版を披露できると思います!楽しみにしてくださいね!』

絵里「デュオ曲、だってね……誰を選ぶのかしら?」

希「……」つ

ことり『新曲の後はいつものぶる〜べりぃ・・とれいんで旅立ちましょう!やんやん♪』

『おぉぉぉぉ!』

歓声の波を統率された軍隊にすぐ変えてしまう辺り、ことりちゃんはにこちゃんに負けないくらいアイドルしてるなぁって感心しちゃうな

希「ことりちゃんの十八番のぶる〜べりぃからの花陽ちゃんとの告白日和、念入りに用意しとるな、ことりちゃんは」

一緒に歌うことももちろんそんな話、ことりちゃんが言うまで全く知らなかったけど、歌番組とかでよくある画面越しの共演ができて新鮮。
憧れだったんだぁ

絵里「少しの休憩を挟んで第2のメインイベントをやるそうよ」

花陽「第2?サプライズのライブだけじゃないの?」

希「まあ何が来るかは大体分かっとるけどな」

?何なんだろう?希ちゃんは読みが上手いからね。

希「少し時間もあることやし何か食べに行かへん?みんな、自分達の仕事でご飯を食べる間もなかったやろし」

絵里「そうね。お昼のデュエルタイムにフルで参加できない分、放課後で取り戻したいところだからご飯を食べるならここしかないわね」

花陽「じ、じゃあ花陽が見つけたそこまで人が多いんだけどびっくりするくらい美味しい丼もののお店があるんですけど、そこにしない?」

希「ええやん。花陽ちゃんのお勧めする丼屋さんなんてそうそうあらへんから、ウチは大賛成。えりちもそこでいい?」

絵里「そうね。迷っていても時間の無駄だし花陽が自信を持って美味しいと言えるんだもの。私も異論はないわ」

白いご飯の話になると途端に誰もが花陽に絶対の信頼を寄せてくれます。
ちょっと癖になっちゃいそう♪

花陽「あ、あとそのお店の責任者さんが花陽のデュオ、その人なんです。あ、勿論、贔屓なんかじゃないよ?」

海未 サイド Anemoneのちょっと前

海未「お疲れ様でした。凛、希にこの練習の様子と最後の課題点のまとめを私から送信しておきます」

さて、Lily whiteの新曲の合わせも途中から希が抜けたとはいえ、済みましたしここからどうしましょう。

海未「凛、凛はこれから何をするのですか?」

凛「凛はこれから権ちゃんと一緒にデュエルエリアに潜ってくるにゃ。ことりちゃんのメインイベントその2が始まったら人が減るだろうけど最初で負けてからそのままだからもう権ちゃんの足を引っ張れない」

なるほど……やはり綺麗さっぱりカウンセリングとは行きませんか。権現坂さんの漢気を持ってしても。

海未「そうですか。無理だけはしないようにして下さいよ?」

凛「はーい!行ってきまーす!」

ふぅ。

海未「花陽と希と絵里はライブ。その後もそれぞれの仕事で忙しい、でしたね」

あろうことか黒い改造制服(?)を着た連中から射的や輪投げといった屋台への出禁を食らってしまったためやることがライブに向けての練習以外なくなってしまったのです。
穂乃果でも誘いましょうか?
いえ、今は確か真姫とデュエルエリアにいるんでしたね。

海未「こうも予定が合わないとかあるものですか……」

凛「ごっめーん!エクストラデッキ忘れてた!」

海未「??凛、注意散漫になっていますよ?あなたは穂乃果ですか」

凛「力入れすぎちゃって忘れちゃってたんだ。あはは」

海未「これですね。はい」

凛「ありがとにゃ。じゃ海未ちゃん今度こそ行ってく……

『聴いてください……「Anemone heart」』

凛「?ことりちゃんの声だにゃ」

海未「ことり……」

あれはことりが発つ前に私が曲名だけを渡したもの。何のためなのか何故それだけなのか、当時の私の気持ちは皆目検討がつきませんが



ことり『じゃあ海未ちゃんのくれたタイトルで作った曲ができたら向こうから海未ちゃんに送るお手紙になるのかな?』

ことりが周りの反対を押し切り飛び立った地で、何を得て、何を伝えたいのか。聴かせてもらいましょう。
精一杯の敬意を込めて

海未「…………」

凛「海未ちゃん?」

海未「いえ、あまり感銘を受けていたもので言葉を失っていました」

凛「確かに海未ちゃんワンダーゾーンでも見に行ったみたいな目をしてたからね!」

海未「あれはまだ未完成でしょう。どういうものになるか誰も知らないはずです」

海未「そう。私はあの様な歌を歌うことりを知らないので何と言葉にすればいいか、分からないのです」

凛「そっかーそだよね!9人ものじゃない歌って普段は分からないその人の意外な一面が出てくるもんね!」

例えば、花陽。以前彼女のソロ曲の練習に付き合う機会があったのですがあれには驚きました。

凛「海未ちゃんは曲が海未ちゃんそのものを表しているようなものだけどね」

海未「それを言うなら凛もそうでしょう」

凛「びっくりするのは何度も起きないからびっくりするんだにゃー!じゃ、凛は本当の本当に行くね。権ちゃん、待ってるだろうからさ」

権現坂さんは会話したことはないのですが忍耐力のある方です。
自由気ままでまさに猫形質の凛とは相性がいいのでしょう。

海未「それにしても」

『孤独なheaven』も『Anemone heart』も。
私のような人間からは分からない歌い手の一面をよく捉えているものです……。まだまだ修行が足りませんね。

海未「私も、出ましょう」

ことりの第2のメインイベントとやらを真近で見るとしますか。

穂乃果 サイド

【廊下】

穂乃果「やっぱりあそこのは何度食べても飽きないねー」

真姫「あんたのお腹はどうなってるのよ……あのサイズはどう見てもデザート感覚で食べるものじゃないわよ」

穂乃果「デザートは別腹っていうよねー」

真姫「実際にそうだから怖い。でも限度ってものがあるでしょ?少しは意識したら……」

雪穂「へぇ、面白いこと聞いちゃった」

穂乃果「……さらばだっ!」

亜里沙「おっと!行かせませんよ?」

穂乃果「亜里沙ちゃん……後生だよ」

これ程までに最悪な出会いがあっただろうか。

雪穂「海未さんに連絡確定だね」

穂乃果「頼むユッキー!それだけは!」

雪穂「ダーメッていうかそんな話する為に私達はここに来たんじゃないからね」

亜里沙「お姉ちゃんたちのライブを見に来たんです!穂乃果さんや海未さんが歌うのは明日でしたよね?」

穂乃果「うん。そうだよ!嬉しいなぁ。見に来てくれて。ねっ真姫ちゃん?」

真姫「そうね。来てくれてありがとう。今日はもうことりのサプライズイベントで終わりだけど明日は、明日こそが本番って感じに盛り上がるから楽しみにしといてね」

亜里沙「はーい!雪穂、亜里沙はことりさんのサプライズイベントが終わったら噂の美味しい丼屋さんに行きたいのです」

雪穂「どれどれ?……こんなのあったっけ。お姉ちゃん?何、物欲しそうな目で見てるの?」

穂乃果「何でもないよなんでも。2人ともことりちゃんのイベント見に行くんならはやくステージに行こう!善は急げ!」

雪穂「もう、調子いいんだから」

雪穂「(これでこそいつものお姉ちゃんだからいいんだけどね)」

雪穂と亜里沙は既にフラグに登場しています。

【ステージ裏】

絵里「そろそろかしら?」

希「せやねぇ〜……zzz」

絵里「ちょっと希!?寝ちゃダメよ。だからあれ程大盛りはやめろと言ったのにぃ!」

『さあ!これから第2のメインイベントに入ります!舞網校では今、タッグデュエル大会を催しているようですがそこに急遽、この戦い限り!留学生のことりさんとブロードウェイ校が誇る最強デュエリストのドリームタッグが殴り込みです!』

絵里「あわわわわ始まっちゃた!ええいもうこの際花陽さえ起きていれば……」

花陽「むにゃ……」

絵里「」

「絢瀬会長ースタンバイお願いしまーす」

「(パンッ!!)」

花陽「はわっ!」

希「わわっ!」

絵里「?私の叫び声すらものともしなかったのが……どこから……あなたは」

「花陽殿。起こしに参った」

花陽 サイド

『ではことりさん。今回はμ'sの誰かにデュエルを挑むんですね』

ことり『はい!ことりがデュエルしたい人は……』

ことり『ギャップを見せてくれた小泉花陽ちゃんです!かよちゃーん、デュエルしよっ!』

花陽「はわわわっ花陽ナノォ?」

希「やったやん。花陽ちゃん」

絵里「これ、他の人が選ばれた場合の移動時間とか考慮されているのかしら」

サプライズだもんね。仕方ないよね。

ことり『では、かよちゃん。デュオの人と一緒にステージの中央まで、どうぞ!』

花陽「あれ?」

さっき裏で花陽を起こしてくれたはずなのに……いつの間にどこに行ったんだろう?

シュバッ

月影「遅れて申し訳ない。小泉花陽殿のパートナー。只今参上」

ことり『おお!かよちゃんのパートナーは忍者さんなんだね!』

絵里「(コスプレじゃないマジもんの忍者なのよね)」

希「(もう駅前あたりにお店構えたらええやんってくらい美味かったんやけど)」

ことり『でもことりのデュオも負けてないよ!』

ことりちゃんがそう言った次の瞬間、照明で照らされたブロードウェイ(向こう側)のステージが急に暗くなった。
時差の関係で夜なんだよね。


『ショーマストゴーオン!!』

バッ!灯りが灯って……

絵里「空中ブランコ!?」

『HA HA HA HA HA HA!』

遊矢君もびっくりの身のこなしです。

月影「む、何というワザマエ。実際、油断ならない男だ」

月影さんが少しはライバル心を覗かせているみたい。

デニス『はーい!画面の向こうのみんな!初めまして。僕の名前はデニス・マックフィールド!デニスって呼んでくれたら嬉しいな』

デニス『こっちでことりと仲良くさせてもらっているよ?今日はことりの向こうの友達とデュエル出来るって聞いてテンション上がって来ちゃったよ!』

デニス『もちろん、忍者君も僕は期待してるよ?僕に負けないインパクトを持った人だお思ってるからね』

にこちゃんから口の悪さを抜いてよりエンターテイナー精神を足したらあんな人になるのかな?

月影「流石、見る目を持っている」

デニス『オープニングパフォーマンスの反応はばっちりみたいだね。さぁ、始めようか!』

ことり『かよちゃん!今のかよちゃんをことり達に全部見せて!』

花陽「うん!」

月影「承知」

4人『デュエル!!』

花陽&月影LP8000
ことり&デニスLP8000


T1 月影

月影「我々からの先攻からだな。拙者は花陽殿を助けに参った身。花陽殿が進む道を築かせてもらう」

花陽「う、うん!お願いします」

月影「拙者のターン。『忍者マスターHANZO』を召喚」

HANZO A1800

月影「『HANZO』が召喚に成功した時、デッキより『忍法』カード、『忍法超変化の術』を手札に加えさせてもらう」

デニス『イメージ通り忍者デッキだね。そのカードには気をつけないと』

月影「カードを3枚伏せターン終了」
手札2 HANZO 伏せ3


デニス『忍者らしく罠を張ってきたってところかな?僕達のステージセッティングに協力してくれて何より』

デニス『ことり、君から行ってくれないかな?』

ことり『いいよ!ことりの翼で忍法も掻い潜ってあげる!』

ことりちゃんの翼、か。留学に出る日のことりちゃんはまさに羽根を生やしたみたいだったからなぁ

T2 ことり

ことり『ことりのターン!手札から「RRトリビュート・レイニアス」を召喚!』



穂乃果「レイドラプターズ……?」

真姫「私も見るのは初めてだけどことりが向こうに行く時赤羽社長から貰った限定カテゴリーね」

にこ「……確かエクシーズのテーマなんだっけ?」


ことり『「トリビュート・レイニアス」は召喚、特殊召喚に成功したターン……』

月影「待った。それは成功時に発動する効果ではない。永続罠『忍法超変化の術』を発動させてもらう」

ことり『(ここで使うかーやっぱり墓地を増やしてほしくないみたいだね。でも)』

ことり『そのカードは墓地に送る前にまず対象をとって発動するカード。そのタイムラグがことりの羽ばたく隙になるのです。手札から速攻魔法『スワローズ・ネスト』を発動!』

ことり『「トリビュート」は空に旅立ちデッキから同レベルのことりさん「RRバニシング・レイニアス」を特殊召喚します!』

月影「既に手札に持っていたか。だが『超変化の術』は一方がフィールドから消えても不発にはならぬ。『HANZO』を墓地に送りそのレベルの合計以下の

月影「『ドラグニティブラックスピア』を守備表示で特殊召喚する」

ブラックスピア……花陽のデッキを意識して入れてくれたカードかな

ことり『「バニシング・レイニアス」の効果を発動します!』

月影「だが二度も取り逃がしはしない。永続罠『デモンズチェーン』。効果は無効となる」

ことり『うぅーことりの場に「RR」がいる時手札の「RRファジー・レイニアス」は特殊召喚できる』

デニス『(さっきからことりはうまく回避しているように見えるけど次第にとりたくない方向に運ばれている。並じゃないね)』

ことり『でもこの効果を発動するターン、ことりは「RR」以外を特殊召喚できない……』

ことり『レベル4の「バニシング」と「ファジー」でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!』

ことり『闇を見通す眼光で勝利をも掴み取れ!ランク4!「RRフォース・ストリクス」!』

ストリクスD2000

ことり『「フォース・ストリクス」の効果発動!ORUを1つ使い、デッキからレベル4、闇属性、鳥獣族モンスター、2体目の『バニシング・レイニアス』を手札に加えます。「ファジー」が墓地に送られたことでデッキから同名カードを手札に加えます』

ことり『1枚カードを伏せて、ターンエンド』
手札4(バニシング ファジー) ストリクス 伏せ1



T3 花陽

レイドラプターズ、見た感じだと特殊召喚効果とサーチ効果で後続を残しながらエクシーズしていくテーマ、かな?
途切れないんだね

花陽「花陽のターン、ドロー」

月影さん、早速使わせてもらいます。

花陽「手札から『ハーピィ・ハーピスト』を召喚!」

花陽「さらに速攻魔法、『スワローズ・ネスト』を発動!」

ことり『かよちゃんもそのカードを?』

花陽「デッキから同レベルの鳥獣族、『霞の谷のファルコン』を特殊召喚!」

ファルコンA2000

ことり『ファルコン!?同じハーピィ系じゃなくて?』

でも、花陽も助けられて、手を引かれてばかりじゃない。


花陽「レベル4の『霞の谷のファルコン』にレベル3の『ブラックスピア』をチューニング!」

花陽「大いなる風を纏い雷と共に飛来せよ!シンクロ召喚!レベル7、雄々しき谷の勇姿『霞の谷の雷神鬼』!」

雷神鬼A2600

花陽「バトルフェイズ、『雷神鬼』で『ストリクス』を攻撃!ライトニングテンペスト!」

花陽「この瞬間、『雷神鬼』の効果が発動!花陽達のフィールドの『デモンズチェーン』を手札に戻し、500攻撃をアップする!」

雷神鬼A3100

ことり『トラップ発動!「RRネスト」!このターンことり達の「RR」は戦闘では破壊されない!』

そこまでステータスが高くないモンスターが場に残った時の守りも万全。

花陽「1枚カードを伏せてターンエンドだよ。エンドフェイズに『ハーピスト』の効果が発動しデッキから『ハーピィチャネラー』を手札に加えるよ」
手札3(チャネラー)雷神鬼 超変化(使用済み)伏せ2

月影「(花陽殿には彼女本来のデッキを全力で使わせるつもりだった)」

月影「(何処で拙者のデッキを知ったのだろうか)」


T4 デニス

デニス『(あれぇ?これって結構まずくないかな?)』

デニス『(羽箒で一気にどかすことができればいいけど)』

デニス『(あれがサーチできるのは彼女のデッキ位だしね。ま、僕のデッキにそこまで影響はないと思うけど)僕のターン!』

デニス『フィールドに2体以上モンスターが存在する時手札の「Emハットトリッカー」は特殊召喚できる!』

花陽「エンタメイジ!?エンタメイトじゃなくて?」

デニス『仲間みたいなものかな?ま、いずれ分かるよ。手札から「H・Cサウザンドブレード」を召喚。さあ、ショーが始まるよ!レベル4の「ハットトリッカー」と「サウザンドブレード」でオーバーレイ!』

月影「(フィールドでは効果を発動しないモンスターを揃え、エクシーズに繋ぐということか)」

デニス『まずはオープニングを飾る海竜を呼び出そうかな?イッツショータイム!ランク4「ラヴァルバルチェイン」!』

チェインA1800

花陽「召喚成功時に『デモンズチェーン』を発動します!」

デニス『ORUを墓地に置かせる前に効果を封じてしまおう、という考えだね。でも残念、「禁じられた聖槍」!ショーには小道具が不可欠だよね!』

デニス『このカードの効果はみんな知っているよね?このターン他の魔法、罠を受けなくなるよ』

デニス『「チェイン」の効果発動!ORUを1つ使いデッキから「Emトリッククラウン」を墓地に送るよ。墓地に送られた「トリッククラウン」の効果が発動!』

花陽「墓地に送られたら発動する効果?」

デニス『墓地の「Em」を攻守を0にして特殊召喚、その後僕達は1000ポイントのダメージを受ける。もちろん、「クラウン」自身も特殊召喚できるんだよね』

クラウンD0
ことり&デニスLP7000

花陽「ライフと引き換えに墓地からモンスターを調達できる効果……こっちも強力だなぁ」

デニス『そして僕がダメージを受けた時墓地の「サウザンドブレード」を攻撃表示で特殊召喚する!』

あれ?デメリットになってないよねそれ。

花陽『「雷神鬼」の効果発動!「デモンズチェーン」を手札に戻して攻撃力を500ポイント上げる!』

デニス『へぇ、再利用もできて攻撃力も上げられる、便利な効果だね』

デニス『次のステージを飾るのにぴったりだ。レベル4の「トリッククラウン」と「サウザンドブレード」でオーバーレイ!』

デニス『氷のスペクタクルショーを見せてあげるよ!「No.103神葬零嬢ラグナゼロ」!』

ラグナゼロA2400

デニス『「ラグナゼロ」の効果発動!ORUを1つ使い攻撃力が変化した攻撃表示モンスターを破壊する!1、2、3!』

粋な演出でフィールドにダイヤモンドダストが舞った。そんな綺麗なエフェクトとは裏腹に、花陽は……

デニス『そしてカードを1枚ドローできる。お、魔法カード「おろかな埋葬」デッキから「Emダメージジャグラー」を墓地に送るよ』

デニス『バトルフェイズ!』



デニス『「ラグナゼロ」でダイレクトアタック!フリーズドライ!』

花陽「っ……くっ攻撃を通すわけにはいかない!『リビングデッドの呼び声』!帰ってきて!『雷神鬼』!」

雷神鬼A2600

デニス『うーん、やっぱり伏せていたか。でもその子は自由に動けるかな?1枚カードを伏せてターンエンドだよ!』
手札2 チェイン ラグナゼロ ストリクス 伏せ1

ことり『だめだよ?デニス君。油断したら。いい1ターン目だったけどね?』

T5 月影

月影「拙者のターン(花陽殿……やはりまだ)。手札の『ドラグニティファランクス』をコストに魔法カード『調和の宝札』。カードを2枚引かせてもらう」

月影「……装備魔法、『ビックバンシュート』。このカードを『ラグナゼロ』に装備させる」

ことり『(地味だけど強力なコンボ。この2人、しっかりデッキを合わせてきている)』

月影「『雷神鬼』の効果。先ほど装備した『ビックバンシュート』を手札に戻し、攻撃力500アップ」

デニス『おおっとぉ?このままでは僕の「ラグナゼロ」が除外されてしまう!』

デニス『でも、大丈夫!イリュージョンを見せてあげるよ、「RUM クイックカオス」!』

月影「……!!」

花陽「速攻魔法のランクアップマジックゥ!?」

デニス『そりゃ、驚くよね?でも君達の息のあったコンビネーションを見てると僕もおちおち芸を出し惜しみするわけにもいかないんだ。このカードは「No.」カードを自身の進化系である「CNo.」にランクアップさせるカード!』

デニス『「ラグナゼロ」のネクストステージをご覧あれ!「CNo.103神葬零嬢ラグナインフィニティ」!』

インフィニティA2800

月影「(拙者の手札にあるカードではインフィニティを越えられるモンスターを作ることができない……が)

月影「バトルフェイズ、『雷神鬼』で『ラグナインフィニティ』を攻撃」

デニス『もちろん通すわけないだろう?「インフィニティ」はカオスORUを1つ使うことで攻撃力が変化しているモンスター1体を除外、その後変化した数値分のダメージを与える!』

月影「く……だがこれしきのダメージ」

花陽&月影LP7500

月影「表側の『超変化の術』を墓地に送り『マジックプランター』を発動。2枚ドロー。3枚カードを伏せ、ターン終了」
手札1(ビックバンシュート) 伏せ3 リビデ(使用済み)

花陽「あ、あの、私……」

月影「案ずることはない。お主はただ前を見ていればいいのだ」

月影「気にするな」

月影「(もっとも心配すべきわわが身だがな。まさかラグナインフィニティまでデッキに入れているとは)」



T7 ことり

デニス『(君の言う通り、ラグナゼロとインフィニティをデッキに入れたけどまさかこんなところで助けられるなんてね)』

デニス『(でも驚いたよ。オーバーハンドレッドナンバーズにその進化系を持っているなんて。君は何者だい?)』

ことり『ことりのターン、ドロー』

ことり『「ストリクス」の効果を発動するよ。デッキから「ミミクリー・レイニアス」を手札に加える』

月影「……」

ことり『続けて「チェイン」の効果でデッキから「トリッククラウン」を墓地に送るね』

花陽「ことりちゃんもクラウンを!?」

ことり『うん!デュオとの連携は大切でしょ?「トリッククラウン」が墓地に送られたことで効果、発動!墓地から特殊召喚し1000ポイントのダメージを受けます』

ことり&デニスLP6000

ことり『ことり達がダメージを受けたので墓地から「サウザンドブレード」を特殊召喚!』

花陽「また手札を使わずに2体のモンスターを……」

ことり『レベル4の「サウザンドブレード」と「トリッククラウン」でオーバーレイ!』

ことり『ことりも「チェイン」をエクシーズ召喚!』

ことり『「チェイン」の効果でデッキから「ダメージジャグラー」を墓地に送るよ』

月影「……!」

ことり『ではバトルフェイズに入ります!まずは「チェイン」でダイレクトアタック!』

月影「永続トラップ、『強化蘇生』。墓地より『ハーピスト』を攻守を100、レベルを1つ上げ、特殊召喚」

ことり『(壁を作った?でもそのカードだとラグナインフィニティの格好の的だよ)』

ことり『巻き戻しが発生、「チェイン」で「ハーピスト」を攻撃!』

月影「……」

ことり『「ラグナインフィニティ」の効果発動!カオスORUを1つ使い、対象は「ハーピスト」!』

花陽「月影さん!」

月影「……案ずるな、と言ったはずだ。トラップ発動、『吊り天井』」

月影「フィールドにモンスターが4体以上いる時、表側表示のモンスターを全て破壊する」

月影「無策で攻撃を仕掛けたわけではないだろうが『トリッククラウン』と『サウザンドブレード』はどれも1ターンに1度ずつ。モンスターを残すことは許さない」


ことり『メインフェイズ2、手札から「RRバニシング・レイニアス」を召喚』

ことり『「バニシング」の効果で手札の「ミミクリー・レイニアス」を特殊召喚するよ。永続魔法「RRネスト」を発動』

ことり『このカードはことり達のフィールドに2体以上「RR」いる時デッキまたは墓地から「RR」モンスターを手札に加えることができるよ』

ことり『名前の通り飛び立つための、帰ってくるためのお家だね。墓地の「バニシング」を手札に戻すよ』

ことり『「バニシング」と「ミミクリー」の2体でオーバーレイ!世界をこの手に、剛力降臨!「No.106巨岩掌ジャイアントハンド」!』

デニス『(またオーバーハンドレッドナンバーズ……)』

ことり『カードを2枚伏せてターンエンドだよ』
手札2(ファジー)ジャイアントハンド(守備)
ネスト 伏せ2

月影「墓地に送られた『ハーピスト』の効果でデッキから『ドラグニティドゥクス』を手札に加える」

T8 花陽

花陽の手札にあるチャネラー。ことりちゃんの伏せカード次第ではこのターンの逆転勝利もできるかもしれない。

……不安に思っちゃダメだ。月影さんが繋いだ1ターンを無駄にしたらダメだ!

花陽「花陽のターン!魔法発動!『テラフォーミング』!デッキから『霞の谷の神風』を手札に!」

ことり『遂に来たね。かよちゃんのデッキが爆発するキーカード』

ば、爆発?

花陽「表側表示で残っていた『リビングデッドの呼び声』を墓地に送って『マジックプランター』発動!カードを2枚ドローします」

デニス『永続魔法やトラップを多く投入していそうなデッキだからいいドローソースになるね』

?よし、これならそのままジャイアントハンドを突破できる!

花陽「『ハーピィチャネラー』を召喚、手札から装備魔法、『守護神の矛』を発動!『チャネラー』に装備!」

花陽「このカードは花陽達の墓地の同名カード1体につき装備モンスターの攻撃を900アップさせるカード。今、花陽の墓地には墓地とフィールドで『ハーピィレディ』として扱う『ハーピスト』が1体」

花陽「よって900ポイント攻撃力がアップ!」

ことり『(ふふふ……)ごめんね、かよちゃん?トラップ発動!「エクシーズリボーン」!』

花陽「!!」

月影「……!」

ことり『対象は当然、「ラグナインフィニティ」!』

……!また先を読まれて……。ダメッ……!


『案ずることはない。お主はただ前を向いていればいい』

そうだ!月影さんがとっておいた伏せカードは!

花陽「チェーンしてトラップ発動!『転生の予言』!デッキに戻すのは墓地の『ラグナインフィニティ』と『RRネスト』!」

デニス『(これは……いっぱい食わされたね)』



花陽「バトルフェイズ、『チャネラー』で『ジャイアントハンド』を攻撃!ハーピィロンド!」

ことり『破壊されるよ』

花陽「メインフェイズ2!花陽は『チャネラー』の効果を発動!手札の「ヒステリックサイン」を捨てて、デッキから『ハーピィダンサー』を特殊召喚する!」

花陽「『ダンサー』の効果発動!手札のこのカードを戻して『ファルコン』を召喚」

花陽「『神風』の効果でデッキから『ブラックスピア』を特殊召喚!」

花陽「『ファルコン』に『ブラックスピア』をチューニング!もう一度来て、『雷神鬼』!」

雷神鬼A2600

デニス「懲りないねぇ。また凍らせちゃうよ?」

花陽「カードを1枚伏せてターンエンド。エンドフェイズに手札から捨てられた『ヒステリックサイン』の効果でデッキから『ハーピスト』、『チャネラー』、『羽箒』を手札に」

ことり『じゃあことりは2枚目の「エクシーズリボーン」を発動します。対象は「ラヴァルバルチェイン」』

花陽「それにチェーンして『雷神鬼』の効果発動!フィールドの『守護神の矛』を手札に戻します」

雷神鬼、リボーン、ヒステリックサインの順に処理だね。

花陽「ターンエンド」
手札5(守護神の矛 ハーピスト チャネラー 羽箒 ダンサー)伏せ1


デニス『いやぁ困った困った。ついにハーピィが本格的に動き出してしまったね』

デニス『じゃあ僕もそろそろ……本気出しちゃおうかな?』

穂乃果「(?どこかで聞いたことあるような……)」

デニス『ドロー!ふふふ、僕のドローはついてるね。魔法発動、『ハーピィの羽箒』!さあ、君達の魔法、罠を全て破壊するよ!』

花陽「『雷神鬼』の効果です!フィールドの『神風』を手札に戻して攻撃を500アップ!」

デニス『いいねぇ。じゃ、僕は「貪欲な壺」を発動!デッキに戻すのは「ラグナゼロ」、「チェイン」、「ストリクス」、1体の「トリッククラウン」』

デニス『ドロー!ふふっレディースアーンドジェントルメーン!』

デニス『さあ、これからお見せしますはブロードウェイ校が誇るエンタメタッグデュエリストが魅せるファイアーショー!』

デニス『まずは僕のデュオ、ことりが残してくれた「ラヴァルバルチェイン」の効果発動!炎に包まれた「Emスティルツシューター」がステージ裏に入ったよ!』

デニス『ここで墓地の「ダメージジャグラー」を除外して効果発動!デッキから「Emフレイムイーター」を手札に!』

デニス『手札から「Emフレイムイーター」を召喚!彼はちょっとおっちょこちょいな役者さんでね』

デニス『召喚、特殊召喚に成功した時、互いに500ポイントのダメージを与えてしまうんだ』

ことり&デニスLP5500
花陽&月影LP7000

デニス『僕達がダメージを受けたことで出番を待ち焦がれていた「サウザンドブレード」に再びスポットライトが当たるよ!』

デニス『僕は「サウザンドブレード」と「フレイムイーター」の2体でオーバーレイ!』

デニス『みんな知ってるよね?希望の象徴がステージに上がるよ?エクシーズ召喚!「No.39希望皇ホープ」!』

ホープA2500

デニス『でも、「ホープ」のその先がいることを知っている人はいるかな?「RUMリミテッドバリアンズフォース」!このカードの効果で「ホープ」を1ランク上の「CNo.」にランクアップさせる!』

デニス『位で立ちは正にダークヒーロー、漆黒の輝きがステージをさらに彩る!カオスエクシーズチェンジ!ランク5、「CNo.39希望皇ホープレイV」!』

ホープレイV A2600

デニス『「ホープレイV」の効果発動!カオスORUを1つ使い相手モンスター1体を選択し破壊』

デニス『そのモンスターの「攻撃力分」のダメージを与える!これは「フィールド」の攻撃力を参照する効果だ!』

デニス『「雷神鬼」にも協力してもらう剣舞ショー!とくとごらんあれ!Vブレードシュート!』

そんな、また雷神鬼の効果を発動したばっかりに……!

デニス『おーっと!ここでステージ裏で待機していた炎の「スティルツシューター」の効果も発動するぞ?仲間の「Em」と一緒にいる時このカードを除外することで』

デニス『追加で2000ポイントのダメージを与える!炎に舞え!セカンドシュート!』

ダメージ3100+2000=5100

花陽&月影LP1900

デニス

デニス『あっと驚くショーもいよいよフィニッシュ!僕とデュオを組んでくれたことりに、ことりの友人で華麗なるハーピィの舞を見せてくれた花陽に、そしてデュオのなくてはならない片腕として戦った月影に、盛大な拍手を送り、エンディングとしよう!』

デニス『「希望皇ホープレイV」で「ハーピィチャネラー」を攻撃!ホープ剣Vの字ぎり!!』

エンディング、ということは...

デニス『速攻魔法「禁じられた聖槍」!「チェイン」の危機を救った小道具が僕達の勝利を導くラッキーアイテムとなったね!』

ホープレイV A2600vsチャネラA1400→600

花陽「ごめんなさ……むぐっ」

瞬間、花陽の口に細いながら逞しい手の平が覆い被さって

月影「前を、向け」

花陽&月影LP0

拍手、拍手、拍手。ことりちゃん達勝者に向けられた拍手が……

月影「前を見ろ、と言った手前、矛盾しているが」

月影「観客席を見てみろ」

……?

『はなよちゃーん!かっこよかったよー!』
『雷神鬼サイコー!』
『忍者オトコマエー!』

花陽「ビャァァァァ」

月影「拙者達もこの歓声に応えなければな」

花陽「は、はい!」

花陽「今日は、見て下さって」

花陽「ありがとうございました!」

月影「感謝感激」

花陽はずっと誰かの足を引っ張って生きていくんだ、と思ってた。
今回のソロも絵里ちゃんや希ちゃんや多くの人から薦められて、それでも何度も断ろうとしてやっと成立したステージなんだ。
タッグデュエルでも結局花陽のターンの次に負けちゃって、サポートされてるのに応えきれなかった。
でも……

ちょっとだけ自信が持てたかな?

【その後 ステージ裏】

絵里「お疲れ様、花陽」

希「おろ?月影君は?」

花陽「今日の拙者の役割は終わった、と言って帰っちゃいました」

絵里「釣れない子ね……それも彼らしいといえそうか」

希「ことりちゃん、元気にしとったな。結局『RR』の本領を100パー見ることはできんかったけど彼女の力あってこその勝利やったし」

花陽「そうだね。花陽も負けてられないよ……よし!」

絵里「?」

花陽「もう一度牛丼を食べに行こう!月影さんにも会えるかもしれないし、明日以降の英気を養う為にも!」

絵里「ゑ?また食べるの?」

希「ハラハラドキドキのデュエルを見てたらお腹空いたやん。明日になると口コミで広まって混んでまうやろから今の内に食べなきゃ損、やな!いこか!」

絵里「そ、そうね……(後で海未に密告ね)」

ステージは無事成功に終わり、それ以降の昼休み、放課後をそれぞれの思うように過ごしていたらいつの間にか終わりを告げていた。

穂乃果 サイド

穂乃果「やった!今、穂乃果達、デュエルタイム1番だって!」

真姫「あれだけ戦ったらまあ、そうなるでしょ。……そろそろ帰らないとね。私は一旦クラスのみんなで集まるけど穂乃果はどうするの?」

穂乃果「そうだねーどうしよっかなぁ?」

にこ サイド

にこ「ふぅ、今日も平和に終わったわね」

にこ「風紀委員が足りないからってにこ達にこんな仕事押し付けるんじゃないっつの」

にこ「もしもし、花陽?え?今、牛丼食べてる!?」

にこ「ちょっと、職務はどうしたのよ、忍者は!あ!帰った?何やってんのよもう!」

にこ「この無能がァァァ!」ピッ

デュエルがいい感じに終わったからってその後すべきことを忘れるとは仕事人の風上にも置けないわ。

にこ「あんたもよ?末端の生徒になんてことやらしてんのよ」

『……それに関しては契約料を倍額支払うことで手を打つと、自らそう言ったはずだが』

にこ「ま、見つけたからいいけどね。高レベルのエクシーズ反応、てやつ?」

『ああ、こちらでも確認できた。1種類のみだったがな』

にこ「一つだけ!?……そんな都合よくいかないか」

『引き続きモニタリングを継続して欲しい』

にこ「え?にこ明日ステージがあるんですけど?」

『配慮する』
『…………』

にこ「あんたホント足下見てるわねー」

にこ「嫌われるわよ?じゃ」ピッ

はーあ。今から花陽達のところに殴り込みにいこうかしら?
思いっきり愚痴ってやるんだから

フラグが蓄積された!

本日はここまで!
エンタメイジはバーンテーマだったのです!

今回は4人ともあまり全力全開というわけではなかったですね。

さて、ディマク。穂乃果が文化祭1日目終了後、暇を持て余すことになるそうだが...
文化祭1日目終了後のイベントの安価を取ります。次の4つから選んで下さい。


【硝子の花園】 絵里 希
【Beat in Angel】 凛 真姫
【Anemone heart】 海未 ことり
【どんな時もずっと】雪穂 亜里沙
直下↓
選ばれたイベントの主要人物のフラグが1つ溜まります。
ではまた。第3弾の抽選に外れた>>1は夜明けを見に行きます

硝子

乙です

p対決あく


タイトル的にネタ満載のスレかと思ってたらやっぱりネタ満載

ところで融合次元の人物とはいえ、先生の中に三沢がいないのか疑問ですねぇ……

ちょっとだけ、再開しちゃおうかな?

文化祭1日目が終わった。なんか皆、それぞれの用事があるみたいで穂乃果はいま、1人なんだ。

穂乃果「暇だなぁ...」

誰かと会わないかなぁ?と期待しながら廊下を歩く。でもここは天下のLDS。わらしべ長者のつもりで歩き回っても意味がない。

穂乃果「うーん、そうだ!」

誰か居そうなところ、真っ先に思いついた場所は、

穂乃果「生徒会室!」

そうと決まればさあ、ススメ!穂乃果の1日はこれからだよっ!

エピソード 【硝子の花園】

【生徒会室】

穂乃果「やっほー!暇だから遊びに来たよ!」

絵里「穂乃果、丁度良かったわ。今から希が面白い話をしてくれるそうなの」

希「だーかーらー、ホラーとかそういう類のもんやないって言っとるやろ?」

絵里「じゃあ何かしら?」

希「ちょっと考え事。最近、μ'sの皆、色んな人と仲良ぉなっとるやろ?」

穂乃果「そうだね。中等部の子達とよく関わるようになっとる」

絵里「奇しくも男の子との関わりが多い特に増えているわね。......あ、大体希の言いたいことが分かったわ」

穂乃果「絵?凄い!絵里ちゃんってエスパーだったの?」

希「いやいや...でも、絵里ち?合ってるとは限らんで?答え合わせしてみよか?」

絵里「いいわよ。こほんっ。そう、希はμ's内で恋愛スキャンダルが起こることをっ懸念しているっ!」

希「ファイナルアンサー?」

絵里「ロシア人に二言はないわ」

希「......」

希「残っ念!!」

絵里「」

希「いやぁ絵里ちも乙女やなぁ。ちょっと男の子とお話ししたりデュエルしたりデュオを組んだりしただけで恋の妄想にまで発展させるなんて」

穂乃果「絵里ちゃんはロマンチストだったの?」

絵里「うう、間違えることだってあるじゃないのよぉぉ」

しゅんとした絵里ちゃんの顔もギャップがあって可愛いね!

絵里「希なら恋バナとかすぐに飛びつくと思ったのよぉ」

希「よしよし。ちゃ◯やな◯よしやりぼ◯を何の考えもなしに貸したウチが悪かったな」

穂乃果「希ちゃんはそういうの、好きなの?」

希「そうやねぇ。他人の恋路を覗き見するのって楽しいやん?」

穂乃果「え」

絵里「いい趣味、とは言えないわね」

希「何でや!ウチにセカンドチャンスを!」

絵里「まぁ表でも裏でも希が他人のプライベートを嗅ぎ回ることを好むストーカー性があることくらい知っているわ」

希「だってだって憧れるやん?普通男の子と2人とかまず耐えられないやん?やからすごいなーって思うんよ。応援したいって」

絵里「眼鏡をかけていたり、図書委員か生き物係をやってそうなタイプね」

穂乃果「ブルーバード?」

希「...?ま、まあウチは中学の頃は図書委員やったけど」

穂乃果「ていうか希ちゃん、女の子とでも2人きりになれないよね?にこちゃんや絵里ちゃんはともかく」

希「そ、そんなことないし!」

絵里「いわれてみれば、たまーにセンチメンタルなはなしで1対1になる時はあるけど普段はほとんど3人以上で話しているわね」

穂乃果「絵里ちゃん...これは由々しき問題だよ!」

穂乃果「あのLDSの顔である生徒会の副会長ともあろうお方がろく2人っきりで顔を合わせて会話もできないなんて!そんなボロが発覚したら大変だよ!」

希「ボロや言うけど生徒会役員に大事なんは大勢の前で話すスキルや。ウチは海未ちゃんみたいに上がり症やないし1対1どうこうは3番目あたりと違う?」

穂乃果「それはどうかな?」

希「!!」

穂乃果「じゃあ考え方を変えてみよう。大人数の学校だからこそ生徒ひとりひとりにまできめ細かく行き届いた対応が必要とされるとっ悩める生徒に道を示すには顔を付き合わせて悩みを聴くしかないとっすなわち!」

絵里「今日の穂乃果は賢い!!」

穂乃果「そうと決まれば早速練習だよっ!まずは穂乃果と2人でお話ししよう?善は急げ!」

希「ま、待つんや穂乃果ちゃん!」

希「...話題、それてへん?」

穂乃果「...はっ!」

絵里「ふふふ...」

絵里「かかったわね!アホがっ!希ぃいつまでもからかう側にいられると思ってんじゃないわよ!」

穂乃果「穂乃果も巻き込まれてるんだけど」

絵里「で、希。何の話だったかしら?」

希「忘れとったんかーい!

希「皆が今まで全くμ'sと関係ない子とも積極的に仲良くなっとるなぁって話」

穂乃果「沢渡君とかもうすっかりμ'sの10人目だよね」

絵里「もういっそのことステージに立てちゃう?彼なら上手く盛り上げてくれると思うけど」

希「それ沢渡君がフルボッコにされるだけやで?
とまぁ出会い方はともかく割とすんなり親しい仲になっていってるわけや」

絵里「花陽と月影君なんか最もたる例よね。お兄ちゃんと妹みたい。月影君の実年齢が分からないけど」

希「じゃあ海未ちゃんと刃君は年の近いきょうだいか双子ってところかな?」

絵里「刃君に海未が弓を教えるのね」

穂乃果「ダイレクトアタックできそうだね!
...何だかμ's以外の話をするのって新鮮だね!」

絵里「穂乃果がクラスの子の話をするくらいだったからね...あ、今度こそ希の言いたいことが分かった気がするわ!」

希「もうやめるんや。お互いのために」

絵里「そ、そうね。最初に標的にされたのは私だったからね」

希「もったいぶってないで、もう話すで?」

希「変わったなぁって思うんよ。ウチら」

絵里「......」

希「新しい出会いがあって、どんどん違う自分に変わっていってる」

穂乃果「そうだね!ここ最近、新しい友達話題がいっぱい出てくるから楽しいよね!」

希「うん、皆の変わっていく様を見るのは楽しいし、嬉しい。やっぱり絵里ちにストーカーやって茶化されるかもしらんけど」

絵里「裏を返せば見守ることのできる母性がある、てことになるのよ。それは希の誇るべき特徴だわ」

希「ありがとう。でも、あのな?ふと考えてしまうん。その気持ちの中に」

希「『さびしさ』が紛れ込んでるんやないかって」

>>231
ハーピィ・チャネラーの効果を発動コストは手札の「ハーピィ」カード1枚です。
「ヒステリック・サイン」はコストにできませんよ。

穂乃果「さびしさ?」

希「心当たり、ない?」

急に何を言いだすんだろう、と思った。でも、希ちゃんの言う通り引っかかる部分があった。無いとおかしかった。

穂乃果「ことりちゃん...」

笑顔で送り出してみたものの。どうしようもない穴が開いてしまった。
素直に『さびしい』なんて口に出してしまったらどうにかしてしまいそうなくらいに、
涙も流す余裕もないくらいに。
あの日、ただ何もなくなってしまった感覚を永遠に味わい続けていた。

希「このままどこか遠いところに行ったまま帰ってこないんじゃないか?そう、心配になる時があるんよ」

絵里「希...今、確信を持ったのだけど」

絵里「2人きりが苦手。それは私達の勝手な思い込みだったみたいね」

>>250
すいません...こればっかりは手札の枚数上「サモプリ」に脳内変換するのは難しそうですね...永続系カードをいっぱい使っているのでマジックプランターで大量ドロー...とかは無理がありますね。

絵里「穂乃果の言葉があって、すっかりそうだと思い込んでしまったのよ」

希「でもウチ、会話続かんし」

絵里「それは3番目くらいでいいのよ。希はむしろ逆。2人っきりでいたいんでしょう?」

穂乃果「ん?さっきと真逆に...?」

希「ふふっ絵里ち。それは半分当たりで半分外れかな?」

絵里「ダニィ!?」

希「穂乃果ちゃんの言う通り、ウチは2人っきりは苦手なんよ。だって寂しくなるもん。大人数でいる時やって感じるのに2人になると尚更、置いてかれるんじゃないかって不安になってしまう」

2人になると尚更、か。穂乃果はむしろ逆でたくさんだとそう考えちゃうんだけどな。

希「さびしいのよ私と、ここにいてよいつまでも。その言葉を伝えたい。でも受け取る相手は?2人っきりだも真正面からその思いを浴びせられることになる」

希「その子が2人っきりでいることを望んでいるとは限らない。もし、違ったら迷惑じゃないの?」

希「そう考えると足が、というか色々すくんで動けない。一緒にいたいけどだから痛くない。これが絵里ちが半分正解で外れなわけ」

希「なーんてうじうじしとるから会話が続かないんやけどな。やはは」

絵里「希...」

穂乃果「そうかなぁ?穂乃果は希ちゃんとならずっと一緒にいたいと思ってるよ?」

希「穂乃果ちゃん///言葉は選んだ方がいいで」

穂乃果「え!?今、穂乃果何か悪いこと言った?ごめんっ!」

絵里「そういうことじゃないのよ...穂乃果は
まだまだ子供ね」

穂乃果「あれぇ!?今度はこっちがからかわれる側?」

希「ふっふーん、穂乃果ちゃん。いつまでも安全地帯におれると思ったらそれは大きな勘違いやで?」

穂乃果「き、宮廷のしきたり」

希「トリシューラ」

穂乃果「ふひぃ」

絵里「会話が続かない。それは多分、希の思い籠みね」

希「いや、それだけは事実なんよ」

絵里「そっちの思い込み、もあるけど私が言いたいのは古語の方の、思ひ籠み。実際こういう活用はしないからちょっとしたこじ付けだけど」

絵里「希って意外と感情を表に出さない子なんだなあって」

絵里「でも心配しないで?無理して変わろう、変わろうと頑張りすぎないでいい。私も穂乃果も、皆あなたのそういうところも理解できる」

絵里「私達がずっと、そばにいる」

希「絵里ち...」

絵里「かっこよく決まったかしら?そして穂乃果。それはあなたにも当てはまるのよ?」

穂乃果「ここで穂乃果に振っちゃう!?」

絵里「だって元気なかったもの。この頃の穂乃果、希のいう『置いていかれている感じ』がしてた」

穂乃果「...」

絵里「今は元気になってると思うけど一応。忘れないでね?」

穂乃果「うん!ありがとう、絵里ちゃん!自分で言わなかったら最高にかっこよかったよ!」

希「...さて、ここまでは全部前座、ディナーの最初の野菜に過ぎなかったんよ」

絵里「希?急に何、強敵が現れた時のような台詞を言って」

希「えっとな?つまり、寂しがりやなウチのために...」

希「今日、お泊まりに来てくれない?」

絵里「ぶっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!希ぃアナタは最高よ!」

穂乃果「お泊まりして欲しいなら素直にそう言えばいいのに、ひひっ」

絵里「親が長期出張に行ってしまって急に1人になったから夜怖くて眠れないィィ?
最ッ高だわ最高!」

希「ひどいやん...ウチここに至るまで何通りのルートを考えたと思ってんねん」

穂乃果「健気だねー」ピッ

希「ちょっと穂乃果ちゃん!?電話で拡散は堪忍や!」

穂乃果「何言ってるの希ちゃん。お母さんに電話するんだよ?」

希「お母さん!?家族に広めるん!?」

穂乃果「もー希ちゃんてば早合点がすぎるよ?」

穂乃果「今日は希ちゃん家に泊まっていきますってお母さんに連絡しようとしてたんだよ」

絵里「希をからかうのなら希の家でやった方がいいわ。はやく行きましょう」

希「2人とも...」

希「ウチだけをいじるのは反則やでっ!」

ふと思いつきで生徒会室に来てみたら
ちょっとうるっときていっぱい笑える時間に出会っちゃった。何だかとってもいい感じ!

【帰り道】

絵里「よかったわ。希の家に向かう途中に穂乃果と私の家があって」

穂乃果「下着、ちゃんと持ったよ!」

希「修学旅行みたいやね。ところでお夕飯はどうするん?」

絵里「今から作る、となると少し時間は遅いわね」

穂乃果「でも外食!ってなったらここから遠いし、海未ちゃんは怖いし」

本文のない『覚悟して下さいね・・』のタイトルのメールが届いた時。
穂乃果は初めてライオンの前に立たされたチワワの気持ちが分かりました。

希「ここでウチの出番やな?ただ一人寝の夜を寂しく過ごしてたわけやないで?」

穂乃果「また希ちゃんが変な言い回しを...」

希「ねえ、手抜き飯って知っとる?」

彼女達は、戦慄し

絵里「まあ希って面倒くさがりっぽいところもあるしあまり意外性は感じないわね」

希「しいや!戦慄!」

【東條家】

希「さぁさぁ荷物は玄関に置いといていいからまずは手、洗ってな?」

絵里「前、来たのは1年の頃だったけどその時より綺麗になってるわね」

希「えーりち?面倒くさがり、撤回してくれるかなぁ?ウチ整理に(今だけ)目覚めてんよ」

穂乃果「うわぁ広いんだねー」

希「せやで?1人で使う分にはどーにもスペースが余ってもうて」

穂乃果「希ちゃんって嫌な奴だったんだね。穂乃果もう影やめるよ」

希「やめんといて!」

まあ、冗談だよ?

穂乃果「テレビゲームもあるんだね!」

希「何やかんやいっても家におると暇な時間が多いからなぁ。ゲームの類はよくやるんよ」

絵里「顔つきだけならさながら百戦錬磨の兵士そのものだからね。
...ところで希?暇な時間が多いってどういうことかしら?じゃあ宿題を忘れてくる理由なんて考えられないもん

希「さあ!夕飯や!ウチが見つけた1番ビビッときた手抜きレシピ、焼きケチャ玉ライスを紹介したる!」

穂乃果「逃げたねー」

普段、相手をからかって笑顔にすることが多い希ちゃんだけど実は受けに回った方が面白いって気付いている人少ないんだろうなぁ

【キッチン】

絵里「ケチャ玉ライス?」

希「そ、レシピ置いとくから見といてな?穂乃果ちゃん、チンご飯あっためてくれる?」

穂乃果「チンご飯?あぁ!冷凍ご飯のことだね!はーい、チンします!」

希「絵里ちは3人分の丼をお願い?」

絵里「了解...随分と大きな器ね」

希「?普通やろ?」

いやこれ、前に凛ちゃんが写メでも送ってくれたかよちゃんの物凄く大きなお茶碗といい勝負してるよ。

絵里「これが、普通?野球部ならわけやないで分からないこともないけど」

穂乃果「とってもお腹空いた時には使うかも!」

希「ウチ、アブノーマルやったんやぁ」

もちろん、小さめのもちゃんとあった。良かったぁ。時間の問題もあるからって絵里ちゃんが全員小さな方にすることになったよ。

【作り方は「焼きケチャ玉ライス」で検索検索♪】

穂乃果「手抜きなのに本格的だね...雰囲気は」

希「それが手抜き飯のいいところやん?後はオーブンであっためるだけやね」

絵里「流石手抜き飯。これ程楽な行程なら時間が遅くて、疲れていても問題なさそうね」

希「大事なのはアイデアなんよ」

【夕食後】

希「ふぃーよう食べたなぁ」

絵里「希はは2杯目を自分で作ったからじゃない。太るわよ?」

希「その分、運動してるから大丈夫や」

絵里「本当に?」

希「ほら、あそこに運動器具が見えるやろ?」

穂乃果「うわっ」

希「何でそんな目で見るんや」

穂乃果「運動は人それぞれだよねっそれよりデザート食べない?冷蔵庫にフルーチェあったよね?キウイフルーツも一緒に食べよう!」

希「穂乃果ちゃん、デザートも食べるん?」

穂乃果「うん!やっぱり食後はデザートでしょ」

希「ふーーーん」

絵里「穂乃果は『スイーツは別腹よ・・』ってタイプよね。知ってたけど」

希「最近穂乃果ちゃんふくよかになっとるよなぁ?それってスイーツや、デザートのおかげと違う?」ニヤニヤ

穂乃果「なってないよ!これは成長分だもん!」

希「ほんとかなぁ?」

穂乃果「希ちゃんと絵里ちゃんは我慢できるの!?目の前で美味しそうなこ達が『私を食べて』って上目遣いで見てくるのを!」

希「穂乃果ちゃんもポエマーやん」

絵里「確かに...穂乃果にそう言われるとちょっとだけ、ちょっとだけなら食べたくなってきたわ」

希「ダメやで、絵里ち!誘惑に乗っちゃ!」

絵里「ああそうね。希はごはんとお肉がお嫁さんだもの、仕方ないわよね」

希「う〜話が違うやん!でも...美味しそうや」

穂乃果「希ちゃん、正直になりなよ?今日という日をなんだと思ってるの?
はっちゃけないと、損だよ?」

希「〜えーい!こうなったらヤケや!これよりデザートパーティを開催する!」

絵里「Are you ready?」

穂乃果「Let's party!」

海未ちゃん?そんなちっぽけな問題、道端の
石ころも同然だよ!

希「お風呂沸いたでー。2人とも、もうお腹はこなれた?」

穂乃果「うん。でもちょっと食べ過ぎちゃったかな?反省、反省」

希「ウチは最後でいいから2人で1番に入るのを決めてね?」

絵里「違うわ、希。全然違う」

希「?」

絵里「3人で入るのよっ!!」

希「いくらでっかいお風呂や言うても真姫ちゃん家じゃないんだから...」

絵里「希。人はいつだって限られたスペースにより効率よく収納する技術を模索し続けてきたの。これくらい造作ないわ」

希「具体的な方法は?」

穂乃果「穂乃果が絵里ちゃんか希ちゃんの上に乗ればいいんだよ!」

絵里「!!!?!?◯△□×※!?」

希「穂乃果ちゃん。言葉に気をつけろとさっきも」

穂乃果「何で、何でぇ!?」

絵里「チカァ...」

希「良かった、意識はあるみたいやね。じゃあ、洗いっこしよか?」

絵里「ふぐゲボァァ!」

穂乃果「絵里ちゃん元気だねー」

希「絵里ちの感性はどうなっとるんや...」

【頭も身体も洗い終わりました。ここからはsound onlyです!】

絵里「収納の基本は大きいものからよ。希、入って」

希「シャンプー目ん玉ん中に打ち込んだろか?」

穂乃果「おっP大きいからねぇ」

希「穂乃果ちゃん///」

絵里「はやく入りなさい?風邪ひくから」

希「はーい」

絵里「じゃ、入るわね...ガグボッ」

穂乃果「絵里ちゃんが沈んだ!?」

希「お返しや。さすがにシャンプーは酷すぎるやろから」

絵里「」

穂乃果「じゃあ最後は穂乃果だね」

〜〜〜

絵里「穂乃果ぁ、スベスベな肌ね。綺麗...」

穂乃果「は、恥ずかしいよぅ」

希「どの口が言うか」

穂乃果「わぁ!希ちゃんはやっぱりフカフカだぁ」

希「もう突っ込むのはやめるわ...もう、こんなんできるのはお風呂の中だけだからね?」

絵里「ねぇ、穂乃果?私の上にはやく戻ってきて...」

穂乃果「はいはい。絵里ちゃんは甘えん坊だなぁ」

【この後滅茶苦茶...おっと誰か来たようだ。】

希「ハッスルしすぎたわぁ」

穂乃果「はふぅ」

絵里「でもまだ体力は余ってるわね...」

「そうだ!」

3人とも特に深く考えたわけではなかった。ただ、会話を続けるために思いついたことを口にしただけ。だが、それが世界の深淵に片足をつっこみかけた一言であると誰が予想できただろうか。

>>263
まずは入念な確認ですね

フラグが蓄積された!
硝子の花園により絵里と希のフラグが蓄積された!

本日はここまで!シリアスになりすぎないように作ったらこのザマさ...
のぞほのえりのお風呂が書きたかっただけではありませんからね!断じて!

>>210
イミワカル!
トレーサーのおかげで不屈の精神を手に入れた真姫ちゃんにさらなる期待を!

>>240
現在P持ちは遊矢、沢渡、穂乃果、社長の4人。社長vs穂乃果とかどこかで挟みたいですね。
あとコンマ次第で大会で穂乃果と当たるかもしれませんね。

>>241
そう言ってもらえて大変嬉しいです。
「あ、三沢君、いたんだ」「ずっといたぁ!」

さて、最後に唐突にねじ込まれる安価です。最後の一言。それを次の内から選んで下さい。今後の展開に関わります。

1穂乃果のオッドアイズについて
2海未のsinサイバーエンドについて
3デニスのRUMとCNo.について
4希のスカーレッドノヴァとアセンションについて
5絵里のホープレイについて

直下です。
次の回で穂乃果vs希or絵里としますが直下のコンマで決めます。尚、

奇数 穂乃果のオッドアイズが...に覚醒
偶数 穂乃果のオッドアイズが'''に覚醒

となります。ではまた。次回はミスのないよう気をつけます。

1

乙です

おいデュエルしろよ


絵里「そうだ。一つ私も気になったことがあったの」

穂乃果「何々?面白いこと?」

絵里「面白いわけではないけど……」

希「絵里ちもしんみりした話をするん?」

ダメとは言わないけど2人連続はちょっとだけしんどいけどね。

絵里「いえ、そんなんじゃないの。本当に純粋に疑問に思っていること」

絵里「穂乃果のオッドアイズカード、ペンデュラムカードって一体なんなの?」

穂乃果「!!」

多分、絵里ちゃんは本当に疑問に思っただけで、他に理由はないはず。
でも、この瞬間。穂乃果は何だか全てを見透かされたような気分になったのです。

穂乃果「何か教えて、かぁ」

絵里「榊遊矢君しか持ってないオッドアイズペンデュラムドラゴン。奇跡を起こしてペンデュラムの所有者となった遊矢君や沢渡君。自分で解析してペンデュラムを作った赤馬社長」

絵里「なら穂乃果はどうやってペンデュラムを手に入れたのか?ってね」

穂乃果「どうやってって……穂乃果は別にカードを書き換えたわけじゃないし」

希「オッドアイズペンデュラムドラゴンの元になったオッドアイズドラゴンもデッキに健在」

穂乃果「セイバーはペンデュラムじゃない『オッドアイズドラゴン』の進化系だしね」

穂乃果「どうやってって……」

絵里「穂乃果も榊君や沢渡君と同じ奇跡を起こしたんじゃないか?と私は推測するわ」

希「でも、穂乃果ちゃんがペンデュラムを初めて使ったデュエルではカードを書き換えたらしいという記録は残っていない」

絵里「では異なる形で奇跡を起こした、ということかしら?」



穂乃果「……驚かないで、聞いてね。穂乃果の言うこと信じてね?」

穂乃果「穂乃果が初めてペンデュラムした時、その日の朝デッキを確認したらね。ペンデュラム…魔術師カードがデッキにあったの」

希「!!」

絵里「既にデッキに組み込まれていたってこと?」

穂乃果「そうなの。でも穂乃果はペンデュラムになる前の魔術師は持ってなかった」

穂乃果「何でそうなったかは穂乃果自身も分からないんだ」

希「そうか……じゃあオッドアイズカードは?」

希「魔術師カードはって言ったよな?じゃあその時、オッドアイズカードはデッキに無かったん?」

穂乃果「うん……。でもオッドアイズペンデュラムドラゴンは普通にドローで引いたよ」

絵里「セイバーはドルベ先生とのデュエルの時に初めて使ったのよね。その時は?」

穂乃果「同じだよ?デッキの中に入っていてそれをドローしたの」

希「スピリチュアル……」

絵里「何て言ってられないわ。オカルティックよ。こんな奇怪なこと、そうそう起こらないわよ。信じられない……」

希「そうやねぇ。でも絵里ちの質問のおかげで今までよう分からんかったことが分かってきとるやん?」

穂乃果「?」

希「そら、絵里ちの言う通りオカルティックで
で普通は信じられん」

希「でも目の前に現実として起こったことやし、何より」

希「穂乃果ちゃんはずっと一緒にいようって言ってくれた。ずっと一緒にいる仲間なんやから」

希「ぜーんぶ理解して受けとめたい。だからウチは穂乃果ちゃんを信じるんよ」

絵里「……希は、優しいのね」

穂乃果「絵里ちゃんも優しいよ。聞いてくれたもん!」

絵里「でも希も穂乃果もよくそんなに恥ずかしいことを口に出せるわね///」

希「穂乃果ちゃんが悪いんやで」

穂乃果「え?ぅ絵里ちゃんが反応するのが悪いんだよ!」

絵里「私のせい、なの?」



絵里「で?もう話はおしまい?」

穂乃果「ううん。まだあるよ」

絵里「本当に不思議だらけのカードね。怖くならない?」

希「心配ならお祓いできるお寺を紹介するけど」

穂乃果「いやいや。よく分からないけど怖くはないんだ」

穂乃果「オッドアイズやペンデュラムを使うとね?寂しくなったり悲しくなったりするの」

穂乃果「何でかは分からないけどね」

絵里「それやっぱり怖いんじゃないの?」

穂乃果「一緒に懐かしいなって思ったりもするんだ。大丈夫だよ!……全く覚えはないけど!」

絵里「いややっぱり怖いじゃない!」

穂乃果「それにね。何か違う自分になれる感じがするんだ!」

絵里「希!今すぐお祓いしましょう!このままじゃ穂乃果に何か憑いてしまう!」

希「絵里ちって実はオカルト系に弱いタイプなん?クスクス」

絵里「今はからかってる場合じゃないでしょ!」

希「そうね。今のはとても価値ある情報だった」

穂乃果「?」

希「おかげで穂乃果ちゃんのオッドアイズカードの正体に一歩近づけるかもしれん」

絵里「何々?それはどういうことなの?」

希「榊遊矢君もオッドアイズやその進化系、ルーンアイズとかビーストアイズを使う時ちょっと本来のキャラと違ってたんよ」

絵里「……言われてみればそうね。2枚ともそれまで見たことがないし遊矢君の雰囲気も少し違った」

絵里「榊君と同じことが穂乃果と穂乃果のカードにもあったんじゃないかしら」

穂乃果「分かった!穂乃果がすべきこと!」

穂乃果「もう一回、遊矢君に会ってお話しする!」

希「それがええなぁ。不審者事件の後から全く話せてへんし、情報共有はしておくにこしたことはないで」

絵里「序でにダークリベリオンとかいうドラゴンについてもね」

希「オッドアイズと同じで名前に召喚方法があるカード……。効果は見てないから分からないけどな」

絵里「ランク4だから相当使いやすい効果になっているんでしょうね」

カステルとかヴェルズビュートみたいな妨害効果かな?いや、オッドアイズがバトルに向いている効果だから戦闘系の効果かも

穂乃果「もう、穂乃果が知っているのはこれだけだよ」

絵里「ありがとう。興味本位で聞いてみたけど重要なことが分かったわ」

希「せやね。穂乃果ちゃんのこと。よく分かったわ。ありがとな」



絵里「……濃い話をした割に時間はあまり経っていないわね」

穂乃果「じゃあじゃあ人生ゲームでもする?お泊まり会の定番だよね!」

穂乃果「希ちゃんもどうかな?」

希「違うわ、穂乃果ちゃん。全然違う」

絵里「それ私の台詞」

ふくれっ面を作る絵里ちゃん。今日の絵里ちゃんはいつもより表情豊かだね。

希「アリト先生も言ってたやろ?分かり合うための最高の方法」

穂乃果「筋トレ?」

希「……デュエルやね」

穂乃果「突っ込んでよ!」

希「ツッコミ様がなかったんよ。今の今まで穂乃果ちゃんの奇妙なペンデュラムの話を聞いてデュエルせずにじっとしてられる?」

絵里「怖くてお家帰りたくなるわ」

希「あかん。2人ともボケに回らんとって。誰かツッコミに帰ってきてや」

絵里「なら、さっきの穂乃果の『突っ込んでよ』発言はちょっと危ない方向に解釈されかねな

希「穂乃果ちゃん?穂乃果ちゃんのペンデュラム、ウチに見せて欲しいな」

穂乃果「うん!お家の中だからソリッドビジョンは展開できないけどね」

絵里「ツッこんでよぉ!」



希「(今回はバーニクグソウルも天輪もエクゾディアもしないちゃんとしたディフォーマーやから安心してな)」

希「サイコロ、振ろか。奇数が先攻、偶数が後攻やんね」

穂乃果「はーい。でも希ちゃんの激運に勝てる気がしないから...そうだ!小さい目を出した方が選べることにしない?」

絵里「希の強運の裏をついた作戦...なのかしら?そうしたら今度はずっと1ばっかり出し続けると思うんだけど」

希「分からんで?ものは試し。1回だけやったら不満も出るやろから3回勝負にしよか。で、ウチのは代理で絵里ちにでも振ってもらうわ」

希「間違ってもイカサマせんとってな?」

絵里「安心して。透明じゃないコップに入れてやるわ」

絵里「ところで希、さっきのは挑む側の台詞よね」

絵里ちゃんが取り出したのはよくあるステンレスのコップ。手品を見てるみたいだね。
希ちゃんの幸運、という名の。

穂乃果「じゃあ穂乃果も同じ条件で戦うよ。どうせなら3個いっぺんにやらない?」

絵里「そうね...」

絵里「準備はできた?ダイスロールでテーブルにつけて振り始めて、シューッ!でコップをどかす。あまり力を入れすぎてふっ飛ばさないようにね」

絵里「尚、サイコロが割れた場合は両者振り直しとするわ」

希「それ言う必要あるん?」

絵里「希に限ってはあるのよね。じゃあ穂乃果、行くわよ?ダイスロールゥゥゥ」

ガガッガガッガガがッッ

絵里「シューッ!!!」

デデドン!

穂乃果 3 1 2
希(代理 絵里) 1 1 2

結論!希ちゃんの強運は100パーセントじゃないけど代理を立てても健在だよっ!

絵里「穂乃果も頑張ったのだけどね...」

希「まあそういう日もあるやん?これで選択権はウチが得ることとなった」

希「先攻や」

希「では、穂乃果ちゃんのペンデュラム。間近で体感させてもらうわ」

2人『ルールを守って楽しくデュエル!!』

穂乃果LP8000
希LP8000

T1 希

希「ウチのターン。このままターンエンドかな」

穂乃果「え!?希ちゃんがそのままターンエンド!?」

希「何やウチが初手まで操作できると思っとるんや」

絵里「デッキタイプ上そういう時もあるだろうけど...」

希「(運が良すぎるんも考えものやな)」

T2 穂乃果

穂乃果「ドロー!希ちゃんに他人の運気を吸い取る力がなくてよかったよ。でもやることないねー。穂乃果はこれでターンエンド!」
手札6

絵里「(2人とも1ターン目は動かず、か...お互いそこまで守りが固いデッキではないからかしら)」

T3 希

希「ウチのターン」

希「じゃあ早速やってみよっかな?手札から『Dスコープン』を召喚するで?」

希「攻撃表示の『スコープン』は1ターンに1度手札のレベル4『D』1体を特殊召喚できるん。『Dラジカッセン』を特殊召喚や」

穂乃果「希ちゃんには珍しく鉄板の動きだね」

希「お風呂ではしゃぎ過ぎたから疲れたんかな?」

穂乃果「もう///希ちゃんってばぁ」

絵里「デュエル中に痴話談話すんな」

希「せやね、変な気持ちになっちゃうもんね...じゃ連続ダイレクトアタックではらさせてもらうで。『スコープン』、そして『ラジカッセン』の攻撃。『ラジカッセン』は2回攻撃できるんよ」

スコープンA800
ラジカッセンA1200×2

穂乃果「...『ラジカッセン』の1回目の攻撃でダメージを受けた時、手札の『冥府の使者ゴーズ』の効果を発動!」

穂乃果「このカードと直前に受けた戦闘ダメージと同じ攻守を持った『カイエントークン』を特殊召喚するよ」

希「2体とも守備表示とは穂乃果ちゃんも意外と用心深いんかな?メインフェイズ2」

希「レベル4の『ラジカッセン』にレベル3の『スコープン』をチューニング!夢か現か、幻想の狭間に漂う黒き竜!レベル7、『邪竜星ガイザー』!」

ガイザーA2600

穂乃果「攻撃力も高くて耐性があるモンスター、だったっけ?」

希「そ、でもなぁ。ウチの本命はこの子やないよ。まずはフィールド魔法、『Dフィールド』を発動。」

希「『スコープン』を除外して『Dスマホン』を特殊召喚」

希「これで準備は整ったで」

希「まずは『スマホン』の攻撃表示効果発動や。サイコロを振るね」

サイコロの目は...4。希ちゃんにしては普通な出目だね。

希「じゃ『Dリペアユニット』を加えるね」

希「レベル7の『ガイザー』にレベル1の『スマホン』をチューニング!」

希「確かにここにある煌めき、見失わないで掴み取って!シンクロ召喚!レベル8『輝竜星ショウフク』!」


ショウフクD2600



穂乃果「今度は幻竜族モンスターが素材にいるシンクロ...?」

希「いつものウチとは違うんよ?『ショウフク』のシンクロ召喚時効果で素材にした幻竜族の元々の属性の数だけフィールドのカードを選択し、デッキに戻す」

穂乃果「バ、バウンス?しかもデッキに...」

希「再利用されるけどエクシーズ素材は残しとけんしなぁ。『ゴーズ』にはデッキに戻ってもらうで。センセーショナルライト!」

希「でもこの子も真価もバウンスにあらず。もう1個の効果を使うん」

希「ウチのフィールドのカード1枚を破壊し、ウチの墓地からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚」

希「これらの処理は同時に行われるんよ?『Dフィールド』を破壊しさっきシンクロ素材にした『スマホン』を特殊召喚。キラキライリュージョン!」

穂乃果「同時ってことは...」

希「そ。『Dフィールド』の効果もタイミングを逃さない。墓地から『ラジカッセン』を特殊召喚」

希「今度も『スマホン』は攻撃表示効果や。サイコロ振るで?」

出目は...3

希「おっと、『スマホン』だけやったね。じゃあ手札に加えて...レベル4の『ラジカッセン』にレベル1の『スマホン』をチューニング!」

希「シンクロ召喚!レベル5『ナチュル・ビースト』!」

希「これでいいかな?ウチはカードを1枚伏せてターンエンドや」
手札3(リペアユニット、スマホン)
ショウフク ナチュビ 伏せ1

絵里「(ペンデュラムの発動を封じることのできるナチュルビースト...いきなり厳しい展開になってきたわね)」



T4 穂乃果

うう、モンスター1体いるだけなのにこの手札だともう詰みかけてるよぉ...

穂乃果「ドロー!」

穂乃果「やっぱり希ちゃんは他人の運気を吸い取れるんだよ!」

希「それはまた迷惑な能力やな」

穂乃果「『闇の誘惑』っ!2枚引いて...『時読みの魔術師』を除外...」

この前はオッドアイズを除外してたから...申し訳ないなあ。しかもそのおかげで打開策が手札に来たし

穂乃果「『H・C強襲のハルベルト』は相手フィールドにのみモンスターが存在する時、特殊召喚できるよ」

穂乃果「『ハルベルト』をリリースして『光帝クライス』をアドバンス召喚!」

希「アドバンス召喚されるの、久々に見たなぁ。帝やのに」

穂乃果「『クライス』の効果発動!破壊対象は自分自身と『ナチュルビースト』!」

希「まぁそうなるわな。でもいいん?ウチにカードを引かせてしまって」

穂乃果「穂乃果にも逆転のチャンスができたってことだよ?ドロー!永続魔法『補給部隊』を発動!」

穂乃果「スケール1の『竜脈の魔術師』とスケール8の『竜穴の魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!」

絵里「初めて見るペンデュラムカード。こっちは通常モンスターなのね」

穂乃果「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!」

穂乃果「響け、魂のハーモニー!天空に届け、私達の歌!ペンデュラム召喚!」

『さあ夢を叶えるのはみんなの勇気』

??聞いたことのない歌だ...

穂乃果「ミュージックスタート!『オッドアイズペンデュラムドラゴン』!『光帝クライス』!」

希「2枚目を引いとったんやなぁ。穂乃果ちゃんもホシ、持っとるやん」

穂乃果「『クライス』の効果で自分自身と『ショウフク』を破壊!」

希「合計2枚ドロー。美味しいなぁ」

ブラックホールとかが手札にあったら良かったんだけどな。

穂乃果「でも穂乃果も『クライス』と『補給部隊』で合計2枚ドローするよ」

穂乃果「バトルフェイズ、『オッドアイズペンデュラムドラゴン』でダイレクトアタック!開眼のストライクメロディー!」

希「伏せカードを狙わんかったんは間違いやないかな?」

オッドアイズがくらって困るカードは...次元幽閉とかかな。

希「永続トラップ、『竜魂の源泉』発動や」

希「墓地に眠る『ショウフク』を守備表示で特殊召喚な」

穂乃果「どっちにしろ残ってるじゃーん。カードを1枚伏せてターンエンド!」
手札1 オッドアイズ 伏せ1
P 竜脈 竜脈

T6 穂乃果

穂乃果「穂乃果のターン」

引いたカードは...

穂乃果「スケール1の『竜脈の魔術師』とスケール8の『竜穴の魔術師』で再びペンデュラムスケールをセッティング!」

穂乃果「今一度羽ばたけ、『オッドアイズペンデュラムドラゴン』!」

希「おっと。それは困るなぁ。召喚成功時に『フォーミュラシンクロン』の効果を発動。相手ターンにシンクロ召喚を行うで?」

ここでアクセルシンクロ?何を呼び出すんだろう...

希「レベル4、『ラジカッセン』にレベル2の『フォーミュラシンクロン』をチューニング!スピードの彼方に見えるんは数千年の匠の姿、アクセルシンクロ!」

希「レベル6『獣神ヴァルカン』!『ライブラリアン』と『ヴァルカン』は共に強制効果。『ライブラ』続いて『ヴァルカン』ね」

希「『ヴァルカン』自身と『オッドアイズ』には手札に戻ってもらうやん?」

穂乃果「っ...!」

絵里「(手札の少ない希はドローソースを守るプレイをとった。1枚しか引けないドローフェイズを過信しないあたり希も慎重ね)」

絵里「(それに、アクセルシンクロで陥りやすいシンクロ召喚時の効果が発動できない、なんてことも起こさないチョイス。相変わらずシンクロを使いこなしているわね)」

穂乃果「カードを2枚伏せてターンエンド...」
手札1(オッP) 伏せ2
P 竜脈 竜穴

絵里「(対して穂乃果は一気に不利な状況に立たされた。ここからが意地の見せ所ね)」


T7 希

希「うちのターンやねドロー」

穂乃果「ドローフェイズ終了時!永続トラップ『リビングデッドの呼び声』を発動!墓地の『クライス』を特殊召喚!」

希「うーん、ゴメンな?『サイクロン』で『リビングデッド』を破壊や」

穂乃果「!!!」

絵里「これは痛い...」

希「(下手にモンスターを出して激流葬とかくらったらたまったもんやないし...)『パワーツールドラゴン』の効果を使うで?2枚の『団結の力』と『リペアユニット』や」

穂乃果「...真ん中だよ」

希「じゃあ『団結の力』を『パワーツールドラゴン』に装備するね」

パワーツールA5500

希「『ショウフク』を攻撃表示に変更してバトル、まずは『ヴァルカン』でダイレクトアタックや」

穂乃果LP6000

希「続けて『ショウフク』の攻撃!」

穂乃果LP3700

希「ほら、ぼぉっとしとるとやられるで?『ライブラリアン』の攻撃!」

穂乃果LP1300

希「まさかこれで終わりとちゃうよな?『パワーツールドラゴン』の攻撃!勇気の一撃、グラフティーユニゾンブレイク!」

穂乃果「墓地の『虹クリボー』の効果発動!守備表示で特殊召喚!」

絵里「ラジカッセンの2回攻撃を止めていたわね...」

希「でも攻撃は続行や!」

穂乃果「っ!!」

希「ウチはこれでターンエンド」
手札2 ショウフク(竜魂)パワーツール(団結) ヴァルカン ライブラ

穂乃果「エンドフェイズ!!!」

希「?このタイミングで発動するカード?」

穂乃果「活路への希望!!!」

希「穂乃果ちゃん、まだ希望を...!」

穂乃果「ライフ差が1000以上ある時1000ライフを支払い!」

穂乃果LP300

穂乃果「その差の分だけドロー、今ライフ差は7700。よって3枚ドローする!」

希ちゃんほどの運気はないよ。でも穂乃果は可能性を信じる!

『勝ちたいなら、勇気を持って前に出ろ』

穂乃果「っドロー!」

T7 穂乃果

穂乃果「穂乃果のターン、ドロー!」

!?見たことないカード...このカードの効果は...

穂乃果「まずはもう一度ペンデュラム召喚!」

穂乃果「お願いっ『オッドアイズペンデュラムドラゴン』!『聖刻竜シユウドラゴン』!」

希「聖刻竜を引いた、いうことは...」

穂乃果「そう!光属性モンスターをリリースし、デッキから『オッドアイズドラゴン』を墓地に送る!」

穂乃果「双色の眼よ、光の鎧まとい、異なる可能性を世界に示せ!ミュージックスタート!『オッドアイズセイバードラゴン』!」

希「穂乃果ちゃんのオッドアイズ...」

穂乃果「『シユウドラゴン』がリリースされたからデッキから『真紅眼の黒竜』を守備表示で特殊召喚」

希「でもそれだけやったらウチのフィールドは崩せへんで?」

穂乃果「さらに!『オッドアイズペンデュラムドラゴン』のレベルを3つ下げ!」

絵里「!!」

希「なんや...この召喚方法は!」

穂乃果「ペンデュラムチューナー、『貴竜の魔術師』を特殊召喚!」

希「ペンデュラム...チューナー、やて?」

絵里「(ここからトライデントドラギオン...は素材的に無理。テキストを見る限りシンクロ先も限定されるから、この状況を巻き返せるカードは...」

希「(とうとう来るか...!!)」

穂乃果「レベル4となった『オッドアイズペンデュラムドラゴン』にレベル3の『貴竜の魔術師』をチューニング!」

『ただの思い出、それだけじゃ嫌だよ』

穂乃果「双色の眼情熱に燃える時、紅蓮の炎が世界を包む。私はいつだって本気よ!」

穂乃果「打ち込め!『オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン』!」

メテオバーストA2500

穂乃果「熱っ!」

絵里「!?カードが赤く光って...」

希「(スピリチュアルで済まされへんでこれ...)眩しっ!」

テキストが...浮かび上がった!?

穂乃果「『オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン』が特殊召喚に成功した時、私のPゾーンのカード1枚を特殊召喚できる!」

穂乃果「ただしこのターンこのカードは攻撃できない。さあ来て、『竜穴の魔術師』!ゲリラエントリー!」

絵里「Pゾーンから、カードを...」



穂乃果「まだだよ!レベル7の『メテオバースト』と『真紅眼の黒竜』でオーバーレイ!」

穂乃果「エクシーズ召喚!『No.11ビッグアイ』!」

希「面倒くさいモンスターを...!」

穂乃果「『ビッグアイ』の効果発動!ORUを1つ使い、『パワーツールドラゴン』のコントロールを得る!」

希「ウチの愛とスピリチュアルの使者が...」

穂乃果「大丈夫。希の魂は私がより輝かせるから!さらに『オッドアイズセイバードラゴン』と『竜穴の魔術師』でオーバーレイ!」

絵里「(希...?)」

穂乃果「エクシーズ召喚!伝説は再び、ランク7『幻想の黒魔導師』!」

幻想の黒魔導師A2500

穂乃果「『幻想の黒魔導師』の効果発動!ORUを1つ使い手札またはデッキから魔法使い族通常モンスター」

穂乃果「『竜脈の魔術師』を特殊召喚する!」

穂乃果「魔法発動、『死者蘇生』!墓地から『オッドアイズセイバードラゴン』を特殊召喚!」

希「(メテオバーストじゃないんや...ちょっと不憫やな。でも)」

穂乃果「希ちゃん、行くよ!バトルフェイズ!」



穂乃果「『オッドアイズセイバードラゴン』で『獣神ヴァルカン』を攻撃!閃光のストライククロウ!」

セイバーA2800vsヴァルカンA2000
希LP7200

穂乃果「『オッドアイズセイバー』がバトルで相手モンスターを破壊し、墓地に送った時相手モンスター1体を選んで破壊する!『ライブラリアン』を破壊、リフレクションメロディ!」

希「1度のバトルで2体倒すなんて...」

穂乃果「『幻想の黒魔導師』で『ライブラリアン』を攻撃!元祖・黒魔導!」

幻想の黒魔導師A2500vsライブラA2400
希LP7100

穂乃果「『竜脈の魔術師』で『ショウフク』に攻撃!この瞬間、『幻想の黒魔導師』の効果が発動!」

穂乃果「魔法使い族の通常モンスターが攻撃する時相手フィールド上のカード1枚を選択し、除外する!『ショウフク』を除外!」

希「これでウチの場はガラ空き...『竜脈の魔術師』のダイレクトアタックとなる...」

希LP5300

穂乃果「こういうのは趣味じゃないけど、『パワーツールドラゴン』で希にダイレクトアタック!クラフティユニゾンブレイク!」

パワーツールドラゴンA6300

希「ウチの負けや。穂乃果ちゃんは強いなぁ」

希LP0
穂乃果win!



絵里「相手のモンスターを奪い取って勝利だなんて……」

穂乃果「なんかごめんね?悪役みたいで」

希「悪役穂乃果ちゃんも一度見てみたいけどな」

イメチェンってやつかな?今度のライブの時にいつもの穂乃果とはイメージの違う衣装をオーダーしてみようっと。

希「何て言ってる間でもないからな。うちらあは今、現場の証人になったのだから」

絵里「見たことないカードを使った……生み出した?というのかしら」

希「カードも光っとったし」

絵里「エリチカお家帰る!」ダッ

絵里「へぶっ!」ズベッ

穂乃果「今日の絵里ちゃんは頼りにならないね」

希「普段はそっちの絵里ちの方が多いんよ。本人はボケとるつもりなんやろうけどな」

穂乃果「怖がるのも無理はないよ。穂乃果だってびっくりしすぎて気絶しちゃいそうになったもん」

希「今回穂乃果ちゃんが使った新しいカードは『竜穴の魔術師』、『竜脈の魔術師』、『貴竜の魔術師』、『オッドアイズメテオバーストドラゴン』の4枚。見てもいい?」

穂乃果「うん!」つ

希「見た目は普通のカードやな。メテオバースト、か……」

希「……うん、よし!ありがと。返すで」

穂乃果「はーい」

エクストラデッキの枚数、今回は少なめだから良かったけど15枚だったらどうなってたんだろう?

絵里「痛いィィィ」


希「足はぐねってないみたいやな。もう、体張ったボケも大概にしとき」

絵里「ボケって言ってもホントに怖かったんだしぃ」

穂乃果「どっちが本当の絵里ちゃんなんだろ?」

希「穂乃果ちゃん冷蔵庫から氷取ってきて」

穂乃果「はいよー」

【しばらくお待ち下さい】

絵里「ごめんなさいね。こんな頼りないところ見せちゃって」

穂乃果「気にしなくていいよ?穂乃果なんて頼りないところばっかりだから」

希「頼り頼られの関係やなぁ。今日は完全に自業自得が多いけ……」ピーンポーン

絵里「こんな遅くにチャイムを鳴らすなんて。誰かに泊まってるって伝えた?」

希「にこっちには写メしたけど連絡もなしに遅くから来るような子やないし」

ピーンポーン

希「ちょっと出てくるわ」

絵里「いったい誰かしらね」

……

希「絵里ち、穂乃果ちゃん……」

穂乃果「?」

絵里「どうしたの?そんな真っ青な顔して」

希「……もう少し、静かにしよか?」

2人『はい……』

デュエル中叫びすぎたね。普段バリバリのソリッドビジョンと一緒にガンガン大声出してるからテーブルデュエルでもそうなっちゃうんだよ。
……ここアパートだったんだよね。

絵里「じゃあ今からはもう少し静かに人生ゲームと行きましょうか……」

希「それ下手し今日一番叫ぶゲームになるんとちゃう?」

穂乃果「召喚口上なんてないし光ったりしないから大丈夫だよきっと」

希「~節度を持って、な?今度注意に来たら2人のうちどっちかに出てもらうで?」

一度注意されたんだしもう騒ぐことはない……と、思うよ。



絵里「エリチカフリーターなのぉ?」

希「結婚てやっぱり人生の墓場なんやな」

穂乃果「ねえねえ。株?がすごい売れたんだけど」

……

絵里「ワンチャンあったわ。フリーターからアーティストに転職よ!」

希「ふふ、こっちは医者をグレードアップや。子供ぉ?そんなのどんどん産んどきゃええんよ」

穂乃果「もしかして希君……?あ。絵里ちゃんからお金もらえるって」

……

穂乃果「わーい!何か投資?に成功したみたい!」

希「一代で財産を築き上げる……ウチの成功談がテレビにでもなるんかなぁ?」

絵里「」

……

穂乃果「何これ、最後怒涛の出費ラッシュだね」

希「座して大儲けした穂乃果ちゃんなら大したことないやん?……それにしてもクルーザーとか絶対使わんやろ」

絵里「さあ、人生最大の賭けの時間よ!これさえ乗り切ればエリチカは無事に老後を

……

絵里「やめて!こんなの人生ゲームじゃないわ!」

希「フリーターでスタートしその日暮らしをしながらアーティストという夢を追い続けついに就職」

穂乃果「結婚し、子供もでき。細やかながらマイホームも構えた。しかし」

希「家は燃え、離婚し、職を失い金融トラブルが発生」

穂乃果「心無い成金に騙されてお金を搾り取られその日暮らしは借金で賄うことに」

希「己の全てをチップとした賭けに失敗し最終的に開拓地送り……そのまま本にできそうな人生やったな」

絵里「誰のせいだと思ってるのよ!」

ピーンポーン

絵里「……謝ってくるわ」

穂乃果「うん……」


絵里「でも理解ある住人さん達で良かったわね。希がちゃんとご飯食べてるか心配で見に来てくれるなんて」

穂乃果「ちょっと注意もされたけど希ちゃんのことちゃんと構ってあげてねって言われちゃった。1回目も同じ人だったんだって?」

希「そ、そうやねー。優しい人多いからねぇ」

希「(あかんあかんあかん。これなら普通に怒られた方が数倍マシや)」

絵里「でもちょっと気になる言い回しよね。『希ちゃんがまともに生活できるよう、しっかり目を光らせてあげてね』って」

穂乃果「こんなに綺麗なお部屋で美味しいご飯(手抜き飯)食べさせてくれたのに、ねえ」

絵里「希、何か隠し事してない?」

穂乃果「大丈夫だよ?希ちゃんのことぜーんぶ理解して受けとめてあげるから」

希「心配には及ばんで、2人とも。さ、次は桃鉄でもする?」

絵里「そうね。さっきのは事故よ。真のエリチカの実力を見せてあげるわ」

ゴゴゴ……

穂乃果「?さっき何か崩れるような物音しなかった?」

希「崩……?(あかんって。もう持たんの!?)気のせいやって」

絵里「いやいや。流石にあり得ないわ……向こうのタンスの方ね」

穂乃果「ちょっと見てみようか」

希「ああ、あかん!そこだけはっ!」

ガチャ

ゴゴゴゴゴォォ……

穂乃果「ええっと……ゴミ箱?」

希「あんまりやぁぁぁ!」



希「桃鉄……」

絵里「まあ待ちなさいな希」

希「明日に備えて……」

穂乃果「明日できることは昨日するなって言うよね?」

希「ううぅ……」

穂乃果「希ちゃんやっぱり面倒くさがりだったんだね……」

希「仕方ないやん……動いたらすぐ疲れちゃうんよぉぉ」

絵里「そんなだから海未に太ったのだと言われるのよ?まずはとりあえずこの山をどうにかすることね。半分は捨てるわよ」

希「待って!これ全部必要!」

穂乃果「嘘付けぇ」

絵里「断捨離よ!」

穂乃果「整理だよっ!」

希「もうどうとでもなれや」

穂乃果達が何時に寝たかって?こわくなったから時計は見なかったよ。
でも確かに言えることは希ちゃんの部屋がすっかり生まれ変わったってこと!あのタンスの中しか見てないからまだパンドラボックスが残っているかもしれないけど
希ちゃんは『優しいみんなのお母さん』な希ちゃんのイメージを無事守ることができたのです。ただ……

【朝】

希「ゴミ、明後日なんやけど」

穂乃果「ベランダに置こう?」

希「洗濯物干せんくなるやろ?」

絵里「言うほど干さないでしょ?大丈夫よ」

希「ベランダを見上げたらゴミ袋の山てどんな人が住んでんねんって思われるやろ」

穂乃果「苦労して整理した勲章だと思えばいいんだよ!ほら!このびっくりするくらい白い部屋を!」

希「こんなのウチの部屋やない!」

絵里「正真正銘。東條家よ。あなたの部屋は生まれ変わったの」

希「ああ、白や……真っ白に染まっていく……」

穂乃果「朝ご飯食べて、学校行こっか?今日はいよいよライブも本番でしょ?『これからのsomeday』!」

絵里「ええ!気分もすっきりしたしね!……ちょっとやり過ぎた感も否めないけど」


【第3音楽室】

穂乃果「みんなおはよう!」

海未「穂乃果!にこから聞きましたよ。まさか絵里と希と3人であんなことやこんなことをしてたなんて……」

穂乃果「にこちゃん!?ちゃんと伝えた!?」

にこ「伝えたわよ!あいつが歪曲しただけ!」

絵里「あら、沢渡君も今日は来てるのね」

沢渡「今日は珍しく一日中暇だからな。ま、μ'sの一員としては当然のことだが?」

凛「沢渡も小間使いが定着してるにゃー!そうだ、カップ麺買ってきて?」

沢渡「アホか。そんなの園田が許すわけないだろ」

真姫「海未は向こうで盲目状態なってるけどね。……希?みんなをまとめて……」

希「ウチな、整理整頓ほど大切なものはないと思っとるんよ」

花陽「そ、そうだね。でも希ちゃん。目に精気が宿っていないよ。怖いよぉ」

希「何を言っとるんや。ウチはいつでも不動の心を持っているんよ。ところで花陽ちゃん整理整頓ほど大切な」

花陽「誰かタスケテェ」

沢渡「収拾つかねぇ……」

凛「沢渡、何とかするにゃ」

沢渡「え、俺ぇ!?」

真姫「当たり前よ。μ'sの敏腕マネージャーさん?」

沢渡「(何気にランクアップしてるな……)」

真姫「そんなあなたのためにほら、これ」つデータチップ

真姫「ことりの肉声が入ったデータよ。あんたの端末で流しなさい」

沢渡「お前ので流せばいいだろ?」

真姫「今、手元にないのよ。つべこべ言わない!」

沢渡「へいへい」



沢渡「おいお前ら聞け!昨日届いたらしいμ'sの仲間、南ことりの肉声だ!」

『皆さん、舞網だとおはよう、かな?ことりです!』

『今日はいよいよこれからのsomedayのお披露目の日ですね!ことりはまだ聞いたことがないからすごく楽しみです!』

海未「ことりにはより楽しんでもらうためにまだ聞かせていませんでしたね」

『ことりがμ'sを留守にしている間、優秀で面白いマネージャーさんが入ってくれたみたいだね。ありがとう!』

にこ「気持ち悪いわよ。にやにやして」

沢渡「してねぇよ!」

凛「沢渡は素直だにゃー」

『ことりからも報告があります!』

『ことりのデュエットの相手、考えたんです。……できれば』

『穂乃果ちゃんに一緒に歌って欲しいかな?』

「……!」

沢渡「あの妙に切ない曲か」

『穂乃果ちゃん。ゆっくりでいいからお返事下さい』

『これからのsomeday以外にも色んなソロやデュオ、ユニット曲を用意してくれてるんだよね?それも楽しみ!』

……

『じゃあ、あまり纏まりのない挨拶でごめんね?また、文化祭が終わったらお話しよ!』

沢渡「これでデータは終わりだな。どうした?園田んな険しい顔して」

海未「?いえ、ちょっと……催してしまって……」

沢渡「は?とっとと行ってこいや!」

真姫「海未ってばライブが近づいて緊張しているのね」

絵里「可愛らしいわ」



【トイレ】

海未「ことり……」

海未「やはり私は穂乃果にとっても、ことりにとっても」

海未「1番ではないのですね……」

って。
何を考えているんですか、私。曲名を渡しただけでデュオの相手に選んでもらえるなんて奢りにも程があるでしょう。

だから……

この涙も私の奢りです。そうに決まっています。

海未「ことりぃぃぃ……!」

海未「よし!泣いてみました。もう大丈夫です!」

【音楽室】

海未「さあ!練習ですよ!ことりに見られて恥じないよう、今日はデュエルタイムを多少犠牲にしても練習です!」

穂乃果「お、海未ちゃん燃えてるねー!」

にこ「出してきてやる気スイッチでも入ったのかしら?」

希「にこっち。ばっちいで」

真姫「……ふぅ。やっとまとまったかしら?」

真姫「じゃあ、沢渡君。再生お願いね」

沢渡「りょーかい!お前らこの沢渡様の目を誤魔化せるくらい上手く踊ってみせろよ!」

絵里「誤魔化したらいけないんじゃないかしら……」

穂乃果達のライブまで、あと少しです!

フラグが蓄積された!

さて、このフラグのカウント。
融合、シンクロ、エクシーズ、穂乃果関連(順不同)の4つに分けて回しているのですが今回の分も入れたら

2 真姫

1 花陽(ユートイベント) 雪穂 、にこ
希、絵里(硝子の花園)

ほのまき展開にでもなるんですかね。

>>266
自分ではチェックしているつもりでしたが注意が足りなかったんですね...

>>270
ナイスツッコミです。
しかしデュエルのない日常回もたまにはいいのではと思いましたが不要だったでしょうか。

ではまた次回でお会いしましょう。

なあ、鉄男。第3弾だけ何でこんなに入荷数が多いんだ

>>280
T5飛んでる?

乙です

すいません。飛んでましたね...



T5 希

希「このディフォーマーはちょっとだけ打たれ強いんでなぁ?ウチのターン」

希「『スマホン』を除外して『スマホン』を特殊召喚。守備表示な」

穂乃果「リサイクル?」

希「サイコロを振るで?...2、かぁ。じゃデッキトップを操作するな」

モバホンと違ってイカサマできるんだね。

希「手札の『Dクリーナーン』をコストに『Dリペアユニット』を発動。『クリーナーン』自身を守備表示な」

穂乃果「いつもの希ちゃんのディフォーマーには入ってないカードだね」

希「せやなぁ。あんましお見せしない効果やけど...強烈やで?」

穂乃果「オッドアイズが吸収された!?」

希「で、有効活用させてもらうで?『ショウフク』の効果で破壊するのは装備した『オッドアイズ』、復活対象は『ラジカッセン』」

希「レベル4の『ラジカッセン』にレベル1の『スマホン』をチューニング、シンクロ召喚!科学とスピリチュアルの融合!『TGハイパーライブラリアン』!」

希「『ジャンクBOX』!『スマホン』を守備表示な」

希「レベル1の『クリーナーン』と『スマホン』で『フォーミュラシンクロン』をシンクロ召喚!合わせて2枚ドローな」

絵里「(結局大量ドローしてるじゃない)」

穂乃果「出た、希ちゃんの連続シンクロ!」

希「ディフォーマーの十八番やからね?じゃあさっき引いた『スコープン』を召喚。
その効果で手札の『ラジカッセン』を特殊召喚」

希「レベル4の『ラジカッセン』にレベル3の『スコープン』をチューニング!世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング!シンクロ召喚!」

希「レベル7、愛とスピリチュアルの使者、『パワーツールドラゴン』!」

パワーツールドラゴンA2300

希「1枚ドロー。そんでもって『パワーツールドラゴン』の効果な。選ぶのは3枚の『団結の力』」

穂乃果「そうだなー右かなー(棒)」

希「ふふっ。のってくれてありがとな?でもまだ増えるよ?もう1枚『Dフィールド』を発動して」

希「『ダブルサイクロン』で『補給部隊』と『Dフィールド』を破壊かな?」

穂乃果「うぐ...いきなりドロー源を破壊されちゃった...」

希「ドロー力の恐ろしさを知っとるからな?『Dフィールド』が破壊されたんで墓地から『ラジカッセン』を特殊召喚。『団結の力』を装備。攻撃力は...」

穂乃果「5400の4回攻撃!?」

希「シンクロ召喚で忘れられがちやけど元祖ディフォーマーの戦い方はこれやからね?さあ、受け切れるかな穂乃果ちゃん、バトルフェイズ!」

こんなのくらったら吹き飛んじゃうよ!穂乃果のライフが!

穂乃果「トラップ発動!『威嚇する咆哮』!このターン希ちゃんは攻撃できない!」

希「おお。防いできたかぁ。ウチはこれでターンエンド」
手札1 ショウフク(竜魂) ライブラ フォーミュラ ラジカッセン(団結) パワーツール

希ちゃんのフィールドが1ターンで豪華なオードブルになったよ!

おつおつ
楽しみやで

>>295
>>270だけど別に日常パートも好きですよ
デュエルしなかったときのお約束としてツッコミは入れるけど。



「ユート、どうした。最近心ここにあらずといった状態が続いているが」

ユート「隼、心配してくれるのか」

「ああ。万全なコンディションでなければ俺たちは殲滅されてしまうからな」

ユート「殲滅、か…。隼、俺はこの前花陽に会った」

「何だと!?何故あいつがここに。まさか自力で転送を!?」

ユート「分からない。が、どうやら俺たちと話をするのは困難な状態にある、ということは確かだ」

「おのれLDSどこまでも卑劣な手を使う」

「だがそれもこれまでだ」

ユート「??」

「俺自らがLDSに乗り込む。それで済む話さ」

ユート「隼…相変わらずお前の猪突猛進な性格は変わらないな」

ユート「…そんなだから女子に怖がられるんだぞ」

「」





穂乃果「ねえ海未ちゃん。まだ続けるの?ただでさえ朝早く(6時半)から来ているって言うのに」

海未「当たり前です。…まあある程度配慮しますが今日は本番ですし穂乃果は凛とのデュオも控えているでしょう」

希「そうそ。後で楽しむために楽しませるためにもここは一つ頑張ろか」

真姫「デュエルタイムにはまだ時間は遠いしそれに私たち一日目でかなり飛ばしたから順位に余裕があるじゃない。今はこっちに集中しなさい」

穂乃果「だねー。おっとっと」

絵里「大丈夫?穂乃果」

穂乃果「あはは、昨日ハッスルし過ぎちゃったからかな…。ちょっと休んでいいかな?」

海未「絵里…少し向こうでO☆HA☆NA☆SHIしませんか?」

絵里「そうね。話せば分かるわ」

花陽「にこちゃんも外の風に当たりに行くって出て行っちゃったし、とりあえず休憩ってことでいいかな?」

沢渡「おうおう。体冷やすんじゃねえぞ」



【廊下】

海未「絵里、昨日穂乃果と何をしたんですか」

海未「説明してくれますよね?」

絵里「やましいことは何もなかったチカ」キッパリ

海未「嘘ですね」

絵里「ハウァッ!」

海未「まあ絵里や希のことです。穂乃果の心を傷つけるような真似はしないと信じています」

海未「しかし…穂乃果が最近繊細になっているの、気づいていますか?」

絵里「誰の目から見ても明白よ。前と比べてマシにはなっていると思うけどね」

海未「誰の目から見ても、は言いすぎですが、一応認識しているようですね」

海未「幼馴染である私には分かります。くれぐれも…間違わないで下さいね」

絵里「任せなさい、私を誰だと…

『はぁ!?何でってあんたそんな急にノリノリになってんのよ』

『確かに指示飛ばすだけの姿勢は嫌だって言ったでしょうけど』

『極端すぎない!?』

絵里「あれは、にこね」

海未「何やらよからぬ匂いがしますね。少し観察しましょう。にこの隠しているものを開いてやります」キリッ

絵里「あなたも充分間違える可能性があると思うけど…」

海未「っ、絵里。今こちらの方を見ました。幸い気がついてはいませんが警戒して下さい」

絵里「何でって私がこんなことに参加しなくちゃならないのよぉ」

海未「何を言っているのですか。絵里は手慣れているでしょうに」

絵里「何のことか分からんチカ」




『はいはい。丁度にこも名前を売りたいところだと思っていたのよ。ウィンウィンってことにしといてあげるわ』

海未「会話の内容から察するに」

絵里「デュオだと言えるわね。仲が悪いように見えてその実相手を気遣っている。にこらしいわね」

海未「相手はμ'sではないんですよね?雪穂でもなさそうです。亜里沙は?」

絵里「違うわ。だとすると外部の人間ね。しかも相当上の立場にいると思われ...むぐっ

海未「絵里。気をつけて下さい。私達が今何をしているか忘れないよう」

海未「あなたは詰めが甘いんです」

海未「だから円滑に進まなかったんですよ」

絵里「過ぎた話よ。忘れなさい」

にこ「...で?」



海未 絵里「」

にこ「わざわざ隠れる必要なんてあったの?いくらにこにーが人気だからってそんなパパラッチみたいなことする必要ないでしょ?」

海未「何故気付かれたのでしょう...私の隠密スキルが足りなかったとでも?」

絵里「ごめんなさい、にこ。海未がどうしてもにこのプライベートを知り尽くしたいなんていうから」

海未「捏造です!確かに何も言わずに会話を聞くのは悪かったと思っていますが

にこ「大体察しているから問題ないわ。で、あんたらはにこの何を知りたいわけ?」

海未「何と言うわけではありません。ただにこから良からぬ匂いがしたもので。...ところで察したとは一体何をです?私の誤解が解けたのなら万々歳なのですがもし違った場合

絵里「休憩に入ったとはいえ外に出て中々帰ってこないんだもの。私も海未と話があったから外に出たけどにこのそれは相当長いわ」

にこ「そう...悪かったわね。アイツ話長いから」

海未「あいつ、とはデュオの方ですか?」

にこ「そういうことになるわね。話聞いてたんなら分かるでしょうけど結構忙しいやつなのよ。社長なら仕方ないんでしょうけど」

絵里「しゃちょ...社長!?」



海未「この辺りで社長といえば、赤馬零児しかいませんね。まさか彼とデュオを?」

にこ「運が良いのか悪いのかってとこね。赤馬の奴、昨日は全くやる気がなかったのに今になって突然気が変わったのよ」

海未「ライブとの兼ね合いに問題はありませんか?」

にこ「ないわ。あったとしてもにこのアイドル力を持ってすればこれくらいの自己管理、なんてことはない。むしろ海未や絵里の方が心配なんだけど?」

にこ「にこの仕事の方はひと段落ついたしね」

絵里「生徒会ね...実際ステージの近くの仕事が多いからそこまで移動距離がないから疲労はたまらないと思うわ」

海未「私も...クラスの出店は今日はシフトを配慮して頂いてますから...」

にこ「分かってないわね~」

にこ「あんたらは穂乃果に次いで無理をする人間ベスト2なんだから」

絵里「不名誉な称号ね」

にこ「事実でしょ?しかもあんた達は何て言うの?心の支柱は穂乃果だけど他のみんなに発破をかける役割なんだから」

にこ「それがなよっくたってしてると全体にマイナスになるわけ。挙句、穂乃果にもね。だからにこの心配をするより自分の心配をしなさい」

にこ「灯台下暗しっていうでしょ?」

海未「にこ...」

海未「あなたはずるいですね」

にこ「は?」



海未「どうでもいい、なんて事の無いイベントの一コマに感動できるような言葉を入れてくる」

海未「不意打ちにも程があります」

にこ「はぁ?にこがまさか狙ってそんな台詞言うとでも思ってたの?そうだとしたらくっさいわ」

絵里「え、狙ったんじゃなかったの?」

にこ「よし、絵里。文化祭終わったら1人で部室に来なさい」

絵里「希も一緒だけどいいかしら」

にこ「会話が噛み合ってねぇ!」

海未「確かに無理な予定はよくありませんし練習のし過ぎは逆効果ですね」

にこ「1人で話を進めるなっ!」

絵里「やっぱりにこはこうでなくっちゃね」

にこ「お笑い芸人みたいに言わないでくれる?...はい、この話はおしまい!とっとと練習戻るわよ」

海未「穂乃果なら練習のし過ぎはダメって言ったばっかりじゃーん!とか言い訳しそうですね」

絵里「ふふ、海未。穂乃果のことをよく分かっているわね」

海未「当然ですっ幼馴染ですから」

にこ「にしてはかなり深いところまで把握している気がするけどね。パンツの色のサイクルとか言葉だけ聞いたら...」

海未「にこっ!声が大きいですよ!」

にこ「ごっめ~ん!」



穂乃果「凛ちゃん!」

凛「穂乃果ちゃん!」

ガシッ

絵里「これは...?」

希「3人がおらん間2人でデュオ曲の練習をしとったんよ。予想以上、ううん最高をこえた出来でテンション上がってるみたい」

花陽「2人とも瞳が燃え上がってるよ」

凛「あ!海未ちゃん達やっと帰ってきたの?」

海未「凛、穂乃果。その顔を見ればもう分かります」

穂乃果「うんうん!熱すぎて止まれないって感じだよ!」

海未「(予想と反して士気は上々。萎むことを知らないみたいですね)」

絵里「そこまで言うのなら連続になって悪いけど私達にも見せてくれないかしら?」

にこ「人気アイドルともなれば1日に複数回のライブは当然。2回くらいならできるわよね?」

真姫「午後の部、開演といったところかしら?」



穂乃果 凛「イェイ!」

絵里「ハラショー」

にこ「それ以外に語彙はないの?ってツッコミはともかくμ'sの2大アホの子がまさかここまでの仕上がりだなんて」

沢渡「言うとこなしってやつだな...騙すとかなしに、な」

凛「沢渡が珍しく褒めたにゃ!ちょっとぶるっときた!」

穂乃果「凛ちゃん...。うん!沢渡君ありがとう!」

沢渡「礼なら俺じゃなくてお前らの振り付け担当にでも言っとけ。...園田だっけか?」

凛「じゃあ海未ちゃんありがとにゃー!」

にこ「切り替え速くない?」

園田「いえ。振り付けを考えたのはあなた達2人です。私はただ横から口を出しただけ。これは紛れも無い、凛、穂乃果、2人の力ですよ」

穂乃果「またまたぁ海未ちゃんたら謙遜しちゃって!」

凛「沢渡みたいにドやってればいいんだにゃ!」

沢渡「俺昨日はドヤってないぞ!」

希「海未ちゃん?感謝の気持ちは受け取ろうや」

海未「...」

凛「感謝の気持ちに何か奢りたいな!」

穂乃果「そうだ!駅前のスイーツパラダイスに連れていってあげるよ!海未ちゃんこの前チョコレートケーキ食べたいって言ってたから...!」

にこ「スイパラなら、にこも行きたいにこー!」

凛「何でにこちゃんまで!?まあいいにゃ!こうなったらμ's全員で!」

沢渡「もちろん、この沢渡様も忘れるな!」

海未「はっ...!無しです!食べ物の話は無し!穂乃果、あなたは昨日から何も学んでいないようですね...!」

穂乃果「くそっ!後一歩だったのに!」

希「何で自分から認めるんや!」

海未「...まあいいでしょう。スイパラの件は別途、μ'sの打ち上げということで、穂乃果と凛には帰り道にあるケーキ屋さんのチョコケーキを奢って頂きましょうか」

にこ「打ち上げね。凛と穂乃果だけに持たせるわけにもいかないし。イベント後の行事の代名詞だし部長としては賛成よ」

この場にいる全員が海未ちゃんの意見に頷いた。


真姫「事後の話で盛り上がるのはいいけどまだステージの内の1曲が快心の出来だったってだけよ」

絵里「そうね」

真姫「というわけで次は私と凛だけど」

凛「ヴエェェ3連続!?」

真姫「冗談よ?にこちゃん辺りにやってもらおうかしら?1日目は結構仕事で練習を外していたし」

にこ「ふふん。このにこにーがあんた達にお手本ってものを見せてやろうじゃないの!ミュージックスタート!」

『にこぷりっにこにこ~』



凛「ちなみにこの歌詞は誰が書いたにゃ?」

海未「にこです。流石に少し手を加えはしましたが」

希「原曲の方の歌詞も聴いてみたいなぁ」

真姫「ひっくり返るわよ」

にこ「ちょっと!凄いね、とかないの!?」

沢渡「自分から言っちゃぁダメだろ」

にこ「あんたにはいわれたくないわよ!」

凛「にこちゃんの歌詞はいつも通り吹っ飛んでいるとしてそれを差っ引いても部長の貫禄に溢れてるにゃー!」

にこ「よく分かってるわね。凛。細かく感想を述べるのはアイドルのモチベーションアップに繋がるわ!」

海未「にこの意識の高さにはいつも尊敬しています」

にこ「何か真顔で褒められると逆に恥ずかしいわね」

花陽「じゃあ笑いながら褒めようかな?あははっにこちゃん凄い!」

凛「このかよちんはちょっと怖いにゃ~」

花陽「ガーン!」

にこ「あんたらもこのスーパーアイドルにこちゃんを見習いなさい!そして」

にこ「そのにこが見込んだのがあんたらなのよ。ちょっと本気を出せばこんくらい余裕よ。だからもーちょっとゆとりを持ちなさい」

にこ「文化祭も楽しまないと」

穂乃果「よーし!じゃあ急いでて中途半端に終わった朝ご飯を食べよう!」

にこ「こら、だからと言ってすぐ調子に乗るんじゃ!」

海未「……程々にして下さいね。皆さんもエネルギー補給を行って下さい。楽しむためにも楽しませるためにも」

真姫「一旦練習は終わりってことでいいのかしら」

希「そうやね。後は各自自分のライブの時間と相談してここに戻って練習ってことでいいと思うで」



海未サイド

海未「お昼休み、ですね。希には悪いですがデュエルタイムのポイント稼ぎは放課後にさせてもらいましょう」

海未「ふー...」

沢渡「園田?奇遇だな。こんなとこで会うなんて」

海未「奇遇?...あ、ここは中等部のエリアでしたか、何故私がここに...」

沢渡「聞きたいのはこっちだよ。俺はデュエルタイムとその後のステージ準備だから移動してるんだが」

沢渡「お前は逆方向だぞ。高坂の妹を探してるってならそれは骨折りになるだろうな」

海未「別に雪穂を探しているのではありません」

海未「というか沢渡の口から雪穂の名前が出てくるとは」

沢渡「デュオなんだよ。ちょっとばかしアイツの我儘に付き合ってやるんだ」

海未「雪穂...つくづく出会いの運に恵まれていませんね」

沢渡「知ってるか?大吉って意外と出る確率高いんだぞ」

沢渡「で、俺じゃなくてお前は何でここにいるってんだ?」

海未「それが...私にも分からないのです」

沢渡「は?記憶でも失ったか?」



海未「記憶...いえ、まさかそんな大層なものではありません」

沢渡「じゃあ何だ痴呆しょ...ここは廊下だぞ出血沙汰はやめろよ?」

沢渡「悩みごとでもあんのか?自分がどこ歩いてるのか分かんなくなるくらいに」

海未「......」

海未「正解、ですよ。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるのですね」



沢渡「ここならあんまし人が来ないと思うぞ」

沢渡「飲めよ。お前が奢らせたものだけどよ」

海未「このご恩は精神的に返させてもらいます」

ミルクティー、ですか。沢渡にしては変に気を遣ったチョイスですね。
...こんなに甘くてほっとする味だったでしょうか。

沢渡「この程度の廉価品くらいでごちゃごちゃ言わないが...っつか何で俺なんだ?」

海未「むしろ私達をあまり知らない、ですがそこそこ話ができる。痒いところに手が届かない部分に手を伸ばすことが叶うのが沢渡、あなただったのです」

沢渡「嬉しいのか嬉しくないのか。よーするにμ'sのやつには話しにくいことなんだろ?何でかは知らないが」

海未「あなたもμ'sの一員ですよ」

沢渡「...お前ってずるいわ」

海未「にこほどではありません」

海未「そして、私ほどでは...」

沢渡「正々堂々を地でいくお前がか?」

海未「周りからは頼られることが多い」

沢渡「まあ少なくとも俺よりかはな」

海未「でも私から頼ることは、腹を割ることは、できないんです」



沢渡「俺を誰だと思っている?唯の成金馬鹿じゃあないぞ」

海未「え...?」

海未「...ことりは海外留学することで私達の傍から離れてしまった」

沢渡「さらっとなかった事にしたよな」

海未「私は物理的な距離以上の断絶を彼女との間に感じた」

海未「でも、穂乃果は。穂乃果とことりはさらに結束を強めたのです」

海未「でも私はその中に入って行けない。入っていけないんです」

沢渡「何でだ」

海未「その内忘れられてしまうのではないか?いえもちろん故意的に忘れるなどと疑ってはいません。ただ、私が過去の遺物となってしまうのが」

海未「怖くて、辛くて...」

海未「でも、誰にも話せなくって」

沢渡「それで、灯台下暗しなんだな」

海未「」こくん

海未「すみません、沢渡。話は以上です」

沢渡「...一つ、確認させろ」

沢渡「俺から話したところで、状況は何も好転しないんだよな?」

海未「はい。これは私の問題」

沢渡「なら一つ言わせろ」

海未「あなたは色々口が多いですね」

沢渡「直せてりゃとっくに直してるわ」

沢渡「沢渡式世渡り塾第1講!」



沢渡「お前が三角関係の切られた方みたいな顔をしてると」

沢渡「周りにまで伝播して振られた女の集まりみたいになる」

沢渡「それだけは勘弁だ!」

海未「寒いです」

沢渡「厳しいィィ!ま、頑張れよ!」ダッ

......

沢渡「何でついてくんだよ」

海未「何でも何も高等部に戻るにはここを通らねばなりませんので」

沢渡「折角の演出が台無しじゃないか」

海未「かなり無茶をしましたね」

【海未が悩みを抱えているようだ...だが今の沢渡にはどうすることもできない】
【悩みを知っているのは沢渡だけ】
【穂乃果関連フラグに沢渡が登場した!】



デュエルエリア 雪穂サイド

雪穂「遅い!沢渡遅い!」

沢渡「いった!テメエ殴ってんじゃ」

にこ「あれ?雪穂に沢渡じゃない。どういう風の吹き回し?」

沢渡「分かっているだろうに。お約束か?」

??「彼らはデュオなのだろう。わたしと矢澤にこと同様に」

うわっ...よりにもよってにこさんのデュオは

沢渡「赤馬零児。大ボスがこんなところにお出ましとはなぁ」

零児「沢渡。私はそこまで大それた者ではない」

いえいえ。十二分、十五分くらい飛び抜けています。禍々しいBGMしょってそう。

零児「だがここで出会ったのも何かの縁だ。私達とデュエルしていかないか」

雪穂 沢渡「「ウェェェェ!!?」」

にこ「何でそんなホラー映画でも観たような顔してんのよ」

視線が合ったら即バトル!なテンションでチャンピオンに勝負を挑まれたみたいなものだよ!これ!

零児「強制はしない。しかし断る理由もないはずだ」

沢渡「俺はもうペンデュラムは」ドゥクシッ

沢渡「よぉし、かかってきやがれ!」

にこ「語尾さえ震えてなければマシにはなったかしらね」

『デュエルが開始されます。デュエルが開始されますry』

にこ「闘いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

雪穂 零児『デュエル!』

にこ「おい!」

沢渡「ドンマイ」



T1 零児

零児「私のターン」

一言一言が半端ない威圧感...

零児「永続魔法『地獄門の契約書』発動」

零児「さらに『魔神王の契約書』を発動」

沢渡「いきなり永続魔法2連続かよ...」

零児「『地獄門の契約書』の効果発動!デッキから『DD』モンスター」

零児「『DDナイトハウリング』を手札に加えさせてもらう」

零児「私達のスタンバイフェイズごとに1000ポイントのダメージを受ける。なおこれは『契約書』の共通効果だ」

強力なサーチ効果だもんね...

零児「さらに『魔神王の契約書』の効果発動。悪魔族の融合召喚を行う」

零児「私は手札の『DDリリス』と『DDケルベロス』を融合!」

零児「闇夜にいざなう妖婦よ、牙むく地獄の番犬よ、冥府に渦巻く光の中で悲しき伝説の続きを紡げ!融合召喚!」

零児「神の威光伝えし王『DDD神託王ダルク』!」

ダルクA2800

零児「手札から『DDナイトハウリング』を召喚」

零児「このカードが召還に成功した時、墓地より『DDリリス』を攻守を0として特殊召喚する。この効果の発動後悪魔族以外の特殊召喚は封じられるがな」

零児「『DDリリス』が召喚、特殊召喚に成功した場合、2つの効果から1つを選んで発動できる」

零児「私は墓地から『DDケルベロス』を手札に戻させてもらう」

零児「レベル4の『DDリリス』にレベル3『DDナイトハウリング』をチューニング!」

零児「闇夜に星浮かぶ時現世を憂えた刑罰の王が地に降り立つ」

零児「シンクロ召喚!レベル7『天刑王ブラックハイランダー』!

零児「なお、『ハイランダー』が存在する限り私達はシンクロ召喚を行えない」

ブラックハイランダーA2800

零児「私はこれでターンエンドだ」
手札2(ケルベロス) ダルク ハイランダー
魔神王 地獄門



T2 沢渡

沢渡「(くそっ何気に俺たちへのメタになってるじゃないか)俺のターン、ドロー」

沢渡「モンスターを裏側守備でセット。ターンエンドだ」
手札5 裏側守備

T3 にこ

にこ「あら、何もしてこないのね。普段は騒がしいのに。にこのターン」

にこ「ここでにこ達は2枚の『契約書』の効果により2000のダメージを受ける」

にこ「で、も?『ダルク』が場にいる限りにこ達に発生する効果ダメージは全て回復に変わる!ライフイレイション!」

にこ&零児LP10000

契約料が利益になってるよ

にこ「にこも『地獄門の契約書』の効果を発動させてもらうわ。デッキから『DD魔導賢者ケプラー』を手札に加え、召喚」

にこ「『ケプラー』は召喚、特殊召喚の成功時デッキから『契約書』を1枚手札に加えることができるわ。2枚目の『魔神王の契約書』を手札に」

沢渡「DDのペンデュラムカード...ケルベロスに次ぐ2枚目か」

にこ「そんな大層なものじゃないわよ。にこはただのテスター。フィールドの悪魔族、『ケプラー』、手札のドラゴン族『聖刻竜アセトドラゴン』をリリース!」

ドラゴン族と指定された条件のモンスターをコストに召喚されるカード...!

にこ「英雄を生みし騎士の長を今ここに転召する!竜の衣纏い異世界の扉を打ち破れ!特殊召喚!『DDD覇龍王ペンドラゴン』!」

ペンドラゴンA2600



にこ「『アセトドラゴン』がリリースされたことでデッキから『真紅眼の黒竜』を特殊召喚するわ」

沢渡「西木野といい高坂といい本当にそのカードが好きだな」

にこ「便利だもの。『神託王ダルク』を墓地に送り、『トランスターン』を発動」

雪穂「敢えてライフラインのダルクを捨てた...」

にこ「すぐに帰ってくるわ。デッキから『DDD壊薙王アビスラグナロク』を特殊召喚!」

アビスラグナロクA2200

にこ「『アビスラグナロク』は召喚、特殊召喚に成功した時墓地の『DDD』1体を特殊召喚できる!再び君臨せよ!『DDD神託王ダルク』!」

雪穂「大型モンスターをポンポンと...流石社長がみずから手がけたテーマ」

にこ「相当苦労したみたいよ?(除外効果を使ってもいいけどフィールドにモンスターを残しておきたいわね)」

にこ「バトルフェイズ。『ブラックハイランダー』でセットモンスターを攻撃!デスゲイズスラッシュ!」

沢渡「セットモンスターは『魔装戦士ドラゴディウス』だ」

にこ「破壊されればサーチ効果。便利なペンデュラムカードを生み出したものね」

沢渡「その言い方からすると知ってるのか。」

にこ「...そこの堅物メガネに聞いたのよ。『アビスラグナロク』、『ペンドラゴン』、『ダルク』の順にダイレクトアタック!」

にこ「沢渡?大ダメージを負って雪穂にターンを回すの?」

沢渡「...はっ!そんな後味が悪いことをこの沢渡様がするかよ!手札の『機動要犀トリケライナー』の効果を発動!」



沢渡「こいつを守備表示で特殊召喚する!さらにこいつは自身以外の効果を受けなぁい!」

にこ「防御を学んだようね。感心感心」

沢渡「ああ!?上から目線で...」

にこ「年上はにこよ。メイン2。魔法カード『馬の骨の対価』。『黒竜』を墓地に送り2枚ドロー。3枚伏せてターンエンドよ」
手札3(地獄門) アビスラグナロク ダルク ペンドラゴン ブラックハイランダー
地獄門 魔神王 伏せ3



T4 雪穂

雪穂「ふーっ」

雪穂「沢渡。ヒヤヒヤさせないでよね」

沢渡「るっせー。あんなに並べてくるなんて思わなかったわ」

沢渡「ペンデュラムは良くも悪くも多くのカードを使うからな」

雪穂「ふーん...シンクロみたいなものか。ドロー。スタンバイフェイズ。『トリケライナー』の守備力は500下がる」

トリケライナーD2300

大きな問題点は4つ。ダルクによるライフアドバンテージ。契約書によるサーチ。そして何より『シンクロ封じ』。後は伏せカードの多さ……この辺は仕方ないと割り切るしかないかな

雪穂「ちょっと搦め手を使うことになるか...あまりしたくなかったけど、永続魔法『補給部隊』を発動」

にこ「雪穂も永続魔法を使うのね。お互いこの時勢大変よね」

雪穂「はい。全く、カステルとかダイヤウルフって何ですか。...失礼。『スクラップシャーク』を召喚」

雪穂「フィールド魔法『スクラップファクトリー』を発動」

沢渡「すぐ自壊する効果を逆手に取ったってことか。やっぱ俺の人選は間違ってなかったようだな!」

雪穂「尻拭いしないといけないからね。モンスター、魔法、トラップカードが発動したことで『スクラップシャーク』の効果発動。自爆します」

雪穂「強制効果の『補給部隊』、任意効果の『ファクトリー』、そして...」

雪穂「『機皇帝グランエル∞』の効果を、発動!」

零児「(来たか)」



沢渡「(機皇帝だぁ?何でこいつがこのカードを...相性はいいな)」

雪穂「私のモンスターがカード効果で破壊されたので『グランエル』を特殊召喚。『ファクトリー』の効果でデッキから『スクラップゴーレム』を特殊召喚。『補給部隊』の効果で1ドロー」

にこ「やってくれるじゃないっ...シンクロキラーが」

雪穂「そしてその後に『スクラップシャーク』の効果。デッキから『スクラップビースト』を墓地に送る」

雪穂「そう。『グランエル∞』は私達のライフの半分の攻守となる効果。そして1ターンに1度相手シンクロモンスター1体を装備する効果がある!」

雪穂「『ブラックハイランダー』を装備!」

にこ「相変わらず憎ったらしい効果ね」

雪穂「吸収したモンスターの攻撃力分このカードの攻撃をアップする。グランドギフト!」

グランエル∞ A6800

雪穂「『スクラップゴーレム』の効果発動!墓地からレベル4以下『スクラップ』、『スクラップビースト』を特殊召喚する!」

にこ「さっきまで散々このカードの発動タイミングを外してくれたわね。トラップ発動!『奈落の落とし穴』!」

にこ「スクラップの破壊に対応する効果は墓地へ送られなくちゃいけないもんね?」

うっ……これじゃペンデュラムをエクストラに戻してしまう。

雪穂「バトルフェイズ、『グランエル∞』で『ダルク』を攻撃!グランドスローターキャノン!」

グランエル∞ A6800vsダルクA2800

にこ&零児LP6000

雪穂「『スクラップゴーレム』で『アビスラグナロク』を攻撃」

スクラップゴーレムA2300vsアビスラグナロクA2200

にこ&零児LP5900

零児「打点の低さがネックとなったか」

雪穂「ゴーレムもそこまで高くないですよ。メインフェイズ2、1枚カードを伏せてターンを終了」
手札2 グランエル∞(ハイランダー装備)ゴーレム
伏せ1 ファクトリー 補給部隊

でも一気にライフを削り取れた。後は自分の契約料を払って潰れるのを待つだけ。



T5 零児

零児「私のターン。2枚の契約書の対価として私達は2000のダメージを受ける。さらにスタンバイフェイズ、君達の『トリケライナー』はさらに弱体化する」

にこ&零児LP3900

雪穂「スタンバイフェイズ終了時、トラップ発動!『デストラクトポーション』!」

雪穂「『ゴーレム』を破壊しその元々の攻撃力分のライフを回復します」

雪穂&沢渡LP10300

にこ「ファクトリーのタイミングを逃す前に使っておこうって考えね」

雪穂「自ら壊す、これが私のデッキポリシーです。『補給部隊』、そして『ファクトリー』の効果」

雪穂「デッキから『スクラップゴブリン』を守備表示で特殊召喚し、1枚ドロー。ライフが回復したので『グランエル』の攻撃力はさらにアップ」

グランエルA7950

零児「自らの命が多ければ多いほど、強くなるモンスターか」

零児「絶望より生まれし皇帝が聞いて呆れるな」

沢渡「(何言ってんだこいつ)」

雪穂「へぇ、言ってくれるじゃないですか」

零児「『地獄門の契約書』の効果でデッキから『DDナイトハウリング』を手札に加え、スケール6の『DDケルベロス』をペンデュラムゾーンにセット!」

沢渡「とうとう来やがったか……」

零児「沢渡。君相手にはまだ刺激が強すぎるだろうがな。しかし試験を兼ねて使ってみるのもまた一興か」

沢渡「……は?」ビキ


雪穂「沢渡……煽ってるだけ」

ダメだ。聞こえてないかな。プラスに働いてくれたら嬉しいけどね。私も気をつけなくちゃ。

零児「『魔神王の契約書』の効果発動!このカードは『DD』モンスターを融合召喚する際、墓地のモンスターも素材とすることができる!

零児「フィールドの『DDD覇龍王ペンドラゴン』と墓地の『DDナイトハウリング』を融合!」

零児「悪夢の口よ、異世界の龍よ、冥府に渦巻く光の中で今一つとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!」

零児「現れよ、『DDD烈火王テムジン』!」

テムジンA2000

2体目のDDD融合モンスター……

零児「手札から『DDナイトハウリング』を召喚。その効果で墓地から『DDリリス』を特殊召喚」

零児「『DDリリス』のもう一つの効果を発動。エクストラデッキの表側『DD』モンスター」

零児「『DD魔導賢者ケプラー』を手札に戻す」

零児「さらに私が『DD』モンスターを特殊召喚したことにより『烈火王テムジン』の効果が発動!墓地の『DD』モンスター、『神託王ダルク』を特殊召喚!」

沢渡「シンクロを狙うか?『DD』についてはまだ知識はないが悪魔族で『グランエル』を突破できるシンクロモンスターはいないんじゃないか?」



零児「焦るな。私は『DDケルベロス』のP効果を発動」

零児「『DDナイトハウリング』のレベルを4にし攻撃力を400上げる」

狙いは……エクシーズ!

零児「レベル4の『DDナイトハウリング』と『DDリリス』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!」

零児「この世の全てを統べるため、今世界の頂に降臨せよ!エクシーズ召喚!生誕せよ!ランク4!『怒濤王シーザー』!」

沢渡「(一応DDDの名は持っているんだな)」

雪穂「確かにこのカードのリカバリー効果は強力です。しかし、状況は変わらない」

零児「君も沢渡に似て結論を急ぐタイプなのか?冷静な視点を持っていると思ったがな」

うわっこれは沢渡が煽られるのもちょっと納得がいく……かな。

零児「私はランク4『怒濤王シーザー』でオーバーレイネットワークを再構築!」

絵里さんのホープレイと同じセルフランクアップのDDDがいるの?

零児「英雄の名賜りし者、深淵なる大義もて、この世のすべてをいざ射抜かん!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク5!『DDD狙撃王テル』!」


零児「『狙撃王テル』の効果発動!効果ダメージを受けたターンに1度、ORUを1つ使い、相手モンスター1体の攻守を1000下げ、1000ポイントのダメージを与える!ピアシング・アロー!」

グランエルA6950
雪穂&沢渡LP9300

零児「ライフが減少したことにより『グランエル』の攻撃力もまた下がる」

グランエルA6450

零児「さらにスケール10の『DD魔導賢者ケプラー』をペンデュラムスケールにセッティング。これでレベル7からレベル9のモンスターが同時に召喚可能となった」

零児「我が魂を震わせよ!ペンデュラム召喚!出でよ!『DDD壊薙王アビスラグナロク』!」

零児「『アビスラグナロク』が特殊召喚に成功した時、私達の墓地に眠る『DDD』モンスターを特殊召喚できる」

零児「蘇れ、『覇龍王ペンドラゴン』!」

零児「では矢澤にこのターンで使わなかった『アビスラグナロク』のもう一つの効果を使わせてもらおう。『狙撃王テル』をリリースし、『グランエル∞』をゲームから除外する」

零児「異次元の彼方へ吹き飛べ!」

雪穂「DDだけにってことね」

先に除外効果を使わなかったのは効果ダメージを与えるためだったか……いたぶるのが好きなようで

零児「さらに『狙撃王テル』がフィールドから墓地へ送られた場合、デッキから『戦乙女の契約書』を墓地に送る」

零児「バトルだ。『アビスラグナロク』で『スクラップゴブリン』を攻撃」

雪穂「攻撃対象に選択されたので破壊されます。『ゴブリン』が効果破壊されたので墓地の『スクラップ』モンスター、『スクラップシャーク』を手札に戻す」

零児「『烈火王テムジン』で『トリケライナー』を攻撃、ファイヤー・ストローク!」

零児「『覇龍王ペンドラゴン』でダイレクトアタック!伝説のシャドウブレイド!」

雪穂&沢渡LP6700

零児「『神託王ダルク』でプレイヤーにダイレクトアタック!オラクル・チャージ!」

雪穂&沢渡LP3900

零児「ライフポイントが並んだな」

沢渡「エンタメ精神あるじゃないか。榊遊矢にでも感化されたか?」

零児「彼と尊敬している人物は同じだ。メインフェイズ2矢澤にこが伏せた『DDDの人事権』を発動」

零児「墓地の『狙撃王テル』、Pゾーンの『魔導賢者ケプラー』、『DDケルベロス』をデッキに戻し」

零児「2体の『DD』モンスター、『ケプラー』と『ガリレイ』を手札に加える」

零児「1枚カードを伏せ私はターンエンド」
手札3(ケプラー、ガリレイ)
アビスラグナロク テムジン ペンドラゴン ダルク
伏せ2



T6 沢渡

くそっさっきとフィールドの状況がほとんど変わっていないじゃないか!

沢渡「俺のターン、ドロー」

零児「沢渡シンゴ。君は今榊遊矢と同等の、いやそれ以上の試練に立ち向かっていることになる」

零児「君自身が、そして君のパートナーが繋いだ命」

零児「それをこの状況で背負うのは君には少しばかり荷が重かっただろうか」

沢渡「……」カッチーン

雪穂「沢渡!」

沢渡「あー……あったま来たぜ」

沢渡「赤馬、零児ぃ。この俺をきれさせたこと、後で社長室に帰って百万回後悔……いや、一億回後悔させてやる!



沢渡「スケール3の『マジカルアブダクター』をペンデュラムゾーンにセット!」

零児「……」

沢渡「さらにスケール7の『ドラゴノックス』をペンデュラムゾーンにセット!『マジカルアブダクター』にカウンターが乗るぜ!」

零児「伏せカードオープン『サイクロン』」

零児「対象はその厄介なサーチ効果を持った『マジカルアブダクター』だ」

零児「私が君に手渡したペンデュラムカードも身に余っているようだが?」

沢渡「~!スケール2の『ドラゴディウス』をセット!魔法カード『揺れる眼差し』!互いのPゾーンのカードを全て破壊!」

沢渡「破壊したカードは2枚、よって相手に500ダメージを与えデッキからPモンスター『魔装邪龍イーサルウェポン』を手札に加える!」

零児「だが第一の効果は強制効果。ありがたくライフを頂戴させてもらうぞ」

にこ&零児LP4400

零児「残念だったな。そのカードも私がペンデュラムカードを残していれば真の効果を発揮したというのに。君のペンデュラムカードだけを壊してしまっては思うように力を発揮できまい」

沢渡「だがそのペンデュラムカードはどこにいくか知ってるか?スケール2の『フーコーの魔砲石』とスケール7の『閃光の騎士』でペンデュラムスケールをセッティング!」

沢渡「こいこーい!2体の『ドラゴディウス』、『ドラゴノックス』!『マジカルアブダクター』!そして漆黒の力を振るえ!『魔装邪龍イーサルウェポン』!」

にこ「一気に5体を展開。ペンデュラムカードを破壊しても再び展開できる。ペンデュラム召喚の強みだな」

沢渡「俺はお前より速く身を以て体感しているからなぁ。『魔装邪龍』の効果発動!召喚、特殊召喚に成功した時お前達の場のモンスター1体を除外する!」

沢渡「対象はそのインチキ『ダルク』だ!イービルシグナル!」



にこ「破壊やバウンスじゃ再利用できるものね。パワーアップした魔装は一味違うってところかしら?」

沢渡「……レベル4の『ドラゴノックス』、『ドラゴディウス』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

沢渡「こーい!ランク4!『HーCエクスカリバー』!」

エクスカリバーA2000

沢渡「『エクスカリバー』の効果発動!ORUを2つ使い次の相手ターンの終わりまで元々の攻撃力の倍の攻撃力となる!底力見せろ!」

沢渡「さらに『ドラゴディウス』と『マジカルアブダクター』でオーバーレイ!」

沢渡「それまさに至高の輝き、ネオニュー沢渡の勝利を飾れ!ランク4!『No.52ダイヤモンド・クラブ・キング』!」

キング・クラブA0

沢渡「『ダイヤモンド・クラブ・キング』も自身を強化する能力がある!ORUを1つ使い、自身の守備力を0とする代わりに攻撃力を3000とする!ブリリアントチェンジ!」

クラブ・キングA3000

沢渡「バトルフェイズ!再びフィールドの風通しを良くしてやるぜ!『ダイヤモンド・クラブ・キング』で『アビスラグナロク』を攻撃!ブリリアントシザー!」

クラブ・キングA3000vsアビスラグナロクA2200
にこ&零児LP3600

沢渡「『エクスカリバー』で『覇龍王ペンドラゴン』を攻撃!息子の剣の斬れ味を知るとは皮肉なもんだなぁ!」

エクスカリバーA4000vsペンドラゴンA2600
にこ&零児LP2200

沢渡「『魔装邪龍』で『テムジン』を攻撃!イービルクロウ!」

魔装邪龍A2300vsテムジンA2000
にこ&零児LP1900

零児「『テムジン』が墓地に送られたので墓地の『契約書』カード、『戦乙女の契約書』を手札に戻す」

沢渡「だがその契約書を開封するターンが回ってくるかぁ?攻撃した『クラブ・キング』はバトルフェイズ終了時に守備表示になる」

沢渡「これで俺のターンは終了だ!」
手札0 クラブ・キング エクスカリバー イーサルウェポン(邪)補給部隊 スクラップファクトリー
P フーコー 閃光の騎士



T7 にこ

にこ「にこのターン」

沢渡「さあ!自らの契約を呪え!」

にこ「は?誰がそんなことするのよ」

にこ「トラップカード『契約洗浄』、発動」

にこ「にこ達のフィールドの全ての『契約書』を破壊しその数だけドロー」

にこ「その後、この効果で破壊したカード1枚につき1000、ライフを回復する」

にこ「甘いわね。にこ達が聖女に鼓舞されないと戦えない軟弱者とでも思っていたの?」

にこ&零児LP3900

沢渡「っだが!いくらカードを引いてももうお前達に契約書は……!」

にこ「沢渡、この際だからはっきり言うわ。あんたは弱くない。でも、甘い、甘すぎるのよ!」

にこ「にこの歌みたいに!」

おい。

にこ「現実ってもんを見せてあげるわ。あんたのフィールドの『ダイヤモンド・クラブ・キング』をリリース!」

にこ「にこにーからの愛のプレゼント、ちゃんと受け取りなさいよ?『サタンクロース』!」

沢渡「くそっ!DD寄りのデッキだったから見落としていた……」

にこ「絶対アイドルに押しかけのファンはつきもの。それをいかにあしらうかよ!『サタンクロース』をプレゼントされたプレイヤーは受け取ったターンの終わりに1枚引けるけど」

にこ「そんなの関係ないわ。『聖刻竜トフェニドラゴン』を特殊召喚」

にこ「そしてこのカードはにこ達の『聖刻竜』をリリースして特殊召喚できる!『聖刻竜シユウドラゴン』!」

にこ「『トフェニ』がリリースされたことでデッキから『ラブラドライドラゴン』を特殊召喚!」

沢渡「レベル6のモンスターが2体……トレミスか、ビヨンドか!?」

にこ「何勘違いしてんの?折角のプレゼントだもの。壊したらもったいないでしょ?にこはレベル6の「ラブラドライ』と『シユウ』の2体でオーバーレイ!」

にこ「金色の甲冑!やっぱり男の子の永遠のロマンと言ったらこれっきゃないでしょ!ランク6!『甲虫装機エクサビートル』!」

雪穂「そう来たか……」

にこ「『エクサビートル』がエクシーズ召喚に成功した時墓地のモンスター1体をこのカードに装備する!『怒濤王シーザー』を装備!インセクトライドオン!」

にこ「一応、ステータスアップの効果があるけど今は関係ないわね。『エクサビートル』、第2の効果!」

にこ「ORUを1つ使い自分と相手の表側表示カードを1枚ずつ選択して墓地に送る!『怒濤王シーザー』と『エクスカリバー』を選択!夢は夢のままに、ね。ボムフォーメーション!」

与えるどころか奪いさってるじゃないですか。というかサタンクロースを出す必要が無かったような。
……なるほど。そっちの方が相手に与えるショックは大きい、と。

にこ「そして「エクサビートル』でオーバーレイネットワークを再構築!」

にこ「ランク7!『迅雷の騎士ガイアドラグーン』!」

ガイアドラグーンA2600

にこ「……手札から『魔神王の契約書』を発動。その効果を使うわ」

にこ「(沢渡には期待してる、だっけ?他にも理由はあるんでしょうけど)」

にこ「(ペンデュラムのその先をチラ見せさせてやるのよね)」

にこ「墓地の『怒濤王シーザー』と『覇龍王ペンドラゴン』を融合!」



にこ「荒々しき波より力強く、竜の力宿し騎士よりも高潔に新たな世界を切り開きなさい!融合召喚!」

にこ「現れ出でよ!スーパーソロライバー『DDD怒濤壊薙王カエサルラグナロク』!」

カエサルラグナロクA3200

沢渡「新たな融合モンスターかよ……!」

にこ「素材の関係上実感わかないと思うけどペンデュラムのその先のひとつなのよね。バトルフェイズ、『怒濤壊薙王』で『イーサルウェポン』を攻撃!ジ・エンド・オブ・ジャッジメント!」

にこ「この瞬間、『怒濤壊薙王』の効果発動!」

雪穂「攻撃時に発動する効果!?」

にこ「にこ好みの効果なのよねーいい趣味してるわ、社長。バトルする相手モンスター以外の相手モンスターとにこ達の『DD』または『契約書』1枚を『選んで』!」

沢渡「何!?対象をとる効果じゃないのか!?」

にこ「前者を装備し後者を手札に戻す!『魔神王の契約書』と『サタンクロース』を選ぶわ!」

にこ「さらに装備モンスターの元々の攻撃力分このカードの攻撃力を上げる!これは雪穂の鬱陶しい機皇帝と同じね」

怒濤壊薙王A4400vs魔装邪龍A2300
雪穂&沢渡LP1800

にこ「消え去るのはあんた達の方だったみたいね。『ガイアドラグーン』でダイレクトアタック!ウインドスパイラルシェイバー!」

雪穂&沢渡LP0

にこ&零児win!


沢渡「ちっくしょう!何なんだあいつらは!」

雪穂「沢渡、まさか本気で社長とにこさんのペアを倒すつもりだったの?」

沢渡「ああ!あんな踏ん反り返ってデカイ態度をとってるやつら...まあ矢澤はともかく、赤馬零児の野郎には一泡吹かせてやりたかったさ!」

沢渡「逆にお前は何とも思わなかったのか?」

雪穂「まさか...」

雪穂「最初はこりゃ無理だって思ったよ。沢渡だもん」

沢渡「それだけで解決しようとすんなよ?」

雪穂「でも思っていたより一生懸命、って言ったら失礼かな。真っ直ぐで、本気で勝てるかもって思ったりもした」

沢渡「そりゃ、悪かったな。お前に2回目のターンを回す前に負けちまったからよ」

雪穂「ううん。私の我儘に付き合ってくれて感謝してるんだから」

沢渡「ステージが終わった直後に姉貴にデュエルを挑む、だったか?」

沢渡「光津のやつに頭下げまくった甲斐はあったな」

雪穂「うん。それも含めて、今回も無茶な相手に最後まで立ち向かってくれて、ありがとう」

沢渡「礼なんざいらねえよ。らしくない」

雪穂「は!?結構恥ずかしかったんだよ、今の!」

沢渡「知らねえよ、そんなこと!」

雪穂「前言撤回!沢渡のアホー!」

沢渡「(あーもう)」

沢渡「(あの日からずっと俺の調子は狂いっぱなしだぜ)」

......

遊矢「?沢渡のやつ」

柚子「相変わらず楽しそうにしてるわね」

遊矢「ああ、でも初めてだな」

遊矢「あいつの笑顔が清々しく見えたの」



【デュエル終了直後】

にこ「ま、手札が良かったりある程度デッキを合わせてきたのもあるけど」

にこ「悪くないデュエルだったわ。今度はもっと殺る気のあるデュエルにしましょう」

沢渡「それ誤解を招くぞ」

にこ「じゃあね。にこはそろそろ次の獲物を探しに...

零児「...」

零児「君は榊遊矢、そして高坂穂乃果同様、未完の大器だ。ペンデュラムを生み出した者の振り子はまだ振り切っていないということか」

零児「だが振り切っていないということは全ての可能性を出し切ったわけではないということでもある」

零児「この言葉忘れるなよ」

沢渡「(...敵わねぇな。やっぱ)」

沢渡「(何て言うとでも思ったかバァカ!舐めた真似しやがって。せいぜい地面を這い蹲る練習でもしとけってんだ!)」

雪穂「(思いっきり睨んでるよ...沢渡絶対赤馬関連の企業には就職できないかな)」

......

にこ「何してるかと思ったら敵に塩を送ってどうすんのよ。それに多分いらない贈り物だったわよ」

にこ「あいつは良い意味でも悪い意味でも自分ってのが大好きすぎる人間だから」

零児「...私は傷口に塩を塗り込んだつもりだが」

にこ「ぷぷっ...ちょっと、真顔で言わないでくれる?」

零児「榊遊矢といい沢渡シンゴといい荒療治が必要なやつは面倒だ」

にこ「いつから先生にでもなったのよ。...ところで」

にこ「体当たりで高レベルの召喚反応を感知するっていうあんたの目論見は成功に終わったのかしら?」

零児「いや。デュエルの進行上仕方なかったとはいえ沢渡のペンデュラム以外はキャッチできなかった」

にこ「悪かったわね」

零児「引き続き、君の都合がつかなくなるまでこのデュエルフィールドを回るつもりだ」

にこ「はいはい...ったく折角のペンデュラムがなぁ」



【時は少し巻き戻る】

凛「みーつめーていーたいのー」

凛「まーいにちあーなたをー」

凛「みーつめーていーたいのー」

凛「あーさかーらよーるまーでー」

遊矢「この人が権現坂のデュオの」

権現坂「ああ、凛殿だ。俺に踏み出す勇気をくれた」

凛「もう!凛はそんなことしてないって逆にゴンちゃんに慰められてばっかりなんだから...」

柚子「慰めっ!?...いや何でもないわ」

遊矢「凛さん、それは新曲ですか?」

凛「にゃっ?そうだよ!『ふたりハピネス』って曲なの!今日のライブで初めてお披露目するんだ!」

遊矢「ワンフレーズしか聞いてないから分からないけど...」

遊矢「何だろう、心がじわっとあったかくなる。何だか鍋みたいな曲だ」

凛「鍋ぇ?遊矢君、面白い例えをするにゃ!」

権現坂「凛殿、そろそろ」

凛「あ!そうだったね。じゃ、凛とゴンちゃんはデュエルに行ってくるにゃ!」

柚子「うん、頑張って!」

デュエルエリア


凛「あ!かよちーん、凛とデュエ...

絵里「見つけたわぁ、凛!」

凛「ぅ絵里ちゃん?凛達はかよちんと...」

絵里「ふふ、凛。見せてやるわよ。花陽より面白いものをよぉ!」

凛「絵里ちゃん!?そのコスプレはまさか...!」

権現坂「凛殿?これは一体...」

絵里「さあ!」

ベクター「よからぬことを始めようじゃないかぁぁ!!」

【さらに時は少し巻き戻る】

絵里「さて...」

絵里「そろそろ私もデュエルしたいわね」

希「ええやんええやん。時間がある内にこやっとくもんやで」

真姫「でも、あんまり入り浸り過ぎないでよ?練習をすっぽかさないこと」

絵里「了解です。にこの言う通り少し羽を伸ばしてくるわ」

......

ドルベ「まさか...貴様が出るのか?」

ドルベ「これ以上問題行為を起こせば免許剥奪者だぞ!?」

「問題行為ィ?俺はただデュエルしてるだけだぜぇ?」

ドルベ「疑わしき行為をするなと言いたいのだ」

「かはっドルちゃぁん。ちょっと脳味噌蕩けちゃったんじゃなぁい?」

「クク、遊びの時間はもう終わりだ。見せてやるぜぇもっと面白いもんをよぉ!」

「丁度この俺のパートナーがいいカモを見つけてくれたみたいだしなぁ」

フラグは蓄積されなかった...

お久しぶりです。バイト探しや大学でちょっとだけ忙しくなったので...

>>299
ありがとうございます。感想、意見が1のモチベーションとなりますのでこれからもよろしくお願いします。

>>301
反応してくださってありがとうございます。
「俺とデュエルしろぉぉぉ!!」

さて、文化祭編もそろそろ終わり。社長もデュエルしたしあいつも戦うし、残りは姉妹対決ですね。
ところで聞いてくれよ陸王。タッグになると動かせるカードも2倍になるからさらに派手なフィールドの吹っ飛ばしあいになるんだ。
ワンパターンになってないか不安だぜ。

では、また。少し投稿ペースは下がりますがどうぞこれからも楽しんでいってください

乙です

個人的な考えですけどタッグデュエルで二人とも同じようなデッキを使うのはつまらない感はある



権現坂「凛殿!あれは?絢瀬殿は一体どうしてあんな姿を?」

凛「絵里ちゃんに関しては全くもって意味が分からないけどベクちゃんは凛とお知り合いにゃ!」

絵里「ちょっとは考えてよ!凛!」

ベクター「(よりにもよって相手が星空かよ。俺あいつ嫌いなんだよ!絢瀬ぇ。お前まさか)」

絵里「ふふん」

ベクター「(イラッ)」

権現坂「見たところLDSの教師のようだがそうは思えん悪人面をしている。凛殿、絢瀬殿はもしかしてやつに脅されて…」

凛「だ、大丈夫だよゴンちゃん!ちょっと……大分?言葉と行動がそれっぽいだけで根はそんなに悪い人じゃないから!」

ベクター「相変わらず天然なのかわからねぇ毒舌だな。まぁ御託はいい。このエリアに来て、やることといえばただ一つ!」

権現坂「うむ。ベクターが真に悪人かどうか見定めるためにも。そして…」

権現坂「(凛殿に新たな不動のデュエルを見てもらうためにも)」

権現坂「相手になろう!」

絵里「その意気だわ!さぁ懺悔の用意はできたかしら?」

凛「どっちがかにゃ?」

4人『デュエル!』

凛&権現坂LP8000
絵里&ベクターLP8000



T1 権現坂
権現坂「また俺たちの先攻か...俺のターン!」

権現坂「俺は裏側守備表示でモンスターをセットし、ターンエンドだ」
手札4 裏守備

T2 ベクター

ベクター「俺のターン、ドロー!」

ベクター「手札から『終末の騎士』召喚!」

ピンポイントで墓地を肥やせるカードが出てきたにゃ。ベクちゃんのデッキだと……

ベクター「ここで俺は手札の『カゲトカゲ』の効果も発動!助けてくれぇ、友達だろ?」

権現坂「(何を言っているのだ、こいつは)」

ベクター「そして『終末の騎士』の効果だデッキから『冥界の麗人イゾルデ』を墓地に送る!」

凛「ちょっとちょっと!ベクちゃん、アンブラルはどうしたの?」

権現坂「(ベクターとデュエル経験があるのか?)」

ベクター「アンブラルぅ?」

ベクター「俺にとっちゃてメェらをいたぶることさえできりゃなんだっていいんだよ!」

権現坂「凛殿、やはりこいつは悪だ!」

凛「ま、まあそれは上っ面にゃ」

実際どうして免許が降りたのか、希ちゃんの作ったLDSの七不思議に入っているほどだしね。

ベクター「俺はレベル4の『終末の騎士』と『カゲトカゲ』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

ベクター「さあ、王の前に忠誠を誓え!ランク4『キングレムリン』!」

キングレムリンA2300

ベクター「魔法カード『おろかな埋葬』を発動。デッキから『ゾンビマスター』を墓地に送る」

ベクター「そしてぇ!『キングレムリン』の効果発動!ORUを1つ使い爬虫類族の『カメンレオン』を手札に加える!」

権現坂「(アンデットデッキ……!墓地からの展開に長けている。気をつけなければ)」

ベクター「バトル!『キングレムリン』!そのモンスターを踏み潰せ!」

権現坂「セットモンスターは『巨大ネズミ』だ」

権現坂「戦闘破壊された時デッキから攻撃力1500以下の地属性モンスター、『超重武者ビッグベンーK』を特殊召喚!権現坂フォーメーション!」

ベクター「早速エースのお出ましか!」

ベクター「(こいつら相手じゃあアンブラルは相性悪すぎるもんな。ま、このデッキに組み込めないわけでもねぇが)」

絵里「そのモンスターは場に出た時、表示形式を変更できる効果があるわね」

権現坂「そうだ。いくら不動と言えど自らの布陣は迅速に整えるもの」

ベクター「いきなり3500打点のモンスターを並べるとはやっぱ刀堂刃と引き分けただけの実力はあるみてぇだなあ!2枚カードを伏せ、ターンエンド!」
手札2(カメンレオン)キングレムリン 伏せ2


T3 凛

凛「凛のターン!」

ベクちゃんはデッキを変えたみたいだけどやることは大きくは変わらないはず。

凛「凛は手札の『マシンナーズフォートレス』と『ブンボーグ001』を捨て、墓地から『マシンナーズフォートレス』を特殊召喚するにゃ!」

凛「バトル!凛は『フォートレス』で『キングレムリン』を攻撃!」

ベクター「不動の布陣……権現坂フォーメーション……ならこんなのはどうだぁ?トラップ発動!『強制脱出装置』!戻ってもらうのは当然、『ベンーK』だ!」

凛「にゃっ!?」

ベクター「タッグデュエルとなりゃデッキは完コピしない限り差が出てくる」

ベクター「大きさの異なる歯車が入った時、お前達はちゃんと動けるのかぁ!?」

絵里&ベクターLP7800

凛「……ターンエンド!」
手札4 フォートレス

ベクター「ちっ、思いの外冷静じゃねえか」

T4 絵里

絵里「私のターン!」

ベクター「絵里ぃ、フォートレスを突破するには俺との友情のカードが必要になるなぁ。使ってくれよぉ?」

絵里「……そうね。墓地の闇属性『カゲトカゲ』を除外し『輝白竜ワイバースター』を特殊召喚」

絵里「凛もよく使うカードね。『ブリキンギョ』を召喚。その効果で手札のレベル4、『電池メン 角型』を特殊召喚!」

絵里「『角型』の効果でデッキから『充電池メン』を手札に加えるわ」

絵里「レベル4の『ワイバースター』、『角型』、『ブリキンギョ』の3体でオーバーレイ!」

凛「3体エクシーズ……まさか!」

絵里「その眩き聖なる輝きで愚かな虫ケラ(生徒)どもを跪かせよ!エクシーズ召喚!ステージは私のもの!『No.104仮面魔踏士シャイニング』!」



シャイニングA 2700

凛「おい絵里ちゃん今生徒を虫ケラのルビにしなかったかにゃ?」

絵里「生徒会長、という椅子に座ると一生徒はそう見えてくるかもね。バトルフェイズ!『シャイニング』で『フォートレス』を攻撃!ダンシングスポット!」

シャイニングA2700vsフォートレスA2500
凛&権現坂LP7800

凛「……!フォートレスは強制効果だにゃ……」

絵里「そう!そしてその効果の発動は認められないわぁ!『シャイニング』の効果発動!」

絵里「バトルフェイズ中に相手モンスターの効果が発動したときORUを1つ使い、無効にする!」

絵里「さらに800のダメージをプレゼントよ!」

凛&権現坂LP7000

絵里「1枚伏せてターンエンドよ!その便利な高性能戦車もステージの主役の前ではただの木偶の坊ね!」
手札3(充電池)シャイニング 伏せ1

T5 権現坂

権現坂「俺のターン」

権現坂「……フォートレスもベンーKもただ一人では守ることなどできはしない」

権現坂「だが、デュエルとは決して孤独な戦いだけではないのだ!ドロー!」

権現坂「俺たちの墓地にマジック、トラップが存在しない時、手札の『超重武者ホラガーE』は特殊召喚できる!」

権現坂「そして手札から『超重武者装留イワトオシ』を召喚!」

権現坂「(凛殿、刃殿……貴方達に進化した不動のデュエル、是非とも見ていただきたい!)」

権現坂「レベル4の『イワトオシ』にレベル2の『ホラガーE』をチューニング!」

権現坂「雄叫びあげよ。神々しき鬼よ。血湧き肉躍る戦場に!シンクロ召喚!いざ出陣、レベル6『超重神鬼シュテンドウーG』!」

シュテンドウーG D2500

絵里「(その守備力でもシャイニングは突破できない。だとしたら狙いは超重武者装留による突破!)」

権現坂「『イワトオシ』も『シュテンドウーG』も共に任意効果だ。俺は『シュテンドウーG』、『イワトオシ』の順にチェーンを組む!」

絵里「そうすればスターライトロードとかをかいくぐれる……分かってるじゃない。でもね、永続トラップ『デモンズチェーン』発動!」

絵里「『シュテンドウーG』の効果と攻撃を封じる!」

絵里「大方、強化してからシャイニングを倒すのを狙っているのでしょうけど、残念ね。その鬼もただの置物と化したわ!」

ゴンちゃん……

権現坂「『イワトオシ』の効果でデッキから『テンBーN』を手札に加え、ターンエンドだ」
手札4(テンBーN)シュテンドウーG(デモンズチェーン)

ゴンちゃん……動揺してない。見栄を張ってるだけの凛とは違う。



T6 ベクター

ベクター「あらあらぁ?ゴンちゃんちょっとイケてないんじゃない?ドロー」

ベクター「まずは『マジックプランター』でカードを引かせてもらおうか」

ベクター「『カメンレオン』を召喚!効果で墓地から『ゾンビマスター』を特殊召喚するぜ?レベル4の『カメンレオン』と『ゾンビマスター』でオーバーレイ!」

ベクター「アリトぉ力を貸してくれよぉ!『No.80狂装覇王ラプソディ・イン・バーサーク』!」

ベクター「『ラプソディ・イン・バーサーク』の効果発動!こいつはORUを1つ使うごとに墓場に眠る魂を異世界に送り飛ばす!消えな、『マシンナーズフォートレス』!『イワトオシ』!」

権現坂「させぬ!1回目の効果発動時に手札の『幽鬼うさぎ』を捨て、効果を発動!」

ベクター「ちい、またそいつかよ。いいぜ『ラプソディ』は破壊される。だがその戦車は使えなくなったぁ!」

ベクター「装備するタイプじゃない装留なら無力だぜ?『シャイニング』で『シュテンドウーG』を攻撃!」

権現坂「……破壊される」

ベクター「墓地は守れてもフィールドは守れなかったなぁ!ターンエンド!」
手札3 シャイニング

権現坂「(イワトオシしか守れなかった……が俺の手札に装留がない以上、止むを得まい)」

権現坂「(それにフィールドにランク4のモンスターをそう多く残してはならんからな)」


凛「凛のターン!」

ベクター「おおっとお!?星空、お前はそこの武蔵坊と違ってバトルフェイズにはあまり効果を使わないからなぁ!ドローフェイズ終了時、速攻魔法『RUMクイックカオス』!『シャイニング』でオーバーレイネットワークを再構築!」

ベクター「現れろ、CNo.104!混沌より生まれしバリアンの力が光を覆うとき、大いなる闇が舞い踊る。『仮面魔踏士アンブラル』!」

アンブラルA3000

ベクター「こいつの効果は強烈よ。相手にステージでの活躍を許さない!まさにステージの破壊者ってなぁぁ!」

凛「……」

凛「破壊した先に待つのは孤独なステージだけだにゃ」



T8 絵里

絵里「じゃあ、その信じた道とやらを見せてもらうとしましょう」

絵里「私のターン。ライフを500払い『充電器』を発動!墓地に眠る『角型』を特殊召喚するわ!」

絵里&ベクターLP7300

凛「その召喚にチェーンして『スキルプリズナー』を発動!対象は『ベエルゼ』だにゃ!」

絵里「墓地から除外することで効果を発動するトラップカードの採用。基本的なことだけど確かにどちらにも負担はかからないいい策ね」

凛「燃料電池メンのバウンス効果もこれで通じなくなったよ!」

絵里「そう……」

絵里「この程度で希望の道も拓けると思っていたならあなた達は世界というものを知らなさ過ぎるわ!!」

凛「ひっ!」

ベクター「(おーおー、絢瀬のやつ。いつになくノリノリじゃねえか)」

絵里「『角型』を手札に加えるわ。そして召喚」

凛「ランク4?ビュートは対象をとらないけど破壊する効果!」

絵里「あら?そんな安直な手段に頼るつもりは毛頭ないわ。レベル4『角型』2体でオーバーレイ」

絵里「エクシーズ召喚!希望をもって絶望を知れ!『No.39希望皇ホープ』!」

絵里「そしてこれがあなた達に絶望を叩き込むカード!『RUMバリアンズフォース』!『ホープ』をランクアップさせるわ!」

絵里「揺るぎない勝利を!『CNo.39希望皇ホープレイヴィクトリー』!」

ヴィクトリーA2800



権現坂「何だ……そのカオスナンバーズは……」

絵里「バトル……『ヴィクトリー』で『ベエルゼ』を攻撃!」

絵里「『ヴィクトリー』が攻撃する時相手はマジック、トラップを発動できない……まあ関係なかったわね。大事なのは『ホープ』をカオスORUにしている時の効果」

絵里「カオスORUを1つ使い戦闘を行う相手モンスターの効果を無効化、さらに相手モンスターの攻撃力をこのカードに加える!ヴィクトリーアーチ!」

ヴィクトリーA5800

凛&権現坂LP4800

絵里「ターンエンドよ」
手札2(充電池) ヴィクトリー

凛「やっぱり絵里ちゃんもベクちゃんも悪役だったにゃ!」

ベクター「(おいおいついに誰も擁護してくれなくなったぞ。別に俺は構わねぇんだけどよ)」

T9 権現坂

権現坂「俺のターン。『超重武者カゲボウーC』を召喚」

権現坂「『カゲボウーC』をリリースすることで手札の『ビッグベンーK』を特殊召喚する!」

ベクター「はっ!性懲りもなくベンーKですかぁ?笑わせやがる!」

権現坂「だが言っただろう。ベンーKは1人で戦っているのではない。バトル、『ベンーK』で『ヴィクトリー』を攻撃!」

権現坂「ヴィクトリーの効果は自ら攻撃を仕掛けた時のみ。よってそのままベンーKにぶった切られてもらう!不動流一閃!」

絵里&ベクターLP6600

権現坂「絢瀬絵里、ベクター。いかにお前たちが希望の芽を潰そうとも」

権現坂「俺たちの魂が尽きることはない」
手札2(テンBーN)ベンーK



T10 ベクター

ベクター「俺のターン」

ベクター「芸のないゴンちゃんと違い、こっちはそろそろ趣向を変えていこうかなぁ?」

ベクター「まずはこいつだ!魔法カード『生者の書禁断の呪術』!墓地から『ゾンビマスター』を特殊召喚しお前達の墓地から『カゲボウーC』を除外する!」

権現坂「守りを剥がしてきたか。ならば召喚成功時に墓地の『スキルプリズナー』を除外。『ベンーK』に対象をとるモンスター効果の耐性を与える」

ベクター「(あいつのデッキは守りが硬えからな。少しでも削ぎ落としてやる)」

ベクター「そしてフィールド魔法『アンデットワールド』!発動!」

権現坂「!!それは!」

ベクター「そう!フィールド、墓地のカード全てをアンデット族に変え」

ベクター「アンデット以外のアドバンス召喚を封じる!」

ベクター「ははは!なぁ今どんな気分だぁ?超重武者にはダブルコストの草履がいたよなぁ?」

ベクター「さっきの酒呑童子を見る限りだと超重武者のシンクロは機械族指定だよなぁ」

ベクター「だ☆が!俺は『ゾンビマスター』がレベル4以下専用の死者蘇生になったわけだ!」

絵里「ちょっとそれ私にも悪影響があるからあまり使うなって言ったのに」

ベクター「ひゃははっ!致命的なダメージじゃないだろう?星空も言ってたじゃないか。お互い無理して合わせる必要は無いってなぁ!」

ベクター「発動順番が後なのはお前らの驚く顔によりスパイスを振りかけるためだったのよぉ!」

絵里「(教師的に)駄目だわ……この人」

権現坂「絢瀬殿。やはりそいつは悪!断じて許してはならぬ存在!だがあなたは……!」

ベクター「おおっとお?余所見していていいのかな?『ゾンビマスター』の効果発動!手札の『ライトロード・アサシンライデン』を捨て、捨てた『ライデン』を特殊召喚」

ベクター「『ライデン』の効果発動だ!デッキから2枚を墓地に置く」

死者蘇生
馬頭鬼

ベクター「まぁこれからやってくるリターンを考えりゃ蘇生程度安い損失さ。レベル4の『ゾンビマスター』に『ライデン』をチューニング!」

ベクター「落ちたダークキングもまたよし!滑稽にステージを転がり落ちろ!シンクロ召喚!レベル8『レッドデーモンズドラゴン』!」

レッドデーモンズドラゴン A3000

凛「……!!」ガタガタ

権現坂「(良くない記憶があるな。やはり震えが出るものか)」

ベクター「あらあらぁ?嫌なものでも思い出しちゃったぁ?」

絵里「(正確にはその進化系に、だけどね。でも超重武者にとっては強烈すぎる効果ね)」



ベクター「駄目押しだ!手札から『冥界騎士トリスタン』を召喚!」

ベクター「その効果で墓地から守備力0のアンデット『冥界の麗人イゾルデ』を手札に加える!忘れてなかったか?俺が最初に墓地に送ったカードだよぉ!」

ベクター「死してなお死にきれぬ呪いを受けても貫く恋!くーっ泣かせるねぇ!『イゾルデ』は愛しの彼がいる時手札から特殊召喚できる!」

ベクター「だが心配するな?こいつらは無事、天国への切符を手にしたんだからよぉ!レベル4の『イゾルデ』と『トリスタン』でオーバーレイ!」

ベクター「困った時の神頼みってなぁ!ランク4!『ライトロード・セイントミネルバ』!」

ミネルバA2000

権現坂「光の軍団を……貴様どこまで非道を!」

ベクター「非道ぅ?光と闇の共闘、最高に燃える展開の間違いだろう?『シャイニング』だってその名の通りなんだからさぁ」

ベクター「『セイントミネルバ』の効果発動!ORUを1つ使いデッキから3枚のカードを墓地に送る」

ベクター「その中の『ライトロード』1枚につきカードを1枚ドローできる!そらっ!」

凛「ギャンブルだにゃ!そんなものに頼ってちゃ……」

ライデン
ルミナス
ライコウ

ベクター「頼ってちゃ、何だってぇ?3ドロー!」

ベクター「さらにさらにぃ『RUMリミテッドバリアンズフォース』!友情の証だ!こいつで『セイントミネルバ』をランクアップさせる!」

ベクター「真の神ってのぁ異形なんだよ!次はトロン、お前の番だ!『CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ』!」

カオス・オブ・アームズA4000

凛「酷い……」

権現坂「だがそいつの効果も驚異的だ……性格は救いようがないがこいつ、相当の殺り手だ」

ベクター「お褒めに預かり光栄であります!バトル!『レッドデーモンズドラゴン』で『ベンーK』を攻撃ぃ!」

ベクター「守備表示モンスターを攻撃した場合、相手の守備モンスターを全て吹っ飛ばす!お掃除の時間だぁ!」

ベクター「『カオス・オブ・アームズ』でダイレクトアタック!カップルの運命の嘆きを神の怒りを通じて味わうがいい!」

凛&権現坂LP800

ベクター「デッドラインに達したなぁ。2枚伏せてターンエンド!」
手札0レモン カオス・オブ・アームズ 伏せ2



T11 凛

凛「凛のターン!」

凛「絵里ちゃん、待ってて!今助けてあげるから!」

ベクター「(絢瀬の名誉は回復したのかぁ?)」

凛「絵里ちゃんは世界というのを知らなすぎるって言ったね」

凛「でも、凛知ってるよ?どんなに強い敵にでも、折れない心突き通さなきゃいけないときがあるって」

凛「希望は前に進むんだって!『切り盛り隊長』を召喚!」

凛「『切り盛り隊長』は召喚に成功した時、手札を1枚デッキに戻してシャッフルするにゃ」

絵里「ベンーKを戻したのね……使いようがないから」

凛「違う!ゴンちゃんの魂は凛の希望になるんだにゃ!ドロー!」

お願い、神様。ちょっとだけ凛に応えて!

凛「来た!チューナーモンスター『A・マインド』を特殊召喚!」

絵里「ここに来て、チューナーを!」

凛「レベル3の『切り盛り隊長』にレベル5の『A・マインド』をチューニング!」

凛「過去に負けたりしない。涙を飲んだ日は起爆剤だ!シンクロ召喚!『・魔竜レッドデーモン』!」

ベクター「また、決闘竜か……!」

凛「『レッドデーモン』の効果発動!このカード以外の攻撃表示モンスターを……全て破壊する!カオス・オブ・アームズの超強力なミラフォ効果もこの前には無力!」

凛「汚物は消毒にゃー!『レッドデーモン』でダイレクトアタック!」

ベクター「くそっ!究極神の餌めぇ!」

絵里&ベクターLP3600



ベクター「なぁんちゃって!速攻魔法、『エクシーズ・ダブルバック』!このターン俺のエクシーズが破壊され俺の場にモンスターがいなければ発動できる!」

ベクター「そのターンに破壊されたエクシーズとそのモンスターの攻撃力以下のモンスターを特殊召喚する!」

ベクター「蘇れ!『アンブラル』!『シャイニング』!」

権現坂「だがそのモンスターはターンが終われば破壊される!」

凛「エンドフェイズ...」

ベクター「知ってるさ!でもなぁ。お天道様は見てるんだよ、健気に咲いた悪の花をな!バトルフェイズ終了時速攻魔法『クイックカオス』!」

凛「2枚……目?」

ベクター「『シャイニング』を『アンブラル』にエクシーズチェンジ!何が孤独だ。いくらでも舞い戻ってやる!」

凛「……ターンエンド」
手札1 レッドデーモン


T12 絵里

絵里「凛……あなたは私を救うといったわね」

絵里「もう諦めなさい、凛。そしてそれは大きなお世話なのよ!ドロー!まずは『貪欲な壺』ね。『ラプソディ』、『角型』、『チェイン』、『ミネルバ』、『キングレムリン』の5体をデッキに戻し2ドロー」

凛「絵里ちゃん……そんな……」

ベクター「(おいおいどんだけ話を広げてくんだよ)」

ベクター「(いくら荒療治をするっつってもよぉ)」

絵里「ふふ。さっきは相性が悪い、なんて言って悪かったわね」

絵里「モンスターをセット」

凛「?それだけ?……」

絵里「そう。でもこの見えないモンスターが、あなたがモンスターを残してしまったことがあなた達に引導を渡すことになるの。魔法カード『強制転移』」

絵里「私はセットモンスターを……凛は『レッドデーモン』を渡すしかないわね」

凛「そのセットモンスターは……絵里ちゃんもしかして事故ってたにゃ?」

絵里「いいえ、全く?バトルフェイズ、『レッドデーモン』でセットモンスター……『ボタン型』に攻撃!」

凛「でもボタン型のリバース効果は意味がな……!!?何で勝手に発動して……」

絵里「気づかなかった?『ボタン型』のリバース効果は強制効果!そして『アンブラル』の効果はダメージステップでも発動可!」

絵里「ダイレクトアタックを手札から防ぐカードでも持っているんでしょう?」

絵里「カオスORUを1つ使い、その効果を無効化、相手の手札を1枚ランダムに捨てさせ、ライフを半分にする!デットリーソロライブ!」

凛&権現坂LP400

凛「……ねぇ絵里ちゃん。ベクちゃん」

凛「希望はやっぱり前に進むんだね」

凛「凛の最後の手札は『ネコマネキング』!」



絵里「ネ、」

ベクター「ネコマネキングゥゥ!!?!?!」

権現坂「………………?」

みんなびっくりしてるみたい。そう。ネコマネキングは凛がずっとお守りにしてたカードだにゃ。

凛「凛、知ってるよ」

凛「正義は勝つって!」

凛「相手の効果によって『ネコマネキング』が墓地へ送られた時!」

凛「相手のターンを終了する!」

T13権現坂

権現坂「お、俺のターン!」

ゴンちゃんも困惑してるみたいだけど、すぐにキリッとした表情に戻った。

権現坂「お前たちはこれでアンブラルのカオスORUを全て使い切ってしまった」

権現坂「確実に凛殿の手札を削り取ろうとしたことが仇となったように、自らを守る手段を失ったこと、後悔するぞ」

権現坂「俺たちのフィールドにモンスターが存在せず相手フィールドに2体以上モンスターが存在する場合手札の『超重武者テンBーN』は特殊召喚できる!」

権現坂「その効果で墓地の『ホラガーE』を特殊召喚……」

絵里「わぁるかったわねぇ!『エフェクトヴェーラー』!」

絵里「その量り売りの効果は無効よ!」

絵里「誰が、後悔する。ですって?」

シンクロにつなぐ頼みの綱が断たれた……そんな、後少しだったのに!

権現坂「ふ……」



権現坂「言っただろう。俺の、凛殿の『魂』は途切れることはない、と!」

権現坂「『超重武者タマーC』を召喚!」

ベクター「初手から握っていたカードか!」



権現坂「『タマーC』の効果発動!相手モンスター1体を対象にこのカードと共に墓地に送ることで」

権現坂「『超重武者』シンクロモンスター1体をシンクロ扱いとして特殊召喚できる!」

絵里「でもフィールドにはアンデットワールド!全てのモンスターはアンデット族に……!」

権現坂「本当は分かっているのだろう。強がる必要はない。『タマーC』はシンクロ扱いとして特殊召喚するがそれはシンクロ素材にするわけではない!」

権現坂「お前たちのデッキを知ってからいずれはこういう状況になることは想定していた。だが驚いたよ。お前たちが強制転移で凛殿が自ら展開した布陣で引導を渡そうとしたように」

権現坂「己の手で最期を飾ることになる、なんてな!レベル8の『・魔竜』とレベル2の『タマーC』を墓地へ送る!」

権現坂「荒ぶる神よ、千の刃の咆哮と共に悪を滅する終局に現れよ!
シンクロ召喚!いざ出陣!レベル10『超重荒神スサノ-O』!」

スサノーO D3800

権現坂「権現坂フォーメーションネクスト!」

絵里「(センターをがっちり守っているけどね)」

権現坂「言うまでもな守備表示のまま守備力で攻撃する効果、そして俺たちの墓地にマジック、トラップが存在しない時!」

権現坂「相手の墓地のマジック、トラップ1枚を俺たちのフィールドにセットできる!」

ベクター「だが!俺たちを一撃で沈められるカードなんて都合よく墓地にあるかぁ?せいぜいデモチェでモンスター効果を封じるくらいしか……」

権現坂「……悪役とは本当に滑稽なものであるな」

権現坂「自分の行動が後に自分の首を絞めることに気づかない」

権現坂「さあ、『スサノーO』よ!悪が切り捨てた、光の残滓を拾い上げよ!」

セット→死者蘇生

ベクター「死者蘇生、だあ…………!!」



権現坂「そう。お前のライデンの効果でデッキから墓地へ送られたカードだ。ありがたく使わせてもらおう」

権現坂「凛殿!貴女の魂、借り受けるぞ!」

凛「オッケー!ぶちかましてやれー!」

権現坂「承知。『魔王竜ベエルゼ』を墓地から特殊召喚!バトルだ、『ベエルゼ』で『アンブラル』を攻撃!」

権現坂「嫌なものを思い出したか?『ベエルゼ』はあらゆる破壊から身を守る!」

権現坂「『スサノーO』の攻撃!悪を断ち切れ!クサナギソード・斬(ZAN)!」

ベクター「ぐぅぅ、ぐわぁぁぁぁ!!」

絵里&ベクターLP0

絵里「凛……」

絵里「あなたは立派に強くなってるわ」

絵里ちゃんが何を言ってるのかベクちゃんのせいでよく聞こえなかったけど。
変なコスプレや妙にあった悪役を演じていても、絵里ちゃんは頼れるお姉さんだなって何となく分かった。

凛&権現坂 win!



凛「ゴンちゃん!」

凛はあまり力になれなかったかとしれないけど。ゴンちゃんの背中に守られてただけかもしれないけれど。

権現坂「凛殿!!」

それでもいいんだ。ゴンちゃんの言う通りたった一人の守護神では戦えない。凛だってゴンちゃんの力になれた。
...まだ胸を張って断言はできないけど。
多分かよちんが忍者さんとのデュオで感じた気持ちってこんなのかな。

凛&権現坂「「イェイ!!」」

ベクター「くそっ!てメェがあそこで転移だの、アンブラルの効果だの使うから!」

絵里「え、私のせい!?あなたがエクシーズ・リボーンなり何なり伏せていればよかったものを!死者蘇生も墓地に落とすから!」

ベクター「くくっまぁいいさ。一回や二回の敗北なんざ俺にとっちゃ誤差の範囲よ。次の獲物を見つけ今度はじっくり...」

絵里「ちょっと!目的を失ってどうするの!ああもう!だから自宅謹慎をくらうのよ!」

凛達の相手は決まって揉めるみたいだにゃ。

凛「あー...」

権現坂「悪は滅びた。それだけだ」

凛「うん。でも、放ったらかしにするのは良くないんじゃないかな...復活しそう」

とりあえずかよちんに危害が及ばないように、先にデュエルを挑むことにするにゃ。
ふふ、凛は元気だよ。

そう言えばネコマネキングとベクちゃんのデッキで思い出したけど、
この前相手ターンを飛ばし続けるデッキを作ったことがあったな。海未ちゃんが本気で弓を射ようとしてたからもう使えないけど。

今度ベクちゃん相手に使ってみよっと

【凛ちゃんもいい性格してるぜ!】

穂乃果 サイド 【昼休み終了】

穂乃果「凛ちゃーん!リリホワの出番だよ!」

凛「これ絶対プログラムの組み方間違ってるよねぇ!?」

穂乃果「さっきのBiBi、printempsの間に休憩できたと言ってもねー」

絵里「反省しているわ。でも仕方ないじゃな

にこ「言わせないわよ?」

凛「絵里ちゃんの鬼!悪魔!ポンコツ!!」

凛ちゃん今日だけで全員の歌を合わせて4曲もあるんだもんね。4曲のメンバーは他にもいるけど1日にまとめられたのは凛ちゃんだけ。びっくりだね!

希「まあでも凛ちゃん今日はいつにも増して元気そうやし、いけるんと違う?」

海未「そうです。何かいいことでもありましたか?」

凛「えへへ。ちょっと、ね。希ちゃん、海未ちゃん。凛達の歌を世界の裏側まで届けるよ!」

海未「また大きく出ましたね。ですが、世界の裏側と言わず...」

真姫「何で途切れるのよ」

海未「思いつかなかったんです!とにかく元気な凛に負けないよう、希、私達もファイトですよ!」

希「お、おー!」

『それでは続きましてlily white!今日はトリオグループの新曲ラッシュ!私もうテンションのメーターが振り切れそうです!!』

にこ「もう振り切れてるんじゃないの?」

凛「ちょっとうるさいにゃ。...じゃあ、みんな。行ってくる!」

花陽「凛ちゃん!」

凛「かよちん?」

花陽「頑張って!今日の凛ちゃんは1番可愛いよ!」にこっ

凛「...やっぱり恥ずかしいにゃー」

真姫「こらっ。ステージに立つ前から緊張させてどうするのよ」

花陽「ええ!?そんなつもりで言ったわけじゃ...」

凛ちゃん達の新曲、『ふたりハピネス』。
心の中にじわっときて
誰かが穂乃果の傍にずっと寄り添ってくれるようになる日が
ちょっとだけ見えてくるような、歌。



『見つめていたいの』
『毎日あなたを』
『見つめていたいの』
『朝から夜まで』

遊矢「...」

遊矢「なあ、柚子」

柚子「んにゃっ!?」

遊矢「どうしたんだよ。凛さんみたいな喋り方して」

柚子「どうしたもこうしたもないわよっ!急に覗き込まないで!」

遊矢「だってぼーっとしてたから」

柚子「悪い!?」

『そしてずっとふたりで夢』
『あたためて追いかけてゆくのでしょう』

柚子「はにゃにゃにゃ!」

柚子「(遊矢と、ふたりで...)」

遊矢「柚子、大丈夫か?」

柚子「もうっ!私帰る!」

遊矢「はぁ?何なんだ、一体」

遊矢「(柚子も恥ずかしいんだな。分かるよ)」



遊矢「(真澄と夢を追いかけるのでも想像したんだろうな)」

【おい、デュエルしろよ】

『私を守ってる気がしてると言いたくて』
『腕を引っ張ってみたの』

遊矢「(守る、か)」

遊矢「(......)」

穂乃果 サイド

『ふたりはきっとなれる』
『信じてるの...』

穂乃果「ねぇ...」

穂乃果「なんか、恥ずかしくなる歌だね!」

真姫「!!?」

花陽「穂乃果ちゃん。それは流石に...」

穂乃果「えっあ違うよぉ!別に悪い意味で言ったんじゃなくて!」

穂乃果「歌っている3人がその、なんて言うのかな、大人の色気?を出してて」

穂乃果「聴いてるこっちまでドキドキしちゃった...みたいな?」

にこ「大人の、」

絵里「色気ェェ?」

沢渡「まさか高坂の口からそんな言葉が出てくるなんてな...」

穂乃果「笑わないでよ!本当にそう思ったんだから!」

にこ「別に笑ってなんかないわよ。凛はちょーっと無理があるかもしれないけど確かにそういうオーラがリリホワにはあるわね」

にこ「それに、にこだってドキドキするし?」

凛「あー歌った、歌ったにゃー!」

海未「こういうしっとりした歌でも体はこんなに熱くなるんですね。...沢渡、今何考えていたか正直に話しなさい」

沢渡「何で逐一報告しなきゃなんねぇんだよ!」

花陽「沢渡君?いやらしいこと...考えてない?」

沢渡「まず前提が間違ってるわ!」

希「男の子やもんな~」

沢渡「ええいこれ以上からかうってんなら俺は...」

『大変ですっ!MCの人が頭に血が上り過ぎて倒れました!』

にこ「言わんこっちゃない!」

絵里「代理の人は?」

『今、急遽募っていますが...』

沢渡「おい、園田。今俺が考えてることなら教えてやってもいいぜ?」

絵里「そう。じゃあ見つかるまでこれからのsomedayのライブの時間を延ばして...

沢渡「おいおい、誰か忘れちゃぁいないかい?」

『は?』

沢渡「ここにμ'sの10人目!敏腕マネージャーの沢渡がいるじゃぁないか!」

沢渡「(棚ぼたってやつよ!)」

海未「はぃぃぃぃ!?」



沢渡『さぁ!ヒートアップしすぎたMCの彼女に惜しみない拍手を送れ!あいつもまた、輝いてたアイドルだ!』

沢渡『そして、この敏腕マネージャーの沢渡にさらに大きな拍手を!お前達にとびっきりの夢を見せてやるからよ!』

絵里思いの外、客受けはいいわね」

にこ「こーゆーのやらしたら多分μ'sイチでしょ。自分が1番目立ちたいっていう屑な性格はそのままだけどね」

凛「にこちゃん、自分をそんなに卑下しないで?」

にこ「凛。今日という日を忘れないようにしなさい」

沢渡『次がいよいよ最後の曲!1人減ってもμ'sの輝きは曇らない!不屈の精神でお届けするのは!【これからのsomeday】!本日最後の新曲だぜ!』

凛「にこちゃん!」

にこ「何?カップ麺なんて埋めたら環境の害になるから却下よ」

凛「最後なんて来ないよ!ずっと一緒!」

にこ「...ったく。少しはボケの乗りってのを知りなさいっての」

穂乃果「みんな、8人だけど」

海未「違います、穂乃果。それはリーダーの資質を疑われる失態です」

真姫「9人、でしょ?ほら、先にステージで沢渡君が待ってるわよ」

穂乃果「...そうだね!よーし、沢渡君を迎えに行くよ!」



【これからのsomeday】イベント!
μ'sのライブはもう満席。その中でふと目が合った観客は?


μ's、ありゆき以外のラブライブキャラ、沢渡以外のアークファイブキャラ、バリアン七皇
の中から4人を選んで投下して下さい。
その後のストーリーに選んだキャラが関わるかも?
アークファイブキャラは当然本作未登場のキャラもオッケーです。

↓直下

なかなか来ないですね。
一旦上げて直下とします

フミコ

>>348
読者に信じるに至るまでのT7を見せてください

ミッチー

できれば4人まとめて投下して欲しかったですが...4人集まった時点で終了とします。

レス下さりありがとうございます。>>1の豆腐メンタルが砕かれるところでした。

な...忘れてた、だと?これはすみません。待っていらっしゃったのでしょうか?

ベクター「あ?」

凛「相手フィールドにのみモンスターが存在する時、『サイバードラゴン』を特殊召喚する!」

凛「そして『ジャンクシンクロン』を召喚!」

ベクター「効果を使ってくれてもいいんだぜぇ?」

凛「そこまで凛は優しくないよ。レベル5の『サイバードラゴン』にレベル3の『ジャンクシンクロン』をチューニング!」

ゴンちゃん……凛も負けてられないな。全力の全力で!

凛「痛みを力に悲しみをバネに!シンクロ召喚!レベル8『魔王竜ベエルゼ』!」

ベエルゼA3000

ベクター「ちぃ、あらゆる破壊に耐性を持つシンクロモンスター……決闘竜まで持ってやがったか」

凛「バトル!『ベエルゼ』で『アンブラル』を攻撃!レッツパーティー!」

ベクター「飛び入り参加にやられちまったなぁ。全く、使えないやつだ」

凛「……その憎まれ口。後悔することになるよ。1枚伏せてターンエンド」
手札2(ベンーK)ベエルゼ

ベクター「星空がカードを伏せたァ!?」

凛「ゴンちゃんはフルモンスター。でも凛はそうじゃない」

凛「どっちかに合わせないといけないと思ってた。どっちかが無理をしなければいけないと思ってた」

凛「でも!2人とも気持ちいいと思える道がある!凛はそれを信じてるにゃ!」

こんな非力な>>1ですが今後ともよろしくお願いします

あと2人募集中でいいの?
ナッシュ

はい!

中々レスが来ない...何か対処法があるのかそれとも果報は寝て待てに尽きるのか

あんじゅ

こころ

試しに安価が出てくる回にはこの様に名前に安価ありと加えてみることにしました。

【エクシーズフラグにミッチーが登場した!】
【穂乃関連フラグにフミコが登場した!】
【エクシーズフラグにナッシュが登場した!】
【穂乃関連フラグにあんじゅが登場した!】

あんじゅ「(ツバサ?何処にいるのかしら)」

あんじゅ「(一応LDS生ではあるけれどあまり行かないから全体図がわからないのよねぇ)」

『だいじょうぶ飾らずに素直な声で』

あんじゅ「(あれは?私達A−RISE以外にもLDSにここまで大がかりなスクールアイドルがいたのね)」

あんじゅ「(特にあのオレンジっぽい髪の青い眼の子。ツバサに似たものを感じるわ)」

あんじゅ「(ん...?今目があった?驚いた顔してる。ま、私達有名人だものねえ)」

あんじゅ「(後でサプライズとして舞台袖で待機してみようかしら。LDSなら何処でも顔パスだし)」

ミッチー「はは、困ったなぁ。この後僕の公開クッキングがあるのにお客さんのテンションが熟し過ぎてしまうな」


ミッチー「おや、あれは...」

『そこの料理人さん、ゴホッ何かお悩みですかい?』

ミッチー「あなたは?大丈夫ですか?息が荒いですが」

『いえ、がふっお気になさらず。あそこの自称敏腕マネージャーの彼と違い優秀なげほっMCですよ』

ミッチー「なるほど、MCさんでしたか」

『そんな私がとっておきのアイデアを授けましょう。カレーにお味噌並みの名案です』

『サプライズゲストとしてμ'sをゲストに招いてみませんか?あなたの知名度ならμ'sもあなたも霞むことなく最高の組み合わせになれますよ』

ミッチー「なるほど...確かにあなたは優秀なようだ」

『ところで先程ステージのほうを見ていましたが何方か気になる方でもいましたか?』

ミッチー「はい。実は、μ'sとして、ではなく個人として僕と同じ番組に一度出演した子がいたんですよ」

ミッチー「おにぎりがとても上手な子で僕もビックリさせられるくらいです。そんな彼女がμ'sだと知った時一度でいいからステージを生で見たいと思った」

ミッチー「彼女のデュエルは先日見ました。...強いんですね、彼女」

『なるほど...目が合ってドキドキして色々考えてたんですねぇ』

ミッチー「はは、まあそんなところですかね」

ミッチー「優秀なMCさん。あなたの提案に乗らせてもらいます」

ドルベ「ナッシュ?...君もμ'sのファンに
なったのかな?」

ナッシュ「馬鹿言え、俺がアイドルに興味がないってことは散々言っているだろうが」

ギラグ「そんな冷たいこと言うなよナッシュ!今回は俺のラブリーことりちゃんがいねえが他の8人も十分に女神なんだからな!」

ナッシュ「ことり...ことり!」

ミザエル「なるほど。ナッシュはことり推しだと...」

ナッシュ「何でそうなる!いや確かに気になるが!」

ミザエル「照れなくてもいいぞ」

ナッシュ「ミザエル。バリアン戦士だった頃のお前はどこに行っちまったんだ。...俺が気になるのはそのことりってやつがRUMを使い、オーバーハンドレッドカオスナンバーズを召喚したことだ」

ナッシュ「あれは数あるNo.、そして一般に流通していないものが多いCNo.中でもさらに珍しいカードだ」

ギラグ「?だがそれを使ったのはラブリーことりちゃんではなく相方のヒョロヒョロした方じゃないか」

ナッシュ「分からねぇのか。あの相方はあくまでターンプレーヤーとしてカードを使っただけだ。CNo.特有のオーラってやつを放っていたのは紛れもなくことりの方だよ」

ドルベ「ほう、つまりナッシュ。君はオーラを感じられるほどことりちゃんのことが...!」

ナッシュ「うっせえ!とにかく要注意だってことだ!」

ドルベ「要注意って...何を今更。我々の役目は」

ナッシュ「はーっだから面白き盾なんて呼ばれるんだよ」

フミコ「穂乃果...」

穂乃果がμ'sに入るって決めた日から私、ずっと応援してた、ううんしてる。
最初はちっぽけでとんちんかんだった穂乃果が気づかないうちにこんなに大きな存在になっちゃって。
でも、不思議だな。穂乃果が輝くのを見ても初めてって感じがしないんだよね。
予定説っていうのかな?もう宗教レベル?

『フミコさん!その...ちょっと厄介なことが起こりまして!』

フミコ「?どうしたの?また誰か倒れたの?


『いえ...!サプライズイベントのダブルブッキングです!』

フミコ「うぇぇ!?みんなμ'sのライブに合わせてやればいいって期待し過ぎてない?」

『追い返しますか?』

追い返すって...極端だなぁ。ま、何年か前にジャケットを着た軽音同好会がゲリラライブでやらかしたっていうから仕方のないことだと思うけど...

フミコ「大丈夫。2つとも既に把握してるから」

フミコ「一方は本来予定されているミッチーのイベント内容を変更する形で行われる。もう一方は生徒会長に直訴して押し通したデュエルイベント」

フミコ「ならばライブ後、デュエル前の腹ごしらえとしてミッチーイベントを導入しその後でデュエルイベントに導く。これで自然な流れにできる!」

フミコ「後はミッチーと敏腕マネージャーさんのアドリブ次第だけど...」

『分かりました!』

そんな穂乃果を。μ'sを。影ながらサポートさせてもらうよ!

フラグが蓄積された!

本日はここまで!

皆様、まずまたミスをしてしまったことに深いお詫びを。そして遠い安価に参加していただき感謝感激です。>>1のパッショネーは今じんじん熱く燃えています。

>>340
やはりそう見えてましたか...一応多少はギミックを差別化していたつもりでしたが。
その辺の調節がタッグデュエルの難所であり醍醐味ですね。そういう意味では雪穂、沢渡ペアとか穂乃果 真姫ペアは良調整なのかもしれません。

ところで聞いてくれよミーネ。かよちんのおかげでお米の偉大さに気付き始めているんだ。

では、また。最高のsatisfactionを貴方に

乙です

選出が謎すぎる
誰でも良さそうだけど
安価集めるのはまとめて投下してるから読んでる最中の人が多くなるから難しいんじゃない
おつ



穂乃果「ありがとうございました!」

やっぱり拍手を受けるのって気持ちいい!
...この時がずっと続けばいいのにな、何て思ってみたり!

海未「...穂乃果!」

穂乃果「うん!...かよちゃん!」

花陽「えへへ...凛ちゃん!」

凛「にゃっ!真姫ちゃん...!」

真姫「ふふっ悪くないわね、にこちゃん」

にこ「ふん!トーゼンの結果よ、絵里?」

絵里「嬉しそうだけど?...希」

希「やったやん...海未ちゃん」

【ステージ裏】

沢渡「あれ?俺は!?」

雪穂「...さわたりー」

沢渡「適当すぎるだろ!」

沢渡「くそ、あいつらめ。俺を疎かに扱いやがって。高坂妹!計画変更だ。今すぐいくぞ!」

雪穂「マジ!?」

雪穂「(...ちょっとまずいことになったかも)」


絵里「(さて、後は沢渡君のMCでフィナーレを...)」

インカム『絢瀬さん!沢渡がいません!』

絵里「(は!?倒れたとかじゃなくて!?)」

インカム『はい!何処にも』

真姫「エリー、どうしたの?何かトラブル?」

絵里「沢渡君が影も形もなくいなくなってしまったのよ」

海未「沢渡...!こんな時に投げ出す人間ではないはず...トイレだったら吹っ飛ばします」

あれ?進まない?何かトラブルでもあったのか...

『これで終わったと思ったか!?ならお前達はまだまだだ!』

『何故ならゲームは始まったばかりなのだからなぁ!』

凛「この声はもしかしなくても」

花陽「何のゲームだろう」

『とぅっ!』

後ろで爆発音が鳴って、上から降ってきたのは!

沢渡「みんなおなじみ!沢渡シンゴ様と!」

雪穂「そ、その晴れあるデュオ、高坂雪穂!」

穂乃果「ゆ、ユッキー!?」

「「高坂穂乃果!西木野真姫にデュエルを申し込む!!」」


『何だ?まだイベントがあったのか?』

『でもこの後にはミッチーのイベントが』

『サプライズじゃないか?』

『時間は...』

絵里「(え?乱入者?)」

穂乃果「ユッキー、これはどういう...」

雪穂「(頼む。お姉ちゃん。これ以上聞かないで!)私は、今、ここで!最高に輝いたお姉ちゃんを越える!」

『おおっ姉妹対決か!?』

『何かこっちも面白そうだぞ!』

真姫「沢渡君。これは予定されてたこと?違うわよね」

沢渡「それはちっぽけ、そうポケットにも簡単に収まるくらいの話だ!俺は!ただ!越えるべき壁である西木野真姫にこの場で勝負を挑み叩き潰す未来のみを見ている!」

真姫「あーはいはい」

絵里「ちょっといいかしら?」

絵里「あのね。沢渡君、雪穂ちゃん。サプライズイベントは充分に有りだわ」

絵里「でもこの後、既に...」

にこ「(まぁそうなるわよね)」

希「(出鼻をくじくようで良い気はせぇへんけど)」



沢渡「うぐ、だが」

絵里「良識ある沢渡君なら分かるわよね」

『何だ?』

『トラブってるっぽいぞ?』

雪穂「(ええい、こうなったらヤケだ!後はミッチーさんがエンタメ精神を持っているかどうか!)」

雪穂「ああ!ダメだ!お腹が空いて動けない!!」バタン

沢渡「は?」

絵里「へ?」

ユッキー、こんな時に何をやって...

雪穂「(お願い、私のメッセージ、受け取って...!)」

バッ!

花陽「明かりが消えちゃったノォ!?」


『おやおや?お腹を空かせた人の悲鳴が聞こえるね』

花陽「この声は!」パァァァ

『じゃあ、僕が出るっきゃないね!!』

上からもう1人降ってきた。あれは!

ミッチー「マドルチェでおもてなし!僕の名前は?知ってるよね?」

『茂古田!』

『未知夫!』

『ミッチー!!』

テレビでお馴染みのミッチーだ!お姉さん方の声援が半端ない!


ミッチー「どうやら僕がこれから開く茂古田式クッキング塾にお客さんが増えたようだ」

ミッチー「勿論?僕はこういうのオールオッケーだよ?追加でステージを終えたばかりのμ's、並びにデュエルを控え血気盛んなデュオ、計11名様、ご案内!」

絵里「(上手くまとめてくれたみたいね)」

インカム『はい、フミコさんと雪穂さんのアドリブのおかげです』

【料理道具準備中】

ミッチー「さあ!建築家も驚きのスピードで組み上がったクッキングステージで今から作りますのは?」

ミッチー「デュエル飯、かつライブ飯!お握りです!」

花陽「お、おにぎり!!?」

凛「かよちんのお米レーダーが激しく反応してるにゃ!」

ミッチー「お?お米は好きかな?なら君に、手伝ってもらおうかな?ライブ後だけど体力の方は大丈夫かい?」

花陽「はい!お米のことを思うと花陽、百人力です!」

にこ「(これは今日のMVPに花陽も追加ね)」

『ねえ、あの子って』

『ああ。2時間スペシャルでミッチーも驚かせる米技を見せた』

『あの子!μ'sだったのか!』

穂乃果「あれ?かよちゃん、ミッチーと知り合いなの?」

海未「(ところで米技とは何でしょう)」

ミッチー「覚えててくれてありがとう!おにぎりと言えば彼女!小泉花陽さんです!」



花陽「未知夫さん!またあなたと料理できる機会が来て...花陽、光栄です!」

ミッチー「僕もだよ?あの日からずっと君のことを考えてたんだ」

希「(ミッチーも大概にせえや)」

花陽「花陽のこと、未知夫さんだけでなくこんなにたくさんの人が覚えておいてくれたなんて...ただお握りがちょっとできるだけなのに」

ミッチー「美味しい料理は幸せの源。それにお米と言えば日本人の心!ちょっとなんてものじゃないさ」

ミッチー「誇るべきことだよ」

花陽「未知夫さん...」

ミッチー「ところで小泉さん。君はお握りの究極進化系を知ってるかな?」

花陽「究極進化系?...まさか!未知夫さん。今日はあれを!」

ミッチー「そう!忙しい時、ちょっと握るのは難しい...って人の為に!」

ミッチー「それが!『おにぎらず!』」ドンッ!


【この世界ではおにぎらずはまだ生まれたばかりの料理と考えて下さい】

おにぎらず、それは!
ミッチーが奥様や一人暮らしの学生のアイデア料理をより集めて進化させた謂わば『皆で作るミッチーのレシピ』
その手軽さ。そして美味しさは考えるものじゃない、感じろ!

お米天使のブログより抜粋

花陽「おにぎらずという一つのカテゴリといえどレシピの数は膨大。今日は時間もない中何を作るんですか?」

ミッチー「そうだね。みんな、朝ご飯は何を食べているかな?」

......

ミッチー「うんうん。やっぱり時間がない中それぞれ工夫して作ってるよね?」

ミッチー「その中で僕がお勧めしたいのは卵焼き。これは他の色んな場所でも何度も言ってることだけど」

ミッチー「もう一つ、スパムなんてどうかな?」

穂乃果「スパム?」

ミッチー「そう!沖縄辺りだとかなり手軽で身近な食品なんだよ?これと卵焼き、後はご飯でもパンでも主食を足せば立派な朝ご飯が完成ってね」

ミッチー「あ、もう朝ご飯のメニューに使っている人もいるのかな?美味しいよね、スパム!」

ミッチー「今日は卵焼きとスパムをおにぎらずの具材にしようと思います!」

希「(これは必見やな)」

にこ「(必見ね)」


【気になった人はおにぎらず スパムで検索検索!実際かなり美味です】

ミッチー「はい!できあがり。みんな、味はどうかな?」

絵里「美味しい!これなら忙しい朝ご飯も華やかになるわね!」

花陽「海苔はおにぎらずを作るなら瀬戸内海原産のものが作りがしっかりしていてお勧めですよ?」

真姫「サンドイッチ感覚で食べられるお握りもいいわね。今度作ってみようかしら」

凛「真姫ちゃんがトマト以外の、料理を...?」

穂乃果「これは...ご飯派の力も認めざるを得ない、かも」

花陽「やったー!」

希「ナイスや、花陽ちゃん」b

ミッチー「みんなもおにぎらず、作ってみてね?さあ、腹ごしらえも終わっていよいよお待ちかねの師弟、姉妹デュエルの時間だね!」

絵里「(あれ?もしかしてこのままMCをやってくれるの?)」ボソッ

ミッチー「(任せといて?こういうの好きなんだ。沢渡君達には最高の道場破り役になって欲しいしね)」

真姫「(彼が司会を務める番組は視聴率が高いし、安心ね)」

ミッチー「さあ、沢渡君?高坂雪穂さん?準備はいいかい?」

沢渡「おうともよ!飯代のお釣りが帰ってくるほどの勝利をご馳走してやるぜ!」

雪穂「(ふう、何とかなった)お姉ちゃん。今日の私は冗談じゃないよ」

穂乃果「あはは、本当にやるんだ」

真姫「正直、冗談にして欲しかったけどここで追い返すのもちょっと興醒めしちゃうしね」

ミッチー「準備はオッケー!ではルールを守って、楽しくー!」

『デュエル!』

穂乃果&真姫LP8000
雪穂&沢渡LP8000



T1 雪穂

雪穂「私のターン」

雪穂「(さて、お姉ちゃんが新しいシンクロを身につけたそうだけど...)」

雪穂「(何気に沢渡の召魔装着とファクトリーが潰し合うのがやっぱり痛いなぁ。対策は入れてるけどさ)」

雪穂「モンスターを裏守備でセット。これでターンエンドだよ」
手札4


T2 真姫

真姫「私のターン」

真姫「伏せカードがないから好きに動けそう。お姉さんのプレイをまともに見る前に燃え尽きないように気をつけてね?」ニヤ

真姫「手札から『真紅眼の飛竜』を召喚」

飛竜A1700

真姫「バトル、『飛竜』でセットモンスターを攻撃するわ」

雪穂「セットモンスターは『スクラップサーチャー』」

真姫「2枚カードを伏せてターンエンド。さて、その小鳥はどっちの場で羽ばたくのかしら?」
手札3 飛竜 伏せ2

T3 沢渡

沢渡「お前達!随分静かな1ターンだな」

雪穂「うっさい。飛ばしすぎて息切れしたら笑いものにしかならないよ」

沢渡「ぼさっとしてて吹っ飛ばされるのも道化者だろ!」

真姫「(案外良いペアなのかもね)」


沢渡「早速つかわせてもらうぞ!俺は!スケール5の『竜剣士ラスターP』とスケール7の『魔装戦士ドラゴノックス』をペンデュラムゾーンにセット!」

沢渡「だがまだペンデュラム召喚は行わない!何故なら?『ラスターP』のP効果があるからだ!」

赤馬社長から手渡されてたカードだね。どんな効果だっけ?デメリット効果があったようなことしか覚えてないや。

沢渡「相方のペンデュラムカードを破壊し!デッキから同名カードを手札に加える!」

沢渡「つまり?デッキの圧縮とペンデュラムの頭数を増やすことが同時にできるのだ!どうだ、凄いだろ!」

真姫「ふーん」

真姫「赤馬社長も良いカードを作るじゃない」

雪穂「あくまでレンタルだしね」

そうだった...穂乃果のドクロバットジョーカー?もくれたんじゃなかったよね。

沢渡「だが?その力をより有効活用できるのは俺だ!寄って?」

穂乃果「借りてくぜっ永遠になってことだね!さすが沢渡君!」

沢渡「おうってもんよ!」

雪穂「いや普通に泥棒だからダメだから」

沢渡「泥棒?さっきから俺のデュオなのに一言余計だぞ?俺は再び『ドラゴノックス』をセット!これでレベル6のモンスターが同時に召喚可能!」

穂乃果「レベル4は出せないけど...」

沢渡「こいこーい!俺のモンスター達!『魔装邪竜イーサルウェポン』!『光帝クライス』!」

真姫「もう手札に来てたのね...」



沢渡「『魔装邪竜』の効果を『飛竜』を対象に『クライス』の効果を自身と『ラスターP』を対象に発動!」

真姫「どちらかを私は止めることができるけど折角だからあなたの切り札に動きを止めてもらおうかしら?トラップ発動『ブレイクスルースキル』」

沢渡「くっ...だが2枚のカードをドローさせてもらうぞ」

沢渡「バトル!『魔装邪竜』!『飛竜』を引き裂け!イービルクロウ!」

真姫「このお祭りの初デュエルを彩ったカード、『マジカルシルクハット』を発動」

真姫「2枚の『黒竜降臨』を場に出し、私の『飛竜』と共に帽子の中に隠す」

真姫「μ'sではそこそこ見かけるエンタメの常套手段よ?」

穂乃果「ちょっと真姫ちゃんそれ儀式カード」

沢渡「く、どいつもこいつもエンタメと!右のモンスターに攻撃!」

真姫「沢渡君は運もある男なのね。『飛竜』よ」

真姫「バトルフェイズ終了時、この効果でデッキからセットしたカードは墓地へ行くわ」

沢渡「運も何もどれも墓地で活きるカードじゃないか!1枚伏せてターンエンド!」
手札3 イーサルウェポン 伏せ1
P ラスターP ドラゴノックス

T4 穂乃果

穂乃果「穂乃果のターン!」

穂乃果「除外には除外だよね?エースじゃないけど見せてあげるよ!」


穂乃果「スケール1の『星読みの魔術師』とスケール5の『慧眼の魔術師』をペンデュラムゾーンにセット!」

沢渡「妹。お前の姉貴は最初から飛ばしてくるみたいだぜ?」

穂乃果「『慧眼の魔術師』のP効果!」

雪穂「相方が『魔術師』か『EM』の時に発動できる効果だね。完全に使う人を想定してるカードだよ」

遊矢君は持ってるのかな?

沢渡「おい無視すんな」

穂乃果「このカードを破壊してデッキから『時読みの魔術師』をペンデュラムゾーンに置くよ」

穂乃果「スケール1の『星読みの魔術師』とスケール8の『時読みの魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!」

穂乃果「揺れろ、可能性のペンデュラム!未来を開け夢のアーク!ペンデュラム召喚!ミュージックスタート!」

穂乃果「『オッドアイズペンデュラムドラゴン』!『貴竜の魔術師』!エクストラデッキから『慧眼の魔術師』!」

沢渡「何!?新しい魔術師だと!?」

雪穂「(ふーん。これが...)」

穂乃果「レベル4の『慧眼の魔術師』にレベル3の『貴竜の魔術師』をチューニング!」

穂乃果「長い夜が明ける時聖なるシャワーが降り注ぐ!ネクストステージ、開幕!シンクロ召喚!レベル7『ライトロード・アークミカエル』!」

ミカエルA2600


穂乃果「『貴竜の魔術師』はちょっとだけ恥ずかしがり屋で『オッドアイズ』以外とシンクロするとデッキに戻っちゃうんだけどね」

真姫「(それと、ドラゴン族シンクロにしかなれない効果ね。ま、ペンデュラムチューナーだからこのくらいの調整は当然ね)」

沢渡「なるほど。除外返しということか!だが甘い!トラップ発動!『強制脱出装置』!『ミカエル』には手札、そいつの場合エクストラデッキに戻ってもらう!」

あちゃー。そう簡単にやらせてはくれないね。
イーサルウェポンを攻撃しちゃうと雪穂のターンにペンデュラムして除外返し返しされちゃうから...

穂乃果「『ガガガマジシャン』を召喚!効果でレベルを7にするよ」

雪穂「レベル7のモンスターが2体、まずいよ!沢渡!」

穂乃果「レベル7の『ガガガマジシャン』と『オッドアイズペンデュラムドラゴン』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

穂乃果「沢渡君はラスターPを借りてくぜ、永遠になって心構えで使ってる」

穂乃果「だったら穂乃果はちょっとだけそのかっこいいドラゴンを貸してもらおうかな?」

穂乃果「『No. 11ビッグアイ』!」


穂乃果「『ビッグアイ』の効果発動!ORUを1つ使い相手モンスター1体のコントロールを得る!ずっきゅん!」

沢渡「なぁっ!くそ、色目を使いやがって!」

穂乃果「バトル!『イーサルウェポン』!やっちゃって!」

雪穂&沢渡LP5700

穂乃果「2枚カードを伏せてターンエンドだよ!」手札0 ビッグアイ 魔装邪竜 伏せ2
P 星読み 時読み

沢渡「こら!人のものをとったら泥棒だぞ!」

T5 雪穂

雪穂「振られちゃったね。沢渡」

沢渡「振られたて!いやあいつそもそも女か?」

雪穂「意外とリアリストなんだ。もっと妄想してると思ったのに、ドロー」

雪穂「とりあえず、二股かけた彼女にはお灸を据えないとね」

雪穂「(2枚の伏せカードが気になるところだけど私のデッキなら激流葬くらい怖くないし)」

雪穂「永続魔法、『補給部隊』を2枚発動、フィールド魔法『スクラップファクトリー』を発動」

くぅ、サイクロンが無いのが悔やまれる...!

雪穂「そして...」

雪穂「『スクラップコング』を召喚」



真姫「大出世したカードね」

穂乃果「出た!ユッキーのゴリラコンボだウホ!」

雪穂と言えばコング、コングといえば雪穂だよ!

雪穂「もう!弄らないで!『コング』は召喚した時、自壊するよ」

雪穂「この瞬間、2枚の『補給部隊』、『ファクトリー』の効果が発動!」

雪穂「デッキから『スクラップゴーレム』を特殊召喚しカードを2枚ドローする!」

穂乃果「スクラップのゴリラがローンファイアになるコンボだウホ!」

雪穂「いい加減にして!怒るよ?」

真姫「(泣きそうだけどね。穂乃果も良識あるから流石にこれ以上は煽らないでしょ)」

雪穂「『スクラップゴーレム』の効果発動!墓地から『スクラップサーチャー』を、お姉ちゃん達のフィールドに特殊召喚する!」

雪穂「ちょっとだけ貸してあげるね・・」

穂乃果「できればすぐお返ししたいです...」

雪穂「中身も開けないで売りに出す人ってどうかと思うんだよね?」

雪穂「『スクラップサーチャー』はちょっとやんちゃで特殊召喚された時『スクラップ』以外の自分の表側表示モンスターを全て破壊しちゃうんだ」

雪穂「もちろん、自分っていうのはコントロールしている側だけどね」

??『何!?相手が発動したカードなのに自分扱いになるのか!?』


穂乃果「ただではやらせない!トラップカード『ペンデュラムバック』!」

穂乃果「墓地からORUとして取り除かれた『オッドアイズペンデュラムドラゴン』と『ガガガマジシャン』を手札に戻す!」

雪穂「そっちも出迎える準備はオッケーって感じ?でももう彼女は振り向かないよ。代わりに元気な娘が来てくれたから」

穂乃果「元気出しすぎてすっ転んでるよ!穂乃果達のモンスターだけ巻き込んで!」

雪穂「でもごめんね。その娘は私のなの。バトルフェイズ、『ゴーレム』で『サーチャー』を攻撃」

雪穂「『ファクトリー』の効果で『スクラップ』の攻守は200上がっているね」

ゴーレムA2500vsサーチャーA300
穂乃果&真姫LP5800

真姫「しっかり攻撃表示で出すあたり中々ひどいこと考えてるわね」

雪穂「浮気は極刑。分かりますよね?1枚伏せてターンエンド」
手札2 ゴーレム ファクトリー 補給部隊×2
伏せ2
P ラスターP ドラゴノックス

穂乃果「エンドフェイズに速攻魔法、『スケープゴート』!羊が4匹入ったよ!」

T6 真姫

真姫「(このタイミングでスケープゴート...分かってるじゃない、穂乃果)私のターン」

沢渡「壁カードを今使ってどうする!?」

真姫「こうするの。魔法カード、『龍の鏡』」

沢渡「ドラゴン族専用融合カード!だが自慢の悪魔竜の素材はどこにも...」

真姫「あら?私のデッキがワンマンエースたと思った?私が融合するのは2体の『羊トークン』!」

沢渡「トークン同士を融合だと?そんなの、聞いたこと、が...!!」

真姫「気がついた?さて問題。『羊トークン』はフィールドではどういう扱いになるでしょう?もちろん『トークン』以外で」

真姫「原初の時代を支えし魂達よ!行き過ぎた未来に警鐘を鳴らせ!融合召喚!レベル9『始祖竜ワイアーム』!」

ワイアームA2700


雪穂「その手があったか...」

穂乃果「えへへ、真姫ちゃん。このタイミングで良かったかな?」

真姫「バッチリよ?ありがとう。私のデュオ」

真姫「『ワイアーム』はバニラ以外の戦闘では破壊されずモンスター効果も受けない」

真姫「伝説のブルーアイズやミラーマッチだとやられやすいけど、あなた達のデッキではとてつもなく強固な壁になるわね」

真姫「手札の『黒炎竜』を捨て、『紅玉の宝札』を発動、2枚引きデッキからもう1枚『黒炎竜』を墓地に送る」

真姫「墓地の『黒竜降臨』を除外し効果発動。デッキから『真紅眼の凱旋』を手札に加える」

真姫「私もペンデュラム、してみようかしら?スケール1の『星読みの魔術師』とスケール8の『時読みの魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング」

真姫「ペンデュラム召喚!来なさい、『真紅眼の黒炎竜』!」

沢渡「これでフィールド、墓地に『黒炎竜』が3体...」

真姫「私もびっくりしているわ。手札から装備魔法『スーペルヴィス』を『黒炎竜』に装備。これで再度召喚した状態になった」

真姫「バトルフェイズ」

雪穂「フェイズ終了時に速攻魔法、『スクラップスコール』!デッキから『スクラップビースト』を墓地へ送りカードを1枚ドロー。その後『スクラップゴーレム』を破壊する」

真姫「爆アドね...」

雪穂「2枚の『補給部隊』、『ファクトリー』の効果で『スクラップゴブリン』を特殊召喚し2ドロー!」

真姫「それでも攻撃をやめないわ。まずは『真紅眼の黒炎竜』で守備表示の『ゴブリン』を攻撃。黒炎撃!」

雪穂「でも『ゴブリン』はバトルでは破壊されない!」

真姫「バトルフェイズ終了。『黒炎竜』の効果で相手に2400のダメージを与えるわ。黒炎連弾!」

雪穂&沢渡LP3300

雪穂「攻撃対象になった『ゴブリン』の効果も発動。破壊される。『スクラップ』の効果で破壊されたため『スクラップシャーク』を手札に加える」

真姫「2枚カードを伏せてターンエンド」
手札0 黒炎竜(スーペル) ワイアーム トークン×2 伏せ2
P 時読み 星読み


T7 沢渡

沢渡「俺のターン、ドロー!」

真姫「ペンデュラムはさせないわ?速攻魔法、『ペンデュラムターン』。『ドラゴノックス』のスケールをこのターン6にする」

沢渡「(く...今の俺の手札にモンスター以外の効果での除去手段がねぇ!)モンスターをセット、ターンエンドだ...」
手札3 裏守備 補給部隊×2 ファクトリー
P ラスターP ドラゴノックス

真姫「あら意外。自分のペンデュラムを割ってでも展開すると思っていたのに。エンドフェイズに『真紅眼の凱旋』を発動」

真姫「私達のフィールドに『レッドアイズ』モンスターが存在するので墓地に眠る『黒炎竜』を特殊召喚するわ」

真姫「永遠に借りるんじゃなかったっけ?そのペンデュラム」

沢渡「ぐぅ...」

T8 穂乃果

穂乃果「穂乃果のターン!」

穂乃果「よし!『ハーピィの羽箒』!相手のマジック、トラップをお掃除するよ!町一番の果報者だね!」

雪穂「あーあ」

沢渡「あーあじゃねえよ!最悪の事態だぞ!」

ペンデュラムだと割とよくあるから困るよね

穂乃果「もう一度ペンデュラム召喚!『オッドアイズペンデュラムドラゴン』!」

穂乃果「バトルフェイズ!『黒炎竜』でセットモンスターに攻撃!穂乃シュート!」



沢渡「セットモンスターは『魔装戦士ドラゴディウス』」

穂乃果「さあ、次だよ!『オッドアイズペンデュラムドラゴン』の攻撃!開眼のストライクメロディ!」

沢渡「それ以上は受けられるか!手札から『バトルフェーダー』の効果発動!」

沢渡「守備表示で特殊召喚しバトルフェイズを終了する!」

沢渡「Pモンスターが戦闘する時星読みは魔法、時読みはトラップを封じるがモンスター効果までは対処できない!」

穂乃果「通らなかったかー。でもバトルフェイズ終了時!『黒炎竜』が2400のダメージを与えるよ!上手に焼けました!」

雪穂&沢渡LP900

穂乃果「ターンエンド!」手札1(ガガガマジシャン)オッP ワイアーム 黒炎竜 トークン×2
凱旋
P 時読み 星読み

沢渡「エンドフェイズ!『ドラゴディウス』の効果で3枚目の『ドラゴノックス』をサーチする!

T9 雪穂

雪穂「私のターン」

雪穂「(これだけ手札があればどうにかなるかも、と期待してたけど...)」

雪穂「(とりあえず1ターン耐えないとね)3枚伏せてターンエンド」
手札3(シャーク) 伏せ3

T10 真姫

真姫「私のターン」

雪穂「フェイズ終了時、トラップ発動!『威嚇する咆哮』!」

真姫「攻撃自体を封じてきたわね」

雪穂「でもそれだけじゃない!トラップ発動!『吊り天井』!発動条件は満たしている!」

真姫「互いの表側モンスターを全壊。ワイアームもマジック、トラップには無力だもの」

雪穂「これでフィールドはお互い丸裸!」

真姫「それがそうはいかないのよ。ら『スーペルヴィス』の強制効果で墓地の『黒炎竜』を守備表示で特殊召喚」

真姫「『凱旋』の効果でもう1体『黒炎竜』を守備表示で特殊召喚」

真姫「ペンデュラムって楽しいわね。エクストラデッキの『オッドアイズペンデュラムドラゴン』を守備表示で特殊召喚」

沢渡「(ダメージを与えられないとなった途端守勢か?確かにアークナイトは怖いが...)」

真姫「守備表示の『黒炎竜』を墓地に送り『馬の骨の対価』を発動。2枚ドロー」

真姫「もう1体の『黒炎竜』を除外してた『七星の宝刀』もう2枚ドロー」

沢渡「いっぱい引いてくるじゃないか」

真姫「ドローカードは詰んで困るものじゃないわ。さらに2枚目の『黒竜降臨』を除外してデッキから『レッドアイズ・スピリッツ』を手札に加える」

雪穂「まだ使ってなかったカード...」

真姫「何事も計画的に、よ。3枚伏せてターンエンド。通常召喚を行っていないため墓地から『飛竜』を除外して墓地の『黒炎竜』を守備表示で特殊召喚する」
手札1 オッP、黒炎竜(守備表示) 伏せ3 凱旋
P 星読み 時読み

沢渡「計画的にってお嬢様らしかねぇ」

真姫「あら、倹約家なお嬢様がいても悪くないんじゃない?



T11 沢渡

沢渡「俺のターン!」

沢渡「この沢渡様のペンデュラムは不滅だ!スケール2の『フーコーの魔砲石』とスケール7の『魔装戦士ドラゴノックス』でペンデュラムスケールをセッティング!」

沢渡「さあ。このデュエルもそろそろ幕引きだなぁ!ペンデュラム召喚!こいこーい!
2体の『ドラゴディウス』、『ドラゴノックス』、『イーサルウェポン』!『ジェネクスコントローラー』!」

一気に5体もペンデュラム召喚!

真姫「あなたのエースが再び出てきたうえに『フーコーの魔砲石』のP効果でターンの終わりにPカードか凱旋が破壊される。やるじゃない」

沢渡「皮肉じゃぁないよな!?何故なら実際お前は今ピンチだからだ!『魔装邪竜』の効果だ!『オッドアイズペンデュラムドラゴン』には時空の彼方に消えてもらう!」

沢渡「今度こそ!そいつを除外だ!」

真姫「...ごめんなさい。穂乃果。オッドアイズは除外される」

沢渡「まだ終わらないぜ?魔法カード、『死者蘇生』!今度はお前の彼を奪ってやるぜ!」

真姫「...チェーンして『凱旋』。墓地の『黒炎竜』を守備表示」

沢渡君のコントロール奪取を止められたのに、何だか浮かない顔。それにまた守備表示...沢渡君と雪穂のフィールドには黒炎竜の攻撃力を上回れるモンスターはいないのに。
いや、

穂乃果「チューナーが残ってる」

沢渡「そう!そして今度はお前達に問題だ。『ジェネクスコントローラー』を素材とするシンクロモンスターの中で最も強力なモンスターは何でしょうかぁ!?」



沢渡「エクシーズが流行っているご時勢、忘れた人も多いんじゃないか?レベル6、『闇属性』の『魔装邪竜イーサルウェポン』にレベル3の『ジェネクスコントローラー』をチューニング!」

沢渡「かつて人の脚となった黒汽車よ!まだお前の時代は終わらない。無限の動力炉と同調し永遠に人々を運べ!シンクロ召喚!レベル9『レアルジェネクスクロキシアン』!」

クロキシアンA2500

穂乃果「そうか、そのためにモンスターを墓地から復活させて...」

沢渡「その通り!『クロキシアン』はシンクロした時相手の最もレベルの高いモンスター1体のコントロールを得る!これは対象をとらない効果!片道特急!」

沢渡「今度はお前の彼女を寝盗らせてもらうぜ!」

沢渡「(グリザイユの牢獄を伏せてあるならシンクロ前に使うはずだ、この効果は通る!」

真姫「いいわ、あげる」

沢渡「貰ってくぜ!だが薄情者だなぁ。お前も。『黒炎竜』を再度召喚!そしてレベル4の『ドラゴディウス』、『ドラゴノックス』でオーバーレイ!」

沢渡「エクシーズ召喚!ランク4『HーCエクスカリバー』!」

沢渡「『エクスカリバー』の効果発動!ORUを2つ使い元々の攻撃力の倍の攻撃力とする!バトル!まずは『クロキシアン』でダイレクトアタック!ロコモーションブラスト!」

真姫「破壊される」

真姫「(攻撃できるモンスターは残り4体。仕方ない。ここで仕留めるか)」

沢渡「さあ、早くそのスピリッツを使ったらどうだ!?こっちにはまだ4体のモンスターの攻撃が残ってるぞ!」

真姫「...沢渡君。やるわね」

真姫「ここまで追い詰めるんだもの。仕方ないわ。一緒に逝きましょう。『レッドアイズバーン』!」



雪穂「見送りに来てくれるだけじゃないですか!」

真姫「ふふっ。釣りってやつね。私の『レッドアイズ』が破壊された時そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを互いに受ける!」

真姫「破壊輪と違って相手の除去はできない。フリーチェーンでもない。しかし」

真姫「対象とするモンスターの攻撃力が相手ライフより多くても発動できるうえ、何よりレッドアイズの名を持っている!さあ、冷たい火傷を教えてあげる。レッドアイズバーン!」

沢渡「...はっ!こういうのが出てくるってのはそれが最後の手段だと相場が決まっている。送り出す側は、俺たちだ!」

沢渡「高坂...雪穂!借りるぞ!トラップ発動!『デストラクト・ポーション』!」


沢渡「対象は『クロキシアン』!『クロキシアン』の効果は自身がフィールドから離れても継続する!片道特急に乗せられたのはお前達の方だ!」

雪穂「お姉ちゃん。真姫さん...2400のダメージを自分たちだけくらって...」

真姫「...」

真姫ちゃん...


穂乃果&真姫LP8200
雪穂&沢渡LP900→3400→1000

沢渡「何故だ!何故回復して...」

真姫「うそうそ。嬉しかったわ。あなた達の勝ち誇った表情が見れて...」

真姫「チェーン3、手札の『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』を捨て、『レインボー・ライフ』。このターン私達が受けるあらゆるダメージは回復に変わる」

真姫「チェーン2、『デストラクト・ポーション』であなた達のライフは2500回復、最後に『レッドアイズ・バーン』でお互いに2400ダメージ。私達は回復」

沢渡「ぐぬぅ...だが!それはお前達が延命しただけだ!」

真姫「バトルフェイズ終了時、『黒炎竜』のデュアル効果で2400のライフをプレゼントしてほしいのだけど...サーチャーみたいに気前良く渡してくれる?」

沢渡「渡すか!ターンエンド!」
手札0 ドラゴディウス(守備) 黒炎竜 エクスカリバー
Pフーコーの魔砲石 ドラゴノックス

沢渡「エンドフェイズ!『フーコーの魔砲石』のP効果だ!表側表示の魔法、罠1枚を破壊する!」

真姫「凱旋を割って蘇生チケットをプレゼン...」

沢渡「もういいわ!『時読みの魔術師』を破壊する!」

真姫「じゃあチェーンして『レッドアイズ・スピリッツ』。墓地からさっき捨てた『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』を特殊召喚するわ」


T12 穂乃果

穂乃果「穂乃果のターン」

穂乃果「『凱旋』の効果で墓地から『黒炎竜』を特殊召喚」

雪穂「でもお姉ちゃんの手札は2枚。1枚はガガガマジシャン!オッドアイズも除外されペンデュラムもままならない状況で、これは延命しただけだと言えるけど?」

穂乃果「分かってないなぁ、ユッキーは」

雪穂「!?確かにライフは圧倒的にお姉ちゃん達の方が有利だけど」

穂乃果「これはタッグデュエルだよ?デュオの真姫ちゃんの魂を受け継がないとデュオ失格でしょ!」

穂乃果「『闇の誘惑』!カードを2枚ドローし、『ガガガマジシャン』を除外」

穂乃果「真姫ちゃん。使っていいかな?」

真姫「構わないわ。決めてしまいなさい!」

穂乃果「『凱旋』を墓地に送り『マジックプランター』発動!2枚ドロー!」

穂乃果「穂乃果も社長から借りパク...レンタルしたカードを使わせてもらうよ!『EMドクロバットジョーカー』を召喚!」

穂乃果「このカードが召喚に成功した時デッキから『EM』、『魔術師』P、『オッドアイズ』モンスターの内1体を手札に加える!」

雪穂「何そのピンポイントなサーチ範囲」

赤馬「ちょっと赤馬のやつ、贔屓が過ぎないか!?」

穂乃果「さっきデッキに戻った『貴竜の魔術師』を手札に加える!」

沢渡「だが忘れるな!俺の『ドラゴノックス』は攻撃時、破壊することでバトルフェイズを終了させるP効果があるってことをな!」

穂乃果「忘れてないよ?」

穂乃果「これはついでに...除外返しにもなるのかな」

穂乃果「速攻魔法、『揺れる眼差し』!」



穂乃果「場のPカードを全て破壊、枚数に応じて発動する効果が増えるよ」

穂乃果「3枚だから...500ダメージを与えてデッキから『竜穴の魔術師』を手札に加え」

雪穂&沢渡LP400

穂乃果「相手フィールド上のカード、『HーCエクスカリバー』を対象を取らずに除外する!」

沢渡「!!!俺よりも上手く揺れる眼差しを...!」

穂乃果「そしてスケール1の『竜脈の魔術師』とスケール8の『竜穴の魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!」

穂乃果「響け、魂のハーモニー!天空に届け、私達の歌!ペンデュラム召喚!『慧眼の魔術師』!『貴竜の魔術師』!」

穂乃果「レベル4の『慧眼の魔術師』にレベル3の『貴竜の魔術師』をチューニング!」

......

穂乃果「双色の眼情熱に燃えるとき、紅蓮の炎が世界を包む。シンクロ召喚!見なさい、私の本気、『オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン』!」

雪穂「出たね...お姉ちゃんのニューシンクロモンスター」

穂乃果「『メテオバースト』は特殊召喚に成功した時、ペンデュラムゾーンのPモンスター1体を特殊召喚できる!『竜穴の魔術師』を選択、ゲリラエントリー!」

穂乃果「そしてレベル7の『竜穴の魔術師』と『メテオバースト』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!『幻想の黒魔術師』!」

雪穂「オーバーキル気味な気もするけど...」


穂乃果「『幻想の黒魔術師』の効果発動!ORUを1つ使いデッキから2体目の『竜穴の魔術師』を特殊召喚!『竜穴の魔術師』と『黒炎竜』でオーバーレイ!」

穂乃果「エクシーズ召喚!黒鉄の闘志、『真紅眼の鋼炎竜』!」

穂乃果「『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』の効果発動!墓地の『メテオバースト』を特殊召喚!バトルフェイズ!」

沢渡「くそっ...二度ならず三度までも...!」

雪穂「(沢渡...)」

雪穂「(私のせいだ。何て塞ぎ込みでもしたら逆に沢渡に失礼だ。でも)」

雪穂「(何となく沢渡にこんな顔、して欲しくないと思った)」

穂乃果「『メテオバースト』で『黒炎竜』を攻撃!返ってきて、真姫ちゃんの魂のカード!灼熱のスターゲイザー!」

雪穂&沢渡LP400

穂乃果「『幻想の黒魔術師』で守備表示の『ドラゴディウス』に攻撃!真・黒魔導!」

沢渡「ははっ万が一耐えた場合に備えて引導火力の鋼炎竜まで立ててきやがった」

穂乃果「『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』でダイレクトアタック!フルダークネスバースト!」

沢渡「やーっぱ敵わねぇな。高坂穂乃果、西木野真姫、μ's...」

雪穂「...大丈夫、私は知ってる」

雪穂「沢渡もしっかり強くなってるってこと」

雪穂&沢渡LP0

穂乃果&真姫win!



ミッチー「決着!姉妹デュエルでありながら因縁の対決でもあったこのゲリラデュエル!激しくあつかりし闘いに勝利したのは高坂穂乃果、西木野真姫デュオだ!」

真姫「ふふ。穂乃果、あなたは最高のデュオね。...それは沢渡君。あなたもよ」

沢渡「はっ!敵にかける情けがあるならもっとお前のデュオを褒めちぎってやりゃ...」

穂乃果「とぉーー!」

沢渡「あべし!おいお前!何やるんだ!」

穂乃果「沢渡君!普段なら善戦した俺スゲー!どやっ!ってやってるところでしょ!らしくないよ!らしくない!」

雪穂「そ。ペース崩れるからさ。それに見なよ。私達、μ'sのステージを最高に盛り上げられたんだよ!」

沢渡「(何だ、おいおい。拍手喝采てこんなに気持ちいものだったのかよ!...だからμ'sは、いや。それだけじゃねえが)」

沢渡「(これが...エンタメか)」

フミコ『これにて、μ'sのステージはお開きとさせて頂きます!皆様、本日は文化祭という無数のエンタメの中、μ'sを選んでいただいてありがとうございます!』

MCの方も華麗なリレーで無事終了!
μ'sのステージは嬉しいサプライズが重なり大大大成功に終わりました!

【文化祭 閉会式】

HMK「...ステージ部門最優秀賞を受賞したのはμ'sです。前年度最優秀賞のAーRISE、優木あんじゅからトロフィーの贈呈を」

あんじゅ「ごめんなさいねぇ。ツバサってば見つからなくて」

穂乃果「いえ!その...デュエルもさることながらトップアイドルでもあるAーRISEから表彰を受けること自体嬉しすぎてもう...」

あんじゅ「胸を張りなさい?そして次の機会があるなら...」

【回想 ステージ終了後】

あんじゅ「μ'sの高坂穂乃果さんよね?」

穂乃果「あなたは...AーRISEの優木あんじゅさん!見てくれてましたよね!」

にこ「えっ!?AーRISE?嘘っマジ!?」

フミコ「おっと。優木さん、2人で話したいみたいだから。ね?」

にこ「むー、」

あんじゅ「大丈夫よ?後でμ'sのみんなともお話しするから。一度会ってみたいと思っていたのよ」

あんじゅ「でもまずはリーダーたる穂乃果さんと2人で話してみたいな」

......

あんじゅ「高坂穂乃果さん。あなた強いわねえ」

穂乃果「...それってダンス?それともデュエルですか?」


あんじゅ「両方よぉ。無名の女子高生達をスクールアイドル界有数のアイドルチームに成長させ」

あんじゅ「LDS界屈指のデュエリストチームに成長させた」

穂乃果「μ's自体、作ったのはにこちゃんですよ?」

あんじゅ「起爆剤になったのはあなたよね?」

穂乃果「詳しいんですね」

あんじゅ「それがお恥ずかしいことに私が、ではなくツバサが興味津々で私は話を聞いていただけなのだけどね」

穂乃果「ツバサさんが私のことを!?あの融合コースの首席でありながらあらゆる召喚方を使い、LDSのトップとしても君臨するツバサさんが私のことをっ!!?!?」

にこちゃんなら気絶してるところだね。穂乃果も相当ヤバい。

あんじゅ「あらあら。そんなに大層な肩書きがツバサにくっついていたのね。でもちょっと買い被り過ぎよ?ズボラで、約束なんて何度すっぽかしたことか」

穂乃果「あはは、そうなんですか?意外です」

あんじゅ「穂乃果さんも同じだってツバサ、よく話してるのよ。嬉しそうに」

穂乃果「ヴエェェ!?」

何で知ってるの!?穂乃果の生活の実態!

あんじゅ「似た者同士、引き合うものでとあるのかしらねぇ」

あんじゅ「もちろん。私もツバサの話を聞いて穂乃果さんに興味を持ったわ」

あんじゅ「今度、お手合わせをお願いしたいわね」

穂乃果「!!」


あんじゅ「驚かせちゃった?まあすぐに、というわけにはいかないだろうからもう一つ」

あんじゅ「今度、穂むらにご馳走になってもいいかしら」

穂乃果「っはい!全身全霊を持っておもてなしをさせて頂きます!」

あんじゅ「楽しみにしてるわぁ」

あんじゅ「本当、ツバサにそっくりね」

【回想終了】

あんじゅ「AーRISEが相手をするわ」

HMK「では次にμ'sの創始者である矢澤にこさんに一言もらいましょう。矢澤さん。最優秀賞、心からお祝いさせてもらいます。おめでとう」

にこ「はい!」

にこちゃんは一言、大きく返事をしてから一呼吸おいて

にこ「言わせてもらいます。μ'sは今回のステージで非常に多くのものを得、成長しました」

にこ「ですがμ'sはいつまで経っても、あなた達の知っているμ'sで居続けます!最高の笑顔を届けます!」

にこ「以上です」

HMK「その心意気で、これからも笑顔をよろしくお願いしますね」

......

HMK「最後に、文化祭と同時進行で開催された絶対双刃カップの表彰式を行います。では、大会実行委員長、赤馬零児さん」

零児「はい。理事長」

零児「この2日間。理事長や中島、私や善意ある治安維持委員というプレイヤーキラーの試練にも関わらず」

にこ「(誰が善意あるよ。っ今すぐマイク引きちぎってやりたいわ)」

希「にこっち...煮立っとる」


赤馬「己と、己のデュオと魂を共にし激しい闘いを繰り広げてくれた」

赤馬「君達のおかげで文化祭初の試みが成功に終わったことを心から感謝する」

赤馬「そして、今から発表する3つのデュオはその中でも最も強さを示したデュオだ」

遂に...発表されるんだね。

赤馬「第3位。高坂雪穂、沢渡シンゴデュオ」

沢渡「うっそ!マジで!?」

雪穂「良かったね、沢渡」

沢渡「お前も喜べ!」

沢渡君と雪穂は社長や私達に負けたけど、そこから怒涛の追い上げ。滑り込みで3位に入った。

赤馬「第2位。星空凛、権現坂昇デュオ」

権現坂「うむ!」

凛「やったにゃ!ゴンちゃん大好きにゃー!」

権現坂「うぉっ飛びつくでない!バランスを崩して...!」

権現坂「(そして俺の命も、な。凛殿の為にも遊矢のためにも。生きねば)」

赤馬「最後に優勝」


赤馬「高坂穂乃果、西木野真姫デュオ」

赤馬「以上、呼ばれた者は表彰、及び景品のペンデュラムカードの贈呈を行う」



真姫「当然ね!」

穂乃果「顔は凄く嬉しそうだよ!」

【表彰台】

赤馬「では、ペンデュラムカードの贈呈を行う。まずは共通のペンデュラムカード2枚」

赤馬「『召喚師ライズベルト』と『エキセントリックデーモン』だ」

凛「片方がレベル変動効果もう片方は除去効果だにゃ」

赤馬「使いやすいよう調節したからな。次に渡すのは君達個人の為に作ったカードだ」

穂乃果「オーダーメイド!?」

赤馬「まずは権現坂、星空デュオ。おめでとう」

赤馬「次に高坂雪穂、沢渡デュオ。おめでとう」

沢渡「(ちょっと待て。俺英語苦手なのに英語のカード渡すなよ!翻訳しろ!)」小声

雪穂「(まだバニラだからいいんじゃない?)」小声

赤馬「最後に高坂穂乃果、西木野デュオ。優勝、おめでとう」

赤馬「この3デュオにもう一度盛大な拍手を」

スコールもびっくりな拍手が鳴って

『あ!やっと着いた、ねえ表彰は穂乃果さんは...』

赤馬「中島。対応を頼む」

中島「はっ」

『えっ終わった!?嘘、じゃあせめてステージにダメなの?えっちょっ』

赤馬「気にしてはならない」

穂乃果「は、はぁ」

赤馬「これにて文化祭の全プログラムを終了する。各自片付けの作業に移り、終えた者から安全に帰宅するように」


穂乃果「へぇ、凛ちゃんは『ブンボーグ005』と『音響戦士ギータス』なんだ」

凛「うん!凛のデッキに欲しかった効果がてんこ盛りだにゃ!」

花陽「凛ちゃん嬉しくて嬉しくて漲っちゃったみたいでクラスの片付けも凛ちゃんのおかげですぐに終わったんだ!」

にこ「だから1年生は早くからステージの片付けに来てたのね」

絵里「助かるわ。沢渡君も、ありがとう」

沢渡「無理言わした分はちゃんと払わないと誰かさんがうるさいものでね」

にこ「文句言いつつも手際がいいのが憎たらしいところね」

沢渡「何で俺が絡みはマイナスにしかならないんだよ!それに俺だけ『Dragons of Draconia』だの『Lancephorhynchus』だの。バニラサポートだし魔装戦士で持ってこれないし」

海未「ですが沢渡はバニラも組み込んだペンデュラムデッキも使うではありませんか」

沢渡「そうだけどよぉ何故かラスターPは回収されたし...」

穂乃果「穂乃果は『ドクロバットジョーカー』と『法眼の魔術師』!」

沢渡「な!お前正式に貰ったのか!?くそ、やっぱり赤馬のやつ」

真姫「落ち着きなさい。枚数は変わってないでしょ?私は穂乃果と同じ魔術師ね。ほら」

相克の魔術師
相生の魔術師

あれ...?

にこ「(よりにもよって何てもの渡してるのよ!)」

真姫「私としてはレッドアイズペンデュラムが欲しかったけどこれも充分過ぎるほど嬉しいわ。何しろ、穂乃果と一緒だからね」

海未「真姫。一体何の狙いがあって意図的に強調したのですか?」

絵里「海未。ここはステージを片付けてから後でゆっくりビッグカノンだのフォーリンダウンだのしなさい」

真姫ちゃんは生贄になったのだ。



沢渡「女の嫉妬はろくなことがないからな」

海未「沢渡。強くなったあなたを見せて下さい、今すぐ」

沢渡「ごめんなさいごめんなさい」

希「はぁ。みんな呑気やねえ。これ片付けるの結構面倒やねんで?」

にこ「正直今日中に帰れるかどうか...」

...

穂乃果「みんな!ファイトだよ!」

フラグが蓄積された!
フラグが蓄積された!

本日はここまで!

>>378
意見ありがとうございます。本作は安価がメインのスレではないからまとめて投下しているのですがやはり1話あたりの量が多すぎるのでしょうか?
>選出が謎過ぎる
ナッシュ以外、直接話の根元に関わらせられる人がいないという。斜め上の安価ですが>>1自身かなり楽しい4人だと思います。
こころちゃんって入れてくれた人ごめんなさい。

さて、骨塚。文化祭編最後のイベントをやるぞ。これが終わったらしばらく安価はないからな。

2日目終了時のイベント安価です。

【Beat in Angel】
【どんな時もずっと】
【告白日和、です!】←new! 花陽 ことり

【Anemone heart】はタイミングを逃しているため発動できません。

直下です。ではまた。
遊矢達捕まっちゃいましたね。牢屋でナニされるんでしょうね?

乙です

ありがとうございます。しかし安価なので投下して欲しかったです...

えんじぇーで

穂乃果のドクロバットジョーカー、沢渡のラスターPはライブ直前に社長に貸してもらったことにして下さい。エピソード入れ忘れました

あ、後、ミスを発見しました。
どっかで凱旋使ってるところがあるのですがモンスターゾーンを埋めてしまい穂乃果がペンデュラムできないので使わなかったことにして下さい

「安価」を出すことの性質を理解してほしいな。
>>1←これが安価(アンカー)であって、「↓2」とか「直下」ってのは安価じゃない。

アンカーを置いた時にはリンクが張られて強調されるからいいけど、矢印だけだと何もない。
常に安価で進行して頻繁にレスが飛ぶスレならそれでもいいけど、このスレはそうでもない。
だから、直接レス番指定かけて「安価指定を出した」ということを明確にしたほうがいいと思う。

>>421 懇切丁寧なアドバイスありがとうございます。以後そうしていきます。

【西木野 真姫のフラグが3つになった!】
【西木野 真姫のフラグがイベント以外では蓄積されなくなった】

幼馴染や妹を差し置いてリーチに一番乗りした真姫ちゃん。初、フラグ3つなのでフラグシステムについて少し情報を公開します。

・バトルロイヤル編においてフラグの最大数は4つ
・フラグ3つまでとフラグ4つとは決定的な違いがある。
・同じフラグ4つでもバトルロイヤルが始まる前になった場合とバトルロイヤル中になったものとでも違う
・フラグ4つが必ずしも良いとは限らない

ではepisode Beat in Angelをお楽しみ下さい



穂乃果「残念だなぁ。みんなも来ればよかったのに」

真姫「仕方ないわよ。私は3人集まっただけでも嬉しいから」

凛「凛と、真姫ちゃんと、穂乃果ちゃん!珍しい組み合わせだにゃー!」

凛ちゃんの言う通り。この3人で帰るのはもしかしたら初めてなんじゃないかな?

真姫「一人当たりの食べられる量が増えるからいいじゃない」

凛「真姫ちゃん全員分用意してたの!?」

真姫「まさか。でも3人となると...結構安くで済みそうね」

穂乃果「失礼になっちゃうかもしれないけど真姫ちゃんも結構そういうの、気にするんだね」

真姫「当たり前よ。量が増えただけで結局考えもなしに使うとなくなっちゃうから。何が起こるか分からない時代、自由に使えるお金の方が少ないわよ」

穂乃果「むむむ~」

凛「深いにゃ~」

真姫「にこちゃんとかお財布の中身をよく見る人は同じこと考えてると思うわ。違うの?」

穂乃果「」

凛「」

真姫「何でよ!普通逆でしょ!」


穂乃果「てっきりリムジンか何かが迎えに来るのかと思ってたよ~」

凛「凛ちょっぴり憧れてたにゃ」

真姫「あのねぇ。あなた達はリムジンだの何だので騒ぐけど車で送り迎えくらいどこだってするでしょ?」

穂乃果「でもでも、リムジンだよ!?大きいし、綺麗だし」

真姫「ワンボックスカーでも使えばいいじゃない。今の車は乗り心地がとても良いし逆にリムジンは大きすぎるし扱いにくいし正直邪魔よ」

凛「お金持ちの贅沢な悩みだよ!」

真姫「考えてみなさい?もし凛の家で巨大冷蔵庫だの冷蔵室だのを置いたとして、使う?」

凛「むむ。ラーメン屋でも開かない限り」

真姫「デッショー?結局何事も使い易さなのよ」

穂乃果「んー。なーんか穂乃果より現実的な考え方だなー」

真姫「独り暮らしとか始めるなら本当に意識しといた方がいいわよ」

凛「真姫ちゃんが先輩みたいだにゃ」

真姫「当たり前のことを話しただけよ。はぁ~。今夜はあなた達の欠点を嫌というほど炙り出せそうね」



穂乃果「あ!見えてきた。あれだね!真姫ちゃんのお家」

凛「照明が少ないからちょっと分かりにくかったよ」

真姫「街中じゃないもの。入るわよ」

【西木野邸】

凛「真姫ちゃんのお父さん手品のタネ明かしの時みたいな顔してたにゃ」

真姫「普通よ普通。いつもの顔よ」

穂乃果「いつもそんなびっくりした顔してるの?全てがアドリブのお医者さんの世界で生きてるのに!?」

凛「血を見るのには慣れてるけどきっと遠まわしのホラーには弱いんだよ」

真姫「何がホラーよ!悪かったわねー、中々家にあげないケチなお金持ちで」 スーン

あ、真姫ちゃん拗ねちゃった。μ'sって煽られやすい人、多過ぎない?

凛「ただ友達が少なかっただけにゃ」

穂乃果「ダメだよ凛ちゃん!いくら経験が大事とはいえ患者さんの経験を積ませたら!」

真姫「穂乃果。あなたは私の味方なのね」

穂乃果「うん?うん!だいじょぉぶ!穂乃果が守ってあげるからね!」

凛「とんだピュアガールだにゃ」



真姫「穂乃果は優しいのね。それに比べて凛は...」

凛「ははは...凛、嘘はついてないよ」

真姫「真実でも言っていいことと悪いことがあるでしょう」

凛「でもさ真姫ちゃん!料理はともかくご飯の炊き方やアイロンの掛け方、掃除機のかけ方が分からないのはそれこそ独り暮らしにおいて致命的だよ!」

穂乃果「真姫ちゃん。まずは自分の部屋からだよ!」

真姫「そうね。穂乃果の言う通りまずは自分の身の回りからね」

真姫「でも私の身辺は広すぎるのよ。凛、一緒にされたら困るわ」

凛「真姫ちゃん自室に限ったら平均的だから言い訳はできないよ」

真姫「そ、その内できるようになるわ!その内よ!」

穂乃果「じゃあさ、真姫ちゃん。先輩から一つアドバイスするけど」

凛「急に先輩風吹かせてきたにゃ」

穂乃果「思い立ったが吉日!これをいいきっかけにして始めよう!」

真姫「何を?」

穂乃果「」 ズコー!

真姫ちゃん...ピュアだけでなく天然ボケも備えていたなんて。

穂乃果「自分の周りのことを自分ですることだよ!」

真姫「でも今、私の部屋は散らかってないわ」

凛「お掃除さんのおかげでね」

真姫「協力プレイと言いなさい」

穂乃果「お部屋は(希ちゃんよりは)綺麗だから、そうだ!お夕食は...」

真姫「だからさっきも言ったようにもう料理人が...」

さらっと料理人、という単語が出てくるあたり過ごしている世界の違いを感じるね。料理担当ならどこの家にもいるでしょ?って真姫ちゃんは言うんだろうけど。

穂乃果「ならお肉の付け合わせの葉野菜とか食後のちょっとしたデザートとか!ほら、できることは多いよ!」

凛「にゃっ!?それは凛にとっては星9個くらいの難易度だにゃ」

ありゃ?凛ちゃんがボケに回るとは思わなかったよ?
...あー、凛ちゃんの得意料理、カップ麺だったね。墓地とエクストラデッキからレベル4モンスターを2体揃えるカードじゃないよ。



いい、凛ちゃん。いい料理人になるコツは自分の料理のすべてを捧げられると思うような、そんな女と出会うことだよ

旨さの弓矢が次から次へととんでくるみたいだわ!

穂乃果「凛ちゃん、猫の手って分かる?」

凛「にゃっ」

穂乃果「よし、利き手は包丁を握ってもう片方の手をそのまま具材に置いて」

凛「それじゃあ具材がコロコロ転がっちゃうにゃ」

穂乃果「...」

穂乃果「えっとね、凛ちゃん。猫の手ってのは」

凛「自分以外の手持ちの技をランダムに1つ発動する技にゃ」

穂乃果「凛ちゃん、確かにパーで押さえるよりは安定しないかもしれない」

穂乃果「でもこのままじゃ人参と一緒に凛ちゃんの指までステーキについてきちゃうよ」

凛「にゃっ!?穂乃果ちゃん?人肉は酸っぱいって言うよ?根本的な倫理に反するよ?」

真姫「何で知ってるのよ!?まさか凛...」

ネットで割と見る情報だと思うよ。

穂乃果「穂乃果はカニバリズム?は信仰してないよ。でもそんな痛くて悲しい目に凛ちゃんが合わないためにも、猫の手をマスターしよ?」

凛「そうだね!凛頑張る!」

凛「ところで...猫の手って何だにゃ?」

穂乃果「凛ちゃんは1度指をかっ捌いたらいいと思うよ」

凛「穂乃果ちゃん、凛には冷たくない!?」



さて、凛ちゃんは何とか猫の手の大切さを理解してくれたみたい。
家庭科の先生ちゃんと教えてよ。

真姫「穂乃果。お腹に入れば何でも一緒よね」

穂乃果「真姫ちゃんは野菜生活を手作りしたいのかな?お肉中心の夕ご飯だから栄養バランスを整えられるけど」

このままミキサーにかけちゃっても差し支えないね。

穂乃果「お高いところほどご飯の見映えって良いでしょ?」

穂乃果「真姫ちゃんも折角だからかっこいいご飯を作ってみようよ」

真姫「あぁ、そうね。前々から思ってたのよ」

真姫「百貨店とかの凝ったラッピングって実に非効率で無駄のあるものだなって」

凛「(ええい、このボンボンが!あれ?考え方はかなりにこちゃんよりだにゃ)」

なるほど、真姫ちゃんはそういう思考をするんだね。

穂乃果「つまり真姫ちゃんは何でもかんでも派手に着飾るのが経費の無駄になってるんじゃないか...そう考えてるんだよね?」

穂乃果「じゃあこう考えてみようよ。心のこもった贈り物なら綺麗にしたいなって」

穂乃果「最低限でもいいんだよ。真姫ちゃんのその心遣いを見たいな」

真姫「穂乃果...」

真姫「分かった。真姫、頑張る」

やれやれ。ピュア過ぎるのも考えものだよ。真姫ちゃんが社会に出た時、誰か守ってくれる人がいればいいけど、基本は自分の身は自分で守らないといけないから心配だな。

凛「やっぱり真姫ちゃんには甘いにゃ!」

凛ちゃん。甘いのはむしろ凛ちゃんだよ。まさか、穂乃果が主導権を握れる日が来るなんてね。



穂乃果「よし、あと少しだよ!ラスト、シーザーサラダ!」

真姫「でも穂乃果。もう予定していた時間になってしまったわ。私たちの方はまだまともに仕上がってもいないし...」

凛「凛もうお腹すいたし、充分頑張ったよ」

穂乃果「弱腰になってどうするの、凛ちゃん!色々言いすぎたことはあると思うけど...」

真姫「穂乃果。穂乃果だけにこれ以上頑張らせるわけにはいかないわ。あなたと凛はお客様なのだから...何も得なかったわけじゃないわ。私達はここで失敗したという、経験を得た」

真姫「それで満足よ」

穂乃果「ううん、ダメだよ」

穂乃果「そりゃ、穂乃果もお腹が空いたし時間をかけ過ぎるのは迷惑がかかっちゃう」

真姫「穂乃果でもそういうこと考えるんだ」

穂乃果「考えるよ!穂乃果だってもう16歳だもん!」

穂乃果「でもね。真姫ちゃんも凛ちゃんもここで諦めていいような人じゃないんだよ」

穂乃果「もうひと踏ん張り、頑張ろ?やっぱりお料理は後味まで美味しくしないと、ね。怒られちゃったら穂乃果が責任をとって謝るから」

真姫「ふふっ」

凛「やっぱり穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんだにゃー」


【夕食】

凛「ふぃー、やっとできたにゃ」

料理人「お疲れ様です。ささ。お腹が減っているでしょう。準備はできていますのでどうぞ席に座って下さい」

穂乃果「ありがとうございます!でもごめんなさい。夕ご飯を遅れさせてしまって」

真姫「私からも、急なお願いでしかも手際が悪くてごめんなさい」

真姫パパ「構わないよ。むしろ料理人達にとっては最後の仕上げができる時間ができたからね。そうだろう?」

料理人「左様でございます。以前、真姫様がμ'sで『ステーキ逆風のガスト』に行かれたときの様子を非常に楽しそうに語っていた、と旦那様からお聞きしまして」

真姫「ち、ちょっと!パパ、何話してるのよ!」

真姫「いいじゃないか。普段真姫が友人と外食をした、なんて話題を出さないのだから父として周囲に伝えたくなるのは当然だろう」

料理人「その時、真姫様が特に皆様の使っていたソースや焼き加減について語っていたことを作っている最中に思い出し」

料理人「誠に僭越ながら、それに合わせてもらいました。間に合うかどうか心配でしたので追加でお時間を頂けたのはこちらとしては嬉しいことだったのです」

料理人「お口に合うといいのですが...」

穂乃果「お、おお!ミディアムレア!そしてにんにく醤油ソース!もう、見てるだけでお腹いっぱいになりそうだよぉ」

料理人「それは大変勿体無い。百聞は一見に如かず、というように、お料理ですもの。食べなくては」

凛「ヴェリーウェルダン!ネギ塩ソース!真姫ちゃんよく覚えてたにゃー!」

真姫「凛がマイナーな注文してウェイトレスの人を苦笑いさせたの、忘れるわけないじゃない」

凛「う...ラーメン屋でバリカタって注文したりしないの?」

真姫「しない」

穂乃果「しないね」

凛「えー!?」

真姫ママ「さあ、冷めないうちに食べてしまいましょう」

『はーい!』


凛「はわわわわ~」

真姫「どうしたの?凛。大好きなヴェリーウェルダンが目の前にあるって言うのに、食べちゃうわよ?」

凛「だっダメ!」

穂乃果「好きな物は後に取っとくと要らないって思われて食べられちゃうんだよー!」

これは穂乃果の実体験に基づくことだからね。

凛「ち、違うよ!要らないわけないよ!」

凛「そ、そりゃ今すぐにでも食べたいよ?でもスープとかマッシュポテトとか、凛達が作った微妙な出来のサラダでさえ料理人さんのドレッシングで大化けして...」

真姫「ちょっと傷付いたわ」

凛「旨さの弓矢が次から次へととんできてステーキに辿り着けないんだにゃ!」

穂乃果「おお!凛ちゃんが何かグルメリポーターみたいなこと言ってる!」

料理人「お世辞だとしてもここまで絶賛されるのは至極恐悦でございます」

【夕食後】

穂乃果「真姫ちゃん!流石真姫ちゃんだよ!ありがとう!」

凛「凛達のお好みを覚えててくれて嬉しいにゃー!やっぱり真姫ちゃんは友達想いだよ!」

真姫「べっ別に!?パパが勝手に話したことだし...」

真姫ママ「でも、回り回って結果的にこんな笑顔になれるディナーになったのよ」

真姫「不本意よ!」

穂乃果「えー、何で?真姫ちゃんは楽しくなかったの?」

真姫「うう、穂乃果は私の味方だと思っていたのに」

凛「今明かされる衝撃の真実だにゃ」

真姫パパ「お腹がこなれたらお風呂に入ってしまいなさい。この日の為に真姫が厳選した炭酸の

真姫「もうっ!パパなんて嫌い!」

真姫パパ「」

凛「真姫ちゃんのお父さんがチアノーゼ起こしたような顔をしてるにゃ」

穂乃果「BJでよく聞くよね」


【お風呂】

穂乃果「シュワシュワー!」

凛「しゅわしゅわするにゃー!」

真姫「そんなにはしゃぐものじゃないでしょ。あんた達だって入浴剤で...」

凛「スケールが違うんだよ!スケールが!リムジンと一緒!」

こんなの温泉でも中々見れないよ!もうまるでグツグツ煮立った鍋みたいに

真姫「ってちょっと発砲しすぎてない?」

凛「このくらいが丁度いいの。ささ、はやくはいよーよ!」

穂乃果「ダメだよ凛ちゃん。まだ体洗ってないでしょ?お風呂が汚れちゃうよ」

凛「はーい。ねえねえ、真姫ちゃん。このボディソープTVでモデルさんが使ってたやつだよね?」

真姫「そ、そうなの?私はただママがよく使っている銘柄だから

穂乃果「うーそっ!真姫ちゃんてばもしかして海未ちゃん並に顔に出るタイプ?」

真姫「何よ!出鱈目言わないで!」

凛「海未ちゃんのレベルがどれくらいかは分からないけどきっと真実だにゃ!真姫ちゃんもやっぱり乙女ですな~」

お、凛ちゃん調子取り戻してきたね。

真姫「何だっていいでしょ?使うの?使わないの?」

凛「使うよー!」

穂乃果「じゃあ穂乃果はこの高そうな石鹸を使おうかな?」

真姫「無駄遣いしたら許さないんだからね!」

穂乃果「あ、ごめん。排水口の中に」

真姫「Noooooo!」

石鹸の命に別状は無かったけど、お風呂から上がったら真姫ちゃんにいっぱいごめんなさいしなきゃいけなくなっちゃったな。



真姫「はぁ、これが旅館の温泉ならひんしゅく者よ。最悪、つまみ出されるわ」

凛「スーパー銭湯とか、大浴場なら大丈夫だにゃ」

真姫「屁理屈言わない」

穂乃果「がぼぶかぶごぶがぶ」

凛「穂乃果ちゃん!?溺れた...わけじゃないね」

穂乃果「面白いね...これ。扇風機の前で歌うみたい」

真姫「考え方が幼稚よ。あんな歪ませた声のどこがいいのやら」

凛「真姫ちゃんってばピュアかと思ったら時々冷めてるにゃ。熱々のお風呂なのに温いよ!」

穂乃果「真姫ちゃん炭酸風呂が好きならこれも好きだと思うんだけどなーぶごごがばぶく」

凛「ほーら、真姫ちゃんもやるにゃ!」

真姫「やーらーなーいっ小学生じゃないんだから...わっぶがごぶくまぼがが」

凛「あーっ!やっぱり嫌い嫌いも好きの内、真姫ちゃんは凛の期待してた真姫ちゃんだったにゃー!」

真姫「ちっ違う!お風呂が勝手に!」

穂乃果「分かるよー?みんな集まったらこんな下らないことでもワクワクするショーみたいに見えちゃうの!」

凛「穂乃果ちゃん下らないって言っちゃダメだよ」

真姫「ぷはっ。あーもう、分かったわ!この炭酸風呂のぶくぶくで、そして西木野家が誇るスーパー銭湯を上回る自信のある大浴場で!あなた達の元気の燃料のひとしずくまで絞り尽くしてあげる!」

真姫「下らないことであなた達は後悔するはめになるわ」

凛「よーっし!ならば耐久戦だにゃー!一番最初にお風呂から上がった人の負け!敗者は勝者の言うことを何でも聞かなければならない!」

穂乃果「いいね。それでこそお泊まり会ってやつだよ!」

ふふん。こういうのは決まって言い出した人が一番に負ける。凛ちゃんだろうが真姫ちゃんだろうが最近先輩を舐めている感じがあるから...いや別にそこまで嫌なわけじゃないけど、一度くらいお灸を据えてやらないとね?



凛「穂乃果ちゃんの負けだにゃ」

真姫「大丈夫?立てる?」

穂乃果「うんー...。眩暈がいたのはお風呂の中にいた時だけだから...」

と、思ったらこのざまだよ。今日は物忌みの日とかだったのかや?

真姫「調子に乗りすぎた私たちも悪いけど...勝負は勝負よ。ほら、これ飲んだら約束通り」

凛「敗者は勝者の言うことを聞くっ」

穂乃果「あれ?じゃあ凛ちゃんも巻き添えじゃない?」

勝負において当然、勝者は1人。それはこの世の摂理であり真理なはず。

凛「何勘違いしてるにゃ穂乃果ちゃん。知ってるよね?」

凛「大富豪ってトランプゲームの順位のつけ方」

穂乃果「...踊らされていたのは穂乃果の方だったんだね」

凛ちゃん、1本とられました。

真姫「最初でしっかり確認を取っておくべきだったわね」


凛「しまった。真姫ちゃんが大富豪で穂乃果ちゃんが大貧民なら真ん中の凛は平民。つまり命令できない」

真姫「ふふっ所詮は凛ね」

真姫「つまり穂乃果を私は独り占めできる」

凛「独り占っ真姫ちゃん、海未ちゃんに絞められたいの!?」

真姫「こら凛。年頃の女の子がそんな物騒なこと言うもんじゃないわ」

穂乃果「海未ちゃんの場合絞めるというより打ち抜く、が合ってると思うんだけどねー」

真姫「あんたらの中の海未ってどうなっているのよ」

穂乃果「うーん、そのまま格闘ゲームに移植できそうだなーとか」

凛「あ、分かる!」

真姫「わからない!確かに腹筋の件では度肝を抜かされたけどあの子もあんた達と同じ女子高生よ」

穂乃果「知ってるなら尚更、真姫ちゃんはその挑発的な言葉に気をつけるべきじゃないかな?」

真姫「?人のこと、言えないと思うけど、分かったわ」

凛「(希ちゃん家のきゃっきゃうふふのことだにゃ)」

真姫「穂乃果、あんたもしかして話題を逸らして逃げようとしてるでしょ」

穂乃果「え?」

真姫「隠そうとしたって無駄なんだから」

隠すも何もそんなつもりは全く無かったんだけど...真姫ちゃん、楽しそうだから突っ込まないでおこうっと。

穂乃果「...真姫ちゃんは何でもお見通しなんだね」

真姫「穂乃果の考えることだもの。右脳と左脳、バランスよく働かせないとダメよ?」

真姫「こほん。じゃあ命令するわよ」


真姫「穂乃果。私にキスしなさい」

ファンタジーの世界に飛んできたばかりの主人公の心境が理解できたよ。

凛「(私にバツバツしなさい?って漫画、昔見たことあったなーっっって)」

だがっ異なるのは穂乃果は順応性があるということだっ!よし、これは面白いことになりそうだ!



凛「んにゃぁぁ!?」

真姫「穂乃果の前に凛がそんな反応してどうするのよ。もしかして凛、ウブ?」

凛「いやいや、さっきの穂乃果ちゃんの話聞いてた?海未ちゃんに打ち抜かれるだけじゃなくことりちゃんや雪穂ちゃんにもバラされるって!」

穂乃果「ゑ、雪穂?」

真姫「バラすって...彼女達は人の秘密を悪く使う子じゃないと思うわ」

凛「分解されるって書いてバラされるだよ!しかも秘密にするつもりだったの?すり潰されるよ?!」

真姫「だったら誰もこのことを漏らさなければいいわ。海未なんて口さえ滑らせなければカモよ」

凛「確信犯!この人確信犯だよ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果「いいんじゃない?」

凛「ダニィィ!?」

穂乃果「じゃあ真姫ちゃん、目を瞑ってよ」

真姫「い、いきなりなの!?準備運動無しに水の中に入るのは医学的に危険よ!」

穂乃果「真姫ちゃんも絵里ちゃんに負けず劣らずポンコツだね...ただの罰ゲームでしょ?」

真姫「分かってるわよ、でも、でもぉ」

凛「凛はもう止めないよ」



真姫「...(ああ、穂乃果の顔がこんなに近く...浅はかすぎたかしら。でももう流れに身を任せ...)」

真姫「...ち、ちょっと落ち着きましょう!穂乃果?」

穂乃果「虫と徒競走できる速さで後退りしちゃってどうしたの?」

真姫「いやね、穂乃果。こういう過度な緊張は心臓に良くないわ」

穂乃果「寿命が縮まるとか思ってるの?」

真姫「無いとは言い切れないわ。だから...どこにチューするか、予め言ってからやってくれない?」

穂乃果「...オッケー!そういうドキドキもまた然り、だね!」

凛「今日の穂乃果ちゃんイケメン過ぎるにゃ...」

真姫「(あれ?いつの間にマウントポジション取られてるのよ!?)」

【西木野 真姫のフラグは現在3つです】



【お口にちゅ、と見せかけてほっぺにちゅ】

穂乃果「じゃ~あ」

穂乃果「ほっぺにしてあげるね?」

真姫「ほ、ほほほっぺ」

真姫「ま、まだおでことか手の甲とかうなじとかあるんじゃないの」

穂乃果「?うなじ?」

凛「中々に特殊、というか色っぽいフェチがまじってるにゃ~」

穂乃果「いくよ...?」

真姫「(目を瞑る?いいえ、それが瞑ってられないのよ。穂乃果は瞑れって言うけどなんていうのかしらね?筋肉が微細な振動、そう心室細動に近い状態かしら?とにかく)」

真姫「(恐怖で足がすくむって大袈裟な表現じゃなかったのね)」

真姫「(嘘!?ちょっとこの距離感、まさかいやいやほっぺにするって予告したじゃない。でも穂乃果が今の穂乃果が馬鹿正直に)」

凛「凛は何も見てないにょ。凛の口は貝より硬いにゅ」

穂乃果「うふふ」 ひょい ちゅ

真姫「ん?」

穂乃果「引っかかった!わーい!」

真姫「も、もう!穂乃果の意地悪ー!」

穂乃果「最近の恋愛マンガもストレートじゃなくてちょっとシュートをかけてくるもの、多いでしょ?」

真姫「そ、そうだけど~!あんた、そんなに捻くれた性格だった?」

穂乃果「1.5巻きくらいは捻じれてるかな?...穂乃果や真姫ちゃんじゃなくて凛ちゃんの方がギブアップしちゃったみたいだね」

真姫「私の部屋からトイレって実はかなりの距離があるけど迷子にならないか心配だわ」

穂乃果「絵里ちゃんじゃないんだし大丈夫だよ!」

真姫「エリーの扱い、酷くない...?」


【ちょっとだけ前、部屋の外では!】

真姫パパ「(偶然、通りかかっただけだ。過干渉な親だとかそういうものではない。娘に対してやましい心を抱いているわけでも、ない。断じて)」

真姫パパ「(そう、偶然。全ては偶然の産物なのだ)」

真姫パパ「私は、貝になりたい...」

真姫パパ「(ぬう、アイルランドへの移住プランを提案すべきか...)」

凛「(知らぬが八卦、だにゃ)」



真姫「そうだ。凛がいないんだもの。せっかくだから凛がいない時にしかできない話、しましょう?」

穂乃果「受け手次第ではそのまま画面が暗転するよ」

真姫「うちのブレーカーを何だと思っているのかしら?」

真姫「今日、ライブで披露した【Beat in Angel】についての話よ」

穂乃果「Beat in Angel...タイトルからして格好良さが滲み出てくる歌だよ...」

真姫「肉汁みたいに言わないでよ」

穂乃果「ビタースィート?かっこ可愛い?そんな感じかな」

真姫「ありがとう。あの曲は私の中では5本の指に入る傑作なの」

穂乃果「そうなんだ!やっぱり真姫ちゃんが作る曲は音の宝石箱だね」

真姫「随分使い古された表現だけど、見事に言い当ててるわね」

穂乃果「お、真姫ちゃん自信家~!」

真姫「で、凛がいない時にしかできない話っていうのはここからなんだけど」

真姫「私がμ'sで手がけるのはあくまで作曲。作詞は海未とか他の人がその都度担当するの」

真姫「Beat in Angelは凛が作詞した歌なのよ」

穂乃果「凛ちゃん...凛ちゃん!?」



真姫「そんなに驚くものじゃないでしょ...って言いたいけど実際、私も同じ反応をしたわ」

真姫「凛が熱にでも犯されたか、多重人格にでも目覚めたか」

穂乃果「凛ちゃん傷ついただろうなぁ」

真姫「いや、怒られたんだけどね。凛だってこのくらいの歌作れるよ!って」

真姫「で、渡された夜に曲をつけるためにもう一度ちゃんと目を通してみて、分かったの」

真姫「凛は誰かに恋してるんじゃないか?と」

穂乃果「恋ィィ!?」

真姫「もちろん確定とまではいかないし他の可能性も十分考慮してるわ」

穂乃果「じ、じゃあその、他の可能性の考慮をしようよ!」

真姫「あら、穂乃果なら尻尾を振って訪ねてくる話題だと思ったのに」

真姫「もしかして大多数と逆で、『他人の』を見たり、イメージしたりするのがダメなタイプ?」

穂乃果「そ、そうだよ!悪いことじゃないでしょ!」

真姫「幸運ね。凛のちょっと踏み込んだ話をするはずなのに同時に穂乃果まで」

穂乃果「くそぉ初めからそのつもりで...」

真姫「何のことかしらね?」

真姫「凛が本当に恋してるか、相手は誰なのか、果たして『同性』なのか異性なのかはさておき」

穂乃果「真姫ちゃん露骨すぎない?」

真姫「凛って意外と攻撃的...って言ったら粗暴に聞こえてしまうわね、アグレッシブ?な女の子だなって思ったの」

穂乃果「あの歌詞を見て、お花係とか図書委員とかを思い浮かべるのは無理があるからね」

真姫「で、ちょっと急に繊細な話になってしまうかもしれないけど」

真姫「何となく生き急いでるかな?って心配になった」


穂乃果「生き急いでる?凛ちゃんもしかして本当に病気..」

真姫「まさか。凛は健康体そのものよ」

真姫「私も、エリーやにこちゃん、希。3年生が卒業するまでもうそこまで時間がないんだなってその時考えたのよ」

真姫「元々μ'sができたのも偶然に偶然が重なって積み木が絶妙なバランス感覚を保つようにして完成したものでしょ」

真姫「だから今すぐ、長く記憶に残るような刺激的なことをしたい。そう考えるのも納得」

穂乃果「...」

真姫「楽しくなぁれ、その場限りでも」

真姫「凛でも深く思うところがあるんだなって」

真姫「正直、私、凛と会ったばかりの頃は何ていうのかしら、初めて穂乃果と会った日みたいに」

真姫「何だこの適当な奴は、とムカついたわ」

穂乃果「しれっと穂乃果も入れてくるんだね...」

真姫「最近は脳内お花畑と思ってるけど」

穂乃果「あれ!?あまり評価が変わってない!」

真姫「失礼ね。私、すぐに忘れることのできる子、尊敬してるのよ」

穂乃果「皮肉?」

真姫「あんたまでにこちゃんみたいになってどうするのよ?これはマジよ」

真姫「と、思った矢先だったわ」

穂乃果「?」

真姫「μ's...主に凛や、穂乃果に対する認識が変わったのは」



真姫「昨日の放課後、凛と合わせるために音楽室で2人でいたんだけど」

真姫「その時、聞いたの。絶対双刃カップの開幕戦の話。穂乃果は知ってる?」

穂乃果「ううん?希ちゃんから、希ちゃんと海未ちゃんペアが勝ったってことくらい」

真姫「私と逆ね。私は敗者の視点でしかその話を聞いていないわ」

真姫「穂乃果。凛ってどことなく平和主義だと思わない?」

穂乃果「平和主義?うん。μ'sの中では、そうだね」

真姫「それでいてそこそこ以上に勝てる。見る人が見たら憎たらしいような、性質」

真姫「私も贅沢な特徴だと思うし、凛は勝敗自体気にしていない。まあ勝手にそう思い込んでいただけで」

真姫「勝手に憧れてた」

真姫「そしたら、凛。こう言ったの。『負けるのが怖い』って」

穂乃果「そんなことが...」

真姫「そして『勝ちたい』って...凛の口からだとただでさえ重い言葉にさらに重石が乗るわ」

真姫「それだけ凛が本当はどれだけハングリーなのか。それが分からなかった自分が正直情けなくなった」

真姫「だからかしら?あの歌詞がプラスにもマイナスにも振れる感情の中、少しでも楽しい記憶を増やしたい、という凛の願望に思えたのは」

真姫「それもまた違うのかもしれないけど」

真姫ちゃんの言う通り...
凛ちゃんがいる時には切り出せないような話だ。

真姫「そして穂乃果」

真姫「花陽が不審者とデュエルした後、ずっと仲間だ。みたいなことを言ってたわね」

穂乃果「...そうだっけ?」

真姫「...」

真姫「その時、ね。私、守らなきゃって思ったの。穂乃果のこと」

穂乃果「ん」

んんんん!?!!?



3年生が卒業しちゃうまで時間があまりないから今を楽しもう、とか凛ちゃんがどうとかいう話題からどうして穂乃果がドキドキさせられる展開になるわけ!?

真姫「いっつもしつこいくらい友達とか仲間とか言うあんただけど」

真姫「あの時のそれは何か違う。キラキラしたものなんだけど今にも消えてしまいそうな、ドライアイスを思わせるようなものだった」

穂乃果「そんな風に見えてたんだ...」

真姫「私、穂乃果は滅多なことではへこたれないと思ってたの」

真姫「それもまた勝手な解釈だったのね。
...でも、不思議」

真姫「弱い部分があるんだって気づいてからの方がずっとあなたのことをより近くで感じたくなるなんて」

ち、ちちちょっと!?凛ちゃんの前ではできない話って『凛ちゃんが恥ずかしい』んじゃなくて『凛ちゃんに聞かれると』、『穂乃果達が』恥ずかしくなるからだったの!?

真姫「穂乃果、私ももしかしたら病気になったのかもしれないわ」

穂乃果「真姫ちゃん...?罰ゲームは終わったはず...だよね?」



凛「...真姫ちゃん、病気なの?!」

真姫「あ」

助け舟のはずなのに話がさらに厄介なことにっ



穂乃果「つまり、真姫ちゃんと凛ちゃんは穂乃果の余裕な顔が慌てふためいた色に染まるのを見るために嵌めたってことだね?」

凛「ちっ違うよ!凛はただ真姫ちゃんと穂乃果ちゃんのお楽しみを邪魔したらいけないなーって思ったからトイレに出たけど」

凛「思いの外すぐに戻って来ちゃったから入れなかっただけで」

穂乃果「真姫ちゃんは?」

真姫「悪いのは穂乃果よ。私が罰を下すのにどうして穂乃果がリードするの」

凛「じゃあ凛はただの取り越し苦労だった、てこと?」

真姫「そうよ。穂乃果のその顔を見るために私が計画したことだから」

真姫「勝手にピンクな展開を妄想して帰ってきた凛の表情も傑作だったわね」

凛「傑作て、乙女のハートを踏みにじるとは、真姫ちゃんそれでも女の子?!」

真姫「今日の2人、悪ふざけが過ぎてたからささやかながら私からのお返し、といったところね」

真姫「やーい、だいせいこーう」

真顔で小学生のいじめっ子のような言葉を投げられた。同じことをにこちゃんにされるよりイラっと来るのは何でだろうなー?

凛「まーきーちゃん?」

穂乃果「穂乃果の味方は凛ちゃんだけだったよ」

真姫「悔しかったらやり返してみなさい?」

真姫「と、言ってももう日にちが変わってしまうわね。残念」

穂乃果「月のない日に気をつけなよ...真姫ちゃん」

真姫「言っておきなさい?」


【ピアノの部屋】

真姫「しっかしあんた達やっぱりおめでたい脳してるわよね」

真姫「ついさっき騙されたばかりの相手の練習に付き合うなんて」

穂乃果「めでたいも何も真姫ちゃんのお家に泊まりに来てるんだもん。真姫ちゃんと遊ばないで誰と遊べっていうの?」

真姫「だから、遊びじゃなくて練習!これは日課で何も特別なことじゃないからわざわざ付いてくることもないでしょうに」

凛「凛は真姫ちゃんが寂しいかもって思って来たんだよ?」

真姫「余計なお世話ね」

凛「凛はお節介焼きだからねー。ところでさ、真夜中にピアノ弾いても大丈夫なの?」

真姫「高校に上がる時パパが防音仕様にしてくれたのよ。だから窓さえ開けなければ平気」

入学祝いにお部屋の仕組みそのものを弄るとはっ

真姫「あんた達。どうせ何と言ってもここにいるんでしょ?」

真姫「なら座っているだけじゃなく私の手伝いをしなさい」

穂乃果「お手伝い?」

凛「沢渡みたいにメトロノームでもするの?」

真姫「ううん。新曲のメロディの感想を聞かせて欲しいの」

穂乃果「Wonder zoneじゃなくて?」

真姫「ええ。まだ試作段階なんだけど」

凛「先の先を見据える。真姫ちゃん、かっこいいにゃー!」


......

真姫「...どう?ぼーっとしてないで何か言ったらどうなのよ」

穂乃果「...勇気」

真姫「が、どうしたの?」

穂乃果「勇気がもらえた!頑張ろうって気分になる曲!」

真姫「そう言ってもらえて何よりよ。だって穂乃果を見て作ったもの」

穂乃果「真姫ちゃん...ってもう騙されないよ!」

真姫「疑うことを知った穂乃果は可愛くないわ。私、曲を作るときは必ず誰かモチーフを決めるの」

真姫「これからのsomedayは凛モチーフで作ったしね」

凛「照れちゃうなぁ、目の前で言われると」

真姫「さっきはあんなこと言ったけどやっぱり穂乃果と言えば迷惑なくらいの明るさだから」

穂乃果「迷惑?!」

真姫「だから笑ってなさい。辛くなったらこの歌でも思い出してよ」

穂乃果「もう...どこからが嘘でどこまでは本当なのぉ?」

真姫「それでもどうにもならなかったら私が治してあげる」

凛「真姫ちゃん、今の台詞そのまま映画に使えそうだよ」

真姫「それってくさいって意味?ま、積み重ねてきたものの違いよ」

真姫「なーんて語り出すといよいよ本当にくさくなるから、話を変えましょう」



真姫「この曲にタイトルをつけて欲しいの」

穂乃果「れ?真姫ちゃんがつけないんだ」

真姫「だから言ったでしょ。私はあくまで作曲。9人、いや10人もいるグループだもの。みんなでやらないと損でしょ?」

凛「(さらっと沢渡も入れるあたり意識してるのかにゃー。言ったらいよいよ追い出されそうだけど)」

凛「そうだ!なら穂乃果ちゃんに名付け親になってもらおうよ!」

穂乃果「穂乃果に?」

凛「だってこれからのsomedayも穂乃果ちゃんが名付け親でしょ?あれ見て凛、穂乃果ちゃんにはネーミングのセンスがあるって感じたんだー」

穂乃果「え?そうかなぁ」

真姫「その辺にしないと天狗になるわよ。
...ま、否定はしないけど?後は穂乃果次第ね。引き受けてくれる?」

穂乃果「今すぐってわけじゃないなら」

真姫「もちろんよ。この曲自体まだ完成系じゃないしそれに目先の課題はWonder zoneだし、焦る必要はないわ。これだって言うのが浮かんだ時、教えて?」

穂乃果「うん!大分待たせちゃうかもしれないけど任せて!」

真姫「よし、じゃあ今度は抽象的ではなく音楽的に聴いて、問題点がないか教えて」

凛「テンポとか音程ってこと?」

真姫「そ。今まで以上に注意して聴きなさいよ?」

【真姫の部屋 就寝直前】

真姫「お疲れ様」

凛「!?もう1時半?!」

穂乃果「良い子はもう熟睡してる時間だよ!」

真姫「あら、文化祭の翌日は代休でしょ?問題ないわ」

穂乃果「にこちゃんや海未ちゃんならお肌に問題ありって言うだろうね」

真姫「習慣付いたらの話よ。こんなに遅くから練習するのは滅多にないわ」

凛「真夜中ならそのまま寝ちゃえ!とか思わないの?」

真姫「あまり思わない。それに弾いた後じゃないと中々寝付けないのよ。そうね。子守唄になるのかしら?」

凛「自分が弾いてるのに?」

真姫「心が落ち着くのよ。どこかで人が地に落ちようとも音楽は羽をもがれることはない、みたいな言葉を聞いてなるほど、その通りだと共感した」

真姫「何もかもが夢物語のように消えてしまってもずっと傍にいる。私の帰ってくる場所を守ってくれる」

真姫「音楽と『μ's』はね」

......

凛「ほんっと、真姫ちゃんはセンスがあるよ」

真姫「センス云々じゃなく本心だから。だから私はμ'sの為に曲を作るけど1人では作らない」

真姫「...誰かに話したら、承知しないんだから」

穂乃果「うん、分かってる」

凛「凛と真姫ちゃんと穂乃果ちゃんだけの秘密だね」

真姫「私の弱みだけ握られてるみたいだけどね」

真姫「じゃあ、明かり、消すわね。お休みなさい」


真姫「で、何で私の隣に寝るわけ?暑いんだけど?」

凛「え?」

穂乃果「だって当然でしょ?」

真姫「分からないわ...」


真姫「...穂乃果、起きてる?」

穂乃果「...すぅ。ゆきほーお茶ー...」

真姫「寝てるのね。っていうかいつもそれよね」

真姫「ねえ、今から話すことは別に覚えなくてもいい、っむしろ覚えてないで欲しいことなんだけど」

真姫「今日、私があんたに言ったこと、全部本気だから」

真姫「矛盾してるかもしれないけど」

真姫「驚いた顔を見るため、とは言ったけど嘘、とは言ってないから」

真姫「一瞬を最高に輝かせる。そういう意味では凛の歌詞は的を得ていると思う」

真姫「でも私は永遠が欲しいの」

真姫「...これ以上は幼馴染さんや妹さんに蒸発させられてしまうわね」

真姫「お休みなさい、穂乃果」


凛「...(凛、知ってるよ)」

>>429
>料理人「左様でございます。以前、真姫様がμ'sで『ステーキ逆風のガスト』に行かれたときの様子を非常に楽しそうに語っていた、と旦那様からお聞きしまして」

なんか肉への火力が落ちそう

フラグが蓄積された!

同じお泊まり会でありながら前回の硝子の花園とは違うテイストできゃっきゃうふふさせてみました。やっぱり日常の話は書いていて楽しいです。

なあ、ジーク。これでフラグが2周+1回したわけだが現在のフラグが

3 真姫
2 にこ 希
1 雪穂 絵里 亜里沙 あんじゅ

いきなり入ってくるったあ流石AーRISEのメンバーだな!なお、幼馴染。

では、また。劇場版楽しみです。
>>449のコンマが
奇数なら真姫vs凛 偶数なら凛vs穂乃果となります。これが>>449だった場合は>>450で判定します。

おっと失礼。>>452でしょうか

まきちゃん

ラブコメの波動を感じた

乙です

いいSSを発見したぜ
期待

【翌朝】

穂乃果「んみゅ...ん?もう朝か...」

寝るのが遅かったのもあるけどはやいね...それだけぐっすり眠れていたらいいな。

穂乃果「凛ちゃん?真姫ちゃん?」

穂乃果の両隣で寝てた2人がいない。
先に起きて朝ご飯の用意でもしてるのかな?だとしたら穂乃果も急がないと...

【ダイニング】

穂乃果「あ、おはようございます」

真姫ママ「はい、おはようございます。真姫と凛ちゃんなら庭に出ているわ」

穂乃果「お庭?運動ですか?」

真姫ママ「運動...といえばそうなるのかしら?最近のデュエルはよく動くんでしょう?」

穂乃果「そうですね。リアルソリッドビジョンが実現されてからそれはもう見違えるように!」

真姫ママ「ふふ、若い子はやっぱり活発なのがいいわ。穂乃果さんもはやく真姫達のところに行ってあげて下さいね」

穂乃果「はーい!」

実は凛ちゃんのデュエルを見たのは大分前の話で、まだブンボーグ、ってカテゴリすらまともに完成していなかったころなんだよね。
真姫ちゃんと凛ちゃんのデュエルも珍しいし

穂乃果「終わったら穂乃果も混ぜてもらおうっと」


【庭】

真姫「穂乃果、やっと起きたのね」

穂乃果「あれ?まだデュエル始めてないんだ。待っててくれたの?」

凛「何か色々準備してるみたいだにゃー」

真姫「ここでリアルソリッドビジョンを使うのは初めてだからね」

穂乃果「文化祭の傍受みたいにちゃちゃーっとできないの?」

凛「傍受って何のことだにゃ?」

真姫「そんな格好のいい漢字をあてるほどのものじゃないわ。ちょっとスピーカーの数を増やしただけよ」

それが問題だって言ってるんだよ。

真姫「文化祭の時と違って微調整が大変なのよ。リアルソリッドビジョンシステムを扱うのは初めてだし...買ったのは結構前なのに。お蔵入りしてたの」

真姫「ほんの少しツマミを捻ったら庭どころかお家そのものが粗大ゴミになりかねないのよ。細心なんて言葉じゃ生温いほど注意が要るんだから」

穂乃果「お手軽なシステムだと思ったら一般人には手を出しにくいね」

凛「凛達、普通の女子高生のはずだにゃ」

真姫「まあ余程不器用な人じゃない限りこんな大きな建物を吹き飛ばすことはしないと思うけど」

凛「当たり前のようにうち自慢を入れてきたよ」

真姫「西木野総合病院の患者さんが増える程度ね」

穂乃果「それって大丈夫なの...?」

真姫「スポーツには怪我がつきものっていうでしょっ。ちょっと静かにしてなさいよ、今から面倒くさいところだから」

【真姫ちゃんがソリッドビジョンをチューニングしているのでしばらくお待ちください】

真姫「よし。これなら一気に8000バーンを喰らっても軽く空中歩行ができるくらいですむわ。打ち身程度の怪我になるから冷やして包帯でも巻いておけば病院の厄介にもならない」

穂乃果「オーバーキルとかだとどれくらいのリアルダメージになるのか楽しみだね!」

凛「楽しみ...?」

真姫「大会中はほとんど出力0で展開してたみたいだから昨日のレッドアイズバーンとか黒炎竜で沢渡君をこんがり焼けなくて残念だったわ」

凛「真姫ちゃん...もうちょっとだけ、出力減らせないかにゃ?」

真姫「え...?」

凛「(真姫ちゃんがテスト範囲を間違えた凛みたいになってる...)ううん!やっぱり大丈夫!」

真姫「そうよね。お客さんである穂乃果を待たせるわけにはいかないしね」

凛「はいにゃー!」

『デュエル!』

真姫LP8000
凛LP8000



T1 真姫

真姫「私のターンね」

真姫「今回はシルクハットに隠したりしないわ。儀式魔法、『高等儀式術』を発動」

真姫「デッキから『真紅眼の黒竜』、『ガードオブフレムベル』を墓地に送る。レベルの合計は8!」

真姫「今、再び降臨せよ、黒竜の力を宿し戦士よ!儀式召喚!『ロード・オブ・ザ・レッド』!」

ロード・オブ・ザ・レッドA2400

凛「レッドアイズの儀式モンスター...確か生産数が少なく絶版になってた、と聞いてたけど...」

真姫「黒竜の聖騎士同様ちょっとだけ再販されたのね。カードを1枚伏せてターン終了よ」手札2 ロード・オブ・ザ・レッド 伏せ1

T2 凛

凛「凛のターン!」

攻撃力はそこまで高くない...でも問題はあのカード『効果』の発動に反応する破壊効果。

凛「よーっし!凛も穂乃果ちゃんに続いてペンデュラムするにゃー!」

真姫「2番目は私なんだけど...」

凛「真姫ちゃんは穂乃果ちゃんのカードでペンデュラムしたでしょ?凛は正真正銘、凛のカードだにゃ!スケール2の『召喚師ライズベルト』とスケール7の『音響戦士ギータス』をペンデュラムゾーンにセット!」

真姫「発動自体には反応しないってね。じゃあこういうのはどう?速攻魔法『銀竜の轟砲』。墓地からドラゴン族通常モンスター、『真紅眼の黒竜』を攻撃表示で特殊召喚」

凛「あっ...!」

真姫「自分のカードの発動にも反応できるのよね。このカード、『ロード・オブ・ザ・レッド』の効果発動!」


真姫「私は魔法扱いとなっているPカード『音響戦士ギータス』を破壊するわ。ラ・フラム!」

凛「ふっふーん、でもまだ凛の手札にはPカードが残ってるんだにゃ!『エキセントリックデーモン』を召喚!」

真姫「げ、そのカードは」

凛「そう!リリースすることで相手モンスター1体を破壊できる、優れもの!『ロード・オブ・ザ・レッド』を破壊!ハッチャケメロディ!」

真姫「うぐ...意外と簡単にどかされちゃうのね」

穂乃果「やっぱりペンデュラムは凄いよ!さっきのカードもう1度P召喚できたら使い回せるんでしょ?」

真姫「できたら、の話だけどね。凛、どうなの?」

凛「んー、ちょっとまだペンデュラムには慣れてないにゃ。凛はこれでターンエンド」
手札3 Pライズベルト

凛「勢い余ってつい両方にセットしたくなっちゃった。にゃはは」

穂乃果「分かるよ!一気にドドーン!ってモンスター出したくなる気持ち!」

真姫「はいはい。そこにペンデュラムの弱点があることは理解できたわ」

T3 真姫

真姫「私のターン」

真姫「永続魔法、『星邪の神喰』を発動」

凛「真姫ちゃんのデッキだと初めて見るカードだにゃ」

真姫「今回のデッキのキーカードでもあるのよ?私は『ソニックバード』を召喚」

真姫「このカードが召喚、反転召喚に成功した時デッキから儀式魔法1枚を手札に加えることができる」

穂乃果「そのカードがデッキに入っているのを見るに、ちゃんと儀式主体で回してくれるんだね?」

真姫「もちろんよ。私を誰だと思ってるの?」

凛「儀式魔法をサーチカードとしてしか使わなかったデュエリストだにゃ」

真姫「う...便利なものは仕方ないでしょ?デッキから『レッドアイズ・トランスマイグレーション』を手札に」

凛「儀式魔法が加わったってことは...!」

真姫「そう。察しが良くなくても分かるわね。『レッドアイズ・トランスマイグレーション』、発動!」


凛「さっきのロード・オブ・ザ・レッドの本来の儀式魔法だよね?生贄ならフィールドにたくさんいるけど...」

真姫「誰がそんな、非効率なことすると思う?このカードは墓地の『レッドアイズ』1体を必要な生贄とすることができる」

真姫「そう簡単に倒せると思ったら大間違いよ?『ロード・オブ・ザ・レッド』、降臨!」

凛「また出たにゃぁ...!」

真姫「そして、私の墓地から『1体のみ』モンスターが除外されたから『星邪の神喰』の効果で種族の異なるモンスター、『カーボネドン』を墓地に送るわ」

穂乃果「なるほど!そのためのカードなんだね!」

真姫「当たり。この真姫ちゃんが払いっぱなしの愚かな消費者だと思わないことよ。バトル、『ソニックバード』、ダイレクトアタック!」

凛「まだ空中歩行をする時機でなないにゃ!『速攻のかかし』を捨てて効果発動!バトルフェイズを終了する!」

凛「真姫ちゃんの広いお庭でデュエルできるんだもん。すぐに終わっちゃつまんないよね」

真姫「逆にそれくらいしてもらわないとわざわざ

真姫「メイン2、墓地の『カーボネドン』を除外し、デッキから『真紅眼の黒竜』を守備表示」

真姫「レベル7の『黒竜』2体でオーバーレイ!黒鉄の鎧纏い、再び戦場に舞い戻れ!エクシーズ召喚!ランク7『真紅眼の鋼炎竜』!」

真姫「(モンスターとマジック、トラップはそれぞれ1ターンに1枚ずつしか破壊できない)」

真姫「(なるほど。テキストに目を通しただけで察したのね。サイクロンと思われる伏せカードがない内にペンデュラムを2枚発動しておく)」

真姫「(それなら、私がするべきは...)1枚伏せてターンエンド」
手札0 ロード ソニックバード 鋼炎竜 神喰
伏せ1

真姫「いきなりペンデュラムを2枚セットするなんて元気な馬鹿かと思ってたけど、それなりに考えてたのね」

T4 凛

凛「本当にうっかりさんだっただけだよー凛のターン!」

うーん、にこちゃんだったらカッコ良く相手リリース!ってしてるところなんだろうけどなぁ。
凛はちょっとバラエティ性がないけど...

凛「速攻魔法、『月の書』!『ロード・オブ・ザ・レッド』にはしばらく眠っていてもらうにゃ!」

真姫「寝相は悪い方よ?あんたのフィールドに残った『ライズベルト』を蹴飛ばしてしまうわ。さらに」

真姫「『鋼炎竜』の効果で500のダメージが入るわ。この財布のほつれが後々あなたを破産に追い込むわよ」

凛LP7500

凛「痒みが走る程度のダメージ、凛にとっては大したことないにゃ。でも...」

凛「ぐぬぬぅペンデュラムデビューはお預けになる、けど...『おろかな埋葬』でデッキから『ブンボーグ002』を墓地に送るよ」

LP7000

凛「そして『ブンボーグ004』を召喚!」

004 A500

真姫「ねえ、005のレベルっていくつだっけ?物凄く嫌な予感がするんだけど」


凛「バトルフェイズ!『004』でおねんね中の『ロード』に攻撃!カラフルペンシル!」

凛「この瞬間『004』の効果発動にゃ!デッキから『ブンボーグ005』を墓地に送り、そのレベル×500、攻撃を上げる!『005』のレベルは5!カラフルボイス!」

004 A3000
凛LP6500

凛「そして!バトルで相手モンスターを破壊した時、墓地からレベルの異なる『ブンボーグ』を2体、守備表示で特殊召喚できる!」

凛「お帰りなさいにゃ『002』、『005』!」

凛LP6000

凛「『002』、『005』の順に効果を発動するよ!真姫ちゃんの伏せカードを破壊し、デッキから『ブンボーグ』カード、『003』を手札に加える!ブンボーグユニットセブン!」

凛LP5000

真姫「ほら、目に見える消耗になってきたわ。しかも500のライフは払い損よ。トラップ発動、『強欲な瓶』。1ドローね」

凛「瓶?」

真姫「あんたがロードに子守唄を歌ったから失敗に終わったけど生きてたら1枚引けて、除去もできるからね」

凛「何度蘇ろうとカラフルブンボーグ軍団が打ち倒すにゃ!凛はこれでターンエンド。あ、『002』は自身以外の機械族の攻守を500上げる効果があるにゃ」
手札1(003) 004 005(守備) 002(守備)

凛「真姫ちゃん!そんなちょこちょこしたのじゃなくて1度、ただ1度の隙が大きな損害になるんだよ!



T5 真姫
真姫「たった1度の隙、か...」

真姫「そっくりそのまま、凛に返してあげるわね?」

真姫「ドロー。『伝説の黒石』を召喚。リリースしてデッキから『真紅眼の黒炎竜』を特殊召喚するわ」

凛「何か黒竜がいっぱいフィールドに出てたから懐かしいにゃ」

真姫「このデッキだと黒竜の方が活躍するからね。でもその前にまずは生き残ったこの子を有効活用しないと。墓地の闇属性、『伝説の黒石』を除外」

真姫「『輝白竜ワイバースター』を特殊召喚」

真姫「『神喰』の効果で異なる属性の『カーボネドン』を墓地に送るわ」

真姫「レベル4の『ソニックバード』と『ワイバースター』でオーバーレイ、エクシーズ召喚!」

真姫「癒しの風よ、世界を満たせ!ランク4『ダイガスタ・エメラル』!」

真姫「確か花陽が好んで使っていたモンスターね。『エメラル』の効果発動!ORUを1つ使い、墓地から効果を持たないモンスターを特殊召喚する」

真姫「『ガードオブフレムベル』、復活!」

穂乃果「墓地には黒竜も黒炎竜もいないからそれしか選択肢はないけど...」

真姫「穂乃果?ステータスこそ違えど、沢渡君と雪穂ちゃんものデュエルでも見たでしょう?チューナーが横に並んでいるところ」

凛「真姫ちゃん、儀式やエクシーズはともかくシンクロもしてくるにゃ...?」

真姫「そうよ。比較的素材は揃えやすいからね。レベル7『真紅眼の黒竜』にレベル1の『ガードオブフレムベル』をチューニング」

真姫「不屈の魂、共鳴する時黒き竜は崩れながらも咆哮する、シンクロ召喚!レベル8『スクラップ・ドラゴン』!」

穂乃果「雪穂のエース!あんまりいい思い出がないなぁ」

真姫「仕方ないとはいえ500の積み重ねを軽視したこと」

真姫「私のエースに気を取られモンスターをたくさん残してくれたこと」

真姫「やっぱり大したことないところに勝利への切符は転がっているものね」



真姫「『スクラップ・ドラゴン』の効果発動。私の『鋼炎竜』と凛の『004』を破壊するわ」

穂乃果「あれ?鋼炎竜はORUを持っている限り効果では破壊されないから...」

真姫「別にどちらか一方を破壊できないからってこのカードの効果が不発になるわけじゃないわ。こういう使い方、大事よ?」

凛「うにゃぁー」

真姫「凛のブンボーグがムクムクと膨れ上がるパイだとしたら」

真姫「私の真紅眼は活力鍋、ね。そしてさっきのシンクロで墓地に通常モンスター...として扱うカードが落ちた」

真姫「『鋼炎竜』はORUを1つ使い眠っている『黒炎竜』の魂を呼び戻すことができる。真の力は発揮できないけど」

真姫「焼き切ってリアルソリッドビジョンの斬れ味を見るのには申し分ないわ」

凛「真姫ちゃん、手段と目的が入れ替わってない...?」

真姫「バトルフェイズ、『エメラル』で『005』を、『黒炎竜』で『002』を攻撃」

真姫「凛の手札は003、墓地にも攻撃を防げるカードは存在しない、『鋼炎竜』、『スクラップ・ドラゴン』でダイレクトアタック!黒炎銀弾!」

凛「ぎにゃぁぁぁぁ!!」

LP0

おおっ!本当に空を飛んでる!
そして!

凛「と、とと...」

穂乃果「着地したぁぁ!」

真姫「流れるような動作ね。5600程度のダメージとはいえ凛の身体能力には驚かされるばかりだわ」

凛「程度って何?凛そーとーびっくりして死ぬかと思ったんだよ!?」



真姫「その割にはピンピンしてるけど?」

穂乃果「凛ちゃんって軽やかなだけじゃなくてタフだもんね」

凛「褒めても何も出ないにゃ~、そもそも凛、負けちゃったし」

真姫「負けた、ねえ」

穂乃果「...」

ああ、そっか。いくら朝の運動(?)のためのデュエルとは言っても。

真姫「ロードを2度破壊してからの大量展開で一矢報いようとしたのにも関わらず、私からライフを1ポイントも削れず、敗北」

穂乃果「...真姫ちゃん?」

凛「あはは、真姫ちゃんは手厳しいな」

真姫「ダンスや歌の練習...お料理一緒よ。大失敗も大成功も本当に肝心なのは終わってからどうするか、後味よ」

真姫「だから凛、今日負けて飛んで行った時に悔しいって気持ちもそのまま飛ばしてしまって」

真姫「10回でも、20回でも繰り返し挑みなさい?」

凛「真姫ちゃん...」



穂乃果「」ぐぎゅるるるぅ~~

真姫「...何?今の下品なお腹の音は」

凛「真姫ちゃん、お腹空いたの?」

真姫「バカ言いなさい。
...穂乃果の燃費が知りたいわ、切実に」

穂乃果「なんで気づくのさー!」

真姫「まず顔にハラペコですって書いてあったもの」

穂乃果「むー、ポーカーフェイスの練習だー!」

凛「あんまり関係ないと思うけどなー」

真姫「(そう、何回でも挑戦すればいい。)」

真姫「(本当に大事な、一度きりしかない時のために)」

真姫「(あーもぅ。昨日のテンションを引っ張ってどうするのよ!)」

真姫「...穂乃果のせいだ」

穂乃果「?穂乃果に用事?」

真姫「ちゃんと顔を洗って歯を磨いたかって聞こうと思ったの。あなたそういうことよく忘れそうだから」

穂乃果「そうなの?今朝はやったよ!」

真姫「そう、良い子ね」 ナデナデ

凛「まま、真姫ちゃん?どうしたの?」

真姫「き、急に撫でたくなったのよ、悪い!?」


【後日 μ's部室部室】

凛「てことがあったんだにゃー」

希「穂乃果ちゃんが絡むと皆テンションがおかしなことになるなぁ」

海未「穂乃果、と言うより元からそうなのでは?と思ってしまう今日この頃です」

希「それ、海未ちゃんも入っとるんやで?」

海未「私はっ...否定はできません。一昨日の希の家でのお泊まりも正直、羨ましかったです」

希「やろ?」

凛「そこまで聞いてないと思うんだけど...」

海未「っはっ!?これはいけません。希の誘導尋問に乗ってしまうとは」

希「海未ちゃんの弓を射っている様子、見たことないけどこの分やと相当苦労してるんと違う?」

海未「弓を構えている時は煩悩は消えてなくなるんです!っ!いいことを思いつきましたよ、希ぃ」

海未「置きっ放しでしたかね...ちょっと、取りに行ってきます」

凛「ふへぇ。我を忘れた競走馬だにゃ」

希「符号だけ間違えた数式にも見えるけどな」


海未「こんな簡単なことも思いつかなかったとは、私もまだまだ修行が足りません」

凛「う、海未ちゃん?ここに的はないよー?」

海未「安心して下さい。私は的と穂乃果のハート以外を射抜く矢は持ち合わせていないのです」

海未「要は、形から入る。師匠の技を盗め、とはよく言ったものです。さあ希、私の心を乱してみなさい!」

希「面白い、その勝負受けて進ぜよう、ではでは...?」 ピピピ

希ちゃんスマホをいじり始めたにゃ。凛達をわしわしする『魔』を感じる指遣いで...

『私の、新技です』

『ラブアローォブラスタァァー!』

海未「『決まったぁぁぁぁ!!』??!?」

希「はい、詰みやね」


海未「うっうぅ、どこから漏れたのですかぁ?」

希「希パワー、信じてもらえたかな?」

凛「μ'sの影の支配者...!」

凛の例えは多分言い過ぎじゃない。
背中に薄ら寒いものが走るにゃ...!

希「希パワーが正しければ次にこのドアを潜るのは穂乃果ちゃんと真姫ちゃんやね」

海未「分かるのですかっ?!」

凛「分かるも何も今日来るって連絡してたはずにゃ...」

今日は練習がない日だから部室に来る、来ないは自由なんだ。
比較的集合率はいいよ。

希「じゃあウチらはずらかってみよか?」

凛「今からは遅い気がするにゃー。掃除用具入れも希ちゃんを入れられるかどうかで...」

希「聞き捨てならんことが聞こえたな。ふふ、冗談よ」

海未「ですよね。ずらかるなら予めビデオカメラを仕込んでからですものね」

希「そうそう、最低でも3箇所...」

希「あ」

凛「2人とも、何やってるんだにゃ...」

希「だってしょうがないやろ?」 チラッ

海未「(私に振るのですか?希ぃ)気になる人のことなのですから」



凛「やり過ぎだと疑われるよ...」

希「でも、分かるやろ?」

凛「うん...うん?」

海未「凛にも思うところが確実にあるはずですよ」

海未「誰、とは言いませんが」

海未「できることなら目を離したくない。そう思う、いずれそう思うことになる人がいるでしょう」

希「凛ちゃんの歌っとる歌、そういう気持ちがミルフィーユカツに負けんくらい伝わってくるからなぁ」

凛「......」

そっか。見通されてるんだな。
かよちん?真姫ちゃん?
...穂乃果ちゃん?

凛「盗聴、盗撮を正当化する理由にはなり得ないと思うにゃ」

よくは分からないけど学校で傍聴をしてる真姫ちゃんといい、この2人といい
学校の警備体制を検討し直す必要があると思うにゃ。早急に。

希「ですよね~」

海未「ですが後半だけ切り抜けば」

凛「少なくとも詐欺師に引っかかる魂じゃないだろうけどさ」

凛「それにしてもちょっと遅くないかにゃ?」


【LDS廊下】

真姫「穂乃果、待っててくれたのね」

穂乃果「うん!1個だけ不満があるとしたら、遅いことかな?」

真姫「ごめんなさい。用事があったの」

穂乃果「でも、待ってる間踊ってたから時間を無駄にはしてないよ!」

真姫「廊下で踊るって...迷惑になるでしょ」

穂乃果「人だかりはできてたよ。トランペットが聞こえなくなったから歌ってもみたよ」

真姫「思いっきり練習の邪魔してるじゃない」

穂乃果「終わった後、多分そのトランペットの人が来て、今度私の伴奏に合わせて踊ってみて、だって!」

真姫「蛇使いと蛇ね...」

穂乃果「猛獣と猛獣使いって言ってよ!」

真姫「それでいいんだ...」

真姫「待たせた私も悪いけど、これからは暇を持て余した時にとりあえず踊るのはやめてね」

穂乃果「歌うのは?」

真姫「時と場合......
はーっ。穂乃果の方が先輩なのに何で私が注意する側なのよ」

穂乃果「ああ、そっか!年齢的には真姫ちゃんは穂乃果の妹さんなんだね~。穂乃果の方が妹っぽいのに」

真姫「はぁっ?妹?馬鹿言わないで、何その妄想、イミワカンナイ!」

穂乃果「妄想?いやぁ、穂乃果にはお姉ちゃんがいなかったから」

穂乃果「もしいたらこんな感じなのかなぁ?って」



真姫「あんたには私なんかよりよっぽどしっかりした妹の雪穂ちゃんがいるじゃない」

穂乃果「雪穂はさー、うるさいんだよぉ。あまり人のこと言えないくせにさ、お母さんが増えたみたい!」

真姫「(本気でうるさい、なんて思ってるはず無いでしょうけど)」

真姫「(パパがこの前、面白い話をしてくれたわね。いわく、妹を持つものは理想の妹をイメージできない、だったっけ?)」

真姫「まさにそれね」

穂乃果「どれ?」

真姫「これ」

ポケットから取り出したのはいつも真姫ちゃんが部室で新曲のメロディを流す時に使うmp4プレーヤー。にこちゃんによると最新式のさらにお高い一品だそうで、
穂乃果にはこれとスマートフォンのどこが違うのかさっぱり分からないな。もしかしてプレーヤーの方が性能いいんじゃないの?

真姫「新曲なの」

穂乃果「真姫ちゃんってもしかして双子?」

真姫「んっふ。3人目もいるかもね?」

真姫「(私、演劇部でもかけ持ってみようかしら?昨日のおかげでそっちの才能も開花したみたい)」

穂乃果「やっぱり!?ずっと前から不思議だったんだよー!」

穂乃果「真姫ちゃんの作曲ペース、人知を超えてるもん!」


穂乃果「本気で信じてました」

真姫「そこまで早い?」

穂乃果「はやいよ!一つの脳みそじゃ実現できないよ!実は真姫ちゃん脳みそを3つくらいにする手術受けてない?1人で3人を相手にデュエルできたりしない!?」

真姫「穂乃果、それは土俵が違うわ」

真姫「私は双子でも三つ子でもないし脳みそを増やすゲテモノな外科手術を受けたこともない」

真姫「変な漫画の見過ぎよ」

真姫「ストックが、結構あるのよね」

穂乃果「海未ちゃんみたいに昔ノートにいっぱい書いてたの?」

真姫「全くそうだから怖いわ...穂乃果とは違って誰にも迷惑かけない、暇の潰し方ね」

真姫「もちろん、その時のをそのまま使ってるわけじゃないし、作りかけのものを見返して完成させるのも多々ある」

真姫「今回は後者なの」

真姫「聴いてくれるかしら?」

文化祭が近づいてから、増えたよね?こういう機会。ずっと情報公開しない映画の役者さんみたい。

穂乃果「いいよ?真姫ちゃん、でもね」

穂乃果「廊下で立って音楽プレーヤーを聴くのも、迷惑じゃないかな」

真姫「...屁理屈」

【第3音楽室】

真姫「穂乃果も悪い娘よね」

穂乃果「悪戯っ子だって言われるよ」

真姫「部室に来る前に、2人きりで密会、なんて」

穂乃果「みっかい!?それは芸能人のスキャンダルで使う高度なワードだよ!」

真姫「音楽室では静かに」

穂乃果「できないよ!」

真姫「聞き分けのない妹ね」

穂乃果「もうどこから突っ込んでいいかわからないよ」

真姫「もちろん、長居はしないつもりよ?ロマンがなくなるからね」

真姫「やることは前半は昨日と一緒。この曲の感想を聴かせて欲しい」

穂乃果「待って。プレーヤーあるのに?」

真姫「ん...正確には私が奏でるこの音楽、についての感想かしら」

穂乃果「だったらみんなに聴いてもらおうよ!昨日のだって次、全員集まった時話そうって決めたじゃない!」

真姫「それはダメ」

穂乃果「えー!?真姫ちゃんは待たされる気持ちが分かんないの?」

真姫「分かるわよ?ずっと待ち望んでたんだから。『私』の曲を1番最初に聴かせたいと思う人を」


穂乃果「真姫ちゃん、またからか...」

言い終わるのを待たずにピアノを弾き始めた。
あまりにも自然な様に穂乃果がこの場にいないかのように...ううん。
もしかして...そういうこと?また、断言はしていないっていう余地を残したのはそういうこと?

真姫「はい、終了」

真姫「どうだった?」

穂乃果「真姫ちゃん...」

穂乃果「真姫ちゃんは穂乃果のこと、どう思ってるの?」

真姫「んなっ...脈絡なさすぎ!」


真姫「(どうせこの前の仕返しとか言うんでしょ?さてどういう風にあしらってやるか...)」

穂乃果「空想を飛ばしすぎないで聞いてね?」

穂乃果「最近、真姫ちゃんと2人でいることが多いじゃん?」

穂乃果「だから気になった、というか...」

真姫「昨日は凛と一緒だったじゃない」

穂乃果「大体、2人きりだったじゃん!穂乃果気になるよ」

真姫「(これはドッキリとかじゃなさそうね。昨日あんなことがあったばかりなのよ。いくら穂乃果でも時期を空けずにするほど無能ではないはず)」

真姫「(あれ?だとしたら...)」

真姫「(もしかして、聞かれてた!?)」

真姫「~!!」

穂乃果「また急に弾きだした!自動演奏真姫ちゃんだ!」



真姫「で、どうなのよ。感想は?」

穂乃果「真姫ちゃん...そんな催促するものじゃないよ」

真姫「16回もリピートしたのよ?もうプレーヤーで妥協しようと何度思ったことか」

口と表情が噛み合ってなかったのは内緒だね。

真姫「さあ、どうなの?」

穂乃果「うぅ...」

穂乃果「分かんないよー!」

......

真姫「呆れた」

穂乃果「呆れないで」

真姫「いいえ、呆れた」

穂乃果「ホントに思いつかなかったんだよ!」

穂乃果「だってさ...」

穂乃果「人の曲と思えないんだよ」

真姫「少なくとも作曲者は西木野真姫ただ一人よ」

穂乃果「そう、そこまではね」

穂乃果「穂乃果にその曲、任せてみない?」

真姫「(穂乃果に双子の妹なんていたかしら)」


真姫「作曲、編曲は絶望的ね」

穂乃果「作詞ならできる」

穂乃果「凛ちゃんがBeat in Angelを書いたみたいに穂乃果にだって出来るはず」

穂乃果「何て言えばいいのかな」

穂乃果「多分、真姫ちゃん以外だったら恥ずかしくて絶対、ムリ」

穂乃果「ほら!1度くらいそういう経験してみたいし!」

穂乃果「ダメ、かな?」

真姫「呆れた」

穂乃果「3度目っ!」

真姫「(あんたは隠す気も全くないんじゃない)」

真姫「それがデフォルトの穂乃果だから文字通りに失望してはいない」

真姫「呆れたのはむしろ、私に対してかしらね」

穂乃果「?」

真姫「威勢良くかって出たからには責任はとってもらうわよ?はい、音源」

穂乃果「え?もうCDに焼いてたの?」

真姫「何回目かに弾く時に録音したの、気づかなかった?」

穂乃果「いいえ、全く...」

真姫「そのCDが壊れるくらい全身に叩き込んで私にピッタリの歌詞を書いてみなさい」

穂乃果「...うん!」

真姫「じゃ、丁度いいし、そろそろ部室に向かいましょうか」


凛「(こそこそする必要なんて無かったのにゃ)」

凛「真姫ちゃーん!穂乃果ちゃーん!」

真姫「凛、迎えに来てくれたの?」

凛「うん!海未ちゃんが痺れを切らして、いい加減様子見て来なさいって。向かう途中に2人がいたの」

穂乃果「ごめんねー、心配かけちゃって」

凛「しっかり者の真姫ちゃんがついてるからって希ちゃんは全面信頼してたけどね。でもちゃんと謝りなよ?」

穂乃果「はーい」

真姫「今回は私にも落ち度があるわね...」

凛「(やがてふたりきりになりたい)」

凛「(良かったね、叶って)」

フラグが蓄積された!

本日はここまで!
まず、お詫びを2つ...
デュエルパートが短すぎたこと、
読み返してみたらこの2人よく音楽室にいるってこと。どうしても音楽以外から発展させづらい...
最後に予定していたより凛ちゃんの出番が減ったこと...言い訳を させてもらうなら真姫ちゃんはフラグがリーチかかっているわけですし...
あ、3つでした。

>>449
当店は逆風を利用して焼き加減を調節する独自の技術を 導入しております(特許取得済)
>>452
2分の1とはいえ宣言通りの結果を出すとはあなたは天才です!
>>453
こんなにめんこい子達ばかりなのです。ただデュエルするだけじゃつまらないでしょう!
という考えで会話も多めですが、皆さん楽しんでいただけているでしょうか
>>455
更新速度がマチマチで不備が多々あるssですが例えラブライブが終わろうと本作は完結まで突っ走っていく所存ですので生暖かい目で見守ってくれるなら嬉しいです。

聞いてくれよトッパ。今回のデュエル作ってて分かったが真紅眼の影霊依はデッキによってはそのままゲームエンドもあり得るカードだよな...

では、また。劇場版を観て、>>1はゴーグル遊矢そのものです

乙です

>>460
墓地除外だろうが合計Lv8以上にする必要があるぞ

おつおつ
会話多いのは普通に嬉しい

待っている方がいたら本当に申し訳ありません。時間がなかったもので...
19日に更新します

了解

お久しぶりです。


【同日 放課後】 花陽 サイド

花陽「ごめんね、にこちゃん。花陽の用事につき合わせちゃって」

今日が練習の日じゃなくて幸いだったよ。

にこ「どうってことないわ。にこも丁度ここに用事があったから」

花陽「...そうだけど」

にこ「気にするんじゃないわよ。さ、はやく買い物をすませちゃいましょ」

【スーパー】

にこ「...お母さんが腰を痛めた、ね。
当たり前のことしか言えないけど、大変ね」

花陽「病院で診てもらったの。そこまで深刻な怪我じゃないと言われたそうだけど急だった分、大事をとって1、2日は安静にしておくって」

にこ「それがいいわ。主婦の無理が祟ると一家が回らなくなるもの」

花陽「だからご飯は花陽が作るんだ」

にこ「花陽って料理できたんだ。何作るの?」


花陽「お母さん、豚肉料理が大好きなんだ」

にこ「豚肉ね。牛肉ほど高価じゃないし実はビタミンも含まれている。家庭に優しい食材と言えるわ」

花陽「そうなんだぁ。にこちゃんはよくお料理するの?」

にこ「にこ?ま、しなくはないわね」

花陽「じゃあにこちゃんも花陽と同じでお夕飯の買い出しかな?」

にこ「...みたいなものね」

花陽「広いな~お母さんはこんなところでよく手早く買い物ができるなあ」

にこ「主婦はその道のプロだから。感謝の気持ちはちゃんと伝えなさいよ」

花陽「そうだね。今年のお母さんの誕生日は今までで一番のものにしよっと」

にこ「...で?いつまで同じ場所を彷徨い続けるの?いい加減マップは埋めれたでしょうに」

花陽「気づいてたの?」

にこ「...不覚ながら最初の2回は気がつかなかったわ。最近来てなかったもの」

にこ「そろそろマップを拡張するわよ。目的地はまだ表示されてないんだから」


【お肉コーナー】

花陽「にこちゃんはお肉、買わないの?」

にこ「肉は余ってるの。野菜とか細々したのが品薄になってきたから」

花陽「そっか。じゃあすぐに済ませてくるね」

にこ「...」

にこ「にこに気を遣って目利きを疎かにする位ならとことんにこを使いなさい」

にこ「宇宙ナンバーワンアイドルは主婦の味方でもあるのよ」

にこ「まずは当然、ツヤがあるもの。灰色つわぽいピンクね」

花陽「灰色がかってるのが新鮮か..逆だと思ってたよ」

にこ「重なっている部位が黒ずんでいるのも新鮮な証拠」

花陽「腐ってるかと」

にこ「畜産担当と豚肉とお母さんが泣くわよ?赤い部分と脂肪面の境界がはっきりしてるもの。何事もメリハリがあるのが好まれるのね」

にこ「最後に、切り口が綺麗なものを選ぶこと。食べきってしまうに越したことはないけどね。今回はほとんど使い切りだからいいけど以後、気をつけること」

花陽「...勉強になります」

にこ「後ろの方からとるのもにこが実践してる基本ね、ただあまり触りすぎないこと。立ち読みなんかとは達が違うんだから」

花陽「...よし!にこちゃん、どうかな?」

にこ「むむ...にこには遠く及ばないけど合格ね。これからも精進しなさい」

花陽「免許皆伝はそうそうもらえなさそうだね...」


にこ「言う程時間はかからなかったわね。にこってば効率的!」

にこ「...っと、花陽、ちょっとストップ」

花陽「?ここは...お菓子コーナーだね」

にこ「ちょっと見てっていい?図々しくて悪いけど」

花陽「教えてもらったんだもん。花陽、あまりお菓子コーナーには寄らないしこのチャンスに入ってみる」

【お菓子コーナー】

花陽「お菓子って何でこんなにたくさん出してるのにネタが尽きないんだろう?」

にこ「きっとこの世界から子どもが消えてなくならない限り、無限に増え続けるわよ」

にこ「子どもの発想ってそれこそ無限大だから追いつこうと思ったら勝手に増えていく。
のよ」

にこ「真姫ちゃんもたまに子どものどーでもいい鼻歌のワンフレーズにインスピレーションを受けたりするみたいだし」

にこ「...で、今度は突っ立ってるだけ?花陽も何か買ったら?」

花陽「お菓子、って言ってもなあ。花陽、おにぎりせんべいも中々食べないからよく分からなくて...」

にこ「花陽はおやつにおにぎりを持ってくるんだっけ?腹持ちが良いのはおにぎりだけど」

にこ「お菓子は細かいこと考えずに食べられるからいいのよ。甘いものってね。心が明るくなるでしょ。それだけで十分」

にこ「それだけで元気になれる。お母さんのお土産に買っていけば?たまにはいいわよ」

花陽「心が、明るく...じゃあ」 ヒョイ

花陽「これ、どうかな?」

にこ「マーブルチョコ。見た目も味もポップ。お見舞いの品にはうってつけね」


にこ「にこ個人による圧倒的得票差でお菓子ランキング1位に入っている逸品だわ」

にこ「...にこも選び終わったわよ」

花陽「わあ!こんなにたくさん」

花陽と話している間ずっと動き回っていたのはこの為だったんだね。

にこ「これだけあれば1ヶ月は補給無しでやっていけそうね」

花陽「買える時に一気にまとめ買いしておくんだね」

にこ「そ。何度も行き来するのは疲れるでしょ?」

花陽「うん。でもそう考えたとしても大変や量...にこちゃん、は1人で食べないよね?」

にこ「今のにこのプロポーションを見れば火を見るよりファイヤーなことよ」

花陽「じゃあ、弟さんか妹さん?」

にこ「...そうね。好きなんだから、ね。たくさん買っておかないと」

にこ「キャンディは私のお菓子ランキング2位だけど一際美味しそうに食べてたわ」

花陽「キャンディ、かあ。ちょっと苦い思い出があるかな」

にこ「甘いのに?」

甘々だからこそ苦さが強調されている、だけれどね。


花陽「小さい頃、よく分からないで思いっきりかじって、歯を痛めちゃってね。あれからずっと食べれないの」

にこ「あー、あるあるね。食べ物って味覚より食べた時の思い出の方が印象が強いこと」

にこ「食わず嫌いっては言わないのかしら。勿体無いな、とは思う」

花陽「うーん、でもなあ。マーブルチョコは食べられそうなんだけど」

にこ「同じ豆でも大豆はいけてグリーンピースは無理、みたいなものね。にこも無理強いはしないわ」

にこ「これで、にこの用事は終わり。花陽は?」

花陽「おかげさまで完了です」


【レジ】

花陽「ピャァァ。混んでるよお」

にこ「夕ご飯前の買い物時間だからね。グッズ販売と同じと思って諦めなさい。でも混んでる中でいかに戦うか、が一流かそれ以下かを決める」

にこ「...即断即決DA!7番レジに並ぶわよ!」

花陽「?8番と4番の方が空いてるよ?」

にこ「よーく、見なさい。7番の方が1人あたりの量も少ないし手際が良い。7番に決まりよ」

花陽「にこちゃん、視野が広いね」

にこ「目標は周囲を俯瞰できるようになること...!」

にこ「にこってば何たる失態を...」

花陽「どうしたの?にこちゃん。何か買い忘れ?それなら花陽が...」

にこ「マイバック...忘れた!」



花陽「にこちゃんは地球に優しいんだね」

にこ「もちろんにこは地球にも愛されるアイドルよ。本音を言うとビニール代が抑えられるから、なんだけどね。チリも積もればマウンテンよ」

にこ「それに私、家庭科の時間でマイバックを作ったばっかりなのよ。初めての仕事場だと思ってたのにね」

花陽「にこちゃんのマイバック、見てみたかったなあ」

にこ「きらっきらの装飾、を期待しているならお門違い。一応ピンクの生地を使ってにこらしさを出しては見たわ」

花陽「マイバックはビニール袋より頑丈だもんね。今もにこちゃんの袋、破れちゃいそう」

にこ「入れ方次第で幾分かごまかせるから大丈夫。花陽、重かったら持つわよ?」

花陽「ううん、豚肉とお菓子だけだから」

にこ「スーパーで買った分だけ見たら軽いでしょうけどカバン、重そうだったから」

花陽「...にこちゃん、ありがとう。でも大丈夫だよ」

にこ「ならいいわ。アンタは誰かさん達とは違って無理するタイプじゃないから」

花陽「そ、そうかな?」

にこ「μ'sの中では、ね。他がどの程度かはわからないけどアンタのダレカタスケテーは悪いことばかりじゃない」

花陽「褒められてるのかな、それ」

にこ「弱さを見せられるのも強さよ」

花陽「甘くて苦い、みたいだね」

にこ「ものも考えようよ」

花陽「何事もポジティブに考えられるにこちゃんが羨ましいよ」

にこ「にこなんかより穂乃果の方が数段上よ。真似するなら穂乃果を...ん?あそこのちっちゃいの、あの家の子じゃないわね」

花陽「うん、そこは花陽の家だね。...どうしたんだろう?そわそわして...」

にこ「花陽、こういう時何をするべきか賢いアンタならすぐ分かるわよね?」


にこ「にっこにっこにー!あなたのハートにラブにこっ!どうしたのかな~?」

??「...う...」

にこ「あぁごめんね~。急でびっくりしちゃった?にこにーは夢見る子どもの味方、宇宙ナンバーワンアイドル...」

??「...うー...」

??「...そんな命令、聞いたことない...」

通じてない、みたいだね。

......

にこ「同じ言葉を喋ってるのよねぇ!?」小声

花陽「少なくとも方言じゃないと思うよ。にこちゃんはいきなり流れを作ろうとしたのがダメだったんじゃないかな」小声

にこ「いつ以来かしらね...にこにこにーが通用しないのは...」

にこ「花陽、GO」

花陽「うぇぇ?私?小さい子の相手はしたことないけど」

にこ「押してダメなら引いてみるのよ」



花陽「びっくりしちゃったかな?でも、私もあのお姉さんも君の味方だよ」

にこ「(にこのを見た後とはいえごく自然な動作で腰を折り、いつもの3倍柔らかい声で話しかける。見込んだ通りね)」

??「...?」

花陽「だから、ちょっとでいいから話してほしいな。何か困ったことがあったら」

??「...命令?」

花陽「命令?...そうだね。命令」

にこ「(こんな穏やかな命令、にこ生まれてこのかた聞いたこともないわ)」

??「...兄様」

花陽「はぐれちゃったの?

??「...(コクン)」

花陽「そっか...それで...不安だったよね?もう5時で陽が暮れちゃうし...そうだ」

花陽「このお家、私のお家なんだ。よかったら、ここでお休みしていかない?」

??「...(コクン)」

にこ「(花陽は先生にも向いてそうね)」

花陽「あ、私は、花陽と言います。最初に話しかけてくれたお姉さんはにこちゃん」

零羅「...零羅」

零羅「...花陽さん、にこさん」

零羅「...覚えた」



にこ「うん...そうなの?りょーかい」

にこ「花陽、にこの方は時間ができたわ」

花陽「え?...無理を言ってもらった、とかじゃないよね?」

にこ「そんなことないわ。とにかく今はその子の疲れた体を休ませてあげれるよう尽くすだけよ」

花陽「そうだね。まずは...レイラ君、喉、渇いてない?」

零羅「...(コクン)」

花陽「うん、うん。何が飲みたい?」

零羅「...何でも」

花陽「じゃあ...レイラ君、乳酸菌は取ってる?」

零羅「...(フルフル)」

花陽「なら、カルピスだね。花陽、カルピスは白いから好きなんだ」

零羅「...?」

にこ「(ああ、なるほど)にこはお茶でいいわ」

花陽「はーい入れてくるねー」



パナママ「レイラ君、ね。どうぞ、ゆっくりしていってね。にこちゃんも」

にこ「初めまして。こういう形ですけどゆっくりさせて頂きます」

零羅「...大丈夫?」

パナママ「腰のことね。ありがとう、2日も休めば元気になるわ」

零羅「...よかった」

花陽「飲み物入ったよー。あれ?お母さん、歩き回ったらよくないよ」

パナママ「もう、花陽。大袈裟よ。ほらみんな、飲み物が緩くなっちゃう前に飲んじゃいましょう」

零羅「...(コクン)いただきます」

花陽「レイラ君、お母さんのこと心配してくれてたの?」

零羅「...(コクン)」

花陽「優しいね、レイラ君」

零羅「...兄様に人には優しくしなさいって言われたから」

花陽「良いお兄さんなんだね。だからこそレイラ君も暖かいんだね」

零羅「...あったかい?...カルピスは冷たい」

花陽「触って分かる温度じゃないよ。...これはね、心の温度」


零羅「...心の温度?」

花陽「うん。レイラ君はお兄さんから心の暖かさをしっかり受け取ったんだなって」

零羅「...うーん...」

にこ「分かりにくいんじゃないの?」

花陽「えへへ...ちょっと難しかったかな?」

にこ「そのうち理解できるようになるわ。ところでにこ、レイラのお兄さんについて知りたくなったな」

零羅「...兄様のこと?」

花陽「レイラ君の優しいお兄さんについて、花陽も教えてほしいな」

零羅「...兄様はすごく忙しい人」

花陽「歳が離れているお兄さんなのかな?」

零羅「...(コクン)」

零羅「舞網市がもっとデュエルで盛り上がるよう、がんばってる」

零羅「...兄様は、憧れ」



にこ「レイラは兄様を目指してるの?」

零羅「...うん」

にこ「頑張りなさいよ」

にこ「宇宙ナンバーワンアイドルのにこが応援してあげるんだから!」

零羅「...ありがとう」

花陽「あ、レイラ君、今、笑ったね」

零羅「...本当?」

にこ「本当よ。にこや花陽に負けないくらい、将来有望なにっこりだったわ」

零羅「...もっと、兄様のこと知ってほしいな」

花陽「うん。レイラ君の大好きなお兄さんのこと、どんどん話して?」

零羅「...うん。ボクの兄様、零児兄様はね」

花陽「ピャァァ!?」

零羅「...!?」

花陽「え、え?あの、赤羽社長の弟、だったのォ?」

にこ「(花陽が驚くのも分かるわ)」


花陽「ふぇ...花陽達はお兄さんに、零児さんにすごくお世話になってるんだ」

零羅「...お友達なの?」

にこ「友達ってわけじゃないけどね。LDS生はみんな、アイツに感謝しないといけないわ」

零羅「そっか...」

花陽「レイラ君?」

零羅「兄様、ボク以外の人に笑顔を見せない...」

にこ「(意外と見せ...あれを笑顔にカウントしだしたら世も末ね)」

零羅「...だから兄様が外で楽しそうにしてるのが見たい」

花陽「...」

花陽「多分、花陽だけではお兄さんを笑顔にすることはできない」

花陽「だから花陽『達』が精一杯、学校を守ってくれているお兄さんにありがとうって伝え続ける」

花陽「きっと、笑ってくれるよ。だってレイラ君が笑えたんだもん」

零羅「...分かったよ。あったかいってこと」



にこ「理解はやっ!」

零羅「...兄様も、花陽さんも、にこさんも、花陽さんの母様も、あったかい」

花陽「嬉しいな...そうだ!」

花陽「レイラ君、お腹はあんまり膨れないと思うけど、はい、マーブルチョコ。甘いお菓子は食べると心がもっと明るくなるよ」

零羅「...?」

花陽「もしかして、初めて食べる?」

零羅「...うん」

花陽「実は...花陽も食べたことないんだ。一緒だね」

零羅「...一緒」

にこ「お互い初体験ってことね。にこがせーのって音頭をとるからそれに合わせて同時に食べなさい」

零羅「...?」

にこ「そっちの方が刺激のスパイスが加わってより、印象に残る味になるもんよ」

零羅「...甘いものなのに?」

にこ「レイラ、甘辛風の料理って食べたことある?」

零羅「...うん。兄様が、本を読んで練習してる。...兄様、料理もできる」

にこ「(宇宙戦艦みたいな社長室で家庭的な本を読む。どこのコントよ)」

にこ「あれ、美味しいでしょ?同じ」

花陽「お母さんの得意料理でもあるんだよn

にこ「せーっ

花陽「んふぁっ!?」

にこ「かいは一つじゃない!」

にこ「...何でレイラが引っかからなくて、花陽が釣られてるのよ」

花陽「酷いよにこちゃん!フェイクを入れるなんて!」


零羅「...兄様が、世の中には騙される方が悪い時もあるって」

にこ「レイラの方が世界をよく知ってるのね。せーのっ」

零羅「(パクっ)」

花陽「ぅわあ!」 ポロ

花陽「おっと!間に合っ

にこ「てないわ!」 パシーン!

零羅「...花陽さん。...落ちた食べ物、だめ」

にこ「反面教師は必要悪よね」

花陽「いい?レイラ君...マネしちゃだめだよ、絶対。逆らっちゃいけない命令だからね」

零羅「う、うん...」

にこ「ところで、味はどうだったの?」

零羅「......何だっけ?」

にこ「忘れてたんかーい!」

花陽「スwパwイwス」



零羅「...甘くて、美味しい」

にこ「美味しいものに下手なアレンジなんて必要なかったのよ!」

零羅「にこさん...」

零羅「これが、寒い...」

花陽「レイラ君は理解が速いね~」

にこ「せんでいい!」

花陽「賢い子になれるよ~」

にこ「賢くなってもいい事ばかりじゃないわよ!ほら、花陽はさっさと夕食作りなさい!」

花陽「あ!忘れてた...」

パナママ「私は夕ご飯が遅くなるのは問題ないわ。花陽のお腹が空きすぎたっていうのなら早急に作らなくちゃいけないけどね」

零羅「...花陽さんは食いしん坊?」

花陽「違うよ!」

にこ「合ってるわよ!」

零羅「どっち...?」

パナママ「(せっかく仲良くなれたんだから、ね)」


零羅「...花陽さんと、にこさんはLDS生なんだよね」

にこ「そーよ。ついでに言うと私達は9にんで...マネージャーも入れて10人だったわね。あることをやっているわ。なんだか分かる?」

零羅「...」

零羅「...分かった」

花陽「では、答えをどうぞ」

にこ「...野球?」

花陽「もうすぐ第100回大会だね」

にこ「歴史あるよねーって違うわよ!180°!」

零羅「...サッカー?」

にこ「どうしてそうなる」

花陽「サッカーは足で、野球はバットを持った手でボールを使うから、じゃないかな?」

にこ「スポーツというセンは間違ってはいなかったわ。...答えを言うとスクールアイドルをしてるの」

零羅「...聞いたことない」

花陽「なら、これからどんどん知ってほしいな。私達、μ'sっていう名前で活動してるの」

零羅「...モチーフはギリシャの音楽の女神様だね」

花陽「...!すごーい!」

にこ「どうなってるの。この子の引き出し」

零羅「...スクールアイドル、μ's...」

にこ「興味、持った?」

零羅「うん」

にこ「ならμ'sジュニアにでも入ってみる?」



花陽「ジュニア!?μ'sは事務所化してたの!?」

にこ「零羅のスマイルには光るものを感じたわ。今からにこが次世代のμ'sとして磨きあげてあげるから」

零羅「......」

零羅「......難しい」

花陽「真剣に考えてたんだ...」

零羅「...クラス以外の集団に、入ったこと、ないから」

零羅「...クラスでもデュエル以外では、ほとんど話さない、から...」

花陽「いいと思うよ」

零羅「...?」

花陽「そうだよ!デュエルしよう。零羅君も、デュエルしたかつたんだよね?」

零羅「うん!...」

零羅君の笑顔に綺麗な花が咲いたよ!



零羅「うん...。ボクもしたいと思った」

やっぱり、花陽の予想通り。

零羅「あ、でも...」

零羅「...いつものデッキ、母様に預けてる」

にこ「他のデッキは持ってる?」

零羅「ある...けど、まだ使い始めたばかり」

デュエリストならいくつかデッキを持つことは珍しくない、けど。

花陽「花陽は零羅君がどんなデュエルをするか、見てみたいんだ」

花陽「良ければ、花陽をテストプレイヤー...花陽で練習してみない?」

零羅「...いいの?」

花陽「もちろんだよ」

零羅「...負けたら」

花陽「もう一度デッキを見つめ直してみよう」

零羅「...それで、いいの?」

昨日、凛ちゃんと電話した時と少し似ている。
残りの違う部分は...多分。

花陽「いいよ。花陽も実はね、ちょっと違う動き方をするデッキも試してみたいと思ったんだ」

零羅「...一緒」

花陽「そう、一緒。一緒なら安心するよね?」

にこ「決まりね。ソリッドビジョンを出すわけにはいかないからテーブルデュエルになるけどいい?」

花陽「たまにはこういう静かなデュエルもしてみたかったから」

にこ「じゃあ、互いのデッキをカット&シャッフルしなさい」


にこ「(想像通りだけど育ちがいいのね。子供とは思えない丁寧な手つきだわ)」

花陽「はい」

零羅「...どうぞ」

にこ「先攻、後攻はコイントスで決めるわ。このにこにーコインで

花陽「あー、ジャンケン強いね、レイラ君」

零羅「...兄様が勝負はスタートラインに立つ前から始まっているって」

零羅「先攻」

にこ「勝手に進めてんじゃないわよ」

花陽「ごめんね。にこちゃん、本当に聞こえてなくて...」

にこ「言い訳は後日物置きで聞くわ」

零羅「...寒いって面白いね」

これは、フォローになってるのかな?

零羅「ボク、今、兄様が言ったことのひとつが理解できた」

零羅「誰かは分からないけど金髪?の人を指差して『零羅、あれ程滑稽で強靭な精神を持った芸人はいないぞ』って褒めてたの」

にこ「へぇ」

にこ「レイラ、にこひとつ嘘をついてたわ」

零羅「...そうなの?」

にこ「にこと零児はよーく見知った仲よ。だから家に帰ったらこう伝えなさい」

にこ「『親愛なるにこにーがファイナルラブにこフラッシュを近いうちにプレゼントしてあげる』ってね」

零羅「.........うん」

にこ「話は以上。もう進めてしまったから戻さないわ。2人とも、ルールを守って楽しく?」

『デュエル!』

花陽LP8000
零羅LP8000


T1 零羅

零羅「ボクのターン。『アロマージ ージャスミン』を召喚」

零羅「...フィールド魔法『アロマガーデン』
を発動。このカードは癒しの庭園」

零羅「ボクのフィールドに『アロマ』モンスターが存在する時ライフを500回復できる」

零羅「次の花陽さんのターン終了時までボクのモンスターの攻守は500上がるよ」

零羅LP8500
ジャスミンA600

にこ「最近珍しいライフ回復テーマね」

雰囲気はレイラ君にピッタリだと思うけどなぁ。

零羅「『ジャスミン』はその香りに反応してカードを1枚ドローさせてくれる」

零羅「そして花陽さんよりライフが多いので同名カード以外の植物族をもう一度だけ召喚できる」

あれがキーカード、だね。攻撃力がとても低い代わりにちょっとずつアドバンテージを積み重ねていく。

零羅「『アロマージ ーカナンガ』を召喚」

カナンガA1400→1900

零羅「ボクの『アロマージ』はみんな、癒しの匂いに誘われて力を発揮する。『カナンガ』は花陽さんよりライフが多いとき、相手モンスターの攻守を500下げる」

零羅「...3枚カードを伏せて、ターンエンド」
手札0 ジャスミン カナンガ 伏せ3 アロマガーデン



T2 花陽

花陽「花陽のターン、ドローするね」

零羅「...ドローフェイズ終了時、永続トラップ『潤いの風』」

花陽「永続魔法、『ヒステリック・サイン』を発動」

零羅「ハーピィ...」

零羅「(...ちょっと、相性が悪い...)」

花陽「デッキから『万華鏡ー華麗なる分身』を手札に加えるよ」

にこ「(アロマージの回復時効果は強制効果。戻したら再利用。破壊したら3枚サーチ。にこなら投了を考える要因になるカードね)」

花陽「モンスターをセット」

にこ「(大方、ハーピストかしらね。意外と展開が鈍ることも多いデッキだし)」

花陽「速攻魔法『サイクロン』。『アロマガーデン』を破壊するね」

零羅「...リバースカードオープン、速攻魔法『ご隠居の猛毒薬』。1200ライフを回復する」

零羅LP9700

零羅「...『ジャスミン』、そして『カナンガ』の効果が発動」

花陽「待って!速攻魔法『ダブル・サイクロン』。『ヒステリック・サイン』と『潤いの風』を破壊」

零羅「...ライフを1000払って『潤いの風』の効果を発動。『アロマージ ーベルガモット』を手札に加える」

零羅「...これで最後、『宮廷のしきたり』」

花陽「...もうチェーンはしないよ」

零羅「...良かった」

にこ「(強制効果が混じっているもののチェーン7まで組まれるのはそうそう見ないわよ?えっと...?)」

にこ「レイラにプラスになったのは
・1200-1000=200のライフ回復
・ベルガモットをサーチ
・1枚ドロー
・サーチ源を守った
花陽は
・アロマガーデンというキーカードを破壊
・このターンの終わりに3枚サーチ
ね」

零羅LP9900

にこ「(そこまで1ターンで動くデッキだった?)」

にこ「(花陽は一杯食わされた、といったところね)」

花陽「2枚カードを伏せて花陽のターンは終了です」

花陽「エンドフェイズにデッキから『羽箒』、『チャネラー』、『ハーピスト』を手札に加えます」
手札4(万華鏡 羽箒 チャネラー ハーピスト)
裏守備 伏せ2

ライフはレイラ君の方が多いけど私は手札を、整えられ...あれ?

駄目だよ。今は悲しいデュエルじゃない。



T3 零羅

零羅「ボクのターン」

花陽「速攻魔法、『手札断殺』。互いのプレイヤーは2枚捨てて2枚ドローするよ」


零羅「...うん。僕はこの2枚」

ダンディライオン
ベルガモット

サーチしたばっかりのベルガモットを捨てた?そんなに良いカードを引いてるの?

花陽「花陽は『ハーピスト』と『チャネラー』の2枚かな」

にこ「(お互い、匂わせる手札コストね。)」

零羅「『ダンディライオン』の効果でトークンを2体召喚...」

零羅「『潤いの風』の効果発動...ライフを1000払ってデッキから『ジャスミン』を手札に加える」

零羅LP8900

花陽「そしてチェーンして、セットモンスターをリリースしトラップカード『風霊術ー「雅」』を発動」

零羅「九蛇孔雀...?」

にこ「あまり見ないカードね」

花陽「今回の花陽のデッキの新しい踊り子さんだよ」

花陽「まずは雅からだね。相手フィールドのカード1枚をデッキの一番下に戻すカードだよ。当然、『潤いの風』」

零羅「...2回だけしか使えなかった」

花陽「ハーピィだもん。仕方ないよね」

にこ「(でもまだハーピィ場に出てないわ)」

花陽「リリースされた『九蛇孔雀』はデッキからレベル4以下の風属性モンスターを手札に加える効果があるよ」

花陽「ステージを彩ってね。『音響戦士ピアーノ』を手札に」



花陽「そのトークン...どう使うのかな?」

零羅「...こうだよ。速攻魔法『緊急テレポート』デッキから『幽鬼うさぎ』を特殊召喚するよ」

にこ「にこみたいに可愛いカードよね~」

どこまでも楽しいやつだ...

零羅「...確かに、似てる」

にこ「どこ見て言ってるのかなぁ?レイラ君?」

零羅「ひっ...!れ、レベル1の『綿毛トークン』とレベル3の『カナンガ』にレベル3の『幽鬼うさぎ』をチューニング」

にこ「実はチューナーでもある、にこ同様、有能な子ね」

零羅「超常の力を埋め込まれし被験体、レベル7『サイコ・ヘルストランサー』」

ヘルストランサーA2400

零羅「2体目の『ジャスミン』を召喚。『サイコ・ヘルストランサー』の効果を発動」

零羅「このカードは墓地のサイキック1体を除外して1200ポイントのライフを僕にくれる...」

零羅LP10100

ライフが5桁を超えちゃったよぉ

零羅「...2体の『ジャスミン』の効果で2枚ドロー。よし、永続魔法『超栄養太陽』を発動」

零羅「ボクのフィールドの残った『綿毛トークン』をリリースしてデッキから『ローンファイアブロッサム』を特殊召喚」

にこ「どうして無制限に帰ってきたのかしらね」



零羅「『ローンファイアブロッサム』は...花火をあげてくれるんだ。リリースしてデッキから『アロマージ ーベルガモット』を特殊召喚」

ベルガモットA2400

零羅「...『ベルガモット』は植物族に貫通能力を与えるよ。...まだ終わらない」

花陽「すごいね、レイラ君。今、レイラ君のデッキは最高に満足してると思うよ」

にこ「(花陽の満足は見せたくないわねー。せっかくの良いイメージを壊したくないわ)」

零羅「レベル2の『ジャスミン』2体でオーバーレイネットワークを構築」

零羅「エクシーズ召喚、審判下す神の使い、『聖光の宣告者』」

聖光D1000

零羅「『聖光の宣告者』はORUを1つ使ってボクの墓地からモンスター1体を手札に戻し、その後手札を1枚デッキの一番下に戻す」

零羅「...ボクにデッキの声を聞かせて。『ジャスミン』を手札に戻す」

にこ「サーチカードをデッキバウンスしたのにワラワラと湧き出てくるんですけど...」

零羅「待たせちゃったかな、バトルフェイズ、『サイコ・ヘルストランサー』、『ベルガモット』の順番にダイレクトアタック」

花陽「うう、全部受けるよ」

花陽LP3200

零羅「2枚カードを伏せて、ターンエンド」
手札1(ジャスミン) ベルガモット 聖光
ヘルストランサー 伏せ2

零羅「えへへ...どうかな」

花陽「エンドフェイズに『ハーピィ・ダンサー』を手札に加えるよ」


T4 花陽

花陽「どう?って?」

花陽「楽しいよ。レイラ君、デッキにカードを戻されても平気だもん。強いし、いっぱい笑ってくれている」

零羅「...兄様が不測の事態にも平常心で対処しろ、といつも言うから」

花陽「...そっか。レイラ君はもう立派にお兄さんの思いを受け取っているのかもね」

零羅「...照れるなぁ」

花陽「花陽も...花陽にも憧れてる人が、いるんだ。ドロー」

にこ「(音響、ねえ)」

花陽「魔法カード『テラフォーミング』。デッキから『霞の谷の神風』を手札に加えるよ。でも発動する前に『ハーピィの羽箒』で地ならしをしておくね」

零羅「...そうはさせないよ。カウンタートラップ『大革命返し』。...箒は廃棄処分される」

でも、邪魔な障壁は消えた...ジャスミンのドローがあるけれども前みたいにたくさん引かれることも...
偶然、だよね。何でこんなに

ユートさんも笑うのかな。
凛ちゃんもこんな風に笑ってくれるかな。
花陽は...

花陽「『霞の谷の神風』を発動するよ。『ハーピィダンサー』を召喚」

花陽「最初に手札に加えたカード、『万華鏡ー華麗なる分身』を発動。『ハーピィダンサー』はハーピィレディのお友達だから...」

花陽「デッキから『ハーピィレディ1』を呼べるんだ」

零羅「...ハーピィレディの3姉妹だ!」

花陽「長女しか入っていないんだ、ごめんね」

今度『ハーピィレディ3姉妹』を入れたデッキを作ってこようっと。

花陽「『ハーピィダンサー』の効果で自分自身を手札に戻して手札から『音響戦士ピアーノ』を召喚」

花陽「花陽も心地いい風を操れるんだ。『神風』の効果でデッキから『九蛇孔雀』を特殊召喚」

零羅「...2枚目だ」

花陽「なんとびっくり、『九蛇孔雀』の方が3姉妹だったんです!速攻魔法『スワローズネスト』。同じレベルの自分自身を特殊召喚」

花陽「『九蛇孔雀』がリリースされたからデッキから『ハーピィハーピスト』を手札に加えるね」

花陽「そして、本日の主役、『ピアーノ』の奏でる音楽をご堪能あれ!あっという間にドラゴンに変身...!ってね」

零羅「古に眠りしイビキが描く旋律...」

にこ「(いや本当に子供?発想は無限大と雖も拗らせちゃってる感じがするんだけど)」

花陽「それいいね!零羅君!レベル3の『九蛇孔雀』にレベル3の『ピアーノ』をチューニング!」

花陽「語り継がれし唄が小さな鳥の背中を押す!シンクロ召喚!レベル6、『ドラグニティナイトー ガジャルグ』!


花陽「『ガジャルグ』は夢を運ぶ竜騎士」

花陽「デッキから『ガスタ・グリフ』を手札に加えてそのまま捨てます」

にこ「夢を届けるためには粉骨砕身の思いを持たなくちゃね」

花陽「『ガスタ・グリフ』は手札から捨てられた場合、デッキから『ガスタ』モンスター1体を特殊召喚できる」

花陽「風と共に、今来ぬ『ガスタ・ファルコ』!」

零羅「...ガスタも入ってるんだ」

花陽「うん!私はさらにレベル4の『ハーピィレディ1』にレベル2の『ガスタ・ファルコ』をチューニング!」

花陽「日、出づる所より飛翔せし龍、『オリエント・ドラゴン』!」

花陽「『オリエント・ドラゴン』はS召喚に成功した時相手のシンクロモンスター1体をゲームから除外する。『サイコ・ヘルストランサー』を除外」

零羅「...でも何でオリエント・ドラゴン?レベル6なら他にも...」

花陽「大事なのはこのカードがドラゴンのメロディを持っていることなんだ。レベル6の『カジャルグ』と『オリエント・ドラゴン』でオーバーレイ!」

花陽「エクシーズ召喚、『聖刻龍王ーアトゥムス』」

零羅「...鳥が出たり、ドラゴンが出たりして楽しい」

花陽「ありがとう。『アトゥムス』はORUを1つ使ってデッキからドラゴン族1体を特殊召喚できるの」

花陽「長旅で疲れちゃって攻守は0になっちゃうけれどね。『ドラグニティブラックスピア』を特殊召喚」

花陽「『ブラックスピア』は自分の魂でもって墓地の『チャネラー』を復活させられる」

花陽「『チャネラー』は手札の『ハーピィ』、『ハーピスト』を捨ててデッキから『ハーピィズペット竜』を特殊召喚」

零羅「...ハーピィ一族の門番だね」

にこ「(きっとニックネームはペットショップね)」

花陽「『チャネラー』はドラゴンがいるとレベルが7に変わるんだ。レベル7の『チャネラー』と『ペット竜』でオーバーレイ」


花陽「エクシーズ召喚!全機交戦開始、ランク7『幻獣機トラゴサック』!」

トラゴサックA2600

零羅「...今度はマシンだ...!」



花陽「『ドラゴサック』の効果発動。ORUを1つ使い『幻獣機トークン』2体を生成するよ」

零羅「残り手札は1枚...」

花陽「『アトゥムス』てオーバーレイネットワークを再構築!」

花陽「ランクアップエクシーズチェンジ!『迅雷の騎士ガイアドラグーン』!」

にこ「(こどもが見る分には可愛いモンスターがかっこいいのに変わっていくから面白いんでしょうけど、いつまで続くのかしらね)」

花陽「その1枚が可能性の音符。『エクシーズギフト』を発動。『ガイアドラグーン』と『ドラゴサック』からORUを1つずつ取り除いてカードを2枚ドロー」

花陽「花陽も『緊急テレポート』を発動。デッキから『ガスタの神裔ピリカ』を特殊召喚」

零羅「...レベルの合計は9...」

花陽「トリシューラは珍しすぎて持ってないんだ」

LDSの首席クラスの人なら持ってるって海未ちゃんが言ってたね。

花陽「だから...こっち。レベル3の『幻獣機トークン』にレベル3の『ガスタの神裔ピリカ』をチューニング」

花陽「シンクロ召喚!一千年来の鍛冶士『獣神ヴァルカン』!」

花陽「『ヴァルカン』はS召喚に成功した時、お互いのフィールドの表側のカードを1枚ずつ手札に戻すよ」

花陽「『神風』と『ベルガモット』を手札に戻すね」

花陽「バトルフェイズ、『ガイアドラグーン』で『聖光の宣告者』を攻撃!『ガイアドラグーン』は貫通効果を持っている!」

ガイアドラグーンA2600vs聖光D1000
零羅LP8600

花陽「『ヴァルカン』でプレイヤーにダイレクトアタック!」

零羅「...通さないよ。トラップカード『ピンポイントガード』。墓地から『ジャスミン』を守備表示で特殊召喚」

零羅「戦闘、カード効果では破壊されなくなるよ」

零羅「...えへへ」

花陽「うーん、残念!」

花陽「速攻魔法『黒白の波動」!」

にこ「シンクロをしてエクシーズもするからまさかとは思っていたけどマジで入れているなんてね」

花陽「花陽のフィールドにシンクロモンスターを素材としたエクシーズモンスターがいる時、発動できるよ」

花陽「零羅君の『ジャスミン』を選択し、除外!」

零羅「...シンクロ、エクシーズ。両方を使うからこそ入れられるカード...」

花陽「その後1枚ドロー。除外なら通じるよね?」

花陽「イッツアマジカル!『ピンポイント・ガード』は攻撃を無効にするわけじゃないからね『ヴァルカン』でダイレクトアタック!」

零羅LP6600

花陽「最後に『ドラゴサック』でダイレクトアタック!」

零羅LP4000

花陽「ターンエンド。『ハーピスト』の効果で『ダンサー』を手札に加えるね」
手札3(神風 ハーピスト ) ドラゴサック トークン ヴァルカン ガイアドラグーン

花陽「どう?花陽のモンスター達のダンス」

T5 零羅

零羅「...ボクのターン」

零羅「...楽しいね」

零羅「とっても楽しい」

零羅「...ボクもドローから可能性を作れるかな?フィールド魔法『アロマガーデン』」

零羅「...どうしてお互いにフィールド魔法を発動できるのかな」

にこ「アイドルとかのステージで両側でやることがあるけどそういうイメージね」

零羅「...何度もごめんね。『アロマージ ージャスミン』を召喚」

零羅「...『アロマガーデン』の効果発動」

零羅LP4500

零羅「『ジャスミン』...ボクにも見せて。ドロー」

零羅「...やった。『スポーア』を召喚」

零羅「レベル2の『ジャスミン』にレベル1の『スポーア』をチューニング」

零羅「...シンクロ召喚、『霞鳥クラウソラス』」

にこ「(実家は前のターン手札に戻ったところだけどね)」

零羅「...『霞鳥クラウソラス』の効果発動。『トラゴサック』の効果を無効にし攻撃力を0にする」

にこ「でもそれだけじゃ倒しきれないわ」

零羅「墓地の『スポーア』の効果発動。除外するのは...『ベルガモット』。その分レベルが上がる」

スポーア☆7

零羅「...レベル3の『クラウソラス』とレベル7の『スポーア』をチューニング」

零羅「...シンクロ召喚、優しき守り神、レベル10『神樹の守護獣ー牙王』」

牙王A3100

零羅「...勝負を決めるのはボクの大切な庭。『アロマガーデン』の1の効果を使ったターン、ボクのモンスターの攻守は500上がる」

牙王A3600

花陽は、私は...
誰かを楽しませる、自分も楽しくなれる。
ような人になりたい。具体的なイメージ花陽湧かないけど...

零羅「...ボクの勝ち、だね。『牙王』で『ドラゴサック』を攻撃!」

花陽LP0

だって、レイラ君の笑顔。
私の心を照らしてくれた。



零羅「...ふわぁ」

にこ「欠伸みたいな声出して、疲れた?」

優しく声をかけるにこちゃん。もちろん、レイラ君が疲れてるんじゃないことは、分かっている様子で。

花陽「はは、また負けかぁ」

にこ「最近負けが込んでいるもんね。でも、お互いいい息抜きになったんじゃない?」

零羅「...うん!」

にこ「よし、今日一番の返事ね」

パナママ「花陽~レイラ君の保護者さんから電話が来てるわよー」

花陽「はーい」

にこ「...花陽、にこが出ていい?」

花陽「?」

にこ「多分、にこの方が名が知れてるし話しやすいと思うから」

にこ「...もしもし?」


にこ「分かったわ。でも...なるべくゆっくり来るように言って。今、レイラ、笑顔だから」

花陽「...何て言ってたの?」

にこ「そろそろ迎えに来るって」

花陽「花陽のお家が分かるの?」

にこ「あの赤馬よ。舞網市は彼の庭も同然なんだから」

花陽「街中にカメラでも仕掛けてるのかな...?」

にこ「海未あたりがしてたら大問題ね。あいつなら何か法の抜け穴でも見つけるでしょ」

花陽「社長は、何がしたいのかな...?」

にこ「さあ?レイラにでも聞いてみたら?」

零羅「...兄様?」

花陽「うん。赤馬社長がしたいと思っていること、聞いたことないかな?」

零羅「...最近、疲れてるってことくらいしか分からない...兄様が最近始めたことなら分かる」

にこ「疲れてるのによくやるわね。社長たる所以?」

零羅「...裁縫の本を熱心に読んでた」



花陽「お裁縫!?」

社長が、お裁縫か...やっぱり、ドラマみたいに偉い人は何でも完璧にこなせなければならないのかな?...厳しいね。

にこ「赤馬こそ芸能人でも目指しているの?!」

零羅「...兄様は小話は得意じゃない方だと思う」

にこ「(口下手ってレベルじゃないものね)」

にこ「お笑いじゃなくて文字通りの芸能人よ」

零羅「...その前はポエムを書いていた」

花陽「ただでさえカリスマ性に満ち溢れた社長が、さらにたくさん手に職をつけたらもう無敵じゃないですか!」

零羅「...でもちょっと、スカートの作り方に悩んでいるみたい」

にこ「す、スカート?!まさか零羅、スカートとか穿かされてたりしないわよねぇ?」

零羅「...ボクは男」

にこ「ほっ、良かったわ」

にこ「男物は単純なのが多いけど女物は百科事典じゃ足りないくらいあるものね。そりゃ悩むわ」

花陽「その...社長はどんなスカートを作ろうとしているの?」

零羅「...ミニスカートの丈の長さで頭をひねってた」

花陽のイメージが追いつかない...
社長はことりちゃんみたいに衣装担当になりたいってことくらい...いや、誰の衣装を作るの?


にこ「短すぎて?長過ぎて?」

零羅「どこまで、削れるかって...」

にこ「(はい、アウト!)大企業の長とはいえ年頃の男子だもんね~。若者は大いに悩みなさいってことよ」

零羅「...にこさんもまだ若いはず...」

にこ「後20年はピチッピチでいるつもりよ」

零羅「...初等部にはいなかったよね...」

にこ「レイラ、それが許されるのは後数年よ。肝に銘じておきなさい」

零羅「...冗談なのに...」

にこ「兄に影響され過ぎでしょ...」

花陽「衣装、だったら花陽達の友達に詳しい人がいるから今度連絡を取れるように紹介しようか?」

留学を推薦したのは社長さんだし、レイラ君が伝えてさえくれればすぐ会話できるよね。

にこ「面倒見が良い子だからあんたの兄さんもじっくり学べるはずよ」

にこ「(ごめん、ことり。帰国したらチーズケーキおごるわ)」

零羅「うん、伝えとく」

花陽「きっと仲良くなれると思うな」

零羅「...仲良く」

零羅「...ボクも仲良くなれたかな?」


花陽「もちろんだよ。零羅君。花陽とにこちゃんと零羅君はもう、お友達」

にこ「敬う気持ちは忘れないようにね?」

零羅「...ふふ」

パナママ「何だかにこちゃんと花陽とレイラ君、家族みたい」

花陽「家族?!」

おままごとじゃないよね、絶対。

にこ「に、にこが花陽と家族...?」

あれ?どうしてそんなに顔を赤くするの?本気で受け取っている、なんてことはないよね?...ないよね?

にこ「...料理には困らなさそうね。問題は花陽の食べる量」

花陽「花陽そんなに食べないよ!」

パナママ「女の子でも食べ盛りはあるものよ~」

零羅「...これ、ごはん茶碗?」

パナママ「そうなのよ~。この大きさ探すのに苦労しちゃった。花陽のお気に入りなのね」

花陽「おかあさん?病人は静かにしてしておかなくちゃ」

にこ「花陽怖い、目が怖い」

海未ちゃんにバレたりでもしたらどうしてくれるの。

零羅「...家族」

零羅「...ねえ、花陽さんの母様」

パナママ「なぁに?」

零羅「...花陽さんの作るごはん、食べていっていい?」



花陽「零羅君、気持ちは嬉しいけど...」

零羅「...そっか。もう、時間がないんだよね」

お家に帰れる、はずなのに...
零羅君の矛盾した気持ち。花陽じゃどうすることも...

にこ「にこが何とかするわ」

にこ「零羅、芸能人とお笑い芸人は別物って言ったわよね」

にこ「宇宙ナンバーワンアイドルの技、見せてやるわ」

パナママ「にこちゃん?レイラ君のお家の人とそんなによく知り合った仲なの?」

にこ「はい。心配には及びません」

にこ「もう一度電話をかけるわ」

にこ「だから花陽は速いところ夕ご飯を作っちゃいなさい」

にこちゃんは可愛いしかっこいい。宇宙ナンバーワンアイドルも夢の話じゃないね。


花陽「はいっ!豚肉ころころというお料理ですっレタスを巻いて食べて下さいね。
...にこちゃん?反面教師の需要はないよ?」

にこ「く...ばれたか。やはり海未か希に弟子入りするしかないようね」

零羅「...つまみ食い、だめ」

花陽「お味噌汁も美味しくできたからいっぱい飲んでね?そ、し、て...」

花陽「ご飯!もう正しく白米としか表現できない白いご飯!花陽が自信たっぷりに提供する白米!」

零羅「...花陽さん?」

にこ「花陽はねえ、生粋のご飯バカなのよ」

花陽「自己主張をしない味だからこそオカズが進む、そしてご飯も進む!これはもう幸せの永久機関だよ!」

パナママ「はいはい。花陽、料理人さんがご飯を冷ましてしまってはそう名乗れないわ」

零羅「あ...ボク、お箸出すよ」


花陽「零羅君、お客様に手伝わせるのは...

にこ「ありがと。ついでにティッシュも出しといてくれる?」

花陽「ちょっと、にこちゃん」

にこ「こどもってのはね、本来手取り足取り人形のように相手をするものじゃないの」

にこ「今日、零羅と過ごした花陽なら分かるでしょ」

花陽「うん...零羅君はどのお箸がいい?」

零羅「お箸...?みんな同じじゃないの」

花陽「違うんだな~。流石に味とかは変わらないよ。でも零羅君、お洋服とか筆箱とか身の回りのものは色々なデザインのものがあるでしょ?」

花陽「お箸も一緒。楽しく食べたいからね」

零羅「...花陽さんの、選んだお箸を使う」

にこ「花陽セレクションね」

花陽「何かモデルさんみたいで恥ずかしいな。えっと...零羅君に合いそうなお箸は...」

にこ「お土産屋を開店できそうね」

花陽「ガーベラの、このお箸」

零羅「...ガーベラ...」

零羅「うん...!ありがとう...」

花陽「花陽はこの向日葵のお箸がいいな」

にこ「にこは可愛いお箸なら何でもいいわ」

......

『いただきます!』

にこ「カネゴンの箸なんてどこでかったのよ!」

【夕食後】


パナママ「レイラ君、お母さんがお迎えに来たわよ」

零羅「...かあ、さま...?」

にこ「(零羅...?)」

花陽「零羅君、忘れ物はない?」

零羅「...全部持ってる」

HMK「大変申し訳ございません。零羅、慣れない1人での下校で近場でありながら迷子になってしまって」

パナママ「いえいえ。こちらも久し振りに小さい子どもと遊べて、食卓も彩ってくれて...楽しい時を過ごさせてもらいました」

HMK「小泉さん、矢澤さん。本日は零羅の面倒を遅くまで見てくれて本当に感謝するわ」

花陽「いえ、理事長のお役に立てて何よりです」

にこ「花陽に同じです。零羅君は笑顔が眩しい子ですね」

HMK「それはまたお世辞を...お世辞にしてもうちの零羅を褒めてくれるのは母親としても鼻が高いです」

HMK「零羅、行くわよ」

零羅「はい...」

零羅君、お母さんに会えたはずなのに萎れてしまった花みたい。...きっと、気のせいだと思うけど。

花陽「零羅君、最後に約束しよう」

HMK「...何か言いたいみたいよ」

花陽「前進、恐れずに」

花陽「喜びを分かち合って」

花陽「この2つを必ず守って」

花陽「私も絶対守るから」

零羅「...分かった。でも、とても小さな」

花陽「それでもいいよ。私だって目に見えるような、見えないような一歩を積み重ねてきたから」

零羅「うん...またね」


零羅「.........今日、いくつか嘘、ついてたね」

HMK「大きな声で言わないと聞こえませんよ」

零羅「...独り言」


花陽「今日はにこちゃんにいっぱいお世話になっちゃったね」

にこ「にこも好きでやったことだから」

花陽「みんなには秘密だね」

にこ「必要性、ある?」

花陽「言ってみただけ。花陽もにこちゃんと秘密が作りたいなって思っちゃって」

花陽「...悪い子も悪くないね」

にこ「言いたいことは分かるけど言葉が矛盾しているわ」

にこ「花陽...っ」

にこ「その、またご飯、食べてもいいわよ」

にこ「今度は私にも、作らせなさいよね」

花陽「...よろしくお願いします、にこ先輩♪」

にこ「嫌味?!」

花陽「敬ってみたよ」

にこ「キャンディも、今度食べなさいよ」

花陽「うん...頑張ってみる」

パナママ「(あらあらまあまあ)」


【矢澤家】

にこ「もしもし?ったく...あんた、家で甘辛でも作ってたの?」

にこ「茶化すなって?茶化したい私の気分にもなりなさい」

にこ「疲れたからもう金輪際ごめんよ。偏った教育はやめなさい」

にこ「だから言ってるでしょ。もう二度と起こすなって」

にこ「...そうね、嘘、吐いてたわ」

にこ「でも、にこだけが嘘吐きだと断言するのはあんたにとって得策じゃないわ」

にこ「切るわよ。もう話す気分じゃないの」
ピッ

にこ「取らないにこも悪いけど要件の一つくらい言いなさいっての」

にこ「...お菓子、置いとくね」

フラグが蓄積された!
【東條 希とのフラグが3つとなり、イベント以外では蓄積されなくなった】

本日はここまで!

>>480
儀式カードなのにリリース肩代わり機能が付いていないだと!?まるで意味が分からんぞ!
...はい。単なるミスです。近い内に修正版を作ります。


>>481
喜んでもらえて何よりです。

穂乃果と真姫が音楽室で戯れている間、にこと花陽は擬似家族で赤面していたという...どういうこっちゃ。
零羅君ってまだ本編でそこまで掘り下げられていませんがきっとこういう子だな、と思って書いてみました。にこと花陽という両親に囲まれてきっと幸せだったことでしょう。

ここで少し相談です。
「デュエルの長さ」と「一度の投下ペース」についてです。
大会が始まったらもう少し長くする予定ですが...

では、また。次は土日に更新する予定です。

なぁロジェ。CCがカード化されないんだがそれはお前のせいか?

乙です

本日8時から〜9時の間に更新します。今回は安価ありです。

遅くなって申し訳ありません。始まります

どうも、園田海未です。
私、最近非常に気になることがあるのです。
日に日にそれは私の心を占めていき今でこそ必死に平常心を保っているものの、いつまで続くものか...ああ、

海未「穂乃果分が足りない...」

にこ「海未!?最近様子がおかしいと思ったらそんなことで悩んでたの?」

海未「そんなこととは何ですか!死活問題ですよ!死活問題!」

凛「海未ちゃん、怖いにゃー」

花陽「疲れてるの?顔色があまりよくないけど...そんな時は、梅干しおにぎりで...!」

海未「ありがとうございます。花陽...」 モグ

海未「少し、落ち着きました。では話します」

海未「私の思い込みにすぎないかもしれませんが文化祭の2日間、穂乃果が希と真姫の家に泊まりに行ったことに端を発し」

海未「私以外に、特に希や絵里や真姫に穂乃果の意識はいっている」

海未「私のことなんか忘れてしまったのではないかと...」

海未「皆さん、どう思いますか?」



真姫「どうって言われてもね」

海未「S級戦犯の真姫は黙っていて下さい」

凛「いやいや、凛は海未ちゃんが心配するほど穂乃果ちゃんが海未ちゃんから離れて行ってる、とは思わないよ?」

海未「そういえば凛も戦犯の内に入っていたような...」

にこ「海未?それじゃ話は進まないわ。穂乃果がいない内に相談したいことがあるって言ったのはアンタじゃない」

海未「そうでした...すみません」

海未「凛、考えて下さってありがとうございます」

花陽「花陽も、凛ちゃんと同じ意見かな?穂乃果ちゃんは海未ちゃんのこと、大好きだと思うよ?」

にこ「にこも凛に以下略」

海未「皆さん...」

海未「しかし、穂乃果がそんな子ではないと分かっても、これは私自身の問題でとあります」

海未「どうも、穂乃果に依存してしまうんです」

海未「克服しなくては、と心の中では思っているのですが...」

真姫「思えば思うほど逆効果ってことね」

にこ「人間の面倒くさいところよね」


希「いいんとちゃう?」

海未「希、あなたも戦ぱ...失礼。今、何と?」

希「別に無理して変えようとせんでも大丈夫ってことや」


凛「あれ?希ちゃん、その回答は本末転倒じゃないかにゃー?」

希「そうや?克服しようって思うところに問題はあるんよ」

希「海未ちゃんは穂乃果ちゃんが好き」

海未「希///それってlikeですか、loveですか?」

真姫「今はそんなこと聞いてるんじゃないの」

希「それでええやん。ちょっと寂しいって思ってしまうのは当たり前」

にこ「希が言うと説得力あるわね」

希「敢えて、海未ちゃんの悩みに処方箋を与えるなら」

希「穂乃果ちゃんをじっくり見て、しっかりおしゃべりするってこと」

海未「それだけですか?」

花陽「よく食べて、よく眠るみたいだね」

希「そ。当たり前のことや。その当たり前のことが『遠慮』という障壁となって不可能にしている」

希「でも勿体ないやん?限られた時間の中、そんなことで足を取られてちゃ」

希「だから...そこからはもう分かるな?」

海未「希...」

海未「皆さん、相談に乗ってくれたことには全員に心から感謝します」

海未「ですが今日の最優秀賞は乗ってでしたね」

海未「ありがとうございます。それだけしか言葉にできませんが...」

希「当然のことや。舞網チャンピオンシップ前日や、言うのにそんなしょぼくれた顔しとったらあかんやろ?」

にこ「ところで、希?」

にこ「アンタのいっちばんの親友の絵里ちゃんはどこニコ〜?」


希「ちょぉ!にこっち!ほじくり返さんとってやぁ」

凛「絵里ちゃん今日は風邪だから欠席だったね!」

花陽「大会直前だからって回復に専念するって、メールが来てたよ」

にこ「誰かさんとは違って注意深いわね」

真姫「エリーが休むなんて滅多にないから目に見えて萎れているものね」

海未「具体的にはいつも謎の力で浮遊しているように見えるツインテールが今日は沈みっぱなしです」

凛「変身できなくなっちゃうもんね」

希「もう!せっかく寂しさを紛らわそうと思ったのにぃ!」

希「それにウチは絵里ちがいなくても他のみんながおるからダメージは少ないんよ。具体的にはにこっちとか?」

にこ「にこの名前を出してくれるなんてやっぱり希はにこのこと、分かっているわね〜!」

希「にこっちやって真姫ちゃんがおらん日はにっこにっこにー!、の回数が半減するもんなぁ?」

にこ「」



にこ「真姫ちゃんは別の学年でしょ!けっせきしてなくても会えない日もあるじゃない!」

希「それに真姫ちゃんには1年生の2人がおるしねえ」

にこ「希!アンタさっきからヤケになってるでしょ!」

真姫「まぁ、希の言う通りにこちゃんと話さなかった日の翌日のにこちゃんは熟し過ぎたバナナくらい甘くなっているわね」

にこ「真姫ちゃんがにこにーを見なかったから寂しくてプラス補正されてるんでしょ!」

真姫「ちょっと!私にまで飛び火〜?花陽〜!」

花陽「どうして花陽に振るノォ!?」

海未「花陽。我関せずと言った様子でおにぎりを食べていないで話に参加して下さい」

花陽「話し、って言っても...」

凛「傷のえぐりあいはいい加減その辺にしてほしいにゃー」

海未「...」

にこ「凛が正論ね...」

MVP:乗って


にこ「結局強がったところでにこ達は割と他人に依存しているってことね」

真姫「認めてしまえば意外と安いものね」

希「ホンマに安いかどうかは別にして...でもよかったやん?」

希「それだけ、μ'sの絆が強いってことが確認できたし?」

凛「逆に他人に依存してないμ'sメンバーっているのかにゃ?凛意外d

にこ「あっそ。じゃあ花陽はもらってくわね」

凛「凛も含めて...」

花陽「穂乃果ちゃん?...は」

真姫「宿題とかそもそもの生活面で海未に依存しているわね」

海未「全く...人の迷惑も知らないで」

真姫「まんざらでもなさそうな顔、してるけど?」

凛「なら、沢渡!へらへらして愛嬌振りまくりで依存のいの字も知らないと思う!」

真姫「いや、それはないわね」

花陽「どうして、そう言い切れるの?」

希「それ、驚くほど誰かさんにそっくりやん?」

わお、致命的なミス。ごめんね、のんたん。



希「ウチは逆に、沢渡君ほどしがらみに縛られそうな男の子はそうそういないと

花陽「ダメだよ希ちゃん!にこちゃんにそれを言ったら...!」

にこ「へえ、希。希はにこの新技『電撃地獄にこにー』の先行体験者になりたいのね?」

希「ありゃりゃ。琴線に触れちゃったみたいやね」

花陽「(他にもレパートリーがあったんだ...)」

電撃地獄にこにー、ですか。ラブアローブラスターとどちらが強いか、気になります。
もちろん口には出しませんよ?

真姫「で?沢渡君、穂乃果、凛という依存してなさそうな3人ももれなくこっち側だって証明されたけど結局何の話だっけ?」

凛「海未ちゃんのお悩み相談、MCはにこりんぱなまきのぞの5人でお送りしているにゃ」

真姫「ああそうだった。で?友情万歳でまとまったの?何か少し違う気もするけど」

海未「そうです...確かに希の言葉は身に沁みました。ですが」

海未「今、この場の湧き上がる穂乃果への感情の対処法はまだ出ていない」

海未「その...散らしてほしいんです」

希「(破廉恥やん)」


希「即効薬か...使いすぎると逆効果やけど...」

希「丁度いいのがあんねん。元々絵里ちに頼まれていたことなんやけど」

希「この通り本人が風邪をひいてしまってな」

希「やから代わりを探しとってん。ちょっと待ってな」

希はスマートフォンを取り出し誰かに連絡を取っているようです。一体何なのでしょう...

希「もしもし?柚子ちゃん。ああ見つかったで?代わりの人。海未ちゃんにかわるねー」

電話の相手は柊さん?何故柊さんが電話に...わけがわかりません。

海未「もしもし、替わりました。園田海未です...」

柚子「あ!良かった!ごめんなさい。私と遊矢だけでは手が回らなくて絵里さんに頼もうとしたのですが...」

海未「分かっています。ところでどういった要件で?」

柚子「今日、小さい子向けに遊勝塾のオープンキャンパスを開く予定だったんですけど急にお父さんが塾同士での集まりがあるとか言い出して」

柚子「他のスタッフの人にも都合がつかず...そもそも殆どいないんですけど、どうしても人手が足りなくなって」

海未「そういうことでしたら、私でよければ力になりますよ」

柚子「ありがとうございます!希さんも今日は都合がつかないって言っていたので嬉しいです!...ん?お父さん、はぁ!?あ、すいません...あの、一旦切ります!4時に遊勝塾前に来て下さい!それとできればあと1人...」
ピッ

海未「...」

海未「希?」

海未「図りましたね...」

希「さあ?真実は大いなる蟹の味噌汁ってな」


にこ「希の底が知れないわねー」

花陽「ちょっとだけ会話が聞こえてたけどあと1人、必要みたいだね」

凛「遊勝塾って小さい子が多いんでしょ?だったらにこちゃんが最適だと思うけど」

にこ「分かってないわね。あんた、バカァ?」

凛「にこちゃんに言われたくないにゃ」

真姫「どこまでそうかは分からないけど海未の悩みも込みで希の手のひらでことが進んでいたとしたら、答えは自ずと出ているものでしょ?」

穂乃果「遅れてごっめーん!あれ?何々?何の話?」

花陽「遊勝塾のオープンキャンパスのボランティアをあと1人、募集してたの。みんな都合が悪いんだけど穂乃果ちゃん、どうかな?」

にこ「(花陽、アンタはえらいっ!)」

穂乃果「ボランティア?うん!やるやる!」

希「じゃあ海未ちゃん、穂乃果ちゃん。柚子ちゃんの連絡先、渡しとくから後で電話してな〜。ほな、頑張っておいで」


【沢渡とのフラグが生じていないためこの場に沢渡はやってきません】
【海未の悩みも根本的には解決しない...】


【遊勝塾】

穂乃果「ここだよね?遊勝塾」

海未「はい、間違いありません。柊さんは...

穂乃果「海未ちゃん!前っ!」

海未「?あ、おっと、失礼しました」

子供「ごめんなさい!」

穂乃果「ダメだよ、海未ちゃん。ちゃんと見てないと」

海未「はい...どうにも目が行きにくいみたいです」

穂乃果「ちっちゃいもんねー。だからこそ可愛いって思うけど...おっと、ゴメンね?
...キャンディ落としちゃった?はい、穂乃果、偶然にも同じもの持ってるんだ。どうぞ?」

海未「あまり広くないところに密集されると動きがとれませんね...はやく柊さんを見つけなくては...」

穂乃果「うんうん!穂乃果と、そっちの海未ちゃん以外で大きなお姉ちゃんを探してるんだけど...え?ストロングなお姉ちゃんなら知ってる?うん!教えて!」

穂乃果「おーい!柚子ちゃーん!」

柚子「あ、穂乃果さん!海未さん!」

避けるのではなく、逆に利用して見つけてしまうとは...
穂乃果の行動力、というのでしょうか。最近、いい方向にばかり働いている気がします。
私にとっては...

【遊勝塾 内部】

穂乃果「子供たちに話しかけたらすぐ見つかったよ!」

柚子「あの中ですぐ見つけられるとは...ところで、ストロングとはどういうことですか?」

柚子「...遊矢?どこへ行こうと言うの?」

遊矢「い、いや。外の子供たちをそろそろ案内しないとなーって」

柚子「そう、ありがと。後でいいこいいこしてあげるから」

遊矢「お、おう...ありがとう」

遊矢「にしても思ったより集まってるなー、そんなに広告出してたっけ?」

アユ「きっと、遊矢兄ちゃん効果だよ!」

遊矢「アユ、そう言ってくれて嬉しいよ。でも、それだけじゃない」

柚子「私達は、そこまで広報活動をしてなかったものね。...でも困ったわ」

穂乃果「じゃあ、穂乃果も遊矢君のお手伝いをする!」

海未「穂乃果...」

遊矢「ありがとうございます!2人で、何とかこの場を切り抜けましょう!」

穂乃果「うん!いっくよー!」

柚子「じゃあアユちゃん達と私と海未さんは中の準備を終わらせちゃいましょ」

海未「はい」

アユ「はーい!」

タツヤ「ぱっばと終わらせないとね」

フトシ「痺れるくらいマッハに終わらせてやるぜ!」


柚子「アユちゃん、大丈夫?疲れたなら休んでていいわよ?」

アユ「う、ううん!大丈夫!フトシもタツヤも疲れてないのに私だけへたれられないから!」

柚子「そう、でも重そうだし...」

タツヤ「柚子お姉ちゃん!これどこに置いとけばいい?」

柚子「あ!それ?ちょっと待ってて...」

アユ「あ...」

海未「大丈夫ですか?」

アユ「海未お姉ちゃん...?柚子お姉ちゃんにも言ったけど大丈夫って...」

海未「とてもそうには見えませんか...」

アユ「大丈夫だもん!私、こう見えてもストロングだから!」

海未「...」

海未「ではこうしましょう。私と分け合いをするんです」

海未「そうすればアユさんは完全に休むことなく、しかし少しだけ休むことができます」

アユ「でも海未お姉ちゃん。今もこんなにたくさん持って...」

海未「私は鍛え方が違いますので」

アユ「(鍛え方か...)うん!ありがと!」

アユ「海未お姉ちゃん、かっこいいね!」

海未「かっこいい、ですか...」


【遊勝塾 大部屋】

遊矢「レディース、エーンドジェントルメーン!」

穂乃果「さあさあみなさん、お立ち会い!これよりエンタメデュエル塾、遊勝塾のオープンスクールを始めるよー!」

海未「あ、あの押し合わないでくださいね。ゆっくり、前に...遊矢さんも穂乃果も逃げはしないので!」

穂乃果「みんな!まずはお姉ちゃんたちが遊勝塾について、ここがどれだけ面白いか教えてあげるよ!」

穂乃果...あっという間に子供たちの心を掴んで...

......

ふう。やっと子供たちの動きもおさまりましたね。穂乃果達が素晴らしい会話パフォーマンスを見せているのも大きいでしょう。
あとはデュエルの実演でオープンキャンパスは晴れて成功を...


アユ「海未お姉ちゃん、海未お姉ちゃん!」 小声

アユ「大変!リアルソリッドビジョンが壊れたって!」 小声

海未「はい!?故障ですか?」


子ども「えー故障?」

子ども「故障って...リアルソリッドビジョンが?」

子ども「えー、せっかく最後に見れると思ったのにー!」

海未「え?あ、あの、その...!」

やってしまいました...私としたことが、何てことを!

穂乃果「...」

遊矢「本気ですか?いや、できるかも...」

穂乃果「ごめんね!でも君たちはおかげで遊勝塾の屋外授業を体験できるんだよ!」

遊矢「そう!塾の中だけじゃない!外で走り回る授業もウチにはある!」

穂乃果「机に座っているだけじゃつまんないもんね!」

子ども「外、かー」

子ども「塾って勉強するところなのに外で遊べるの!?」

遊矢「そう!遊びも大事な勉強!だってここはエンタメデュエルの遊勝塾!さあみんな!俺たちについてこい!」

『わー!』

海未「すごい...対応力」

アユ「...」

海未「アユさん?」


【運動公園】

海未「さあ、みなさん?体を動かす前に何が大切か知っていますか?」

穂乃果「うーん、何だろう?みんな分かる?」

...


海未「答えは!準備運動です!さあ隣の人と手を繋いで下さい!」

穂乃果「穂乃果は海未ちゃんと...」

...

穂乃果「やっぱりいいや。柚子ちゃん!しよっ!」

穂乃果「海未ちゃんはアユちゃんと組んであげて?アユちゃん、海未ちゃんのことが大好きになったみたいだから」 小声

穂乃果「もちろん、私も好きだよ?」

穂乃果...。離れていく、いえこれを離れるというのは色々自意識過剰がありますが...
離れる時も私のことを忘れてはいないのですね。

海未「ではアユさん。私とやりましょう」

アユ「わーい!海未お姉ちゃんだ!」

フラグは蓄積されなかった...

すいません。寝落ちしそうなので本日はここまでとさせて下さい。今回のフラグカウントは無しということで...

安価はとります。
絵里以外のμ'sメンバー、もしくは亜里沙と雪穂の中から1人選んで下さい。この選択は重要です。
>>546を採用します。

ところでシュリット...バイトってこんなにしんどいんだな...

デュエルシーンは既に書いてありますので次回はすぐ終わると思います

乙です

あら...
>>548で行きます

沢渡はμ'sなのか

すみません...沢渡はまだ
音ノ木坂スタンダートの住人ではありません。

ところで見てもらっている立場としては非常に失礼なことですがいつも「乙です」を下さる方。ありがとうございます。こんなssを見て下さって。
しかし安価とかある時はできれば参加してほしいな、とだけ思っています。

では、本当にお休みなさい。
>>1はもう仄かな、とか、限られた時間、という単語を聞くだけで涙腺がナイアガラと化しています



【準備体操 終了】

海未「いいですか?みなさん。遊びとは全力で取り組んでこそ初めて意味を成すものなのです」

子ども「ん~?」

海未「みなさん。最高のエンタメデュエルが何から生み出されるか、知っていますか?」

柚子「遊矢と穂乃果さんが事前にカンペを作っていたんだっけ?」 ボソッ

遊矢「いや?俺たちが作ったのは導入部分だけ。本当に俺たちだけで作ったのはほんの少し」

穂乃果「後は海未ちゃんが自分で考えてたよ?ちょっとは穂乃果も相談に乗ったんだけどね」

海未「楽しむこと?そうです。かっこよく勝利を掴むこと?それも正解です。しかし、それらは全て」

海未「全力で、そう、全力で。惜しみなく自分を出し切ることでなし得るのです」

海未「遠慮なんて海の向こうに流してしまいましょう」

海未「さあ!考えるだけより、走りましょう!全力鬼ごっこですよー!」

穂乃果「海未ちゃんに鬼ごっこのくだりを任せて、良かった!」

遊矢「そうですね。よーし、みんな!逃げろ~!鬼が追いかけてくるぞー!」

穂乃果「逃げろ~!」

柚子「誰が鬼ですってぇ!」


遊矢「しまった!...はは、みんな速いな~」

柚子「後は穂乃果さんとアユちゃんねわもうちょっとで鬼チームの勝ちよ!頑張りましょう!」

穂乃果「アユちゃん!こっち!」

アユ「はぁ、はぁ...穂乃果お姉ちゃん。私、もう...」

穂乃果「ファイトだよ!アユちゃ...」

『タッチ!』

柚子「おおっと?遊勝塾生の身のこなし。ちょーっとみくびっていませんでしたか?」

穂乃果「(素早く背後に回ってのタッチ...もう鬼ごっこのプロだね)」

柚子「これで、アユちゃんだけね...。見失ってしまったけど」

海未「...」

海未「こちらは、私に任せてもらえませんか?柊さんは向こうの方を」

柚子「...はい。必ず捕まえてくださいね?」

穂乃果「(海未ちゃん。さっきまでしっかりアユちゃんの逃げる方を見てたよね。何かあるのかな?)」

穂乃果「(んー、ここは海未ちゃんに任せてみるかな)」



海未「アユさん?そこにいるのは分かっていますよ?どこにいたって無理です」

アユ「海未お姉ちゃん...他のみんなは?」

海未「豚箱の中で我らが鬼の勝利を見届ける観客になっているところですね」

アユ「そんな...」

海未「どうしました?暗い顔をして。最後まで生き残ったのです。もっと華々しい顔でもよいのでは?」

海未「それにもう制限時間はほとんどありません。私達だって崖っぷちなのです」

アユ「...」

海未「何もしてこないのなら...捕まえちゃいますよ?」

...まあ私が全力で走れば1人の子どもくらいどうってことありません。が...

海未「タッチです」

本当に抵抗してこない、とは...

海未「私達の、勝ちです。さ、戻りましょう。みんなが待ってます」

アユ「...」 ギュッ

あら?むしろ私の方が捕まっている、ですって?
映画なら刺し違えられている場面ですが。

アユ「海未お姉ちゃん...」

アユ「このまま、捕まえたままにして...?」

穂乃果だったら永遠にお持ち帰りしていたところですよ。...おっと。いけません。

海未「...はい。あなたの満足がいくまで捕まえておきます」



海未「...穂乃果には連絡しておきました」

アユ「いいの...?」

海未「頼んできたのはアユさんでしょう。だから私はあなたの話を聴く」

海未「どうしましたか?」

アユ「えっとね、私...」

アユ「ないんだ」

海未「何が、ないのですか?」

アユ「遊勝塾を背負って立つ、なんて言うんだろう?その...自信?」

アユ「ほら、私、荷物運びの時も海未お姉ちゃんに迷惑かけちゃったでしょ?」

海未「迷惑とは...私は遊勝塾を手伝うためにここに来たのですから」

アユ「うん、わかってる...でもね。私達、子供たちの中で1人だけ女の子でしょ?」

アユ「体力もフトシやタツヤ、男の子と比べてないし...」

アユ「付いてけてない」

アユ「こんなんじゃ、フトシやタツヤと遊勝塾を背負って立つことなんてできないよ...!」

海未「なるほど...」

幼いながらに、葛藤していたのですね。将来のこと。仲間と肩を並べられないかもしれないということ。
...痛いほど、分かります。

海未「分かりました」

私は、希でも、穂乃果でもありませんが



海未「アユさん。では、体力を付ければいいのですね?」

アユ「うん!...うん?」

海未「当然、それだけではこれから、遊勝塾の看板を背負うなど難しいでしょう」

海未「しかし、その『これから』、とはいつ来るか分からない。ずっと先かもしれない、それこそ、明日かも」

海未「形の見えない『これから』に怖がっていては大事な『今』を見失ってしまう」

アユ「今、を...?」

海未「はい。先のことを考えるのは生きていく上で重要ですがそのために今を置いてけぼりにしては、悲しいではありませんか」

海未「『今』、はもう来ないのですから」

アユ「もう、来ない...?」

海未「そう。考えているうちに過ぎ去ってしまうものです」



アユ「だから、今、体力を...?」

海未「はい。細かいことを考えるのはまた後にします。しかし、停滞してはいけないので目下の悩みを解決してしまいましょう」

海未「もっとも、その場しのぎですからこの方法の取り過ぎには注意が要りますが」

アユ「でも、体力はすぐにはつかないよ?」

海未「いえ、意識を変えるんです」

アユ「意識?」

海未「そうです。弱気になってはある体力も無くなってしまうもの。そうですね..きっかけを作る.手っ取り早い方法があります」

海未「アユさん。デッキは持ってきていますか?」

アユ「うん!アクアアクトレスっていうテーマなんだけど...」

海未「...打ってつけではないですか。このデッキ」

アユ「...?」

海未「少し、違う自分を出せば自ずと変われます。私に任せてください!」

アユ「海未お姉ちゃんに任せる?」

海未「ストロング柚子にも負けない、力強い、遊勝塾の名を背負えるに足りるようなあなたをプロデュースしてみせます!」

遊矢「アユ!」

アユ「遊矢にいちゃん!」

タツヤ「全く...全然帰ってこないから、俺もう心配で心配で...」

アユ「ごめん...ちょっとおトイレに行ってたの」

遊矢さんが目配せをしてきました。なるほど、さすがはエンターテイナー、といったところでしょうか。子供たちには伝えていないみたいです。

遊矢「さて!鬼ごっこも終わったところで遊勝塾、オープンスクールもいよいよ最後のプログラムとなってしましました」

柚子「でも、寂しがることはありません!
残念ながらリアルソリッドビジョンではないのですが、遊勝塾のデュエルをこの目で見ることができます!」

穂乃果「赤コーナー!君達の未来の先輩、アユちゃぁぁん!」

子ども『アユって...』

子ども『私、一緒に逃げたあの子だよ!』

アユ「え、えっ!?最後のデュエルは遊矢にいちゃんと柚子お姉ちゃんで...

穂乃果「アユちゃん!ファイトだよ!」

アユ「うう、もうどうにでもなれ!」

穂乃果「そしてぇ!青コーナーは私、高坂穂乃果の認める鬼教官。園田ァァ!海未ィィィ!」

アユ「!!!?」

アユ「海未お姉ちゃん!?」

海未「はい。私はまぎれもない園田海未です。偽物でも双子でもありませんよ」

アユ「えっでもっ何で?私には何がなんだか...」

遊矢「アユー!頑張れよー!」

柚子「アユちゃんならいいデュエルになるよ!」

海未「アユさん?さっきの勢いよく飛び出してきたあなたは、嘘ではないですよね?」

アユ「体力つけたいって言ったけどいきなりすぎるよ!」

海未「そのいきなりさが良いんですよ!」

私が生き証人ですから。

海未「見せてください?僅かな時間ではありましたが力強くなったあなたを」

アユ「うう...やってやるー!」

遊矢「さあ!デュエリストのハートも熱くなってきたところで、そろそろ始めましょう!みなさん!スタンディングデュエルの掛け声、知っていますか?」

穂乃果「知ってる子はご一緒に!知らない子も今日覚えて帰ろう!ルールを守って!」

遊矢「楽しく!」

『デュエル!』

海未LP8000
アユLP8000



T1 海未

海未「私のターンです。カードを3枚伏せてターンを終了します」
手札3 伏せ3

タツヤ「先攻はドローできないから珍しくない動きだけど...」

フトシ「これはアユにとってプレッシャーのかかる1ターン目だぜ...」

ジュニアコースではそこまで伏せカードを多用しない、と聞きますが敢えて使わせてもらいましょう。

T2 アユ

アユ「私のターン!」

『いいですか、アユさん。力強く、というのはただ己が有利な時だけ活気付くものではありません』

アユ「不利な条件でいかに己を押し通せる、か...手札から『アクアアクトレス・グッピー』を召喚!」

海未「可愛いお魚さんですね。しかし、カウンタートラップ『神の警告』です」

海未LP6000

アユ「きゃっ」


穂乃果「警告されるなんて...グッピーが一体何をしたっていうの...?」

海未「単体の内に潰しておく。当然の方法ですね」

アユ「私のアクアアクトレスがぁ、カードを1枚伏せてターンエンド...」
手札3 伏せ1

海未「エンドフェイズ、永続トラップ『メタルリフレクトスライム』を発動。このカードはトラップモンスターとなり私のフィールドに特殊召喚されます」

海未「ほら、同じ水族ですよ?ワイルドでしょう」

穂乃果「守備的な意味でね...」


T3 海未

海未「私のターン」

海未「『無頼特急パトレイン』を召喚します」

海未「魔法カード『ギャラクシークイーンズライト』、発動。さあ、ステージ照明の下で私の力強さを見せてやりましょう」

アユ「焦っちゃダメだよ!トラップ発動『強制脱出装置』!『パトレイン』を手札に!」

海未「発車はおろかお披露目さえさせてくれないとは」

アユ「今からここは交通封鎖です!」

海未「ほう...やってくれるではないですか。私はこのままターンエンドです」
手札3 (パトレイン) メタルリフレクト 伏せ1

タツヤ「序盤からお互い熱いね...」


T4 アユ

アユ「私のターン!」

アユ「よしっ!手札の『アクアアクトレス・テトラ』をコストに『鬼ガエル』を特殊召喚!」

アユ「アクトレス達の身の回りを手助けしてくれるマネージャーさんだよ!」

海未「沢渡よりは有能ですね」

遊矢「ちょっとひどくないですか...?」

アユ「『鬼ガエル』は召喚、特殊召喚に成功した時デッキからレベル2以下の水族、水属性モンスター1体を墓地に送れるよ」

アユ「2体目の『グッピー』を墓地に!」

アユ「魔法カード『浮上』!墓地から守備表示で『アクアアクトレス・テトラ』を特殊召喚!」

アユ「お楽しみはこれからだよ!速攻魔法『地獄の暴走召喚』!」

海未「言わずと知れたエンタメカードですね」

アユ「デッキから残り2体の『テトラ』を攻撃表示で特殊召喚!」

アユ「『テトラ』は演技だけでなく、大道具さんでもあるんだよ!1ターンに1度デッキから『アクアリウム』カードを手札に加えられる!」

アユ「それを3体分『水照明』、『水舞台装置』、『水舞台』!そのまま発動!」

遊矢「おお!一気にステージが組みあがった!」



アユ「最後にフィールド魔法『湿地草原』を発動!」

アユ「このカードはレベル2以下の水属性、水族モンスターの攻撃力を1200ポイントアップさせるカード!」

アユ「『水舞台装置』は水属性には300ポイントの攻撃力を。オリジナルである『アクアアクトレス』にはさらに300の攻撃力!」

アユ「『水舞台』には『アクアアクトレス』モンスターを戦闘とモンスター効果から守ってくれる」

アユ「バトルフェイズ!『テトラ』で『メタルリフレクトスライム』を攻撃!」

フトシ「こんなちっちゃな魚でガッチガチのスライムに攻撃したら痺れさせられまくりだぜ!」

海未「いえ、彼女のアクトレス達は自らのステージの上でなら100倍パワーです」

アユ「そう!『水照明』は相手モンスターとバトルする『アクアアクトレス』に2倍のチャームを与える!」

テトラA300→900→2100→4200

柚子「うそ...守備力3000をステータスアップだけで倒した...」

海未「これがアクアアクトレスの、アユさんの身につけた新たな姿です」



アユ「もっともっと見てほしいな!『鬼ガエル』でダイレクトアタック!」

海未「...」

海未「ですがそれではまだまだ半人前ですね。ダイレクトアタック時、手札の『除雪機関車ハッスル・ラッセル』の効果発動!」

海未「このカードを特殊召喚し私の魔法、罠ゾーンのカードを全て破壊、その数×200のダメージを与えます。枚数は1枚。ほんの微々たる量ですが」

ハッスル・ラッセルD3000
アユLP7800

海未「そして破壊された私の伏せカードは『荒野の大竜巻』。このカードはセット状態で破壊されてこそ真価を発揮するカード」

海未「相手フィールド上の表側表示のカード1枚を竜巻の中に巻き込みます。対象は『湿地草原』」

アユ「うっ!攻撃は中断...」

海未「アクアリウムカードには設備の損壊の補償として新たな人員を補充する効果がある」

海未「そもそも永続でステータスを大幅に強化できるのは湿地草原だけ。わざわざあなた方のステージを狙うことはしません」

アユ「次のターンになればさらにステージを増やせるんだから!『鬼ガエル』の効果で自分自身をステージの端に退けてターンエンド!」
手札1(鬼ガエル) テトラ×3(1体は守備)
水舞台 水舞台装置 水照明



T5 海未

海未「私のターン」

とはいえ戦闘耐性をつけたアクアアクトレス達を倒すのは容易ではありません。デリックレーンでも手札にあればよかったのですが...

海未「『深夜急行騎士ナイト・エクスプレスナイト』を召喚」

穂乃果「高レベルモンスターだけど、攻守は0になる...完全に素材用のモンスターだよね」

海未「果たしてそうでしょうか?私のモンスターは全て等しくアタッカーです」

海未「『ハッスル・ラッセル』を攻撃表示に変更」

海未「バトルフェイズ、『ナイト・エクスプレスナイト』で攻撃表示の『テトラ』を攻撃します」

海未「この瞬間速攻魔法『禁じられた聖杯』を発動!『ナイト・エクスプレスナイト』の効果をこのターン無効にする」

海未「さて、そうすることでどうなると思いますか?」

ナイト・エクスプレスナイトA3400

穂乃果「攻撃力が元どおりに!いや、さらに上がってるよ!」

海未「さらに、こういうのはどうでしょう?速攻魔法『サイクロン』。『水舞台』を破壊します」

海未「『水舞台』が墓地へ送られたことで『グッピー』を守備表示で特殊召喚!」

エクスプレスナイトA3400vsテトラA1800
アユLP6400

海未「続きますよ。『ハッスル・ラッセル』で2体目の『テトラ』に攻撃!」

ハッスル・ラッセルA2500vsテトラA1800
アユLP5700

アユ「でも、まだ後2体いるしステージも残ってるよ!」

海未「逃すとお思いで?メイン2『ハッスル・ラッセル』と『ナイト・エクスプレスナイト』の2体でオーバーレイ!」

海未「無限の空は我が庭園、小さき地上は我が領土、我が住まうは空の城!エクシーズ召喚!『超弩級空中宮殿ガンガリディア』!」

ガンガリディアA3400



穂乃果「2度は止められなかったね...」

海未「『ガンガリディア』の効果発動」

海未「ORUを1つ、使うことであなたのフィールドのカードを1枚破壊し1000のダメージを与えます」

海未「『水舞台』はもうありません。モンスター効果から守ることもできませんね?最後の『テトラ』には破壊されてもらいます」

アユLP4700

フトシ「アユッ!」

柚子「...うろたえちゃダメ。今は仲間のデュエルを、見守ろう」

海未「この効果は強力故、多くの熱を発する。攻撃を不可能にしてしまいますが」

海未「今はメインフェイズ2。関係ありませんでしたね。ターンエンド」
手札1(パトレイン) ガンガリディア



T6 アユ

アユ「私のターン!」

アユ「(お互い手札は1枚。でも私には2枚のアクアリウムがある。有利、とは言い切れないけど...)」

アユ「このカードで次のターンに繋げるよ!『カードカーD』を召喚!」

アユ「このカードをリリースすることでカードを2枚ドロー!その後私のターンは終了する!」
手札3(鬼ガエル) グッピー

T7海未

海未「私のターン」

海未「ガンガリディアのサイズが大きいからとたかをくくってはいけませんね。効果発動!破壊対象は『水照明』!」

アユLP3700

穂乃果「あれ?グッピーじゃないんだ。攻撃力2倍じゃガンガリディアもすぐ倒されるかもしれないけど...」

アユ「墓地から『テトラ』を特殊召喚!」

海未「攻撃力を上げられなければ脅威の度合はかなり落ちます。こういうタイプのデッキの弱点ですね」

海未「とりあえず『無頼特急パトレイン』を召喚。バトルフェイズを放棄する代わりに500のダメージを与えます」

アユLP3200

海未「カードを1枚伏せ、ターン終了」
手札0 パトレイン ガンガリディア 伏せ1



T8 アユ

アユ「(海未お姉ちゃんは...)」

アユ「(戦闘破壊を避けるため破壊した。ということは、あまり余裕がない...?」

アユ「ドロー!『テトラ』の効果発動!」

柚子「(あの伏せカードは間違いなく...!)」

海未「そう来ると、いえ、そうせざるを得ないと分かっていました。ライフを1000支払い永続トラップ『スキルドレイン』を発動」

海未LP5000

海未「これであなたのアクトレスは本当にか弱い魚になってしまいましたね」

海未「さあ、ここからどう反撃しますか?」

アユ「っ...」

アユ「(逆転の手は、ある。でも...。もし、その前に破壊されてしまったら...!)」

アユ「(ダメダメ!私はフトシやタツヤと肩を並べて遊矢お兄ちゃん達に負けない、遊勝塾の看板になるんだから!)」

アユ「(これくらいの壁、越えないでどうするっていうの!)」

アユ「カードを1枚セット、ターンエンド!」
手札3(鬼ガエル) テトラ グッピー 伏せ1


T9 海未

海未「私のターン」

さあ、アユさん。どうしますか。
私もサイクロンなどの除去カード1枚で一気に体勢を崩されるこの状況。
どちらに転ぶか分からない戦況であなたは心を強く、保てますか?

海未「バトルフェイズ...『ガンガリディア』で『グッピー』を攻撃します」

海未「『パトレイン』で『テトラ』を攻撃」

海未「カードを1枚セット...ターン終了です」
手札0 ガンガリディア パトレイン スキルドレイン

T10 アユ

アユ「私のターン!」

アユ「『サルベージ』で墓地から『テトラ』2枚を手札に戻し『強欲なウツボ』を発動!」

アユ「手札の『テトラ』2枚をデッキに戻し、カードを3枚ドローする!」

アユ「ドロー!」

アユ「(...後は海未お姉ちゃんの伏せカード次第だ!」

アユ「ねぇ、海未お姉ちゃん?」

アユ「私のアクアアクトレス達はステージが破壊されようとも」

アユ「仲間が破壊されようとも」

アユ「自らの魅力が失われようとも、輝き続ける!」

海未「ほう、その言葉。忘れることのないようにして下さいね?」

アユ「もっちろん!『水舞台装置』を墓地に送りマジックカード『パラレルツイスター』
を発動!」

アユ「『スキルドレイン』を破壊!」

海未「やはり、スキルドレインを破壊してきましたね」



アユ「『水舞台装置』が壊れたから墓地から『グッピー』を特殊召喚!」

アユ「本日2度目!速攻魔法『地獄の暴走召喚』!」

海未「ですが今回は私にも恩恵があります。2体の『パトレイン』を特殊召喚」

アユ「『グッピー』の効果発動!手札の『アクアアクトレス・アロワナ』を特殊召喚!」

アロワナA2000

海未「初めての上級モンスターですね。しかし攻撃力はまだ及ばない」

アユ「海未お姉ちゃん。アクトレス達にとって一番大事なのは何か分かる?」

海未「それは人によって異なるものだと思いますが...」

海未「先にアユさんの答えを聞かせてください」

アユ「うん!それはね...『団結の力』を『アロワナ』に装備!私のモンスターは今、4体だから...」

アロワナA5200

海未「今デュエル中、最高値の攻撃力ですね」

遊矢「アユ!やるな!」

アユ「バトルフェイズ!『アロワナ』で『ガンガリディア』を攻撃!」

海未「...なるほど。サーチ効果を持つ『パトレイン』を避け、万が一のランクアップに備え『ガンガリディア』を狙った」

海未「その選択は間違ってなかった。ただし私の最後の伏せカードがその回答を変えてしまうのです!速攻魔法『リミッター解除』!」

海未「機械族の攻撃力を2倍にします!」

海未「もうあなたに守ってくれるステージはない...そのまま散りなさい!」

アユ「...」

フトシ「アユー!!」

アユ「海未お姉ちゃん?私の言葉、忘れてないよね?」

アユ「でも、付け加えるとしたら...アクトレス達は最後に己のピンチすら引き立て役に変えるってこと!トラップ発動!『水物語-ウラシマ』!」

海未「!!」



アユ「『ウラシマ』はフィールド上のモンスター1体の効果を無効にして、攻撃力、守備力を0にし」

アユ「『相手の効果を受けなく』させる!」

海未「っ!それでは『ガンガリディア』は『リミッター解除』の恩恵を受けられることなく...!」

アユ「いっけー!『アロワナ』でおばあちゃん『ガンガリディア』を攻撃!」

アロワナA5200vsおばあちゃん ガンガリディアA100

海未LP0

海未「見せてもらいましたよ」

海未「あなたは今、最高にたくましい、乙女です!」

遊矢「勝者!遊勝塾、アユ!」

子ども『おお!すげー!』

子ども『あんな大きいお姉ちゃんを倒すなんて!


子ども『おれ、遊勝塾入ろうかなあ』

海未「やりましたね。アユさん」

アユ「海未お姉ちゃん...私...」

海未「何故、涙をこぼしているのですが?勝者はあなたですよ?」

アユ「...そうだよね!」

海未「ええ。私にとっても道標が見えるような戦いでした」

アユ「海未お姉ちゃんも何かお悩みがあるの?」

海未「はい」

海未「ですが、アユさんに大口を叩いた手前私も情けない姿を見せるわけにはいきません」

海未「さ、アユさん。あなたの仲間がまっていますよ!」

【遊勝塾】

柚子「今日は、二人ともありがとうございました」

穂乃果「ううん、穂乃果達も身体をいっぱい動かせて、楽しかったよ!ね、海未ちゃん?」

海未「私は...まさかお守りがここまで大変なものとは思っていませんでした」

海未「...今度はちゃんと前以て誘ってくださいね?」

遊矢「...はい!」

遊矢「(希さんにそう伝えとこう)」

穂乃果「それにしても...」

穂乃果「アユちゃん、柚子ちゃんに似てるね?」


アユ「こら!2人とも!手を洗ってからおやつを食べる。そんなことも分かんないの!?」

フトシ「でも〜!今日は痺れるくらい疲れたしぃ」

タツヤ「フトシの言う通りだよ。時と場合というものが...」

アユ「もー!男はそうやっていつも逃げるんだから!ほら!はやく洗面所に行く!!」


柚子「ははは、まさかぁ」

穂乃果「(海未ちゃんがもう1人、いや2人に増えるのかあ。遊勝塾じゃなくてよかったかな?)」

海未「では、私たちはそろそろ」

遊矢「はい!お互い、大会、全力を尽くしましょう!」

穂乃果「もし当たったら倒しちゃうけどごめんね!」

柚子「ふふ、誰に対して謝っているんですか?」

海未「次は大会の会場で会うことになりますね」


アユさん。
あなたは女の子ですが遠慮してはなりません。
あなたとフトシさんとタツヤさん。3人がこうして、顔を合わせられるのも今のうち。
この今を、大切にしてくださいね。

【帰り道】

穂乃果「海未ちゃん。今日はお手柄だったね」

海未「いえ、私は1人に傾いていたので人達から羨ましがられてしまったかもしれません」

穂乃果「そんなことないよ!海未ちゃんが機転を利かせてくれたからこそ、このイベントは、アユちゃんのイメージチェンジは大成功に終わったんだよ?」

海未「それを言うなら、穂乃果だって...」

穂乃果「もう、無限ループになっちゃうよ?」

海未「...綱渡りとはそうそうするものではありませんね」

穂乃果「大道芸人じゃないからね〜」

海未「穂乃果は知らずと大道芸人になっているのでこちらは不安が尽きません」

穂乃果「今回は海未ちゃんにはらはらさせられた気がするんだけどな〜」

海未「な、何のことでしょう!?」

海未「では、私はこっちなので!」

穂乃果「うん!...ねえ、海未ちゃん」

穂乃果「海未ちゃんはアクアアクトレスを知っていたんだよね?」

穂乃果「当然...」

海未「アユさんが勝った。それだけですよ」

穂乃果「...うん!また明日!」

海未「はい、また明日」

【高坂家】 穂乃果サイド

穂乃ママ「あら、穂乃果。もう寝るの?」

穂乃果「うん!今日は思いっきり身体を動かしたから疲れちゃったんだ」

穂乃ママ「いつも動き回ってるじゃない...でも、明日が大会だから、当然ね」

穂乃ママ「雪穂ももう寝てるし」

穂乃果「うん。おやすみなさい」

穂乃ママ「お休み。頑張ってね」

【穂乃果の部屋】

今日の海未ちゃん、可愛かったな。
穂乃果は正直、 このボランティアは海未ちゃんには向いてないと思ってたけど、これは思わぬギャップだね。
個別塾でも開いたらいいかも?

...穂乃果はあまり通いたくないけどね。

穂乃果「穂乃果もねよーっと」

明日、寝坊なんてしたら怒られるなんて話じゃすまないもんね。
もうすぐことりちゃんも帰ってくるし楽しみすぎて目が冴えちゃってるけど。

穂乃果「羊が1匹、羊が2匹...」


...




凛「穂乃果ちゃん!起きるにゃ!」

穂乃果「はっ!!」

【音ノ木坂学院】

本日はここまで!

劇場版の虚無感をフィールレモンの派生系にかけるワクワクで中和しようとしているところです。

安価下さった方、ありがとうございます。
ところで、いよいよ本格的に安価が多くなってくるのと話に区切りがついたのとでここで新しいスレを建てます。
URLはすぐ貼ります。

ボマー「恐ろしい夢を見た...春色バレンタインがまた延期になるという夢だ...」

次回の更新は金曜日の夜9時頃を予定しています。

ネクストステージです。

【ラブライブ】穂乃果「LDS?」遊矢「舞網CS!」【遊戯王】 【安価・コンマ多め】
【ラブライブ】穂乃果「LDS?」遊矢「舞網CS!」【遊戯王】 【安価・コンマ多め】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1435064976/)

乙です

おつおつ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom