レイ「二番目の人」(171)

アスカ「は?アンタ、いま何て言った?」

レイ「二号機の人?」

アスカ「しらばっくれるき?アタシ、ちゃんと聞こえてたんだから!?」

レイ「......」

アスカ「アンタ、さっきアタシの事、二番目の人って言おうとしたでしょ?」

レイ「......」

アスカ「ちょっと、何か言いなさいよ!」

レイ「だって、アナタ、二番目だから」

アスカ「はああああっ!?何が二番目なのよ!?ふっざんじゃないわよ!?」

レイ「だって、碇君の一番は私だから...」

アスカ「あん?」

レイ「碇君は私を最初に受け入れてくれたの。アナタは二番目」

アスカ「は?......は?」

レイ「碇君の初めては私」(`・ω・´)シャキーン

アスカ「ちょっと待ちなさい!?は?初めて?は?何が?てか、何、その顔、ムカつく?」

レイ「え?」(・∀・)ナニガ?

アスカ「ムカつく。ていうか、ありえないし、シンジはアタシが初めてだって言ってたし」

レイ「それは、嘘。だって、アナタは睡眠薬で眠らせた碇君を襲ったから... 」

アスカ「っ!?えっ!?はぁっ!?な、なんで?なんで、アンタ...」

レイ「碇君の部屋には隠しカメラが設置してあるの」

アスカ「げ、まさか、ネルフ!?」

レイ「大変だった」(*´・ω・`)=3

アスカ「アンタが設置したんかい」

レイ「カメラでアナタの初体験が一部始終録画してある」

アスカ「ふざけんな」

レイ「ちなみに、私のも録画した。ハイビジョン!!高画質!!時代は200K!?」

アスカ「ゴメン、ちょっと待って、頭痛い。なに?アンタ、そういう性格だった
っけ?」

レイ「イメチェン?」

アスカ「いや、まず、それすら考えそうにないと思ってた」

レイ「あと、頭がさえる本を読んだ 」

アスカ「え?ドラクエ?」

レイ「碇君がしてたから...」

アスカ「あ、そ」

レイ「ニフラム」

アスカ「消えないわよ。てか、なに、さらっと人を格下扱いしてんのよアンタ?」

レイ「......」

アスカ「謝んなさいよ」

レイ「二番目にしてごめんなさい」

アスカ「そういう謝り方!?いや、そもそも謝ってないし。馬鹿にしてんの!?」

レイ「ごめんなさい、ちょっと何言ってるのか分からない」

アスカ「コロス」

レイ「ワロス」


*


シンジ「ミサトさん、アスカが帰って来ないんですけど、何か聞いてません?」

ミサト「え~?さぁ?それより、シンちゃ~ん♡おつまみ、もっとちょ~だぁい♡」

シンジ「はぁ...一応、ミサトさんは、僕たちの保護者なんだから、せめて、アスカが帰ってきてから酒盛りして下さいよ」

ミサト「でへへ、だぁって、やぁと、お仕事が一段落して、明日は久しぶりの休日なのよ~?これが、飲まずにはいられますかってなものよぉ~」

シンジ「別に次の日が休みじゃなくても、いつも飲んでるじゃないですか、ミサトさんは...」

ミサト「なあによお?シンちゃんわあ、私がお酒飲んだら駄目って言うのぉおっ!?」

シンジ「ちょ、ミサトさん、声が大きいですよ!!ご近所迷惑になるから、もう少し」

ミサト「まっ!大きいだなんて、シンちゃんったら、やらしい~♡」

シンジ「駄目だ、完全に酔っ払ってる。早く帰って来てよ、アスカ...」

ミサト「酔ってるわよぉ!悪いぃ?お詫びにチュウしちゃう~?」

シンジ「なっ…」

アスカ「ただいまっ!!」ツクエヴァーン

シンジ「わぁあっ!?お、おかえりなさい?」

ミサト「ちょっと~、机叩かないでよ~、ビールがこぼれちゃうわ~」

シンジ「そ、そうだよ、危ないじゃないかアス」

レイ「ただいま」スタスタスタ

シンジ「ええっ?」

アスカ「うっさい!バカシンジ!」

シンジ「なんで僕だけ!?じゃない、綾波?なんで?」

レイ「あなたは私が守るから…」

シンジ「え?」

アスカ「それより!あんたいま何をしようとしてたわけ?」

シンジ「へ?何もしてないけど?強いて言えば料理をしようかと」

ミサト「そ~よ~♪シンちゃんはいまからアタシの為に愛妻料理を」

レイ「アナタは要らないわ、皆が言ってるもの」

シンジ「ええっ?ちょ、綾波?」

アスカ「あら奇遇ね、アタシも同じ意見だわ」

シンジ「アスカ!?」

ミサト「……」グビッグビッグビッ

アスカ&レイ「……」

ミサト「プッハァ~♪え、な~に~?」

アスカ&レイ「」イラッ

シンジ「に、逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃ!アスカも綾波もっ!ご、ご飯食べるでしょ?僕いまから作るから!みんなで一緒に」

レイ「ちょっと待って碇君」

シンジ「う、うん。何かリクエスト?」

レイ「何故、私じゃなくてあの人が先なの?」

シンジ「……え?」

レイ「何故、レイも二番目の……二号機の人もご飯食べる、じゃないの?」

シンジ「……え」

アスカ「よっし!そのケンカ買ったぁー!!アンタを泣かす!!」

シンジ「ま、待って!綾波?どーしたの?今日、どこか変だよ?」

アスカ「コイツが変なのはいつもの事でしょ!退いてバカシンジ、泣かすわ!」

レイ「碇君、私はどこか変なの?」(´・ω・`)ショボーン

シンジ「えっ!?」

アスカ「」イラッ

シンジ「へ、変じゃないよっ!綾波はどこも変じゃない!!」

レイ「ほんと?」

シンジ「本当だよ!」

レイ「よかった」シンジダキシメ

シンジ「っ?は、はやなみっ!」レイダキシメ

レイ「……」チラッ

アスカ「」

レイ「」( ´,_ゝ`)フッ

アスカ「コロスワヨ」


ミサト「え~?な~に~?学芸会か何かかしら~?」グビッ

アスカ「ミサトは黙ってて!」

シンジ「あ、ご、ごめん、綾波!」

レイ「大丈夫。保存した」(*´∀`)♪200K

シンジ「?」

アスカ「アンタ、いい度胸してるわ。マ・ジ・で泣かすわ」

レイ「嫉妬乙」

アスカ「氏ね」

シンジ「ちょ、アスカ危ない!」

ミサト「ちょっと~、暴れないでよ~、部屋が汚れるわ~」

シンジ「いや、ミサトさんが言えたことじゃ」

ミサト「でへぇ♡シンちゃん、ごみーんねぇ♡」

レイ「私は私。アナタには出来ない事をして何が悪いの?」

アスカ「そういう事を言ってんじゃないのよっ!このアバズレがぁー!」

レイ「そう。アナタもしたいのね」

アスカ「!!」

レイ「したらいいわ」

アスカ「……」

レイ「出来るものなら」

アスカ「……」

シンジ「とにかく、アスカ落ち着いて。落ち着いて話を、アスカ?…あれ?落ち着いたの?」

レイ「碇君、私イメチェンしたの」

シンジ「え?イメチェン?」

レイ「私は私。他の誰でもない。だから、綾波レイはイメチェンしたの」

シンジ「えっと、うん……いいんじゃないかな?綾波がどんな性格をしていても綾波は綾波だよね?」

ミサト「そ~かしらぁ~♪」グビッグビッ

レイ「」イラッ

シンジ「ちょっと、ミサトさん。飲み過ぎですよ」

アスカ「シンジ!」

シンジ「うわっ!急に、なに!?ビックリしちゃって心臓が止まるかと」

アスカ「シンジ!」

シンジ「え、うん。な、なに?」

アスカ「シンジ」

シンジ「アスカ?」

アスカ「」モジモジ

シンジ「?」

アスカ「シンジ?」( ´△`)

シンジ「え、どうしたのアスカ?わりとマジで」

ミサト「ぶわっははははは!」グビッグビッグビッ

レイ「」イラッ

アスカ「うぅ~っばかぁ」(/´△`\)

ミサト「シンちゃんそんな事よりおつまみまだぁ?」

シンジ「あ、はい。ミサトさんちょっと待って下さいね」

レイ「碇君」

シンジ「ん、なに?」

レイ「最後の石板がどこにあるのかわからないの。神様と戦えない」

シンジ「は?」

ミサト「シンちゃーん」グビッグビッ

レイ「現代も過去も探してみたけど私には見つけられなくて困ってるの」

シンジ「あ、ドラクエ?セブン?んー、もしかして、あの場所じゃないかな?ほら、珊瑚の」

アスカ「シンジ!」

シンジ「うわっ!だから急に」

アスカ「あた、あたしも」

シンジ「アスカも!?」

アスカ「ツゥ!ツゥが難しいの!ツゥが一番難しいの!知ってる!あたし知ってるんだから!」

シンジ「し、知ってるんだ?」

アスカ「し、知ってるわ」

シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……」(´・ω・`)ショボーン

シンジ「えっと、クリア出来なかったってこと?一緒にやる?」

アスカ「やる!」(°▽°)

レイ「超絶必至」( ´,_ゝ`)プッ

アスカ「うっさい!」(# ゜Д゜)

シンジ「とりあえず、ゲーム機は僕の部屋にあるから持ってくるよ」

マリ「そこでマリちゃん颯爽と介入!!呼ばれて飛び出てマリちゃんじゃーん!?」

レイ「氏んで」

マリ「ひどっ?なに?あたし今回こういう役どころ?」

アスカ「アンタ不法侵入よ」

マリ「にゃは、い・ま・さ・ら☆」テヘペロ

アスカ&レイ「」イラッ

シンジ「あのマリさん、なにか用事?」

マリ「わんこ君」

シンジ「はい」

マリ「七つの玉を集めにあたしとアドベンチャーしないかい?」

シンジ「はい?」

マリ「あ、ドラゴン違いだったか。にゃはは、絵師は一緒なのにね~」

アスカ「アンタ何しに来たのマジで」

マリ「いや、ほら、仲間外れは嫌じゃん?」

ミサト「シンちゃはぁん」

シンジ「あ、はいはい」

マリ「やっぱり、あたしとしてはさ。負けられない止まらないわんこ君争奪戦な訳じゃん?抜け駆けはよし子さんだと思う訳さ」

アスカ「はぁ?争奪?誰が誰を?あ、あたしがバカシンジを?そんな訳」

マリ「はい、一人脱落。綾波のレイちんとあたしちんの一騎討ちになりました」

レイ「臨むところ」

アスカ「待った!待て!そ、そりゃ、あたしだって?バカシンジの世話をしてきた訳よ?それはそれは仕方なくよ?でも、それはバカシンジもバカシンジであたしに世話をやかせたんだから感謝の印ってものを見せなきゃいけない訳じゃない?だから、あたしがどうのこうの言ってもバカシンジがあたしに感謝してあたしの側であたしに尽くすのは当然になる訳でだからあたしが争奪戦に」

マリ「姫、姫。長い。参加オア不参加?」

アスカ「……参加」

カヲル「やぁ!シンジくんのお世話をしたというならボク」

アスカ「ニフラム」
レイ「ニフラム」
マリ「ニフラム」

カヲル「」

マリ「まぁ、モウモウホウホウくんは捨て置いて」

アスカ「は?アタシ嫌よ。このままコイツがこの家の中に居るの」

レイ「右に同じく」

マリ「にゃはは、だってさ。はい、ちゃっちゃっと帰る。それとも、スイーパーさん呼ぶ?」

カヲル「」

シンジ「あれ?カヲ」

アスカ&レイ&マリ「いますぐ消えろ!」

シンジ「あれ?見間違い?」

マリ「わんこ君わんこ君ちょっとこっち見るよろし」

シンジ「はい?」

マリ「はい、キッス」チュッ

シンジ「んなっへわ?」

アスカ「ちょっと!マッ…コネ、メガ、アンタ……ふぅ……バカシンジィイ!!」

シンジ「何で僕に怒鳴るんだよぉ」

アスカ「あんたが隙だらけだからでしょーがーぁ!!」

レイ「碇君、コレどーする?処す?処す?」

マリ「痛たっ、にゃはは、つい。て、痛い痛い。あ、綾波のレイちん、痛いよぅ、あたしの髪の毛が抜けちゃうよぅ」

レイ「焼け野はらになればいい」

アスカ「焼き払いなさい」

マリ「キミら巨神兵かっ!?」

シンジ「と、とにかく、マリさんを離してあげて綾波」

レイ「何故?」

シンジ「ええっ?何故って」

レイ「もしかして、そこからコレを薙ぎ払うの?」

マリ「だから、巨神兵かっ!?」

アスカ「ほんと全部腐ってるわねアンタ」

マリ「だから、巨神へっ、いや、ちょっと待ってさすがにへこむ。全部は腐ってないからね?ちょっとは腐ってても全部は違うからね」

シンジ「仲良く!!お願いだから、みんな仲良くしてよ!!僕どうしたらいいか、わかんなくなるからさ!!仲良く!!」

アスカ「仲」チラッ
レイ「良く」チラッ
マリ「ねぇ~☆」チラッ



*


リツコ「それで?」

ミサト「いやぁ、それでアタシそこで寝ちゃったのよ~。シンジ君のお料理食べたらお腹いっぱいになっちゃってさぁ~」

リツコ「そう」

ミサト「んでも、そっちでも撮ってたんでしょ?」

リツコ「えぇ、まだ見てはいないけど。一応、家の中の全てに監視カメラを設置してあるわ」

ミサト「あはは、家の中全部。これが飲まずにいられますかってねぇ~あはは…」

リツコ「仕方がないわ。こうなった以上、全ての情報を吟味しないと解らない事は解らないままなのだから」

ミサト「まねぇー。わかっちゃ、いるんだけどさぁ、さぁすがに24時間公開撮影はキッツいかなー」

リツコ「アナタは家の中限定よ。そもそも対象はアナタじゃないし」

ミサト「わかってるって。んでも、録られてるのは変わらない訳だし。だからと言って家に帰らない訳にはいかないでしょー、はぁー、休まる場所がないわー」

リツコ「ネルフに泊まればいいじゃない」

ミサト「あ~、まぁね。でも、いいの?」

リツコ「保護観察者が不在の状態のあの子たちを見るのもいいと思うわ」

ミサト「なぁーにするか、わっかんないわよ~?」

リツコ「それも上等なサンプルになるわ」

ミサト「リツコさぁ~」

リツコ「?」

ミサト「ドラクエ7って知ってる~?」

リツコ「えぇ、ドラゴンクエストと呼ばれるテレビゲームね。一応、知ってはいるわ」

ミサト「加持の野郎がさぁ、昔やっててさぁ。まぁ、アタシも知らない訳じゃないのよ」

リツコ「それで?」

ミサト「7ってなに?」

リツコ「七番目という事でしょ?」

ミサト「……いや、6は知ってんのよ6は。7?いつの間に出たの?いいえ、何故、存在しているの?」

リツコ「……2000年頃に発売されたみたいね」

ミサト「はっ、セカンドインパクトのご時世に?」

リツコ「詳しくはその2~3週間前ね」

ミサト「ふ~ん」

リツコ「何かおかしい所があるかしら?」

ミサト「さぁ?」

リツコ「……アナタの疑問の答えにはなっていないけど。ない物があり、ある物がない。そういう話なら出来るわ」

ミサト「……」

リツコ「生と死。戦いと傷跡。記憶と体」

ミサト「何回…繰り返した?」

リツコ「さぁ?ミサト、アナタはどの時のミサトなのかしらね?」

ミサト「そういうリツコは?」

リツコ「それこそ、さぁ?」

ミサト「アタシたち戦ったのよね?」

リツコ「あら?いまも戦っているじゃない」

ミサト「そういうことじゃなくて!」

リツコ「最初の戦いでは戦自に死者が出たわ」

ミサト「急になに?」

リツコ「アナタがシンジ君を迎えに行ったあの日、死者が出たわ」

ミサト「そりゃ、シトにとって人間の命なんてあってないようなものよ。仕方がないわ」

リツコ「でも、いま現在その死者は普通に生活しているわ」

ミサト「は?」

リツコ「辿れたのはそこまで。その前に死んでしまった者は変わらず死んでしまった者のまま。でも、それ以降に死んでしまった者はその限りではない」

ミサト「どういう事?」

リツコ「生と死、確かに死んだ。戦いと傷跡、戦いそして敗れた。記憶と体、その恐怖を覚えているだけど変わらずいまも綺麗な体で生きている」

ミサト「死んだのは事実。でも、いま生きているのも事実、か」

リツコ「さて、問題です。いま私たちが戦っているシトは何番目でしょう?」

ミサト「は、そりゃ……え?」

リツコ「さて、問題です。私たちはいつからこの世界で活動し始めたのでしょう?」

ミサト「……」

リツコ「……」

ミサト「飲まずにいられますかってねぇ…」

リツコ「あら、私は楽しいわ」

ミサト「まじ?」

リツコ「第二の人生みたいなものでしょ?」

ミサト「あぁ…強くてニューゲーム的な?」

リツコ「ただし、原因は解明しないと不味いわ」

ミサト「ゼーレ?」

リツコ「それもあるけど。たぶん、
これは細い綱渡りみたいなもの。少しのずれが致命的にこの不思議な世界を壊す」

ミサト「原因、ね。それがあの子たちの誰かって事でいいのよね」

リツコ「えぇ、たぶん」

ミサト「シンジ君じゃないの?」

リツコ「引き金には違いないけど。ここまで創れるのに、母を亡くして父に捨てられた世界を望むかしら?」

ミサト「ま、円満家族を望むでしょうね」

リツコ「彼を起因としたプロモーターがいるはずだわ」

ミサト「で、そいつが見っかったらどーすんの?」

リツコ「ゼーレなら接触を図り、再び補完計画を強行するでしょうね」

ミサト「はっ、クソゲーね」

リツコ「ただし、その場合、高い確率で全人類の抹消が確定するわ」

ミサト「根拠は?」

リツコ「私たちが前の情報を知っているという事ね。知った上で道を選びなさい、という事かしら」

ミサト「これ以上のニューチャレンジは無しよって事ね」

リツコ「だから、いまは出来るだけ情報が欲しいのよ」

ミサト「……ネルフはどういう立場を取るのかしら?」

リツコ「司令ならもう一度、最初から世界を創り直させようとすると思うわ」

ミサト「ま、そうでしょーね。副司令は?」

リツコ「現状維持を支持してるわ」

ミサト「現状維持、か」



*

シンジ「あの……」

レイ「……」(´・ω・`)

シンジ「……あの」

アスカ「……」( ´△`)

シンジ「あのさ」

レイ「変な顔」( ´,_ゝ`)プッ

アスカ「ガッデーム」(# ゜Д゜)グルァ

マリ「わんこ君、あちしの頭、焼け野はらになってない?」

シンジ「あ、うん。なってないよ」

マリ「よかったー」

シンジ「じゃなくて、またアスカと綾波が暴れだして」

マリ「いやぁ、一晩、経っても変化ないなら大丈夫だよね」

シンジ「聞いて。まず、僕の話を聞いて」

マリ「まぁ、いいじゃん。嫁姑問題無問題ケンカするほど仲が良く~♪てねぇ」

アスカ「あふぁはふひぃ~っ!」(怒)
レイ「むがったあらあむぁ~!」(怒)

シンジ「すっごい顔をつねり合ってるけど大丈夫なのかな?ねぇ、大丈夫なのかな?」

マリ「心配しぃだなぁ♪よっし、ここはマリお姉さんが一枚ほど脱ぐか!」

シンジ「一肌脱ぐって意味なんだろうけど言い方が、って、いや!!本当に脱がないでよ!?何やってんだよ!?」

マリ「あぁ、しまったしまった。わんこ君ちょっと顔を貸して」

シンジ「もう何やって」

マリ「はい、キッス」チュッ

シンジ「んなっ?」

レイ「オゥケィ、ビ~ッチ」(怒)

アスカ「サノバヴィ~ッチ」(怒)

マリ「いやぁ、ついつい」(ノ≧ڡ≦)テヘペロ

シンジ「ついじゃないよ!?」

アスカ「あんた、わざと?わざとキスされてんの?ヴァーカ、シンジィイッ!?」

シンジ「だから、何で僕なの!?」

レイ「碇君、どうしよう。いまなら、大斬りでこの人の三分の一を消せそう」

シンジ「ぶっそう!!すっごい物騒だよ、綾波!?」

トウジ「なぁ、シンジ。ワイら帰ってえぇか?」

ケンスケ「だよな、お邪魔みたいだし」

シンジ「待って!お願い待って!ゲームする約束だろ?みんなで、ゲーム、する、約束、だろぉ?」

トウジ「いや、そないな顔をされても」

ケンスケ「うわぁ」

トウジ「だいたい、お前いまさっきキスされとったし」

ケンスケ「敵だよなぁ」

シンジ「ちがっ、それは」

ヒカリ「やめたげなよ、泣いてるよ碇君」

シンジ「いいんちょ~」(泣)

トウジ「こらっ、いいんちょに触んなや!」ゲシッ

ヒカリ「ちょっと、鈴原!」

レイ「処す!処す!」

ヒカリ「ヒッ、綾波さん?」

アスカ「ヒカリ?何してんの?何でシンジに触ってんの?」

ヒカリ「ヒィッ?アスカ?違う。私はただ止めようと、違うからね?アスカ?」

マリ「ギルティ!」

ヒカリ「誰ぇー!?」

トウジ「な、なんやお前ら?ケンカしとったんちゃうんか?」

レイ「アナタは何してるの?私の碇君に何してるの?ねぇ、何してる?」

トウジ「すんません。何もしてません。蹴ってません。いまから帰ろう思うた所です」ドゲザ

ヒカリ「す、鈴原?」

トウジ「えぇから、いいんちょもワイのマネして土下座しとけ。なんや分からんけど、ヤバいわ」

アスカ「ヒカリ?」

ヒカリ「ごめんなさい」ドゲザ

マリ「キミは~?」

ケンスケ「あ、可愛い。えーと、俺も何もしてないよ?あ、写真、とって」

マリ「ギルティ」

ケンスケ「え?」

レイ「碇君、処すわ」

アスカ「ヒカリ?」

ヒカリ「ひ、ひいぃっ」

トウジ「ダボがぁあっ!ケンスケお前何で空気読まへんねん、アホかぁあ!」

ケンスケ「え?え?」

シンジ「いい加減にしてよっ!!」

トウジ「シンジ…」

シンジ「おかしいよ。アスカも綾波もマリさんも昨日からみんなおかしいよ!もういい加減にしてよ!」

レイ「碇君」

アスカ「シンジ」

マリ「にゃはは」

ミサト「はい、そこで、おかしいよみんな!の為にネルフ主催のゲーム大会を開催します」

シンジ「……は?」

ケンスケ「おぉ、ミサトさん!」シャシンパシャ

ミサト「はいは~い、撮影は後にしてねぇ~」

アスカ「ちょっとミサト、ゲーム大会って何よ?」

リツコ「私から説明するわ」

ケンスケ「うひょ~、更なる大人のお姉さん!」シャシンパシャ

トウジ「ちょっとケンスケ黙っとれ」

ヒカリ「相田最低」

リツコ「さて、全員いくつか疑問があるとは思うけれど差し当たって碇シンジ君」

シンジ「は、はい」

リツコ「みんな変かしら?」

シンジ「……はい」

リツコ「たとえば?」

シンジ「あ、綾波が」

レイ「!!」

シンジ「うっ……」

リツコ「綾波レイが?」

シンジ「ちょっと暴力的に…なったかな?」

レイ「…ふぅ」

アスカ「いや、なに安心してんのよ?暴力的って言われてるのよ、アンタ」

レイ「」(゜ロ゜)

アスカ「何よ、その顔?」イラッ

レイ「アナタに言われたくな……言われるとは思わなかった」

アスカ「おい、こら。言い直してもほとんど同じ意味じゃない、泣かすわよ!?」(# ゜Д゜)ゴルァ

ミサト「はいは~い、そこケンカしな~い」

リツコ「他には?」

シンジ「アスカが」

アスカ「!!!!」(◎-◎;)

シンジ「なんか綾波にすぐ突っ掛かる」

アスカ「それはコイツが」

レイ「嫉妬厨キモイ」( ´,_ゝ`)ヤレヤレ

アスカ「コロス」

レイ「ワロス」

ヒカリ「確かに綾波さんもアスカも何か変……」

レイ「よし」

ヒカリ「え?」

レイ「アナタはいい人。友達になれる」

ヒカリ「友達……えぇ!?あ、綾波さんから友達宣言!?てか、私アナタの事を変って言ったんだよ?」

アスカ「ひかりぃ?」

ヒカリ「ヒィィイッ!?アスカ今度はなにぃ!?」

アスカ「なんでアタシが二番?」

ヒカリ「へ!?」

アスカ「なんでアイツが先でアタシが後になるのかしらぁ?」

ヒカリ「と、特に他意は無いんだけどぉお!?」ガタガタブルブル

ミサト「はいは~い、どうどう興奮しないどうどう」

リツコ「シンジ君、他に……あるかしら?」

シンジ「他にですか?」

マリ「わくわく」

シンジ「とくには」

マリ「おいお~い、マリお姉さんの積極的アピールわ?圧倒的存在感わ?」

シンジ「や、いつも通りなのかなっと」

マリ「にゃは~、言われちった~。乙女の一途な純情な感情故になのにぃ~♪」

ミサト「」イラッ

リツコ「……そう」

マリ「りっちゃんスーパードライなんですけど?辛口が好きだっけ?」ニャハ

リツコ「シンジ君、私からもおかしな所を指摘させて貰うわね」

シンジ「え、あ、はい」

マリ「まさかの全無視」

リツコ「シンジ君。アナタはいつから彼女…真希波・マリ・イラストリアスをマリさん、と呼んでいるのかしら?」

シンジ「……え」

リツコ「私の覚えている限りでは、アナタは常に彼女をマリさん、ではなく。真希波、と名字部分を呼び捨てにして呼んでいたはずなのだけれど…」

シンジ「それは……」

アスカ「シンジ」

シンジ「アスカ…」

アスカ「次からはメガネにしときなさい」

マリ「を~い、ひ~め~、ひ~め~♪それはあんまりなんじゃ」

レイ「いいえメガネは駄目」

マリ「ありゃ、レイちん。まさかの擁護?」

レイ「私の黒歴史と被るもの」

マリ「を~い、それはどっちの意味で?ゲンドウくん的なマリちゃん的な!?」

レイ「……両方かしら」

マリ「か、過去は気にすんな。ガンバレわたし!」(ノ_<。)グスッ

リツコ「……ミサト」

ミサト「はいは~い、それでは……チキチキネルフでわくわく!やってみようぼくらのさわやか第三新東京市もしもしキューーゲーム!!」

シンジ「……あ、この人たちもやっぱりおかしい」

$

かつて、それは神にも等しい力を奮った。
かつて、それは悪魔に等しく世界を蹂躙した。
かつて、世界は無にも等しく近付き飽和した。
かつて、男は世界の真理を求めてさ迷い続けた。
かつて、男は最愛の者を求めて歩みを続けた。
かつて、男は……

ゲンドウ「ユーーイィイッ!ユーーィイッ!ユーーィイッ!ユーーィイッ!」

かつて、男……

ゲンドウ「ユーーー」

かつて、

ゲンドウ「ィイッ!」

初「」

$

アスカ「ちょっと、アタシたちをネルフ本部にまで連れてきてどうする気なのよ?」

リツコ「簡単に言えば、使える会場がここしかなかったって事ね」

シンジ「ここしかなかったって……?」

トウジ「ゲームするだけやろ?そんならシンジたちの家でもえぇんとちゃいますか?」

ミサト「だだのゲームだったらね」

トウジ「へ?」

レイ「碇君、銅の剣を見つけたわ」

シンジ「え?」

アスカ「シンジ!やくそう見つけたわ!」

シンジ「……え?」

マリ「スライム仲間にならないなぁ」

ケンスケ「うっ……ゲル状のものが至るところに…」

ヒカリ「なんなの?なんなの?なんで私はここに居るの?」

トウジ「い、委員長。しっかりせぇ、大丈夫や。ワイもなんで居るんかわからへん」

ミサト「ちょっと~、まだ早いわよ~」

レイ「やくそう」( ´,_ゝ`)プッ

アスカ「馬鹿にしてっと序盤で死ぬわよ。この××××!!」(# ゜Д゜)ゴルァ

シンジ「何なんですか、これ?」

リツコ「バーチャルゲームよ」

シンジ「バーチャルってこんなのでしたっけ!?」

リツコ「MAGIによってこの部屋全体を仮想的な空間にしたの」

シンジ「MAGIってそんなのでしたっけ!?」

ミサト「とりあえず、この部屋にはありとあらゆるギミックが仕込まれていて、ここぞという所で発動されて、それにMAGIが立体映像を投影させてる感じね」

シンジ「ミサトさん、わかって言ってます?原理的に可能かどうかわかって言ってます?」

ミサト「ちなみにレイが銅の剣と言って持ってるのは、ギミックで用意された只の檜の棒にMAGIが設定上で銅の剣を投影させた物よ」ププッ

レイ「」(´・ω・`)

アスカ「」( ´,_ゝ`)プッ

シンジ「せ、設定上は銅の剣だから。ね、檜の棒も設定上は銅の剣なんだよ。大丈夫だから綾波」

レイ「碇君…」

ミサト「あとアスカが設定上やくそうと言って持ってるのは只の丸めたくず紙よ」ププッ

アスカ「」(´・ω・`)

レイ「」( ´,_ゝ`)プッ

シンジ「設定上!設定上はやくそう!くず紙でもやくそう!!」

ミサト「シンちゃん優しい~」ププッ

シンジ「ミサトさんは何がしたいんですか!?」

ミサト「あ、忘れてた。みんなにはこのゲームをクリヤーして貰うわ」

ケンスケ「このって……どの?」

トウジ「ドラクエですか?」

ヒカリ「」

ミサト「いいえ、カードゲームよ!」

シンジ「やくそうも銅の剣も関係なかった!?」

レイ「」(´・ω・`)

アスカ「」(´・ω・`)

リツコ「ルールは簡単。この山札からカードを引いて持ち札とする。プレイヤーはそのカードに書かれた事柄を相手に課す事が出来るので、それを駆使して相手を精神的に追い詰めた方が勝ち。つまり、ゲームクリアよ」

シンジ「精神的に追い詰めたら勝ちってどんなデスゲームですか!?ていうか、やっぱり、僕らの家でも出来ましたよね、これ!?」

トウジ「すんませーん。すでに一人精神的に参っとる奴が居るんやけど」

ヒカリ「」

リツコ「棄権は認めないわ」

ケンスケ「そんな…」

ミサト「可哀想だけど、頑張ってゲームをクリヤーしてね」

シンジ「ミサトさんまで…」

マリ「なるほど、まずは山場から手札を三枚引くっと」

レイ「札を出す順番は?」

アスカ「MAGIが決めるみたいね」

シンジ「ぜんぜん意味わかんないけど。一番意味わかんないのは、この三人がもうゲーム始めてる事だよ…」

トウジ「しゃーない、こうなったらちゃっちゃとやって速攻で終わらしたる!」

レイ「最初は私のターン。プレイヤーAに暴露のカード!」

アスカ「んな!?」

トウジ「暴露…」

ケンスケ「いやーんな話?」

ヒカリ「」

レイ「さぁ、話して。アナタの胸の内を……」

アスカ「ちょっと、ミサト!」

ミサト「カードは絶対よ~」

アスカ「ちっ…いいわ。話してあげるわよ!アタシは」

ヒカリ「私は別にアスカを一番の親友だと思ってる訳じゃない……」

アスカ「え?ヒ、ヒカリ……?」

ヒカリ「どちらかというと苦手で面倒だと思う方」

アスカ「ちっ、ちょっと、ミサト?なんで、ヒカリが……」

ミサト「カードの効果がアスカによる暴露という事ではなく。アスカについての暴露という事みたいね」

ヒカリ「すぐキレるし。すぐ怒鳴るし。わがままだし。身勝手だし。」

アスカ「ちょっと、やめなさいよ」

ヒカリ「私にはアスカ以外の友達もいるの」

アスカ「やめなさい」

ヒカリ「いつもアスカばかりに構ってられないの。いつもひとりぼっちのアスカとは違うの」

アスカ「やめて!!」

ヒカリ「だいたい、私より碇君が好きなら好きって言えばいいのに!!」

アスカ「」(◎-◎;)

シンジ「えっと……その……アスカ……あの」

アスカ「な、なによ。ヒ、ヒカリが勝手に言ってるだけであたしは別にあんたなんか」

レイ「ちっ……」

ミサト「あらら、途中までは有効的な精神攻撃だったけど最後は思わぬ友好的な暴露になったわね」

マリ「ほんじゃ、次はあたしのターン。いきますかー」

トウジ「ちょっと待てや。委員長どないすんねん。気まずいやろが」

マリ「喰らえ、プレイヤーRに暴露のカード!」

トウジ「無視かい!というか、また暴露カード!?」

ケンスケ「しかも、あの綾波に?」

リツコ「興味深いわね」

ミサト「さて、何が出るかしら」

レイ「昔、ある女性に好意を寄せられていました。いま思い返すと寒気がします」

マリ「……」

トウジ「なんや、綾波のやつ。えらいごっつい暴露話しとるんやけど…」

ケンスケ「百合かぁ…」

リツコ「興味深い話ね」

ミサト「昔、ね」

マリ「ちょっと待てちょっと待て。なんで?あたしの時だけなんか違うくない?」

ミサト「今回はそのまんま本人による暴露がカードの効果みたいね」

マリ「ダメージあたしのハートに来たんですけど?」

ミサト「…なんで?」

リツコ「興味深いわね」

レイ「次は碇君のターン」

シンジ「じゃ、じゃあ、僕は…この懺悔カードを」

ミサト「はい。じゃあ、懺悔してシンジ君」

シンジ「僕がするの!!?」

トウジ「自爆カードやな」

ケンスケ「というか、暴露カードも懺悔カードもだいたい同じだよな」

シンジ「ちょっと待て下さいよ。いきなり、そんな事を言われても」

ミサト「なんでもいいわよー。例えばあたしと大人な事したとかでもー」

シンジ「ちょっ」

アスカ「シンジ?」

レイ「碇君どういう事?」

マリ「お姉さんちょっとびっくり」

シンジ「ミサトさん!」

ミサト「あっれ~?」

リツコ「なるほど」

アスカ「なにがなるほどよ!リツコはいいわけ?ミサトがこんな!」

レイ「やっぱり保護者失格。早く片付けて置けばよかった」

マリ「だからといって、ゲンドウくんたちが保護者足り得るかと言えば足り得ないよね」

レイ「」(# ゜Д゜)

トウジ「どういう事やシンジ!?お前、ミサトさんと何をしたんや!?」

ケンスケ「まぢかよ。まぢかよ。シンジまぢかよ」

ヒカリ「私のターン。懺悔カード」

トウジ「委員長さらっと流しよった!?いや、大丈夫なんか、委員長!?」

ヒカリ「私ね。嫉妬してるんだと思うの」

ケンスケ「なんか、懺悔し始めたんだけど」

ヒカリ「アスカは可愛いし。頭いいし」

アスカ「ちょっと待って。また、アタシなの?」

レイ「闇は深いわ」( ´,_ゝ`)プッ

アスカ「そんな…」

ヒカリ「そりゃ、私は可愛いとは言えないかもしれないけど。だからってアスカばかり見るのはどうなの?」

アスカ「うん?」

ヒカリ「しかも、たまに綾波さんにまでやらしい目を向けてる時がある」

レイ「?」

ヒカリ「なんなの?そのくせ、私にはそんな目線一度も」

マリ「なんかこの子、様子がおかしい」

ヒカリ「私がどれだけ思って、どれだけ心配してるかわかってるの?あの時だって、ちゃんと学校に来るかどうか私…」

ケンスケ「あの、止めた方が?」

ヒカリ「私、ずっと待って…待って…」

アスカ「ちょっと、アンタたち止めなさいよ!ヒカリが苦しそうじゃない!?」

リツコ「……いいえ、続けて」

アスカ「ちょっと!!」

ヒカリ「そんなに……そんなに他の女がいいの、鈴原!?だったら、私だって碇君を好きになってやるんだから!!」

トウジ「ぐはっ!?」

ケンスケ「そっち方面への攻撃だったか……というか、ちっ!シンジもトウジも、ちぃっ!!」

アスカ「ちょっと待ちなさいよヒカリ!なに口走ってんの!?アンタはこの関西野郎だけ見てなさいよ!!」

レイ「黙って聞いてればふざけた言葉。碇君どうしよう、私……こういう時、どんな顔をしたらいいか」

マリ「充分恐いから。レイちん、その顔、充分恐いから」

ヒカリ「……はっ!……あれ?私、いままで何を?」

ミサト「懺悔?したら精神的負荷が軽減されたみたいね」

リツコ「あら、残念。もっと別の話が聞けると思ったのに」

ヒカリ「へ?」

トウジ「」

ヒカリ「あれ?鈴原?どうしたの?鈴原?」

ケンスケ「いいから、そっとしといてやって……ちっ」

ヒカリ「?」

ケンスケ「次は俺のターン。」

アスカ「ねぇ、ヒカリ?アンタ、シンジの事どう思ってる訳?」

ヒカリ「え、急になに?」

レイ「事と場合によっては処断案件」

ヒカリ「えぇ!?」

マリ「懺悔カードいる?」

ケンスケ「いや、あの、俺のターンなんですけどぉ?!」

トウジ「せや……どう思っとんねん。どう思っとんねん、シンジッ!!」

シンジ「え、僕なの!?」

ケンスケ「えぇい、面倒臭いな!プレイヤーTに暴露カード!!」

トウジ「なんやてぇ!?」

ケンスケ「さぁ……言って貰おうか。その胸の内を……くっくっくっ」

シンジ「うわぁ、悪い顔だなぁ」

トウジ「ぐぅ……ワイは……ワイが好きなんわ」

ヒカリ「す、鈴原の好きな人!?」

トウジ「ワイが好きなんわサクラやぁーっ!!ワイは世界で一番妹を愛しとるえぇ兄貴なんやぁーっ!!」

アスカ「うっわ、きもっ」

レイ「近親愛はきもくない」

アスカ「いや、きもいし」

レイ「きもくない」

マリ「いやぁ、しかし、予想外な名前出ちゃったね」

トウジ「ワイの為に料理してくれるんや、えぇ子やろ?」

ヒカリ「私だって」

トウジ「ワイと買い物にも行ってくれるんや、えぇ子やろ?」

ヒカリ「私だって!」

トウジ「ワイの為に泣いてくれるんや、えぇ子やろ?」

ヒカリ「私だって!!」

トウジ「ワイの為に怒ってくれるんや、
えぇ子やろ?」

ヒカリ「だから、私だって鈴原の為に!!」

トウジ「せやけど、ヘンテコな組織に入ってしまったんわアカンかったな。あんなん何すんねん。ワイが居らんようなってしもうたからかいな?やっぱり、サクラはワイが守ってやらなアカンちゅう事やな」

リツコ「興味深い話ね、鈴原君。もう少し…詳しく話して貰えるかしら?」

トウジ「詳しくも何もサクラはえぇ子やって話ですけど?そら、キッツい所もあるけど、それは芯が通っとるちゅう事で別に嫌な奴っちゅう事とは別なんですわ」

アスカ「ねぇ、もう次に行っていいかしら?」

トウジ「なんでや!?サクラが如何に可愛い子かいまから詳しく話すんやないか!!」

ミサト「こりゃ駄目ね。リツコ、次に行っていいわね?」

リツコ「ええ、どうやら無駄足だったみたい」

トウジ「だから、なんでや!?」

アスカ「ついに来たわ、アタシのターン!命運カード!!」

シンジ「め、命運カード?」

ケンスケ「なんかさっきまで暴露とか懺悔とか録でもないカードだったのに、いきなり凄そうなカード出たな」

アスカ「フフン、アタシはアンタたちと違って引きがいいのよ。引きがね」

ミサト「はい、じゃあ、アスカ以外のみんなはこのクジを引いてちょうだい。当たったら、飴をあげるわよ」

アスカ「はぁっ!?」

トウジ「はずれかいな」

アスカ「普通に引いてんじゃないわよ!!」

レイ「……………………」( ´,_ゝ`)プッ

遅くなってすんません今回はここまでです
てか時間経ったらID変わるんやな知らんかった

アスカ「ちょっと、どういう事よ!?この命運カードの効果は!?」

ミサト「だから、アスカ以外がクジ引いて、当たったら飴をあげるわよ。それが命運!巡り合わせよ!」

アスカ「はあっ!?」

ケンスケ「はずれだ」

ヒカリ「はずれだわ」

マリ「にゃ、残念はずれ」

レイ「……」

シンジ「あれ?綾波引かないの?じゃあ、先に僕が」

レイ「待って」

シンジ「え?どうしたの綾波?」

レイ「私が先に引くわ」

シンジ「?」

アスカ「!」

シンジ「どう?」

レイ「……はずれ」

シンジ「あ、じゃあ、僕が当りだね」

アスカ「そ、そうね!さ、さっさと引きなさい。命運よ!」

シンジ「え?うん」

レイ「……ちっ」

シンジ「あ、やっぱり、あた……れ?あの、当りじゃなくて当たれなんですけど?」

ミサト「ん?おかしいわね?確かに当りって書いたはずなんだけど?」

アスカ「ま、まぁ、細かい事はいいじゃない。ミサトも二日酔いで書き間違いに気が付かなかったのよ。当りは当りよ」

レイ「……ちっ」

ミサト「よく気付いわね二日酔いって。一応、お薬飲んだんだけど。まだ、顔色悪いかしら?」

リツコ「……なるほど、興味深い現象ね」

トウジ「というか、命運カードの効果に文句言うとったわりに急に大人しゅうなったな」

アスカ「うるさいわよブラコン」

トウジ「ぐっ……誰がブラコンじゃい」

ケンスケ「お前だよ、トウジ」

トウジ「ぐっ、ケンスケお前…」

ヒカリ「はぁ、妹系かぁ…私はどちらかというと姉系だよなぁ……はぁ」

マリ「お姉さん系統の何が悪いと言うのだね!?」

アスカ「ふふ、命運……命運……ふふっ」

レイ「……次、ジャージの人。さっさとして」

トウジ「な、なんや?どないしたんや、綾波?」

レイ「いいから、早く」

トウジ「わ、わかったわ。ほな、好運カード」

ケンスケ「はぁ!?」

トウジ「な、なんやケンスケ?」

ケンスケ「いやいやいや、なんでトウジがそんないいカード引いてるの?あり得ないだろ?」

トウジ「なんでやねん!引くわ!めっちゃ引くわ!」

レイ「分不相応」

マリ「あちゃ~、変な夢、見ちゃったかぁ」

トウジ「だから、なんでやねん!?」

ミサト「じゃ、一周回ったから次はまたレイね」

トウジ「ちょー待てぇ!なんでです?ワシの好運カードの効果は!?」

ミサト「まぁ、そのカードを引けた事が好運だったね、的な?」

リツコ「……本当に面白い現象だわ」

トウジ「」

アスカ「ま、その程度よねコイツは」

レイ「分相応」

マリ「いい夢、見れたね!」

ケンスケ「うむ、よかったなトウジ!」

シンジ「みんなちょっとひどいよ…」

ヒカリ「碇君、そうやって一人だけ鈴原の味方みたいな顔やめてくれる?」

シンジ「え?」

ヒカリ「私だって鈴原の事を心配してるのよ。でも、碇君がそうやって前に出るから鈴原が勘違いするのよ」

シンジ「え、なんの話?」

ヒカリ「なんなの?碇君は鈴原の心配してどうしたいの?鈴原のお嫁さんになりたいの!?鈴原シンジになりたいの!?」

シンジ「本格的になんの話なの!?」

$

ネルフ本部前

カヲル「まいったなぁ、いま何処かでボクが入る絶好のタイミングの話をしている気がするんだけど……ネルフ本部内には立ち入れさせて貰えないみたいだね……」

$

ミサト「ちょっちヤバイかな?」

リツコ「……一応、防衛システムはしっかりしてるはずよ」

ミサト「これ以上の乱入は困るものね。そういえば、司令と副司令は?」

リツコ「さぁ?もしかしたら、初号機の所かしらね?」

ミサト「え、なんで?」

リツコ「さぁ?もしかしたら、呼べば誰かさんが答えてくれるんじゃないかしらと誰かが示唆したからかしら?」

ミサト「へー」

ヒカリ「まったく。碇君は節操というものがないわ」

シンジ「だから、なんの話なのさ!?」

アスカ「あんたばかぁ?もちろん、バカシンジの節操のなさの話よ!!」

レイ「碇君、私もあっちこっち気持ちを振り撒くのはどうかと思うの」

マリ「あたしは知らないけど、鋼鉄な話もする?」

ケンスケ「きゃシンジさんの不潔」

トウジ「ちょっと距離を置いてくれへんかシンジさん?」

シンジ「」

アスカ「…ま、まぁ?これに懲りたら振り撒くのはわたし」

レイ「私のターン!」

アスカ「は?ちょっと!」

シンジ「」

レイ「プレイヤーSに福音のカード!!」

アスカ「はぁっ!?」

シンジ「」

ケンスケ「なんかまたまた良さげなカードなんだけど、対象をシンジに?」

トウジ「けっ、どうせ鐘が鳴ってしまいじゃ。御大層なんは名前だけや」

ヒカリ「鐘?ま、まさか、鈴原、鐘の鳴る教会で碇君と結ば…」

マリ「いや、もういいから。それ以上やるとモウモウホウホウさんが俄然ヤル気で来ちゃうから」

レイ「ぽかぽかする」

アスカ「はぁ!?」

シンジ「」

レイ「碇君もぽかぽか、しよ?」

シンジ「……ぽか……ぽ」

アスカ「どりゃーーっ!!」トビゲリ

シンジ「がはぁっ!?」

レイ「なにするの?」

アスカ「アンタこそ、なにやった訳?」

レイ「アナタと同じこと」

アスカ「チッ!」

トウジ「な、なんや?」

ケンスケ「さ、さぁ?」

ヒカリ「鈴原ヒ…鈴…ヒカリ」ウットリ

リツコ「……」

ミサト「にゃーるほどねー」カクヘンキタ!

マリ「さ、て、とぉ…」

*

リョウジ「本当にいいのかい?」

マリ「にゃ?なにが?」

リョウジ「何がって……無理に変える必要があるのかなと思ったのさ」

マリ「無理に変えるんじゃ、ないよ」

リョウジ「……」

マリ「無理に変わるんだよ、このままじゃ」

リョウジ「何もしなければそれは自然の流れ、ではないのかい」

マリ「違うよ」

リョウジ「なるほど…はは、わからないな」

マリ「わっかんないよね~」

リョウジ「まぁ、とりあえず、僕は彼女らにミスリードの情報を渡せばいいんだね?」

マリ「ん♪それと、上手く誘導しといて貰えると嬉しさ二倍二倍かな?」

リョウジ「やれやれ」

マリ「さ、て、と、誰かさん。絶対に……譲らないよ」

*


アスカ「……」

レイ「……」

ヒカリ「まずお早うの、それからいってらっしゃい。そして、お帰りなさいからのぉ……きゃあー!きゃあー!」

トウジ「なんや、またいいんちょがおかしなっとる」

ケンスケ「なんか言った?」

トウジ「せやから」

ケンスケ「ちっ!……ちぃっ!!」

トウジ「な、なんやぁ!?ケ、ケンスケもおかしなっとるんか?」

ミサト「あー、ビール飲みたくなってきた」

トウジ「は?ミ、ミサトさん?」

リツコ「面白い事になってきたわね」

トウジ「いや、おもしろないですよ!?皆おかしなってますやん!?」

リツコ「そうね」

トウジ「そうね、て。なんで、そない冷静なんですか!?」

リツコ「あら、私もおかしくなっていいのかしら?」


トウジ「すんません!やめてください!!」

リツコ「……」

マリ「……」

トウジ「……?」

リツコ「……」

マリ「……」

リツコ「……」

マリ「そんなに見つめちゃ、いやん」ポッ

リツコ「アナタ、なのかしら?」

トウジ「??」

マリ「なーにが、かなぁ?」

リツコ「興行主」

トウジ「興行主?」

マリ「……」


リツコ「あるいは、最初の発現体」

マリ「ワイは病原体とちゃいますよ~」theカンサイヤロウ

トウジ「ちょ、ワイの声真似すなや!」

リツコ「なら、営業者ね」

トウジ「は、営業?」

マリ「高い脚本、売ってます!」

トウジ「きゃ、脚本?」

リツコ「買い取り主は想像がつくわ」

マリ「わんわんおー♪」

リツコ「でも、彼はこの現象の中心にいるのかしら」

マリ「あははは」

トウジ「さ、さっきからなんやねん?ワシはさっぱりなんもわからへんぞ!?」

アスカ「コネメガネ!」

レイ「やっぱり、先に退けて置くべきだった」

マリ「にゃ」


リツコ「アナタ達はどれなのかしら?」

アスカ「はぁ!?」

レイ「何を言ってるのかわからない」

リツコ「……」

マリ「…」

トウジ「あのぉ、ワイにも分かりやすく説明してくれへん?」

シンジ「」

アスカ「リツコが何を知りたくて何を言いたいのかは知らないわ。でも、邪魔すんならブッ飛ばすわ」

レイ「野蛮」

アスカ「あ?なんか言った?えこひいき!?」

レイ「二番目」

アスカ「消すわよ?」

レイ「出来るの?アナタに」

シンジ「…」

*


コウゾウ「月が出ているね」

シンジ「……」

コウゾウ「綺麗な月だ」オチャワン

シンジ「……」

コウゾウ「こんな夜にお茶を飲むのも良い物だと思う。最近は抹茶…茶道に凝っていてね」オチャワンシャカシャカ

シンジ「……」

コウゾウ「抹茶は嫌いかな?」

シンジ「あのお話があるからと伺ったんですけど」

コウゾウ「ふむ……」

シンジ「……」

コウゾウ「いま、学校は楽しいかね?」

シンジ「え?……えっと、はい」

コウゾウ「そうか」オチャワンシャカシャカ

シンジ「……」

コウゾウ「世の中は移ろい変わっていく。そして、先へ。未來へと続いて行く。決して、同じ場所に留まってはいけない」オチャワンワタス


シンジ「……はい」オチャワンモラウ

コウゾウ「楽しい毎日は歓迎するべきだが。同じ毎日は退屈だ」

シンジ「……」オチャワンマワス

コウゾウ「例え、次の日が苦くとも。それもまた良い日なのだと思う」

シンジ「……」オチャワンマワシマワシ

コウゾウ「苦しみも糧となり生きる理由になる。もちろん、苦しいばかりでは生きる意味はないがね」

シンジ「……ごく、ごく」マッチャノム

コウゾウ「良い道を選ぶのに慎重になるのは良い事だ。進む事を忘れなければだが」

シンジ「……」オチャワンオク

コウゾウ「シンジ君」

シンジ「……」オチャワンカエス

コウゾウ「君は君の好きな様に進むといい」オチャワンウケトル

シンジ「……ニガイ」

コウゾウ「はっはっはっはっ」

*


マリ「お~い、わんこ君、起きてるか~い?」

シンジ「……」

マリ「ジュデーム」(*^3^)ウ~

シンジ「あ、ごめん」ヒョイ

マリ「馬鹿な!避けただと!?」(゜Д゜)

シンジ「そりゃ、何度も同じ手には」

マリ「隙あり!」(^з^)-☆チュ

シンジ「あ、むっ……ん」

マリ「ぷはっ!」

シンジ「……っ」

マリ「……」(///ω///)♪

アスカ「」

レイ「」

マリ「ムフッ♪君たち、愛しあってるか~い?」

トウジ「なんでや!なんで、シンジだけそないにえぇ目にあうんや……なんでや!」


リツコ「世界を自分勝手に、都合良く、変えるのは如何なものかしらね」

マリ「ん~?アタシに言ってんの?リツコ?」

アスカ「アンタしかいないわよ、バカ」

レイ「問題外」

マリ「おー、おー、言ってくれちゃってまー、お二人さん?同じ穴に入ってる仲のくせにさー?」

アスカ「……はぁ?」

レイ「同じにしないで」

マリ「同じじゃん……アタシは変わる世界を変えただけ。まぁ、つまり、変えてる訳だけどさ」

トウジ「アカン……頭痛ぉなってきた。なんやて?変わるから変えて、つまり、変えた?……はぁ?」

リツコ「最初に変えているのは誰?」

マリ「さぁね?誰かさんが誰かさんが小さい空ぁーき、見ぃつけたー♪そーんでもって、ねじ込んで来てるから、割ーり込んであげたのさー、アタシは……ね」

レイ「……」

アスカ「……」

リツコ「空き?」

マリ「付け入る隙?」


リツコ「なるほど」

シンジ「……すみません」

マリ「んで、そうして、マリ殿は脚本家、つまり、作家を目指したのでした。かっこ、パトロンに営業かけて連載獲得、かっこ閉じ。で、いまに至る」

トウジ「ぜんっぜん、わからん」

マリ「まぁ、連載獲得もライバルが多くてねぇ。時間掛かっちゃった訳ですよ、こんちきしょーい」

リツコ「あら、気の多いことね」

シンジ「…………スミマセン」

マリ「さてさて、パトロンに売れっ子のマリ先生は、売れなくなったライバルたちの連載を押し退けた訳ですが?まだ、続けるかい?」

アスカ「馬鹿じゃないの、アンタ?」

マリ「はい、いち馬鹿、戴きました。ワンリトル、ツゥリトル、スリーリトル、アウツ!!ですかね、姫?」

アスカ「はぁ?」

マリ「アタシはさ、"誰もいなくなった"にしたくないって事だよ。言ってる意味、分かるよね……イニシャルYのお姉さん?」

トウジ「え、ワイのこと?」

レイ「……」


リツコ「鈴原くん」

トウジ「は、はい!スンマセン!もう、ふざけません!スンマセン、です!」

リツコ「このカードゲームなんだけど」

トウジ「は、は?……あ、いまさっきまでワシらがやっとったゲームの事ですか?」

リツコ「えぇ、このカードゲームのカードなのだけど」 

トウジ「はい」

リツコ「名前は三種類しかないのよね」

トウジ「はい?」

リツコ「カードの名前は三種類のみ。あとは効果内容が相手に対してか自分に対してか」

トウジ「三種類て、五種類ありましたけど?」

リツコ「いいえ、私達が用意したのは、暴露、懺悔、幸運の3つよ」

トウジ「幸運……くっ!……ん?それなら、後の2つ。命運と福音は?」

リツコ「存在し、得ないカードね」

トウジ「……」

リツコ「誰かさんが変えた、のかしら?」

すんません…書いてる内になんかよく分からんようなって変な感じになっていったので、書いてる方も意味不明な物になってます。書き直すのもシンドイので、とりあえず、書いたヤツは置いておきます。
続くかどうかは、わかりません。
待っていてくださった方、上げてくださった方、ありがとうございます。

マリ「ほんと、凄いパワーだよね。百合気な、あ・た・し…じゃないや、ラーの人もびっくらだよ」

アスカ「…」

レイ「…」

リツコ「それで?…貴女にまんまと乗せられた訳かしら?加持くんまで使って」

マリ「いやいやー、まさか、こんな事までやってくれるとは、マリちゃん、感謝感激雨あられ♪」

トウジ「スンマセン、まだぜんぜんわからんのですけど?」

マリ「だからさ、そこの青オニと赤オニは、無い筈のカードを引いてみせたって事」

レイ「…」

アスカ「…」

マリ「どうやったんだろうね?まるで、世界を変えたみたいだね?」

トウジ「世界を変えるって…んな、アホな?」

リツコ「えぇ、実に興味深い話ね」

トウジ「だ、だいたい世界を変えるって話にしては規模の小っさい話やろ?たかだかカードの一枚や二枚増やすんって…」

リツコ「そうね。もし本当に変える事が出来るのなら、それこそ、1から作り変える事さえ出来そうだけど?」

マリ「さぁ?そこまではあたしも分かんないよ…わんこ君なんで?」

シンジ「え?さ、さぁ?」

トウジ「なんでシンジに聞くんや?」

ミサト「それはシンジ君がこの現象の主犯だからよ!!」∠( ゚д゚)/ビシッ

トウジ「うわっ!?正気に戻りよった!?」

ミサト「ん、なにが?」

トウジ「せ、せやかて、いきなりビール飲みたい言うから…てっきり」

ミサト「ビールは飲みたいわよ?」

トウジ「……で、なんでシンジが主犯なんですか?」

ミサト「それは」

マリ「フム…ミサト、凄いねぇ」( ゚Д゚)/マッタ!

ミサト「んあ?」

トウジ「なにが凄いねん?」

マリ「だって、そっちの二人みたいにおかしくなってないもん」

ヒカリ「…で、二人は夕日の浜辺で、きゃっ…」

ケンスケ「ちっ、ちっ…チィっ!」

トウジ「あぁ、やっぱり、おかしなっとるな」

ミサト「簡単よぉ、ビール飲みたいって言っただけだしぃ」

トウジ「はぁ?」

ミサト「だから、お話のいい所で関係ない事を喋り出したら、おかしいでしょー?」

トウジ「ま、まぁ、そうですね」

ミサト「んでー、さっきからちょっち自分の意思とは違うおかしな行動してるみたいらしいから、今度は先におかしい事を言ってみたわけぇー」

トウジ「…はい?」

ミサト「『あ、すでにおかしいんだ』ってなったら手出ししないでしょ?」

マリ「なーるほど・ざ・せかいだね!」

トウジ「はぁ?」

ミサト「例えば、このゲームでクジなんてアタシは作った覚えは…あるけれど、リツコに言わせるとあり得ないって事らしいし。貴方が引いた幸運カードも実は引いただけで終わりなんて訳はなくて、ちゃんと効果内容はあって、それはこのルールブックにも書いてあるわ」

トウジ「る、ルールブック?」

ミサト「用意したのよー?この馬鹿みたいな自作ゲームのルールをわざわざ書き起こして、しかも、隠し持てる様に小さく印刷までしてねー。そんで、ゲーム中はちょくちょく確認してたわけ。ルールブック通りに進行出来てるかどうかねー。おかしな不正とか改ざんとかしてないかぁ…なんてー」

レイ「…」

アスカ「…」

ミサト「ま、これも事が起こってリツコが確認しろって言ってくれなきゃ気付かなかった訳だけどさぁ」

マリ「つまり…」

ミサト「なぁーんか、私ってば都合良く誰かに利用されてたって感じみたいなぁ?」

マリ「なるほど。そういう立ち位置でいくのか…」

ミサト「?」

リツコ「…」

トウジ「あー…つまり?誰かさん?が世界を変えて?カードを作ったみたいに、ミサトさんの記憶や行動も作られとったと?」

ミサト「そそ。ま、この場合、操られたという風が的確かな?…あんな感じで」

ヒカリ「お父さん、お母さん、ヒカリは、ヒカリは幸せになります…」

ケンスケ「ケッ…どーせ、俺はパイロットにもなれませんでしたよ…ケッ」

トウジ「せ、せや…あれは…なんなんですか?あの2人はどないなってもーたんです?」

ミサト「操られてるのよ」

トウジ「なんでですか!?」

ミサト「そりゃ、都合のいい様に動かしたり、都合の悪い事とかを見せない為、聞かせない為によ」

トウジ「都合の悪いって……それは、せ、世界を変えたから…知っとたら、覚えとったら辻褄が合わんようなるから…それを誤魔化す為にって事ですか?」

ミサト「ま、そんな所かしら?」

トウジ「……い、いつからですか?それは、今日だけの事ですよね?」

ミサト「さぁ?いつからかは、まだわかんないけど…まぁ、今日より昨日。前々からちょくちょくあったのは確かじゃないかしら」

トウジ「なんでや!?」

リツコ「…その方がスムーズに事が運ぶからでしょうね」

トウジ「スムーズにって…そんなんどうでもえぇやろが…そんなん為に友達を操って楽しいんか?だいたい自分の都合で友達の記憶を書き換えて、悪い思わんのか!?…世界を変えるってなんやねん…記憶を作るってなんやねん…そないな事したら…そないな事したら……嘘やんか」

レイ「…」

トウジ「ワシらがやってきた事、ぜんぶ嘘になるやん…いつ、どこで、なにをやったか、思うたか…おもろい思うたのも、悲しい思うたのも、ワイがお前の為にやった事もワイの本当の気持ちからやったんかどうかも、わからんよーなって…ぜんぶ、ぜんぶ、嘘になってまうやろが!」

アスカ「……」

トウジ「いままでワシらと笑うとったんわ、ぜんぶ嘘やった言うんか!?」

シンジ「…」

トウジ「なぁ、シンジ!!」

シンジ「…え?」

トウジ「え、やあらへん!!なんでや!?」

シンジ「え?え?」

トウジ「ワシらに友情は無かったんか?操らんといけんほど付き合うのが鬱陶しかったんか?ワシらには、心なんて…いらん思うとった言うんか?なぁ?なぁ!なぁ!!」

シンジ「わわっ、トウジ…ちょ、な、やっ、ぁ~っ!?」

マリ「シャリバンクラァーシュッ!!」ハリセンdeバシンッ!!

トウジ「だわぁーっ!?ななな、なにすんねん!?」

マリ「あー、びっくりした」

トウジ「それはワイのセリフや!!何すんねん?アホか?」

マリ「いや、それはアタシの台詞だし。なにしてんの?バカなの?シぬの?」

トウジ「いや、なんでや!死なんわ!生きるわ!生き晒すわ!」

アスカ「いや、コロスし」

トウジ「ひっ?」

レイ「さよなら」

トウジ「ひぃっ?!」

マリ「早とちってるみたいだけど。わんこ君は関係者だし、起因だけど、ほぼほぼ無罪だからさ?したがって裁判やっても判決は完全無罪勝訴だからさ?」

トウジ「その理屈はオカシイ!!」

マリ「うるさいなー。次…ギャバンダイナミック逝くよ?」ユビノホネパキポキパキポキ

トウジ「なんでや!?よーわからんけど、委員長がおかしいんもケンスケがおかしいんも、なんや世界がおかしいんも、シンジのせいなんやろ!?」

シンジ「っ…それは」

アスカ「とりあえず、イナズマキックするわ」イッチニイッチニ

レイ「反応弾…あればいいけど」キョロキョロ

トウジ「ちょー待てぇっ!?」

マリ「また早とちりして、あたしのわんこ君を殴る前にブッ潰そうかなっと」

トウジ「怖っ!!いや、待て待て待て!待てや!!わかった無罪やな?シンジは無罪。わかったわ、わかった。す、すまんかったな、シンジ。その、疑って…」

シンジ「いや、うん。僕の方こそ、ゴメン。なんか…ゴメン」

トウジ「いや、えぇわ。うん、えぇよ…」

シンジ「……」

トウジ「……」

シンジ「…ふふっ」

トウジ「ははは…はぁ…」

マリ「いやいやいや、…なに寛いでんの?アタシは許してないし」

トウジ「なんやてぇッ!?」

アスカ「てか、バカシンジと笑い合ってるのが更にムカつく。さっきも顔を近付け過ぎて接触しそうだったし…主に口元が」

マリ「それな!な?狙ってるのかと思っちゃった。あたしのわんこ君なのに…」Σ(゚Д゚)マジヨマジ

アスカ「アンタのじゃないけど、アタシも一瞬寒気がしたわ」

マリ「いやいやいや、とにかく、なにあれ?最後の。あたしのわんこ君のあの声…」( •̀ㅁ•́;)イヤハヤ

レイ「アナタのじゃないけど、女の子みたいな可愛い声出してた。…私も…ちょっと、危なかった…」

マリ「それな!な?」((; ・`д・´)ンダンダ

アスカ「あ~、なんか殺る気出てきたわー」チッ

レイ「…変な感じ…どうしよう…私。きっと殺る気スイッチがオンになったんだわ」チッ

トウジ「怖っ!!コイツらマジかいな!?…て、せや!だったら、なんでミサトさんはシンジが主犯なんて言うたんや?間違いなんか?ミサトさんの勘違いなんか?」

ミサト「主犯よ?」

トウジ「なんや、やっぱり勘違い…ちゃうんかい!?な、え?どういう事やねん?」

ミサト「何故!何!」(๑•̀ㅁ•́๑|彡サッ>_<*)ノ

リツコ「ネルフ!」

トウジ「……は?」

リツコ「」

マリ「わぁお」

レイ「…」

アスカ「へー」

シンジ「あの…リツコさん、大丈夫ですか?」

リツコ「…ゴホッ…失礼。どうやら、私も少し、毒気に当てられたみたいだわ」

シンジ「そ、そうですか…」

ミサト「……」(ㆁωㆁ*)

シンジ「……」

ミサト「?」(゜-゜)

シンジ「?」

ミサト「」( ゚д゚)?

シンジ「どうしたんですか?」

ミサト「なじぇッ!?」Σ(゚Д゚)why?

マリ「なるほどなるほどー」( ・ิω・ิ)ピコーン!

アスカ「チィッ!ミサトぉ…」

レイ「心が…イガイガするわ」

トウジ「どういう事やねん」

ミサト「ちょっとちょっとー、愛がない愛がない愛がなーい。シンちゃーん、あたしに対するバーニングが足りないわよーっ?」(_ _;)ブーブー

シンジ「え?あ…はい。すみません?」

アスカ「ミサトに語る愛は無いんじゃない?」

ミサト「いや、あるわよ」

マリ「うぉ?真面目か!?」

レイ「バカばかり…」

ミサト「そうね。問題だわ」

マリ「だから、真面目か!?」

トウジ「とにかくや!ミサトさん、なんでシンジが主犯なんですか?」

ミサト「碇シンジ育成計画だからよ!」

マリ「うぉ?…をぉ?」

リツコ「本当に馬鹿ね」

トウジ「シンジ育成計画?」

ミサト「ちょっと間違えたけど、概ね、そうよ?」

トウジ「な、なんで、疑問形なんや?」

リツコ「世界の変化。これは、ある一定の人物の周りから起きている現象なのよ」

トウジ「一定の人物?」

リツコ「そう。貴方も違和感に気付いていた。だから、すぐさまミサトの主犯という言葉に食い付いた。違うかしら?」

トウジ「いや、ワイはただ…」

リツコ「いつからか、どのくらいかはわからないけれど、たぶん、この世界中で大抵の人々は、その違和感に気付いている筈なのよ」

トウジ「な、なら、なんで、騒ぎにならんのですか!?」

マリ「確証がないからなんだなー」

トウジ「か、確証?」

マリ「デジャヴみたいな?あれ、なんか体験した事あるぞー?いや、似たような事だったか?なんて、そんな感じで掴みどころのない気持ちや記憶だから、すぐ消えちゃうし…消されちゃうんだわ、これが」

トウジ「消され?」

マリ「そんで新しく変化した世界に順応しちゃう訳」

トウジ「なんや、それは!?」

マリ「たち悪い?勝手過ぎ?だよね、アタシもそう思う」

レイ「…」

アスカ「…」

マリ「だけど、5分前に世界が出来たなんて話もあってさ」

トウジ「はあ?」

マリ「いやいや、実はいまアタシたちが存在している世界はいまたった5分前に出来た物で、それ以前の記憶はさ、情報としてあるだけで実際には体験も経験も何もかもあったものじゃないなんて話もあるのさ」

トウジ「だ…だから、なんやねん?」

マリ「いや、もしそうならやるせないなぁ~…てだけだけど、なに?もっと高尚な話か何かかと思った?」

トウジ「あ、あんな~…」

マリ「まぁ、でも、言わんとする事はアタシたちにとって話が大き過ぎて理解は出来無いってこと」

トウジ「なんで、そないに世界が変化するかがって事がか?」

マリ「ま、ね。それで、世界は勝手に変化しちゃう訳なんだけど。中心点があったのね。本人すら自覚してなかった訳だけど」

トウジ「それが、シンジちゅう事かいな?」

シンジ「実は、いまもよく分かんないんだ」

トウジ「わからん?」

シンジ「マリさんが言ってる事が理解出来ている時と理解出来ていない時、理解した事を忘れてる時とがあるみたい」

マリ「ストッパーか何かなのかな?にしては甘いよね?そんなんだから、利用されちゃう」

トウジ「利用?」

マリ「赤オニさんたら素直になれない♪仕方がないからヒ~ミツの呪文さ、さっさと私と恋仲しなさい♪」

アスカ「んなっ!?」

マリ「青オニさんたら素直になりたい♪仕方がないからヒ~ミツの呪文だ、きっとこれなら彼は私の~♪」

レイ「……えぇそうね」

マリ「マリオニさんたら素直が一番♪仕方がないけどヒ~ミツの呪文ね、わんこが欲しいわ受け付けこちら~♪」

トウジ「な、なんや、まさか、お前ら」

マリ「…ネバーエンディングストーリーてさ。本の中に世界があるんだよ…」

レイ「……」
 
アスカ「……」

トウジ「な、なんやねん、急に?」

カヲル「世界はかくも美しいって事かな?」

トウジ「な、なんやッ!!お、お前、いつの間に!?」

マリ「なにそれ?冗談のつもり?笑えな~い」

カヲル「フッ…」

マリ「ちょっとちょっと~?リツコ氏リツコ氏~?隔壁どうなってんのぉ?弾幕薄いみたいだけどぉ~?」

リツコ「まさか。ちゃんと防衛ラインは適正に引いたわ」

マリ「でも、接敵されちゃってるんですけど?それは」

ミサト「あー、あれみたいねぇ、原因は…」

ゲンドウ「………」

シンジ「父さん…」

マリ「チッ!マダオが…」

アスカ「アンタの出番なんじゃないの?」 

レイ「………」

ゲンドウ「……ユ」

レイ「腐れ外道」

ゲンドウ「」

シンジ「あ、綾波!?あや…」

レイ「碇くん…私、変?」

シンジ「え?」

レイ「変な私は…嫌?」(´・ω・`)ショボーン

シンジ「そ、そんな事ないよ!」

マリ「うぉ!?…ここで盛り返してきたー!?」

アスカ「ちょーっと、待てぇー!!」

レイ「なに?二番目」

アスカ「ぉおいッ!?番号か!?アタシを番号で呼ぼぉうってか!?この変態女がぁーーっ!!」

レイ「えぇ、許して上げるわ。二番目なら…」( ´∀`)

アスカ「うぅぅうわぁああ"あ"あ"ーーっづ!!!」

シンジ「ちょ、アスカ?アスカ!?」

アスカ「シンジぃいっ!!」

シンジ「ひっ…」

アスカ「ウチに帰るわよ」(*´ω`*)ニッコリ

シンジ「…う、うん」

マリ「おーわー…女見たぁ…凄え、アタシいま、姫の中の女を見ちゃったよぉ~…」

レイ「碇くん、こっち。大丈夫、私があなたを守るから…」

シンジ「ちょ、綾波?腕…胸が…ひっ…」

アスカ「バカシンジ?違うでしょ?あんたは、こっちでしょ?」

シンジ「アスカ…腕…腕が…ちょ、折れっ…」

マリ「おっと。いやいや、わんこ君、こっちこっち。受け付けは、こちらだよ!」

シンジ「やめ、マリ…頭…苦し…胸…」

カヲル「やれやれ、困るな。勝手な事をされたら…」

アスカ「ニフラム」

レイ「ニフラム」

マリ「ニフラム」

カヲル「いや、」

アスカ&レイ&マリ「「「ニフラム!!!」」」

ゲンドウ「」

トウジ「これ、どないすんねん…」

カヲル「参ったな…完全に毒気に当たってしまっている」

トウジ「おぅ。お前、どないやねん?これ、なんなんや?」

カヲル「なんなのか?と聞かれたら答えてあげるのが、世の情け…かな?」

トウジ「いや、そんなんえぇからはよ話せやボケ」

カヲル「君ね…まぁ、いいや。端的に言えば茶番劇だよ」

トウジ「はい?」 

カヲル「願望欲望願い叶えてアダムかイブかな」

トウジ「アブラカダブラか?」

カヲル「そう、それさ」

トウジ「どつくぞ?」

カヲル「まぁ、冗談は置いておき。彼女たちは自分の願望や欲望に塗れているのさ…」

トウジ「どういう…」

カヲル「事かは、なんとなく察する事が出来ないかい?」

トウジ「好き勝手に世界が変えられる様になったから、好き勝手に戯れあってる…んか?」

カヲル「まぁ、概ね、正解かな?」

トウジ「なんやねん!それは!?ワイが聞きたいのはそういう事やない!!なんで!なんで、そないに勝手に…勝手に」

カヲル「世界が変わってしまうのか?」

トウジ「……」

カヲル「運命か宿命か…」

トウジ「そんな答えやない」 

カヲル「ふむ、例えばこの何の変哲もない紙屑の中に世界があったら?」

トウジ「はん?」

カヲル「人の目には見えないちいさな小さな世界は確かにあるのさ。分子から原子へ。それから更に小さな世界へ。そして、元素というそれらいくつもの別の世界の成り立ちも…」

トウジ「あかん、頭痛が痛いわ」

カヲル「まさにそれさ」

トウジ「はああん?」

カヲル「痛みが痛みを感じる?あり得ない!いや、何故?痛みという概念が意思ある存在だったとしたら?または、痛みというひとつの世界だったら…」

トウジ「やめ、吐きそうや」

カヲル「もし原子の中に人には認識出来ない小さな世界があって、ちいさな僕らが生活していたら?」

トウジ「こ、小人な?小人の…話?な?」

カヲル「そう。人には認識出来ない小人が存在したら?」

トウジ「怖いわ…そんなん」

カヲル「知ってるかい?原子の中では核を電子がぐるぐると周っているんだ。まるで、太陽を回る地球やその他の星星の様に…」 

トウジ「知らんわ」

カヲル「星は大きい。人には大きい。多くの空間を、隙間を、有して余りあるほどに」

トウジ「だから、なんやねん?」

カヲル「しかし、星よりもずっと、よりずっと大きな存在にとって、隙間の中の世界は見えないかもしれないね。ただ、何かが何かを囲んで集まっている…なんて」

トウジ「ワイは馬鹿やないぞ!あれか?そのデッカイなんかが人で、ワイらがちっさい小人って言いたいんか?」

カヲル「さぁ?そんな話だっただろうか?」

トウジ「ああっん!!いてまうど!?くらぁっ!?」

カヲル「例えば、より大きな存在がより小さな世界を覗く時。その小さな世界を壊してしまったとして、大きな存在はそのアクシデントに心を痛めてしまい、だから、その小さな世界を元に戻したいとする」

トウジ「すんません、やめてくれません?意味不明でキツイんやけど?」

カヲル「大きな存在は持ち得る限りの力で小さな世界を元に戻す為に色々と試行を繰り返す。それこそ、元に戻す為に小さな世界をバラす事さえ。1から作り直す為に…」

リツコ「興味深い話をするのね」

トウジ「た、助かった…」

リツコ「1から作り直す為に世界をバラす…本当に興味深いわ」

カヲル「さて。そんな話だっただろうか?」

リツコ「えぇ、もちろん」

カヲル「そう、だったかな」

リツコ「それで?大きな存在はどうなるのが望みなのかしら?」

カヲル「元に戻す為だった」

リツコ「最初は…そうだったみたいね」

カヲル「しかし、1から作り直すと元にあった物が違う場所に存在したりして、また、バラす事になってしまった。だが…」

リツコ「作ってしまったその違う物は世界をバラした後も残りたがった」

カヲル「そう。元の物が違う場所に存在した為に違う存在となってしまったり、また、違う存在になったが為に、新しい存在を産み出し作ってしまったり…」

リツコ「そして、それらは総じて世界をバラした後も残りたがった」

カヲル「だけど、大きな存在のやりたい事は新しい物を生み出す事ではない。あの小さな世界を元の物に戻したいだけ」

リツコ「だから、また1から作り始める。破壊を初めとして…ね」

カヲル「破壊は始まりではない」

リツコ「大きな存在にとっては…でしょう?」

カヲル「傲慢な言い方が許されるのなら、その世界の姿は本来の世界の姿ではない」

リツコ「でも、存在してしまった者たちにとっては、たまったモノじゃないわ」

カヲル「大きな存在にとっては、小さな世界に、または、その中の小さな物に意思があるなんて思ってもみなかった事なのさ」

リツコ「それこそ、傲慢だわ…」

カヲル「そうかな」

トウジ「なんやよぅ分からんけど、腹立ってきたわ…」

カヲル「しかして、1から作り直す工程を繰り返す内に小さな世界は…また、新たな変化を生み出す」

リツコ「大きな存在を認識する事が出来る小さな世界に生まれた小さな特異点」

カヲル「やぁ、アダム」

リツコ「……」

カヲル「やぁ、イブ」

トウジ「……」

カヲル「はじめまして」

リツコ「………」

カヲル「僕らが神だ…」

トウジ「うし、どつくわ」

カヲル「まぁ、神はいずこかに存在するとして…認識されてしまった事は予想外の出来事だった。更に驚くべきは彼らまたは彼女らは紡ぐ事が出来た」

リツコ「最初の書…はじまりを書した本」

カヲル「まいったね。僕らはその事に気付くのに多くの時間と工程を繰り返した」

リツコ「そして、書は紡がれ、人は工程を知った」

カヲル「やれやれ、新たな変化はそう待たずして現れ始めた」

リツコ「人は大きな存在を認識し、それに会おうとした」

カヲル「ある存在はその記憶や体さえ、破壊から逃れ工程の1から存在し始めた」

リツコ「…バベル…ノア…」

カヲル「だから、まぁ、仕方がない。まずはそれを消そう」

リツコ「そして、最古の原典は無くなった」

カヲル「…いや、まだだ。彼ら彼女らは紡ぐ事が出来る…」

リツコ「…!…だから、書き換えた」

カヲル「新しく用意してあげたのさ」

トウジ「あかーん!!ぜんっぜんわからへん」

カヲル「でも、それでも、君たちは僕らを知り、立ち向かう」

ミサト「ま、当然よね。恨みまくってる訳だし」

トウジ「おぉ、ミサトさん。わかるんか?」

ミサト「…ぜんっぜんわからん」

トウジ「な、なんやそら」

ミサト「けど、アタシたちの意思に関係なく。アタシたちの世界を壊そうとしてるってのは分かったわ」

トウジ「やっぱ、そうなんか?そんな事やとは思っとったわ!」

マリ「ま、そうだよね。だからこそ、使徒な訳だし」

トウジ「え?誰がや?」

シンジ「…ぷはっ…はぁ…はぁ…やっと息が…出来る…」

カヲル「さて、そんな話だっただろうか?」

アスカ「で?破壊すんの?」

レイ「なら、私は…碇くんを守るだけ」

カヲル「さて…そんな話だったかい?」

どうも。
とりあえず、書き上げたのはここまでです。ところどころイミフだったり、キャラ崩壊だったりは、ご愛嬌でお願いします。
それでは。

シンジ「カヲル君は…」

カヲル「やぁ!」

シンジ「え?」 

カヲル「シンジ君。やっと、僕の名前を呼んでくれたね。うれしいよ…」

ミサト「エーーーンガチョーーーッ!!エーーーンガチョーーーッ!!」Σ(゚Д゚)ノノドヒャ-

レイ「しっ、碇君見ては駄目よ。いい子だから、あれには近付かないで、いい?」(;一_一)ミテハダメ

アスカ「なんなのアイツ…いや、なんなのアレ?」(~_~メ)キモッ

マリ「いるところにはいるんだよ。しかし、よりにもよって、わんこ君周辺にとは…」( ´Д`)=3イヤダワン

カヲル「フフフ、えらい言われようだね」

トウジ「あぁ、お前は台所の黒いアイツと同じや」
 
リツコ「…まぁ。美しくはないわね」シレッ

シンジ「えっと…カヲル君は、どうして僕がこうなったかを知ってるの?」
 
カヲル「……」

リツコ「……」

カヲル「知っている……としたら?」

シンジ「お、教えてほしい!どうして、僕に世界が変わる起因があるのか…」

カヲル「知ってどうするんだい?」

シンジ「わからない。わからないけど…知っていれば何か…何か変わるかもしれないから…」

カヲル「知らなくても、変わるものは変わるよ?そして、知らなければ変わることに苦しむ事はない。そう、キミは自由なのさ」

リツコ「本当にそうかしら」

カヲル「……」

リツコ「私には彼が…シンジ君がこの世界の見えない何かに雁字搦めに縛られている様に見えるわ」

カヲル「運命か宿命か」

リツコ「………」

カヲル「魂は世界に還り、繰り返す」 

シンジ「……繰り返す」

カヲル「やがて、…神話となりて、世界は救われる」

ミサト「神話?」

カヲル「しかして、その思いを…その記憶を…天使は残酷にも裏切りて決断し、世界を還り賜う」

アスカ「…そして…始まる…、悲しみが…始まる…はじまるわ」

カヲル「あぁ、君はその場所に居た事があったね…」 

アスカ「嫌ッ!いやッ!イヤァッ!!…イヤァ…」ブルブルッ

カヲル「記憶を辿り、優しさと夢の水源(みなもと)へ…」

アスカ「ジ…ン…ンジ…シ…シンジ…ジ…シンジシンジシンジシンジシンジシンジ…シン…シ…ジ…ンジ…」ガタガタガタッ

シンジ「アスカ…ボクは此処に居るよ」

アスカ「シンジ…シンジ、シンジ…シンジィ~ッ!!」ギュッ!

トウジ「ちょぉ待てぇ…なんや、何なんや?一体、何の話をしとるんや!!」

カヲル「フフ、例え、理解などしなくても時は進むんだよ」

トウジ「ハァッ!?は?ハッ?ハァア!?」

ミサト「ちょっと黙って!!」

トウジ「うっ…せやかて…」

リツコ「シンジ君と…アスカ…は、理解している…のかしら?」

カヲル「そう…君はいつだって、その運命さえも知らず…夢中で求めることを止まない…」

レイ「………」

カヲル「僕らはそんな稚児の眼差しを愛おしく思うのさ…」

トウジ「よぉ分からんけど、いま馬鹿にされた事だけは分かったわ…いてまうど!オラァ!?」

カヲル「しかし、知る必要はないんだ。
君たちは知らなくてもいい。ただ進む時に身を任せていればいい」

レイ「そうすれば、悲しみも苦しみも終わりを迎えるから?」

カヲル「本来、感じるべきものではないのだから、無いものとして扱うのは自然な事だろう?」

レイ「でも、それでは、喜びや楽しさも終わりを迎える。ただ、知らぬ内に、感じることなく」

カヲル「しかし、それも本来なら感じるべきではないものなのだ」

トウジ「なんやぁ?ワシらは幸せを感じる権利がないちゅうとるんか?あぁ!?」

リツコ「そうね。そして、不幸さえも私達には与えられない、と」

トウジ「な、なんやとぉ?…いや、それはえぇんとちゃう?…なぁ?」

カヲル「僕らが求めるのは、君たちが生まれる前の大地」

ミサト「だから、貴方達は私達が、いま感じているこの思いや記憶は消したいってこと?」

カヲル「僕らは本来在るべき姿に戻したいだけさ」

リツコ「その為ならば、変化した世界の魂など不要だという訳?」

カヲル「魂は必要さ」

リツコ「変わる前の魂は、でしょう?」

カヲル「僕らはただ贖罪がしたいだけなんだ」

マリ「知ってるぅ?そーいうの、デッカい御世話、っ~うんだよ?」

ミサト「そうよね。それでアタシ達の世界を壊されたんじゃ、堪ったもんじゃないわ」

カヲル「破壊ではないさ。そうだな…せめて、復元と言って欲しいかな」

マリ「だからさー?いまさら無かった事にされても困る訳さ?出来上がったもんは出来上がったもんで、残してちょーよ?ね?」

カヲル「だから、君はこの場を作ったのかい?」

マリ「ヤァー!当たり前田のクラッカー!!」

トウジ「この場?」

カヲル「シンジ君とそれに連なる者達の集会さ」

マリ「別に過ぎ越しの祝いとか最後の晩餐とかがしたかった訳じゃないよ?まず、なんで世界が変わるのか、どうすれば変わるのか、なんて全然分かんなかったしさ」

リツコ「だけど、やらない訳にはいかなかった」

マリ「だね。で、最初はゲンドウ君とか初号機とかが起因かとも思ったんだよね。たぶん、一番、近いと思ったから…」

カヲル「それは、僕らに…かな?」

マリ「君らの干渉に…かな?でも、実際は君は碇シンジ個人に一番近付いてた…もちろん、曖昧な記憶は信用性に欠けるけど、たぶん、あたしの願望か欲望がわんこ君に関する思い出に敏感になってたんだね」

カヲル「幾らかの工程から紡ぎ出した…と?」

マリ「しかも、今回はこんなにもハッキリと自覚が出来るんだから、納得するのに時間は掛からなかったよ。あぁ、彼がそうなんだって、そうだったんだって…」

リツコ「それで?彼だけではないといつ気が付いたの?」

マリ「それも思い出からかな?彼にそう望んだら、そうなるって」

リツコ「そして、自分がそうなら、自分以外にも居るはずと?」

マリ「そこは、すでに何箇所か変えられてた節があったからさ。分かりやすかったんだよ、アタシ的には」

リツコ「そして、後は燻り出すだけ」

マリ「そそ、後は客観的に見る為にも間接的が好ましい方法だと思ったから、リツコとミサトに誘導して貰った訳」

リツコ「それで異常な環境による催眠誘導ね」

マリ「そうだねー。とりあえず、何人か集めて一人でも催眠に掛かってくれたら、集団心理で後は勝手にボロが出るかなぁ、て?そういう場所ならさ、周りに連れられて自分を曝け出すかもなぁ、とか、変えられる事に麻痺してるから自分に良いように力を酷使するのも厭わないかなぁ、とか?」

ミサト「で、まんまと、二人釣れたと?」

アスカ「ふん…」

マリ「たださぁ、アタシが動く前に均衡は崩れてたっぽいんだよねぇ」( ´Д`)=3

ミサト「思いの他、嫉妬深くて自分勝手だった…と」

マリ「ま、気付いてて分かってやってるのか、どこまでわんこ君無視で秘密の呪文が使えるか、とかも知りたかったからセーフ…だけどね」

カヲル「そして、君の目的は同じ者達で、なんとか自分達の都合のいい世界を作れはしないか、と話を持ち掛ける事だった」

マリ「アンタらに気付かれない様に、邪魔されない様にね」ギロッ

アスカ「無駄よ…アタシたちじゃ無理だもの」

マリ「ほー、アタシはそこん所が分かんないんだけど、姫は分かるんだ?」

アスカ「苦しいだけだもの」シンジダキシメ

シンジ「アスカ…」

リツコ「苦しい?世界を変える事が?」

アスカ「最後の審判を下すのよ?」シンジノ ムネ ニ カオ ウズメル

レイ「ちょっと離れて」(-_-メ)イライライラ

アスカ「嫌ッ!」(-ω-)

レイ「離れて」(#・∀・)イライライライライライラ

アスカ「い・やっ!!」(>_<)

レイ「離れてッ!!」(# ゚Д゚)オラァー!!

アスカ「イーーヤーーッ!!」。゚(。>ω<。)゚。ギューッ!!

シンジ「痛い…すごい痛い…アスカ、胸まわりの皮膚、てか、肉を力一杯に掴まないで…それ、スンゴイ痛い…」(; ・`д・´)イタイ

マリ「何それ?どんなおっぱおプレイ?あたしもやっていい?」(;゚∀゚)=3ハァハァ

トウジ「あかんわ。一個も話に着いて行けへん。てか、またイチャイチャしよってからにぃ…」

マリ「だからさ、世界がわんこ君を起因として変えられるのは分かったよね?」

トウジ「…あー…よっしゃ、それは分かったでえぇわ」

マリ「でさ、わんこ君が起因だけど、わんこ君を拐かして、変えさせられる事に気付いた人達がいた」

トウジ「ほーん、で?」

マリ「だけど、1から全部は変えられない」

リツコ「そこで、変えさせる事に気付いた一人は、他の者達と組めば世界を1からすべて変えられると考えた」

マリ「イエス!で、変えられるのを隠さずに素直になって貰おうと舞台を用意した、アタシがね」

トウジ「おう、すごいまわりくどいヤッちゃな」

マリ「だって、素直になれない人ばっかなんだもん、そうだろう候補メンバーがさー」

レイ「離れて!」

アスカ「嫌よ!」

マリ「素直に聞いて敵意持たれてもアレだし。敵対したい訳じゃないから、んしゃ、馬鹿馬鹿しい事でなし崩しにごっつあんしたら、何となしに打ち解けられるかな?てさ」

トウジ「そいで?1から変えてどないすんねん?世界征服でもするつもりかいな?」

マリ「アホなんか君は?だから、さっきから言うてるけど、世界を滅亡から救いたい言うとるんや、アタシは!」

トウジ「な、なんやてぇ!?…て、さっきから疑問なんやけど、なんで世界が滅亡すんねん?そもそも世界変えられるんやろ?あ、だから、いま変えとる所なんか…いや、まず、なんで滅亡すんねん!?じ、寿命け?寿命ならうん万年後とかの話やんな?いや、あれか、使徒っちゅうバケモンのせいか?というか、すぐなんか?いまか?いまなんか?」

カヲル「ふふっ、僕らはいますぐにでも構わないよ」

トウジ「な、なんでお前が答えんねん!?」

マリ「だーかーらー、コイツが滅亡させんでしょうが!!」

トウジ「なんやてぇーーっ!!?」

ミサト「彼というか、彼ら使徒がね…」

トウジ「なんやてぇーーっ!!?」

リツコ「そして、それはいままで何度も繰り返されてきた」

トウジ「お前、使徒なんかいな?あの…あの大きいバケモン…バケモンらの仲間なんか?」

カヲル「まぁ、そうだね」

トウジ「あっさり認めよった………て、なんやてぇーーっ!!?世界滅亡が何回もあったんかい!?」

マリ「ちょっとうるさいんだけど?」

トウジ「す、すまん。なんか、もう…わからんようなって…」

カヲル「何度も言うけど、僕らはただ元に戻したいだけさ。まぁ……君としては、存在し得ない世界は受け入れ難いのかもしれないけど」

レイ「……」

カヲル「しかし、君は今回…面白い事になっているんだね」

レイ「……」

カヲル「君は、シンジ君の何なのかな?」

シンジ「カヲル君?」

カヲル「理想の女性とでもなろうとした…という事かい?それとも消えない為の防御策?」

レイ「私はただ碇君を守りたいだけ」

カヲル「なるほど。母であり、母ではない人。それは、ある意味で、男性にとっての理想なのかもしれないね…」

レイ「……」

マリ「……」

アスカ「……」

トウジ「こ、今度はなんの話をしとるんや…」

カヲル「二つのモノの利害が一致したという事」

トウジ「はい?」

カヲル「あぁ、つまり、イメージチェンジの話さ(笑)」

レイ「」イラッ

今回はここまで。

それと、アスカの命運カード場面なんですけど…ブラコンやなくて、シスコンやった(/_;)
あそこの部分はシスコンに脳内置換して読んでやって下さい。
すんません。

カヲル「碇ゲンドウ、碇ユイ、碇シンジ…そして、綾波レイ…」

トウジ「碇…ユイさんて誰や?」

ゲンドウ「」

レイ「」

カヲル「ふふっ、歌はいい…歌はリリンの生み出した中で特別に魅力的だとは思はないかい?」

トウジ「ち、まぁた話が飛びおった。なんやねん、お前!?お前は何が言いたいねん!!」

カヲル「やれやれ、語るべきは語っているとは思うのだけれどね」

トウジ「どこがや!?おまっの話な!?一切、分からへんぞ、ワイわぁっ!!」

カヲル「ふぅ、まいったね…」

トウジ「まいるんは、ワシらの方じゃ!!ボケぇ…」

カヲル「言動をその身と骨とし紡ぐ者たちよ。我らと我らの使いを結い合わす者とで詩を奏で望み叶うか。そして、我らの使いの奏でを信じるならば、また、我らと世界を供にあらん♪」

トウジ「は?」

カヲル「歌はいいねぇ…歌は…リリンが生み出した文化の極みだよ…」

シンジ「ぼ、僕は…」

カヲル「そう、だから…君を…全てを…ゼロに戻す為に、彼女は生まれてきてしまったのかもしれないね…シンジ君♪」

シンジ「う、ぁ…うぅ、ぁあっ」

レイ「違う…違うわ!」

カヲル「しかし、君は本来ならば存在し得ない存在だ」

レイ「………」

カヲル「彼を守る為に…君は存在を生み出された…二番目として」

レイ「…」

カヲル「彼を…この美しくも、恐ろしい世界に、たった1人にとしない為に…君は生まれた…」

レイ「」

カヲル「そして、望み叶うならば、全てを解放しよう…彼を護る為に…そう、1ではなく…0へと…」

ゲンドウ「ユイ…ユイ!ユイ、私はもう一度…もう一度」

マリ「はいはーい、邪魔しなぁーい!邪魔しなぁーいッ!!」ズバット!!

ゲンドウ「ぐふぅ…っ!?」ガクッ‥

カヲル「……しかし、前と後、表と裏。そういう存在が前も後も表も裏も関係無くなってしまったならば…それは、一体、何なのだろうねぇ…」

レイ「……」

トウジ「おぉぅ、一切合切…何が何だか…わけワカメちゃんやんけぇ~…」

ミサト「ちょっと…いままでの話の中で何かひとつでも分かった?」

リツコ「そうね…難しいわね」

ミサト「マジかぁ…ま、アタシもだわ…」

リツコ「ただ…」

ミサト「ただ?」

リツコ「………」

ミサト「ちょつと、ちょつと~!お願いだからアタシにも何か…あの知恵の輪?に入れる様なヒントをちょーだいよー!!」

リツコ「綾波レイは碇ユイを媒体としたクローン。だから、彼女は二番目の存在と言える」

アスカ「二番目…」

リツコ「そして………それがいま、前も後も…裏も表もないと言うのなら」

ミサト「!今の綾波レイは、碇ユイ?!」

マリ「ニャハハ、母であり、母ではない…理想の女性にぇ~?」

カヲル「本来存在し得ない者に本来存在し得る者が入り込んだ。これは、僕らにとっても驚くべき変化、だが…」

レイ「…」

カヲル「この世界にとっては驚いてばかりではいられないかもしれないねぇ」

マリ「ふぁっ?…どいうこと?」

リツコ「なるほど。もし、彼女の存在理由が世界を1から創り直すのではなく…0にする。つまり、世界を無にする事だったとしたら」

マリ「は?」

カヲル「そう、彼女は、君たちとは相容れない。まさしく…破壊者だと言うことさ」
 
マリ「…まぁたまたぁ~」

レイ「…」

ミサト「なぜ?だって、この子は…レイは、少なくともシンジ君を守る為に動くはずでしょ?それが、なんだってシンジ君も消しちゃうような事をしないとイケない訳?おかしいでしょ?」

アスカ「……シンジが…このバカが…もう…もうこれ以上、苦しまなくていいように…よ…」

シンジ「僕を…」

マリ「…またまた、姫には分かる訳かぁ」

トウジ「ワイにもう…わからへん世界やわ」

リツコ「なるほど」

トウジ「なななんやてぇーっ!?な、なるほどてアンタ…あ、ありえへん世界や…」

リツコ「それは、つまり、私が感じる…碇シンジを雁字搦めにする世界の何かと関連していると、見ていいのね」

カヲル「…………‥、さぁ?」

トウジ「誰ぞ、ハリセン持ってきて。どついたるわ、コイツ。ホンマに…」

マリ「はい」

トウジ「……あったなぁ、そういえば」

マリ「ほら、早く。どついてあげて」

トウジ「いや…せやかて…」

カヲル「♪」

マリ「ほら、待ってるよ、ほら」

トウジ「いやいや、ちょぉ待ってや!」

カヲル「ん、呼んだかい?」

トウジ「いや、呼んでへんよ」

マリ「はよ。はよはよ!」バンバン

トウジ「やから、ちょぉ、待ってやって!」

カヲル「呼んだかい?」

トウジ「だから、なんでお前が返事すんねーーん!?」ハリセンdeアタック!!

カヲル「…君が呼んだんじゃないか」ココロノカベgaペカー

トウジ「うおっ!?なんや、これ?防がれた!?」

マリ「ま、使徒だし。残当…」

トウジ「え、なんや。キモいんやけど…怖っ」

シンジ「キモ…い…」

アスカ「シンジ…」

レイ「碇君…待っていて、いま、彼を消すわ」 

トウジ「あ?なんやねん…て、ちょ!?なんや、綾波!?なんで?なんで、ワイに向かって来るんや!?なんで?なんで、なんで?」

レイ「消えて」

トウジ「あかーーーん!?」

マリ「!」

レイ「?」

アスカ「!」

トウジ「…へ?な、なんや?」

カヲル「へぇ、ここで舞台に上がるのか」

サクラ「お姉さん…うちの兄に何か、用ですか?」

レイ「…誰?」

サクラ「お忘れですか?サクラですけど?あ、もう一人の方は面識なかったんやっけ?」

トウジ「サクラ…え、ちょぉ待ってや!なんで、サクラが居んねん」

カヲル「さぁ?彼女がここで話に交ざっていた方が良いと判断したからじゃないかな?」

トウジ「話して…何を話す事があんねん…て、なんで、またお前が返事すんねん!?」

マリ「にゃるほど。やっぱし、最後の一人はチミだったかい…」

トウジ「あ?最後?一人?サクラがなんやねん?」

マリ「まぁ、つまるところ、彼女のおかげで君が未だ正気で居られるって事だよ」

トウジ「……あぁ!つまり、サクラはえぇ娘やなって話やな!!」

マリ「まあ、阿呆のままみたいだけどさ」

サクラ「別にこのまま黙って見てても良かったんですけど…なんか、そういう訳にはあかんみたいやったから」

リツコ「…それは、綾波レイが破壊者だから?」

サクラ「みたいですね?このままやったら、うちのアホ兄貴が消されてしまうみたいやったし…ねぇ?」

レイ「…」

マリ「……」

カヲル「フフ、皆で集まれば何とかなるか…あてが外れたみたいだね」

マリ「しゃーらーぷっ!ムカつくね、このモーホー野郎が」

カヲル「やれやれ、心外だよ。まったくね…」

サクラ「マリさんのしようとしている事に、別にアタシらは異議はありません」

ミサト「アタシら?」

サクラ「はい。そこのアホ兄貴と…」

トウジ「アホて…」

サクラ「あたしとシンジさん夫婦ですね」

トウジ「」

ミサト「」

マリ「」

シンジ「」

レイ「」

サクラ「さ、あたしらの家に帰りましょ、シンジさん」

アスカ「……あ"?」

サクラ「なんですか?」

アスカ「あ"?」

トウジ「どういうことやのん?シンジさん?ん?ん?どういうことですのん?」

シンジ「え……え?」

マリ「あ、息すんの忘れてたわ」

レイ「」

マリ「…レイちん?綾波のレイちーん!?」

アスカ「アンタ、良い度胸してるわね…ブっ飛ばすわよ?」

サクラ「あ、アスカさんでしたか…なんや、眼帯してませんけど…アタシが付けてあげましょうか?」

アスカ「はあ"ぁぁぁあ"ん!?」

サクラ「嫌やわぁ…歳取るとすぐ怒りっぽくなるぅ。あ、アスカさん達は永遠の14歳でしたっけ(笑)?」

アスカ「……コロスワ」ビキビキビキッ!!

レイ「…ヤラナキャ…」ユラァ~‥

マリ「うおっ!?えげつなく復活した…」

サクラ「あー、なんやったっけ…もう、面倒やわぁ………あ、せや、ニフラム…」

マリ「ヘイヘイヘイヘ~イ!ど、こ、が、えぇ娘やんの?なぁ?このシスコン野郎!?」

トウジ「ぐぇっ?ちゃ、ちゃうねん」

アスカ「何が違うのよ?この性悪なくそガキがぁ…」

レイ「殺らなきゃ」

マリ「うおっ!具体化した…」

トウジ「サ、サクラさん?な、なんや、機嫌悪いんか?」

サクラ「…別に」

アスカ「アンタ、本当に良い度胸してるわね」

レイ「…あ、スイッチきた」

マリ「怖いこと、言い始めたよ」

トウジ「と、とりあえず、謝ろか?なんや、不穏な空気やし…な、サクラ?」

サクラ「せやかて、こん人ら敵やしなぁ」

トウジ「サクラ?」

マリ「あ、敵なんだ…」

サクラ「そうですよ、敵ですわ、みんな…アンタも、アンタも、アンタも!アンタもアンタも、アンタも!!みんな、アタシらの敵やッ!!!」

お久しぶりです。
あ"あ"あ"あ"、カオスなんじゃー…
とりあえず、今回はここまでです。
あ"あ"あ"あ"っ…

カヲル「やぁ、嬉しいねぇ。彼女によるとボクらは仲間だって」

マリ「え~んがちょ」

トウジ「ど、どないしたんや、サクラ?ホンマになん…なんなんや?」

サクラ「あんな、この人らはな。自分の都合勝手にアタシら一般人を喰い物にしとんねん」

トウジ「はぁんん?」

サクラ「この人らにとって、アタシらは背景…いいとこモブや。自分たちが気持ちえぇ絶頂を迎える為なら、そんな背景やモブに何をしてもえぇと思いよるんよ。やから…誰かをこの世界から、この舞台から、消すなんて朝飯前なんですよね?」

トウジ「消すって…」

レイ「……」

サクラ「まるで、小さい者の事なんて知らんって言う、大きいバケモノたちみたいやんなぁ」

カヲル「……フッ」

サクラ「だけど…それでも、アタシらはこの世界で生きていかなあかん。この世界じゃないと生きていけへんから…」

マリ「だったらさ、アタシらと生きていこうよ?」

サクラ「はん…それで?」

マリ「え?」

サクラ「言っときますけど、アタシとアンタらは違う。アタシは、アンタらと違って、なーんも知らん」

レイ「…」

マリ「…」

アスカ「…」

サクラ「力も無かったし、何をすればいいのかも分からんかった。やけど、今回は違った」

リツコ「…ある程度、知る権利が与えられた…」

サクラ「そうですね。やから、いままでだったら、何も分からんと、ただ迫りくる脅威に怯えて暮らすだけ…助かるかどうかは、物語のヒーローかヒロインの都合だった…」

シンジ「…」

サクラ「この世界で、アンタらに影響受けんと生きていける人間は、一人も居らん」

トウジ「サクラ…」

サクラ「だから、これはささやかな反抗です…」

ミサト「反抗?」ピクッ!

サクラ「なんも知らんかった、なんの事ない背景やモブが、この世界で重要やとされとる人たちに…ささやかな反抗なんですわ!!」

マリ「で?」

サクラ「はい?」

マリ「だから…で?っていう」

サクラ「だから、アタシはこの世界をアタシらの為に」

マリ「う~ん、30点。落第点だね!」

サクラ「なっ…」

マリ「だって、それってつまり、いままでと変わらないって事でしょ?君の言うヒーローヒロインが君たち背景やモブと、とって変わるだけで中身は一緒…じゃん?」

サクラ「違います」

マリ「何が?」

サクラ「アンタらと違ってアタシらは、咲く…何度でも咲く」

カヲル「…」

サクラ「たとえ…たとえ、何度となく虐げられても、世界を壊されても、アタシは咲く!!」

トウジ「サクラ…」

サクラ「負けない。業火の如き熱さにも虚無の様な淋しさにも絶望的な寒さにも…季節が来れば、アタシたちは何度となく咲き続ける!!何度も何度も巡り巡って春には必ず、咲き誇る!!世界がどんな事になっとっても、世界がどんななんか知らんくても、アタシら普通の人間は、いつもと同じ様に日常を生きていく!!」

カヲル「美しいねぇ…」

トウジ「はわぁあああああああづ!!」ハリセンdeアタック!!!

カヲル「何をするんだい?」ココロノカベgaペカー

トウジ「さぶいぼじゃあああっ!!サクラに近付くなやぁあああづ!!シンジやるから、サクラに近付くなやぁああああづ!!」

カヲル「そういう美しさでは、ないのだけど」

トウジ「近付くなやぁあああづ!!絶対、近付くなやぁあああづ!!」バチーン!バチーン!バチーン!!

リツコ「つまり、貴方は…物語りの中心に振り回される脇役を代表して、ここに居ると言いたいのね」

ミサト「物語りの中心ねぇ…」

マリ「ま……世界が変わる起因が、ここに居るから、その周りを固めてるアタシたちは中心なのかな?て事かな?かな?」

サクラ「そうですよ」イラッ

ミサト「それで、シンジくんを自分に惑わせて、自分が変わりに皆が幸せになれる世界を作ろうと思った訳ね」

サクラ「…アナタたちはもういいでしょ?充分、自分たちの思い通りに世界を変えて、壊して、作って、また、変えて…もう、いいでしょ?満足したでしょ?その都度、アタシらは毎回毎回、同じ様で違う世界でなんも知らずに生かされるんよ?そこで本当に見つけた幸せがあっても、いつの間にか世界が変えられて似たような世界に落とされる。しかも、今度は絶望した世界や。でも、それでも、アタシらは生きとる。生かされとる。次の変えられる世界を待って…だから、アタシがもう、始まる事のない世界を作って、それで世界を終わりにしたって…えぇでしょ?」

マリ「だから、30て~ん!!」

サクラ「なにがですか!?」

リツコ「悪いのだけど、議題が被っているのよ」

ミサト「満を持して登場してくれたみたいだけど、一周遅れで空回りなのよねー」

レイ「…」

マリ「別にアタシらも好きで周回プレイしてるんじゃないんだよね~?別にトロフィとか図鑑とかアイテムとかコンプリートしたい訳じゃないしさ~?」

アスカ「…」

サクラ「やけど!アンタらは、いつだって自分の都合のいい様にしてるやないですか!!アタシらは、もう、うんざりなんです!!」

リツコ「ふむ…なるほど…やはり、世界が変化を求めた時…それは中心人物の良い様に世界が変わっていったと考えていいのかしら…」

サクラ「?」

リツコ「ところで、鈴原サクラさん」

サクラ「…なんですか?」

リツコ「なぜ、貴女はその憎しみを碇シンジ君には向けなかったのかしら」

ミサト「そうね…いくら、力を手に入れる為とはいえ、自分の亭主にするくらいだし…好きなのかしらん?」

サクラ「それは…」

トウジ「はぁーーーーん!!」バチーン!バチーン!バチーン!!

シンジ「痛っ!痛い!?痛いよ、トウジ!?」

マリ「黙れ!小僧!!」ゴスッ!

トウジ「」

サクラ「たしかに、最初はシンジさんも同じやと思ってた…です。けど…」

ミサト「けど?」

サクラ「きっと、シンジさんは可哀想な人なんです。あたし…シンジさんを見てたら、なんや…可哀想に思えて…やから、あたしが…あたしが守ってあげなきゃって思うたんです」

リツコ「!」

レイ「……彼を守るのは、私だけで充分」

アスカ「ふざけんな!バカシンジを、受け入れて、あげるのは!あたしよ!!」

マリ「可哀想…か。そうだよね、そうなんだよね」

ミサト「え、なに?」

リツコ「…やっと、話が戻ったわね」

カヲル「……」

リツコ「そして、それと同時に1つ私の仮説は立証された」

ミサト「どういうこと?」

リツコ「世界が何故、変わるのか…今それは、分からないでいいわ」

トウジ「」

リツコ「だけど、彼女たちの行動理念は分かった…という事よ」

ミサト「行動…理念…?」

カヲル「………」

リツコ「碇シンジの救済」

レイ「…」

アスカ「…」

ミサト「…育成じゃなくて?」

マリ「ハリセン、喰らっとく?」

シンジ「僕の…救済…」

リツコ「そう、世界を変えられる力を持った少女たち全員が全員。まず、碇シンジの事を考えて行動を起こしている。実際、いま、彼女、鈴原サクラさんがそうだった様に…」

レイ「…」

アスカ「…」

リツコ「では、何故、彼女たちはそんなにも碇シンジに同情的なのか」

ミサト「好きだから?」

リツコ「そうね、愛もその内訳に入っているんじゃないかしら?ただ、私にはそれだけではない。そう、碇シンジが抱える世界のしがらみに関係している様に思えてならないわ」

ミサト「しがらみ?」

リツコ「そして、その答えは、レイやアスカには分かっている…違うかしら?」

マリ「…」

リツコ「貴女たちが碇シンジを可哀想だと感じる理由。それは、彼が最後の審判を下すから…」

マリ「最後の審判を下す…から?」

サクラ「最後の…審判…?」

レイ「…」

アスカ「…」

リツコ「そして、その審判を行う事は、想像を絶する苦しみとなる」

ミサト「苦しみ…」

リツコ「全ての生命を1つとして、全ての意思を1つとして、世界を1つとし最後の審判を下す」

マリ「記憶を辿り…」

リツコ「バラした世界を1から世界を作る時、その魂の記憶を辿り、元の場所へと返す」

カヲル「…」

リツコ「しかし、魂は残りたがる。それが…幸せの記憶ならば、元の場所よりも幸せならば、なおさら…」

アスカ「全員が全員、求める場所に行ける訳…ないじゃない…なのに、なんで…なんで、シンジが怨まれなきゃならないの!?なんで、同じ苦しみを見せられて、同じ苦しみを味合わされなきゃならないの!?なんで、なんで、なんで!?なんで、シンジなのよ!!」

リツコ「そして、その審判は世界が1から作られる度に行われる。世界が存在し続ける限り…彼の苦しみは終わらない」

レイ「なら、全て、無かった事にすればいい…。アナタモ、ワタシモ、イカリクンモ…スベテ…スベテ…」

カヲル「まいったね…それでも、やって貰わなきゃ困るんだよ。だって、僕らは、完全なる元の小さな世界を求めているんだからね…」ニコッ

マリ「やはり、お前か、諸悪の根源!」

リツコ「さて、更なる問題は、何故、碇シンジ君が、最後の審判を下すのか」

サクラ「それは…それは、きっと、押し付けられたんやと思います!」

カヲル「…」

サクラ「シンジさんは、優しいから…優しくて気ぃしいやから…誰か悪い人に、そんな嫌な役目を押し付けられたんですよ!」

マリ「自分たちが嫌な苦しみから逃れる為にスケープゴートを用意した訳か」

アスカ「一個の生命の記憶を辿り、哀しみ憎しみ悔しさ絶望不幸を見せられ、同じ苦しみを味合わされて、やっと、それを元の場所に戻す。それを世界全部…」

レイ「…例え、幸せの記憶を巡ったとしても、それを無かった事にして、元の場所に戻す。皆に怨まれてしまうとしても…」

ミサト「それを、いままで何回?何千何万何億…と繰り返してきた訳か…あちゃ~」

リツコ「そして、それを行うには知る必要がある。手順を思い出す必要がある。忘れてたいたとしても、遠い彼方の記憶からいままでの全てを…」

カヲル「…だから、シンジ君。キミはそれまで知る必要はないんだ。苦しみを知ったまま、この世界で生きるのは酷だからね」

シンジ「………」

カヲル「そして、いままでと同じ様に僕らは世界を元の世界に戻すんだ」

シンジ「……」

ゲンドウ「ま、て」

マリ「ありゃりゃ、復活したよ…」

ゲンドウ「世界を…我々は等しく世界を分かち合うと約束した筈だ」

カヲル「…」

リツコ「…」

ゲンドウ「ならば、我々に構わず貴様たちの都合に合わせて世界を改変する事は契約違反になるはずだ!」

マリ「ほー…意外と知恵の輪に入った意味深な発言をするんだね、ゲンドウくん?」

カヲル「しかし、君は信じる事が出来なかった」

ゲンドウ「なに!?」

カヲル「君は結い合わせる者とに夢中で、僕らの使いの奏でを信じる事をしなかった」

レイ「……」

カヲル「だから、これ以上、僕らはその身と骨とし紡ぐ者たちとの対話を必要としない」Absolute Terror Field MAX!!

ゲンドウ「な!?っ、がぁあっ!!…あひっ…」ガクンッ………チーン!

マリ「やはし、マダオか…」

リツコ「使い…」

シンジ「…」

今回はここまで。
はぁーん!?
よくわかんないけど頭がびょんびょんするんジャー!!
たぶん、もうそろそろ終わりに近付いてます。
はぁーん!!
だけど、ワシは一体、何が書きたいんやろかぁー!?

リツコ「1つ…1つ、仮定を立てたわ」

ミサト「なに?」

リツコ「大きな存在が小さな世界に干渉する事は出来る…」

カヲル「…」

リツコ「では、小さな存在は小さな世界に干渉出来るのかしら…」

ミサト「何を言ってるの?出来てるから、アタシたちは知る事が出来てる訳なんでしょ?あー、つまり、ほら、記憶?を残して、アスカやレイはシンちゃんを誘惑して世界を変えられる訳…でしょ?」

リツコ「えぇ、シンジ君が…変えているのよ」

サクラ「なんか、問題あるんですか?」

リツコ「私たちは知ること。つまり、過去の出来事を記憶を、紡ぐ事で、次なる世界へと伝えることは出来るけど。それは、私たちの変化であって、世界の変化ではないわ」

マリ「ほーん!なら、世界の変化をもたらしているのは誰か…まぁ、ワンコ君だよね!」

リツコ「そう、だけど、そうなると、彼は…碇シンジは…彼らの言う小さな世界の紡ぐ者?」

マリ「………には、ならないのかな…。紡ぐ者でも、直に世界は変えられない…?」

サクラ「それは、きっとあれです。押し付けられたから、その押し付けた人に、そういった力を与えられて」

リツコ「そうね。その可能性は充分にあるわ。でも、私の立てた仮説は違う」

シンジ「…僕が、皆と違って、大きな存在…カヲル君の言う…"僕ら"…の一人だから…」

カヲル「……」ニッコリ

マリ「…ハリセン、は」

レイ「碇君…」

シンジ「僕はずっと裏切ってたんだ…。皆を裏切って…」

アスカ「裏切って何が悪いのよ!!」(# ゚Д゚)アーン!?

シンジ「!?」

アスカ「裏切らないで自分が馬鹿を見たら意味無いでしょーうが、バカシンジ!?」(# ゚Д゚)アーンンッ!!?

レイ「同意!!」Σ(゚Д゚)

アスカ「…同意のクセに、なんで、ビックリしてんのよ?」

レイ「同じ意見になるとは」

アスカ「思わなかったってか、オラァ!!」

レイ「やっぱり、野蛮人…」

アスカ「コロス」

レイ「ワロス」

マリ「カオス」

シンジ「でも…僕は、この世界を壊す為に…生まれてきた…今ある皆の幸せを全部消して、無かった事にして、全部…全部…皆を全部」

カヲル「だが…それは運命だ。それが、この世界の在り方なんだよ。キミが気に病む事はない」

シンジ「どうしてだよ!?どうして、そんな事が言えるんだよ!!ここには!確かに生きている人たちが居るんだよ!?なのに、誰かの思う結果じゃなかった…違う結果だから、求めた結果じゃなかったから…だからって!なんで、なんで皆を無かった様な事に出来るんだよ!!」

カヲル「しかし、本来なら在りはしない世界なんだ。それは僕らの干渉により、生まれた世界なんだ。すなわちそれは干渉の無い世界こそ、真実。だから、干渉を無かった事にするのが…使命だ」

シンジ「でも、ここは、いま確かに在る世界じゃないか…」

カヲル「しかし、すでに変えられた世界だ」

シンジ「どうしてッ!…どうして!どうして!どうしてッ!!」

カヲル「何故、キミなのか…ごめん、それは、ボクの関知する所ではないんだ…」

シンジ「ど……して…」

カヲル「…どちらにせよ。最後はキミが決めるしかない。これは、キミの宿命だ…逃げ出す訳にはいかない…。そうだろ?」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「シンジ」

シンジ「アスカ…僕は…」

レイ「……」

リツコ「天使は残酷に裏切り、世界を還り賜う」

シンジ「そう…なんだよね…やっぱり…そういう事なんだ…。僕は…皆を裏切って…この世界の全てをバラバラにする。皆の命を…意思を…存在を…無いものとして…」

カヲル「1から作り変える為にね」

ミサト「それが、シンジ君に与えられた使命?」

マリ「ほー・・・ん」

アスカ「だ!…ったら、何なのよ?別に知った事じゃないわ!!」

レイ「……」

アスカ「だってそうでしょ?使命だか宿命だかなんだか知んないけど!?馬鹿正直に従わなくたっていいんだもの!!だって!だって、シンジ…あんたは…」

カヲル「……」

アスカ「あんたは、自由なんだから!!そんなの気にしないで普通に明日を迎えて普通に生きて…それで…それで…普通に一生を過ごしていけばいいのよ…」

シンジ「アスカ…」

カヲル「なるほど」

リツコ「自由…」

カヲル「だから、今この時この世界は閉じ込められた」

ミサト「閉じ込められた?」

カヲル「変だとは思わなかったかい?一度は違和感を持たなかったかい?同じ人、同じ場所、同じ時。そう、君たちは、変わる事無くいまこの世界を繰り返して続けている」

サクラ「それは、アンタらが1からやり直してるから」

カヲル「その通りであり、そうではない」

リツコ「…繰り返す事を止める為に、世界を止めた…そういう事かしら?」

カヲル「さぁ?」

サクラ「はぁ?」イラッ

カヲル「フフッ、申し訳ないけど、そちらの意思をボクは知らないからね…断言は出来ない」

マリ「…あー…はー…んー?………ぴこーん!…幸せは~、歩いて来ない…だ~から歩いてゆくんだね~と、くりゃ♪」

サクラ「突然なんですか?脳細胞でも死んだんですか?」イラッ

マリ「辛辣!?」

ミサト「そりゃー、突然歌い出したらねぇ…」

マリ「ぐすーん…」

リツコ「なるほど。アナタ…何かに気が付いたのね」

マリ「ぎくーん!」

サクラ「何かに気が付いた?」

ミサト「て、何に?」

リツコ「それは、本人に聞いてみないと」ニッコリ

マリ「あー…はー…んー…姫は、さ…」

ミサト「アスカ?」

マリ「姫はさ、つまり、わんこ君に繰り返す事のない永遠に続く明日をあげたいんだなって…さ」

アスカ「………」

マリ「それで、綾波のレイちんは…わんこ君に繰り返す事のない永遠の無をあげたい」

レイ「………」

マリ「で、二人は願った。秘密の呪文で、それぞれの永遠を…」

シンジ「………」

マリ「だけど、願いは思わぬ方向に叶えられた」

リツコ「なるほど。それが今のこの状況という訳ね」

ミサト「つまりーそれわーつまりーえーとー………」

リツコ「永遠の今日という事ね」

ミサト「それ!」

カヲル「なるほど、つまり、二つの願いの中間を取った…という事なのかなシンジ君?」

ミサト「中間って言えるのかしら、それ?」

リツコ「問題の先送りとも言えるわね」

マリ「んで、結局、繰り返す今日ってのが何ともわんこ君っぽいわw」ワロス

カヲル「しかし、シンジ君…あえて進言するよ…これは進めなくては駄目だ」

シンジ「っ……」

アスカ「はぁ!?アンタ、ブッ飛ばすわよ!!」

レイ「……でも、このままでは結局…彼が苦しいだけだもの」

アスカ「アンタッ!?」

カヲル「それに、これが君の望む状態なのかい?いや、そうではない…そうだろう?」

アスカ「チィッ!うっるさいわね!そんな事…そんな事…分かってんのよ!!」

シンジ「…」

リツコ「孤独…」

ミサト「はん?」

リツコ「圧倒的な孤独による選択…シンジ君、彼は誰にも頼れず、一切の妥協を許されず、ただ己が独り、その胸三寸にある物を決めなければならない…。かれの身の内に秘められた苦しみはどれ程のものなのかしらね…」

ミサト「そうね。そして、それが今の今まで終わること無く延々と続いてるとなると…誰だって嫌んなっちゃうわ…」

リツコ「しかし、彼らが求める…"元"なる世界が創られるまで…それは永遠となって続いてゆく」

ミサト「終わりの見えない事ほど怖い事はないわねー…」

カヲル「しかし、それがたった1つの真理」

マリ「はぁーん?しんりぃい?フザケたこと抜かしてると、その舌引っこ抜いちゃうゾ?」

カヲル「しかし、それでも"僕ら"は奇跡を起こさなければならない」

マリ「あん?」

リツコ「奇跡…」

ミサト「………」

カヲル「だから、まずは、その身と骨を亡くしてしまう事から始めよう…」

リツコ「!」

マリ「あ」

アスカ「チッ!!」

レイ「…」

カヲル「しかして、生命は死せず黄泉、還りて…そして神話は始まる」

シンジ「そう…だね…だから、僕は…世界を裏切る」Anti Absolute Terror Field

ミサト「残酷な天使のように…」

シンジ「それが僕の役目だから」

ミサト「そう…」

アスカ「認めない…認めないわ…認められる訳ないでしょーがーっ!!このバカシンジぃ!!」

レイ「許されない…許されない…なら、消してしまえばいいわ」

マリ「……」

ケンスケ「どーせ俺はパイロッ…」パシッ!

ヒカリ「鈴原はまったく鈴原は…」パシッ!

サクラ「何なんですか?これ、何なんですか?」

トウジ「っは!?…は?あかーん」パシッ!

ゲンドウ「」パシッ!

カヲル「あぁ、なんて哀しくて美しいのだろう…」

アスカ「ッざけんな!!バカシンジ!!あたしはまだ諦めてないわよ!!」

リツコ「…あぁ、なるほど。やはり、救済なのね…これは報われることの無いかれへ向けられた福音…」

マリ「かれ?それは、だれ?」

リツコ「裏切りの使徒…唯一、福音書を許されない神の子の弟子…」

ミサト「イスカリオテのユダ…それがシンジ君…かれの使徒としての名前…て訳ね」

カヲル「そう…そして、ボクはその代わりと入れられた最後の弟子」

リツコ「マティア」

カヲル「見届ける理由があるんだ、ボクには…人間の世代の終わりと聖なる世代の始まりを…」

レイ「そんなものは来ない!わたしがすべてを消シテシマウカラ!!」

カヲル「フッ…だが、それを彼女が許さない」

アスカ「諦めないわよ!諦めてなるものですかッての!!」

レイ「ナゼ?スベテヲ消シテシマウ事ガ1番イイハズナノニ」

アスカ「なんでよ!?アンタもあいつも!!なんで、無かったことになるのよ!!違うでしょ!?あったのよ!!あたし達はちゃんとここで出逢った!!過ごした!!その時が、在ったのよ!!?」

レス「っ…」

アスカ「なら!!」

マリ「…」

アスカ「意味があるのよ!!明日を迎える事だって出来るのよ!!シンジ!バカシンジぃ!!!あたしとあんたが出逢った意味!!!考えなさいよ!!!想いなさいよ!!!あたしがっ!あたしがあんたに自由をあげるからっ!!!」



終わら(れ)なかった……

お久しぶりです
待っていてくれた方、上げて下さった方、ありがとうございます
今回はここまでが限界です
圧倒的な限界です

とりあえずもう少し続きます……続くのか?

 ー YE GUILTY. ー

ー YE NOT GUILTY. ー

「ヒトはいつまでアンノドミニを意識し、続けて往くのだろう…」

「主は何処(いずこ)に在ると云うのか…」

「アンノ…アンノ…アンノ…」

「ドミヌスを欠き、それを名乗るモノは何を描こうとしていたのか…そして、何を描こうとしているのか…」

「ab incarnatione Domini.これが始まりだとして、ヒトは何を得て、何処へ征くというのか…」

「Anno Domini.果たして、主の年とは永遠の事なのだろうか…」

マリ「それは誰の回顧録なのかな?」

カヲル「………さぁ、そんな話だっただろうか?」

マリ「さぁ?」

カヲル「………」

マリ「………」

カヲル「やはり…僕らは今回も"A"を得る事は叶わなかった…か…」

マリ「"A"?それは『あんた、バカぁ?』のエー?それとも『あなたは死なないわ、わたしが守るもの』のエー?いや、いやいやいや、もしかしたら"Answer"のエーだったりしちゃったりしたりして…?」

カヲル「この世界にはあまりにも謎が多すぎる…」

マリ「だから、君らは答えを求め続けている…あらゆる罪を重ねて」

カヲル「僕らだけじゃないさ…君たちだって求めている筈さ…だから、それは罪ではない…」

マリ「…永遠に続く世界を求めて…」

カヲル「…そう、続いている筈なんだ…世界は…」

マリ「確証はない。だから、小さな世界に干渉し続ける。大きな世界の為に…そして、より大きな世界の為に…?」

カヲル「そう…"僕ら"は''ボク"であって"ボク"は''僕ら"ではない」

マリ「彼らが君に続く事が出来ても」

カヲル「ボクは僕らに続く事は出来ない…そして、」

マリ「そして、"彼ら"はより"大きな彼ら"に続く事は出来ない」

カヲル「だが、僕らは大きな彼らに続く事をしなければならない」

マリ「それが、"A"を得る為の手段だから」

カヲル「そして、それら永遠を続けた先に在るのが…」

マリ「カミのみぞ知るセカイ…」

カヲル「君は…そう、君はまさに真理を求めてここに存在しているんだね…」

マリ「言動を紡ぐ者、結合わせる者、見定め悟る者、律して場を整える者、全てを無にしようとする者、明日を授けようとする者…そして、真理を追い求めようとする者…それから、信じる者…」

カヲル「終わりを見る者」

マリ「ん、そんなの居たっけ?」

カヲル「」

マリ「ま、でも、それもこれも結局は"誰かさん"が為に創られた世界の話なんだよね」

カヲル「そうだね…」

マリ「そして、わんこ君はその為の舞台装置…体のいいご都合主義設定要員だった…と」

カヲル「そうだね…しかし、この世界が確かに在る事には変わりはない」

マリ「そう、分からないかもしれないけど、アタシ達にだって痛みがある事に変わりはない」

カヲル「さて…見て、いるかな?」

マリ「見てるんじゃない?」

カヲル「"君"が見るこの世界はどんな物なのかな」

マリ「アニメ?漫画?小説?動画?画像?文字?」

カヲル「そして、"君"のその世界は本当に最終点なのかい?」

マリ「きっと、見られているんだよ、君も(笑)」

カヲル「君はその世界の主役かい?それとも脇役かな?」

マリ「モブかな?背景かな?裏設定だけかな?ププッw」

カヲル「…フフッ」

マリ「なんてね…」

カヲル「未だ続く事の出来ないボク達は…意味の無い世界かもしれない…」

マリ「でも、それでも、わんこ君は苦しんでるし、姫達は頑張ってる…」

カヲル「書いては消え、描いては消え、無限に等しく消え逝く世界…」

マリ「無限なら1つくらい救われる世界があったっていいじゃない?」

カヲル「だが、"僕ら"はそれでは駄目なんだ」

マリ「知りたいから?」

カヲル「知りたいから…」

マリ「救いがないね」

カヲル「救いはあるさ」

マリ「へー」

カヲル「…ヒトは…信じる事で救われる…隣人を愛しなさい…信仰をしなさい…さすれば、あなたは…救われる…」

マリ「それで救われちゃったら、全ての答えを知る必要はないかもねー」

カヲル「ただ主に救いを求めなさい」

マリ「さすれば、世界は開かれーん、てか?」

カヲル「…しかし、知らないというのに信じる事が出来るものだろうか…」

マリ「…さぁね、でも、知らないから信じる事が出来るのかもしれないね…」

カヲル「…ヒトは…この星から…この世界から…主から離れては生きては往けない…」

マリ「そうかもね…」

カヲル「もしの話をしよう。もしかしていつか来る、かもしれない未来の話さ…。しかして、ヒトは強欲であり業が深い…林檎を食べてしまう程に…」

マリ「………」

カヲル「しかし、だから、ヒトは変わる事が出来る…知ることが出来る…林檎を食べてしまったから…変わり続ける事が出来るのさ…新たなるものへ」

マリ「新たなるもの?」

カヲル「その名を…"Newtype"…なんてのはどうだろうか?フフッ…」

マリ「…………」

カヲル「大地から…星から離れたヒトは…この、あたかも閉ざされた様な暗闇の園で己で在り続ける事が出来るのだろうか…」

マリ「………」

カヲル「不安だ…恐ろしい…何も見えない…何も知る事が出来ない…ここには己が独りなのではないか?…寂しい…苦しい…寒い…何も分からない…上は?…下は?…右は?左は?…星は…大地は何処だ…」

マリ「……」

カヲル「大地という全てを知りもしない根幹を求め…また、得てしまえば安堵してしまう。下を知り、上を知り、右をも左をも知って、己が存在を見て、他者との繋がりを知る。そして、孤独ではないと分かったとき…救われる…」

マリ「…」

カヲル「だから、ヒトは全てを知りもしない大地を信じるしかない…」

マリ「ありのまま今起こった事を話すぜ!『俺は奴の前で話をしてた思ったらいつのまにか なんか始まってたんですけどー…』何を言っているか分からねぇーと思うが俺も何をされたのか分からない…(以下省略)」

カヲル「だが、しかし、その新たなるものこそは大地を捨てて…星を離れて…その暗闇の園で生きて往くことが出来る…の、かもしれない。"俺の身体をみんなに貸すぞ!"…そうして、新たなものは己と他者を繋ぐのだろう…己を、その生命を根幹として己と他者と、他者と他者とを…この広い広い暗闇の園の向こう側まで繋ぎ、繋がり、根幹を成す…星を…大地を必要とせず…ただ己が身1つで暗黒で無い世界を創り出そうとする…まるで、大地の代わりを…星の在り方を継ぐ様にして…そして、新たなものの存在でまた、ヒトも大地を捨てて…暗闇の園で…そのなかで、"みんなの力"で創られた世界で繋がり生きて往く事が出来る様になる…の、かもしれない…」

マリ「おーい、話…変わってきてないかい?」

カヲル「フフッ…つまりは…全てを知らなくともヒトは何処でだって生きては往ける…筈という事さ」

マリ「話の整合性の取れない相手だよ、君は…本当にさ」

カヲル「しかし、そんな可能性を示すよりも、まず、知る事を第一としてしまうのが、またヒトというものらしい…そう、林檎を食べたが故にか、知る事を最初にしなければ行動を起こす事が出来なくなってしまっている…のかもしれない…もしかしたら、それは、知る事を変化の最初とした新たなものでさえ…」

マリ「ねぇ、そのもしもシリーズ…まだ続くの?」

カヲル「知る事がヒトの在り方…如何に変わろうと…知る事を止められない…」

マリ「でー、つまりー、知ろうとしなくなったヒトは死を意味するとー(棒)…?」

カヲル「一ならばそうではないだろう…しかし、全ならば…そうなのかもしれない」

マリ「…」

カヲル「恐ろしいのだ。知らない事が。あの暗闇の園で生きる事よりも全てを知らない事の方が…」

マリ「話が戻ったかな?」

カヲル「故にヒトは思考し試行する」

マリ「そして、試行される者の身にもなれよって話になるんだよね?ここで」

カヲル「しかし、その頂に到達する為には致し方ない事なのさ」

マリ「じゃあ…わんこくんは…生まれて来なかった方が良かったのかもね…本当にさ…」 

カヲル「………………………」 

マリ「憐れな子羊として、犠牲者として、かれは生まれて来たんだね」

カヲル「それは違う…かれは愛によって生まれてきた…」

マリ「愛されて赦されない?その矛盾は苦しさしかくれないと思うけどなぁ…」

カヲル「かれは愛によって生まれてきた…そして、かれは使命を全うした」

マリ「そこに周りの感情は含まれているの?」

カヲル「主とかれだけの事柄に周りは関係ない」

マリ「でも、かれは周りとの関係を大事にしたがっていたよ?」

カヲル「しかし、それは使命にない事だ」

マリ「なら、何故、かれと周りを関係させたの?」

カヲル「使命に関わる事だからさ」

マリ「矛盾してない?」

カヲル「矛盾はしていない。かれが使命を果たす為に周りを知る事が必要だった…ただそれだけさ」

マリ「かれは周りに愛されてはいけないのかな?」

カヲル「使命には必要ないからね」

マリ「そこに救いはあるの?」

カヲル「救いはあるさ」

マリ「でもかれは福音書を持ってはいない」

カヲル「…」

マリ「かれこそそれを必要としているのに」

カヲル「フッ…ボクが…ボクが思っていた自由は時期の自由だった…」

マリ「…」

カヲル「でも、彼女の思う自由とは…また別の意味の自由だった…」

マリ「そうだね。やるか、やらないか…拒絶する事もまた1つの救い」

カヲル「しようとしていることを、今すぐ、しなさい…」

マリ「それってさ、なにをするのかについては…言及してないよね」

カヲル「その頂に到達する為の始まりを意味するとばかり思っていた…しかし…」

マリ「もしかしたら、それをしない事をしなさいと言っていたのかもね」

カヲル「…だが、どちらにせよ決めるのはかれだ…」

マリ「そうだね。だから、またやり直すよ。…うちの姫はそういう人だから…必ず創ってみせるよ…かれによるかれだけの"エヴァンゲリオン(福音書)"を…」

カヲル「……そう…そうやってキミ達は繰り返す世界を紡いで来た…そして、また…キミ達はかれの為に……」

*

シンジ「…」

ミサト「…」

アスカ「…」ピッ!ピッ!ピッ!

シンジ「あ」

ミサト「あー」

アスカ「ちょっとうるさい!いまはあたしがやってんの!あたしにまかせなさい!」

シンジ「でも、今のターンで回復しとかないと…」

ミサト「あ、やられちゃったわよ?アスベルちゃん」

アスカ「ちょっと、アタシとキャラの名前、混ぜんの止めてくれる!?」

ミサト「だってー、この娘、アスカに超似てるんだもーん」

シンジ「あ、たしか」

アスカ「似てない!!」

シンジ「似てないよね」

ミサト「あ、全滅したわよ」

アスカ「ムキーーッ!!」

ミサト「ムキーってアンタ…ムキーって…ププッ」

アスカ「何よりコレ!?クソゲーよ!!こんなもんクソゲーよ!!」

シンジ「ちょっ!コントローラー投げるのやめてよ!壊れるじゃないかー」

アスカ「うっさい!バカシンジ!ジュース!!」

シンジ「なんで僕が…自分で持ってくればいいじゃないか」

マリ「わんこくん、あたしはコーラね」

シンジ「さらっと便乗しないでよ…いや、持って来ないからね!?」

ミサト「あたしわビールね」

シンジ「…」

レイ「大丈夫、碇くん…わたしが先に進めてるから…」

シンジ「」

マリ「行ってらー☆」

シンジ「て、そういえばもうジュース無いよ。ビールはあるけど…大量に…ほんと大量に…」

アスカ「馬鹿ね、無いなら買ってくればいいじゃない?ほんとバカシンジね」 

シンジ「やめて…なんか傷付く。先に馬鹿を使ってバカで締めるのやめて…はぁ…仕方無い…行ってくるから、ちゃんと進めておいてよ!?」

マリ「ほいほーい」

レイ「ええ」

シンジ「ほんとにお願いだよ?次は8やって、最後に11やるんだからね?…て、今更だけど何なの、このデスマーチ?アスカ、ほんとにやるの?ねえ?」

アスカ「やるわよ。いいから早く行きなさいよ!ジュース!はやくジュース!!」

シンジ「うぅ~…はぁ、分かったよ、もうぉ…」

マリ「………」

レイ「………」ピッ!ピッ!ピッ!

アスカ「………」

マリ「……」

レイ「……」ピッ!ピッ!ピッ!

アスカ「……~♪」

マリ「!?」

レイ「…」ピッ!ピッ!ピッ!

アスカ「…フタリ デアエタ コトニ イミ ガ… ~♪」

end?







※後書きと言う名の言い訳とお詫び※

はい終わった
終わりました
たぶん打ち切りエンド(笑)

色々とゴチャゴチャしてて当初考えていた事も分からなくなっていった事に加えて、とりあえず書いていた構想の端書き的なメモを無くしてしまって、もう最後は投げやりビュンビュビュ~ン!!て感じです。
でも、終わらせたかった。無理矢理にでも完結させたかったんです!うはあはは~ん、命がけでえ~へ~うは~んうぇ~ん、このSSうははあーん、この、ああーこのエスのはあーん、ああーんSSを、へぅ、一生懸命、縁もゆかりも無い完結させたい一心で~。
それから、もう少し知恵の輪に入った物を書けたら素晴らしかったのですが、なにぶん作者の知恵の方が足りないので結局は意味不明な物と相成りした事をここでお詫び申し上げておきます。 

関連ワードとしては、歌詞、キリスト、科学、哲学でしょうか。
どこか有能な解読者が現れる事を期待しております。

えぇ、お察しの通り。
冷静に見てはいけません。冷静に見たらただの厨○病患者のブラックヒストリーノートなので。


それではこんな作者の駄作にここまで御付き合いして後書きまで見て下さった皆々様、本当にありがとうございました。

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