いろは「お早うございます、先輩…?」八幡「疑問符を付けるな」 (73)

この板は初使用です。

多く見積もっても一週間以内に完結させる予定ですが、忙しかったらごめんなさい。

俺がいる内に本来存在しない人物は大半が「」前に名前がありません。

これが解り難かったら済みません。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430424374

八幡(今日は四月一日。新年度の一日目。クラス編成がおこなわれ、周囲が一喜一憂している中、俺は無干渉を通していた)

八幡(そもそもクラス編成で喜べるのは知り合いの有無、喜べないのも知り合いの有無、ならば必然、ぼっちには関係ないのである)

八幡「というか自分の名前以外を確認する奴の気が知れない、そんな時間があるなら本でも読んでろ」

いろは「成る程、それでこの教室の一番乗りが先輩だったんですね。お陰さまでみんな、自分が教室を間違えたのかと、教室と廊下を往復してましたよ」

八幡「げ…。いや、俺を見ても一つ上だって、気づくやつの方が少ないだろ」(ぼっちだし)

いろは「…今の「げ」は聞き流してあげます。あと、先輩は結構有名ですよ?」

八幡「そりゃ悪い意味でか?」

いろは「無意味な質問をする先輩ですねー」

八幡(辛辣な言葉選びをする後輩ですねー)

いろは「…」

八幡「どうした、急に黙って?飽きたなら他の奴に声をかけて来いよ」

いろは「もう、身体は何ともないんですか?」

八幡「出席日数が足りなくなる位入院したんだ、これでまだ回復してないとは言えないだろう」

いろは「そうですか、なら良いんです。折角同じクラスになったのに、先輩が扱き使えないと残念ですからね」

八幡(え、なにそれ、そこの心配だったの?)

いろは「黙って睨まないで下さいよ、見とれるほど可愛いですか?でもごめんなさい、年上の同級生とか無理です」

八幡「なんも言ってねぇだろ」(というかその返しは流石に凹む)

いろは「…まぁ、わたしも事情を知ってしまっている側ですし、何かあったら生徒会の仕事を手伝っていただきながら、相談に乗りますよ」

八幡「相談料ほとんど前払いじゃねぇか」

いろは「その上、先輩では役に立てれないような解決法しかわたしには提案できませんし、ね」

八幡「自分で言うなよ」

俺の突込みに、一色は満足したのか、去年からの知人の元へ去っていく。

一学期の一日目に俺なんかと話してて、大丈夫なのか、いろはす。まぁその辺は上手くやれるんだろうけど。

身の上話だが、俺は二年三学期に、二度目の事故に遭った。その結果、目出度く出席日数が足りなくなって、二年一学期になったわけだ。

繰り返される二年生。君は生き延びることができるか?

八幡(ただの留年だけどな。しかしこの教室には戸塚が足りない)


その後はそつなく一日目を聞き流し、放課後に至る。

流石に朝以降、一色が俺に声をかけてくる事もなく、帰りもそれは変わらない。

というか話す相手もいないので一人で下駄箱へ向かう。

いろは「先輩、部活は?」

と、思ってたら声をかけられ、思わず跳ね上がってしまう。そして一色には案の定、気持ち悪いものを見る目で見られる俺。

いや、今のは驚くだろ。

八幡「奉仕部なら辞めた、他にやることが出来たからな」

いろは「そんなの、ダメです!」

八幡「一色…?」

いろは「あ、いや、今のはその…ごめんなさい。何でですか?」

八幡(話逸らされたな、まぁ良いけど)

八幡「二年生二度目とか、家計の負担半端無いだろ。今年は小町も居るからな。だから、何の足しにもならんかもしれないが、バイトを始めたんだ」

いろは「え、先輩が?」

八幡「働きたくなんて無いけどな、小町にも迷惑はかけられん」

いろは「そうなんですか…。今度、お店紹介してくださいね。では、わたしは生徒会に行きますので」

そう告げて一色は去っていった。

結衣「今の、いろはちゃん?」

八幡「そして煩そうなのが現れた」

結衣「開口一番にそれ?酷くない!?」

八幡「モノローグに突っ込むなよ、そう言うのはギャグマンガでやって初めて映える手法だろ」

結衣「モノローグとか良く解んないけど、口に出てたし!」

八幡(おお、ちゃんと的を得ている。関心関心)

八幡「一色とは同じクラスになったんだ」

結衣「そうなんだ。良かったね、知り合いがいて。…半分はあたしのせいみたいな所あったしさ」

八幡「ねぇよ、そんな所。全部俺の前方不注意だ。その話は春休みに済んだだろ」

結衣「そうだね、そうなんだけどさ…」

八幡「ならあれだ、今日から厄介になる小町の面倒見てやってくれ。…もう行くから」

結衣「うん、任せて。行ってらっしゃい、ひっきー!」

由比ヶ浜に手を振り、バイト先への道につく。学校から見送りが行ってらっしゃいとか、学校にただいまするみたいで心底嫌だったが。

「お帰りなさい、八幡君!」

とか思っていたら、バイト先でもこの洗礼を受ける羽目になる。

八幡「ここ、俺の店じゃないんだけど」

「働いてるんだから、半分自分の店みたいなものじゃないの?」

八幡「いや、違うだろ。バイトで半分貰えるならバイトが二人いたらもう店の所有権、店長の元に無いじゃん」

「今日も八幡君は面白いね!あ、さっきマスターが話があるって言ってたよ?」

八幡(えー、今の俺の言ったギャグ扱いで終わるの?しかも確実に何も面白くなかっただろ)

八幡「了解、その間頼むわ」

「うん、任せて!」


マスター「やぁ、来たか、比企谷君」

八幡「はい、お早うございます。話って何ですか?」

マスター「あぁ、働く時間に関してなんだけどね。君は今娘達の働く時間のヘルプをしているが、若し良ければ、夜間も少し入ってみないかい?」

八幡「…いいんですか?そこはマスターの時間じゃ…」

マスター「君と話をしていて思ったんだが、君みたいな人と話をして落ち着く人間もいるんじゃないかと思ってね」

マスター「勿論、時間は10時までだからそんなに長くはないとは思うが、娘たちの時間だけに比べたら給料も増える」

マスター「良い人生経験になるんじゃないかな?」

八幡「ありがとうございます、なら、是非宜しくお願いします」

マスター「こちらこそ、今後とも宜しく頼むよ」


「そっかー、なら八幡君はちょっと長く働くようになるんだ。私たちとも遊べなくなるね」

八幡「一回も遊んだ事なんてないけどな」

「これから行くかもしれなかったし」

八幡(いや、多分行かない。おもに俺の意思で。)

「二人とも、喋ってないで仕事してください」

八幡「はい」

マスターの娘の方に注意され、仕事に戻る。

八幡「バイトはこんな感じだった」

小町「そうなんだ、お疲れ様」

飯を食っている最中、小町には素っ気なく返される。喧嘩という程ではないが、奉仕部を去る事を決めて以来、小町の反応は冷たい。

八幡「ご馳走様」

小町「うん」

会話の種も無くなって、沈黙に耐え切れず席を立つ。そのまま自室に戻り、その日は眠りについた。

一旦ここまでで

分量とか区々ですみません、慣れていないもので
何かありましたらお気軽に言ってください。

俺がいる内(うち)にってなんだと思ったら
俺ガイル内(ない)にか

結衣「おはよう、ひっきー!」

八幡「由比ヶ浜か。あ、小町どうだった?」

結衣「挨拶スルーして小町ちゃんの事!?まぁ、ひっきーらしいけど。普通だったよ」

八幡「お前一回の鍵括弧で話変わりすぎじゃね?」

結衣「またわけ解んない事を…。でも、ひっきーと小町ちゃん、一緒に登校してないんだね?」

八幡「まだ暫くはご機嫌ななめそうだな…」

結衣「そっか、頑張れ、お兄ちゃん!」

八幡「…あぁ」(ニュアンスが違うのは解ってるが、ちょっと萌えた)

結衣「あ、じゃああたしこっちだから。またね!」

八幡「おう、今学期中にはまた会えるかもな」

結衣「頻度少なっ!?良いもん、先輩が後輩の教室に突撃するから」

べーっと舌を出して、由比ヶ浜は立ち去った。

八幡「やめてくれ」(いろんな意味で、マジで)

いろは「朝から楽しそーですね、先輩」

八幡「昨日も思ったが、後ろから突然声をかけるのは止めてくれ」

いろは「それは先輩がずっとわたしを見ていれば解決しますよね」

八幡「そんなことしたら生徒指導に売るくせに」

いろは「校外なら警察ものですよね」

八幡「朝からわざわざ喧嘩売りに来たのか、お前は」

いろは「冗談ですよー、いいじゃないですか。ところで、今日もバイトですか?」

八幡「いや、今日は入ってないな」

いろは「なら、少し放課後、わたしに付き合ってくれませんか?」

八幡「いや、今日は用事が…」

いろは「あ、そういうの良いんで。教室残っててくださいね」

八幡(えー、一方的…)

八幡(そのまま別の人間の元へ話に行くフットワークの軽いいろはす、断る隙を見せない!…マジで何なんだよ…)

昼食時、教室を出て一人で食べれる場所を探しに行ったところ、平塚先生に見つかってしまう。

八幡「で、そのまま生徒指導室に連行とか、意味が解らないんですが」

静「良いじゃないか、その後の経過なども気になっていたからな」

八幡「その件に関しては、もう何ともありません」

静「そうか。だが残念だったな、一年間、これでは棒に振るようなものだ」

八幡「いえ、これでいい経験が出来そうな気はするんで、良いですよ」

静「すまないな、こちらでも手は尽くしたが…、そう言ってくれると助かるよ」

八幡「俺もその言葉だけで十分すぎます。」

静「そうか。そういえば君の妹、奉仕部に顔を出していたようだよ。君もたまには顔を出すといい。今日はバイトもないのだろう?」

八幡「マスターから聞いたんですか?でも、どうやら今日は無理っぽいです」

静「あぁ、一色いろはかな?」

八幡「何でわかるんですか」

静「いやー、蓋を開けると二人が一緒のクラスだったから、これからも比企谷はしもべ妖精のように使われるのかと思っていたからね」

八幡「何とかして一色に洋服を貰ってきますから、解任してください」

静「今の発言は聞き方を間違えると変態のそれだな」

八幡「言い出したのはそっちじゃないですか」

静「冗談だよ。…またラーメンでも食べに行こう」

八幡「はい、ぜひ」

静「じゃあ、もう行って良い。元々体調の事が聞きたかっただけだからね」

八幡「うっす」

静「だが、老婆心で言うならば、今いる教室が、君に去年の君と同じ立場を求めているとは、思わないで良いと思うよ」

八幡「…。」

俺はそれには頷いて、部屋を後にした。

いろは「さぁ、というわけで放課後ですよ」

八幡「一目散にこっちに来るな、逃げる暇がない」

いろは「またまたー、逃げる気なんてないくせに」

語調は軽いが、言外には「あるはずありませんよね?」的な念押しがありありと見える。

八幡「で、何をするんだ?」

いろは「デートです」

八幡「…は?」

いろは「勝手に勘違いして盛り上がるのやめて貰えますか、ごめんなさい、先輩とデートとか無理です」

八幡「ついに聞き返すだけで振られるようになったのか、俺…」

いろは「流石に今のは半分冗談です、取り敢えず場所を変えましょうか」

八幡「あ、あぁ…」

八幡(その選択肢があるなら、何でもっと早く言ってくれないのか。いや、大きな声では無かったからクラスの人間には聞こえてはいなかったが)

八幡「で、結局何なんだよ」

いろは「せっかちですね、先輩は。実は、生徒会に相談が来まして、デートの手伝いをして欲しい、と。」

八幡「生徒会に?」

いろは「はい。…先輩、わたしは折角来てくれたその相談者を、見捨てたくなかったです」

八幡「お前、そんなキャラだった?」

いろは「…先輩。ドラマとか、お話の物語の生徒会長って、凄くないですか?」

八幡「どうした、突然?まぁ、確かに凄いが…」

いろは「あんなの、お話の中だけだって、誰でも解ります。…でも、もし雪ノ下先輩が生徒会長なら、」

八幡「そんなの考えても仕方ないだろ。お前と雪ノ下は違うんだから」

いろは「それは、わかっています。誰かになろうなんて思っていません。」

八幡「なら、なんだよ」

いろは「キャラじゃないのは解っています。でも、その人は生徒会長って物を頼ってくれました。」

いろは「雪ノ下先輩でなく、わたしを頼ってくれたんです。なら、応えてあげたい」

八幡「そうか」

ここの生徒会はそういった相談を請け負う活動を行っていない。
その代りとは言い過ぎだが、奉仕部が存在する。雪ノ下雪乃はそこの長だ。
だから、引き合いに出した。
どちらかと言えば奉仕部の方が生徒の相談事への対応を前面に出しているのだから、雪ノ下ではなく頼られた一色には、責任がある。

八幡(理由はどうだか、知らんが)

単に雪ノ下が怖かっただけかもしれない。
女が三人わいわい騒いでる部屋に気後れしたのかもしれない。

八幡(それでも、やろうっていうのは…、凄いな)

断る事も出来ただろうし、他の役員に回したり、奉仕部へ行く事も出来ただろう。
しかし、一色が選んだというのなら、それは素直にすごいと思った。

いろは「それで、その手伝いをして欲しいんです。奉仕部で相談事への場数も踏んでる先輩ですし…。」

いろは「勿論これは正式な生徒会の仕事とはちょっと違いますので、断ってくれても構いません。」

八幡「なんだその言い方、普段なら強制す癖に」

いろは「先輩はもう奉仕部じゃないし、それに、こういう事を引き受けたのは、わたしのただの意地なんです」

いろは「だから、強制なんてできません。その意地というのは、わたしがホンモノの生徒会長に成りたいって物なので」

いろは「然るべき方法で、個人として先輩に―――、比企谷八幡さんに、支えて貰いたいんです」

八幡「何で、急にそんな事思ったんだ?」

いろは「さぁ、何故でしょうね。それは…ちょっと恥ずかしいから、秘密です」

少し悩んで、一色ははにかんだ。
その表情がとても絵になる気がして、見惚れてしまった。

いろは「こんな、人頼みなんて搦め手のような方法で、凄い生徒会長になんて、なれるか解りませんけど」

八幡「別に万人が凄いと思う生徒会長である必要はねぇだろ。…俺は今現在、一色が凄い生徒会長だと思ってる」

八幡「…解った。バイトが無い時に限ってだが、手伝ってやる」

いろは「ありがとうございます、先輩」

万人が知る必要はない。お飾りの生徒会長と思っている人間が大半でも構わない。
一色もきっとそう思っているだろう。

しかし、それでも俺は思ってしまった。少しでも大勢に知って貰いたい、と。
この生徒会長が、俺の勝手でやる気になって貰っただけの一色いろはが、こんなにも凄い生徒会長なのだ、と。

八幡(ラノベの読みすぎだろ、こんなの…)

今回は以上です。

文章書くの久し振りだから、割と無理やりだし雑なのは自覚しています。

叩かれても完結はさせるんで、好きに言ってください。

今回で半分ぐらいです、お粗末様でした。

>>18

静「だが、老婆心で言うならば……


静 (……フフッ、ついつい老婆心を起こしてしまった)

静 (ん、老婆……心…)

静 (…老いた…ババアの心……)


静 (…………)


静 (…もう……ダメかもしれんね…)。+゚(゚´Д`゚)゚+。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月30日 (土) 15:34:40   ID: 41RmlHwM

さ、もっと書きたまえ!

2 :  SS好きの774さん   2015年06月11日 (木) 10:43:39   ID: Va7SEDzn

いいぞ!
期待しているぞ!

3 :  SS好きの774さん   2016年01月09日 (土) 01:05:03   ID: gQ3dmJnf

はぁ?
中途半端とか死ね

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom